JP2023022676A - 光学積層体 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023022676000001
【課題】光半導体素子に積層して使用される積層体であって、環境に配慮された光学積層体を提供する。
【解決手段】光学積層体1は、表面処理層4と、基材部2と、基材部2の少なくとも一方の面に設けられた粘着剤層3a,3bとを備え、光半導体素子7に積層して用いられる光学積層体である。光学積層体1を光半導体素子7に積層した際に基材部2は表面処理層4に対して光半導体素子7側に位置している。表面処理層4は光学積層体1に反射防止性および/またはアンチグレア性を付与する層である。基材部2はバイオマス度30%以上の基材層を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、光学積層体に関する。より具体的には、光半導体素子に積層して使用される光学積層体に関する。
例えば液晶表示装置に使用されるバックライトは、基板上に複数のLEDが配置されており、上記複数のLEDが封止樹脂により封止された構造を有するものが知られている。上記封止樹脂を用いて上記複数のLEDを一括して封止する方法としては、複数のLEDが配置された領域に重ね合わせてLEDを封止するための封止層を備える封止用シートを用いる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2019/225761号
近年、世界的に持続可能な開発目標「SDGs」が掲げられており、その達成手段として、問題解決のプロセス「ESG」(「Environmental(環境)」、「Social(社会)」、「Governance(企業統治)」)が注目されている。このため、企業の経営や成長において、環境・社会・ガバナンスという3つの観点での配慮が求められており、ESGは企業の社会的責任として昨今認知されつつある。
本発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、その目的は、光半導体素子に積層して使用される積層体であって、環境に配慮された光学積層体を提供することにある。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、特定の積層構造を有し、基材部にバイオマス度が高い基材層を用いた光学積層体によれば、光半導体素子に積層して使用される積層体であって、環境に配慮された光学積層体が得られることを見出した。本発明は、これらの知見に基づいて完成されたものである。
すなわち、本発明は、表面処理層と、基材部と、上記基材部の少なくとも一方の面に設けられた粘着剤層とを備え、光半導体素子に積層して用いられる光学積層体であり、
上記光学積層体を上記光半導体素子に積層した際に上記基材部は上記表面処理層に対して光半導体素子側に位置しており、
上記表面処理層は上記光学積層体に反射防止性および/またはアンチグレア性を付与する層であり、
上記基材部はバイオマス度30%以上の基材層を有する、光学積層体を提供する。
上記光学積層体は、上述のように、バイオマス度30%以上の基材層を有する基材部を備える。これにより、上記光学積層体は環境に配慮されたものとすることができる。
上記基材層はポリカーボネート系樹脂から構成されることが好ましい。上記基材層がポリカーボネート基材であると、基材部の剛性が高く、上記光学積層体の取り扱い性に優れる。また、バイオマス度30%以上の基材層を得ることが比較的容易である。
上記基材層の引張弾性率は1.5~3.5GPaであることが好ましい。上記引張弾性率が1.5GPa以上であると、上記基材層は適度の硬さを有し、上記光学積層体を光半導体素子に貼り合わせた状態において、光半導体素子の形状が表面に表れにくく、表面の平滑性に優れる。上記引張弾性率が3.5GPa以下であると、上記基材層は適度の柔軟性を有し、上記光学積層体は、光半導体素子を凸部、複数の光半導体素子間の隙間を凹部としたときの凹凸への追従性に優れ光半導体素子の埋め込み性に優れる。
上記基材層の屈折率は1.43~1.55であることが好ましい。上記屈折率が上記範囲内であると、上記光学積層体を構成する他の層との屈折率差が小さくなる傾向があり、界面での反射率を低下させ、光半導体装置の視認性に優れ、またカラーキャストを起こりにくくすることができる。
また、本発明は、基板と、上記基板上に配置された光半導体素子と、上記光半導体素子に積層された上記光学積層体とを備える光半導体装置を提供する。このような光半導体装置は、バイオマス度30%以上の基材層を有する基材部を備えることにより、環境に配慮されたものとすることができる。
上記光半導体装置は自発光型表示装置であってもよい。
また、本発明は、上記自発光型表示装置を備える画像表示装置を提供する。
本発明の光学積層体は、環境に配慮されたものとすることができる。このため、上記光学積層体を用いることにより、SDGsの達成に寄与することができる。
本発明の光学積層体の一実施形態を示す断面図である。 図1に示す光学積層体を用いた光半導体装置の断面図である。 図2に示す光半導体装置がタイリングして作製された光半導体装置の一実施形態を示す外観図である。 光半導体装置の製造方法の一実施形態における積層工程の様子を示す断面図を表す。 図4に示す積層工程後に得られる積層体の断面図を表す。 図5に示す積層体に硬化工程を実施して得られる積層体の断面図を表す。 図6に示す積層体のダイシング工程におけるダイシング位置を示す断面図を表す。
