JP2023145062A - 列車制御装置及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 第1制御方式専用領域において第1制御信号が受信不能でも、第1制御方式の第1演算部により制御できる列車制御装置を提供する。【解決手段】 車間距離による速度制限パターンと、実速度との差を速度照査して列車制御する列車制御装置であって、車両の実速度を検出した速度信号を出力して速度照査に供する速度検出部と、位置情報を受信する情報伝送部と、地上からの第1制御信号を受信して車上子情報とする第1受信部と、速度信号と第1制御信号に基づく第1制御情報を演算して速度制限パターンに関連付ける第1演算部と、地上からの第2制御信号を受信する第2受信部と、速度信号と第2制御信号に基づく第2制御情報を演算して速度制限パターンに関連付けるとともに、第2制御情報を第1制御情報に適宜変換する第2演算部と、を備えた。ATCが受信不能なら、CBTCをATCに変換し、ATCで列車制御する。【選択図】 図1
Description
本発明は、列車制御装置及びその方法に関する。
自動列車制御装置は、制限速度を運転士にリアルタイムに表示しながら、一定の速度を超えた場合に自動的にブレーキを作動させて速度を落とすシステムである。一例としてATC(Automatic Train Control)や自動列車停止装置(ATS:Automatic Train Stop)は、固定閉塞の概念に基づくアナログ方式である。これに対し、CBTC(Communications-Based Train Control)は、列車(車両)と地上設備の間で制御情報を通信しながら、列車を運行制御する信号保安技術である。
CBTCは、デジタル方式であり、そうでない従来型の信号システムに比べ、より正確な列車の位置を利用して制御を行うことができる。さらに、CBTCは、固定閉塞の概念が無いため、運転間隔を詰めることが出来る。したがって、既存のATSをCBTCに変換すれば、運行ダイヤをより高密度化できる。
特許文献1には、ATC制御部と、CBTC制御部と、ATC信号108及びCBTC信号の少なくとも一方に基づいてATC制御部又はCBTC制御部を選択する選択部と、を含む2方式対応車上装置(以下、「互換装置」ともいう)を搭載した2方式対応車両(以下、「互換車両」ともいう)が例示されている。
特許文献1に記載の互換装置は、異なる方式の列車制御システムの地上側設備から列車制御情報を受信し、列車の速度等を適切に制御できる。そのような互換装置を搭載した互換車両は、既存システムから新システムへと変更する場合、その移行時において、既存システムによる営業運転の継続と、新システムの導入調整と、を両立できた。
しかしながら、CBTC化推進領域において、CBTC地上設備を敷設する際、必ずしもATC地上設備を残置して併存維持されるとは限らない。すなわち、列車の営業運転を継続しながら進捗する改修工事の都合により、新旧両機能が不規則な斑状に混在してしまうことがある。より詳しくは、CBTC変換完了領域と、ATC/CBTC併存領域と、ATCのみ残存領域と、ATC専用領域でありながらATC信号が受信不能な暫定領域と、入り混じった状態が生ずることもあった。
特に、CBTC変換途中の列車運行管理システムにおいて、既存設備や運行ダイヤの大半がATCベースならば、互換車両であっても、暫定領域に進入すると、ATC信号が受信不能であることを原因として自動停止する。
しかし、この場合でも、暫定対応との観点から、ATCベースの通常ダイヤどおりに、列車の営業運転を継続させることが求められる。そのため、CBTC変換完了までの間、ATC(第1制御信号の一例)信号と、CBTC(第2制御信号の一例)信号と、少なくとも何れかの信号を受信できる領域では、互換車両を走行させたとしても、暫定領域に進入したとき自動停止するので、これを回避する対策が必要であった。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、第1制御方式専用領域であるにも関わらず第1制御信号が受信不能な暫定領域であっても、第1制御方式の第1演算部によって列車制御できる列車制御装置を提供することにある。
