JP2023108772A - ボイラ制御装置、ボイラ制御方法、及び、プログラム - Google Patents

ボイラ制御装置、ボイラ制御方法、及び、プログラム Download PDF

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Akinori Hasegawa
豊 溝脇
Yutaka Mizowaki
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寿 中屋
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Abstract

【課題】ボイラの運転状態に関わらず、ボイラに対する要求負荷の変化中に安定的な運転を維持する。【解決手段】ボイラ制御装置は、先行制御信号生成部、補正係数算出部及び制御部を備える。先行制御信号生成部は、ボイラの負荷変化に基づいて先行制御信号を生成する。補正係数算出部は、ボイラの運転状態を示す指標の設定値に対する偏差、及び、指標の変化率又は変化加速度の少なくとも一方に基づいて先行制御信号を補正するための補正係数を算出する。制御部は、補正係数を用いて補正された先行制御信号に基づいてボイラを制御する。【選択図】図3

Description

本開示は、ボイラ制御装置、ボイラ制御方法、及び、プログラムに関する。
火力発電プラントでは、燃料を燃焼させることで発電機を駆動するための蒸気を発生させるボイラが用いられる。火力発電プラントにおけるボイラは、従来のベース運転では、基本的に定格出力での運転がなされており、例えば夜間などの電力需要が低下する時間帯では、負荷が減少するように運転状態を変化させることで出力が調整される。
このような従来のボイラ制御における負荷変化は、目標負荷に向かう一方向なものであるが、過渡的なボイラ入力の過不足によりボイラの運転状態が不安定となることを防ぐために、予め判明している負荷変化に対して、燃料投入量や過熱器スプレ量のような制御パラメータに対して、先行制御信号(BIR:Boiler Input Ratio)を投入することがある(例えば特許文献1)。
特許第5970368号公報
先行制御信号は、例えばボイラの試運転時に行われる負荷変化試験によって、その投入量が決定される。しかしながら実際に運用されているボイラでは、試運転時から状態が変化していることがあり、このような場合に、試運転時の負荷変化試験によって決定された先行制御信号を投入したとしても、実際に運用されているボイラにおいて負荷変化時の運転状態が不安定になってしまうおそれがある。例えば、運用開始後のボイラでは、伝熱面に付着する煤等をスーツブロアによって然るべきタイミングで除去することで、ボイラ出口蒸気の過熱度が調整されることがあり、この過熱度の調整量が試運転時における設定値から乖離していた場合、試運転時に決定された量の先行制御信号を投入しても、ボイラの運転状態が安定しないおそれがある。
近年、ボイラを備える火力発電プラントに対して、電源系統において、発電量が変動しやすい再生可能エネルギ由来の発電量変動の調整を担う役割が期待されている。このような用途ではボイラにおいて負荷変化が生じる機会が多いため、上述のような課題が生じる機会も増えると考えられる。
本開示の少なくとも一実施形態は上述の事情を鑑みなされたものであり、ボイラの運転状態に関わらず、ボイラの負荷変化中に安定的な運転を好適に実現可能なボイラ制御装置、ボイラ制御方法、及び、プログラムを提供することを目的とする。
本開示の少なくとも一実施形態に係るボイラ制御装置は、上記課題を解決するために、
ボイラの負荷変化に基づいて前記ボイラに対する先行制御信号を生成するための先行制御信号生成部と、
前記ボイラの運転状態を示す指標の設定値に対する偏差、及び、前記指標の変化率又は変化加速度の少なくとも一方に基づいて、前記先行制御信号を補正するための補正係数を算出するための補正係数算出部と、
前記補正係数を用いて補正された前記先行制御信号に基づいて前記ボイラを制御するための制御部と、
を備える。
本開示の少なくとも一実施形態に係るボイラ制御方法は、上記課題を解決するために、
ボイラの負荷変化に基づいて前記ボイラに対する先行制御信号を生成するステップと、
前記ボイラの運転状態を示す指標の設定値に対する偏差、及び、前記指標の変化率又は変化加速度の少なくとも一方に基づいて、前記先行制御信号を補正するための補正係数を算出するステップと、
前記補正係数を用いて補正された前記先行制御信号に基づいて前記ボイラを制御するステップと、
を備える。
本開示の少なくとも一実施形態に係るプログラムは、上記課題を解決するために、
コンピュータを用いて、
ボイラの負荷変化に基づいて前記ボイラに対する先行制御信号を生成するステップと、
前記ボイラの運転状態を示す指標の設定値に対する偏差、及び、前記指標の変化率又は変化加速度の少なくとも一方に基づいて、前記先行制御信号を補正するための補正係数を算出するステップと、
前記補正係数を用いて補正された前記先行制御信号に基づいて前記ボイラを制御するステップと、