[光学積層体]
本発明の光学積層体は、表面処理層と、基材部と、上記基材部の少なくとも一方の面に設けられた粘着剤層とを少なくとも備える。本発明の光学積層体は、光半導体素子に積層して用いられる。
上記光学積層体を上記光半導体素子に積層した際に上記基材部は上記表面処理層に対して光半導体素子側に位置する。すなわち、上記光学積層体を上記光半導体素子に積層した際、表面処理層、基材部、および光半導体素子がこの順に積層した構造をとる。
上記光学積層体における表面処理層、粘着剤層、および基材部の積層構造としては、[表面処理層/基材部/粘着剤層]、[表面処理層/粘着剤層/基材部]、[表面処理層/粘着剤層/基材部/粘着剤層]などが挙げられる。上記光学積層体は、上記表面処理層、上記基材部、および上記粘着剤層がこの順に積層した構造を有することが好ましい。
本発明の光学積層体は、上記表面処理層、上記基材部、および上記粘着剤層の他に、剥離ライナーを備えていてもよい。剥離ライナーは上記光学積層体の保護材として用いられ、光学積層体の使用時に剥がされる。上記剥離ライナーは、例えば、上記光学積層体の表面に位置する粘着剤層に貼り合わせて使用され、光学積層体の使用時に剥がされる。なお、剥離ライナーは必ずしも設けられなくてもよい。
また、本発明の光学積層体は、上記光学積層体の表面(例えば上記表面処理層の表面)に、表面保護フィルムを備えていてもよい。上記光学積層体の表面(例えば上記表面処理層の表面)を使用時まで保護することができる。なお、表面保護フィルムは必ずしも設けられなくてもよい。
以下、本発明の光学積層体の一実施形態について説明する。図1は、本発明の光学積層体の一実施形態を示す断面図である。図1に示すように、光学積層体1は、基板上に配置された1以上の光半導体素子に積層して使用することのできるものであり、基材部2と、粘着剤層3と、表面処理層4と、剥離ライナー5とを備える。粘着剤層3は、基材部2の両面に設けられた一方の粘着剤層3aおよび他方の粘着剤層3bから構成される。一方の粘着剤層(光半導体素子に積層される側の粘着剤層)3aは、第1粘着剤層31および第2粘着剤層32から構成される。他方の粘着剤層3bは基材部2と表面処理層4とを貼り合わせるためのものであり、第3粘着剤層33から構成されている。表面処理層4は、基材部2の他方の面に設けられており、光学積層体1の表面に設けられている。剥離ライナー5は、粘着剤層3、具体的には第2粘着剤層32の表面(基材部2を有する側とは反対側の表面)に貼付されている。言い換えると、光学積層体1は、表面処理層4、一方の粘着剤層3a、基材部2、他方の粘着剤層3b、および剥離ライナー5をこの順に備える。
(基材部)
上記基材部は、上記光学積層体における支持体となり、上記基材部を備えることにより上記光学積層体は取り扱い性に優れる。なお、基材部に使用される基材層は、光学積層体を光半導体素子に積層する際には、粘着剤層などとともに光半導体素子を備える基板に貼付される部分であり、光学積層体の使用時(貼付時)に剥離される剥離ライナーや、基材部表面を保護するに過ぎない表面保護フィルムは「基材部」には含まない。
上記基材部は、バイオマス度30%以上の基材層を少なくとも有する。なお、本明細書において、バイオマス度30%以上の基材層を「バイオマス基材層」と称する場合がある。上記基材部は、単層であってもよいし、同一または組成や厚さ等が異なる複層であってもよい。上記基材部が複数の基材層で構成される場合、上記複数の基材層は、バイオマス基材層のみで構成されていてもよく、バイオマス基材層およびその他の基材層から構成されていてもよい。
上記光学積層体は、基材部としてバイオマス基材層を有することにより、環境に配慮されたものとすることができる。上記バイオマス基材層のバイオマス度は、上記バイオマス基材層を構成する樹脂成分の総量(100質量%)に対する、バイオマス由来の成分の質量割合として算出される。
上記バイオマス基材層の引張弾性率は、1.5~3.5GPaであることが好ましく、より好ましくは2~3.3GPaである。上記引張弾性率が1.5GPa以上であると、上記バイオマス基材層は適度の硬さを有し、上記光学積層体を光半導体素子に貼り合わせた状態において、光半導体素子の形状が表面に表れにくく、表面の平滑性に優れる。上記引張弾性率が3.5GPa以下であると、上記基材層は適度の柔軟性を有し、上記光学積層体は、光半導体素子を凸部、複数の光半導体素子間の隙間を凹部としたときの凹凸への追従性に優れ光半導体素子の埋め込み性に優れる。
上記バイオマス基材層の屈折率は、1.43~1.55であることが好ましく、より好ましくは1.48~1.53である。上記屈折率が上記範囲内であると、上記光学積層体を構成する他の層(例えば、上記基材部を構成する上記バイオマス基材層以外の基材層や上記粘着剤層など)との屈折率差が小さくなる傾向があり、界面での反射率を低下させ、光半導体装置の視認性に優れ、またカラーキャストを起こりにくくすることができる。
