JP2024509560A - 眼鏡レンズ内の薄膜の封入 - Google Patents

眼鏡レンズ内の薄膜の封入 Download PDF

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Abstract

本開示は、眼鏡レンズであって、円柱状形状境界面をそれらの間に有して第2のレンズ部品に貼り付けられた第1のレンズ部品と、円柱状形状境界面において、第1のレンズ部品と第2のレンズ部品との間に挿入された薄膜と、を備える、眼鏡レンズに関する。本開示はまた、眼鏡レンズを製造する方法であって、第1のレンズ部品と第2のレンズ部品との間の円柱状形状境界面において、第1の部品と第2の部品との間に薄膜を挿入することを含む、方法にも関する。【選択図】図3B

Description

本開示は、封入された薄膜を有する眼鏡レンズ、並びに封入された薄膜を有する眼鏡レンズを生産するためのレンズ製造及び/又は薄膜封入技法に関する。
眼鏡レンズは、典型的に、レンズ研削又は射出成形技法を介して製造される。眼鏡レンズのための射出成形プロセスは、溶融材料を高圧下で型に射出することからなる。型は、ブランク形状(最終的なレンズを作成するために内側表面を更に形作る意図を有する、レンズ「ブランク」を作成するための)、又は内側及び外側曲率プロファイルを含む望ましい眼鏡レンズの正確な輪郭のいずれかで形作られる。短い冷却時間の後、レンズは完成する。このプロセスの容易さ及び速さのために、射出成形は、サングラスなどの大きいバッチのレンズ及びストックレンズに選択される技法である。よりオーダーメイドの用途については、レンズ研削技法が好まれる。レンズ研削プロセスは、凸状の外側(外方に面する)表面、及び平面又は凹状の眼に面する表面を有するレンズ「ブランク」から始まる。これらのブランクの湾曲表面(複数可)は、典型的に、プロファイルが球状又は球面円柱状である。次いで、内側表面は、専門的な機械を使用して望ましい曲率プロファイルに研削され、そして研磨される。次いで、眼鏡レンズは、フレーム内に収まるように、望ましい縁部プロファイルに縁部加工され、眼鏡が完成する。3D印刷(又は積層造形)技術の出現により、完全にオーダーメイドの曲率及び縁部プロファイルで眼鏡レンズを3D印刷することも可能である。
眼鏡レンズ上に薄膜を積層すること、又はそれらを眼鏡レンズ内に封入することは、多くの目的のために望ましい。例えば、拡張現実(AR)業界(アイトラッキング用途を含む)では、その後眼鏡レンズに貼り付けられるか、又は眼鏡レンズ内に封入される薄いポリマー膜上に生成することができるホログラフィック光学素子(HOE)が望まれている。
眼鏡内に薄膜を封入するか、又は眼鏡上に薄膜を積層するための既存の手法が存在する。例えば、米国特許公開第2015/0131047 A1号には、保護眼鏡で使用するための様々なプロファイルの眼鏡へのセルロースアセテート積層膜の直接積層のためのプロセスが詳述されている。米国特許公開第2017/0068095 A1号は、数多くの技法について説明している。これらの最初には、レンズが射出成形され、それによって、鋳造前にHOEフォトポリマー膜を位置付けるための空洞を有する型が作製される。次いで、眼鏡材料が、型に注入され、HOEを中に封入する。第2の技法は、眼鏡レンズの後部分及び眼鏡レンズの前部分を含む2つの半分のレンズ間にHOEを封入する。HOEは、2つの眼鏡レンズ構成要素の境界面に挟まれる。第3の手法では、フォトポリマー膜は、眼鏡レンズの凹状内側表面に直接積層される。
知られている手法は、複雑な製造技法、又は薄膜の変形及び/若しくは層間剥離のリスクを伴う。したがって、そのような著しい困難を伴わずに薄膜を眼鏡レンズと一体化させるための、それほど複雑ではない製造技法が望まれる。
この背景を踏まえて、請求項1に記載の眼鏡レンズ、及び請求項8に沿った眼鏡レンズを製造する方法が提供される。封入された薄膜を有する眼鏡レンズを作成する技法、及びそれによって応力及び変形が最小限に抑えられた封入された薄膜を有する、結果として得られた眼鏡レンズが提供される。これは、眼鏡レンズの2つの部品間の円柱状形状境界面上に薄膜を提供することによって達成される。
レンズ内に薄膜を封入するときの多くの応力及び変形は、典型的な眼鏡レンズと同様に、湾曲表面、具体的には、2つの軸にわたって湾曲している表面上で積層することによって誘発されることが見出されている。球面曲率(又は、2つの軸にわたる他の曲率プロファイル、これは最小厚さのために選択されることが多い)を有する表面上に膜を直接積層すると、膜内に弾性応力を生じさせ、変形及び層間剥離につながる。
対照的に、そのような応力は、円柱形状表面上に薄膜を積層する場合には回避されることが発見されている。完全性のために、円柱形状表面は、表面がその伸長の軸に沿った円柱の一部分の形状を有することを意味することが留意される。言い換えれば、表面は、1つの次元に沿って湾曲している(例えば、円形状又は楕円形状になっている)が、垂直な次元に沿って真っ直ぐ(又は平坦)である。円柱状形状境界面は、特に、眼鏡レンズの形状に適合せず、したがって非コンパクトと捉えられるため、非常に非従来的である。しかしながら、円柱状形状境界面は、積層における困難を有することなく、依然として薄い厚さを提供する場合がある。
