JP2023061512A - 聞こえチェックシステム - Google Patents

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康貴 中島
Yasutaka Nakajima
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香織 鹿島(佐藤)
Kashima, (Sato) Kaori
浩一郎 和佐野
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Abstract

【課題】聞こえを適切かつ簡易に測定する技術の提供。【解決手段】聞こえチェッカー100は、大規模聴力データの特徴空間における、測定された各周波数の聴力閾値を要素とする観測値ベクトルと、各年代での各周波数の聴力閾値の平均値を要素とする各クラスベクトルとの間のマハラノビス距離dを、図4中(B)に示す数式により算出し、マハラノビス距離dが最も小さい年代を被験者の聞こえ年齢として判定する。係数ベクトルaには各年代での各周波数の聴力閾値の標準偏差を要素とするベクトルσが代入されるため、ばらつきの多い周波数の重みを相対的に小さくすることができ、結果として聞こえ年齢を適切に判定することができる。この判定は大規模聴力データに基づいているため、医学的な誤解を招くことなく被験者が聞こえ年齢を確認できる。また、測定の過程で被験者に要求する操作が容易であるため、誰でも確実に操作でき抵抗感なく気軽に測定を受けられる。【選択図】図4

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 〔発行者名〕 一般社団法人日本聴覚医学会 〔刊行物名〕 第66回日本聴覚医学会総会・学術講演会予稿集(AUDIOLOGY Japan,Vol.64 No.5) 〔発行年月日〕 令和3年9月15日
本発明は、被験者の聞こえの状況を測定して聞こえ年齢を推定するシステムに関する。
従来、聴力検査のための医療機器としてオージオメータが存在するが、聴力検査は医療行為であるため、医者又はその指示の下でなければオージオメータで聴力検査を行うことはできない。これに対し、近年は、聞こえの状況を利用者自身の操作により確認できるアプリケーションが多く存在する。例えば、モスキート音を使って聞こえ年齢をチェックするウェブアプリケーション(例えば、非特許文献1を参照。)や、低音から高音までの聴力を測定するスマートフォンやタブレット等の携帯端末用のアプリケーション(例えば、非特許文献2を参照。)が知られている。
ReSoundウェブサイト,「耳年齢チェック-あなたの耳年齢はいくつ?」,GN Hearing A/S,https://www.resound.com/ja-jp/hearing-loss/jp-miminenrei,令和3年9月10日検索 AppStoreプレビューサイト,「聴力検査&耳年齢テスト」,Apple Inc.,https://apps.apple.com/jp/app/聴力検査-耳年齢テスト/id1067630100,令和3年9月10日検索
前者の先行技術は、年齢に応じて高音が聞こえなくなるという現象を利用して聞こえ年令を推定するため、例えば高音は聞こえるが聴力が全体的に低下しているような若者の聞こえ年齢を正しく推定することは不可能である。一方、後者の先行技術は、測定する際の環境や音圧レベルが適切に管理されないため、これらの状況に測定結果が大きく左右されることとなり、測定結果の信頼性に欠ける。したがって、いずれの先行技術も、その実行結果により医学的な誤解を招く虞がある。また、これらの先行技術は、利用者が自身の聴力の低下を意識した結果として用いられるというよりは、ゲーム感覚で試されるケースが大半といえる。
聴力の低下は、認知症の発症等に関わりQOLの低下に繋がると言われているが、多くの人は年に1回程度しか聴力検査を受ける機会がないのが現状である。そこで、自身の聞こえの状況に興味を持ってもらえるよう、病院や医院の待合室、体育館、公共施設等のような人々の集まる場所に、聞こえの状況を医学的な誤解を招くことなく簡易に測定できるものを配置し、既に社会に浸透している血圧計と同様に気軽に使用してもらうことで、人々の聞こえに対する意識を啓発していくことが望まれる。
そこで、本発明は、聞こえを適切かつ簡易に測定する技術の提供を課題とする。
上記の課題を解決するため、本発明は以下の聞こえチェックシステム(聞こえチェッカー)を採用する。なお、以下の括弧書中の文言はあくまで例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
