JP2024171291A - 荷物を置き配する方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】セキュリティーが確保された置き配を低コストで実現するための方法、およびこの方法を実現するためのシステムと管理装置を提供すること。
【解決手段】この方法は、不特定者の侵入に対するセキュリティーと荷物の安全性が確保されたセキュリティー空間内に配置され、管理サーバと通信接続された管理装置に対し、配送される荷物に付された荷物情報を管理サーバから送信すること、セキュリティー空間に荷物を配置すること、管理装置でセキュリティー空間内の画像を取得して管理サーバに送信すること、上記画像と荷物情報に基づき、配置された荷物を管理装置で認識すること、および荷物の受取人が指定する通信端末に対し、管理サーバから上記画像を送信することを含む。
【選択図】図1B

Description

本発明の実施形態の一つは、荷物を置き配する方法、およびこの方法を実現するためのシステムと管理装置に関する。
荷物を受取人へ配送する際、受取人が不在の場合がある。このときに荷物の再配達を回避する方法として、「置き配」という配送方法が採用されることがある。これは、配送される荷物を施錠可能なロッカーなどに搬入するのではなく、荷物の配送人を含む第三者が自由にアクセス可能な場所(例えば、玄関先、車庫、施錠されていない物置や宅配ボックスなど)を受取人が指定し、その場所に荷物を届けるという方法である。これにより、受取人は在宅が要求されるというストレスから解放されるだけでなく、配送人にとっては荷物の再配送という負担が軽減される(例えば、特許文献1参照)。
特開2022-133219号公報
本発明の実施形態の一つは、荷物を受取人へ置き配するための新規な方法、およびこの方法を実現するためのシステムと管理装置を提供することを課題の一つとする。あるいは、本発明の実施形態の一つは、セキュリティーが確保された置き配を低コストで実現するための方法、およびこの方法を実現するためのシステムと管理装置を提供することを課題の一つとする。
本発明の実施形態の一つは、荷物を置き配する方法である。この方法は、不特定者の侵入に対するセキュリティーと荷物の安全性が確保されたセキュリティー空間内に配置され、管理サーバと通信接続された管理装置に対し、配送される荷物に付された荷物情報を管理サーバから送信すること、セキュリティー空間に荷物を配置すること、管理装置でセキュリティー空間内の画像を取得して管理サーバに送信すること、上記画像と荷物情報に基づき、配置された荷物を管理装置で認識すること、および荷物の受取人が指定する通信端末に対し、管理サーバから上記画像を送信することを含む。
本発明の実施形態の一つは、荷物を配送するためのシステムである。このシステムは、管理サーバと管理装置を含む。管理装置は、不特定者の侵入に対するセキュリティーと荷物の安全性が確保されたセキュリティー空間内に配置され、管理サーバと通信接続される。管理装置は、荷物に付された荷物情報を管理サーバから受信し、セキュリティー空間内の画像を取得して管理サーバに送信し、上記画像と荷物情報に基づいてセキュリティー空間内に置き配された荷物を認識するように構成される。管理サーバは、荷物の受取人が指定する通信端末に上記画像を送信するように構成される。
本発明の実施形態の一つは、管理装置である。この管理装置は、不特定者の侵入に対するセキュリティーと荷物の安全性が確保され、荷物が置き配されるセキュリティー空間内に配置される。管理装置は、セキュリティー空間内の画像を取得するように構成された撮像部、荷物に付された荷物情報を受信するように構成された送受信部、および上記画像と荷物情報に基づいて置き配された荷物を認識するように構成された制御部を備える。
本発明の実施形態に係る配送方法で利用されるセキュリティー空間の模式的平面図。 本発明の実施形態に係る配送方法で利用されるセキュリティー空間の模式的側面図。 本発明の実施形態に係る配送方法で利用可能な収容設備の模式的正面図。 本発明の実施形態に係る配送システムの模式図。 本発明の実施形態に係る管理装置の機能ブロック図。 本発明の実施形態に係る配送方法を説明するフローチャート。 本発明の実施形態に係る配送方法で使用可能なコンテナの模式的斜視図。 本発明の実施形態に係る配送方法を説明する模式図。 本発明の実施形態に係る配送方法で使用可能なコンテナの模式的斜視図。 本発明の実施形態に係る配送方法で使用可能なコンテナの模式的斜視図。 本発明の実施形態に係る配送方法で使用可能なコンテナの模式的斜視図。 本発明の実施形態に係る配送方法で使用可能なコンテナの模式的斜視図。 本発明の実施形態に係る配送方法を説明するフローチャート。
以下、本発明の各実施形態について、図面などを参照しつつ説明する。ただし、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施することができ、以下に例示する実施形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べ、各部の幅、厚さ、形状などについて模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。本明細書と各図において、既出の図に関して説明したものと同様の機能を備えた要素には、同一の符号を付して、重複する説明を省略することがある。
<第1実施形態>
本実施形態では、本発明の実施形態の一つに係る荷物の置き配方法(以下、単に本配送方法とも記す。)、本配送方法を実現するためのシステム(以下、配送システムとも記す。)と管理装置について説明する。
1.本配送方法の概要
本配送方法では、配送される荷物が置き配され、その後、受取人によって荷物が受け取られる。ただし、荷物はセキュリティーが全く設定されていない場所に置き配されるのではなく、不特定の第三者のアクセスに対する一定レベルのセキュリティーと荷物の安全性が確保され、かつ、後述する配送システム上で予めユーザ登録された特定の者(以下、特定利用者と記す。)だけが利用を許可されたセキュリティー空間に置き配される。セキュリティー空間への荷物の配送は、荷物の発送人または特定利用者である受取人が指定する。
セキュリティー空間は、一定のセキュリティーレベルを確保するためのセキュリティー機構が設けられる。セキュリティー機構としては、施錠機構と監視機構が挙げられる。セキュリティー機構を設けることで、予め荷物の置き配のための設備として利用が想定されていない空間を荷物を置き配するための空間として構築することができる。このため、低コストで配送システムを構築することができる。
施錠機構がセキュリティー機構として用いられる場合には、例えば、図1Aの模式的平面図と図1Bの模式的側面図に示すように、セキュリティー空間100は、施錠可能なドア102が施錠機構として設けられた空間であり、特定利用者は、暗証番号などの特定のコード、鍵、磁気カード、集積回路(IC)チップが搭載された身分証明書などに例示されるIDカードなどを用いてセキュリティー空間100の解錠を行う。あるいは、セキュリティー空間100は、特定利用者の顔、指紋、掌紋などの生体情報を利用して施錠機構の施錠、解錠を行うように構成されてもよい。
あるいは、セキュリティー空間100が配置される敷地または建物自体に入場制限が課されている場合には、その入場制限をセキュリティー空間100の施錠機構として利用してもよい。例えば、磁気カードやICチップに格納された特定利用者に関する情報に基づいて敷地や建物のゲートにおいて入場可制限が行われる場合、ゲートを施錠機構として利用してもよい。このため、敷地や建物内において開放された空間をセキュリティー空間100として用いることができる。
このため、施錠機構がセキュリティー機構として用いられる場合には、セキュリティー空間100は、利用者が制限された設備内に設けられる。例えば、セキュリティー空間100はマンションなどの集合住宅、企業、教育施設、医療機関、介護施設などの敷地若しくは建物、または利用者が制限されたスポーツ施設や商業施設、娯楽施設などの各種施設の敷地若しくは建物などに設けられる。この場合、特定利用者とは、セキュリティー空間100が設けられる各種施設に関連する集団に帰属し、かつ、身分が証明された者である。例えば集合住宅にセキュリティー空間100が設けられる場合には、特定利用者は集合住宅の居住者である。企業、教育施設、医療機関、介護施設などの敷地若しくは建物内にセキュリティー空間100が設けられる場合には、特定利用者は、その使用人や従業員などである。スポーツ施設や商業施設、娯楽施設などの各種施設の敷地若しくは建物などにセキュリティー空間100が設けられる場合には、特定利用者は、当該施設の使用人や従業員、および予め当該施設の利用を許可された利用者などである。
