JP2025100334A - ダイヤモンド量子センサー、ダイヤモンドアンビルセル型量子センサーおよび測定装置 - Google Patents

ダイヤモンド量子センサー、ダイヤモンドアンビルセル型量子センサーおよび測定装置 Download PDF

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Ryo Matsumoto
義彦 高野
Yoshihiko Takano
慧悟 荒井
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隼平 大山
Jumpei Oyama
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Abstract

Figure 2025100334000001
【課題】耐久性および再現性が高いダイヤモンド量子センサーならびにそれを備えるダイヤモンドアンビルセル型量子センサーおよび測定装置を提供する。
【解決手段】
本発明の一の態様によれば、窒素-空孔中心を含む窒素-空孔中心含有ダイヤモンド11と、窒素-空孔中心にマイクロ波を誘導するためのマイクロ波誘導路として機能する不純物ドープダイヤモンド12と、を備え、不純物ドープダイヤモンド12が、導電性を有し、かつ窒素-空孔中心含有ダイヤモンドと化学的に結合されている、ダイヤモンド量子センサー10が提供される。
【選択図】図2

Description

本発明は、ダイヤモンド量子センサー、ダイヤモンドアンビルセル型量子センサーおよび測定装置に関する。
ダイヤモンド中の窒素と欠陥が結合して新たなエネルギー準位を形成する窒素-空孔中心(NVセンター)は、そのスピンの量子状態が外場によって敏感に応答することから、次世代の量子センシング技術として期待されている。
NVセンターを含むNVセンター含有ダイヤモンドを用いたセンサーとしては、例えば、対向するダイヤモンドアンビルの間に被測定試料を挟持するとともにダイヤモンドアンビルで被測定試料を圧縮することにより被測定試料の物性を測定するセンサーが知られている(例えば、非特許文献1参照)。
ここで、NVセンターを駆動するためには、外部からマイクロ波を照射する必要がある。非特許文献1では、白金製のマイクロ波ワイヤー(MWワイヤー)をトップキュレット上に配置して、MWワイヤーでマイクロ波をNVセンターに照射している。
また、NVセンター含有ダイヤモンドを用いていないが、ダイヤモンドアンビルの間に被測定試料を挟むとともに一方のダイヤモンドアンビルにホウ素ドープダイヤモンド薄膜により形成された電極パターンを有するセンサーも知られている(例えば、特許文献1参照)。
P.Bhattacharyya et al., "Imaging the Meissner effect and flux trapping in a hydride superconductor at megabar pressures using a nanoscale quantum sensor", Superconductivity (cond-mat.supr-con), arXiv:2306.03122 v1[cond-mat.supr-con], 5 June 2023
国際公開第2017/038690号
しかしながら、非特許文献1の技術では、MWワイヤーをトップキュレット上に配置して、MWワイヤーでマイクロ波をNVセンターに照射しているが、ダイヤモンドアンビルによってMWワイヤーが潰されてしまい、MWワイヤーの形状が変化してしまう、またはMWワイヤーが切断されてしまうことがある。また、MWワイヤーを手作業で配置するので、毎回同じ位置にMWワイヤーを配置することは困難であり、再現性に劣る。
また、特許文献1の技術は、ホウ素ドープダイヤモンドを用いているが、ホウ素ドープダイヤモンドはNVセンターにマイクロ波を誘導するためのものではない。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものである。すなわち、耐久性および再現性が高いダイヤモンド量子センサーならびにそれを備えるダイヤモンドアンビルセル型量子センサーおよび測定装置を提供することを目的とする。
[1]窒素-空孔中心を含む窒素-空孔中心含有ダイヤモンドと、前記窒素-空孔中心にマイクロ波を誘導するためのマイクロ波誘導路として機能する不純物ドープダイヤモンドと、を備え、前記不純物ドープダイヤモンドが、導電性を有し、かつ前記窒素-空孔中心含有ダイヤモンドと化学的に結合されている、ダイヤモンド量子センサー。
[2]前記不純物ドープダイヤモンド中の不純物が、ホウ素である、上記[1]に記載のダイヤモンド量子センサー。
[3]前記不純物ドープダイヤモンド中の前記ホウ素の濃度が、1×1020cm-3以上である、上記[2]に記載のダイヤモンド量子センサー。
[4]前記不純物ドープダイヤモンドは、切欠き部および前記切欠き部によって離間した2つの端部を有する環状部と、前記環状部の各前記端部から一続きに延びる端子部とを備えている、上記[1]ないし[3]のいずれか一項に記載のダイヤモンド量子センサー。
