JP2023548379A - 時間分解陽電子放射断層撮影エンコーダ・システム - Google Patents

時間分解陽電子放射断層撮影エンコーダ・システム Download PDF

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Abstract

サイノグラム形跡又は画像再構成を行わずに、事象毎、リアルタイム、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影画像を生成するための、時間分解PET撮像システム。第3次元は、2つの協働する検出器によって検出される陽電子事象からの、ガンマ線の到着時間の間のΔTを測定することによってもたらされる。応答線に沿った陽電子事象のロケーションを決定するために、測定は、高速シンチレータと、一定比率弁別器と、デジタル・インターバロメータとを含む。消滅過程における各光子の到着時間は、ピコ秒分解能を有するクロック周波数を基準にして記録される。この手法は、著しく少ない陽電子事象を必要とし、従ってより少ない検出器が必要であり、それによって結果として、従来のPETシステムと比べて生成がより効率的で、より経済的な、ガンマ事象毎、リアルタイムTPET撮像システムを生じる。

Description

本出願は、そのそれぞれが参照によりその全体が本明細書に組み込まれている、2021年6月7日に出願した米国特許非仮出願第17/340,485号、及び2020年11月9日に出願した米国特許非仮出願第17/093,095号の利益を主張するものである。
本発明の全体的な概念は、時間分解陽電子放射断層撮影(「TPET:Time-Resolved Positron Emission Tomography」)システムに関する。より詳細には、単一のビューのみ、より少ない検出器を必要とし、画像再構成を行うこと必要とせず、減衰補正のための追加的/同時のコンピュータ断層撮影(「CT:computed tomography」)を必要とせずに、高解像度PET画像を生じる、事象毎、すなわちリアルタイム撮像を提供する、ずっと簡単な時間分解PET撮像システムに関する。
陽電子が崩壊するとき、それは、180度互いに反対の方向を有する2つのガンマ線を生成する(図1Aを参照)。陽電子の運動量による角度における小さな誤差はあるが、陽電子放射断層撮影(「PET:Positron Emission Tomography」)に対してそれを撮像することは、無視できるほど小さいと想定される。PET撮像において、2つのガンマ線の検出によって形成される線は、「応答線」(「LOR:Line of Response」)と呼ばれる。陽電子放射断層撮影の分野において、最先端の光電子増倍管、及び比較的低速なシンチレータが、数十年の間、シンチレータ・ベースの光学検出システムの、タイミング分解能を制限してきたことが知られている。また、既存のPETシステムは、対象物の完全な画像を形成するためには、平面内のすべてのビューを必要とすることが知られている。これらのシステムは、画像を形成するために、多数のLORの交点を見出すように試みるソフトウェア・アルゴリズムを利用する。図1Bに、点放射源に対するLORが示される。円は、点放射源からのガンマ線を検出することができる検出器を意味する。典型的な、最先端の、従来技術のリングPET断層撮影装置は、リング内に数百個の検出器要素を有することになり、例えば図1Dを参照されたい。従来技術では、単一のリング内に、100,000個より多いLORが存在するようになる。画像を形成するためにこのLORのセットを用いると、LORは、高速のコンピュータによって規則的な形式で配置されなければならない。配置はサイノグラムと呼ばれ、プロセスはソーティングと呼ばれる。
図1Cから、画像が陽電子の2つのロケーションを有する場合は、陽電子の厳密なロケーションを識別するために、LORの交点を見出すプロセスは、より複雑になることが分かる。実際、陽電子の単一の放射源を識別するためには、2つ以上のLOR交点を常に必要とする。画像内の陽電子事象の数百のロケーションを考慮すると、近似的画像を形成するためには、数百万のLORの交点を必要とすることが理解される。数百万のLORを解釈するプロセスは、「画像再構成」と呼ばれる。これは、これは従来技術において良く知られており、例えば特許文献1を参照すると、以下が開示されている:「並行投影にソートされた後、同時事象によって定義されるLORは、患者内の陽電子放出放射性核種の3次元分布を再構成するために用いられる」。特許文献1の段落[0005]強調を追加。さらに、ヘンセラーは、「撮像システム812は、患者内の陽電子放出放射性核種の3次元分布を再構成し、有用な画像を医師又は操作者に表示するために、ガンマ相互作用の開始を用い得る」ことを教示している。特許文献1の段落[0051]。画像再構成のプロセスは、強力なコンピュータの使用を必要とし、通常、完了するのに数分間を必要とし、診断の視点からは時間がかかる。図2Aは、特許文献1によって示された、従来技術のPET撮像システムを示す。
図2Aに示されるように、最先端の画像再構成で通常用いられる2つの主要なコンピュータは、コンピュータ可読媒体806とラベル付けされたボックスによって表され、そこではソート・プロセスが生じ、サイノグラムのメモリが配置され、さらにプロセッサ810は、再構成プロセッサであり、通常、強力なコンピュータとなる。再構成プロセスは、統計的プロセス又は逆投影法プロセスのいずれかとなるが、近似画像を形成するのに高速コンピュータを用いて、数分間が必要になる。
アバランシェ・フォトダイオードの出現は、光電子増倍管を置き換え始め、シンチレータ・システムの時間分解能において、及び磁界に対する耐性などの他のパラメータにおいて、主要な改善をもたらした。シリコン光電子増倍管(SiPM:Silicon photomultiplier)に対して適用されたアバランシェ・フォトダイオード技術は、ガンマ線が特定の応答線(「LOR」)に沿って移動するのにかかる時間を測定することを可能にした。言い換えれば、改善された時間分解能は、LORに沿った消滅事象のロケーションの精密な測定を可能にする。この時間測定は、本明細書で開示される時間分解陽電子放射断層撮影システムのための基礎であり、本明細書ではTPET撮像システムと呼ばれる。TPET撮像システムは、図2Aに示される、及び特許文献1で述べられ、現在市販されているものなどの、既存の飛行時間システムと混同されるべきではない。例えば、特許文献1は、以下を開示している。