を実行可能である。
本開示の少なくとも一実施形態によれば、ボイラの運転状態に関わらず、ボイラの負荷変化中に安定的な運転を好適に実現可能なボイラ制御装置、ボイラ制御方法、及び、プログラムを提供できる。
一実施形態に係るボイラの概略構成図である。 一実施形態に係るボイラ制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 一実施形態に係るボイラ制御装置の機能的構成を示すブロック図である。 図3の先行制御信号生成部の制御フロー図である。 図3の補正係数算出部の制御フロー図である。 ボイラの負荷変化が増加である場合における典型的な先行制御信号の推移を示す図である。 図5の第1補正係数算出部が有する関数の一例である。 偏差の時間的変化に対する各補正係数の算出範囲を示す図である。
以下、添付図面を参照して本開示の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本開示の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
まず本開示の幾つかの実施形態に係るボイラ制御装置の制御対象であるボイラについて説明する。図1は一実施形態に係るボイラ10の概略構成図である。
ボイラ10は、主燃料である固体燃料を粉砕した微粉燃料をバーナにより燃焼させ、この燃焼により発生した熱を給水や蒸気と熱交換して過熱蒸気を生成することが可能なボイラである。固体燃料としては、バイオマス燃料や石炭等が使用される。
ボイラ10は、火炉11と、燃焼装置20と、燃焼ガス通路12とを有する。火炉11は、四角筒の中空形状をなして鉛直方向に沿って設置されている。火炉11の内壁面を構成する火炉壁101は、複数の伝熱管と、伝熱管同士を接続するフィンとで構成され、微粉燃料の燃焼により発生した熱を、伝熱管の内部を流通する水や蒸気と熱交換して回収すると共に、火炉壁101の温度上昇を抑制している。
燃焼装置20は、火炉11の下部領域に設置されている。本実施形態では、燃焼装置20は、火炉壁101に装着された複数のバーナ21A、21B、21C、21D、21E、21F(以下、適宜「バーナ21」と総称する)を有する。バーナ21は、火炉11の周方向に沿って均等間隔で配設されたもの(例えば、四角形の火炉11の各コーナ部に設置された4個)を1セットとして、鉛直方向に沿って複数段配置されている。
尚、図1では、図示の都合上、1セットのバーナのうちの2個のみを記載し、各セットに符合21A、21B、21C、21D、21E、21Fを付している。火炉の形状やバーナの段数、一つの段におけるバーナの数、バーナの配置などは、この実施形態に限定されるものではない。
バーナ21A、21B、21C、21D、21E、21Fは、それぞれ、複数の微粉燃料供給管22A、22B、22C、22D、22E、22F(以下、適宜「微粉燃料供給管22」と総称する)を介して、複数のミル(粉砕機)31A、31B、31C、31D、31E、31F(以下、適宜「ミル31」と総称する)に連結されている。ミル31は、例えば、内部に粉砕テーブル(図示省略)が駆動回転可能に支持されていて、粉砕テーブルの上方に複数の粉砕ローラ(図示省略)が粉砕テーブルの回転に連動回転可能に支持されて構成されている竪型ローラミルである。粉砕ローラと粉砕テーブルが協働して粉砕された固体燃料は、ミル31に供給される一次空気(搬送用ガス、酸化性ガス)により、ミル31が備える分級機(図示省略)に搬送される。分級機では、バーナ21での燃焼に適した粒径以下の微粉燃料と、該粒径より大きな粗粉燃料とに分級される。微粉燃料は、分級機を通過して、一次空気と共に微粉燃料供給管22を介してバーナ21に供給される。分級機を通過しなかった粗粉燃料は、ミル31の内部で、自重により粉砕テーブル上に落下し、再粉砕される。
バーナ21の装着位置における火炉11の炉外側には、風箱(エアレジスタ)23が設けられており、この風箱23には風道(空気ダクト)24の一端部が連結されている。風道24の他端部には、押込通風機(FDF:Forced Draft Fan)32が連結されている。押込通風機32から供給された空気は、風道24に設置された空気予熱器42で加熱され、風箱23を介してバーナ21に二次空気(燃焼用空気、酸化性ガス)として供給され、火炉11の内部に投入される。
燃焼ガス通路12は、火炉11の鉛直方向上部に連結されている。燃焼ガス通路12には、燃焼ガスの熱を回収するための熱交換器として、過熱器102A、102B、102C(以下、適宜「過熱器102」と総称する)、再熱器103A、103B(以下、適宜「再熱器103」と総称する)及び節炭器104が設けられており、火炉11で発生した燃焼ガスと各熱交換器の内部を流通する給水や蒸気との間で熱交換が行われる。
尚、各熱交換器の配置や形状は、図1に記載した形態に限定されない。
燃焼ガス通路12の下流側には、熱交換器で熱回収された燃焼ガスが排出される煙道13が連結されている。煙道13には、風道24との間に空気予熱器(エアヒータ)42が設けられており、風道24を流れる空気と、煙道13を流れる燃焼ガスとの間で熱交換を行い、ミル31に供給する一次空気やバーナ21に供給する二次空気を加熱することで、水や蒸気との熱交換後の燃焼ガスから、さらに熱回収を行う。
