JP2024052020A - 壁つなぎ用治具及び該治具を備えた外壁パネル部材 - Google Patents

壁つなぎ用治具及び該治具を備えた外壁パネル部材 Download PDF

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Abstract

【課題】壁つなぎ用治具の先端の取付け用ボルトが外壁パネルの面材と干渉することを防止することができる壁つなぎ用治具及び該治具を備えた外壁パネル部材を提供する。【解決手段】壁つなぎ用治具10は、複数の外壁パネル10を並べて配置する外壁Wに、壁つなぎ部材Cを介して足場Fを固定するときに用いられる。壁つなぎ用治具10は、複数の外壁パネル10間の間隙において外壁パネル10に固定される基部22と、外壁パネル10のパネル面に対して平行に延びるように基部22に連続して設けられ、壁つなぎ部材Cと連結する連結部23と、を備え、連結部23には、壁つなぎ部材Cを挿通する挿通孔23aが形成されており、挿通孔23aは、壁つなぎ部材Cの先端部において壁つなぎ部材Cと螺合する連結ナット25の少なくとも一部を収容可能なすり鉢状の凹部23a2が形成されている。【選択図】図9

Description

本発明は、壁つなぎ用治具及び外壁パネル部材に係り、特に、足場から延びる壁つなぎ部材を建物の壁に接続するための壁つなぎ用治具及び該治具を備えた外壁パネル部材に関する。
従来、建設中の建物の周囲に設けられた仮設足場の安定化を図るために、仮設足場と建物の躯体(壁等)とをつなぐ壁つなぎ部材が利用されている。特許文献1には、外壁パネルの間に形成された横目地を通して外壁パネルと連結する壁つなぎ部材が記載されている。外壁パネルのフレームには、壁つなぎ用治具が固定されており、壁つなぎ部材は、壁つなぎ用治具を介して外壁パネルに連結する。
特開2020-056162号公報
特許文献1に開示された壁つなぎ用治具によって、壁つなぎ部材を外壁パネルに連結することができる。また、壁つなぎ部材の先端の取付け用ボルトは、外壁パネルの間の横目地を通って固定されるため、外壁の外観に影響を与えることがなく仮設足場を外壁パネルに連結することができる。しかしながら、取付け用ボルトは、外壁パネルの間の横目地に通されることから、横目地の位置、及び寸法にばらつきがあると、取り付け用ボルトが外壁パネルの面材と干渉し、結果として面材の損傷を招く虞があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、壁つなぎ用部材の先端の取付け用ボルトが外壁パネルの面材と干渉することを防止することができる壁つなぎ用治具及び該治具を備えた外壁パネル部材を提供することにある。
前記課題は、本発明の壁つなぎ用治具によれば、複数の外壁パネルを並べて配置する外壁に、壁つなぎ部材を介して足場を固定するときに用いられる壁つなぎ用治具であって、前記複数の外壁パネル間の間隙において前記外壁パネルに固定される基部と、前記外壁パネルのパネル面に対して平行に延びるように前記基部に連続して設けられ、前記壁つなぎ部材と連結する連結部と、前記壁つなぎ部材の先端部において前記壁つなぎ部材と螺合し、前記壁つなぎ部材を前記連結部に対して連結する締結部材と、を備え、前記連結部には、前記壁つなぎ部材を挿通する挿通孔が形成されており、前記挿通孔の外縁部には、前記締結部材の少なくとも一部を収容可能なすり鉢状の凹部が形成されていることにより解決される。
上記構成によれば、壁つなぎ部材の先端の取付用ボルトと螺合する締結部材は、連結部に形成されたすり鉢状の凹部に収容される。そのため、締結部材は、すり鉢状の凹部によって案内されて変位することができる。これにより、取付け用ボルトは、連結ボルトに対して完全に固定されるのではなく、その軸方向を調整可能な状態で固定されるため、外壁パネルの面材と干渉することを防止することが可能となる。
また、前記締結部材は、前記壁つなぎ部材と螺合する貫通孔と、前記すり鉢状の凹部と当接する当接面と、を有し、前記当接面は、凸状に湾曲しているとよい。
