JP2023061048A - 情報処理装置及びプログラム - Google Patents

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JP2023061048A JP2021170803A JP2021170803A JP2023061048A JP 2023061048 A JP2023061048 A JP 2023061048A JP 2021170803 A JP2021170803 A JP 2021170803A JP 2021170803 A JP2021170803 A JP 2021170803A JP 2023061048 A JP2023061048 A JP 2023061048A
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Seiji Kitagawa
卓 水本
Suguru Mizumoto
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Abstract

【課題】誤操作防止の表示制御を行う情報処理装置及びプログラムを提供する。【解決手段】情報処理装置である貨幣処理装置1は、外部からの操作を受け付ける操作受付領域を有する操作部12と、操作受付領域が受け付けた操作に応じた処理を実行する制御部13と、を有する。制御部13は、操作部12が操作受付領域にて操作を受け付けてから所定時間が経過した後に、処理の実行態様を決定し、決定した実行態様に基づいて処理の実行を制御し、さらに、操作を受け付けてから所定時間が経過するまでの間には、操作を受け付けてから経過した時間に応じた報知を行う。【選択図】図2

Description

本発明は、情報処理装置及びプログラムに関する。
特許文献1の記載された貨幣処理装置では、タッチパネルを有する表示装置にメニュー画面が表示され、ユーザは、メニュー画面に表示されたメニューボタンの中から実行対象の業務に係るメニューボタンを選択することで、表示装置の画面をその業務の処理画面へと遷移させ、業務の処理を実施する。処理の実行中にユーザが何らかの選択や指示の操作を行うと、表示装置の画面には、処理の実行を確認するウィンドウが表示される。ユーザは、この表示に対し、OKまたはキャンセルの選択を行う。この場合の選択は、ワンタッチ(ワンクリック)にて行われる。
特開2010-108033号公報
業務に慣れたユーザは、メニューボタンの選択、確認ウィンドウの承認などの操作について、十分な確認を行わずに無意識的に誤操作してしまうことがある。ユーザが無意識に誤操作した場合、誤操作に応じた処理が開始されてしまい、この誤操作に応じた処理を取り消すための後処理に非常に多くの時間を費やすことになる。
そこでこの発明は、上述した解題を解決する情報処理装置及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の一態様によれば、情報処理装置は、外部からの操作を受け付ける操作受付領域を有する操作部と、前記操作受付領域が受け付けた操作に応じた処理を実行する制御部と、を有し、前記制御部は、前記操作部が前記操作受付領域にて前記操作を受け付けてから所定時間が経過した後に、前記処理の実行態様を決定し、決定した前記実行態様に基づいて前記処理の実行を制御し、さらに、前記操作を受け付けてから前記所定時間が経過するまでの間には、前記操作を受け付けてから経過した時間に応じた報知を行う。
本発明の一態様によれば、プログラムは、コンピュータを、外部からの操作を受け付ける操作受付領域を通じて前記操作を受け付ける手段、前記操作受付領域が受け付けた操作に応じた処理を実行する手段、として機能させ、前記処理を実行する手段は、前記操作を受け付ける手段が前記操作受付領域を通じて前記操作を受け付けてから所定時間が経過した後に、前記処理の実行態様を決定し、決定した前記実行態様に基づいて前記処理の実行を制御し、さらに、前記操作を受け付けてから前記所定時間が経過するまでの間には、前記操作を受け付けてから経過した時間に応じた報知を行う。
本発明によれば、誤操作を防ぐことができる。
実施形態に係る貨幣処理機の斜視図である。 実施形態に係る貨幣処理機の一例を示す機能ブロック図である。 実施形態のターミナルに表示される画面例を示す第1の図である。 実施形態のターミナルに表示される画面例を示す第2の図である。 実施形態に係る誤操作防止の表示制御1の一例を示す第1の図である。 実施形態に係る設定テーブルの一例を示す図である。 実施形態に係る誤操作防止の表示制御1の一例を示す第2の図である。 実施形態に係る誤操作防止の表示制御1の一例を示す第3の図である。 実施形態に係る誤操作防止の表示制御2の一例を示す第1の図である。 実施形態に係る誤操作防止の表示制御2の一例を示す第2の図である。 実施形態に係る操作漏れ防止の表示制御の一例を示す図である。 実施形態に係る実行回数の表示制御の一例を示す図である。 実施形態に係る表示制御の一例を示すフローチャートである。 実施形態に係る表示制御を他装置へ適用した場合の表示例を示す図である。
<実施形態>
(構成)
以下、本発明の一実施形態に係る情報処理装置について、図1~図14を参照して説明する。まず、図1~図13を参照して、実施形態に係る情報処理装置が貨幣処理機である場合を例に説明を行う。
図1、図2に実施形態に係る貨幣処理機1を示す。図1は、実施形態に係る貨幣処理機の斜視図である。図2は、実施形態に係る貨幣処理機1の一例を示す機能ブロック図である。貨幣処理機1は、銀行等の金融機関やスーパーマーケット等の小売り施設に設置され、貨幣の入金処理を含む種々の処理が可能な装置である。この貨幣処理機1の一例として出納機が挙げられる。貨幣処理機1は、紙幣の収納または払い出しを行う紙幣処理ユニット2と、硬貨の収納または払い出しを行う硬貨処理ユニット3と、貨幣処理機1の操作や状態表示等を行うターミナル10等を備える。紙幣処理ユニット2は、バラ紙幣の入出金処理を行う紙幣入出金部2aと、施封した束状態の紙幣の入出金処理を行う小束収納出金部2bと、新券の入出金処理を行う新券収納出金部2cと、制御部2eとを備える。紙幣入出金部2aには、紙幣入出金口2a1と紙幣返却口2a2が設けられている。紙幣入出金部2aは、紙幣入出金口2a1より取り込んだバラ紙幣を識別し、受け入れ可能なバラ紙幣を計数しつつ金種別に収納する一方で、受け入れ不可なバラ紙幣を紙幣返却口2a2に返却する。また、紙幣入出金部2aは、収納しているバラ紙幣の中から必要な数量の紙幣を紙幣入出金口2a1から出金する。制御部2eは、紙幣入出金部2aと、小束収納出金部2bと、新券の入出金処理を行う新券収納出金部2cとを制御する。硬貨処理ユニット3は、バラ硬貨の入出金処理を行うバラ硬貨部3aと、包装硬貨の出金処理を行う棒金硬貨部3bと、制御部3cとを備える。バラ硬貨部3aには、硬貨出金箱3a1及び硬貨返却箱3a2が設けられている。バラ硬貨部3aは、図示しない硬貨入金口に投入されたバラ硬貨を識別し、受け入れ可能なバラ硬貨を計数しつつ金種別に収納する一方で、受け入れ不可なバラ硬貨を硬貨返却箱3a2に返却する。また、バラ硬貨部3aは、収納しているバラ硬貨の中から必要な数量の硬貨を硬貨出金箱3a1に出金する。制御部3cは、バラ硬貨部3aと棒金硬貨部3bとを制御する。さらに、貨幣処理機1は、小切手等有価証券を収納する券類投函ポスト4や入金伝票やジャーナル等の印刷を行うプリンター5を備えている。
ターミナル10は、オペレータの操作を受け付け、紙幣処理ユニット2および硬貨処理ユニット3へ動作指示を行う。図2に示すようにターミナル10は、表示部11と、操作部12と、制御部13と、記憶部14と、を備える。表示部11は、液晶ディスプレイ等の表示装置を含んで構成される。表示部11は、業務メニュー画面、操作説明画面、エラー処理ガイダンス、装置設定、保守員用の保守画面などの情報を表示する。操作部12は、タッチパネル、ハードウェアのボタン、キーボードなどを含んで構成され、オペレータがタッチパネルやキーボードを用いて行った操作を受け付け、操作に応じた情報を生成し、生成した情報を制御部13に出力する。制御部13は、操作部12から取得した情報に基づいて、紙幣処理ユニット2の動作を指示する紙幣処理指示情報を生成し、その紙幣処理指示情報を制御部2eへ出力する。制御部2eは紙幣処理指示情報を取得し、その紙幣処理指示情報に基づいて紙幣処理ユニット2を制御し、紙幣の入金処理や出金処理などを実行する。また、制御部13は、操作部12から取得した情報に基づいて、硬貨処理ユニット3の動作を指示する硬貨処理指示情報を生成し、その硬貨処理指示情報を制御部3cへ出力する。制御部3cは硬貨処理指示情報を取得し、その硬貨処理指示情報に基づいて硬貨処理ユニット3を制御し、硬貨の入金処理や出金処理などを実行する。また、制御部13は、オペレータの認証を行う。また、制御部13は、表示部11に表示する各種の表示画面を生成し、表示部11へ出力する。例えば、制御部13は、オペレータの認証結果に基づいて、オペレータのセキュリティランクに応じた業務メニューを選択可能に表示した業務メニュー画面を表示部11に表示する。また、例えば、制御部13は、制御部2eおよび制御部3cから入金処理等の処理結果の情報を取得し、表示部11にその情報を表示する。このほかにも、制御部13は、操作説明画面表示やエラー処理ガイダンスや装置設定、保守員用の保守画面等の表示部11への表示を行う。また、制御部13は、ターミナル10が備える図示しないスピーカから音声出力を行うよう制御する。記憶部14は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)などの記憶媒体によって構成され、種々の情報を記憶する。例えば、記憶部14は、貨幣処理機1が収納する紙幣や硬貨の量、各種業務に係る処理を実行するプログラム等を記憶する。なお、制御部13は、ターミナル10が備えるCPU(Central Processing Unit)などのプロセッサがプログラムを実行することにより実現される。制御部13の各処理のうち一部又は全部は、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等のハードウェアが実行してもよい。また、図1に例示する貨幣処理機1はターミナル10を2台備えているが、ターミナル10の数は1台でも3台以上でもよい。ターミナル10は、情報処理装置の一例である。
<誤操作防止の表示制御1>
次にオペレータがターミナル10を操作して各種処理を行う場合において、オペレータの誤操作を防止する処理の説明を行う。