上記バイオマス基材層の位相差は、20nm以下であることが好ましく、より好ましくは15nm以下、さらに好ましくは10nm以下である。位相差が大きい基材層を用いた場合、多重反射で偏光された光が通過した際に虹状のムラが視認される傾向がある。これに対し、上記位相差が20nm以下(特に10nm以下)であると、仮に偏光された光が通過した場合であっても虹状のムラの発生が抑制され、画像表示装置に適用した際の視認性に優れる。
上記バイオマス基材層の正面反射率は、5%以下であることが好ましく、より好ましくは4.8%以下、さらに好ましくは4.5%以下である。上記正面反射率が5%以下であると、上記光学積層体を画像表示装置に適用した際にカラーキャストが起こりにくく、画面をどの方向から見ても見栄えが安定し、視認性が向上した画像表示装置を提供することができる。
上記バイオマス基材層の破断伸度は、2%以上が好ましく、より好ましくは2.5%以上、さらに好ましくは3%以上である。上記破断伸度が2%以上であると、上記光学積層体は、光半導体素子により形成される凹凸への追従性に優れ光半導体素子の埋め込み性により優れる。上記破断伸度は、例えば100%以下である。
上記基材部を構成する基材層(上記バイオマス基材層および上記その他の基材層)としては、例えば、ガラスやプラスチック基材(特に、プラスチックフィルム)などが挙げられる。上記プラスチック基材を構成する樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超低密度ポリエチレン、ランダム共重合ポリプロピレン、ブロック共重合ポリプロピレン、ホモポリプロレン、ポリブテン、ポリメチルペンテン、アイオノマー、エチレン-(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン-(メタ)アクリル酸エステル(ランダム、交互)共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体(EVA)、エチレン-プロピレン共重合体、環状オレフィン系ポリマー、エチレン-ブテン共重合体、エチレン-ヘキセン共重合体等のポリオレフィン樹脂;ポリウレタン;ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート(PBT)等のポリエステル;ポリカーボネート系樹脂;ポリイミド系樹脂;ポリエーテルエーテルケトン;ポリエーテルイミド;アラミド、全芳香族ポリアミド等のポリアミド;ポリフェニルスルフィド;フッ素樹脂;ポリ塩化ビニル;ポリ塩化ビニリデン;トリアセチルセルロース(TAC)等のセルロース樹脂;シリコーン樹脂;ポリメチルメタクリレート(PMMA)等のアクリル系樹脂;ポリサルフォン;ポリアリレート;ポリ酢酸ビニルなどが挙げられる。上記樹脂は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記バイオマス基材層は、ポリカーボネート系樹脂から構成される層、すなわちポリカーボネート基材であることが好ましい。上記バイオマス基材層がポリカーボネート基材であると、基材部の剛性が高く、上記光学積層体の取り扱い性により優れる。また、バイオマス度30%以上の基材層を得ることが比較的容易である。
上記ポリカーボネート系樹脂は、ジヒドロキシ化合物とホスゲンとを反応させるホスゲン法、またはジヒドロキシ化合物とジフェニルカーボネートなどの炭酸エステルとを反応させるエステル交換法によって得られるものが挙げられる。上記ポリカーボネート系樹脂は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記ジヒドロキシ化合物としては、ポリカーボネート系樹脂を構成するジヒドロキシ化合物として使用されている公知乃至慣用のものが挙げられる。上記バイオマス基材層がポリカーボネート基材である場合、上記ポリカーボネート基材を構成するポリカーボネート系樹脂は、上記ジヒドロキシ化合物由来の構成単位としてイソソルバイド由来の構成単位を有することが好ましい。イソソルバイドは植物由来のソルビトールを用いて製造することができるため、バイオマス度の高いポリカーボネート系樹脂を容易に製造することができる。また、ジヒドロキシジアリール化合物を用いた通常のポリカーボネート系樹脂の場合と比較して、紫外線耐性に優れる。また、非晶性である傾向があるため、PET等の結晶性樹脂と比較して凹凸追従性に優れる。
上記ジヒドロキシ化合物としては、イソソルバイド以外のその他のジヒドロキシ化合物を含んでいてもよい。上記その他のジヒドロキシ化合物としては、例えば、ジヒドロキシジアリール化合物、ジヒドロキシ脂環式炭化水素化合物などの環状骨格を有するジヒドロキシ化合物が挙げられる。
上記その他のジヒドロキシ化合物としては、中でも、ジヒドロキシ脂環式炭化水素化合物が好ましく、より好ましくはトリシクロ[5.2.1.02,6]デカンジメタノールである。
上記バイオマス基材層の厚さは、5~300μmであることが好ましく、より好ましくは20~150μmである。上記厚さが5μm以上であると、光学積層体の支持性および取り扱い性がより向上する。上記厚さが300μm以下であると、光半積層体の厚さを薄くすることができ、光半導体装置をより薄くすることができる。