上記課題を解決する本発明は、車両とその先行車両との車間距離と車両の実速度との関係を表す速度制限パターンから、車間距離に対応した速度を特定し、特定された速度と実速度との差を取得し、速度照査した結果に基づいて列車の速度を制御する列車制御装置であって、車両の実速度を検出しその検出された実速度を表す速度信号を速度照査に供する速度検出部と、車両の位置を表す位置情報を受信する位置情報受信部と、地上から第1制御信号を受信する第1受信部と、速度信号と第1制御信号とに基づき第1制御情報を演算し、第1制御情報を速度制限パターンに関連付ける第1演算部と、地上から第2制御信号を受信する第2受信部と、速度信号と第2制御信号とに基づき第2制御情報を演算し、第2制御情報を速度制限パターンに関連付けるとともに、第2制御情報を第1制御情報に適宜変換する第2演算部と、を備えた。
本発明によれば、第1制御方式専用領域であるにも関わらず第1制御信号が受信不能な暫定領域であっても、第1制御方式の第1演算部によって列車制御できる列車制御装置を提供できる。
運転安全規範において、「自動列車制御装置は、先行列車との間隔及び進路の条件に応じて、車内に列車の許容運転速度を示す信号を現示し、その信号の現示に従って、列車の速度を自動作用により低下する機能を持った装置」と規定されている。また、本発明でいう「第1制御情報」は、上記「車内に列車の許容運転速度を示す信号」を例えばアナログ(既存)方式で実現した情報であり、地上から車上への至近距離に通信可能な設備を伴って利用される。また、本発明でいう「第2制御情報」は、上記「第1制御情報」を例えばデジタル方式で高機能化した情報であり、より遠隔な通信を可能にする設備を伴って利用される。以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。
図1は、実施例1の本列車制御装置を適用した車上装置の要部を示す機能ブロック図である。ATC信号108により制御可能な領域(以下、「ATC領域」という)を走行中の列車100は、2つの受電器117,118でATC信号108を受信する。受信したATC信号108は、受電器接続箱112を介して受信部(本発明でいう「第1受信部」)110に入力される。受信部110は、ATC信号108を解析(復調:decode)し、解析結果をATC制御装置107に伝達する。
車上子116は、レール間に設置された地上子から情報を受信し、それを情報伝送部109で解析し、その結果をATC制御装置107及びCBTC制御装置106に伝達する。速度検出部115は、検出した速度信号を速度分配部111経由で、ATC制御装置107及びCBTC制御装置106に、入力する。なお、情報伝送部109は、届いた車上子情報を関連各部へ伝送する基本的な機能を有する。車上子情報には、ATC信号108が受信できない02(ATC無)信号も含まれており、情報伝送部109は、そのような無信号である情報も伝送できる。なお、速度分配部111と、CBTC制御装置106と、ATC制御装置107と、の少なくとも何れかに、速度照査の機能を備える。
ATC制御装置107は、ATC信号108の解析結果から、列車100の走行位置や先行車両との車間距離に対する制限速度を速度制限パターン(図2参照)として認識する。ATC制御装置107は、速度制限パターンで規定された制限速度と実速度からブレーキの要否を判断する。ATC制御装置107は、ブレーキが必要と判断した場合、ブレーキ装置114にブレーキ指令を出力する。このブレーキ指令は、リレーその他の装置を複数介して伝達される場合もある。
一方で、CBTC信号により制御可能な領域(以下、「CBTC領域」という)を走行中の列車100は、搭載された本列車制御装置において、地上に設置された無線機からの無線情報をアンテナ101で受信する。本列車制御装置は、受信したCBTC信号を無線装置(本発明でいう「第2受信部」)102で解析し、解析結果をCBTC制御装置106に伝達する。
本列車制御装置は、CBTC信号をCBTC領域以外でも受信する場合がある。その場合、CBTC制御装置106は、CBTCモードスイッチ103の状態を認識し、CBTC制御を行うか否かを判断する。CBTCモードスイッチ103は、列車100がCBTC領域に進入する前、もしくはCBTC切換領域において操作される。CBTC制御装置106は、表示装置104にCBTCの制御状態を出力する。
CBTC制御装置106は、車上子116からの情報と、現在走行中の速度情報を用いて、自列車位置を演算する。CBTC制御装置106は、CBTC信号の解析結果と、自列車位置情報と、に基づいて制限速度を認識する。
