JP2024057270A - ベース、及び、ハードディスク駆動装置 - Google Patents

ベース、及び、ハードディスク駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2024057270A
JP2024057270A JP2022163883A JP2022163883A JP2024057270A JP 2024057270 A JP2024057270 A JP 2024057270A JP 2022163883 A JP2022163883 A JP 2022163883A JP 2022163883 A JP2022163883 A JP 2022163883A JP 2024057270 A JP2024057270 A JP 2024057270A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
base
bottom plate
hole
pivot shaft
main body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022163883A
Other languages
English (en)
Inventor
秀明 昭和
hideaki Showa
純一 中根
Junichi Nakane
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
MinebeaMitsumi Inc
Original Assignee
MinebeaMitsumi Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by MinebeaMitsumi Inc filed Critical MinebeaMitsumi Inc
Priority to JP2022163883A priority Critical patent/JP2024057270A/ja
Publication of JP2024057270A publication Critical patent/JP2024057270A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Sliding-Contact Bearings (AREA)

Abstract

Figure 2024057270000001
【課題】ピボット用シャフトにおける鋳巣の発生を回避しつつ、ベースの密封性向上を可能にする技術を提供する。
【解決手段】ベース10は、ハードディスク駆動装置の筐体の一部となる。ベース10は、底板部12と、ピボット用シャフト14と、第1接着剤16と、を備える。底板部12は、上方を向く底板上面12aと、下方を向く底板下面12bと、底板上面12aから底板下面12bに向かって延在する貫通孔12cと、を有する。ピボット用シャフト14は、貫通孔12cにおいて内方を向く貫通孔内面12c1に圧入される基部外面14a1を有する。第1接着剤16は、貫通孔内面12c1と基部外面14a1との間に介在する。
【選択図】図3

Description

本発明は、ベース、及び、ハードディスク駆動装置に関する。
従来から、ベースとピボット用シャフトを別部材で準備し、ピボット用シャフトをベースに固定することが知られている(例えば特許文献1、特許文献2)。
特開2005-322393号公報 特開2003-77237号公報
近年、ニアラインタイプのハードディスク駆動装置に対する需要が増加し、ハードディスク駆動装置の高容量化、及び低消費電力化の傾向が高まっている。このようなハードディスク駆動装置では、筐体の内部空間に、ヘリウムガスを封入することが主流となりつつある。
特許文献1には、ベース部材にピボット軸を固設する技術が開示されている。また、特許文献2には、ピボット軸受の基部を、ケーシングベースの孔に嵌入固定する技術が開示されている。しかしながら、特許文献1,2に記載の技術では、例えば、筐体の内部空間に空気より低密度のガス(例えばヘリウムガス)が充填されている場合、このガスが、ピボット軸とベース部材の間を通じて、外部空間へ漏洩するおそれがある。
筐体の密封性を確保し、ヘリウムガスの漏洩を防止するため、ピボット用シャフトが一体形成されたベースを、鋳造により準備することがある。しかし、ピボット用シャフトは、径方向の長さよりも軸方向の長さが長い部材であるため、ベースを鋳造する際、軸方向の先端部分に、鋳巣が発生しやすい。
今後、ハードディスク駆動装置の更なる高容量化が求められると、筐体の高さを高くすることが考えられる。筐体の高さが高くなることに伴って、ピボット用シャフトの長さも長くなることから、ピボット用シャフトの先端部分に、さらに鋳巣が発生しやすくなる。
本発明は、上述の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ピボット用シャフトにおける鋳巣の発生を回避するとともに、ベースの密封性向上を可能にする技術を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明に係るベースは、ハードディスク駆動装置の筐体の一部となるベースであって、上方を向く底板上面と、下方を向く底板下面と、前記底板上面から前記底板下面に向かって延在する孔と、を有する底板部と、前記孔において内方を向く孔内面に圧入される基部外面を有するピボット用シャフトと、前記孔内面と前記基部外面との間に介在する第1接着剤と、を備える。
本発明のベースによれば、ピボット用シャフトにおける鋳巣の発生を回避しつつ、ベースの密封性向上が可能になる。
第1実施形態に係るハードディスク駆動装置の一例を示す斜視図である。 図1のハードディスク駆動装置に用いられるスピンドルモータの一例を示す部分断面図である。 図1のハードディスク駆動装置に用いられるベースの一例を示す部分断面図である。 図3の一部を拡大して示す部分拡大図である。 図1のハードディスク駆動装置に用いられるベースの製造方法の一例を示すステップチャートである。 第2実施形態に係るベースを示す部分拡大図である。 図3に示すベースの変形例を示す部分断面図である。 図7に示すベースの変形例を示す部分断面図である。 第3実施形態に係るベースを示す部分拡大図である。 図9の一部を拡大して示す部分拡大図である。 第4実施形態に係るベースを示す部分拡大図である。 第5実施形態に係るベースを示す部分拡大図である。 その他の変形例1に係るベースを示す部分断面図である。 その他の変形例2に係るベースを示す部分断面図である。 その他の変形例3に係るベースを示す部分断面図である。 その他の変形例4に係るベースを示す部分断面図である。 その他の変形例5に係るベースを示す部分断面図である。 その他の変形例6に係るベースを示す部分断面図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。各図面に示される同一又は同等の構成要素、部材等には同一の符号を付し、適宜重複した説明は省略する。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係るハードディスク駆動装置1の一例を示す斜視図である。図2は、図1のハードディスク駆動装置1に用いられるスピンドルモータ50の一例を示す部分断面図である。図3は、図1のハードディスク駆動装置1に用いられるベース10の一例を示す部分断面図である。図4は、図3の一部を拡大して示す部分拡大図である。
以下、モータ用シャフト51の中心軸線C1(図2)及びピボット用シャフト14の中心軸線C2(図3)に平行な方向を、軸方向とする。これらの軸方向に垂直な方向を、それぞれ、径方向とする。モータ用シャフト51の中心軸線C1周り及びピボット用シャフト14の中心軸線C2周りの方向を、それぞれ、周方向とする。説明の便宜上、軸方向を上下方向とし、モータ用シャフト51及びピボット用シャフト14に対してベース10の底板部12の側を下とし、その逆を上とする。なお、この上下方向は、必ずしも鉛直方向をいうものではない。従って、ハードディスク駆動装置1の設置場所又は向きに応じて、上下方向が水平方向、鉛直方向その他の方向にもなり得る。
(ハードディスク駆動装置1)
図1に示すように、ハードディスク駆動装置1は、筐体30と、スピンドルモータ50と、記録ディスク60と、アクセス部70と、ボイスコイルモータ72と、コネクタ74とを備える。
筐体30は、ベース10と、ベース10に取付けられるカバー40とを有する。カバー40は、ベース10の開放された面を塞ぐ板状の部材である。カバー40は、雄ねじ80を用いて、ベース10に締結される。カバー40とベース10との間にはシール手段(図示せず)が設けられ、これにより、カバー40は、ベース10と共に、密封された内部空間を有する筐体30を形成する。