したがって、眼鏡レンズは、薄膜がそれらの間に封入された2つの構成要素部品を使用して生成され得る。したがって、レンズは、後(眼に面する)セクション及び前(外方に面する)セクションの2つの構成要素を使用して作成され得る。2つの構成要素間の境界面は、上述の円柱状形状を有する。言い換えれば、1つの平面、好ましくは長軸に平行な平面(通常は水平)に沿った断面を取ると、境界面が湾曲している(例えば、円状又は楕円状の断片)のように示される。典型的に短軸に平行な(一般に垂直な)垂直面に沿った断面は、好ましくは平坦又は真っ直ぐである。短軸を横切る曲率を制限すると(好ましくはゼロに)、最も薄い積層体が可能になり、内側及び外側の曲率の選択に最小の制限を課す。
単純な場合、球状又は球面円柱状の外側プロファイルのレンズ(典型的に、通常の度付き眼鏡レンズと同様)は、2つの構成要素部品に分割又は形成され得、2つの構成要素間の境界面は、円柱状プロファイルの境界面である。円柱状表面上に薄いファーム(firm)を積層することにより、変形及び層間剥離のリスクが低くなる。この表面は一軸においてのみ曲率を有するため、球状表面上の積層と比較して、薄膜上に同じ応力を引き起こさない。
2つの部品は、任意の技法、例えば、バッチ生産のために典型的に使用される射出成形技法、よりオーダーメイドの要件のために使用されることが多い研削及び研磨技法、又は3D印刷によって作製され得る。任意選択で、薄膜は、例えば、鋳造前に薄膜を型内に位置付けることによって、(形成された境界面に位置するように)レンズ部品のうちの1つと一体化され得る。2つのレンズ部品を、薄膜がそれらの間に挿入された状態で結合した後(いずれかのレンズ部品が薄膜と一体的に形成されているかどうかにかかわらず)、得られた眼鏡レンズは、ブランクとみなされ得る。次いで、ブランクの眼に面する表面をフライス加工して、眼鏡レンズを形成してもよい。
典型的な眼鏡は、メニスカスレンズであり、眼に面する表面が凹状であり、外方に面する表面が凸状であることを意味する。典型的な眼鏡はまた、ある特定のアスペクト比も呈し(それによって長軸及び短軸を定義する)、それによってレンズの水平の範囲(長軸)は、垂直の範囲(短軸)よりも大きい。有益なことに、このアスペクト比は、薄膜を封入する目的で眼鏡レンズを2つの構成要素に二分することを可能にする。
薄膜は、好ましくは、非等方性である。典型的に、薄膜は、反射性又は透過性要素として作用し得るホログラフィック光学素子(HOE)を含む。いくつかの実施形態では、HOEは、屈折力なしで、平面鏡又は平面透過ホログラムとして作用し得る。代替的に、HOEは、HOEの総屈折力が、ホログラムの屈折力と、円柱状形状境界面の曲率による屈折力との合計であるように、屈折力を加えることができる。
薄膜は、最初、感光性材料であり得、HOEは、感光性材料上にホログラムを記録することによって形成され得る。いくつかの実施形態では、ホログラムは、感光性材料が平面基板上にあり、次いで円柱状境界面に積層されているときに記録され得る。その場合、ホログラムは、有利なことに、円柱状形状境界面を補正するように記録される。他の実施形態では、ホログラムは、感光性材料が円柱状形状境界面に適用されるときに記録され得る。その場合、円柱状形状境界面に対する追加の補正は必要ない。
そのような組み合わせが実行可能である場合、態様、又は態様からの特徴の組み合わせもまた、考慮され得る。
本開示は、数多くの方法で実践されてもよく、ここで、好ましい実施形態は、添付の図面を参照して、例としてのみ説明される。
既存の眼鏡レンズの斜視図を示す。 本開示による眼鏡レンズの斜視図を図示する。 図2Aの眼鏡レンズを通る断面を例示する。 図2Aの眼鏡レンズの構成要素部品を図示する。 図3Aの構成要素部品の組み立てられた形態を概略的に例示する。 代替的な眼鏡レンズの例の斜視図を示す。 図4Aの眼鏡レンズを通る断面を例示する。 図4Aの眼鏡レンズの構成要素部品を図示する。 図5Aの構成要素部品の組み立てられた形態を概略的に例示する。 円形レンズブランクの例を図示する。 平面境界面に従って二分された図6Aのレンズブランクの分解図を例示する。 円柱状形状境界面に従って二分された図6Aのレンズブランクの分解図を例示する。 球形状の外方に面するレンズ構成要素のサイズにおける曲率半径と中心厚さとの関係を概略的に示す。
図面は、全て本質的に概略図であり、正確な寸法及び構造は、明示的に示されているか、又は説明されていない限り、類推されるべきではない。
最初に図1を参照すると、眼に面する表面102及び外方に面する表面103を有する既存の眼鏡レンズ101の斜視図が示されている。これは、(図面に示される他の眼鏡レンズと同様に)単純な度無し球状レンズであり、例示のみを目的として使用される。実施形態は、度付き眼鏡レンズ、及び多様な曲線プロファイルを有する眼鏡レンズを含む、他の眼鏡レンズに適用され得ることが認識されるであろう。