まず、図3~図7を用いて、貨幣処理機1が入金処理を行う場合を例として、誤操作を防止する処理の説明を行う。以下の説明において、表示部11は、表示装置とタッチパネル(操作部12)が一体に組み合わされたものである。入金処理は、オペレータがログイン処理(認証)を行って、表示部11に表示される業務メニュー画面から入金ボタンをタッチすることにより実行される。具体的には、オペレータの操作により、制御部13は、表示部11に図3(a)に例示するログイン画面300を表示する。オペレータがオペレータ番号を入力して確認ボタン301にタッチすると、制御部13は、オペレータの認証を行う。オペレータの認証は、オペレータが所持するオペレータカードの磁気情報の読み取りやICチップ情報の読み取り、指静脈認証等の生体認証により行われてもよい。認証に成功すると、制御部13は、図3(b)に例示する業務メニュー画面302を表示部11に表示する。業務メニュー画面302には、入金処理を行うための入金ボタン303、出金処理を行うための出金ボタン304、両替処理を行うための両替ボタン305、事後訂正を行うための訂正ボタン306などが表示される。入金処理を行う場合、オペレータは、入金ボタン303にタッチする。
入金ボタン303がタッチされると、制御部13は、図4(a),図4(b)に例示する入金処理画面400を表示部11に表示する。図4(a)に示すように、オペレータは、入金処理画面400上の伝票入力欄401に、テンキー402の数字にタッチして金額(図4(a)の例では10000)を入力し、円ボタン403にタッチして「円」を入力する。すると、図4(b)の伝票明細欄404に示すように、伝票情報の入力ができる。
オペレータが、紙幣計数ボタン405にタッチすると、操作部12が紙幣計数ボタン405へのタッチに応じた情報を生成し、生成した情報を制御部13に出力する。制御部13は、紙幣の計数を指示する紙幣処理指示情報を制御部2eへ出力する。制御部2eは、この紙幣処理指示情報を取得すると、投入された紙幣の計数処理を行い、入金された紙幣の枚数と金額を算出する。制御部2eは、算出した紙幣の枚数と金額を制御部13へ通知する。また、オペレータが、硬貨計数ボタン406にタッチすると、操作部12が、硬貨計数ボタン406へのタッチに応じた情報を生成し、生成した情報を制御部13に出力する。制御部13は、硬貨の計数を指示する硬貨処理指示情報を制御部3cへ出力する(以下、オペレータによるボタンへのタッチから制御部2e又は制御部3cが処理を実行する過程までの説明は省略する。)。制御部3cは、この硬貨処理指示情報を取得すると、投入された硬貨の計数処理を行い、入金された硬貨の枚数と金額を算出する。制御部3cは、算出した硬貨の枚数と金額を制御部13へ通知する。制御部13は、通知された貨幣の枚数等に基づいて、入金処理画面400の表示内容を更新する。具体的には、制御部13は、制御部2eおよび制御部3cから取得した金額の合計を預かり合計欄407に表示する。また、制御部2eが計数した紙幣は、紙幣処理ユニット2内に設けられた図示しない一時貯留部へ搬送され、オペレータの完了ボタン408へのタッチにより、紙幣処理ユニット2内に設けられた図示しない収納部へ収納される。制御部3cが計数した硬貨は、硬貨処理ユニット3内に設けられた図示しない一時貯留部へ搬送され、オペレータの完了ボタン408へのタッチにより、硬貨処理ユニット3内に設けられた図示しない収納部へ収納される。また、オペレータは、貨幣処理機1で計数できない損券、記念硬貨、小切手、商品券等有価証券の入力を適宜行い、完了ボタン408にタッチして入金処理を完了する。
制御部2eおよび制御部3cは、入金処理の完了の際に伝票金額との差額があれば、その額に応じた処理を行う。例えば、伝票金額に対し入金された金額が超過していれば超過分をつり銭として出金(払出)し、伝票金額に対し入金された金額が不足していれば、不足金額を制御部13に通知する。不足金額の通知を受けた場合、制御部13は、入金額が不足しているため入金処理を完了できない旨のメッセージを表示部11に表示する。また、制御部13は、完了した入金処理について、そのオペレータのIDや処理内容や科目コードなどを記憶部14に記録する。また、入金処理に係る伝票はプリンター5にて印刷されるほか、電子ジャーナルとして記憶部14に照会可能に記録される。
また、オペレータがキャンセルボタン409、紙幣返却ボタン410、硬貨返却ボタン411にタッチすると、図示しない一時貯留部にて一時貯留された貨幣が返却部(紙幣返却口2a2または硬貨返却箱3a2)に返却される。例えば、紙幣返却ボタン410がタッチされると、制御部2eは、紙幣処理ユニット2を制御して一時貯留された紙幣を紙幣返却口2a2へ返却し、硬貨返却ボタン411がタッチされると、制御部3cは、硬貨処理ユニット3を制御して、一時貯留された硬貨を硬貨返却箱3a2へ返却する。また、キャンセルボタン409がタッチされた場合、一時貯留された紙幣があれば、制御部2eは、一時貯留された紙幣を紙幣返却口2a2へ返却し、一時貯留された硬貨があれば、制御部3cは、一時貯留された硬貨を硬貨返却箱3a2へ返却する。さらに、制御部13は、入金処理画面400に入力された伝票や手入力した有価証券類の入力内容も含めクリアし、表示部11の表示を入金処理画面400から業務メニュー画面302へ遷移させる。
ここで、貨幣の返却を伴うキャンセルボタン409、紙幣返却ボタン410、硬貨返却ボタン411へのタッチは、任意のタイミングで可能であるが、誤ってこれらのボタンにタッチしてしまうと、貨幣の返却動作が行われ、再度、返却された貨幣を貨幣処理機1へ入金し、計数し直す必要があるため、入金処理に要する時間が大幅に増大してしまう。また、入金処理画面400にて誤操作を行うことにより処理時間のロスを招く他の例として、完了ボタン408へのタッチが挙げられる。完了ボタン408へのタッチは、図示しない一時貯留部の機外管理現金を図示しない収納部へ収納する処理を伴うため、誤って完了ボタン408にタッチしてしまうと、入金の取消処理(後述する入金の事後取消の一例)を実行しなければならなくなり処理時間が増大してしまう。
そこで、本実施形態では、誤操作を防ぐために、完了ボタン408や、貨幣の返却処理を伴うボタン409~411へのタッチが機能するためには、それらのボタンの長押し(ボタンへ継続的にタッチすること。)が必要なようにすることで、誤ってボタンにタッチしてしまうことにより、意図しない状況で収納処理や返却処理が実行されることを防ぐ制御を行う。また、ボタンの長押し中に、そのボタンの表示態様を変化させることで、タッチ中のボタンに対応する処理が実行されたときの影響や、その処理を誤って実行した場合の処理時間のロス、リカバリーに要する手間などへの注意を喚起する。
具体的には、制御部13は、図5に示すようにボタンをタッチしている時間に応じてボタンの表示を変化させ、所定の時間(処理実行確定時間)が経過するまでタッチし続けたときにボタンのタッチを確定させ、ボタンのタッチを有効に機能させる。図5のボタン500は、例えば、貨幣の返却処理を指示するためのボタン(例えば、キャンセルボタン409、紙幣返却ボタン410、硬貨返却ボタン411など)、誤ってタッチすると後に入金などの取消処理を実行しなければならなくなるようなボタン(例えば、完了ボタン408)である。図5(1)は、ボタン500の通常状態、つまり、タッチが開始されていない状態での表示態様を示す。この状態では、例えば、表示部11に表示されたボタン500の背景色は、薄い色で表示されている。次に図5(2)に例示するように、オペレータがボタン500へタッチすると、制御部13は、継続してタッチされている時間に応じた長さの分だけ、ボタン500の背景色をボタンの左側から徐々に濃い色に変化させて表示する。例えば、3秒間の長押しでボタン500のタッチを確定させる設定となっている場合、制御部13は、3秒間連続してタッチされると、ボタン500全体の背景色が濃い色に変化するように、例えば0.3秒ごとにボタン500の幅の1/10ずつ、プログレスバーが進行するような態様で濃い色の領域をボタンの左側から右側へ拡大して表示する。図5(3)には、更にオペレータがボタン500にタッチし続けた場合の表示例を示す。図5(4)には、オペレータが処理実行確定時間に亘ってボタン500をタッチし続けた場合の表示例を示す。図示するように、図5の(3)、(4)では、図5(2)と比べて色の変化が進んでいる。なお、オペレータが、途中で指を離したときには、制御部13は、ボタン500の背景色を通常状態に戻す。この場合、オペレータの操作はキャンセルされる。このように、貨幣の返却処理の実行が確定するまで、オペレータにボタン500の長押しを要求し、また、その間、ボタン500の表示をタッチ確定までの時間に応じた表示態様とすることで、返却処理のように時間のロスを招きかねない処理に対する注意を喚起することができる。また、返却処理を実行するまでに猶予を設けることで、誤ってボタン500をタッチしてしまったことに気づいた場合にはキャンセルすることが可能となる。これにより、キャンセルボタン409、紙幣返却ボタン410、硬貨返却ボタン411に対するミスタッチ等の誤操作で、入金処理がやり直しとなり処理時間が長引くことを防止することができる。また、完了ボタン408に対するミスタッチによる入金の取消処理の発生を防止することができる。
また、特に誤操作を防止したいボタンに対して、例えば10秒などの長い処理実行確定時間が設定されている場合であっても、例えば2~3秒間タッチを継続した時点で間違いないと判断できた場合、直ちに当該ボタンに係る処理を実行したい場合がある。そのような場合、例えば、ボタン500へのタッチ開始から所定時間(例えば1秒以上)が経過していることを条件として、オペレータがボタン500にタッチしたまま右方向へスワイプすると(タッチしたまま所定の距離以上なぞる)、制御部13は、直ちにボタン500のタッチを確定させ、ボタン500に係る処理を実行してもよい。また、他の例として、オペレータが、ボタン500に所定時間以上継続してタッチした後に、例えば、2回連続でタッチ(ダブルクリックのような動作)したり、表示部11におけるボタン500以外の領域で所定の方向にスワイプしたりすると、制御部13が、ボタン500のタッチを確定させるようにしてもよい。あるいは、オペレータがボタン500にタッチした状態で所定の方向にスワイプ又はフリックした場合に、制御部13が、処理を即時実行するか否かを選択できるダイアログ画面(図示せず)を表示部11へ表示し、オペレータが即時実行を選択すると、直ちにボタン500へのタッチを確定させ、ボタン500に係る処理を実行するようにしてもよい。これらにより、処理の実行に間違いが無いときには、処理実行確定時間だけ待機することなく直ちに処理を実行することができる。また、ボタン500へのタッチ開始からタッチが継続された状態で所定時間が経過している場合に限り、タッチを直ちに確定させるスワイプ等の操作を有効にすることで、オペレータはスワイプ等を行うまでに一呼吸置くことになる。すると、その間にボタン500へのタッチに誤りが無いかどうかを確認したり、誤りに気付いたりする余地が生まれ、ボタン500へタッチしてすぐにスワイプするという操作が無意識的に行われて誤操作に繋がることを防止することができる。また、オペレータが、ボタン500へのタッチを開始してその状態で所定秒待ってからスワイプを行うという一連の操作を習慣化してしまうことが考えられる。これに対し、ボタン500へのタッチが行われるたびに、制御部13が、タッチ開始からスワイプ等の操作が有効になるまでの時間をランダムに設定し、設定した時間が経過すると、スワイプ等の操作が有効になったことをボタン500又は表示部11の他の領域への表示、あるいは音声出力によってオペレータに通知するようにしてもよい。ランダムに時間を設定することで、あるときには1秒でスワイプ等が有効になり、あるときには最後までスワイプ等が有効にならず処理実行確定時間が経過するまで待機しなければならないことが生じ得るが、一連の操作の習慣化による誤操作を防止する効果が期待できる。また、制御部13がランダムに設定する時間には、例えば、処理実行確定時間が10秒の場合、1~7秒の間で設定するなど上限値と下限値を設けてその範囲でランダムに時間を設定するようにもよい。なお、これらの操作によりタッチを確定させる場合、制御部13は、タッチの確定と同時にプログレスバーの進行をボタン500の右端まで進行させてもよい。
