JP2023516059A - 改良型エッジ・オンx線検出器 - Google Patents

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Abstract

入射するX線を検出するために構成されたエッジ・オンX線検出器(20)が提供される。このエッジ・オンX線検出器(20)は、複数の隣り合ったX線センサ(21)を含んでおり、各々のX線センサ(21)が、入射するX線に対してエッジ・オンに配向されている。X線センサ(21)は、横に並んで且つ/又は前後に並んで配置されており、X線センサ(21)同士の間の間隙が、樹脂と金属二硫化物との混合物又は配合物を含む空隙充填材(26)で少なくとも部分的に充填されている。【選択図】図12

Description

本出願を先導したプロジェクトは、欧州連合のホライズン2020研究及び技術革新プログラムから助成契約第830294号の下で資金助成を受けた。
提案される技術は、X線撮像に関し、さらに具体的には、X線検出器及びX線イメージング・システムに関する。
X線撮像のような放射線撮像は、医療応用及び非破壊試験において多年にわたり用いられている。
通常、X線イメージング・システムは、X線源と、X線検出器システムとを含んでいる。X線源はX線を放出し、X線は被検体又は被撮像体を通過した後に、X線検出器システムによって記録される。幾つかの物質は他の物質よりも大きい分率のX線を吸収するので、被検体又は物体の画像が形成される。
吸収効率を高めるために、入射するX線又は入射X線に対してX線検出器をエッジ・オン(垂直)に構成することができ、この場合には吸収深さは任意の長さに選択されることができ、且つ検出器は依然として、極めて高い電圧に至ることなく完全空乏化し得る。
このように、エッジ・オンは、X線センサが、入射するX線に対してエッジ・オンに配向した特殊な設計である。この形式の検出器は設計によって、所謂高アスペクト比すなわち入射X線の方向のX線センサ及び/又は検出器素子の長さ(又は深さ)と、実質的に垂直な方向のX線センサ及び/又は検出器素子の幅との間の比が相対的に大きいX線センサ及び/又は検出器素子を有し得る。
エッジ・オンX線検出器は多くの有利な特徴を有するが、このX線検出器の高アスペクト型X線センサ及び/又は検出器素子の短所は、X線源の焦点スポットに関する動的整列不正に対する感受性である。動的整列不正は、除去する上で無視できない技術的実在である。動的整列不正の影響は、臨床的に許容不能な画像アーティファクト及び/又は他の画質の問題となり得る。
このように、エッジ・オンX線検出器における動的整列の影響を軽減する技術的解が必要とされている。
一般的な目的は、X線検出器及び/又はX線イメージング・システムに関連する改善を提供することである。
例えば、X線検出器が動的整列不正に対してより堅牢であること、又はかかる動的整列不正に対する感受性を少なくとも低下させる技術的解を提供することが望ましい。
具体的な目的は、入射するX線を検出するために構成されたエッジ・オンX線検出器を提供することである。
また、一つの目的は、かかるX線検出器を備えたX線イメージング・システムを提供することである。
これらの及び他の目的は、提案される技術の1又は複数の実施形態によって達成され得る。
第一の観点によれば、入射するX線を検出するために構成されたエッジ・オンX線検出器が提供される。このエッジ・オンX線検出器は、複数の隣り合ったX線センサを含んでおり、各々のX線センサが、入射するX線に対してエッジ・オンに配向されている。X線センサは、横に並んで且つ/又は前後に並んで配置されており、X線センサ同士の間の間隙が、樹脂と金属二硫化物との混合物又は配合物を含む空隙充填材で少なくとも部分的に充填されている。
例として述べると、様々な金属二硫化物が用いられ得るが、空隙充填用の混合物又は配合物として有益な金属二硫化物の選択肢は、二硫化タングステンであることが判明した。例えば、樹脂は二硫化タングステン粉末と混合され得る。
このようにして、エッジ・オンX線検出器は動的整列不正に対してより堅牢になり得る。具体的には、所謂高アスペクト比のX線センサ及び/又は検出器素子は、X線源の焦点に関する動的整列不正に対して相対的に感受性が低くなり得る。これにより、画質が改善され得る。具体的には、例えば臨床的計算機式断層写真法(CT)応用において幾つかの画像アーティファクトを幾分なりとも解消することが可能になり得る。
第二の観点によれば、かかるエッジ・オンX線検出器を含むX線イメージング・システムが提供される。
僅かに異なって表現すれば、第三の観点によれば、提案される技術は、入射するX線を検出するために構成されたエッジ・オンX線検出器を提供し、このX線検出器は、複数の隣り合ったX線検出器小モジュールを含んでおり、各々のX線検出器小モジュールが、入射するX線に対してエッジ・オンに配向されている。X線検出器小モジュールは、横に並んで且つ/又は前後に並んで配置されており、X線検出器小モジュール同士の間の間隙が、合成又は有機の樹脂又は配合物に混合された金属二硫化物を含む材料で少なくとも部分的に充填されている。
他の利点は、詳細な説明を読むと認められよう。
全体的なX線イメージング・システムの一例を示す模式図である。 X線イメージング・システムのもう一つの例を示す模式図である。 X線イメージング・システムの説明例としてのCTシステムの模式的なブロック図である。 エネルギ弁別光子計数検出器を実装するための概念的な構造の一例を示す模式図である。 実施形態の一例による半導体検出器小モジュールの一例を示す模式図である。 実施形態のもう一つの例による半導体検出器小モジュールの一例を示す模式図である。 一組のタイル型X線センサ又は検出器小モジュールを含むX線検出器の一例を示す模式図である。 関連するX線源の焦点スポットに対するX線センサ及び/又は検出器素子の中心軸の整列不正の一例を示す模式図である。 整列不正を起こしたX線センサ及び/又は検出器素子において、整列不正のない例に比較して、より多くの光子が相互作用し得る様子の一例を示す模式的なグラフ図である。 相対差の一例をエネルギの関数として示す模式的なグラフ図であって、相互作用する光子のスペクトルが低エネルギ側へ向かって偏移している様子を示す図である。 横に並んで且つ/又は前後に並んで配置された一組の隣り合ったX線センサを含むX線検出器の一例を示す模式的な遠近図である。 横に並んで且つ/又は前後に並んで配置された一組の隣り合ったX線センサを含むX線検出器の一例を示す模式的な断面図である。 個々の検出器素子が背面の電荷収集電極によって画定され得るようなX線センサの一例を示す模式図である。 二つのX線センサに基づく検出器モジュールの具体的な実装の一例を示す模式図である。 図14Aの幾つかの検出器モジュールから構築されたX線検出器の具体的な実装の一例を示す模式図である。 