JP2024075015A - デザイン修正装置、プログラム及びデザイン修正方法 - Google Patents

デザイン修正装置、プログラム及びデザイン修正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】画像の注目性又は印象について、改善を図る。【解決手段】デザイン修正装置は、入力画像に対して視覚的注意を引き易い部分を評価する注目性評価を行い、入力画像が観察者に与える印象を推定する印象評価を行い、注目性評価の結果と印象評価の結果とを組み合わせて、入力画像の注目性又は印象についてのデザインの修正案を提示する。例えば、デザイン修正装置は、入力画像に対する修正後の画像の印象の変化量が所定の範囲内となるような、注目性の改善方針を、修正案として提示する。あるいは、デザイン修正装置は、入力画像に対する修正後の画像の注目性の変化量が所定の範囲内となるような、印象の改善方針を、修正案として提示する。【選択図】図10

Description

本発明は、デザイン修正装置、プログラム及びデザイン修正方法に関する。
一般に、商品のパッケージや広告等には、様々なデザインの画像が用いられており、デザインによって、目立つ箇所や人に与える印象が異なる。
デザイン画像の目立ち易さを評価するために、画像の画素ごとに注目性(顕著性)を定量化し、目立ち易さの度合いの大小を色で視覚化したヒートマップ(顕著性マップ)が利用されている。以下、デザイン画像中で視覚的注意を引き易い箇所や注目性を解析する技術を、注目性評価という。注目性評価により、デザイン画像中で目立たせたい箇所を目立たせるような改善提案に繋げることができる。
また、画像特徴量と、画像が人に知覚させる印象と、を対応付けたデータベースを用いて、評価対象画像の特徴量と、データベース中の画像特徴量と、を比較することにより、評価対象画像が観察者に知覚させる印象を推定評価する技術が知られている。以下、画像の印象を推定評価する技術を、印象評価という。
注目性評価では、デザイン画像中で目立たせたい箇所が目立っていない場合に、デザインを修正して、目立たせたい箇所が目立つように変更することができる。例えば、公知の顕著性マップ(Saliency Map)を用いた改善方法として、目立たせたい対象領域と背景領域とのコントラストを上げることを提案できる。
注目性評価技術として、例えば、視覚的注意モデリング技法を使用して、注意を引き易いオブジェクト等を評価するシステムが提案されている(特許文献1参照)。
米国特許出願公開第2010/0086200号明細書
しかしながら、注目性評価だけでは、目立ち易さだけが評価基準になるため、注目性改善を目的として手動又は自動でデザインを変更すると、デザインの印象が初期状態から大きく変わってしまう場合があった。このため、デザインによって伝えたい商品の印象が、商品コンセプトからずれてしまい、商品プロモーション効果を低下させるおそれがあった。
また、デザイン画像中の訴求点の注目性は十分確保できている状態で、注目性は維持したまま、商品の印象を変えたい場合もある。例えば、同じ商品名で季節ごとにパッケージの印象を変える等、商品のシリーズ化を図りたいといった事情が挙げられる。
本発明は、上記の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、画像の注目性又は印象について、改善を図ることを課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、入力画像に対して視覚的注意を引き易い部分を評価する注目性評価を行う注目性評価手段と、前記入力画像が観察者に与える印象を推定する印象評価を行う印象評価手段と、前記注目性評価の結果と前記印象評価の結果とを組み合わせて、前記入力画像の注目性又は印象についてのデザインの修正案を提示する提示手段と、を備えるデザイン修正装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のデザイン修正装置において、前記提示された修正案の中から、ユーザーが採用したい修正案を選択するための選択手段を備える。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載のデザイン修正装置において、前記提示手段は、前記入力画像に対する修正後の画像の印象の変化量が所定の範囲内となるような、注目性の改善方針を、前記修正案として提示する。
請求項4に記載の発明は、請求項3に記載のデザイン修正装置において、前記提示手段は、前記入力画像に対してユーザーにより指定された領域、又は、前記入力画像から自動検出された所定の領域の注目性を上げるための改善方針を提示する。
請求項5に記載の発明は、請求項3に記載のデザイン修正装置において、前記提示手段は、前記入力画像に対して注目性を向上させる対象領域の特徴量は変更せず、前記対象領域と背景領域との色相又は明度のコントラストが大きくなるように、前記背景領域の色を変更することで、前記注目性の改善方針を提示する。
請求項6に記載の発明は、請求項1又は2に記載のデザイン修正装置において、前記提示手段は、前記入力画像に対する修正後の画像の注目性の変化量が所定の範囲内となるような、印象の改善方針を、前記修正案として提示する。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載のデザイン修正装置において、前記提示手段は、前記入力画像に対してユーザーにより指定された領域、又は、前記入力画像から自動検出された所定の領域の注目性を維持するような、前記印象の改善方針を提示する。
請求項8に記載の発明は、請求項6に記載のデザイン修正装置において、前記提示手段は、前記入力画像に対して目立たせたい対象領域の注目性の変更を抑えつつ、前記入力画像の全体、前記対象領域、又は、前記対象領域の背景領域のいずれかの色相分布又は明度分布を変更することで、前記印象の改善方針を提示する。
請求項9に記載の発明は、請求項1又は2に記載のデザイン修正装置において、前記印象評価手段は、印象語が対応付けられた画像特徴量と前記入力画像の特徴量との類似度を算出し、当該算出された類似度が高い画像特徴量に対応する印象語及び当該類似度の数値を、前記印象評価の結果として出力する。
請求項10に記載の発明は、請求項1又は2に記載のデザイン修正装置において、前記印象評価手段は、前記入力画像が色彩調和論に適合する配色であるか否かを判定し、前記提示手段は、前記入力画像の配色に前記色彩調和論に適合していない色がある場合に、前記入力画像中の当該適合していない色に対応する領域を他の領域と識別可能に表示させることで、印象の改善方針を提示する。
請求項11に記載の発明は、請求項1又は2に記載のデザイン修正装置において、前記印象評価手段は、前記入力画像が色彩調和論のうち秩序の原理に適合する色相分布であるか否かを判定し、前記提示手段は、前記入力画像の色相分布に前記秩序の原理に適合していない色相がある場合に、前記入力画像中の当該適合していない色相に対応する領域の色を、前記秩序の原理に適合する色相になるよう変更することで、印象の改善方針を提示するものであり、前記提示手段は、前記入力画像中の各画素を、ドロネー分割を用いて複数のクラスターに分割し、クラスターごとに、色を修正する方向を決定する。
請求項12に記載の発明は、コンピューターを、入力画像に対して視覚的注意を引き易い部分を評価する注目性評価を行う注目性評価手段、前記入力画像が観察者に与える印象を推定する印象評価を行う印象評価手段、前記注目性評価の結果と前記印象評価の結果とを組み合わせて、前記入力画像の注目性又は印象についてのデザインの修正案を提示する提示手段、として機能させるためのプログラムである。
請求項13に記載の発明は、入力画像に対して視覚的注意を引き易い部分を評価する注目性評価を行う注目性評価工程と、前記入力画像が観察者に与える印象を推定する印象評価を行う印象評価工程と、前記注目性評価の結果と前記印象評価の結果とを組み合わせて、前記入力画像の注目性又は印象についてのデザインの修正案を提示する提示工程と、を含むデザイン修正方法である。
本発明によれば、画像の注目性又は印象について、改善を図ることができる。
本発明の第1の実施の形態におけるデザイン修正装置の機能的構成を示すブロック図である。 印象対応テーブルの例である。 画像上の方向・角度を説明するための図である。 画像を構成する各画素の画素値を説明するための図である。 デザイン修正装置により実行される第1の修正案提示処理を示すフローチャートである。 入力画像評価結果画面の例である。 注目性向上画像処理を示すフローチャートである。 高明度背景修正案作成処理を示すフローチャートである。 低明度背景修正案作成処理を示すフローチャートである。 修正案評価結果画面の例である。 第2の実施の形態におけるデザイン修正装置により実行される第2の修正案提示処理を示すフローチャートである。 入力画像評価結果画面の例である。 印象変更画像処理を示すフローチャートである。 修正案評価結果画面の例である。 第3の実施の形態におけるデザイン修正装置により実行される第3の修正案提示処理を示すフローチャートである。 修正推奨箇所提示画面の例である。 第4の実施の形態におけるデザイン修正装置により実行される第4の修正案提示処理を示すフローチャートである。 色修正アルゴリズム作成処理を示すフローチャートである。 図形の単純化を説明するための図である。 修正案提示画面の例である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
[第1の実施の形態]
