JP2023107591A - リチウム空気電池及びこれに用いる酸素流路 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明者らは、非水系電解液を用いるリチウム空気電池のサイクル性能を低下させる要因として、スクイズ効果に着目した。本明細書においてスクイズ効果とは、リチウム空気電池の放電反応時に正極でLi2O2が析出することにより、その析出体積分の非水系電解液が他の場所に押し出されてしまうことを指す。本発明者らは、リチウム空気電池の放電反応時に、このような好ましからざるスクイズ効果が生じて正極層中に必要な電解液が不足し(所謂、「液枯れ」が生じ)、ひいては、リチウム空気電池のサイクル特性が悪化するとの仮説を構築した。このことは、積層単位ごとに酸素流路を備えている積層型のリチウム空気電池でも、特に問題となり得る。とりわけ、高エネルギー密度化を目的として設計されたリチウム空気二次電池では、軽量化のために非水系電解液の使用量を限界まで少なく設計しており、当該使用量を減らせば減らすほど、スクイズ効果によって正極層中において不足する電解液量が問題となる。しかも、スクイズ効果によって酸素流路内で析出したLi2O2に起因して、酸素流路の一部が閉塞することにより、正極活物質である酸素の透過率の低減を招き、これらが相まって、リチウム空気電池の容量低下、過電圧上昇などが生じて、著しいサイクル性能の劣化を招来することとなり得る。
本発明は、上記の問題点を解消するためになされたものであって、酸素流路において良好な酸素供給を実現しつつ、スクイズ効果を抑制して正極層中における電解液量の不足を緩和し、サイクル特性が向上したリチウム空気電池を提供することを目的とする。
[1] 負極と、非水系電解液を充填させたセパレータと、正極とを備えるリチウム空気電池であって、
前記負極は、リチウムを含む負極活物質層と負極集電体とを備え、
前記正極は、多孔質構造の正極層と、正極活物質として酸素を取り込むための酸素流路とを備え、
前記酸素流路として、以下の条件を満たす酸素流路材料を用いる、リチウム空気電池:
(1)前記酸素流路材料の空隙率は60%以上であり、
(2)前記酸素流路材料は、以下の式:
撥電解液度=1-[酸素流路材料が吸収した非水系電解液量/酸素流路材料の空隙量]
(ただし、酸素流路材料が吸収した非水系電解液量は、前記空気電池を構成する前に、予め、15×15mmのサイズにカットした酸素流路のみを乾燥して秤量した重量と、当該酸素流路を前記非水系電解液に1分間浸漬して秤量した重量との差に基づいて算出し、酸素流路の空隙量は、前記空気電池を構成する前の、当該酸素流路の空隙量に基づく)
で定義される撥電解液度が、0.80以上0.98以下である。
[2] 前記酸素流路が正極集電体としても機能するか、又は、正極がさらに正極集電体を備える、[1]に記載のリチウム空気電池。
[3] 前記正極が、前記酸素流路の両面に前記正極層を積層してなり、前記負極が、前記負極集電体の両面に前記負極活物質層を積層してなる、[1]又は[2]に記載のリチウム空気電池。
[4] [1]~[3]のいずれかに記載の酸素流路。
[5] 撥電解液性を有する有機化合物が表面にコーティングされている、[1]~[4]のいずれかに記載の酸素流路。
また、本発明の撥電解液性と導電性とを示す酸素流路材料を、正極の酸素流路に用いることで、正極側の積層単位を軽量化した構造として設計することができ、しかも、酸素流路において良好な酸素供給を実現しつつ、スクイズ効果を抑制して正極層中における電解液量の不足を緩和し、サイクル特性が向上したリチウム空気電池を実現することができる。
酸素流路は、酸素が透過できる酸素流路としての機能と正極集電体としての機能を備えるものである(酸素流路兼正極集電体)。なお、酸素流路は、酸素流路としての機能と集電体としての機能を別にしてもよい。すなわち、酸素流路と集電体(正極集電体)をそれぞれ、独立して備えるものであってもよい。
後述する実施例では、酸素流路兼正極集電体として、燃料電池のガス拡散層に使用されることがある炭素系のガス拡散層(GDL)を用いたが、酸素を透過することができ、かつ集電機能を備えるものであれば必ずしも炭素系のGDLには限定されず、ステンレスやアルミニウム、ニッケル等の金属メッシュやポリエステル、ポリイミド、テトラフルオロエチレン等の高分子多孔体やメッシュを用いてもよい。
(1)前記酸素流路材料の空隙率は60%以上であり、
(2)前記酸素流路材料は、以下の式:
撥電解液度=1-[酸素流路材料が吸収した非水系電解液量/酸素流路材料の空隙量]