上記基材部の上記粘着剤層を備える側の表面は、粘着剤層との密着性、保持性等を高める目的で、例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、サンドマット加工処理、オゾン暴露処理、火炎暴露処理、高圧電撃暴露処理、イオン化放射線処理等の物理的処理;クロム酸処理等の化学的処理;コーティング剤(下塗り剤)による易接着処理等の表面処理が施されていてもよい。密着性を高めるための表面処理は、基材部における粘着剤層側の表面全体に施されていることが好ましい。
上記基材部の厚さは、支持体としての機能および表面の耐擦傷性に優れる観点から、5μm以上が好ましく、より好ましくは10μm以上である。上記基材部の厚さは、透明性により優れる観点から、300μm以下が好ましく、より好ましくは200μm以下である。
(粘着剤層)
上記粘着剤層は、上記基材部の少なくとも一方の面に設けられている。上記粘着剤層が上記基材部の両面に設けられている場合、両面における粘着剤層は、同一であってもよいし、組成や厚さ等が異なる粘着剤層であってもよい。また、上記基材部の少なくとも一方の面に設けられる粘着剤層は、それぞれ、単層であってもよいし、組成や厚さ等が異なる複層であってもよい。
上記粘着剤層は、上記基材部に対して、光半導体素子と積層する側(すなわち表面処理層を備える側とは反対側)に少なくとも備えることが好ましい。このような構造を有することで、上記粘着剤層を用いて光半導体素子に貼り合わせることができる。また、上記粘着剤層を光半導体素子に直接貼り合わせることで、上記粘着剤層により光半導体素子を封止することができる。
また、上記粘着剤層は、上記基材部に対して、上記表面処理層を備える側(すなわち光半導体素子と積層する側とは反対側)に備えていてもよい。上記表面処理層が後述の表面処理積層体である場合、上記粘着剤層を介して上記基材部と上記表面処理積層体とを貼り合わせることができる。
上記粘着剤層を構成する粘着剤としては、特に限定されないが、例えば、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤(天然ゴム系、合成ゴム系、これらの混合系等)、シリコーン系粘着剤、ポリエステル系粘着剤、ウレタン系粘着剤、ポリエーテル系粘着剤、ポリアミド系粘着剤、フッ素系粘着剤などが挙げられる。中でも、粘着剤層を構成する粘着剤としては、透明性に優れ、また、密着性、耐候性、コスト、粘着剤の設計のしやすさの点より、アクリル系粘着剤が好ましい。上記粘着剤層は、アクリル系粘着剤から構成されたアクリル系粘着剤層であることが好ましい。上記粘着剤は、一種のみを使用してもよいし、二種以上を使用してもよい。
上記粘着剤層が、上記基材部の、光学積層体が積層される側の面に複層で構成される場合、上記粘着剤層は、硬化性を有する粘着剤層(硬化性粘着剤層)と、硬化性を有しない粘着剤層(非硬化性粘着剤層)とを有することが好ましい。上記硬化性粘着剤層としては、放射線照射により硬化する性質を有する粘着剤層(放射線硬化性粘着剤層)、熱により硬化する性質を有する粘着剤層(熱硬化性粘着剤層)が挙げられる。上記放射線としては、例えば、電子線、紫外線、α線、β線、γ線、X線などの活性エネルギー線が挙げられる。中でも、紫外線が好ましい。
また、上記非硬化性粘着剤層は、光学積層体に積層する際において光半導体素子側となる光学積層体表面(剥離ライナーを備える場合は剥離ライナーを除く積層体表面)に位置することが好ましい。例えば、図1に示す光学積層体1では、粘着剤層3aは硬化性粘着剤層である第1粘着剤層31および非硬化性粘着剤層である第2粘着剤層32から構成される。第2粘着剤層32は、剥離ライナー5を除いて光学積層体1の表面処理層4とは反対側の表面に位置する。
上記非硬化性粘着剤層が上記表面に位置すると、上記光学積層体を後述の光半導体素子封止用シートとして用い、上記光半導体素子封止用シートが光半導体素子を封止した際に、上記非硬化性粘着剤層の光半導体素子および基板に対する密着性が優れ、光半導体素子の封止性に優れる。そして、封止後は放射線照射などにより上記硬化性粘着剤層が硬化して、封止用シート側面の密着性が低下する。これにより、タイリング状態において隣接する光半導体装置における粘着剤層同士の密着性が低く、隣接した光半導体装置同士を引き離す際、シートの欠損や隣接する光半導体装置のシートの付着が起こりにくい。また、光学積層体を光半導体素子に積層して光半導体装置を作製した後にダイシングする際において、ダイシング部分のべとつきを抑制でき、見栄えが良い光半導体装置を作製することができる。
上記粘着剤層は、着色剤を含む層を含んでいてもよい。このような構成を有すると、上記光半導体装置をタイリングしてディスプレイに適用した際において、光半導体装置の使用時においては各光半導体素子が発する光の混色を抑制してコントラストが向上し、また光半導体装置の不使用時においては金属配線等による反射を防止しディスプレイの見栄えを良くすることができる。上記着色剤を含む層は、一層のみ有していてもよいし、二層以上を有していてもよい。例えば、上記着色剤を含む層は、上記硬化性粘着剤層および上記非硬化性粘着剤層のいずれであってもよく、両方であってもよい。
上記着色剤としては、黒系着色剤が好ましい。上記黒系着色剤としては、公知乃至慣用の黒色を呈するための着色剤(顔料、染料等)を用いることができる。黒系着色剤は一種のみを用いてもよいし、二種以上を用いてもよい。また、黒色以外の色を呈する着色剤を組み合わせて配合して黒系着色剤として機能する着色剤を用いてもよい。