また、煙道13には、空気予熱器42よりも上流側の位置に、脱硝装置43が設けられていてもよい。脱硝装置43は、アンモニア、尿素水等の窒素酸化物を還元する作用を有する還元剤を、煙道13内を流通する燃焼ガスに供給し、還元剤が供給された燃焼ガス中の窒素酸化物(NOx)と還元剤との反応を、脱硝装置43内に設置された脱硝触媒の触媒作用により促進させることで、燃焼ガス中の窒素酸化物を除去、低減するものである。
煙道13のうち空気予熱器42より下流側には、ガスダクト41が連結されている。ガスダクト41には、燃焼ガス中の灰などを除去する電気集じん機などの集じん装置44や硫黄酸化物を除去する脱硫装置46などの環境装置、また、それらの環境装置に排ガスを導くための誘引通風機(IDF:Induced Draft Fan)45が設けられている。ガスダクト41の下流端部は、煙突47に連結されており、環境装置で処理された燃焼ガスが、排ガスとして系外に排出される。
ボイラ10において、複数のミル31が駆動すると、粉砕、分級された微粉燃料が、一次空気と共に微粉燃料供給管22を介してバーナ21に供給される。また、空気予熱器42で加熱された二次空気が、風道24から風箱23を介してバーナ21に供給される。バーナ21は、微粉燃料と一次空気とが混合した微粉燃料混合気を火炉11に吹き込むと共に、二次空気を火炉11に吹き込む。火炉11に吹き込まれた微粉燃料混合気が着火し、二次空気と反応することで火炎を形成する。火炉11内の下部領域で火炎が形成され、高温の燃焼ガスが火炉11内を上昇し、燃焼ガス通路12に流入する。
尚、本実施形態では、酸化性ガス(一次空気、二次空気)として空気を用いるが、空気よりも酸素割合が多いものや逆に少ないものであってもよく、供給される燃料量に対する酸素量の比率を適正な範囲に調整することで、火炉11において安定した燃焼が実現される。
燃焼ガス通路12に流入した燃焼ガスは、燃焼ガス通路12の内部に配置された過熱器102、再熱器103、節炭器104で水や蒸気と熱交換した後、煙道13に排出され、脱硝装置43で窒素酸化物が除去され、空気予熱器42で一次空気及び二次空気と熱交換した後、更にガスダクト41に排出され、集じん装置44で灰などが除去され、脱硫装置46で硫黄酸化物が除去された後、煙突47から系外に排出される。
尚、燃焼ガス通路12における各熱交換器及び煙道13からガスダクト41における各装置の配置は、燃焼ガス流れに対して、必ずしも上述の記載順に配置されなくともよい。
続いて上記構成を有するボイラ10を制御対象とするボイラ制御装置100について説明する。図2は一実施形態に係るボイラ制御装置100のハードウェア構成を示すブロック図である。
ボイラ制御装置100は、例えばコンピュータのような演算処理装置として構成される。ボイラ制御装置100のハードウェア構成は、図2に例示するように、入力部110と、記憶部120と、演算部130と、出力部140とを備える。
入力部110は、ボイラ制御装置100において行われる演算処理に必要な各種情報を入力するための構成である。入力部110には、オペレータが操作可能なマウス、キーボード及びタッチパネルのようなヒューマンインターフェースや、制御対象であるボイラ10を含む他の装置からの各種情報を取得するためのインターフェース機器であってもよい。
記憶部120は、ボイラ制御装置100において行われる演算処理に必要な各種情報を記憶するための構成である。記憶部120は、RAM(Random Access Memory)又はROM(Read Only Memory)の少なくとも一方を含むコンピュータ読み取り可能な記憶媒体等から構成される。記憶部120に記憶される各種情報には、これらのハードウェア構成がボイラ制御装置100として機能するためのプログラムが含まれる。
演算部130は、ボイラ制御装置100の各種演算を実施するための構成であり、例えばCPU(Central Processing Unit)を含んで構成される。演算部130は、記憶部120に記憶されたプログラムをRAM等に読み出して、情報の加工・演算処理を実行することにより、ボイラ制御装置100の各種機能が実現される。
尚、演算部130によって実行されるプログラムは、上述のように記憶部120に記憶している形態の他に、ROMやその他の記憶媒体に予めインストールしておく形態や、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供される形態、有線又は無線による通信手段を介して配信される形態等が適用されてもよい。コンピュータ読み取り可能な記憶媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
出力部140は、演算部130における演算結果に基づく出力を行うための構成である。本実施形態では、出力部140は、ボイラ制御装置100の出力として、制御対象であるボイラ10に対する制御信号を出力する。ボイラ10は、当該制御信号を受信することにより、制御信号に基づく制御が行われる。
