JP2025089626A - 庇構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】主に、庇延長パネルの施工性を向上し得るようにする。
【解決手段】建物1の屋外側2に、屋根3と連続する庇延長パネル4を設置した庇構造に関する。
庇延長パネル4は、軒先側が、2本の鋼製柱11の上端間を連結した鋼製軒先梁12によって支持される。庇延長パネル4は、軒元側が、屋根3の下に設けられた屋根小壁13によって支持される。
鋼製軒先梁12は、鋼製柱11および庇延長パネル4にボルト21,22で接合されても良い。ボルト21,22は、鋼製軒先梁12に一体に設けられても良い。
【選択図】図2

Description

この発明は、庇構造に関する。
建物の屋根には、屋外側へ張り出す庇が設けられる。この庇を延長するために、屋根に庇延長パネルを取付けたものが存在している(例えば、特許文献1参照)。
特開2021-63392号公報
上記特許文献1に記載された庇構造は、庇延長パネルの軒先側を柱で下から個別に支持するようにしていたので、例えば、施工性の面で改善の余地があった。
そこで、本発明は、上記した問題点の改善に寄与することを主な目的としている。
上記課題に対して、本発明は、
建物の屋外側に、屋根と連続する庇延長パネルを設置した庇構造であって、
庇延長パネルは、
軒先側が、2本の鋼製柱の上端間を連結した鋼製軒先梁によって支持され、
軒元側が、屋根の下に設けられた屋根小壁によって支持されている庇構造を特徴とする。
本発明は、上記構成によって、庇延長パネルの施工性を向上することなどができる。
(a)は本実施の形態にかかる庇構造を備えた屋根の平面図、(b)は(a)の屋根を側方から見た斜視図である。 図1(b)の側面図である。 (a)は比較例にかかる鋼製軒先梁を備えていない庇構造の施工図、(b)は本実施の形態にかかる鋼製軒先梁を備えた庇構造の施工図である。 (a)は図2の軒先部分の拡大図、(b)は(a)とは異なる位置における軒先部分の拡大図である。 (a)は図2の軒元部分の拡大図、(b)は(a)とは異なる位置における軒元部分の拡大図である。 工場における庇延長パネルの製造工程図である。 図6Aに続く庇延長パネルの製造工程図である。 図6Bに続く庇延長パネルの製造工程図である。 図6Cに続く庇延長パネルの製造工程図である。 現場における庇延長パネルの施工工程図である。 図7Aに続く庇延長パネルの施工工程図である。 図7Bに続く庇延長パネルの施工工程図である。 図7Cに続く庇延長パネルの施工工程図である。 図7Dに続く庇延長パネルの施工工程図である。
本実施の形態は、図1~図7Eを用いて以下に詳細に説明される。
<構成>この実施例は、以下の構成を有している。
図1(図2)に示すように、この実施例の庇構造は、建物1の屋外側2に、建物1の屋根3と連続する庇延長パネル4を設置したものとされる。
ここで、庇構造は、建物1の屋根3の庇部分の構造である。
建物1は、木造、鉄筋コンクリート造、鉄骨造など、どのようなものでも良い。この実施例の建物1については、後述する。建物1は、建物本体と屋根3とで構成される。
屋外側2は、建物1の外となる側である。これに対し、建物1の内となる側は、室内側となる。
屋根3は、建物1の上部に、建物1の上面全体を覆うように設置されて、建物1の上部および上部周辺を風雨や、日射などから保護する面状の部分である。屋根3は、どのようなものでも良く、例えば、ほぼ水平な陸屋根などでも良い。この実施例では、傾斜した屋根3(傾斜屋根)となっている。屋根3は、少なくとも一部に、建物本体から屋外側2へ僅かに張り出す張出部5を有しても良い。この張出部5は、庇(または軒)となる。
庇延長パネル4は、建物1に庇を形成したり、建物1の庇を延長したりするためのパネルである。この実施例の庇延長パネル4は、屋根3の先端(軒先)に取付けられることで、屋根3と連続して庇を延長する。庇延長パネル4を接続する屋根3は、先端に張出部5を設ける必要がない。庇延長パネル4は、屋根3に対し、段差のない面一な状態で接続される。屋根3が陸屋根の場合、庇延長パネル4は、ほぼ水平に設置される。屋根3が傾斜屋根の場合、庇延長パネル4は、屋根3と同じ傾斜に設置される。