飛行時間(TOF:Time-of-flight)陽電子放射断層撮影(PET)(「TOF-PET」)は、陽電子消滅事象から生じる、2つのガンマ光子の検出時間の差ΔTの測定に基づく。この測定は、500~800ps(ピコ秒)の時間分解能を仮定して、約75~120mmFWHMの分解能によって、消滅事象がLORに沿って局在化されることを可能にする。スキャナの空間分解能と比べて、正確さは低いが、この近似局在化は、ランダム同時発生率を低減することと、及び特に大きな対象物を撮像するとき、再構成の安定性及び信号対雑音比(SNR)の両方を改善することとにおいて、有効である。従って、TOF-PETにおいて、「TOF」座標ΔTは、s及びφと一緒に記憶される。
特許文献1の段落[0010]。
当技術分野では、PETにおけるTOF情報の使用は、画像ノイズ特性において著しい改善を可能にする潜在性を有し、ひいては病変検出を向上させ得ることが知られている。TOFのこの概念は、文献で提案されており、商業的に入手可能であるが、許容できる高い時間分解能、単一のビューを生じ、時間情報を用いて画像を直接形成する設計は、提案又は開発されていない。本開示は、非常に高速なシンチレータの使用を含むシリコン光電子増倍管(SiPM)の時間分解能を最適化し、従来のPET画像と比べて同等以上の画像解像度をもたらす潜在性を有する、システムを含む。
通常のLORは、2次元空間におけるX及びY座標の両方の、ガンマ線位置を測定する標準のブロック検出器によって決定される。次いで、XYZ座標系における第3次元座標Zは、同時発生ガンマ線の移動の時間測定によって、より具体的には、1つのガンマ線が検出された時間と、第2のガンマ線が検出された時間との間の差によってもたらされる。この時間測定は、当技術分野で時間振幅変換器(「TAC:Time-to-Amplitude Converter」)として知られているアナログ技法によってなされ得る。TAC測定は、第1のガンマ線が定電流を小さなキャパシタ上に切り換え、第2のガンマ線が電流をオフに切り換えることによって達成される。その結果、キャパシタ上の電圧は、2つの信号の間の時間差に比例する。この技法の問題点は、短い時間内に多くの事象が生じることであり、リアルタイムの、すなわちガンマ事象毎の分析をもたらすためには、システムは、これらの事象のすべてを測定し、時間差が所望の視野内に含まれるように、リアルタイムにそれらの事象を検出及び分離することが可能でなければならない。最先端のアナログTACは、この能力を全くもたない。
ガンマ線は、光速、すなわちナノ秒当たり30センチメートルで移動するので、複数のガンマ線は、PETのために反対方向に移動し、中心から15センチメートルは、1ナノ秒の時間差に対応する。従来のPETシステムの再構成された解像度は、3次元においておおよそ5~6ミリメートルであるので、LORに沿った6ミリメートルは、40ピコ秒に対応する。これは、Z座標位置分解能が既存の標準のPET撮像システムと等価となるように、TPET撮像システムの必要な時間分解能である。
現在のPETスキャナは、LORを測定及び記録し、次いで互いにすべてのLORの交点を統計的に決定することによって、画像再構成を行う。統計的プロセスは、非常に多数の事象、及び従って、多数の検出器を必要とし、従って非常に非効率的である。このプロセスは、本発明の全体的な概念のTPET撮像システムの直接測定と比べて、より多くの事象を必要とし、従って本明細書で開示されるTPET撮像システムと比べて、ずっと非効率的である。これは、単一のTPET測定が結果として画像を生じ得る、視野内の活動の単純な点放射源に対して、最も良く理解され得る。考慮される体積が、活動の複雑な分布を有する場合、良好な画像のために必要な事象の数は、従来のシステムの場合は数百万個の事象まで増加し得ることが、PET技術分野で知られている。
当技術分野で現在知られている時間測定システムは、標準の光電子増倍管、又はフィリップス若しくは浜松によって供給されるSiPM検出器などのSiPM検出器を用いる。SiPM光学検出器と、LSOシンチレータとを利用する、知られている測定システムは、リーディングエッジ弁別器と、単純な周波数カウンタとを利用する。2つの追加の理由により、このタイプのシステムは、時間領域における、又はPETシステムの第3次元における、事象毎、すなわちリアルタイムでの高解像度性能を生じる能力がないことが知られている。第1の問題は、弁別器で用いられるリーディングエッジ・タイミングである。このリーディングエッジ技法は、パルスのリーディングエッジが規定されたレベルを超えたときに状態を変化させる、電子的弁別器を用いる。最先端の時間分解能は、従来のPETシステムの場合に250ピコ秒であり、標準のPETシステムのために同時ウィンドウを設定するために用いられる。この時間分解能は、用いられるLSOシンチレータによって主として設定される。当技術分野で、画像再構成を除去するために、このタイミング情報を用いる何らかの試みがあったようには思われない。しかし、再構成プロセスを除去するために、従来のPETシステムでこのタイミング情報が用いられたとしても、画像解像度は、おおよそ37ミリメートルとなるであろう。画像再構成を除去するためにTOFが用いられたとしても、結果は、診断的撮像産業では、容認できないほど低い解像度となる。これらの問題は、本明細書で開示されるTPET撮像システムにおいて対処される。
さらに、当技術分野では、リーディングエッジ弁別器に関連付けられたタイム・ウォークは望ましくないこと、及び光信号の振幅が、感知できるほど変動しない場合であっても、残留タイム・ウォークは、時間分解能に悪影響を与え得ることが、知られている。図3から明らかなように、9,000ピコ秒、すなわち9ナノ秒の入力立ち上がり時間を仮定すると、パルス高さ変化に起因するタイム・ウォークは、非常に顕著になり得る。この点に関して、タイミング・エリアにおいて、入力電流パルス高さは、Vを30から50%まで変動させ得ることが知られている。入力パルスが直線の立ち上がり時間を有すると仮定すると、リーディングエッジ弁別器に関連付けられたタイム・ウォークは、次式で与えられる。