(ただし、酸素流路材料が吸収した非水系電解液量は、前記空気電池を構成する前に、予め、15×15mmのサイズにカットした酸素流路のみを乾燥して秤量した重量と、当該酸素流路を前記非水系電解液に1分間浸漬して秤量した重量との差に基づいて算出し、酸素流路の空隙量は、前記空気電池を構成する前の、当該酸素流路の空隙量に基づく)
で定義される撥電解液度が、0.80以上0.98以下である。
後述する実施例では、上記(1)の条件を満たす酸素流路材料を用いて、上記(2)の条件を満たすように、後述する撥電解液処理を行い、25mm×20mmに切り出して用いた。
上記(1)の条件について、酸素流路材料の空隙率は、好ましくは60%以上であり、より好ましくは80%以上であり、好ましくは95%以下であり、より好ましくは90%以下である。上記の下限値以上とすることにより、酸素供給量を確保して空気電池としての良好な連続充放電に寄与することができる。また、上記の上限値以下とすることにより、強度を確保して多孔質構造の安定的な維持に寄与することができる。
上記(2)条件について、撥電解液度は、好ましくは0.80以上であり、より好ましくは0.90以上であり、好ましくは0.98以下であり、より好ましくは0.96以下である。撥電解液度が小さすぎると、好ましからざるスクイズ効果により、サイクル特性が悪化するので好ましくない。また、撥電解液度が大きすぎると、放電に伴い電解液が染み出した際に、染み出した電解液を酸素流路で全く又はほとんど吸収できず、外部の周辺に染み出した電解液が戻れずにサイクル特性が悪化するので好ましくない。
撥電解液処理の方法としては、所定の撥電解液度を達成するために有効な方法であれば特に限定されるものではないが、例えば、撥電解液性を有する有機化合物を表面にコーティングして、撥電解液性の調整を行う方法が挙げられる。撥電解液性を有する有機化合物としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE)などのフッ素系有機高分子類の溶液又はディスパージョン、パーフルオロポリエーテル基含有シランカップリング剤やパーフルオロオクチルトリエトキシシランなどのフッ素置換直鎖アルキルシラン類、メチルシラン類、メチル・シロキサニルシラン類、炭素数2から32までの直鎖アルキルシラン、分岐・環状アルキルシラン、フェニル・フェニルアルキルシラン、置換フェニル・フェニルアルキルシラン、ナフチルシラン、ジアルキルシランなどシランカップリング剤、ヘキサメチルジシラザン、ジメチルシリコン、市販のフッ素系防汚・防水・防湿コーティング剤(ダイキン工業株式会社製オプツール、オプトエース等)などから1種類又は2種類以上を組み合わせて使用することができる。
撥電解液処理の処理条件については、使用する有機化合物により異なるが、所定の撥電解液度を達成するために有効な条件であれば特に限定されるものではない。
撥電解液度の測定方法は以下の通りである。まず、酸素流路材料を15×15mmのサイズにカットした後、十分に乾燥後秤量する。次いで、その酸素流路材料を、電解液を浸したシャーレに完全に浸漬させ、1分後に当該酸素流路材料を引き上げて、表面の電解液を拭き取った後に再度秤量する。このようにして、
1-[酸素流路材料が吸収した非水系電解液量/酸素流路材料の空隙量]
で定義される撥電解液度を算出した。すなわち、酸素流路材料が吸収した非水系電解液量は、空気電池を構成する前に、予め、15×15mmのサイズにカットした酸素流路のみを乾燥して秤量した重量と、当該酸素流路を前記非水系電解液に1分間浸漬して秤量した重量との差に基づいて算出し、酸素流路の空隙量は、前記空気電池を構成する前の、当該酸素流路の空隙量に基づくものである。
図1及び図2は、本発明の実施形態におけるリチウム空気電池の構造を示す断面模式図である。図2は、図1において固体電解質(層)108を用いない以外は、図1と同じである。
リチウム空気電池100及び200は、正極101と負極104とが非水電解質層107(非水系電解液を充填させたセパレータ)を介して積層された積層構造体からなる。
非水電解質層107は、図1の形態の他、図2に示すように、固体電解質(層)108をさらに含まなくてもよく、非水系電解液を充填させた複数のセパレータからなっていてもよいし、1枚のセパレータからなっていてもよい。この積層構造体は、スプリング115を介して、ガラスプレート110及びステンレス板111によって拘束されている。
正極(空気極)101は、正極層102及び酸素流路兼正極集電体103から構成される。正極(空気極)101は、さらに正極リード(図示せず)を備えていてもよい。