この実施例では、図2に示すように、屋根3は、少なくとも、傾斜の上側(水上側H)から下側(水下側L)へ向かって延びる垂木3aと、垂木3aの上面側に取付けられた野地板3bとを有している。垂木3aは、水下側L(軒先側)の端部に、軒先梁3dが取付けられる。垂木3aと軒先梁3dは、パネル枠を形成し、パネル枠の上面側に野地板3bや屋根仕上材などを取付けることで、屋根パネルとなる。屋根3は、その上に、太陽光パネル6を取付けても良い。
また、庇延長パネル4は、屋根3とほぼ同様に、垂木4a、野地板4bを備えた構造を有している。また、垂木4aの下面側には、必要に応じて、軒天井材4cが取付けられる。
庇延長パネル4は、垂木4aの水下側L(軒先側)の端部に、軒先梁4dが取付けられ、垂木4aの水上側H(軒元側)の端部に、軒元梁4eが取付けられている。垂木4aと軒先梁4dと軒元梁4eは、パネル枠を形成し、パネル枠の上面側に野地板4bや屋根仕上材などを取付け、パネル枠の下面側に軒天井材4cなどを取付けることで、庇延長パネル4となる。
庇延長パネル4は、屋根3に連続するように取付けることで、屋根3と一体になる。庇延長パネル4は、野地板4bの上に、太陽光パネル7を取付けても良い。なお、軒先梁4dは、鼻隠し材とされて、表面を鼻先鋼板で覆われると共に、樋支持ブラケット8を介して軒樋9が取付けられても良い。
上記構成に対し、この実施例は、以下のような構成を備えても良い。
(1)庇構造では、
図3(b)に示すように、庇延長パネル4は、軒先側が、2本の鋼製柱11の上端間を連結した鋼製軒先梁12によって支持されても良い。
図2に示すように、庇延長パネル4は、軒元側が、屋根3の下に設けられた屋根小壁13によって支持されても良い。
ここで、軒先側は、庇延長パネル4の水下側Lおよびその周辺部分である。この実施例では、庇延長パネル4は、水下側Lの端部よりも若干、建物1に近い位置で鋼製軒先梁12によって支持されている。
鋼製柱11は、上下方向に延びるように設置される鋼製の柱である。鋼製柱11は、例えば、中空の角型断面の長尺部材(角形鋼管)で形成される。鋼製柱11は、例えば、中空の丸型断面の長尺部材(丸形鋼管)で形成しても良い。鋼製柱11は、地面に打設形成された柱用基礎14の上に設置される。鋼製柱11は、柱用基礎14に対し、下端をアンカーボルト14aで固定される。鋼製柱11は、必要に応じて、柱カバー15を取付けて、外周を柱カバー15で覆っても良い。
2本の鋼製柱11は、庇延長パネル4の幅方向16(図1)の両側となる位置に、庇延長パネル4の幅と同じかそれより若干狭い間隔を有して設置される。2本の鋼製柱11は、間に別の柱(中間柱)などがない状態で設置される。
鋼製軒先梁12は、庇延長パネル4の軒先側を幅方向16に支持する水平な鋼製の梁である。鋼製軒先梁12は、2本の鋼製柱11どうしの間隔とほぼ同じか、それよりも長い長さとされる。
鋼製軒先梁12は、例えば、中空の角型断面の部材で形成され、水平に設置される。鋼製軒先梁12は、例えば、断面が、鋼製柱11の一辺とほぼ同じ幅と、鋼製柱11の一辺とほぼ同じかそれよりも高い高さと、を有している。鋼製軒先梁12は、図3(b)に示すように、鋼製柱11の上端に直接載置固定される。そして、庇延長パネル4は、鋼製軒先梁12の上に直接載置固定される。これにより、庇延長パネル4は、鋼製軒先梁12および鋼製柱11にて下側から荷重が支持される。
鋼製軒先梁12は、必要に応じて、梁カバー17(図2)を取付けて、外周を梁カバー17で覆っても良い。梁カバー17は、例えば、ドリルネジ18などの固定具で鋼製軒先梁12の側面などに固定される。
軒元側は、庇延長パネル4の水上側Hおよびその周辺部分である。この実施例では、庇延長パネル4は、水上側Hの端部を屋根小壁13で支持されている。
屋根小壁13は、屋根3の軒先側の部分の下側に設けられる壁である。
屋根3は、屋根小壁13、または、屋根小壁13の上に設置した取付部材19の上に、水下側Lの端部が、屋根小壁13の屋外側2の面13aよりも僅かに室内側へ引っ込んだ状態となって張出部5ができないようにして設置される。