上記構成によれば、連結ナットの当接面は、凸状に湾曲しているため、すり鉢状の凹部に収容された状態で容易に変位することができる。これにより、取付け用ボルトは、連結部に対して様々な角度に変位可能となるため、外壁パネルの面材と干渉することを防止することが可能となる。
また、前記締結部材は、多角形状を有するナットであって、前記壁つなぎ用治具は、前記ナットの回転を規制する一対の規制部を有し、前記一対の規制部は、前記挿通孔の両側において、前記ナットの互いに対向する二面幅より大きく、前記ナットの最大幅よりも小さい間隔で互いに離隔しているとよい。
上記構成によれば、一対の規制部によって連結ナットが取付け用ボルトと共に回転することを規制することができるため、取付け用ボルトをナットに対して容易に締結させることが可能となる。
また、前記一対の規制部は、前記一対の規制部の間の距離が、上方から下方に向かうにつれて小さくなるように位置しているとよい。
上記構成によれば、取付け用ボルトを取り外した際に、ナットが一対の規制部の間から落下してしまうことを防止することが可能となる。
また、前記壁つなぎ用治具には、前記基部と前記連結部とにまたがって延びる補強リブが形成されているとよい。
上記構成によれば、壁つなぎ用治具の板厚を大きくすることなく壁つなぎ用治具の強度を向上させることができ、仮設足場を堅固に固定することが可能となる。
また、前記課題は、本発明の外壁パネル部材によれば、複数並べて配置されることにより外壁を構成する外壁パネル部材であって、前記外壁パネル部材は、壁つなぎ部材を介して足場を固定するときに用いられる壁つなぎ用治具と、該壁つなぎ用治具が固定される外壁パネルと、を有し、前記壁つなぎ用治具は、前記複数の外壁パネル間の間隙において前記外壁パネルに固定される基部と、前記外壁パネルのパネル面に対して平行に延びるように前記基部に連続して設けられ、前記壁つなぎ部材と連結する連結部と、前記壁つなぎ部材の先端部において前記壁つなぎ部材と螺合し、前記壁つなぎ部材を前記連結部に対して連結する締結部材と、を備え、前記連結部には、前記壁つなぎ部材を挿通する挿通孔が形成されており、前記挿通孔の外縁部には、前記締結部材の少なくとも一部を収容可能なすり鉢状の凹部が形成されていることにより解決される。
上記構成によれば、壁つなぎ部材の先端の取付用ボルトと螺合する締結部材は、連結部に形成されたすり鉢状の凹部に収容される。そのため、締結部材は、すり鉢状の凹部によって案内されて変位することができる。これにより、取付け用ボルトは、連結ボルトに対して完全に固定されるのではなく、その軸方向を調整可能な状態で固定されるため、外壁パネルの面材と干渉することを防止することが可能となる。
本発明の壁つなぎ用治具及び該治具を備えた外壁パネルによれば、壁つなぎ用治具の先端の取付け用ボルトが外壁パネルの面材と干渉することを防止することができる。
壁つなぎ部材の使用状態を説明する図である。 外壁パネルに壁つなぎ用治具を取りつけ、仮設足場から延びる壁つなぎ部材と連結した状態を示す断面図である。 図2の部分拡大図である。 壁つなぎ用治具と取付用ボルトの斜視図である。 壁つなぎ用治具と取付け用ボルトの分解斜視図である。 締結ナットの斜視図である。 締結ナットの側面図である。 回転規制プレート及びベースプレートの斜視図である。 回転規制プレート及びベースプレートの上面図である。 締結ナット、回転規制プレート及びベースプレートの正面図である。 軸方向調整機能の説明図である。 壁つなぎ用治具を外壁パネルのフレームに取り付ける状態を示す分解斜視図である。 壁つなぎ用治具を外壁パネルのフレームに取り付けた状態を示す斜視図である。 (a)~(e)は、壁つなぎ用治具を介して仮設足場を外壁パネルに固定する手順を示す図である。 (a)~(d)は、壁つなぎ用治具を介して仮設足場を外壁パネルに固定する別の手順を示す図である。
