JP2025064468A - 監視装置 - Google Patents

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航太 橋本
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Abstract

Figure 2025064468000001
【課題】高温炉内に複数のセンサを配置することなく、ストリップの破断箇所を推定できる監視装置を提供する。
【解決手段】実施形態は、高温炉と、高温炉内でストリップを搬送する3台以上の搬送ロールと、を有するストリップ処理ラインにおいて、前記3台以上の搬送ロールを駆動する3台以上のモータを制御する制御器から3つ以上のトルク電流フィードバックデータを収集して、前記3つ以上のトルク電流フィードバックデータの時間変化を演算する演算部と、前記時間変化が所定のしきい値を超えた場合に停止信号を出力し、前記時間変化の値のうちの大きいものから順に2つの時間変化を選択して、対応する搬送ロールを識別する信号を出力する。
【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、高温炉内のストリップの破断を監視する監視装置に関する。
金属鋼帯(以下ストリップと称する)を焼鈍しするプロセスラインや、溶融めっきするプロセスラインでは、高温炉内に複数台のストリップ搬送ロールを有し、ストリップに張力をかけた状態を維持しながら搬送する。また、このようなプロセスラインでは、ラインの入側および出側にストリップを溶接する溶接機や、ストリップをため込むルーパーを有する場合があり、ストリップの搬送を止めることなく連続的に稼働することで稼働率を高める必要がある。
このようなプロセスラインでは、ストリップに張力をかけた状態を維持していることから、稼働中にストリップの破断が発生する場合がある。ストリップの破断が発生した場合、破断の発生箇所を接合するためにラインの連続的な稼働を停止する必要があり、生産効率の低下を招く。プロセスラインの稼働率低下を防ぐために、ストリップ破断の発生検出、破断部の接合、操業再開を短時間で実施することが要求される。
ストリップ破断を検出する方法の例として、たとえば特許文献1、2の方法が知られている。
特許文献1では、圧延用のワークロールに取り付けた荷重センサの計測荷重からストリップ破断を検出する方法が提案されている。特許文献1では、圧延仕上ミルでの板破断発生を検出する目的で、圧延用スタンドの駆動ロール、非駆動ロールの実績荷重を荷重センサで計測し、駆動ロール、非駆動ロールの荷重差分がしきい値を超えた際にストリップ破断を検出する。
特許文献2では、プロセスラインの高温炉の入側セクションおよび出側セクションにそれぞれ位置するブライドルロールのトルク電流実績値から得られる回転速度の変化率から、高温炉内のストリップ破断を検出する方法が提案されている。この方法では、張力制御を行うブライドルロールの駆動モータから得られるトルク電流実績値、その変化率から得られる回転速度変化率を算出し、回転速度の実績値との絶対値差分を比較する。トルク電流実績から算出された回転速度変化率とロール回転速度実績値の絶対値差分が破断状態の判定しきい値を超えた場合に、ストリップ破断を検出したものと判定する。
特開2013-116489号公報 特開2013-111613号公報
特許文献1の方法では、ロールに取り付けた荷重センサの負荷変動率からストリップの破断を検出する。そのため、ロール台数分のセンサが必要となり高コストとなる。また、高温炉内にセンサを配置することは実際には困難である場合が多く適用が難しいとの問題もある。
特許文献2の方法では、ブライドルロールの速度変化率の偏差から高温炉内のストリップの破断発生を検出する。そのため、ストリップの破断の発生を検出することが可能であっても、発生箇所を特定することは困難であり、ストリップ破断の発生箇所の特定に時間を要し、破断箇所の再溶接、再稼働までに時間を要するとの問題がある。
本発明の実施形態は、高温炉内に複数のセンサを配置することなく、ストリップの破断箇所を推定できる監視装置を提供することを目的とする。
