JP2023147622A - 衛生薄葉紙収納カートンの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、紙シートを窓貼りシートとして用いた場合であっても、紙シートを衛生薄葉紙を収納するカートンのブランクの所定位置に紙シートを位置ずれや離脱等することなく貼着することができる衛生薄葉紙収納カートンの製造方法を提供することを課題とする。【解決手段】本発明は、取出し口を形成するための環状のミシン目が形成された上面と、上面の内面に、ミシン目の内側領域を内面側から被覆し且つミシン目の内側領域にスリットが形成されるように貼着された窓貼りシートと、を有し、交互に折り畳まれて積層された衛生薄葉紙の束を内部に収納した直方体状の衛生薄葉紙収納カートンの製造方法であって、カートンのブランクを給送する給送工程と、所定領域に窓貼りシートを貼着する貼着工程と、を有する、衛生薄葉紙収納カートンの製造方法に関する。【選択図】図1

Description

本発明は、ティシュペーパー、ペーパータオル、キッチンペーパー等の衛生薄葉紙を収納した衛生薄葉紙収納カートンの製造方法に関する。
ティシュペーパー、ペーパータオル、キッチンペーパー等の衛生薄葉紙は、直方体状のカートンの内部空間に交互に折り畳まれて積層された束として収納されており、カートンの内部空間に収納された衛生薄葉紙は、カートンの上面部に設けられた取出し口から取り出されて使用される。このような取出し口は、カートンの上面部に環状に形成されたミシン目を破断してミシン目の内側領域を切り取ることで形成される。
このような製品としては、環状のミシン目を有するカートンの上面部に、ミシン目の内側領域を内面側から被覆するとともにミシン目の内側領域に位置するスリットを有する樹脂フィルムがミシン目の外側領域内面に貼着されたものが知られている(例えば、特許文献1及び2)。このような樹脂製フィルムは窓貼りシートとも呼ばれ、ミシン目を破断してミシン目の内側領域を切り取ることにより、窓貼りシートのスリットを介して内部に収められている衛生薄葉紙を摘み出して使用することができる。また、このような窓貼りシートは、衛生薄葉紙の残存枚数が少なくなってきた際には、衛生薄葉紙がドロップバックすることを抑止する働きも担っている。
樹脂製の窓貼りシートをカートンの上面部内面に貼着する際には、樹脂製の窓貼りシートをバキュームロールで吸着しながら搬送し、接着剤が塗布された、カートンのブランクの所定位置に貼り合わせることが行われている。そして、樹脂製の窓貼りシートが貼着されたカートンのブランクを用いて直方体状のカートンを組み立てるとともに、交互に折り畳まれて積層された衛生薄葉紙の束がカートンの内部に収納されることで衛生薄葉紙収納カートンが得られる。
特開2009-029509号公報 特開2015-160652号公報
ところで、樹脂製フィルムが窓貼りシートとして貼着された衛生薄葉紙収納カートンにおいては、内部の衛生薄葉紙がなくなって廃棄する際に、カートンを紙として再生利用するために、窓貼りシートとして貼着された樹脂製フィルムを剥がして分別する必要があり、その作業が煩雑であった。
この場合、窓貼りシートも紙製にすることでカートンと同様に紙として再生利用することが考えられる。しかしながら、単に窓貼りシートを紙シートとしただけでは、衛生薄葉紙収納カートンの製造工程において紙シートがバキュームロールに十分に吸着されず位置ずれやバキュームロールから離脱するなどの不具合が発生し、紙シートをカートンのブランクの所定位置に貼着できない場合があった。
そこで、本発明は、紙シートを窓貼りシートとして用いた場合であっても、紙シートをカートンのブランクの所定位置に位置ずれや離脱等することなく貼着することができる衛生薄葉紙収納カートンの製造方法を提供することを目的とする。
具体的に、本発明は、以下の構成を有する。
[1] 取出し口を形成するための環状のミシン目が形成された上面と、前記上面の内面に、前記ミシン目の内側領域を内面側から被覆し且つ前記ミシン目の内側領域にスリットが形成されるように貼着された窓貼りシートと、を有し、交互に折り畳まれて積層された衛生薄葉紙の束を内部に収納した直方体状の衛生薄葉紙収納カートンの製造方法であって、