以下、本発明の一実施形態(以下、本実施形態)について図1~図12を用いて説明する。また、以降では、仮設足場Fと建物との接続を、住宅(具体的には戸建住宅、又はアパート・マンション等の集合住宅)を建物の一例に挙げて説明することとする。ただし、住宅は建物の一例であり、本発明は他の建物、例えば商業ビル、工場内の建屋、店舗等と仮設足場Fとの接続においても利用可能である。
なお、以下の説明において「鉛直方向」は、建物である住宅の高さ方向に相当する方向であり、「水平方向」は、住宅の桁行方向又は梁間方向に相当する方向である。
<仮設足場F及び壁つなぎ部材Cについて>
まず、仮設足場F及び壁つなぎ部材Cについて、図1を参照しながら説明する。仮設足場Fは、建設作業を行う作業員に対して足場を提供するために、建設中の建物の外壁Wから所定の距離を隔てた位置に立設される。仮設足場Fは、足場板F1と、足場板F1を支持する支柱F2とを有している。
壁つなぎ部材Cは、仮設足場Fを外壁Wに対して一定の距離で連結することによって、仮設足場Fを堅固に固定するために用いられる。壁つなぎ部材Cは、先端部C1と、接続部材C2と、回転操作部材C3と、パイプクランプC4と、を有している。先端部C1は、ねじ孔が形成された筒状部材と、該筒状部材に螺合する取付け用ボルトBと、から構成される。接続部材C2は、長尺形状を有する回転ねじであり、回転操作部材C3と螺合する。回転操作部材C3を接続部材C2に対して回転させることによって、壁つなぎ部材Cが伸縮可能に構成されている。これにより、支柱F2を建物の外壁Wに対して適切な距離に固定することができる。パイプクランプC4は、支柱F2を構成する単管パイプに着脱可能な状態で固定される。
上述の壁つなぎ部材Cを取り付けるためには、仮設足場Fが設置された際に、当該仮設足場Fと対向する側にある外壁Wの所定箇所に取付け用ボルトB(壁つなぎ部材Cの先端)が取り付けられる。この取付け用ボルトBは、両端にねじ部を有するスタッドボルトによって構成されている。
住宅の外壁Wは、鉛直方向において互いに隣り合う複数の外壁パネル10から構成され、外壁パネル10同士の間には、水平方向に沿って延びる隙間(横目地W1)が形成される。
取付け用ボルトBは、その一方の端部(先端部分)が横目地W1の奥側(屋内側)の位置において外壁パネル10に固定されるとともに、他方の端部(後端部分)が外壁パネル10のパネル面より屋外側に突出した状態で固定される。具体的には、取付け用ボルトBは、その先端部分が屋内側において後述する壁つなぎ用治具20と連結し、屋外側に突出した後端部分は、壁つなぎ部材Cの先端部C1が螺合する。これにより、壁つなぎ部材Cが外壁パネル10に対して取り付けられ、仮設足場Fと外壁Wとの間の距離が固定され、仮設足場Fを外壁Wに対して堅固に接続することが可能となる。
<外壁パネル10について>
次に、外壁パネル10の構造について図2及び図3を参照しながら説明する。外壁パネル10は、本体部11と、本体部11を保持するフレーム12とを有する。フレーム12は鋼材であり、リップ溝型鋼(C形鋼)からなる枠体で、外壁パネル10の縁部に配置される。フレーム12は、C形鋼に設けられた一対の張り出し部12aの間に本体部11の一部(第二断熱層11d)を挟み込んだ状態で本体部11を保持している。
本体部11は、外壁パネル10のうち、フレーム12以外の部分であり、通気性を備えた外張断熱用の構造となっている。本体部11は、屋外に面する面材11aと、通気層11bと、高密度グラスウールボードからなる第一断熱層11cと、高性能グラスウールからなる第二断熱層11dとを有する。後述するように、通気層11bには、面材11aと第一断熱層11cとの間に介在するスペーサ11eが配設されている(図10及び図11を参照)。
面材11aは、正面視で略矩形状の板材で具体的にはサイディングボードから構成されている。外壁パネル10において、面材11aは、面材11aの上端がフレーム12の上端よりもやや下がっており、面材11aの下端が、フレーム12の下端よりもやや下がった状態で取り付けられている。このため、鉛直方向において互いに隣り合う二つの外壁パネル10の間に形成された横目地W1の奥側には、下側の外壁パネル10のフレーム12の上端部分が位置することになる。
