JP2023119797A - 運動補助装置 - Google Patents
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Abstract
Description
本開示は、運動補助装置に関する。
特許文献1には、患者の関節の屈伸運動を訓練するための装置(関節屈伸運動装置)が開示されている。特許文献1に記載の関節屈伸運動装置は、軸を境として折曲するように設けられたアームを患者の膝関節に取り付けて、モータ及びボールネジによりアームを移動させることにより、屈伸運動を受動的に行えるようにするものである。
特許文献2には、左右両脚の開閉運動を支援する股関節ストレッチ用具が開示されている。特許文献2の股関節ストレッチ用具は、開脚レバー及び脚押板によって使用者の両脚を開脚方向に付勢して、少ない負荷で股関節のストレッチを行えるようにするものである。
また、変形性股関節症の痛みを改善する方法として、ジグリング運動を行うことが知られている。
特許文献1に記載の関節屈伸運動装置は、膝関節の屈曲運動に連動して、股関節を体の上下方向のみに動かすものである。特許文献2に記載の股関節ストレッチ用具は、股関節(すなわち脚)を体の左右方向のみに動かすものである。また、ジグリング運動は、座位で股関節(すなわち脚)を体の上下方向のみに動かす運動である。しかしながら、股関節は多方向への可動性を有するものであるため、従来技術のような一方向のみの運動では不十分である可能性がある。
本開示は、このような課題に鑑みてなされたものであって、使用者の股関節を多方向に動かす運動を補助し、関節滑液増大効果、ストレッチ効果、筋肉トレーニング効果を向上させることができる運動補助装置を提供する。
(1)本開示の第1の態様によれば、運動補助装置は、床面に載置される基部と、使用者が着座する座面と、前記基部と前記座面とを接続する脚部と、を備え、前記脚部は、下端を前記基部に対して少なくとも一方向に回動可能に連結する第1連結部と、上端を前記座面に対して回動可能に連結する第2連結部との少なくとも一方を有する。
(2)本開示の第2の態様によれば、第1の態様に係る運動補助装置において、前記脚部は、前記脚部の延在方向に伸縮する伸縮部を更に有する。
(3)本開示の第3の態様によれば、第2の態様に係る運動補助装置において、前記伸縮部はバネである。
(4)本開示の第4の態様によれば、第1から第3の何れか一の態様に係る運動補助装置は、前記座面に連結される背面を更に備える。
(5)本開示の第5の態様によれば、第4の態様に係る運動補助装置において、前記背面は、前記使用者の股関節を前記背面に固定する第1固定部を有する。
(6)本開示の第6の態様によれば、第1から第5の何れか一の態様に係る運動補助装置において、前記座面は、前記使用者の股関節を前記座面に固定する第2固定部を有する。
(7)本開示の第7の態様によれば、第1から第6の何れか一の態様に係る運動補助装置において、前記座面は、前方側の幅が後方側の幅よりも小さく形成される。
本開示に係る運動補助装置によれば、使用者の股関節を多方向に動かす運動を補助し、関節滑液増大効果、ストレッチ効果、筋肉トレーニング効果を向上させることができる。
以下、本開示の一実施形態に係る運動補助装置について、図を参照しながら説明する。
(運動補助装置の全体構成)
図1は、本発明の運動補助装置の全体構成を示す図である。
図1に示すように、運動補助装置1は、床面に載置される基部2と、使用者が着座する座面3と、使用者の背中を支える背面4と、基部2及び座面3を接続する脚部5とを備えている。
図1は、本発明の運動補助装置の全体構成を示す図である。
図1に示すように、運動補助装置1は、床面に載置される基部2と、使用者が着座する座面3と、使用者の背中を支える背面4と、基部2及び座面3を接続する脚部5とを備えている。
脚部5は、下端5Aを基部2に対して回動可能に連結する第1連結部51と、上端5Bを座面3に対して回動可能に連結する第2連結部52とを有する。本実施形態に係る第1連結部51及び第2連結部52は、例えばボールジョイントであり、360度どの方向にも回動可能である。また、他の実施形態では、第1連結部51及び第2連結部52は、一方向のみに回動可能な態様であってもよい。
脚部5は、第1連結部51を中心として、360度全方向に移動することができる。同様に、座面3は、第2連結部52を中心として、360度全方向に移動することができる。
また、脚部5は、延在方向(図1の±Z方向)に伸縮する伸縮部53を更に有している。伸縮部53は、例えばバネである。これにより、使用者の動きに合わせて、座面3を上下方向(脚部5の延在方向)に移動させることが可能となる。
背面4には、使用者が着座したときに、使用者の股関節を背面4に固定するための第1固定部41が設けられている。例えば、第1固定部41は、使用者の股関節近傍にかけまわされるベルト状の固定具である。これにより、座面3及び背面4は、使用者の動きに合わせて移動することができるので、使用者の股関節が座面3及び背面4から浮いてしまうことを抑制することができる。この結果、座面3及び背面4により使用者の骨盤の前傾姿勢、及び股関節の位置を安定させることができる。
また、座面3には、使用者が着座したときに、使用者の股関節を座面3に固定するための第2固定部31が設けられていてもよい。例えば、第2固定部31は、使用者の大腿部にかけまわされるベルト状の固定具である。これに、使用者の股関節が座面3及び背面4から浮いてしまうことをより確実に抑制することができる。
(座面の形状)