前記カートンのブランクを給送する給送工程と、
前記窓貼りシートを吸着しつつ移送して、前記ミシン目の内側領域にスリットが形成されるように、前記上面の内面における前記ミシン目の外側領域に前記窓貼りシートを貼着する貼着工程と、を有し、
前記窓貼りシートとして、JIS P8121-2:2012に準拠して測定される王研式透気度が250秒以上であり、かつ少なくとも片面のJIS P8155:2010に準拠して測定される王研式平滑度が100秒以上である、紙シートを用い、
前記貼着工程において、前記紙シートの王研式平滑度が100秒以上の面を吸着面とする、衛生薄葉紙収納カートンの製造方法。
[2] 前記貼着工程において、前記紙シートの王研式平滑度が高い面を吸着面とする、[1]に記載の衛生薄葉紙収納カートンの製造方法。
[3] 前記紙シートの坪量が20~60g/mであり、密度が0.75g/cm以上である、[1]又は[2]に記載の衛生薄葉紙収納カートンの製造方法。
[4] 前記貼着工程において、水性接着剤を用いて前記紙シートを前記ブランクに貼着する、[1]~[3]のいずれかに記載の衛生薄葉紙収納カートンの製造方法。
本発明の製造方法によれば、紙シートを窓貼りシートとして用いた場合であっても、紙シートをカートンのブランクの所定位置に位置ずれや離脱等することなく貼着することができる。
図1(A)、(B)は、衛生薄葉紙収納カートンの構成を示す斜視図である。 図2は、図1のカートンのブランクの所定位置に紙シートを貼着した状態を示す平面図である。 図3は、図1のカートンの上面部内面側の構成を示す平面図である。 図4は、図1のカートンのブランクの所定位置に紙シートを貼着する工程を示す概略図である。 図5は、紙シートを貼着した、カートンのブランクを用いて直方体状のカートンを組み立てるとともに、交互に折り畳まれた積層された衛生薄葉紙の束をカートンの内部に収納する工程を示す概略図である。
以下において、本発明について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、代表的な実施形態や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に限定されるものではない。なお、本明細書において「~」を用いて表される数値範囲は「~」前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
(衛生薄葉紙収納カートン)
本発明の製造方法で製造される衛生薄葉紙収納カートンは、取出し口を形成するための環状のミシン目が形成された上面と、上面の内面に、ミシン目の内側領域を内面側から被覆し且つミシン目の内側領域にスリットが形成されるように貼着された窓貼りシートと、を有し、交互に折り畳まれて積層された衛生薄葉紙の束を内部に収納した直方体状のカートンである。当該カートンの上面部には、取出し口を形成するための環状のミシン目が形成されており、当該ミシン目の内側領域を内面側から被覆し且つミシン目の内側領域に位置するスリットを有する窓貼りシートがミシン目の外側領域内面に貼着され、ミシン目の内側領域の切り取りにより、スリットを通して衛生薄葉紙が取り出し可能となる。ここで、窓貼りシートは、紙シートであり、紙シートのJIS P8121-2:2012に準拠して測定される王研式透気度が250秒以上であり、紙シートの少なくとも片面のJIS P8155:2010に準拠して測定される王研式平滑度が100秒以上である。
本発明の製造方法で製造される衛生薄葉紙収納カートンにおいては、窓貼りシートが紙シートであり、所定の王研式透気度と王研式平滑度を有する紙シートを用いている。このため、紙シートを窓貼りシートとして用いた場合であっても、交互に折り畳まれて積層された衛生薄葉紙の束を内部に収納するカートンの所定位置に位置ずれや離脱等することなく窓貼りシートを貼着することができる。すなわち、本発明においては、窓貼りシートとして紙シートを用いた場合であっても、窓貼りシートを貼り付ける工程での製品ロスを減らすことが可能となり、衛生薄葉紙収納カートンの生産効率を高めることができる。そして、本発明の製造方法で製造される衛生薄葉紙収納カートンは、窓貼りシートとして紙シートを有するため、内部の衛生薄葉紙がなくなって廃棄するときに、窓貼りシートを剥がして分別する必要がなく、リサイクルが容易である。このように、本発明の製造方法で製造される衛生薄葉紙収納カートンは、使用者の廃棄容易性を高めつつ、環境へ配慮した製品である。