筐体30の内部空間には、空気よりも低密度の気体としてヘリウムガスが封入されている。内部空間には、例えば、窒素ガス、もしくはヘリウムと窒素との混合ガスが充填されてもよい。内部空間には、空気よりも低密度の他の気体を封入することもできる。なお、内部空間には、空気が収容されてもよい。内部空間には、スピンドルモータ50と、記録ディスク60と、アクセス部70と、ボイスコイルモータ72と、コネクタ74とが収容される。
記録ディスク60は、複数設けられ、それぞれのディスク面が対向するように、スピンドルモータ50の回転部50bのロータ55に支持される。それぞれの記録ディスク60の間には、隙間が形成される。
アクセス部70は、ピボット用シャフト14に支持され、記録ディスク60に対するデータの記録、及び、記録ディスク60に記録されたデータの読み出しを行う。具体的には、アクセス部70は、軸受装置70aと、スイングアーム70cと、磁気ヘッド70dとを有する。
軸受装置70aは、ベース10の底板部12に設けられたピボット用シャフト14に取付けられ、それぞれの記録ディスク60の間の隙間に配置される複数のスイングアーム70cを揺動可能に支持する。スイングアーム70cの先端部には、磁気ヘッド70dが設けられる。磁気ヘッド70dは、記録ディスク60に磁気を与え、記録ディスク60から磁気を読み取る部材である。ボイスコイルモータ72は、コネクタ74を介して、プリント基板(図示せず)に電気的に接続されている。ボイスコイルモータ72は、スイングアーム70cへ駆動力を供給し、これにより、記録ディスク60に対する磁気ヘッド70dの位置決めが行われる。
スピンドルモータ50のロータ55が回転すると、記録ディスク60も回転する。その状態で、スイングアーム70cが揺動すると、磁気ヘッド70dは、回転する記録ディスク60の上を移動する。そして、磁気ヘッド70dは、記録ディスク60に磁気を与え、記録ディスク60から磁気を読み取る。これにより、磁気ヘッド70dは、記録ディスク60に対するデータの記録、及び、記録ディスク60に記録されたデータの読み出しを行う。
(スピンドルモータ50)
スピンドルモータ50は、ハードディスク駆動装置1に用いられる。スピンドルモータ50は、ベース10に支持される静止部50aと、静止部50aに対して回転する回転部50bとを有する。図1及び図2に示すように、静止部50aは、ベース10の底板部12の一領域と、モータ用シャフト51と、軸受部材52と、コイル53と、ステータコア54とを有する。回転部50bは、ロータ55と、ロータマグネット55aとを有する。
モータ用シャフト51は、円筒状をなす金属製の部品であり、図2に示すように、圧入等により底板部12の一領域に固定される。モータ用シャフト51は、その上側端部に、ねじ穴82aを有する。ねじ穴82aは、雄ねじ80a(図1)を収容する。雄ねじ80aが、ねじ穴82aに形成された雌ねじに螺合することにより、カバー40は、モータ用シャフト51に締結される。
モータ用シャフト51の外周面には、円錐状の一対の軸受部材52が固定され、一対の軸受部材52にはロータ55が回転可能に支持される。ロータ55の径方向内側には、モータ用シャフト51が挿通され、ロータ55は、モータ用シャフト51及び一対の軸受部材52に、微小隙間を有して対向する。ロータ55と一対の軸受部材52との微小隙間には、図示しない潤滑油が充填され、いわゆる流体動圧軸受が形成される。ロータ55の径方向外側には、複数の記録ディスク60が設置される(図1参照)。
図2に示すように、ロータ55には、ロータマグネット55aが配置される。ロータマグネット55aは、筒状の部材で、周方向に沿ってSNSN・・と隣接する部分が交互に異極性となるように着磁された部材である。ロータマグネット55aは、ロータ55の内面に全周にわたって取付けられる。
底板部12には、ステータコア54が固定される。ステータコア54は、薄板状の軟磁性材料(例えば、電磁鋼板)を軸方向で複数枚積層したものであり、環形状を有し、径方向外側に突出した複数の極歯を備える。複数の極歯は、周方向に沿って等間隔に設けられ、それぞれにコイル53が巻回される。ロータマグネット55aの内周面は、隙間を有した状態でステータコア54の極歯の外周面に対向する。
コイル53に電流を流し、その極性を切り替えることで、ロータマグネット55aとステータコア54の極歯との間で生じる磁気吸引力と磁気反発力とが切り替わる。その結果、ロータ55は、モータ用シャフト51を中心にして回転する。
ロータ55が高速で回転することにより、一対の軸受部材52とロータ55との間の微小隙間に充填された潤滑油は、図示しない動圧発生溝によって加圧される。その結果、一対の軸受部材52とロータ55との間には動圧が発生し、発生した動圧によって、ロータ55は、モータ用シャフト51に対して非接触状態で支持されながら回転する。つまり、ロータ55は、モータ用シャフト51に対して非接触状態で支持されながら回転する。
(ベース10)
図3及び図4に示すように、ベース10は、ベース本体部11と、ピボット用シャフト14と、接着剤(第1接着剤)16と、を備える。
ベース本体部11は、底板部12と側壁部13とを有する。図1に示すように、ベース本体部11は、略直方体の上方の面が開放された有底の箱状の形状であり、アルミニウム等の金属をダイキャスト鋳造することにより製造される。
底板部12は、ベース本体部11の下側に配置され、短辺と長辺とを有する長方形の板状をなしている。なお、底板部12は、四辺の長さが等しい正方形の板状をなしてもよい。図1に示すように、底板部12の全周には、底板部12と直交する方向(すなわち上方向)に延びる側壁部13が形成されている。側壁部13は、上方を向く側壁上面13aを有する。
図1に示すように、側壁部13は、側壁上面13aに、複数のねじ穴82を有する。ねじ穴82は、雄ねじ80を収容する。雄ねじ80が、ねじ穴82に形成された雌ねじに螺合することにより、カバー40は、ベース本体部11に締結される。
図3及び図4に示すように、底板部12は、上方を向く底板上面12aと、下方を向く底板下面12bと、底板上面12aから底板下面12bに向かって延在する貫通孔(孔)12cと、を有する。貫通孔12cは、底板上面12a及び底板下面12bの間を貫通する。また、底板部12は、底板上面12aにおける貫通孔12cの周囲領域に、上方を向くベース取付面12gを有する。ベース取付面12gは、底板上面12aの一部の領域であり、底板上面12aの他の領域よりも、上方向に僅かに高く形成されている。ベース本体部11は、後述するように、全体に電着塗装膜が形成されているが、ベース取付面12gは、切削などの機械加工により、電着塗装膜が除去された領域である。ベース取付面12gには、アクセス部70の軸受装置70aが載置される。
図4に示すように、底板部12は、底板上面12aの内端12a2、すなわちベース取付面12gの内端12a2から、内方且つ下方へ先細に延びる上側テーパ面12tuを有する。上側テーパ面12tuは、後述する貫通孔上端縁12c2にて終端する。
図3及び図4に示すように、貫通孔12cは、上下方向に延びる中心軸線(図示せず)周りに環状に形成される貫通孔内面(孔内面)12c1と、貫通孔内面12c1の上側の終端点である貫通孔上端縁12c2と、貫通孔内面12c1の下側の終端点である貫通孔下端縁12c3と、を有する。貫通孔内面12c1は、貫通孔12cにおいて内方を向く面であり、上下方向に延びる。貫通孔12cは、貫通孔内面12c1、貫通孔上端縁12c2、及び、貫通孔下端縁12c3によって区画される空間である。
底板部12は、貫通孔下端縁12c3を起点として、下方且つ外方へ先太りに延びる下側テーパ面12tbを有する。下側テーパ面12tbは、底板下面12bの内端12b1にて終端する。
貫通孔内面12c1には、上下方向の任意の位置に、径方向外方へ凹む周溝12hが形成されている。周溝12hは、貫通孔12cの中心軸線周りに環状に形成されている。なお、貫通孔内面12c1には、周溝12hが形成されてなくてもよい。
図3に示すように、ピボット用シャフト14は、下側、即ち底板部12の側において上下方向に延在する基部14aと、基部14aの上方において上下方向に延在する本体部14bとを有する。ピボット用シャフト14は、円筒状をなす金属製の部品であり、アルミニウムやステンレス鋼(SUS)など、所望の材料から切削加工などにより製造される。なお、ピボット用シャフト14の製造方法は、切削加工に限定されるものではなく、ピボット用シャフト14は、例えば鋳造や鍛造などにより製造されてもよい。ピボット用シャフト14は、本体部14bの上側端部に、ねじ穴82bを有する。ねじ穴82bは、雄ねじ80b(図1)を収容する。雄ねじ80bが、ねじ穴82bに形成された雌ねじに螺合することにより、カバー40は、ピボット用シャフト14に締結される。本体部14bは、径方向外方を向く本体部外面14b1を有し、本体部外面14b1に、軸受装置70aが取付けられる(図1)。
