JP2023539614A - アンジオテンシンiiに関連する疾患の治療に使用するための新規化合物 - Google Patents

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Abstract

式Iの新規な医薬化合物が提供され、【化1】TIFF2023539614000018.tif41128式中、R1、R2、R3、R4、R5、n及びZは、本明細書で定義されるとおりであり、この化合物は、特発性肺線維症及びサルコイドーシスなどの間質性肺疾患を含む自己免疫及び/又は線維性疾患の治療において有用である。【選択図】なし

Description

本発明は、新規な医薬的に有用な化合物、具体的にはアンジオテンシンII(Ang II)アゴニスト、より具体的にはAng II 2型受容体(以下、AT2受容体)のアゴニスト、特にその受容体に選択的に結合するアゴニストである化合物に関する。本発明は更に、薬剤としてのかかる化合物の使用、それらを含有する医薬組成物、及びそれらの製造への合成経路に関する。
プロテアーゼであるレニンは、その唯一の既知の基質(アンジオテンシノーゲン)を切断してアンジオテンシンI(Ang I)を形成し、これが次にアンジオテンシン変換酵素(angiotensin converting enzyme、ACE)に対する基質として機能してAng IIを形成する。内因性ホルモンAng IIは、直鎖状オクタペプチド(Asp-Arg-Val-Tyr-Ile-His-Pro-Phe)であり、レニン・アンジオテンシン系(RAS)の活性成分である。アンジオテンシンII 1型(AT1)受容体は、ほとんどの臓器において発現され、AngIIの病理学的効果の大部分に関与すると考えられている。
成人個体におけるいくつかの研究によると、Ang II受容体刺激後の応答の調節において、AT2受容体の活性化が、AT1受容体によって媒介される効果に対抗する効果を有することを実証すると考えられる。AT2受容体はまた、アポトーシス及び細胞増殖の阻害に関与していることが示されている(de Gasparo M et al.,Pharmacol.Rev.(2000);52,415-472)。より最近では、AT2受容体アゴニストは、消化不良及び過敏性腸症候群、並びに多臓器不全などの、消化管の障害の治療及び/又は予防において潜在的有用性があることが示されている(国際公開第99/43339号参照)。AT2受容体のアゴニズムの予想される薬学的効果は、上述のde Gasparo Mらに一般的に記載されている。
血管緊張、細胞増殖、炎症及び細胞外マトリックス合成に対するAng IIの刺激効果は、主に、任意の器官におけるAT1受容体と共役している一方、AT2受容体の機能は、損傷組織においてより優勢であると考えられ、修復特性及びAT1受容体に対抗する特性を発揮する。例えば、AT2受容体は、筋細胞肥大及び線維症の減少に関して重要であることが示されている。
間質性肺疾患(Interstitial lung disease、ILD)は、肺胞周囲の組織が瘢痕化及び/又は肥厚して呼吸プロセスを阻害することを特徴とする、間質に影響を及ぼす肺疾患の群である。
ILDは、典型的には気管支及び/又は細気管支の狭窄(閉塞)を特徴とする閉塞性気道疾患(例えば、慢性閉塞性気道疾患(COPD)及び喘息)とは異なる。ILDは、肺への損傷によって引き起こされ得、それは異常な治癒応答を引き起こすが、いくつかの場合では、これらの疾患の原因は不明である。ILDは、化学物質(珪肺症、アスベスト症、特定の薬物)、感染(例えば肺炎)又は他の疾患(例えばリウマチ性関節炎、全身性硬化症、筋炎又は全身性紅斑性狼瘡)によって引き起こされ得る。
最も一般的なILDは、特発性肺線維症(idiopathic pulmonary fibrosis、IPF)及びサルコイドーシスであり、これらの両方は、慢性炎症及び低下した肺機能によって特徴付けられる。
サルコイドーシスは、塊(肉芽腫)を形成する炎症細胞の集合を特徴とする原因不明の疾患であり、肺(並びに皮膚及び/又はリンパ節であるが、その他の器官も罹患し得る)で始まることが多い。サルコイドーシスが肺に影響を及ぼす場合、症状としては、咳、喘鳴、息切れ、及び/又は胸痛が挙げられる。
サルコイドーシスの治療は、患者特異的である。ほとんどの場合、非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drug、NSAID)による対症療法が可能であるが、肺症状を呈する患者には、グルココルチコイド(例えば、プレドニゾン又はプレドニゾロン)、代謝拮抗剤及び/又はモノクローナル抗腫瘍壊死因子抗体がしばしば用いられる。
IPFは、世界中で約500万人が罹患している原因不明の肺疾患である。稀なケースであるが、肺移植を除いて、治癒的治療の選択肢がなく、それは肺機能の慢性的、不可逆的、進行性の悪化をもたらし、ほとんどの場合、2~5年以内に死に至る(生存期間の中央値2.5~3.5年)。全体的な予後はIPFでは不良であるが、個々の患者における進行速度を予測することは困難である。IPFの危険因子としては、年齢、男性、遺伝的素因及び喫煙歴が挙げられる。年間発生率は、100,000人当たり5~16人の間であり、100,000人当たり13~20症例の有病率を有し、年齢とともに劇的に増加する(非特許文献1、2)。IPFは肺に限定され、免疫系を標的とする療法に不応性であり、その点で、全身性疾患に関連する肺線維症とは区別される。
IPFを有する患者は、通常、慢性及び進行性の労作性呼吸困難及び咳のために、医療補助を求める。肺のイメージングは、古典的には、牽引性気管支拡張症、肥厚した葉間中隔及び胸膜下蜂巣化を明らかにするものである。3つ全ての徴候が存在し、全身結合組織疾患又は環境曝露の証拠がない場合には、IPFの診断の可能性が非常に高い。確定診断は、通常、肺生検によって行われ、間質性肺疾患の経験を積んだ呼吸器科医、放射線科医及び病理学者を含む専門知識の学際的チームを必要とする。
IPFは、軽度、中等度及び重度として定義される異なる予後を有する異なる表現型を示す。軽度の症例は、安定した又はゆっくりと進行する経路をたどるため、患者は、医療的アドバイスを求めるのに数年かかることがある。迅速なIPFでは、より急速な進行を示し、生存期間が短縮され、患者のサブグループ、通常では男性の喫煙者に影響を及ぼす。IPFの急性増悪は、疾患の急速な悪化として定義され、このサブ集団の患者は、ショートランにおいて高い死亡率となる非常に悪い転帰を示す。IPFの原因は不明であるが、それは、正常な修復ではなく線維芽細胞駆動性の拘束されない組織リモデリングをもたらす環境的及び遺伝的因子の相互作用から生じる可能性がある障害、すなわち炎症というより線維症によって主に駆動される病因であると考えられる。この疾患が、肺胞上皮細胞の微小損傷及びアポトーシスを介して開始され、隣接する上皮細胞を活性化し、腫瘍様の様式で線維芽細胞及び筋線維芽細胞集団の拡大に関与する因子を産生する幹細胞又は前駆細胞を誘引することを示唆する証拠が続々と得られている。線維芽細胞巣は、肺実質を破壊し、最終的に肺機能の喪失をもたらす過剰量の細胞外マトリックスを分泌する。
平均年間肺機能低下(肺活量)は、0.13~0.21リットルの範囲内である。症状は診断に1~2年先行し、放射線学的徴候が症状に先行する場合がある(非特許文献3)。
抗炎症薬、免疫調節薬、細胞毒性薬、一般的な抗線維化薬、抗酸化剤、抗凝固薬、抗ケモカイン薬、抗血管新生薬、並びにRAS遮断薬、エンドセリンアンタゴニスト、及びシルデナフィルなどの多数の治療アプローチが前臨床モデル及び臨床試験において試験されており、これらの全ては、基本的に、限られた利益しか提供しないか、又は全く利益を提供しないことが示されている(非特許文献4)。
IPFの現在の治療としては、酸素補給が挙げられる。使用される薬剤としては、ピルフェニドン又はニンテダニブが挙げられるが、疾患の進行を遅らせることについては、限られた効果しかない。更に、これらの薬物はいずれも、一般に(主に胃腸の)副作用を引き起こす。
前述のILD(及びIPF)の薬物治療の全てにおいて、関連する欠点が存在し、より安全な及び/又はより有効な治療に対する切実な臨床的ニーズが存在する。
肺胞上皮を修復することは、IPFにおける治療効果として非常に望ましく、したがって、幹細胞療法も試験されている。いくつかの前臨床試験は、多能性幹細胞の使用により、肺上皮及び内皮細胞に分化することができ、それによって肺損傷及び線維症を修復できる可能性があることを示している。
現在、肺移植は、IPF患者の生存を実質的に改善する唯一の介入である。しかしながら、感染症及び移植片拒絶などの合併症が大いに考えられる。
したがって、IPFに対する新しい治療ストラテジーの開発が重要である。したがって、将来の根本的な課題は、疾患の進行を逆転又は停止させる適切な治療アプローチを開発することである。
特許文献1は、Ang II受容体アゴニストとして有用な三環式複素環の調製を記載している。
CYP 450阻害が低減された選択的AT2受容体アゴニストは、非特許文献5に記載されている。
ヒト肝ミクロソームにおいて改善された安定度を有するAT2受容体リガンドの合成のためのエステル交換法は、非特許文献6に記載されている。
特に、特許文献2は、AT2受容体アゴニストとしてのイミダゾリル、トリアゾリル、及びテトラゾリルチオフェンスルホンアミド及び誘導体の調製を記載している。この文献に(実施例1として)記載されている化合物には、化合物C21としての(N-ブチルオキシカルボニル-3-(4-イミダゾール-1-イルメチルフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-スルホンアミド)がある。C21は、選択的AT2受容体アゴニストとして約20個の関連類似体の群から臨床開発のために選抜された。現在、IPFを含むAT2受容体関連障害の治療のために臨床開発中である(例えば、特許文献3を参照されたい)。
C21はまた、とりわけ脳卒中、脊髄損傷、鎌状赤血球症、筋ジストロフィー、がん治療関連心毒性、末梢神経障害及び全身性硬化症の治療において潜在的に有用であることが示されている(例えば、特許文献4~10を参照されたい)。
C21は、他の薬物の代謝に潜在的に影響を及ぼすいくつかのシトクロムP450酵素(CYP)、特にCYP 2C9及びCYP 3A4の強力な阻害剤であり、不活性スルホンアミド代謝産物に急速に加水分解されるという欠点を有することが、開発中に見出されている。したがって、代謝的に安定であり、かつ/又はCYP酵素の阻害が少ない、強力かつ選択的なAT2アゴニストを開発することが基本的な課題である。
本発明者らは、驚くべきことに、以下に定義する特定の化学修飾化合物が、選択的AT2受容体アゴニストであるだけでなく、より強力でもあり、代謝加水分解に対して有意に改善された安定性を有し、かつ/又はC21と比較してCYP酵素の阻害が少ないことを見出した。
米国特許出願公開第2004/0167176号公報 国際公開第2002/096883号 国際公開第2016/139475号 国際公開第2004/046141号 国際公開第2016/092329号 国際公開第2016/107879号 国際公開第2016/139475号 国際公開第2017/221012号 国際公開第2019/008393号 米国特許出願公開第2012/035232号公報
King Jr TE et al.,Lancet(2011)378,1949-1961 Noble PW et al.,J.Clin.Invest.(2012)122,2756-2762 Ley B et al.,Am.J.Respir.Crit.Care Med.(2011)183,431-440 Rafii R et al.,J.Thorac.Dis.(2013)5,48-73 Mahalingam et al.,Bioorg.Med.Chem.(2010)18,4570-4590 Wannberg et al.,Bioorg.Med.Chem.Lett.(2018)28,519-522
本発明の第1の態様では、式Iの化合物:
Figure 2023539614000002