本発明の製造方法で製造される衛生薄葉紙収納カートン100の実施形態は図1に示されるように、直方体状のカートン10内に衛生薄葉紙としてのティシュペーパー20を複数枚収納したものである。複数枚のティシュペーパー20は交互に折り畳まれポップアップ式に重畳するように積層され、束状となったものがカートン10内に収納されている。カートン10は上面部12’に取出し口を形成するための環状のミシン目14を有する。ティシュペーパー20の使用を開始する際には、環状のミシン目14を切り裂いて開封することで、取出し口16が形成され、ティシュペーパー20をポップアップ方式に取り出すことが可能となる。カートン10は直六面体形状であることが好ましく、この場合のカートン10の大きさは、長手縁が100~350mm、短手縁が50~200mm、高さが15~200mmであることが好ましい。
カートン10は紙基材から形成されている。紙基材はパルプを主原料とするものであり、具体的には、カートン10を構成する紙基材はパルプを51質量%以上含むものであることが好ましく、60質量%以上含むものであることがより好ましく、70質量%以上含むものであることがさらに好ましく、80質量%以上含むものであることが一層好ましく、90質量%以上含むものであることが特に好ましい。
カートン10を構成する紙基材が含むパルプとしては、木材パルプ、非木材パルプ、脱墨パルプを挙げることができる。木材パルプとしては例えば、広葉樹パルプ(広葉樹クラフトパルプ(LKP))、針葉樹パルプ(針葉樹クラフトパルプ(NKP))、サルファイトパルプ(SP)、溶解パルプ(DP)、ソーダパルプ(AP)、未晒しクラフトパルプ(UKP)、酸素漂白クラフトパルプ(OKP)等の化学パルプ等が挙げられる。また、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグラウンドウッドパルプ(CGP)等の半化学パルプ、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP、BCTMP)等の機械パルプ等を用いることもできる。非木材パルプとしてはコットンリンターやコットンリント等の綿系パルプ、麻、麦わら、バガス等の非木材系パルプ、ホヤや海草等から単離されるセルロース、キチン、キトサン等が挙げられる。脱墨パルプとしては古紙を原料とする脱墨パルプが挙げられる。パルプは上記の1種を単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
カートン10を構成する紙基材は、ブローク(損紙)パルプを含有していてもよい。特に紙基材の内層がブローク(損紙)パルプを含有することが好ましい。紙基材がブローク(損紙)パルプを含有することで、紙原料の再利用が可能となり、また、紙基材を製造するためのコストを抑制することができる。
カートン10を構成する紙基材は、パルプの他に各種内添助剤を含んでいてもよい。内添助剤としては、例えば、サイズ剤、紙力増強剤、湿潤紙力増強剤、歩留まり向上剤、ろ水度向上剤、カチオン化澱粉などの各種澱粉類、嵩高剤、着色染料、着色顔料、蛍光増白剤、pH調整剤、ピッチコントロール剤、防腐剤、スライムコントロール剤等が挙げられる。
カートン10を構成する紙基材は、コート紙であることが好ましい。すなわち、紙基材はパルプを含む紙の表面をコート剤等でコーティングしたものであることが好ましく、目的に応じたコート剤を選択することで、光沢感や撥水性、強度等を高めることもできる。コート剤は、クレー(カオリン)や炭酸カルシウムなどの顔料と、デンプンなどの接着剤(バインダー)等を含んでいてもよい。
紙基材の坪量は、100~650g/mであることが好ましく、200~550g/mであることがより好ましい。紙基材がコート紙である場合、コート剤も含めた坪量が上記範囲内であることが好ましい。
