JP2023035935A - 油中水型乳化化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】べたつきがない軽い使用感で、化粧持ちの効果や経時安定性が向上した油中水型乳化化粧料を提供する。【解決手段】(A)ダイマージリノール酸ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、(ジイソステアリン酸/ポリヒドロキシステアリン酸/セバシン酸)ポリグリセリル-4および水添トリリノール酸トリ(ポリグリセリル-3/ラウリル)よりなる群から選ばれる1種または2種以上の乳化剤 0.3~3.5質量%と、(B)液状炭化水素油 8~40質量%と、(C)有機変性粘土鉱物 0.15~2.5質量%と、(D)疎水化処理金属酸化物 0.4~40質量%と、を含有する油中水型乳化化粧料である。【選択図】なし

Description

新規性喪失の例外適用申請有り
本発明は、油中水型乳化化粧料に関する。
油中水型乳化化粧料は、耐水性に優れているため日焼け止め化粧料、メイクアップ化粧料や化粧下地等として用いられ、特に、環状シリコーンを含む油中水型化粧料は、化粧持ちや軽い使用感触であるため、長年好まれてきた。しかしながら、世界的な環境対応への高まりから、分解しにくいシリコーン原料を含まないSDGs対応化粧品が求められている。例えば、シリコーン工業会のホームページには、「2018年6月に、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン及びドデカメチルシクロヘキサシロキサンが、残留性(難分解性)(Persistence)、生物蓄積性(Bioaccumulation)、毒性(Toxicity)を意味するPBTを理由にSVHCの候補物質リストに追加され、認可対象物質に相当するものとして提案され、現在、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン及びドデカメチルシクロヘキサシロキサンはREACH規則(化学物質の登録・評価・認可及び制限(Registration,Evaluation,Authorization and Restriction of Chemicals))が定めるSVHCを決定する手順に従って、パブリックコメントに付され、検討されている」ことが記載されている。
そこで、特許文献1には、(a)少なくとも1種の油と、(b)少なくとも1種のモノアルキルトリアシルチタネート処理顔料と、(c)エタノールと、(d)水とを含むW/O型組成物であって、(c)エタノールの量が、組成物の総質量に対して、6.0質量%以上、好ましくは6.4質量%以上、より好ましくは6.8質量%以上であり、組成物が、任意選択により、少なくとも1種の揮発性環状シリコーンを、組成物の総質量に対して1質量%以下の量で含む、W/O型組成物が、開示されている。また、特許文献2には、油相中に分散した水相を含み、a.少なくとも1つのポリオールの脂肪酸エステル、ならびに、b.イヌリン、セルロースおよびその誘導体、デンプンおよび寒天、ならびにそれらの混合物から選択される少なくとも1つの疎水性変性された多糖を含有する油中水型エマルションの形態の組成物で、シリコーンを含まないことを特徴とする組成物が、開示されている。
特開2021-50186号公報 特表2011-506556号公報
しかしながら、特許文献1に記載されている技術は、使用する乳化剤によっては、経時的に油分の分離などが起きて安定性が悪く、メーキャップ化粧料やサンスクリーン等に使用した場合に化粧持ちが悪いという問題点があった。さらに、揮発性環状シリコーンを組成物の総質量に対して1質量%以下の量を配合した場合は、シリコーンを使用しているため、環境破壊につながるものであった。
また、特許文献2に記載されている技術は、イヌリン、セルロースおよびその誘導体、デンプンおよび寒天等を使用しているため、汗により化粧崩れが生じるなど化粧もちが悪く、その改善が望まれていた。
そこで、本発明の目的は、従来の油中水型乳化化粧料の環境破壊に関する問題点を解決し、シリコーンを含油せずともべたつきのない軽い使用感であり、化粧持ちの効果や経時安定性が向上した油中水型乳化化粧料を提供することにある。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、特定の乳化剤、液状炭化水素油と、有機変性粘土鉱物および疎水化処理金属酸化物を組合せることによって、前記目的を達成し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明の油中水型乳化化粧料は、(A)ダイマージリノール酸ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、(ジイソステアリン酸/ポリヒドロキシステアリン酸/セバシン酸)ポリグリセリル-4および水添トリリノール酸トリ(ポリグリセリル-3/ラウリル)よりなる群から選ばれる1種または2種以上の乳化剤 0.3~3.5質量%と、