基部14aは、下方を向く基部下面14a2と、径方向外方を向く基部外面14a1とを有する。基部外面14a1の外径R2は、本体部外面14b1の外径R1と同一又は略同一である。基部外面14a1の外径R2は、貫通孔内面12c1の内径(図示せず)よりも僅かに大きく、これにより、基部外面14a1は、貫通孔内面12c1に圧入され、ピボット用シャフト14が、ベース本体部11に固定される。
図4に示すように、基部14aは、基部外面14a1のうち貫通孔内面12c1への圧入方向Pの先端領域14a4に、シャフトテーパ面(テーパ面)14a7を有する。シャフトテーパ面14a7は、先端領域14a4の基端14a5から先端14a6に向かって、貫通孔内面12c1との間の距離が大きくなるように、形成される。図3に示すように、本実施形態では、圧入方向Pは上から下へ向かう方向であり、基部外面14a1の先端領域14a4は、基部外面14a1の下側領域である。また、基部外面14a1における基端14a5の位置は、基部外面14a1の圧入長さ(基部外面14a1のうち、貫通孔内面12c1と接触する部分の長さ)に応じて、適宜変更されてよい。基部外面14a1における先端14a6は、基部下面14a2に対応する位置に設定される。
本実施形態において、シャフトテーパ面14a7は、上側の領域に直線部15aを有し、下側の領域に湾曲部15bを有する。直線部15aは、基端14a5から、下方且つ径方向内方へ斜めに延びる。湾曲部15bは、直線部15aと基部下面14a2を繋ぎ、凸状に湾曲した面を有する。一例として、直線部15aは、ピボット用シャフト14の中心軸線C2に対し、3°~10°の傾斜角度を有してよい。なお、シャフトテーパ面14a7は、湾曲部15bを有さなくてもよく、この場合、直線部15aと基部下面14a2を繋ぐ、別の直線部(図示せず)を有してもよい。別の直線部は、中心軸線C2に対し、直線部15aの傾斜角度よりも大きな傾斜角度であってよく、その傾斜角度は、一例として、45°であってよい。
図4に示すように、貫通孔内面12c1と基部外面14a1との間には、接着剤(第1接着剤)16が、上下方向に少なくとも部分的に薄く介在する。図3及び図4に示すように、接着剤16は、周溝12hにおいて、接着剤溜まりを形成する。この接着剤溜まりにより、いわゆる接着剤16の楔効果が発揮され、ピボット用シャフト14を貫通孔12cに、強固に固定することができる。接着剤16の材料としては、例えば、熱硬化性のエポキシ樹脂やアクリル樹脂などが挙げられる。また、接着剤16の粘度は7Pa・s以下であることで微細な間隙への含浸効果が期待されるため好ましい。
図3及び図4に示すように、ベース10は、封止用接着剤(第2接着剤)18を備える。封止用接着剤18は、基部下面14a2に塗布され、貫通孔内面12c1と基部外面14a1との間を封止する。封止用接着剤18の材料としては、例えば、熱硬化性のエポキシ樹脂やアクリル樹脂などが挙げられる。
(ベース10の製造)
図5は、ベース10の製造方法の一例を示すステップチャートである。
1.鋳造(S1)
ベース本体部11の形状に対応するキャビティを有するダイキャスト金型にアルミニウムの溶湯を注入する。キャビティ内で溶湯が冷却固化した後、ダイキャスト金型を開いて製品を取り出し、ダイキャスト金型のゲートに通じるランナーに残されて固化した部分を切断する。
2.E-coat(S2)
S1においてダイキャスト鋳造された製品を、例えば、エポキシ系樹脂の塗装材料中に浸漬させた状態で、塗装材料と製品との間に電流を流す。これにより、ダイキャスト鋳造後の製品の表面に塗装材料を付着させる。このようにして、当該製品の表面に、電着塗装膜を形成する。
3.機械加工(S3)
次いで、S2において電着塗装膜が形成された製品に対して、機械加工を実施する。具体的には、電着塗装された製品のうち、底板上面12aの一部の領域を切削し、該領域の電着塗装膜を除去し、ベース取付面12gを形成する。これにより、ベース本体部11が完成する。
4.接着剤塗布、及び、圧入接着(S4)
次いで、S1~S3の工程を経て完成したベース本体部11に対し、ベース本体部11とは別工程(例えば切削加工、鋳造、鍛造など)で準備したピボット用シャフト14を固定し、ベース10を完成させる。具体的には、貫通孔12cの貫通孔上端縁12c2の近傍に、接着剤16を塗布する。その後、本体部14bの上側端面(ねじ穴82bの周囲)に対し下方に力を加えることにより、基部14aが、上方から下方へ向かって(圧入方向P)、貫通孔12cへ押し込まれる。このとき、接着剤16は、貫通孔内面12c1と基部外面14a1との間で、潤滑剤として機能する。これにより、基部外面14a1は、貫通孔内面12c1に、締まり嵌めの形式で挿入、すなわち圧入される。なお、基部外面14a1を貫通孔内面12c1に圧入した後、基部14aとベース本体部11とを溶接してもよい。
基部14aが貫通孔12cの下方へ進むに従って、接着剤16は、下側へ掻き出されると共に少なくとも部分的に薄く伸ばされる。この結果、接着剤16は、貫通孔内面12c1と基部外面14a1の間において、上下方向に少なくとも部分的に介在し、硬化する。つまり、接着剤16は、貫通孔内面12c1と基部外面14a1の間に、部分的に介在してもよいし、全体に亘って介在してもよい。また、貫通孔内面12c1に、周溝12hが形成されている場合、接着剤16は、周溝12hにおいて、接着剤溜まりを形成する。なお、「圧入接着」とは、基部14aを、貫通孔12cに、圧入により固定するとともに、接着剤16の接着作用を用いて固定することを意味する。S4では、後述するS5において、本体部外面14b1を仕上げ加工することを想定し、本体部外面14b1を、粗く切削加工した状態で、準備してもよい。
5.仕上げ加工(S5)
最後に、本体部外面14b1と、ベース取付面12gとの直角度の精度を向上させるべく、仕上げ加工を行う。ここで、「直角度」とは、直角(即ち90°)に対する、本体部外面14b1とベース取付面12gとの間の実角度の差である。また、直角度の精度を向上させるとは、上記差を、ゼロに近づけることである。具体的には、S4の工程の後、本体部外面14b1とベース取付面12gに対し、切削等の機械加工を行うことにより、直角度の精度が向上する。このようにS1~S5を経ることで、ベース10が完成する。
上述のS1~S5を経て完成したベース10に、モータ用シャフト51、軸受部材52、コイル53、ステータコア54、ロータ55、アクセス部70等を組付け、ベース10にカバー40を締結することにより、ハードディスク駆動装置1が完成する。
(作用、効果)
次いで、本実施形態に係るベース10、及びハードディスク駆動装置1の作用、効果について説明する。
本実施形態に係るベース10によれば、ピボット用シャフト14の基部外面14a1は、貫通孔内面12c1に圧入される。つまり、ピボット用シャフト14は、ベース本体部11とは別に製造され、基部外面14a1が貫通孔内面12c1に圧入される。このため、ピボット用シャフト14がベース本体部11と一体に鋳造されることがなく、ピボット用シャフト14の上側端部に、鋳巣が発生することがない。
ピボット用シャフト14の上側端部に鋳巣が発生しないことから、当該上側端部の剛性が低下しない。このため、スピンドルモータ50の駆動中、アクセス部70の動きが安定する。更に、ピボット用シャフト14のねじ穴82bにねじ80bを螺合するときに、ねじ穴82bの破損が回避されるので、十分な締結強度を確保することができる。また、ねじ穴82bの破損が回避されることから、破損片が、筐体30の内部に混入することも回避できる。
また、基部外面14a1が貫通孔内面12c1に圧入され、基部外面14a1と貫通孔内面12c1が密に接していること、及び、貫通孔内面12c1と基部外面14a1との間に接着剤16が介在すること、が相まって、筐体30の密封性が向上する。このため、貫通孔内面12c1と基部外面14a1との間から、空気より低密度のガス(例えばヘリウムガス)が漏洩することを抑制できる。さらに、ピボット用シャフト14を、ベース本体部11に、強固に固定することができる。
本実施形態に係るベース10によれば、封止用接着剤18が、基部下面14a2に塗布され、貫通孔内面12c1と基部外面14a1との間を封止する。これによって、ピボット用シャフト14がベース本体部11に強固に固定され、筐体30の密封性がさらに向上する。