図2は、カートン10のブランクに紙シート30を貼着した状態を内面側から見た際の平面図である。カートン10のブランクはカートン10の底面形成部40から延出した糊代形成部42を有しており、カートン10を組み立てる際には、この糊代形成部42とカートン10の長側面形成部50a(底面形成部40に連接していない長側面形成部)を糊付けし、その後、長側面形成部50a、50bを起立させて角筒状とする。そして、カートン10の上面形成部12、底面形成部40、長側面形成部50a及び50bから延出する各フラップ形成部Fを内面側に折り返し、各フラップ形成部Fの当接部分をホットメルト接着剤等により接着することでカートン10の短側面が構成される。
図1~3に示されるように、カートン10の上面部12’には、ティシュペーパー20の取出し口16を形成するための環状のミシン目14が設けられている。そして、当該ミシン目14の内側領域を内面側から被覆し且つミシン目14の内側領域に位置するスリットSを有する窓貼りシート30がミシン目14の外側領域内面に貼着されている。窓貼りシート30は、例えば矩形状に形成された紙シートであり、スリットSは窓貼りシート30の長手方向に沿ってその全域に亘って形成されている。環状のミシン目14を切り剥して、ミシン目14の内側領域を切り取ることにより取出し口16が形成されると、この窓貼りシート(紙シート)30が露出する。そして、窓貼りシート(紙シート)30が有するスリットSを通してカートン10の内部からティシュペーパー20が引き出せるようになる。
窓貼りシート(紙シート)30のスリットSは、1枚の紙シートの長手方向に形成された切れ目であってもよい。この場合、スリットSの長さは取出し口16の長手方向の長さと同一又は若干長くなるように形成されることが好ましい。また、図1~3に示されるように、窓貼りシート(紙シート)30のスリットSは、2枚の紙シートを組み合わせて形成されるものであってもよい。この場合、スリットSは2枚の紙シートが長手方向において対面する辺の間に形成されることになり、スリットSは2枚の紙シート間に形成される僅かな隙間である。このように、窓貼りシート(紙シート)30は、長手方向全長にスリットを有し、2枚の紙シートからなるものであってもよい。
図2に示されるように、窓貼りシート(紙シート)30は、カートン10のブランクの上面形成部12の内側面であってミシン目14により囲まれるミシン目14の内側領域よりも外側のミシン目の14の外側領域に貼着されている。このため、窓貼りシート(紙シート)30は、ミシン目14により囲まれるミシン目14の内側領域よりも大きいものである。窓貼りシート(紙シート)30の形状は、例えば、矩形や楕円形である。窓貼りシート(紙シート)30の縦長/横長の比率は2.0以上であることが好ましく、2.5以上であることがよりこのましく、2.8以上であることがさらに好ましい。また、窓貼りシート(紙シート)30の縦長/横長の比率は5.0以下であることが好ましく、4.0以下であることがより好ましく、3.2以下であることがさらに好ましい。なお、窓貼りシート(紙シート)30が楕円形の場合、縦長は楕円の長軸の長さであり、横長は楕円の短軸の長さである。
図3は、カートン10の上面部12’を内面側から見た場合の平面図である。図3では、窓貼りシート(紙シート)30の貼着部位はAとして示されている。図3に示されているように、窓貼りシート(紙シート)30は、ミシン目14により囲まれるミシン目14の内側領域よりも外側のミシン目14の外側領域に貼着されている。なお、窓貼りシート(紙シート)30が貼着される位置は、ミシン目14により囲まれるミシン目14の内側領域よりも外側のミシン目14の外側領域であれば特に限定されるものではないが、ミシン目14の外周よりも僅かに外側の領域に貼着されることが好ましい。なお、図3では、貼着部位Aは連続した領域として描画されているが、貼着部位Aは非連続な断続的部位であってもよい。