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1に、第1の実施の形態におけるデザイン修正装置10の機能的構成を示す。図1に示すように、デザイン修正装置10は、制御部11、操作部12、表示部13、通信部14、記憶部15等を備えて構成されており、各部はバスにより接続されている。デザイン修正装置10は、PC(Personal Computer)等のコンピューター装置により構成されている。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等から構成され、デザイン修正装置10の各部の処理動作を統括的に制御する。具体的には、CPUは、記憶部15に記憶されている各種処理プログラムを読み出してRAMに展開し、当該プログラムとの協働により各種処理を行う。
操作部12は、カーソルキー、文字・数字入力キー及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された操作信号を制御部11に出力する。また、操作部12は、表示部13に積層されたタッチパネルにより構成され、表示画面に対するユーザーの入力を受け付け、タッチ操作の位置に応じた操作信号を制御部11に出力することとしてもよい。
表示部13は、LCD(Liquid Crystal Display)等のモニターを備えて構成されており、制御部11から入力される表示信号の指示に従って、各種画面を表示する。
通信部14は、ネットワークインターフェース等により構成され、LAN(Local Area Network)やWAN(Wide Area Network)、インターネット等の通信ネットワークを介して接続された外部装置との間でデータの送受信を行う。
記憶部15は、HDD(Hard Disk Drive)や不揮発性の半導体メモリー等により構成され、各種処理プログラム、当該プログラムの実行に必要なデータ等を記憶している。
記憶部15には、印象対応テーブル151(データベース)が記憶されている。印象対応テーブル151には、印象語と、当該印象語が示す印象を与える画像の特徴量(画像特徴量)と、が対応付けられている。画像の特徴量は、画像の特徴を示す値であり、画像又は画像の付帯情報から得られる。
印象対応テーブル151は、複数のサンプル画像のそれぞれに対して、デザインの専門家又は一般人である複数の被験者が当該サンプル画像の印象を評価することで、予め作成されている。印象対応テーブル151には、サンプル画像の印象を評価して得られた印象語(形容詞、形容動詞、比喩表現等)と、当該サンプル画像の特徴量と、が対応付けられている。印象対応テーブル151に含まれる印象語は、全被験者の平均的な印象を示している。
印象対応テーブル151を参照することで、評価対象とする画像の特徴量から、その画像が与える印象を取得することができる。
図2に、印象対応テーブル151の例を示す。図2に示す印象対応テーブル151では、画像が与える印象を示す印象語に対して、画像の特徴量として、複数の色の組み合わせ(色1~3)が対応付けられている。各色は、RGBそれぞれの階調値で示されている。
なお、印象対応テーブル151において、各印象語と対応付けられる画像の特徴量として、色以外の特徴量が含まれていてもよい。
ここでは、印象対応テーブル151を用いる場合について説明するが、サンプル画像の印象語と、サンプル画像の特徴量と、の対応関係に基づいて作成された相関式を用いることとしてもよい。
また、複数のサンプル画像のそれぞれについて、当該サンプル画像の特徴量を入力とし、複数の被験者によって評価された当該サンプル画像の印象語を出力として学習させた機械学習モデルを用いることとしてもよい。
制御部11は、入力画像に対して視覚的注意を引き易い部分を評価する注目性評価を行う。すなわち、制御部11は、注目性評価手段として機能する。
例えば、制御部11は、入力画像の画素ごとに目立ち易さの度合い(すなわち顕著性)を定量化する顕著性マップ化処理を行う。
顕著性マップ化処理とは、画像に含まれる各画素を、当該画素部分の目立ち易さの度合いを示す値(注目性スコア値)で表す画像処理である。具体的には、顕著性マップ化処理では、赤緑方向及び黄青方向それぞれの色コントラストがある部分と、輝度コントラストがある部分と、所定方向(例えば、後述する図3と同様に角度を取った場合において、0度から315度まで45度ごとの方向)と一致する直線成分(エッジ)がある部分を、目立ち易い部分(視認し易い部分)として、高い数値で表す。
赤緑方向の色コントラストがあることは、例えば、隣り合う画素間で、赤緑方向の色を示す値の差分が所定値以上であることに相当する。
黄青方向の色コントラストがあることは、例えば、隣り合う画素間で、黄青方向の色を示す値の差分が所定値以上であることに相当する。
輝度コントラストがあることは、例えば、隣り合う画素間で、輝度を示す値の差分が所定値以上であることに相当する。
また、所定方向を示す角度として、0度と180度(横方向)、45度と225度(右上がり斜め方向)、90度と270度(縦方向)、135度と315度(右下がり斜め方向)は、それぞれ同じ方向の直線成分に対応している。
制御部11は、入力画像が観察者に与える印象を推定する印象評価を行う。すなわち、制御部11は、印象評価手段として機能する。
印象評価として、第1印象評価、第2印象評価を用いる。
<第1印象評価>
第1印象評価は、印象語と画像特徴量とが対応付けられた対応情報を参照して、評価対象画像の印象を推定する処理である。
制御部11は、評価対象画像の特徴量を分析する。
制御部11は、印象語が対応付けられた画像特徴量と、評価対象画像の特徴量と、の類似度を算出する。制御部11は、算出された類似度が高い画像特徴量に対応する印象語及び当該類似度の数値を、印象評価の結果として出力する。
「類似度が高い画像特徴量」として、印象語が対応付けられた画像特徴量のうち、評価対象画像の特徴量との類似度が高い方から所定の順位までの画像特徴量、評価対象画像の特徴量との類似度が所定の閾値より高い画像特徴量等を用いることができる。
このようにして、制御部11は、画像が与える印象と当該画像の特徴量とが対応付けられた印象対応テーブル151に基づいて、評価対象画像の特徴量から、評価対象画像が与える印象を推定する。また、制御部11は、評価対象画像に該当する印象語について、印象語に対応する画像特徴量と評価対象画像の特徴量との類似度(%)を、印象評価結果に含める。
評価対象画像の印象を評価するために用いられる画像特徴量として、色、輝度、明度、形状、画像の複雑度、余白率、文字面積率、ジャンプ率(画像中に存在する文字列のサイズ比率)等が挙げられる。
「色」は、画像データを構成する色情報で表される数値である。「色」は、例えば、R(Red),G(Green),B(Blue)それぞれの階調値で表される。また、色を表す値であれば、L、CMYK等でもよい。
「輝度」は、例えば、R,G,Bデータから輝度値に変換した値である。また、評価対象となる画像が観察者に観察される環境を推定して、変換に必要な係数を決定し、輝度を算出してもよい。
「明度」は、色の属性の一つで、物体色の明るさを表す値である。
「形状」は、評価対象画像から抽出される形状を示す特徴量である。ここでは、図3に示すように、画像に対してX軸(水平方向・横方向)及びY軸(縦方向)を取り、X軸と一致する角度を0度としたときに、画像を構成する各画素のRGBいずれかの値が、0度、45度、90度、135度と一致する方向に沿って連続して配置されているかどうかを表す特徴量を、「形状」として用いる。例えば、画像をグレー化して輝度分布のみで表してから、画像の階調値の数値配列と、0度、45度、90度、135度のいずれかの角度に一致するガボールフィルターとなる数値行列を畳み込み演算することで、当該角度に一致する部分が強調された画像を生成する。こうして得らえた画像の画素値が、形状を表す特徴量となる。
「複雑度」は、画像中で、人が輪郭(エッジ成分)と認識する線が占める度合いを表す値であり、いわゆる線画の書き込み量等に相当する。例えば、画像データを構成する各画素の階調値の分布に対して、ボックスカウント法に基づいてフラクタル次元を算出し、算出されたフラクタル次元を複雑度とする。この場合、複雑度の最小値は1となり、画像の輪郭線が混みあっているほど、複雑度は大きな値になる。
「余白率」は、画像中で、人が余白と認識する領域が占める度合いを表す値である。例えば、画像中でオブジェクトと認識される領域を抽出し、それ以外の領域を余白と定義する。オブジェクトと認識される領域の抽出方法としては、機械学習された結果を利用してもよいし、評価対象画像上で手動でオブジェクトを指定することとしてもよい。
なお、余白率は、複雑度と負の相関関係があり、複雑度が小さいほど余白率が大きいと判断できる場合がある。
「文字面積率」は、文字が占める領域の面積の画像全体に対する比率である。
「ジャンプ率(文字列のサイズ比率)」は、画像中の文字について、改行されずに連続して並ぶ文字列を1塊として抽出し、抽出された文字列の塊が占める領域の面積を当該文字列のサイズとしたときの、当該画像中にある文字列のサイズの比率である。
例えば、ある一つの画像中で最もサイズが大きい文字列のジャンプ率を100として、他の文字列のサイズを比率で表す。
文字列の抽出方法としては、機械学習された結果を利用してもよいし、文字データが画像とは別に保存されるファイル形式の画像データである場合には、文字として記録されているデータ部分を抽出してもよい。
画像の特徴量の「色」として、画像全体を平均した色、配色パターンを用いることができる。
「画像全体を平均した色」は、画像を構成する各画素の画素値(RGB階調値)を平均した色である。例えば、図4に示すように、画像を構成する各画素(縦方向m個×横方向n個)の画素値を(Rij,Gij,Bij)とすると、平均した色(R,G,B)は、以下の式(1)~(3)により求められる。
Figure 2024075015000002
Figure 2024075015000003
Figure 2024075015000004
「配色パターン」は、画像の中で類似する色を同色にする減色処理を行うことで得られた複数の色の組み合わせ(例えば、3色、5色、10色等)である。また、「配色パターン」に、パターンに含まれる各色の面積率が含まれていてもよい。