式中、
nが、1~4を表し、
Zが、-O-又は直接結合を表し、
が、1個以上のハロゲン原子によって任意選択的に置換されたC1-6アルキルを表し、
及びRが、各々独立して、Hか、又は1個以上のハロゲン原子によって任意選択的に置換されたC1-6アルキルを表し、
が、C1-8アルキルを表し、アルキル基が、1個以上のハロゲン原子及び/又はOR基によって任意選択的に置換及び/又は終端され、又は
が、アリール、C1-6アルキルアリール、C1-3アルケニルアリール、ヘテロアリール、C1-6アルキルヘテロアリール、若しくは
1-3アルケニルヘテロアリールであって、その各々が、ハロゲン、CF、CFO、C1-6アルキル、及びC1-6アルコキシから選択される1個以上の置換基によって置換され、
が、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、又はC1-6アルコキシ-C1-6アルキルを表し、これらの各々が、1個以上のハロゲン原子によって任意選択的に置換され、
が、H、-C(O)R、又はC-1-6アルキル、アリール、C1-6アルキルアリール、C1-3アルケニルアリール、ヘテロアリール、C1-6アルキルヘテロアリール、若しくはC1-3アルケニルヘテロアリールを表し、後者の7つの基の各々が、ハロゲン、CF、CFO、C1-6アルキル、及びC1-6アルコキシから選択される1個以上の置換基によって任意選択的に置換され、
が、C1-6アルキルを表す、化合物、
又はその医薬的に許容可能な塩が提供され、
これらの化合物及び塩は、以下「本発明の化合物」と称される。
挙げられ得る本発明の化合物は、上記及び/又は下記に定義されるものを含むが、ここで、Rが、1個以上のハロゲン原子及び/又はOR基によって必要に応じて置換及び/又は終結されたC1-8アルキルを表すとき、それは、そのように任意選択的に置換及び/又は終結されたC2-8アルキルを表す。
本明細書を解釈する目的で、以下の定義を適用するが、適切な場合はいつでも、単数形で使用される用語は、複数形も含まれ、逆もまた同様である。
化合物は、プログラムChemdoodle 8.1.0によって生成されたIUPAC命名法に従って命名される。
疑義を避けるためであるが、当業者は、明細書中での本発明の特定の態様の化合物(例えば、上記で定義したような式Iの化合物を指す本発明の任意の態様)というときは、その全ての実施形態及び特定の特徴への言及を含み、その実施形態及び特定の特徴を組み合わせて、更なる実施形態が形成されてもよいことを理解するだろう。
他に示されない限り、本明細書で使用される全ての技術用語及び科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるものと同じ意味を有する。
医薬的に許容される塩には、酸付加塩及び塩基付加塩が含まれる。かかる塩は、例えば遊離酸又は遊離塩基形態の本発明の化合物の1当量以上を、適切な酸又は塩基と、任意選択的に溶媒中で、又は塩が溶解しない媒体中で反応させ、続いて慣用技術によって(例えば、真空中、凍結乾燥又は濾過によって)当該溶媒又は当該媒体を除去することにより、形成され得る。塩はまた、例えば、適切なイオン交換樹脂を使用して、塩の形態の本発明の化合物の対イオンを別の対イオンと交換することなどによって、当業者に知られている技術を用いて、調製され得る。
挙げられ得る具体的な酸付加塩としては、ギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、安息香酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩などのカルボン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩などのスルホン酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩などのハロゲン化物塩、硫酸塩及びリン酸塩などの硫酸塩及びリン酸塩などが挙げられる。
挙げられ得る具体的な塩基付加塩としては、アルカリ金属(Li塩、Na塩及びK塩など)、アルカリ土類金属(Mg塩及びCa塩など)、又は他の金属(Al塩及びZn塩など)、アミン塩基(アンモニア、エチレンジアミン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミンなど)とともに形成される塩が挙げられる。より具体的には、挙げられ得る塩基付加塩としては、Mg塩、Ca塩が含まれ、また最も具体的には、K塩及びNa塩が挙げられる。
本発明の化合物は固体として存在してもよく、したがって、本発明の範囲は、その全ての非晶質、結晶及び部分結晶形を包含し、また油として存在してもよい。式Iの化合物が結晶及び部分結晶形で存在する場合、かかる形態は溶媒和物を含んでもよく、これも本発明の範囲に含まれる。
本発明の化合物は、溶液中(すなわち、適切な溶媒中の溶液中)に存在してもよい。例えば、式Iの化合物は水溶液中に存在してもよく、その場合、本発明の化合物は水和物の形態で存在してもよい。
本発明の化合物は、二重結合を含んでいてもよく、したがって、別記されない限り、各個々の二重結合についてE(entgegen)及びZ(zusammen)幾何異性体として存在してもよい。別に特定されない限り、かかる異性体及びそれらの混合物の全ては、本発明の範囲内に含まれる。
本発明の化合物は、互変異性を示してもよい。全ての互変異性体及びそれらの混合物(特にその単離を可能とするのに十分な安定性を有するもの)は、本発明の範囲内に含まれる。
本発明の化合物はまた、1個以上の不斉炭素原子を含有し、したがって、光学異性及び/又はジアステレオ異性を示し(すなわち、エナンチオマー又はジアステレオマー形態で存在し)てもよい。ジアステレオ異性体は、慣用的な技法、例えばクロマトグラフィー又は分別結晶化を用いて分離され得る。種々の立体異性体(すなわちエナンチオマー)は、慣用的な、例えば分別結晶化又はHPLCなどの技法を用いて、化合物のラセミ混合物又は他の混合物を分離することによって単離され得る。あるいは、所望の鏡像異性体又はジアステレオ異性体は、ラセミ化又はエピマー化を引き起こさない条件下で(すなわち、「キラルプール」法)、適切な出発物質と「キラル補助剤」との反応によって、適切な光学活性出発物質から得ることができ、「キラル補助剤」は、その後、誘導体化(すなわち、動的分割を含む分割)によって、例えば、ホモキラル酸と反応させた後、クロマトグラフィーなどの従来の手段によってジアステレオマー誘導体を分離することによって、又は適切なキラル試薬若しくはキラル触媒と反応させることによって、適切な段階で除去することができ、これらの方法及びプロセスはいずれも、当業者に公知の条件下で行い得る。別に特定されない限り、全ての立体異性体及びそれらの混合物は、本発明の範囲内に含まれる。
本明細書で使用される場合、用語「ハロゲン」は、本明細書で使用される場合、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)及びヨウ素(I)を含む。同様に、「ハロ」という用語は、本明細書で使用される場合、フルオロ、クロロ、ブロモ、及びヨードを含む。
特に明記しない限り、本明細書で定義されるC1-6アルキル基(例えば、C1-3アルキル基)、C2-8アルキル基並びにC1-6アルコキシ、C1-6アルコキシ-C1-6アルキル、C1-6アルキルアリール、C1-3アルケニルアリール、C1-6アルキルヘテロアリール及びC1-3アルケニルヘテロアリール基のアルキル部分は、直鎖状であってもよく、又は十分な数(すなわち、必要に応じて最低2個又は3個)の炭素原子が存在する場合、分岐鎖状及び/又は環状(例えば、C3-6又はC3-8シクロアルキル基を形成する)であってもよい。十分な数(すなわち、最低4個)の炭素原子が存在する場合、かかる基は部分的に環状であってもよい(したがって、C4-6又はC4-8部分的シクロアルキル基を形成する)。例えば、挙げられ得るシクロアルキル基としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルが挙げられる。同様に、挙げられ得る部分環状アルキル基(「部分シクロアルキル」基とも呼ばれ得る)には、シクロプロピルメチル又はシクロヘキシルメチルが挙げられる。十分な数の炭素原子が存在する場合、かかる基は、多環式(例えば、二環式又は三環式)又はスピロ環式であり得る。
アルキル基及びアルコキシ基は、十分な数(すなわち、最低3個)の炭素原子が存在する場合、不飽和であり得、したがって二重又は三重結合を組み込み得る。
挙げられ得る具体的なアルキル基としては、直鎖(すなわち、分岐及び/又は環状ではない)アルキル基が挙げられる。例えば、C1-6アルキル基、C1-8アルキル基及びC1-6アルコキシ基のアルキル部分としては、限定されないが、n-ブチル、sec-ブチル、イソブチル、tert-ブチル、プロピル、例えばn-プロピル、2-メチルプロピル又はイソプロピル、エチル、及びメチルが挙げられる。
誤解を避けるために追記すると、C1-6アルキル基、C1-8アルキル基、並びにC1-6アルコキシ-C1-6アルキル、C1-6アルキルアリール、C1-3アルケニルアリール、C1-6アルキルヘテロアリール及びC1-3アルケニルヘテロアリール基のアルキル部分の結合点は、かかる基のアルキル部分を介するものである。
誤解を避けるために追記すると、アルコキシ基は、その基中の酸素原子を介して分子の残りの部分に結合し、アルコキシアルキル基は、その基のアルキル部分を介して分子の残りに結合している。
特に明記しない限り、アルコキシは、「アルキル」という用語が上記の意味を有するO-アルキル基を指す。
本明細書中で使用される場合、ヘテロ原子というときは、当業者に理解されるようにそれらの通常の意味をとり得る。挙げられ得る具体的なヘテロ原子としては、リン、セレン、テルル、シリコン、ホウ素、酸素、窒素及び硫黄(例えば、酸素及び窒素などの酸素、窒素及び硫黄)が挙げられる。
本明細書で使用する場合、「ヘテロアリール」(ヘテロ芳香族とも呼ばれることもある)というときは、1個以上のヘテロ原子(酸素、窒素及び/又は硫黄から選択される1個以上のヘテロ原子など)を含有するヘテロ芳香族基を指し得る。かかるヘテロアリール基は、1つ、2つ、又は3つの環を含むことができ、そのうちの少なくとも1つは芳香族である(その芳香環は、1つ以上のヘテロ原子を含んでも含まなくてもよい)。ヘテロアリール/ヘテロ芳香族基上の置換基は、適切な場合、ヘテロ原子を含む環系内の任意の適切な原子上に(例えば、適切なN原子上に)位置し得る。
ヘテロアリール/ヘテロ芳香族基の結合点は、(適切な場合)ヘテロ原子を含む環系内の任意の原子を介するものであり得る。二環式ヘテロアリール/ヘテロ芳香族基は、1個以上の更なる芳香族又は非芳香族複素環に縮合したベンゼン環を含み得、その場合、多環式ヘテロアリール/ヘテロ芳香族基の結合点は、ベンゼン環又はヘテロアリール/ヘテロ芳香族又はヘテロシクリル環を含む任意の環を介するものであり得る。
疑義を避けるためであるが、当業者は、本発明の化合物の一部を形成し得るヘテロアリール基が、当業者に知られているように、化学的に得られるものであることを理解するであろう。様々なヘテロアリール基、例えば、ピリジニル、ピロリル、フラニル、チオフェニル、オキサジアゾリル、チアジアゾリルチアゾリル、オキサゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、イソキサゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、イミダゾピリミジニル、イミダゾチアゾリル、チエノチオフェニル、トリアジニル、ピリミジニル、フロピリジニル、インドリル、アザインドリル、ピラジニル、ピラゾロピリミジニル、インダゾリル、ピリミジニル、キノリニル、イソキノリニル、キナゾリニル、ベンゾフラニル、ベンゾチオフェニル、ベンゾイミダゾリル、ベンゾオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、ベンゾトリアゾリル、及びプリニルなどが、当業者に周知であろう。
誤解を避けるために追記すると、ヘテロアリール/ヘテロ芳香族基の酸化物(例えば、N-オキシド)も、本発明の範囲内に含まれる。
上記のように、ヘテロアリールには、一方の環が芳香族である(他方が芳香族であってもなくてもよい)多環式(例えば二環式)基が含まれる。したがって、挙げられ得る他のヘテロアリール基としては、ベンゾ[1,3]ジオキソリル、ベンゾ[1,4]ジオキシニル、ジヒドロベンゾ[d]イソチアゾール、3,4-ジヒドロベンゾ[1,4]オキサジニル、ジヒドロベンゾチオフェニル、インドリニル、5H,6H,7H-ピロロ[1,2-b]ピリミジニル、1,2,3,4-テトラヒドロキノリニル、チオクロマニルなどの基が挙げられる。
本明細書で使用され得る場合、「アリール」という用語は、C6-14芳香族基、例えばC6-10芳香族基を指し得る。かかる基は、単環式又は二環式であってもよく、二環式の場合、全体的又は部分的に芳香族のいずれかであってもよい。挙げられ得るC6-10アリール基としては、フェニル、ナフチル、1,2,3,4-テトラヒドロナフチル、インダニルなど(例えば、フェニル、ナフチルなど)が挙げられる。
芳香族基は、芳香族性を可能にする適切な数の二重結合をその中に含む環状基として表すことができる。
当業者は、本発明の化合物の一部を形成し得るアリール基が、当業者に知られているように、化学的に得られるものであることを理解するであろう。
誤解を避けるために追記すると、アリール基上の置換基の結合点は、環系の任意の適切な炭素原子を介するものであり得る。
本発明はまた、1つ以上の原子が、通常自然界で見出される(又は自然界で最も豊富に存在するものの)原子質量又は質量数とは異なる原子質量又は質量数を有する原子で、実際には置き換えられてはいるが、本明細書に記載されたものと同一である、同位体標識された本発明の化合物も包含する。本明細書で特定される任意の特定の原子又は元素の全ての同位体は、本発明の化合物の範囲内であると考えられる。したがって、本発明の化合物は、重水素化化合物、すなわち1個以上の水素原子が水素同位体重水素で置き換えられた化合物も含む。
本発明の化合物中の2個以上の置換基の同一性が同じであり得る場合、各々の置換基の実際の同一性は決して相互に依存しない。例えば、2つ以上のハロ基が存在する状況では、それらの基は同じであっても異なっていてもよい(例えば、2つのクロロ基、又はフルオロ基とクロロ基)。同様に、2つ以上のアルキル基が存在する場合、問題の基は、それらの炭素原子の数に関して、及び/又はそれらが直鎖状、分岐状、若しくはその他に関して、同じであっても異なっていてもよい。
更に、置換基自体が1個以上の置換基で任意に置換されると指定されている場合(例えば、ハロから独立して選択される1個以上の基で任意に置換されているブチル)、これらの置換基は可能な場合は同じ又は異なる原子上に位置し得る。かかる任意の置換基は、その任意の適切な数で存在し得る(例えば、関連する基は、1つ以上のかかる置換基で、例えば、1つのかかる置換基によって置換され得る)。
基が任意に置換されていると本明細書で言及される場合、かかる任意の置換基は存在しなくてもよい(すなわち、かかる任意の置換基への言及が除去されてもよい)ことが特に意図され、その場合、任意選択的に置換されていてもよい基は、非置換として称され得る。
別段の指定がない限り、置換基(任意であるか否かにかかわらず)は、それらが結合し得る基上の任意の点に位置し得る。これに関して、1個以上の置換基によって置換されたアルキル基及びアルコキシ基(例えば)は、かかる置換基(例えばアルキル鎖又はアルコキシ鎖の末端に位置することを意味する)で終端され得る。
疑義を避けるためであるが、式Iの化合物中の2個以上の置換基の同一性が同じであり得る場合、各々の置換基の実際の同一性は決して相互に依存しない。例えば、R及びRが両方ともC1-6アルキルである場合において、これらのC1-6アルキル基は、同じであっても異なっていてもよい。
当業者であれば、本発明の主題である本発明の化合物には、入手可能なもの、すなわち、安定な形態で調製され得るものが含まれることを理解するであろう。すなわち、本発明の化合物は、単離、例えば反応混合物から有用な純度までの単離を切り抜けて存続するのに十分に頑強な化合物を含む。
本発明の好ましい化合物には、以下のものが含まれる:
nは、1又は2を表し、
Zは、直接結合、又はより好ましくは-O-を表し、
は、3個までのハロゲン原子によって任意選択的に置換されたC1-4アルキル基(メチル、エチル、プロピル(例えばn-プロピル)又はブチル(例えばn-ブチル)など)(例えばCHCHClCHCHF又はCHCF)を表し、
及びRは、独立して、H又はC1-4アルキル基(メチル、エチル、プロピル(例えば、n-プロピル)又はブチル(例えば、n-ブチル)など)を表し、3個までのハロゲン原子によって任意選択的に置換され(例えば、CHCHClCHCHF又はCHCF)、
は、C1-8(又はC2-8)アルキル(例えばメチル、又は特にエチル、プロピル(例えばn-プロピル又はイソプロピル)、ブチル(例えばtert-ブチル、イソブチル又はn-ブチル))、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル、シクロペンチルメチル、シクロブチルメチル、シクロブチルエチル、アリール又はC1-6アルキルアリールを表し、これらの各々は、3個までのハロゲン原子(例えばF)及び/又はOR基によって任意選択的に置換又は終端され、
は、C1-4アルキル基(メチル、エチル、プロピル(例えば、n-プロピル)又はブチル(例えば、イソブチル)など)を表し、
は、H、-C(O)R、C-1-4アルキル(メチル、エチル、プロピル(例えば、n-プロピル)又はブチル(例えば、n-ブチル)など)、アリール(フェニルなど)又はC1-6アルキルアリールを表し、後者の3つの基は、ハロゲン、CF、CFO、C1-6アルキル及びC1-6アルコキシから選択される1個以上の置換基によって任意選択的に置換され、
は、C1-4アルキル(例えばメチル、エチル、プロピル(例えばn-プロピル)又はブチル(例えばn-ブチル))を表す。
本発明のより好ましい化合物としては、以下のものが挙げられる:
nは、1を表し、
は、メチル、エチル又はイソプロピルを表し、
及びRは、独立してH又はメチルを表し、
は、メチル、エチル、シクロヘキシルメチル、シクロペンチルメチル、n-プロピル、n-ブチル又はイソブチルを表し、これらの各々は、3個までのF基及び/又は1個以上のOR基によって任意選択的に置換又は終端され、あるいは、C1-6アルキルアリール(ベンジルなど)を表し、より好ましくは1個以上のF基によって置換され、
は、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル又はイソブチルを表し、
は、H、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル(3個までのフッ素原子によって任意選択的に置換され、又はより好ましくは終端される)、-C(O)R、又はフェニルを表し、
は、メチル、エチル又はn-プロピルを表す。
本発明の特に好ましい化合物としては、以下のものが挙げられる:
nが1であるとき、F原子は、式Iの化合物中の必須イミダゾリル環にも結合しているメチレン基に対してメタ又は好ましくはオルトであり、
及びRは、両方ともHを表し、
は、3個までのF基若しくはOR基によって任意選択的に終端されたエチル若しくはn-ブチル、又は1個以上のF基によって任意選択的に置換されたベンジルを表し、
は、イソブチルを表し、
は、H、メチル、又はフェニルを表す。
挙げられ得る本発明のより具体的な化合物としては、以下のものが挙げられる:
ブチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
2-フェノキシエチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
エチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
2-メトキシエチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
2-ヒドロキシエチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
3,3,3-トリフルオロプロピル(3-(3-フルオロ-4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
4-フルオロベンジル(3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチル-チオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
エチル(3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
エチル(3-(3-フルオロ-4-((2-イソプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
2-ヒドロキシエチル(3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
2-ヒドロキシエチル(3-(3,5-ジフルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
2-((((3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニル)カルバモイル)オキシ)エチルピバレート、
メチル(3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
メチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
N-((3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニル)ピバルアミド、
2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル(3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
2-ヒドロキシエチル(3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
メチル(3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
N-((3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニル)ベンザミド、
N-((3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニル)ピコリンアミド、
2-ヒドロキシエチル(3-(3-フルオロ-4-((2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-2-チエニル)スルホニルカルバメート、
メチルN-[[3-[3-フルオロ-4-[(2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5-イソブチル-2-チエニル]スルホニル]カルバメート、
N-[[3-[3-フルオロ-4-[(2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5-イソブチル-2-チエニル]スルホニル]ベンズアミド、
N-[[3-[3-フルオロ-4-[(2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5-イソブチル-2-チエニル]スルホニル]ピリジン-2-カルボキサミド、
N-[[3-[3-フルオロ-4-[(2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5-イソブチル-2-チエニル]スルホニル]-3-(2-ピリジル)プロパンアミド。
更に挙げられ得る本発明の化合物としては、以下のものが挙げられる:
(1-ヒドロキシシクロペンチル)メチル-(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
(1-ヒドロキシシクロヘキシル)メチル-(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
2-((((3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニル)カルバモイル)オキシ)エチルプロピオネート、
(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート2-ヒドロキシブチル、
2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-チオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート2-エトキシエチル、
(1-ヒドロキシシクロヘキシル)メチル-(3-(3-フルオロ-4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
ブチル(3-(2-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート。
挙げられ得る本発明の特に好適な化合物としては、以下のものが挙げられる:
エチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
メチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
メチル(3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート。
IUPAC名は、プログラムChemdoodle 8.1.0から作成した。
本発明の特に好ましい化合物には、以下に記載する実施例の化合物が含まれる。
式Iの化合物は、例えば以下に記載されるように、当業者に周知の技法に従って調製され得る。
本発明の更なる態様によれば、式Iの化合物の調製のためのプロセスが提供され、このプロセスは、以下を含む:
(i)式IIの化合物
Figure 2023539614000003