[5]前記環状部が、円環状である、上記[4]に記載のダイヤモンド量子センサー。
[6]上記[1]ないし[5]のいずれか一項に記載のダイヤモンド量子センサーと、前記不純物ドープダイヤモンドの表面側に配置され、かつ前記ダイヤモンド量子センサーとの間で被測定試料を挟持するダイヤモンド圧子と、を備える、ダイヤモンドアンビルセル型量子センサー。
[7]上記[1]ないし[5]のいずれか一項に記載のダイヤモンド量子センサーまたは上記[6]に記載のダイヤモンドアンビルセル型量子センサーと、前記窒素-空孔中心に前記窒素-空孔中心が励起する緑色レーザー光を照射する緑色レーザー光照射系と、前記不純物ドープダイヤモンドにマイクロ波を導入するマイクロ波導入系と、前記窒素-空孔中心から発せられる赤色光を検出する検出系と、を備える、測定装置。
本発明によれば、耐久性および再現性が高いダイヤモンド量子センサー、ダイヤモンドアンビルセル型量子センサー、および測定装置を提供することができる。
図1は、実施形態に係るダイヤモンド量子センサーの模式的な平面図である。 図2は、図1のA-A断面図である。 図3は、実施形態に係る他のダイヤモンド量子センサーの模式的な平面図である。 図4は、図3のB-B断面図である。 図5は、実施形態に係るダイヤモンドアンビルセル型量子センサーの概略構成図である。 図6は、実施形態に係る他のダイヤモンドアンビルセル型量子センサーの概略構成図である。 図7は、実施形態に係る測定装置の概略構成図である。 図8は、実施例1に係るダイヤモンド量子センサーの光学顕微鏡写真である。 図9は、実施例2~4に係るダイヤモンド量子センサーのホウ素ドープダイヤモンドのホウ素濃度を算出する際に用いたグラフである。 図10は、実施例2~4に係るダイヤモンド量子センサーの温度と電気抵抗率の関係を示すグラフである。 図11は、実施例5に係る磁気センシング測定装置で磁場をセンシングした結果を示すグラフである。 図12は、Rabi振動測定装置の構成図である。 図13は、実施例2に係るダイヤモンド量子センサーの環状部内側の各点でRabi振動数を測定したときのRabi振動数のマッピング図である。 図14Aは、図13の位置4でのRabi振動数のグラフであり、図14Bは、図13の位置55でのRabi振動数のグラフである。 図15は、実施例2~4に係るダイヤモンド量子センサーのホウ素濃度に対するRabi振動数を示したグラフである。
以下、本発明の実施形態に係るダイヤモンド量子センサーおよび測定装置について説明する。図1は、本実施形態に係るダイヤモンド量子センサーの模式的な平面図であり、図2は、図1のA-A断面図である。図3は、本実施形態に係る他のダイヤモンド量子センサーの模式的な平面図であり、図4は、図3のB-B断面図である。図5、図6は、本実施形態に係るダイヤモンドアンビルセル型量子センサーの概略構成図であり、図7は、本実施形態に係る測定装置の概略構成図である。
<<ダイヤモンド量子センサー>>
図1および図2に示されるようにダイヤモンド量子センサー10は、窒素-空孔中心(以下、「NVセンター」と称する。)を含む窒素-空孔中心含有ダイヤモンド(以下、「NVセンター含有ダイヤモンド」と称する)11と、NVセンターにマイクロ波を誘導するためのマイクロ波誘導路として機能する不純物ドープダイヤモンド12とを備えている。
<NVセンター含有ダイヤモンド>
NVセンター含有ダイヤモンド11は、窒素(N)-空孔(V)対を含むダイヤモンドである。NVセンターは、隣接する2個の炭素原子を窒素原子と原子空孔のペアで置き換えられた構造を有し、1個のNと1個のVが隣接して存在する。
NVセンター含有ダイヤモンド11は、NVセンターを含む部分が存在すれば、NVセンターを含んでいない部分が存在してもよい。図1および図2に示されるNVセンター含有ダイヤモンド11は、NVセンターを含む部分のみから構成されている。
NVセンター含有ダイヤモンド11中のNVセンターの濃度は、1.77×1016cm-3以上1.77×1018cm-3以下であることが好ましい。NVセンターの濃度が、1.77×1016cm-3以上であれば、NVセンターに緑色レーザー光およびマイクロ波を照射したときにNVセンターから十分な発光が観測される。NVセンターの濃度が、1.77×1018cm-3以下であれば、NVセンター同士の相互作用による測定の精度の低下を抑制できる。上記NVセンターの濃度の下限は、5.32×1016cm-3以上または1.77×1017cm-3以上であることがより好ましく、上記NVセンターの濃度の上限は、1.42×1018cm-3以下であることがより好ましい。NVセンターの濃度は、電子スピン共鳴法によって測定することができる。
NVセンター含有ダイヤモンド11の形状は、特に限定されず、例えば、長方形や正方形等の多角形の板状となっていてもよい。NVセンター含有ダイヤモンド11が板状の場合には、NVセンター含有ダイヤモンド11の厚みは、100nm以上であることが好ましい。この厚みが、100nm以上であれば、磁場などを測定するのに十分なNVセンターを確保できる。