図3に示されるように、窓貼りシート(紙シート)30のスリットSが、2枚の紙シートを組み合わせて形成されるものである場合、スリットSの幅(紙シート離間距離)は、0~2mmであることが好ましい。なお、図3では、スリットSの幅(紙シート離間距離)はdの距離として示されている。2枚の紙シートの離間距離dを0mm以上とすることにより、ティシュペーパー20の取出し容易性を高めることができ、2mm以下とすることにより、ティシュペーパー20の残存枚数が少なくなった際にティシュペーパー20が窓貼りシート(紙シート)30間に保持されずドロップバックしてしまうことを抑制することができる。
なお、図3に示されるようにスリットSは直線状となるように形成されることが好ましいが、これに限らず、曲線状や円弧状、波形状となるように形成されてもよい。スリットSの形状を工夫することで、ティシュペーパー20の保持性を高めることもできる。
窓貼りシート(紙シート)のJIS P8121-2:2012に準拠して測定される王研式透気度は250秒以上であればよく、500秒以上であることが好ましく、1000秒以上であることがより好ましく、5000秒以上であることがさらに好ましい。紙シートの王研式透気度を適切な範囲にコントロールすることにより、紙シートを吸着しつつ移送して、カートンのブランクの所定位置に貼着する工程において、紙シートの吸着性を高めることができる。より具体的には、バキューム機能を有するサクションドラムから、紙シートが離脱したり、位置ずれを起こしたりすることを抑制することができる。その結果、紙シートを窓貼りシートとして用いた場合であっても、紙シートをカートンのブランクの所定位置に位置ずれや離脱等することなく貼着することができる。
紙シートの少なくとも片面のJIS P8155:2010に準拠して測定される王研式平滑度は100秒以上であればよく、200秒以上であることが好ましく、500秒以上であることがより好ましい。紙シートの平滑性を適切な範囲にコントロールすることにより、紙シートを吸着しつつ移送して、カートンのブランクの所定位置に貼着する工程において、紙シートの吸着性を高めることができる。より具体的には、バキューム機能を有するサクションドラムから、紙シートが離脱したり、位置ずれを起こしたりすることを抑制することができる。その結果、紙シートを窓貼りシートとして用いた場合であっても、紙シートをカートンのブランクの所定位置に位置ずれや離脱等することなく貼着することができる。なお、紙シートにおいては、少なくとも片面の王研式平滑度が上記範囲内にあればよく、両面の王研式平滑度が上記範囲内にあることがより好ましい。
JIS P8124に準拠して、測定した紙シートの坪量は20g/m以上であることが好ましく、25g/m以上であることがより好ましい。また、紙シートの坪量は60g/m以下であることが好ましく、55g/m以下であることがより好ましい。
JIS P8124に準拠して測定した紙シートの坪量と、ISO534:2011に準拠して測定(測定における加圧面の圧力:100kPa±10kPa)した紙シートの厚さ(紙厚)とから求められる、紙シートの密度は、0.75g/cm以上であることが好ましい。
紙シートの坪量や密度をそれぞれ上記範囲内とすることにより、後述する製造工程において、紙シートを吸着しつつ移送する際のハンドリング性をより高めることができる。また、紙シートの坪量や密度をそれぞれ上記範囲内とすることにより、紙シートをカートンのブランクの所定位置に貼着する際に、紙シートに皺が発生したりすることを抑制することができ、接着適正に優れた紙シートとすることができる。
紙シートの透明度は、60%以上であることが好ましく、65%以上であることがより好ましく、70%以上であることがさらに好ましい。なお、紙シートの透明度は100%であってもよい。ここで、「透明度」とは、光が紙を透過する割合を入射光量の百分率で表したものをいう。透明度の値が大きい程、反対側や内部にあるものが、よりはっきりと透けて見えることを示す。紙シートの透明度は、ISO5-2に準じて、拡散光透過率計DOT-5(村上色彩技術研究所社製)で測定することができる。
紙シートはパルプを主原料とするものであり、具体的には、紙シートはパルプを50質量%以上含むものであることが好ましく、60質量%以上含むものであることがより好ましく、70質量%以上含むものであることがさらに好ましく、80質量%以上含むものであることが一層好ましく、90質量%以上含むものであることが特に好ましい。