一方、監視機構をセキュリティー機構として用いる場合には、図1Aや図1Bに示す管理装置130が利用される。管理装置130の詳細は後述するが、管理装置130には撮像装置が搭載され、撮像装置によって取得される画像が監視機構として機能する。この場合には、セキュリティー空間100に施錠機構をさらに設けてもよく、設けなくてもよい。後者の場合には、ドア102を設けない、あるいはドア102が恒久的に解錠される。
したがって、監視機構をセキュリティー機構として用いる場合には、セキュリティー空間100は任意の場所に設置することができ、上述した場所に限られない。例えば、利用者が特定されない駅、駐車場、道路わき、コンビニエンスストアやスーパーマーケットなどの商業施設、パチンコ店などの娯楽施設、市役所などの官公庁などにセキュリティー空間100を設けてもよい。この場合、特定利用者は、本配送システムにユーザ登録されることで本配送方法を利用することができる。一方、ユーザ登録されていない不特定の第三者は、セキュリティー空間100や置き配された荷物にアクセスすることは可能である。しかしながら、監視機構が常時機能するため、不特定の第三者の荷物へのアクセスに対する抑止力を生み出すことができる。
さらに、セキュリティー空間100に置き配される荷物は、特定利用者が制限なくアクセス可能な場所に置かれる。すなわち、一旦特定利用者がセキュリティー空間100に入ると、セキュリティー空間100に置き配された荷物に対し、なんら制限が課されることなくアクセスできるようにセキュリティー空間100が構成される。したがって、例えば図1Aと図1Bに示すように、荷物は、仕切や壁、扉などを持たない棚、平台、机などの収納設備104に置き配される。棚や平台、机のように荷物を配置するための区画や壁、仕切りなどが設けられない収容設備104を用いる場合には、図1Aに示すように、区画を設定するまたは座標を示すためのマーカー106を付してもよい。マーカー106は、例えばインクやテープ、シールを用いて付してもよく、あるいはエンボス加工によって形成される凹凸で形成してもよい。図示しないが、荷物はセキュリティー空間100の床上や、床または棚に配置された箱に置き配してもよい。この場合、床にもマーカー106を付してもよい。
あるいは、図2に示すように、それぞれ扉108を備える一つまたは複数のロッカーを有する宅配ボックスを収納設備104としてセキュリティー空間100に設け、各ロッカー内に一つまたは複数の荷物を置き配してもよい。この場合には、ロッカーは施錠されない。すなわち、各ロッカーは施錠機構を持たない、または施錠機構を使用しない。扉108を備えるロッカーを用いる場合には、ロッカーに冷却装置を接続し、ロッカーを冷蔵庫または冷凍庫として機能させてもよい。あるいは、既存の冷蔵庫や冷凍庫を収容設備104として用いてもよい。
上述したように、各セキュリティー空間100にアクセス可能な者は特定利用者に限られる。このため、セキュリティー空間100内に置き配される荷物に対してすべての特定利用者が何ら制限なくアクセスできる環境であっても、不特定の第三者はセキュリティー空間100にアクセスできないため、十分なセキュリティーを確保することができる。また、特定利用者は身元が判明しているため、意図的に他の特定利用者の荷物を受け取るなどの悪意が働きにくい環境を生み出すことができる。さらに、各荷物を収容して施錠可能なロッカーや通信機能を備える宅配ボックスなどの大掛かりな収容設備は不要であるため、既存の空間と簡易的な収容設備104を適宜用いることで、低コストでセキュリティー空間100とそこに設置される収容設備104を構成することができる。
従来の施錠可能なロッカーを有する宅配ボックスを利用する配送方法では、すべてのロッカーが使用中であれば荷物を配送することができず、再配達が強いられる。しかしながら、本配送方法では、仕切を持たない収容設備104を利用することができるため、荷物の配置において仕切による制約が無く、よって、荷物を効率良く配置することができ、その結果、格納効率が各段に向上する。これにより、再配達を強いられる可能性が大幅に低減され、配送コストの低減と配送に要する人的資源の節約が可能となる。
2.配送システム
本配送方法を実現するための配送システム110の構成を図3に模式的に示す。この図に示すように、配送システム110は、管理サーバ120および管理サーバ120と通信接続される管理装置130を含む。管理装置130は、図1Aと図1Bに示すように、各セキュリティー空間100に配置される。例えば、収容設備104に管理装置130を設置してもよい。好ましくは、管理装置130は、セキュリティー空間100を構成する天井または壁に取り付けられる。後述するように、管理装置130に光源を設け、光源からの光を置き配された荷物や収容設備に照射することができる。このため、管理装置130を天井から吊るす、または壁に掛けることにより、光照射を効果的に行うことができる。
管理サーバ120と管理装置130との通信は、ネットワーク112を介して行われる。ネットワーク112としては、インターネットなどのワイドエリアネットワークが例示される。管理サーバ120と管理装置130はさらに、ネットワーク112を介し、荷物の配送サービスを提供する配送業者によって管理される配送管理サーバ150、および、特定利用者である荷物の受取人が指定するスマートフォンやタブレット、通信機能を備える携帯型時計や眼鏡、ヘッドマウント型の携帯型通信端末などの通信端末170と接続される。通信端末170もネットワーク112を介して管理サーバ120や管理装置130と通信接続できるように構成することができる。また、管理装置130は、WiFiまたは他のローカルエリアネットワークによって通信端末170と短距離無線通信接続されてもよい。なお、管理サーバ120と配送管理サーバは一体化され、これらの機能を一つのサーバで実現してもよい。
配送システム110にはさらに、商品を提供する店舗が備える店舗サーバ160を含んでもよい。店舗サーバ160は、ネットワーク112を介して配送管理サーバ150と通信接続さる。店舗は、スーパーマーケットやデパートなどの総合小売店、酒屋、クリーニング店、レストランや喫茶店、ファーストフードなどの飲食店、書店、文房具店、化粧品や薬品などを扱うドラッグストアなどの実店舗でもよい。また、店舗は、自身で構築した電子商取引用のプラットフォーム、またはプラットフォームを有償または無償で提供する事業者(以下、プラットフォーム提供事業者)から提供される電子商取引用のプラットフォーム上で電子商取引を行う店舗でもよい。したがって、店舗は必ずしも実店舗である必要は無い。商品に制約はなく、あらゆる業種に属する商品が含まれる。また、商品はレンタル品(レンタルシューズ、レンタル衣装、レンタルバッグなど)でもよく、試供品(試供化粧品や試供食品など)でもよい。
以下、これらの構成について説明するが、受取人の通信端末170や配送管理サーバ150、店舗サーバ160は既存のサーバやコンピュータなどのコンピューティングデバイスや、スマートフォンやタブレットなどの携帯通信端末で構築することができるため、説明は割愛する。
2-1.管理サーバ
管理サーバ120は、計算機能と通信機能を有するデバイスであり、配送業者によって各荷物に関連づけられた一連の情報(荷物情報)を配送管理サーバ150から受信する。荷物情報には、例えば、受取人に関する情報(受取人の住所、氏名、電話番号またはメールアドレスなどの連絡先、年齢、性別、職種、受取人を特定するための識別子など)、荷物に関する情報(荷物に含まれる内容物、荷物の重量、大きさ、および形状、荷物を特定するための識別子、配送希望日時、指定されたセキュリティー空間、セキュリティー空間内で受取人が指定した荷物の配置場所、積載可否など)、発送人に関する情報(住所、氏名または名称、電話番号またはメールアドレスなどの連絡先、属性など)、配送業者に関する情報(配送業者を特定する識別子など)などが含まれる。荷物情報から任意に選択される一部、例えば、受取人や荷物を特定するための識別子などは、荷物に付随する識別子(具体的には、包装または荷物若しくは包装に付されたタグに二次元コードやバーコードなどの、荷物の識別子を含む情報)として表示されてもよい。管理サーバ120はさらに、荷物情報のすべてまたは一部(例えば、荷物に関する情報など)を管理装置130に送信するように構成される。管理サーバ120はさらに、セキュリティー空間100内の画像や更新画像(後述)を管理装置130から受信するように構成される。