樹脂系混合物又は配合物がX線センサの表面に如何に施工され得るかの一例を示す模式的な平面図である。 散乱阻止箔を間に配置し、且つ本発明の樹脂系混合物又は配合物を含む空隙充填材を設けた二つのX線センサに基づく検出器モジュールの一例を示す模式的な断面図である。 樹脂系混合物又は配合物がX線センサの表面に如何に施工され得るかのもう一つの例を示す模式的な平面図である。 整列不正を起こした場合についての相対差の一例をエネルギの関数として示す模式的なグラフ図であって、X線センサ同士の間の間隙に単にエポキシ・グルーが用いられている場合の図である。 整列不正を起こした場合についての相対差の第一の例をエネルギの関数として示す模式的なグラフ図であって、X線センサ同士の間の間隙にエポキシ樹脂と二硫化タングステンとの混合物又は配合物を含む材料が用いられている場合の図である。 整列不正を起こした場合についての相対差の第二の例をエネルギの関数として示す模式的なグラフ図であって、X線センサ同士の間の間隙にエポキシ樹脂と二硫化タングステンとの混合物又は配合物を含む材料が用いられている場合の図である。 一実施形態によるコンピュータ実装の一例を示す模式図である。
図1に関連して、説明のための全体的なX線イメージング・システムの簡単な概要から始めることが有用であろう。この非限定的な例では、X線イメージング・システム100は基本的には、X線源10と、X線検出器システム20と、付設された画像処理装置30とを含んでいる。一般的には、X線検出器システム20は、X線源10からの放射線であって、選択随意要素のX線光学系によって集束されて、物体、被検体、又はこれらの部分を通過し得た放射線を記録するために構成されている。X線検出器システム20は、適当なアナログの処理及び読み出し用電子回路(当該X線検出器システム20と一体化されている場合もある)を介して画像処理システム30に接続可能であり、画像処理システム30による画像処理及び/又は画像再構成を可能にしている。
図2は、X線イメージング・システム100の一例を示す模式図であって、X線イメージング・システム100は、X線を放出するX線源10と、物体を通過した後のX線を検出するX線検出器システム20と、検出器からの生の電気信号を処理してディジタル化するアナログ処理回路25と、測定データに補正を加える、測定データを一時的に記憶する、又はフィルタ処理を行なう等のようなさらなる処理演算を行ない得るディジタル処理回路40と、処理されたデータを記憶し、またさらなる後処理及び/又は画像再構成を実行し得るコンピュータ50とを含んでいる。
検出器全体をX線検出器システム20と見做してもよいし、付設されたアナログ処理回路25と組み合わせてX線検出器システム20と見做してもよい。
ディジタル処理回路40及び/又はコンピュータ50を含めたディジタル部分をディジタル画像処理システム30と見做すことができ、この部分がX線検出器からの画像データに基づいて画像再構成を行なう。このように、画像処理システム30は、コンピュータ50と見做されてもよいし、或いはディジタル処理回路40とコンピュータ50との結合システムと見做されてもよいし、或いはディジタル処理回路がさらに画像処理及び/若しくは画像再構成にも特化されている場合には可能性としてディジタル処理回路40自体と見做されてもよい。
一般に用いられているX線イメージング・システムの一例が計算機式断層写真法(CT)システムであり、このシステムは、X線のファン・ビーム又はコーン・ビームを発生するX線源と、患者又は物体を透過したX線の部分を記録する対向するX線検出器システムとを含み得る。X線源及び検出器システムは通常、被撮像体を中心として回転するガントリに装着されている。
従って、図1及び図2に示すX線源10及びX線検出器システム20は、例えばCTガントリに装着可能なCTシステムの部分としてこのように構成され得る。
図3は、X線イメージング・システムの説明例としてのCTシステムの模式的なブロック図である。CTシステムはコンピュータ50を含んでおり、コンピュータ50は、表示器と、例えばキーボード及びマウスのような何らかの形態の操作者インタフェイスとを有し得る操作者コンソール60を介して操作者から命令及び走査パラメータを受け取る。次いで、操作者が供給した命令及びパラメータはコンピュータ50によって用いられて、X線制御器41、ガントリ制御器42、及びテーブル制御器43に制御信号を与える。具体的には、X線制御器41は電力及びタイミング信号をX線源10に与え、テーブル12に位置した物体又は患者へのX線の放出を制御する。ガントリ制御器42は、X線源10とX線検出器20とを含むガントリ11の回転速度及び位置を制御する。テーブル制御器43は、患者テーブル12の位置及び患者の走査範囲を制御して決定する。また、検出器20を制御し且つ/又は検出器20からデータを受け取るために構成された検出器制御器44も存在している。
一実施形態では、コンピュータ50はまた、X線検出器から出力される画像データの後処理及び画像再構成を実行する。これにより、コンピュータは図1及び図2に示すような画像処理システム30に対応する。付設された表示器は、再構成された画像及びコンピュータからの他のデータを操作者が観察することを可能にする。
ガントリ11に配置されたX線源10はX線を放出する。例えばエッジ・オンX線検出器の形態のX線検出器20が、患者を通過した後のX線を検出する。X線検出器20は例えば、センサ又は検出器素子とも呼ばれる複数のピクセルと、検出器モジュールに配置されたASICのような付設された処理回路とを有し得る。アナログ処理部の少なくとも部分はピクセルにおいて実装され得るが、残りのあらゆる処理部は、例えばASICにおいて実装される。一実施形態では、処理回路(ASIC)はピクセルからのアナログ信号をディジタル化する。処理回路(ASIC)はまた、測定データに補正を加える、測定データを一時的に記憶する、及び/又はフィルタ処理を行なう等のようなさらなる処理演算を行ない得るディジタル処理部を含み得る。X線投影データを取得する走査中に、ガントリ及びガントリに装着された構成要素はアイソセンタを中心として回転する。
X線撮像検出器の一つの課題は、物体又は被検体が密度、組成、及び構造に関して描写されるような物体又は被検体の画像に入力を提供するために、検出されたX線から最大の情報を引き出すことである。検出器としてフィルム・スクリーンを用いることは依然一般的であるが、最も一般的には、今日の検出器はディジタル画像を提供する。
最新のX線検出器は通常、入射X線を電子へ変換する必要があり、このことは典型的には、光吸収又はコンプトン相互作用を通じて生じ、結果として生ずる電子は通常、エネルギが失われるまで二次の可視光を生成し、次にこの光が感光物質によって検出される。また、半導体に基づく検出器も存在しており、この場合にはX線によって生成される電子が電子正孔対によって電荷を生じて、これらの対が、印加された電場を通じて収集される。