<不純物ドープダイヤモンド>
不純物ドープダイヤモンド12は、NVセンター含有ダイヤモンド11と化学的に結合されている。不純物ドープダイヤモンド12は、例えば、NVセンター含有ダイヤモンド11の表面11Aに不純物ドープダイヤモンド12をエピタキシャル成長させることによってNVセンター含有ダイヤモンド11と化学的に結合させることができる。
不純物ドープダイヤモンドは、導電性を有している。不純物ドープダイヤモンドに含まれる不純物は、不純物ドープダイヤモンドに導電性を発揮させるものであれば、特に限定されない。このような不純物としては、例えば、ホウ素、リン等が挙げられる。これらの中でも、電気抵抗率が低い点から、ホウ素が好ましい。なお、不純物がホウ素の場合には、不純物ドープダイヤモンドはホウ素ドープダイヤモンドとなり、不純物がリンの場合には不純物ドープダイヤモンドはリンドープダイヤモンドとなる。
不純物ドープダイヤモンドの不純物としてホウ素を用いた場合(ホウ素ドープダイヤモンドの場合)、ホウ素ドープダイヤモンド中のホウ素の濃度は、1×1020cm-3以上であることが好ましい。ホウ素ドープダイヤモンドの電気抵抗率は温度依存性があるものの、上記ホウ素の濃度が1×1020cm-3以上であれば、少なくとも高温側(例えば室温以上)で電気抵抗率が低いので、高温側でダイヤモンド量子センサーとして使用することができる。上記ホウ素の濃度は、2×1020cm-3以上であることがより好ましく、3×1020cm-3以上であることがさらに好ましい。上記ホウ素の濃度が、2×1020cm-3以上であれば、ホウ素ドープダイヤモンドの電気抵抗率の温度依存性が小さいので、高温側のみならず、低温側でも、すなわち広い温度範囲でダイヤモンド量子センサーとして用いることが可能である。上記ホウ素の濃度は、不純物ドープダイヤモンドに含有できるホウ素量の限界値の観点から、8×1021cm-3以下であってもよい。
ホウ素ドープダイヤモンド中のホウ素の濃度は、例えば、Julie V. Macpherson, “A practical guide to using boron doped diamond in electrochemical research”, Phys.Chem.Chem.Phys., 2015, 17, 2935-2949(以下、この文献を「非特許文献2」と称する。)の図3のホウ素がドープされたダイヤモンドにおけるホウ素の濃度と電気抵抗率の関係を示したグラフと比較することにより求めることが可能である。具体的には、まず、非特許文献2の図3において、プロットに基づく近似線を引く(図9参照)。また、非特許文献2の図3のグラフは、室温でのホウ素濃度と電気抵抗率との関係を示すものであるので、ホウ素ドープダイヤモンドの室温(例えば、25℃)での電気抵抗率を測定する。その後、非特許文献2の図3において、測定した電気抵抗率と上記近似線と交差する箇所を見付ける。この交差した箇所のホウ素濃度が、ホウ素ドープダイヤモンドのホウ素濃度とする。
図1に示される不純物ドープダイヤモンド12の形状は、長方形となっているが、特に限定されず、例えば、正方形等の多角形状または円状であってもよい。ダイヤモンド量子センサーが、被測定試料の物性等を測定するためのものである場合には、NVセンター含有ダイヤモンドの表面に被測定試料を配置するが、被測定試料に均一にマイクロ波を伝搬させるために、図3に示されるダイヤモンド量子センサー20の不純物ドープダイヤモンド30のように、環状部31を有することが好ましい。
図3および図4に示されるダイヤモンド量子センサー20は、切欠き部31Aおよび切欠き部31Aによって離間した2つの端部31Bを有する環状部31と、環状部31の各端部31Bから一続きに延びた端子部32とを備えている。被測定試料は環状部31の内側に配置される。
環状部31は、三角環状、四角環状、五角環状等の略多角環状となっていてもよいが、均一に被測定試料にマイクロ波を照射する観点から、円環状となっていることが好ましい。環状部31が円環状である場合、環状部31の内径は、被測定試料の大きさにもよるが、1μm以上1000μm以下であることが好ましい。
端子部32は、端子部32の幅が環状部31とは反対側に向けて徐々に大きくなっている部分を有することが好ましい。端子部32の最大幅Wmax(図3参照)は、1μm以上1000μm以下であることが好ましい。端子部32の最大幅Wmaxが1μm以上であれば、導電性ペーストによって端子部32とワイヤーの接続を容易かつ確実にすることができ、また端子部32の最大幅Wmaxが1000μm以下であれば、端子部32の不要な部分の形成を抑制できる。端子部32の最大幅の上限は、端子部32とワイヤーとの接続部における電気抵抗値を低くするために、99μm以下であることがより好ましい。なお、端子部32の最大幅の下限は、100μm以上であってもよい。