CBTC制御装置106は、認識した制限速度をATC信号108に変換し、コイル113に送り、受電器117,118へ向けて送信する。コイル113は、受電器117,118が信号を受信できるような相対位置に配設されている。このコイル113は、02(ATC無)信号を送受信する機能も有する。本列車制御装置において、コイル113は、無信号であることをCBTC制御装置106からATC制御装置107へと確実に伝達する機能も備える。
リレー接点105は、CBTC制御装置106からコイル113までの途中経路に介在する。CBTC制御装置106は、ブレーキが必要と判断した場合、リレー接点105を開放する。その結果、ATC信号108は無信号となる。この種の保安装置は、安全確保のため、正規の動作信号の検知に限らず、何らかの故障を原因とする状態が検知された場合は、動作を停止させる方向の制御規則が適用される。
したがって、ATC信号108は、故障である無に関わらず、無信号と検知されたならば、ATC制御装置107はブレーキを出力する。本列車制御装置は、CBTC制御装置106がブレーキを必要と判断した場合、ATC信号108を未出力とすることで、ATC制御装置107に無信号を認識させて、ブレーキ作動の信号を出力する。さらに、上記制御規則により、本列車制御装置は、CBTC装置106が故障した場合も、リレー接点105を開かせると良い。
図2は、本列車制御装置において、CBTC制限速度からATC制限速度への変換を説明するための制限速度グラフ(速度制限パターンの一例)200であり、縦軸に自車両の速度(以下、単に「速度」ともいう)、横軸に自車両と先行車両との車間距離(以下、単に「距離」ともいう)を示している。
なお、実速度は、ある時点、ある位置における列車100の走行速度である。列車100は、実速度を速度制限パターン200に規定された制限速度以下で走行するように、両者の差分を取得する速度照査に基づいて、ブレーキを作動させる。換言すると、自車両100とその先行車両との車間距離と、自車両100の速度と、の関係を表す速度制限パターン200から、車間距離に対応した速度を特定し、特定された速度よりも実速度を超えないように制御する。
図2の制限速度グラフ200において、CBTC制限速度(以下、「最適曲線」ともいう)201は、状況に応じて最適な制御を可能にする無段階のブレーキパターンである。これに対し、ATC制限速度(以下、「階段線」ともいう)202は、多段階のブレーキパターンである。図2において、最適曲線201より下に描かれた階段線202は、車間距離別の制限速度を不必要に下げてしまう欠点があった。つまり、ATCは、車間距離に応じて許容される最高速度よりも、過剰に安全確保するような低い制限速度で走行指示する点で、運行密度を高める必要のある路線では、改善余地があった。
CBTC制御装置106は、自列車位置情報と、CBTC信号の解析結果で得られた車間距離と、によりCBTC制限速度201を演算する。図2で距離に応じたATC制限速度201に示すように、滑らかなパターンを作成する。本列車制御装置は、このようにして、ATC専用領域であるにも関わらずATC信号108が受信不能な暫定領域であっても、ATC制御装置(ATC制御部)107によって列車制御できる本列車制御装置を提供できる。
図3は、実施例2の本列車制御装置を適用した車上装置の要部を示す機能ブロック図である。列車100がATC領域を走行しているとき、2つの受電器117,118は、ATC信号108を受信する。ここで、本列車制御装置は、ATC専用領域であるにも関わらずATC信号108が受信不能な暫定領域であっても、ATC制御装置(ATC制御部)107によって列車制御できる状態を説明する。ただし、新旧両機能が不規則な斑状に混在してATC専用領域であっても、CBTCの電波は受信できるものとする。
受信したATC信号108は、受電器接続箱112を介してCBTC制御装置106bに入力される。列車100の走行領域がATC領域であれば、受信した信号と同様の信号をCBTC制御装置106bから受信部110に入力される。
図1において、受信部110は、ATC信号108を解析し、解析結果をATC制御装置107に伝達した。一方、図3に示すCBTC制御装置106aは、アンテナ101で受信され、無線装置102より伝送されたCBTC信号をATC信号108に変換してATC制御装置107へ入力する。このとき、図3において、受電器117,118、及び受電器接続箱112を経たATC信号108は、CBTC制御装置106bで処理され、受信部110で解析されて、車上装置に取得された後、各制御対象に配信される。