酸素流路兼正極集電体103は、正極活物質としての酸素が透過できる酸素流路としての機能と集電体としての機能を備えるものである。酸素流路兼正極集電体103は、酸素流路としての機能と集電体としての機能を別にしてもよい。すなわち、酸素流路と正極集電体をそれぞれ、独立して備えるものであってもよい。
酸素流路兼正極集電体として、燃料電池のガス拡散層(GDL)に使用されることがある炭素系の材料(例えば、カーボンペーパー(TGP-060、東レ株式会社製))を用いて、撥電解処理を行うことができるが、酸素を透過することができ、かつ集電機能を備えるものであれば必ずしもカーボンペーパーには限定されず、例えば、タングステン(W)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)の群から選ばれる金属を有するメッシュなどを用いてもよく、ポリエステル、ポリイミド等の絶縁性の高分子多孔体とポリエステルメッシュにニッケルメッキした導電性メッシュ等を併用してもよい。
酸素流路兼正極集電体103には、以下の条件を満たす酸素流路材料を用いて、リチウム空気電池を構成することができる。すなわち、
(1)前記酸素流路材料の空隙率は60%以上であり、
(2)前記酸素流路材料は、以下の式:
撥電解液度=1-[酸素流路材料が吸収した非水系電解液量/酸素流路材料の空隙量]
(ただし、酸素流路材料が吸収した非水系電解液量は、前記空気電池を構成する前に、予め、15×15mmのサイズにカットした酸素流路のみを乾燥して秤量した重量と、当該酸素流路を前記非水系電解液に1分間浸漬して秤量した重量との差に基づいて算出し、酸素流路の空隙量は、前記空気電池を構成する前の、当該酸素流路の空隙量に基づく)
で定義される撥電解液度が、0.80以上0.98以下である。
酸素流路に用いる酸素流路材料、撥電解液処理の方法、及び撥電解液度の測定方法については、上述した通りである。
正極層(空気極層)102は導電性があり、多孔質構造であることが必要である。正極層の材質としては、炭素、金属、炭化物、酸化物などが挙げられるが、炭素が好ましく、炭素物質を主体とする多孔質構造の正極層を含む正極を好適に用いることができる。多孔質構造の正極層(空気極層)は、放電反応で生成する過酸化リチウムが析出する反応場となる。
正極層102、すなわち多孔質構造の空気極層は、一例として、材料混合工程(合剤スラリー作製工程)、シート成型工程(成型工程)、溶媒浸漬工程、乾燥工程、及び焼成工程(不融化工程、炭素化工程からなる2段階熱処理の工程としてもよい)を含む製造方法によって得ることができる。
材料混合工程(合剤スラリー作製工程)は、例えば、多孔質炭素粒子を50重量%以上80重量%以下、炭素繊維を1重量%以上15重量%以下、結着用高分子材料を5重量%以上49重量%以下となるように秤量し、それらを均一に分散するため、N-メチルピロリドンからなる溶媒を用いて炭素多孔質体正極の合剤塗料(合剤スラリー)を調製する工程である。
ここで、多孔質炭素粒子としては、上述のとおり、ケッチェンブラック(登録商標)を含むカーボンブラック、その他テンプレート法にて形成された炭素粒子などを用いることができる。
炭素繊維としては、例えば、繊維径が0.1μm以上20μm以下、長さが1mm以上20mm以下の炭素繊維を用いることができる。
結着用高分子材料としては、例えば、ポリアクリロニトリル(PAN)、ポリフッ化ビニリデンを用いることができる。
溶媒としては、例えば、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジメチルアセトアミド(DMA)などを用いることができる。
ここで、焼成工程は、一度の熱処理とすることもできるが、不融化と焼成の2段階熱処理とすることもでき、2段階熱処理の工程を、それぞれ不融化工程、炭素化工程と称してもより。焼成の熱処理温度は800℃以上1400℃以下が好ましく、そのときの雰囲気はアルゴン(Ar)ガス、窒素(N2)ガスなどによる不活性雰囲気が好ましい。
例えば、結着用高分子としてPANを用いた場合は、約300℃で空気中にて不融化させる熱処理を行い、その後、Arガス、N2ガスなどによる不活性雰囲気中にて800℃以上1400℃以下の熱処理を行うことが好ましい。
負極104は、リチウムを含む負極活物質層を含む必要があり、集電体をさらに備えてもよい。負極104として、例えば、負極集電体106と、その上にリチウムを含む負極活物質層105からなる構造体を挙げることができる。負極活物質層105としては、リチウムを吸放出する金属又は合金からなる材料を挙げることができ、代表的にはリチウム金属を挙げることができる。負極集電体106としては、例えば銅箔を用いることができる。