また、タッチの確定を早期化する他の例として、図5(2-1)~図5(4-1)にて例示するように、例えば、オペレータがボタン500に表示されたプログレスバーにタッチしたまま右方向へドラッグすると、制御部13はドラッグした距離に応じてプログレスバーを進行させ、ボタン500の右端までドラッグすると、ボタン500へのタッチを確定させるようにしてもよい。オペレータがボタン500の右端までドラッグせずに途中でドラッグを停止した場合、制御部13は、ドラッグした長さに応じて進行させたプログレスバーの位置に対応する時間が経過したものとして、ボタン500へのタッチが確定するまでの残りの時間の制御を行ってもよい。例えば、処理実行確定時間が10秒で、オペレータがボタン500の左端から4/5の位置までドラッグした場合、制御部13は、タッチ開始から8秒が経過したものとして、その後さらにオペレータによるタッチが2秒間継続されれば、その2秒間に4/5の位置から右端までのプログレスバーを進行させる表示制御を行い、2秒後にボタン500へのタッチを確定させる。これにより、待機時間を短縮し、早急にボタン500へのタッチを確定させることができる。プログレスバーにタッチしたまま所定の方向へ所定の位置まで(例えば、右方向にボタン500の右端まで)指をドラッグする操作には、ある程度、オペレータの継続的な注意が要求されると考えられるため、無意識な操作による誤操作を防止する効果が期待できる。また、ドラッグした距離に応じてプログレスバーを進行させることで、ボタン500の右端までドラッグするのは面倒だが10秒は待てないといった心理に対し、例えば、残り1~2秒のところまでドラッグして後は時間の経過を待つといった操作が可能となり、オペレータの利便性を向上することができる。また、ボタン500へタッチしてそのままボタン500の右端までドラッグするという操作が習慣化されることへの対策として、上記のスワイプ操作の場合と同様に、ボタン500へのタッチ開始からタッチしたまま所定時間(例えば、1秒以上)が経過していることを条件として、ドラッグによる待機時間の短縮化を有効とするようにしてもよい。また、制御部13が、ボタン500へのタッチのたびにタッチ開始からドラッグ操作が有効になるまでの時間をランダムに設定し、設定した時間が経過すると、表示部11への表示等によりドラッグ操作が有効になったことをオペレータに通知するようにしてもよい。これにより、ボタン500へのタッチとその後のドラッグ操作の習慣化による誤操作を防止することができる。
なお、ボタンの機能を有効にするまでのタッチ時間(ボタンのタッチを確定させるために必要な時間、つまり、処理実行確定時間)は、設定により変更が可能である。例えば、記憶部14には、図6に例示する設定テーブルT100が登録されている。設定テーブルT100は、「No」、「画面」、「ボタン」、「処理実行確定時間」、「単位時間」、「表示パターン」、「実行回数」、「操作継続時間」の各項目を有し、画面別、ボタン別に処理実行確定時間、表示制御の処理単位時間、表示パターンを設定することができる(実行回数については後述する)。さらに、設定テーブルT100には、画面およびボタンと対応付けて操作継続時間が記録できる。操作継続時間とは、最初にタッチが開始されてからボタンへのタッチが継続されている時間のことである。例えば、オペレータが紙幣返却ボタン410へタッチすると、操作部12がその操作を受け付け、紙幣返却ボタン410がタッチされたことを示すタッチ信号を制御部13へ出力する。制御部13は、最初にタッチ信号を取得すると、記憶部14の設定テーブルT100を参照し、紙幣返却ボタン410について設定された処理実行確定時間(例えば10秒)を読み出し、操作継続時間のカウントを開始する。操作部12は、紙幣返却ボタン410へのタッチが継続する間、紙幣返却ボタン410に関するタッチ信号を制御部13へ出力し続ける。制御部13は、タッチ信号を操作部12から取得している間、読み出した処理実行確定時間が経過するまで、設定テーブルT100における紙幣返却ボタン410の「操作継続時間」項目の値を時々刻々とカウントした時間で更新しながら操作継続時間のカウントを継続し、図5(1)~図5(4)で例示するようにカウントした操作継続時間に応じて紙幣返却ボタン410の表示態様を変化させる。例えば、設定テーブルT100で処理実行確定時間が10秒、単位時間が1秒に設定されていれば、制御部13は、1秒ごとに1/10ずつ紙幣返却ボタン410の背景色の変化を進行させる。なお、通常状態の背景色や紙幣返却ボタン410へのタッチ中にどのように背景色の表示態様を変化させるかについては、例えば、それらを規定した情報が表示パターンとして予め記憶部14に登録されていて、設定テーブルT100の「表示パターン」項目には、登録された表示パターンの何れか(例えばパターン2)が設定される。通常状態の背景色が薄い青色で、タッチ中に拡大表示される背景色が濃い青色がパターン2として登録されている場合、制御部13は、この設定内容に基づいて、紙幣返却ボタン410の背景色を薄い青色で表示し、その上に、操作継続時間に応じた長さの濃い青色のプログレスバーの表示を行う。そして、操作継続時間のカウントを開始してから処理実行確定時間が経過すると、制御部13は、紙幣返却ボタン410へのタッチが確定したことを決定し、紙幣返却ボタン410に対応する処理(紙幣の返却処理)の実行を指示する紙幣処理指示情報を生成し、生成した紙幣処理指示情報を紙幣処理ユニット2の制御部2eへ出力する。制御部2eは、紙幣処理ユニット2を制御して紙幣の返却処理を実行する。また、オペレータが、処理実行確定時間が経過する前に指を離したときには、操作部12から制御部13へのタッチ信号の出力が中断される。タッチ信号が操作部12から出力されなくなると、制御部13は、操作継続時間のカウントを停止し、設定テーブルT100における紙幣返却ボタン410の「操作継続時間」項目の値に0を設定する。この場合、紙幣返却ボタン410へのタッチが確定することが無いため、制御部13は、紙幣処理指示情報を紙幣処理ユニット2の制御部2eへ出力しない。そのため紙幣処理ユニット2による紙幣の返却処理は実行されない。また、タッチ信号が操作部12から出力されなくなると、制御部13は、紙幣返却ボタン410の背景色を通常状態(図5(1))に戻す。また、例えば、オペレータがボタン500にタッチしたままスワイプすることで直ちにタッチを確定させる場合、制御部13は、操作部12を通じてスワイプが行われたことを検出すると、カウント中の操作継続時間に処理実行確定時間を設定する。なお、設定テーブルT100に「操作継続時間」項目の代わりに「残り時間」項目を設け、処理実行確定時間から制御部13がカウントしている操作継続時間を減算した値を「残り時間」項目に記録するようにしてもよい。また、操作継続時間(又は処理実行確定時間から操作継続時間を減算した残り時間)は、必ずしも設定テーブルT100に記録する構成とする必要は無く、記憶部14の他の記憶領域に記録するようにしてもよい。
また、オペレータがボタン500のタッチを開始した後に指を離した場合の表示態様については、上記のとおり、それまでの操作がキャンセルされ通常状態に戻る表示態様のほか、指を離している時間に応じた長さの分だけプログレスバーの進行が逆方向へ戻り(濃い色の長さが短くなる。)、オペレータがタッチを再開すると、戻った位置から再び、タッチ時間に応じた長さの分だけ右方向へ進行するといった表示態様であってもよい。あるいは、オペレータが指を離すと、プログレスバーの進行を一旦停止し、所定時間以内にタッチが再開されなければ、それまでのタッチをキャンセルしてボタン500の表示態様を通常状態に戻し、所定時間以内にタッチが再開されると、一旦停止した位置から再び、タッチ時間に応じた長さの分だけ右方向へ進行するといった表示態様であってもよい。また、プログレスバーの進行方向は、ボタン500の右側から左側へ向けて進行するような表示態様であってもよいし、通常状態におけるボタン500の背景色が濃い色で、ボタンへのタッチ開始とともに薄い色のプログレスバー(例えば通常状態の背景色が青、タッチ時間を表すプログレスバーが水色など)を表示する、又は、全く異なる系統の色のプログレスバー(例えば通常状態の背景色が青、タッチ時間を表すプログレスバーが赤色など)を表示する等であってもよい。さらにプログレスバーの表示は、ボタン500の中央部から両側に向かって伸びるような表示態様であってもよいし、タッチ時間に応じて、ボタン500の中心からボタン500の周縁部に向かって複数の線が放射状に伸びたり、円や楕円などの形状が広がったりするような表示態様であってもよい。あるいは、ボタン500の長手方向の両端から中央部に向かってプログレスバーが伸びるような表示態様であってもよいし、ボタン500の周縁部から中心に向かって複数の線が伸びる、又は、大きな円などの形状が中心に向かって収斂してゆくような表示態様であってもよい。また、ボタン500内の範囲で、上記で例示した表示を行うのではなく、表示部11におけるより広い範囲(例えば、画面の全体)を使って、プログレスバー等の表示を行ってもよい。また、長押しが必要なボタンは通常状態では輪郭表示のみとし、長押しが必要ないボタンは当初より内側を塗りつぶし、長押しが必要であることをわかるようにしても良い。これらの表示態様は表示パターンとして予め記憶部14に登録されており、設定テーブルT100の「表示パターン」項目には、画面別、ボタン別に何れかの表示パターンが設定される。