車上子116は、レール間に設置された地上子から情報を受信する。情報伝送部109で解析し、結果をATC制御装置107とCBTC制御装置106に伝達する。速度検出部115は、速度信号を生成し、速度分配部111を介してATC制御装置107とCBTC制御装置106aに入力する。
ATC制御装置107は、ATC信号108の解析結果に基づいて、列車100の走行位置における制限速度を認識し、制限速度と列車速度からブレーキの要否を判断する。ATC制御装置107は、ブレーキが必要と判断した場合、ブレーキ装置114にブレーキ指令を出力する。ブレーキ指令は複数リレーや装置を介する場合もある。
一方で、列車100がCBTC領域を走行しているとき、地上に設置された無線機からの無線情報をアンテナ101で受信する。受信したCBTC信号は、無線装置102で解析し、解析結果をCBTC制御装置106aに伝達される。
CBTC信号は、CBTC領域以外でも受信する場合があるため、CBTC制御装置106は、CBTCモードスイッチ103の状態を認識し、CBTC制御を行うか否かを判断する。CBTCモードスイッチ103は、CBTC領域に進入する前もしくはCBTC切換領域において操作される。CBTC制御装置106aは、表示装置104にCBTCの制御状態を出力する。
CBTC制御装置106aは、まず、車上子116からの情報と速度情報を用いて、自列車位置を演算する。CBTC制御装置106aは、その自列車位置情報と、CBTC信号の解析結果で得られた車間距離と、図2の最適曲線201と、に基づいて、制限速度を算出する。CBTC制御装置106aは、算出された制限速度をATC信号108に変換し、受信部110へ伝送する。
CBTC制御装置106がブレーキを必要と判断した場合やCBTC装置106が故障した場合、ATC信号108を未出力としATC制御装置107に無信号を認識させ、ブレーキ作動の指令信号を出力する。
実施例1の本列車制御装置は、非ATS領域において、CBTC制御装置106が、CBTC制限速度201をATC制限速度202に変換してコイル113に送信し、そのコイル113から放射されるATC制限速度の信号を受電器117,118に受信させた。その結果、本列車制御装置を備えた車両は、非ATS領域でもATSを機能させて安全運行することが可能になった。
これに対し、実施例2の本列車制御装置は、コイル113を付設せず、受電器接続箱112と受信部110の間にCBTC制御装置106bを介在させた。このようにした実施例2の本列車制御装置も、ATC領域においては、受電器117,118から受信したATC信号108を受信部110に伝達し、ATC専用車両と同等にATC動作する。
実施例2の本列車制御装置は、CBTC領域において、取得したCBTC信号から変換されたATC信号108を、CBTC制御装置106aからCBTC制御装置106bを経由して受信部110に送信する。
なお、図3を簡素にする便宜上、CBTC制御装置106aと、CBTC制御装置106bと、を別体に描画している。これらは、後述するように、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することにより、ソフトウェアでCBTC制御装置106として一体的に実現されるので、同一情報を入出力できる。
図1の実施例1と、図3の実施例2と、の大きな違いは、つぎの点である。図1の本列車制御装置は、02(ATC無)信号をコイル113で検出して、より確実にブレーキ作動させる。図3の本列車制御装置は、コイル113を付設せずに済ませられ、02(ATC無)信号が無くても、無信号であることを検出できる。
図3の本列車制御装置は、ATC受電器117,118により、無信号であることが検出されたならば、受信部110、ATC制御装置107及び情報伝達部109へ伝達される。情報伝達部109は、そのような状態であることを認識し、それを意味する無信号のビットを立てて関連部へ伝達しても良い。
