JP2023520281A - クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)及びその製造方法、ならびに使用 - Google Patents

クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)及びその製造方法、ならびに使用 Download PDF

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Abstract

本開示は、式Iで表される構造を有するクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)及びその製造方法、ならびに使用を提供する。従来のポリ(プロピレンカーボネート)及び塩化ポリ(プロピレンカーボネート)と比べて、本開示の設計により、特定の構造を有するクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)が得られ、スルホニル基と塩素元素との共同作用により、電気陰性度が非常に大きく強化され、電子求引能力が急激に向上し、他の材料との相互作用がより良くなり、粘着剤、粘着ステッカー、塗料等の分野への使用が可能となる。本開示は、活性の高いクロロスルホニル活性基をポリ(プロピレンカーボネート)分子鎖に導入することで、最終生成物の分子量の異なる程度の低下を実現し、ポリ(プロピレンカーボネート)と異なる基材との界面適合性を効果的に調整、制御することにより、製品の形態及び粘度を変化させることができる。【数1】TIFF2023520281000008.tif42140【選択図】図1

Description

本開示は、高分子材料及びその製造の技術分野に関し、具体的にはクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)及びその製造方法、ならびに使用に関する。
二酸化炭素は、温室効果ガスであり、現代化工材料として、安価で取得しやすく、貯蔵量が豊富であるというメリットを有する。二酸化炭素を化工材料として規模化して固定することについての研究が盛んになっており、ポリ(プロピレンカーボネート)(PPC)は、二酸化炭素とプロピレンオキサイドとを原料として合成した完全生分解性共重合体である。ポリ(プロピレンカーボネート)は、工業化生産段階となっていたが、ガラス転移温度が35℃程度に過ぎない非晶質ポリマーとして、常温条件では脆性が高く、引張強度が小さく、破断伸びが低く、かつ感熱性が高く、高温状態での寸法安定性が悪く、これらの欠陥により、プラスチックとしての単独使用が困難である。
従って、本分野においてポリ(プロピレンカーボネート)について相応的な研究及び改質も行われつつあり、塩化ポリ(プロピレンカーボネート)(CPPC)は、塩化反応した改質ポリ(プロピレンカーボネート)であり、良好な加工性能を有し、かつ力学的性能が著しく向上した。例えば、出願人により出願された中国特許出願公開番号第CN103881078A号には、塩化ポリ(プロピレンカーボネート)の製造方法が開示されており、この特許は、塩化ポリ(プロピレンカーボネート)及びその製造方法を提供し、塩素原子は強い電気陰性度を有するため、塩化ポリ(プロピレンカーボネート)とその他の極性材料との相互作用を強化することができる。塩素原子を導入した後、塩化ポリ(プロピレンカーボネート)同士に水素結合の相互作用を発生させ、さらに、その加工性能と力学的性能の両方とも改善することができ、かつ、塩素原子は塩化ポリ(プロピレンカーボネート)材料の難燃性能を改善することができる。さらに、例えば、中国特許出願公開番号第CN107793732A号にも、改質ポリ(プロピレンカーボネート)の製造方法が開示されており、二酸化炭素とプロピレンオキサイドとを共重合してなるポリ(プロピレンカーボネート)粗生成物と、アミン類化合物とを、99.9~80.0:0.1~20.0の質量比で混合し、改質ポリ(プロピレンカーボネート)前駆体を得、アミン類化合物とポリ(プロピレンカーボネート)粗生成物中の環状カーボネートとを反応させ、ウレタン類化合物を得、改質ポリ(プロピレンカーボネート)前駆体を溶融混練し、改質ポリ(プロピレンカーボネート)を得た。この方法では、アミン類化合物を改質剤として採用し、ポリ(プロピレンカーボネート)の靭性強化・増強改質を実現した。さらに、例えば中国特許出願公告番号第CN102153683B号には、気・固・液の三相反応によりクロロスルホン化ポリエチレンを製造する方法が開示されており、塩化ポリエチレン粉末と粘着防止剤とを多段攪拌型固定床反応器に入れて、紫外線照射で攪拌しながら、霧化した塩化スルホニルを導入し、反応温度を80℃未満に制御し、反応終了後、窒素ガスで排ガスを置換し、水を添加してリンスを行って副生成物を除去し、遠心脱水、熱風乾燥を経て、クロロスルホン化ポリエチレン製品を得た。
しかし、今まで、改質についての研究がまだ少なく、しかも、改質方法がほとんど複雑であり、工業化大規模な普及および応用に直接に適用することが困難である。
従って、どのように新しい改質ポリ(プロピレンカーボネート)を見つけ、ポリ(プロピレンカーボネート)の研究方向を広げ、今後の様々な応用の基礎を築くとともに、より工業化大規模な普及および応用に適するようにするかは、本分野において先見性を持つ研究者により広く関心される課題であり、重要な意義を有する。
上記課題に対して、本開示は、従来技術においてポリ(プロピレンカーボネート)の改質方法が複雑であって工業化大規模な普及および応用等に適用しにくいという技術課題を少なくとも部分的に解決するために、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)及びその製造方法、ならびに使用を提供する。
本開示の1つの態様は、式Iで表される構造を有することを特徴とするクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を提供する。
Figure 2023520281000002

[式中、xは、0又は1である。yは、0~3の整数である。mは、重合度である。]