以下の説明では、第1印象評価において画像の印象を評価する際の特徴量として、配色パターンを用いる。
制御部11は、評価対象画像に対する減色処理により、画像から配色パターンを抽出する。そして、制御部11は、印象対応テーブル151を参照して、評価対象画像の配色パターンとの類似度が高い色の組み合わせに対応する印象語を取得し、評価対象画像の印象とする。
<第2印象評価>
第2印象評価は、色彩調和論(特に、秩序の原理)に該当する色相分布パターンから、評価対象画像に最も近い色相分布パターンを特定する処理である。第2印象評価では、評価対象画像の色彩が調和しているか、という印象を推定している。
制御部11は、評価対象画像が色彩調和論に適合する配色であるか否かを判定する。例えば、制御部11は、評価対象画像を構成する色が、ジャッドの4原理(秩序の原理、なじみの原理、類似性の原理、明瞭性の原理)のいずれかに適合する配色であるか否かを判定する。
特に、制御部11は、評価対象画像が色彩調和論のうち秩序の原理に適合する色相分布であるか否かを判定する。例えば、制御部11は、評価対象画像の色相分布が、アイデンティティ、アナロジー、インターミディエート、オポーネント、ダイアード、トライアド、テトラード、ペンタード、ヘクサード等の色相分布パターンに適合するか否かを判定する。
評価対象画像が、色彩調和論の秩序の原理に適合する色相分布であるか否かを判定する手法において、例えば、Cohen-Or, Daniel, et al. "Color harmonization." ACM SIGGRAPH 2006 Papers. 2006. 624-630.に記載されている技術を用いることができる。
制御部11は、注目性評価の結果と印象評価の結果とを組み合わせて、入力画像の注目性又は印象についてのデザインの修正案を提示する。すなわち、制御部11は、提示手段として機能する。
修正案には、入力画像に対する修正・改善内容を文字・文章で示した情報、入力画像を修正・改善した画像等が含まれる。
第1の実施の形態では、制御部11は、入力画像に対する修正後の画像の印象の変化量が所定の範囲内となるような、注目性の改善方針を、修正案として提示する。
第1印象評価において、「入力画像に対する修正後の画像の印象の変化量が所定の範囲内」とは、入力画像と修正後の画像について、同一の印象語に対応する画像特徴量との類似度の値が所定の範囲に収まることである。あるいは、同一の印象語について、入力画像における類似度から修正後の画像における類似度への変化量が所定の範囲内であることでもよい。
第2印象評価において、「入力画像に対する修正後の画像の印象の変化量が所定の範囲内」とは、色彩調和論の秩序の原理に適合する色相分布パターンのうち、入力画像の色相分布に最も近い色相分布パターンが、修正後の画像の色相分布にとっても最も近い色相分布パターンになることである。
制御部11は、入力画像に対してユーザーにより指定された領域の注目性を上げるための改善方針を提示する。また、制御部11は、入力画像から所定の領域(物体領域、文字領域等)を自動検出し、自動検出された所定の領域の注目性を上げるための改善方針を提示することとしてもよい。
制御部11は、入力画像に対して注目性を向上させる対象領域の特徴量は変更せず、対象領域と背景領域との明度のコントラストが大きくなるように、背景領域の色を変更することで、注目性の改善方針を提示する。
ここで、「対象領域の特徴量は変更せず」とは、対象領域における特徴量の変化量が所定の範囲内であることを含む。
「背景領域」は、注目性を向上させる対象領域の背景とする領域である。背景領域は、ユーザーが指定してもよい。また、画像全体の色を減色処理した後に最も広範囲を占める色に該当する領域を、背景領域としてもよい。
制御部11は、修正案を提示するにあたり、例えば、修正案を表示部13に表示させる。また、制御部11は、修正案をデータとして外部装置に送信したり、記録メディアに記録したりしてもよい。また、制御部11は、修正案をプリンター等により印刷出力してもよい。
操作部12は、提示された修正案の中から、ユーザーが採用したい修正案を選択する際に用いられる。すなわち、操作部12は、選択手段として機能する。
制御部11は、ユーザーによる操作部12からの修正案の選択を受け付ける。
次に、デザイン修正装置10における動作について説明する。
図5は、デザイン修正装置10により実行される第1の修正案提示処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部11のCPUと記憶部15に記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
第1の修正案提示処理では、入力画像の印象は大きく変えずに、訴求点の注目性を上げたい場合を想定している。
まず、制御部11は、通信部14を介して入力された、処理対象とするデザイン画像を取得する(ステップS1)。
次に、制御部11は、入力画像を表示部13に表示させ、ユーザーの操作部12からの操作により、入力画像中で注目させる対象領域(注目対象領域A)の指定を受け付ける(ステップS2)。
なお、制御部11は、注目対象領域Aとして、入力画像から物体領域又は文字領域を自動検出することとしてもよい。
次に、制御部11は、入力画像に対して視覚的注意を引き易い部分を評価する注目性評価を行う(ステップS3)。例えば、制御部11は、入力画像の画素ごとに目立ち易さの度合いを定量化する(顕著性マップ化処理)。
次に、制御部11は、入力画像が観察者に与える印象を推定する印象評価として、第1印象評価を行う(ステップS4)。具体的には、制御部11は、入力画像を構成する各画素の色について、相互に類似する色を同色にまとめる減色処理を行い、まとめられた複数の色(配色パターン)のそれぞれが画像中で占める割合(面積率)を求める。制御部11は、入力画像の配色パターンと印象対応テーブル151の配色パターンとの類似度を算出し、類似度が高い配色パターンに対応する印象語を、入力画像の印象として推定する。
次に、制御部11は、入力画像が観察者に与える印象を推定する印象評価として、第2印象評価を行う(ステップS5)。具体的には、制御部11は、入力画像が色彩調和論のうち秩序の原理に適合する色相分布であるか否かを判定する。また、制御部11は、秩序の原理に適合する色相分布パターンのうち、入力画像の色相分布に最も近い色相分布パターンを特定する。
次に、制御部11は、入力画像に対する評価結果を提示する(ステップS6)。具体的には、制御部11は、注目性評価結果、第1印象評価結果及び第2印象評価結果を表示部13に表示させる。
図6に、表示部13に表示される入力画像評価結果画面131の例を示す。入力画像評価結果画面131には、画像領域21、注目性評価結果領域22、第1印象評価結果領域23、第2印象評価結果領域24が含まれる。
画像領域21には、評価対象とされた入力画像(修正前)が表示される。画像領域21において、ユーザーが指定した注目対象領域Aを表示させてもよい。
注目性評価結果領域22には、入力画像に対する注目性評価結果(顕著性マップ)が表示される。顕著性マップは、顕著性(注目性)の度合いに応じた色や濃度で、各画素を表現したものであり、例えば、顕著性が高い部分を赤で表示する。なお、顕著性の度合いに対して、どの色を割り当てるかは、任意に設定可能である。
第1印象評価結果領域23には、入力画像に対する第1印象評価結果が表示される。第1印象評価結果領域23には、配色パターン領域23A、印象語領域23Bが含まれる。
配色パターン領域23Aには、入力画像を解析して得られた配色パターン(ドミナントカラー)が表示される。制御部11は、配色パターン領域23Aに、入力画像に対して減色処理した後の各色を、画像中の各色の面積率で示した積み上げ棒グラフを表示させる。
印象語領域23Bには、入力画像から推定された印象語と、その印象語についての類似度が表示される。ここでは、印象語領域23Bに、「のんびりした」という印象語と、類似度「97.54%」が表示されている。
第2印象評価結果領域24には、入力画像に対する第2印象評価結果が表示される。第2印象評価結果領域24には、色相分布領域24A、適合パターン名領域24Bが含まれる。
色相分布領域24Aには、入力画像の各画素の彩度及び色相をプロットした色相環グラフが表示される。色相環グラフでは、円の周方向に沿って色相を配置し、円の半径方向に彩度を取っている。具体的には、円の中心が無彩色に相当し、円の外側に向かって彩度が高くなっている。また、色相環グラフにおいて、プロットされる点(円形)の色は、画像中の色を示しており、プロットされる点(円形)の大きさは、画像中のその色の多さ(画素数)を示している。
適合パターン名領域24Bには、色相環グラフから特定された色相分布パターンが表示される。
色相分布領域24Aに示されるように、入力画像は、イエロー及びオレンジの色相に色が集中している。また、入力画像の色相分布は、色彩調和論の秩序の原理の「アイデンティティ」という色相分布パターンに適合している。「アイデンティティ」は、同じ色相のみを用いた配色を示す色相分布パターンである。
また、色相分布領域24Aの色相環グラフ上には、特定された色相分布パターンに相当する色相分布を示す扇形の領域P1が表示される。
次に、制御部11は、入力画像を表示部13に表示させ、ユーザーの操作部12からの操作により、入力画像中で背景領域Bの指定を受け付ける(ステップS7)。ステップS6で、既に入力画像が表示部13に表示されている場合には、ユーザーは、その画像上で背景領域Bを指定してもよい。また、制御部11は、入力画像全体の色を減色処理した後に最も広範囲を占める色に該当する領域を求め、この領域を背景領域Bとしてもよい。
次に、制御部11は、注目性向上画像処理を行う(ステップS8)。
ここで、図7を参照して、注目性向上画像処理について説明する。
制御部11は、注目対象領域Aの平均の色及び背景領域Bの平均の色を、それぞれ算出する(ステップS21)。