本配送方法では、荷物が置き配されると、配送人の操作を介し、置き配による配送が完了した旨を知らせる通知(置き配通知)を管理装置130から管理サーバ120に送信することができる。あるいは、管理装置130から管理サーバ120への置き配通知の送信に替えて、若しくはこれとともに、荷物を置き配した配送人が携帯する配送補助端末180から、置き配通知を配送管理サーバ150に送信してもよい。後者の場合、管理サーバ120は、配送が完了したことを通知するための通知(配送完了通知)を配送管理サーバ150から受信するように構成される。
管理サーバ120はさらに、配送完了通知を受信したのち、受取人の通信端末170に対して荷物の配送に関する情報(配送情報)を送信するように構成される。配送情報には、荷物の置き配が完了したことの通知のほか、後述するセキュリティー空間100内の画像やその更新画像が含まれる。配送情報には、受取人を認証するための認証コード(パスワード、バーコードや二次元コードなどの認証画像など)が含まれてもよい。セキュリティー空間100で撮像された画像を受取人が通信端末170において受信することで、受取人はセキュリティー空間100内で容易に荷物を探し出し、受け取ることができる。
2-2.管理装置
(1)構成
図4の機能ブロック図に示すように、管理装置130は、制御部132に加え、撮像部134、記憶部136、送受信部138、入力部140を備える。管理装置130はさらに、表示部142、音声出力部144、リーダ146、光源148を備えてもよい。
制御部132は、中央演算ユニットを有し、管理装置130全体を制御する。記憶部136は、管理装置130を動作させるための基本アプリケーションソフトウェアや制御部132の動作を規定するアプリケーションを格納するとともに、制御部132の演算結果のほか、撮像部134で取得した画像や更新画像、管理サーバ120から送信される荷物情報を格納するように構成されたデバイスである。記憶部136は、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)やリードオンリーメモリ(ROM)などの主記憶装置や、ハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリなどの外部記憶装置を含む。
撮像部134は、画像を取得するための構成であり、例えば電荷結合素子(CCD)または相補性金属酸化膜半導体(CMOS)素子を含む。撮像部134は、制御部132の命令に従い、置き配される荷物の少なくとも一つ、または荷物が配置される棚やロッカーなどの収納設備106が写り込むようにセキュリティー空間100内の画像を定期的に取得するように構成される。画像の取得間隔は、例えば1/120秒以上1秒以下の範囲から適宜選択することができ、これにより、セキュリティー空間100内の静止画像や動画像を取得することができる。また、撮像部134は、セキュリティー空間に入った配送人や特定利用者の生体情報などを取得するように構成してもよい。
送受信部138は、ネットワーク112を介して少なくとも管理サーバ120と通信するための構成であり、公知の送信モジュールと受信モジュールを適宜組み合わせて構成することができる。
入力部140は、管理装置130に情報を入力するための構成であり、例えばキーボード、マウス、ポインタ、テンキーなどで構成することができる。あるいは、後述する表示部142に搭載されたタッチセンサモジュールで入力部140を構成してもよい。入力部140を設けることにより、配送人や受取人による入力を受け付けることができる。
表示部142は、管理装置130に情報を入力する際の補助装置または配送人や受取人へ各種情報を提供する情報提供装置として機能する。例えば液晶表示モジュールや有機電界発光表示モジュールなどを表示部142として利用することができる。上述したように、表示部142にタッチセンサモジュールを搭載することで、表示部142と入力部140を一体化してもよい。表示部142は、制御部132からの命令に従い、入力部140を介した入力に応じて荷物情報や置き配される荷物の配置場所、置き配された荷物の配置場所の他、各種警告などを表示するように構成することができる。
音声出力部144はスピーカーであり、制御部132の命令に従い、記憶部136に格納された各種警告音や音声メッセージを出力するように構成することができる。これにより、配送人による置き配作業や受取人による受け取り作業を補助することができる。例えば、音声出力部144は、受取人が誤って荷物を引き取った場合や、配送人が誤った場所に荷物を置き配した際に警告音または警告メッセージを発するように構成してもよい。
リーダ146は、荷物に付随する識別子、および受取人が提示する認証コードなどを読み取るために用いられる構成である。リーダとしては、公知のバーコードリーダや二次元コードリーダを用いればよい。
光源148は、制御部132の命令に従ってセキュリティー空間100の全体に光を照射するように構成されるとともに、置き配された荷物や置き配される荷物の配置場所などに対して選択的に光を照射するように構成される。光源としては、例えば無機電界発光素子とレンズの組み合わせが例示される。レンズの焦点距離を適宜調整することで、光の照射範囲を任意に制御することができる。
(2)機能
管理装置130では、制御部132によって撮像部134、記憶部136、送受信部138、入力部140、表示部142、音声出力部144、リーダ146、光源148などが制御され、これにより、管理装置130は以下に述べる様々な機能を発現することができる。
ア 置き配する荷物の配置場所の選定と提示
上述したように、管理サーバ120は管理装置130に対して荷物情報のすべてまたは一部を送信する。このため、制御部132の命令に従い、管理装置130は、送受信部138で受信した荷物情報を記憶部136に格納させ、さらに、荷物情報に基づき、収容設備104の利用可能なスペースおよび荷物の大きさや重量を考慮して置き配する荷物の収容設備104における配置場所を選定することができる。例えば、新たに置き配される荷物の大きさや重量、および撮像部134で取得した収容設備104に既に置き配されている荷物の配置から、新たに置き配される荷物を配置可能な場所を選定する。あるいは、荷物の重量に応じて荷物の配置場所を選定してもよい。例えば、軽い荷物の配置場所として収容設備の上部を、重い荷物の配置場所として収容設備の下部を選定してもよい。収容設備が棚の場合には、軽い荷物と重い荷物をそれぞれ棚の比較的上に位置する棚と下に位置する棚を選定すればよい。受取人によってセキュリティー空間100内における荷物の配置場所が指定されている場合には、管理サーバ120から受信した荷物情報に含まれる配置場所を選定してもよい。さらに、受取人が同一の荷物が複数置き配される場合には、これらの荷物が互いに近くに配置されるように配置場所を選定してもよい。この場合には、複数の荷物が載積されるように配置場所を選定してもよい。
収容設備104に余裕が無い場合には、新たに置き配される荷物の荷物情報に含まれる重量や大きさ、形状、および既に置き配された荷物の荷物情報に含まれる重量、内容物、形状、および積載可否を考慮し、新たに置き配される荷物の配置場所として既に置き配された荷物の配置場所を選択するように管理装置130を構成してもよい。例えば、大型で重量の大きい荷物であり、かつ、載積可能な荷物が配置された場所を新たに置き配される荷物の配置場所として選択すればよい。これにより、新たに置き配される荷物を既に置き配された荷物の上に積み重ねることができ、収容設備104を有効利用することができる。