紙シートが含むパルプとしては、木材パルプ、非木材パルプ、脱墨パルプを挙げることができる。これらパルプの具体的例示としては、紙基材を構成するパルプと同様のものを挙げることができる。また、紙シートは、パルプの他に上述したような各種内添助剤を含んでいてもよい。
紙シートはグラシン紙、パラフィン紙、硫酸紙、パーチメント紙、擬羊皮紙であってもよい。これらの紙は、半透明の紙であることが好ましく、中でも、紙シートはグラシン紙又はパラフィン紙であることが好ましい。透明性の高い紙を用いることで、衛生薄葉紙カートンに収納される衛生薄葉紙を確認することができ、使用者の利便性を高めることができる。また、紙シートは、セルロースナノファイバーを含むシートであってもよい。セルロースナノファイバーを含む紙シートは透明性が高くなり、衛生薄葉紙カートンに収納される衛生薄葉紙の残量の確認等が容易となる。
窓貼りシート(紙シート)30は、カートン10の上面部12’であって、ミシン目14により囲まれるミシン目14の内側領域よりも外側のミシン目14の外側領域内面に貼着されている。この場合、窓貼りシート(紙シート)30は、ミシン目14の外側領域内面に接着剤によって貼着されていることが好ましい。この場合、カートン10及び窓貼りシート(紙シート)30のリサイクル性の観点から、用いる接着剤は、水性接着剤であることが好ましい。水性接着剤としては、例えば、ポリビニルアルコール樹脂、酢酸ビニルエマルジョン(VAEまたはPVAエマルション)、アクリルエマルジョン接着剤、天然ゴム接着剤等が挙げられる。本実施形態では、水性接着剤としてポリビニルアルコール樹脂を用いることが好ましい。
なお、窓貼りシート(紙シート)30は、カートン10の上面部12’であって、ミシン目14の外側領域内面に熱融着等によって貼着されていてもよい。窓貼りシート(紙シート)30は、紙基材と、紙基材上に積層された熱融着層を有していてもよく、この場合、熱融着層をカートン10のブランクの上面形成部12の内面に接触させ、熱融着することで、カートン10のブランクの上面形成部の内面に窓貼りシート(紙シート)30を貼着されてもよい。
カートン10に収納される衛生薄葉紙としては、ティシュペーパー、ペーパータオル、キッチンペーパー等が挙げられる。なお、ティシュペーパーは保湿剤を含む保湿ティシュペーパーであってもよい。これら衛生薄葉紙の大きさ、紙厚、プライ数、組成等は特に限定されるものではなく、公知の方法に従って製造されるものである。
衛生薄葉紙はパルプを主原料とするものであり、具体的には、衛生薄葉紙はパルプを50質量%以上含むものであることが好ましく、60質量%以上含むものであることがより好ましく、70質量%以上含むものであることがさらに好ましく、80質量%以上含むものであることが一層好ましく、90質量%以上含むものであることが特に好ましい。
衛生薄葉紙が含むパルプとしては、木材パルプ、非木材パルプ、脱墨パルプを挙げることができる。これらパルプの具体的例示としては、紙基材を構成するパルプと同様のものを挙げることができる。また、衛生薄葉紙は、パルプの他に上述したような各種内添助剤を含んでいてもよい。
衛生薄葉紙は、折り畳まれポップアップ式に重畳するように積層され、束状とされた状態でカートン10に収納されている。束状の衛生薄葉紙の製造方法としては、既知のインターホルダーにより衛生薄葉紙の原紙を交互に折り畳んで積層した後に、所定の大きさに切断するなどする既知の方法を採用できる。なお、衛生薄葉紙の束の高さや大きさ等は特に限定されるものではなく、カートン10の大きさに併せて適宜変更することができる。
(衛生薄葉紙収納カートンの製造方法)
本発明は、カートンのブランクを給送する給送工程と、窓貼りシートを吸着しつつ移送して、ミシン目の内側領域にスリットが形成されるように、上面の内面におけるミシン目の外側領域に窓貼りシートを貼着する貼着工程と、を有する衛生薄葉紙収納カートンの製造方法に関する。なお、貼着工程では、紙シートの王研式平滑度が100秒以上の面を吸着面とする。そして、窓貼りシートは、紙シートであり、紙シートのJIS P8121-2:2012に準拠して測定される王研式透気度は250秒以上であり、紙シートの少なくとも一方のJIS P8155:2010に準拠して測定される王研式平滑度は100秒以上である。