次に、制御部11は、高明度背景修正案作成処理(ステップS22)、低明度背景修正案作成処理(ステップS23)を行う。
高明度背景修正案作成処理(ステップS22)では、図8に示すように、制御部11は、入力画像に対して、背景領域Bの明度を注目対象領域Aの明度よりも1ステップ上げる(ステップS31)。1ステップは、背景領域Bの明度を変更する際の刻みとなる値である。すなわち、制御部11は、背景領域Bの明度を注目対象領域Aの明度よりも上げた画像を生成する。
次に、制御部11は、修正された画像(背景領域Bの明度が上げられた画像)に対して、第1印象評価を行う(ステップS32)。この処理は、評価対象が「修正された画像」であることを除いて、ステップS4の処理と同様である。
次に、制御部11は、印象対応テーブル151の印象語のうち、修正前に最も類似度が高かった印象語について、類似度の変化量が±20%の範囲内であるか否かを判断する(ステップS33)。すなわち、制御部11は、ステップS4で最も類似度が高かった印象語について、修正された画像における類似度と、入力画像における類似度との差の絶対値が20%以下であるか否かを判断する。
修正前に最も類似度が高かった印象語について、類似度の変化量が±20%の範囲内である場合には(ステップS33;YES)、制御部11は、修正された画像に対して、背景領域Bの明度を更に1ステップ上げる(ステップS34)。すなわち、制御部11は、背景領域Bの明度を更に上げた画像を生成する。
ステップS34の後、処理はステップS32に戻る。
ステップS33において、修正前に最も類似度が高かった印象語について、類似度の変化量が±20%の範囲内でなくなった場合には(ステップS33;NO)、制御部11は、背景領域Bの明度を1ステップ前の値にする(ステップS35)。すなわち、制御部11は、印象が大きく変わった場合には、1ステップ前の状態に戻す。
次に、制御部11は、背景領域Bの明度が1ステップ前の状態の修正後の画像を、修正案1とし(ステップS36)、修正案1を記憶部15に記憶させる。
次に、制御部11は、修正案1の画像に対し、第2印象評価(ステップS37)及び注目性評価(ステップS38)を行う。この処理は、評価対象が修正案1であることを除いて、ステップS5及びステップS3の処理と同様である。
以上で、高明度背景修正案作成処理が終了する。
低明度背景修正案作成処理(ステップS23)では、図9に示すように、制御部11は、入力画像に対して、背景領域Bの明度を注目対象領域Aの明度よりも1ステップ下げる(ステップS41)。1ステップは、背景領域Bの明度を変更する際の刻みとなる値である。すなわち、制御部11は、背景領域Bの明度を注目対象領域Aの明度よりも下げた画像を生成する。
次に、制御部11は、修正された画像(背景領域Bの明度が下げられた画像)に対して、第1印象評価を行う(ステップS42)。この処理は、評価対象が「修正された画像」であることを除いて、ステップS4の処理と同様である。
次に、制御部11は、印象対応テーブル151の印象語のうち、修正前に最も類似度が高かった印象語について、類似度の変化量が±20%の範囲内であるか否かを判断する(ステップS43)。
修正前に最も類似度が高かった印象語について、類似度の変化量が±20%の範囲内である場合には(ステップS43;YES)、制御部11は、修正された画像に対して、背景領域Bの明度を更に1ステップ下げる(ステップS44)。すなわち、制御部11は、背景領域Bの明度を更に下げた画像を生成する。
ステップS44の後、処理はステップS42に戻る。
ステップS43において、修正前に最も類似度が高かった印象語について、類似度の変化量が±20%の範囲内でなくなった場合には(ステップS43;NO)、制御部11は、背景領域Bの明度を1ステップ前の値にする(ステップS45)。
次に、制御部11は、背景領域Bの明度が1ステップ前の状態の修正後の画像を、修正案2とし(ステップS46)、修正案2を記憶部15に記憶させる。
次に、制御部11は、修正案2の画像に対し、第2印象評価(ステップS47)及び注目性評価(ステップS48)を行う。この処理は、評価対象が修正案2であることを除いて、ステップS5及びステップS3の処理と同様である。
以上で、低明度背景修正案作成処理が終了する。
図7において、ステップS21の後、制御部11は、ステップS22,S23の処理とは別に、入力画像において、背景領域Bの色相を、a平面座標の原点に対して、注目対象領域Aの色相と点対称の位置にある色相に変更する(ステップS24)。すなわち、制御部11は、背景領域Bの色相を、色相環において注目対象領域Aと反対側の色(補色)に変更した画像を生成する。
次に、制御部11は、修正後の画像を修正案3とし(ステップS25)、修正案3を記憶部15に記憶させる。
次に、制御部11は、修正案3の画像に対し、第1印象評価(ステップS26)、第2印象評価(ステップS27)及び注目性評価(ステップS28)を行う。この処理は、評価対象が修正案3であることを除いて、ステップS4、ステップS5及びステップS3の処理と同様である。
ステップS22、ステップS23、ステップS28の後、図5に戻り、制御部11は、修正案を適用した画像を提示する(ステップS9)。具体的には、制御部11は、修正案1~3を表示部13に表示させる。
また、制御部11は、各修正案について、注目性評価結果、第1印象評価結果及び第2印象評価結果を提示する(ステップS10)。
図10に、表示部13に表示される修正案評価結果画面132の例を示す。修正案評価結果画面132には、入力画像領域20、修正案1領域30、修正案2領域40、修正案3領域50が含まれる。
入力画像領域20の構成は、入力画像評価結果画面131(図6参照)と同様であるため、同一の符号を付し、説明を省略する。
修正案1領域30には、画像領域31、注目性評価結果領域32、第1印象評価結果領域33(配色パターン領域33A、印象語領域33B)、第2印象評価結果領域34(色相分布領域34A、適合パターン名領域34B)が含まれる。修正案1領域30の構成は、評価対象が修正案1であることを除いて、入力画像領域20と同様であるため、同列の符号を付し、説明を省略する。
修正案2領域40には、画像領域41、注目性評価結果領域42、第1印象評価結果領域43(配色パターン領域43A、印象語領域43B)、第2印象評価結果領域44(色相分布領域44A、適合パターン名領域44B)が含まれる。修正案2領域40の構成は、評価対象が修正案2であることを除いて、入力画像領域20と同様であるため、同列の符号を付し、説明を省略する。
修正案3領域50には、画像領域51、注目性評価結果領域52、第1印象評価結果領域53(配色パターン領域53A、印象語領域53B)、第2印象評価結果領域54(色相分布領域54A、適合パターン名領域54B)が含まれる。修正案3領域50の構成は、評価対象が修正案3であることを除いて、入力画像領域20と同様であるため、同列の符号を付し、説明を省略する。
修正案1では、入力画像に対して背景領域Bの明度を上げることで、注目対象領域Aと背景領域Bとのコントラストが上がる。これにより、修正案1領域30の注目性評価結果領域32に示されるように、修正案1では、入力画像と比較して注目対象領域Aの注目性が上がっている。
一方、印象語領域33B及び適合パターン名領域34Bに示されるように、印象語や色相分布パターン名は入力画像と同じであり、入力画像と比較して画像の印象はあまり変化していないことが分かる。
修正案2では、入力画像に対し、背景領域Bの明度を下げることで、注目対象領域Aと背景領域Bとのコントラストが上がる。これにより、修正案2領域40の注目性評価結果領域42に示されるように、修正案2では、入力画像と比較して注目対象領域Aの注目性が上がっている。
一方、印象語領域43B及び適合パターン名領域44Bに示されるように、印象語や色相分布パターン名は入力画像と同じであり、入力画像と比較して画像の印象はあまり変化していないことが分かる。
修正案3では、入力画像に対し、背景領域Bを色相環において注目対象領域Aと反対側の色にすることで、注目対象領域Aと背景領域Bとのコントラストが上がる。これにより、修正案3領域50の注目性評価結果領域52に示されるように、修正案3では、入力画像と比較して注目対象領域Aの注目性が上がっている。
また、印象語領域53Bに示されるように、入力画像と共通の「のんびりした」という印象語の類似度は下がり、入力画像にはなかった「ポップな」という印象語の類似度が高くなっている。また、色相分布領域54Aに示されるように、修正案3の画像は、イエロー及びオレンジの色相と、ブルー及びアジュールの色相に色が集中している。また、適合パターン名領域54Bに示されるように、修正案3の色相分布は、色彩調和論の秩序の原理の「ダイアード」という色相分布パターンに適合しており、入力画像とは異なる結果となっている。「ダイアード」は、色相環で反対側に位置する補色の関係にある色の組み合わせを示す色相分布パターンである。
修正案1及び修正案2は、修正された画像の第1印象評価の結果を確認しながら、注目性の改善の程度を決定したものである。具体的には、入力画像の印象語(例えば、「のんびりした」)についての類似度の変化量を所定の範囲内としながら、背景領域Bの明度を最大限上げた画像を修正案1とし、背景領域Bの明度を最大限下げた画像を修正案2とした。修正案1及び修正案2では、印象を大きく変えずに、注目性を向上させることができる。
また、画像の印象の変化とは関係なく、注目性の改善のみを優先した修正案3を作成した。修正案3は、印象が変わってもよいか、ユーザーが判断するための参考(比較例)とすることを目的として、提示される。
入力画像から印象を大きく変えたくない場合には、修正案1及び修正案2のみを提示することが望ましい。
一方、デザイン画像から観察者に与えたい印象に制約がない場合、すなわち、画像が認知されることが最大の目的であって、注目性改善が達成できれば印象が変わっても構わない場合には、修正案3も提示することで、ユーザーの選択の幅を広げることができる。