庇延長パネル4は、屋根小壁13、または、取付部材19の上の、屋根3の水下側Lの端部が乗っていない段差部分の上に載せられる。これにより、庇延長パネル4は、屋根小壁13によって下側から荷重が支持される。
この実施例では、屋根小壁13の上に設置した取付部材19の上に、屋根3の軒先梁3dと、庇延長パネル4の軒元梁4eとが同時に載せられる。取付部材19は、屋根3の軒先梁3dの厚みと、庇延長パネル4の軒元梁4eの厚みとの和とほぼ同じかそれよりも若干大きい幅の木材となっている。
また、屋根3の軒先梁3dおよび庇延長パネル4の軒元梁4eは、屋根3の垂木3aおよび庇延長パネル4の垂木4aの下面よりも下方へ突出されている。そして、屋根3の軒先梁3dおよび庇延長パネル4の軒元梁4eは、下方へ突出した部分が、取付部材19の上に載せられている。なお、取付部材19は、屋根小壁13の厚みよりも幅が狭くなっている。取付部材19は、屋根小壁13の上端と、屋根3の軒先梁3dおよび庇延長パネル4の軒元梁4eとの上下方向の間隔に応じて、単数または複数枚重ねた木材を用いることができる。
(2)上記庇構造において、
図4に示すように、鋼製軒先梁12は、鋼製柱11および庇延長パネル4にボルト21,22で接合されても良い。
ボルト21,22は、鋼製軒先梁12に一体に設けられても良い。
ここで、ボルト21,22は、独立した締結部材を用いても良いが、鋼製軒先梁12の一部となるようにしても良い。この実施例では、ボルト21,22は、上下方向に延びる溶接ボルトとしている。即ち、鋼製軒先梁12は、下面に鋼製柱11と接合するための溶接ボルト(ボルト21)を、予め工場で溶接によって一体に取付けられている(図4(b))。また、鋼製軒先梁12は、上面に庇延長パネル4と接合するための溶接ボルト(ボルト22)を、予め工場で溶接によって一体に取付けられている(図4(a))。
鋼製軒先梁12の下面のボルト21は、鋼製柱11と合致する位置に設けられる。鋼製軒先梁12の上面のボルト22は、下面のボルト21と同じ位置に設けても良いが、鋼製軒先梁12の長手方向(庇延長パネル4の幅方向16)に対し、下面のボルト21とは異なる位置に設置しても良い。これにより、上面のボルト22は、鋼製柱11の真上に位置される垂木4aとの干渉が防止される。
鋼製柱11および庇延長パネル4は、ボルト21,22を通す位置に、予め工場で貫通穴23,24が形成されても良い。これにより、鋼製柱11および庇延長パネル4は、鋼製軒先梁12に対し、ボルト21,22およびナットでそれぞれ上下方向に接合(締結固定)可能になる。ボルト21,22を溶接ボルトとすることにより、鋼製軒先梁12は、鋼製柱11および庇延長パネル4に対する接合の作業性が向上される。また、鋼製軒先梁12は、鋼製柱11および庇延長パネル4に対する位置決めが容易となる。
(3)上記庇構造において、
庇延長パネル4は、軒先側に、垂木受スペーサー31を介して構造ジョイント材32を有しても良い。
鋼製軒先梁12は、構造ジョイント材32にボルト22で接合されても良い。
ここで、垂木受スペーサー31は、構造ジョイント材32に局所的に取付けられて、庇延長パネル4の垂木4aを下側から受ける調整部材である。垂木受スペーサー31は、庇延長パネル4の垂木4aの下面と、構造ジョイント材32の上面との間の位置に取付けられて、両者の隙間を埋める。垂木受スペーサー31は、構造ジョイント材32の上に位置するほぼ全ての垂木4aに対してそれぞれ設けるのが好ましい。ただし、構造ジョイント材32は、いくつかの垂木4aの位置に垂木受スペーサー31を設けないようにしても良い。構造ジョイント材32は、垂木受スペーサー31のない位置の上側が、空きスペースになる。
庇延長パネル4が傾斜している場合、垂木受スペーサー31は、傾斜した庇延長パネル4を受けられるように、側方から見てほぼ直角三角形状に形成される。垂木受スペーサー31は、例えば、薄い板材を複数枚積層することで、下面が水平となり、上側に庇延長パネル4の傾斜に合わせた斜面が形成されるように構成される。