また、上記の説明では、オペレータが継続してボタン500にタッチしている時間に応じて、ボタン500の表示態様を変化させることとしたがこれに限定されない。例えば、オペレータは、ボタン500を継続してタッチしておく必要は無く、オペレータが最初にボタン500に触れると時間のカウントが開始され、その後、オペレータが指を離しても、制御部13は、タッチが継続されているものとみなして操作継続時間のカウントを継続し、ボタンへのタッチが確定するまでの時間(処理実行確定時間)が経過したら返却処理等を開始するといった制御であってもよい。返却処理を開始するまでのカウントダウンの間、制御部13は、図5(1)~図5(4)の例と同様にして、ボタン500の背景色を変化させてもよいし、図7(1)~図7(4)に例示するように、ボタン500上に数字をカウントアップ表示(例えば、ボタンタッチ後、0~10まで、1秒ごとにカウントアップする。)又は、カウントダウン表示(例えば、ボタンタッチ後、10~0まで、1秒ごとにカウントダウンする。)してもよい。また、制御部13は、ボタン500上(又は、表示部11における他の領域)にて、数字のカウントアップ又はカウントダウンとプログレスバー進行の両方の表示を並行して行ってもよいし、何れか1つの表示をボタン500上にて行い、他方の表示を表示部11におけるボタン500以外の領域において行ってもよい。また、図8に例示するように、数字のカウントの途中でオペレータがボタン500に再タッチすると、制御部13は、カウントダウンをキャンセル又は一時停止してもよい。再タッチ時にキャンセルとなるか一時停止となるかは表示パターンの設定において定められていてもよいし、再タッチ時に何れかを選択できても良い。例えば、図8(3)、図8(4)に例示するように、再タッチ時(図8(3))に、制御部13が選択メニュー501を表示し(図8(4))、オペレータにキャンセル、一時停止の何れかを選択させてもよい。このとき、制御部13は、再タッチにより、操作継続時間のカウントを一時停止して、選択メニュー501を表示してもよい。オペレータが一時停止ボタン502にタッチすると、制御部13は、操作継続時間のカウントとボタン500の表示態様の変化を中断する(図8(5-1))。オペレータがキャンセルボタン503にタッチすると、制御部13は、操作継続時間のカウントを終了し、ボタン500の表示態様を通常状態に戻す(図8(5-2))。また、選択メニュー501を表示する色や場所、選択メニュー501の形状は表示パターンの設定において定められていてもよいし、その設定は変更できてもよい。例えば、選択メニュー501を固定した位置に所定の色および形状で表示してもよいし、ランダムに色、形状、表示位置を変更することで、注意を喚起し、慣れによる不用意な操作ミスを防ぐようにしてもよい。また、一時停止ボタン502がタッチされた場合、所定時間、再タッチが無ければキャンセルボタン503がタッチされたときと同様に扱ってもよいし、再タッチ時に、再開とキャンセルの何れかを選択することができる選択メニュー501と同様の選択メニュー(図示せず)を表示し、オペレータに何れかを選択させるようにしてもよい。そして、再開が選択された場合には、制御部13は、操作継続時間のカウントを一時停止した時間から再開し、ボタン500の表示態様の制御を中断したところから再開する。なお、図6の設定テーブルT100に記載した設定は一例である。例えば、処理実行確定時間には、5秒未満の時間、5~10秒の間の時間が設定されてもよいし、10秒より長い時間が設定されてもよい。また、処理実行確定時間には、3.5秒など1秒未満の値を含む時間が設定されてもよい。単位時間についても0より大きい任意の秒数(1秒未満の値を含んでもよい。)を設定することができる。
以上、入金処理を例として、誤操作防止の表示制御の説明を行ったが、業務メニュー画面302から実行可能で、誤操作防止の表示制御が適用されることが望ましい処理には、例えば、以下のようなものがある。
(事後取消や事後訂正)
記憶部14には、取引した業務(例えば、入金や出金)ごとに取引情報が記憶されており、業務メニュー画面302から訂正ボタン306にタッチすると表示される処理画面(図示せず)を操作することにより取引情報の取消又は訂正をすることができる。取引情報の取消や訂正は、データ処理のみならず、現物の取引を伴う。入金の事後取消を例にすると、入金により図示しない収納部に収納した額と同額の貨幣を出金することとなる。設定や装置の仕様にもよるが、取り決めにより、額面が合えばよいとして処理するほか、入金時の紙幣の枚数構成と一致させるように処理する場合や、貨幣の収納場所と取引とが関連づいて管理できている場合には、入金時と同じ貨幣媒体を出金させることも可能である。入金時と同じ媒体であるかは、紙幣の場合、記番号を参考に行うことができる。取消や訂正は、気軽に出来てしまうと管理が煩雑になるためやむを得ずに行うべきである。取消や訂正など慎重に行うべき処理の実行を指示するボタンに対し、図5、図7~図8で説明したような誤操作防止の表示制御を適用することにより、オペレータに注意を喚起し、慎重で正確な操作を促すことができる。
(データ削除)
記憶部14に記録されたデータの管理を行う業務で、1件削除する機能と全件削除する機能とがある。データとしてはオペレータデータや科目名称、一括金名称、分類入金名称などが挙げられる。全件削除の方が処理としての重要度は高く、誤操作した場合の影響は大きい。このデータ削除の実行を指示するボタンに対し、本実施形態の誤操作防止の表示制御を適用することができる。例えば、1件のデータを削除する場合には2秒間の長押しによって操作が有効になるよう設定を行い、データを全件削除する場合には5秒間の長押しを必要とするよう設定する。これにより、オペレータに、データ削除の処理が、重要で影響の大きい操作であることを通知することができる。また、長押し中のキャンセルや一次停止を可能とすることで、万が一、誤操作によりデータ削除に係るボタンをタッチしてしまったような場合でも、その誤操作を取り消したり保留したりすることができる。
(出金)
出金ボタン304にタッチして行われる出金処理の場合にも誤操作があると、一旦出金した貨幣を入金してから、再度、出金をやり直す必要があり時間のロスが生じる。出金を指示するボタンに対し、本実施形態の誤操作防止の表示制御を適用することができる。例えば、高額現金の出金は重要なため、出金の金額が高額になるほど長時間の長押しや待機が必要となるような設定をしてもよい。例えば、出金金額の伝票でオペレータにより指定された出金金額から入金金額の伝票でオペレータにより指定された金額を減じた差額が実際に出金する金額となるので、この差額が閾値よりも高額であれば長押しが必要となるようにしてもよいし、この差額が高額であるほど長時間の長押しが必要となるように設定してもよい。その際、オペレータのセキュリティランクに応じて出金できる限度額が定められているので、オペレータのセキュリティランクに応じた限度額に対して、その50%以上の出金を高額扱いとしてもよいし、一律に高額となる金額を設定してもよい。また、出金を伴う、両替やカセット取出しなどの処理を行うためのボタンに誤操作防止の表示制御を適応してもよいし、高ランクのオペレータだけが実施できる業務に係るボタンに誤操作防止の表示制御を適用してもよい。
(装置切り離しや縮退)
貨幣処理機1の一部のユニットを切り離したり縮退したりすることができる。縮退等を行うと、貨幣処理機1の機能が使用できなくなる。縮退等により実施できなくなる業務は、再接続で復旧させるまで時間を要すため、誤操作防止として、縮退等を指示するボタンに本実施形態の誤操作防止の表示制御を適用してもよい。
<誤操作防止の表示制御2(入出金可能額(枚数)の表示制御)>
次に、図9~図10を参照して、誤操作を防止するための他の処理について説明する。この処理では、入金ボタン303や出金ボタン304に入金や出金が可能な貨幣の枚数や金額を表示し、実行不可能な入金や出金の操作を防止する。例えば、貨幣処理機1では、ログイン前の待機画面に機内在高表示、貨幣が満杯まで充填されているか又は空の状態かを知らせる情報が表示される場合があるが、オペレータは十分な確認をせずに認証を行い、各処理画面へ遷移し、入金や出金の操作を行うことがある。例えば入金処理の場合、オペレータは、図4に例示する入金処理画面400を用いて入金の操作を行う。入金された貨幣が満杯の状態であれば、現金の計数後に満杯のため入金した貨幣が収納できないことが判明する。この場合、入金の取消処理や、介入処理による図示しない収納部の現金の回収や移動により対応する必要が生じる。入金の取消処理の場合は返却動作となり、入金に係る貨幣を収納可能な状態とした後に再度入金処理を行う。また、回収処理を行う際に、回収処理の実施が可能なオペレータの認証が必要となる場合、そのようなオペレータへ認証の依頼をすることとなり入金処理の完了までに余計な時間を要する。一方、出金処理の場合、オペレータの操作により図示しない出金処理画面に遷移し、払出金額を入力後、払出を指示するボタンへのタッチにより、出金処理となるが、例えば、所望の金種が不足する場合、別の金種での出金、出金の取消処理や介入処理による図示しない収納部への現金の補充や移動を行う必要がある。さらに現金の補充や移動の際には、これらの処理を実施することができるオペレータの認証が必要となる場合があり、出金処理の完了まで余計な時間を要する。これに対し、本実施形態の入出金可能額(枚数)の表示制御では、図3に例示する業務メニュー画面302にて、入金ボタン303、出金ボタン304、両替ボタン305、訂正ボタン306などの入金処理や出金処理を伴うボタンに貨幣の収納状態を示す収納状態情報を表示し、貨幣処理機1が現在収納している貨幣の量では直ちに実行することができない入金処理や出金処理が実行されることを防止する。
図9を参照して入金処理の誤操作を防止するための表示制御について説明する。図9に制御部13による入金ボタン303への収納状態情報の表示の一例を示す。例えば、入金ボタン303の上辺に沿って内側にフル表示エリア303Fと、その下側にニアフル表示エリア303NFとを設け、フル表示エリア303Fには、金種別に各金種が満杯かどうかを示すアイコン303-1~303-9を表示し、ニアフル表示エリア303NFには、金種別に各金種が満杯に近い状態かどうかを示すアイコン303-11~303-19を表示する。また、入金時にはつり銭が出金されることがあるため、例えば、入金ボタン303の下辺に沿って内側にエンプティ表示エリア303Eと、その上側にニアエンプティ表示エリア303NEとを設け、エンプティ表示エリア303Eには、金種別に各金種が空の状態かどうかを示すアイコン303-31~303-39を表示し、ニアエンプティ表示エリア303NEには、金種別に各金種が空に近い状態かどうかを示すアイコン303-21~303-29を表示してもよい。