従来のX線検出器はエネルギ積算型であり、従って、検出された信号への各々の検出された光子からの寄与は該光子のエネルギに比例しており、従来のCTでは、測定は単一のエネルギ分布について取得される。従って、従来のCTシステムによって形成される画像は、異なる組織及び物質が所定の範囲の典型的な値を示しているような一定の見掛けを有する。
多数のX線からの積算信号を提供するという意味で積算モードで動作する検出器が存在し、信号は、ピクセルにおける入射X線の数の最良の推定を復元するように、後になって初めてディジタル化される。
しかしながら、光子計数X線検出器が、幾つかの応用において実行可能な代替手段として登場した。現在、これらの検出器は、主にマンモグラフィについて出回っている。光子計数X線検出器は、原則として各々のX線光子のエネルギを測定することができ、物体の組成についての付加的な情報を与えるので有利である。この情報を用いて、画質を高め、且つ/又は放射線量を減少させることができる。
さらなる改善は、例えば図4に模式的に図示されているような所謂エネルギ弁別光子計数検出器の開発に関わるものである。この形式のX線検出器では、各々の記録された光子が電流パルスを発生し、この電流パルスが一組の閾値と比較され、これにより所定数の所謂エネルギ・ビンの各々において入射した光子の数を数える。このX線検出器は画像再構成工程において極めて有用であり得る。尚、エネルギ弁別光子計数検出器を多重ビン検出器と呼ぶ場合もある。
一般的には、エネルギ情報は新たな種類の画像を作成することを可能にし、この画像では新たな情報が利用可能となって、従来の技術に固有の画像アーティファクトを除去することができる。
換言すると、エネルギ弁別検出器については、パルス波高が比較器において所定数のプログラム可能な閾値と比較されて、パルス波高に応じて分類されると、分類されたパルス波高はエネルギに比例する。
しかしながら、あらゆる(電荷感受型の)増幅器における固有の問題は、増幅器が、検出される電流に対して電子ノイズを加えるということである。従って、実際のX線光子の代わりにノイズを検出するのを回避するために、ノイズ値が閾値を上回る回数を十分に少なくして、X線光子の検出を妨げないように、十分に高い最低閾値(Thr)を設定することが重要である。
ノイズ・フロアよりも高い最低閾値を設定することにより、X線イメージング・システムの放射線量を減少させる際に主な障害となる電子ノイズを著しく減少させることができる。
(整形)フィルタは、整形時間の値が大きければ、フィルタ後にはX線光子に起因するパルスが長くなり且つノイズ振幅が小さくなるというという一般的な性質を有する。整形時間の値が小さければパルスは短くなり、ノイズ振幅は大きくなる。従って、可能な限り多くのX線光子を数えるためには、ノイズを最小限に抑えて相対的に小さい閾値レベルの利用を図るように、整形時間が大きいことが望まれる。
上で触れたように、吸収効率を高めるために、X線検出器をエッジ・オンに構成することができ、この場合には吸収深さは任意の長さに選択されることができ、且つ検出器は依然として、極めて高い電圧に至ることなく完全空乏化し得る。
このように、エッジ・オンは、X線センサが、入射するX線に対してエッジ・オン(垂直)に配向した特別な設計である。
例えば、かかるエッジ・オンX線検出器は、少なくとも二つの方向にピクセル又は検出器素子を有することができ、エッジ・オン検出器の方向の一つはX線の方向の成分を有する。かかるエッジ・オンX線検出器を深さ分割式(depth-segmented)X線検出器とも呼び、入射するX線の方向に2以上の深さ区画の検出器素子が設けられる。
代替的には、検出器素子は、入射するX線の方向に実質的に直交する方向にアレイ(非深さ分割式)として配置されることもでき、検出器素子の各々が、入射するX線に対してエッジ・オンに配向され得る。換言すると、このX線検出器は、入射するX線に対して依然エッジ・オンに配置されつつ、非深さ分割式であると言える。
図5は、実施形態の一例によるエッジ・オンX線センサ21の一例を示す模式図であって、X線センサ21は、検出器モジュール又は小モジュールとも呼ばれる。同図は、センサ部が検出器素子又はピクセルに分割されているX線センサ21又は検出器小モジュールの一例であって、各々の検出器素子(又はピクセル)は、電荷収集電極を主要構成要素として有するダイオードに基づくのが通例である。X線は半導体センサのエッジを通して入射する。
図6は、実施形態のもう一つの例によるエッジ・オンX線センサ21すなわち検出器小モジュールの一例を示す模式図である。この例では、センサ部は、所謂深さ区画として深さ方向にさらに分割されており、この場合にもX線はエッジを通して入射するものと想定する。
通常、検出器素子は、検出器の個別のX線感受性小素子である。一般的には、光子相互作用は検出器素子において生じ、このようにして発生された電荷が検出器素子の対応する電極によって収集される。
各々の検出器素子は典型的には、入射X線束を一連のフレームとして測定する。一つのフレームは、フレーム時間と呼ばれる所定の時間区間での測定データである。
検出器の位相学的形態に依存して、特に検出器がフラット・パネル型の検出器であるときには検出器素子がピクセルに対応し得る。深さ分割式検出器は、所定数の検出器ストリップを有し、各々のストリップが所定数の深さ区画を有すると見做され得る。かかる深さ分割式検出器の場合には、特に深さ区画の各々に自身の個別の電荷収集電極が付設されている場合には各々の深さ区画を個別の検出器素子と見做すこともできる。
深さ分割式検出器の検出器ストリップは通例は、普通のフラット・パネル型検出器のピクセルに対応し、従って、ピクセル・ストリップとも呼ばれる。しかしながら、深さ分割式検出器を三次元ピクセル・アレイと見做すことも可能であり、この場合には、各々のピクセル(ボクセルとも呼ぶ)が個々の深さ区画/検出器素子に対応する。
例として述べると、センサは、半導体センサが、電気的配線のための基材として、また好ましくは所謂フリップ・チップ手法を通じて取り付けられる所定数の特定応用向け集積回路(ASIC)のための基材として用いられるという意味で、所謂マルチ・チップ・モジュール(MCM)として実装され得る。配線は、各々のピクセル又は検出器素子からASIC入力までの信号のための接続、及びASICから外部のメモリ及び/又はディジタル・データ処理までの接続を含む。ASICへの電力は、これらの接続における大電流のために必要とされる断面増を考慮に入れた同様の配線を通じて提供され得るが、電力は別個の接続を通じて提供されてもよい。
図7は、X線検出器小モジュールとも呼ばれる一組のタイル型X線センサ21を含むX線検出器20の一例を示す模式図であって、各々のX線センサ又は検出器小モジュール21が深さ分割式エッジ・オンX線センサ又は検出器小モジュールであり、ASIC又は対応する回路24は、検出器素子同士の間の空間での検出器素子22からASIC24までの配線経路23を考慮して、入射するX線の方向から見て検出器素子22の下方に配置されている。
