JP2024039192A - 単結晶製造装置 - Google Patents

単結晶製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2024039192A
JP2024039192A JP2022143556A JP2022143556A JP2024039192A JP 2024039192 A JP2024039192 A JP 2024039192A JP 2022143556 A JP2022143556 A JP 2022143556A JP 2022143556 A JP2022143556 A JP 2022143556A JP 2024039192 A JP2024039192 A JP 2024039192A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mirror
chamber
single crystal
induction heating
camera
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2022143556A
Other languages
English (en)
Inventor
優作 鈴木
Yusaku Suzuki
利行 佐藤
Toshiyuki Sato
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumco Corp
Original Assignee
Sumco Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumco Corp filed Critical Sumco Corp
Priority to JP2022143556A priority Critical patent/JP2024039192A/ja
Publication of JP2024039192A publication Critical patent/JP2024039192A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)

Abstract

【課題】保温筒の有無及びその垂直方向の位置によらず、溶融帯を斜め下方から撮影することが可能な単結晶製造装置を提供する。【解決手段】単結晶製造装置1は、設置高さ位置が異なる複数の覗窓13A,13Bを有するチャンバー10と、チャンバー10内に設置された誘導加熱コイル15と、チャンバー10内かつ誘導加熱コイル15の下方に設置された保温筒16と、チャンバー10の外側に設置され、複数の覗窓13A,13Bのいずれかを通してチャンバー10の内部を撮影する第1カメラ19Cと、チャンバー内壁に設置されたミラー20とを備える。ミラー20は、保温筒16の上端よりも下方に設置され、かつ誘導加熱コイル15と保温筒16との隙間17から写し出される溶融帯5からの光を第1カメラ19Cに向けて反射させるように配置される。第1カメラ19Cは、ミラー20の反射面に映る溶融帯5の光の鏡像を撮影する。【選択図】図1

Description

本発明は、FZ(Floating Zone)法による単結晶の製造に用いられる単結晶製造装置に関する。
シリコン単結晶の製造方法としてFZ法が知られている。FZ法は、多結晶シリコンからなる原料ロッドの一部を加熱して溶融帯を生成し、溶融帯の上方及び下方にそれぞれ位置する原料ロッド及び種結晶を徐々に降下させることにより、種結晶の上方に大きな単結晶を成長させる方法である。FZ法ではCZ(Czochralski)法のように石英ルツボを使用しないため、酸素濃度が非常に低い単結晶を製造することができる。
FZ法では単結晶育成工程中に溶融帯をカメラで撮影し、撮影画像に基づいて結晶成長条件を自動制御することが行われている。例えば、特許文献1には、FZ単結晶引上げにおいて3つのカメラを使用し、炉内の温度や寸法を計測する方法が記載されている。特許文献2には、FZ単結晶引上げにおいて4つのカメラを使用し、結晶直径やゾーン長を計測し、誘導加熱コイルへの供給電力や原料の下降速度などを制御することが記載されている。
特許文献3には、炉外に設置した直角プリズムミラーを用いてカメラの光路を変換することにより、溶融帯の上方幾何学量及び下方幾何学量を一つのカメラで撮影することが記載されている。特許文献4には、誘導加熱コイルの下方に保温筒を設置し、溶融帯が固化する過程におけるシリコン単結晶の温度を制御することが記載されている。