構造ジョイント材32は、庇延長パネル4を、屋根3と連続するように設置したときに、庇延長パネル4の軒先側の下面にて、鋼製軒先梁12の真上に位置する部材である。構造ジョイント材32は、鋼製軒先梁12に沿い、庇延長パネル4の幅方向16のほぼ全域に亘って水平に延びると共に、下面のほぼ全域が鋼製軒先梁12の上面と面接触される。構造ジョイント材32は、鋼製軒先梁12とほぼ同じ幅にして、幅全域で鋼製軒先梁12と重なるようにするのが好ましい。鋼製軒先梁12のボルト22を通す貫通穴24は、構造ジョイント材32に対し、上下方向に貫通形成される。なお、構造ジョイント材32は、少なくとも、鋼製柱11の間隔とほぼ同じ長さを有していれば良い。
構造ジョイント材32は、例えば、ハリケーンタイ33(図4(a))などの木止め金物によって垂木4aの側面などに釘固定またはボルト固定される。また、構造ジョイント材32は、例えば、TS金物34(図4(b))などの煽り止め金物によって垂木4aの側面などに釘固定またはボルト固定される。
なお、庇延長パネル4は、下面に軒天井材4cを貼り付ける場合、垂木受スペーサー31および構造ジョイント材32が設置される位置で、水上側Hと水下側Lとに分割される。そして、軒天井材4cを分割する位置の周辺には、分割された軒天井材4cの端部を固定できるように、受木桟35a~35cが適宜設けられる。軒天井材4cは、受木桟35a~35cを使用して、構造ジョイント材32の水上側Hと水下側Lとの少なくとも一方に貼り付けられる。
一方、図5に示すように、庇延長パネル4は、その軒元梁4eが、屋根3の軒先梁3dと直接、または、スペーサー36となる薄い合板などを介して間接的に突き当てられる。そして、庇延長パネル4の軒元梁4eは、屋根3の軒先梁3dに、現場で屋外側2から釘37(図5(a))によってほぼ面直に固定される。
また、庇延長パネル4の軒元梁4eは、屋根3の軒先梁3dに、現場で屋外側2から接合ボルト38(図5(b))によってほぼ面直に連結固定される。接合ボルト38は、釘37とは、庇延長パネル4の幅方向16に対して異なる位置に設置される。
現場では、庇延長パネル4の軒元梁4eに脚付座金39が取付けられ、屋根3の軒先梁3dに脚付座金39と連通するボルト穴が貫通形成される。軒元梁4eと軒先梁3dとは、脚付座金39とボルト穴との間に接合ボルト38を通すことで連結される。
この際、庇延長パネル4の野地板4bおよび屋根3の野地板3bは、接合ボルト38を通す作業に必要な部分の周辺が開口するように、局所的に切り欠くことで着脱可能部41としても良い。着脱可能部41の位置には、野地板4bおよび野地板3bの小片を仮固定および本固定できるようにするために、受木桟35d,35eが適宜設けられる。受木桟35dは、庇延長パネル4の下面側における、軒天井材4cの水上側Hの端部を取付ける受木桟35fの近傍に設けられる。
このような、釘37または接合ボルト38による、庇延長パネル4の軒元梁4eと屋根3の軒先梁3dとの接合は、少なくとも、庇延長パネル4の幅方向16の両側の2箇所、または、それ以上の箇所で行われる。
なお、軒天井材4cの水上側Hの端部には、防水性を有する軒元シート42が工場で予め取付けられる。また、屋根小壁13の屋外側2の面13aの上部には、防水性を有する壁上シート43が予め工場で取付けられる。そして、屋根小壁13の上に、庇延長パネル4を設置することで、軒元シート42および壁上シート43は現場で重ね合わされると共に、重ね合わせた部分は、現場で軒元モール44を取付けることで隠され、シールされる。
(4)上記庇構造において、
図1(b)、図2に示すように、建物1は、建物ユニット51の上に屋根ユニット52を設置したものとしても良い。
庇延長パネル4は、屋根ユニット52の屋根3に連続されても良い。
ここで、建物ユニット51は、ユニット建物を構成するための直方体状をした単位建物構造体である。ユニット建物は、予め工場で製造した建物ユニット51を現場へ輸送して現場で組み立てることにより、短期間のうちに構築できるようにした建物1である。建物ユニット51は、内部に居室空間などを形成する。