上で触れたように、エッジ・オンX線検出器のもののような高アスペクト検出器素子の短所は、X線源の焦点スポットに関する動的整列不正に対する感受性である。動的整列不正は、除去する上で無視できない技術的実在である。動的整列不正の影響は、臨床的に許容不能な画像アーティファクト及び/又は他の画質の問題となり得る。
このように、エッジ・オンX線検出器における動的整列の影響を軽減する技術的解が必要とされている。
より十分な理解のために、以下、説明のための問題となるシナリオについてさらに詳細に議論する。
例として述べると、光子計数多重ビン検出器は、広いスペクトルの入射光子を、堆積したエネルギに基づいて幾つかのビンに仕分けする能力を有する。このことは典型的には、パルス波高比較器によって行なわれ(例えば図3を再度参照されたい)、比較器は、検出器の半導体物質においてX線によって放出された電荷に比例した振幅を有するアナログ信号に作用する。
計算機式断層写真法応用における光子計数多重ビン検出器を用いる利点としては、ビーム・ハードニング(線質硬化)アーティファクトの解消、物質定量化、及び合成用単一エネルギ画像を形成することにより改善されたコントラスト対ノイズ比を有する画像を形成する可能性等がある。これらの利点は典型的には、物質基底分解によって得られる。しばしば、物質基底分解は投影領域において行なわれ、すなわち単一の投影毎に生の光子数に対して適用される。つまり、かかる分解の目標は、各々の投影における個数を用いて、一組の基底物質の対応する経路長を推定することである。これらの経路長推定は、後に画像再構成に用いられる。
物質基底分解を行なうための前提条件は、システムの正確な知識である。この知識は典型的には、基底物質経路長の全ての実行可能な組み合わせについて期待される応答(各々のビンにおける個数)を記述する順方向モデルとして捉えられる。物質基底分解はつまるところ、ノイズの多いX線実現形態(ビンにおける検出個数)及び推定される対応する経路長を用いて、この順方向モデルを反転させることである。このことを行なうためのひとつの可能な方法は、最尤法を用いることである。
個々の検出器素子のアスペクト比が大きいすなわち入射X線の方向での長さと垂直方向での長さとの間の比が大きいほど、検出器素子と焦点スポット源との動的整列不正に対する検出器の感受性は高まる。
動的整列不正とは、焦点スポット源に対するX線センサ及び/又は検出器素子の中心軸の変位を指す。図8を参照されたい。かかる移動には、熱膨脹、回転力、及び焦点スポット移動を含め多くの原因があり、これらの原因については後に詳述する。ここで既に、かかる移動の可能な影響について注記しておくことは重要である。すなわちかかる移動が甚だしければ、順方向モデルを無効にする場合があるということである。例えば、何らかのX線センサ及び/又は検出器素子のための較正データが焦点スポットを指向するセンサ軸について得られたとしても、決定される順方向モデルはこの整列時にのみ正確となる。整列不正のせいでX線がアスペクト比の大きいX線センサ及び/又は検出器素子に角度をなして入射すると、傾いたエッジにおいてX線センサ及び/又は検出器素子に衝突するX線については作用性の(アクティブな)検出器物質を通る減弱長さが大きく異なるため、相互作用する光子の数及びこれらの光子が堆積させるエネルギの両方が異なるものになり得る。X線はまた、整列不正を起こした小アスペクト比のX線センサ及び/又は検出器素子にも傾いたエッジにおいて衝突するが、エッジに衝突するX線の分率がアスペクト比と共に増大することは、図8から明らかである。相互作用する光子の数及びこれらの光子のエネルギの差が十分に大きければ、正しい整列時に決定された順方向モデルは、偏りを含まずに物質基底分解を行なうのに十分なだけの正確さを欠くものになる。
相互作用する光子のエネルギが、上述の二つの場合に何故異なるかについては、ランベルト・ベールの法則によって記述される指数関数的透過によって、さらに完全に理解される。照射されるX線センサ及び/又は検出器素子の容積(図8を参照)が整列不正角度と共に変化しないとしても、経路長は異なってくる。(1個の)X線センサ及び/又は検出器素子のより大きい部分が、短距離を横断したX線からの個数のみを生成するので、整列不正のない場合に比較して、相互作用する低エネルギ光子が多くなる。同様に、検出器の全長に対応する距離を横断するX線の分率が、整列不正の場合には小さくなり、これにより相互作用する高エネルギ光子が相対的に少なくなる。この影響は、シミュレーションによって示される所によればかなり大きい場合があり、この結果を図9で見ることができる。シミュレーション・パラメータは、単に説明のためのものであって限定するものではないが、幅が650μmで高さが37mmのシリコン・ストリップ検出器に基づき、アスペクト比は57となっている。整列不正は0.115度の誇張された傾斜角に対応する。相互作用する光子のスペクトルが変化していることは明らかであり、整列不正のない場合(実線)と比較すると、整列不正を起こしたX線センサ(破線)及び/又は検出器素子においては合計で3.2%多い光子が相互作用し得る。
図10では、エネルギの関数としての相対差が示されている。この図は、相互作用する光子のスペクトルが低エネルギ側に向かって偏移したことを示している。
ここまで、例えば焦点スポットが較正時と画像取得時との間に移動した場合に動的整列不正が物質経路長推定に偏りを生じ得ることを示してきた。全ての個々のX線センサ及び/又は検出器素子が同等であれば、これらのX線センサ及び/又は検出器素子は動的整列不正に対して同じように反応するすなわち同じ偏りを伴うであろう。しかしながら、例えば装着時の不正確さに起因するX線センサ及び/又は検出器素子の不可避的な静的整列不正も存在する。静的整列不正を起こした二つの異なるX線センサ及び/又は検出器素子は、X線減弱の非線形性のため同じ動的整列不正に対して異なるように反応する。このことから、物質基底経路長に結果として生ずる偏りが異なるものになると結論付けることができる。第三世代CTでは、かかる差は、十分に大きい場合には、患者画像において臨床的に許容不能なリング・アーティファクトを再構成時に発生する。
従って、動的整列不正は現実の画質の問題であって、動的整列不正の影響はアスペクト比が大きいX線センサ及び/又は検出器素子を用いたシステムでは甚だしくなる。さらに、動的整列不正の原因は解消が単純でない。例えば、回転時に検出器クレードルが曲がる可能性があり、この曲がりは予測可能であるので影響は較正可能であるが、全ての可能な回転速度についてシステムを較正するのは実際には極めて時間が掛かる。同様に、熱膨脹(走査時に検出器モジュールによって発生される熱による)は温度について予測可能に振る舞うと期待され得るとしても、全ての異なる可能な検出器温度(周囲環境及び走査時間に依存する)において較正を行なうことはやはり実際的でない。最後に、動的焦点スポット運動が、最小限に抑える試みは為されているが、臨床現場で用いられる全ての回転アノード式X線管における技術的実在となっている。