特表2020-507554号公報 特許第4016363号公報 特開2009-234879号公報 特開2019-108248号公報
誘導加熱コイルの真横に設置した覗窓から溶融帯を観察する場合、誘導加熱コイルの上方及び下方に位置する溶融帯を同時に観察することはできるが、誘導加熱コイルの内側に位置する溶融帯を観察することができない。このため、誘導加熱コイルの上方に覗窓を設置して、溶融帯を斜め上方から撮影することが行われる。
誘導加熱コイルの上方に覗窓を設置することにより、原料ロッドと誘導加熱コイルとの間から溶融帯の状況を撮影できるものの、誘導加熱コイルよりも下方に位置する溶融帯の状況(特に溶融帯と単結晶との固液界面近傍)を撮影できないため、誘導加熱コイルの下方にも覗窓を設置する必要がある。
しかしながら、シリコン単結晶の熱履歴を調整するために誘導加熱コイルの下方に保温筒が設置される場合、その位置によっては、誘導加熱コイルの下方に設置した覗窓からの視野が保温筒に遮られ、溶融帯を撮影できないという問題がある。
したがって、本発明の目的は、保温筒の有無及びその位置によらず、溶融帯を斜め下方から撮影することが可能な単結晶製造装置を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明による単結晶製造装置は、原料ロッドの下端を溶融して得られる溶融帯から単結晶インゴットを育成するFZ法による単結晶製造装置であって、設置高さ位置が異なる複数の覗窓を有するチャンバーと、前記チャンバー内に設置された誘導加熱コイルと、前記チャンバー内かつ前記誘導加熱コイルの下方に設置された保温筒と、前記チャンバーの外側に設置され、前記複数の覗窓のいずれかを通して前記チャンバーの内部を撮影する第1カメラと、前記チャンバー内壁に設置されたミラーとを備え、前記ミラーは、前記保温筒の上端よりも下方に設置され、かつ前記誘導加熱コイルと前記保温筒との隙間から写し出される溶融帯からの光を前記第1カメラに向けて反射させるように配置され、前記第1カメラは、前記ミラーの反射面に映る前記溶融帯の光の鏡像を撮影することを特徴とする。
本発明によれば、誘導加熱コイルよりも下方に設置された覗窓から誘導加熱コイルの内側に存在する溶融帯を観察しようとしても保温筒が邪魔をして直接観察できない場合でも、ミラーを利用して別の方向から溶融帯を撮影することができる。したがって、誘導加熱コイル及び保温筒の位置によらず、誘導加熱コイルの内側領域に存在する溶融帯を斜め下方からカメラで撮影することができる。
本発明による単結晶製造装置は、前記チャンバー内で前記ミラーを上下左右に移動可能且つ角度変更可能に保持する固定治具をさらに備え、前記固定治具は、前記チャンバーの内壁面に取り付けられていることが好ましい。この構成によれば、チャンバー内へのミラーの設置及び位置調整を容易に行うことができる。
本発明において、前記ミラーはシリコン製であることが好ましい。これにより、ミラーの信頼性及び耐久性を確保することができ、単結晶の汚染を防止することができる。
本発明による単結晶製造装置は、前記チャンバーの外側に設置され、前記誘導加熱コイルを側方から観察可能な位置に設けられた前記覗窓を通して前記チャンバーの内部を撮影する第2カメラをさらに備え、前記第2カメラは、前記誘導加熱コイルの上方及び下方にそれぞれ位置する前記溶融帯の上部及び下部を撮影することが好ましい。これにより、直胴部育成工程において溶融帯の上端部から下端部までを広範囲に撮影し、撮影画像に基づいて直胴部育成工程の自動制御を行うことができる。
本発明による単結晶製造装置は、前記チャンバーの外側に設置され、前記誘導加熱コイルよりも上方に設置された前記覗窓を通して前記チャンバーの内部を撮影する第3カメラをさらに備え、前記第3カメラは、前記溶融帯を斜め上方から撮影することが好ましい。これにより、シード絞り工程において誘導加熱コイルの上方に位置する溶融帯と単結晶との固液界面を撮影することができ、撮影画像に基づいてシード絞り工程の自動制御を行うことができる。
本発明において、前記第1カメラは、前記誘導加熱コイルを側方から観察可能な位置に設けられた前記覗窓を通して前記ミラーの反射面に映る前記溶融帯の光の鏡像を撮影することが好ましい。通常、誘導加熱コイルの側方に設置された覗窓から溶融帯の内側領域を直接観察することはできないが、ミラー越しに観察することにより、誘導加熱コイルの側方に設けられた覗窓から誘導加熱コイルの内側領域を観察することができる。