電流パルスの40%変動、9,000ピコ秒立ち上がり時間を用い、VMAXからVTまでの100:1の比率を想定する。この比率は、アナログ分野に従事する人には、最大の実行可能な比率と考えられる。式においてこれらのパラメータを用いると、以下となる。
伝統的なPETシステムで必要な2つの検出器に対して、この例での時間分解能は、60ps又は85psの2倍の平方根となる。従来技術で報告された最良の解像度は、約100psである。この例から、タイム・ウォークに起因する時間不確定性は顕著であり、いずれの実用的な時間分解PET撮像システムにおいても、著しく低減、又は除去されなければならないようになる。
さらに、第2の知られている時間測定システムは、参照により本明細書に組み込まれ、本明細書の出願人に1970年11月17日に発行された特許文献2において、本明細書の出願人によって述べられたデジタル・インターバロメータである。この時間測定は、開始と停止信号の間の発振器のティックを計数するデジタル時計からなる。加えて、開始と発振器との間の時間は、デジタル時間振幅変換器(「TAC」)によって測定され、発振器と停止信号との間の差もデジタルTACを用いて測定される。クロックの最上位桁は、デジタルTACによって供給され、発振器のティックを含んだワードに連続して追加される。所望の測定が開始と発振器との間である場合、これはTPET動作に対してそうであり、TAC補間器の1つのみが、511KeVガンマ線の1つの、到着の時間を測定するために用いられる。
伝統的なPETシステムと比べて、より少ない検出器を利用し、画像再構成を必要としない、事象毎、リアルタイム、高解像度撮像を提供する時間分解PET撮像システムは、知られている技術においては入手不可能である。従って、従来のPET撮像システムと比べてずっと簡単な設計を有し、従って結果として構築するコストがずっと低く、リアルタイムで事象毎に高解像度画像をもたらし、減衰補正のためのCTスキャンの必要性を除去する、時間分解PETシステムを提供することが、本発明の全体的な概念の特徴である。本発明の全体的な概念の主要な特徴は、第3次元座標の測定をもたらすために、時間測定情報を利用してLORに沿った位置を決定する、TPET撮像システムを提供することであり、結果として、著しく少ない測定された事象を用いて、より少ない検出器を有し、すなわち画像を形成する前に数百万個の事象を検出及び測定することのない、TPET撮像システムにおけるほぼリアルタイム、高解像度、3次元撮像を生じる。本発明の全体的な概念のTPET概念を用いた、より小型のプローブは、患者の周りのすべてのビューを必要とする現在のPETシステムとは異なり、アーチファクトを導入することなく、身体の特定の臓器を撮像するために用いられ得る。これは、本発明の全体的な概念のTPET撮像システムを用いて撮像され得る、2~3例を挙げると、非常に実用的な胸部撮像、心臓撮像、及び前立腺撮像などの臓器系の撮像を可能にする。TPETの別の非常に重要な特徴は、1つのビューのみが必要なことであり、この特徴は、患者から放出されるガンマ線の減衰の正確な計算を可能にする。知られている従来技術のシステムは、放出されるガンマ線の減衰を補正するために、CT画像を必要とする。これはずっと複雑なPETシステム、従ってずっと高価なシステムを生じる。従って、画像再構成の必要性、又は減衰を補正するためのCT画像を使用する必要性がない、リアルタイムで、事象毎、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影画像を生成するようになる、時間分解PETシステムの必要性がある。
米国特許出願公開第2013/0009063号明細書 米国特許第3,541,448号明細書
本発明の全体的な概念の例示的実施形態では、事象毎、すなわち、リアルタイム、高解像度、3次元画像をもたらす能力を有するTPET撮像システムは、画像再構成、又はガンマ線の減衰のCT補正を必要とせずに、もたらされる。放射線検出器は、X及びY座標をもたらすのに対して、第3次元座標、すなわちZ座標は、従来のPETシステムで用いられるシンチレータ検出器よりずっと高速な2つのガンマ線検出器によって検出される、陽電子事象からのガンマ線の間の検出時間差(「ΔT」)を測定することによってもたらされる。この時間測定をリアルタイムで、及び伝統的なPETと比べて著しく少ない事象の検出を必要とするやり方でもたらすために、LORに沿ったガンマ事象のロケーションを決定するために、リーディングエッジ・タイミング弁別器と、伝統的な時間エンコーダとを用いるのではなく、例示的実施形態では、本明細書で開示されるTPET撮像システムは、追加の電子回路を利用し、共に、ピコ秒分解能を有して消滅過程における各光子の到着時間を測定し、総合的な時間分解能の問題にならない寄与分になるまでタイム・ウォークを減少させる、ことが利用される。例示的実施形態では、タイム・ウォークを減少させることは、本出願人によって発明された、時間測定機能を行うための、デジタル・インターバロメータに関連して動作する、一定比率弁別器(「CFD:Constant Fraction Discriminator」)の使用によって成し遂げられる。一定比率弁別器と、デジタル・インターバロメータとは、個別回路、又は別々のチップ・セットとして利用され得るが、例示的実施形態では、一定比率弁別器と、デジタル・インターバロメータとは、特定用途向け集積回路(「ASIC」)に埋め込まれる。この時間測定システムを用いて、消滅過程における各光子の到着時間が、ピコ秒分解能を有するクロック周波数を基準にして記録される。例示的実施形態では、このTPET手法は、著しく少ないガンマ事象を必要とし、従ってより少ない検出器が必要であり、それによって結果として、より効率的で、製造するのがより経済的な、システムを生じる。リアルタイム、高解像度、アーチファクトの無い画像をもたらすことによって、本発明の全体的な概念のTPET撮像システムは、複数の臓器のリアルタイム画像比較を可能にし、それによって臨床医/診断医に、複数の臓器系の関係の、より良い理解を与える。また、システムは、放射線又は他の手段によって治療されるがん病巣の、リアルタイムでの観察を可能にする。