図4に示されるように、本発明の衛生薄葉紙収納カートンの製造方法は、カートンのブランクを給送する工程と、窓貼りシートを吸着しつつ移送して、カートンのブランクの所定位置に貼着する貼着工程とを有し、窓貼りシートとして、JIS P8121-2:2012に準拠して測定される王研式透気度が250秒以上であり、かつ少なくとも片面のJIS P8155:2010に準拠して測定される王研式平滑度が100秒以上である、紙シートを用い、貼着工程において、紙シートの吸着面を王研式平滑度が100秒以上の面としたことを特徴とする。図4には、カートンのブランク101を、例えばピッキングローラー112を用いて給送する工程110が開示されている。給送されるブランク101は、図2に示されているように展開された状態で下流に給送される。
ブランク101は接着剤を塗布する工程120に給送される。接着剤を塗布する工程120では、ブランク101の上面形成部12の内側であって、ミシン目の外側領域(例えば、図2のA領域)に接着剤122が塗布される。接着剤122は接着剤塗布装置(ローラー)によって、カートン10の上面部12’の内側のA領域に対応した領域に塗布される。接着剤122は上述したとおり、水性接着剤であることが好ましく、上記で例示した水性接着剤が好ましく例示される。
接着剤122が塗布されたブランク101はサクションコンベア等によって、次工程に移送される。ここで、次工程は、ミシン目14の内側領域を内側から覆う窓貼りシート(紙シート)30を吸着しつつ移送して、ブランク101の上面形成部12の内側面であってミシン目14の外側領域に貼着する工程130(以下、当該工程を、単に紙シートを貼着する工程ともいう。)である。紙シート30を貼着する工程では、後にスリットSを有する窓貼りシート(紙シート)となる紙シート30が巻かれた各々の原反ロール132から、順次当該紙シート30を繰り出し、ロール周面に幅方向に沿ってカッター刃を設けたロータリーカッター134によって適切な長さにカットするとともに、ロータリーカッター134に対面するバキューム機能を有するサクションドラム136に移行して紙シート30が搬送される。なお、図4では、原反ロール132を2つ設け、紙シートを2枚組み合わせて、紙シート間にスリットSを形成する場合の製造工程を示しているが、原反ロール132は必ずしも2つ設ける必要はない。例えば、紙シートを2枚組み合わせて、紙シート間にスリットSを形成する場合であっても、1つの原反ロールを設け、この原反ロールとサクションドラムの間にスリットカッターを設け、単一の原反ロールから繰り出される紙シートを2分割してもよい。また、1枚の紙シートから窓貼シートを構成する場合、紙シートが巻かれた1つの原反ロールから、紙シートを繰り出し、スリットカッターでスリットを間欠的に形成した後に、ロータリーカッター134によるカットを行い、スリットを紙シートの長手方向に部分的に形成するようにしてもよい。
次いで、接着剤を塗布する工程120より順次送られてくる所定位置に接着剤が付与されたブランク101の所定位置に紙シート30を重ねて、両者を貼り合わせる。この際、サクションドラム136と圧着ローラー138によって、ブランク101と紙シート30が圧着されることが好ましい。このように、紙シート30を貼着する工程130を経ることで、ブランク101上に紙シート30が貼着された積層体が得られる。
バキューム機能を有するサクションドラム136を用いて紙シート30を搬送する工程では、紙シート30がバキューム機能によりサクションドラム136に吸着されつつ移送される。この際、紙シート30における王研式平滑度が100秒以上の面が吸着面となる。なお、紙シート30の両面の王研式平滑度が100秒以上である場合には、より、平滑度が高い側の面を吸着面とすることが好ましい。これにより、紙シート30を吸着しつつ移送して、ブランク101の上面形成部12の内側面であってミシン目14の外側領域に貼着する貼着工程において、紙シート30の吸着性をより効果的に高めることができる。より具体的には、バキューム機能を有するサクションドラム136から、紙シート30が離脱したり、位置ずれを起こしたりすることを抑制することができる。その結果、紙シート30を窓貼りシートとして用いた場合であっても、紙シート30をカートン10のブランク101の所定位置に位置ずれや離脱等することなく貼着することができる。