(式中、R、R、R、R、及びnは、上記に定義されるとおりである)の、式IIIの化合物
Figure 2023539614000004

(式中、R及びZは上記で定義したとおりであり、Xはハロ(例えばクロロ又はブロモ)などの適切な脱離基を表す)との、例えば室温付近又はそれ以上(例えば60~70℃まで)で、適切な塩基(例えばピロリジノピリジン、ピリジン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、トリメチルアミン、N-エチルジイソプロピルアミン、ジメチルアミノピリジン、ジ-イソプロピルアミン、1,8-ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ-7-エン、又はそれらの混合物)及び適切な溶媒(例えばピリジン、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、又はトルエン)の存在下での反応。
(ii)Zが結合である式Iの化合物の場合、上記で定義される式IIの化合物の、式IIIaの化合物
C(O)OH IIIa
(式中、Rは上記で定義したとおりである)との、例えば、標準的なEDCIカップリング条件による、例えば、カルボキシル活性化剤(例えば、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド)の存在下での反応。
(iii)Zが-O-を表す式Iの化合物の場合、式Iの対応する化合物(式中、Rは低級アルキル基(例えば、メチル又はエチル)又は置換されていてもよいアリール(例えば、フェニル基))の、式IVのアルコール
4’OH IV
(式中、R4’は置換されている基以外のR基を表す)との反応。この反応は、溶媒の非存在下、室温より高い温度(例えば、使用されるアルコールの還流温度)で実施し得る。
式IIの化合物は、式Vの化合物
Figure 2023539614000005

(式中、Rは上記で定義したとおりである)で示される化合物又はそのN-保護誘導体の、式VI
Figure 2023539614000006

(式中、Xは適切な離脱基、例えばトリメチルスルホネート、又はハロ、例えばヨード又はブロモを表し、R、R、R及びnは、上記と同義である)との、適切なカップリング触媒系(例えば、Pd(PPh又はPd(OAc)/リガンド(式中、リガンドは、例えば、PPh、P(o-Tol)又は1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン))、並びに適切な塩基(例えば水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、トリエチルアミン又はジイソプロピルアミン)、並びに適切な溶媒系(例えばトルエン、エタノール、ジメトキシメタン、ジメチルホルムアミド、エチレングリコールジメチルエーテル、水、ジオキサン又はそれらの混合物)の存在下での反応により調製され得る。この反応は、室温より高い温度(例えば、使用される溶媒系の還流温度)で実施し得る。式Vの化合物の保護されたバージョンが使用される場合、この反応に続いて、例えば以下に記載されるように、標準的な条件下でSONH-基の脱保護が行われ得る。
あるいは、式IIの化合物は、式VIIの化合物
Figure 2023539614000007

(式中、R、R及びRは式VIIIの化合物について上記で定義したとおりであり、
Figure 2023539614000008

式中、R及びnは、上記で定義したとおりであり、Xは、ハロ(例えばクロロ又はブロモ、特にブロモ)又はそのN-保護誘導体などの適切な脱離基を表す)との、例えば室温付近又はそれ以下での、適切な塩基(例えばピリジン)及び適切な有機溶剤(例えばトルエン)の存在下での反応により調製され得る。式VIIIの化合物の保護されたバージョンが使用される場合、この反応に続いて、例えば以下に記載されるように、標準的な条件下でSONH-基の脱保護が行われ得る。更に、式IIの化合物は、この方法で、例えば、とりわけ、英国特許出願公開第2281298号に記載されている方法に従って、又はそれと同様にして調製され得る。
式VIの化合物は、標準的な技術によって、例えば、先に定義した式VIIの化合物を式IXの化合物
Figure 2023539614000009