本発明の全体的な概念の上述の特徴は、図面と一緒に読まれる本発明の全体的な概念の以下の詳細な説明から、より明瞭に理解されるであろう。
180°互いに反対の方向に移動する、2つのガンマ線が生成される、陽電子事象の物理学を示す簡略化された概略図である。 陽電子の単一の点放射源からの応答線(「LOR」)を示す簡略化された概略図である。 画像が陽電子の2つのロケーションを有する場合、陽電子の厳密なロケーションを識別するために、LORの交点の位置を特定するプロセスで生じる複雑さを示す簡略化された概略図である。 検出器リングを有し、画像再構成に依存した、従来技術のPET撮像システムの概略図である。 特許文献1に例示されるような、従来のPET撮像システムの概略図である。 概略図で、従来のPET撮像システムをさらに示す図である。 標準のPETシステムの多くで一般的な、パルス高さ変化によるタイム・ウォークの問題を示す図である。 本発明の全体的な概念の例示的実施形態で利用されるような、出願人のデジタル・インターバロメータの動作プロセスを示す図である。 本発明の全体的な概念のTPET撮像システムの概略図である。 本発明の全体的な概念の例示的実施形態によるTPETの、より詳細な図である。 本発明の全体的な概念の例示的実施形態によるTPETの、より詳細な図である。 本発明の全体的な概念の例示的実施形態によるTPETの、より詳細な図である。 本発明の全体的な概念の例示的実施形態による二検出器システムを用いて、それぞれの陽電子事象の、3次元画像を捕捉し、X、Y、及びZ座標を決定するプロセスを示す概略図である。 本発明の全体的な概念の例示的実施形態による二検出器システムを用いて、それぞれの陽電子事象の、ベクトル座標を決定するプロセスを示す概略図である。 より簡単なTPET撮像検出器アレイ・システムの例示的実施形態の概略図である。
リアルタイム、高解像度、3次元画像をもたらす能力を有する、時間分解陽電子放射断層撮影、TPET、システム10は、図5、6A、6B、6C、7A、7B、及び8に示される。最先端のPET画像では、通常のLOR20は、標準のブロック検出器30A及び30Bによって決定されることが理解され、これらは、理解されるように、直径方向に互いに対向し、図7Aに概略的に示されるように2次元空間において、X及びY座標、それぞれ40及び50の、両方でのガンマ線位置を測定する。図5は、本発明の全体的な概念のTPET撮像システムを示す。図5は、通常、従来技術より10分の1に少ない検出器を有する、検出器の必要な2つの並行平板30A及び30Bを示すTPET撮像システムを表す。
図7A及び7Bでは、臓器70で生じている、図7Aでの陽電子事象などの、陽電子事象75が概略的に示される。図7A及び7Bを参照すると、図7Aの点Bでの単一の陽電子事象は、次のように表されることができる。
LOR=Z+Z
ΔT=(Z-Z)k
ここで、k=6.66ps/mm(すなわち光速の逆数)

LOR=Z+Z
これら2つの式を加え合わせることによって、次の結果となる。


は、LORに沿ったロケーションである。
LORは、ルックアップ・テーブルから計算され、取得される。
ブロック検出器30A及び30Bによって検出される、同時発生ガンマ線の到着時間の間の時間差ΔTは、LOR20に沿った陽電子事象の位置を決定する。図7Aは、X、Y、及びZ方向を含む基本的な測定の結果を示す。X及びY位置は、従来のブロック検出器によって決定され、Z方向は、対向する検出器における、2つのガンマ線の到着時間の差によって決定される。Z時間測定と、X及びY決定とによって、事象が発生した空間内の点が決定され、表示され得る。言い換えれば、例えば図7Aを参照すると、XYZ座標系での第3次元、Z座標60は、ガンマ線の移動の時間測定によって、及び1つのガンマ線が検出された時間と、第2の同時発生ガンマ線が検出された時との間の、差を計算することによってもたらされる。
ガンマ線、すなわち陽電子事象位置、及び位置自体を測定することは、X、Y、及びZ座標に関するデカルト用語で論じられてきたが、例示的実施形態では、ベクトル解析、すなわちベクトル代数が、図7Bの陽電子事象75などの、陽電子事象のロケーションを決定するために使用されるようになる。この点に関して、処理回路は、各検出器平板30A及び30Bの検出器要素が測定され、及びそれぞれの検出器要素の間の時間差ΔTが測定されたとき、陽電子事象75の位置を決定するようになる。図7Bを参照すると、各ベクトルは、X、Y、及びX、Yデータ点で定義される。例示的実施形態では、例示的アレイは、水平又はX方向におおよそ40個の検出器、及び垂直又はY方向におおよそ40個の検出器から構成されるようになる。これは、各検出器平板において1,600個の検出器を有するアレイを生じる。これら2つの検出器平板は、直径方向に互いに対向し、例示的実施形態では、図8に示されるように、互いに並行である。この要素カウントを用いると、(1,600)個の応答線(「LOR」)が存在するようになる。各LORは、LORベクトルに沿った各メモリ画素のロケーションを用いたシステム使用の前に定義されるようになる。このような配置を用いて、キュービック・メモリを有するコンピュータは、それのメモリに記憶された各メモリ画素と共に、各LORの交点を有するようになる。時間差ΔTが測定され、LORが識別されたとき、次いで陽電子事象75などの各陽電子事象に対して、ロケーションが識別される。次いでコンピュータは、3次元画像を形成するために、直交座標の代わりに、ベクトル解析を用いる。仮定的ベクトルの3つの点が、以下のように定義され、又は表される。
ベクトル:(X25,Y35)(X15,Y20),ΔT=2.33ns
従って、戻って図7Aを参照すると、臓器70において発生する陽電子事象A、B、及びCに対するベクトルは、以下のように表されるようになる。
点A:(X21,Y23),ΔT=250ps
点B:(X22,Y21),ΔT=350ps
点C:(X18,Y19),ΔT=500ps
これらの事象は、解析、及び撮像システム110における連続した表示のために、小型メモリ・データ収集モジュール120に蓄積される。撮像システム110において、時間のかかる画像再構成、又は減衰の補正のためのCTスキャンのいずれも必要とせずに、ベクトル解析及びΔTは、各ガンマ事象が検出されるのに従って、リアルタイムでガンマ事象毎に計算され、表示される。例示的実施形態では、ブロック検出器30A及び30Bは、シリコン光電子増倍管(SiPM)、又は従来の光電子増倍管とすることができる。