上記粘着剤層の厚さ(基材部の一方の面における粘着剤層の総厚さ)は、20~800μmであることが好ましく、より好ましくは30~700μm、さらに好ましくは50~600μmである。上記厚さが20μm以上であると、基材部と被着体との粘着性により優れる。上記厚さが800μm以下であると、粘着剤層の厚さを薄くすることができ、光半導体装置をより薄くすることができる。
上記粘着剤層(各層)の屈折率は、1.40~1.55であることが好ましく、より好ましくは1.43~1.53である。上記屈折率が上記範囲内であると、上記光学積層体を構成する他の層(例えば、上記バイオマス基材層などの上記基材部を構成する他の層)との屈折率差が小さくなる傾向があり、界面での反射率を低下させ、光半導体装置の視認性に優れ、またカラーキャストを起こりにくくすることができる。なお、上記粘着剤層の屈折率は、光学積層体の使用状態における値であり、上記粘着剤層が硬化性粘着剤層を含む場合は硬化性粘着剤層が硬化した状態における値である。
上記粘着剤層の屈折率は、ベースポリマー等の樹脂成分の種類や組成、あるいはフィラーなどの添加剤の含有量など調整することができる。但し、フィラーなどの添加剤で調整する場合、屈折率が調整できても、他の光学物性(例えばヘイズなど)に影響を及ぼすことがあり、光学用途の積層体として、総合的な調整が非常に煩雑になる場合がある。一方、樹脂成分の種類や組成を調整する場合、樹脂を構成するモノマー成分の組み合わせを選定する手段が挙げられる。モノマー成分としては、共役環を有するものを用いた場合は屈折率が高くなり、シリコーンやフッ素成分などは屈折率が低くなる傾向がある。例えば、屈折率を高くする方法として、芳香環を含み、屈折率が相対的に高いモノマー成分を共重合する方法や、反対に、屈折率を低くする方法として、フッ素含有モノマーを含み、相対的に低い成分を共重合させることで調整することが可能である。この場合は、フィラーなどの添加剤で調整する場合と比べ、他の光学特性(ヘイズ等)への影響が比較的小さく、光学用途の積層体として、総合的な調整は困難でないことがある。
(表面処理層)
上記表面処理層は上記光学積層体に反射防止性および/またはアンチグレア性を付与する層である。上記表面処理層は、上記光学積層体を光半導体素子に積層した際において、上記基材部に対して上記光半導体素子とは反対側に備える。上記表面処理層を備えることにより、上記光半導体装置をディスプレイに適用した際において、ディスプレイの光沢や光の反射を抑制し、ディスプレイの見栄えを良くすることができる。上記アンチグレア性を付与する層としてはアンチグレア処理層が挙げられる。上記反射防止性を付与する層としては反射防止処理層が挙げられる。上記表面処理層が反射防止性およびアンチグレア性を付与する層である場合、上記アンチグレア処理層および上記反射防止処理層は、単一層であってもよいし、互いに異なる層であってもよい。
上記表面処理層は、アンチグレア処理層および/または反射防止処理層であり、当該層が上記基材部や上記粘着剤層などの上記光学積層体を構成する層のうちの少なくとも一層の表面上に設けられた層であってもよい。このような表面処理層は、上記光学積層体を構成する層表面(例えば上記バイオマス基材層表面)にアンチグレア処理および/または反射防止処理を施すことで形成される。アンチグレア処理および反射防止処理は、それぞれ、公知乃至慣用の方法で実施することができる。
上記表面処理層は、光学フィルムと、上記光学フィルムの一方の面に設けられたアンチグレア処理層および/または反射防止処理層とを有する表面処理積層体であることが好ましい。偏光板等の光学フィルムは一般的に支持性や取り扱い性に劣る傾向があり、上記バイオマス基材層と組み合わせて用いることで、双方の長所を活かすことができる。また、上記表面処理積層体を用いることで、上記光学積層体は光学部材にそのまま適用することができる。上記光学フィルムまたは表面処理積層体としては、反射防止(AR)フィルム、偏光板、位相差板などが挙げられる。
上記表面処理層の屈折率は、1.40~1.55であることが好ましく、より好ましくは1.43~1.53である。上記屈折率が上記範囲内であると、上記光学積層体を構成する他の層(例えば、上記バイオマス基材層などの上記基材部を構成する他の層)との屈折率差が小さくなる傾向があり、界面での反射率を低下させ、光半導体装置の視認性に優れ、またカラーキャストを起こりにくくすることができる。なお、上記表面処理層が光学フィルムを含む表面処理積層体である場合、上記表面処理層の屈折率として上記表面処理積層体の屈折率を用いる。
図1に示す光学積層体1において、表面処理層4は、光学フィルム41と、光学フィルム41表面に設けられた、アンチグレア・反射防止処理層42とから構成される表面処理積層体である。表面処理層4における光学フィルム41と基材部2とは第3粘着剤層33を介して貼り合わせられている。
(剥離ライナー)
上記剥離ライナーは、上記光学積層体を光半導体素子に積層する際において上記基材部の光半導体素子側に位置する粘着剤層表面を被覆して保護するための要素であり、光半導体素子が配置された基板に光学半導体素子を貼り合わせる際には当該積層体から剥がされる。
上記剥離ライナーとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、フッ素系剥離剤や長鎖アルキルアクリレート系剥離剤等の剥離剤により表面コートされたプラスチックフィルムや紙類などが挙げられる。