さらに、mは、10~500である。
さらに、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の数平均分子量が2000~110000ダルトンである。
さらに、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)は、生分解性材料である。
本開示のもう1つの態様は、ポリ(プロピレンカーボネート)及び/又は塩化ポリ(プロピレンカーボネート)とクロロスルホン化試薬とをクロロスルホン化反応させた後、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を得る工程を含む、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の製造方法を提供する。
さらに、クロロスルホン化試薬は、塩化スルホニル、クロロスルホン酸及び二酸化硫黄ガスのうちの1種又は2種以上を含み、ポリ(プロピレンカーボネート)及び/又は塩化ポリ(プロピレンカーボネート)とクロロスルホン化試薬との質量比が1.5:1~7.4:1である。
さらに、クロロスルホン化反応の温度が60~120℃であり、クロロスルホン化反応の時間が20~120minである。
さらに、クロロスルホン化反応の原料は、助剤をさらに含み、ポリ(プロピレンカーボネート)及び/又は塩化ポリ(プロピレンカーボネート)と助剤との質量比が20:1~20:4である。
さらに、助剤は、分散剤を含み、分散剤は、シリカ、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム及びタルクのうちの1種又は2種以上を含む。
本開示のもう1つの態様は、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)又はクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の製造方法により製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の、粘着剤、粘着ステッカー又は塗料分野への使用を提供する。
本開示の実施例が提供するクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)及びその製造方法、ならびに使用は、従来のポリ(プロピレンカーボネート)及び塩化ポリ(プロピレンカーボネート)と比べて、本開示の設計により、特定の構造を有するクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)が得られ、スルホニル基と塩素元素との共同作用により、電気陰性度が非常に大きく強化され、電子求引能力が急激に向上し、他の材料との相互作用がより良くなり、粘着剤、粘着ステッカー、塗料等の分野への使用が可能となる。本開示は、活性の高いクロロスルホニル活性基をポリ(プロピレンカーボネート)分子鎖に導入することで、最終生成物が原料よりも分子量が小さくなり、ポリ(プロピレンカーボネート)と異なる基材との界面適合性を有効に制御、調整することにより、製品の形態及び粘度を変化させることができる。同時に、当該クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)は、生分解性材料でもあり、本開示は、生分解性材料であるポリ(プロピレンカーボネート)に立脚し、ポリ(プロピレンカーボネート)と塩化スルホニルとのワンポット反応を利用して、生分解性材料であるクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を製造することを目的とし、構造でも性能でも新規な高分子材料である。
本開示は、ワンポット反応を利用してクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を製造する合成経路をさらに提供し、塩化スルホニル及びポリ(プロピレンカーボネート)を利用して直接に反応させ、混合ワンポット法により製造してクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を得、塩素ガスとその他の塩素系有機溶媒の使用を避け、方法が簡単で行われやすく、環境への汚染が小さいなどの利点を有し、塩素系有機溶媒の環境への悪影響を避けることができ、同時に、反応時間及び温度に対する制御、調整により、異なる状態の生成物を得ることができ、より工業化大規模な普及及び応用に適する。試験結果からわかるように、本開示は、ワンポットによりクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の製造に成功し、分子量を4000~110000の範囲内で制御、調整することができ、異なる状態および粘度の最終生成物を得ることができ、粘着剤、粘着ステッカー、塗料等の分野に適用することができる。
図1は、本開示の実施例に係るクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)のフロチャート模式図を概略的に示す。 図2は、本開示の実施例1で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の外観写真を概略的に示す。 図3は、本開示の実施例1、2及び3で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の粘度データ曲線を概略的に示す。 図4は、本開示の実施例1、3及び純粋PPCの1H-NMRスペクトルを概略的に示す。 図5は、本開示の実施例2で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の外観写真を概略的に示す。 図6は、本開示の実施例3で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の外観写真を概略的に示す。 図7は、本開示の実施例4で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の外観写真を概略的に示す。