(B)液状炭化水素油 8~40質量%と、
(C)有機変性粘土鉱物 0.15~2.5質量%と、
(D)疎水化処理金属酸化物 0.4~40質量%と、
を含有することを特徴とするものである。
また、本発明の油中水型乳化化粧料は、前記(B)液状炭化水素油として分子量100~270のアルカンを含有し、前記分子量100~270のアルカンの含有量が、前記(B)液状炭化水素油の総量に対して、50質量%以上であることが好ましい。
さらに、本発明の油中水型乳化化粧料は、(E)ソルビタン系活性剤および/またはポリヒドロキシステアリン酸を0.3~2.0質量%含有することが好ましい。
本発明によると、べたつきがない軽い使用感で、化粧持ちの効果や経時安定性が向上した油中水型乳化化粧料を提供することができる。
以下、本発明の油中水型乳化化粧料について具体的に説明する。
本発明の油中水型乳化化粧料は、(A)ダイマージリノール酸ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、(ジイソステアリン酸/ポリヒドロキシステアリン酸/セバシン酸)ポリグリセリル-4および水添トリリノール酸トリ(ポリグリセリル-3/ラウリル)よりなる群から選ばれる1種または2種以上の乳化剤 0.3~3.5質量%と、(B)液状炭化水素油 8~40質量%と、(C)有機変性粘土鉱物 0.15~2.5質量%と、(D)疎水化処理金属酸化物 0.4~40質量%と、を含有することを特徴とするものである。これにより、化粧持ちの効果や経時安定性が向上した油中水型乳化化粧料を提供できる。また、シリコーンを使用しなくてもよいため、環境破壊を防止でき、環境にやさしいメーキャップ・サンスクリーン化粧料で、かつ、化粧持ちがよく、汗につよく、経時安定性が向上した油中水型乳化化粧料を提供できる。なお、本発明は、シリコーン油を含まずに安定で軽い使用感の油中水型乳化化粧料を製剤化可能である。本発明の油中水型乳化化粧料は、環境破壊を考えるとシリコーン油を含有することは好ましくなく、全くシリコーン油を含有しないことが好ましいが、環境破壊への影響がほとんどなく、使用感が悪くならない場合は、シリコーン油を少量含んでいてもよい。
本発明において、前記(A)ダイマージリノール酸ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、(ジイソステアリン酸/ポリヒドロキシステアリン酸/セバシン酸)ポリグリセリル-4および水添トリリノール酸トリ(ポリグリセリル-3/ラウリル)よりなる群から選ばれる1種または2種以上の乳化剤の含有量(配合量)は、0.3~3.5質量%であり、さらに0.8~2.5質量%であることが好ましい。前記ダイマージリノール酸ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、(ジイソステアリン酸/ポリヒドロキシステアリン酸/セバシン酸)ポリグリセリル-4および水添トリリノール酸トリ(ポリグリセリル-3/ラウリル)よりなる群から選ばれる1種または2種以上の乳化剤の含有量が、0.3質量%より少ないと乳化安定性が悪く、3.5質量%より多いと油っぽいべたつきが強くなる。
また、本発明において、前記ダイマージリノール酸ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3としては、通常の化粧料に使用でき、本発明の効果が得られれば特に限定されないが、例えば、EVONIK社製のISOLAN PDI(登録商標)等を挙げることができる。また、前記(ジイソステアリン酸/ポリヒドロキシステアリン酸/セバシン酸)ポリグリセリル-4としては、通常の化粧料に使用でき、本発明の効果が得られれば特に限定されないが、例えば、EVONIK社製のISOLAN GPS(登録商標)等を挙げることができ、さらに、前記水添トリリノール酸トリ(ポリグリセリル-3/ラウリル)としては、通常の化粧料に使用でき、本発明の効果が得られれば特に限定されないが、例えば、クローダジャパン株式会社製のシスロール PGTL(商品名)等を挙げることができる。