(式中、n、X及びXは上記と同義である)で示される化合物と、例えば式IIで示される化合物の調製に関して上記したのと同様の条件下で反応させることにより調製され得る。
式VIIIの化合物は、当技術分野で知られている。例えば、それらは、とりわけ、米国特許第5,312,820号、英国特許出願公開第2281298号、及び/又は国際公開第02/096883号に記載されている方法に従って、又はそれと同様に調製され得る。
式Vの化合物は、当技術分野で知られている。例えば、それらは、とりわけ、国際公開第02/096883号に記載されている方法に従って、又はそれと同様に調製され得る。
式III、IIIa、IV、VII及びIXの化合物は、市販されているか、文献中にて知られているか、又は本明細書に記載の方法と同様により得られるか、又は適切な試薬及び反応条件を使用して、容易に利用可能な出発材料から、標準的な技法に従って慣用的な合成法により得られ得る。
上記及び下記の方法において、中間体化合物の官能基を保護基で保護する必要があり得ることは、当業者に理解されるであろう。
保護することが望ましい官能基としては、スルホンアミド、アミド、アミノ及びアルデヒドが挙げられる。スルホンアミド、アミド及びアミノに適した保護基としては、tert-ブチルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニル、2-トリメチルシリルエトキシカルボニル(Teoc)又はtert-ブチルが挙げられる。アルデヒドのための適切な保護基としては、アルコール(例えば、メタノール又はエタノール)、及びジオール(例えば、1,3-プロパンジオール又は、好ましくは、1,2-エタンジオール(したがって、環状アセタールを形成する))が挙げられる。官能基の保護及び脱保護は、上記のスキームにおける反応の前又は後に行われ得る。
保護基は、当業者に周知の技法及び下記の技法に従って、適用及び除去され得る。例えば、本明細書に記載の保護された化合物/中間体は、標準的な脱保護技術を用いて、保護されていない化合物に化学的に変換され得る。関与する化学反応の種類は、保護基の必要性及び種類、並びに合成を達成するための順序を決定付けるであろう。保護基の使用は、「Protective Groups in Organic Synthesis」,3rd edition,T.W.Greene&P.G.M.Wutz,Wiley-Interscience(1999)に記載されており、その開示内容は参照により本明細書に組み込まれる。
医療及び医薬における使用
本明細書に記載されるように、本発明の化合物、またしたがってそれを含む組成物及びキットは、薬学的活性を有し、及び/又は経口若しくは非経口投与後に体内で代謝されて薬学的活性を有する化合物を形成するため、有用である。
ゆえに、本発明の更なる態様によれば、医薬品として使用するための(又は薬剤として使用するための)、以下に定義されるような本発明の化合物が提供される。
特に、本発明の化合物は、AT2受容体のアゴニストである。したがって、本発明の化合物は、Ang IIの内因的な産生が欠損する症状、及び/又は、AT2受容体の活性の増加が所望又は必要とされる症状において有用であることが期待される。
より詳細には、本発明の化合物は、AT2受容体のアゴニストであり、特に、例えば以下に記載の試験において実証され得るように、そのサブ受容体の選択的(AT1受容体に比較して)アゴニストである。
AT2受容体アゴニストには、AT2受容体を完全に活性化するもの、及び部分的に活性化するものが含まれる。したがって、本発明の化合物は、AT2受容体に選択的に結合し得、そしてAT2受容体においてアゴニスト活性を示し得る。AT2受容体に「選択的に結合する」化合物によって、本発明者らは、関連する化合物の所与の濃度での親和性比(AT2:AT1)が、少なくとも50:1、例えば少なくとも100:1、好ましくは少なくとも1000:1であることを企図する。
本発明の化合物は更に、AT2受容体が発現され、それらの刺激が所望又は必要とされる症状において有用であることが期待される。
これに関して、本発明の化合物は、血管収縮、線維症、細胞増殖及び/又は分化の増加、心筋収縮性の増加、心血管肥大の増加、並びに/あるいは、体液及び電解質保持の増加、並びに皮膚障害及び筋骨格障害を特徴とする症状の治療に適応される。
本発明の化合物はまた、トロンボキサン受容体活性を示し得る。これに関して、本発明の化合物は、血小板活性化及び/若しくは凝集に対する阻害効果(したがって、例えば抗血栓効果)を有し得、並びに/又は治療的な様式で、血管収縮及び/若しくは気管支収縮を低減し得る。
本発明の化合物は更に、ストレス関連障害の治療、並びに/又は微小循環及び/若しくは粘膜保護機構の改善に適応される。
したがって、本発明の化合物は、上記で示したように特徴付けることができ、例えば、胃腸管、心血管系、気道、腎臓、眼、女性生殖(排卵)系及び中枢神経系(CNS)の障害の治療において有用であると予想される。
挙げられ得る胃腸管の障害としては、食道炎、バレット食道、胃潰瘍、十二指腸潰瘍、消化不良(非潰瘍性消化不良を含む)、胃食道逆流、過敏性腸症候群(irritable bowel syndrome、IBS)、炎症性腸疾患(inflammatory bowel disease、IBD)、膵炎、肝障害(肝炎など)、胆嚢疾患、多臓器不全(multiple organ failure、MOF)及び敗血症が挙げられる。挙げられ得る他の胃腸の障害としては、口腔乾燥症、胃炎、胃不全麻痺、胃酸過多症、胆道の障害、コリディア、クローン病、潰瘍性結腸炎、下痢、便秘、疝痛、嚥下障害、嘔吐、吐気、消化不良及びシェーグレン症候群が挙げられる。
挙げられ得る気道の障害としては、喘息、閉塞性肺疾患(慢性閉塞性肺疾患など)、肺炎、肺高血圧、及び成人呼吸窮迫症候群などの炎症性疾患が挙げられる。
挙げられ得る腎臓の障害としては、腎不全、腎炎及び腎性高血圧症が挙げられる。
挙げられ得る眼の障害としては、糖尿病性網膜症、早発性網膜症及び網膜微小血管形成が挙げられる。
挙げられ得る女性生殖器系の障害としては、排卵障害が挙げられる。
挙げられ得る心血管障害としては、高血圧、心肥大、心不全(駆出率が維持された心不全を含む)、アテローム性動脈硬化症、動脈血栓症、静脈血栓症、内皮機能不全、内皮病変、バルーン拡張後狭窄、血管新生、糖尿病合併症、微小血管機能障害、アンギナ、心不整脈、間欠性跛行、妊娠高血圧腎症、心筋梗塞、再梗塞、虚血性病変、勃起障害及び新生内膜増殖が挙げられる。
挙げられ得るCNSの障害としては、認知機能障害、食物摂取の機能不全(空腹/満腹)及び口渇、脳卒中、脳出血、脳塞栓及び脳梗塞、多発性硬化症(multiple sclerosis、MS)、アルツハイマー病及びパーキンソン病が挙げられる。
本発明の化合物はまた、成長代謝及び増殖の調節において、例えば、老化、肥大性障害、前立腺過形成、自己免疫障害(例えば、関節リウマチなどの関節炎、又は全身性エリテマトーデス)、乾癬、肥満、ニューロン再生、潰瘍の治癒、脂肪組織過形成、幹細胞分化及び増殖の阻害、線維性障害、がん(例えば、胃腸管(例えば食道又は胃を含む)、前立腺、乳房、肝臓、腎臓のがん、並びにリンパ系がん、肺がん、卵巣がん、膵臓がん、血液悪性腫瘍)、アポトーシス、腫瘍(一般的)及び肥大、糖尿病、ニューロン病変及び臓器拒絶の治療において有用であり得る。
本発明の化合物はまた、卒中、脊髄損傷、鎌状赤血球症、筋ジストロフィー、がん治療関連心毒性、末梢神経障害及び特に全身性硬化症の治療に有用である。
本発明の化合物は、サルコイドーシス又は線維症、より具体的には肺線維症及び特にIPFなどのILD、並びに全身性硬化症、関節リウマチ、筋炎若しくは全身性エリテマトーデスなどのILDを誘発し得る症状、又は肺高血圧症及び/若しくは肺動脈高血圧症などのILDに他の形で関連する症状の治療及び/又は予防において特に適応される。
本発明の化合物は、肺線維症、特にIPFの治療において特に有用である。
本発明の更なる態様によれば、肺線維症、特にIPFの治療方法であって、かかる症状に罹患しているヒトに治療有効量の本発明の化合物を投与することを含む方法が提供される。
IPFを含む肺線維症の治療において、本発明の化合物は、線維症の低減及び細胞外マトリックスの更なる沈着の予防を伴う抗線維症効果を有し得る。本発明の化合物は、肺瘢痕化/創傷治癒を減少させることができ、抗アポトーシス効果も有し、それによって、肺線維症の発症の開始因子である肺胞内皮細胞のアポトーシスを防止することができる。本発明の化合物はまた、抗増殖効果を有し得、したがって、肺線維症における線維芽細胞及び筋線維芽細胞のがん様の増殖を減少させる。本発明の化合物はまた、肺線維症における血管リモデリングを改善し、それによって二次性肺高血圧症を減少させ得る。最後に、本発明の化合物は、抗炎症、抗増殖因子(例えば、トランスフォーミング増殖因子β)及び/又は抗サイトカイン効果を示し得る。
更に、本発明の化合物はまた、線維性結合組織の過剰な蓄積によって特徴付けられる1個以上の内臓の任意の線維性症状の治療若しくは予防において、並びに/又は、線維形成及びそれに関連し得る罹患率及び死亡率の治療若しくは予防において有用であり得る。かかる線維症は、急性呼吸促迫症候群(acute respiratory distress syndrome、ARDS)、重症急性呼吸器症候群(severe acute respiratory syndrome、SARS)などの急性炎症症状、並びに内部若しくは外部の損傷(例えば、損傷)によって、又は感染によって引き起こされ得る多臓器不全、損傷及び/又は不全に関連し得る。
したがって、かかる症状は、ウイルス、細菌又は真菌感染(例えば、ウイルス性気道感染)によって引き起こされる敗血症又は敗血症性ショックから生じ得る。更に、急性肺損傷、ARDS及び特にSARSは、新規SARSコロナウイルス2(SARS-CoV-2)を含むコロナウイルスなどのウイルスによって引き起こされ得、これは、呼吸器上皮などの関連する内部(例えば、粘膜)組織の内部組織損傷及び/又は機能不全をもたらし得、したがって、ウイルス誘導性肺炎、肺機能障害、呼吸器障害、苦痛及び/又は不全をもたらし得る。かかる組織損傷はまた、重篤な線維症を引き起こし得る。例えば、新型コロナウイルスSARS-CoV-2によって引き起こされるSARS病(コロナウイルス病2019又はCOVID-19)は、多くの場合、線維症をもたらすことが知られている。
本発明の化合物は、AT2受容体の活性化が望ましいか又は必要であるが、1個以上のCYP酵素の阻害が望ましくない疾患又は症状の治療において特に有用である。
本発明の別の実施形態では、AT2受容体の活性化が望ましいか又は必要であるが、CYP酵素の阻害が望ましくない疾患又は症状の治療に使用するための薬剤の製造における、式Iの化合物又はその医薬的に許容可能な塩の使用が提供される。
「AT2受容体の活性化が望まれるか又は必要とされるが、CYPの阻害が望まれない疾患又は症状」によって、本発明者らは、AT2受容体の活性化によって治療可能であることが公知である疾患又は症状(例えば、以下に記載されるもの)を含むが、かかる症状の既存の治療は、CYPによって代謝される他の治療剤の投与を含み得る。したがって、かかる疾患又は症状は、少なくとも1つのCYP酵素の阻害が必要とされない、有利でない、及び/若しくは望ましくない症状、又はかかる阻害が患者にとって有害である若しくはあり得る症状を含み得る。
AT2受容体の活性化が望ましい又は必要であるが、CYP酵素の阻害が望ましくない特定の疾患又は症状は、間質性肺疾患(例えば、肺線維症、IPF、全身性硬化症及びサルコイドーシス)、自己免疫疾患(例えば、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、多発性硬化症、乾癬及び炎症性腸疾患)、慢性腎疾患(例えば、糖尿病性腎症)、肺高血圧症、肺動脈高血圧症及び/又は梗塞(例えば、心筋梗塞及び脳卒中)である。したがって、本発明の化合物は、IPFなどの間質性肺疾患、関節リウマチなどの自己免疫疾患、糖尿病性腎症などの慢性腎疾患、肺高血圧症(肺動脈高血圧症を含む)、及び/又は心筋梗塞など梗塞の治療に特に有用である。
本発明の更なる態様によれば、AT2受容体の活性化が望ましい又は必要であるが、CYP酵素の阻害が望ましくない疾患又は症状(肺線維症、特にIPFなど)の治療方法であって、関連する症状に罹患しているヒトに治療有効量の本発明の化合物を投与することを含む方法が提供される。
本発明の化合物は、上記症状のいずれかの治療的、緩和的、及び/又は診断的な処置、並びに予防的処置(症状の悪化(deterioration)及び/又は悪化(worsening)を予防及び/又は抑止することを含む)の両方において適用される。
本発明の化合物は、通常、経口的に、静脈内に、皮下に、口腔内に、直腸に、皮膚に、経鼻的に、気管に、気管支に、任意の他の非経口経路によって、又は吸入若しくは肺経路によって、又はそれらの任意の組み合わせで、医薬的に許容可能な剤形で、溶液で、懸濁液で、ナノ懸濁液を含むエマルジョンで、又はリポソーム製剤で、投与される。更なる投与方法としては、動脈内、筋肉内、腹腔内、門脈内、皮内、硬膜外、髄腔内投与、又はそれらの任意の組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態では、本発明の化合物は、異なる投与経路を使用して、単独で(例えば、別々に)、及び/又は連続して、及び/又は同時期に並行して(例えば、同時に)投与され得るが、好ましくは、経口投与のための錠剤、カプセル剤若しくはエリキシル剤、直腸投与のための坐剤、非経口若しくは筋肉内投与のための滅菌液剤、懸濁剤若しくは乳剤、又は吸入などを含む、公知の医薬製剤によって投与される。吸入による投与は、好ましくはネブライザーを使用することによって行われ、したがって、好ましくは治療される対象において刺激又は咳を引き起こすことなく、肺胞及び細気管支を含む小さな肺組織に本発明の化合物を送達する。
好ましくは、治療有効量の本発明の化合物の投与は、別々に(例えば互いに約2時間以上離して)、連続的に(例えば、互いに約2時間以内に)、又は同時期に並行して(例えば、同時に)のいずれかの投与経路の組み合わせによって実施され、吸入及び経口を含み、有効用量を達成する。
いくつかの実施形態では、肺線維症、特にIPFを含む、AT2受容体の活性化が所望されるか又は必要とされる疾患又は症状(及びCYP酵素の阻害が望ましくない疾患又は症状)を治療する方法が提供され、この方法は、治療有効量の本発明の化合物を、かかる治療を必要とする患者に、有効量又は有効用量を達成するために、別々に、連続して、又は同時に並行してのいずれかで、好ましくは吸入及び経口による、投与経路の組み合わせを介して投与することを含む。
投与経路、好ましくは吸入による投与経路と経口による投与経路のかかる組み合わせは、各投与経路について最適化された本発明の化合物の別々の製剤として提供することができる。
かかる製剤は、標準的及び/又は許容された薬務に従って調製され得る。
したがって、本発明の更なる態様によれば、医薬的に許容可能なアジュバント、希釈剤、及び/又は担体と混合して、上記に定義される本発明の化合物を含む医薬製剤が提供される。
本発明の化合物は、C21などの当技術分野で公知の他のAT2アゴニストと組み合わせて、並びに当技術分野で公知のAT1受容体アンタゴニストと組み合わせて、及び/又はアンジオテンシン変換酵素(ACE)の阻害剤と組み合わせて、投与することができる。実施形態に従って使用することができるAT1受容体アンタゴニストの非限定的であるが例示的な例としては、アジルサルタン、カンデサルタン、エプロサルタン、フィマサルタン、イルベサルタン、ロサルタン、ミルファサルタン、オルメサルタン、ポミサルタン、プラトサルタン、リピアサルタン(ripiasartan)、サプリサルタン、タソサルタン、テルミサルタン、バルサルタン及び/又はそれらの組み合わせが挙げられる。実施形態に従って使用することができるACE阻害剤の非限定的であるが例示的な例としては、カプトプリル、ゾフェノプリル、エナラプリル、ラミプリル、キナプリル、ペリンドプリル、リシノプリル、ベナゼプリル、イミダプリル、トランドラプリル、フォシノプリル、モエキシプリル、シラザプリル、スピラプリル、テモカプリル、アラセプリル、セロナプリル、デレプリル(delepril)、モベルチプリル、及び/又はそれらの組み合わせが挙げられる。
本発明の化合物と組み合わせて投与され得る他の活性成分としては、クロモグリク酸二ナトリウム、ボセンタン、アンブリセンタン、シタキセンタン及びマシテンタンなどのエンドセリン受容体アンタゴニスト、シルデナフィル及びタダラフィルなどのPDE5阻害剤、イロプロスト及びトレプロスチニルなどのプロスタサイクリン(エポプロステロール)及びその類似体、インターフェロンγ-1b、エタネルセプト、インフリキシマブ及びアダリムマブなどの他の生物製剤、並びにメトトレキサートが挙げられる。本発明の化合物と同時投与することができる開発中の更なる有効成分としては、パムブリマブ(抗CTGF、フィブロゲン)、GLPG1690(オートタキシン阻害剤、Galapagos)、TD139(ガレクチン-3阻害剤、Galecto)、PRM-151(組換えペントラキシン-2、Promedior)、BBT-877(オートタキシン阻害剤、Boehringer/Bridge)、CC-90001(JNK阻害剤、Celgene)、PBI-4050(デュアルGPR40アゴニスト/GPR 84アンタゴニスト、Prometic)、BMS-986020(リゾホスファチジン酸受容体アンタゴニスト、BMS)、RVT-1601(肥満細胞安定剤、Respivant)、SMO4646(wnt-シグナル阻害剤、United Therapeutics)、KD25(Rho関連キナーゼ阻害剤、Kadmon Holdings)、BG00011(インテグリンアンタゴニスト、Biogen)、PLN-74809(インテグリンアンタゴニスト、Pilant Therapeutics)、サラカチニブ(srcキナーゼ阻害剤、AstraZeneca)、PAT-1251(リシルオキシダーゼ阻害剤2、PharmAkea)、ABM-125(IL-25 MAB、Abeome)及びTA5-115(マルチキナーゼ阻害剤、Otsuka)が挙げられる。
本発明の更なる態様において、本発明の化合物は、前述のものを含む様々な症状を治療するための併用療法において、他の治療剤と組み合わせた場合に、特別な有用性を示す。本発明の化合物は、最小のCYP酵素阻害を示すため、かかる組み合わせは、関連する症状における使用のために使用される他の治療剤がそれ自体CYP酵素によって代謝される場合に特に有利である。
したがって、治療される症状が、当技術分野で公知のIPF、全身性硬化症又は線維性疾患などの間質性肺疾患であるとき、本発明の化合物は、好ましくは、ガレクチン-3阻害剤、リゾホスファチジン酸受容体1(LPA1)アンタゴニスト、オートタキシン(ATX)阻害剤、組換えヒトペントラキシン-2タンパク質、又はピルフェニドン及び/若しくはニンテダニブを含むがこれらに限定されない、かかる治療のための確立された療法と組み合わせて投与される。好ましくは、本発明の化合物の組み合わせは、ピルフェニドン又はその医薬的に許容可能な塩とのそれであり、化合物は、CYP1AのようなCYP酵素によって代謝されることが公知である。
更に、治療される症状が慢性腎臓関連疾患であるとき、本発明の化合物は、好ましくは、イルベサルタン及び/又はトルセミドなどの、かかる治療において使用される1個以上の他の薬物と組み合わせて投与され、これらの化合物は、CYP2C9などのCYP酵素によって代謝されることが公知である。
治療される症状が肺高血圧であるとき、本発明の化合物は、好ましくは、かかる治療においても使用される1個以上の他の薬物(例えば、セレキシパグ及び/又はシルデナフィル)と組み合わせて投与され、これらの化合物は、CYP酵素(例えば、CYP3A4)によって代謝されることが公知である。
治療又は予防される症状が心筋梗塞及び/又は脳卒中関連疾患であるとき、本発明の化合物は、好ましくは、プロプラノロール、ワルファリン、クロピドグレル、アトルバスタチン、シロスタゾール、リドカイン及び/若しくはシンバスタチン、又はそれらの医薬的に許容可能な塩のような、かかる治療において使用される1個以上の他の薬物と組み合わせて投与され、これらの化合物は、CYP1A、CYP2CP及び/又はCYP3A4のようなCYP酵素によって代謝されることが公知である。
治療される症状がリウマチ性関節炎、多発性硬化症又は乾癬のような自己免疫性疾患であるとき、本発明の化合物は、好ましくは、非ステロイド抗炎症薬(NSAID)、例えば、ナプロキセン、セレコキシブ、メロキシカム又はその類似体(例えば、ピロキシカム)又はインドメタシン、又はチザニジン、シクロホスファミド、サイクロスポリン、デフラザコルト及び/又はヒドロコルチゾン、リルゾールなどの薬剤、又はその薬学的に許容される塩を含むが、これらに限定されない、かかる治療に使用される1個以上の他の薬物と組み合わせて投与され、これらの化合物は、CYP1A、CYP2CP、CYP2C19及び/又はCYP3A4などのCYP酵素によって代謝されることが知られている。
したがって、本発明の化合物は、AT2受容体の活性化が望まれるか又は必要とされるが、CYP酵素阻害が望まれない疾患又は症状の治療に特に有用であり、したがって、CYP経路を介して代謝され、有用であるか又は有用であり得る、ピルフェニドン、ナプロキセン、プロプラノロール、リルゾール、チザニジン、ワルファリン、セレコキシブ、クロピドグレル、イルベサルタン、メロキシカム、ピロキシカム、トルセミド(torsemide)、シクロホスファミド、インドメタシン、アトルバスタチン、シロスタゾール、サイクロスポリン、デフラザコルト、ヒドロコルチゾン、リドカイン、セレキシパグ(selexipag)、シルデナフィル及び/又はシンバスタチンなどの、上記の他の治療剤の1個以上と組み合わせて、上記の病気を含む病気を治療するために投与され得る。最も好ましくは、本発明の化合物は、IPFなどの間質性肺疾患を治療するために、ピルフェニドンと組み合わせて投与される。