非水電界質層107
非水電解質層は、1枚のセパレータのみからなっていてもよいが、1以上のセパレータを含んでもよく、2以上のセパレータを含んでもよく、固体電解質(層)をさらに含んでもよい。一例として、非水電解質層107は、固体電解質(層)108及びセパレータ109から構成される。一実施形態では、非水電解質層は、2以上のセパレータを含み、当該セパレータ間に固体電解質の層を備える。別の実施形態では、1以上のセパレータの上に、固体電解質の層が形成されている。さらに別の実施形態では、セパレータの外縁が、正極層及び負極活物質層の外縁の外側にあり、且つ、固体電解質の層の外縁が、セパレータの外縁と略等しいか、又はセパレータの外縁よりも外側にある。このように、非水電解質層が、セパレータと固体電解質(層)とを特定の位置関係において備える構成を採用することにより、正極側非水系電解液と負極側非水系電解液が、セパレータを通じて移動することを抑制することができる。
セパレータ109
セパレータ109は、正極(空気極)101と負極104との間の短絡を防ぐため、各活物質層よりも大きなサイズにすることが好ましい。
任意に固体電解質ないし固体電解質層108を設けてもよい。固体電解質ないし固体電解質層108は、リチウムイオンを選択的に透過することができ、それ以外の成分を確実に遮断できる緻密な構造体であり、かつ非水系電解液と反応性を有さないことが必要である。この条件を満たせば、固体電解質ないし固体電解質層108には特に制限はなく、既存の酸化物系固体電解質、硫化物系固体電解質、ポリマー系固体電解質が適用される。電解液の非透過性、非水系電解液との反応性を考慮すると、酸化物系固体電解質が好ましい。例えば、固体電解質(層)108としては、Li1+x+yAlxTi2-xSiyP3-yO12、Li1.5Al0.5Ge1.5P3O12(LAGP)、La0.55Li0.33TiO3、Li7La3Zr2O12などが挙げられる。
正極側非水系電解液と負極側非水系電解液が、セパレータを通じて移動することを抑制するため、固体電解質層108は、セパレータ109と同じサイズか、セパレータ109よりも大きなサイズにすることが好ましい。
固体電解質層は必須ではなく、固体電解質層108とセパレータ109の1枚は省略することもできる。
電解液としては、リチウム金属塩を含有する非水系の任意の電解液が好ましい。前記非水系電解液(又は非水電解液)において、リチウム金属塩としてリチウム塩を用いる場合は、例えば、Li(CF3SO2)2N(LiTFSI)、LiNO3、LiBr、LiPF6、LiBF4、LiSbF6、LiSiF6、LiAsF6、LiN(SO2C2F5)2、Li(FSO2)2N、LiCF3SO3(LiTfO)、LiC4F9SO3、LiClO4、LiAlO2、LiAlCl4、LiB(C2O4)2などのリチウム塩を挙げることができる。中でも、リチウム空気二次電池の場合、当該リチウム塩として、LiBrを含む電解液が特に好ましい。
前記非水系電解液において、非水溶媒は、グライム類(モノグライム、ジグライム、トリグライム、テトラグライム)、メチルブチルエーテル、ジエチルエーテル、エチルブチルエーテル、ジブチルエーテル、ポリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラエチレングリコールジメチルエーテル、シクロヘキサノン、ジオキサン、ジメトキシエタン、2-メチルテトラヒドロフラン、2,2-ジメチルテトラヒドロフラン、2,5-ジメチルテトラヒドロフラン、テトラヒドロフラン、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-プロピル、酢酸ジメチル、メチルプロピオネート、エチルプロピオネート、ギ酸メチル、ギ酸エチル、ジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネート、ジプロピルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、エチルプロピルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ポリエチレンカーボネート、γ-ブチロラクトン、デカノリド、バレロラクトン、メバロノラクトン、カプロラクトン、アセトニトリル、ベンゾニトリル、ニトロメタン、ニトロベンゼン、トリエチルアミン、トリフェニルアミン、テトラエチレングリコールジアミン、ジメチルホルムアミド(DMF)、ジエチルホルムアミド、N-メチルピロリドン、ジメチルスルホン、テトラメチレンスルホン、トリエチルホスフィンオキシド、1,3-ジオキソラン及びスルホランからなる群から選択されるが、これらに制限されない。また、これらの溶媒は、それぞれ単独で使用してもよいが、2種以上を混合して使用してもよい。