本発明において、前記第1カメラは、前記誘導加熱コイルよりも上方又は下方に設置された前記覗窓を通して前記ミラーの反射面に映る前記溶融帯の光の鏡像を撮影してもよい。このように、本発明によれば、覗窓の位置によらず、誘導加熱コイルの内側領域に存在する溶融帯を斜め下方からカメラで撮影することができる。
本発明によれば、保温筒の有無及びその位置によらず、溶融帯を斜め下方から撮影することが可能な単結晶製造装置を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態による単結晶製造装置の構成を示す略側面断面図である。 図2は、カメラとミラーとの位置関係を示す略平面断面図である。 図3は、ミラーの形状の一例を示す略斜視図である。 図4は、固定治具の構成を示す図であって、図4(a)は略側面図、(b)は略平面図である。 図5は、カメラを用いて結晶育成条件を制御する方法の説明図であって、シード絞り工程中における単結晶製造装置の動作を示す略側面断面図である。 図6は、カメラを用いて結晶育成条件を制御する方法の説明図であって、テーパー部育成工程中における単結晶製造装置の動作を示す略側面断面図である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態による単結晶製造装置の構成を示す略側面断面図である。
図1に示すように、この単結晶製造装置1は、シリコン単結晶4をFZ法により育成するための装置であって、原料ロッド2及び種結晶3上に成長するシリコン単結晶4が収容される水冷式のチャンバー10と、原料ロッド2を回転可能及び昇降可能に支持する上軸11と、種結晶3及びシリコン単結晶4を回転可能及び昇降可能に支持する下軸12と、原料ロッド2の下端部を加熱する誘導加熱コイル15と、誘導加熱コイル15の下方に配置された保温筒16と、結晶成長が進んで大型化したシリコン単結晶4の重量を支える単結晶保持具18と、原料ロッド2とシリコン単結晶4との間の溶融帯5(シリコン融液)にドープガスを供給するガスドープ装置(不図示)と、チャンバー10の外側から内部を撮影する3台のカメラ19A~19Cと、チャンバー10内に設置されたミラー20とを備えている。
原料ロッド2はモノシラン等のシリコン原料を精製して得られた高純度多結晶シリコンからなり、原料ロッド2の上端部は上軸11の下端部に取り付けられている。種結晶3の下端部は下軸12の上端部に取り付けられている。上軸11及び下軸12は、図示しない駆動機構によってそれぞれ回転及び昇降駆動される。
誘導加熱コイル15は、原料ロッド2又は溶融帯5を取り囲む扁平コイルであり、原料ロッド2の下端部を誘導加熱することにより、原料ロッド2とシリコン単結晶4との間に溶融帯5を発生させる。誘導加熱コイル15の出力は高周波発振器によって制御される。
保温筒16は、誘導加熱コイル15の下方において溶融帯5の下部5b(結晶側溶融帯)を取り囲む円環状の部材である。保温筒16は、溶融帯5の下部5bの形状及び結晶化直後のシリコン単結晶4の熱履歴を制御して高品質な単結晶を育成するために設けられており、その開口径は育成されるシリコン単結晶4の狙い直径よりも少し大きい程度である。
単結晶保持具18は、シリコン単結晶4のテーパー部4aに当接してシリコン単結晶4を保持することにより、種結晶3及び下軸12にシリコン単結晶4の大きな重量が掛からないようにシリコン単結晶4の重量の大部分を受け止める。
チャンバー10は、誘導加熱コイル15が収容されたメインチャンバー10Aと、メインチャンバー10Aの上部に接続されたトップチャンバー10Bと、メインチャンバー10Aの下部に接続されたボトムチャンバー10Cとで構成されており、シリコン単結晶4の育成はメインチャンバー10A内で行われる。トップチャンバー10B内には原料ロッド2が収容されており、ボトムチャンバー10C内には成長後のシリコン単結晶4が収容される。
メインチャンバー10Aには、誘導加熱コイル15とほぼ同じ高さ位置に設けられた第1覗窓13Aと、誘導加熱コイル15よりも上方に設けられた第2覗窓13Bが設けられている。そして第1覗窓13Aの外側には、2台のカメラ19A、19Cが設けられており、第2覗窓13Bの外側には1台のカメラ19Bが設けられている。