紙シート30が貼着されたブランク101aは、カートン10を組み立てるとともに、当該カートン10の内部にティシュペーパー束201を収納する工程210に送られる。
図5はブランク101aを用いてカートン10を組み立てるとともに、当該カートン10の内部にティシュペーパー束201を収納する工程を説明する図である。なお、図5では、図面右下側から左上側に向かってコンベアが流れている。図5に示されるように、ブランク101aは搬送の初期である段階では、ティシュペーパー束201を収納する空間を備えていない。このため、初期段階搬送中に既知の方法によってブランク101aの長側面形成部50a、50bを起立させて角筒状体101bとすることより、ティシュペーパー束12を収容可能な空間を形成し、この空間内にプッシャ220によってティシュペーパー束201を押し入れる。その後、上面形成部12、底面形成部40、長側面形成部50a及び50bから延出する各フラップ形成部Fを内面側に折り返す。そして、各フラップ形成部Fの当接部分がホットメルト接着剤等により接着されることで、直方体状のカートン30内にティシュペーパー束201が収納された衛生薄葉紙収納カートン100が得られる。
ティシュペーパー束201が収納された衛生薄葉紙収納カートン100は、必要に応じてパック詰め工程に送られる。パック詰め工程では、ティシュペーパー束201が収納された衛生薄葉紙収納カートン100が複数個ずつ積み重ねられパック包装される。
10 カートン
12’ 上面部
12 上面形成部
14 ミシン目
20 ティシュペーパー
30 窓貼りシート(紙シート)
40 底面形成部
42 糊代部
50a 長側面形成部
50b 長側面形成部
100 衛生薄葉紙収納カートン
A 貼着部位
F フラップ形成部
S スリット
d 離間距離
101 ブランク
110 ブランクを給送する工程
112 ピッキングローラー
120 接着剤を塗布する工程
122 接着剤
130 紙シートを貼着する工程
132 紙シートの原反ロール
134 ロータリーカッター
136 サクションドラム
138 圧着ローラー
201 ティシュペーパー束
210 ティシュペーパー束を挿入する工程
220 プッシャ

Claims (4)

  1. 取出し口を形成するための環状のミシン目が形成された上面と、前記上面の内面に、前記ミシン目の内側領域を内面側から被覆し且つ前記ミシン目の内側領域にスリットが形成されるように貼着された窓貼りシートと、を有し、交互に折り畳まれて積層された衛生薄葉紙の束を内部に収納した直方体状の衛生薄葉紙収納カートンの製造方法であって、
    前記カートンのブランクを給送する給送工程と、
    前記窓貼りシートを吸着しつつ移送して、前記ミシン目の内側領域にスリットが形成されるように、前記上面の内面における前記ミシン目の外側領域に前記窓貼りシートを貼着する貼着工程と、を有し、
    前記窓貼りシートとして、JIS P8121-2:2012に準拠して測定される王研式透気度が250秒以上であり、かつ少なくとも片面のJIS P8155:2010に準拠して測定される王研式平滑度が100秒以上である、紙シートを用い、
    前記貼着工程において、前記紙シートの王研式平滑度が100秒以上の面を吸着面とする、衛生薄葉紙収納カートンの製造方法。
  2. 前記貼着工程において、前記紙シートの王研式平滑度が高い面を吸着面とする、請求項1に記載の衛生薄葉紙収納カートンの製造方法。
  3. 前記紙シートの坪量が20~60g/mであり、密度が0.75g/cm以上である、請求項1又は2に記載の衛生薄葉紙収納カートンの製造方法。
  4. 前記貼着工程において、水性接着剤を用いて前記紙シートを前記ブランクに貼着する、請求項1~3のいずれか1項に記載の衛生薄葉紙収納カートンの製造方法。
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