固体電解質(層)108を介して、正極側非水系電解液と負極側非水系電解液は、同一組成の電解液でもよく、異なる組成の電解液でもよい。
図1及び図2に示す各リチウム空気電池100及び200について、その他の構成について説明する。
リチウム空気電池100及び200は、正極層102及び負極活物質層105が正方形の形状であり、ガラスプレート110、ステンレス板111、固定ねじ112、固定用座金113、支柱114、スプリング115、スペーサ116を備えている。
下側ステンレス板111のコーナー部4か所は、円柱状の4本の支柱114とあらかじめ接合されており、また、上側のステンレス板111には支柱114に相対する位置に、支柱114が通る穴が開けられている。
図3は、本発明の実施形態における積層型のリチウム空気電池の構造を示す断面模式図である。 積層型のリチウム空気電池300は、正極構造体101と負極構造体104とがセパレータ109を介して積層した積層構造を備える。積層数は、正極構造体101と負極構造体104とが各々1からなる1対を単位として、1対以上複数対でよく、対の数に特段の上限はない。ここで、負極構造体104は、負極集電体106を挟んで負極活物質層105を上下に配置した構成になっており、正極構造体101についても、酸素流路兼正極集電体103を挟んで正極層102を上下に配置した構成になっている。こういったシンプルな積層構造でより容量の大きな電池を構成できるのも、自立性を有する多孔質炭素粒子を有する正極構造体ならではの特徴である。負極集電体106としては、例えば、銅(Cu)、タングステン(W)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)の群から選ばれる金属を有する電極を挙げることができる。酸素流路兼正極集電体103は酸素流路を兼ねるため、カーボンペーパーやタングステン(W)、アルミニウム(Al)、ニッケル(Ni)、チタン(Ti)、金(Au)、銀(Ag)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)の群から選ばれる金属を有するメッシュなどを用いてもよく、ポリエステル、ポリイミド等の絶縁性の高分子多孔体とポリエステルメッシュにニッケルメッキした導電性メッシュ等を併用することができる。なお、積層構造は、酸素を満たした収納容器(図示せず)に収容される。積層型のリチウム空気電池300は、正極構造体101が、高い空気又は酸素透過性をもっていて多量の酸素を取り込むことが可能であり、さらに高いイオン輸送効率及び広い反応場を兼ね備えており、更に小型化が可能でシンプルな構造であるため、小型軽量化が可能で大容量化に適した空気電池になる。
リチウム空気電池100ないし200の製造方法について、その一例を説明する。
また、酸素流路兼正極集電体103に用いる酸素流路材料、撥電解液処理の方法、及び撥電解液度の測定方法については、上述した通りである。
セパレータは1枚のみでもよいが、さらに、任意選択で、図1に示すように、セパレータ109の上に固体電解質層108を正方形の形状の中心が重なるように配置し、その上にセパレータ109を正方形の形状の中心が重なるように積層し、所定量の非水系電解液をセパレータ109に充填させてもよい。また、任意選択で、図2に示すように、セパレータ109の上にさらにセパレータ109を配置してもよい。セパレータからなる、又はセパレータを含む上記部材が、非水電解質層として機能し得る。
なお、リチウム空気電池200を製造する場合は、上述の工程において、固体電解質層108を含まない以外は、リチウム空気電池100と同様に組み立てればよい。
リチウム空気電池の充放電特性及び充放電サイクル特性の測定方法について説明する。
充放電サイクル特性の評価には、東洋システム製充放電評価装置(TOSCAT-3100)を用いて行った。
充電条件は、印加電流を電極面積当たり0.2mA/cm2の電流密度(4cm2の電極を持つセルに対し0.8mA)とし、所定のカットオフ電圧に達するまで充電することができる。本発明の充電カットオフ電圧の上限値は、好ましくは4.0Vであり、下限値は、好ましくは3.7Vである。