次に、制御部11は、ユーザーの操作部12からの操作により、提示された修正案の中から、いずれかの修正案の選択を受け付ける(ステップS11)。
以上で、第1の修正案提示処理が終了する。
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、デザイン修正装置10の制御部11は、注目性評価の結果と印象評価の結果とを組み合わせて、入力画像の注目性又は印象についてのデザインの修正案を提示する。これにより、ユーザーのデザイン修正意思の有無にかかわらず、画像の注目性又は印象について、改善を図ることができる。
また、提示された修正案の中から、ユーザーが採用したい修正案を選択することで、ユーザーが希望する修正結果を得ることができる。
また、制御部11は、入力画像に対する修正後の画像の印象の変化量が所定の範囲内となるような、注目性の改善方針を、修正案として提示する。これにより、デザインの印象を大きく変更することなく、注目させたい領域がより注目されるように、注目性を改善することができる。
例えば、制御部11は、入力画像に対してユーザーにより指定された領域の注目性を上げるための改善方針を提示する。ユーザーが注目性を上げたい領域を指定することで、提示される修正案が、ユーザーの希望から大きく外れることがなくなる。
また、制御部11が、入力画像から所定の領域(物体領域、文字領域等)を自動検出する場合には、自動検出された所定の領域の注目性を上げるための改善方針を提示することができる。この場合、ユーザーによる領域の指定が不要となり、注目性を上げる領域の候補を、ユーザーに提示することができる。
また、制御部11は、入力画像に対して注目対象領域Aの特徴量は変更せず、注目対象領域Aと背景領域Bとの明度のコントラストが大きくなるように、背景領域Bの色を変更することで、注目性の改善方針を提示する。これにより、注目対象領域Aが有する印象を大きく変更することなく、注目対象領域Aの注目性を改善することができる。
なお、第1の実施の形態では、入力画像に対して注目対象領域Aと背景領域Bとの明度のコントラストが大きくなるように、背景領域Bの色を変更することで、注目性を修正したが、入力画像に対して注目対象領域Aの特徴量は変更せず、注目対象領域Aと背景領域Bとの色相のコントラストが大きくなるように、背景領域Bの色を変更することで、注目性の改善方針を提示してもよい。
また、第1印象評価において、制御部11は、印象語が対応付けられた画像特徴量と、評価対象画像の特徴量と、の類似度を算出し、算出された類似度が高い画像特徴量に対応する印象語及び当該類似度の数値を、印象評価の結果として出力する。印象対応テーブル151を利用することで、評価対象画像の印象及びその度合いを求めることが容易になる。
また、修正案は、文字・文章で示した情報や、修正・改善されたデザイン案を含むので、ユーザーは、提示された修正案を選択することで、入力画像のデザインを修正することができる。
文章による修正案としては、例えば、「目立たせたい領域と背景領域とのコントラストを大きくしてください。」等のメッセージが表示される。
[第2の実施の形態]
次に、本発明を適用した第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態におけるデザイン修正装置は、第1の実施の形態に示したデザイン修正装置10と同様の構成であるため、図1を流用して、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第2の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
第2の実施の形態では、注目性を維持しながら、画像の印象を変更するような修正案を提示する場合について説明する。
制御部11は、注目性評価の結果と印象評価の結果とを組み合わせて、入力画像の注目性又は印象についてのデザインの修正案を提示する。
制御部11は、入力画像に対する修正後の画像の注目性の変化量が所定の範囲内となるような、印象の改善方針を、修正案として提示する。
例えば、制御部11は、入力画像に対してユーザーにより指定された領域の注目性を維持するような、印象の改善方針を提示する。また、制御部11は、入力画像から所定の領域(物体領域、文字領域等)を自動検出し、自動検出された所定の領域の注目性を維持するような、印象の改善方針を提示することとしてもよい。
ここで、「領域の注目性を維持する」とは、領域における注目性の変化量が所定の範囲内であることを含む。
制御部11は、入力画像に対して目立たせたい対象領域の注目性の変更を抑えつつ、対象領域の背景領域の色相分布を変更することで、印象の改善方針を提示する。
ここで、「対象領域の注目性の変更を抑える」とは、対象領域における注目性の変化量が所定の範囲内であることを含む。
「背景領域」は、目立たせたい対象領域の背景とする領域である。背景領域は、ユーザーが指定してもよい。また、画像全体の色を減色処理した後に最も広範囲を占める色に該当する領域を、背景領域としてもよい。
次に、動作について説明する。
図11は、第2の実施の形態におけるデザイン修正装置10により実行される第2の修正案提示処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部11のCPUと記憶部15に記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
第2の修正案提示処理では、入力画像において訴求点の注目性は十分確保されているが、印象の異なる複数の修正案からデザインの発想を広げたい場合を想定している。
ステップS51~ステップS57の処理については、第1の修正案提示処理(図5参照)のステップS1~ステップS7の処理と同様であるため、説明を省略する。
図12に、ステップS56において、表示部13に表示される入力画像評価結果画面133の例を示す。入力画像評価結果画面133には、画像領域61、注目性評価結果領域62、第1印象評価結果領域63、第2印象評価結果領域64が含まれる。
画像領域61には、評価対象とされた入力画像(修正前)が表示される。画像領域において、ユーザーが指定した注目対象領域Aを表示させてもよい。
注目性評価結果領域62には、入力画像に対する注目性評価結果が表示される。注目性評価結果領域62には、顕著性マップ領域62A、注目性評価値領域62Bが含まれる。
顕著性マップ領域62Aには、入力画像に対して作成された顕著性マップが表示される。
注目性評価値領域62Bには、入力画像に対して算出された注目対象領域Aの注目性評価値が表示される。注目性評価値は、評価対象画像の画素ごとに算出された注目性スコア値の総和(U1)に対する、注目対象領域Aに含まれる画素の注目性スコア値の和(U2)の比率(U2/U1)とする。ここでは、注目性評価値領域62Bに、「0.2714」という値が表示されている。
第1印象評価結果領域63には、入力画像に対する第1印象評価結果が表示される。第1印象評価結果領域63には、配色パターン領域63A、近い印象語領域63B、遠い印象語領域63Cが含まれる。
配色パターン領域63Aには、入力画像を解析して得られた配色パターン(ドミナントカラー)が表示される。
近い印象語領域63Bには、入力画像に対する「近い印象語」、その印象語についての「類似度」、その印象語に対応する配色パターンが表示される。例えば、制御部11は、印象対応テーブル151の画像特徴量と入力画像の特徴量との類似度が高いものから、当該画像特徴量に対応する印象語を、「近い印象語」として抽出する。ここでは、近い印象語領域63Bに、「清潔な:97.79%」、「清麗な:95.43%」等の印象語と類似度が表示されている。
遠い印象語領域63Cには、入力画像に対する「遠い印象語」、その印象語についての「類似度」、その印象語に対応する配色パターンが表示される。例えば、制御部11は、印象対応テーブル151の画像特徴量と入力画像の特徴量との類似度が低いものから、当該画像特徴量に対応する印象語を、「遠い印象語」として抽出する。ここでは、遠い印象語領域63Cに、「貫禄のある:0.06%」、「風格のある:0.12%」等の印象語と類似度が表示されている。
第2印象評価結果領域64には、入力画像に対する第2印象評価結果が表示される。第2印象評価結果領域64には、色相分布領域64A、適合パターン名領域64Bが含まれる。
色相分布領域64Aには、入力画像の各画素の彩度及び色相をプロットした色相環グラフが表示される。
適合パターン名領域64Bには、色相環グラフから特定された色相分布パターンが表示される。
次に、制御部11は、印象変更画像処理を行う(ステップS58)。
ここで、図13を参照して、印象変更画像処理について説明する。
制御部11は、ステップS57で指定された背景領域Bが無彩色であるか否かを判断する(ステップS71)。例えば、制御部11は、背景領域Bの彩度が所定値以下である場合に、無彩色であると判断する。
背景領域Bが無彩色でない場合には(ステップS71;NO)、制御部11は、注目対象領域Aの平均の色及び背景領域Bの平均の色を、それぞれ算出する(ステップS72)。
ステップS71において、背景領域Bが無彩色である場合には(ステップS71;YES)、制御部11は、注目対象領域Aの平均の色を算出する(ステップS73)。
次に、制御部11は、a平面座標の原点に対して、注目対象領域Aの平均の色と点対称の位置にある色を、背景領域Bの平均の色とする(ステップS74)。背景領域Bが無彩色である場合には、背景領域Bの色相を変更できないので、背景領域Bの初期の色相を、色相環において注目対象領域Aと反対側の色(補色)に移動させる。
ステップS72又はステップS74の後、制御部11は、入力画像に対し、背景領域Bの色相hを、Lh色空間において+30度変更する(ステップS75)。すなわち、制御部11は、背景領域Bの色相hを変更した画像を生成する。
ここで、n=0とする(ステップS76)。