尚、出力部140は、制御対象であるボイラ10に対して制御信号を出力することに加えて、例えばオペレータが演算結果を認識するためのディスプレイや、演算結果に応じて警報を報知するための報知手段等のヒューマンインターフェースを含んでもよい。
続いてボイラ制御装置100の機能的構成について説明する。図3は一実施形態に係るボイラ制御装置100の機能的構成を示すブロック図である。ボイラ制御装置100は、制御部150と、先行制御信号生成部160と、補正係数算出部170とを備える。
尚、図3に示すブロック図は、以下の説明に対応するようにボイラ制御装置100の機能的構成を示した一例であり、各ブロックは互いに統合されていてもよいし、更に細分化されていてもよい。
制御部150は、ボイラ10の運転状態に関する入力パラメータに基づいて、制御対象の制御パラメータに対応する制御信号を生成することにより、ボイラ10の制御を実施するための構成である。
先行制御信号生成部160は、制御部150が取り扱う制御信号に対する先行制御信号(BIR:Boiler Input Ratio)を生成するための構成である。先行制御信号BIRは、予め判明しているボイラの負荷変化に関する情報に基づいて生成されることで、目標負荷に向かう過渡的なボイラ入力(燃料供給量等)の過不足によりボイラの運転状態が不安定となることを防ぐためのものである。本実施形態では一例として、先行制御信号BIRは、ボイラの負荷に対応する負荷指標、負荷変化率、及び、負荷変化幅に基づいて生成される。
補正係数算出部170は、先行制御信号生成部160によって生成された先行制御信号BIRを補正するための補正係数ANを算出するための構成である。補正係数算出部170で算出された補正係数ANは、先行制御信号生成部160で生成された先行制御信号BIRに乗算されることで先行制御信号BIRの補正に用いられ、制御部150では補正後の先行制御信号BIRに基づくボイラ10の制御が実施される。
続いて図4及び図5を参照して、先行制御信号生成部160及び補正係数算出部170による制御内容について詳しく説明する。図4は図3の先行制御信号生成部160の制御フロー図であり、図5は図3の補正係数算出部170の制御フロー図である。
まず図4に示すように、先行制御信号生成部160では、入力パラメータとして、ボイラ負荷の制御目標値である負荷指標、ボイラ負荷の変化速度である負荷変化率、及び、ボイラの負荷変化開始時の負荷と負荷変化完了時の負荷の差である負荷変化幅がそれぞれ入力されることにより、先行制御信号BIRが生成される。先行制御信号BIRは、目標値BIRt、及び、変化レート(変化速度)によってその振る舞いが特定される。
尚、負荷指標としては、例えば、火力発電プラントであれば、該プラントに対する発電量指令(MWD)が用いられる。発電量指令を制御目標値として、ボイラの負荷が制御される。
ここで図6を参照して、典型的な先行制御信号BIRの振る舞いについて説明する。図6は、ボイラの負荷が増加する場合の負荷変化における典型的な先行制御信号BIRの推移を示す図である。
図6では、初期値L1であるボイラの負荷が時刻t1において増加を開始し、時刻t2において目標値L2に到達するように増加する場合が示されている。このとき、先行制御信号BIRは、増加時の変化レートとして予め設定された第1変化レートR1(一定値)に従って時刻t1から増加を開始し、時刻t3において目標値BIRtに到達するように変化する。典型的には時刻t3は時刻t2より前であり、時刻t3で目標値BIRtに到達した先行制御信号BIRは、ボイラの負荷変化が終了する時刻t2までの間、一定に維持される。そして時刻t2においてボイラの負荷変化が終了すると、先行制御信号BIRは、減少時の変化レートとして予め設定された第2変化レートR2(一定値)に従って目標値BIRtからゼロまで次第に減少される。その結果、時刻t4において先行制御信号BIRはゼロ(初期値)になる。このように、ボイラの負荷が目標値L2に到達することでボイラの運転が安定化される時刻t2以降では、ボイラの負荷変化中に運転状態を安定化するために投入される先行制御信号BIRが除去されることで、先行制御信号BIRが外乱となることが防止される。
図4に戻って、先行制御信号生成部160では、入力パラメータである負荷指標、負荷変化率、及び、負荷変化幅がそれぞれ関数fx1、fx2、fx3に入力され、それぞれの出力が乗算されることで、先行制御信号BIRの目標値BIRtが求められる。特に本実施形態では、これらの関数の演算結果に対して、補正係数算出部170によって算出される補正係数ANが更に乗算されることにより、先行制御信号BIRの目標値BIRtが補正可能に構成されている。
また先行制御信号生成部160では、入力パラメータである負荷指標が関数fx4、fx5にそれぞれ入力され、それぞれの算出結果に基づいて第1変化レートR1、及び、第2変化レートR2が求められる。先行制御信号生成部160は、このように算出された先行制御信号BIRの目標値BIRt、第1変化レートR1、及び、第2変化レートR2に基づいて、図6を参照して例示的に述べた先行制御信号BIRの振る舞いが実現されるように、先行制御信号BIRを生成する。