本開示の目的、技術的様態および利点をより明らかにするために、以下、具体的な実施例と組み合わせて、図面を参照しながら本開示をさらに詳しく説明する。
本開示の全ての原料の由来については特に制限されず、市販のもの又は当業者によく知られている一般的な方法により製造されたものであればよい。
本開示の全ての原料の純度については特に制限されず、本開示では、好ましくは分析的に純粋な試薬を採用するか、あるいはポリ(プロピレンカーボネート)類材料の製造分野に関連する純度標準を満足すればよい。
本開示の全ての原料の由来及び略称はいずれも本分野の一般的な由来及び略称に属し、その関連用途の分野においていずれも明らかであり、当業者であれば、その略称及び相応する用途に応じて、それを市販から入手可能であり、あるいは一般的な方法により製造することができる。
特に、本開示では、新しい構造又は置換基が多く言及されているので、上記構造及び基の命名について、本開示では、本分野でよく知られている命名規則により命名し、当業者であれば、本分野の常識に基づいて、本開示が表しようとする意味を明瞭かつ明確的に知ることができる。ここで、命名規則の差異により、一部の構造及び置換基の名称が唯一ではない可能性があるが、本開示では、反応メカニズム、反応経路及び具体的な構造式に基づいて参照可能である。
本開示は、式Iで表される構造を有するクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を提供する。
Figure 2023520281000003

[式中、xは、0又は1である。yは、0~3の整数である。mは、重合度である。]
本開示において、xは、0又は1から選択される。yは、0~3の整数から選択され、0、1、2又は3を含む。
本開示において、mは、重合度であり、mは、好ましくは10~500であり、より好ましくは10~300であり、さらに好ましくは15~200である。
本開示において、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の数平均分子量は、好ましくは2000~110000ダルトンであり、より好ましくは3000~50000ダルトンであり、さらに好ましくは4000~40000ダルトンであり、さらに好ましくは5000~30000ダルトンである。
本開示において、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)は、好ましくはポリ(プロピレンカーボネート)及び/又は塩化ポリ(プロピレンカーボネート)と塩化スルホニルとを反応させて得られたものである。
本開示において、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)は、生分解性材料である。
本開示において、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)は、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)接着剤を含む。
本開示において、活性の高いクロロスルホニル活性基をポリ(プロピレンカーボネート)分子鎖に導入することにより、ポリ(プロピレンカーボネート)と基材との界面適合性を強化できるのみならず、プロセスが簡単で行われやすく、有機溶媒を使用することなく、環境への汚染が小さく、応用範囲に応じて少量の助剤のみを添加するか、あるいは反応助剤を全く添加しなくてもよく、反応生成物は、完全生分解性でありながら、コストが低いという利点を有する。
本開示は、ポリ(プロピレンカーボネート)及び/又は塩化ポリ(プロピレンカーボネート)とクロロスルホン化試薬とをクロロスルホン化反応させた後、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を得る工程を含む、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の製造方法を提供する。
本開示において、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の製造方法におけるクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の構造、パラメータ及び重合度など、ならびに相応する好ましい様態は、それぞれ前述したクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)における構造、パラメータ及び重合度など、ならびに相応する好ましい様態に対応することが好適であり、ここで、その説明は省略する。
本開示において、ポリ(プロピレンカーボネート)及び/又は塩化ポリ(プロピレンカーボネート)とクロロスルホン化試薬とをクロロスルホン化反応させた後、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を得る。
本開示では、ポリ(プロピレンカーボネート)又は塩化ポリ(プロピレンカーボネート)の由来については特に制限されず、当業者によく知られている一般的な方法により製造されたものであってもよいし、市販から入手するものであってもよく、本開示では、塩化ポリ(プロピレンカーボネート)は、中国特許出願公開番号第CN103881078A号において提供された塩化ポリ(プロピレンカーボネート)の製造方法により製造されたものであってもよい。
本開示において、クロロスルホン化試薬は、好ましくは塩化スルホニル、クロロスルホン酸及び二酸化硫黄ガスのうちの1種又は2種以上を含み、より好ましくは塩化スルホニル、クロロスルホン酸又は二酸化硫黄ガスである。
本開示において、ポリ(プロピレンカーボネート)及び/又は塩化ポリ(プロピレンカーボネート)とクロロスルホン化試薬との質量比は、好ましくは(1.5~7.4):1であり、より好ましくは(2.5~6.4):1であり、さらに好ましくは(3.5~5.4):1である。
本開示において、クロロスルホン化反応の温度は、好ましくは60~120℃であり、より好ましくは70~110℃であり、さらに好ましくは80~100℃である。