荷物の配置場所は、管理装置130によって配送人に提示することができる。配置場所の提示は、表示部142に配置場所を表示することで行えばよい。この場合、表示部142にマーカー106で区分される区画や指定される座標を文字または図(例えば、セキュリティー空間100内のマップなど)を用いて表示すればよい。あるいは、光源148を用いて配置場所に光を照射することで配置場所を提示してもよい。さらに、音声出力部144を用いて配置場所を提示してもよい。光を用いる場合、例えば収容設備104が棚であれば、棚の一部を光照射すればよく、収容設備104がロッカーを複数備えるボックスであれば、該当するロッカーに光を照射すればよい。新たに置き配される荷物が載積される場合には、制御部132の命令に従い、音声出力部144、表示部142、および/または光源148を用い、どの荷物の上に載積するかを提示すればよい。
なお、置き配される荷物の配置場所の提示は、配送人の入力部140に対する入力操作またはリーダ146による読み取り動作などに応じて行われる。例えば、配送人が管理装置130の入力部140を用いて荷物情報を入力し、この入力に応じて入力された荷物情報に対応する配置場所を制御部132が選定する。荷物情報の入力は、荷物に付随する識別子を配送人がリーダ146に読み込ませることで行ってもよい。あるいは、配送人が配送補助端末180を用いて識別子を読み取り、配送補助端末180から配送管理サーバ150を介して管理サーバ120に荷物の置き配が行われることを通知してもよい。この場合、管理サーバ120は、管理装置130に対して荷物情報のすべてまたは一部を送信する。管理装置130は、受信した荷物情報に基づき、置き配される荷物の配置場所を提示すればよい。配置場所は、記憶部136に格納される。
このように、置き配される荷物の配置場所を提示することにより、配送員は整然と収容設備に荷物を配置することができる。また、撮像部134で取得された画像は記憶部136に格納されるため、配送員に対し、荷物を乱雑に置き配せず、選定された場所に整然と置き配することを促すことができる。このため、セキュリティー空間100内の美観や安全性を確保、維持することができる。
ただし、管理装置130による荷物の配置場所の選定や提示を行わず、配送員が適宜荷物を置き配した後、荷物が配置された場所(区分、座標など)を入力部140を介して管理装置130に入力してもよい。
イ 置き配された荷物の認識と検証
管理装置130はさらに、収容設備104に置き配された荷物を認識するように構成することができる。この場合、具体的には、制御部132は撮像部134を制御し、置き配された荷物を含むセキュリティー空間100の画像を取得する。このとき、制御部132はさらに、荷物とその周辺に対して光を照射する命令を光源148に送ってもよい。また、配送員が入力した荷物の配置位置を利用して光の照射範囲を設定してもよい。光源148が光照射している状態で画像を撮像部134が取得することにより、セキュリティー空間100内が暗くても荷物の鮮明な画像を取得することができる。取得された画像は、制御部132の命令に従って記憶部136に格納されるとともに、送受信部138を介して管理サーバ120に送信される。
その後、管理装置130は、取得した画像と荷物情報に含まれる荷物の大きさと形状を照合し、画像に含まれる荷物を認識する。例えば、予め荷物が一切配置されていない収容設備104の画像(ブランク画像)を撮像部134で取得し、これを記憶部136に格納する。荷物の認識の際には、撮像部134が取得した画像からブランク画像を減じ、その差分を荷物の画像として扱えばよい。この荷物の画像の大きさと形状を置き配された荷物の大きさと形状と照合することで、収容設備104に配置された荷物を認識し、特定することができ、その結果、受取人によって指定された場所または管理装置130が選定した場所に各荷物が正しく置き配されているかどうかを検証することができる。なお、荷物の認識時には、撮像部134が取得した画像中に含まれる荷物に付随する識別子利用してもよい。これにより、大きさと形状が同一または類似する複数の荷物を置き配しても、これらを区別して認識することができる。荷物が正しく置き配されていない場合には、制御部132は音声出力部144や表示部142を制御し、その旨を配送人に知らせるための警告音や警告メッセージを出力または表示させてもよい。逆に、荷物が正しく置き配された場合にも、制御部132は、その旨を配送人に知らせるための音声メッセージなどを出力または表示させてもよい。
このような認識機能を活用することで、例えば配送員が自己の判断で荷物の配置場所を決定して荷物を置き配した場合でも、荷物とその場所を特定することができる。このため、配送員による荷物の置き配場所の入力が無くても、荷物が置き配された場所を把握することができる。
ウ セキュリティー空間の監視
上述したように、管理装置130は、撮像部134を用い、定期的にセキュリティー空間100の画像を取得するように構成される。これにより、セキュリティー空間100における人の入退室状況を常に記録することができ、防犯対策に寄与することができる。例えば、管理装置130は、取得する映像をリアルタイムで管理サーバ120に送信するように構成してもよい。さらに、通信端末170からの要求に応じ、この映像を管理サーバ120から通信端末170に送信してもよい。これにより、通信端末170上でセキュリティー空間100内の状態を随時確認することができる。このメカニズムが上述したセキュリティー空間100の監視機構であり、監視機構により、不特定の第三者の悪意に対する抑止力を得ることができる。
さらに、撮像部134によって取得された画像と荷物情報に含まれる荷物の大きさや形状に基づき、置き配された荷物を認識するとともに、荷物の移動の有無を判断するように管理装置130を構成してもよい。この判断も、定期的に取得される画像を比較することで行うことができる。これにより、置き配された荷物が初期の配置場所から移動された場合でも、その位置を正確にモニターすることができる。制御部132は、荷物が移動したと判断された場合、撮像部134と送受信部138に対し、再度荷物の画像(更新画像)を取得して管理サーバ120に送信するように命令する。この時、制御部132は光源148を制御し、光を当該荷物に照射させてもよい。移動後の荷物の場所も記憶部136に格納される。上述したように、管理サーバ120が受取人の指定する通信端末170に送信する配送情報には、荷物の画像や更新画像が含まれる。このため、受取人は、置き配後の荷物がセキュリティー空間100内で移動しても、容易に荷物を探し出すことができる。
エ 受け取り時における配置場所の提示
上述したように、管理装置130はセキュリティー空間100内を常時監視することができるため、受取人が荷物を受け取る際、置き配された荷物の配置場所を提示するように構成することができる。このため、制御部132は、受取人を認証して特定するため、記憶部136や撮像部134、リーダ146などを制御する。例えば、受取人は、予め設定されたまたは管理サーバ120から送信される認証コードを入力部140を用いて入力するまたはリーダ146を用いて読み込ませる。制御部132は、入力または読み込まれた認証コードと記憶部136に予め格納された認証コードと照合し、受け取りの認証を行うように構成される。あるいは、撮像部134を用いて予め取得された特定利用者の生体情報を記憶部136に格納し、撮像部134で取得された受取人の生体情報を照合することで認証を行うように管理装置130を構成してもよい。
受取人が正しく認証されない場合には、制御部132は、音声出力部144または表示部142を制御し、その旨を通知する。逆に、受取人が正しく認証された場合には、制御部132は、受取人が受け取るべき荷物を荷物情報に基づいて特定し、荷物の配置場所を提示するよう、表示部142や音声出力部144、光源148などを制御する。具体的には、表示部142に配置場所を表示させる、音声出力部144によって配置場所を出力する、あるいは光源148によって配置場所に対して光を照射させればよい。受取人は、提示された配置場所に置き配された荷物を受け取る。これにより、受け取り作業が完了する。
オ 荷物の受け取り処理
上述したように、撮像部134は、定期的にセキュリティー空間100内の画像を取得する。このため、取得された画像を用いて受取人が正しく荷物を受け取ったか否かを判断できるように管理装置130を構成してもよい。例えば、受取人の認証が終了したのちの画像を用いることで、受取人が受け取るべき荷物が受取人によって受け取られたか否か、あるいは、当該荷物とは異なる荷物が受取人によって受け取られたか否かを速やかに判断することができる。受取人が正しく荷物を受け取ったと判断された場合には、音声出力部144および/または表示部142を用いてその旨を通知するための音声メッセージおよび/または画像を出力するように管理装置130を構成してもよい。逆に、受取人が誤った荷物を受け取ったと判断された場合には、音声出力部144および/または表示部142を用いてその旨を通知するための警告音若しくは警告メッセージおよび/または警告画像を出力するように管理装置130を構成してもよい。