不純物ドープダイヤモンド12の厚みは、10nm以上1000nm以下であることが好ましい。この厚みが、10nm以上であれば、低い電気抵抗値を得ることができ、また1000nm以下であれば、非測定試料とNVセンターの距離が十分近いため、非測定試料の物性を正しく測定できる。不純物ドープダイヤモンド12の厚みの下限は、30nm以上、50nm以上、または100nm以上であることがより好ましい。また、不純物ドープダイヤモンド12の上限は、上記好ましい範囲に制限されず、例えば、10μm以下、5μm以下、または99nm以下であってもよい。不純物ドープダイヤモンド12の厚みが、99nm以下であれば、成膜プロセスの時間短縮を行うことができる。不純物ドープダイヤモンド12の厚みは、原子間力顕微鏡によって測定できる。なお、不純物ドープダイヤモンド30の厚みも、不純物ドープダイヤモンド12の厚みと同様である。
<ダイヤモンド量子センサーの製造方法>
ダイヤモンド量子センサー10は、以下のようにして作製することができる。まず、NVセンター含有ダイヤモンド11を用意する。NVセンター含有ダイヤモンドは、例えば、以下のようにして得ることが可能である。まず、窒素を含ませながらダイヤモンドを作製する。そして、窒素入りダイヤモンドを600℃以上1000℃以下の温度でアニールする。これにより、窒素-空孔対が形成されて、NVセンター含有ダイヤモンドが形成される。または、ダイヤモンド表面に窒素含有ダイヤモンドを形成し、その後、600℃以上1000℃以下の温度でアニールする。これにより、NVセンター含有ダイヤモンドが形成される。
次いで、不純物ドープダイヤモンド12を形成する。具体的には、NVセンター含有ダイヤモンド11の表面11Aに、例えば、電子線描画法を用いたリフトオフ法によって、金属等のマスクを形成する。その後、マスクが形成されたNVセンター含有ダイヤモンド11に、例えば、マイクロ波プラズマ化学気相成長法によって不純物ドープダイヤモンドの薄膜を形成する。具体的には、不純物ドープダイヤモンド用ガスとして、例えば、メタンおよびトリメチルボロンを水素で希釈した混合ガスを流し、NVセンター含有ダイヤモンド11に、エピタキシャル成長によって不純物ドープダイヤモンドを形成する。エピタキシャル成長させると、NVセンター含有ダイヤモンドからダイヤモンドの結晶構造を保った状態で成長する。その後、硝酸や硫酸を用いた酸洗浄を行い、マスクを除去する。これにより、NVセンター含有ダイヤモンド11と化学的に結合した不純物ドープダイヤモンド12が形成され、ダイヤモンド量子センサー10が作製される。
上記においては、NVセンター含有ダイヤモンド11の表面11Aにマスクを形成した後に、不純物ドープダイヤモンド12を形成しているが、NVセンター含有ダイヤモンド11の表面11A全面に不純物ドープダイヤモンドを形成して、その後、不要な箇所を除去して、不純物ドープダイヤモンド12を形成してもよい。
<<ダイヤモンドアンビルセル型量子センサー>>
被測定試料の物性を測定する際には、ダイヤモンド量子センサー10の代わりに、図5、図6に示されるダイヤモンドアンビルセル型量子センサー40、70を用いてもよい。
ダイヤモンドアンビルセル型量子センサー40は、図5に示されるようにダイヤモンド量子センサー10と、ダイヤモンド量子センサー10との間で被測定試料を挟持するダイヤモンド圧子50と、ダイヤモンド量子センサー10とダイヤモンド圧子50との間に配置されたガスケット60とを備えている。なお、ダイヤモンドアンビルセル型量子センサー40は、ガスケット60を備えていなくともよい。
<ダイヤモンド量子センサー>
ダイヤモンド量子センサー10は、ダイヤモンド量子センサーの欄で説明したものと同様であるが、ダイヤモンドアンビルセル型量子センサー40として用いる場合、NVセンター含有ダイヤモンド11の厚みは、0.1mm以上となっていることが好ましい。この厚みが、0.1mm以上であれば、例えば、0.1MPa以上20GPa以下の高圧力下でのセンシングが可能となる。NVセンター含有ダイヤモンド11の厚みの下限は、0.5mm以上、1mm以上、または2mm以上であることがより好ましく、上限は、2mm以下となっていてもよい。
<ダイヤモンド圧子>
ダイヤモンド圧子50は、例えばブリリアントカットされたダイヤモンドで、頂部が平らなテーブル面50A、上部の側面に設けられたクラウン50B、上部と下部の境界となるガードル50C、下部の側面に設けられたパビリオン50D、ダイヤモンド圧子50の先端に形成された平面部を有するキュレット50Eを備えている。キュレット50Eの平面部は被測定試料(図示せず)に圧接されるもので、平面部の大きさは被測定試料の形状に応じた測定用の密封空間の大きさに適合するように定める。
<ガスケット>