例示的実施形態では、本発明の全体的な概念のTPET撮像システム10は、光検出器のためにSiPM、及びCeBr(511KeV当たり35,000光子)又はLaBrなど、非常に高収率光子、高速シンチレータを利用する。CeBr3シンチレータを用いると、ガンマ線に対する阻止能は通常のPETシンチレータより悪いが、阻止能におけるこの損失は、TPETの高い固有の効率によって相殺される。このTPET設計に対して、LOR20に沿った位置分解能は、以下のように計算される。
単一の指数的シンチレータ崩壊の理論的解像度は、

によって与えられ、τは崩壊時間、Nはシンチレーション光子の数、並びにεは光検出器の量子効率、及びFWHMは半値全幅である。
SiPMの時間分解能は、
T(fwhm)=25ps
1つのチャネルに対して、
T=27.5ps
2つのチャネルがあるので、
=1.41×27.5=38.8
この時間における分解能は、LOR20に沿った5.8mmの分解能に対応する。
図6Cを参照すると、ガンマ事象毎、すなわちリアルタイムで、及び伝統的なPETと比べて著しく少ない事象の検出を必要とするやり方でこの時間測定をもたらすために、TPET撮像システム10の例示的実施形態では、総合的な時間分解能の、問題にならない寄与分になるまでタイム・ウォークを減少させる、図6Aの追加の電子回路が利用される。
上述のタイム・ウォークを減少させるための、図6Aの電子回路は、時間測定のためのトリガを、入力パルスの固定の比率で生じさせるように機能する。これは、入力パルスを2つの入力ラインに印加すること、一方の入力ラインを遅延させること、反転すること、及び増幅することによって達成される。結果としての負の、遅延され、増幅された入力は、もとの入力パルスに戻して加算される。結果は、パルスの固定の比率の同じ時間に生じるようになるゼロ交差時間を有する、両極性パルスとなる。パルスの振幅が変化するのに対して、ゼロ交差時間はそのままとなる。
開始及び停止信号の間の発振器のティックを計数するデジタル時計からなる、図6Aの時間測定電子回路100が用意される。この点に関して、追加の電子回路100は、消滅過程における各光子の到着時間を、ピコ秒分解能で測定する。
図6Aの時間測定電子回路100は、開始と停止信号との間の発振器のティックを計数するように機能する。従来の、最先端のシステムの限界は、精度が、発振器のプラス・マイナス(±)1ティックであることである。より高い精度を得るために、アナログの時間-パルス高さ変換器を用いて、開始パルスから発振器までの時間が測定され、この時間は、従来のパルス・カウンタに戻して加算される。同じプロセスが、停止信号における不正確さを除去するために用いられる。
さらに、開始と発振器との間の位相がデジタルTACによって測定され、発振器と停止信号との間の差もデジタルTACを用いて測定される。クロックの最上位桁は、デジタルTACによって供給され、発振器のティックを含んだワードに連続して追加される。所望の測定が開始と発振器の間である場合、これはTPET動作に対してそうであり、TAC補間器の1つのみが、511KeVガンマ線の1つの、到着の時間を測定するために用いられる。
例示的実施形態では、タイム・ウォークを減少させるための電子回路は、一定比率弁別器(「CFD」)90’によってもたらされる。CFD90’の使用は、TPET撮像システム10の総合的な時間分解能の、問題にならない寄与分になるまでタイム・ウォークを減少させる。本発明の全体的な概念のTPET撮像システム10の例示的実施形態では、このピコ秒分解能時間測定電子回路は、デジタル・インターバロメータ100によって定義される。この時間測定システムを用いて、消滅過程における各光子の到着時間が、ピコ秒分解能を有するクロック周波数を基準にして記録される。この時間測定の適切な設計及び使用により、時間分解能は総合的測定に対して問題にならなくなる。デジタル・インターバロメータ100’は、TACを利用して開始信号とクロックとの間を補間する。次いでTACは、標準のアナログ-デジタル変換器(「ADC」)方法によってデジタル信号に変換され、このデジタル信号は、デジタル時計ワードに追加されて、時間測定値を形成する。停止信号は、クロックに同期された任意の固定の信号によって発生される。このプロセスは、図4に示される。この点に関して、補間が用いられない場合、クロック・パルスの計数のみを用いて測定される時間分解能は、結果として、8GHzのクロック周波数に対して、プラス・マイナス125psとなることが、当技術分野で知られている。当技術分野での以前の実験及び研究は、補間をオフラインで行うことによって、及びそうするために入力立ち上がり時間を測定することを試み及び位相を外挿することによって、最先端のタイミング弁別器及び時間エンコーダを用いて、様々な問題に対して補償することを試みてきた。これは、臨床的、診断的用途において実用的な手法ではない。この点に関して、臨床的診断的環境は、画像再構成なしに、ガンマ事象毎に、高解像度、3次元画像を生成する能力を有するTPET撮像システム10を必要とする。
これはTPET撮像システム10に対してそうである。各ガンマ線事象の到着時間は測定され、デジタル的に記憶され、次いで他のすべての測定される事象とデジタル的に比較される。互いに数ピコ秒内に生じた任意の2つの測定された事象は、陽電子消滅事象として定義され、3次元画像を形成するために用いられることになる。例示的実施形態では、この手法は、著しく少ないガンマ事象を必要とし、従ってより少ない検出器を必要とし、及びガンマ事象毎、高解像度、3次元画像を生じさせる。これは結果として、従来のPET撮像システムと比べて、より効率的で、製造するのにより経済的なTPET撮像システム10を生じる。