屋根ユニット52は、建物ユニット51の上に設置することで、ユニット建物に屋根3を形成できるようにするための単位屋根構造体であり、予め工場で製造される。屋根ユニット52は、内部に小屋裏空間などを形成する。屋根ユニット52は、例えば、建物ユニット51とほぼ同じ外形となるように形成された枠体52aの上面に屋根3を構成するパネル(屋根パネル)を取付けたものなどとされる。枠体52aは、少なくとも屋外側2となる側面が屋根小壁13とされる。
屋根小壁13は、パネル枠13b(図2)の屋外側2の面13aに外壁材を取付けた壁パネルとして形成される。屋根小壁13の外壁材は、建物ユニット51の屋外側2の面51aに取付けられた外壁材と、上下方向に面一の状態で連続される。屋根小壁13の外壁材の下縁部と、建物ユニット51の外壁材との上縁部と間の境界線上には、水平モールが取付けられる。
そして、地面に打設形成された基礎53(建物用基礎、図2)の上に設置された建物ユニット51の上に屋根ユニット52を直接設置することで、ユニット建物は、平屋の建物1となる。平屋の建物1において、建物ユニット51および屋根ユニット52の枠体52aは、建物本体を形成する。なお、基礎53と柱用基礎14とは、離れた位置に形成される。
屋根ユニット52の屋根3に連続されることで、庇延長パネル4は、屋根ユニット52の屋根3と一体に屋外側2へ延びて、地面の広い範囲を覆った状態になる。これにより、ユニット建物は、シンプルな大型の屋根3を有する格調高い外観の平屋の建物1になる。
(5)上記庇構造において、図1(a)に示すように、
庇延長パネル4は、幅方向16に隣接する建物ユニット51(C)の屋根3に合せた大きさに形成されても良い。
ここで、幅方向16に隣接する建物ユニット51は、庇延長パネル4の幅方向16に位置して、庇延長パネル4に隣接する屋根3を有する建物ユニット51(C)である。
建物1は、例えば、3つの建物ユニット51(A)~建物ユニット51(C)を平面視ほぼL字状に組み合わせて形成しても良い。この場合、建物ユニット51(A)を基準として、建物ユニット51(A)に建物ユニット51(B)が横並びに隣接される。そして、横並びの建物ユニット51(A)、建物ユニット51(B)に対して、建物ユニット51(B)の側に建物ユニット51(C)が並べて設置される。これにより、建物ユニット51(C)は、建物ユニット51(A)に対して突出した状態となる。そして、建物ユニット51(A)~建物ユニット51(C)の上には、それぞれ屋根ユニット52(A)~屋根ユニット52(C)が設置される。
そして、建物ユニット51(A)の屋外側2で、建物ユニット51(C)の隣の位置に、建物ユニット51のない部分(未設置部)が形成される。庇延長パネル4は、この未設置部に設置する。これにより、庇延長パネル4は、建物ユニット51(A)の上の傾斜した屋根3に接続されて、連続する傾斜屋根の下側部分を形成し、同時に、庇延長パネル4は、建物ユニット51(C)の上の傾斜した屋根3と横並び状態で面一に設置される。庇延長パネル4は、側面が、建物ユニット51(C)の上の傾斜した屋根3の側面に接続される。この際、屋根ユニット52(A)、屋根ユニット52(C)は、少なくとも、庇延長パネル4を接続する部分に張出部5が形成されないようにする。
隣接する建物ユニット51に合せた大きさは、庇延長パネル4の軒先側の端部が、隣接する建物ユニット51(C)の上の屋根3の軒先側の端部と連続して一直線状になるような大きさである。これにより、庇延長パネル4は、建物ユニット51の外形とほぼ同じ大きさ、または、屋根ユニット52の屋根3のほぼ1つ分程度の大きさ、または、それ以上の大きさなどになる。庇延長パネル4の軒先側の端部が、隣接する建物ユニット51(C)の上の屋根3の軒先側の端部との間には、軒樋9が一直線状に通すように設置される。
<作用>この実施例の作用は、以下の通りである。
以下、工場における庇延長パネル4の製造工程と、現場における庇延長パネル4の施工工程と、に分けて庇構造を説明する。
工場における庇延長パネル4の製造工程は、まず、図6Aに示すように、垂木4aと、軒先梁4dと、軒元梁4eとによって、庇延長パネル4の枠部(パネル枠)を製造する(枠部製造工程)。