以上のさらに詳細な問題の記述は、動的整列不正が除去する上で無視できない技術的実在であることを示すためのものであった。動的整列不正の影響は、特にCT応用に用いられるアスペクト比が大きい光子計数多重ビン検出器については、臨床的に許容不能な画像アーティファクト及び/又は他の画質の問題となり得る。
一般的な目的は、X線検出器及び/又はX線イメージング・システムに関連する改善を提供することである。
例えば、X線検出器が動的整列不正に対してより堅牢であること、又はかかる動的整列不正に対する感受性を少なくとも低下させる技術的解を提供することが望ましい。
具体的な目的は、入射するX線を検出するために構成されたエッジ・オンX線検出器を提供することである。
また、一つの目的は、かかるX線検出器を備えたX線イメージング・システムを提供することである。
これらの及び他の目的は、提案される技術の1又は複数の実施形態によって達成され得る。
第一の観点によれば、入射するX線を検出するために構成されたエッジ・オンX線検出器が提供される。このエッジ・オンX線検出器は、複数の隣り合ったX線センサを含んでおり、各々のX線センサが、入射するX線に対してエッジ・オンに配向されている。X線センサは、横に並んで且つ/又は前後に並んで配置されており、X線センサ同士の間の間隙が、樹脂と金属二硫化物との混合物又は配合物を含む空隙充填材で少なくとも部分的に充填されている。
図11は、横に並んで且つ/又は前後に並んで配置された一組の隣り合ったX線センサ21を含むX線検出器20の一例を示す模式的な遠近図である。図から分かるように、X線センサは入射するX線に対してエッジ・オンに配向されている。
図12は、横に並んで且つ/又は前後に並んで配置された一組の隣り合ったX線センサ21を含むX線検出器20の一例を示す模式的な断面図であり、各々のX線センサが、入射するX線に対してエッジ・オンに配向されている。図12の断面図はまた、如何にして間隙が間隙/充填用材料26で少なくとも部分的に充填されているかを示している。この材料26は、樹脂と金属二硫化物との混合物又は配合物を含んでいる。
図13は、個々の検出器素子が背面の電荷収集電極によって画定され得るようなX線センサの一例を示す模式図である。
典型的には、検出器の作用面積/容積を最大化し、従って線量効率を最大化するようにX線センサ21が互いに近接していることが望まれるが、同時に、X線センサ21は短絡の明らかな危険性があるため互いに直接的な物理的接触をすべきでない。製造の観点からは、X線センサ21及び/又は検出器素子のアスペクト比が高いため、例えば剛体構造及び適当な機能性を確保するために、X線センサ21同士の間に何らかの横方向支持、並びに間隙及び/又は充填用材料が必要とされる。この間隙及び/又は充填用材料は、例えば樹脂系のものであってよく(グルー若しくは他の接着剤、又は一般的には任意の有機樹脂若しくは合成樹脂のようなもの)、かかる樹脂は製造工程の部分として産業用ロボットによる自動定量配分に適しているという利点を有し、製造工程の合理化を図ることができる。
X線センサ及び/又は検出器素子同士の間の寄生容量は、検出器の電子ノイズ・レベルに影響を及ぼし、従って検出器の性能に影響する。この寄生容量は、二つのX線センサを離隔する距離に反比例で依存し、またこれらのX線センサを離隔する材料の誘電率(電媒定数)に依存する。従って、線量効率の視点からはX線センサ同士が可能な限り近接することが求められ、且つノイズの観点からはX線センサ同士がさらに離隔して、寄生容量を最小に保ち、これによりノイズを最小に保つことが求められる。
空隙充填材がX線減弱特性を有すると有利である。例えば、特にシリコン系X線センサが用いられる場合に、シリコンの減弱を模倣する混合物又は配合物を設けると望ましい場合がある。
さらに一般的には、本発明は、動的整列不正に対する感受性を低下させるために、樹脂にX線減弱性金属二硫化物を(例えば粉末の形態で)混合することを提案する。
換言すると、発明者等は、金属二硫化物を樹脂に混合すると、上で触れたような有用な特性及び特徴を支援する技術的解が提供されることを見出した。このことについては後にさらに詳述する。
このようにして、エッジ・オンX線検出器は動的整列不正に対してより堅牢になり得る。具体的には、所謂高アスペクト比のX線センサ及び/又は検出器素子は、X線源の焦点に関する動的整列不正に対して相対的に感受性が低くなり得る。これにより、画質が改善され得る。具体的には、例えば臨床的CT応用において幾つかの画像アーティファクトを幾分なりとも解消することが可能になり得る。
僅かに異なって表現すれば、組立工程によって、幾分ばらつきのあるセンサ間距離及びセンサ-ラメラ間距離(z方向での)が生ずる。標準的なグルーを用いると(エポキシのように平均原子番号が低いもの)、組立体におけるグルーで充填された空隙のX線減弱は極く小さくなる。これにより、異なるセンサが非常に異なって反応するため、設計が動的焦点スポット移動(z方向での)に対して極めて高感受性になる。焦点スポット偏移によってスペクトル変化も誘発される。このため、リング・アーティファクトが生ずる。二硫化タングステン(又は原子番号が大きい他の任意の金属粉末)を、グルー空隙が可能な限りシリコンに似て見えるようにする濃度でグルー又は樹脂に混合することにより得られるグルー混合物又は樹脂混合物を用いることにより、アーティファクトに対する感受性は著しく低下する。
図14(A)は、二つのX線センサに基づく検出器モジュールの具体的な実装の一例を示す模式図である。この例では、X線センサ21は横に並んで配置され、散乱阻止箔又は散乱阻止板27がX線センサ同士の間に位置している。X線センサ21同士の間の空隙は、樹脂と金属二硫化物との混合物又は配合物に基づく材料26、所謂樹脂系混合物でさらに少なくとも部分的に充填されている。
図14(B)は、図14(A)の幾つかの検出器モジュールから構築されたX線検出器の具体的な実装の一例を示す模式図である。ここでは、検出器モジュール同士の間の間隙も、樹脂系混合物26で少なくとも部分的に充填されていることが分かる。また、X線センサ21(及び全体的なX線検出器アセンブリ又はX線検出器)が入射X線に向かってエッジ・オンで配向され、故にエッジ・オンX線検出器20を画定していることも分かる。
例として述べると、様々な金属二硫化物を用いてよいが、空隙充填用の混合物又は配合物用の金属二硫化物の有益な選択肢は、二硫化タングステンである。例えば、樹脂を二硫化タングステン粉末と混合することができる。二硫化タングステンは、タングステン及びイオウで構成され、化学式がWS2又はWSである無機化合物である。
具体例として、混合物の充填率と混合物における二硫化タングステンの重量分率との積が5%から15%にわたる。