本開示において、クロロスルホン化反応の時間は、好ましくは20~120minであり、より好ましくは40~100minであり、さらに好ましくは60~80minである。
本開示において、クロロスルホン化反応の原料は、助剤をさらに含むことが好ましい。
本開示において、ポリ(プロピレンカーボネート)及び/又は塩化ポリ(プロピレンカーボネート)と助剤との質量比は、好ましくは20:(1~4)であり、より好ましくは20:(1.5~3.5)であり、さらに好ましくは20:(2~3)である。
本開示において、助剤は、分散剤を含むことが好ましい。
本開示において、分散剤は、好ましくはシリカ、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム及びタルクのうちの1種又は2種以上を含み、より好ましくはシリカ、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム又はタルクである。
本開示では、初めてポリ(プロピレンカーボネート)又は塩化ポリ(プロピレンカーボネート)を塩化スルホニルと反応させてクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を得、製品の粘度及び分子量を一定範囲内で調整可能であり、しかも、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)が完全生分解性であり、また、初めてクロロスルホン化反応の時間及び反応温度を調整することにより、異なる形態のクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を得る。本開示において、ワンポット反応によりクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を製造し、塩素系有機溶媒を使用する必要がなく、環境への悪影響を最大限に低下させた。
本開示において、全体的な技術的様態を完全化、細分化し、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の構造をより良く確保し、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の優れた性能を向上させるために、上記クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の製造方法は、図1に示すように、具体的に以下の工程を含んでもよい。
ポリ(プロピレンカーボネート)又は塩化ポリ(プロピレンカーボネート)(101)及び相応する助剤(102)を反応容器に入れて、機械攪拌し、均一に混合させ、一定の割合で塩化スルホニル(103)を添加し、固定の温度で一定時間クロロスルホン化反応(104)させた後、室温で生成物を冷却(105)させ、完全生分解性のクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)材料(106)を得ることができる。
本開示の概略的な反応式は以下の通りである。
Figure 2023520281000004

ここで、xは0~1の整数であり、yは、0~3の整数であり、n及びmは重合度であり、m≦nであり、nの範囲が50~5000である。
図1を参照して、図1は、本開示が提供するクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)のフロチャート模式図である。
本開示は、上記技術的様態のいずれか1項に記載のクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)又は上記技術的様態のいずれか1項に記載の製造方法により製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の、粘着剤、粘着ステッカー又は塗料分野への使用を提供する。
本開示が提供するクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)は、粘着性が非常に良く、理想的な接着剤であり、ポリ(プロピレンカーボネート)の応用範囲を広げ、クロロスルホン化改質ポリ(プロピレンカーボネート)が従来のほとんどの改質ポリ(プロピレンカーボネート)方法よりも原料組成が少なく、ワンポット反応の製造プロセスがより簡単で、コストが低く、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)が完全生分解性であり、環境への汚染がない。
本開示の上記工程は、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を提供し、当該特定の構造を有するクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)は、スルホニル基と塩素元素との共同作用により、電気陰性度が非常に大きく強化され、電子求引能力が急激に向上し、他の材料との相互作用がより良いので、粘着剤、粘着ステッカー、塗料などの分野への使用が可能となる。本開示において、活性の高いクロロスルホニル活性基をポリ(プロピレンカーボネート)分子鎖に導入し、最終生成物が原料よりも分子量が小さくなり(クロロスルホニル基がポリ(プロピレンカーボネート)にグラフトすると同時に、ポリ(プロピレンカーボネート)分子鎖が切れ、分子量がそれに伴って小さくなる)、ポリ(プロピレンカーボネート)と異なる基材との界面適合性を有効に調整、制御することにより、製品の形態及び粘度を変化させることができる。