要約すると、例示的実施形態では、本発明の全体的な概念のTPET撮像システム10は、事象毎、高解像度画像を可能にし、またタイム・ウォークを低減するやり方で、LOR20に沿った陽電子事象の位置を決定するために到着時間の差を測定するための、電子回路の使用を含む。TPET撮像システムの例示的実施形態では、この追加の電子回路は、一定比率弁別器90と、デジタル・インターバロメータ100との両方によって定義される。一定比率弁別器90と、デジタル・インターバロメータ100とは、個別チップ・セット又は個別集積回路として用いられ得るが、例示的実施形態では、一定比率弁別器90と、デジタル・インターバロメータ100とは、特定用途向け集積回路(「ASIC」)内に組み合わされる。これらの機能を行うために、一定比率弁別器と、デジタル・インターバロメータとを利用する例示的実施形態が述べられたが、特にコンピューティング効率及び能力が増加するのに従って、これらの機能を行うように適合された他の電子回路も利用され得ることが理解されるであろう。
消滅過程における各光子の到着時間を測定し、対向した検出器ブロックでの到着時間の差を計算することによって、第3次元がもたらされることができ、結果としてTPET撮像システム10を生じる。例示的実施形態では、本発明の全体的な概念のTPET撮像システムは、既存のPETシステムの画像解像度を満たす、さらにはそれを超える能力を有し、3つの追加の非常に重要な特性を、システムに寄与するようになる。本発明の全体的な概念のTPET撮像システム10は、比較的、非常に簡単で、従って完全リングの最新のPET断層撮影装置と比べて製造するのが非常に簡単で、非常に費用がかからないものであろう。
図8に見られるように、本開示のTPETシステムは、最先端のPET撮像リングと比べて著しく少ない検出器ブロックを利用するので(18,000画素と比べて80画素)、本発明の全体的な概念のTPET撮像システム10は、従来のPET撮像システムで必要なように身体全体を覆うことなく、アーチファクトの無い画像をもたらすことができる。この特徴は、本発明の全体的な概念のTPET撮像システム10を、胸部、心臓、前立腺などの個々の臓器撮像、及びコロナウイルス損傷に対する肺の撮像に対して、実行可能にする。この特徴は、非常に少数の検出器を用いた設計を可能にする。第3の主な利点は、画像は各ガンマ事象が検出されるのに従って形成されることであり、すなわち事象毎であり、画像再構成又は減衰補正で必要となる固有の遅延なしに、本明細書では様々に「リアルタイム」であると呼ばれる。この特徴は、臨床医/診断医に対して、複数の臓器の、事象毎、リアルタイムの画像比較を生じさせ、それによって複数の臓器系の、例えば脳と心臓との関係の、より良い理解を与える。また、リアルタイムの特徴は、陽子線療法など、放射線又は他の手段を用いてがん部位が治療されるのに従って、部位のビューを臨床医にもたらす。これらの特徴により、本発明の全体的な概念のTPET撮像システム10は、最先端のPETシステムを置き換える潜在性を有し、医用画像全般に対する大きな進展を象徴する。さらに、当業者には認識されるように、アバランシェ・フォトダイオードは、シンチレータ・システムの時間分解能を改善するだけでなく、磁界に対する耐性は、本発明の全体的な概念のTPET撮像システム10が、複合型のTPET及び磁気共鳴撮像(「MRI:Magnetic Resonance Imaging」)システムにおいて、MRI及びTPET画像を単一の装置内で同時に取得するために用いられることを可能にし、及びTPET撮像システムが比較的高い放射線場内で動作することを可能にするようになる。第4の特徴は、伝統的なPETが患者の周りの多くのビューを用いるのと比べて、TPETは、1つのビューのみを用いることである。1つのビューのみを用いて、放出されたガンマ線に対する、計算された減衰が良好な精度で達成され得る。この特徴は、減衰補正のためのCTスキャンに対する必要性を除去する。これは、TPET撮像システム10のコスト及び複雑さを、さらに低減する。
本発明の全体的な概念の様々な例示的実施形態は、事象毎、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影エンコーダ・システムをもたらすことができ、エンコーダ・システムは、陽電子事象からのガンマ線を受信するように適合された、直径方向に対向したシンチレーション検出器の複数の協働するペアと、検出器の各ペアの間で生じる陽電子事象の2次元位置を決定するために、前記直径方向に対向したシンチレーション検出器の各ペアと電子的に通信する電子回路であって、各事象は、検出器の協働するペアの間に延びる応答線に沿って移動する前記ガンマ線を生じる、電子回路と、前記応答線に沿った前記直径方向に対向したシンチレーション検出器によって検出された、陽電子事象からの同時発生ガンマ線の到着時間の差を測定するための、追加の電子回路であって、それによって前記陽電子事象の前記応答線に沿った第3次元位置の決定を可能にして、画像再構成を行う又は減衰補正のためのCTスキャンを行う必要がない、事象毎、リアルタイム、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影画像を生成する、追加の電子回路とを含む。追加の電子回路は、一定比率弁別器と、デジタル・インターバロメータとを含み得る。一定比率弁別器と、デジタル・インターバロメータとが利用される実施形態では、これらは個別チップ・セットとして利用されることができ、又は例示的実施形態では、特定用途向け集積回路に埋め込まれ得る。デジタル・インターバロメータは、時間振幅変換器を利用し得る。直径方向に対向したシンチレーション検出器のペアはそれぞれ、アバランシェ・フォトダイオード・モードで動作するシリコン光電子増倍管を含み得る。直径方向に対向したシンチレーション検出器のペアは、チャネル増倍管を含み得る。