続いて図5に示すように、補正係数算出部170は、第1補正係数AN1を算出するための第1補正係数算出部172、第2補正係数AN2を算出するための、及び、第3補正係数AN3を算出するための第3補正係数算出部176を備える。第1補正係数算出部172、第2補正係数算出部174、第3補正係数算出部176では、以下に説明するように、ボイラ10の運転状態を示すパラメータPの予め設定された設定値に対する偏差ΔPに基づいて、それぞれ第1補正係数AN1、第2補正係数AN2、第3補正係数AN3の算出が行われ、第1補正係数AN1と第2補正係数AN2と第3補正係数AN3とを乗算して、統合した補正係数を算出する。統合した補正係数は後述する上限値以下であれば補正係数ANとして出力される。
尚、ボイラ10の運転状態を示すパラメータPは限定されないが、本実施形態では一例として、ボイラ10の出口蒸気過熱度である場合を示す。蒸気過熱度は、例えば、特定の位置で計測された蒸気温度(例えば図1の蒸気温度センサ27aの検出値)と、蒸気温度計測位置における圧力(例えば図1の圧力センサ27bの検出値)での蒸気の飽和温度との差として定義される。蒸気過熱度は、蒸気の過熱の度合を示す指標であればこの定義に限定されない。
第1補正係数算出部172は、偏差ΔPが第1基準値(閾値ΔPref)より大きい場合に、補正係数ANとして偏差ΔPに基づく第1補正係数AN1を算出するための構成である。偏差ΔPと第1補正係数AN1との関係は予め関数fx6として設定されており、第1補正係数算出部172は、当該関数fx6に基づいて、偏差ΔPに対応する第1補正係数AN1を算出する。
ここで図7は図5の第1補正係数算出部172が有する関数fx6の一例である。この例では、関数fx6は、偏差ΔPが増加するにしたがって、第1補正係数AN1が段階的に減少するように構成される。具体的には、ΔP<ΔP1の範囲では、第1補正係数AN1は一定値AN1aであり、ΔP1≦ΔP<ΔP2の範囲では、第1補正係数AN1は偏差ΔPが増加するに従って単調に減少し、ΔP2≦ΔP<ΔP3の範囲では、第1補正係数AN1は一定値AN1bであり、ΔP3≦ΔP<ΔP4の範囲では、第1補正係数AN1は偏差ΔPが増加するに従って単調に減少し、ΔP4≦ΔPの範囲では、第1補正係数AN1は一定値AN1cである。
再び図5に戻って、第2補正係数算出部174は、偏差ΔPに基づいて偏差変化率DPを算出するための偏差変化率算出部175を有する。偏差変化率算出部175では、偏差ΔPを時間微分することにより偏差変化率DPが算出される。第2補正係数算出部174では、このように算出された偏差変化率DPが第2基準値DPrefより大きい場合に、第2補正係数算出部174から第2補正係数AN2が出力されるように構成される。
本実施形態では特に、第2補正係数算出部174は、(i)偏差ΔPが予め設定された閾値ΔPref(第1基準値)より大きいこと(第1条件)、及び、(ii)偏差変化率DPが第2基準値DPrefより大きいこと(第2条件)の両方が成立した場合に、第2補正係数AN2が出力されるように構成される。具体的には第1条件及び第2条件の少なくとも一方が不成立の場合には、第2補正係数算出部からはデフォルト値「1.0」(図5のSG2とSG4に格納されている設定値)が出力され、第1条件及び第2条件の両方が成立した場合に、切替部177によって、第2補正係数算出部174の出力値がデフォルト値「1.0」から第2補正係数AN2に切り替わるように構成される。
第2補正係数AN2は、ボイラの負荷に対応する負荷指標、及び、ボイラ10の少なくとも一つのプロセス値に基づいて算出される。本実施形態では、ボイラの負荷に対応する負荷指標、及び、不図示のセンサ等によって取得された第1プロセス値及び第2プロセス値がそれぞれ関数fx7~fx9に入力され、各関数fx7~fx9の出力結果を乗算したものが第2補正係数AN2として求められる。
尚、第2補正係数AN2の算出に用いられる第1プロセス値及び第2プロセス値は、例えば、ボイラ10における過熱器出口蒸気温度偏差(予め設定された設定された蒸気温度設定値との差)、及び、過熱器スプレイ弁(蒸気温度を調整するために蒸気中に噴霧されるスプレイ水の流量を調整する弁)の開度である。
尚、図5では第2補正係数算出部174として、偏差ΔPの変化が増加方向である場合に対応する第2補正係数算出部174aと、偏差ΔPの変化が減少方向である場合に対応する第2補正係数算出部174bとが示されているが、両者の構成は、前述した第1条件及び第2条件の判定閾値の正負が異なることを除いて同一である。
第3補正係数算出部176は、ボイラの負荷に対応する負荷指標に基づいて偏差変化加速度APを算出するための偏差変化加速度算出部178を有する。偏差変化加速度算出部178では、偏差変化率算出部175で算出された特定の時刻tにおける偏差変化率DP1、及び、時刻tから一定時間Δt経過後の偏差変化率DP2に基づいて、偏差変化加速度AP(=(DP1-DP2)÷Δt)が算出される。第3補正係数算出部176では、このように算出された偏差変化加速度APが第3基準値APref以上である場合に、第3補正係数算出部176から第3補正係数AN3が出力されるように構成される。