アイコン303-1,11,21,31は貨幣処理機1内に収納されている1円硬貨の収納状態を示し、アイコン303-2,12,22,32は5円硬貨の収納状態、アイコン303-3,13,23,33は10円硬貨の収納状態、アイコン303-4,14,24,34は50円硬貨の収納状態、アイコン303-5,15,25,35は100円硬貨の収納状態、アイコン303-6,16,26,36は500円硬貨の収納状態、アイコン303-7,17,27,37は千円券の収納状態、アイコン303-8,18,28,38は五千円券の収納状態、アイコン303-9,19,29,39は万円券の収納状態をそれぞれ示している。
例えば、100円硬貨が満杯であれば、アイコン303-5には「F」が表示され、アイコン303-15には満杯となるまでの枚数(又は金額)「0」が表示される(又は「0」の表示を省略し空欄表示としてもよい。)。例えば、500円硬貨が満杯でなければ、アイコン303-6には「F」が表示されず、アイコン303-16には満杯となるまでの枚数(又は金額)「XXX」が表示される。他の金種についても同様である。例えば、その金種が満杯であれば、アイコン303-1~303-9のうちの対応するアイコンでは「F」が表示され、アイコン303-11~303-19のうちの対応するアイコンでは「N」の部分に「0」や空欄が表示される。例えば、ある金種が満杯でなければ、アイコン303-1~303-9のうちの対応するアイコンでは「F」が表示されず、アイコン303-11~303-19のうちの対応するアイコンでは「N」の部分に満杯までの枚数や金額が表示される。なお、満杯までの枚数等に閾値を設け、各金種が満杯となるまでの枚数が閾値未満となると、アイコン303-11~303-19に満杯となるまでの枚数等を表示し、満杯となるまで余裕がある状況では、枚数等の表示を行わないといった表示態様であってもよい。また、アイコン303-11~303-19には、満杯までの枚数等を表示する代わりに、満杯まで残りわずかであることを示すために単に「N」を表示してもよい。また、アイコン303-1~303-9のうち満杯でない金種については、アイコン自体を表示しなくてもよい。アイコン303-1~303-9の表示・非表示によって各金種が満杯かどうかを表示する場合、「F」の表示は行わなくてもよい。同様にアイコン303-11~303-19のうち満杯となるまで余裕がある金種については、アイコン自体を表示しなくてもよい。アイコン303-11~303-19の表示・非表示によって各金種が満杯に近い状態かどうかを表示する場合、満杯となるまでの枚数や「N」の表示は行わなくてもよい。また、アイコンの表示・非表示によって、満杯や満杯に近い状態であることを示す場合、各金種のアイコンの表示位置は金種ごとに固定されていてもよいし、右詰め又は左詰めなどで表示されてもよい。満杯や満杯に近い状態の金種のアイコンだけを表示し、不必要なアイコンを非表示とすることで、注意喚起の効果を向上することができる。
また、ある金種が空であれば、アイコン303-31~303-39のうちの対応するアイコンでは「E」が表示され、アイコン303-21~303-29のうちの対応するアイコンでは「N」の部分に「0」や空欄が表示される。ある金種が空でなければ、アイコン303-31~303-39のうちの対応するアイコンでは「E」が表示されず、アイコン303-21~303-29のうちの対応するアイコンでは「N」の部分に空の状態となるまでの枚数や金額が表示される。空の状態となるまでの枚数等に閾値を設け、各金種が空となるまでの枚数が閾値未満となると、アイコン303-21~303-29に空の状態となるまでの枚数等を表示し、空の状態となるまでに余裕がある状況では、枚数等の表示を行わないといった表示態様であってもよい。また、アイコン303-21~303-29には、空となるまでの枚数等を表示する代わりに、空まで残りわずかであることを示すために単に「N」と表示してもよい。また、アイコン303-31~303-39のうち空でない金種については、アイコン自体を表示しなくてもよい。アイコン303-31~303-39の表示・非表示によって各金種が空の状態かどうかを表示する場合、「E」の表示は行わなくてもよい。同様にアイコン303-21~303-29のうち空に近くない貨幣については、アイコン自体を表示しなくてもよい。アイコン303-21~303-29の表示・非表示によって各金種が空に近い状態かどうかを表示する場合、空となるまでの枚数や「N」の表示は行わなくてもよい。また、アイコンの表示・非表示によって、空や空に近い状態であることを示す場合、各金種のアイコンの表示位置は固定されていてもよいし、右詰め又は左詰めなどで表示されてもよい。空や空に近い状態の金種のアイコンだけを表示し、不必要なアイコンを非表示とすることで、注意喚起の効果を向上することができる。
収納状態情報の他の表示態様として、フル表示エリア303Fとニアフル表示エリア303NFと1つにまとめてフル表示エリア303Fだけを設けて、アイコン303-1~303-9を表示するようにし、例えば、1円硬貨が満杯であればアイコン303-1に「F」を表示し、満杯でなければアイコン303-1に満杯となるまでの枚数を表示するようにしてもよい。同様に、エンプティ表示エリア303Eとニアエンプティ表示エリア303NEを1つにまとめて、各金種別のアイコンには、その金種の貨幣が空となった場合には「E」を表示し、空でなければ空の状態となるまでの枚数を表示するようにしてもよい。また、紙幣のアイコンの表示に関し、アイコン内に紙幣を模した図形(例えば、アイコン303-9の場合の図形303-91)を表示せずに、日本の紙幣のように色の特徴がある場合には、例えば、万円券に対応するアイコン303-9,19、29、39の背景色を茶色、五千円券に対応するアイコン303-8,18、28、38の背景色を紫色、千円券に対応するアイコン303-7,17、27、37の背景色を緑色で表示してもよい。また、制御部13は、背景色を各紙幣に対応する色で表示するのではなく、アイコンの枠線を各紙幣に対応する色で表示してもよい。また、制御部13は、フル表示エリア303Fとニアフル表示エリア303NFについては、背景色を各紙幣に対応する色で表示し、エンプティ表示エリア303Eとニアエンプティ表示エリア303NEについては、アイコンの枠線を各紙幣に対応する色で表示するようにしてもよい。また、アイコンの枠線を各紙幣に対応する色で表示する場合、例えば、制御部13は、「F」や「N」、満杯あるいは空までの数字を各紙幣に対応する色で表示するようにしてもよい。また、制御部13は、図9に例示する各金種のアイコンに代えて、フル表示エリア303F、ニアフル表示エリア303NF、フル表示エリア303F、ニアフル表示エリア303NFの各エリアに、枠線または背景を金種別の色で表示した矩形等の領域を設け、各領域に例えば、金種別の色で満杯か否か、満杯までの枚数、空か否か、空の状態までの枚数などを表示するようにしてもよい。このように入金ボタン303に収納状態情報を表示することで、入金処理の実行可否が把握でき、満杯やそれに近い状態にある入金不可能な貨幣の入金処理の実行を防止することができる。また、入金ボタン303への収納状態情報の表示態様に関し、様々な例を記載したが、例えば、これら様々な表示態様の各々は個別の表示パターンとして予め記憶部14に登録され、これらの表示パターンのうちの何れかが、設定テーブルT100において入金ボタン303と対応付けて設定される。そして、制御部13は、設定テーブルT100において入金ボタン303と対応付けて設定された表示パターン(例えば図6のパターン4)に基づいて、入金ボタン303に収納状態情報を表示する。
次に図10を参照して出金処理の誤操作を防止するための表示制御について説明する。図10に制御部13による出金ボタン304への収納状態情報の表示の一例を示す。例えば、制御部13は、出金ボタン304に、貨幣処理機1の収納金額に基づく、オペレータのセキュリティランクに応じた出金限度額を表示する。例えば、あるオペレータの出金限度額が20万円であり、貨幣処理機1内に収納されている万円券が20枚以上であるとする。この場合、制御部13は、図10(a)に例示するように万円券の図形304-11と出金限度額が20万円であることを示す「20」を表示したアイコン304-1を出金ボタン304内の所定の位置に表示する。アイコン304-1の表示位置は任意に設定できてもよい。また、「20」の表示については、貨幣処理機1内に収納されている各金種の貨幣の合計を表示してもよいし、金種ごとにその金種の収納枚数を表示したアイコンを表示してもよい。また、金種の収納枚数は、機内の枚数だけではなく、手許に存在する枚数が加算された値が表示されてもよい。また、オペレータの出金限度額が20万円であり、貨幣処理機1に収納されている万券が15枚しか存在しないとする。この場合、制御部13は、出金ボタン304のアイコン304-1において「20」の代わりに「15」を表示する。この状態で15万円を出金したならば「15」の代わりに「0」が表示され、その後、5万円が入金されたなら「0」の代わりに「5」が表示される。また、制御部13は、貨幣処理機1に収納されている金額に代えて、オペレータの出金限度額のみを表示するようにしてもよいし、オペレータの出金限度額と貨幣処理機1に収納されている金額とを併記して表示してもよい。出金限度額と収納金額を併記して表示する例を図10(b)に示す。図10(b)のアイコン304-2内の「0」は機内の収納金額を示し、カッコ内の数字「30」はオペレータの出金限度額を示す。また、収納金額が「0」の場合、その金種が払出せない旨をアイコン304-2内、又は、出金ボタン304内、又は、出金ボタン304外の所定の位置に表示してもよい。尚、図10では、出金ボタン304を例に説明を行ったが、両替ボタン305についても同様の表示を行うことができる。このように出金ボタン304、両替ボタン305に収納状態情報を表示することで、出金や両替の実行可否を把握することができる。これにより、出金不可能な貨幣の出金処理や両替処理の実行を防止することができる。また、所望ではない金種での出金や両替とならないよう予め必要な金種の補充や移動の準備をすることができる。なお、出金ボタン304への収納状態情報の表示態様に関し、制御部13は、設定テーブルT100において出金ボタン304と対応付けて設定された表示パターン(例えば図6のパターン5)に基づいて、出金ボタン304に収納状態情報を表示する。
以上、誤操作防止の処理について説明した。次に図11~図12を参照して、オペレータがターミナル10を操作して各種処理を行う場合において、実施漏れを防止する処理の説明を行う。
<実施漏れ防止の表示制御>