さらに、本発明において、前記(B)液状炭化水素油の含有量は、8~40質量%であり、さらに16~36質量%であることが好ましく、22~32質量%であることがより好ましい。前記(B)液状炭化水素油の含有量を上記範囲とすることでべたつき少なく、経時安定性に優れる化粧料を提供でき、一方、8質量%より少ないと乳化安定性が悪く、40質量%より多いと油っぽいべたつきを生じる。
さらにまた、本発明において、かかる(B)液状炭化水素油は、常温(20℃)で液状の炭化水素油であり、通常の化粧料に使用でき、本発明の効果が得られれば特に限定されないが、例えば、流動パラフィン、スクワラン、ポリブテン、イソパラフィン、α-オレフィンオリゴマー等を挙げることができるが、環境への影響を配慮すると、植物から醗酵などで製造したオレフィンが好ましい。その例としては、例えば、JEEN International Corporation社製のJEECHEM NDA-LC(商品名)、Sasol Ltd.社製のPARAFOL 12-97(商品名)、SEPPIC (セピック)S.A.社製のEMOSMART L15(商品名)などが挙げられる。
また、本発明において、前記(B)液状炭化水素油として分子量100~270のアルカンを含有することが好ましく、分子量120~220のアルカンを含有することがより好ましい。さらに、前記分子量100~270のアルカンの含有量が、前記(B)液状炭化水素油の総量に対して、50質量%以上であることが、好ましい。全炭化水素油中の前記分子量100~270のアルカンの含有量が50質量%以上だと経時の化粧持ちがより向上し、50質量%より少ないと化粧持ちが悪くなるおそれがある。
さらに、本発明において、前記(C)有機変性粘土鉱物の含有量は、0.15~2.5質量%であり、さらに0.2~1.8質量%であることが好ましく、0.3~1.2質量%であることがより好ましい。前記(C)有機変性粘土鉱物の含有量を上記範囲とすることで安定性を向上させることができ、一方、0.1質量%より少ないと乳化安定性が悪くなり、2.5質量%より多いとべたつきを生じる。
また、本発明において、かかる有機変性粘土鉱物は、層構造を有するコロイド性含水ケイ酸アルミニウムの一種であり、通常の化粧料に使用でき、本発明の効果が得られれば特に限定されないが、例えば、クオタニウム-18ベントナイト、ジステアルジモニウムヘクトライト、ジメチルアルキルアンモニウムヘクトライト、ベンジルジメチルステアリルアンモニウムヘクトライト、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム処理ケイ酸アルミニウムマグネシウム等を挙げることができ、これらを単独で又は2以上を組み合わせて用いてもよい。中でも、ヘクトライトを有機変性したジメチルジステアリルアンモニウムヘクトライトやベントナイトを有機変性したクオタニウム-18ベントナイトが好ましく、BENTONE 38VCG(エレメンティスジャパン社製)、エスベンW(日本有機粘土株式会社製、登録商標)等を用いることができる。
さらに、本発明において、前記(D)疎水化処理金属酸化物の含有量は、0.4~40質量%であり、さらに1.0~33.0質量%であることが好ましく、3.0~27.0質量%であることがより好ましい。前記(D)疎水化処理金属酸化物の含有量を上記範囲とすることで肌を隠蔽し、きれいにみせる「高いメーキャップ効果の維持」が期待でき、一方、0.4質量%より少ないとメーキャップ効果自体がほとんどなくなり、40質量%より多いと乳化安定性が悪くなる。
さらにまた、本発明において、かかる前記(D)疎水化処理金属酸化物の金属酸化物を疎水化処理する疎水化被覆材としては、通常の化粧料に使用できる疎水化被覆材であれば特に限定されないが、例えば、脂肪酸、脂肪酸の金属塩、オクチルトリエトキシシラン、グルタミン酸の脂肪酸エステル、リジンの脂肪酸エステル、デキストリンの脂肪酸エステル、トリイソステアリン酸イソプロピルチタンのいずれかであることが好ましく、より好ましくはジメチコン、ハイドロジェンメチコンで処理した金属酸化物を含まないことである。前記(D)疎水化処理金属酸化物の疎水化被覆材が上記のものであると、効果粉末の分散安定性に優れることが期待できる。
また、本発明において、前記(D)疎水化処理金属酸化物の金属酸化物としては、通常の化粧料に使用でき、本発明の効果が得られれば特に限定されないが、例えば、酸化チタン(微粒子酸化チタンを含む)、酸化亜鉛(微粒子酸化亜鉛を含む)、酸化ジルコニウム、酸化鉄、酸化アルミニウム等の金属酸化物を挙げることができる。中でも、酸化チタンが好ましく、酸化チタンを1~10質量%、より好ましくは1~5質量%含有することが好ましい。かかる酸化チタンを含むことでさらに化粧持ちを向上させることができる。化粧持ちとは、数時間を経たのちにも、メーキャップ効果(隠蔽効果)が維持されることである。