本発明の化合物と組み合わせて使用され得る治療剤としては、ウイルス感染のための種々に適用される標準的な治療が挙げられ、例えば、抗体治療(例えば、LY-CoV555/LY-CoV016(bamlanivimab及びetesevimab)、LY-CoV555(bamlanivimab、Eli Lilly)、REGN-COV2(カシリビマブ及びイムデビマブ)、REGN3048-3051、TZLS-501、SNG001(Synairgen)、エクリズマブ(ソリリス、Alexion Pharmaceuticals)、ravulizumab(ウルトミリス、Alexion Pharmaceuticals)、lenzilumab、leronlimab、トシリズマブ(アクテムラ、Roche)、サリルマブ(ケブゼラ、Regeneron Pharma)、及びオクタガム(Octapharma))、抗ウイルス薬(例えば、オセルタミビル、レムデシビル、ファビラビル(favilavir)、モルヌピラビル、シメプレビル、ダクラタスビル、ソホスブビル、リバビリン、ウミフェノビル、ロピナビル、リトナビル、ロピナビル/リトナビル(カレトラ、AbbVie Deutschland GmbH Co.KG)、テイコプラニン、バリシチニブ(オルミアント、Eli Lilly)、ルキソリチニブ(ジャカビ、Novartis)、トファシチニブ(Xeljanz、Pfizer)、TMPRSS2阻害剤カモスタット、又はメシル酸カモスタット、アクテムラ(Roche)、AT-100(rhSP-D)、MK-7110(CD24Fc、Merck))、OYA1(OyaGen9)、BPI-002(BeyondSpring)、NP-120(イフェンプロジル、Algernon Pharmaceuticals)、及びガリデシビル(Biocryst Pharma)、抗炎症剤(例えば、NSAID、例えば、イブプロフェン、ケトロラク、ナプロフェンなど)、クロロキニン、ヒドロキシクロロキン、インターフェロン(例えば、インターフェロンβ(インターフェロンβ-1a)、トシリズマブ(アクテムラ)、レナリドマイド、ポマリドマイド及びサリドマイド)、鎮痛剤(例えば、パラセタモール又はオピオイド)、鎮咳剤(例えば、デキストロメトロファン)、ワクチン接種(例えば、Inovio Pharmaceuticals及びBeijing Advaccine BiotechnologyによるINO-4800、利用可能な場合)、COVID-19回復期血漿(COVID-19 convalescent plasma、CCP)及び/又はSARS-CoV又はSARS-CoV-2による感染から回復したヒトの血液由来の抗体を用いる受動抗体療法が挙げられる。
挙げられ得る更なる治療剤としては、抗線維化剤(例えば、ニンテダニブ及び特にピルフェニドン)、ビタミン(例えば、ビタミンB、C及びD)、並びにアセチルシステイン及びアンブロキソールなどの粘液溶解薬が挙げられる。
本発明による本発明の化合物又は医薬的に許容可能なその塩と併せて使用することができる他の治療剤としては、コルチコステロイドが挙げられる。コルチコステロイドには、天然コルチコステロイド及び合成コルチコステロイドの両方が含まれる。
挙げられ得る天然に存在するコルチコステロイドとしては、コルチゾール(ヒドロコルチゾン)、アルドステロン、コルチコステロン、コルチゾン、プレグネノロン、プロゲステロン、並びにコルチコステロイド生合成における天然に存在する前駆体及び中間体、並びに天然に存在するコルチコステロイドの他の誘導体、例えば11-デオキシコルチゾール、21-デオキシコルチゾール、11-デヒドロコルチコステロン、11-デオキシコルチコステロン、18-ヒドロキシ-11-デオキシコルチコステロン、18-ヒドロキシコルチコステロン、21-デオキシコルチゾン、11β-ヒドロキシプレグネノロン、11β,17α,21-トリヒドロキシプレグネノロン、17α,21-ジヒドロキシプレグネノロン、17α-ヒドロキシプレグネノロン、21-ヒドロキシプレグネノロン、11-ケトプロゲステロン、11β-ヒドロキシプロゲステロン、17α-ヒドロキシプロゲステロン及び18-ヒドロキシプロゲステロンが挙げられる。
挙げられ得る合成コルチコステロイドとしては、ヒドロコルチゾン型(グループA)のもの、例えばコルチゾン酢酸エステル、ヒドロコルチゾンアセポネート、ヒドロコルチゾン酢酸エステル、ヒドロコルチゾンブテレート、ヒドロコルチゾン酪酸エステル、ヒドロコルチゾンバレレート、ヒドロコルチゾン、チキソコルトール及びチキソコルトールピバレート、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、プレドニゾン、クロロプレドニゾン、クロプレドノール、ジフルプレドナート、フルドロコルチゾン、フルオシノロン、フルペロロン、フルプレドニゾロン、ロテプレドノール、プレドニカルベート及びトリアムシノロン、アセトニド類及び関連物質(グループB)、例えばアムシノニド、ブデゾニド、デソニド、フルオシノロンセトニド、フルオシノニド、ハルシノニド、トリアムシノロンアセトニド、シクレソニド、デフラザコルト、ホルモトルオール、フルドロキシコルチド、フルニソリド及びフルオシノロンアセトニド、(ベータ)メタゾン型(グループC)のもの、例えばベクロメタゾン、ベタメタゾン、ベタメタゾンジプロピオン酸エステル及びベタメタゾン吉草酸エステル、デキサメタゾン、フルオコルトロン、ハロメタゾン、モメタゾン及びモメタゾンフロエート、アルクロメタゾン及びアルクロメタゾンプロピオン酸エステル、クロベタゾール及びクロベタゾールプロピオン酸エステル、クロベタゾン及びクロベタゾン酪酸エステル、クロコルトロン、デソキシメタゾン、ジフロラゾン、ジフルオコルトロン(difluocortolone)、フルクロロン、フルメタゾン、フルオコルチン、フルプレドニデン及び酢酸フルプレドニデン、フルチカゾン、フルチカゾンフランカルボン酸エステル及びプロピオン酸フルチカゾン、メプレドニソン、パラメサゾン、プレドニリデン、リメキソロン及びウロベタゾール、プロゲステロン型のもの、例えば、フルゲストン、フルオロメトロン、メドリゾン及び酢酸プレベジオロン、並びにプロゲステロン誘導体(プロゲスチン)、例えば、クロルマジノン酢酸エステル、酢酸シプロテロン、メドロゲストン、酢酸メドロキシプロゲステロン、酢酸メゲストロール及び酢酸セゲステロン、並びに、他のコルチコステロイド、例えばコルチバゾール及び6-メチル-11β,17β-ジヒドロキシ-17α-(1-プロピニル)アンドロスタ-1,4,6-トリエン-3-オン、が挙げられる。
好ましいコルチコステロイドとしては、コルチゾン、プレドニゾン、プレドニゾロン、メチルプレドニゾロン、特にデキサメタゾンが挙げられる。
更に、本発明の化合物又はその医薬的に許容可能な塩と組み合わせて使用され得る治療剤としては、H2受容体ブロッカー、抗凝固剤、抗血小板薬、並びにスタチン、抗菌剤及び抗アレルギー薬/抗喘息薬が挙げられる。
挙げられ得るH2受容体ブロッカーとしては、ファモチジンが挙げられる。挙げられ得る抗凝固剤としては、ヘパリン及び低分子量ヘパリン(例えば、ベミパリン、ナドロパリン、レビパリン、エノキサパリン、パルナパリン、セルトパリン、ダルテパリン、チンザパリン)、直接作用する経口抗凝固剤(例えば、ダビガトラン、アルガトロバン、リバロキサバン、アピキサバン、エドキサバン、ベトリキサバン、ダレキサバン、オタミキサバン、レトロサバン、エリバババン、ヒルジン、レピルジン及びビバリルジン)、クマリン型ビタミンKアンタゴニスト(例えば、クマリン、アセノクマロール、フェンプロクモン、アトロメンチン及びフェニンジオン)及び第Xa因子の合成五糖阻害剤(例えば、フォンダパリヌクス、イドラパリヌクス及びイドラビオタパリヌクス)、が挙げられる。挙げられ得る抗血小板薬としては、不可逆的シクロオキシゲナーゼ阻害剤(例えば、アスピリン及びトリフルサル)、アデノシン二リン酸受容体阻害剤(例えば、カングレロール、クロピドグレル、プラスグレル、チカグレロール及びチクロピジン)、ホスホジエステラーゼ阻害剤(例えば、シロスタゾール)、プロテアーゼ活性化受容体-1アンタゴニスト(例えば、ボラパクサール)、糖タンパク質IIB/IIIA阻害剤(例えば、アブシキシマブ、エプチフィバチド及びチロフィバン)、アデノシン再取り込み阻害剤(例えば、ジピリダモール)、及びトロンボキサン阻害剤(例えば、テルトロバン、ラマトロバン、セラトロダスト及びピコタミド)が挙げられる。挙げられ得るスタチンとしては、アトルバスタチン、シンバスタチン及びロスバスタチンが挙げられる。挙げられ得る抗菌剤としては、アジスロマイシン、セフトリアキソン、セフロキシム、ドキシサイクリン、フルコナゾール、ピペラシリン、タゾバクタム及びテイコプラニンが挙げられる。挙げられ得る抗アレルギー薬/抗喘息薬としては、クロルフェニラミン、レボセチリジン及びモンテルカストが挙げられる。
したがって、対象はまた、上述の他の治療剤のいずれかの1つ又は複数を受けていてもよく(及び/又はすでに受けていてもよく、)、これはすなわち、本発明の化合物又は医薬的に許容可能なその塩による治療の前に、それに加えて、及び/又はその後に、これらの他の治療剤の1つ又は複数の処方用量を受けることを意味する。
本発明の化合物が前述の他の治療剤と「組み合わされる」場合、活性成分は、同じ製剤で一緒に投与されてもよく、又は異なる製剤で別々に(同時に又は連続して)投与されてもよい。
かかる組み合わせ製品は、他の治療薬と併せて本発明の化合物の投与を提供し、したがって、かかる製剤の少なくとも1つが、本発明の化合物を含み、少なくとも1つが他の治療薬を含む、別個の製剤として提示され得るか、又は組み合わせ製剤として提示(すなわち、製剤化)され得る(すなわち、本発明の化合物及び他の治療薬を含む単一製剤として提示され得る)。
したがって、更に以下のものが提供される:
(1)本発明の化合物と、上記のもの(例えば、CYP酵素によって代謝されることが知られているもの)から選択される治療剤と、医薬的に許容可能な賦形剤(例えば、アジュバント、希釈剤又は担体)と、を含む医薬製剤であって以下で「組み合わせ製剤」と称するもの、並びに、
(2)以下の成分:
(A)医薬的に許容可能なアジュバント、希釈剤、又は担体と混合された、本発明の化合物を含む医薬製剤と、
(B)医薬的に許容可能なアジュバント、希釈剤、又は担体と混合された、上記のもの(例えば、CYP酵素によって代謝されることが知られているもの)から選択される治療剤を含む医薬製剤と、
成分(A)及び(B)がそれぞれ、他方と一緒に投与するのに適する形態で提供されている、キットオブパーツ。
したがって、本発明の更なる一態様では、本明細書中で上記で定義した組み合わせ製剤を調製するためのプロセスであって、本明細書中で上記で定義した本発明の化合物を、少なくとも1個の(例えば医薬的に許容可能な)賦形剤と関連付けることを含むプロセスが、提供される。
本発明の更なる態様では、成分(A)及び(B)を関連付けることを含む、上記で定義されたキットオブパーツの調製のためのプロセスが提供される。本明細書中で使用される場合、関連付けることというときは、2つの成分が互いに組み合わせて投与するのに適格とすることを意味し得る。
したがって、2つの成分をお互いに「関連付ける」ことによる、本明細書中で上記で定義したキットオブパーツの調製方法に関して、本発明者らは、キットオブパーツの2つの成分が、
(i)別個の製剤として(すなわち、互いに独立して)提供されてもよく、その後、併用療法において互いに併せて使用するために組み合わされるか、又は
(ii)併用療法において互いに併せて使用するための「コンビネーションパック」の別個の成分として一緒に包装され、提示され得ることを企図する。
したがって、以下を含むパーツキットが更に提供される:
(I)上記で定義された成分(A)又は(B)のうちの1つ、並びに、
(II)成分を2つの成分のうちの他方と一緒に使用するための指示書。
治療される患者、及び投与経路に応じて、本発明の化合物及び製剤は様々な用量で投与され得る。用量は患者ごとに異なるが、適切な1日用量は、患者1人当たり約0.1~約1000mg(例えば、0.1、0.5、1、2、5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、75、100、150、200、250、300、350、400、450、500、550、600、650、700、750、800、850、900、950、1000mgなど、又はその中の任意の範囲若しくは値)の範囲であり、単回又は複数回用量で投与される。より好ましい1日用量は、患者1人当たり約0.1~約250mg(例えば、0.2、0.3、0.4、0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、4.5、5、5.5、6、6.5、7、7.5、8、8.5、9、9.5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250mgなど、又はその中の任意の範囲若しくは値である。特に好ましい1日用量は、患者1人当たり約0.3~約100mgの範囲である。
本発明の化合物の個々の用量は、約0.1~約100mgの範囲(例えば、0.3、0.5、1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、100mgなど、又はその中の任意の範囲若しくは値)であり得る。
いずれの場合でも、当業者(例えば、医師)は、個々の患者に最も適した実際の投与量を決定することができ、これは、投与経路、治療される状態の種類及び重篤度、並びに治療される特定の患者の種、年齢、体重、性別、腎機能、肝機能及び応答によって変化する可能性が高い。上記の投与量は、平均的な場合の例であり、当然のことながら、より高い又はより低い投薬量範囲が妥当である個々の事例があり得、それらも本発明の範囲内である。
本発明の化合物を投与経路の組み合わせによって、別々に、及び/又は連続して、及び/又は同時に並行して使用する利点は、治療を必要とする患者のための調整された治療をもたらし、副作用を予防及び/又は低減する可能性があり、また、治療有効量の本発明の化合物の正確な用量レベルを調整することを可能にすることである。
当業者は、本明細書に記載のキットオブパーツが、適切な量/用量の本発明の化合物を含む2つ以上の製剤、及び/又は反復投与を提供するために、適切な量/用量の他の治療薬を含む2つ以上の製剤を含み得る。2つ以上の製剤(いずれかの活性化合物を含む)が存在する場合、かかる製剤は、いずれかの化合物の用量、化学的組成物及び/又は物理的形態に関して、同一でも異なっていてもよい。
本明細書に記載されるキットオブパーツに関して、「~と併せて投与」というとき、本発明者らは、本発明の化合物及び他の治療剤を含む各々の製剤が、関連する症状の治療の過程にわたって、連続的に、別々に、及び/又は同時に投与されることを企図する。
したがって、本発明による組み合わせ製品に関して、「~と併せて投与する」という用語は、組み合わせ製品の2つのコンポーネント(本発明の化合物及び他の治療剤)を一緒に、又は十分に時間的に近接して(任意選択で反復して)投与して、本発明の化合物を含む製剤又は他の薬剤を含む製剤のいずれかを、他の成分の非存在下で、同じ治療過程にわたって単独で(任意選択で反復して)投与する場合よりも、関連する症状の治療過程にわたって、患者にとってより大きな有益な効果を可能にすることを含む。併用が、特定の症状の治療に関して、かつその治療過程にわたって、より大きな有益な効果を提供するか否かの判定は、治療又は予防される症状に依存することになるが、当業者によって慣習的に達成され得る。
更に、本発明の文脈において、「~と組み合わせて」という用語は、2つの製剤のうちの一方又は他方を(任意に反復して)、他の構成成分の投与前、投与後、及び/又は同時に投与し得ることを含む。この文脈で使用される場合、「同時に投与される」及び「~と同時に投与される」という用語は、本発明の関連化合物及び他の抗炎症剤の個々の用量が、互いに48時間(例えば24時間)以内に投与されることを含む。
本明細書に記載の医薬的組成物/製剤、組み合わせ製品及びキットは、標準的及び/又は許容される薬務に従って、調製され得る。
したがって、本発明の更なる一態様では、本明細書中で先に定義した本発明の特定の化合物を調製するための方法であって、本明細書中で先に定義した本発明の医薬的組成物/製剤を、1種以上の医薬的に許容可能な賦形剤(例えば、アジュバント、希釈剤又は担体)と関連付けることを含む方法が、提供される。
本発明の更なる態様では、本明細書中で上記で定義した組み合わせ製品又はキットオブパーツの調製方法であって、本明細書中で上記で定義した本発明の特定の化合物を、関連する疾患又は障害の治療に有用である他の治療剤、及び少なくとも1つの医薬的に許容可能な賦形剤と関連付けることを含む方法が、提供される。
本発明の製剤で治療するのに適する対象には、哺乳動物対象、特にヒト対象が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書で特定の値(量など)に関して使用する場合、「約」という用語(又は「およそ」などの同様の用語)は、かかる値が定義された値の最大10%(特に、最大5%、例えば、最大1%)だけ変動する可能性があることを示すものとして理解される。各場合において、かかる用語は、表記「±10%」などと(又は関連する値に基づいて計算された特定量の変動を示すことによって)置き換えてもよいことが企図される。また、各場合において、かかる用語は削除されてもよいと考えられる。
本発明の化合物は、代謝加水分解よりも強力であり、及び/又は代謝加水分解に対して安定であり、及び/又は前述のCYP酵素を阻害しないという利点を有する。
本明細書に記載の化合物は、IPF又はその他の治療において使用するための、先行技術において知られている化合物よりも、より有効であり、より毒性が低く、より長く作用し、より効能があり、より副作用が少なく、より容易に吸収され、かつ/又はより優れた薬物動態プロファイル(例えば、より高い経口バイオアベイラビリティ及び/若しくはより低いクリアランス)を有し、並びに/又は他の有用な薬理学的、物理的若しくは化学的特性を有し得るという利点を有し得る。かかる効果は、医療専門家、治療対象又は観察者によって臨床的に、客観的に及び/又は主観的に評価され得る。
本発明を、以下の実施例を参照することにより更に説明するが、本発明の範囲はこれらに限定されない。
命名法と、図で描写されている任意の化合物の構造との間に不一致がある場合、(提供され得る実験上の詳細のいずれかと相反しない限り、及び/又は文脈から明らかでない限り)後者が優先される。
実験的手順
本明細書に記載の化合物の合成に使用される出発物質及び中間体は、市販されているか、又は本明細書に記載の方法又は当該技術分野で既知の方法により調製することができる。
実験は一般的に、特に酸素又は水分に敏感な試薬又は中間体が使用された場合、不活性雰囲気(窒素又はアルゴン)の下で行われた。
質量分析データは、液体クロマトグラフィー-質量分析(LC-MS)から報告される。NMRデータの化学シフトは、使用した重水素化溶媒からの残留ピークを参照して、百万分率(ppm、δ)で表される。
一般的な手順を参照する合成では、反応条件(反応の長さや温度など)が異なる場合がある。一般に、反応の後に薄層クロマトグラフィー又はLC-MSを行い、必要に応じて後処理を行った。精製は実験間で異なる場合がある。一般的に、溶媒と、溶離液/勾配に使用される溶媒の比率は、適切なR及び/又は保持時間を提供するために選択された。いくつかの生成物は、超臨界流体クロマトグラフィーを使用して、例えば、移動相A:COと、B:MeOH/HO/NHと、の溶媒の組み合わせを使用する逆相カラムで精製した。いくつかの化合物を、分取HPLC、フラッシュカラムクロマトグラフィー又はHO/MeCN極性を有する手動C18逆相カラムを使用して精製した。
実施例
実施例1
エチル(3-(3-フルオロ-4-(2-メチル-1H-イミダゾール-1-)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート トリフルオロ酢酸
(a)1-[(4-ブロモ-2-フルオロフェニル)メチル]-2-メチル-1H-イミダゾール
4-ブロモ-1-(ブロモメチル)-2-フルオロベンゼン(16.1g、60mmol)、2-メチル-1H-イミダゾール(14.8g、180mmol)及び炭酸カリウム(24.9g、180mmol)を、DMF(80mL)中、50℃で3時間撹拌した。反応混合物を周囲温度に冷却した。水(150mL)を加え、反応混合物をジエチルエーテル(2×250mL)で抽出した。合わせた有機相を水(3×200mL)、ブライン(200mL)で洗浄し、乾燥させた(NaSO)。蒸発させ、油状物を得、これをn-ヘプタンを加えて白色固体に固化させた。単離された副題化合物は11.8g(73%)であった。
H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.60(dd,J=9.8,1.8Hz,1H),7.42(dd,J=8.2,1.7Hz,1H),7.06(s,br,1H),6.96(t,J=8.2Hz,1H),6.76(s,br,1H),5.16(s,2H),2.24(s,3H).
(b)N-tert-ブチル-3-{3-フルオロ-4-[(2-メチル-1H-イミダゾール-1-)メチル]フェニル}-5-イソブチルチオフェン-2-スルホンアミド