すなわち、本発明の聞こえチェックシステムは、音信号を指定の音圧レベルに増幅して出力する信号出力部と、音を提示するヘッドホンと、ヘッドホンからの提示音に対してなされる被験者の応答を受け付ける操作部と、応答に応じて音圧レベルの指定を変更し、変更後の提示音に対してなされる応答を踏まえて音信号の周波数についての聴力閾値を決定する態様で、複数の周波数についての聴力閾値を測定する制御部と、所定の大規模聴力データの特徴空間における、測定された各周波数の聴力閾値を要素とするベクトルと、大規模聴力データに基づく各年代での各周波数の聴力閾値に関する統計値を要素とする各ベクトルとの間の距離を算出し、距離に基づいて被験者の聞こえ年齢を判定する分析部とを備えている。
上述したように、近年は聞こえの状況を利用者自身の操作により確認できるアプリケーションが多く存在するものの、それぞれに課題を有しており、これらの実行結果によって医学的な誤解を招く虞がある。これに対し、上述した態様の聞こえチェックシステムによれば、測定された各周波数の聴力閾値と大規模聴力データに基づく各年代での各周波数の聴力閾値に関する統計値とに基づいて被験者の聞こえ年齢を判定するため、医学的な誤解を招くことなく聞こえ年齢を確認することができる。
好ましくは、上述した態様の聞こえチェックシステムにおいて、分析部は、大規模聴力データに基づく各年代での各周波数の聴力閾値の平均値及び標準偏差を踏まえて距離を算出する。
この態様の聞こえチェックシステムによれば、ベクトル間の距離を算出する上で各年代での各周波数の聴力閾値の標準偏差が考慮されるため、ばらつきの多い周波数の重みを相対的に小さくして距離を算出することができ、結果としてより適切な聞こえ年齢を判定することができる。
好ましくは、上述した態様の聞こえチェックシステムにおいて、分析部は、距離が最も小さい年代を被験者の聞こえ年齢として判定する。
この態様の聞こえチェックシステムによれば、距離が最も小さい年代を被験者の聞こえ年齢とみなすため、聞こえ年齢の判定を効率よく行うことができる。
より好ましくは、上述したいずれかの態様の聞こえチェックシステムにおいて、環境音を捉えるマイクロホンと、ヘッドホンの内部に到達する環境音のスペクトルを踏まえて環境音と提示音の音圧レベルの差を算出する環境音計測部とをさらに備え、制御部は、差が所定範囲内となる場合に聴力閾値の測定を一時停止又は中断する。
この態様の聞こえチェックシステムによれば、環境音をモニタして、提示音の音圧レベルが閾値を上回るか否か、すなわち提示音が十分に大きいか否か(環境音が無視できる大きさであるか否か)に基づいて聴力閾値の測定が制御されるため、環境音が測定に影響のないレベルであれば遮音されていない環境であっても測定を行うことができる。
さらに好ましくは、上述したいずれかの態様の聞こえチェックシステムにおいて、操作部は、「はい(聞こえる)」又は「いいえ(聞こえない)」の二者択一の操作により応答を受け付ける。
この態様の聞こえチェックシステムによれば、二者択一の操作により被験者の応答を受け付けるため、高齢者やコンピュータの操作が苦手な被験者であっても簡単に操作を行うことができ、抵抗感なく気軽に測定を受けてもらうことができる。また、そのような簡易な測定を通じて、自身の聞こえの低下に対して意識させることができ、聞こえに何かを感じる場合に早期の通院や検査等に繋げることができ、結果として、QOLの維持や向上に資することができる。
以上のように、本発明によれば、聞こえを適切かつ簡易に測定することができる。
第1実施形態の聞こえチェッカー100の構成を示すブロック図である。 聞こえチェッカー100において実行される処理の手順例を示すフローチャートである。 男女別及び年代別の気導純音聴力閾値の平均値を示すグラフである。 マハラノビス距離に基づいて聞こえ年齢を推定する方法を説明する図である。 測定に伴って表示部20に表示される画面の一例を示す連続図である。 測定終了時にプリントアウトされる測定結果の一例を示す図である。 第2実施形態の聞こえチェッカー200の構成を示すブロック図である。 測定における提示音と背景音との関係を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は好ましい例示であり、本発明はこの例示に限定されるものではない。
〔第1実施形態〕
図1は、第1実施形態の聞こえチェッカー100の構成を示すブロック図である。聞こえチェッカー100は、音を提示して被験者の聞こえを測定し聞こえ年齢を推定するシステムである。聞こえチェッカー100は、システムの処理に必要なソフトウェアがセットアップされたコンピュータ及び周辺機器から構成され、例えば、制御部10、表示部20、操作部30、信号出力部40、ヘッドホン50、記憶部60、分析部70、出力部80等を備えている。