一方、放電条件は印加電流を電極面積当たり0.4mA/cm2の電流密度(4cm2の電極を持つセルに対し1.6mA)とし、10時間又は2.0Vのカットオフ電圧に達するまでとし、放電容量が初期放電容量の80%以下になるまで行った。すなわち、N+1回目の放電で初期放電容量の80%を下回った場合、そのセルのサイクル数をN回と定義した。
酸素流路兼正極集電体に、PTFEを10%コーティング処理したCarbon Paper JNT 21((株)MFCテクノロジー製)を用いて、下記の要領でリチウム空気二次電池を作製し、充放電サイクル特性等を測定した。結果を表1に示す。
酸素流路兼正極集電体103には、炭素系のガス拡散層(GDL)として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を10%コーティング処理したCarbon Paper JNT 21((株)MFCテクノロジー製)を用いた。以下の式:
撥電解液度=1-[酸素流路材料が吸収した非水系電解液量/酸素流路材料の空隙量]
(ただし、酸素流路材料が吸収した非水系電解液量は、前記空気電池を構成する前に、予め、15×15mmのサイズにカットした酸素流路のみを乾燥して秤量した重量と、当該酸素流路を前記非水系電解液に1分間浸漬して秤量した重量との差に基づいて算出し、酸素流路の空隙量は、前記空気電池を構成する前の、当該酸素流路の空隙量に基づく)
で定義される酸素流路材料の撥電解液度を測定したところ、表1に記載のとおり、0.96であった。この酸素流路材料を、25mmx20mmに切り出して、酸素流路兼正極集電体103として用いた。
(合剤スラリー作製工程)
多孔質炭素粒子としてケッチェンブラックEC600JDを75質量部、カーボンファイバーを10質量部、バインダー用高分子材料としてポリアクリロニトリル(PAN)を15質量部、及びそれらを均一に分散する溶媒としてN-メチルピロリドンを加え、シンキー社製の自公転混練機ARE310で混合し、合剤スラリーを作製した。カーボンファイバーは、繊維平均径6μm、平均長さ3mmのものを用いた。
前記合剤スラリーを、ドクターブレードを用いた湿式製膜法にて、厚み300μmに成型してシート化した。
成型したシートをトレーに入れ、そこにメタノール220gを投入し、静置した。2時間後にトレー中のメタノールを排出し、新たにメタノール220gを投入し、17時間静置後にトレー中のメタノールを排出した。
実施例1では、PANのN-メチルピロリドン溶液中に多孔質炭素粒子と炭素繊維とが分散した状態の上記成形シートを、非溶媒(貧溶媒)であるメタノールに浸漬することで、PANが炭素粒子及び炭素繊維を結合した状態で相分離析出し、炭素粒子を骨格とした多孔質膜が生成され、N-メチルピロリドンは、ほとんどがメタノールと相溶した。
(乾燥工程)
トレーから、前記多孔質膜を取り出し、50℃で2時間、80℃で10時間の乾燥を行い、多孔質膜に含まれている揮発性の溶媒を取り除いた。
乾燥した多孔質膜を、大気循環雰囲気下、320℃で3時間の不融化熱処理を行い、乾燥多孔質膜中のPANを、不融樹脂に変化させた。
不融化処理で得られた長さ90mm、幅80mmの不融化多孔質膜を、デンケンハイデンタル社のボックス型炉を用い、窒素ガスを600mL/分で流しながら、昇温速度10℃/分で1050℃まで昇温し、1050℃で3時間保持後、室温まで放冷することで、不融化されたPANを炭素化し、全炭素からなる多孔質炭素膜を得た。膜の平均厚みは170μm、単位面積当たりの平均目付量は3mg/cm2であった。この多孔質炭素膜から20mm角の形状に切り出すことで、正極層102を得た。
得られた正極層のうちの1つを、電解液1mlを入れた直径40mmのシャーレに浸漬し、15分間真空含浸後、表面に残る電解液をキムタオルでふきとった後の正極重量の増加量は14.5mg/cm2であった。使用した電解液の比重(1.12)から充填最大量(電解液充填量が100%となる容積)を算出した。算出された充填最大量は、13.0μL/cm2であった。
負極集電体106には、厚み18μmの銅箔を60mm×20mm形状に切り出したものを用いた。負極活物質層105には、厚み100μmのリチウム箔を20mm×20mm形状に切り出したものを用いた。そして、切り出した20mm角のリチウム箔の3辺が負極集電体106の3辺に重なるように貼り合わせることで、負極104を得た。