本実施形態に係るベース10によれば、基部14aは、基部外面14a1のうち貫通孔内面12c1への圧入方向P(即ち下方向)の先端領域14a4に、シャフトテーパ面14a7を有する。基部外面14a1を貫通孔内面12c1に圧入するとき、ピボット用シャフト14をベース本体部11に上方から接近させる。この際、ピボット用シャフト14の中心軸線C2が、貫通孔12cの中心軸線(図示せず)からオフセットしている、又は、傾いているとしても、ピボット用シャフト14は、シャフトテーパ面14a7(直線部15aや湾曲部15b)が貫通孔上端縁12c2に接触し、上記オフセットや傾きを修正しながら、下方へ移動する。このように、ピボット用シャフト14を下方へ移動させる動作を行うのみで、両中心軸線を合致又は略合致させた状態で、基部外面14a1を貫通孔内面12c1に圧入することができる。よって、貫通孔内面12c1への、基部外面14a1の圧入が容易になるとともに、ピボット用シャフト14の組付け精度を向上させることができる。
本実施形態に係るハードディスク駆動装置1は、筐体30に、空気よりも低密度の気体として例えばヘリウムを封入する。このため、記録ディスク60の回転に伴う空気抵抗が低減する。よって、記録ディスク60を高精度に動作させることができ、記録ディスク60を薄くし、ディスク枚数を増やし、高容量化の要請に応えることができる。その一方で、空気より低密度な気体は、その原子サイズが小さいため、基部外面14a1と貫通孔内面12c1との間から、外部に漏洩する可能性が高くなる。この点で、本実施形態に係るハードディスク駆動装置1によれば、基部外面14a1が貫通孔内面12c1に圧入され、且つ、基部外面14a1と貫通孔内面12c1の間に、接着剤16が介在しているので、筐体30の密封性を向上することができ、ヘリウムの漏洩を抑制することができる。また、本実施形態に係るハードディスク駆動装置1によれば、基部下面14a2に封止用接着剤18が塗布される場合、封止用接着剤18によって貫通孔内面12c1と基部外面14a1との間が封止されることから、筐体30の密封性がさらに向上する。よって、ヘリウムの漏洩をより確実に回避することができる
<第2実施形態>
次いで、本発明の第2実施形態に係るベース102について説明する。
図6は、第2実施形態に係るベース102を示す部分拡大図である。第2実施形態に係るベース102は、第1実施形態に係るベース10に対して、基部140の形状の点で異なる。なお、図6では、周溝12h及び接着剤16の図示を省略しているが、本実施形態に係るベース102は、周溝12hを有してもよいし、接着剤16を有する。
図6に示すように、ピボット用シャフト14の基部140は、円筒状に形成されている。基部外面14a1は、本体部外面14b1の外径R1よりも大きな外径R2を有する。このため、基部外面14a1と貫通孔内面12c1との周方向における接触面積が増えるので、ピボット用シャフト14をベース本体部112に、より強固に固定することができる。
また、ピボット用シャフト14において、基部140は、本体部14bの直下に位置する。このように、ピボット用シャフト14が、基部140及び本体部14bのみから構成されるため、ピボット用シャフト14の形状がシンプルになる。このため、製造の複雑さを回避でき、ピボット用シャフト14の精度を向上させることができ、さらに、製造コストを低減できる。
また、ピボット用シャフト14は、上方を向く基部上面14a3を有する。基部上面14a3は、基部外面14a1の上端14a9と本体部14bの根元14b2を接続する面である。本体部14bの根元14b2とは、本体部外面14b1の下側の端縁である。基部上面14a3は、軸受装置70aが載置されるピボット取付面(取付面)14a8として機能する。ピボット取付面14a8は、上下方向(すなわち、中心軸線C2)対し垂直方向に延び、底板上面12aよりも上方に位置する。
このように、ピボット取付面14a8が、ピボット用シャフト14それ自体に形成されているため、ピボット用シャフト14を製造する工程の中で、本体部外面14b1と基部上面14a3(即ち、ピボット取付面14a8)との垂直度の精度を向上させることができる。よって、第1実施形態のベース10の製造工程で必要とされた仕上げ工程(S5)を省略することができる。
<第1実施形態の変形例、第2実施形態の変形例>
次いで、第1実施形態の変形例に係るベース10m、及び、第2実施形態の変形例に係るベース102mについて説明する。
図7は、図3に示すベース10の変形例を示す部分断面図である。図8は、図7に示すベース102の変形例を示す部分断面図である。本変形例に係るベース10m,102mは、それぞれ、第1実施形態に係るベース10及び第2実施形態に係るベース102に対して、治具受け面12dが設けられている点で異なる。なお、図7、図8では、周溝12h及び接着剤16の図示を省略しているが、本変形例に係るベース10m,102mは、周溝12hを有してもよいし、接着剤16を有する。
図7,図8に示すように、本変形例に係るベース本体部11m,112mの底板部12は、底板下面12bに、貫通孔内面12c1への基部外面14a1の圧入方向Pと同じ方向、即ち下方向を向く、治具受け面12dを有する。治具受け面12dは、底板下面12bの一部の領域であり、底板下面12bの他の領域よりも、上方に形成されている。治具受け面12dは、貫通孔下端縁12c3と下側テーパ面12tbとを繋ぐ面である。治具受け面12dは、底板下面12bにおいて貫通孔12cの周囲に、少なくとも部分的に設けられる。具体的には、治具受け面12dは、貫通孔12cの径方向外方において、貫通孔12cに隣接して設けられ、貫通孔12cの周囲に、全周に亘って形成されている。なお、治具受け面12dは、貫通孔12cの周囲に、部分的(一例として、貫通孔12cの中心軸線に対し対称となる4ヵ所)に形成されてもよい。また、治具受け面12dは、底板下面12bの他の領域よりも、下方に形成されてもよいし、底板下面12bと上下方向でほぼ同じ位置(面一)に形成されてもよい。治具受け面12dは、上述した電着塗装膜が除去された領域である。
治具受け面12dに、図示しない治具を接触させることで、この治具は、貫通孔内面12c1に基部外面14a1を圧入するとき、ピボット用シャフト14からベース本体部11m,112mに加えられる下向きの力を受ける。このため、治具は、上記圧入の際、ベース本体部11m,112mに対し、上向きの力を加える。よって、上記圧入の際、ベース本体部11m,112mの下方への位置ずれが回避され、基部外面14a1を、貫通孔内面12c1へ、容易に圧入することができ、且つピボット用シャフト14の組付け精度を向上させることができる。
また、本変形例に係るベース10m,102mによれば、治具受け面12dは、底板下面12bにおいて、貫通孔12cに隣接する周囲領域に、設けられる。このため、治具は、貫通孔12cの近傍で、ベース本体部11m,112mを下方から支持することができる。よって、ベース本体部11m,112mの下方への位置ずれがより確実に回避されるので、ピボット用シャフト14の組付け精度を、さらに向上させることができる。
<第3実施形態>
次いで、第3実施形態に係るベース103について説明する。
図9は、第3実施形態に係るベース103を示す部分拡大図である。図10は、図9の一部を拡大して示す部分拡大図である。第3実施形態に係るベース103は、第2実施形態に係るベース102に対し、底板部12が鍔部12eを有する点、治具受け面12dが底板上面12aに設けられる点、で異なる。なお、図9,図10では、周溝12hの図示を省略しているが、本実施形態に係るベース103は、周溝12hを有してもよい。
図9、図10に示すように、基部140aは、基部外面14a1のうち貫通孔内面12c1への圧入方向Pの先端領域14a4に、シャフトテーパ面(テーパ面)14a7を有する。シャフトテーパ面14a7は、先端領域14a4の基端14a5から先端14a6に向かって、貫通孔内面12c1との間の距離が大きくなるように、形成される。図9に示すように、本実施形態では、圧入方向Pは下から上へ向かう方向であり、基部外面14a1の先端領域14a4は、基部外面14a1の上側領域である。また、基部外面14a1における基端14a5の位置は、基部外面14a1の圧入長さに応じて、適宜変更されてよい。基部外面14a1における先端14a6は、基部上面14a3に対応する位置に設定される。
本実施形態において、シャフトテーパ面14a7は、下側の領域に直線部15aを有し、上側の領域に湾曲部15bを有する。直線部15aは、基端14a5から、上方且つ径方向内方へ斜めに延びる。湾曲部15bは、直線部15aと基部上面14a3を繋ぎ、凸状に湾曲した面を有する。一例として、直線部15aは、ピボット用シャフト14の中心軸線C2に対し、3°~10°の傾斜角度を有してよい。なお、シャフトテーパ面14a7は、湾曲部15bを有さなくてもよく、この場合、直線部15aと基部上面14a3を繋ぐ、別の直線部(図示せず)を有してもよい。別の直線部は、中心軸線C2に対し、直線部15aの傾斜角度よりも大きな傾斜角度であってよく、その傾斜角度は、一例として、45°であってよい。