図2は、本発明の座面の形状の一例を示す第1の図である。
図3は、本発明の座面の形状の一例を示す第2の図である。
座面3は、図2又は図3に示すように、前方側(+Y側)の幅が後方側(-Y側)の幅よりも小さく形成されていてもよい。
図2は、本発明の座面の形状の一例を示す第1の図である。
図3は、本発明の座面の形状の一例を示す第2の図である。
座面3は、図2又は図3に示すように、前方側(+Y側)の幅が後方側(-Y側)の幅よりも小さく形成されていてもよい。
例えば、図2に示すように、座面3の前方側(+Y側)には、一端側(-X側)を矩形に切り欠いた切り欠き部32Aと、他端側(+X側)を矩形に切り欠いた切り欠き部32Bとが形成されてもよい。つまり、座面3は、上側(+Z側)から見てT字状に形成される。
また、図3に示すように、座面3の前方側(+Y側)には、一端側(-X側)の角を切り欠いた切り欠き部33Aと、他端側(+X側)の角を切り欠いた切り欠き部33Aとが形成されてもよい。つまり、座面3は、自転車のサドルのような形状を有していてもよい。
座面3を図2又は図3のような形状にすることにより、使用者は、脚の動きが座面3に阻害されることがなくなるので、運動をよりスムーズに行うことができる。
(股関節の動きについて)
図4は、股関節の動きを説明するための第1の図である。
図4に示すように、股関節9は、骨盤7と大腿骨8とを連結する球関節であり、骨盤7の端部の凹部である寛骨臼7Aと、寛骨臼7Aに収容される大腿骨8の先端部(大腿骨頭8A)とにより構成される。また、図4の模式図は、寛骨臼7A、大腿骨頭8A、大腿骨8を、それぞれ符号7A’、8A’、8’で示される模式的な構成で表したものである。図4の模式図に示すように、股関節9は、上下方向、左右方向、軸回りの多方向に可動(回転)することができる。
図4は、股関節の動きを説明するための第1の図である。
図4に示すように、股関節9は、骨盤7と大腿骨8とを連結する球関節であり、骨盤7の端部の凹部である寛骨臼7Aと、寛骨臼7Aに収容される大腿骨8の先端部(大腿骨頭8A)とにより構成される。また、図4の模式図は、寛骨臼7A、大腿骨頭8A、大腿骨8を、それぞれ符号7A’、8A’、8’で示される模式的な構成で表したものである。図4の模式図に示すように、股関節9は、上下方向、左右方向、軸回りの多方向に可動(回転)することができる。
寛骨臼7A及び大腿骨頭8Aはそれぞれ関節軟骨に覆われており、骨同士がぶつかることを防いでいる。寛骨臼7A及び大腿骨頭8Aの周囲を関節包9Aが包んでおり、関節包9Aの内側には順滑液の役割を果たす関節液で満たされている。
また、関節軟骨がすり減ることにより、変形性股関節症が起こり、股関節9に痛みが生じる場合がある。
図5は、股関節の動きを説明するための第2の図である。
変形性股関節症の予防、保存的治療として、ジグリング運動を行うことが知られている。ジグリング運動は、図5に示すように、椅子に座った状態で脚を上下方向に移動することにより、股関節9を動かす運動である。
変形性股関節症の予防、保存的治療として、ジグリング運動を行うことが知られている。ジグリング運動は、図5に示すように、椅子に座った状態で脚を上下方向に移動することにより、股関節9を動かす運動である。
しかしながら、ジグリング運動では、図5の模式図に示すように、股関節9を一方向にしか動かすことができない。股関節9は、図4に示すように多方向への可動性を有する関節であるため、一方向のみの運動では不十分である可能性がある。
このため、本発明に係る運動補助装置1は、上記したように、使用者の股関節9を多方向に動かすことができる構造を有している。以下では、運動補助装置1の作用、効果について説明する。
(運動補助装置の作用、効果)
図6は、本発明の運動補助装置を用いた場合の股関節の動きを説明するための図である。
以下、図6を参照しながら、運動補助装置1を用いた運動を行った場合の作用、効果について説明する。
図6は、本発明の運動補助装置を用いた場合の股関節の動きを説明するための図である。
以下、図6を参照しながら、運動補助装置1を用いた運動を行った場合の作用、効果について説明する。
図6に示すように、使用者は、座面3に膝を曲げた状態で着座すると、背面4の第1固定部41を股関節の周囲にかけまわして、腰が座面3及び背面4から離れないように固定する。また、座面3に第2固定部31が設けられている場合には、第2固定部31を股関節の周囲(大腿部)にかけまわして、腰が座面3から離れないように更に固定してもよい。
このとき、使用者の骨盤が前傾姿勢となり、かつ膝が十分に深く曲げられた状態となるように、座面3の高さを調節してもよい。例えば、脚部5は、既存の椅子等に設けられたガススプリング、ボールネジ等の機構を有していてもよい。この場合、脚部5の延在方向の長さ(±Z方向の高さ)を変更することにより、座面3の高さを調節する。
次に、使用者は、座面3に着座した状態で、股関節を多方向に動かす運動を行う。例えば、使用者は、腰を回す運動(いわゆるフラダンス体操)を行うことにより、股関節を多方向に動かすことができる。
そうすると、運動補助装置1の脚部5は、使用者の動きに合わせて、第1連結部51を中心として回動する。これにより、運動補助装置1の座面3も、使用者の動きに合わせて、左右方向(±X方向)、前後方向(±Y方向)、Z軸回りの周方向を含む多方向にスムーズに移動することができる。また、脚部5に伸縮部53が設けられていることにより、座面3は使用者の動きに合わせて、上下方向(±Z方向)への移動も可能である。