本発明において、さらに(E)ソルビタン系活性剤および/またはポリヒドロキシステアリン酸を0.3~2.0質量%含有することが好ましく、0.6~1.5質量%含有することがより好ましい。前記(E)ソルビタン系活性剤および/またはポリヒドロキシステアリン酸の含有量が2質量より多いとべたつきを感じるおそれがあるため2質量%以下が好ましく、0.3質量%未満では経時安定性に影響があるおそれがある。また、前記(A)ダイマージリノール酸ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3と前記(E)ソルビタン系活性剤および/またはポリヒドロキシステアリン酸を併用することによって、前記(D)疎水化処理金属酸化物等の粉末の分散安定性が向上し、経時的に前記粉末の凝集の抑制効果が向上する。
前記ソルビタン系活性剤としては、通常の化粧料に使用でき、本発明の効果が得られれば特に限定されないが、例えば、セスキイソステアリン酸ソルビタン、オレイン酸ソルビタン、イソステアリン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタンなどが挙げられる。市販品としては、セスキイソステアリン酸ソルビタンとして、日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL SI-15RV(商品名)、日清オイリオグループ株式会社製のコスモール182V(商品名)、オレイン酸ソルビタンとして、日光ケミカルズ株式会社製のNIKKOL SO-10V(商品名)、セスキオレイン酸ソルビタンとして、花王株式会社製のレオドールAO-15(商品名)等を挙げることができる。また、前記ポリヒドロキシステアリン酸としては、通常の化粧料に使用でき、本発明の効果が得られれば特に限定されないが、例えば、市販品として、日清オイリオグループ株式会社製のサラコス HS―6C(商品名)等を挙げることができる。
また、本発明において、通常化粧料に用いられる油性成分を必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。例えば、動物油、植物油、合成油等の起源、及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、油脂、ロウ類、炭化水素、エステル油、脂肪酸、高級アルコール、シリコーン油類、フッ素系油を挙げることができる。具体的には、例えば、硬化油、モクロウ、カカオ脂、硬化ヒマシ油、オリーブ油、ヒマシ油、マカデミアナッツ油、月見草油等の油脂、ミツロウ、ラノリン、ゲイロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、イボタロウ、ホホバロウ、ホホバ油、液状ラノリン等のロウ類、パラフィンワックス、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、ポリエチレンワックス、流動パラフィン、スクワラン、ポリブテン、重質流動イソパラフィン(水添ポリブテン)、水添ポリイソブテン等の炭化水素、パルミチン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、2-エチルヘキサン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ステアリン酸オクチル、パルミチン酸オクチル、イソノナン酸イソノニル、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジ2-エチルヘキシル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリミリスチン酸グリセリル、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリル、トリイソステアリン酸グリセリル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、(ベヘン酸/エイコサン二酸)グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリトリット、ジオクタン酸ペンタエリトリット、トリ2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、リンゴ酸ジイソステアリル、炭酸ジカプリリル、安息香酸アルキル(C12~C15)等のエステル油、ステアリン酸、パルミチン酸、ミリスチン酸、12-ヒドロキシステアリン酸、ベへン酸、イソステアリン酸、オレイン酸等の高級脂肪酸、セチルアルコール、ステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、オクチルドデカノール等の高級アルコール、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルトリメチコン、ヘプタメチルエチルトリシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、デカメチルテトラシロキサン等の鎖状ポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン等のシリコーン油、パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカリン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油、天然ビタミンE等を含有できる。本発明の油中水型乳化化粧料は、これらの油性成分を必要に応じて1種又は2種以上を任意に選択して用いることができる。ただし、本発明では、シリコーン油やポリエーテル変性シリコーンを含有しないことが、より好ましい。
また、本発明の油中水型乳化化粧料は、さらに、通常化粧料に用いられる粉体を必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。前記粉体としては、通常の化粧料に使用できるものであれば、板状、紡錘状、針状、繊維状、及び球状等の形状、多孔質、無孔質、粒子径等の粒子構造等により特に限定されず、例えば、無機粉体、有機粉体、色素粉体、複合粉体等を挙げることができる。かかる粉体としては、タルク、カオリン、白雲母、金雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、合成雲母、絹雲母等のマイカ、無水ケイ酸、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ベントナイト、セリサイト、オキシ塩化ビスマス、硫酸バリウム、窒化ホウ素、軽質炭酸カルシウム、重質炭酸カルシウム、黄酸化鉄、ベンガラ、黒酸化鉄、グンジョウ、コンジョウ、酸化コバルト、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、カラミン等の無機粉体、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニル、スチレン、ビニルトルエン、(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等を構成モノマーとして有するアクリルポリマー、メチルシロキサン網状重合体、架橋型シリコーン・網状型シリコーンブロック共重合体等のシリコーン樹脂、ポリエチレン、セルロース、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N-アシルリジン、ナイロン等の有機粉体、カロチノイド系色素、フラボノイド系色素、フラビン系色素、キノン系色素、ポルフィリン系色素、クルクミン、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体、硫酸バリウム被覆雲母チタン、酸化チタン含有二酸化珪素、酸化亜鉛含有二酸化珪素等の複合粉体等を挙げることができる。本発明の油中水型乳化化粧料は、これらの粉体の1種又は2種以上を任意に選択して用いることができる。また、中でも、球状粉体を含有することが好ましく、球状粉体を含有させることでさらにべたつきのなさを向上させることができる。
また、前記粉体は、表面処理をされていてもよい。かかる表面処理としては、通常の化粧料の粉体に用いられる表面処理であれば限定されないが、例えば、N-ステアロイル-L-グルタミン酸2Na・水酸化Al処理、パルミトイルプロリン、パルミトイルサルコシンNa・パルミトイルグルタミン酸Mg・パルミチン酸処理、ジンの脂肪酸エステル、デキストリンの脂肪酸エステル、トリイソステアリン酸イソプロピルチタントリイソステアリン酸イソプロピルチタン、セバシン酸イソステアリル・ステアロイルグルタミン酸2Na・水酸化Al処理、ジミリスチン酸AI処理、水添レシチン・トリミリスチン酸・水酸化Al処理、アルギン酸Na処理等を挙げることができる。特に、前記粉体を疎水化処理することが好ましく、より好ましくはジメチコン、ハイドロジェンメチコンで処理した金属酸化物を含まないことである。