基部外面14a1を貫通孔内面12c1に圧入するとき、ピボット用シャフト14をベース本体部113に下方から接近させる。このとき、ピボット用シャフト14の中心軸線C2が、貫通孔12cの中心軸線(図示せず)からオフセットしている、又は、傾いているとしても、ピボット用シャフト14は、シャフトテーパ面14a7が貫通孔下端縁12c3に接触し、上記オフセットや傾きを修正しながら、上方へ移動する。このように、ピボット用シャフト14を上方へ移動させる動作を行うのみで、両中心軸線を合致又は略合致させた状態で、基部外面14a1を貫通孔内面12c1に圧入することができる。よって、貫通孔内面12c1への、基部外面14a1の圧入が容易になるとともに、ピボット用シャフト14の組付け精度を向上させることができる。
図9、図10に示すように、本実施形態に係るベース本体部113の底板部12は、貫通孔12cの内方(即ち径方向内側)に向かって延び、基部上面14a3を上方から覆う鍔部12eを有する。鍔部12eは、上方を向く鍔部上面12e1と、上下方向に延在する鍔部内面12e2と、下方を向く鍔部下面12e3とを有する。鍔部上面12e1は、底板上面12aの一部の領域であり、底板上面12aの他の領域よりも、僅かに高く(上側)に位置する。本実施形態では、鍔部上面12e1が、ベース取付面12gとして機能する。鍔部内面12e2は、貫通孔12cの一部領域(上側の領域)を区画するが、本体部外面14b1から所定の間隔を持って、本体部外面14b1を囲繞するため、本体部外面14b1に接触しない。鍔部下面12e3は、基部上面14a3と対向する。本実施形態において、貫通孔12cは、貫通孔上端縁12c2、鍔部内面12e2、鍔部下面12e3、貫通孔内面12c1、及び、貫通孔下端縁12c3により区画される空間である。
図10に示すように、本実施形態において、接着剤16は、貫通孔内面12c1と基部外面14a1との間に、上下方向に少なくとも部分的に薄く介在するとともに、鍔部下面12e3と基部上面14a3との間に、径方向に薄く介在する。基部外面14a1を貫通孔内面12c1に圧入する際、貫通孔12cの貫通孔下端縁12c3の近傍に、接着剤16を塗布する。その後、基部下面14a2に対し上方に力を加えることにより、基部140aが、下方から上方へ向かって(圧入方向P)、貫通孔12cへ押し込まれる。このとき、接着剤16は、貫通孔内面12c1と基部外面14a1との間で、潤滑剤として機能する。これにより、基部外面14a1は、貫通孔内面12c1に、締まり嵌めの形式で挿入、すなわち圧入される。基部140aが貫通孔12cの上方へ進むに従って、接着剤16は、上側へ押し込まれると共に少なくとも部分的に薄く伸ばされる。この結果、接着剤16は、貫通孔内面12c1と基部外面14a1の間だけでなく、鍔部下面12e3と基部上面14a3との間にも、介在する。なお、接着剤16は、鍔部内面12e2と本体部外面14b1との間に介在してもよい。
このように、基部下面14a2に対し上方に力を加えながら、基部外面14a1を貫通孔内面12c1に圧入することができるので、本体部14bの上側端部のねじ穴82bの破損が回避される。また、基部上面14a3が鍔部下面12e3に当接するまで、基部外面14a1を貫通孔内面12c1に圧入することで、製品間において、鍔部上面12e1から上方へ突出する本体部14bの長さのバラつきを抑制することができる。このため、ピボット用シャフト14へ軸受装置70aを組付ける際の組付精度が向上する。基部上面14a3が鍔部下面12e3に当接する場合、鍔部下面12e3は、切削などにより、電着塗装膜が除去される。なお、基部外面14a1を貫通孔内面12c1に圧入する際、基部上面14a3は、鍔部下面12e3に当接しなくてもよい。この場合、鍔部下面12e3の電着塗装膜は除去されない。
図9、図10に示すように、本実施形態に係るベース本体部113の底板部12は、底板上面12aに、貫通孔内面12c1への基部外面14a1の圧入方向Pと同じ方向、即ち上方向を向く、治具受け面12dを有する。治具受け面12dは、底板上面12aにおいて貫通孔12cの周囲に、少なくとも部分的に設けられる。具体的には、治具受け面12dは、底板上面12aの一領域である鍔部上面12e1(即ちベース取付面12g)よりも径方向外側の領域に、設けられている。
治具受け面12dに、図示しない治具を接触させることで、貫通孔内面12c1に基部外面14a1を圧入する際、ベース本体部113の上方への位置ずれが回避され、基部外面14a1を、貫通孔内面12c1へ、容易に圧入することができ、且つピボット用シャフト14の組付け精度を向上させることができる。
<第4実施形態>
次いで、第4実施形態の変形例に係るベース104について説明する。
図11は、第4実施形態に係るベース104を示す部分拡大図である。第4実施形態に係るベース104は、第3実施形態に係るベース103に対して、段差部14cが設けられている点で異なる。なお、図11では、周溝12h及び接着剤16の図示を省略しているが、本実施形態に係るベース104は、周溝12hを有してもよいし、接着剤16を有する。
図11に示すように、ピボット用シャフト14は、基部140aと本体部14bの間に位置する段差部14cを有する。段差部14cは、上下方向に延在し、外方を向く段差部外面14c1と、上方を向く段差部上面14c3と、を含む。段差部上面14c3は、段差部外面14c1の上端14c2と本体部14bの根元14b2を接続する面である。段差部外面14c1は、本体部外面14b1の外径R1より大きく、且つ、基部外面14a1の外径R2より小さな外径R3を有する。段差部上面14c3は、軸受装置70aが載置されるピボット取付面14a8として機能する。本実施形態において、基部上面14a3は、段差部外面14c1の下端と基部外面14a1の上端とを接続し、上方を向く面である。また、本実施形態に係るベース104の底板部12は、鍔部12eを有し、鍔部12eは、基部上面14a3を上方から覆うとともに、段差部外面14c1を所定の間隔を持って囲繞する。
このように、ピボット取付面14a8が、ピボット用シャフト14それ自体に形成されているため、ピボット用シャフト14を製造する工程の中で、本体部外面14b1と段差部上面14c3(即ち、ピボット取付面14a8)との垂直度の精度を向上させることができる。よって、第1実施形態のベース10の製造工程で必要とされた仕上げ工程(S5)を省略することができる。
<第5実施形態>
次いで、第5実施形態の変形例に係るベース105について説明する。
図12は、第5実施形態に係るベース105を示す部分拡大図である。第5実施形態に係るベース105は、第1実施形態に係るベース10に対して、収容部12fが設けられている点、及び、突出部14dが設けられている点で異なる。なお、図12では、周溝12h及び接着剤16の図示を省略しているが、本実施形態に係るベース105は、周溝12hを有してもよいし、接着剤16を有する。
図12に示すように、ピボット用シャフト14は、基部14aと本体部14bの間において、基部外面14a1及び本体部外面14b1より外方に突出する突出部14dを有する。
突出部14dは、下方を向く突出部下面14d1と、上方を向く突出部上面14d2と、径方向外方を向く突出部外面14d3とを有する。突出部下面14d1、突出部上面14d2、及び突出部外面14d3は、ピボット用シャフト14の中心軸線C2周りに、環状に延びる面である。突出部外面14d3は、上下方向、即ち、突出部下面14d1及び突出部上面14d2に対し垂直な方向に延びる面である。突出部上面14d2は、軸受装置70aが載置されるピボット取付面14a8として機能する。突出部外面14d3の外径R4は、基部外面14a1の外径R2及び本体部外面14b1の外径R1よりも大きい。
図12に示すように、底板部12は、底板上面12aから下方に凹み、突出部14dを収容する収容部12fを有する。収容部12fは、底板部12の一領域であり、具体的には、貫通孔内面12c1の径方向外方に隣接する領域である。収容部12fは、底板上面12aから下方に延びる内壁面12f2と、内壁面12f2の下端から径方向内方へ内端12a2まで延びる底壁面12f1を有する。