次に、制御部11は、nに1を加える(ステップS77)。
次に、制御部11は、修正された画像(背景領域Bの色相hが変更された画像)の注目対象領域Aの注目性評価を実施し、n番目の注目性評価結果とする(ステップS78)。この処理は、評価対象が「修正された画像」であることを除いて、第1の修正案提示処理(図5参照)のステップS3の処理と同様である。
次に、制御部11は、修正された画像における注目対象領域Aの注目性評価値が、入力画像における注目対象領域Aの注目性評価値の0.8倍以上であるか否かを判断する(ステップS79)。
修正された画像における注目対象領域Aの注目性評価値が、入力画像における注目対象領域Aの注目性評価値の0.8倍以上である場合には(ステップS79;YES)、制御部11は、修正後の画像を修正案nとし(ステップS80)、修正案nを記憶部15に記憶させる。
また、制御部11は、直近のステップS78で得られたn番目の注目性評価結果を修正案nの結果とする(ステップS81)。
次に、制御部11は、背景領域Bの色相hを、Lh色空間において更に+30度変更する(ステップS82)。すなわち、制御部11は、背景領域Bの色相hを更に変更した画像を生成する。
次に、制御部11は、現在の背景領域Bの色相hが、入力画像における背景領域Bの色相と同じであるか否かを判断する(ステップS83)。なお、ステップS74で背景領域Bの色相を変更した場合には、制御部11は、現在の背景領域Bの色相hが、ステップS74で変更された後の背景領域Bの色相と同じであるか否かを判断する。
現在の背景領域Bの色相hが、入力画像における背景領域Bの色相と同じでない場合には(ステップS83;NO)、処理はステップS77に戻る。すなわち、背景領域Bの色相の変更が、色相環を1周するまで、処理が繰り返される。
ステップS79において、修正された画像における注目対象領域Aの注目性評価値が、入力画像における注目対象領域Aの注目性評価値の0.8倍未満である場合には(ステップS79;NO)、制御部11は、背景領域Bの色相hを、Lh色空間において更に+30度変更する(ステップS84)。すなわち、制御部11は、背景領域Bの色相hを更に変更した画像を生成する。
次に、制御部11は、nから1を引き(ステップS85)、処理はステップS77に戻る。すなわち、注目対象領域Aの注目性が大きく下がった場合には、修正案に含めないこととする。
ステップS83において、現在の背景領域Bの色相hが、入力画像における背景領域Bの色相と同じである場合には(ステップS83;YES)、制御部11は、修正案1~nのそれぞれに対し、第1印象評価及び第2印象評価を行う(ステップS86)。この処理は、評価対象が修正案1~nであることを除いて、第1の修正案提示処理(図5参照)のステップS4及びステップS5の処理と同様である。
以上で、印象変更画像処理が終了する。
図11に戻り、ステップS59~ステップS61の処理については、第1の修正案提示処理(図5参照)のステップS9~ステップS11の処理と同様であるため、説明を省略する。
以上で、第2の修正案提示処理が終了する。
図14に、ステップS59及びステップS60において、表示部13に表示される修正案評価結果画面134の例を示す。修正案評価結果画面134には、入力画像領域60、修正案1領域70、修正案2領域80が含まれる。
入力画像領域60の構成は、基本的には、入力画像評価結果画面133(図12参照)と同様であるため、同一の符号を付し、説明を省略する。ただし、入力画像領域60には、第1印象評価結果領域63に、遠い印象語領域63Cが含まれない。
なお、第1印象評価により推定される印象語(近い印象語)として、類似度が高い方から何番目までの印象語を提示するかは、任意に設定可能とする。また、図14では、遠い印象語を表示していないが、近い印象語とともに、遠い印象語を表示してもよい。
修正案1領域70には、画像領域71、注目性評価結果領域72(顕著性マップ領域72A、注目性評価値領域72B)、第1印象評価結果領域73(配色パターン領域73A、近い印象語領域73B)、第2印象評価結果領域74(色相分布領域74A、適合パターン名領域74B)が含まれる。修正案1領域70の構成は、評価対象が修正案1であることを除いて、入力画像領域60と同様であるため、同列の符号を付し、説明を省略する。
修正案2領域80には、画像領域81、注目性評価結果領域82(顕著性マップ領域82A、注目性評価値領域82B)、第1印象評価結果領域83(配色パターン領域83A、近い印象語領域83B)、第2印象評価結果領域84(色相分布領域84A、適合パターン名領域84B)が含まれる。修正案2領域80の構成は、評価対象が修正案2であることを除いて、入力画像領域60と同様であるため、同列の符号を付し、説明を省略する。
修正案1領域70の近い印象語領域73Bに示されるように、修正案1では、「青春の:76.11%」や「ポップな:75.21%」が上位に入っており、入力画像と比較して印象語が大きく変わったことが分かる。
また、適合パターン名領域74Bに示されるように、修正案1の色相分布は、色彩調和論の秩序の原理の「ダイアード」という色相分布パターンに適合しており、入力画像とは異なる結果となっている。
一方、注目性評価値領域72Bに示されるように、修正案1では、注目対象領域Aの注目性評価値は「0.2935」であり、入力画像と略同じレベルを維持している。
修正案2領域80の近い印象語領域83Bに示されるように、修正案2では、「あどけない:96.36%」や「甘美な:92.87%」が上位に入っており、入力画像と比較して印象語が大きく変わったことが分かる。
一方、注目性評価値領域82Bに示されるように、修正案2では、注目対象領域Aの注目性評価値は「0.2535」であり、入力画像と略同じレベルを維持している。
図14では、「注目性を大きく変えず、印象を変えた」2通りの修正案が提示されている。訴求点(注目対象領域A)の注目性は維持したまま、入力画像と合わせて3通りの印象を持った画像が提示されるため、例えば、商品をシリーズ展開する際に有効である。
修正案1及び修正案2は、修正された画像の注目性評価の結果を確認しながら、印象を変更させたものである。具体的には、入力画像の注目対象領域Aの注目性が下がり過ぎないようにしながら、色相が異なるバリエーションを修正案とした。
以上説明したように、第2の実施の形態によれば、第1の実施の形態と同様、画像の注目性又は印象について、改善を図ることができる。
また、制御部11は、入力画像に対する修正後の画像の注目性の変化量が所定の範囲内となるような、印象の改善方針を、修正案として提示する。これにより、デザインの注目性を大きく変更することなく、デザインの印象を改善することができる。
例えば、制御部11は、入力画像に対してユーザーにより指定された領域の注目性を維持するような、印象の改善方針を提示する。ユーザーが注目性を維持したい領域を指定することで、提示される修正案が、ユーザーの希望から大きく外れることがなくなる。
また、制御部11が、入力画像から所定の領域(物体領域、文字領域等)を自動検出する場合には、自動検出された所定の領域の注目性を維持するような、印象の改善方針を提示することができる。この場合、ユーザーによる領域の指定が不要となる。
また、制御部11は、入力画像に対して注目対象領域Aの注目性の変更を抑えつつ、背景領域Bの色相分布を変更することで、印象の改善方針を提示する。これにより、注目対象領域Aの注目性を大きく変更することなく、デザインの印象を改善することができる。
なお、第2の実施の形態では、入力画像に対して背景領域Bの「色相分布」を変更することで、印象を修正したが、制御部11は、入力画像に対して目立たせたい対象領域(注目対象領域A)の注目性の変更を抑えつつ、背景領域Bの「明度分布」を変更することで、印象の改善方針を提示してもよい。また、制御部11は、入力画像に対して注目対象領域Aの注目性の変更を抑えつつ、「入力画像の全体」の色相分布又は明度分布を変更することで、印象の改善方針を提示してもよい。また、制御部11は、入力画像に対して注目対象領域Aの注目性の変更を抑えつつ、「注目対象領域A」の色相分布又は明度分布を変更することで、印象の改善方針を提示してもよい。
また、印象変更画像処理(図13参照)では、ステップS79において、修正された画像における注目対象領域Aの注目性評価値が、入力画像における注目対象領域Aの注目性評価値の0.8倍以上であるか否かを判断することとした。つまり、注目性評価値が減少する方向にのみ、注目性の変化量に制限を設けたが、注目性評価値が増加する方向にも、注目性の変化量に制限を設けてもよい。
また、ステップS79に代えて、修正された画像における注目対象領域Aの注目性評価値と、入力画像における注目対象領域Aの注目性評価値との差の絶対値が所定の範囲内であるか否かを判断することとしてもよい。
[第3の実施の形態]
次に、本発明を適用した第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態におけるデザイン修正装置は、第1の実施の形態に示したデザイン修正装置10と同様の構成であるため、図1を流用して、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第3の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
制御部11は、第2印象評価において、入力画像が色彩調和論に適合する配色であるか否かを判定する。
制御部11は、入力画像の配色に色彩調和論に適合していない色がある場合に、入力画像中の当該適合していない色に対応する領域(以下、不適合領域ともいう。)を他の領域と識別可能に表示させることで、印象の改善方針を提示する。識別可能な表示方法としては、例えば、不適合領域を彩色したり、不適合領域に所定のパターン画像を重ねたり、不適合領域の境界線を付加したりする等、入力画像に対してオーバーレイ表示することが挙げられる。
次に、動作について説明する。