本発明の油中水型乳化化粧料には、前記成分の他に、通常化粧料に用いられる他の成分を必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。前記任意配合成分としては、例えば、紫外線吸収剤、多価アルコール、保湿剤、増粘剤、染料、低級アルコール、有機酸、有機アミン、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、酸化防止剤、防腐剤、香料、水等を挙げることができる。特に、にマスキングのために、オレンジ油、ラベンダー油等の植物の精油を含有することが好ましい。ただし、本発明において、低級のアルコール、特にエタノールの配合については、必ずしも制限されるものではないが、乳化安定性に影響を与えるため、配合しないことが好ましい。
本発明において、前記紫外線吸収剤としては、例えば、パラメトキシケイ皮酸2-エチルへキシル、ジパラメトキシケイ皮酸モノ-2-エチルヘキサン酸グリセリル、パラメトキシケイ皮酸イソプロピル・ジイソプロピルケイ皮酸エステル混合物、2,5-ジイソプロピルケイ皮酸メチル、トリメトキシケイ皮酸メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルイソペンチルドロメトリゾールトリシロキサン等のケイ皮酸系紫外線吸収剤、サリチル酸ホモメンチル、サリチル酸オクチル等のサリチル酸系紫外線吸収剤、2,4-ビス-[(4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ)-フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、2,4,6-トリス[4-(2-エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン等のトリアジン系紫外線吸収剤、4-(2-β-グルコピラノシロキシ)プロポキシ-2-ヒドロキシベンゾフェノン、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシベンゾフェノン、テトラヒドロキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、ヒドロキシメトキシベンゾフェノンスルホン酸ナトリウム等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2-[4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル]安息香酸ヘキシルエステル、パラアミノ安息香酸、パラジメチルアミノ安息香酸アミル、パラジメチルアミノ安息香酸2-エチルヘキシル等の安息香酸系紫外線吸収剤、4-tert-ブチル-4’-メトキシジベンゾイルメタン、2,2-メチレンビス(6-(2H-ベンゾトリアゾール-2-イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチルフェノール)、ジメチルコジエチルベンザルマロネート、シノキサート、1-(3,4ジメトキシフェニル)-4,4-ジメチル-1,3ペンタンジオン、ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2-エチルヘキシル、ドロメトリゾールトリシロキサン、フェルラ酸等を挙げることができる。本発明の油中水型乳化化粧料は、上記紫外線吸収剤のうち1種を単独で含有してもよいし、2種以上を組合せて含有してもよい。
また、本発明において、油中水型乳化化粧料とは、人間の身体等に使用できるものであり、化粧品を主とするものであるが、医薬部外品、医薬品等の用途を排除するものではない。さらに、前記化粧品とは、基礎化粧品、メイクアップ化粧品、頭髪用化粧品等を含むものである。また、本発明の油中水型乳化化粧料は、化粧持ちの効果や経時安定性が向上した油中水型乳化化粧料であることから、特に、日焼け止め化粧品やメイクアップ化粧品に好適である。
また、本発明において、油中水型乳化化粧料の製造方法としては、通常の油中水型乳化化粧料の製造方法で製造でき、一般的には、水性成分と油性成分等を混合することで製造することができる。
以下、本発明について、実施例を用いてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また、以下、処方中の数値は質量%を示す。
(実施例1~21、比較例1~10)