本実施形態では特に、第3補正係数算出部176は、第2補正係数算出部174で用いられた前述の第1条件及び第2条件に加えて、(iii)偏差変化加速度APが第3基準値APrefより大きいこと(第3条件)の全てが成立した場合に、第3補正係数AN3が出力されるように構成される。具体的には第1~第3条件の少なくとも一方が不成立の場合には、第3補正係数算出部176からはデフォルト値「1.0」が出力され、第1~第3条件の全てが成立した場合に、切替部179によって、第3補正係数算出部176からの出力値がデフォルト値「1.0」(図5のSG3とSG5に格納されている設定値)から第3補正係数AN3に切り替わるように構成される。
第3補正係数AN3は、ボイラの負荷に対応する負荷指標、及び、ボイラ10の少なくとも一つのプロセス値に基づいて算出される。本実施形態では、ボイラの負荷に対応する負荷指標、及び、不図示のセンサ等によって取得された第1プロセス値及び第2プロセス値がそれぞれ関数fx10~fx12に入力され、各関数fx10~fx12の出力結果を乗算したものが第3補正係数AN3として求められる。
尚、第3補正係数AN3の算出に用いられる第1プロセス値及び第2プロセス値は、例えば、ボイラ10における過熱器出口蒸気温度偏差、及び、過熱器スプレイ弁開度である。また第3補正係数AN3の算出に用いられる第1プロセス値及び第2プロセス値は、前述した第2補正係数AN2の算出に用いられる第1プロセス値及び第2プロセス値と共通であってもよいし、異なっていてもよい。
尚、図5では第3補正係数算出部176として、偏差ΔPの変化が増加方向である場合に対応する第3補正係数算出部176aと、偏差ΔPの変化が減少方向である場合に対応する第3補正係数算出部176bとが示されているが、両者の構成は、前述した第1~第3条件の判定閾値の正負が異なることを除いて同一である。
図8は偏差ΔPの時間的変化に対する各補正係数の算出範囲を示す図である。第1補正係数AN1は、偏差ΔPが第1基準値ΔPrefより大きくなる範囲Aにおいて算出される(この場合、第1補正係数算出部172からはデフォルト値「1.0」ではない第1補正係数AN1が出力される)。第2補正係数AN2は、偏差変化率DPが第2基準値DPrefより大きくなる範囲Bにおいて算出される(この場合、第2補正係数算出部174からはデフォルト値「1.0」ではない第2補正係数AN2が出力される)。第3補正係数AN3は、偏差変化加速度APが第3基準値APrefより大きくなる範囲Cにおいて算出される(この場合、第3補正係数算出部176からはデフォルト値「1.0」ではない第3補正係数AN3が出力される)。
このように範囲A~範囲Cでは、それぞれ第1補正係数AN1~第3補正係数AN3が出力される。特に範囲A及びBが重複している範囲では、第1補正係数AN1及びAN2がデフォルト値「1.0」以外を示すため、先行制御信号BIRは、第1補正係数AN1及び第2補正係数AN2を含む(第1補正係数AN1と第2補正係数AN2とを乗算した)補正係数ANによって補正される。また範囲A~Cが重複している範囲では、第1補正係数AN1、第2補正係数AN2及び第3補正係数AN3がデフォルト値「1.0」以外を示すため、先行制御信号BIRは、第1補正係数AN1、第2補正係数AN2及び第3補正係数AN3を含む(第1補正係数AN1と第2補正係数AN2と第3補正係数AN3とを乗算した)補正係数ANによって補正される。
尚、補正係数算出部170は、図5に示すように、負荷変化中に補正係数ANを予め設定された上限値以下になるように制限するための補正係数制限部180を更に備える。補正係数制限部180は、ボイラの負荷指標の変化等に基づいてボイラの負荷変化が開始したことを検知し、それをトリガーとして、第1補正係数AN1、第2補正係数AN2及び第3補正係数AN3を乗算して統合した補正係数と上限値(図5ではSG1に格納されている設定値「2.0」)とを比較し、小さい方を最終的な補正係数ANとして出力するように構成される。このように補正係数ANが予め設定された上限値以下に制限することで、負荷変化中に補正係数ANが過大になることでボイラの運転が不安定になることを効果的に防止できる。
以上説明したように上記実施形態によれば、ボイラ10の運転状態を示す指標の設定値に対する偏差ΔPに基づいて、先行制御信号BIRに対する補正係数ANが算出される。これにより、ボイラ10の運転状態が、各種設定値を決定した試運転時から変化している場合であっても、当該変化の状況(変化の程度、方向)を示す偏差ΔPに基づく補正係数ANによって先行制御信号BIRを補正することで、安定的なボイラ運転を実現できる。特に、補正係数ANは、偏差ΔPに加えて、指標の変化率DP又は変化加速度APの少なくとも一方に基づいて算出されることで、単純に偏差ΔPだけに基づいて算出した場合に比べて、良好な安定性を達成できる。