非水系電解液は、0.5mol/LのLi(CF3SO2)2N(LiTFSI)、0.5mol/LのLiNO3及び0.2mol/LのLiBrの3種類の電解質をテトラグライム(テトラエチレングリコールジメチルエーテル)溶媒に溶解することで得た。
固体電解質層には、22mm×22mm、厚さ180μmのNASICON型Li1+x+yAlx(Ti,Ge)2-xSiyP3-yO12(株式会社オハラ製固体電解質LICGCTMAG-01)を用いた。
セパレータ109には、W-SCOPE社製のポリエチレン微多孔膜(厚み20μm)を22mm角に切り出して用いた。
リチウム空気二次電池100の作製(組立て)は、露点温度-50℃以下の乾燥空気下で行った。負極104の負極活物質層105の上にセパレータ109を配置し、前記非水系電解液10μL(2.5μL/cm2)を前記セパレータ109へ充填させた。
さらに、前記セパレータの上に、固体電解質層108(株式会社オハラ製固体電解質LICGCTMAG-01(NASICON型Li1+x+yAlx(Ti,Ge)2-xSiyP3-yO12)(22mmx22mm、厚さ180μm)及び正極用セパレータを配置した。正極の充填最大量(電解液充填量が100%となる容積)に対し、70%の注液量とした。この注液量は正極1cm2当たり9.1μLに相当し、上記20mm角の正極を用いたので正極全体での注液量は36.3μLとなる。まず、真空チャンバー内に、前記方法で作製した正極1枚及び、前記テトラグライム(TEGDME)溶媒0.2mLを入れたシャーレ(φ30mm深さ10mm)を置き、直結型油回転真空ポンプにてチャンバー内を1.3Paまで減圧した。次に、チャンバー内を70℃まで加熱し、30分間保持した後、チャンバー内を大気に戻して正極を取り出した。気相吸着前後の正極重量を測定した結果、この時の正極への電解液溶媒の吸着容量は1.3μL/cm2であった。次に、1つの前記正極に対し、電解液を含む部材(電解液転写用部材)として22mm角にカットしたPTFEタイプメンブレンフィルター(Advantec東洋株式会社製、直径90mm、穴径1μm)を2つ準備し、各電解液転写用部材に対し、前記電解液を3.8μL/cm2(電解液転写用部材1つあたり18.1μL)となるようそれぞれマイクロピペットで測り取り、電解液転写用部材にそれぞれ滴下した。室温、大気圧下で3分間静置して電解液を転写し、その後、電解液転写用部材を取り外し、注液された正極の重量を測定して70%入っていることを確認した。注液した正極層を正方形の中心が重なるように重ね、酸素流路を正極層の3辺と重なるように積層させた後、正極リード(アサダメッシュ製ステンレス金網SHS_430/13)を取り付けた。前記積層体を、ガラスプレート110及びステンレス板111により、スプリング115を介在させて拘束し、固定用座金113及び固定ねじ112で固定した。このとき、正極101、負極104及びセパレータ109に、13~14N/cm2の圧力が印加されるように固定ねじ112で調整し、リチウム空気二次電池100を得た。
このリチウム空気二次電池100は単層セルであるが、ガラスプレート110で挟み込むことにより、酸素の取り込み面を酸素流路兼正極集電体103の断面(側面)に限定した。
放電容量の測定は、東洋システム製充放電評価装置(TOSCAT―3100)を用いて行った。放電条件は、印加電流は電極面積当たり0.4mA/cm2の電流密度(4cm2の電極を持つセルに対し1.6mA)とし、2.0Vのカットオフ電圧に達するまで放電させることで放電容量とした。
表1に示したとおり、実施例1において、酸素流路材料の空隙率及び撥電解液度は、それぞれ88.4%及び0.96であり、充放電サイクル測定の結果、充放電サイクル特性(設定容量の80%を繰り返し可能なサイクル回数、以下同じ)は、12回であった。
実施例1において、酸素流路兼正極集電体として、撥電解処理を行わずPTFEのコーティング処理をしていないCarbon Paper JNT 21((株)MFCテクノロジー)を用いた以外は、実施例1と同じ要領でリチウム空気二次電池を作製し、充放電サイクル特性等を測定した。結果を表1に示す。
表1に示したとおり、比較例1において、酸素流路材料の空隙率及び撥電解液度は、それぞれ89.5%及び0.58であり、充放電サイクル測定の結果、充放電サイクル特性は、2回であった。
実施例1において、酸素流路兼正極集電体として、PTFEディスパージョン(三井・ケマーズ フロロプロダクツ株式会社製31-JR)をカーボンペーパーTGP-H-060(東レ株式会社製、200um厚み)に塗布して乾燥後30%になるように含侵して大気雰囲気下360℃で30分の処理を行ったものを用いた以外は、実施例1と同じ要領でリチウム空気二次電池を作製し、充放電サイクル特性等を測定した。結果を表1に示す。