より望ましくは、混合物の充填率と混合物における二硫化タングステンの重量分率との積は、6%から12%の範囲にあり得る。
さらなる具体例として、混合物の充填率と混合物における二硫化タングステンの重量分率との積が8%から10%にわたるときに真に十分な性能が発揮され得ることが判明した。
例として述べると、混合物の充填率は、X線センサ同士の間の間隙空間のうち混合物によって占有される分率として定義され得る。
一例として、樹脂は有機樹脂又は合成樹脂であってよい。
具体例として、樹脂は接着性を有していてよく、例えば接着剤及び/又はグルーの形態にある。
例えば、樹脂は、エポキシ、アクリレート、シリコン、ポリポリビニルアセテート、及び/又はウレタン若しくはポリウレタンを基剤とする接着剤を含み得る。
選択随意で、X線検出器は、X線センサの少なくとも部分同士の間に配置された散乱阻止箔又は散乱阻止板をさらに含み得る。
例えば、これらの散乱阻止箔又は散乱阻止板はタングステン製であってよい。
例として述べると、X線センサは、例えば図5から図7に示すように、各々が所定数の検出器素子を有するエッジ・オンX線センサであってよい。
具体例として、各々のエッジ・オンX線センサは、所定数の検出器電極を有するシリコン・ウェーハに基づく。
模式的に図示されているように、各々のエッジ・オンX線センサは、X線がエッジを通して入射することを想定して当該エッジ・オンX線センサの深さ方向に延在する検出器素子を含み得る。
具体例として、各々のエッジ・オンX線センサは、入射するX線の方向に検出器素子の二つ以上の深さ区画を有する深さ分割型X線センサである。例えば図6又は図7を参照されたい。
例えば、X線センサは、入射するX線の方向に実質的に垂直な方向において横に並んで且つ/又は前後に並んで配置され、且つ/又は関連するX線源のX線焦点に関して僅かに彎曲した全体的構成を成して配置され得る。
一例として、X線センサは、平面型モジュールであってよく、またX線センサの少なくとも部分について、X線センサは当該X線センサの所謂平面内方向において、且つ/又は平面内方向に対して横断方向において、横に並んで配置され得る。
具体例として、エッジ・オンX線検出器は、光子計数X線検出器、例えば光子計数多重ビンX線検出器であってよい。
金属二硫化物を樹脂と混合して有する所謂樹脂系混合物又は配合物は、多くの異なる方法でX線センサの表面に施工されることができ、例えば隣り合ったX線センサの少なくとも部分集合において紐形又はドット(点状)パタンを成して施工され得る。
図15(A)は、樹脂系混合物又は配合物がX線センサの表面に如何に施工され得るかの一例を示す模式的な平面図である。この例では、金属二硫化物を含む樹脂系混合物26が、X線センサ基材の平らな表面に紐形に施工されている。選択随意で、付加的な接着剤28が、好ましくは隣り合ったX線センサ同士の間の接続及び剛性を固定し且つ/又は強化するドットとして施工されていてもよい。この選択随意要素の接着剤28は、例えば紫外硬化型及び/又は熱硬化型の接着剤であってよい。
図15(B)は、二つのX線センサに基づく検出器モジュールの一例を示す模式的な断面図であって、散乱阻止箔を間に配置し、且つ本発明の樹脂系混合物又は配合物を含む空隙充填材を設けている。
図16は、樹脂系混合物又は配合物がX線センサの表面に如何に施工され得るかのもう一つの例を示す模式的な平面図である。
上で触れたように、X線センサ及び/又は検出器素子同士の間の寄生容量は、検出器の電子ノイズ・レベルに影響を及ぼし、従って検出器の性能に影響する。この寄生容量は、二つのX線センサを離隔する距離に反比例で依存し、またこれらのX線センサを離隔する材料の誘電率(電媒定数)に依存する。従って、線量効率の視点からはX線センサ同士が可能な限り近接することが求められ、且つノイズの観点からはX線センサ同士がさらに離隔して、寄生容量を最小に保ち、これによりノイズを最小に保つことが求められる。
殆どの樹脂及び/又はグルーは相対的に小さい平均原子番号を有し、従って、X線の線減弱係数については、空気によく似ている。上で記載されているように、このことにより、検出器素子軸と焦点スポットとの間の動的整列不正に対する感受性が生ずる。このことを図17に示しており、同図ではアスペクト比が57と大きいシリコン・ストリップ型検出器についてシミュレーションが行なわれている。シミュレーションをさらに現実的にするために、動的整列不正は0.2mmの動的焦点スポット移動に対応している。線源検出器間距離を1mと仮定すると、この動的焦点スポット移動は、0.0115度の動的整列不正に対応する(tan-1(0.2/1000))。この例では、X線センサ及び/又は検出器素子同士の間の空間は硬化したエポキシ・グルーで充填されているものと想定されている。合計で0.14%だけ多い光子が検出器において相互作用し(整列不正のない例に比較して)、光子エネルギの比が図17に示されている。図17から、例えば0.2mmの焦点スポットの移動によって、検出器において相互作用するエネルギ範囲が60keVから70keVにある光子が2000ppmだけ多くなり、エネルギが低くなるほど差が増大することが分かる。
2000ppm及び0.14%という数字は小さいように見えるかもしれないが、第三世代CT用に用いられる検出器については、これにより残念ながら目に見えるリング・アーティファクトが生ずる。
例えばCT検出器アセンブリについて、該検出器アセンブリが動的整列不正に対して堅牢であることが望ましい。
上で概略を述べたように、本発明は、動的整列不正に対する感受性を低下させるように、エポキシ・グルーのような樹脂にX線減弱性金属二硫化物を(例えば粉末の形態で)混合することを提案する。
実装の詳細を議論する基礎として述べると、金属粉末及びその濃度は好ましくは、動的整列不正に対する検出器アセンブリのスペクトル感受性を最低限に抑えると共にX線センサ及び/又は検出器素子同士の間の寄生容量を最低限に保つように選択されるべきである。同時に、樹脂(エポキシ・グルーのような)の望まれる特性、すなわち非粒状性、及び自動定量配分を可能にする粘度が、好ましくは保たれるべきである。
例えば、樹脂への二硫化モリブデンの混合は、望ましいX線減弱性を生ずるが、モリブデンの原子番号が比較的小さいため高い質量分率を必要とし得る。幾つかの場合には、混合自体が困難になったり、樹脂と粉末との混合物が過度に粘稠となったりする場合がある。このことは、X線センサ及び/又は検出器素子同士の間の間隙に樹脂系混合物又は配合物が完全には充填されていない場合、例えば樹脂が単位値(1)未満の充填率でラインで定量配分されている場合には特に当てはまる。これらのような場合には、同様の減弱を生じさせるために、粉末の重量分率を呼応して大きくしなければならない。寄生容量を最小限に抑えるためには、単位値(1)未満の充填率を用いることは望ましい。さらに、検出器素子の短絡が生じ得るため、樹脂系混合物は導電性であってはならない。これにより、金属粒の添加により伝導性となった産業的に入手可能なグルーの利用が不可能になる。