<壁つなぎ用治具20>
続いて、壁つなぎ用治具20について図2から図6を参照しながら説明する。本実施形態の壁つなぎ用治具20は、取付け用ボルトB(壁つなぎ部材Cの先端)を、外壁パネル10に対して接続するための接続用金具である。具体的には、図2及び図3に示すように、壁つなぎ用治具20は、外壁パネル10の縁部に配置されたフレーム12の上面に重なるように固定されるともに、屋外側から挿入された取付け用ボルトBと連結される。
図4及び図5に示すように、壁つなぎ用治具20は、治具本体21と、連結ナット25と、回転規制プレート26と、ベースプレート27と、を主な構成として有している。
図4に示すように、治具本体21は、基部22と連結部23とにより断面がL字状に形成されている。治具本体21は、フレーム12の上面に接合する接合面を有する基部22と、外壁パネル10のパネル面に対して平行に延びるように基部22に連続して設けられ、取付け用ボルトB(壁つなぎ部材Cの先端)と連結する連結部23とを備える。
治具本体21には、基部22及び連結部23にまたがって延びる一対の補強リブ22b、22bが形成されている。これにより、壁つなぎ用治具20は、連結部23に加わる外力に対して必要な強度を確保するように構成されている。
補強リブ22bはライン状に延びる一対の屈曲部によって形成されているが、これに限定されない。例えば、壁つなぎ用治具20の上面にライン状の厚肉部を形成することによって補強リブ22bが形成されてもよい。
基部22には締結孔22aが形成されているとともに、フレーム12の上面には締結用ボルト孔13が形成されている。そして締結用ボルト24(締結部材)を締結孔22a及び締結用ボルト孔13に挿通することによって基部22はフレーム12の上面と接合するように固定される(図10、及び図11参照)。
図5に示すように、連結部23には、取付け用ボルトBが挿入される挿通孔23aが形成されている。取付け用ボルトBは、挿通孔23aに挿通されるとともに、連結ナット25と螺合することによって連結部23に対して連結される。連結ナット25は、締結部材に相当する。
挿通孔23aの外縁部には、連結ナット25の少なくとも一部を収容可能なすり鉢形状の凹部23a2が形成されている。換言すると、凹部23a2は、連結ナット25を収容可能な寸法及び形状を有している。後述するように、凹部23a2に収容された連結ナット25は、すり鉢状の傾斜面に案内されて、取付け用ボルトBとともに変位し、取付け用ボルトBの軸方向を調整することができる。取付け用ボルトBの軸方向調整機能については後述する。
連結部23の自由端である下端には、一対の切欠き23bと、一対の切欠き23bに挟まれた位置に舌片23cが形成されている。図10及び図11に示すように、切欠き23bは、壁つなぎ用治具20をフレーム12に対して固定した際に連結部23とスペーサ11eとの干渉を回避する位置及び形状に形成されている。スペーサ11eは、面材11aと第一断熱層11cとの間に介在し、壁つなぎ用治具20の取り付け位置の近傍に配設される。
また、一対の切欠き23bに挟まれる位置から舌片23cが連結部23の下方に延出している。これにより、壁つなぎ用治具20をフレーム12に対して固定した状態で壁つなぎ用治具20と外壁パネル10との間の接合面を広くすることができる。したがって壁つなぎ用治具20は、外壁パネル10に対してより堅実に固定され、仮設足場Fの安定化を図ることができる。
図6A及び図6Bは、それぞれ連結ナット25の斜視図及び側面図を示している。図6A及び図6Bに示すように、連結ナット25は、六角形状(多角形状)を有するナットであって、取付け用ボルトBと螺合する貫通孔25aと、6つの側面25bと、凸状の湾曲形状を形成するように削り出し加工された湾曲面25cと、面取り加工が施されていない平坦面25dと、を有している。