図11に実施が必須ではない業務に係るボタン600と、実施が必須の業務(以下、必須業務と記載する場合がある。)に係るボタン700の表示例を示す。一例として、必須業務ではないボタン600については、業務が実施済みであるか未実施であるかに関わらず表示を変化させずに、必須業務に係るボタン700については、業務が実施済みの場合と未実施の場合とで異なる表示をさせる場合について説明する。図11のNo1にボタン600の表示例を示す。実施が必須ではない業務に係るボタン600の場合、ボタンのタッチ前、タッチ後を通じて、表示態様に変化はない。一方、実施が必須の業務に係るボタン700の場合、ボタンのタッチ前と、タッチ後とで表示態様が変化する。No2~7にボタン700の表示例を示す。以下で説明するボタン700の表示制御は、制御部13によって行われる。No2に示す表示例では、ボタンのタッチ前には、ボタン700の背景色が薄い色(例えば、薄いオレンジ色)で表示され、ボタンのタッチ後には、背景色が同系列の濃い色(例えば、濃いオレンジ色)で表示される。ボタン700の背景色(この例の場合、オレンジ色)は、必須業務であることを示す色として周知されているものであってもよい。この表示態様であれば、ボタン700の背景色により、必須業務に係るボタンをタッチしたかどうかを把握することができ、背景色が薄い色の場合、必須業務が未実施であることに気づくことができる。これにより、必須業務の実施漏れを防止することができる。また、ボタン700に係る業務が重要な業務の場合、処理実行確定時間をかけてボタン700の背景色を薄い色から濃い色へ変化させ、処理実行確定時間の経過後にボタン700へのタッチを確定させるよう制御することで、誤操作防止の機能を兼ね備えた表示態様とすることができる。
No3に示す表示例では、ボタンのタッチ前には、ボタン700の背景色が濃いオレンジ色で表示され、ボタンのタッチ後には、背景色が濃い青色で表示される。この表示態様の変化により、必須業務の実施状況を把握することができ、背景色がオレンジ色の場合、必須業務が未実施であることに気づくことができる。なお、No3の場合であっても、例えば背景色をオレンジ色から青色に変化させる過程を、青色のプログレスバーの進行によって表現することにより、誤操作防止の機能を兼ね備えた表示態様とすることができる。No4に示す表示例では、ボタンのタッチ前には、ボタン700の背景色が薄いオレンジ色で表示され、ボタンのタッチ後には、背景色が濃い青色で表示される。No4の場合にもタッチ時間に応じてプログレスバーの表示等を行うことにより、誤操作防止の機能を兼ねさせることが可能である。
No5に示す表示例では、ボタン700に表示欄701が表示され、ボタンのタッチ前には、表示欄701にチェック印が表示されず、ボタンのタッチ後(処理の実行後)には、チェック印が表示される。この表示態様の変化により、オペレータは、必須業務の実施状況を把握することができ、チェック印が表示されていないことに基づいて、必須業務が未実施であることに気づくことができる。
No6に示す表示例では、ボタンのタッチ前には、ボタン700の背景色が薄い青色で表示され、ボタンのタッチ後には、背景色に濃い青色のプログレスバーが表示され、最後には元の薄い色に戻る。また、ボタンのタッチ後には、表示欄701にチェック印が表示される。この表示態様の変化により、必須業務の実施状況を把握することができる。また、処理実行確定時間をかけてプログレスバーを進行させる表示を行うことで、誤操作防止の機能を兼ね備えた表示態様とすることができる。No7に示す表示例では、ボタンのタッチ前には、ボタン700の背景色が薄い青色で表示され、ボタンのタッチ後には、背景色が灰色で表示され、表示欄701にチェック印が表示される。この例の場合にも、タッチ時間に応じて背景色を変化させることで実施漏れ防止と誤操作防止の機能を兼ね備えた表示態様とすることができる。対象の必須業務が、1度実行すれば再度行う必要がないものであれば、No7に例示するようにボタン700のタッチ後には背景色を灰色で表示(グレーアウト表示)して、これ以上実行する必要が無いことを表現するようにしてもよい。これらの実施漏れ防止に関する表示態様の各々は個別の表示パターンとして予め記憶部14に登録され、これらの表示パターンのうちの何れかが、設定テーブルT100において、実施漏れ防止の対象となる処理の画面およびボタンと対応付けて設定される。そして、制御部13は、設定テーブルT100において所定の画面およびボタンと対応付けて設定された表示パターン(例えば図6の出金処理画面および釣銭出金ボタンに対するパターン6)に基づいて、ボタンの表示制御を行う。また、制御部13は、対象となるボタンがタッチされるたびに設定テーブルT100における対象となる画面およびボタンに対応する「実行回数」項目の値に1を加算し、この値に基づいて、表示欄701にチェック印を表示する等の制御を行う。具体的には、制御部13は、「実行回数」項目の値が1以上であれば表示欄701にチェック印を表示し、値が0であれば表示欄701にチェック印を表示しない。
実施漏れ防止の表示制御を適用する処理には、次のようなものがある。例えば、貨幣処理機1を用いて開店時に行う処理のうち、回入金や準備金の作成、銀行やショッピングモールの出納係が行う業務、各渉外員やテナント従業員が行う業務などが必須業務である。これらの業務に必要なボタンに図11に例示する実施漏れ防止の表示制御を適用することができる。他の例として、レジ用の釣銭の出金を行う業務について、レジが1日1回しか釣銭出金をさせないようにする場合に、1日の中でレジ担当が交代した場合に実施済かどうかが把握できるようにするために、釣銭出金に用いるボタンに図11に例示する表示制御を適用してもよい。また、貨幣処理機1を新たに導入・設置するときに使用するボタンに対して、実施漏れがないように実施漏れ防止の表示制御を適用してもよい。
<実行回数の表示制御>
次に図12を参照して、実施漏れ防止の変形例として、実行回数の表示制御の説明を行う。この変形例では、ボタンに実行回数を表示する。このような表示は、実施漏れ防止の対象となる処理(例えば、1日のうちに複数回実施しなければならない処理)や実行回数に制限がある処理のボタンの表示制御に好適である。図12に実施回数を表示するボタン800の表示例を示す。図12のNo1、No2、No5に示す表示例では、ボタン800に実行回数を表示する表示欄801が設けられている。未実行時には、表示欄801は空欄又は「0」が表示され、1回実行されると「1」が表示され、n回実行されると「n」が表示される。No1の背景色は濃い色で表示され、No2、No5の表示例では背景色は薄い色で表示される。No2、No5の場合、濃い色のプログレスバー表示を行うことにより、誤操作防止の機能を兼ね備えた表示態様とすることができる。また、n回の実施が要求される業務の場合、表示欄801の数値を確認することにより、オペレータは、実行回数を確認することができる。また、No5の例のように、ボタン800の背景色を必須業務であることを示す色に設定しておくことで、必須業務に対する実施漏れ防止の効果を得ることができる。
図12のNo3、No4に、実施回数に応じて背景色を変える表示例を示す。No3の場合、実行回数が増加する度に、同系の濃い色に変化させる。例えば、未実施状態では、背景色を薄い緑色で表示し、実行回数が増えるたびに徐々に背景色を濃い緑色に変化させる。No4の場合、実行回数に応じて異なる系統の色へ変化させる。未実施状態では、背景色を薄い青色で表示し、実行回数が増えるたびに、薄い青色から薄い緑色、黄色のように変化させてゆく。このような背景色の変化により、オペレータは、業務の実行状況を把握することができる。
図12に例示する表示制御によって、オペレータは、業務を何回ぐらい実施したかを視覚的に把握することができる。実行回数の表示制御は、その業務の実行回数に上限がある場合などに好適である。例えば、ショッピングモールで特定のテナントについて決められた回数(例えば、5回)しか両替ができないように制限したい場合、図6の設定テーブルT100のNo7に例示するように、業務メニュー画面および両替ボタンと対応付けて、「表示パターン」項目に表示パターン7(例えば、図12のNo1のような表示態様)を設定し、「実行回数」項目に両替処理に関する実行回数と上限値を設定する(例えば、図6のNo7の場合、0が実行回数で5が上限値)。制御部13は、この設定に基づいて、業務メニュー画面302の両替ボタン305の表示制御を行う。具体的には、制御部13は、両替ボタン305上に図12のNo1で例示した表示欄801のような表示領域を設け、設定テーブルT100に設定された実行回数を表示欄801に表示する。そして、表示欄801に表示される実行回数が上限値に達すると、制御部13は「両替できません」といったメッセージを表示部11に表示したり、両替ボタン305にタッチできないように制御したりする。例えば、制御部13は、両替ボタン305をグレーアウト表示したうえでタッチが無効となるように制御してもよい。また、図12では表示欄801の値をカウントアップする例を示したが、未実行の場合に表示欄801に上限値を表示し、実行のたびに実行可能残回数を表示するようにしてもよい。また、実行回数や実行済み等の表示は、1日の業務が終わる時にクリアするようにされてもよいし、任意のタイミングでクリアされるように設定できてもよい。また、実行可能残回数のクリアは、オペレータ単位で行ってもよいし、オペレータに関係なく貨幣処理機1が管理する実行可能残回数をクリアしてもよい。
(動作)
次に、図13のフローチャートを参照して、業務メニュー画面302および業務メニュー画面302から遷移した各種処理画面におけるボタンの表示制御の一例について説明する。
まず、オペレータが、各種処理画面のボタンごとに表示制御の設定を行う(ステップS10)。例えば、誤操作防止の表示制御を行う場合、背景色の設定、処理実行確定時間の設定、ボタンをタッチし続けるかどうかの設定、タッチし続ける場合には指を離したときの動作(キャンセルか一時停止か)の設定、タッチし続けない場合には再タッチ時の動作(キャンセルか一時停止か)の設定、入金ボタン303、出金ボタン304、両替ボタン305へ収納状態情報を表示するか否か、その表示態様をどのようにするかの設定を行う。また、実施漏れ防止の表示制御を行う場合、背景色の設定、表示欄701の表示非表示の設定、実施漏れ防止に加えて誤操作防止の表示制御を行うかどうかの設定などを行う。また、実行回数の表示制御を行う場合、背景色の設定、表示欄801の表示非表示の設定、実行回数に加えて誤操作防止の表示制御を行うかどうかの設定、実行回数上限値の設定などを行う。操作部12は、オペレータによる表示制御の設定の入力を受け付ける。制御部13は、操作部12が受け付けたボタン別の表示制御の設定に応じて表示パターンを選定し、選定した表示パターン、実行回数上限値、処理実行確定時間、単位時間を画面別ボタン別に記憶部14の設定テーブルT100に登録する。