ガスケット60は、被測定試料をダイヤモンド量子センサー10とダイヤモンド圧子50で挟んだ状態を保持するとともに、ダイヤモンド圧子50のキュレット50Eの平面部で押圧されたときに圧縮されて、キュレット50Eの平面部とガスケット60の中央部の貫通孔60Aの壁で形成された密封空間の高圧状態を保持するものである。このガスケット60には、概ね矩形状の板材が用いられており、例えばプラスチック材料、セラミクス材料や金属材料が用いられる。貫通孔60Aは、ガスケット60の中央部分に設けられるもので、キュレット50Eの平面部により高圧で押されることで、貫通孔60Aの周縁部が押し潰されて、内部に密封空間を形成する。なお、被測定試料はこの密封空間に収容されて、高圧状態での物理的特性を評価される。
ダイヤモンドアンビルセル型量子センサー70は、図6に示されるようにダイヤモンド量子センサー80と、ダイヤモンド量子センサー80との間で被測定試料を挟持するダイヤモンド圧子50と、ダイヤモンド量子センサー80とダイヤモンド圧子50との間に配置されたガスケット60とを備えている。なお、ダイヤモンドアンビルセル型量子センサー70は、ガスケット60を備えていなくともよい。
<ダイヤモンド量子センサー>
ダイヤモンド量子センサー80の形状は、ダイヤモンド量子センサー10の形状と異なっている。具体的には、図6に示されるダイヤモンド量子センサー80のNVセンター含有ダイヤモンド81は、例えばブリリアントカットされたダイヤモンドで、頂部が平らなテーブル面81A、下部の側面に設けられたクラウン81B、上部と下部の境界となるガードル81C、上部の側面に設けられたパビリオン81D、NVセンター含有ダイヤモンド81の先端に形成された平面部を有するキュレット81Eを備えている。
ダイヤモンド量子センサー80の不純物ドープダイヤモンド82は、不純物ドープダイヤモンド30と同様に、切欠き部および切欠き部によって離間した2つの端部を有する環状部82Aと、環状部82Aの各端部から一続きに延びた端子部82Bとを備えている。環状部82Aは、環状部31と同様であり、端子部82Bは、端子部32と同様であるので、ここでは説明を省略するものとする。
<<測定装置>>
ダイヤモンド量子センサー10は、図7に示される測定装置90に組み込まれて用いられる。なお、ダイヤモンド量子センサー10のみならず、ダイヤモンド量子センサー20、ダイヤモンドアンビルセル型量子センサー40、70を測定装置90に組み込むことも可能である。測定装置90は、例えば、磁気、温度、被測定試料の物性等を測定するものである。
測定装置90は、図7に示されるように、ダイヤモンド量子センサー10と、NVセンターにNVセンターが励起する緑色レーザー光を照射する緑色レーザー光照射系100と、不純物ドープダイヤモンドにマイクロ波を導入するマイクロ波導入系110と、NVセンターから発せられる赤色光を検出する検出系120と、を備えている。
<緑色レーザー光照射系>
緑色レーザー光照射系100は、緑色レーザー光を発生させるレーザー光源101と、音響光学変調器(AOM)102と、ハーフミラー103と、ガリレイ式ビームエキスパンダ(GBE)104と、対物レンズ105とを備えている。緑色レーザー光照射系100は、レーザー光源101を備えていれば、他の部材は備えていなくともよい。AOM102は、緑色レーザー光を回折させることにより1次光成分のみに変調させる機能を有し、GBE104はビーム径を調整する機能を有する。
<マイクロ波導入系>
マイクロ波導入系110は、マイクロ波発生源(SG)111と、増幅器112と、ワイヤー113と、導電性ペースト(図示せず)とを備えている。ワイヤー113は、マイクロ波発生源111と不純物ドープダイヤモンド12を電気的に接続するためのものであり、導電性ペーストは、ワイヤー113を不純物ドープダイヤモンド12に固定するとともに電気的に接続するためのものである。
<<検出系>>
検出系120は、ダイクロイックミラー121と、ローパスフィルター122と、CCDカメラ123とを備えている。ダイクロイックミラー121は、緑色レーザー光を透過し、NVセンターから発せられる赤色光のみを反射する機能を有し、ローパスフィルター122は、NVセンター由来の赤色光のみを透過する機能を有する。
このような測定装置90においては、まず、レーザー光源101から発生した緑色レーザー光を、AOM102、ハーフミラー103、GBE104、ダイクロイックミラー121、対物レンズ105を介して、ダイヤモンド量子センサー10のNVセンター含有ダイヤモンド11に照射する。NVセンター含有ダイヤモンド11に緑色レーザー光が照射されると、緑色レーザー光によって励起されたNVセンター由来の赤色光のみが、ダイクロイックミラー121によって反射され、ローパスフィルター122を介してCCDカメラ123で撮像される。
一方、マイクロ波発生源111によって発生させたマイクロ波の信号を増幅器112で増幅して、ダイヤモンド量子センサー10の不純物ドープダイヤモンド12に伝送する。ここで、緑色レーザー光をNVセンターに照射しながら、マイクロ波の周波数を2.87GHz周辺で掃引すると、発光強度が減少するディップが確認され、この時の周波数が磁気共鳴周波数である。NVセンターに印加される磁場がゼロのとき、NVセンターのスピン三重項のエネルギー準位のうちmS=±1は縮退しており、ディップは単一となる。磁場が印加された場合、印加磁場に対応した大きさにディップが分裂する。これにより、周辺環境の磁場を測定することができる。