管理装置130は、受取人が荷物を受け取った後、荷物の受け取りが完了した旨を通知するための受領通知操作の入力を受け付けることができる。受取人による受領通知操作は、入力部140で行ってもよく、あるいはリーダ146を用いて行ってもよい。具体的には、記憶部136に格納された入力用画面を表示部142で表示し、入力部140を介して荷物を受け取ったことを入力させる。あるいは、荷物に付随する識別子をリーダ146で読み込ませる操作を受取人に促せばよい。管理装置130は、受取人による受領通知操作が完了したのち、荷物の受け取りが完了したことを証明するための信号(受領信号)を管理サーバ120に送信するように構成される。
受取人が受領通知操作を行わない場合には、管理装置130は、上述した荷物の認識機能を利用して受け取り確認を行ってもよい。すなわち、撮像部134で取得される画像を用い、荷物が受取人によって受け取られたことを確認した後、受領信号を管理サーバ120に送信するように管理装置130を構成すればよい。
逆に、荷物が適時に受け取られない場合には、受取人に対して荷物の受け取りを催促するように管理装置130を構成することができる。具体的には、撮像部134で取得される画像を用いてセキュリティー空間100内の荷物を監視することで、荷物を常時認識、追跡する。これにより、各荷物の状態を管理装置130上で把握することができる。荷物が置き配されてから一定期間(例えば、3日、1週間など)経過しても荷物がセキュリティー空間100内に残留していると判断した場合、あるいは、受取人の配送希望日時を過ぎても荷物がセキュリティー空間100内に残留していると判断した場合、催促通知を作成して管理サーバ120に送信するように管理装置130を構成する。催促通知を受け取った管理サーバ120がこの通知を通信端末170に送信することで、受取人に対して受け取りを催促することができる。
3.配送方法
以下、本配送方法の詳細を説明する。以下の詳細説明では、一つの例として、特定利用者が店舗に商品を発注し、この商品を含む荷物を配送業者がセキュリティー空間100に置き配するケースを扱う。
(1)商品の発注と配送依頼
図5のスキームに示すように、まず、受取人は、店舗に商品を発注し、商品を含む荷物の配送を依頼する(S100)。商品発注と配送依頼は、店舗に口頭やファックスで依頼してもよく、通信端末170または他の通信端末を介して店舗サーバ160にアクセスして行ってもよい。後者の場合、受取人は、通信端末170または他の通信端末を用いて店舗またはプラットフォーム提供事業者が構築するプラットフォームにアクセスし、当該プラットフォーム上で店舗に商品の発注と配送を依頼する。また、受取人は、商品の配送希望日時を直接またはプラットフォーム上で店舗に通知してもよい。店舗によって商品の注文が確認されて注文が受諾されると、商品の発注が確定する。
さらにこの時、受取人は、本配送方法を選択することを指定する。当該商品を含む荷物の配送先であるセキュリティー空間100は、受取人によって予め指定されていてもよく、あるいは商品の発注時に受取人が指定してもよい。さらに、受取人は、セキュリティー空間100内における荷物の配置場所を指定してもよく、配置場所に対して優先順位を付けてもよい。例えば、収容設備104が棚やボックスの場合、棚またはボックスにおける特定の位置(あるいは高さ)を指定してもよい。これらの情報は、通信端末170から店舗サーバ160に送信される、または店舗サーバ160に入力される。
その後、店舗は、店舗サーバ160を用い、直接またはプラットフォーム提供事業者を介して荷物の配送を配送事業者に依頼する(S102)。すなわち、店舗サーバ160から配送を依頼するための配送依頼通知が配送管理サーバ150に送信される。配送依頼通知には、荷物情報のうち、少なくとも受取人に関する情報や荷物に関する情報が含まれる。
なお、商品は適当な資材で梱包または包装されて配送されてもよく、梱包または包装されない状態で配送されてもよい。商品が梱包される場合には、すべてまたは一部の荷物は、同一の形状と大きさを有するコンテナに梱包されてもよい。例えば図6Aに示すように、本体202、蓋204、把手208を有するコンテナ200を用いて商品を一つまたは複数収容し、コンテナ200をセキュリティー空間100の収容設備104に置き配してもよい。コンテナ200はさらに、蓋204をロックするためのロック206を有してもよい。コンテナ200の形状は任意に決定でき、例えば、蓋204を閉じた状態で全体として6面体でもよい。コンテナ200の大きさも任意であるが、内寸の長手方向における長さは、例えば、150mm以上600mm以下、200mm以上500mm以下、または200mm以上400mm以下であり、典型的にはA4サイズに対応する長さ(297mm)である。短手方向における内寸の長さは、例えば、100mm以上500mm以下、150mm以上400mm以下、または200mm以上300mm以下であり、典型的にはA4サイズに対応する幅(210mm)である。内寸の高さは、例えば、50mm以上250mm以下、75mm以上150mm以下、あるいは90mm以上125mm以下であり、典型的には100mmである。配送される大部分の商品の大きさは、上述した範囲に収まるため、上記パラメータを満足するようにコンテナ200を構成することで、宅配される商品のほとんどをコンテナ200を用いて配送することができる。
同一形状と大きさのコンテナ200を用いて荷物が収容された状態のコンテナ200を置き配することで、荷物の取り扱いが容易になり、配送員の作業効率が増大する。さらに、図6Bに示すように、複数のコンテナ200を重ねることで大量のコンテナ200を整然と秩序良く収容設備104に配置することができる。このことは、セキュリティー空間100の効率の高い利用に寄与する。なお、複数のコンテナ200を載積した際に荷崩れを防止するため、荷崩れ防止構造をコンテナ200に形成してもよい。荷崩れ防止構造に制約はないが、例えば図6Aに示すように、底面に直線状の溝212を一つまたは複数設け、上面(蓋204)に溝212と噛み合う直線状の凸部214を形成してもよい。
あるいは、大きさまたは形状が異なる複数種のコンテナ200を用いて商品を搬送してもよい。例えば、図7Aに示すように、本体202の長さと幅は同一であるものの、高さが異なる二種類のコンテナ200-1と200-2を用いてもよい。図7Aに示す例では、コンテナ200-1の本体202の長さLと幅Wは、それぞれコンテナ200-2の本体202の長さLと幅Wと同一または実質的に同一であるが、高さHは高さHよりも大きい。高さHは高さHの2倍でもよい。
あるいは、二つのコンテナ200を並べた時の占有面積が一つのコンテナ200のそれと同一または実質的に同一になるように複数種のコンテナ200を構成してもよい。具体的には、図8Aに示すように、本体202の底面積が異なるコンテナ200-3と200-4を用いてもよい。ここで、大きな底面積を有するコンテナ200-3の長さLは小さな底面積を有するコンテナ200-4の幅Wの二倍または実質的に二倍であり、コンテナ200-3の幅Wとコンテナ200-4の長さLは同一または実質的に同一である。コンテナ200-3とコンテナ200-4の本体202のそれぞれの高さHとHは、同一でも異なってもよい。
複数種のコンテナ200を用いる場合でも、上述したように本体202の高さ、幅、長さを設定することにより、高さが異なる様々な商品を配送する場合でも、図7Bや図8Bに示すように、整然と秩序良く収容設備104に複数のコンテナ200を配置することができるため、セキュリティー空間100を効率良く利用することができる。
なお、荷物の受け取り人は、商品の発注に先立ち、または本配送方法を指定する際、ユーザ登録を受ける。具体的には、ユーザ登録に必要な情報(受取人の氏名、住所、電話番号、メールアドレス、置き配希望する一つまたは複数のセキュリティー空間100、支払方法など)を管理サーバ120に送信する。この情報には、受取人を生体認証するために必要な生体情報(顔、掌、指紋などの生体情報)が含まれてもよい。管理サーバ120は、必要な情報を受領した後、受取人をユーザ登録する。この時、受取人の通信端末170に対し、管理装置130において受取人を認証するための認証コードを送信してもよい。