上記剥離ライナーの厚さは、例えば10~200μm、好ましくは15~150μm、より好ましくは20~100μmである。上記厚さが10μm以上であると、剥離ライナーの加工時に切り込みにより破断しにくい。上記厚さが200μm以下であると、使用時に上記粘着剤層から剥離ライナーをより剥離しやすい。
(光学積層体)
上記光学積層体内において、上記バイオマス基材層と、上記バイオマス基材層に隣接する層との屈折率差は、0.05以下であることが好ましく、より好ましくは0.04以下、さらに好ましくは0.03以下である。上記屈折率差が0.05以下であると、上記光学積層体を画像表示装置に適用した際に、バイオマス基材層とバイオマス基材層に隣接する層との層間反射を低減し、その結果、当該層間における反射率が低減することで光半導体素子の光取り出し効率に優れ、またカラーキャストを抑制することができる。また、上記バイオマス基材層と隣接する2層のうちの少なくとも1層と上記バイオマス基材層との屈折率差が上記範囲内であることが好ましく、両方の層と上記バイオマス基材層との屈折率差が上記範囲内であることが特に好ましい。なお、上記隣接する層の屈折率は、光学積層体の使用状態における値であり、上記隣接する層が硬化性粘着剤層等の硬化性を有する層(硬化性層)である場合は当該硬化性層が硬化した状態における値である。
上記バイオマス基材層と、上記光学積層体に含まれる他の少なくとも1層との屈折率差は、0.05以下であることが好ましく、より好ましくは0.04以下、さらに好ましくは0.03以下である。上記屈折率差が0.05以下であると、上記光学積層体を画像表示装置に適用した際に、バイオマス基材層と上記他の1層との間において光の反射を低減し、その結果、当該層間における反射率が低減することで光半導体素子の光取り出し効率に優れ、またカラーキャストを抑制することができる。また、上記バイオマス基材層と、上記光学積層体に含まれる他の全ての層との屈折率差が上記範囲内であることが好ましい。なお、上記他の層の屈折率は、光学積層体の使用状態における値であり、上記他の層が硬化性粘着剤層等の硬化性を有する層(硬化性層)である場合は当該硬化性層が硬化した状態における値である。
上記バイオマス基材層と上記粘着剤層との屈折率差は、0.10以下であることが好ましく、より好ましくは0.07以下、さらに好ましくは0.05以下である。上記屈折率差が0.10以下であると、上記光学積層体を画像表示装置に適用した際に、バイオマス基材層と粘着剤層との間において光の反射を低減し、その結果、当該層間における反射率が低減することで光半導体素子の光取り出し効率に優れ、またカラーキャストを抑制することができる。なお、上記粘着剤層を複数備える場合、バイオマス基材層と少なくとも1層の粘着剤層との屈折率差が上記範囲内であればよく、バイオマス基材層と上記光学積層体中の全ての粘着剤層との屈折率差が上記範囲内であることが好ましい。なお、上記粘着剤層の屈折率は、光学積層体の使用状態における値であり、上記粘着剤層が硬化性粘着剤層を含む場合は硬化性粘着剤層が硬化した状態における値である。
上記バイオマス基材層と上記表面処理層との屈折率差は、0.10以下であることが好ましく、より好ましくは0.07以下、さらに好ましくは0.05以下である。上記屈折率差が0.10以下であると、上記光学積層体を画像表示装置に適用した際に、バイオマス基材層と表面処理層との間において光の反射を低減し、その結果、当該層間における反射率が低減することで光半導体素子の光取り出し効率に優れ、またカラーキャストを抑制することができる。なお、上記表面処理層が光学フィルムを含む表面処理積層体である場合、上記表面処理層の屈折率として上記表面処理積層体の屈折率を用いる。
上記光学積層体は、正面の垂直方向から測定した輝度(正面輝度)に対する、上記正面の垂直方向に対し斜め45°から測定した輝度(45°輝度)の比[45°輝度/正面輝度]は、0.95以上(例えば0.95~1.0)であることが好ましく、より好ましくは0.97以上、さらに好ましくは0.98以上である。上記比が0.95以上であると、上記光学積層体を画像表示装置に適用した際に、上記画像表示装置をどの方向から見ても明るく見栄えが良い画像表示装置を提供することができる。なお、上記比は、光学積層体の使用状態における値であり、例えば上記光学積層体が硬化性の層を備える場合は当該層が硬化した状態における値である。
上記光学積層体は、上記表面処理層を備える側に対する上記基材部側を備える側の面を、正面反射率が40.34%であるシートに貼り合わせて測定した際の正面反射率は、3.2%以下であることが好ましく、より好ましくは3.1%以下である。上記正面反射率が3.2%以下であると、上記光学積層体を画像表示装置に適用した際に、外光の反射や像の映り込み等による視認性の低下を防止し、見栄えを調整された画像表示装置を提供することができる。なお、上記正面反射率は、光学積層体の使用状態における値であり、例えば上記光学積層体が硬化性の層を備える場合は当該層が硬化した状態における値である。