本実施形態によれば、不純物ドープダイヤモンド12が、NVセンター含有ダイヤモンド11と化学的に結合されているので、機械的および化学的に安定である。従って、MWワイヤーのような形状変化や金属疲労のような経年劣化による断線を抑制でき、またNVセンター含有ダイヤモンド11に対する位置が測定毎に変わることを抑制できる。これにより、耐久性および再現性に優れている。
不純物ドープダイヤモンドはリソグラフィなどの微細加工技術を用いてパターニングすることにより所望の形状を得ることができるので、ダイヤモンド量子センサー10に適した形状で不純物ドープダイヤモンド12を作製することができる。
本発明を詳細に説明するために、以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらの記載に限定されない。図8は、実施例1に係るダイヤモンド量子センサーの光学顕微鏡写真であり、図9は、実施例2~4に係るダイヤモンド量子センサーのホウ素ドープダイヤモンドのホウ素濃度を算出する際に用いたグラフであり、図10は、実施例3~5に係るダイヤモンド量子センサーの温度と電気抵抗率の関係を示すグラフであり、図11は、実施例5に係る磁気センシング測定装置で磁気をセンシングした結果を示すグラフである。図12は、Rabi振動測定装置の構成図であり、図13は、実施例2に係るダイヤモンド量子センサーの環状部内側の各点でRabi振動数を測定したときのRabi振動数のマッピング図であり、図14Aは、図13の位置4でのRabi振動数のグラフであり、図14Bは、図13の位置55でのRabi振動数のグラフである。図15は、実施例2~4に係るダイヤモンド量子センサーのホウ素濃度に対するRabi振動数を示したグラフである。
<実施例1>
実施例1においては、NVセンター含有ダイヤモンド基板上に、形状の異なる二種類のホウ素ドープダイヤモンドを作製して、ダイヤモンド量子センサーを作製した。
ホウ素ドープダイヤモンドからなるマイクロ波誘導路の作製方法は下記通りとした。まず、NVセンター含有ダイヤモンド基板を用意した。ここでNVセンター含有ダイヤモンド(エレメントシックス社製)は(100)配向窒素含有ダイヤモンド基板であり、化学気相成長(CVD)法により作製された。NVセンター含有ダイヤモンドの大きさは縦3.0mm×横3.0mm×厚さ0.5mmであった。
次に、マイクロ波プラズマ化学気相成長(MPCVD)法を用いて、ホウ素ドープダイヤモンドの薄膜をNVセンター含有ダイヤモンド上に形成した。まず、NV含有ダイヤモンドを、硝酸と硫酸を1:3の比率で混合し、200℃に熱した混酸で煮沸洗浄した。しかる後、電子線描画法を用いたリフトオフプロセスによってチタンと金からなるホウ素ドープダイヤモンド形成用の金属マスクを形成した。その後、真空雰囲気中、金属マスク付きNVセンター含有ダイヤモンドを450℃で1時間アニールした。
その後、70Torr(9332Pa)のチャンバ圧力、500Wのマイクロ波電力、500~600℃の基板温度の条件下で、メタンと水素で希釈されたトリメチルボロンの混合ガスを用いてホウ素ドープダイヤモンドの薄膜の成膜を行った。原料ガスにおける炭素に対するホウ素の濃度は3%であった。60分の堆積後に厚さおよそ1μmの薄膜が得られた。成膜したホウ素ドープダイヤモンドにおけるホウ素濃度は約1×1021cm-3であった。ホウ素濃度は、後述する実施例2~4で説明する方法と同様の方法によって算出した。
その後、硝酸と硫酸を1:3の比率で混合し、200℃に熱した混酸を用いた酸洗浄によって、チタンと金から成る金属マスクを溶解することで、マイクロ波誘導路として機能する2種類の薄膜状のホウ素ドープダイヤモンドを形成した。
一方のホウ素ドープダイヤモンドは、図8に示されるように長方形状であった。他方のホウ素ドープダイヤモンドは、切欠き部および前記切欠き部によって離間した2つの端部を有する環状部と、環状部の各端部から一続きに延びた端子部とを備えているものであった。これらのホウ素ドープダイヤモンドは、異なる形状の金属マスクを用いて作製したものであった。
<実施例2~4>
実施例2~4においては、ホウ素の濃度を様々に変えて作製したホウ素ドープダイヤモンドの電気抵抗率の温度依存性を評価した。具体的には、ホウ素ドープダイヤモンドを作製する過程のMPCVDプロセスにおいて、水素で希釈されたトリメチルボロンガスの流量を7sccm(実施例2)、2sccm(実施例3)、1sccm(実施例4)と変化させて、マイクロ波誘導路として機能するホウ素ドープダイヤモンドを作製したこと以外は、実施例1と同様の手順によって、切欠き部および前記切欠き部によって離間した2つの端部を有する環状部と、環状部の各端部から一続きに延びた端子部とを備えるダイヤモンド量子センサーを得た。