庇延長パネル4の製造は、例えば、屋根ユニット52を製造する設備(屋根ユニット製造設備)などを使用して行っても良い。庇延長パネル4は、例えば、屋根ユニット52の屋根3(屋根パネル)を製造する架台61と、治具62とを用いて製造する。治具62は、例えば、屋根3および庇延長パネル4の傾斜とほぼ同じ角度となる側面視三角形状の支持部を有するものとして、架台61の上に置いて使用する。
垂木4aは、架台61の上に、幅方向16へ間隔を有して複数本平行に設置し、垂木4aの軒先側の端部間を軒先梁4dで架設連結し、垂木4aの軒元側の端部間を軒元梁4eで架設連結して、平面視ほぼ矩形状の枠部を形成する。垂木4aは、枠部の両側と内側に設置される。垂木4aは、少なくとも鋼製柱11の真上となる位置に存在するように設置する。垂木4aは、軒先側の部分の下面に、垂木受スペーサー31を介して構造ジョイント材32を取付ける。垂木受スペーサー31を取付ける垂木4aは、鋼製柱11と幅方向16の寸法がほぼ同じにするのが好ましい。この場合、垂木4aは、例えば、他の垂木4aよりも厚みの大きい板材を使用しても良いし、板材を複数本重ねて厚みを大きくしても良い。また、枠部は、必要に応じて、受木桟35a~35fや、その他の木桟などを設置する。
次に、図6Bに示すように、庇延長パネル4は、枠部の表面側のほぼ全面に、野地板4bを貼り付ける(野地板貼付工程)。なお、着脱可能部41は、小型の野地板4bを着脱できるように、部分的に切り欠いておくなどする。
そして、図6Cに示すように、庇延長パネル4は、枠部の表面側に貼り付けた野地板4bの上面に、防水シート63や、屋根仕上材などを敷設して、庇延長パネル4の上面を形成する(防水シート等敷設工程)。
次に、必要に応じて、図6Dに示すように、庇延長パネル4は、治具62と共に枠部を立てて、裏側の面を露出させる。そして、庇延長パネル4は、枠部の露出された裏側に軒天井材4cを貼り付けて、庇延長パネル4の下面を形成する(軒天井材貼付工程)。なお、垂木受スペーサー31、構造ジョイント材32が設置された部分については、軒天井材4cを分割して、垂木受スペーサー31、構造ジョイント材32が露出されるようにする。軒天井材4cは、庇延長パネル4の裏面のほぼ全面に貼り付けるのが好ましい。
以上により、工場で、庇延長パネル4が製造される。なお、太陽光パネル7を設置する場合には、庇延長パネル4は、再び最初の状態(表面側を上に向けて寝かせた状態)に戻して庇延長パネル4の表面側に太陽光パネル7を取付ける。こうして製造された庇延長パネル4は、治具62が取付けられたままの状態で現場に輸送される。
次に、現場における庇延長パネル4の施工工程は、基礎53への建物ユニット51および屋根ユニット52の据付後に、まず、図7Aに示すように、柱用基礎14に鋼製柱11を2本立設する(柱立設工程)。
更に、図7Bに示すように、2本の鋼製柱11は、その上端間に鋼製軒先梁12を架け渡すようにして横に取り付ける。これにより、2本の鋼製柱11は、鋼製軒先梁12で門型に連結されて、一体化される(柱連結工程)。鋼製柱11への鋼製軒先梁12の設置の際に、鋼製軒先梁12は、下面に一体に取付けられたボルト21を、鋼製柱11の上端に予め形成された貫通穴23へ通す。これにより、鋼製柱11と鋼製軒先梁12とが位置決めされると共に、容易にナットで締結できるようになる。なお、鋼製柱11の上端側の側面には、ボルト21の締結作業のための作業穴64が予め形成される。ナットの締結は、作業穴64を通して行う。作業穴64は、外部から目立たないように、鋼製柱11の建物ユニット51(A)の側の面に形成するのが好ましい。
次に、図3(b)に示すように、庇延長パネル4は、クレーンで吊り上げられる。庇延長パネル4には、クレーンで吊り易いように4隅に吊ワイヤ65が取付けられる。吊った庇延長パネル4は、2本の鋼製柱11を一体に連結した鋼製軒先梁12の上と、屋根ユニット52(A)の屋根小壁13の上と、の間に据付ける(庇延長パネル据付工程)。これにより、庇延長パネル4は、鋼製軒先梁12および屋根小壁13によって安定して仮保持される。