(2)荷物の配送
配送を依頼された配送事業者は、配送管理サーバ150を介し、荷物情報を管理サーバ120に送信する(S104)。これにより、管理サーバ120上で荷物の配送状況を把握することができる。その後、荷物は配送業者によってセキュリティー空間100まで配送される。なお、荷物情報は配送補助端末180から直接管理装置130に送信してもよい。
荷物は配送員によって配送されるが(S106)、セキュリティー空間100のセキュリティー機構が施錠機構の場合には、配送の際に配送員がセキュリティー空間100へのアクセス許可を得る。例えば、セキュリティー空間100の管理者から配送の度にアクセス許可を受ければよい。あるいは、予めセキュリティー空間100の管理者から一定期間のアクセス許可を取得してもよい。この場合、配送員は、予めセキュリティー空間100を解錠するための鍵、磁気カード、IDカード、認証コードなどの発行を受ければよい。また、上述したように、配送員がセキュリティー空間100に入った際、撮像部134を用いて配送員の生体情報を取得してもよい。これにより、配送員に対して正確な配送を促すことができるとともに、アクセス許可を得ていない不特定者のセキュリティー空間100への侵入に対する抑止力を得ることができる。
(3)荷物の配置場所の選定と荷物の置き配
引き続き、荷物の配置場所が選定される(S108)。具体的には、まず、配送員は、セキュリティー空間100内において、配送する荷物を管理装置130に認識させる。例えば、入力部140を用い、荷物情報の一部(例えば、荷物に付随する識別子など)を入力する。あるいは、当該識別子をリーダ146を用いて管理装置130に読み込ませる。あるいは、当該識別子を配送補助端末180で読み取り、識別子に含まれる情報を配送管理サーバ150に送信する。この情報は、配送管理サーバ150から管理サーバ120に送信され、その結果、管理サーバ120で置き配される荷物が特定される。管理サーバ120は、当該荷物に関する情報のすべてまたは一部をさらに管理装置130へ送信する。このようなプロセスにより、配送される荷物を管理装置130が把握することができるとともに、管理装置130による荷物の配置位置の選定が可能となる。
このように、管理装置130は、配送される荷物の荷物情報を管理サーバ120から取得する。また、上述したように、管理装置130は定期的にセキュリティー空間100内を撮像することで、荷物の配置を常時把握することができる。このため、管理装置130は、荷物情報に含まれる荷物の大きさや形状、重量、および既に配置されている荷物の配置に基づき、置き配される荷物に適した配置場所を選定することができる。この時、受取人が配置位置を指定している場合には、当該配置位置を優先的に選定してもよい。
セキュリティー空間100内または収容設備160に十分な余裕がない場合には、既に置き配され、かつ、他の荷物の載積を許容する荷物を記憶部136に格納された情報から検索し、既に置き配された荷物の形状、大きさ、重量、および新たに置き配する荷物の形状、大きさ、重量を照合する。その結果、新たに置き配する荷物を既に置き配された荷物の上に配置しても問題ないと判断されれば、既に置き配された荷物が配置された場所を配置場所として選定してもよい。載積を行うか否かの判断基準は任意に設定することができ、例えば、既に置き配された荷物の形状、大きさ、重量の少なくとも一つが、それぞれ新たに置き配する荷物の形状、大きさ、重量よりも小さい場合に載積が可能であると判断してもよい。
その後、管理装置130の表示部142、音声出力部144、および/または光源148により、配送人に対して配置場所を提示する。例えば、表示部142において配置場所を表示してもよく、音声出力部144によって配置場所を知らせるメッセージを出力してもよい。あるいは、光源148を用いて配置場所に対して光照射してもよい。これにより、配送人は容易に荷物の配置場所を把握し、荷物を置き配することができる。
荷物を置き配した後、置き配が完了したことを通知するための置き配通知を送信する(S110)。例えば、配送人は、入力部140を用い、置き配が完了したことを入力してもよい。この時、置き配した荷物に対し、光源148を用いて光を照射してもよい。置き配荷物が複数存在する場合には、任意の順に、あるいは置き配した順に、置き配した荷物に対して光を照射してもよい。この入力操作を受け付けた後、管理装置130は置き配通知を管理サーバ120に送信する。あるいは、管理装置130への入力に替えて、配送補助端末180を介して置き配通知を配送管理サーバ150に送信してもよい。この置き配通知を受け取ると、配送管理サーバ150は配送完了通知を管理サーバ120に送信する。あるいは、管理装置130への入力や配送補助端末180の利用に替えて、管理装置130の荷物認識機能を用いてもよい。すなわち、管理装置130は、撮像部134で取得される画像を利用して新たに配置された荷物を認識し、当該荷物の形状や大きさが荷物情報のそれと一致するか否かを判断する。一致した場合には、置き配通知を生成し、送受信部138を介して管理サーバ120に送信すればよい。一致しない場合には、音声出力部144や表示部142を介し、その旨を配送人に知らせるための警告音や警告メッセージを出力または表示させればよい。以上のプロセスにより、荷物が確実に置き配されたことを管理サーバ120上で把握することができる。
コンテナ200を用いる場合には、コンテナ200の一つまたは複数の面(側面、上面、正面など)に、コンテナ200に関する情報(シリアルナンバーなどのコンテナ情報)および/またはコンテナ200に収容される荷物の荷物情報を含む認証コード(二次元コード、バーコード、番号、その他図形など)210を付してもよい。荷物情報を含む認証コード210を管理装置130の撮像部134で読み取り、管理サーバ120から送信される荷物情報と照合することで、置き配された荷物を認識することができる。認証コード210がコンテナ情報を含む場合には、そのコンテナ情報を配送管理サーバ150に送信し、配送管理サーバ150からコンテナ情報と関連付けられた荷物情報を取得してもよい。
なお、図5には示されないが、配送員の置き配作業において、撮像部134を用いてセキュリティー空間100内の画像を取得し、取得した画像に基づいて荷物が選定された配置場所に正しく置き配されたかどうかを判断してもよい。荷物が正しく置き配された場合には、音声出力部144や表示部142を介し、その旨を配送人に知らせるための警告音や警告メッセージを出力または表示させればよい。逆に、荷物が正しく置き配された場合にも、その旨を配送人に知らせるための音声メッセージを出力または表示させてもよい。
なお、管理装置130が選定した配置場所が不適切であると配送員が判断する場合、あるいは配送員が自己の判断で置き配する場所を決定する場合には、上述した配置場所の選定を行わなくてもよい。この場合には、管理装置130は、まず、荷物情報を管理サーバ120から取得する。その後、荷物の認識機能を利用し、配送員が置き配した荷物を認識、特定し、当該荷物が配置された場所を特定すればよい。
(4)配送情報の送信
上述したように、管理装置130は、撮像部134を用いて定期的にセキュリティー空間100の全体や収容設備104の画像を取得、格納するように構成される。このため、荷物が置き配された後、管理装置130によって荷物の画像が取得され、この画像が管理サーバ120に送信される(S112)。
この画像を受信した管理サーバ120は、上記置き配通知または配送完了通知を受信した後、受取人が指定する通信端末170に対して上述した配送情報を送信する(S114)。この配送情報には、荷物の置き配が完了したことの通知とともに、置き配された後の荷物の画像が含まれる。このため、受取人は、荷物が置き配された事実とともに、セキュリティー空間100内のどの場所に置き配されたかを容易に把握することができる。なお、この時、配送情報を送信した日時を管理サーバ120において記録してもよい。さらに配信情報には、上述したように、管理装置130が受取人を認証するための認証コードが含まれてもよい。受取人は、この認証コードを用いて後述する荷物の受け取りを行うことができる。
(5)荷物の監視