次にオペレータが所定の操作を行うと、制御部13は、実行対象の業務に係る処理画面を表示する(ステップS11)。例えば、オペレータが認証など所定の操作を行うと制御部13は、業務メニュー画面302の表示を行う。制御部13は、設定テーブルT100に基づいて、業務メニュー画面302の入金ボタン303、出金ボタン304、両替ボタン305、訂正ボタン306の表示を行う。一例として、業務開始直後で、何れの業務も未実行の状態であるとする。この場合、制御部13は、業務メニュー画面302の各業務に係るボタン(例えば、入金ボタン303)を通常状態で表示する。このとき、入金ボタンについて、設定テーブルT100の「表示パターン」項目にて収納状態情報を表示するような表示パターンが設定されていれば、制御部13は、入金ボタン303に図9に例示するフル表示エリア303Fなどの表示を行う。さらに、オペレータが、実行対象の業務に係るボタンをタッチすると、制御部13は、タッチされたボタンに係る処理画面(例えば、入金処理画面400)を表示する。
次にオペレータが処理画面に表示されたボタンをタッチすると、操作部12がボタンのタッチを検出し(ステップS12)、タッチされたボタンの情報(どのボタンがタッチされたか)を制御部13へ出力する。制御部13は、タッチが検出されたボタンについて誤操作防止設定があるかどうか判定を行う(ステップS13)。例えば、設定テーブルT100の「処理実行確定時間」項目に0秒より大きな値(1秒未満も含む)の値が設定されている場合、制御部13は、誤操作防止設定があると判定し、そうでない場合、誤操作防止設定がないと判定する。誤操作防止の設定がされている場合(ステップS13;Yes)、制御部13は、図5~図8を用いて説明したような誤操作防止の表示制御を行う(ステップS14)。例えば、制御部13は、操作部12が対象となるボタンへのタッチを検出している間は、タッチされている時間に応じてボタンの背景色を徐々に変化させ、処理実行確定時間が経過すると、当該ボタンのタッチが確定された(当該ボタンに係る処理を実行する)と決定する。制御部13は、処理実行確定時間が経過するまでの間はボタンがタッチされたことを保留し、処理実行確定時間が経過すると、初めてボタンのタッチを確定させ、このボタンに係る処理を実行するよう制御部2eと制御部3cに指示する。これにより、オペレータによってタッチされたボタンに係る処理の実行を留保し、その間のキャンセルなどを可能にすることができる。また、処理実行確定時間が経過する途中で、操作部12がオペレータによるボタンタッチの解除を検出すると、制御部13は、ステップS10で設定された設定内容に基づいて、当該ボタンへの操作をキャンセルしてボタンの表示態様を通常状態に戻すか、操作継続時間のカウントを一時停止し、その後のオペレータの操作に応じた制御等を行う。
処理実行確定時間が経過し、ボタンへのタッチが確定すると、あるいは、誤操作防止設定がされていないボタンがタッチされると(ステップS13;No)、制御部13、制御部2eおよび制御部3cのうちの少なくとも何れかが、タッチされたボタンに係る処理(例えば、貨幣の返却処理)を実行する(ステップS15)。
制御部2e等による処理が完了すると、制御部13は、タッチされたボタンについて、実施漏れ防止設定又は実行回数表示設定の少なくとも一方の設定が行われているかどうかを判定する(ステップS16)。例えば、設定テーブルT100の「表示パターン」項目において、実施漏れ防止の表示制御と実行回数の表示制御の何れかを含む表示パターンが設定されている場合、制御部13は、少なくとも一方の設定が行われていると判定し、そうでない場合、何れの設定も行われていないと判定する。何れの設定も行われていない場合(ステップS16;No)、ステップS18の処理に移る。少なくとも一方の設定が行われている場合(ステップS16;Yes)、制御部13は、実行完了に対する表示制御を行う(ステップS17)。例えば、実施漏れ防止の表示制御を行う設定が行われている場合、制御部13は、ボタンの背景色を実行済み後の色で表示したり、図11に例示する表示欄701にチェック印を表示したりする。例えば、実行回数の表示制御を行う設定が行われている場合、制御部13は、ボタンの背景色を実行回数に応じた色で表示したり、図12に例示する表示欄801に実行回数の累計を表示したりする。制御部13は、実行回数等の情報を記憶部14の設定テーブルT100の「実行回数」項目に記録しておく。オペレータが、継続して他の処理を行う場合(ステップS18;Yes)、ステップS11からの処理が繰り返される。他の処理を実行しない場合(ステップS18;No)、オペレータはログアウトして一旦処理を終了する。その後、1日の業務を終了しない場合には(ステップS19;No)、必要に応じてステップS11からの処理が繰り返される。このとき、実施漏れ防止設定や実行回数表示設定が行われているボタンについては、制御部13は、記憶部14の設定テーブルT100に記録した実行回数や実行済みか未実行かの設定に基づいて、各ボタンの表示制御を行う。また、実行回数に制限を設けた場合であって、既に実行回数が上限値に至っている場合、制御部13は、そのボタンを選択不可能に表示したり、そのボタンがタッチされた場合には「すでに制限回数だけ実行済みです」等のメッセージを表示したりする。
1日の業務を終了する場合には(ステップS19;Yes)、制御部13は、全てのボタンの表示態様を通常状態にリセットする(ステップS20)。また、記憶部14に記録された、当日の実行済みか否かの情報、実行回数などの情報を確定(クローズ)させ、翌日には、全ての業務が未実施の状態で開始できるようにする。
(効果)
以上説明したとおり、本実施形態のターミナル10によれば、ボタン(例えば、ボタン303~306、ボタン408~411)に対する操作状態に基づいて、そのボタンの表示態様を変化させる。ボタンの表示態様を変化させることにより、十分な確認を行いつつ業務を遂行することができ、誤操作を防ぐことができる。ここで、操作状態とは、例えば、誤操作防止の表示制御における、連続してボタンにタッチしている時間のことである。あるいは、操作状態とは、誤操作防止の表示制御1の指を離してよい場合におけるボタンのタッチ押下開始から処理実行確定時間が経過するまでの間のタッチの状態(例えば、タッチせずに時間の経過を待つ、再タッチして、キャンセル、一時停止、再実行を選択する等)のことである。また、操作状態とは、ボタンに対して既に実行指示したかどうか、つまり、実施漏れ防止の表示制御における実行済みかどうかのことである。あるいは、操作状態とは、ボタンに対して何回実行指示したか、つまり、実行回数の表示制御における実行回数のことである。また、本実施形態のターミナル10によれば、経験やマニュアルに頼らずに漏れなく業務を実施することができる。具体的には、業務の重要度、影響度の大きさに応じて処理実行確定時間を設定し、ボタンへのタッチの開始から処理実行確定時間が経過するまで処理の実行を留保しつつ、その間にボタンの表示態様を変化させる。これにより、重要な処理項目の実施であることをオペレータへ通知し、処理の実行までに確認の時間を与え、ミスタッチ等の誤操作を防ぐことができる。また、収納状態情報をボタンに表示することで少なくとも現在の貨幣の収納状態では直ちに実行することができない処理の実行を防ぐことができる。また、必須の業務であること及び実施状況をボタンの背景色などによって表示することで、業務が未実施か実施済みであるかを一目で確認でき、漏れのない実施を促進することができる。また、処理の実行回数を表示することで実行状況の把握を容易にする。あるいは、実行可能残回数を表示することで、実行制限までに実行可能な回数の把握を容易にする。
<変形例1>
上記の実施形態では、貨幣処理機1のターミナル10による表示制御を例として説明したが、本実施形態の表示制御の適用先は、貨幣処理機1に限定されない。例えば、銀行などの金融機関のATM(現金自動預け払い機)900が備える情報処理装置に適用して、図14に例示するように、ATM900の表示部901に表示された振込画面のボタン902に対して、上述の誤操作防止の表示制御1を適用してもよい。その際、振り込み金額の大きさに応じて、振込金額が大きい程、処理実行確定時間を長めに設定してもよい。また、時間をかけて入力した振込先などの情報が破棄されてしまうため、ミスタッチで簡単にキャンセルができないようにキャンセルボタン903に対して、誤操作防止の表示制御1を適用してもよい。また、例えば、振込操作に関する1画面目で振込先の選択を行い、2画面目で振込先の口座番号の入力を行い、3画面目で振り込み金額の入力を行い、その次に図14に例示する最終確認画面に遷移するような場合、図14のキャンセルボタン903に対して最も長い処理実行確定時間を設定し、3画面目のキャンセルボタン(図示せず)に対して次に長い処理実行確定時間を設定し、といったように振り込みに係る情報の入力量に応じた処理実行確定時間を設定してもよい。また、所定期間(例えば1カ月)における他口座への振込回数や振込金額の合計をボタン902に表示したり、振込回数や振込金額の合計に対する上限値の設定を行ったりしてもよい。また、オペレータが、自分のPC(personal computer)やスマートフォンを使って、サービスの契約や物品等の購入を行う際にタッチするボタンに対して、誤操作防止の表示制御1を適用し、誤って契約ボタンや購入ボタンをタッチしてしまったようなときに、その誤操作をキャンセルすることができるようにしてもよい。また、プリンターの制御を行うアプリケーションが表示する印刷実行ボタンに誤操作防止の表示制御を適用してもよい。例えば、印刷物の印刷枚数(その時に印刷する印刷物の枚数、又は直前の所定期間における同じオペレータによる印刷枚数の合計)に応じた処理実行確定時間を設定し、プリンターから大量に印刷物を印刷するような場合には、長時間待機しなければ印刷が開始できないような制御とし、無駄な印刷を防止するような目的で用いてもよい。その際、印刷実行ボタンに印刷枚数を表示してもよい。また、印刷先としてPDFファイルを想定していたが、プリンターへの出力設定となっており、意図せず紙に印刷してしまうような誤操作を防ぐため、出力設定に応じてPDFファイルへの出力設定とプリンターへの出力設定とで、印刷実行ボタンを異なる態様(例えば、色)で表示したうえで、例えば、プリンターへの出力設定の場合には、より長い処理実行確定時間が設定できるようにしてもよい。また、例えば、オペレータのPCやスマートフォンにインストールされたアプリケーションの起動に用いるアイコンボタンに対して実施漏れ防止の表示制御を適用してもよい。例えば、オペレータが日々実行しなければならない業務や習慣(日記を書く等)に関係するアプリケーションのアイコンボタンについて、未実施の場合には薄い色で表示し、実施済みの場合には濃い色で表示するなどの表示制御を行う。これにより業務等の実施忘れを回避することができる。