典型的な眼鏡は、メニスカスレンズであり、眼に面する表面102が凹状であり、外方に面する表面103が凸状であることを意味する。上述したように、示される眼鏡レンズ101は、内側表面及び外側表面の両方に球面曲率半径を有する。単純な球状レンズは、多くの場合、サングラス及びスキーゴーグルを含む用途で、度無しストックレンズに使用される。本出願では、前表面及び後表面の両方が、2つの曲率プロファイルが同心円状である球面曲率を有する。度付きレンズについては、円柱状の度は、多くの場合、後レンズ表面102に追加され、乱視を矯正する。しかしながら、表面は、通常、球面円柱状である(“Principles of Ophthalmic Lenses”,M Jalie,Association of British Dispensing Opticians College of Educationに説明されている)。眼鏡レンズの典型的な寸法は、単に例示のために示されている。
また、図1には、本開示の他の図面で一貫して使用される軸も示される。眼鏡レンズ101は、典型的に、水平(x)方向の長軸及び垂直(y)方向の短軸を有する。眼鏡レンズ101の奥行(z)寸法は、典型的に、他の寸法のサイズと比較して、ごくわずかである(又は少なくとも著しくより小さい、通常は少なくとも10倍)。
眼鏡レンズは、典型的に、一般的に「ベース曲率」として知られている外側(外方に面する)表面上に球面曲率を有する。このベース曲率は、レンズの最高の光学性能を提供する際に機能的な目的を果たしながら、審美性を改善し、またレンズの重量を低減する機能も果たす。6ジオプターの湾曲の前表面(約83mmの曲率半径に相当する)は、最良の周辺視力を与えるために「最良の形態」(経験的データに基づく)とみなされる。読書用眼鏡及びファッションレンズは、多くの場合、審美的な理由でわずかにより平坦な表面を有し、4ジオプターのベース曲線が一般的である。
更なる情報のために(しかしこの場合も、特定の限定ではない)、示される眼鏡レンズ101は、55mmのレンズの水平範囲(x軸に沿って)及び32mmのレンズの垂直範囲(y軸に沿って)を有することに留意されたい。レンズは均一な厚さ2mmを有し、内側(眼に面する)曲率半径150mm(約3.3ジオプター)、及び外側(外方に面する)曲率半径152mmを有する。これは、度無しストックレンズの典型であるが、上述したように、6ジオプター又は4ジオプターのレンズがより一般的であり得る。度付きレンズは、多様な厚さプロファイルを有するであろう。
ここで、本開示による眼鏡レンズ201の斜視図が図示されている図2Aを参照する。本開示によれば、薄膜は、眼鏡レンズを2つの構成要素内に形成することによって眼鏡レンズ内に封入され、2つの部品間の境界面は、円柱状プロファイルである。薄膜のパラメータは、一般によく理解されているが、この文脈では、薄膜は、100ミクロン以下のオーダーの厚さを有し得る。これは、典型的に、低吸収で、光学的に透き通った(又は透明性の)低ヘイズ膜であり、通して見るのに著しい影響を与えることなく、レンズ内に組み込むのに好適である。眼鏡レンズの中心にある基準面202がxz面内に強調表示されている。基準面202における図2Aの眼鏡レンズを通る断面を例示している図2Bにも参照されている。ここで、2つの構成要素部品間の円柱状境界面プロファイル203は、破線として示されている。
2つの構成要素部品は、典型的に別個に製作されるが、任意選択で、分割された眼鏡レンズから形成されてもよい。レンズ又はレンズ構成要素上の円柱状表面は、典型的ではない。2つのレンズ構成要素間の円柱状表面は、研削によって作製されてもよく、又はオーダーメイド型(射出成形)によって作製されてもよい。任意選択で、レンズ構成要素を作製するために、3D印刷が使用されてもよい。円柱状境界面を有するレンズ構成要素の製造は、標準的な技法ではない。それにもかかわらず、射出成形(例えば、プラスチックの)、研削、又は3D印刷を使用することが可能である。標準的なレンズ研削及び型製造は、通常、球状表面を暗示するダイヤモンド旋削を使用してもよいが、円柱状表面を達成するために、この技法及び他の技法を代わりに使用してもよい。
次に図3Aを参照すると、図2Aの眼鏡レンズの構成要素部品が図示されている。これらは、第1の構成要素部品(眼に面する表面を組み込む)301及び第2の構成要素部品(外方に面する表面を組み込む)302を備える。第1の構成要素部品301と第2の構成要素部品302との間の境界面は、(図2Bに示されるような)円柱状形状を有し、これは、xz面内で湾曲し(この場合、円状セグメント)、かつyz面内では平坦である(そしてまた、xy面内でも平坦である)。
この例では、円柱状形状は、具体的には、x軸では151mmの曲率半径で湾曲し、またプロファイルは、y軸で平坦である。したがって、2つの部品間の純粋な円柱状境界面の使用は、各々が55mm(x)×32mm(y)の構成要素の寸法を有する2つの構成要素の形成を可能にし(眼鏡レンズの長軸及び短軸における寸法と同じ寸法である)、これらが組み合わされて、最終的な眼鏡レンズを作製することができることがわかる。各構成要素の中心の厚さは、約1.3mmである。