上述したように、本配送方法では、荷物が置き配された後だけでなく、定常的にセキュリティー空間100内部の画像が取得され、セキュリティー空間100内が監視される。このため、置き配された荷物を管理装置130によって常時監視することができる(S116)。具体的には、撮像部134を用いて一定間隔で取得される画像を互いに照合することで、置き配された荷物が配送人の置き配作業中に移動させられる、あるいは他の受取人の受け取りの際に移動させられた場合などでも、荷物の移動を把握し、個々の荷物の位置を追跡することができる。
管理装置130によって荷物が移動したと認識された場合には、荷物の画像を再度取得し、得られる更新画像を管理サーバ120に送信する(S118)。管理サーバ120は、この更新画像を受取人が指定する通信端末170に送信する。これにより、受取人は荷物が置き配された場所を常に把握することができ、容易に荷物を受け取ることが可能となる。荷物が移動したか否かの判断は、例えば、荷物の幅または長さよりも大きい距離で荷物が移動したか否かによって行えばよい。なお、図5に示すスキームは、荷物の受け取り操作が開始されると荷物の監視を停止するように作成されているが、このスキームはあくまで一つの荷物の配送と受け取りに着目した時のスキームであり、セキュリティー空間100内の監視は、定常的に行われる。
(6)荷物の受け取り
受取人が荷物を受け取る際には、予め設定されたまたは配送情報に含まれる認証コードを用い、管理装置130に受取人を認証させる(S120)。例えば、受取人は、認証コードに含まれるパスワードを入力部140を介して入力する。あるいは、認証コードに含まれる認証画像をリーダ146に読み込ませてもよい。あるいは、管理装置130で受取人の生体情報を読み取り、予め管理サーバ120に登録された生体情報と照合することで受取人を認証させてもよい。この操作により、管理装置130は受取人を認証し、受取人が受け取るべき荷物を特定することができる。
その後、管理装置130は、表示部142、音声出力部144、および/または光源148を用いて荷物の配置場所を提示する(S122)。例えば、表示部142にセキュリティー空間100のマップを表示し、その中に荷物の配置場所を表示すればよい。配置場所の表示に替えて、あるいは、配置場所の表示とともに、音声出力部144を用いて配置場所を受取人へ通知してもよい。あるいは、光源148からの光を配置場所へ照射してもよい。管理装置130による配置場所の提示により、受取人は荷物を速やかに探し出し、受け取ることができる。
なお、撮像部134は引き続き定期的にセキュリティー空間100内を撮像するため、連続する画像を照合することで、受取人が取り出した荷物を特定することができる。このため、受取人が正しく荷物を受け取った場合には、その旨を表示部142や音声出力部144を利用して通知してもよく、逆に、受取人が誤った荷物を受け取った場合には、警告表示や警告音を表示部142や音声出力部144を利用して表示、発生させてもよい。
受取人は、荷物を受け取ると、上述した受領通知操作を行う(S124)。この操作により、管理装置130は荷物の受け取りが完了したことを把握することができ、その後、管理装置130は受領信号を管理サーバ120に送信する(S126)。受領信号の受領により、管理サーバ120上で荷物が所定の受取人によって受け取られたことを把握することができる。ただし、受取人が受領通知操作を行わない場合には、管理装置130の認識機能を利用してもよい。例えば、撮像部134で取得される画像を利用して当該受取人が受け取るべき荷物を追跡する。そして、当該荷物がセキュリティー空間100で認識できなくなった場合に荷物が受け取られたと判断し、受領信号を生成して管理サーバ120に送信してもよい。この場合には、管理サーバ120は、受取人の通信端末170に対し、実際に受取人が荷物を受け取ったことを確認するための通知を送信してもよい。この通知を受け取ることで、受取人は通信端末170を操作して荷物を受け取ったことを管理サーバ120に通知することができる。
なお、管理サーバ120は、受領信号の受信日時を記録するように構成されてもよい。受領信号の受領日時と配送情報の送信日時を記録することにより、セキュリティー空間100内において荷物が滞在した時間を把握することができる。この滞在時間が短い程セキュリティー空間100を有効活用することができるため、滞在時間に応じて受取人に対して何らかの特典(インセンティブ)を提供してもよい。インセンティブとしては、例えば管理サーバ120を運用する業者による配送費用の割引、荷物の配置場所の優先的な割当、商品(例えば、水などの消耗品、各種試供品、映画などのイベントのチケットなど)の提供、その他各種サービスの提供などが挙げられる。インセンティブを受取人に提供することにより、受取人に対して荷物の滞在時間を短縮する動機づけが生まれ、その結果、より効率よくセキュリティー空間100を有効活用することができる。
本発明の実施形態に係る荷物の配送方法では、荷物は一定レベルのセキュリティーが確保されたセキュリティー空間100内に置き配される。このため、配送人は受取人が不在であるという理由に起因する再配達を強いられることが無い。このことは、配送に要求されるコストの大幅な削減に寄与し、かつ、配送業務における人的資源の節約に寄与する。これと同時に、受取人に対し、荷物受け取りのための在宅が要求されないので、よりストレスの低い配送方法を提供することができる。
また、セキュリティー空間100内には、施錠可能なロッカーを有るボックスなどの設備は不要であり、例えば、棚、簡易ロッカー、机などの既存の汎用収納具をセキュリティー空間100内に配置することでセキュリティーが確保された本配送方法を実現することができる。このため、より低コストでの配送が可能となる。
なお、上述した例では、特定利用者が店舗に商品を発注し、この商品を含む荷物を配送業者がセキュリティー空間100に置き配するケースを説明したが、本発明の実施形態はこのようなケースに限られず、複数の通信端末170を利用して個人が特定利用者に対して荷物を発送する場合にも適用することができる。
<第2実施形態>
本実施形態では、第1実施形態で述べた配送方法と異なる配送方法について述べる。第1実施形態で述べた構成と同一または類似する構成については、説明を省略することがある。
配送される荷物の総数は必ずしも一定ではなく、種々の要因で変化する。このため、配送される荷物の総数がセキュリティー空間100の容量を超える場合には、配送遅延が生じ、さらには再配達を余儀なくされることがある。このため、本実施形態では、配送された荷物の過去の実績に基づいてセキュリティー空間100の需要予測を管理サーバ120において行い、配送負担を平準化する。
第1実施形態で述べたように、配送される荷物の荷物情報は、配送管理サーバ150から管理サーバ120に送信される。このため、各セキュリティー空間100への配送実績や配送予定の荷物の総数は、管理サーバ120上で把握することができる。管理サーバ120における需要予測では、教師あり学習モデルが用いられる。具体的には、各セキュリティー空間100の過去の利用実績が教師データとして利用される。過去の利用実績とは、例えば各セキュリティー空間100について、過去の一定期間(例えば1年、半年、3か月など)に遡り、一定時間(例えば、1日、半日)ごとに現実に配送された荷物の総数である。教師データはセキュリティー空間100ごとに収集され、管理サーバ120の記憶部に格納される。
教師あり学習モデルの構築では、種々のパラメータをインプットデータ(特徴量データ)として利用することができる。特徴量データとしては、荷物に含まれる商品が発注された店舗を特定する店舗識別子(店舗ID)、商品を特定する識別子(商品ID)とカテゴリ、荷物の大きさや個数、荷物がセキュリティー空間100に滞在した時間、配送事業者を特定する識別子(配送事業者ID)、商品を発注した日時や曜日などが挙げられる。その他、商品を発注した際に店舗またはプラットフォーム提供事業者が提供する特典が特定利用者によって利用されたか否かなども特徴量データとして利用してもよい。さらに、暦(祝日か否か、祝日の曜日、連休の有無や連休中の休日の数など)、大規模行事(オリンピック、ワールドカップなど)の有無、店舗が企画するキャンペーン期間、天候なども特徴量データとして用いてもよい。特徴量データもセキュリティー空間100ごとに収集される。