底壁面12f1の内端、即ち、底板上面12aの内端12a2から下方に、貫通孔内面12c1が延びる。底壁面12f1は、底板上面12aの一部であり、突出部下面14d1を下方から支持する支持領域12a1として機能する。内壁面12f2は、貫通孔12cの一部領域(上側の領域)を区画するが、突出部外面14d3から所定の間隔を持って、突出部14dを囲繞するため、突出部外面14d3に接触しない。本実施形態において、貫通孔12cは、貫通孔上端縁12c2、内壁面12f2、底壁面12f1、貫通孔内面12c1、及び、貫通孔下端縁12c3により区画される空間である。
なお、本実施形態において、底板部12は、その一領域に、収容部12fを有さなくてもよい。この場合、支持領域12a1は、底板上面12aと面一に形成される(図示せず)。
本実施形態に係るベース本体部115は、支持領域12a1で突出部下面14d1を下方から支持するので、組付けが完了した後、ピボット用シャフト14に下方へ向かう荷重(例えば、アクセス部70の重量)が加えられた場合であっても、ピボット用シャフト14がベース本体部115から下方に抜けることがない。
また、突出部下面14d1が支持領域12a1に当接するまで、基部外面14a1を貫通孔内面12c1に圧入することで、製品間において、底板上面12aから上方へ突出する本体部14bの長さのバラつきを抑制することができる。このため、ピボット用シャフト14へ軸受装置70aを組付ける際の組付精度が向上する。突出部下面14d1が支持領域12a1に当接する場合、支持領域12a1は、切削などにより、電着塗装膜が除去される。
また、収容部12fに突出部14dを収容することにより、突出部14dを設けた場合であっても、本体部14bの長さを維持することができる。
次いで、その他の変形例について説明する。
<その他の変形例1,2>
図13は、その他の変形例1に係るベース106を示す部分断面図である。図14は、その他の変形例2に係るベース107を示す部分断面図である。その他の変形例1,2に係るベース106,107は、それぞれ、第1実施形態に係るベース10、第2実施形態に係るベース102に対し、貫通孔12cが設けられず、止まり穴12sを有する点で異なる。
図13及び図14に示すように、その他の変形例1,2に係るベース106,107はそれぞれ、底板上面12aから底板下面12bに向かって延在する止まり穴(孔)12sを有する。止まり穴12sは、底板上面12aから下方へ凹み、底板下面12bの手前で終端する。止まり穴12sは、底板上面12aから下方へ延びる止まり穴内面(孔内面)12s1と、止まり穴内面12s1の下端において上方を向く止まり穴底面12s2とを有する。基部外面14a1が止まり穴内面12s1に圧入された状態で、基部下面14a2と止まり穴底面12s2との間には、隙間Gが形成される。
図13及び図14に示すように、ベース106,107は、底板下面12bに治具受け面12dを有する。治具受け面12dは、底板下面12bにおいて、止まり穴12sの周囲に、少なくとも部分的に設けられてよい。より詳細には、治具受け面12dは、ベース106,107を下方から見た状態で、底板下面12bに描かれる止まり穴12sの仮想輪郭(図示せず)の周囲(径方向外側)に、少なくとも部分的に設けられてよい。また、治具受け面12dは、底板下面12bの下方に設けられてもよい。より詳細には、治具受け面12dは、底板下面12bにおいて、止まり穴底面12s2と軸方向に重なる位置(即ち、上記仮想輪郭(図示せず)の径方向内側)に設けられてもよい。また、治具受け面12dは、底板下面12bにおいて、上記仮想輪郭上に設けられてもよい。
本変形例に係るベース106,107によれば、筐体30の密封性を向上することができ、筐体30の内部空間に充填されたヘリウムガス等の漏洩を、確実に防止することができる。
<その他の変形例3~6>
図15は、その他の変形例3に係るベース108を示す部分断面図である。図16は、その他の変形例4に係るベース109を示す部分断面図である。図17は、その他の変形例5に係るベース110を示す部分断面図である。図18は、その他の変形例6に係るベース111を示す部分断面図である。
その他の変形例3~6に係るベース108,109,110、111は、それぞれ、その他の変形例1,2に係るベース106,107に対し、空気及び接着剤16を抜くための孔が設けられている点で異なる。
図15に示すように、その他の変形例3に係るベース108は、ベース本体部118に、止まり穴底面12s2と底板下面12bとの間を貫通する抜き孔12uを有する。抜き孔12uは、隙間Gをベース本体部118の下側の空間に接続する。基部外面14a1が止まり穴内面12s1に圧入された状態で、接着剤16は、止まり穴内面12s1と基部外面14a1との間に少なくとも部分的に薄く介在する(図示されず)。また、接着剤16は、隙間G及び抜き孔12uにも収容される。
図16に示すように、その他の変形例4に係るベース109は、基部140に、基部外面14a1の一部を上下方向に切り欠き、基部上面14a3と基部下面14a2との間を貫通する抜き孔17を有する。抜き孔17は、隙間Gを基部140の上側の空間に接続する。基部外面14a1が止まり穴内面12s1に圧入された状態で、接着剤16は、止まり穴内面12s1と基部外面14a1との間に少なくとも部分的に介在する(図示されず)。また、接着剤16は、隙間G及び抜き孔17の一部にも収容される。
図17に示すように、その他の変形例5に係るベース110は、ベース本体部120に、止まり穴内面12s1の一部を、底板上面12a即ちベース取付面12gから、止まり穴底面12s2まで、上下方向に切り欠く抜き孔17を有する。抜き孔17は、隙間Gをベース本体部120の上側の空間に接続する。基部外面14a1が止まり穴内面12s1に圧入された状態で、接着剤16は、止まり穴内面12s1と基部外面14a1との間に少なくとも部分的に介在する(図示されず)。また、接着剤16は、隙間G及び抜き孔17の一部にも収容される。
図18に示すように、その他の変形例6に係るベース111は、基部140のうち、基部外面14a1から径方向内方へ離間した位置に、基部上面14a3と基部下面14a2との間を貫通する抜き孔19を有する。抜き孔19は、隙間Gを基部140の上側の空間に接続する。基部外面14a1が止まり穴内面12s1に圧入された状態で、接着剤16は、止まり穴内面12s1と基部外面14a1との間に少なくとも部分的に介在する(図示されず)。また、接着剤16は、隙間G及び抜き孔19の一部にも収容される。
上記実施形態では、以下のような態様が開示される。
(態様1)
上記実施形態では、ベース10,10m,102,102m,103,104,105,106,107,108,109,110,111は、ハードディスク駆動装置1の筐体30の一部となり、上方を向く底板上面12aと、下方を向く底板下面12bと、底板上面12aから底板下面12bに向かって延在する孔12c,12sと、を有する底板部12と、孔において内方を向く孔内面12c1,12s1に圧入される基部外面14a1を有するピボット用シャフト14と、孔内面12c1,12s1と基部外面14a1との間に介在する接着剤16と、を備える。
(態様2)
態様1において、孔12cは、底板上面12a及び底板下面12bの間を貫通する貫通孔12cであり、ピボット用シャフト14は、下方を向く基部下面14a2を有し、基部下面14a2に塗布され、貫通孔内面12c1と基部外面14a1との間を封止する封止用接着剤18を備える。
(態様3)
態様1又は2において、孔12c,12sは、底板上面12a及び底板下面12bの間を貫通する貫通孔12c、又は、底板下面12bの手前で終端する止まり穴12sであり、ピボット用シャフト14は、基部外面14a1のうち貫通孔12c又は止まり穴12sへの圧入方向Pの先端領域14a4に、先端領域14a4の基端14a5から先端14a6に向かって、貫通孔内面12c1又は止まり穴内面12s1との間の距離が大きくなるシャフトテーパ面14a7を有する。
(態様4)
態様1から3のいずれかにおいて、孔12c,12sは、底板上面12a及び底板下面12bの間を貫通する貫通孔12c、又は、底板下面12bの手前で終端する止まり穴12sであり、ピボット用シャフト14は、基部外面14a1の上方において上下方向に延在する本体部外面14b1を有し、基部外面14a1は、本体部外面14b1の外径R1よりも大きな外径R2に形成されている。
(態様5)
態様1から4のいずれかにおいて、孔12cは、底板上面12a及び底板下面12bの間を貫通する貫通孔12cであり、ピボット用シャフト14は、基部外面14a1と本体部外面14b1とを接続し、上方を向く基部上面14a3を有し、底板部12は、貫通孔12cの内方に向かって延び、基部上面14a3を上方から覆う鍔部12eを有する。
(態様6)
態様1から5のいずれかにおいて、底板部12は、底板上面12a又は底板下面12bに、貫通孔12c又は止まり穴12sへの基部外面14a1の圧入方向と同じ方向を向く、治具受け面12dを有する。