眼鏡と同じサイズ(x寸法で55mm及びy寸法で32mm)及びプロファイルの薄膜(図3Aには示されていない)は、第1の構成要素部品301と第2の構成要素部品302との間の円柱状境界面上に積層される。次いで、第1の構成要素部品301及び第2の構成要素部品302が互いに取り付けられるとき、薄膜は、眼鏡レンズ内に完全に封入される。円柱状表面上の積層は、球状表面上の積層に関連する変形を回避する。境界面は、好ましくは純粋な円柱であるが、純粋な円柱状形状からのいずれの逸脱もごくわずかである限り、部分的に球面円柱状又は円環状とすることができる。境界面が完璧な円柱に近いほど、薄膜における応力がより最小限に抑えられる。薄膜は、好ましくは、ホログラフィック光学素子(HOE)又はその中にHOEを記録するのに好適な感光性材料である。
上述したように、第1の構成要素部品301と第2の構成要素部品302との間の円柱状境界面は、1つの軸において平坦である。したがって、この軸では、平坦な薄膜を使用するのと同じ幾何学的制限を呈する。しかしながら、眼鏡レンズは、典型的に有意なアスペクト比を有するため、この制限は、ここで以下に更に考察されるように、眼鏡レンズのより短い(短)軸にわたってのみ適用される場合、重要性がより低くなる。
レンズ構成要素のうちの1つの円柱状形状表面への薄膜の取り付けは、数多くの方法で達成されてもよい。薄膜の積層は、円柱状境界面の一方又は両方の表面への薄膜の接着を必要としない場合がある(第1の構成要素部品301及び第2の構成要素部品302は、単に、薄膜をそれらの間に有して互いに取り付けられてもよい)が、追加の接着が提供されてもよい。HOEは、フォトポリマー、例えば、約60ミクロンの厚さの基材及び約20ミクロンの厚さのポリマー層を典型的に有するBayfol(RTM)HX(Covestro AGによって市販されている)であってもよい。次いで、フォトポリマーの片側は、典型的に、ローラ(又は同様のもの)を使用して表面上に積層されると、ガラス又はプラスチックに接着する粘着性膜である。代替的又は追加的に、接着剤、両面テープ、真空処理、熱処理、又は圧力処理を使用して、HOEを基板に接着させることが可能である。代わりに、HOEは、ハロゲン化銀膜とすることができ、薄膜を基板表面に接着させるために、上記の技法も使用してもよい。レンズ材料の選択は、接着を助けることができ、例えば、ポリカーボネートは、より良好な接着を与える場合がある。薄膜は、典型的に、円柱状境界面の縁部まではあまり広がらない。これにより、周り全てに良好な接着剤シールがある場合、より良好な封入(湿気の侵入なし)が可能になる。
図3Bを参照すると、図3Aの構成要素部品から組み立てられた眼鏡レンズ303が概略的に例示されている。また、第1の構成要素部品301と第2の構成要素部品302との間に封入された薄膜304も示されている。したがって、完成した眼鏡レンズ303は、薄膜304をそれらの間に有する円柱状境界面によって一緒に嵌合された2つの構成要素部品によって作成される。
眼に面する構成要素(第1の構成要素部品301)は、眼鏡レンズのための望ましい形状で成形され得る。より典型的には、構成要素が前表面(外方に面する構成要素302に結合される)上に円柱状プロファイルを有するレンズブランクとして成形されるが、後表面は平面であってもよく、又は何らかの任意の表面曲率を有してもよい。次いで、第1の構成要素部品301、第2の構成要素部品302、及び薄膜304を結合して、埋め込まれたHOEを有するレンズ「ブランク」として眼鏡レンズ303を形成する。
組み立てられた眼鏡レンズ303がこのようにして形成されると、それは円状プロファイルレンズブランクとして現れ、後表面は、最終的なレンズを生成するために標準レンズブランクとしてフライス加工され得る。眼鏡を適合させるために、前方及び後方の曲率は、典型的に、眼鏡のフレーム内に収まるように縁部加工される(縁部の周りを削り落とす)。この加工は、薄膜の封入及び組み立ての前、又は組み立ての後に、第1の構成要素部品301及び第2の構成要素部品302に対して実行することができる。前表面及び/又は後表面が曲率に研削されるときの研削プロセスは、縁部加工よりも激しいプロセスであり、必要に応じて、これは、薄膜及びアセンブリの封入の前に、第1の構成要素部品301及び/又は第2の構成要素部品302に対して実行されることが好ましい。
したがって、外方に面する構成要素は、典型的に、望ましいベース曲率を有する典型的に球状である前表面、及び円柱状プロファイルを有する後表面を備えるように形成される。眼に面する構成要素は、円柱状プロファイルを有する前表面、及び後表面を備えるように形成され得る。この後表面は、最終的な度付けのために望ましい曲率で形成され得る。代替的には、後表面は、レンズブランクを作成するために平面のまま(又は任意の曲率で)であり得、それによって、この表面の更なるフライス加工が度付けを設定するために使用されるであろう。