実施例2~4に係るダイヤモンド量子センサーにおいて、ホウ素ドープダイヤモンドのホウ素濃度を測定したところ、実施例2においては、ホウ素濃度が3×1021cm-3程度、実施例3においては、ホウ素濃度が4×1020cm-3程度、実施例4においては、ホウ素濃度が1×1020cm-3程度であった。
上記ホウ素濃度は、以下のようにして算出した。まず、非特許文献2の図3において、プロットに基づいて近似線を引いた(図9参照)。また、成膜したホウ素ドープダイヤモンドの室温(25℃)での電気抵抗率を測定した。具体的には、成膜したホウ素ドープダイヤモンドに銀ペーストを用いて金線を取り付け、測定装置に結線し、各温度での電気抵抗率を測定した。電気抵抗率の測定および温度制御にはPPMS装置(カンタムデザイン社製)を用いた。その後、図9において、測定した電気抵抗率と上記近似線と交差する箇所を見付け、この交差した箇所のホウ素濃度が、成膜したホウ素ドープダイヤモンドのホウ素濃度とした。
また、実施例2~4に係るダイヤモンド量子センサーにおいて、温度を変化させたときの各温度における電気抵抗率を測定したところ、図10に示される結果が得られた。電気抵抗率の測定および温度制御にはPPMS装置(カンタムデザイン社製)を用いた。
図10の実施例2、3の結果から、ホウ素濃度が3×1020cm-3程度以上のホウ素ドープダイヤモンドの電気抵抗率は、室温から極低温にわたってほとんど変化しないことが分かる。すなわち、実施例2、3に係るダイヤモンド量子センサーにおいては、温度の変化に対して安定的にマイクロ波を伝搬することが可能となっているので、広い温度範囲でマイクロ波を伝搬することが可能である。一方で、図10の実施例4の結果から、ホウ素濃度が1×1020cm-3程度のホウ素ドープダイヤモンドの電気抵抗率は、温度の低下と共に指数関数的に上昇していることが分かる。すなわち、実施例4に係るダイヤモンド量子センサーにおいては、高温側のみでマイクロ波の誘導ができる。これらのデータが示すように、広い温度範囲での使用を考慮すると、3×1020cm-3程度以上の高濃度にホウ素をドープしたダイヤモンドが好ましいといえる。
<光検出磁気共鳴測定>
実施例1に係る長方形状のダイヤモンド量子センサーを用いて、磁気センシング試験を行った。磁気センシング測定装置は、図7と同様の構成とした。具体的には、レーザー光源(Coherent社製「Verdi G5」)から発生した波長532nmの緑色レーザー光は、音響光学変調器(AOM)(Gooch & Housego社製)で1次光成分のみに変調され、ハーフミラーを通じてガリレイ式ビームエキスパンダ(GBE)(Thorlab社製)に導かれ、所望のビーム径に調整された。緑色レーザー光はダイクロイックミラーと対物レンズを通じてNVセンター含有ダイヤモンドに照射された。緑色レーザー光によって励起されたNVセンター由来の赤色光のみが、ダイクロイックミラーによって反射され、ローパスフィルターを通じてCCDカメラで検出された。これと同時に、マイクロ波発生源(Keysight社製)によって発生させたマイクロ波の信号を増幅器で増幅し、実施例1に係るダイヤモンド量子センサーのホウ素ドープダイヤモンドにマイクロ波を伝送した。
上記測定装置を用いて、NVセンターによる最も一般的なセンシング法である光検出磁気共鳴(ODMR)測定を実施した。その結果を図11に示す。緑色レーザー光をNVセンターに照射しながら、マイクロ波の周波数を2.87GHz周辺で掃引すると、発光強度が減少するディップが見られた。この時の周波数が磁気共鳴周波数である。上記したようにNVセンターに印加される磁場がゼロのとき、ディップは単一となるが、図11に示したようにODMRの結果からは、地磁気の影響を受けてディップが分裂する様子が明瞭に見られた。従って、実施例5の測定装置により、ホウ素ドープダイヤモンドを用いてNVセンターによる磁場センシングが可能であることが確認された。
<Rabi振動数測定(1)>
実施例2に係る環状部および端子部を備えるダイヤモンド量子センサーを用いて、Rabi振動測定試験を行った。Rabi振動測定装置130は、図12に示される構成とした。まず、図12に示されるレーザー光源(CNI laser社製「MGL-III-532-200mW」、「PSU-III-FDA」)131から発生した波長532nmの緑色パルスレーザー光は、ミラー132を介して1/4波長板133とp偏向ビームスプリッター(PBS)134、レンズ135を通過した後、音響光学変調器(AOM)136で1次光成分のみに変調された。1次成分のみに変調された緑色レーザー光は、アイリス137、レンズ138、λ/2板139を通過して、ミラー140で反射され、再びAOM136を通過した後、ミラー141、142で反射され、光ファイバー143に導入された。そして、光ファイバー143から取り出された緑色パルスレーザー光は、ローパスフィルタ144を通過し、ミラー145で反射された後、λ/2板146、λ/4板147、p偏向ビームスプリッター(PBS)148、λ/4板149、ミラー150を経由してダイクロイックミラー151と対物レンズ152を通じて実施例2に係るNVセンター含有ダイヤモンドSの環状部の内側の領域に照射された。