スクリューキャップ付きバイアル(40mL)中で、[2-(tert-ブチルスルファモイル)-5-(2-メチルプロピル)チオフェン-3-イル]ボロン酸(2.24g、7.0mmol)、上記工程(a)からの副題化合物(1.70g、6.3mmol)、炭酸カリウム(2.91g、21.0mmol)及び[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(513mg、0.70mmol)を、1,4-ジオキサン(25mL)及び水(8mL)中で混合した。反応混合物を(撹拌懸濁液にArをバブリングすることにより)完全に脱気した。密封バイアル中の反応混合物を激しく撹拌し、80℃で2時間加熱した。反応混合物を室温に冷却した後、水及びEtOAcを加え、相を分離し、有機相をセライトを通して濾過した。濾液をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発乾固させた。粗生成物をシリカゲル(Autoflash、Biotage Sfarシリカ、60μm、25g)で精製した。移動相は、DCM、及びDCM/MeOH/NH(28%)=100/10/1とした。後者の移動相の勾配は、5~60%とした。得られた副題化合物は、3.00g(92%)であった。
H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.45(m,2H),7.37(d,J=8.0Hz,1H),7.09(s,1H),7.05(t,J=8.0Hz,1H),6.97(s,1H),6.77(s,1H),5.22(s,2H),2.68(d,J=7.0Hz,2H),2.26(s,3H),1.87(dp,J=13.6,6.8Hz,1H),0.96(s,9H),0.92(d,J=6.6Hz,6H).
(c)3-[3]-フルオロ-4-[(2-メチルイミダゾール-1-)メチル]フェニル]-5-イソブチルチオフェン-2-スルホンアミド
スクリューキャップ付きバイアル中で、上記ステップ(b)からの副題化合物(1.0g、2.1mmol)をDCM(10mL)に溶解させた。トリエチルシラン(1.5mL)及びTFA(10mL)を加えた。反応混合物を43℃で一晩維持した。反応混合物を蒸発させて褐色の油状物を得、これをEtOAc(250mL)及びNaHCO(水溶液、飽和、25mL)との間で分配した。相分離後、有機相をブラインで洗浄し、乾燥させ(MgSO)、蒸発させて、褐色の油状物(920mg)を得た。シリカゲル(Autoflash、Biotage Sfarシリカ、60μm、25g)で精製を行った。移動相は、DCM、及びDCM/MeOH/NH(28%)=100/10/1とした。後者の移動相の勾配は、5~50%とした。単離された副題化合物は、720mg(82%)であった。
H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.67(s,2H),7.51(s,1H),7.39(d,J=9.1Hz,1H),7.11(s,1H),7.03(t,J=8.0Hz,1H),6.96(s,1H),6.78(s,1H),5.22(s,2H),2.68(d,J=7.0Hz,2H),2.28(s,3H),1.89(dt,J=13.3,6.5Hz,1H),0.93(d,J=6.6Hz,6H).
(d)エチルN-[(3-{3-フルオロ-4-[(2-メチル-1H-イミダゾール-1-)メチル]フェニル}-5-イソブチルチオフェン-2-)スルホニル]カルバメートトリフルオロ酢酸
上記ステップ(c)からの副題化合物(41mg、100μmol)、クロロギ酸エチル(16mg、150μmol)及びトリエチルアミン(31mg、300μmol)を、0℃で4mLのDCM中で混合し、密閉バイアル中で1時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した。残渣を水及びアセトニトリルで希釈し、TFAで酸性化し、逆相クロマトグラフィー(Gemini NX-C18、21150mm、水(0.1%TFA)/アセトニトリル、12分間にわたる勾配、25mL/分)で精製した。純粋な画分をプールし、凍結乾燥した。単離された標題化合物は、22mg(37%)であった。
H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.64(d,J=1.9Hz,1H),7.62(d,J=2.0Hz,1H),7.49-7.34(m,3H),6.99(s,1H),5.50(s,2H),3.97(q,J=7.1Hz,2H),2.73(d,J=7.0Hz,2H),2.61(s,3H),1.89(dp,J=13.1,6.5Hz,1H),1.05(t,J=7.1Hz,3H),0.93(d,J=6.6Hz,6H).HPLC純度(220nm):>95%。LCMS(ESI):m/z[M+H]計算値:480、実測値:480。
実施例2
ブチル(3-(3-フルオロ-4-(2-メチル-1H-イミダゾール-1-)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート トリフルオロ酢酸
標題化合物を、実施例1に記載のものと同様の方法によって調製したが、その際、追加の最終ステップ(e)として、エチル(3-(3-フルオロ-4-(2-メチル-1H-イミダゾール-1-)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート(36mg、75μmol、上記実施例1参照)及びブタノール(200μL)を無水的に混合し、密閉バイアル中90℃で1時間撹拌した。
反応混合物を水及びアセトニトリルで希釈し、TFAで酸性化し、逆相クロマトグラフィー(Gemini NX-C18、21150mm、水(0.1%TFA)/アセトニトリル、12分間にわたる勾配、25mL/分)で精製した。純粋な画分をプールし、凍結乾燥した。単離された標題化合物は、27mg(58%)であった。
H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.63(d,J=5.2Hz,2H),7.47-7.41(m,2H),7.36(d,J=8.9Hz,1H),7.01(s,1H),5.50(s,2H),3.95(t,J=6.5Hz,2H),2.73(d,J=7.0Hz,2H),2.61(s,3H),1.89(dp,J=13.8,6.9Hz,1H),1.40(p,J=6.6Hz,2H),1.17(h,J=7.4Hz,2H),0.94(d,J=6.6Hz,6H),0.81(t,J= 7.4Hz,3H).HPLC純度(220nm):>95%。LCMS(ESI):m/z[M+H]計算値:508、実測値:508。
実施例3
2-メトキシエチル(3-(3-フルオロ-4-(2-メチル-1H-イミダゾール-1-)メチル)フェニル)-5-イソブチル-チオフェン-2-イル)スルホニルカルバメートトリフルオロ酢酸
最終ステップでメトキシエタノールを使用した以外は、実施例2に記載の方法と同様の方法により、標題化合物を製造した。単離された標題化合物は、27mg(58%)であった。
H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.68-7.59(m,2H),7.49-7.36(m,3H),6.98(s,1H),5.49(s,2H),4.10-4.04(m,2H),3.19(s,3H),2.73(d,J=7.0Hz,2H),2.61(s,3H),1.89(dp,J=13.1,6.4Hz,1H),0.94(d,J=6.6Hz,6H).水の下で1つの-CH2-ピーク。HPLC純度(220nm):>95%。LCMS(ESI):m/z[M+H]計算値:510、実測値:510。
実施例4
2-ヒドロキシエチル(3-(3-フルオロ-4-(2-メチル-1H-イミダゾール-1-)メチル)フェニル)-5-イソブチル-チオフェン-2-イル)スルホニルカルバメートトリフルオロ酢酸
最終ステップでエチレングリコールを使用した以外は、実施例2に記載した方法と同様の方法により、標題化合物を製造した。単離された標題化合物は、16mg(52%)であった。
H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.66-7.60(m,2H),7.47(d,J=11.1Hz,1H),7.44-7.35(m,2H),6.98(s,1H),5.49(s,2H),3.97(t,J=4.9Hz,2H),3.49-3.43(m,2H),2.73(d,J=7.0Hz,2H),2.61(s,3H),1.90(dq,J=13.6,6.7Hz,1H),0.94(d,J=6.6Hz,6H).HPLC純度(220nm):>90%。LCMS(ESI):m/z[M+H]計算値:496、実測値:496。
実施例5
3,3,3-トリフルオロプロピル(3-(4-(2-エチル-1H-イミダゾール-1-yl)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチル-チオフェン-2-イル)スルホニルカルバメートトリフルオロ酢酸
標題化合物を、実施例2に記載のものと同様の方法によって調製したが、エチル(3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメートを使用し、3,3,3-トリフルオロプロパノールを最終ステップで使用し、反応物を90℃で、1時間ではなく一晩撹拌した。単離された標題化合物は、21mg(41%)であった。
H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.70-7.63(m,2H),7.47(d,J=11.1Hz,1H),7.42-7.36(m,2H),6.99(s,1H),5.52(s,2H),4.18(t,J=5.8Hz,2H),3.01(q,J=7.5Hz,2H),2.72(d,J=7.0Hz,2H),2.60-2.52(m,2H),1.89(dp,J=13.3,6.6Hz,H),1.24(t,J=7.5Hz,3H),0.93(d,J=6.6Hz,6H).HPLC純度(220nm):>95%。LCMS(ESI):m/z[M+H]計算値:562、実測値:562。
実施例6
4-フルオロベンジル(3-(4-(2-エチル-1H-イミダゾール-1-yl)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオ-
フェン-2-イル)スルホニルカルバメートトリフルオロ酢酸
標題化合物を、実施例2に記載のものと同様の方法によって調製したが、エチル(3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメートを使用し、4-フルオロベンジルアルコールを最終ステップで使用し、反応物を90℃で、1時間ではなく一晩撹拌した。単離された標題化合物は、33mg(64%)であった。
H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.66-7.61(m,2H),7.45(d,J=11.1Hz,1H),7.40-7.33(m,2H),7.29-7.25(m,2H),7.20-7.14(m,2H),6.97(s,1H),5.51(s,2H),4.99(s,2H),2.98(q,J=7.5Hz,2H),2.70(d,J=7.0Hz,2H),1.86(dp,J=13.2,6.5Hz,1H),1.22(t,J=7.5Hz,3H),0.92(d,J=6.6Hz,6H).HPLC純度(220nm):>95%。LCMS(ESI):m/z[M+H]計算値:574、実測値:574。
実施例7
エチル(3-(4-(2-エチル-1H-イミダゾール-1-yl)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメートトリフルオロ酢酸2-エチル-1H-イミダゾールを使用したことを除いて、実施例1に記載の方法と同様の方法によって調製した。単離された副題化合物は、29mg(64%)であった。
H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.69-7.64(m,2H),7.47-7.33(m,3H),7.00(s,1H),5.53(s,2H),3.99(q,J=7.1Hz,2H),3.00(q,J=7.5Hz,2H),2.73(d,J=7.0Hz,2H),1.89(dp,J=13.5,6.7Hz,1H),1.24(t,J=7.5Hz,3H),1.06(t,J=7.1Hz,3H),0.93(d,J=6.6Hz,6H).HPLC純度(220nm):>95%。LCMS(ESI):m/z[M+H]計算値:494、実測値:494。
実施例8
エチル(3-(3-フルオロ-4-(2-イソプロピル-1H-イミダゾール-1-)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメートトリフルオロ酢酸
2-イソプロピル-1H-イミダゾールを使用したことを除いて、実施例1に記載の方法と同様の方法によって調製した。単離された標題化合物は、42mg(90%)であった。
H-NMR(400MHz,DMSO-d6)δ 7.72(d,J=1.9Hz,1H),7.64(d,J=1.8Hz,1H),7.45(d,J=10.9Hz,1H),7.43-7.35(m,2H),7.00(s,1H),5.59(s,2H),4.00(q,J=7.1Hz,2H),3.59-3.53(m,1H,水ピークと重複),2.73(d,J=7.0Hz,2H),1.89(dp,J=13.4,6.7Hz,1H),1.26(d,J=6.9Hz,6H),1.07(t,J=7.1Hz,3H),0.93(d,J=6.6Hz,6H).HPLC純度(220nm):>95%。LCMS(ESI):m/z[M+H]計算値:508、実測値:508。
実施例9
2-フェノキシエチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル)-5-イソブチル-2-チエニル)スルホニルカルバメート
ブチル(3-(3-フルオロ-4-(2-メチル-1H-イミダゾール-1-)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート(90mg、177μmol、上記実施例2に従い調製)及び2-フェノキシエタノール(245mg、1773μmol)をジオキサン(10mL)に加えた。混合物を一晩還流した後、溶媒を蒸発させた。粗材料をアセトニトリルに溶解させ、超臨界流体クロマトグラフィーを用いて精製した。単離された標題化合物は、10mg(10%)であった。
H-NMR(CDCl):0.96(6H,d),1.90(1H,m),2.62(3H,s),2.63(2H,d),3.97(2H,t),4.26(2H,t),4.89(2H,s),6.54(1H,s),6.68(1H,s),6.78(2H,d),6.88(1H,s),6.94(2H,t),7.24(2H,m),7.34(1H,d),7.63(1H,d).
実施例10
(1-ヒドロキシシクロペンチル)メチル-(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート
最終ステップで1-(ヒドロキシメチル)シクロペンタノールを使用する以外は、実施例2に記載の方法と同様の方法により、標題化合物を製造する。
実施例11
(1-ヒドロキシシクロヘキシル)メチル-(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート
最終ステップで1-(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノールを使用する以外は、実施例2に記載の方法と同様の方法により、標題化合物を製造する。
実施例12
2-((((3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニル)カルバモイル)オキシ)エチルプロピオネート
プロピオン酸2-ヒドロキシエチルを最終ステップで使用することを除いて、実施例2に記載の方法と同様の方法により標題化合物を製造する。
実施例13
2-ヒドロキシブチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート
最終ステップでブタン-1,2-ジオールを使用する以外は、実施例2に記載の方法と同様の方法により、標題化合物を製造する。
実施例14
2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート
最終ステップで2-メチルプロパン-1,2-ジオールを使用することを除いて、実施例2に記載の方法と同様の方法により、標題化合物を製造する。
実施例15
2-エトキシエチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-チオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート
最終ステップで2-エトキシエタノールを使用する以外は、実施例2に記載の方法と同様の方法により、標題化合物を製造する。
実施例16
(1-ヒドロキシシクロヘキシル)メチル-(3-(3-フルオロ-4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート
2-エチル-1H-イミダゾールを使用し、最終工程で1-(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノールを使用する以外は、実施例2に記載の方法と同様の方法によって、標題化合物を製造する。
実施例17
2-ヒドロキシエチル(3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート
(a)1-(4-ブロモ-2-フルオロベンジル)-2-(tert-ブチルブチル)-1H-イミダゾール
DMF中の2-tert-ブチル-1H-イミダゾール(1.02g、8.21mmol、1当量)の撹拌溶液(0.27 M)に、NaH(0.460g、12.0mmol、1.5当量)を0℃で添加した。20分後、4-ブロモ-1-(ブロモメチル)-2-フルオロ-ベンゼン(2.20g、8.21mmol、1当量)を加えた。得られた混合物を周囲温度に加温し、一晩撹拌し、次いで水(15mL)でクエンチした。粗生成物をFCC(イソヘキサン中30%EtOAc)により精製して、生成物を淡黄色の非晶質固体として得た(2.56g、収率39%)。
H-NMR(400MHz,クロロホルム-d)δ 7.24(dd,J=9.5,1.9Hz,1H),7.21-7.16(m,1H),6.93(d,J=1.4Hz,1H),6.67(d,J=1.4Hz,1H),6.55(t,J=8.1Hz,1H),5.25(s,2H),1.35(s,9H).19F-NMR(376MHz,クロロホルム-d)δ-115.61(t,J=8.7Hz).
(b)N-tert-ブチル-3-[4-[(2-tert-ブチルイミダゾール-1-イル)メチル]-3-フルオロフェニル]-5-イソブチル-チオフェン-2-スルホンアミド
上記ステップ(a)からの副題化合物(3.1g、10mmol)、N-tert-ブチル-5-イソブチル-チオフェン-2-スルホンアミド(3.2g、10mmol)、KCO(4.1g、30mmol)及びPd(PPh(289mg、250μmol)をジオキサン(100mL)及び水(10mL)に添加した。反応物を窒素雰囲気下で一晩95℃で加熱した。溶媒の大部分を蒸発させた。水(50mL)を加え、生成物をジエチルエーテル(2×50mL)で抽出した。ジエチルエーテルからのクロマトグラフィー。単離された副題化合物は、4.6g(95%)であった。
H-NMR(CDCl):0.97(d,6H),1.04(s,9H),1.41(s,9H),1.91(m,1H),2.68(d,2H),5.38(s,2H),6.72(s,1H),6.73(s,1H),6.78(t,1H),6.97(s,1H),7.32(d,1H),7.43(d,1H).
(c)3-[4-[(2-tert-ブチルイミダゾール-1-イル)メチル]-3-フルオロ-フェニル]-5-イソブチル-チオフェン-2-スルホンアミド
上記ステップ(b)からの副題化合物(3.5g、6.9mmol)をDCM(45mL)に溶解させた。三塩化ホウ素(21mL、DCM中1M)を加え、溶液を室温で3時間撹拌した。飽和NaCO(飽和、20mL)を加え、生成物をジエチルエーテル(40mL)で抽出した。DCM:MeOH(90:10)からのクロマトグラフィー。単離された副題化合物は、2.8g(90%)であった。
H-NMR(CDCl):0.98(d,6H),1.40(s,9H),1.91(m,1H),2.67(d,2H),5.37(s,2H),6.72-6.80(m,3H),6.95(s,1H),7.30(d,1H),7.39(d,1H).
(d)2-ヒドロキシエチルN-[[3-[4-[(2-tert-ブチルイミダゾール-1-イル)メチル]-3-フルオロ-フェニル]-5-イソブチル-2-チエニル]スルホニル]カルバメート
上記ステップ(c)からの副題化合物(450mg、330μmol)、炭酸ジフェニル(106mg、495μmol)及びKCO(91mg、660μmol)をアセトニトリル(15mL)に溶解させ、反応物を窒素雰囲気下で一晩60℃で加熱した。固体分を濾取し、溶媒を蒸発させた。粗材料及びエチレングリコール(62mg、1mmol)をジオキサン(10mL)に溶解させた。反応物を一晩60℃で加熱した。溶媒を蒸発させ、粗生成物をHPLCを用いて70mgの量で精製し、CFCOOH-塩として単離した。
H-NMR(CDOD):0.98(d,6H),1.62(s,9H),1.93(m,1H),2.70(d,2H),3.62(t,2H),3.98(t,2H),5.48(s,2H),6.75(s,1H),7.07(s,1H),7.20-7.25(b,2H),7.30-7.38(b,2H).MS(M+H):538.0、計算値:538.2。
実施例18