本開示は、生分解性材料であるポリ(プロピレンカーボネート)に立脚し、ポリ(プロピレンカーボネート)と塩化スルホニルとのワンポット反応を利用し、完全生分解性材料であるクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を製造することを目的とし、構造も性能も新しい高分子材料である。本開示において、塩化スルホニルとポリ(プロピレンカーボネート)との直接反応を利用し、分子量が異なるクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を製造することができる。クロロスルホン化反応時間及び反応温度を調整することにより、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の数平均分子量を11万~4千間に効果的に調整、制御することにより、最終生成物の形態及び粘度を制御することができ、異なる分野への広い使用を実現することができる。
本開示は、ワンポット反応を利用してクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を製造する合成経路を利用し、塩化スルホニルとポリ(プロピレンカーボネート)との直接反応を利用し、混合ワンポット法により製造してクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を得、塩素ガス及び他の塩素系有機溶媒の使用を避け、方法が簡単で行われやすく、環境への汚染が小さいなどの利点を有し、塩素系有機溶媒の環境への悪影響を避けるとともに、反応時間及び温度の調整、制御により、異なる状態の生成物を得ることができ、より工業化大規模な普及及び応用に適する。
試験結果からわかるように、本開示は、ワンポットによりクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を成功に製造し、分子量を4000~110000間で調整、制御することができ、異なる状態および粘度の最終生成物が得られる。
本開示をさらに説明するために、以下、実施例を組み合わせて、本開示が提供するクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)及びその製造方法を詳しく説明するが、これらの実施例は、本開示の技術的様態を前提として実施されたものであり、詳しい実施形態及び具体的な操作過程が記載されているが、これは本開示の特許請求の範囲を制限するためのものではなく、本開示の特徴及び利点を説明するためのものに過ぎず、本開示の保護範囲も以下の実施例に制限されない。
実施例1
20gのポリ(プロピレンカーボネート)(PPC)と、分散剤として3gのシリカ(SiO)とを、3つ口フラスコに投入し、機械攪拌した。常温状態で5.4gの塩化スルホニル(SOCl)を投入し、その後、油浴槽中で110℃に昇温し、水酸化ナトリウム溶液でオフガスを処理しながら、60minクロロスルホン化反応し、その後、直ちにシャーレに入れて、室温で冷却し、半透明ゲル状態のクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を得た。
本開示の実施例1で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)に対して同定及び検出を行った。図2を参照し、図2は、本開示の実施例1で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の外観写真であり、試料が半透明ゲル状態を呈し、極めて粘稠であって、大量の気泡がゲルの中に包まれている。
本開示の実施例で得られた製品に対して、常温でゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定を行った。
表1を参照し、表1は、本開示の実施例で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)及び純粋PPCの分子量と分子量分布である。
Figure 2023520281000005
表1の結果からわかるように、生成物の分子量が11.42万から7900まで低下した。
本開示の実施例で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)に対して粘度測定を行った(常温下での粘度データ)。
図3を参照し、図3は、本開示の実施例1、2及び3で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の粘度データである。
本開示の実施例で得られた製品に対してデュマ燃焼法により元素分析を行った。
表2を参照し、表2は、本開示の実施例で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の元素分析結果である。
Figure 2023520281000006
表2からわかるように、実施例1で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)中の塩素の含有量が4.589%であり、硫黄の含有量が1.670%であり、これにより、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の製造に成功したことが証明された。
核磁気共鳴水素スペクトルを利用して生成物の構造を同定した。
図4を参照し、図4は、本開示の実施例1、3及び純粋PPCの1H-NMRスペクトルである。ここで、aは、実施例1で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の核磁気共鳴水素スペクトルである。
図4からわかるように、純粋PPCスペクトルと比べて、化学シフト値1.51ppm、2.19ppmの近傍に2つの小さいピーク(No.4ピーク、No.5ピーク)が現れ、No.4ピークは、主鎖上のメチレン基がクロロスルホニル基により置換された-SOClHC-に属し、No.5ピークは、主鎖上のメチレン基が塩素原子、クロロスルホニル基により置換された-SOClHC-、-ClHC-に属する。化学シフト値4.03ppm、4.56ppm、4.86ppmの近傍に3つの小さいピーク(No.6ピーク、NO.7ピーク、No.8ピーク)が現れ、No.6、No.7ピークは、側メチル基又は末端メチル基のモノクロロ置換後の-CHClに属し、No.8ピークは、側メチル基又は末端メチル基のジクロロ置換後の-CHClに属する。
核磁気スペクトルのデータにより、クロロスルホン化反応が成功に行われたことはさらに証明された。