制御部10は、測定の進行に必要な画面を生成するとともに、測定の進行及びこれに伴い実行される処理を制御する。表示部20は、例えばディスプレイであり、被験者に対する指示や測定結果を画面に表示する。操作部30は、例えばタッチパネル、キーボード、マウス等の入力デバイスであり、被験者による操作(情報の入力、提示音に対する応答)を受け付けて、その内容を制御部10に送信する。また、制御部10は、測定する周波数の信号(以下、「音信号」と称する。)を発生させる。
信号出力部40は、不図示のD/Aコンバータ及びアンプを用いて、制御部10により指定される音圧レベルの音信号を出力する。具体的には、信号出力部40は、制御部10が発生させた音信号をD/A変換し、指定の音圧レベルに増幅して出力する。ヘッドホン50は、コンピュータに有線又は無線で接続されたヘッドホンであり、信号出力部40から出力される音信号に応じた音を被験者の耳に提示する。本実施形態においては、ヘッドホン50に耳覆い型ヘッドホンを採用しており、信号出力部40は、ヘッドホン50のイヤーカップ(耳覆い部)の内部で提示音が指定通りの音圧レベルとなるよう、予め音響校正がなされている。なお、ヘッドホン50は、耳覆い型ヘッドホンに代えて耳載せ型ヘッドホンを採用してもよい。また、信号出力部40(D/Aコンバータ及びアンプ)は、ヘッドホン50の外部に備えてもよいし、ヘッドホン50に内蔵されていてもよい。
記憶部60は、例えばRAMやHDDであり、操作部30を介して入力される情報や測定された聴力閾値等を記憶する他、聞こえ年齢の推定に用いられる統計データを記憶する。分析部70は、測定される複数の周波数についての聴力閾値と既知の統計データ(大規模聴力データ)とに基づいて、被験者の聞こえ年齢を推定する。なお、既知の統計データの具体的な内容及び聞こえ年齢の具体的な推定方法については、別の図面を参照しながら詳しく後述する。出力部80は、例えばプリンタであり、測定結果をプリントアウトする。
聞こえチェッカー100を構成するコンピュータは、CPUやRAM、HDD、各種I/F、ディスプレイ等を備えた汎用コンピュータ(例えば、タブレット端末、ノートPC、デスクトップPC、スマートフォン等)でもよいし、聞こえチェッカー100専用に設計され作成された機器であってもよい。いずれの場合においても、ソフトウェアがコンピュータにセットアップされることにより、コンピュータの内部に上記の制御部10、分析部70が実装されるとともに、記憶部60に既知の統計データが記憶され、コンピュータのCPUがこれらの機能部10,70の処理を実行可能となる。また、コンピュータにタブレット端末を採用した場合には、タブレット端末のタッチパネルが表示部20及び操作部30を兼ねることとなる。
聞こえチェッカー100はスクリーニングを目的とした簡易な測定を行うものであり、医療機器には該当しないため、設置場所や使用条件に関する制約を受けない。したがって、様々な場所に設置して、人々に手軽に測定を受けてもらうことができ、聞こえに対する意識を啓発する上での一翼を担うことができる。
なお、制御部10が音信号を発生させ、これを信号出力部40が変換して増幅するのに代えて、指定周波数かつ指定音圧レベルの音信号を出力可能な機器を別途コンピュータに接続して制御部10から制御することにより、この機器に音信号の発生及び出力を実行させてもよい。また、出力部80として、ネットワークを介して接続された記憶媒体に測定結果のデータを蓄積してもよいし、指定されたメールアドレス宛に測定結果を送信してもよい。
図2は、聞こえチェッカー100において各機能部により実行される処理の手順例を示すフローチャートである。なお、処理の実行中には終始、測定の各過程に対応する内容の画面が制御部10により生成されて表示部20に表示されるが、各ステップにはこの点に関する記載を省略する。また、表示される画面の内容については、別の図面を参照しながら詳しく後述する。以下、手順例に沿って説明する。
ステップS10:被験者情報受付処理が実行される。この処理では、被験者が操作部30を介して入力する性別、年齢、測定する側の耳に関する情報を制御部10が受け付け、記憶部60に記憶させる。被験者は情報を入力し終えると、画面の指示に従ってヘッドホン50を装着する。
ステップS20:制御部10が、予め設定された順序に沿って測定周波数を1つ選択する。測定は、例えば、4つの周波数(500Hz,1000Hz,4000Hz,8000Hz)を測定対象とし、1000Hz→4000Hz→8000Hz→500Hzの順に実行することが予め設定されている。この場合、ステップS20の初回実行時には、測定周波数として「1000Hz」が選択される。
ステップS22:制御部10が、被験者の実年齢に応じて測定開始時のレベルを設定する。制御部10は、先ず、実年齢が該当する年代を確認する。ここでいう「年代」とは、本発明の発明者である和佐野浩一郎の研究グループが構築した1万人を超える聴力の加齢性変化に関する大規模なデータベース(以下、「大規模聴力データ」と略称する。)に関して、男女別及び年代別の聴力閾値の平均値を示す際に、聴力検査の対象とされた10~99歳を13のグループに分類した年齢グループのことである。