湾曲面25cは、平坦面25dの反対側に形成された曲面であって、連結ナット25の周縁から中央に向かって緩やかに突出する。湾曲面25cは、面取り加工によって連結ナット25の周縁部に形成される傾斜面25eよりも貫通孔25aに近い位置に形成されている。
湾曲面25cは、連結ナット25が上述した連結部23の凹部23a2に収容された際に、すり鉢状の傾斜面に当接する。湾曲面25cは、当接面に相当する。
図7A及び図7Bは、回転規制プレート26とベースプレート27の斜視図、及び上面図を示している。図8は、回転規制プレート26及びベースプレート27の正面図を示している。図7A、図7B及び図8に示すように、一対の回転規制プレート26は、互いに離隔した状態でベースプレート27に対して固定されている。回転規制プレート26及びベースプレート27は、取付け用ボルトBと螺合する連結ナット25の回転を規制するとともに、連結ナット25を適切な位置に保持する役割を担っている。以下で詳細に説明する。
図8に示すように、一対の回転規制プレート26A、26Bは、ベースプレート27の両側に固定される。これにより、一対の回転規制プレート26A、26Bの間には、連結ナット25を回転不能な状態で収容する収容空間が形成されることとなる。換言すると、一対の回転規制プレート26A、26Bは、連結ナット25の二面幅Sよりも大きく、連結ナット25の最大幅eより小さい間隔を形成するように固定されている。これにより、連結ナット25は、その平坦面25dをベースプレート27に当接させた状態で、左右の回転規制プレート26によって挟まれるため、回転が規制されることとなる。回転規制プレート26A、26Bは、規制部に相当する。
また、一対の回転規制プレート26は、上方から下方に向かって互いに近接するように、ベースプレート27に固定されている。これにより、連結ナット25は、回転規制プレート26の間の距離が、連結ナット25の二面幅Sと等しくなる位置の近傍において保持されることとなる。そのため、連結ナット25が一対の回転規制プレート26A、26Bの間から落下してしまうことを防止することが可能となる。
一対の回転規制プレート26A、26B及びベースプレート27は、鋼製の板材である。回転規制プレート26は、その接合面26aがベースプレート27と当接した状態で溶接によって固定されている。一対の回転規制プレート26A、26Bの左右方向の内側には、連結ナット25の側面25bと当接して連結ナット25の回転を規制する規制面26bが形成されている。
回転規制プレート26の厚み寸法は、連結ナット25の高さ寸法よりも小さい。そのため、一対の回転規制プレート26の間に配設された連結ナット25の湾曲面25cは、回転規制プレート26から突出する。これにより、回転規制プレート26及びベースプレート27が治具本体21の連結部23に対して固定されると、連結ナット25は、連結部23に形成されたすり鉢状の凹部23a2に収容されることとなる(図9を参照)。
<軸方向調整機能>
次に、取付け用ボルトBの軸方向調整機能について説明する。
図9は、取付け用ボルトBの軸方向調整機能の説明図である。図9に示すように、取付け用ボルトBは、連結部23を介して壁つなぎ用治具20に連結される。より具体的には、取付け用ボルトBの先端には連結ナット25が螺合されるとともに、連結ナット25が、連結部23とベースプレート27の間に挟持される。これにより取付け用ボルトBは、壁つなぎ用治具20に対して連結される。
このとき、連結ナット25の少なくとも一部は、挿通孔23aに形成されたすり鉢状の凹部23a2に収容される。そして連結ナット25は、その湾曲面25cが凹部23a2の傾斜面に案内されることによって変位することができる。
また、挿通孔23aの軸部23a1の穴径は、取付け用ボルトBの軸径よりも大きな寸法を有している。そのため、図9に示すように、連結ナット25と螺合された取付け用ボルトBは、その軸方向を変化させることができる。これにより、図3に示すように、取付け用ボルトBが外壁パネル10の面材11aと干渉する虞がある場合であっても、取付け用ボルトBの軸方向を調整することで、面材11aと干渉することを防止することが可能となる。