二硫化モリブデンではなく二硫化タングステン(WS2)のような金属二硫化物を用いるとより有利になり得る。二硫化モリブデンの代わりに二硫化タングステンを樹脂又はグルーに混合する粉末として選択すると、原子番号がより大きいので小さい重量分率でもよくなり、粒の多い非粘性混合物を得るという実用の問題を克服することができる。WS2はまた、誘電率が低く寄生容量を低く保つので、X線センサ間隔を小さくすることが可能になる。
但し、動的整列不正に対するスペクトル感受性は、濃度に敏感である。例えば、前述と同じシミュレーション・パラメータを用い、エポキシ・グルーのような樹脂に重量で13%のWS2を加えると、合計個数に500ppmの変化が生じ、図18でのようなエネルギ分布になる。
重量で9.5%のWS2をエポキシ・グルーのような樹脂に加えると、検出される光子の合計個数は、エネルギを問わない場合に、整列不正が0.0115度であるときに整列不正のない場合に比較して60ppmしか異ならなくなる。この影響は無視できる。図19は、スペクトルの最も顕著なX線エネルギである80keVから100keVについて、0.0115度の整列不正から結果として生ずる差は、百万部当たり数百部(ppm)の桁になることを示している。この量は、第三世代CTで許容可能な水準であり、一般的にはリング・アーティファクトを生じない。
このことから、十分な配慮を払えば、提案される方法を用いて所謂高アスペクト比のX線検出器を動的整列不正に対して幾分なりとも不感にし得ることが分かる。
第二の観点によれば、かかるエッジ・オンX線検出器を含むX線イメージング・システムが提供される。
僅かに異なって表現すれば、第三の観点によれば、提案される技術は、入射するX線を検出するために構成されたエッジ・オンX線検出器を提供し、このX線検出器は、複数の隣り合ったX線検出器小モジュールを含んでおり、各々のX線検出器小モジュールが、入射するX線に対してエッジ・オンに配向されている。X線検出器小モジュールは、横に並んで且つ/又は前後に並んで配置されており、X線検出器小モジュール同士の間の間隙が、合成又は有機の樹脂又は配合物に混合された金属二硫化物を含む材料で少なくとも部分的に充填されている。
本書に記載された方法及び装置は、多様な方法で組み合わされ、また再編成され得ることが認められよう。
例えば、具体的な関数が、ハードウェアとして、若しくは適当な処理回路による実行のためのソフトウェアとして、又はこれらの組み合わせで実装され得る。
本書に記載されるステップ、関数、手続き、モジュール、及び/又はブロックは、汎用電子回路及び特定応用向け回路の両方を含めた半導体技術、個別回路技術、又は集積回路技術のような任意の従来の技術を用いたハードウェアにおいて実装され得る。
具体例としては、1又は複数の適当に構成されたディジタル信号プロセッサ及び他の公知の電子回路、例えば特殊化された作用を果たすために相互接続された個別論理ゲート、又は特定応用向け集積回路(ASIC)がある。
代替的には、本書に記載されているステップ、関数、手続き、モジュール、及び/又はブロックの少なくとも幾つかは、1又は複数のプロセッサ又は処理ユニットのような適当な処理回路による実行のためのコンピュータ・プログラムのようなソフトウェアにおいて実装され得る。
処理回路の例としては、限定しないが、1若しくは複数のマイクロプロセッサ、1若しくは複数のディジタル信号プロセッサ(DSP)、1若しくは複数の中央処理ユニット(CPU)、ビデオ・アクセラレーション・ハードウェア、及び/又は1若しくは複数のフィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)や1若しくは複数のプログラマブル論理制御器(PLC)のような任意の適当なプログラム可能な論理回路がある。
また、任意の従来の装置又はユニットの一般的な処理能力を再利用し、ここに提案される技術を実装することが可能であり得ることも理解されたい。また、例えば既存のソフトウェアの再プログラミング又は新たなソフトウェア構成要素の追加によって、既存のソフトウェアを再利用することも可能であり得る。
図20は、一実施形態によるコンピュータ実装の一例を示す模式図である。この具体例では、システム200はプロセッサ210とメモリ220とを含んでおり、メモリはプロセッサによって実行可能な命令を含んでおり、これによりプロセッサは、本書に記載されているステップ及び/又は動作を実行するように動作する。命令は典型的には、コンピュータ・プログラム225、235として編成され、これらのプログラムは、メモリ220に予め構成されていてもよいし、外部メモリ装置230からダウンロードされてもよい。選択随意で、システム200は入出力インタフェイス240を含んでおり、インタフェイス240は、プロセッサ210及び/又はメモリ220と相互接続されて、入力パラメータ及び/又は結果として得られる出力パラメータのような関連データの入出力を可能にし得る。
「プロセッサ」との用語は、特定の処理を実行するようにプログラム・コード若しくはコンピュータ・プログラム命令を実行すること、又はタスクを決定する若しくは計算することを可能にする任意のシステム又は装置という一般的な意味で解釈されるものとする。
このように、1又は複数のプロセッサを含む処理回路は、コンピュータ・プログラムを実行すると、本書に記載されているもののような明確に定義された処理タスクを行なうように構成されている。
処理回路は、上述のステップ、関数、手続き、及び/又はブロックを実行するのみの専用でなくてもよく、他のタスクを実行してもよい。
提案される技術はまた、かかるコンピュータ・プログラムを記憶したコンピュータ可読の媒体220、230を含むコンピュータ・プログラム製品を提供する。
例として述べると、ソフトウェア又はコンピュータ・プログラム225、235はコンピュータ・プログラム製品として実現されることができ、この製品は通常、コンピュータ可読の媒体220、230、具体的には不揮発性媒体に担持され又は記憶される。コンピュータ可読の媒体は、限定しないが読み出し専用メモリ(ROM)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、コンパクト・ディスク(CD)、ディジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ・ディスク、ユニバーサル・シリアル・バス(USB)メモリ、ハード・ディスク・ドライブ(HDD)記憶装置、フラッシュ・メモリ、磁気テープ、又は他の任意の従来のメモリ装置を含めた1又は複数の着脱型又は非着脱型のメモリ装置を含み得る。このように、コンピュータ・プログラムは、コンピュータ又は同等の処理装置の処理回路による実行のために、コンピュータ又は同等の処理装置の動作メモリの内部に読み込まれ得る。