実施例2
20gのポリ(プロピレンカーボネート)(PPC)と、分散剤として3gのシリカ(SiO)とを3つ口フラスコに投入し、機械攪拌を行った。常温状態で、5.4gの塩化スルホニル(SOCl)を添加し、その後、油浴槽中で110℃に昇温し、水酸化ナトリウム溶液でオフガスを処理しながら、70minクロロスルホン化反応し、その後、直ちにシャーレに入れて、室温で冷却し、透明で半流動状態のクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を得た。
本開示の実施例2で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)に対して同定及び検出を行った。
図5を参照し、図5は、本開示の実施例2で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の外観写真であり、透明で半流動状態を呈する。
本開示の実施例で得られた製品に対して常温でゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定を行った。
表1を参照し、表1は、本開示の実施例で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)及び純粋PPCの分子量と分子量分布である。
表1からわかるように、実施例2における分子量が7000までに低下し、反応時間の増加により生成物の分子量が徐々に低下することがわかった。
本開示の実施例で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)に対して粘度測定を行った(常温下での粘度データ)。
図3を参照し、図3は、本開示の実施例1、2及び3で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の粘度データである。
本開示の実施例で得られた製品に対してデュマ燃焼法により元素分析を行った。
表2を参照し、表2は、本開示の実施例で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の元素分析結果である。
表2からわかるように、実施例2で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)中の塩素の含有量が3.998%であり、硫黄の含有量が1.131%であり、反応時間の増加によりクロロスルホン化の程度が増加しなかったことがわかった。
実施例3
20gの塩化ポリ(プロピレンカーボネート)(CPPC)を3つ口フラスコに投入し、機械攪拌を行い、常温状態で5.4gの塩化スルホニル(SOCl)を添加し、その後、油浴槽中で110℃に昇温し、水酸化ナトリウム溶液でオフガスを処理しながら、70minクロロスルホン化反応し、その後、直ちにシャーレに入れて、室温で冷却し、乳黄色で流動状態のクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を得た。
本開示の実施例3で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)に対して同定及び検出を行った。
図6を参照し、図6は、本開示の実施例3で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の外観写真であり、その状態が非透明乳黄色流動状態である。
本開示の実施例で得られた製品に対して、常温でゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定を行った。
表1を参照し、表1は、本開示の実施例で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)及び純粋PPCの分子量と分子量分布である。
表1の結果からわかるように、生成物分子量が4100までに低下し、塩化PPCをさらにクロロスルホン化した後、分子量の低下程度がさらに高くなった。
本開示の実施例で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)に対して粘度測定を行った(常温下での粘度データ)。
図3を参照し、図3は、本開示の実施例1、2及び3で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の粘度データである。
本開示の実施例で得られた製品に対してデュマ燃焼法により元素分析を行った。
表2を参照し、表2は、本開示の実施例で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の元素分析結果である。
表2からわかるように、実施例2で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)中の塩素の含有量が2.828%であり、硫黄の含有量が4.377%であり、塩化PPCをクロロスルホン化する時に、硫黄の含有量が向上し得ることがわかった。
核磁気共鳴水素スペクトルを利用して生成物の構造を同定する。
図4を参照し、図4は、本開示の実施例1、3及び純粋PPCの1H-NMRスペクトルである。ここで、bは、実施例3で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の核磁気共鳴水素スペクトルである。
図4からわかるように、クロロスルホン化に成功した。
実施例4
20gの塩化ポリ(プロピレンカーボネート)(CPPC)と、分散剤として3gのシリカ(SiO)とを、3つ口フラスコに投入し、機械攪拌を行い、同時に、10.8gの塩化スルホニル(SOCl)と4.7gのジオクチルフタレート(DOP)とを混合し、ジオクチルフタレートは、有機溶媒固定剤として塩化スルホニルの分解温度を向上させるために用いられる。常温状態で、3つ口フラスコに混合液を添加し、水酸化ナトリウム溶液でオフガスを処理しながら、その後、油浴槽中で80℃に昇温し、60minクロロスルホン化反応し、室温で冷却し、淡黄色の粉末及び塊体とが混合したクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を得た。