<壁つなぎ用治具20の固定手順>
次に、壁つなぎ用治具20を介して仮設足場Fを外壁Wに固定する手順の一例について図12(a)~図12(e)を用いて説明する。まず、図12(a)及び図12(b)に示すように、壁つなぎ用治具20が下階の外壁パネル10Bのフレーム12の上面に締結用ボルト24を用いて固定される。このように、壁つなぎ用治具20が固定された外壁パネル10を、外壁パネル部材1と称する。その後、図12(c)に示すように、上階の外壁パネル10Aが取り付けられる。
続いて、図12(d)に示すように、取付け用ボルトBが、壁つなぎ用治具20の挿通孔23aに差し込まれ取り付けられる。このとき、取付け用ボルトBが上階の外壁パネル10A又は下階の外壁パネル10Bと干渉する虞がある場合には、上述した軸方向調整機能によって取付け用ボルトBの軸方向を調整するとよい。これにより、取付け用ボルトBによる外壁パネル10の損傷を防止することが可能となる。
取付け用ボルトBは壁つなぎ部材Cを介して仮設足場Fの支柱F2に接続される。これにより、壁つなぎ部材C及び壁つなぎ用治具20を介して、仮設足場Fは外壁Wから所定の距離に固定される。
最後に、建物が完成すると、図12(e)に示すように、仮設足場Fが撤去された後、壁つなぎ用治具20から取付け用ボルトBが外される。
壁つなぎ用治具20の取り付け方法の別例を、図13(a)~図13(d)に示す。本例及び以降の変形例では、上述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。図13(a)及び図13(b)に示すように壁つなぎ用治具20に予め取付け用ボルトBを取り付けた状態で、壁つなぎ用治具20が下階の外壁パネル10Bに取り付けられる。その後、上階の外壁パネル10Aが設置される。建物が完成して仮設足場Fが撤去された後、壁つなぎ用治具20から取付け用ボルトBが外される。
上述した実施形態では、主として本発明に係る壁つなぎ用治具20及び該治具を備えた外壁パネル10に関して説明した。ただし、上述した形態は、本発明の理解を容易に理解するための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
本実施形態において、連結ナット25には、湾曲面25cが形成されていることとして説明したが、これに限定されない。連結ナット25が、挿通孔23aの凹部23a2の傾斜面に対して変位可能であればよく、凹部23a2の外径寸法が、連結ナット25の最大幅eよりも大きな寸法を有し、凹部23a2内に連結ナット25の少なくとも一部を収容することができればよい。これにより、連結ナット25を、凹部23a2に形成された傾斜面に沿って変位させることができる。ただし、連結ナット25に湾曲面25cを形成することによって、より円滑に連結ナット25を変位させることができ、取付け用ボルトBの軸方向の調整が容易になる。
また、本実施形態において、回転規制プレート26及びベースプレート27は、治具本体21の連結部23に固定されることとして説明したが、これに限定されない。回転規制プレート26及びベースプレート27は、連結部23に対して当接可能な状態で外壁パネル10に固定されていてもよい。
また、本実施形態において、一対の回転規制プレート26はベースプレート27の左右両側に固定されることとして説明したが、これに限定されない。一対の回転規制プレート26は、ベースプレート27の上下に固定されてもよい。
また、回転規制プレート26は、規制面26bを有する一対の板材であるとして説明したが、これに限定されない。連結ナット25の回転を規制することができればよく、ベースプレート27に対して研削加工を施すことによって連結ナット25の回転を規制可能な規制面26bを形成してもよい。