図15は、第3の実施の形態におけるデザイン修正装置10により実行される第3の修正案提示処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部11のCPUと記憶部15に記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
まず、制御部11は、通信部14を介して入力された、処理対象とするデザイン画像を取得する(ステップS91)。
次に、制御部11は、入力画像が観察者に与える印象を推定する印象評価として、第2印象評価を行う(ステップS92)。この処理は、第1の修正案提示処理(図5参照)のステップS5の処理と同様である。
次に、制御部11は、入力画像の色相分布に最も近い、色彩調和論の秩序の原理に従う色相分布パターンを特定する(ステップS93)。例えば、制御部11は、入力画像の各画素の彩度及び色相の分布をプロットした色相環グラフから、最も近い色相分布パターンを特定する。
なお、ユーザーが手動で色相分布パターンを特定することとしてもよい。この場合、制御部11は、入力画像の色相分布を解析して得られた色相環グラフを表示部13に表示させ、操作部12から、ユーザーによる色相分布パターンの入力を受け付ける。
次に、制御部11は、入力画像に、特定された色相分布パターンから外れる色相に属する領域が存在するか否かを判断する(ステップS94)。
入力画像に、特定された色相分布パターンから外れる色相に属する領域が存在する場合には(ステップS94;YES)、制御部11は、特定された色相分布パターンから外れる色相に属する領域(不適合領域)を、入力画像の他の領域と識別可能に、表示部13に表示させる(ステップS95)。
ステップS95の後、又は、ステップS94において、特定された色相分布パターンから外れる色相に属する領域が存在しない場合には(ステップS94;NO)、第3の修正案提示処理が終了する。
なお、第3の修正案提示処理(図15参照)では、入力画像中の、色彩調和論の秩序の原理に適合していない色に対応する領域を、他の領域と識別可能に表示させる場合について説明したが、この例に限定されない。例えば、秩序の原理以外のジャッドの色彩調和論や、それ以外の色彩調和論に対しても、同様に、当該色彩調和論に適合していない色に対応する領域を明示可能である。
また、第3の修正案提示処理では、説明を簡単にするため、第2印象評価に関連する処理のみを記載したが、実際は、注目性評価及び注目性改善(又は注目性維持)と組み合わせることができる。例えば、第3の修正案提示処理の後に、注目性評価を行い、注目性を改善(又は維持)するための処理を行ってもよい。目立たせたい領域については、ユーザーが指定してもよいし、画像中から所定の領域(物体領域、文字領域等)を自動検出してもよい。
図16に、ステップS95において、表示部13に表示される修正推奨箇所提示画面135の例を示す。修正推奨箇所提示画面135には、入力画像領域91、入力画像印象評価結果領域92、修正案領域93が含まれる。
入力画像領域91には、評価対象とされた入力画像が表示される。
入力画像印象評価結果領域92には、入力画像に対する第2印象評価結果として、入力画像の色相分布(色相環グラフ)が表示される。入力画像印象評価結果領域92の色相環グラフ上には、入力画像の色相分布に最も近い色相分布パターンを示す扇形の領域P2が表示されている。入力画像の色相分布は、「アナロジー」という色相分布パターンに最も近い。「アナロジー」は、色相環で隣り合った色で作られる配色を示す色相分布パターンである。入力画像領域91の入力画像中の「期間限定」という文字領域91Aの色が、入力画像印象評価結果領域92において、色相分布パターン(扇形の領域P2)から外れた色92Aとなっている。
修正案領域93には、色を修正すべき修正推奨箇所が表示される。例えば、入力画像上の色相分布パターンから外れる色相に属する領域93Aに対し、領域93Aの境界及び文字の輪郭が赤色等で縁取られるように着色されることで、修正すべき箇所が示される。
色が調和していないと考えられる領域93Aの色を、ユーザーが修正することで、画像の印象を向上させることができる。
以上説明したように、第3の実施の形態によれば、制御部11は、入力画像の配色に色彩調和論に適合していない色がある場合に、入力画像中の不適合領域を他の領域と識別可能に表示させる。これにより、ユーザーは、入力画像中の不適合領域を認識することができ、画像の色の修正に役立てることができる。
なお、修正案として、入力画像中の修正推奨箇所(不適合領域)を複数提示し、ユーザーがその中から任意の箇所を選択して修正するようにしてもよい。
[第4の実施の形態]
次に、本発明を適用した第4の実施の形態について説明する。
第4の実施の形態におけるデザイン修正装置は、第1の実施の形態に示したデザイン修正装置10と同様の構成であるため、図1を流用して、その構成については図示及び説明を省略する。以下、第4の実施の形態に特徴的な構成及び処理について説明する。
制御部11は、第2印象評価において、入力画像が色彩調和論のうち秩序の原理に適合する色相分布であるか否かを判定する。
制御部11は、入力画像の色相分布に秩序の原理に適合していない色相がある場合に、入力画像中の当該適合していない色相に対応する領域の色(RGB階調値)を、秩序の原理に適合する色相になるよう変更することで、印象の改善方針を提示する。
この際、制御部11は、入力画像中の各画素を、ドロネー分割を用いて複数のクラスターに分割し、クラスターごとに、色を修正する方向を決定する。具体的には、入力画像中の各画素(ピクセル)のクラスタリングに、凸包とドロネー分割を使用する。
クラスタリングのための凸包とドロネー分割については、例えば、以下の論文に記載されている技術を用いることができる。
Tan, Jianchao, Jose Echevarria, and Yotam Gingold. "Efficient palette-based decomposition and recoloring of images via RGBXY-space geometry." ACM Transactions on Graphics (TOG) 37.6 (2018): 1-10.
Tan, Jianchao, Jose Echevarria, and Yotam Gingold. "Palette-based image decomposition, harmonization, and color transfer." arXiv preprint arXiv:1804.01225 (2018).
次に、動作について説明する。
図17は、第4の実施の形態におけるデザイン修正装置10により実行される第4の修正案提示処理を示すフローチャートである。この処理は、制御部11のCPUと記憶部15に記憶されているプログラムとの協働によるソフトウェア処理によって実現される。
ステップS101~ステップS104の処理については、第3の修正案提示処理(図15参照)のステップS91~ステップS94の処理と同様であるため、説明を省略する。
ステップS104において、入力画像に、特定された色相分布パターンから外れる色相に属する領域が存在する場合には(ステップS104;YES)、制御部11は、色修正アルゴリズム作成処理を行う。色修正アルゴリズム作成処理は、色修正・色編集における入力色と出力色との対応関係(色変換テーブル等)を作成する処理である。
ここで、図18を参照して、色修正アルゴリズム作成処理について説明する。
制御部11は、入力画像の各画素(ピクセル)を、色と位置を合わせた5次元座標で表す(ステップS111)。具体的には、色を表す座標として、三原色の階調値であるRGBの3方向を用い、位置を表す座標として、XYの2方向を用いる。
次に、制御部11は、次元削減手法である主成分分析により、各画素を3次元座標で表す(ステップS112)。具体的には、制御部11は、5次元座標(R,G,B,X,Y)の中から、データのばらつきを最もよく表す3方向を選択し、選択した3方向に沿って、各画素を3次元座標で表す。
次に、制御部11は、ステップS112における3次元座標に対応する3次元空間上で、全画素を包含する多面体(凸包)を作成する(ステップS113)。
次に、制御部11は、多面体を、頂点数が少なくなるように単純化する(ステップS114)。
図19を参照して、図形の単純化について説明する。ここでは、説明を簡単にするため、2次元平面上における多角形F1を例にしている。図19に示すように、頂点Q1~Q4を有する多角形F1の外側に、一つの頂点Q5を追加して凸包を作り直すと、二つの頂点Q2,Q3を消せる。つまり、頂点Q2,Q3を、新たに形成された多角形F2の内側に入れられる。多角形F2は、多角形F1より頂点数が少なくなっている。
次に、制御部11は、単純化した多面体を、複数の三角錐で分割する(ドロネー分割)(ステップS115)。各三角錐の頂点は、多面体の頂点のうちの4個である。
次に、制御部11は、同じ三角錐に含まれる画素を、同じクラスターに属する画素とする(ステップS116)。こうして、同じクラスターに属する画素同士が色的及び位置的に近くなるように、各画素が、複数のクラスターに分割される。
次に、制御部11は、各クラスターの代表色として、各クラスターに属す画素の色の平均を求める(ステップS117)。
次に、制御部11は、クラスターごとに、秩序の原理に適合する色相帯への移動方向を決める(ステップS118)。具体的には、制御部11は、クラスターごとに、当該クラスターの代表色から、秩序の原理に適合する色相帯のうち最も近い色相帯に変換されるような、色修正アルゴリズムを作成する。
以上で、色修正アルゴリズム作成処理が終了する。
図17に戻り、制御部11は、作成された色修正アルゴリズムに従って、入力画像に対し、色相分布パターンから外れる色相を、色相分布パターンに入る色相に変更する(ステップS106)。すなわち、制御部11は、色による印象を変更した画像(修正案)を生成する。