なお、本発明は、上記した実施例に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した実施例は本発明をわかりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されるものではない。また、上記の各構成、機能、処理部等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。
また、上記した各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリ、ハードディスク及びSSD(Solid State Drive)等の記憶装置、あるいは、ICカード、SDカード及びDVD等の記録媒体に置くことができる。このようなハードウェアやソフトウェアを用いれば、ATCベースの既存車両に簡素なCBTCアダプタを付設することにより、容易に互換車両を形成できるので都合が良い。
本列車制御装置は、つぎのように総括できる。
[1]図1に示す本列車制御装置は、速度検出部115と、情報伝送部109と、第1受信部(図では単に「受信部」)110と、第1演算部(図では「ATC制御装置」)107と、第2受信部(図では「無線装置」)102と、第2演算部(図では「CBTC制御装置」)106と、を備えた本列車制御装置である。なお、本発明の第1~は実施例のATCであり、本発明の第2~は実施例のCBTCである。
[1]図1に示す本列車制御装置は、速度検出部115と、情報伝送部109と、第1受信部(図では単に「受信部」)110と、第1演算部(図では「ATC制御装置」)107と、第2受信部(図では「無線装置」)102と、第2演算部(図では「CBTC制御装置」)106と、を備えた本列車制御装置である。なお、本発明の第1~は実施例のATCであり、本発明の第2~は実施例のCBTCである。
速度検出部115は、列車100の速度を検出して速度信号を出力する。情報伝送部109は、位置情報を受信する。第1受信部110は、地上から第1制御信号を受信して車上子情報とする。第1演算部107は、速度信号と第1制御信号に基づいて列車100の第1制御情報を演算して速度制限パターン(図2参照)に関連付ける。第2受信部102は、地上から第2制御信号を受信する。第2演算部106は、速度信号と第2制御信号に基づいて、列車の第2制御情報を演算して速度制限パターンに関連付けるとともに、第2制御情報を第1制御情報に適宜変換する。
なお、地上から受信した第1制御情報、又は第2制御情報それぞれを速度制限パターンに関連付けるとは、上記「車内に列車の許容運転速度を示す信号」を運転士等が活用できる形態に生成することを意味する。すなわち、図2において、第1制御情報はATC制限速度202を生成し、第2制御情報はCBTC制限速度201を生成する、ことである。
本列車制御装置は、速度制限パターン(図2では「速度制限グラフ」)200と、車両100の実速度との差を取得して速度照査する。速度制限パターンは、図2に制限速度グラフ200で例示するとおりである。ATSではATC制限速度202の範囲内で走行することが許可される。CBTCでもCBTC制限速度201の範囲内で走行することが許可される。これら制限速度201,202よりも、車両の実速度が大きな差で遅ければ、その差を縮めるように実速度を上げられる。
ATC方式(略してATC)を第1制御方式(略して第1方式)の一例とすれば、本列車制御装置は、第1制御信号はATC信号108であり、第1演算部がATC制御装置107である。本列車制御装置を搭載した列車100は、ATC専用領域であるにも関わらず、ATC信号108が受信不能な暫定領域であっても、ATC制御装置107によって列車制御できる。このとき、CBTC制限速度パターン201は、CBTC制御装置106により、ATC制限速度パターン202に変換されて、ATC制御装置107の列車制御に供される。
その結果、CBTC変換途中の路線を走行中の互換車両が、暫定領域に進入しても、ATC信号108が受信不能であることを原因として自動停止する不具合を回避できる。すなわち、既存設備や運行ダイヤの大半がATCベースでありながら、ATC信号108が受信不能な暫定領域であっても、暫定対応として、ATCベースの通常ダイヤどおりに、列車の営業運転を継続させることが可能である。本列車制御装置を搭載した列車100は、CBTC変換途中の路線を走行中に、受けたCBTC信号をATC信号108に変換してATC制御で走行できる。なお、互換車両が、暫定領域に進入した場合に信号変換されるが、ATC路線かCBTD路線の何れか明確で、それぞれ規定通りの信号を受信できる場合は、信号変換の必要は無い。