本発明の光学積層体の製造方法の一実施形態について説明する。例えば、図1に示す光学積層体1は、下記の方法で作製することができる。まず、基材部2を構成するバイオマス基材層に、第1粘着剤層31を形成する。第1粘着剤層31は、第1粘着剤層31を形成する粘着剤組成物を基材部(バイオマス基材層)2の一方の面に塗布して粘着剤組成物層を形成した後、加熱による脱溶媒や熱硬化等の硬化を行い、該粘着剤組成物層を固化させることによって作製することができる。第1粘着剤層31の厚さを厚くする場合、別途剥離ライナーの剥離処理面上に同様にして作製された第1粘着剤層を、基材部2上に形成された第1粘着剤層上に重ね合わせて積層してもよい。
上記第1粘着剤層を形成する粘着剤組成物はいずれの形態であってもよい。例えば、粘着剤組成物は、エマルジョン型、溶剤型(溶液型)、熱溶融型(ホットメルト型)などであってもよい。中でも、生産性に優れる粘着剤層が得やすい点より、溶剤型が好ましい。
一方、別途準備した剥離ライナー5の剥離処理面上に第2粘着剤層32を形成する。第2粘着剤層32は、第2粘着剤層32を形成する粘着剤組成物を剥離ライナー5の剥離処理面上に塗布して粘着剤組成物層を形成した後、加熱による脱溶媒や硬化を行い、該粘着剤組成物層を固化させることによって作製することができる。そして、第2粘着剤層を第1粘着剤層上に積層する。このようにして、[基材部2/第1粘着剤層31/第2粘着剤層32/剥離ライナー5]の構成を有する積層体が得られる。
上記第2粘着剤層を形成する粘着剤組成物はいずれの形態であってもよい。例えば、粘着剤組成物は、エマルジョン型、溶剤型(溶液型)、活性エネルギー線硬化型、熱溶融型(ホットメルト型)などであってもよい。中でも、生産性に優れる粘着剤層が得やすい点より、溶剤型、活性エネルギー線硬化型の粘着剤組成物が好ましい。
他方、表面処理層4および第3粘着剤層33の積層体を作製する。具体的には、例えば、別途準備した剥離ライナーの剥離処理面上に、第2粘着剤層32と同様にして第3粘着剤層33を形成し、次いで、反射防止処理および/またはアンチグレア処理された光学フィルムである表面処理層4の非処理面を第3粘着剤層33上に貼り合わせて作製することができる。そして、上記剥離ライナーを剥離して第3粘着剤層33を露出させ、上記積層体の基材部2の、第1粘着剤層31が形成されていない表面に貼り合わせる。上記粘着剤組成物の塗布手法としては、例えば、公知乃至慣用の塗布手法を採用でき、ロール塗工、スクリーン塗工、グラビア塗工など挙げられる。また、各種層の積層は、公知のローラーやラミネーターを用いて行うことができる。このようにして、図1に示す光学積層体1を作製することができる。
なお、光学積層体1は、上述の方法に限定されず、基材部2と表面処理層4とを接着剤層33を介して積層し、次いで基材部2の露出面に、第1粘着剤層31および第2粘着剤層32を適宜組み合わせて順次積層して作製してもよい。
本発明の光学積層体は、光半導体素子に直接的または間接的に積層して使用される。本発明の光学積層体は、光半導体素子が配置された基板上に積層して使用されることが好ましい。本発明の光学積層体は、基板上に配置された1以上の光半導体素子を封止するためのシート(「光半導体素子封止用シート」と称する場合がある)であることが好ましい。なお、本明細書において、「光半導体素子を封止する」とは、光半導体素子の少なくとも一部を光学積層体が備える粘着剤層内に埋め込むことをいう。
本発明の光学積層体を用いて、光半導体素子が配置された基板上に本発明の光学積層体を貼り合わせることで光半導体装置を得ることができる。本発明の光学積層体が光半導体素子封止用シートである場合、光半導体素子が配置された基板上に上記光半導体素子封止用シートにおける粘着剤層や他の粘着剤層を介して上記光半導体素子封止用シートを貼り合わせて上記粘着剤層により光半導体素子を封止することで、光半導体装置を得ることができる。
上記光半導体素子封止用シートが基材部の表面処理層側とは反対側に粘着剤層を有する場合、具体的には、まず、上記光半導体素子封止用シートから剥離ライナーを剥離して上記粘着剤層面を露出させる。そして、基板と、上記基板上に配置された光半導体素子(好ましくは複数の光半導体素子)とを備える光学部材の、光半導体素子が配置された基板面に、上記光半導体素子封止用シートの露出面である粘着剤層面を貼り合わせ、上記光学部材が複数の光半導体素子を備える場合はさらに複数の光半導体素子間の隙間を上記粘着剤層が充填するように配置し、複数の光半導体素子を一括して封止する。このようにして、上記光半導体装置封止用シートを用いて光半導体素子を封止することができる。また、上記光半導体装置封止用シートを用いて、減圧環境下あるいは加圧しつつ貼り合わせることにより光半導体素子を封止してもよい。このような方法としては、例えば、特開2016-29689号公報や特開平6-97268に開示の方法が挙げられる。
[光半導体装置]
本発明の光学積層体を用いて光半導体装置を作製することができる。本発明の光学積層体を用いて製造される光半導体装置は、基板と、上記基板上に配置された光半導体素子と、上記光半導体素子に積層された本発明の光学積層体とを備える。上記光学積層体が硬化性粘着剤層を備える場合、上記光半導体装置における上記粘着剤層は硬化していてもよい。本発明の光学積層体が光半導体素子封止用シートである場合、上記粘着剤層は上記光半導体素子を封止する。
上記光半導体素子としては、例えば、青色発光ダイオード、緑色発光ダイオード、赤色発光ダイオード、紫外線発光ダイオード等の発光ダイオード(LED)が挙げられる。