本発明の実施形態は、ストリップを加熱する高温炉と、前記高温炉内に配置され、前記ストリップを搬送する3台以上の搬送ロールと、前記高温炉の入側に配置され、前記ストリップを拘束しつつ搬送する第1ブライドルロールと、前記高温炉の出側に配置され、前記ストリップを拘束しつつ搬送する第2ブライドルロールと、を有するストリップ処理ラインにおいて、前記3台以上の搬送ロールをそれぞれ駆動する3台以上のモータを速度制御する制御器から、3つ以上のトルク電流フィードバックデータを所定の第1周期で収集して、前記3つ以上のトルク電流フィードバックデータの第2周期についての3つ以上時間変化を演算する演算部と、前記3つ以上の時間変化のそれぞれをあらかじめ設定されたしきい値と比較し、前記3つ以上の時間変化のすべてが前記しきい値よりも大きい場合に、前記ストリップの破断を検出したと判定して停止信号を出力する判定部と、を備える。前記判定部は、前記3つ以上の時間変化の値の大きいものから順に2つの時間変化を選択して、前記3台以上の搬送ロールのうち、前記2つの時間変化にそれぞれ対応する2台の搬送ロールを識別する信号を出力する。
実施形態によれば、高温炉内に複数のセンサを配置することなく、ストリップの破断箇所を推定できる監視装置が提供される。
実施形態に係る監視装置を例示する模式的なブロック線図である。 実施形態に係る監視装置の動作を説明するための模式的なブロック線図である。 実施形態に係る解析装置が表示する画面表示例を示す模式図である。
以下、実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係る監視装置を例示する模式的なブロック線図である。
図1に示すように、監視装置10は、演算部12と、判定部14と、を備える。監視装置10は、ストリップ処理ライン100を制御する主幹制御装置8に通信可能に接続される。監視装置10は、主幹制御装置8から、各制御器のトルク電流フィードバックデータを収集する。演算部12は、収集したトルク電流フィードバックデータを用いて、各トルク電流フィードバックデータの時間変化を演算する。判定部14は、制御器ごとの時間変化にもとづいて、ストリップSの破断の有無を判定し、破断箇所を推定するためのデータを出力する。
まず、ストリップ処理ライン100の構成について説明する。
ストリップ処理ライン100は、高温炉1と、ブライドルロール2、3と、搬送ロール4-1~4-9と、を有する。ブライドルロール2は、高温炉1の入側に配置される。ブライドルロール3は、高温炉1の出側に配置される。搬送ロール4-1~4-9は、高温炉1内に配置される。図1の具体例では、搬送ロール4-1~4-9は、高温炉1の入側から出側に向かって、この順に配置されている。
ストリップSは、ブライドルロール2によって高温炉1内に搬送され、搬送ロール4-1~4-9によって高温炉1内を搬送される。ストリップSは、ブライドルロール3によって、高温炉1から排出され、たとえば、次工程に搬送される。
搬送ロール4-1~4-9は、モータ5-1~5-9と機械的にそれぞれ結合され、モータ5-1~5-9によってそれぞれ駆動される。モータ5-1~5-9は、制御器6-1~6-9にそれぞれ電気的に接続されている。制御器6-1~6-9は、主幹制御装置8と通信可能に接続されており、主幹制御装置8から出力される速度基準にしたがって、モータ5-1~5-9をそれぞれ速度制御する。具体例では、制御器6-1~6-9は、センサレスでモータ5-1~5-9のそれぞれを速度制御するセンサレスベクトル制御機能を備えており、トルク電流フィードバックデータにもとづいて、速度制御を行う。
主幹制御装置8は、図示しない上位計算機から提供されるストリップSに関する製品情報にもとづいて速度基準を演算し、制御器6-1~6-9に出力する。主幹制御装置8は、たとえば、プログラマブル・ロジック・コントローラ(PLC)である。
監視装置10の動作について説明する。
図2は、実施形態に係る監視装置の動作を説明するための模式的なブロック線図である。
制御器6-1~6-9は、トルク電流フィードバックデータIFBK1~IFBK9をそれぞれ出力する。主幹制御装置8は、制御器6-1~6-9のそれぞれのトルク電流フィードバックデータIFBK1~IFBK9を収集する。トルク電流フィードバックデータIFBK1~IFBK9のそれぞれは、制御器6-1~6-9のそれぞれに対応するように、たとえば、制御器の識別番号に関連付けられている。たとえば、1番目の制御器6-1から収集されたトルク電流フィードバックデータIFBK1は、識別番号「#1」に関連付けられて主幹制御装置8に収集される。