2-ヒドロキシエチル(3-(3,5-ジフルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート
ステップ(a)で4-ブロモ-1-(ブロモメチル)-3,5-フルオロ-ベンゼン(1当量)を使用した以外は、実施例17に記載の方法と同様の方法によって、標題化合物を調製した。最終生成物を36mgの量で単離した。
H-NMR(CDCl):0.97(d,6H),1.92(m,1H),2.69(d,2H),2.71(s,3H),3.62(t,2H),4.03(t,2H),5.28(s,2H),6.72(s,1H),7.15(s,1H),7.18(s,1H),7.21(s,2H).MS(M+H):466.1、計算値:466.1。
実施例19
2-((((3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニル)カルバモイル)オキシ)エチルピバレート
(3-(3-フルオロ-4-((2-メチルイミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-2-チエニル)スルホニルカルバメート2-ヒドロキシエチル(62mg、125μmol、実施例4に記載のように調製)及びN-エチルジイソプロピルアミン(32mg、250μmol)をDCM(25mL)に溶解させた。塩化ピバロイル(23mg、188μmol)を溶液に加え、反応物を室温で4時間撹拌した。次いで溶媒を蒸発させ、粗生成物をHPLCを使用して25mgの量で精製した。
H-NMR(CDCl):1.00(d,6H),1.17(s,9H),1.95(m,1H),2.72(d,2H),2.84(s,3H),4.21(t,2H),4.31(t,2H),5.25(s,2H),6.74(s,1H),7.10(s,1H),7.20-7.45(m,4H).MS(M+H):580.2、計算値:580.2。
実施例20
メチル(3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート
3-(4-((2-tert-ブチルイミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチル-チオフェン-2-スルホンアミド(116mg、258μmol、実施例17に記載のように調製)及びN-エチルジイソプロピルアミン(180μL、1032μmol)をDCM(15mL)に溶解させた。クロロギ酸メチル(60μL、774μmol)を溶液に加え、反応物を室温で3時間撹拌した。次いで溶媒を蒸発させ、粗生成物をHPLCを用いて53mgの量で精製し、CFCOOH-塩として単離した。
H-NMR(CDCl):0.99(d,6H),1.66(s,9H),1.97(m,1H),2.73(d,2H),3.70(s,3H),5.49(s,2H),6.76(s,1H),6.96(s,1H),7.05(t,1H),7.36(m,2H),7.50(s,1H).MS(M+H):508.0、計算値:508.2。
実施例21
メチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-チオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート
3-[3-フルオロ-4-[(2-メチルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5-イソブチルチオフェン-2-スルホンアミド(246mg、実施例1に記載のように調製)を代わりに使用したことを除いて、標題化合物を実施例20に記載の方法と同様の方法によって調製した。最終生成物は、67mgの量で得られた。
H-NMR(CDCl):1.00(d,6H),1.97(m,1H),2.73(d,2H),2.84(s,3H),3.71(s,3H),5.29(s,2H),6.74(s,1H),7.09(t,1H),7.26-7.40(m,4H).MS(M+H):466.1、計算値:466.1。
実施例22
N-((3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニル)ピバルアミド
3-[3-フルオロ-4-[(2-メチルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5-イソブチルチオフェン-2-スルホンアミド(155mg、実施例1に記載のように調製)及びピバル酸無水物(117mg)を代わりに使用した以外は、実施例20で採用したのと同じ手順を採用した。最終生成物は、36mgの量で得られた。
H-NMR(CDCl):0.88(s,9H),0.90(d,6H),1.87(m,1H),2.44(s,3H),2.64(d,2H),5.12(s,2H),6.66(s,1H),6.92(s,1H),6.97(s,1H),7.25-7.31(m,2H).MS(M+H):492.2、計算値:492.2。
実施例23
2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル(3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロ-フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート
2-メチル-1,2-プロパンジオール(90mg、1000 μmol)を代わりに使用したこと以外は、実施例17で使用した手順と同じ手順を使用した。最終生成物をCFCOOH-塩として35mgの量で単離した。
H-NMR(CDCl):0.99(d,6H),1,14(s,6H),1.61(s,9H),1.94(m,1H),2.72(d,2H),3.89(s,2H),5.50(s,2H),6.77(s,1H),7.11(m,2H),7.30-7.40(b,3H).MS(M+H):566.0、計算値:566.2。
実施例24
2-ヒドロキシエチル(3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチル-チオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート
(a)N-tert-ブチル-3-[4-[(2-エチルイミダゾール-1-イル)メチル]-3-フルオロ-フェニル]-5-イソブチル-チオフェン-2-スルホンアミド
ステップ(b)で1-[(4-ブロモ-2-フルオロ-フェニル)メチル]-2-エチル-イミダゾール(2.5g)を使用した以外は、実施例17に記載の方法と同様の方法により、標題化合物を調製した。副題生成物を88%の収率で単離した。
H-NMR(CDCl3):0.93(d,6H),1.09(s,9H),1.32(t,3H),1.92(m,1H),2.65-2.70(m,4H),5.13(s,2H),6.71(s,1H),6.82(s,1H),6.88(t,1H),7.03(s,1H),7.31(d,1H),7.38(d,1H).
(b)3-[4-[(2-エチルイミダゾール-1-イル)メチル]-3-フルオロフェニル]-5-イソブチルイソブチル-チオフェン-2-スルホンアミド
副題化合物を、上記ステップ(a)からの副題化合物(3.7g)を代わりに使用することを除いて、実施例17に記載されたのと同様の方法により製造した。副題化合物を77%の収率で単離した。
H-NMR(CDCl):0.98(d,6H),1.35(t,3H),1.91(m,1H),2.67(d,2H),2.83(q,2H),5.18(s,2H),6.74(s,1H),6.96(s,1H),7.01(t,1H),7.06(s,1H),7.38(d,1H),7.46(d,1H).
(c)2-ヒドロキシエチル(3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート
この化合物は、上記ステップ(b)からの副題化合物(211mg)及びエチレングリコール(93mg)を代わりに使用したことを除いて、実施例17に記載の方法と同様の方法によって調製した。最終生成物をCFCOOH-塩として11mgの量で単離した。
H-NMR(CDCl):0.99(d,6H),1.42(t,3H),1.94(m,1H),2.71(d,2H),3,10(q,2H),3.67(t,2H),4.05(t,2H),5.30(s,2H),6.75(s,1H),7.20-7.40(m,5H).MS(M+H):510.0、計算値:510.2。
実施例25
メチル(3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート
3-[4-[(2-エチルイミダゾール-1-イル)メチル]-3-フルオロ-フェニル]-5-イソブチル-チオフェン-2-スルホンアミド(118mg、実施例24に記載のように調製)を代わりに用いる以外は、実施例20で用いたのと同じ手順を用いた。最終生成物は、34mgの量で得られた。
H-NMR(CDCl):0.99(d,6H),1.41(t,3H),1.96(m,1H),2.72(d,2H),3.09(q,2H),3.69(s,3H),5.28(s,2H),6.74(s,1H),7.13(s,1H),7.19(t,1H),7.26-7.35(m,3H).
MS(M+H):480.0、計算値:480.1。
実施例26
N-((3-(4-((2-(tert-ブチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニル)ベンザミド
3-(4-((2-tert-ブチルイミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチル-チオフェン-2-スルホンアミド(135mg、0.3mmol、実施例17に記載のように調製)、安息香酸(46mg、0.38mmol)、1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(86mg、0.45mmol)及びN,N-ジメチルアミノピリジン(44mg、0.36mmol)をDCM(10mL)に溶解させた。反応液を室温で16時間撹拌した。HCl(1M、10mL)を添加し、反応物を2時間撹拌し続けた。有機層を水(10mL)、HCl(1M、10mL)及び水(10mL)で洗浄した。有機層を乾燥させ、濾過し、溶媒を蒸発させた。最終生成物をHPLCを用いて精製し、CFCOOH-塩として11mgの量で単離した。
H-NMR(CDCl):1.00(d,6H),1.56 and 1.64(s,9H,two peaks due to hindered rotation),1.97(m,1H),2.73(d,2H),5.46 and 5.56(s,2H,hindered rotation),6.66(s,1H),6.74(m,2H),7.30-7.70(m,9H).MS(M+H):553.9、計算値:554.2。
実施例27
N-((3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニル)ピコリンアミド
ピコリン酸(46mg、1.3当量)を代わりに使用した以外は、実施例26に記載したのと同じ手順を使用した。生成物を26mgの量で単離した。
H-NMR(CDCl):1.00(d,6H),1.65(s,9H),1.96(m,1H),2.72(d,2H),5.47(s,2H),6.75(s,1H),6.88(s,1H),7.05(t,1H),7.37(m,2H),7.49(s,1H),7.56(m,1H),7.91(t,1H),8.12(d,1H),8.53(d,1H).MS(M+H):555.0、計算値:555.2。
実施例28
ブチル(3-(2-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート
標題化合物は、1-ブロモ-4-(ブロモメチル)-2-フルオロベンゼンを代わりに使用することを除いて、上記実施例2に記載の方法と同様の方法によって製造する。
実施例29
2-ヒドロキシエチル(3-(3-フルオロ-4-((2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-2-チエニル)スルホニルカルバメート
(a)N-tert--ブチル-3-[3-フルオロ-4-[(2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5--2-スルホンアミド
1-[(4-ブロモ-2-フルオロ-フェニル)メチル]-2-イソプロピル-イミダゾール(2.6g、1当量)を代わりに使用することを除いて、上記実施例17、ステップ(b)に記載の方法と同様の方法により、副題化合物を調製した。副題化合物を99%収率で単離した。
H-NMR(CDCl):0.96(d,6H),1.03(s,9H),1.29(d,6H),1.90(m,1H),2.66(d,2H),2.99(m,1H),5.16(s,2H),6.71(s,1H),6.82(s,1H),6.89(t,1H),7.02(s,1H),7.32(d,1H),7.40(d,1H).
(b)3-[3-フルオロ-4-[(2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5-イソブチル-チオフェン-2-スルホンアミド
上記ステップ(a)からの副題化合物(4.3g)を代わりに使用することを除いて、上記実施例17、工程(c)に記載の方法と同様の方法により、副題化合物を製造した。副題化合物を89%収率で単離した。
H-NMR(CDCl):0.98(d,6H),1.29(d,6H),1.91(m,1H),2.67(d,2H),3.01(m,1H),5.20(s,2H),6.74(s,1H),6.83(s,1H),6.88(t,1H),6.99(s,1H),7.32(d,1H),7.38(d,1H).
(c)2-ヒドロキシエチル(3-(3-フルオロ-4-((2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-2-チエニル)スルホニルカルバメート
上記ステップ(b)からの副題化合物(218mg)及び最終ステップにおいて代わりにエチレングリコール(93mg)を使用することを除いて、上記実施例17、ステップ(d)に記載の方法と同様の方法によって、副題化合物を調製した。最終生成物をCFCOOH-塩として109mgの量で単離した。
H-NMR(CDCl):0.98(d,6H),1,42(d,6H),1.93(m,1H),2.70(d,2H),3.41(m,1H),3.63(t,2H),4.01(t,2H),5.32(s,2H),6.74(s,1H),7.17(s,1H),7.20-7.40(b,4H).MS(M+H):523.9、計算値:524.2。
実施例30
メチル(3-(3-フルオロ-4-((2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-2-チエニル)スルホニルカルバメート
3-[3-フルオロ-4-[(2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5-イソブチル-チオフェン-2-スルホンアミド(110mg)及びクロロギ酸メチル(72mg)を使用する以外は、実施例20に記載の方法と同様の方法によって標題化合物を製造した。生成物を8mgで単離した。
H-NMR(CDCl):1.02(d,6H),1.57(d,6H),1.98(m,1H),2.75(d,2H),3.42(m,1H),3.74(s,3H),5.34(s,2H),6.76(s,1H),7.11(s,1H),7.20(t,1H),7.32-7.39(m,2H),7.45(s,1H).MS(M+H):493.9、計算値:494.2。
実施例31
N-[[3-[3-フルオロ-4-[(2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5-イソブチル-2-チエニル]スルホニル]ベンズアミド
3-[3-フルオロ-4-[(2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5-イソブチル-チオフェン-2-スルホンアミド(87mg)を使用することを除いて、実施例26に記載の方法と同様の方法によって、標題化合物を調製した。最終生成物を38mgで単離した。
H-NMR(CDCl):1.03(d,6H),1.52(d,6H),1.99(m,1H),2.76(d,2H),3.37(m,1H),5.30(s,2H),6.74(s,1H),7,04(t,1H),7.10(s,1H),7.17(d,1H),7.22(d,1H),7.43-7.49(m,3H),7.64(t,1H),7.68-7.74(m,2H),8.53.MS(M+H):540.0、計算値:540.2。
実施例32
N-[[3-[3-フルオロ-4-[(2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5-イソブチル-2-チエニル]スルホニル]ピリジン-2-カルボキサミド
3-[3-フルオロ-4-[(2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5-イソブチル-チオフェン-2-スルホンアミド(131mg)及びピコリン酸(46mg)を代わりに使用することを除いて、実施例26に記載の方法と同様の方法によって、標題化合物を調製した。最終生成物を26mgで単離した。
H-NMR(CDCl3):1.00(d,6H),1.51(d,6H),1.95(m,1H),2.75(d,2H),3.35(m,1H),5.30(s,2H),6.75(s,1H),7,02(s,1H),7.32-7.43(m,3H),7.50(s,1H),7.60(m,1H),7.93(m,1H),8.15(d,1H),8.55(dd,1H).MS(M+H):541.0計算値:541.2。
実施例33
N-[[3-[3-フルオロ-4-[(2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5-イソブチル-2-チエニル]スルホニル]-3-(2-ピリジル)プロパンアミド
3-[3-フルオロ-4-[(2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5-イソブチル-5-イソブチル-チオフェン-2-スルホンアミド(131mg、実施例29に記載のように調製)及び3-(2-ピリジル)プロピオン酸(57mg)を代わりに用いる以外は、実施例26に記載の方法と同様の方法により、標題化合物を調製した。最終生成物を20mgの量で単離した。
H-NMR(CDCl):0.98(d,6H),1.44(d,6H),1.93(m,1H),2.70(d,2H),2.74(t,2H),3.26(t,2H),3.42(m,1H),5.33(s,2H),6.73(s,1H),7.21-7.37(m,5H),7.76(m,2H),8.28(t,1H),8.6(d,1H).MS(M+H):569.0計算値:569.2。
生物学的アッセイ
本明細書で上述した実施例化合物の生物学的活性を、以下の生物学的アッセイを用いて評価した(またC21と比較した)。
代謝安定性
0.5mg/mLの濃度でPBS中にプールしたヒト肝ミクロソームを、1mM NADPHの存在下又は非存在下で、37℃で70分間インキュベートした。10分後に試験化合物を1uMの最終濃度まで添加した。試料を0、5、15及び60分で取り出し、アセトニトリルを含有する試験管に添加して反応を停止させ、テルフェナジンを内部標準として使用した。10 000×gで5分間遠心分離した後、上清を1%ギ酸で1:1に希釈した。試料を逆相カラムで分離し、三連四重極MSMS(Agilantモデル6540)によって検出した。異なる時点での親化合物の濃度を、内部標準としてテルフェナジンを用いて外部標準曲線で測定し、NADPHの存在下又は非存在下での初期代謝率を計算した。
Figure 2023539614000010
AT1及びAT2との結合
化合物を、放射測定シンチレーションアッセイを使用して、EurofinsプロトコールITEM26及びITEM24に従って、ヒト組換えAT2及びAT1受容体への結合について評価した。
簡単に説明すると、組換えタンパク質を、AT2受容体については1,10,100及び1000nM、AT1受容体については1及び10μMの濃度の試験化合物とともに、37℃で2~4時間インキュベートした。125I(sar1、IIe8)-AT-IIをAT1受容体のリガンドとして使用し、125ICGP 42112AをAT2受容体のリガンドとして使用した。対照の特異的結合の阻害パーセントを、100-(測定された特異的結合/対照の特異的結合)×100に従って計算した。
Figure 2023539614000011
CYP阻害
ヒト肝ミクロソーム(Eurofins protocol ITEMG232)とともにインキュベートしたアイソフォーム特異的基質を使用して、主要なシトクロムP450アイソフォーム(CYP1A、CYP2B6、CYP2C8、CYP2C9、CYP2C19、CYP2D6、CYP3A4及びCYP3A4&5)の阻害について、化合物を10μMで評価した。以下の基質を使用した:CYP1Aフェナセチン、CYP2B6ビュープロピオン、CYP2C8パクリタキセル及びアモジアキン、CYP2C9ジクロフェナク、CYP2C19オメプラゾール、CYP2D6デキストロメトロファン、CYP3Aミダゾラム及びテストステロン。
インキュベーションの終わりに、代謝物の形成を、ピーク面積応答としてHPLC-MS/MSによってモニターした。
Figure 2023539614000012
Figure 2023539614000013
略語
以下の略語を本明細書で用い得る。
Figure 2023539614000014