ここで図4Aを参照すると、代替的な眼鏡レンズ401の例の斜視図が示されている。この代替的な眼鏡レンズ401は、2つのレンズ構成要素間の円柱状境界面を有するのではなく、むしろ平面境界面を有する。これは、比較の目的で示されている。眼鏡レンズの中心にある基準面402が、xz面内に強調表示されている。図4Bも参照されており、図4Bには、基準面402における図4Aの眼鏡レンズを通る断面が例示されている。ここで、2つの構成要素部品間の平面(平坦)境界面プロファイル403は、破線として示される。
ここで図5Aを参照すると、図4Aの眼鏡レンズの構成要素部品が図示されている。これらは、第1の構成要素部品(眼に面する表面を組み込む)501及び第2の構成要素部品(外方に面する表面を組み込む)502を備える。第1の構成要素部品501と第2の構成要素部品502との間の境界面は、(図4Bに示されるように)平坦な平面形状を有し、これは、xz平面、yz平面、及びxy平面の全てにおいて平坦である。薄膜(図示せず)は、第1の構成要素部品501と第2の構成要素部品502との間に封入され得る。第1の構成要素部品501と第2の構成要素部品502との間の平面境界面上の積層は、簡単である。
最後に、図5Aの構成要素部品から形成された組み立てられた眼鏡レンズ503が概略的に例示されている図5Bを参照する。これは、第1の構成要素部品501及び第2の構成要素部502がどのように組み合わさって、最終的な眼鏡レンズ503を作製するかを示す。第1の構成要素部品501と第2の構成要素部品502との間の接合は、レンズ503の中心に向かって眼鏡レンズ503の縁部から離れていることがわかる。
したがって、円柱状境界面ではなく平坦な交差部によって同じ眼鏡レンズを二分することは、眼鏡レンズ503によって示されるように、外側(外方に面する)部品の水平範囲が限定されることを意味する。これにより、眼鏡内に封入することができる薄膜の可能なサイズが制限される。この表面上に小さい面積の薄膜を積層し、それを封入することは可能であるが、眼鏡内に封入された任意の薄膜が、眼鏡レンズの縁部に近くまで延在することが好ましい。これにより、縁部が見えることを阻止し、積層プロセスを補助する。(図4及び図5に示されるように)平面交差部が選択されるが、薄膜のサイズが眼鏡のサイズに一致するために必要とされる場合、これは、眼鏡全体をより厚くすることによって、又は曲率プロファイルを減少させることによって達成することができる。したがって、2つの構成要素部品間の円柱状(湾曲)境界面は、より薄い積層体を使用することを可能にする一方で、曲率のプロファイルの選択において最も大きい柔軟性もまた提供することがわかる。その結果、最終的な封入された眼鏡レンズは、異なる方法を使用して作製された封入された眼鏡レンズより薄く、より軽く、より安価で、より消費者に優しい。
これらの利点は、円形レンズブランクの例を図示している図6Aを参照した例を参照して更に考察される。これは、内側曲率半径250mm、厚さ2.6mm、及び外側曲率半径252.6mm(したがって、完全に同心円状の表面)を有する直径70mmのレンズブランクを示している。
次に図6Bを参照すると、平面境界面に従って二分された図6Aのレンズブランクの分解図が例示されている。レンズブランクを、(例えば、図4及び5を参照して考察されるように)平面境界面を有する2つの構成要素部品に二分することにより、1.3mmの各構成要素部品に対して中心厚さがもたらされる。上述のように、平面交差部は、この例で使用された70mmのレンズブランクの全範囲に達しない。得られた構成要素では、外側外方に面する部品は、70mm未満の直径を有する。したがって、2つの部品間の境界面上に薄膜を積層する場合、膜のサイズは、外方に面する構成要素のサイズに限定される。
ここで図6Cを参照すると、円柱状形状境界面に従って二分された図6Aのレンズブランクの分解図が例示されている。平面境界面ではなく円柱状境界面を使用して二分することはまた、上記の図2及び3を参照しても考察される。境界面は1つの軸(垂直)において平坦であるため、外方に面する構成要素は、1つの軸において、平面境界面と同じ範囲に限定される。しかしながら、もう一方の(水平)軸ではもはや限定されない。これは、図2及び3を参照して示されるように、ほとんどの眼鏡構成要素は、水平軸が垂直軸よりも長いアスペクト比を有するため、有益である。
ここで図7を参照すると、球形状の外方に面するレンズ構成要素のサイズにおける曲率半径と中心厚さとの関係を概略的に示している。曲率半径R及び中心厚さTを有する球状に湾曲した外方に面する構成要素を仮定すると、外方に面する構成要素の半径xは、以下の式によって与えられる。
x=√R-(R-T)
したがって、外方に面する構成要素のサイズは、2つの要因:(1)レンズの厚さ、及び(2)外側表面の曲率半径によって限定されていることがわかる。したがって、眼に面する構成要素と外方に面する構成要素との間の平面境界面内により大きい薄膜を嵌合することは、レンズをより厚くするか、又は曲率の半径を減少させることを意味することになる。これらは両方とも、実用的及び/又は審美的な理由で、眼鏡フレームには望ましくない場合がある。