また、本実施形態において、連結部23の下端に一対の切欠き23b、23bを形成することとして説明したが、壁つなぎ用治具20をフレーム12に対して固定した際にスペーサ11eと干渉することがなければ、切欠き23bを形成しなくてもよい。また、切欠き23bが一つのみ形成されることとしてもよい。
1 外壁パネル部材
10 外壁パネル
10A 上階の外壁パネル
10B 下階の外壁パネル
11 本体部
11a 面材
11b 通気層
11c 第一断熱層
11d 第二断熱層
11e スペーサ
12 フレーム
12a 張り出し部
13 締結用ボルト孔
20 壁つなぎ用治具
21 治具本体
22 基部
22a 締結孔
22b 補強リブ
23 連結部
23a 挿通孔
23a1 軸部
23a2 凹部
23b 切欠き
23c 舌片
24 締結用ボルト
25 連結ナット(連結部材、ナット)
25a 貫通孔
25b 側面
25c 湾曲面(当接面)
25d 平坦面
25e 傾斜面
26、26A、26B 回転規制プレート(規制部)
26a 接合面
26b 規制面
27 ベースプレート
F 仮設足場
F1 足場板
F2 支柱
C 壁つなぎ部材
C1 先端部
C2 接続部材
C3 回転操作部材
C4 パイプクランプ
B 取付け用ボルト
W 外壁
W1 横目地
S 二面幅
e 最大幅

Claims (6)

  1. 複数の外壁パネルを並べて配置する外壁に、壁つなぎ部材を介して足場を固定するときに用いられる壁つなぎ用治具であって、
    前記複数の外壁パネル間の間隙において前記外壁パネルに固定される基部と、
    前記外壁パネルのパネル面に対して平行に延びるように前記基部に連続して設けられ、前記壁つなぎ部材と連結する連結部と、
    前記壁つなぎ部材の先端部において前記壁つなぎ部材と螺合し、前記壁つなぎ部材を前記連結部に対して連結する締結部材と、を備え、
    前記連結部には、前記壁つなぎ部材を挿通する挿通孔が形成されており、
    前記挿通孔の外縁部には、前記締結部材の少なくとも一部を収容可能なすり鉢状の凹部が形成されていることを特徴とする壁つなぎ用治具。
  2. 前記締結部材は、前記壁つなぎ部材と螺合する貫通孔と、前記すり鉢状の凹部と当接する当接面と、を有し、
    前記当接面は、凸状に湾曲していることを特徴とする請求項1に記載の壁つなぎ用治具。
  3. 前記締結部材は、多角形状を有するナットであって、
    前記壁つなぎ用治具は、前記ナットの回転を規制する一対の規制部を有し、
    前記一対の規制部は、前記挿通孔の両側において、前記ナットの互いに対向する二面幅より大きく、前記ナットの最大幅よりも小さい間隔で互いに離隔していることを特徴とする請求項1に記載の壁つなぎ用治具。
  4. 前記一対の規制部は、前記一対の規制部の間の距離が上方から下方に向かうにつれて小さくなるように位置していることを特徴とする請求項3に記載の壁つなぎ用治具。
  5. 前記壁つなぎ用治具には、前記基部と前記連結部とにまたがって延びる補強リブが形成されていることを特徴とする請求項1に記載の壁つなぎ用治具。
  6. 複数並べて配置されることにより外壁を構成する外壁パネル部材であって、
    前記外壁パネル部材は、
    壁つなぎ部材を介して足場を固定するときに用いられる壁つなぎ用治具と、該壁つなぎ用治具が固定される外壁パネルと、を有し、
    前記壁つなぎ用治具は、
    前記複数の外壁パネル間の間隙において前記外壁パネルに固定される基部と、
    前記外壁パネルのパネル面に対して平行に延びるように前記基部に連続して設けられ、前記壁つなぎ部材と連結する連結部と、
    前記壁つなぎ部材の先端部において前記壁つなぎ部材と螺合し、前記壁つなぎ部材を前記連結部に対して連結する締結部材と、を備え、
    前記連結部には、前記壁つなぎ部材を挿通する挿通孔が形成されており、
    前記挿通孔の外縁部には、前記締結部材の少なくとも一部を収容可能なすり鉢状の凹部が形成されていることを特徴とする外壁パネル部材。
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