カメラ19A(第2カメラ)は、第1覗窓13Aの外側に設置されており、誘導加熱コイル15の上方及び下方にそれぞれ位置する溶融帯5の上部5a及び下部5bを誘導加熱コイル15の真横から撮影する。カメラ19Aから見て溶融帯5の中心部5cは誘導加熱コイル15の裏側に位置するため、溶融帯5の中心部5cをカメラ19Aで観察することはできない。
カメラ19B(第3カメラ)は、第2覗窓13Bの外側に設置されており、誘導加熱コイル15の内側領域を斜め上方から撮影するために設けられている。
カメラ19C(第1カメラ)は、カメラ19Aと共に第1覗窓13Aの外側に設置されており、炉内に設置されたミラー20の反射面に映る溶融帯5の鏡像を撮影する。上記のように、第1覗窓13Aは誘導加熱コイル15の側方に設けられているため、第1覗窓13Aから誘導加熱コイル15の内側領域を直接観察することはできない。また、誘導加熱コイル15よりも下方に位置する覗窓が設けられていたとしても、当該覗窓から誘導加熱コイル15の内側領域に向かう視野が保温筒16に遮られる場合には、誘導加熱コイル15の内側領域を斜め下方から観察することができない。しかし、本実施形態においてはチャンバー10内にミラー20を設置し、誘導加熱コイル15の内側領域をミラー20越しに撮影するので、第1覗窓13Aから普通に見ても捉えることができない誘導加熱コイル15の内側領域に存在する溶融帯5を捉えることができる。
ミラー20は、保温筒16の上端よりも下方かつ誘導加熱コイル15と保温筒16との間の隙間17を通過した溶融帯5の輻射光を受光できる位置に設置されており、メインチャンバー10Aの内壁面に固定治具30を介して固定されている。ミラー20の反射面には、溶融帯5からの光が映り込むので、カメラ19Cは溶融帯5をミラー20越しに撮影することができる。
メインチャンバー10Aには、誘導加熱コイル15の内側領域を斜め下方から観察するための第3覗窓(不図示)が設けられていてもよい。結晶品質の維持・向上のために設けられる保温筒16の高さ位置は結晶育成条件に応じて適宜調整され、第3覗窓から溶融帯5の中心部5cに向かう視野が保温筒16に遮られない場合もある。そのような場合には、第3覗窓が有効となるので、第3覗窓の外側にカメラを設置して、誘導加熱コイル15の内側領域を斜め下方から直接撮影することが可能となる。このように、チャンバー10自体は、溶融帯5の中心部5c直接撮影する場合とミラー20越しに撮影する場合の両方に対応可能なものである。
図2は、カメラ19Cとミラー20との位置関係を示す略平面断面図である。
図2に示すように、ミラー20は、第1覗窓13Aからチャンバー10内を見たときに、誘導加熱コイル15や保温筒16によって視線が遮られないように、誘導加熱コイル15等の中央の炉内部品から見て横方向にずれた位置に配置されている。二点鎖線で示すように、溶融帯5からの光は、誘導加熱コイル15及び保温筒16に遮られることなくミラー20に到達し、ミラー20の反射面で反射してカメラ19Cに到達する。ミラー20と溶融帯5の中心部5cとを結ぶ直線上に保温筒16が存在することがないようにミラー20が設置されているので、ミラー20の反射面には誘導加熱コイル15の内側領域に存在する溶融帯5が映り込む。したがって、第1覗窓13Aの外側に設置されたカメラ19Cは、溶融帯5をミラー20越しに撮影することができる。
図3は、ミラー20の形状の一例を示す略斜視図である。
図3に示すように、本実施形態によるミラー20は矩形平板状の部材であり、鏡面加工が施された反射面20aのサイズは例えば150mm×23mm程度である。ミラー20の形状は矩形平板形状に限定されず、円板形状でもよく、ブロック形状でもよい。ただしミラー20が薄い板状である場合、高温下で反りが発生するおそれがあるので、ある程度の厚みがあることが望ましい。
本実施形態によるミラー20は単結晶シリコンからなることが好ましい。ミラー20をシリコン製とすることで、FZ法により育成されるシリコン単結晶4の汚染を防止することができる。
ミラー20は固定治具30を介してメインチャンバー10A内に設置されている。固定治具30は、ミラー20の外周部を保持し、これによりミラー20は固定治具30に取り付けられている。
図4は、固定治具の構成を示す図であって、図4(a)は略側面図、(b)は略平面図である。