図3は、和佐野浩一郎らが著した論文「Patterns of hearing changes in women and men from denarians to nonagenarians」(The Lancet Regional Health - Western Pacific,Volume.9,2021年3月24日)にて開示された、男女別及び年代別の気導純音聴力閾値の平均値を示すグラフを、発明の理解を容易とするために凡例を一部変更しグループ番号を付して表したものである。このうち、(A)は男性の年代別平均値を示しており、(B)は女性の年代別平均値を示している。凡例に示されるように、年齢は10歳又は5歳毎に区切られ、G1(10~19歳:10代)、G2(20~29歳:20代)、G3(30~39歳:30代)、G4(40~49歳:40代)、G5(50~54歳:50代前半)、G6(55~59歳:50代後半)、G7(60~64歳:60代前半)、G8(65~69歳:60代後半)、G9(70~74歳:70代前半)、G10(75~79歳:70代後半)、G11(80~84歳:80代前半)、G12(85~89歳:80代後半)、G13(90~99歳:90代)の13の年齢グループ(=年代)に分類されている。
本実施形態においては、図3に示された大規模聴力データに基づく男女別及び年代別の聴力閾値の平均値が、各周波数の測定を行う際の開始時のレベルの設定(ステップS22)に用いられ、聴力閾値の平均値及び標準偏差が、後述する聞こえ年齢の推定(ステップS40~42)に用いられる。
上述した図2中のステップS22において、制御部10は、実年齢が該当する年代より2つ上の年代の聴力閾値の平均値を測定開始時のレベルとする。例えば、被験者が「78歳男性」であれば、年代G10(70代後半)に該当するため、2つ上の年代G12(80代後半)の平均値を開始時のレベルとし、測定周波数が「1000Hz」の場合には、図3中(A)に示される年代G12の1000Hzの平均値(約35dBHL)から測定を開始する。なお、年代G12及びG13には2つ上の年代が存在しないため、被験者がこれらの年代に該当する場合には、年代G13の平均値を開始時のレベルとする。或いは、制御部10は、実年齢が該当する年代の聴力閾値の平均値より20dB大きいレベル(平均値+20dB)を開始時のレベルとする。例えば、被験者が「78歳男性」で測定周波数が「1000Hz」であれば、該当する年代G10(70代後半)の1000Hzの平均値(約20dBHL)に20dBを加えて、40dBHLから測定を開始する。測定開始時のレベルをこのように設定することにより、十分に聞こえるであろうレベルから測定を開始することができる。
ステップS24:制御部10が測定周波数の音信号を発生させ、信号出力部40がこの音信号を制御部10により設定された開始時のレベルに増幅して出力する。これにより、ヘッドホン50から音が提示される。このとき、表示部20には提示音が聞こえたか否かを問う([はい]又は[いいえ]のいずれかを選択させる)画面が表示され、被験者は操作部30を介して聞こえたか否かを応答する。被験者による応答は、操作部30から制御部10に送られる。
ステップS26~S30:制御部10が、操作部30を介して得られる被験者の応答に応じて提示音の音圧レベルの設定を変更し、信号出力部40がこの設定変更に応じた増幅を行う。具体的には、提示音が聞こえる旨の応答が得られた場合には(ステップS26:Yes)、制御部10は提示音の音圧レベルを下げる(ステップS28)。一方、提示音が聞こえない旨の応答が得られた場合には(ステップS26:No)、制御部10は提示音の音圧レベルを上げる(ステップS30)。
なお、音圧レベルの変化幅は可変である。例えば、聴力閾値の平均値に基づいて周波数毎に予め定めた所定の閾値より提示音が小さい場合には、変化幅を小さくし(例えば、2dB)、提示音が所定の閾値より大きい場合には、変化幅を大きくする(例えば、5dB)。図3に示されるように、周波数によっては複数の年代の聴力閾値が小さい値に密集しているが、上記のような変化幅とすることにより、小さい閾値の分解能を上げて、より精度の高い測定を行うことができる。または、音圧レベルの変化幅を一定(例えば、5dB)としてもよい。或いは、各年代の聴力閾値の平均値を変更先の値とし、20代の平均値で聞こえなければ30代の平均値に変更し、30代の平均値で聞こえなければ40代の平均値に変更する、という態様により音圧レベルを変更してもよい。