一般論として、かつ第1の態様では、眼鏡レンズは、円柱状形状境界面をそれらの間に有して第2のレンズ部品に貼り付けられた第1のレンズ部品と、円柱状形状境界面において、第1のレンズ部品と第2のレンズ部品との間に挿入された薄膜と、を備えると考えられてもよい。本態様による1つ又は2つ以上の眼鏡レンズを備える、光学デバイス、例えば、光学ガラス、視覚的ヘッドセット、又は同様のものも考えられてもよい。
第1の態様と組み合わせられてもよい第2の態様では、眼鏡レンズを製造する方法が考えられてもよい。この方法は、第1のレンズ部品と第2のレンズ部品との間の円柱状形状境界面において、第1のレンズ部品と第2のレンズ部品との間に薄膜を挿入することを含む。したがって、得られた眼鏡レンズ(それらの間に薄膜が挿入された状態で結合されている第1及び第2のレンズ部品を伴い得る)は、(上述のような)第1の態様の眼鏡レンズに従っていてもよく、又は最終眼鏡レンズが形成され得る眼鏡レンズブランクなどの中間製品に従っていてもよい。
いずれか(又は両方)の態様によれば、数多くの任意選択的及び/又は好ましい特徴が考慮され得る。例えば、眼鏡レンズは、一般に、細長くてもよく、かつ/又は(より長い)長軸(典型的に、水平)及び(より短い)短軸(垂直)を有していてもよい。例えば、眼鏡レンズは、大まかに台形(又は矩形)、楕円形、又はこれらの2つの選択肢間の形状であり得る。いずれにしても、円柱状形状境界面は、好ましくは、眼鏡レンズの長軸にわたる湾曲プロファイルを有する。次いで、円柱状形状境界面は、有利なことに、短軸にわたって真っ直ぐな(又は平坦な)プロファイルを有する。ある特定の実施形態では、眼鏡レンズは、球状又は球面円柱状の外側プロファイルを有する。
有利なことに、第1のレンズ部品は、第1の円柱状形状表面を有し、また第2のレンズ部品は、第2の円柱状形状表面を有する。次いで、第2の円柱状形状表面は、有益なことに、円柱状形状境界面を提供するように、第1の円柱状形状表面と協働するように配置される。
更なる一般化された態様が、以下で考察されることになる。最初に、実施形態による、より具体的な詳細が考慮されることになる。
上述したように、薄膜は、典型的に、ホログラフィック光学素子(HOE)であり、これは、回折の原理を使用してホログラフィック画像を生成する光学構成要素であり、ホログラムの一種として理解され得る。HOEは、典型的に、平坦な又は平面状の表面上に記録される。この場合、薄膜を積層するか、又は眼鏡レンズに封入するべきである場合、得られたHOEは湾曲プロファイルを有し、この曲率に対する補正及び/又は背面(眼に面する)レンズ構成要素部品(HOEに当たる前に再生光を屈折させてもよい)に対する補正は、記録セットアップ内に組み込まれる。この曲率を補正することによって、HOEは、その最終的な湾曲した状態で正しく再生されることになる。
本明細書で説明される眼鏡レンズ構成要素が、例えば、好適な低複屈折プラスチック又はガラスの構成要素である場合、HOEは、好ましくは、(封入の前又は後に)レンズ構成要素のうちの1つの上に積層されるときに薄膜上に(暗い中で)直接記録することができる。眼鏡レンズ又はHOEの曲率に対するいかなる補正も記録に含まれず、またHOEの最適な光学性能はいずれにしても維持される。しかしながら、HOEが記録する前に完全に封入されていない(又は再生位置がその後変更され得る)場合、背面(眼に面する)レンズ構成要素部品によって導入された角度変化の補正は、依然として望ましい場合がある。更に、記録と実装との間の薄膜の再積層(つまり、平坦な記録表面から膜を除去し、湾曲表面上に再積層すること)を回避することは有利である可能性がある。これにより、登録解除などの再積層の問題が回避され、薄膜上に加えられる応力が回避される。しかしながら、実用的な観点から実施することは困難である。
光学システムの位置合わせは、高品質(欠陥がない、高解像度)の仮想画像を視聴者に提供するために、特に拡張現実(AR)用途のためには望ましい。HOEの光学中心は、好ましくはプロジェクタ又は光源の光学軸に対して+/-0.1mmの精度で、眼鏡レンズ内に位置合わせされることが望ましい。したがって、HOEを(それが記録された)平坦な表面から取り外し、眼鏡内に封入するために湾曲表面上に再積層する必要がある場合、HOEの精密な位置合わせを可能にするために積層が可能な限り容易であることが必須である。本明細書で説明される円柱状内側表面は、球状内側表面よりも容易な積層を可能にし、したがって、より容易な位置合わせを可能にする。HOEは、代替的に、リールリールシステム上に記録し、そして自動プロセスで積層することができる。この場合も、この手順は、球状ではなく円柱状の表面上ではより簡単である。