本発明の全体的な概念の様々な例示的実施形態は、事象毎、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影画像を、リアルタイムで捕捉するためのプロセスをもたらすことができ、プロセスは、陽電子事象からの同時発生ガンマ線を受信するように適合された、直径方向に対向したシンチレーション検出器の、選択された数の協働するペアをもたらすことと、前記ガンマ線光子を生成する陽電子事象の2次元位置を決定することと、前記同時発生ガンマ線の検出器の各協働するペアに対する応答線を決定することと、前記陽電子事象の前記応答線に沿った第3次元を決定するために、前記応答線に沿った、直径方向に対向したシンチレーション検出器の協働するペアによって検出される、前記同時発生ガンマ線の時間のリアルタイムでの検出及び測定とを含み、それによって、リアルタイム、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影画像を生成する。リアルタイム、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影画像を捕捉するためのプロセスは、一定比率弁別器と、デジタル・インターバロメータとを含むことができ、個別チップ・セットとして、又は例示的実施形態では、特定用途向け集積回路に埋め込まれて利用されるこれらの特定集積回路を含み得る。デジタル・インターバロメータは、時間振幅変換器を利用し得る。直径方向に対向したシンチレーション検出器の協働するペアはそれぞれ、シリコン光電子増倍管及び/又はチャネル増倍管を含み得る。直径方向に対向したシンチレーション検出器の協働するペアは、チャネル増倍管を含み得る。
本発明の全体的な概念の様々な例示的実施形態は、事象毎、リアルタイム、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影エンコーダ・システムをもたらすことができ、エンコーダ・システムは、陽電子事象からのガンマ線を受信するように適合された、直径方向に対向したシンチレーション検出器の複数の協働するペアと、検出器の各ペアの間で生じる陽電子事象の2次元位置を決定するために、前記直径方向に対向したシンチレーション検出器の各ペアと電子的に通信する電子回路であって、各事象は、検出器の協働するペアの間に延びる応答線に沿って移動する前記ガンマ線を生じる、電子回路とを含む。追加の電子回路は、前記応答線に沿った前記直径方向に対向したシンチレーション検出器によって検出された、陽電子事象からの同時発生ガンマ線の到着時間の差を測定し、それによって前記陽電子事象の前記応答線に沿った第3次元位置の決定を可能にして、画像再構成を有しない、リアルタイム、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影画像を生成する、個別チップ・セットとして、又は例示的実施形態では、特定用途向け集積回路に埋め込まれて利用される、一定比率弁別器と、デジタル・インターバロメータとを含み得る。デジタル・インターバロメータは、時間振幅変換器を利用し得る。直径方向に対向したシンチレーション検出器のペアはそれぞれ、アバランシェ・フォトダイオード・モードで動作するシリコン光電子増倍管を含み得る。直径方向に対向したシンチレーション検出器のペアは、チャネル増倍管を含み得る。
本発明の全体的な概念の様々な例示的実施形態は、事象毎、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影画像を、リアルタイムで捕捉するためのプロセスをもたらすことができ、プロセスは、陽電子事象からの同時発生ガンマ線を受信するように適合された、直径方向に対向したシンチレーション検出器の、選択された数の協働するペアをもたらすことと、前記ガンマ線光子を生成する前記陽電子事象の2次元位置を決定することと、前記同時発生ガンマ線の検出器の各協働するペアに対する応答線を決定することと、個別チップ・セットとして、又は例示的実施形態では、特定用途向け集積回路に埋め込まれて利用される、一定比率弁別器と、デジタル・インターバロメータとを用いて、前記陽電子事象の前記応答線に沿った第3次元を決定するために、前記応答線に沿った、直径方向に対向したシンチレーション検出器の協働するペアによって検出される、前記同時発生ガンマ線に時間のリアルタイムでの検出及び測定とを含み、それによって、リアルタイム、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影画像を生成する。デジタル・インターバロメータは、時間振幅変換器を利用し得る。直径方向に対向したシンチレーション検出器のペアはそれぞれ、シリコン光電子増倍管及び/又はチャネル増倍管を含み得る。直径方向に対向したシンチレーション検出器のペアは、チャネル増倍管を含み得る。
本発明の全体的な概念が、いくつかの実施形態の説明によって示され、例示的実施形態が詳しく述べられたが、添付の特許請求項の範囲をこのような詳細に制限する、又は何らかの形で限定することは、本出願人の意図するものではない。当業者には、追加の変更が容易に明らかになるであろう。従って、より広いその態様において本発明の全体的な概念は、示され及び述べられた特定の詳細、代表的な装置及び方法、並びに例示的な実例に限定されない。従って、出願人の全体的な特許性のある概念の思想又は範囲から逸脱せずに、このような詳細からの発展がなされ得る。

Claims (19)

  1. リアルタイムで、事象毎に、3次元陽電子放射断層撮影画像を形成するためのエンコーダ・システムであって、低効率で時間がかかり費用がかかる画像再構成を必要とせず、陽電子放射断層撮影信号の減衰を補正するためのCTスキャンを必要とせず、
    陽電子事象からのガンマ線を受信するように適合されている、直径方向に対向したシンチレーション検出器の複数の協働するペアと、
    直径方向に対向したシンチレーション検出器の各ペアの間で生じる前記陽電子事象の2次元位置を決定するために、前記直径方向に対向したシンチレーション検出器の各ペアと電子的に通信する電子回路であって、各事象は、検出器の協働するペアの間に延びる応答線に沿って移動する前記ガンマ線を生じる、電子回路と、
    リーディングエッジ弁別器に関連付けられたタイム・ウォークを実質的に低減し、且つピコ秒分解能で、前記応答線に沿った前記直径方向に対向したシンチレーション検出器によって検出された前記陽電子事象からの同時発生ガンマ線の到着時間の差を測定するための追加の電子回路であって、それによって前記応答線に沿った前記陽電子事象の第3次元位置の決定を可能にし、それによって画像再構成を行う必要がない、事象毎、リアルタイム、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影画像を生成する、追加の電子回路と
    を備える、エンコーダ・システム。