教師あり学習モデルで用いるアルゴリズムは任意に選択することができ、例えば、機械学習アルゴリズムを使用することができる。機械学習アルゴリズムとしては、線形回帰モデル、ランダムフォレスト、決定木、勾配ブースティング、深層学習(ディープラーニング)などが挙げられ、特に深層学習が好ましい。深層学習を用いる場合には、ニューラルネットワーク、ディープニューラルネットワーク、畳み込みニューラルネットワークなどのアルゴリズムを適宜用いればよい。機械学習アルゴリズムを用いて各セキュリティー空間100の需要予測を行うことで、一定期間にセキュリティー空間100に配送される荷物の総数を予測することができる。予測された荷物の総数と過去の利用実績である教師データの差分が目的関数であり、この目的関数を最小化することで学習モデルを学習、更新させることができる。
需要予測により、荷物の総数がセキュリティー空間100の容量を超えない場合には、第1実施形態で述べた手順に従って荷物の配送を行えばよい。しかしながら、需要予測に基づく荷物総数がセキュリティー空間100の容量を超える繁忙期間が到来すると予想される場合、需要予測の精度にも依存するものの、荷物の配送調整を実施しないと荷物総数が現実にセキュリティー空間100の容量を超えるおそれがある。
したがって、本実施形態に係る配送方法では、繁忙期間の到来が予想される場合、配送日時を調整するための通知を管理サーバ120から配送管理サーバ150へ送信してもよい。この通知には、少なくとも予測された繁忙期間が含まれる。このため、配送管理事業者は、繁忙期間を避けて荷物を配送するように配送調整を行うことができ、意図しない配送遅延や再配送を回避することができる。
あるいは、繁忙期間に荷物の配送が行われる受取人の一部に対し、管理サーバ120によって配送調整のためのプロモーションを行ってもよい。具体的には、一部の受取人を選択し、選択された受取人に対して配送日時および/または配送先の調整を依頼する。調整依頼は、管理サーバ120から通信端末170に対して適宜メッセージを送信することで行えばよい。調整依頼を承諾した受取人に対しては、第1実施形態で述べたようなインセンティブを提供してもよい。なお、調整依頼は、協力的な受取人に対して行うことが好ましい。したがって、例えばこれまで受け取った荷物のセキュリティー空間100における滞在時間や本配送方法の利用実績に基づいて調整依頼を行う受取人を選択することが好ましい。これは、滞在時間が短い特定利用者や本配送方法の利用実績の多い特定利用者は、長期に亘って本配送方法を利用する可能性が高く、協力的である可能性が高いためである。
<第3実施形態>
本実施形態では、第1、第2実施形態で述べた配送方法や配送システム110と異なる配送方法や配送システムについて述べる。第1、第2実施形態で述べた構成と同一または類似する構成については、説明を省略することがある。
第1、第2実施形態で述べた配送システム110では、管理サーバ120と配送管理サーバ150がネットワーク112によって接続され、荷物情報の授受が行われる(図3、図5参照)。一方、本実施形態に係る配送システムにおいても管理サーバ120と配送管理サーバ150はいずれもネットワーク112に接続されるものの、これらは互いに独立しており、これらの間では荷物情報の授受は行われない。したがって、管理装置130も荷物情報を管理サーバ120や配送管理サーバ150から受領しないので、第1、第2実施形態とは異なるフローで荷物の置き配と受け取りが行われる。
以下、第1実施形態と同様、特定利用者が店舗に商品を発注し、この商品を含む荷物を配送業者がセキュリティー空間100に置き配するケースを例として説明する。本実施形態に係る荷物の配送方法のフローチャートを図9に示す。第1実施形態で述べたステップ番号(大文字のSとそれに続く三桁の数字)と同一のステップ番号が付されたステップは、第1実施形態で述べたステップに対応するため、詳細な説明は割愛することがある。
特定利用者が商品を発注し(S100)、発送依頼が配送管理サーバ150に送信された後(S102)、配送業者による配送が行われる(S106)。このときの配送場所は、受取人である特定利用者が指定するセキュリティー空間100である。また、荷物に関連付けられた荷物情報は、配送管理サーバ150によって管理される。
配送人は、セキュリティー空間100において、リーダ146または撮像部134を用いて荷物情報の少なくとも一部を管理装置130に読み込ませる(S130)。管理装置130に読み込ませる荷物情報には、少なくとも受取人を特定するための情報として、例えば、受取人の氏名、電話番号またはメールアドレスなどの連絡先、および受取人を特定するための識別子などのうち一つまたは複数が含まれる。読み込ませる荷物情報には、荷物の大きさや形状、重量が含まれてもよい。この荷物情報は、包装または荷物若しくは包装に付されたタグに含まれてもよく、あるいは、荷物または包装に付された送り状に含まれてもよい。前者の場合、タグの二次元コードやバーコードをリーダ146で読み取ることで情報が管理装置130に読み込まれる。後者の場合、リーダ146または撮像部134で送り状を読み取り、制御部132において読み取ったデータのテキスト部分を認識して文字情報に変換することで受取人を特定するための情報を抽出すればよい。
その後、配送人が荷物を置き配する(S110)。荷物を置き配する位置は、配送人が任意に決定してもよいが、管理装置130が読取った荷物情報に荷物の大きさ、形状、または重量などが含まれる場合には、第1実施形態で述べたように、撮像部134で取得される画像を利用して配置場所を選定、提示してもよい。
その後のフローは第1実施形態のそれと同様であるため、詳細な説明は割愛する。なお、管理装置130は、荷物情報の少なくとも一部を読み込んだ後、その事実を通知するための信号を管理サーバ120に送信してもよい。この信号を受け取った管理サーバ120は、さらにこの信号またはこの信号に含まれる情報を通信端末170に送信してもよい。これにより、受取人は、荷物が配送されたことを速やかに把握することができる。
上述したように、本実施形態では、管理サーバ120は配送管理サーバ150から種々の情報を受け取ること無く、受取人が指定するセキュリティー空間100への荷物の置き配を管理することができる。このため、配送事業者に対する負担や管理サーバ120に掛かる負荷が軽減され、よりセキュリティーの高い置き配を低コストで実現することができる。
本発明の実施形態として上述した各実施形態は、相互に矛盾しない限りにおいて、適宜組み合わせて実施することができる。また、各実施形態の表示装置を基にして、当事業者が適宜構成要素の追加、削除もしくは設計変更を行ったもの、又は、工程の追加、省略もしくは条件変更を行ったものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含まれる。
上述した各実施形態の態様によりもたらされる作用効果とは異なる他の作用効果であっても、本明細書の記載から明らかなもの、又は、当事業者において容易に予測し得るものについては、当然に本発明によりもたらされるものと解される。
100:セキュリティー空間、102:ドア、104:収容設備104:マーカー、108:扉、110:配送システム、112:ネットワーク、120:管理サーバ、130:管理装置、132:制御部、134:撮像部、136:記憶部、138:送受信部、140:入力部、142:表示部、144:音声出力部、146:リーダ、148:光源、150:配送管理サーバ、160:店舗サーバ、170:通信端末、180:配送補助端末、200:コンテナ、202-1:コンテナ、202-2:コンテナ、202-3:コンテナ、202-4:コンテナ、202:本体、204:蓋、206:ロック、208:把手、210:認証コード、212:溝、214:凸部

Claims (1)

  1. 荷物を置き配する方法であり、
    不特定者の侵入に対するセキュリティーと前記荷物の安全性が確保されたセキュリティー空間内に配置され、管理サーバと通信接続された管理装置に対し、配送される荷物に付された荷物情報を前記管理サーバから送信すること、
    前記セキュリティー空間に荷物を配置すること、
    前記管理装置で前記セキュリティー空間内の画像を取得して前記管理サーバに送信すること、
    前記画像と前記荷物情報に基づき、配置された前記荷物を前記管理装置で認識すること、および
    前記荷物の受取人が指定する通信端末に対し、前記管理サーバから前記画像を送信することを含む方法。
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