[2]上記[1]において、第2演算部106は変換後の第1制御情報を第1演算部107に与えると良い。このような本列車制御装置によれば、第1方式(例えばATC方式)から第2方式(例えばCBTC方式)に移行する際、第1方式専用領域でありながら、変換地点や移行期に第1制御信号が受信できない箇所があっても、本列車制御装置を搭載した列車100であれば、安全走行できる。
[3]上記[1]において、不図示のデータベースから読み出した制限パターン200と、実速度と、を速度照査して差分を出力し、本列車速度制御に供与すると良い。図2に例示する制限パターン200は、本列車制御装置を適用する自車両の先端と、その前方を走行する先行車両の後尾部と、の車間距離を始め、地上設備から取得する情報、その他既知の情報に基づいて、リアルタイムに演算して生成することも可能である。
しかし、本列車制御装置は、ワンチップマイコン等を中核としてコンパクトに構成されており、そのように非力なコンピュータに計算負荷をかけない方が良い。したがって、本列車制御装置は、フラッシュメモリに記憶されたデータベースから適宜検索利用することが好ましい。その結果、本列車制御装置は、有益な機能を簡素に実現できる。
[4]上記[1]において、第1制御信号はATC信号108であり、第1制御情報はATC情報であり、第1演算部はATC制御装置107である。また、第2制御信号はCBTC信号であり、第2演算部はCBTC制御装置106であり、第2制御情報はCBTC情報である。また、第2受信部は無線装置102であり、地上設備から適宜に情報取得する。
このような本列車制御装置を搭載した列車100は、ATC専用領域であるにも関わらず、ATC信号108が受信不能な暫定領域に進入したときも、無線装置102が、地上設備からCBTC信号を取得する。そのCBTC信号をCBTC制御装置106がATC情報に変換する。ATC制御装置107は、そのATC情報を用いることにより、ATCで列車制御できる。
[5]上記[4]において、受電器117,118と、コイル113と、をさらに備えると良い。CBTC制御装置106は、取得したCBTC信号をATC信号108に変換し、コイル113に送信する。コイル113は、受電器117,118が信号を受信できるような相対位置に取り付けられている。したがって、受電器117,118は、ATC信号108を受信する。ATC信号108は、ATC制御装置107へ伝送されて、ATC制御に供される。
[6]上記[5]において、コイル113は、無信号であることをCBTC制御装置106からATC制御装置107へと確実に通知する。コイル113は、後述する02(ATC無)信号を検出する機能も有する。このような本列車制御装置は、ATC信号108を受信できない原因が、工事等の都合による暫定領域に列車100が進入したためか、本列車制御装置の故障か、何れの原因であるかを容易に判別できる。
このような本列車制御装置を搭載した列車100は、CBTC変換完了領域と、ATC/CBTC併存領域と、ATCのみ残存領域と、ATC専用領域でありながらATC信号108が受信不能な暫定領域と、の何れの領域を走行中であるかについても、判別して表示装置104に表示させることが可能である。
以上、説明した本列車制御装置によれば、鉄道事業者は、全領域及び全車両をCBTC専用に高品位化する計画を実現するに際し、置換完了までの暫定対応として、既存のシステムによる営業運転を継続する義務を果たし易くなる。本列車制御装置は、例えていうなら、非電化区間を電化する工事が完了した直後の路線において、電車の試運転や営業運転を開始する段階で、新規設備の不具合による電車の立ち往生を避けるため、当時としては信頼性の高いディーゼル機関車や蒸気機関車を暫定的に電車に増結した状態で完走させるような作用効果が期待できる。
100 列車(車両)、101 アンテナ、102 無線装置(第2受信部)、103 CBTCモードスイッチ、104 表示装置、105 リレー接点、106 CBTC制御装置、106a CBTC制御装置(1/2)、106b CBTC制御装置(2/2)、107 ATC制御装置、108 ATC信号、109 情報伝送部、110 受信部(第1受信部)、111 速度分配部、112 受電器接続箱、113 コイル、114 ブレーキ装置、115 速度検出部、116 車上子、117,118 受電器、200 制限速度グラフ(制限速度パターン)、201 CBTC制限速度、202 ATC制限速度