この際、2本の鋼製柱11の上端間を鋼製軒先梁12で連結して一体化することにより、鋼製柱11が門型となるため、少ない人員で鋼製柱11を安定して支えることが可能となり、作業性が向上する。これに対し、図3(a)の比較例に示すように、2本の鋼製柱11を鋼製軒先梁12で一体化しない場合には、鋼製柱11がバラバラの単独状態になる。そのため、複数の人員で各鋼製柱11を支えなければならず、また、鋼製柱11が安定しないので、作業性が悪くなる。
そして、庇延長パネル4の構造ジョイント材32が鋼製軒先梁12の上に設置されることで、図7Cに示すような状態になる。そこで、鋼製軒先梁12と、庇延長パネル4の軒先側の構造ジョイント材32とは、鋼製軒先梁12に一体に取付けたボルト22によって上下方向に連結固定される(軒先側連結工程)。この際、ボルト22は、少なくとも鋼製軒先梁12の長手方向の両端近傍の2箇所の位置、または、その間の位置を含めた3箇所以上の位置に設置される。ボルト22の固定は、垂木4aの間の上に空きスペースがある位置で行われる。
また、図7Dに示すように、庇延長パネル4は、軒元梁4eを屋根3の軒先梁3dに接合ボルト38でほぼ面直に連結固定する(軒元側連結工程)。
併せて、図7Eに示すように、庇延長パネル4は、軒元梁4eを屋根3の軒先梁3dに釘37でほぼ面直に固定する(軒元側固定工程)。
この際、庇延長パネル4は、軒元梁4eが屋根ユニット52の屋根小壁13、または、取付部材19の上に載せられて荷重を支持されているので、安定して接合ボルト38や釘37で固定することができる。接合ボルト38や釘37は、少なくとも庇延長パネル4の幅方向16の両側近傍の2箇所の位置、または、その間の位置を含めた3箇所以上の位置に設置される。
以上により、傾斜した庇延長パネル4は、建物ユニット51(A)の傾斜した屋根3と連続するように、建物1に設置される。そして、庇延長パネル4により、建物1に対する屋根3の面が拡大される。
上記において、庇延長パネル4は、隣接する建物ユニット51(C)の屋根3とほぼ同じ大きさにすることで、大型化され、建物1の屋根3の全体における、太陽光パネル6の設置可能領域が増加される。よって、建物1は、屋根3および庇延長パネル4を広く使って、より多くの太陽光パネル6を設置できるようになる。
また、庇延長パネル4を大型化すると、庇延長パネル4の工場での製造から、現場への輸送が困難になるおそれがある。しかし、庇延長パネル4は、敢えて建物ユニット51の屋根3とほぼ同じ大きさに形成することで、却って、建物ユニット51や屋根ユニット52の製造設備や、輸送手段などを有効活用できるようになる。そのため、庇延長パネル4は、製造や輸送の問題の解消を図れるようになる。
例えば、庇延長パネル4の製造に、屋根ユニット52の屋根3を製造するために使用している既存の治具62などが使えるようになる。この治具62はそのまま輸送にも使えるので、製造と輸送の問題が一気に解消される。
なお、鋼製柱11や鋼製軒先梁12は、適宜、外側に柱カバー15や梁カバー17を取付けて覆うようにする。これにより、庇延長パネル4の軒先側を支持する部材の見栄えを向上できる。
<効果>この実施例の効果は、以下の通りである。
(効果 1)庇構造は、建物1の屋外側2に、屋根3と連続する庇延長パネル4を設置しても良い。これにより、庇延長パネル4によって建物1の屋根3を拡げることができる。
この際、2本の鋼製柱11は、その上端間を鋼製軒先梁12で連結しても良い。これにより、2本の鋼製柱11が一体化されて安定する。そのため、鋼製柱11を支える人員の数を削減でき、鋼製軒先梁12の上への庇延長パネル4の設置も容易になる。また、2本の鋼製柱11は、上端間を木材よりも強度の高い鋼製軒先梁12にて連結することで、鋼製柱11間の中柱を不要にできる。鋼製軒先梁12は、必要な強度が得られる断面の形状や大きさのものを、容易に製造および使用できるため、木材の梁よりも使い勝手が良い。
庇延長パネル4は、軒先側を鋼製軒先梁12で支持し、軒元側を屋根3の下に位置する屋根小壁13で支持しても良い。これにより、庇延長パネル4を安定して据付けることができ、現場での庇延長パネル4の施工が効率化される。また、庇延長パネル4は、軒先側と軒元側との両側を支持されるので、大判化が可能な構造となる。