HOEの光学的品質及び安定性はまた、AR用途にも関連がある。HOEの位置又は厚さの任意の変動は、仮想画像の品質に悪影響を及ぼすであろう。HOEは、光学素子であり、光学素子は、典型的に、1波長以下の精度に指定される。これは、HOEが公称位置から光の1波長を超えて変化した場合、画像に影響が出ることを示している。この変化は、例えば、球状表面上での積層がHOEにおけるしわ又は応力を引き起こす場合に発生し得る。ホログラムが積層される表面は、望ましくは、光学品質の滑らかさ、位置の安定性、及び既知の曲率であり、ホログラムは、望ましくは、最適な画像品質のために封入後も表面と一致したままである。眼鏡内で膜を積層するためのいくつかの既存の方法(例えば、積層された安全眼鏡用のセルロースアセテート膜、サングラス用のフォトクロミック膜)は、膜が主に等方性(つまり、全ての位置/向きにおいて同一)であるため、積層するときに正確な位置精度に関心を払う必要はないことに留意されたい。
上述の一般化された態様に戻ると、更なる詳細を考慮することができる。有益なことに、薄膜は、ホログラフィック光学素子を含む。好ましくは、薄膜は、主に又はほとんどが非等方性(つまり、全て、又は少なくともほとんど、又は大多数の位置/向きにおいて非同一)である。
いくつかの実施形態では、ホログラフィック光学素子は、平面鏡として作用するように構成される。この場合、ホログラフィック光学素子は、それ自体に屈折力を加えない場合がある。次いで、HOEの総屈折力は、HOEが積層される内側表面の円柱状曲率によって決定され得る。眼鏡レンズは、眼鏡レンズの内側及び外側表面の曲率によってのみ決定されるように、実世界での屈折力を呈する。
代替的に、眼鏡レンズは、ホログラフィック光学素子の総屈折力が、ホログラフィック光学素子のホログラムの屈折力と、円柱状形状境界面の曲率による屈折力との合計によって決定されるように構成され得る。次いで、HOEは、(AR用途のために典型的であるように)反射能のある光学素子として作用し得る。
いくつかの実施形態では、薄膜は、感光性材料を含む。次いで、ホログラムを感光性材料上に記録して、ホログラフィック光学素子を形成することができる。ある特定の場合、感光性材料上にホログラムを記録することは、感光性材料を平面基板上に提供することと、平面基板上にあるとき、感光性材料上にホログラムを記録することであって、ホログラムが、円柱状形状境界面の屈折力を補正するように記録される、記録することと、を含み得る。それによって、これは、ホログラフィック光学素子を提供してもよく、これは次いで、円柱状形状境界面に適用され得る。他の場合、感光性材料上にホログラムを記録することは、感光性材料を円柱状形状境界面に適用することと、円柱状形状境界面上にあるとき、感光性材料上にホログラムを記録することと、を含み得る。
ここで、特定の実施形態が説明されているが、当業者であれば、様々な修正形態及び変更形態が可能であることを理解するであろう。当然、設計距離、寸法、曲率、角度、及び構成要素サイズに対する変形形態が、根本となる開示を変化させることなく可能であることを理解されたい。また、必要に応じて、光を再誘導及び/又は処理するために、更なる光学構成要素を組み込むことができる。
湾曲円柱形状が長(水平)軸を横切っており、かつ境界面プロファイルが短(垂直)軸を横切って真っ直ぐであることが好ましいが、短(垂直)軸を横切って湾曲円柱形状を有し、かつ長(水平)軸を横切って真っ直ぐな境界面プロファイルを有する本開示による手法を実施することが可能であり得る。また、湾曲円柱形状は、眼鏡レンズ構成要素形状の長軸及び短軸に対してある角度、例えば、45度であってもよい。
いくつかの用途では、2つの眼鏡レンズ構成要素間の境界面が2つの軸で湾曲することが可能である場合がある。しかしながら、この場合、短軸又は垂直軸における境界面の曲率は最小限に抑えられ、理想的な曲率はゼロである。言い換えれば、短軸における非ゼロ曲率からのいずれの逸脱もごくわずかである。任意の湾曲形状(例えば、長軸にわたる)が可能である。
ARシステムにおける典型的なHOEは、反射性ホログラムである。しかしながら、透過HOEを、代わりに又は同様に使用することもできる。透過性AR用途は、実際に知られている。透過HOEは、場合によっては屈折力を有することができるが、代替的に、屈折力を有さず、そのため、平面透過素子又はホログラム(平面鏡と同等の透過性)と呼ばれ得る。
眼鏡レンズの外側形状(プロファイル)は、好ましくは、球状又は球面円柱状であるが、いくつかの実施形態では、円環状又は非球面状とすることが可能である。そのような形状はあまり一般的ではなく、一般に、製造するのがより高価である。
上述の製造プロセスは、最初に2つのレンズ構成要素部品を形成し、次いで、それらの間に薄膜(HOE)を封入する。しかしながら、これらのステップは、統合されてもよく、特に、薄膜(HOE、又はHOEをそれから形成してもよい感光性材料)は、第1のレンズ部品又は第2のレンズ部品と一体的に形成されてもよい。レンズ部品は、有利なことに、薄膜が境界面に位置するように形成される。例えば、これは、レンズ構成要素部品のうちの少なくとも1つが射出成形によって形成される場合に達成されてもよい。次いで、薄膜は、構成要素部品のいずれかを作成するときに鋳造プロセスに組み込まれ得る。薄膜は、レンズ構成要素(境界面)用の型の円柱側にあるように位置付けられる。次いで、樹脂が注入され、膜が(積層によってではなく)鋳造を介して構成要素に結合される。結果として、2つのレンズ構成要素を形成される場合があるが、1つはすでに境界面上で融着された薄膜を有していることになる。