本開示の実施例4で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)に対して同定及び検出を行った。
図7を参照し、図7は、本開示の実施例4で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の外観写真を概略的に示す。
本開示の実施例で得られた製品に対して常温でゲルパーミエーションクロマトグラフィー測定を行った。
表1を参照し、表1は、本開示の実施例で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)及び純粋PPCの分子量と分子量分布である。
表1からわかるように、実施例4で得られた製品の分子量が17700までに低下し、温度の低下により、異なる形態の製品が得られることがわかった。
その形態が固体であるため、常温では粘度を測定することができない。
本開示の実施例で得られた製品に対してデュマ燃焼法により元素分析を行った。
表2を参照し、表2は、本開示の実施例で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の元素分析結果である。
表2からわかるように、実施例4で製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)中の塩素の含有量が1.234%であり、硫黄の含有量が0.117%である。
本開示の設計により、特定の構造を有するクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)が得られ、また、それが新規な生分解性材料でもある。同時に、本開示が提供するワンポットの合成経路は、簡単で行われやすく、環境への汚染が小さく、エコロジーで環境に優しく、より工業化大規模な普及及び応用に適する。
前述した具体的な実施例は、本開示の目的、技術的様態及び有益な効果をさらに説明しているが、これは本開示の具体的な実施例に過ぎず、本開示を制限するためのものではなく、本開示の趣旨及び原則内で行われた如何なる変更、均等置換、改進などは、いずれも本開示の保護範囲内に含まれると理解され得るであろう。

Claims (11)

  1. 式Iで表される構造を有することを特徴とするクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)。
    Figure 2023520281000007

    [式中、xは、0又は1である。yは、0~3の整数である。mは、重合度である。]
  2. 前記mは、10~500であることを特徴とする請求項1に記載のクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)。
  3. 前記クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の数平均分子量が2000~110000ダルトンであることを特徴とする請求項1に記載のクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)。
  4. 前記クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)は、生分解性材料であることを特徴とする請求項1に記載のクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)。
  5. ポリ(プロピレンカーボネート)及び/又は塩化ポリ(プロピレンカーボネート)とクロロスルホン化試薬とをクロロスルホン化反応させた後、クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)を得る工程を含むことを特徴とするクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の製造方法。
  6. 前記クロロスルホン化試薬は、塩化スルホニル、クロロスルホン酸及び二酸化硫黄ガスのうちの1種又は2種以上を含み、
    前記ポリ(プロピレンカーボネート)及び/又は塩化ポリ(プロピレンカーボネート)とクロロスルホン化試薬との質量比が1.5:1~7.4:1であることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
  7. 前記クロロスルホン化反応の温度が60~120℃であり、
    前記クロロスルホン化反応の時間が20~120minであることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
  8. 前記クロロスルホン化反応の原料は、助剤をさらに含み、
    前記ポリ(プロピレンカーボネート)及び/又は塩化ポリ(プロピレンカーボネート)と助剤との質量比が20:1~20:4であることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
  9. 前記助剤は、分散剤を含み、
    前記分散剤は、シリカ、ホワイトカーボン、炭酸カルシウム及びタルクのうちの1種又は2種以上を含むことを特徴とする請求項8に記載の製造方法。
  10. 前記クロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の製造は、ワンポット反応により行われることを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
  11. 請求項1~4のいずれか1項に記載のクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)又は請求項5~10のいずれか1項に記載の製造方法により製造されたクロロスルホン化ポリ(プロピレンカーボネート)の、粘着剤、粘着ステッカー又は塗料分野への使用。
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