その他、本開示の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した実施形態を適宜組み合わせてもよい。
上記各実施形態に記載の内容は、例えば以下のように把握される。
(1)一態様に係るボイラ制御装置は、
ボイラ(10)の負荷変化に基づいて前記ボイラに対する先行制御信号(BIR)を生成するための先行制御信号生成部(160)と、
前記ボイラの運転状態を示す指標の設定値に対する偏差(ΔP)、及び、前記指標の変化率(DP)又は変化加速度(AP)の少なくとも一方に基づいて前記先行制御信号を補正するための補正係数(AN)を算出するための補正係数算出部(170)と、
前記補正係数を用いて補正された前記先行制御信号に基づいて前記ボイラを制御するための制御部(150)と、
を備える。
上記(1)の態様によれば、ボイラの運転状態を示す指標の設定値に対する偏差に基づいて、先行制御信号に対する補正係数が算出される。これにより、ボイラの運転状態が試運転時から変化している場合であっても、当該変化の状況を示す偏差に基づく補正係数によって先行制御信号を補正することで、安定的なボイラ運転を実現できる。特に、補正係数は、偏差に加えて、指標の変化率又は変化加速度の少なくとも一方に基づいて算出されることで、単純に偏差だけに基づいて算出した場合に比べて、良好な安定性を達成できる。
(2)他の態様では、上記(1)の態様において、
前記補正係数算出部は、
前記偏差が第1基準値より大きい場合に、前記補正係数として前記偏差に基づく第1補正係数(AN1)を算出するための第1補正係数算出部(172)と、
前記変化率が第2基準値より大きい場合に、前記補正係数として前記変化率に基づく第2補正係数(AN2)を算出するための第2補正係数算出部(174)と、
前記変化加速度が第3基準値より大きい場合に、前記補正係数として前記変化加速度に基づく第3補正係数(AN3)を算出するための第3補正係数算出部(176)と、
を含む。
上記(2)の態様によれば、先行制御信号を補正するための補正係数として、偏差、変化率及び変化加速度にそれぞれ対応する第1補正係数、第2補正係数及び第3補正係数が算出される。
(3)他の態様では、上記(2)の態様において、
前記第1補正係数は、前記偏差と前記第1補正係数との関係を規定する第1関数を用いて算出される。
上記(3)の態様によれば、補正係数として、第1関数に偏差を入力することによって得られる第1補正係数を用いて先行制御信号が補正される。
(4)他の態様では、上記(2)又は(3)の態様において、
前記第2補正係数は、前記ボイラの負荷に対応する負荷指標、及び、前記ボイラの少なくとも一つのプロセス値に基づいて算出される。
上記(4)の態様によれば、補正係数として、負荷指標及び少なくとも1つのプロセス値に基づいて算出される第2補正係数を用いて先行制御信号が補正される。
(5)他の態様では、上記(2)から(4)のいずれか一態様において、
前記第3補正係数は、前記ボイラの負荷に対応する負荷指標、及び、前記ボイラの少なくとも一つのプロセス値に基づいて算出される。
上記(5)の態様によれば、補正係数として、負荷指標及び少なくとも1つのプロセス値に基づいて算出される第3補正係数を用いて先行制御信号が補正される。
(6)他の態様では、上記(1)から(5)のいずれか一態様において、
前記負荷変化において前記補正係数を予め設定された上限値以下になるように制限するための補正係数制限部を更に備える。
上記(6)の態様によれば、補正係数が予め設定された上限値以下に制限することで、負荷変化中に補正係数が過大になることでボイラの運転が不安定になることを効果的に防止できる。
(7)他の態様では、上記(1)から(6)のいずれか一態様において、
前記指標は、前記ボイラの出口における蒸気過熱度である。
上記(7)の態様によれば、ボイラの過熱器出口蒸気の過熱度を指標とした偏差に基づいて補正係数の算出が行われる。これにより、例えば、伝熱面の汚れやスーツブロアの稼働状態によって過熱度が試運転時より変化していたとしても、補正係数によって補正された先行制御信号に基づいてボイラを制御することで、安定的なボイラ運転を実現できる。
(8)一態様に係るボイラ制御方法は、
ボイラの負荷変化に基づいて前記ボイラに対する先行制御信号を生成するステップと、
前記ボイラの運転状態を示す指標の設定値に対する偏差、及び、前記指標の変化率又は変化加速度の少なくとも一方に基づいて、前記先行制御信号を補正するための補正係数を算出するステップと、
前記補正係数を用いて補正された前記先行制御信号に基づいて前記ボイラを制御するステップと、
を備える。
上記(8)の態様によれば、ボイラの運転状態を示す指標の設定値に対する偏差に基づいて、先行制御信号に対する補正係数が算出される。これにより、ボイラの運転状態が試運転時から変化している場合であっても、当該変化を示す偏差に基づく補正係数によって先行制御信号を補正することで、安定的なボイラ運転を実現できる。特に、補正係数は、偏差に加えて、指標の変化率又は変化加速度の少なくとも一方に基づいて算出されることで、単純に偏差だけに基づいて算出した場合に比べて、良好な安定性を達成できる。