図4に示すように、固定治具30は例えばSUS製の部材であって、ミラー20を保持するミラーホルダ31と、ミラーホルダ31の位置及び向きを上下左右に変更可能な可動部材32とで構成されている。可動部材32は、ヒンジ部33、第1アーム部34、第1締結部35、中間シャフト36、第2締結部37、第2アーム部38、固定部39を有する。ミラーホルダ31はヒンジ部33を介して第1アーム34の一端部に接続されており、第1アーム34の他端部は第1締結部35を介して垂直方向に延在する中間シャフト36の下部に取り付けられている。また第2アーム部38の一端部は第2締結部37を介して中間シャフト36の上部に取り付けられており、第2アーム部38の他端部は固定部39を介してチャンバー10の内壁面に取り付けられている。
ミラー20の上下方向の位置の調整は、中間シャフト36に対する第1アーム部34及び第2アーム部38の少なくとも一方の高さ位置を変更することによって行うことができる。またミラー20の左右方向の位置の変更は、中間シャフト36を回転軸とする第1アーム部34及び第2アーム部38の回転角度を調整することによって行うことができる。さらにミラー20の角度(チルト角)は、ヒンジ部33の角度を調整することによって行うことができる。
固定治具30の固定部39は、チャンバー10に予め設けられた接続ポートに接続されて固定されてもよい。接続ポートは炉内にアクセス可能な開口ポートであり、例えば計器類を炉内に設置する目的で設けられたものである。固定治具30を接続ポートに設置することにより、チャンバー10の内壁面を加工することなく固定治具30を取り付けることができる。固定治具30を介してチャンバー10内に設置されたミラー20は、溶融帯5の中心部5cが映り込むように、その位置及び向きが調整される。
次に、FZ法による単結晶の製造方法について説明する。FZ法では、原料ロッド2の先端部を溶融して種結晶3に融着させる融着工程、結晶直径を細く絞ることによりシリコン単結晶4中の転位を排除するシード絞り工程、結晶直径を徐々に拡大させたテーパー部4aを育成するテーパー部育成工程、結晶直径が一定に維持された直胴部4bを育成する直胴部育成工程、結晶直径を徐々に縮小させたテイル部を育成するテイル部育成工程が順に行われる。そして、カメラ19Aは、その全工程において、誘導加熱コイル15の上方及び下方における原料ロッド2、溶融帯5及びシリコン単結晶4の形状を撮影し、撮影画像は結晶育成条件の制御を制御する。制御項目は、原料送り速度、原料回転速度、誘導加熱コイル15の出力、結晶送り速度、結晶回転速度等である。
またカメラ19Bは、主にシード絞り工程において原料ロッド2の下端部から溶融帯5の中心部5cまでの範囲を撮影し、撮影画像に基づいてシード絞り工程の自動制御が行われる。カメラ19Cは、シード絞り工程及びテーパー部育成工程において溶融帯5の中心部5cからシリコン単結晶4の上端部までの範囲を撮影し、撮影画像に基づいてテーパー部育成工程の自動制御が行われる。
図5は、カメラ19Bを用いて結晶育成条件を制御する方法の説明図であって、シード絞り工程中における単結晶製造装置の動作を示す略側面断面図である。
図5に示すように、カメラ19Bの撮影画像に基づく結晶育成条件の制御は、主にシード絞り工程中に行われる。シード絞り工程中は、溶融帯と単結晶との固液界面が誘導加熱コイル15の上面よりも上方に位置するため、上側のカメラ19Bから固液界面を観察することができる。
シリコン単結晶4の成長が進むにつれて固液界面の高さ位置は徐々に低下し、テーパー部育成工程の前半には固液界面が誘導加熱コイル15の上面を下回る。このような状況になると、固液界面が誘導加熱コイル15の内側に隠れてしまうため、カメラ19Bを用いて固液界面を撮影することが難しくなる。そこで、固液界面の撮影に使用するカメラをカメラ19Bからカメラ19Cに切り替える。
図6は、カメラ19Cを用いて結晶育成条件を制御する方法の説明図であって、テーパー部育成工程中における単結晶製造装置の動作を示す略側面断面図である。
図6に示すように、カメラ19Cの撮影画像に基づく結晶育成条件の制御は、主にテーパー部4aを育成するためのテーパー部育成工程、特にテーパー部育成工程の前半に行われる。テーパー部育成工程中は、カメラ19Cの撮影画像に基づいて固液界面における結晶直径と高さ方向の位置が精密に制御される。