ステップS32,S34:制御部10は、異なる応答の連続(聞こえる旨の応答に続いて聞こえない旨の応答が得られるケース、又は、聞こえない旨の応答に続いて聞こえる旨の応答が得られるケース)が2回発生した場合には(ステップS32:Yes)、その時点で聞こえる応答が得られた音圧レベルを測定周波数についての聴力閾値として決定し(ステップS34)、記憶部60に記憶させる。これに対し、異なる応答の連続が2回発生していない場合には(ステップS32:No)、制御部10はステップS24に戻る。これにより、ステップS28又はステップS30で変更された音圧レベルの音が提示され、ステップS26~S32の手順が再び実行される。
ステップS36:制御部10は、未測定の周波数が残っているか否かを確認し、未測定の周波数が残っている場合には(ステップS36:Yes)、ステップS20に戻る。これにより、次の測定周波数に対してステップS20~S34の手順が実行される。これに対し、未測定の周波数が残っていない場合、すなわち全ての周波数を測定し終えた場合には(ステップS36:No)、制御部10は、ステップS40に進む。
ステップS40,S42:分析部70は、上述した大規模聴力データの特徴空間における、各年代での各周波数の聴力閾値の平均値を要素とする各クラスベクトルと、測定された(記憶部60に記憶された)各周波数の聴力閾値を要素とする観測値ベクトルと間のマハラノビス距離を算出し(ステップS40)、マハラノビス距離が最小となる年代を被験者の聞こえ年齢として判定する(ステップS42)。
図4は、マハラノビス距離に基づいて聞こえ年齢を推定する方法を説明する図である。
図4中(A):上述した大規模聴力データの特徴空間における観測値ベクトルrとある年代に対応するクラスベクトルrrefとを表している。観測値ベクトルrは、測定された各周波数の聴力閾値を係数とするベクトルであり、測定周波数の個数Nに対応するN個(上述した例の場合には、4つの周波数を測定するため4個)の聴力閾値を要素として有している。クラスベクトルrrefは、上述した大規模聴力データから求められるある1つの年代での各周波数の聴力閾値のクラス(群)から算出され、測定周波数の個数Nに対応するその年代でのN個の聴力閾値の平均値を要素として有している。すなわち、観測値ベクトルr及びクラスベクトルrrefは、それぞれがN個の要素を持ち、それぞれがN個の周波数に関するN次元の特徴空間内のある1点を表している。
上述した図2中のステップS40では、N次元(上述した例の場合には、4次元)の特徴空間における、観測値ベクトルrが表す点と、各クラスベクトルrref(図3に示された13の年代に対応する13の各クラスベクトル)が表す点との間のマハラノビス距離dが算出される。マハラノビス距離dは、特徴空間における両ベクトルの類似度を示しており、マハラノビス距離dが小さいほど類似度が高い。言い換えると、マハラノビス距離dは類似度の高さに反比例する。
図4中(B):マハラノビス距離dを算出する数式を表している。上述した図3中のステップS40において、マハラノビス距離dは以下の数式で算出される。
Figure 2023061512000002
上記の数式において、係数ベクトルaは、ある年代での各周波数の聴力閾値の標準偏差を要素とするベクトルσに調整用の正の定数bを乗じたものであり(a=b×σ)、その年代での各周波数の聴力閾値のばらつきを含んでいる。なお、係数ベクトルaの全ての要素が「1」の場合、距離dはユークリッド距離になる。
より具体的には、観測値ベクトルrと1つのクラスベクトルrrefとの間で、両ベクトルの要素間の差、すなわち周波数毎の聴力閾値の差の2乗値が係数を踏まえて算出され、算出されたN個の2乗値の総和の平方根から、1つの年代についてのマハラノビス距離dが求められる。このようにして、特徴空間における観測値ベクトルrと各年代に対応する各クラスベクトルrref(13の各クラスベクトル)との間のマハラノビス距離dが算出された上で、マハラノビス距離dが最も小さい年代が被験者の聞こえ年齢として判定される。
聞こえ年齢は、係数ベクトルaを適切に調整することで適切に判定される。本実施形態においては、大規模聴力データから求められる各年代での各周波数の聴力閾値の標準偏差を要素とするベクトルσを係数ベクトルaに代入して用いるため、マハラノビス距離dを算出する際に、ばらつきの多い周波数の重みを相対的に小さくすることができる。また、検証に基づいて適切な定数bを決定することにより、係数ベクトルaをより適切に調整することができ、結果としてより適切な聞こえ年齢を判定することが可能となる。
なお、ある周波数における距離(聴力閾値の差に基づく値)が非常に大きい場合には、異常を検知したもの、或いは、判定できないものとして扱い、聞こえ年齢の推定を行わないよう処理を制御してもよい。
ところで、聞こえ年齢は、上記以外の方法により推定することも考えられる。例えば、周波数が高くなるほど年齢による聴力レベルに差が出ていることを利用して、低い周波数と高い周波数の各聴力閾値との2点間の傾き、例えば、500Hzの聴力閾値と8000Hzの聴力閾値との間の傾きを各年代の聴力閾値の平均値の傾きと比較することにより、聞こえ年齢を推定してもよい。或いは、いくつかの周波数で各年代の聴力閾値の平均値であるレベルの音を提示し、被験者から応答が得られた中で最も悪い年代を聞こえ年齢として推定してもよい。