(態様7)
態様1から6のいずれかにおいて、孔12cは、底板上面12a及び底板下面12bの間を貫通する貫通孔12cであり、治具受け面12dは、底板上面12a又は底板下面12bにおいて、貫通孔12cの周囲に、少なくとも部分的に設けられる。
(態様8)
態様1から6のいずれかにおいて、孔12sは、底板下面12bの手前で終端する止まり穴12sであり、治具受け面12dは、底板下面12bにおいて、少なくとも部分的に設けられる。
(態様9)
態様1から8のいずれかにおいて、孔12c,12sは、底板上面12a及び底板下面12bの間を貫通する貫通孔12c、又は、底板下面12bの手前で終端する止まり穴12sであり、ピボット用シャフト14は、基部外面14a1の上方において上下方向に延在する本体部外面14b1と、上下方向に対し垂直方向に延び、底板上面12aよりも上方に位置するベース取付面12g又はピボット取付面14a8と、を有する。
(態様10)
態様1から9のいずれかにおいて、孔12c,12sは、底板上面12a及び底板下面12bの間を貫通する貫通孔12c、又は、底板下面12bの手前で終端する止まり穴12sであり、基部外面14a1は、本体部外面14b1の外径R1よりも大きな外径R2に形成されており、基部外面14a1と本体部外面14b1とを接続し、上方を向く基部上面14a3を含み、ピボット取付面14a8は、基部上面14a3である。
(態様11)
態様1から10のいずれかにおいて、孔12cは、底板上面12a及び底板下面12bの間を貫通する貫通孔12cであり、ピボット用シャフト14は、基部外面14a1と本体部外面14b1の間において上下方向に延在する段差部外面14c1と、段差部外面14c1と本体部外面14b1とを接続し、上方を向く段差部上面14c3と、段差部外面14c1と基部外面14a1とを接続し、上方を向く基部上面14a3と、を有する。段差部外面14c1は、本体部外面14b1の外径R1より大きく、且つ基部外面14a1の外径R2より小さな外径R3に形成されている。ピボット取付面14a8は、段差部上面14c3である。底板部12は、貫通孔12cの内方に向かって延び、基部上面14a3を上方から覆うとともに、段差部外面14c1を囲繞する鍔部12eを有する。
(態様12)
態様1から9のいずれかにおいて、孔12c,12sは、底板上面12a及び底板下面12bの間を貫通する貫通孔12c、又は、底板下面12bの手前で終端する止まり穴12sであり、ピボット用シャフト14は、基部外面14a1と本体部外面14b1の間において、基部外面14a1より外方に突出するとともに、本体部外面14b1より外方に突出する突出部14dを有する。突出部14dは、下方を向く突出部下面14d1と、上方を向く突出部上面14d2と、を含む。底板上面12aは、突出部下面14d1を下方から支持する支持領域12a1を有する。ピボット取付面14a8は、突出部上面14d2である。
(態様13)
態様12において、底板部12は、底板上面12aから下方に凹み、突出部14dを収容する収容部12fを有する。支持領域12a1は、収容部12fの底壁面12f1である。
(態様14)
上記実施形態では、ハードディスク駆動装置1は、態様1から13までのいずれかに記載のベースと、該ベースに取付けられ、ベースとともに筐体30を形成するカバー40と、筐体30の内部に配置され、ベースに支持されるスピンドルモータ50と、筐体30の内部に配置され、スピンドルモータ50により回転する記録ディスク60と、筐体30の内部においてピボット用シャフト14に支持され、記録ディスク60に対するデータの記録、及び、記録ディスクに記録されたデータの読み出しを行うアクセス部70と、を備える。
(態様15)
態様14において、筐体30には、空気よりも低密度の気体が封入されている。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に係るベース10,10m,102,102m,103,104,105,106,107,108,109,110,111、及びハードディスク駆動装置1に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせても良い。例えば、上記実施の形態における各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的態様によって適宜変更され得る。
例えば、上記本実施形態では、モータ用シャフト51が、ベース10とは別部品であるスピンドルモータ50の例を説明した。しかし、モータ用シャフト51はベース10の構成要素として、ベース本体部11と一体にダイキャスト鋳造されてもよい。
上記実施形態では、モータ用シャフト51が静止部50aの一構成要素であるスピンドルモータ50の例を説明した。すなわち、モータ用シャフト51が、ベース本体部11に圧入等によって固定され、このモータ用シャフト51の外周面に一対の軸受部材52が固定された例を説明した。しかし、スピンドルモータは、回転部50bの一構成要素としてモータ用シャフトを有するものであってもよい。すなわち、スピンドルモータは、図示しない軸受スリーブをベースに固定し、軸受スリーブに回転可能に支持されたモータ用シャフトの外周面に、ロータを固定して構成されるものであってもよい。
上記実施形態では、基部外面14a1と貫通孔内面12c1との間に接着剤16が介在する状態で、基部14aとベース本体部11との間を溶接する例を示した。しかし、基部外面14a1と貫通孔内面12c1との間に接着剤16が介在しない状態で、基部14aとベース本体部11との間を溶接してもよい。
1 ハードディスク駆動装置、 10,10m,102,102m,103,104,105 ベース、 12 底板部、 12a 底板上面、 12a1 支持領域、 12b 底板下面、 12c 貫通孔(孔)、 12c1 貫通孔内面(孔内面)、 12d 治具受け面、 12e 鍔部、 12f 収容部、 12f1 底壁面、 12g ベース取付面(取付面)、12s 止まり穴(孔)、12s1 止まり穴内面(孔内面)、 14 ピボット用シャフト、 14a,140,140a 基部、 14a1 基部外面、 14a2 基部下面、 14a3 基部上面、 14a4 先端領域、 14a5 基端、 14a6 先端、 14a7 シャフトテーパ面(テーパ面)、 14a8 ピボット取付面(取付面)、 14b 本体部、 14c 段差部、 14c1 段差部外面、 14c3 段差部上面、 14d 突出部、 14d1 突出部下面、 14d2 突出部上面、 16 接着剤(第1接着剤)、 18 封止用接着剤(第2接着剤)、 30 筐体、 40 カバー、 50 スピンドルモータ、 60 記録ディスク、 70 アクセス部、 P 圧入方向、R1、R2,R3,R4 外径

Claims (15)

  1. ハードディスク駆動装置の筐体の一部となるベースであって、
    上方を向く底板上面と、下方を向く底板下面と、前記底板上面から前記底板下面に向かって延在する孔と、を有する底板部と、
    前記孔において内方を向く孔内面に圧入される基部外面を有するピボット用シャフトと、
    前記孔内面と前記基部外面との間に介在する第1接着剤と、
    を備えるベース。
  2. 前記孔は、前記底板上面及び前記底板下面の間を貫通する貫通孔であり、
    前記ピボット用シャフトは、下方を向く基部下面を有し、
    前記基部下面に塗布され、前記孔内面と前記基部外面との間を封止する第2接着剤を備える、
    請求項1に記載のベース。
  3. 前記孔は、前記底板上面及び前記底板下面の間を貫通する貫通孔、又は、前記底板下面の手前で終端する止まり穴であり、
    前記ピボット用シャフトは、前記基部外面のうち前記孔内面への圧入方向の先端領域に、該先端領域の基端から先端に向かって、前記孔内面との間の距離が大きくなるテーパ面を有する、
    請求項1に記載のベース。
  4. 前記孔は、前記底板上面及び前記底板下面の間を貫通する貫通孔、又は、前記底板下面の手前で終端する止まり穴であり、
    前記ピボット用シャフトは、前記基部外面の上方において上下方向に延在する本体部外面を有し、
    前記基部外面は、前記本体部外面の外径よりも大きな外径に形成されている、
    請求項1に記載のベース。
  5. 前記孔は、前記底板上面及び前記底板下面の間を貫通する貫通孔であり、
    前記ピボット用シャフトは、前記基部外面と前記本体部外面とを接続し、上方を向く基部上面を有し、
    前記底板部は、前記孔の内方に向かって延び、前記基部上面を上方から覆う鍔部を有する、
    請求項4に記載のベース。
  6. 前記底板部は、前記底板上面又は前記底板下面に、前記孔内面への前記基部外面の圧入方向と同じ方向を向く、治具受け面を有する、