方法のフローは、1又は複数のプロセッサによって実行されるとコンピュータ動作フローとして見做され得る。対応するデバイス、システム、及び/又は装置は一群の機能モジュールとして定義されることができ、プロセッサによって実行される各々のステップが、機能モジュールに対応する。この場合には、機能モジュールはプロセッサで実行されるコンピュータ・プログラムとして実装される。故に、デバイス、システム、及び/又は装置は代替的には、一群の機能モジュールとして定義されてよく、これらの機能モジュールは、少なくとも一つのプロセッサで実行されるコンピュータ・プログラムとして実装される。
このように、メモリに常駐するコンピュータ・プログラムは、プロセッサによって実行されると、本書に記載されているステップ及び/又はタスクの少なくとも部分を実行するように構成されている適当な機能モジュールとして編成され得る。
代替的には、主にハードウェア・モジュールによって、又は代替的にはハードウェアによって、モジュールを実現することが可能である。ソフトウェア対ハードウェアの範囲は単に実装の選択による。
以上に記載された実施形態は、単に例として掲げられており、提案される技術はこれらの実施形態に限定されないことを理解されたい。当業者は、特許請求の範囲によって画定される本発明の範囲から逸脱することなく各実施形態に様々な改変、組み合わせ、及び変形を施し得ることを理解されよう。具体的には、異なる実施形態の異なる部分の解を、技術的に可能であれば他の構成と組み合わせることができる。
20 X線検出器
22 検出器素子
23 配線経路
24 ASIC又は対応する回路
100 X線イメージング・システム
230 外部メモリ装置

Claims (22)

  1. 入射するX線を検出するために構成されたエッジ・オンX線検出器(20)であって、複数の隣り合ったX線センサ(21)を備えており、各々のX線センサ(21)が、入射するX線に対してエッジ・オンに配向されており、
    該X線センサ(21)は、横に並んで且つ/又は前後に並んで配置されており、前記X線センサ(21)同士の間の間隙が、樹脂と金属二硫化物との混合物又は配合物を含む空隙充填材(26)で少なくとも部分的に充填されている、エッジ・オンX線検出器(20)。
  2. 前記金属二硫化物は二硫化タングステンである、請求項1に記載のエッジ・オンX線検出器。
  3. 前記樹脂は二硫化タングステン粉末と混合されている、請求項1又は請求項2に記載のエッジ・オンX線検出器。
  4. 前記混合物の充填率と、前記混合物における二硫化タングステンの重量分率との積が5%から15%にわたる、請求項2又は請求項3に記載のエッジ・オンX線検出器。
  5. 前記混合物の充填率と、前記混合物における二硫化タングステンの重量分率との積が6%から12%にわたる、請求項2又は請求項3に記載のエッジ・オンX線検出器。
  6. 前記混合物の充填率と、前記混合物における二硫化タングステンの重量分率との積が8%から10%にわたる、請求項2又は請求項3に記載のエッジ・オンX線検出器。
  7. 前記混合物の前記充填率は、X線センサ同士の間の間隙空間のうち前記混合物により占有される分率として定義される、請求項4から請求項6の何れか一項に記載のエッジ・オンX線検出器。
  8. 前記樹脂は有機樹脂又は合成樹脂である、請求項1から請求項7の何れか一項に記載のエッジ・オンX線検出器。
  9. 前記樹脂は接着性を有する、請求項1から請求項8の何れか一項に記載のエッジ・オンX線検出器。
  10. 前記樹脂は、エポキシ、アクリレート、シリコン、ポリビニルアセテート、及び/又はウレタン若しくはポリウレタンを基剤とする接着剤を含んでいる、請求項1から請求項9の何れか一項に記載のエッジ・オンX線検出器。
  11. 前記X線センサの少なくとも部分同士の間に配置された散乱阻止箔又は散乱阻止板(27)をさらに含んでいる請求項1から請求項10の何れか一項に記載のエッジ・オンX線検出器。
  12. 前記散乱阻止箔又は散乱阻止板(27)はタングステン製である、請求項11に記載のエッジ・オンX線検出器。
  13. 前記X線センサ(21)は、各々が所定数の検出器素子を有するエッジ・オンX線センサである、請求項1から請求項12の何れか一項に記載のエッジ・オンX線検出器。
  14. 各々のエッジ・オンX線センサが、所定数の検出器電極を有するシリコン・ウェーハに基づく、請求項13に記載のエッジ・オンX線検出器。
  15. 各々のエッジ・オンX線センサが、X線がエッジを通って入射することを想定して当該エッジ・オンX線センサの深さ方向に延在する検出器素子を含んでいる、請求項13又は請求項14に記載のエッジ・オンX線検出器。
  16. 各々のエッジ・オンX線センサは、前記入射するX線の方向に検出器素子の二つ以上の深さ区画を有する深さ分割型X線センサである、請求項13から請求項15の何れか一項に記載のエッジ・オンX線検出器。
  17. 前記X線センサ(21)は、前記入射するX線の方向に実質的に垂直な方向において横に並んで且つ/若しくは前後に並んで配置され、並びに/又は関連するX線源のX線焦点に関して僅かに彎曲した全体的構成を成して配置されている、請求項1から請求項16の何れか一項に記載のエッジ・オンX線検出器。
  18. 前記X線センサ(21)は平面型モジュールであり、また前記X線センサの少なくとも部分について、前記X線センサ(21)は当該X線センサの平面内方向において、且つ/又は該平面内方向に対して横断方向において、横に並んで配置されている、請求項1から請求項17の何れか一項に記載のエッジ・オンX線検出器。
  19. 光子計数X線検出器である請求項1から請求項18の何れか一項に記載のエッジ・オンX線検出器。
  20. 樹脂と金属二硫化物との混合物を含む前記空隙充填材(26)は、前記隣り合ったX線センサの少なくとも部分集合において紐形又はドット・パタンを成して施工されている、請求項1から請求項19の何れか一項に記載のエッジ・オンX線検出器。
  21. 請求項1から請求項20の何れか一項に記載のエッジ・オンX線検出器(20)を含んでいるX線イメージング・システム(100)。
  22. 入射するX線を検出するために構成されたエッジ・オンX線検出器(20)であって、複数の隣り合ったX線検出器小モジュール(21)を備えており、各々のX線検出器小モジュール(21)が、入射するX線に対してエッジ・オンに配向されており、
    該X線検出器小モジュール(21)は、横に並んで且つ/又は前後に並んで配置されており、前記X線検出器小モジュール同士の間の間隙が、合成又は有機の樹脂又は配合物に混合された金属二硫化物を含む材料(26)で少なくとも部分的に充填されている、エッジ・オンX線検出器(20)。
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