以上説明したように、本実施形態による単結晶製造装置1は、チャンバー10内にミラー20を設置し、ミラー20に写り込む溶融帯5の中心部5cをカメラ19Cで撮影するように構成したので、光路の途中に保温筒16が存在することによって誘導加熱コイル15の下方に設置された覗窓から溶融帯5の中心部5cを直接観察できない条件下においても、溶融帯5の中心部5cをミラー20越しに撮影することができる。
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能であり、それらも本発明の範囲内に包含されるものであることはいうまでもない。
例えば、上記実施形態においては、誘導加熱コイル15よりも下方にミラー20を設置し、溶融帯5の中心部5cをミラー20越しに撮影する場合を例に挙げたが、誘導加熱コイル15よりも上方にミラー20を設置し、溶融帯の中心部5cを斜め上方から撮影することも可能である。
また、上記実施形態においては、誘導加熱コイル15を側方から観察可能な位置に設けられた覗窓13Aを通してミラー20の反射面に映る溶融帯5の光の鏡像をカメラ19Aで撮影しているが、誘導加熱コイル15よりも上方に設置された覗窓13Bを通してミラーの反射面に映る溶融帯5の光の鏡像をカメラ19Bで撮影することも可能である。あるいは、誘導加熱コイル15よりも下方に設置された覗窓(不図示)を通してミラー20の反射面に映る溶融帯5の光の鏡像をカメラ19で撮影してもよい。
1 単結晶製造装置
2 原料ロッド
3 種結晶
4 シリコン単結晶
4a テーパー部
4b 直胴部
5 溶融帯
5a 上部
5b 下部
5c 中心部
10 チャンバー
10A メインチャンバー
10B トップチャンバー
10C ボトムチャンバー
10p 接続ポート
11 上軸
12 下軸
15 誘導加熱コイル
16 保温筒
17 隙間
18 単結晶保持具
19A カメラ(第2カメラ)
19B カメラ(第3カメラ)
19C カメラ(第1カメラ)
20 ミラー
20a 反射面
20b、20b 端面
30 固定治具
31 ミラーホルダ
32 可動部材
33 ヒンジ部
34 第1アーム部
35 第1締結部
36 中間シャフト
37 第2締結部
38 第2アーム部
39 固定部

Claims (8)

  1. 原料ロッドの下端を溶融して得られる溶融帯から単結晶を育成するFZ法による単結晶製造装置であって、
    設置高さ位置が異なる複数の覗窓を有するチャンバーと、
    前記チャンバー内に設置された誘導加熱コイルと、
    前記チャンバー内かつ前記誘導加熱コイルの下方に設置された保温筒と、
    前記チャンバーの外側に設置され、前記複数の覗窓のいずれかを通して前記チャンバーの内部を撮影する第1カメラと、
    前記チャンバー内壁に設置されたミラーとを備え、
    前記ミラーは、前記保温筒の上端よりも下方に設置され、かつ前記誘導加熱コイルと前記保温筒との隙間から写し出される前記溶融帯からの光を前記第1カメラに向けて反射させるように配置され、
    前記第1カメラは、前記ミラーの反射面に映る前記溶融帯の光の鏡像を撮影することを特徴とする単結晶製造装置。
  2. 前記チャンバー内で前記ミラーを上下左右に移動可能且つ角度変更可能に保持する固定治具をさらに備え、
    前記固定治具は、前記チャンバーの内壁面に取り付けられている、請求項1に記載の単結晶製造装置。
  3. 前記ミラーはシリコン製である、請求項1に記載の単結晶製造装置。
  4. 前記チャンバーの外側に設置され、前記誘導加熱コイルを側方から観察可能な位置に設けられた前記覗窓を通して前記チャンバーの内部を撮影する第2カメラをさらに備え、
    前記第2カメラは、前記誘導加熱コイルの上方及び下方にそれぞれ位置する前記溶融帯の上部及び下部を撮影する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の単結晶製造装置。
  5. 前記チャンバーの外側に設置され、前記誘導加熱コイルよりも上方に設置された前記覗窓を通して前記チャンバーの内部を撮影する第3カメラとをさらに備え、
    前記第3カメラは、前記溶融帯を斜め上方から撮影する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の単結晶製造装置。
  6. 前記第1カメラは、前記誘導加熱コイルよりも上方に設置された前記覗窓を通して前記ミラーの反射面に映る前記溶融帯の光の鏡像を撮影する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の単結晶製造装置。