表1に示したとおり、実施例2において、酸素流路材料の空隙率及び撥電解液度は、それぞれ74.2%及び0.95であり、充放電サイクル測定の結果、充放電サイクル特性は、15回であった。
実施例1において、酸素流路兼正極集電体として、FEPディスパージョン(三井・ケマーズ フロロプロダクツ株式会社製120-JRB)をカーボンペーパーTGP-H-060(東レ株式会社製、200um厚み)に塗布して乾燥後10%になるように含侵して大気雰囲気で340℃で30分の処理を行ったものを用いた以外は、実施例1と同じ要領でリチウム空気二次電池を作製し、充放電サイクル特性等を測定した。結果を表1に示す。
表1に示したとおり、実施例3において、酸素流路材料の空隙率及び撥電解液度は、それぞれ80.0%及び0.95であり、充放電サイクル測定の結果、充放電サイクル特性は、16回であった。
実施例2において、酸素流路兼正極集電体として、撥電解処理を行わずPTFEのコーティング処理をしていないカーボンペーパーTGP-H-060(東レ株式会社製、200um厚み)を用いた以外は、実施例2と同じ要領でリチウム空気二次電池を作製し、充放電サイクル特性等を測定した。結果を表1に示す。
表1に示したとおり、比較例2において、酸素流路材料の空隙率及び撥電解液度は、それぞれ80.7%及び0.48であり、充放電サイクル測定の結果、充放電サイクル特性は、6回であった。
表1から明らかなとおり、撥電解処理を行っていない酸素流路を用いた比較例1及び2では、酸素流路材料の空隙率が80.7%~89.5%と比較的高いところ、酸素流路材料の撥電解液度は0.48~0.58と低く、その結果、充放電サイクル特性は2回~6回と極めて低いことが観測された。
一方で、比較例1及び2とは異なり、撥電解処理を行った酸素流路を用いた実施例1~3では、酸素流路材料の空隙率が74.2%~88.4%と比較的高いところ、酸素流路材料の撥電解液度は0.95~0.96と相対的に高く、その結果、充放電サイクル特性は12回~16回と高く、比較例との差異が明確に観測された。
表1から、酸素流路材料の空隙率が74.2%~88.4%と比較的高くても、撥電解処理を行って酸素流路材料の撥電解液度を相対的に高くすることで、充放電サイクル特性が明確に改善されることが示された。
101 正極、正極構造体
102 正極層
103 酸素流路兼正極集電体
104 負極、負極構造体
105 負極活物質層
106 負極集電体
107 非水電解質層
108 固体電解質(層)
109 セパレータ
110 ガラスプレート
111 ステンレス板
112 固定ねじ
113 固定用座金
114 支柱
115 スプリング
116 スペーサ
300 積層型のリチウム空気電池
Claims (5)
- 負極と、非水系電解液を充填させたセパレータと、正極とを備えるリチウム空気電池であって、
前記負極は、リチウムを含む負極活物質層と負極集電体とを備え、
前記正極は、多孔質構造の正極層と、正極活物質として酸素を取り込むための酸素流路とを備え、
前記酸素流路として、以下の条件を満たす酸素流路材料を用いる、リチウム空気電池:
(1)前記酸素流路材料の空隙率は60%以上であり、
(2)前記酸素流路材料は、以下の式:
撥電解液度=1-[酸素流路材料が吸収した非水系電解液量/酸素流路材料の空隙量]
(ただし、酸素流路材料が吸収した非水系電解液量は、前記空気電池を構成する前に、予め、15×15mmのサイズにカットした酸素流路のみを乾燥して秤量した重量と、当該酸素流路を前記非水系電解液に1分間浸漬して秤量した重量との差に基づいて算出し、酸素流路の空隙量は、前記空気電池を構成する前の、当該酸素流路の空隙量に基づく)
で定義される撥電解液度が、0.80以上0.98以下である。 - 前記酸素流路が正極集電体としても機能するか、又は、正極がさらに正極集電体を備える、請求項1に記載のリチウム空気電池。
- 前記正極が、前記酸素流路の両面に前記正極層を積層してなり、前記負極が、前記負極集電体の両面に前記負極活物質層を積層してなる、請求項1又は2に記載のリチウム空気電池。
- 請求項1~3のいずれか一項に記載の酸素流路。
- 撥電解液性を有する有機化合物が表面にコーティングされている、請求項1~4のいずれか一項に記載の酸素流路。
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