運動補助装置1を使用することにより、使用者は、股関節を多方向に動かす運動を容易に行うことができる。また、股関節を多方向に動かすことは、ジグリング運動のように一方向のみに動かす運動を行うよりも、関節滑液増大させる効果、股関節周囲の筋、腱、靭帯、関節包の動的ストレッチ効果、及び周囲筋の筋肉トレーニング効果を大きく向上させることができる。
また、第2連結部52により座面3が移動可能となっているので、使用者は、骨盤を前傾させた正しい姿勢を容易に維持することができる。これにより、使用者は、運動の効果を正しく得ることができる。
更に、使用者は、座面3及び脚部5によって体が支えた状態で運動を行うことができるので、運動補助装置1を使わない場合よりも負荷(筋肉の疲労)を小さくすることができる。そうすると、使用者は、膝を深く曲げた状態を維持することが容易となる。つまり、使用者は、股関節を動かしやすい、運動効果の高い体勢を維持することが容易となる。また、運動に不慣れな使用者、脚の筋力が十分ではない使用者であっても、容易に股関節を回す運動を行うことができる。
また、背面4に設けられた第1固定部41によって使用者の股関節を固定するので、運動中に使用者の股関節が座面3及び背面4から浮いてしまうことを抑制することができる。この結果、座面3及び背面4により使用者の骨盤の前傾姿勢、及び股関節の位置を安定させることができる。
更に、座面3に設けられた第2固定部31によって使用者の股関節を更に固定してもよい。これにより、運動中に使用者の股関節が座面3及び背面4から浮いてしまうことをより確実に抑制することができる。
また、座面3は、前方側(+Y側)の幅が後方側(-Y側)の幅よりも小さく形成されていてもよい。このようにすることで、使用者は、脚の動きが座面3に阻害されることがなくなるので、運動をよりスムーズに行うことができる。
以上のとおり、本開示に係るいくつかの実施形態を説明したが、これら全ての実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することを意図していない。これらの実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態及びその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1 運動補助装置
2 基部
3 座面
31 第2固定部
32A、32B、33A、33B 切り欠き部
4 背面
41 第1固定部
5 脚部
51 第1連結部
52 第2連結部
53 伸縮部
2 基部
3 座面
31 第2固定部
32A、32B、33A、33B 切り欠き部
4 背面
41 第1固定部
5 脚部
51 第1連結部
52 第2連結部
53 伸縮部
Claims (7)
- 床面に載置される基部と、
使用者が着座する座面と、
前記基部と前記座面とを接続する脚部と、
を備え、
前記脚部は、下端を前記基部に対して少なくとも一方向に回動可能に連結する第1連結部と、上端を前記座面に対して少なくとも一方向に回動可能に連結する第2連結部とを有する、
運動補助装置。 - 前記脚部は、前記脚部の延在方向に伸縮する伸縮部を更に有する、
請求項1に記載の運動補助装置。 - 前記伸縮部はバネである、
請求項2に記載の運動補助装置。 - 前記座面に連結される背面を更に備える、
請求項1から3の何れか一項に記載の運動補助装置。 - 前記背面は、前記使用者の股関節を前記背面に固定する第1固定部を有する、
請求項4に記載の運動補助装置。 - 前記座面は、前記使用者の股関節を前記座面に固定する第2固定部を有する、
請求項1から5の何れか一項に記載の運動補助装置。 - 前記座面は、前方側の幅が後方側の幅よりも小さく形成される、
請求項1から6の何れか一項に記載の運動補助装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2022022865A JP2023119797A (ja) | 2022-02-17 | 2022-02-17 | 運動補助装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2022022865A JP2023119797A (ja) | 2022-02-17 | 2022-02-17 | 運動補助装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2023119797A true JP2023119797A (ja) | 2023-08-29 |
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---|---|---|---|
JP2022022865A Pending JP2023119797A (ja) | 2022-02-17 | 2022-02-17 | 運動補助装置 |
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---|---|
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2022
- 2022-02-17 JP JP2022022865A patent/JP2023119797A/ja active Pending
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
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