(効果 2)庇構造は、鋼製軒先梁12を、鋼製柱11にボルト21で接合しても良い。これにより、現場での鋼製柱11に対する鋼製軒先梁12の取付けが容易になる。また、鋼製軒先梁12は、庇延長パネル4にボルト22で接合しても良い。これにより、現場での、鋼製軒先梁12に対する庇延長パネル4の取付けが容易になる。そのため、庇延長パネル4は、現場での軒先側の取付けの作業性が向上される。
この際、ボルト21,22は、予め工場で鋼製軒先梁12に一体に取付けても良い。これにより、現場での、鋼製軒先梁12の鋼製柱11や庇延長パネル4に対する、位置決め作業や取付作業が容易になる。
(効果 3)庇構造は、庇延長パネル4が、軒先側に、垂木受スペーサー31を介して構造ジョイント材32を有しても良い。鋼製軒先梁12は、構造ジョイント材32にボルト22で接合されても良い。垂木受スペーサー31は、庇延長パネル4に対する構造ジョイント材32の取付位置や向きなどを最適に調整する。そして、庇延長パネル4を鋼製軒先梁12に対して接合し易い構造を、工場で予め形成することができる。よって、鋼製軒先梁12は、現場で構造ジョイント材32に対して容易にボルト22で接合できる。
(効果 4)庇構造は、建物ユニット51の上に屋根ユニット52を設置して建物1を構成し、屋根ユニット52の屋根3に連続させて庇延長パネル4を取付けても良い。これにより、庇延長パネル4が大きな庇となって屋根3と連続されるため、見栄えの良い平屋のユニット建物を得ることができる。
(効果 5)庇構造は、庇延長パネル4を、幅方向16に隣接された建物ユニット51(C)の上に設置される屋根3に合せた大きさにしても良い。これにより、庇延長パネル4を大型化して、隣接する建物ユニット51(C)の庇に庇延長パネル4を揃えることができる。そのため、平屋のユニット建物の屋根3を、軒先側の端部が一直線状に揃えられてスッキリした外観に仕上げることができる。また、上記により、庇延長パネル4の製造や輸送も、建物ユニット51や屋根3の製造や輸送とほぼ同じに行うことができる。
そして、上記により、庇延長パネル4は、太陽光パネル6を設置可能な大きさとなり、屋根3と連続した大型の庇延長パネル4に太陽光パネル6を設置することで、平屋の建物1に設置する太陽光パネル6の大容量化が得られる。
1 建物
2 屋外側
3 屋根
4 庇延長パネル
11 鋼製柱
12 鋼製軒先梁
13 屋根小壁
21 ボルト
22 ボルト
31 垂木受スペーサー
32 構造ジョイント材
51 建物ユニット
52 屋根ユニット

Claims (5)

  1. 建物の屋外側に、屋根と連続する庇延長パネルを設置した庇構造であって、
    前記庇延長パネルは、
    軒先側が、2本の鋼製柱の上端間を連結した鋼製軒先梁によって支持され、
    軒元側が、前記屋根の下に設けられた屋根小壁によって支持されていることを特徴とする庇構造。
  2. 請求項1に記載の庇構造であって、
    前記鋼製軒先梁は、前記鋼製柱および前記庇延長パネルにボルトで接合され、
    前記ボルトは、前記鋼製軒先梁に一体に設けられていることを特徴とする庇構造。
  3. 請求項2に記載の庇構造であって、
    前記庇延長パネルは、軒先側に、垂木受スペーサーを介して構造ジョイント材を有しており、
    前記鋼製軒先梁は、前記構造ジョイント材に前記ボルトで接合されていることを特徴とする庇構造。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の庇構造であって、
    前記建物は、建物ユニットの上に屋根ユニットを設置した構成とされ、
    前記庇延長パネルは、前記屋根ユニットの前記屋根に連続されていることを特徴とする庇構造。
  5. 請求項4に記載の庇構造であって、
    前記庇延長パネルは、幅方向に隣接する前記建物ユニットの前記屋根に合せた大きさとされていることを特徴とする庇構造。
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