Claims (24)

  1. 式Iの化合物であって、
    Figure 2023539614000015

    式中、
    nが、1~4を表し、
    Zが、-O-又は直接結合を表し、
    が、1個以上のハロゲン原子によって任意選択的に置換されたC1-6アルキルを表し、
    及びRが、各々独立して、Hか、又は1個以上のハロゲン原子によって任意選択的に置換されたC1-6アルキルを表し、
    が、C1-8アルキルを表し、前記アルキル基が、1個以上のハロゲン原子及び/又はOR基によって任意選択的に置換及び/又は終端され、あるいは、Rが、アリール、C1-6アルキルアリール、C1-3アルケニルアリール、ヘテロアリール、C1-6アルキルヘテロアリール、又はC1-3アルケニルヘテロアリールを表し、これらの各々が、ハロゲン、CF、CFO、C1-6アルキル、及びC1-6アルコキシから選択される1個以上の置換基によって任意選択的に置換され、
    が、C1-6アルキル、C1-6アルコキシ、又はC1-6アルコキシ-C1-6アルキルを表し、これらの各々が、1個以上のハロゲン原子によって任意選択的に置換され、
    が、H、-C(O)R、又はC1-6アルキル、アリール、C1-6アルキルアリール、C1-3アルケニルアリール、ヘテロアリール、C1-6アルキルヘテロアリール、若しくはC1-3アルケニルヘテロアリールを表し、後者の7つの基の各々が、ハロゲン、CF、CFO、C1-6アルキル、及びC1-6アルコキシから選択される1個以上の置換基によって任意選択的に置換され、
    が、C1-6アルキルを表す、化合物、
    又はその医薬的に許容可能な塩。
  2. nが、1を表す、請求項1に記載の化合物。
  3. nが1であるとき、F原子が、イミダゾリル環にも結合しているメチレン基に対してオルトである、請求項1に記載の化合物。
  4. Zが、-O-を表す、請求項1~3のいずれか一項に記載の化合物。
  5. が、メチル、エチル、又はイソプロピルを表す、請求項1~4のいずれか一項に記載の化合物。
  6. 及びRが、独立して、H又はメチルを表す、請求項1~5のいずれか一項に記載の化合物。
  7. が、メチル、エチル、シクロヘキシルメチル、シクロペンチルメチル、n-プロピル、n-ブチル、又はイソブチル(これらの各々が、3個までのF基及び/又は1個以上のOR基によって任意選択的に置換又は終端される)、あるいは、1個以上のF基によって置換されたC1-6アルキルアリール(ベンジルなど)を表す、請求項1~6のいずれか一項に記載の化合物。
  8. が、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル、又はイソブチルを表す、請求項1~7のいずれか一項に記載の化合物。
  9. が、H、メチル、エチル、n-プロピル、n-ブチル(3個までのフッ素原子によって任意選択的に置換、又はより好ましくは終端される)、-C(O)R、あるいはフェニルを表す、請求項1~8のいずれか一項に記載の化合物。
  10. が、メチル、エチル、又はn-プロピルを表す、請求項1~9のいずれか一項に記載の化合物。
  11. ブチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
    2-フェノキシエチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
    エチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
    2-メトキシエチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
    2-ヒドロキシエチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
    3,3,3-トリフルオロプロピル(3-(3-フルオロ-4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
    4-フルオロベンジル(3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
    エチル(3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
    エチル(3-(3-フルオロ-4-((2-イソプロピル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
    2-ヒドロキシエチル(3-(3,5-ジフルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
    メチル(3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
    2-((((3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニル)カルバモイル)オキシ)エチルピバレート、
    N-((3-(3-フルオロ-4-((2-メチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニル)ピバルアミド、
    メチル(3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
    2-ヒドロキシエチル(3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
    2-ヒドロキシ-2-メチルプロピル(3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
    メチル(3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
    2-ヒドロキシエチル(3-(4-((2-エチル-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニルカルバメート、
    N-((3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニル)ベンザミド、
    N-((3-(4-((2-(tert-ブチル)-1H-イミダゾール-1-イル)メチル)-3-フルオロフェニル)-5-イソブチルチオフェン-2-イル)スルホニル)ピコリンアミド、
    2-ヒドロキシエチル(3-(3-フルオロ-4-((2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-2-チエニル)スルホニルカルバメート、
    メチル(3-(3-フルオロ-4-((2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル)フェニル)-5-イソブチル-2-チエニル)スルホニルカルバメート、
    N-[[3-[3-フルオロ-4-[(2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5-イソブチル-2-チエニル]スルホニル]ベンズアミド、
    N-[[3-[3-フルオロ-4-[(2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5-イソブチル-2-チエニル]スルホニル]ピリジン-2-カルボキサミド、
    N-[[3-[3-フルオロ-4-[(2-イソプロピルイミダゾール-1-イル)メチル]フェニル]-5-イソブチル-2-チエニル]スルホニル]-3-(2-ピリジル)プロパンアミド、
    である、請求項1~10のいずれか一項に記載の化合物。
  12. 医薬品としての使用のための、請求項1~11のいずれか一項に定義される化合物。
  13. 医薬的に許容可能なアジュバント、希釈剤、又は担体との混和物における、請求項1~11のいずれか一項に定義される化合物を含む、医薬製剤。
  14. 自己免疫疾患、線維性疾患、慢性腎疾患、肺高血圧症、心不全、及び/又は心筋梗塞の治療における使用のための、請求項1~11のいずれか一項に定義される化合物。
  15. 自己免疫疾患、線維性疾患、慢性腎疾患、肺高血圧症、心不全、及び/又は心筋梗塞の治療のための薬剤の製造のための、請求項1~11のいずれか一項に定義される化合物の使用。
  16. 自己免疫疾患、線維性疾患、慢性腎疾患、肺高血圧症、心不全、及び/又は心筋梗塞の治療方法であって、かかる治療を必要とする患者に、請求項1~11のいずれか一項に定義される化合物を投与することを含む、方法。
  17. 前記疾患が、間質性肺疾患である、請求項14に記載の使用のための化合物、請求項15に記載の使用、又は請求項16に記載の治療方法。
  18. 前記間質性肺疾患が、特発性肺線維症又はサルコイドーシスである、請求項17に記載の使用のための化合物、使用、又は治療方法。
  19. 前記自己免疫疾患が、関節リウマチ又は全身性硬化症である、請求項14に記載の使用のための化合物、請求項15に記載の使用、又は請求項16に記載の治療方法。
  20. 前記慢性腎疾患が、糖尿病性腎症である、請求項14に記載の使用のための化合物、請求項15に記載の使用、又は請求項16に記載の治療方法。
  21. 前記肺高血圧症が、肺動脈性肺高血圧症である、請求項14に記載の使用のための化合物、請求項15に記載の使用、又は請求項16に記載の治療方法。
  22. 前記心不全が、駆出率が維持されているものである、請求項14に記載の使用のための化合物、請求項15に記載の使用、又は請求項16に記載の治療方法。
  23. ウイルス性気道感染が、ウイルス誘発性肺炎をもたらす、請求項14に記載の使用のための化合物、請求項15に記載の使用、又は請求項16に記載の治療方法。
  24. 請求項1~23のいずれか一項に定義される式Iの化合物の調製のためのプロセスであって、
    (i)式IIの化合物
    Figure 2023539614000016

    (式中、R、R、R及びnが、請求項1~23のいずれか一項において定義されるとおりである)の、式IIIの化合物
    Figure 2023539614000017

    (式中、Xが、好適な脱離基を表し、R及びRが、請求項1~23のいずれか一項において定義されるとおりである)との反応、
    (ii)Zが結合である式Iの化合物の場合、上記で定義される式IIの化合物の、式IIIaの化合物
    C(O)OH IIIa
    (式中、Rが、関連する請求項1~23のいずれか一項において定義されるとおりである)との反応、又は
    (iii)Zが-O-を表す式Iの化合物の場合、式Iの対応する化合物(Rが、低級アルキル基又は任意選択的に置換されたアリール基である)の、式IVの化合物
    4’OH IV
    (式中、R4’が、置換されている基以外のR基を表す)との反応、を含む、プロセス。
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