図2に示すように、監視装置10は、主幹制御装置8からトルク電流フィードバックデータIFBK1~IFBK9を所定の周期で収集する。収集するデータは、識別番号に関連付けられており、監視装置10は、取得したデータがどの制御器から収集されたトルク電流フィードバックデータであるかを識別することができる。
トルク電流フィードバックデータを収集する周期は、たとえば、主幹制御装置8と制御器6-1~6-9とを相互に接続する制御ネットワークの制御周期Tとされる。制御ネットワークは定周期で動作しており、周期Tは一定である。以下、n=1~9とし、トルク電流フィードバックデータIFBKnのように表し、その時間変化をΔIFBKnと表すことがある。
演算部12は、トルク電流フィードバックデータIFBKnの時間変化ΔIFBKnを演算して判定部14に出力する。時間の変化分は、たとえば、制御ネットワークの周期Tとされる。ΔIFBKn={IFBKn(t)-IFBKn(ti+1)}/Tで算出される。ここで、T=ti+1-tであり、iは任意の自然数である。上述に限らず、時間の変化分は、ラインの搬送速度や制御ネットワークの周期等にもとづいて、適切に設定される。
判定部14は、しきい値Iαを有する。しきい値Iαは、トルク電流フィードバックデータIFBKnの時間変化ΔIFBKnに関するしきい値であり、あらかじめ設定されている。判定部14は、制御器ごとに、時間変化ΔIFBKnとしきい値Iαとを比較する。判定部14は、すべての時間変化ΔIFBKnがしきい値Iαを超えたことを検出した場合には、ストリップSに破断が発生したと判定する。判定部14は、ストリップSに破断が発生したと判定した場合には、ラインを停止する停止信号を生成して、たとえば主幹制御装置8に出力する。
判定部14は、ストリップSの破断を判定した後、時間変化ΔIFBKnの値の大きいものから順に2つまで選択する。選択された2つのデータを2つの最大値と呼ぶこととする。2つの最大値は、同じ値であってもよいし、異なる値であってもよい。
焼鈍しや溶融めっき等における高温処理では、ストリップSは、高温炉1の入側および出側でブライドルロール2、3で拘束され、また、高温炉1内でも各搬送ロール4-nである程度拘束されている。そのため、ロール間でストリップSの破断が生じると、破断した箇所の前後のロールのトルクが大きく変動する一方で、それ以外のロールのトルク変動は小さいことが多い。そのため、しきい値Iαを超えた時間変化ΔIFBKnが検出された場合には、時間変化のもっとも大きい値を有するロールは、隣り合っていることが多い。
図2の具体例では、時間変化ΔIFBKnの2つの最大値は、制御器6-5および制御器6-6がそれぞれ出力するトルク電流フィードバックデータにもとづいて演算された値である。ストリップSの破断箇所Aは、搬送ロール4-5と搬送ロール4-6との間であると推定される。
判定部14は、時間変化ΔIFBKnの2つの最大値をそれぞれ有する2つの搬送ロールを識別するための識別番号[#5,#6]を出力する。
図3は、実施形態に係る解析装置が表示する画面表示例を示す模式図である。
図3に示すように、判定部14によって演算された時間変化ΔIFBKnがしきい値Iαを超えたか否かを判定部14に接続されたモニタやHMI端末等の画面に表示するようにしてもよい。
図3のテーブル22では、高温炉1内の搬送ロール4-1~4-9が「炉内搬送ロールNo」として、テーブルの1行目に表示される。たとえば、テーブル22では、2行目にトルク電流フィードバックデータの時間変化ΔIFBKnが、9台の制御器に対応して、表示される。また、テーブル22の3行目には、時間変化ΔIFBKnがしきい値Iαを超えたか否かが表示される。
図3の例では、テーブル22の3行目に時間変化ΔIFBKnがしきい値Iαを超えた場合に、“OVER”と表示し、すべての炉内搬送ロールNoにおいて、“OVER”と表示された場合には、これらのうちの大きい値から順に2つが選択され、“MAX”と表示される。“OVER”、“MAX”との表示に代えて、あるいは、これらの表示に加え、表示色を変えるようにしてもよい。たとえば、“OVER”表示の場合には、欄の背景や文字色を黄色とし、“MAX”表示の場合には、欄の背景や文字色を赤色とすることで監視者の注意を喚起するようにしてもよい。