Claims (8)
- 車両とその先行車両との車間距離と車両の実速度との関係を表す速度制限パターンから、車間距離に対応した速度を特定し、特定された速度と実速度との差を取得し、速度照査した結果に基づいて列車の速度を制御する列車制御装置であって、
前記車両の実速度を検出しその検出された実速度を表す速度信号を前記速度照査に供する速度検出部と、
前記車両の位置を表す位置情報を受信する位置情報受信部と、
地上から第1制御信号を受信する第1受信部と、
前記速度信号と前記第1制御信号とに基づき第1制御情報を演算し、前記第1制御情報を前記速度制限パターンに関連付ける第1演算部と、
地上から第2制御信号を受信する第2受信部と、
前記速度信号と前記第2制御信号とに基づき第2制御情報を演算し、前記第2制御情報を前記速度制限パターンに関連付けるとともに、前記第2制御情報を前記第1制御情報に適宜変換する第2演算部と、
を備えた列車制御装置。 - 前記第2演算部は変換後の前記第1制御情報を第1演算部に与える、
請求項1に記載の列車制御装置。 - データベースから読み出した前記速度制限パターンと、前記実速度と、を比較して差分を前記速度照査する、
請求項1に記載の列車制御装置。 - 前記第1制御信号はATC信号であり、
前記第1制御情報はATC情報であり、
前記第1演算部はATC制御装置であり、
前記第2制御信号はCBTC信号であり、
前記第2演算部はCBTC制御装置であり、
前記第2制御情報はCBTC情報であり、
前記第2受信部は無線装置であり、
前記CBTC制御装置は前記CBTC信号を前記ATC情報に変換する、
請求項1に記載の列車制御装置。 - ATC信号を受信する受電器と、
前記受電器が信号を受信できるような相対位置に取り付けられるコイルと、
をさらに備え、
前記CBTC制御装置は、認識した制限速度をATC信号に変換し、前記コイルへ送信する、
請求項4に記載の列車制御装置。 - 前記コイルは、無信号であることをCBTC制御装置からATC制御装置へと通知する、
請求項5に記載の列車制御装置。 - 速度制限パターンと実速度とを速度照査した結果を列車制御に供与する列車制御方法であって、
速度検出部が車両の実速度を検出して速度信号を出力して前記速度照査に供し、
情報伝送部が位置情報を受信し、
第1受信部が地上からの第1制御信号を受信し、
第1演算部が前記速度信号と前記第1制御信号に基づく第1制御情報を演算して前記速度制限パターンに関連付ける、
第2受信部が地上からの第2制御信号を受信し、
第2演算部が前記速度信号と前記第2制御信号に基づく第2制御情報を演算して前記速度制限パターンに関連付ける、
前記第2演算部は、前記第2制御情報を前記第1制御情報に適宜変換する、
列車制御方法。 - 前記第2演算部は変換後の前記第1制御情報を第1演算部に与える、
請求項7に記載の列車制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022052336A JP2023145062A (ja) | 2022-03-28 | 2022-03-28 | 列車制御装置及びその方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2023145062A true JP2023145062A (ja) | 2023-10-11 |
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Family Applications (1)
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JP2022052336A Pending JP2023145062A (ja) | 2022-03-28 | 2022-03-28 | 列車制御装置及びその方法 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP2023145062A (ja) |
-
2022
- 2022-03-28 JP JP2022052336A patent/JP2023145062A/ja active Pending
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