緑色パルスレーザー光によって励起されたNVセンター由来の赤色光のみが、ダイクロイックミラー151によって反射され、2枚のローパスフィルター153、154とミラー155、レンズ156、158、159およびピンホール157の共焦点系を経由した後にアバランシェフォトダイオード(APD、Excelitas Technologies社製「SPCM-780-33-BR1」)160で検出された。これと同時に、マイクロ波発生源(Tektronics社製「AWG 70002A」およびRohde&Schwarz社製「SMW200A」)161によって発生させたマイクロ波の信号を増幅器162で増幅し、実施例2に係るダイヤモンド量子センサーのホウ素ドープダイヤモンドSにマイクロ波を伝送した。
上記Rabi振動測定装置を用いて、実施例2に係るダイヤモンド量子センサーの環状部の内側の領域において、Rabi振動数測定試験を行った。ここで、図13に示されるように実施例2に係るダイヤモンド量子センサーの環状部の内側の領域を10×10に分割し、左上を1番目とし、右方向および下方向に進むにつれて番号が大きくなるように番号を振り、それぞれの位置でRabi振動数を測定したところ、環状部の周縁部付近である4番目の位置で最もラビ振動数が大きく、21.8MHzであり、環状部の中心部付近である55番目の位置で最もRabi振動数が小さく、7.48MHzであった。したがって、環状部の周縁部付近は、環状部の中心部付近よりも約3倍程度速いRabi振動数が観測され、実施例2に係るダイヤモンド量子センサーを用いて量子操作が可能であることが確認された。また、環状部の中心から周縁部にかけて、印加される磁場の強度やその勾配の位置による差異を確認できた。なお、図13は、図14Aおよび図14B等のRabi振動数の測定結果を基づいて作成したものであり、また図13中の白色の箇所は、赤色光は観察できたが、ノイズ等の影響からRabi振動数を算出できなかった箇所である。
<Rabi振動数測定(2)>
実施例2~4に係るホウ素濃度が異なる環状部および端子部を備えるダイヤモンド量子センサーを用いて、それぞれのRabi振動数測定試験を行った。Rabi振動測定装置としては、上記Rabi振動数測定(1)で用いたRabi振動測定装置130を用いた。測定位置は、いずれもダイヤモンド量子センサーの環状部の中心部とした。
結果を図15に示す。図15からダイヤモンド量子センサーのホウ素濃度が高いほど、高いRabi振動数が測定された。
10、20、80…ダイヤモンド量子センサー
11…NVセンター含有ダイヤモンド
12、30…不純物ドープダイヤモンド
31…環状部
31A…切欠き部
31B…端部
32…端子部
40、70…ダイヤモンドアンビルセル型量子センサー
50…ダイヤモンド圧子
60…ガスケット
90…測定装置

Claims (7)

  1. 窒素-空孔中心を含む窒素-空孔中心含有ダイヤモンドと、
    前記窒素-空孔中心にマイクロ波を誘導するためのマイクロ波誘導路として機能する不純物ドープダイヤモンドと、を備え、
    前記不純物ドープダイヤモンドが、導電性を有し、かつ前記窒素-空孔中心含有ダイヤモンドと化学的に結合されている、ダイヤモンド量子センサー。
  2. 前記不純物ドープダイヤモンド中の不純物が、ホウ素である、請求項1に記載のダイヤモンド量子センサー。
  3. 前記不純物ドープダイヤモンド中の前記ホウ素の濃度が、1×1020cm-3以上である、請求項2に記載のダイヤモンド量子センサー。
  4. 前記不純物ドープダイヤモンドは、切欠き部および前記切欠き部によって離間した2つの端部を有する環状部と、前記環状部の各前記端部から一続きに延びる端子部とを備えている、請求項1ないし3のいずれか一項に記載のダイヤモンド量子センサー。
  5. 前記環状部が、円環状である、請求項4に記載のダイヤモンド量子センサー。
  6. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載のダイヤモンド量子センサーと、
    前記不純物ドープダイヤモンドの表面側に配置され、かつ前記ダイヤモンド量子センサーとの間で被測定試料を挟持するダイヤモンド圧子と、
    を備える、ダイヤモンドアンビルセル型量子センサー。
  7. 請求項1ないし5のいずれか一項に記載のダイヤモンド量子センサーまたは請求項6に記載のダイヤモンドアンビルセル型量子センサーと、
    前記窒素-空孔中心に前記窒素-空孔中心が励起する緑色レーザー光を照射する緑色レーザー光照射系と、
    前記不純物ドープダイヤモンドにマイクロ波を導入するマイクロ波導入系と、
    前記窒素-空孔中心から発せられる赤色光を検出する検出系と、
    を備える、測定装置。

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