実施形態に係る監視装置10の効果について説明する。
実施形態に係る監視装置10は、主幹制御装置8を介して、各制御器6-nが生成するトルク電流フィードバックデータIFBKnを収集することができる。データの収集は、制御ネットワークの周期にもとづいて一定の周期で行うことができる。そのため、連続してデータの時間変化ΔIFBKnを演算し、監視することができる。
高温炉1により搬送されるストリップSは、通常の状態では、各ロールで拘束され、主幹制御装置8および制御器6-nによる速度制御により、一定の張力が維持される。ストリップSに破断が生じると、破断による張力の変動に応じて、各ロールの速度が変化するので、速度変化をトルク電流フィードバックデータIFBKnの時間変動により検出することができる。これによって、高温炉1内にセンサを設置することなく、ストリップSの張力変化を検出することが可能である。
上述のように、ストリップSは、各ロール間で拘束されながら、速度制御されて搬送されるので、ストリップSに破断が生じた場合には、隣接するロールに対応するトルク電流フィードバックデータの時間変化が大きくなる。時間変化がしきい値を超えた中から、値の大きなものから順に2つ選択することによって、破断箇所を推定することが可能となる。そのため、ロールの設置箇所ごとにセンサを設置することなく、ストリップSの破断箇所を推定することができる。これにより、不具合箇所の特定に要する時間を短縮することが可能になり、設備稼働率を実質的に向上させることができる。
上述の具体例では、9台の搬送ロールの場合について説明したが、搬送ロールは、3台以上あれば、破断箇所の推定をすることができる。また、上述の具体例では、2台のブライドルロール2、3をストリップの破断判定の対象外としたが、ブライドルロール2、3もこれらを駆動する制御器のトルク電流フィードバックデータを取得することによって、ブライドルロールと搬送ロールとの間のストリップSの破断の有無の判定および破断箇所の推定を行うことができる。
このようにして、高温炉内に複数のセンサを配置することなく、ストリップSの破断箇所を推定できる監視装置を実現することができる。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…高温炉、2、3…ブライドルロール、4-1~4-9…搬送ロール、5-1~5-9…モータ、6-1~6-9…制御器、8…主幹制御装置、10…監視装置、12…演算部、14…判定部、100…ストリップ処理ライン

Claims (3)

  1. ストリップを加熱する高温炉と、前記高温炉内に配置され、前記ストリップを搬送する3台以上の搬送ロールと、前記高温炉の入側に配置され、前記ストリップを拘束しつつ搬送する第1ブライドルロールと、前記高温炉の出側に配置され、前記ストリップを拘束しつつ搬送する第2ブライドルロールと、を有するストリップ処理ラインにおいて、前記3台以上の搬送ロールをそれぞれ駆動する3台以上のモータを速度制御する制御器から、3つ以上のトルク電流フィードバックデータを所定の第1周期で収集して、
    前記3つ以上のトルク電流フィードバックデータの第2周期についての3つ以上の時間変化を演算する演算部と、
    前記3つ以上の時間変化のそれぞれをあらかじめ設定されたしきい値と比較し、
    前記3つ以上の時間変化のすべてが前記しきい値よりも大きい場合に、前記ストリップの破断を検出したと判定して停止信号を出力する判定部と、
    を備え、
    前記判定部は、前記3つ以上の時間変化の値の大きいものから順に2つの時間変化を選択して、前記3台以上の搬送ロールのうち、前記2つの時間変化にそれぞれ対応する2台の搬送ロールを識別する信号を出力する監視装置。
  2. 前記判定部は、選択された2つの値は、前記3つ以上の搬送ロールのうち、隣り合う2台の搬送ロールにそれぞれ対応する請求項1記載の監視装置。
  3. 前記判定部は、前記制御器に速度指令を供給して前記ストリップ処理ラインを制御する主幹制御装置に前記停止信号を出力する請求項1または2に記載の監視装置。
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