上述した図2中のステップS42において、上記の方法により被験者の聞こえ年齢が判定されると、次にステップS50が実行される。
ステップS50:測定結果出力処理が実行される。この処理では、測定された複数の周波数についての聴力閾値及びこれらに基づいて判定された聞こえ年齢が、測定結果として表示部20に表示されるとともに、出力部80に出力される。
以上で、1人の被験者に対して実行される処理が終了する。なお、図2に示した手順例は、あくまで一例として挙げたものであり、これに限定されず状況に応じて適宜変更が可能である。
図5は、測定に伴って表示部20に表示される画面の一例を示す連続図である。この例においては、測定が10ステップで構成されており、表示部20に表示される指示に従って被験者が操作部30を操作することで、測定が進行していく。また、この測定においては、図2で例示したように4つの周波数(1000Hz→4000Hz→8000Hz→500Hz)についての聞き取りテストを行うものとする。以下、測定の流れに沿って説明する。
図5中(A):測定の初期画面が表示される。ここでは、画面の指示に従い、被験者が椅子に腰掛けて[スタート]ボタンを押下(タッチ、クリック等)する。
図5中(B):ステップ1の画面が表示される。ステップ1では、被験者が自身の性別に対応するボタンを押下する。ここでは例として、被験者が[女性]ボタンを押下したものとする。
図5中(C):ステップ2の画面が表示される。ステップ2では、被験者が数字ボタンを押下して自身の年齢を入力し、最後に[決定]ボタンを押下する。ここでは例として、被験者が[56]と入力したものとする。
図5中(D):ステップ3の画面が表示される。ステップ3では、被験者が聞き取りやすいと感じる耳に対応するボタンを押下する。ここでは例として、被験者が[右耳]ボタンを押下したものとする。
図5中(E):ステップ4の画面が表示される。ステップ4では、画面に表示されるヘッドホンの装着方法に従って被験者がヘッドホン50を装着し、[次へ進む]ボタンを押下する。
図5中(F):ステップ5の初期画面が表示される。ステップ5では、周波数A(1000Hz)の聞き取りテストが実施される。被験者が[スタート]ボタンを押下すると、聞き取りテストが開始する。
図5中(G):周波数Aの聞き取りテスト開始後の画面が表示される。聞き取りテストが開始すると、上記のステップ3(図5中(D))で聞き取りやすいとされた耳(図示の例では右耳)に向けてヘッドホン50から音が提示される。このとき、被験者が、提示音が聞こえる場合には[はい]ボタンを押下し、聞こえない場合には[いいえ]ボタンを押下すると、被験者の応答に応じて提示音の音圧レベルが変化する。このようにして、音の提示及びこれに対する被験者の応答を繰り返していき、[はい]に続き[いいえ]が押下されるケース、又は、[いいえ]に続き[はい]が押下されるケースが2回連続で発生した場合に、それらのケースで[はい]が押下された際のレベルが周波数Aについての聴力閾値と決定される。
図5中(H):ステップ6の初期画面が表示される。ステップ6では、周波数B(4000Hz)の聞き取りテストが実施される。被験者が[スタート]ボタンを押下すると、聞き取りテストが開始し、上記と同様の流れに沿って測定がなされる。また、図示を省略しているが、ステップ7では周波数C(8000Hz)、ステップ8では周波数D(500Hz)の聞き取りテストが、それぞれ上述した周波数Aの聞き取りテストと同様の流れに沿って実施される。
図5中(I):ステップ8(周波数Dの聞き取りテスト)を終えると、ステップ9の画面が表示される。ステップ9では、ステップ5~8で測定された周波数A~Dについての聴力閾値と上述した大規模聴力データとに基づいて推定された被験者の聞こえ年齢が画面に表示される。図示の例では、被験者の実年齢(56歳)が50代後半であるのに対して聞こえ年齢は70代後半である、との測定結果が表示されている。また、ステップ9の画面表示と概ね同期して、測定結果がプリントアウトされる。
図5中(J):ステップ10の画面が表示される。ステップ10では、測定の終了に伴う指示とともに、測定結果に応じたアドバイスが表示される。図示の例においては、実年齢より聴力が低下していることが疑われる旨、また、加齢以外の要因も考えられるため耳鼻科の受診を薦める旨の表示がなされている。
図6は、測定終了時にプリントアウトされる測定結果の一例を示す図である。
図6に示されるように、プリントアウトされる測定結果には、被験者の実年齢及び聞こえ年齢に加え、測定日時や各周波数についての聴力閾値、グラフの見方が分かり易く記載されており、上記のステップ9の画面に表示された測定結果よりも詳しい内容で構成されている。被験者はプリントアウトされた測定結果を持ち帰り、後でじっくりと確認することができる。