(9)一態様に係るプログラムは、
コンピュータを用いて、
ボイラの負荷変化に基づいて前記ボイラに対する先行制御信号を生成するステップと、
前記ボイラの運転状態を示す指標の設定値に対する偏差、及び、前記指標の変化率又は変化加速度の少なくとも一方に基づいて、前記先行制御信号を補正するための補正係数を算出するステップと、
前記補正係数を用いて補正された前記先行制御信号に基づいて前記ボイラを制御するステップと、
を実行可能である。
上記(9)の態様によれば、ボイラの運転状態を示す指標の設定値に対する偏差に基づいて、先行制御信号に対する補正係数が算出される。これにより、ボイラの運転状態が試運転時から変化している場合であっても、当該変化を示す偏差に基づく補正係数によって先行制御信号を補正することで、安定的なボイラ運転を実現できる。特に、補正係数は、偏差に加えて、指標の変化率又は変化加速度の少なくとも一方に基づいて算出されることで、単純に偏差だけに基づいて算出した場合に比べて、良好な安定性を達成できる。
10 ボイラ
11 火炉
12 燃焼ガス通路
13 煙道
20 燃焼装置
21 バーナ
22 微粉燃料供給管
23 風箱
24 風道
31 ミル
32 押込通風機
41 ガスダクト
42 空気予熱器
43 脱硝装置
44 集じん装置
46 脱硫装置
47 煙突
100 ボイラ制御装置
101 火炉壁
102 過熱器
103 再熱器
104 節炭器
110 入力部
120 記憶部
130 演算部
140 出力部
150 制御部
160 先行制御信号生成部
170 補正係数算出部
172 第1補正係数算出部
174 第2補正係数算出部
175 偏差変化率算出部
176 第3補正係数算出部
177 切替部
178 偏差変化加速度算出部
179 切替部
180 補正係数制限部
AN 補正係数

Claims (9)

  1. ボイラの負荷変化に基づいて前記ボイラに対する先行制御信号を生成するための先行制御信号生成部と、
    前記ボイラの運転状態を示す指標の設定値に対する偏差、及び、前記指標の変化率又は変化加速度の少なくとも一方に基づいて、前記先行制御信号を補正するための補正係数を算出するための補正係数算出部と、
    前記補正係数を用いて補正された前記先行制御信号に基づいて前記ボイラを制御するための制御部と、
    を備える、ボイラ制御装置。
  2. 前記補正係数算出部は、
    前記偏差が第1基準値より大きい場合に、前記補正係数として前記偏差に基づく第1補正係数を算出するための第1補正係数算出部と、
    前記変化率が第2基準値より大きい場合に、前記補正係数として前記変化率に基づく第2補正係数を算出するための第2補正係数算出部と、
    前記変化加速度が第3基準値より大きい場合に、前記補正係数として前記変化加速度に基づく第3補正係数を算出するための第3補正係数算出部と、
    を含む、請求項1に記載のボイラ制御装置。
  3. 前記第1補正係数は、前記偏差と前記第1補正係数との関係を規定する第1関数を用いて算出される、請求項2に記載のボイラ制御装置。
  4. 前記第2補正係数は、前記ボイラの負荷に対応する負荷指標、及び、前記ボイラの少なくとも一つのプロセス値に基づいて算出される、請求項2又は3に記載のボイラ制御装置。
  5. 前記第3補正係数は、前記ボイラの負荷に対応する負荷指標、及び、前記ボイラの少なくとも一つのプロセス値に基づいて算出される、請求項2から4のいずれか一項に記載のボイラ制御装置。
  6. 前記負荷変化において前記補正係数を予め設定された上限値以下になるように制限するための補正係数制限部を更に備える、請求項1から5のいずれか一項に記載のボイラ制御装置。
  7. 前記指標は、前記ボイラの出口における蒸気過熱度である、請求項1から6のいずれか一項に記載のボイラ制御装置。
  8. ボイラの負荷変化に基づいて前記ボイラに対する先行制御信号を生成するステップと、
    前記ボイラの運転状態を示す指標の設定値に対する偏差、及び、前記指標の変化率又は変化加速度の少なくとも一方に基づいて、前記先行制御信号を補正するための補正係数を算出するステップと、
    前記補正係数を用いて補正された前記先行制御信号に基づいて前記ボイラを制御するステップと、
    を備える、ボイラ制御方法。
  9. コンピュータを用いて、
    ボイラの負荷変化に基づいて前記ボイラに対する先行制御信号を生成するステップと、
    前記ボイラの運転状態を示す指標の設定値に対する偏差、及び、前記指標の変化率又は変化加速度の少なくとも一方に基づいて、前記先行制御信号を補正するための補正係数を算出するステップと、
    前記補正係数を用いて補正された前記先行制御信号に基づいて前記ボイラを制御するステップと、
    を実行可能な、プログラム。
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