次に、制御部11は、修正案を適用した画像を提示する(ステップS107)。具体的には、制御部11は、修正案を表示部13に表示させる。
ステップS107の後、又は、ステップS104において、入力画像に、特定された色相分布パターンから外れる色相に属する領域が存在しない場合には(ステップS104;NO)、第4の修正案提示処理が終了する。
なお、第4の修正案提示処理(図17参照)では、説明を簡単にするため、第2印象評価に関連する処理のみを記載したが、実際は、注目性評価及び注目性改善(又は注目性維持)と組み合わせることができる。例えば、第4の修正案提示処理の後に、注目性評価を行い、注目性を改善(又は維持)するための処理を行ってもよい。目立たせたい領域については、ユーザーが指定してもよいし、画像中から所定の領域(物体領域、文字領域等)を自動検出してもよい。
図20に、ステップS107において、表示部13に表示される修正案提示画面136の例を示す。修正案提示画面136は、入力画像に対して第2印象評価に基づく色の修正のみを施した場合の例であり、入力画像に対して注目性改善を行わなかった場合、又は、注目性改善が必要なかった場合の例である。
修正案提示画面136には、入力画像領域94、入力画像印象評価結果領域95、修正後画像領域96、修正後画像印象評価結果領域97が含まれる。
入力画像領域94には、評価対象とされた入力画像が表示される。
入力画像印象評価結果領域95には、入力画像に対する第2印象評価結果として、入力画像の色相分布(色相環グラフ)が表示される。入力画像印象評価結果領域95の色相環グラフ上には、入力画像の色相分布に最も近い色相分布パターンを示す扇形の領域P3が表示されている。入力画像の色相分布は、「アナロジー」という色相分布パターンに最も近い。入力画像領域94の入力画像中の「期間限定」という文字領域94Aの色が、入力画像印象評価結果領域95において、色相分布パターン(扇形の領域P3)から外れた色95Aとなっている。
修正後画像領域96には、色相が変更された後の画像(修正後画像)が表示される。
修正後画像印象評価結果領域97には、修正後画像に対する第2印象評価結果として、修正後画像の色相分布(色相環グラフ)が表示される。修正後画像領域96の修正後画像中の「期間限定」という文字領域96Aの色が修正されたことにより、修正後画像印象評価結果領域97では、文字領域96Aに対応する色97Aが、扇形の領域P3で示される色相分布パターン内に入るようになっている。
図20に示した修正案に対し、複数人で目視評価した結果、色相分布パターンから外れている色を色相分布パターンに収まる色相に変更したことで、色彩が調和し、好印象になると判定された。
以上説明したように、第4の実施の形態によれば、制御部11は、入力画像の色相分布に秩序の原理に適合していない色相がある場合に、入力画像中の当該適合していない色相に対応する領域の色を、秩序の原理に適合する色相になるよう変更することで、印象の改善方針を提示することができる。
この際、制御部11は、入力画像中の各画素を、ドロネー分割を用いて複数のクラスターに分割し、クラスターごとに、色を修正する方向を決定する。これにより、画像の色相分布が秩序の原理に適合する色相となるように、自動的に修正するためのアルゴリズム(色変換の対応関係)を作成することができる。第4の実施の形態では、第2印象評価の結果に基づいて、画像の印象を自動的に改善することができる。
なお、第4の実施の形態においても、複数の修正案を提示し、ユーザーがその中からいずれかの修正案を選択するようにしてもよい。
上記各実施の形態における記述は、本発明に係るデザイン修正装置、プログラム及びデザイン修正方法の例であり、これに限定されるものではない。装置を構成する各部の細部構成及び細部動作に関しても、本発明の趣旨を逸脱することのない範囲で適宜変更可能である。
例えば、各実施の形態における特徴的な処理を組み合わせることとしてもよい。
また、入力画像に対する注目性改善と印象改善の順序を、デザインの目的により変更可能としてもよい。
デザインの目的が注目性より印象を重視している場合には、印象改善を注目性改善の前に行うことが望ましい。入力画像に対して印象評価を先に行うことで、画像の印象がデザインコンセプトに合うように、デザイン要素を調整しておく(印象改善)。そうすると、その後、注目性を改善する時に、印象を大きく変えずに注目性を改善するという処理を1度実施するだけで、修正が完了するので、短い工数で処理できる。
一方、デザインの目的が印象より注目性を重視している場合には、注目性改善を印象改善の前に行うことが望ましい。入力画像に対して注目性改善を先に行うことで、印象の変化の有無にかかわらず、注目性が改善された修正案を提示できる。そのため、処理が容易であるという利点に加え、印象が変化するパターンと変化しないパターンを合わせて複数の修正案を提示でき、ユーザーが思いつかなかった良いデザインを提案できる可能性を高められる。
また、各処理を実行するためのプログラムは、可搬型記録媒体に格納されていてもよい。また、プログラムのデータを通信回線を介して提供する媒体として、キャリアウェーブ(搬送波)を適用することとしてもよい。
10 デザイン修正装置
11 制御部
12 操作部
13 表示部
14 通信部
15 記憶部
131 入力画像評価結果画面
132 修正案評価結果画面
133 入力画像評価結果画面
134 修正案評価結果画面
135 修正推奨箇所提示画面
136 修正案提示画面
151 印象対応テーブル

Claims (13)

  1. 入力画像に対して視覚的注意を引き易い部分を評価する注目性評価を行う注目性評価手段と、
    前記入力画像が観察者に与える印象を推定する印象評価を行う印象評価手段と、
    前記注目性評価の結果と前記印象評価の結果とを組み合わせて、前記入力画像の注目性又は印象についてのデザインの修正案を提示する提示手段と、
    を備えるデザイン修正装置。
  2. 前記提示された修正案の中から、ユーザーが採用したい修正案を選択するための選択手段を備える、
    請求項1に記載のデザイン修正装置。
  3. 前記提示手段は、前記入力画像に対する修正後の画像の印象の変化量が所定の範囲内となるような、注目性の改善方針を、前記修正案として提示する、
    請求項1又は2に記載のデザイン修正装置。
  4. 前記提示手段は、前記入力画像に対してユーザーにより指定された領域、又は、前記入力画像から自動検出された所定の領域の注目性を上げるための改善方針を提示する、
    請求項3に記載のデザイン修正装置。
  5. 前記提示手段は、前記入力画像に対して注目性を向上させる対象領域の特徴量は変更せず、前記対象領域と背景領域との色相又は明度のコントラストが大きくなるように、前記背景領域の色を変更することで、前記注目性の改善方針を提示する、
    請求項3に記載のデザイン修正装置。
  6. 前記提示手段は、前記入力画像に対する修正後の画像の注目性の変化量が所定の範囲内となるような、印象の改善方針を、前記修正案として提示する、
    請求項1又は2に記載のデザイン修正装置。
  7. 前記提示手段は、前記入力画像に対してユーザーにより指定された領域、又は、前記入力画像から自動検出された所定の領域の注目性を維持するような、前記印象の改善方針を提示する、
    請求項6に記載のデザイン修正装置。
  8. 前記提示手段は、前記入力画像に対して目立たせたい対象領域の注目性の変更を抑えつつ、前記入力画像の全体、前記対象領域、又は、前記対象領域の背景領域のいずれかの色相分布又は明度分布を変更することで、前記印象の改善方針を提示する、
    請求項6に記載のデザイン修正装置。
  9. 前記印象評価手段は、印象語が対応付けられた画像特徴量と前記入力画像の特徴量との類似度を算出し、当該算出された類似度が高い画像特徴量に対応する印象語及び当該類似度の数値を、前記印象評価の結果として出力する、
    請求項1又は2に記載のデザイン修正装置。
  10. 前記印象評価手段は、前記入力画像が色彩調和論に適合する配色であるか否かを判定し、
    前記提示手段は、前記入力画像の配色に前記色彩調和論に適合していない色がある場合に、前記入力画像中の当該適合していない色に対応する領域を他の領域と識別可能に表示させることで、印象の改善方針を提示する、
    請求項1又は2に記載のデザイン修正装置。
  11. 前記印象評価手段は、前記入力画像が色彩調和論のうち秩序の原理に適合する色相分布であるか否かを判定し、
    前記提示手段は、前記入力画像の色相分布に前記秩序の原理に適合していない色相がある場合に、前記入力画像中の当該適合していない色相に対応する領域の色を、前記秩序の原理に適合する色相になるよう変更することで、印象の改善方針を提示するものであり、
    前記提示手段は、前記入力画像中の各画素を、ドロネー分割を用いて複数のクラスターに分割し、クラスターごとに、色を修正する方向を決定する、
    請求項1又は2に記載のデザイン修正装置。
  12. コンピューターを、
    入力画像に対して視覚的注意を引き易い部分を評価する注目性評価を行う注目性評価手段、
    前記入力画像が観察者に与える印象を推定する印象評価を行う印象評価手段、
    前記注目性評価の結果と前記印象評価の結果とを組み合わせて、前記入力画像の注目性又は印象についてのデザインの修正案を提示する提示手段、
    として機能させるためのプログラム。
  13. 入力画像に対して視覚的注意を引き易い部分を評価する注目性評価を行う注目性評価工程と、
    前記入力画像が観察者に与える印象を推定する印象評価を行う印象評価工程と、
    前記注目性評価の結果と前記印象評価の結果とを組み合わせて、前記入力画像の注目性又は印象についてのデザインの修正案を提示する提示工程と、
    を含むデザイン修正方法。
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