なお、上記の例においては、画面に表示される測定結果とプリントアウトされる測定結果とで内容の構成が異なっているが、両者を同じ内容で構成してもよい。
図7は、第2実施形態の聞こえチェッカー200の構成を示すブロック図である。第1実施形態の聞こえチェッカー100と共通する構成については、説明を適宜省略する。
図7に示されるように、聞こえチェッカー200は、周囲の音(以下、「環境音」と称する。)を捉えるマイクロホン90と、マイクロホン90が捉える環境音に関する演算を行う環境音計測部92とをさらに備えている点で、上述した第1実施形態の聞こえチェッカー100と異なっている。環境音計測部92は、ソフトウェアがコンピュータにセットアップされることによりコンピュータの内部に実装される。
上述したように、聞こえチェッカー100は医療機器ではないため、必ずしも周囲が静かな環境で使用されるとは限らない。測定時における環境音の大きさによっては、聴力が実際よりも低く測定される虞がある。そこで、第2実施形態の聞こえチェッカー200においては、マイクロホン90及び環境音計測部92が環境音をモニタし、聴力閾値の測定時に環境音が大きい場合には、制御部10が通常とは異なる制御を行ってその旨のアラートを表示部20に表示する。
具体的には、環境音計測部92が、外部からヘッドホン50のイヤーカップの内部に到達する環境音のスペクトルX(f)を算出する。ここで、「f」は周波数を表す。ヘッドホン50の環境音の遮音性能、すなわち挿入損失H(f)を予め測定しておく。環境音に対応する周波数スペクトルをS(f)としたとき、イヤーカップの内部に到達する環境音のスペクトルX(f)は、以下の数式で算出される。
Figure 2023061512000003
環境音計測部92は、上記のX(f)を踏まえて、イヤーカップの内部に到達する環境音と提示音の音圧レベルの差を算出する。そして、音圧レベルの差が所定音圧(例えば、10dB)を上回る場合には、制御部10は、図2に示した流れに沿って聴力閾値を測定し、聞こえ年齢の推定を行う。これに対し、音圧レベルの差が所定音圧以下である場合には、制御部10は、測定を行わない(開始しない)、測定を一時停止又は中断する、測定をやり直す、或いは測定を無効とするよう処理を制御して、その旨のアラートを表示部20に表示する。
図8は、測定における提示音と環境音との関係を示す図である。なお、図8のグラフは、イヤーカップの内部における提示音及び環境音の音圧レベルの差についての理解を促進するために、あくまで一例として示したものであり、マイクロホン90が配置される場所等に応じてグラフの形状は異なるものとなりうる。
図8に示されるように、環境音は低い周波数から高い周波数に広がっており、低い周波数の方が高い周波数より音圧レベルが大きいのが一般的である。遮音されていない環境で聴力閾値の測定がなされる場合には、このような環境音の影響を考慮する必要がある。そこで、本実施形態においては、上記の所定音圧を例えば「10dB」とし、ヘッドホン内で提示音が環境音より大きく提示され、かつ、提示音と環境音の音圧レベルの差が10dBを上回れば、提示音は環境音と比べて十分に大きい(環境音が無視できる大きさである)と判定されて、測定が通常通りに実施される。一方、ヘッドホン内での提示音と環境音のレベルの差が10dB以下であれば、提示音は環境音と比べて十分に大きいとは言えない(環境音が無視できない大きさである)と判定されて、通常とは異なる制御がなされ、例えば、測定の一時停止や中断等がなされることとなる。
また、より厳密には、低い周波数の音がそれより少し高い周波数の音をマスクする性質(聴覚マスキング)を考慮する必要がある。そこで、環境音計測部92が上記のX(f)を算出した後に、聴覚マスキングを考慮して、周波数fをBark尺度に変換してBarkバンドに対応したX(bark)を算出し、隣接バンド、特に低い周波数が高い周波数をマスクする影響を考慮した上で、上記の測定を行ってもよい。これにより、精度のより高い測定を行うことができ、結果として聞こえ年齢をより適切に判定することができる。
以上に説明したように、上述した各実施形態の聞こえチェッカー100,200によれば、以下の効果が得られる。
(1)聞こえチェッカー100,200によれば、測定された被験者の各周波数の聴力閾値と大規模聴力データに基づく各年代での各周波数の聴力閾値に関する統計値とに基づいて被験者の聞こえ年齢を推定するため、被験者が医学的な誤解を招くことなく聞こえ年齢を確認することができる。