下記表1~6記載の配合量(含有量)で、従来用いられてきた手順、即ち下記表1~6記載の成分を混合することにより、実施例1~21および比較例1~10の油中水型乳化化粧料を作製した。得られた油中水型乳化化粧料について、下記の安定性試験、べたつき試験を下記基準に基づいて行い、結果を下記表1~6に併記した。なお、表中、剤型の「乳化FD」は、乳化ファンデーションを示し、ダイマージリノール酸ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3は、EVONIK社製のISOLAN PDI(登録商標)であり、有機変性粘度鉱物は、日本有機粘土株式会社製の エスベンW(登録商標)であり、(ジイソステアリン酸/ポリヒドロキシステアリン酸/セバシン酸)ポリグリセリル-4は、EVONIK社製のISOLAN GPS(登録商標)であり、水添トリリノール酸トリ(ポリグリセリル-3/ラウリル)は、クローダジャパン株式会社製のシスロール PGTL(商品名)である。また、表中、水を「残余」として100質量%に調整した。
<安定性試験>
評価方法:各例の組成物を50mlずつ、60ml容量のガラスバイアルに入れ、密封して50℃の恒温槽に入れ、1ヵ月後の状態を、特に、光学顕微鏡観察により乳化粒子の状態に着目して観察し、以下の評価基準で評価した(乳化安定性)。このとき、2層分散タイプのため乳化粒子の観察は、サンプルをよく振とうしてから行った。
<評価基準>
5:乳化粒子の合一が見られない
4:乳化粒子の合一がわずかに見られる
3:乳化粒子の合一が見られ、乳化粒子の大きさが当初の1.5倍以上である
2:乳化粒子の合一が見られ、乳化粒子の大きさが当初の2倍以上である
1:乳化粒子の合一が見られ、乳化粒子の大きさが当初の4倍以上である
<べたつき試験>
評価方法:得られた組成物の使用感触について、女性専門パネル10名により、各試料を実施に肌に塗布してもらい使用感(べたつきのなさ)について以下の基準に従って評価した。
<評価基準>
5:10名全員がべたつきがないと評価した。
4:7~9名がべたつきがないと評価した。
3:5~6名がべたつきがないと評価した。
2:3~4名がべたつきがないと評価した。
1:2名以下がべたつきがないと評価した。

Figure 2023035935000001
Figure 2023035935000002
Figure 2023035935000003
Figure 2023035935000004
Figure 2023035935000005
Figure 2023035935000006
表1~6に示すように、実施例1~21の油中水型乳化化粧料は、安定性および使用時のべたつき感において良好であった。一方、比較例1および比較例2の油中水型乳化化粧料は、脂肪酸ポリグリセリンによる乳化のため、安定性が悪かった。また、比較例3の油中水型乳化化粧料はダイマージリノール酸ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3の量が少なすぎるため安定性が悪く、比較例4の油中水型乳化化粧料はダイマージリノール酸ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3の量が多すぎるため使用時にべたつき感が強く感じられた。さらに、比較例5および比較例6の油中水型乳化化粧料は有機変性粘土鉱物の量が少なすぎるため安定性が悪く、比較例7の油中水型乳化化粧料は疎水化処理金属酸化物の量が多すぎるため安定性が悪かった。さらにまた、比較例8の油中水型乳化化粧料は液状炭化水素油の量が多すぎるため使用時にべたつき感が強く感じられた。また、比較例9の油中水型乳化化粧料は有機変性粘土鉱物の量が多すぎるため使用時にべたつき感が強く感じられた。さらに、比較例10の油中水型乳化化粧料は液状炭化水素油の量が少なすぎるため安定性が悪かった。

Claims (3)

  1. (A)ダイマージリノール酸ジイソステアリン酸ポリグリセリル-3、(ジイソステアリン酸/ポリヒドロキシステアリン酸/セバシン酸)ポリグリセリル-4および水添トリリノール酸トリ(ポリグリセリル-3/ラウリル)よりなる群から選ばれる1種または2種以上の乳化剤 0.3~3.5質量%と、
    (B)液状炭化水素油 8~40質量%と、
    (C)有機変性粘土鉱物 0.15~2.5質量%と、
    (D)疎水化処理金属酸化物 0.4~40質量%と、
    を含有することを特徴とする油中水型乳化化粧料。
  2. 前記(B)液状炭化水素油として分子量100~270のアルカンを含有し、
    前記分子量100~270のアルカンの含有量が、前記(B)液状炭化水素油の総量に対して、50質量%以上である請求項1記載の油中水型乳化化粧料。
  3. さらに、(E)ソルビタン系活性剤および/またはポリヒドロキシステアリン酸を0.3~2.0質量%含有する請求項1または2記載の油中水型乳化化粧料。

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