    請求項1に記載のベース。
  7. 前記孔は、前記底板上面及び前記底板下面の間を貫通する貫通孔であり、
    前記治具受け面は、前記底板上面又は前記底板下面において、前記孔の周囲に、少なくとも部分的に設けられる、
    請求項6に記載のベース。
  8. 前記孔は、前記底板下面の手前で終端する止まり穴であり、
    前記治具受け面は、前記底板下面において、少なくとも部分的に設けられる、
    請求項6に記載のベース。
  9. 前記孔は、前記底板上面及び前記底板下面の間を貫通する貫通孔、又は、前記底板下面の手前で終端する止まり穴であり、
    前記ピボット用シャフトは、
    前記基部外面の上方において上下方向に延在する本体部外面と、
    前記上下方向に対し垂直方向に延び、前記底板上面よりも上方に位置する取付面と、を有する、
    請求項1に記載のベース。
  10. 前記基部外面は、前記本体部外面の外径よりも大きな外径に形成されており、
    前記ピボット用シャフトは、前記基部外面と前記本体部外面とを接続し、上方を向く基部上面を有し、
    前記取付面は、前記基部上面である、
    請求項9に記載のベース。
  11. 前記孔は、前記底板上面及び前記底板下面の間を貫通する貫通孔であり、
    前記ピボット用シャフトは、前記基部外面と前記本体部外面との間において上下方向に延在する段差部外面と、前記段差部外面と前記本体部外面とを接続し、上方を向く段差部上面と、前記段差部外面と前記基部外面とを接続し、上方を向く基部上面と、を有し、
    前記段差部外面は、前記本体部外面の外径より大きな外径且つ前記基部外面の外径より小さな外径に形成されており、
    前記取付面は、前記段差部上面であり、
    前記底板部は、前記孔の内方に向かって延び、前記基部上面を、上方から覆うとともに、前記段差部外面を囲繞する鍔部を有する、
    請求項9に記載のベース。
  12. 前記ピボット用シャフトは、前記基部外面と前記本体部外面の間において、前記基部外面より外方に突出するとともに、前記本体部外面より外方に突出する突出部であって、下方を向く突出部下面と上方を向く突出部上面とを有する突出部を有し、
    前記底板上面は、前記突出部下面を下方から支持する支持領域を有し、
    前記取付面は、前記突出部上面である、
    請求項9に記載のベース。
  13. 前記底板部は、前記底板上面から下方に凹み、前記突出部を収容する収容部を有し、
    前記支持領域は、前記収容部の底壁面である、
    請求項12に記載のベース。
  14. 請求項1から13までのいずれか一項に記載のベースと、
    前記ベースに取付けられ、前記ベースとともに前記筐体を形成するカバーと、
    前記筐体の内部に配置され、前記ベースに支持されるスピンドルモータと、
    前記筐体の内部に配置され、前記スピンドルモータにより回転する記録ディスクと、
    前記筐体の内部において前記ピボット用シャフトに支持され、前記記録ディスクに対するデータの記録、及び、前記記録ディスクに記録されたデータの読み出しを行うアクセス部と、
    を備えるハードディスク駆動装置。
  15. 前記筐体には、空気よりも低密度の気体が封入されている、請求項14に記載のハードディスク駆動装置。
JP2022163883A 2022-10-12 2022-10-12 ベース、及び、ハードディスク駆動装置 Pending JP2024057270A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022163883A JP2024057270A (ja) 2022-10-12 2022-10-12 ベース、及び、ハードディスク駆動装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022163883A JP2024057270A (ja) 2022-10-12 2022-10-12 ベース、及び、ハードディスク駆動装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024057270A true JP2024057270A (ja) 2024-04-24

Family

ID=90779089

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022163883A Pending JP2024057270A (ja) 2022-10-12 2022-10-12 ベース、及び、ハードディスク駆動装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024057270A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7556433B2 (en) Fluid dynamic bearing device and motor equipped with the same
US7654743B2 (en) Bearing assembly, motor and recording disk drive
US7021829B2 (en) Fluid-dynamic-pressure bearing, spindle motor furnished with the fluid-dynamic-pressure bearing, method of manufacturing rotor assembly applied in the spindle motor, and recording-disk drive furnished with the spindle motor
CN100549444C (zh) 动压流体轴承及其制造方法、主轴电机及其制造方法
CN102545463B (zh) 主轴马达、盘驱动装置及主轴马达的制造方法
US8292506B2 (en) Fluid dynamic bearing, motor, and recording-medium driving apparatus
KR101418902B1 (ko) 모터 및 디스크 구동장치
JP2007073164A (ja) スピンドルモータおよびその製造方法
JP2016171717A (ja) スピンドルモータ、およびディスク駆動装置
US20080291574A1 (en) Fluid Dynamic Pressure Bearing, Spindle Motor Using the Fluid Dynamic Pressure Bearing and Recording Disk Drive Unit Using the Spindle Motor
US7511398B2 (en) Motor and recording disk driving device
CN101002032A (zh) 流体动压力轴承、使用该流体动压力轴承的主轴马达及使用该主轴马达的记录磁盘驱动单元
JP4387114B2 (ja) 軸受機構、モータおよびディスク駆動装置
US20020047396A1 (en) Motor having a dynamic pressure bearing apparatus and a manufacturing method thereof
JP2024057270A (ja) ベース、及び、ハードディスク駆動装置
US20050190998A1 (en) Shield and sealing method for a hydrodynamic bearing
US20050013517A1 (en) Hydro fill controlling shield and sleeve for a hydrodynamic bearing
JP2007122768A (ja) 動圧流体軸受装置およびこれを備えたスピンドルモータ、ハードディスク駆動装置
JP4800047B2 (ja) 流体軸受装置およびその製造方法、スピンドルモータおよび記録再生装置
JP2012165627A (ja) 回転機器
JP2024113317A (ja) ベース、及び、ハードディスク駆動装置
US20240087614A1 (en) Spindle motor and hard disk drive device
JP2016208676A (ja) 回転機器及び回転機器の生産方法
JP2004316680A (ja) スピンドルモータ、及びこれを備えた記録ディスク駆動装置
JP3110389U (ja) モータの流体動圧軸受装置及び該流体動圧軸受装置を備えたスピンドルモータ、記録ディスク駆動装置