  7. 前記第1カメラは、前記誘導加熱コイルを側方から観察可能な位置に設けられた前記覗窓を通して前記ミラーの反射面に映る前記溶融帯の光の鏡像を撮影する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の単結晶製造装置。
  8. 前記第1カメラは、前記誘導加熱コイルよりも下方に設置された前記覗窓を通して前記ミラーの反射面に映る前記溶融帯の光の鏡像を撮影する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の単結晶製造装置。
JP2022143556A 2022-09-09 2022-09-09 単結晶製造装置 Pending JP2024039192A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022143556A JP2024039192A (ja) 2022-09-09 2022-09-09 単結晶製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022143556A JP2024039192A (ja) 2022-09-09 2022-09-09 単結晶製造装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024039192A true JP2024039192A (ja) 2024-03-22

Family

ID=90326440

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022143556A Pending JP2024039192A (ja) 2022-09-09 2022-09-09 単結晶製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024039192A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7682452B2 (en) Apparatus and methods of growing void-free crystalline ceramic products
US7868708B2 (en) Method and apparatus for making a highly uniform low-stress single crystal by drawing from a melt and uses of said crystal
JP2002527341A (ja) シリコン結晶成長を制御するための方法およびシステム
TWI675131B (zh) 單結晶的製造方法及裝置
CN115461500B (zh) 单晶制造装置及单晶的制造方法
WO2021129546A1 (zh) 用于半导体单晶生长中的温度控制的系统和方法
CN102534779A (zh) 单一组分氧化物晶体的制备方法
JP2024039192A (ja) 単結晶製造装置
JP2001019588A (ja) 単結晶直径の制御方法及び結晶成長装置
TWI762268B (zh) 單結晶製造裝置及單結晶的製造方法
CN116536751A (zh) 直拉单晶的制备方法以及单晶炉
KR20230051263A (ko) 단결정의 제조 방법
WO2023033111A1 (ja) 単結晶の製造方法及び単結晶製造装置
JP3725280B2 (ja) 蛍石単結晶の製造装置及び製造方法
TWI785410B (zh) 單結晶製造系統及單結晶製造方法
JPH11130585A (ja) 単結晶引上装置
WO2023195217A1 (ja) シリコン単結晶の製造方法及び装置並びにシリコンウェーハの製造方法
JPS63281022A (ja) 単結晶成長装置における融液面のレベル測定方法
KR20240126296A (ko) 단결정 잉곳 성장 장치
JPS6287482A (ja) 単結晶製造装置
JPH0534317B2 (ja)
JPH0859388A (ja) 単結晶体の製造装置
JPH04144990A (ja) 結晶成長方法
JPH06313736A (ja) 半導体単結晶製造装置用融液面温度測定装置
JPS62278186A (ja) 半導体単結晶の製造方法及び装置