(2)聞こえチェッカー100,200によれば、測定の過程で被験者に要求する操作が容易であるため、どのような年代の被験者であっても確実に操作を行うことができ、抵抗感なく気軽に測定を受けてもらうことができる。また、そのような測定を通じて、自身の聞こえや耳に興味を持ってもらうことにより、聞こえに何かを感じる場合に、早期の通院や検査、さらには補聴器の適切な早期利用に繋げることができる。
(3)聞こえチェッカー100,200によれば、大規模聴力データの特徴空間における観測値ベクトルrとクラスベクトルrrefとの間のマハラノビス距離dを算出する際に、各年代での各周波数の聴力閾値の標準偏差を要素とするベクトルσを係数ベクトルaに代入して用いるため、ばらつきの多い周波数の重みを相対的に小さくすることができ、結果としてより適切な聞こえ年齢を判定することができる。
(4)聞こえチェッカー200によれば、環境音をモニタし、外部からヘッドホン50のイヤーカップの内部に到達する環境音のスペクトルを踏まえてイヤーカップの内部に到達する環境音と提示音の音圧レベルの差を算出して、音圧レベルの差が所定音圧を上回るか否か(提示音が十分に大きいか否か)を判定し、判定結果に応じて測定を制御するため、提示音が十分に大きい場合には、遮音された環境でなくても測定を行うことができる。
本発明は、上述した実施形態に制約されることなく、種々に変形して実施することが可能である。
上述した実施形態においては、測定の簡易性を優先し、測定時間の短さと測定の精度とのバランスを考慮して4つの周波数(500Hz,1000Hz,4000Hz,8000Hz)についての聴力閾値を測定しているが、測定する周波数の個数はこれに限定されない。
上述した実施形態においては、提示音が聞こえたか否かを[はい]又は[いいえ]の二者択一の操作により被験者に応答させているが、これに代えて、提示音のレベルに対応するスライドバーを画面に表示し、被験者に提示音が聞こえる境界位置までスライダーなどを上下あるいは左右にスライドさせて、その境界位置に対応するレベルを聴力閾値として決定してもよい。或いは、タブレット端末、ノートPC等に外付けされる、又は専用に設計され作成された機器が備えるスライダーやエンコーダ等の部品を、被験者に提示音が聞こえる境界位置まで操作させて、その境界位置に対応するレベルを聴力閾値として決定してもよい。
その他、聞こえチェッカー100,200に関する説明の過程で挙げた構成や数値等はあくまで例示であり、本発明の実施に際して適宜に変形が可能であることは言うまでもない。
10 制御部
20 表示部
30 操作部
40 信号出力部
50 ヘッドホン
60 記憶部
70 分析部
80 出力部
100 聞こえチェッカー

Claims (5)

  1. 音信号を指定の音圧レベルに増幅して出力する信号出力部と、
    音を提示するヘッドホンと、
    前記ヘッドホンからの提示音に対してなされる被験者の応答を受け付ける操作部と、
    前記応答に応じて前記音圧レベルの指定を変更し、変更後の前記提示音に対してなされる前記応答を踏まえて前記音信号の周波数についての聴力閾値を決定する態様で、複数の周波数の聴力閾値を測定する制御部と、
    所定の大規模聴力データの特徴空間における、測定された各周波数の聴力閾値を要素とするベクトルと、前記大規模聴力データに基づく各年代での各周波数の聴力閾値に関する統計値を要素とする各ベクトルとの間の距離を算出し、前記距離に基づいて被験者の聞こえ年齢を判定する分析部と
    を備えた聞こえチェックシステム。
  2. 請求項1に記載の聞こえチェックシステムにおいて、
    前記分析部は、
    前記大規模聴力データに基づく各年代での各周波数の聴力閾値の平均値及び標準偏差を踏まえて前記距離を算出することを特徴とする聞こえチェックシステム。
  3. 請求項1又は2に記載の聞こえチェックシステムにおいて、
    前記分析部は、
    前記距離が最も小さい年代を被験者の聞こえ年齢として判定することを特徴とする聞こえチェックシステム。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の聞こえチェックシステムにおいて、
    環境音を捉えるマイクロホンと、
    前記ヘッドホンの内部に到達する前記環境音のスペクトルを踏まえて前記環境音と前記提示音の音圧レベルの差を算出する環境音計測部と
    をさらに備え、
    前記制御部は、
    前記差が所定範囲内となる場合に聴力閾値の測定を一時停止又は中断することを特徴とする聞こえチェックシステム。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の聞こえチェックシステムにおいて、
    前記操作部は、
    はい又はいいえの二者択一の操作により前記応答を受け付けることを特徴とする聞こえチェックシステム。
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