<変形例2>
また、操作に用いるボタンが表示部11に表示されるソフトウェアボタンでは無く、ハードウェアボタン(操作部12)の場合でも、本実施形態の誤操作防止の表示制御、実施漏れ防止の表示制御、実行回数の表示制御、入出金可能額の表示制御を行うことができる。例えば、誤操作防止の場合、表示部11の一部(又は表示部11の全体であってもよい。)に1つのハードウェアボタンに対応する表示領域を設け、オペレータが何れかのハードウェアボタンを押下すると、上記の実施例で説明したように押下時間に応じて表示部11における対応する表示領域の表示態様を変化させるような制御を行う。例えば、実施漏れ防止の表示制御の場合、ハードウェアボタンごとに対応する表示領域を表示部11の表示範囲内に設け、各表示領域には対応するハードウェアボタンに係る処理の実施状況を図11で例示したような表示態様で表示し、実行回数の表示制御の場合、表示部11の対応する表示領域に各ハードウェアボタンに係る処理の実施回数を図12で例示したような表示態様で表示する。また、入出金可能額の表示制御の場合、表示部11に入金又は出金を伴う処理の実行を指示するハードウェアボタンごとに対応する表示領域を設け、入金又は出金に係る収納状態情報をそれぞれ図9、図10で例示したような表示態様で表示する。
<変形例3>
上記実施形態の誤操作防止の処理1では、オペレータのボタンへのタッチ時間に応じて、ボタンの表示態様を変化させることとしたが、ボタンの表示態様を変化させることに代えて又は加えて、制御部13は、音声出力によって時間の経過をオペレータに報知してもよい。例えば、制御部13は、ボタンへのタッチ開始から処理実行確定時間が経過するまでの間、タッチ開始からの経過時間を音声で出力したり、処理実行確定時間経過までの残り時間をカウントダウンする音声を出力したりするよう制御してもよい。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。また、この発明の技術範囲は上記の実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
各実施形態に記載の情報処理装置及びプログラムは、例えば以下のように把握される。
(1)第1の態様に係る情報処理装置(例えば、ターミナル10)は、外部からの操作を受け付ける操作受付領域(ボタン)を有する操作部12と、前記操作受付領域が受け付けた操作に応じた処理を実行する制御部13と、を有し、前記制御部13は、前記操作部12が前記操作受付領域にて前記操作を受け付けてから所定時間(処理実行確定時間)が経過した後に、前記処理の実行態様(実行、取り消し)を決定し、決定した前記実行態様に基づいて前記処理の実行を制御(制御部2e等への紙幣処理指示情報等の出力)し、さらに、前記操作を受け付けてから前記所定時間が経過するまでの間には、前記操作を受け付けてから経過した時間に応じた報知(ボタン等の表示制御、音声出力によるカウントダウン等)を行う。
(2)第2の態様に係る情報処理装置は、(1)の情報処理装置であって、前記制御部13は、前記操作部12が前記操作受付領域(ボタン)にて前記所定時間の経過を中断する操作を受け付けると(図8(5)にて一時停止ボタン502へのタッチ)、前記処理の実行を保留する(図8(5-1))。
(3)第3の態様に係る情報処理装置は、(1)~(2)の何れかの情報処理装置であって、前記制御部13は、前記操作部12が前記操作受付領域にて前記所定時間の経過前に前記処理の実行を中止する操作を受け付けると(図8(4)にてキャンセルボタン503へのタッチ)、前記処理の実行を取り消す(図8(5-2))。
(4)第4の態様に係る情報処理装置は、(1)~(3)の何れかの情報処理装置であって、前記操作受付領域と前記所定時間とが対応付けて設定された設定テーブルT100を記憶する記憶部14をさらに備え、前記制御部13は、前記操作部12が前記操作受付領域(ボタン)にて前記操作を受け付けると、前記設定テーブルから当該操作受付領域に対応する前記所定時間を読み出して、前記操作を受け付けてから読み出した前記所定時間が経過するまでの間、前記操作を受け付けてから経過した時間(操作継続時間)をカウントするとともに、前記経過した時間または前記所定時間が経過するまでの残り時間を報知する。
(5)第5の態様に係る情報処理装置は、(1)~(4)の何れかの情報処理装置であって、前記制御部13は、前記処理に係る前記操作受付領域(例えば、操作部12がタッチパネルで構成されている場合の表示部11に表示されたボタン)の表示態様、又は、当該操作受付領域に対応する表示領域(ハードウェアボタンに対応する表示部11に設けられた表示領域)の表示態様を変化させることによって、当該処理が実行されたか否かを視認可能に表示する(実施漏れ防止の表示制御)。
(6)第6の態様に係る情報処理装置は、(1)~(5)の何れかの情報処理装置であって、前記制御部13は、前記処理の実行回数または実行可能な回数を、前記処理に係る前記操作受付領域(例えば、操作部12がタッチパネルで構成されている場合の表示部11に表示されたボタン)、又は、当該操作受付領域に対応する表示領域に表示する(実行回数の表示制御)。
(7)第7の態様に係る情報処理装置は、(1)~(6)の何れかの情報処理装置であって、前記処理の実行可否を示す情報(図9における入金に対するフルの表示、出金に対するエンプティの表示、図10(a)における出金限度額の表示、図10(b)における収納金額の表示など)と、前記処理が実行不可となるまでの条件(図9におけるフルまでの貨幣の枚数や金額、エンプティまでの貨幣の枚数や金額、図10(a)における出金限度額の表示、図10(b)における収納金額の表示など)又は実行不可が近づいていることを示す情報(図9にてフルやエンプティまでの貨幣の枚数や金額を表示せずに、単にNを表示する)とを、当該処理に係る前記操作受付領域(例えば、操作部12がタッチパネルで構成されている場合の表示部11に表示されたボタン)、又は、当該操作受付領域に対応する表示領域(ハードウェアボタンに対応する表示部11に設けられた表示領域)に表示する。
(8)第8の態様に係るプログラムは、コンピュータに、外部からの操作を受け付ける操作受付領域を通じて前記操作を受け付ける手段、前記操作受付領域が受け付けた操作に応じた処理を実行する手段、として機能させ、前記処理を実行する手段は、前記操作を受け付ける手段が前記操作受付領域を通じて前記操作を受け付けてから所定時間が経過した後に、前記処理の実行態様を決定し、決定した前記実行態様に基づいて前記処理の実行を制御し、さらに、前記操作を受け付けてから前記所定時間が経過するまでの間には、前記操作を受け付けてから経過した時間に応じた報知を行う。
1・・・貨幣処理機、2・・・紙幣処理ユニット、3・・・硬貨処理ユニット、4・・・券類投函ポスト、5・・・プリンター、10・・・ターミナル、11・・・表示部、12・・・操作部、13・・・制御部、14・・・記憶部

Claims (8)

  1. 外部からの操作を受け付ける操作受付領域を有する操作部と、
    前記操作受付領域が受け付けた操作に応じた処理を実行する制御部と、を有し、
    前記制御部は、
    前記操作部が前記操作受付領域にて前記操作を受け付けてから所定時間が経過した後に前記処理の実行態様を決定し、決定した前記実行態様に基づいて前記処理の実行を制御し、さらに、前記操作を受け付けてから前記所定時間が経過するまでの間には、前記操作を受け付けてから経過した時間に応じた報知を行う、
    情報処理装置。
  2. 前記制御部は、前記操作部が前記操作受付領域にて前記所定時間の経過を中断する操作を受け付けると、前記処理の実行を保留する、
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記制御部は、前記操作部が前記操作受付領域にて前記所定時間の経過前に前記処理の実行を中止する操作を受け付けると、前記処理の実行を取り消す、
    請求項1または請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記操作受付領域と前記所定時間とが対応付けて設定された設定テーブルを記憶する記憶部をさらに備え、
    前記制御部は、前記操作部が前記操作受付領域にて前記操作を受け付けると、前記設定テーブルから当該操作受付領域に対応する前記所定時間を読み出して、前記操作を受け付けてから読み出した前記所定時間が経過するまでの間、前記操作を受け付けてから経過した時間をカウントするとともに、前記経過した時間または前記所定時間が経過するまでの残り時間を報知する、
    請求項1から請求項3の何れか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記制御部は、前記処理に係る前記操作受付領域の表示態様、又は、当該操作受付領域に対応する表示領域の表示態様を変化させることによって、当該処理が実行されたか否かを視認可能に表示する、
    請求項1から請求項4の何れか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記制御部は、前記処理の実行回数または実行可能な回数を、前記処理に係る前記操作受付領域、又は、当該操作受付領域に対応する表示領域に表示する、
    請求項1から請求項5の何れか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記制御部は、前記処理の実行可否を示す情報と、前記処理が実行不可となるまでの条件又は実行不可が近づいていることを示す情報とを、当該処理に係る前記操作受付領域、又は、当該操作受付領域に対応する表示領域に表示する、
    請求項1から請求項6の何れか1項に記載の情報処理装置。
  8. コンピュータを、
    外部からの操作を受け付ける操作受付領域を通じて前記操作を受け付ける手段、
    前記操作受付領域が受け付けた操作に応じた処理を実行する手段、
    として機能させ、
    前記処理を実行する手段は、
    前記操作を受け付ける手段が前記操作受付領域を通じて前記操作を受け付けてから所定時間が経過した後に、前記処理の実行態様を決定し、決定した前記実行態様に基づいて前記処理の実行を制御し、さらに、前記操作を受け付けてから前記所定時間が経過するまでの間には、前記操作を受け付けてから経過した時間に応じた報知を行う、
    プログラム。
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