  2. リーディングエッジ弁別器に関連付けられたタイム・ウォークを実質的に低減し、且つ同時発生ガンマ線の到着時間の差を測定するための前記追加の電子回路は、一定比率弁別器と、デジタル・インターバロメータとを含む、請求項1に記載の事象毎エンコーダ・システム。
  3. 前記一定比率弁別器と、前記デジタル・インターバロメータとは、特定用途向け集積回路に埋め込まれている、請求項2に記載の事象毎エンコーダ・システム。
  4. 前記デジタル・インターバロメータは、時間振幅変換器を利用する、請求項2に記載の事象毎エンコーダ・システム。
  5. 直径方向に対向したシンチレーション検出器の前記ペアは、それぞれアバランシェ・フォトダイオード・モードで動作するシリコン光電子増倍管から構成されている、請求項1に記載の事象毎エンコーダ・システム。
  6. 直径方向に対向したシンチレーション検出器の前記ペアは、直径方向に対向した並行平板アレイに配置されている、請求項5に記載の事象毎エンコーダ・システム。
  7. 直径方向に対向したシンチレーション検出器の前記ペアは、チャネル増倍管から構成されている、請求項1に記載のリアルタイム、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影エンコーダ・システム。
  8. リアルタイムで、事象毎に、3次元陽電子放射断層撮影画像を形成するためのプロセスであって、低効率で時間がかかり費用がかかる画像再構成を必要とせず、陽電子放射断層撮影信号の減衰を補正するためのCTスキャンを必要とせず、
    陽電子事象からの同時発生ガンマ線を受信するように適合されている、直径方向に対向したシンチレーション検出器の選択された複数の協働するペアを用意するステップと、
    前記ガンマ線光子を生成する前記陽電子事象の2次元位置を決定するステップと、
    前記同時発生ガンマ線の直径方向に対向したシンチレーション検出器の各協働するペアに対する応答線を決定するステップと、
    リーディングエッジ弁別器に関連付けられたタイム・ウォークを実質的に低減するステップと、
    前記応答線に沿った前記陽電子事象の第3次元位置を決定するために、前記応答線に沿って直径方向に対向したシンチレーション検出器の協働するペアによって検出されている前記同時発生ガンマ線の時間差を、ピコ秒分解能で、ガンマ事象毎に検出及び測定するステップであって、それによって画像再構成を行う必要がない、事象毎、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影画像を生成する、ステップと
    を含む、プロセス。
  9. 検出されている前記同時発生ガンマ線の時間を、ガンマ事象毎をベースとして、検出及び測定する前記ステップにおいて、一定比率弁別器と、デジタル・インターバロメータとの使用を含む、請求項8に記載のプロセス。
  10. 前記一定比率弁別器と、前記デジタル・インターバロメータとは、特定用途向け集積回路に埋め込まれている、請求項9に記載のプロセス。
  11. 前記デジタル・インターバロメータは、時間振幅変換器を利用する、請求項8に記載のプロセス。
  12. 直径方向に対向したシンチレーション検出器の前記協働するペアは、シリコン光電子増倍管と、チャネル増倍管とからなる群から選択される、請求項8に記載のプロセス。
  13. 直径方向に対向したシンチレーション検出器のペアは、チャネル増倍管から構成されている、請求項8に記載のプロセス。
  14. 直径方向に対向したシンチレーション検出器の前記ペアは、直径方向に対向した並行平板アレイに配置されている、請求項13に記載のプロセス。
  15. リアルタイムで、事象毎に、3次元陽電子放射断層撮影画像を形成するためのエンコーダ・システムであって、低効率で時間がかかり費用がかかる画像再構成を必要とせず、陽電子放射断層撮影信号の減衰を補正するためのCTスキャンを必要とせず、
    陽電子事象からのガンマ線を受信するように適合されている、直径方向に対向したシンチレーション検出器の複数の協働するペアと、
    直径方向に対向したシンチレーション検出器の各ペアの間で生じる前記陽電子事象の2次元位置を決定するために、前記直径方向に対向したシンチレーション検出器の各ペアと電子的に通信する電子回路であって、各事象は、検出器の協働するペアの間に延びる応答線に沿って移動する前記ガンマ線を生じる、電子回路と、
    リーディングエッジ弁別器に関連付けられたタイム・ウォークを実質的に低減し、且つピコ秒分解能で、前記応答線に沿った前記直径方向に対向したシンチレーション検出器によって検出された前記陽電子事象からの同時発生ガンマ線の到着時間の差を測定するための追加の電子回路であって、それによって前記応答線に沿った前記陽電子事象の第3次元位置の決定を可能にし、それによって画像再構成を行う必要がない、事象毎、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影画像の生成し、時間振幅変換器を含む追加の電子回路と
    を備える、エンコーダ・システム。
  16. 前記追加の電子回路は、特定用途向け集積回路に埋め込まれている、請求項15に記載のリアルタイム、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影エンコーダ・システム。
  17. 直径方向に対向したシンチレーション検出器の前記ペアは、それぞれアバランシェ・フォトダイオード・モードで動作するシリコン光電子増倍管から構成されている、請求項15に記載のリアルタイム、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影エンコーダ・システム。
  18. 直径方向に対向したシンチレーション検出器の前記ペアは、チャネル増倍管から構成されている、請求項15に記載のリアルタイム、高解像度、3次元陽電子放射断層撮影エンコーダ・システム。
  19. 直径方向に対向したシンチレーション検出器の前記ペアは、直径方向に対向した並行平板アレイに配置されている、請求項18に記載の事象毎エンコーダ・システム。
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