上述の一般論に関連して、例えば、更なる選択肢が考慮されてもよい。例えば、薄膜は、実施形態では、第1のレンズ部品又は第2のレンズ部品と一体的に形成され得る。レンズ部品のうちの1つは、(円柱状境界面表面の反対側の)眼に面する表面を有するとみなされ得る。これは、任意の形状で形成され得る。2つのレンズ部品を、それらの間に薄膜が封入された状態で結合した後、得られた生成物は、眼鏡レンズブランクとみなされ得る。眼鏡レンズブランクの眼に面する表面をフライス加工して、眼鏡レンズを形成してもよい。
本開示による眼鏡レンズ(又はレンズ)は、典型的に、AR用途のために使用され得る。AR以外の用途としては、アイトラッキング、及び特定の波長の光(例えば、注意散漫又は損傷を避けるための一部の赤外光又はレーザ光)に対する反射性フィルタが挙げられ得る。本開示による眼鏡レンズ(複数可)を仮想現実(VR)用途にも同様に使用することが可能(しかし、より困難)であり得る。

Claims (18)

  1. 眼鏡レンズであって、
    円柱状形状境界面をそれらの間に有して第2のレンズ部品に貼り付けられた第1のレンズ部品と、
    前記円柱状形状境界面において、前記第1のレンズ部品と前記第2のレンズ部品との間に挿入された薄膜と、を備える、眼鏡レンズ。
  2. 前記眼鏡レンズが、長軸及び短軸を有し、前記円柱状形状境界面が、前記長軸にわたる湾曲プロファイルを有する、請求項1に記載の眼鏡レンズ。
  3. 前記円柱状形状境界面が、前記短軸にわたる真っ直ぐなプロファイルを有する、請求項2に記載の眼鏡レンズ。
  4. 前記薄膜が、ホログラフィック光学素子を含み、かつ/又は前記薄膜が、非等方性である、先行する請求項のいずれかに記載の眼鏡レンズ。
  5. 前記ホログラフィック光学素子が、平面鏡又は平面透過ホログラムとして作用するように構成されている、請求項4に記載の眼鏡レンズ。
  6. 前記眼鏡レンズが、前記ホログラフィック光学素子の総屈折力が、前記ホログラフィック光学素子のアホログラムの屈折力と、前記円柱状形状境界面の曲率による屈折力との合計によって決定されるように構成されている、請求項4に記載の眼鏡レンズ。
  7. 前記眼鏡レンズが、球状又は球面円柱状の外側プロファイルを有する、先行する請求項のいずれかに記載の眼鏡レンズ。
  8. 眼鏡レンズを製造する方法であって、
    第1のレンズ部品と第2のレンズ部品との間の円柱状形状境界面において、前記第1の部品と前記第2の部品との間に薄膜を挿入することを含む、方法。
  9. 前記第1のレンズ部品が、第1の円柱状形状表面を有し、かつ前記第2のレンズ部品が、第2の円柱状形状表面を有し、前記第2の円柱状形状表面が、前記円柱状形状境界面を提供するように、前記第1の円柱状形状表面と協働するように配置されている、請求項8に記載の方法。
  10. 長軸及び短軸としての前記眼鏡レンズ、前記円柱状形状境界面が、前記長軸にわたる湾曲プロファイルを有する、請求項8又は9に記載の方法。
  11. 前記円柱状形状境界面が、前記短軸にわたる直線プロファイルを有する、請求項10に記載の方法。
  12. 前記薄膜が、ホログラフィック光学素子を含む、請求項8~11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記ホログラフィック光学素子が、平面鏡又は平面透過ホログラムとして作用するように構成されている、請求項12に記載の方法。
  14. 前記薄膜が、感光性材料を含み、前記方法が、
    前記感光性材料上にホログラムを記録して、ホログラフィック光学素子を形成することを更に含む、請求項8~11のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記感光性材料上にホログラムを記録する前記ステップが、
    前記感光性材料を前記円柱状形状境界面に適用することと、
    前記円柱状形状境界面上にあるとき、前記感光性材料上に前記ホログラムを記録することと、を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記感光性材料上にホログラムを記録する前記ステップが、
    前記感光性材料を平面基板上に提供することと、
    前記平面基板上にあるとき、前記感光性材料上に前記ホログラムを記録することであって、前記ホログラムが、前記円柱状形状境界面の屈折力を補正するように記録される、記録することと、を含む、請求項14に記載の方法。
  17. 前記薄膜が、前記第1のレンズ部品又は前記第2のレンズ部品と一体的に形成される、請求項8~15のいずれか一項に記載の方法。
  18. 前記第1のレンズ部品及び前記第2のレンズ部品を、挿入された前記薄膜と結合して、眼鏡レンズブランクを形成することと、
    前記眼鏡レンズブランクの眼に面する表面をフライス加工することと、を更に含む、請求項8~17のいずれか一項に記載の方法。
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