上記光半導体装置において、上記光学積層体が上記光半導体素子封止用シートである場合、上記光半導体素子封止用シートは複数の光半導体素子を一括して封止していることが好ましい。
図2に、図1に示す光学積層体1を用いた光半導体装置の一実施形態を示す。図2に示す光半導体装置10は、基板6と、基板6の一方の面に配置された複数の光半導体素子7と、光半導体素子7を封止する光学積層体の硬化物1’とを備える。光学積層体の硬化物1’は光学積層体1から剥離ライナー5が剥離され、硬化性樹脂層である第1粘着剤層31が放射線照射等により硬化して形成された硬化封止層31’が形成されたものである。複数の光半導体素子7は、一括して硬化封止部31’および第2粘着剤層32に封止されている。第2粘着剤層32は、複数の光半導体素子7で形成された凹凸形状に追従して光半導体素子7および基板6に密着し、光半導体素子7を埋め込んでいる。
なお、図2に示す光半導体装置10において、光半導体素子7は、第2粘着剤層32内に完全に埋め込まれて封止されており、且つ、硬化封止層31’により間接的に封止されている。上記光半導体装置は、このような態様に限定されず、光半導体素子7の一部が第2粘着剤層32から突出しており、当該一部が硬化封止層31’内に埋め込まれており、第2粘着剤層32と硬化封止層31’とで光半導体素子7が完全に埋め込まれて封止されている態様であってもよい。
上記光半導体装置は、上述のように、光学積層体における基材層としてバイオマス基材層を備えている。このため、上記光半導体装置は、バイオマス度が高く、環境に配慮されたものとなる。
上記光半導体装置は、個々の光半導体装置がタイリングされたものであってもよい。すなわち、上記光半導体装置は、複数の光半導体装置が平面方向にタイル状に配置されたものであってもよい。
図3に複数の光半導体装置が配置されて作製された光半導体装置の一実施形態を示す。図3に示す光半導体装置20は、複数の光半導体装置10が縦方向に4個、横方向に4個の計16個が平面方向にタイル状に配置(タイリング)されたものである。隣接する2つの光半導体装置10間の境界20aでは、光半導体装置10同士が隣接しているが、これらは容易に引き離すことができ、光学積層体側面の欠損や、隣接する光半導体装置の一方から他方に、上記光学積層体側面において欠損した樹脂の付着が起こりにくい。
上記光半導体装置は、液晶画面のバックライトであることが好ましく、特に全面直下型のバックライトであることが好ましい。また、上記バックライトと表示パネルとを組み合わせることで画像表示装置とすることができる。上記光半導体装置が液晶画面のバックライトである場合の光半導体素子はLED素子である。例えば、上記バックライトにおいて、上記基板上には、各LED素子に発光制御信号を送るための金属配線層が積層されている。赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色の光を発する各LED素子は、表示パネルの基板上に金属配線層を介して交互に配列されている。金属配線層は、銅などの金属によって形成されており、各LED素子の発光を反射して、画像の視認性を低下させる。また、RGBの各色の各LED素子が発する光が混色し、コントラストが低下する。
また、上記光半導体装置は、自発光型表示装置であることが好ましい。また、上記自発光型表示装置と、必要に応じて表示パネルとを組み合わせることで画像表示装置とすることができる。上記光半導体装置が自発光型表示装置である場合の光半導体素子はLED素子である。上記自発光型表示装置としては、有機エレクトロルミネッセンス(有機EL)表示装置や上記バックライトなどが挙げられる。例えば、上記自発光型表示装置において、上記基板上には、各LED素子に発光制御信号を送るための金属配線層が積層されている。赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の各色の光を発する各LED素子は、基板上に金属配線層を介して交互に配列されている。金属配線層は、銅などの金属によって形成されており、各LED素子の発光度合いを調整して各色を表示させる。
本発明の光学積層体は、折り曲げて使用される光半導体装置、例えば、折り曲げ可能な画像表示装置(フレキシブルディスプレイ)(特に、折り畳み可能な画像表示装置(フォルダブルディスプレイ))を有する光半導体装置に用いることができる。具体的には、折り畳み可能なバックライトおよび折り畳み可能な自発光型表示装置などに使用することができる。
本発明の光学積層体は、上記光半導体装置がミニLED表示装置である場合およびマイクロLED表示装置である場合のいずれにも好ましく使用することができる。
[光半導体装置の製造方法]
上記光半導体装置は、例えば、上記光学積層体を、上記基板上に設けられた上記光半導体素子に積層する工程(積層工程)を備える製造方法により製造することができる。上記光学積層体が上記半導体素子封止用シートである場合、上記製造方法は、上記積層工程において、上記半導体素子封止用シートを上記光半導体素子に貼り合わせて上記光半導体素子を上記粘着剤層により埋め込んでもよい。
上記光学積層体が硬化性粘着剤層を有する場合、上記製造方法は、さらに、上記積層工程を経て得られた、上記基板と、上記基板上に配置された光半導体素子と、上記光半導体素子に積層された上記光学積層体と、を備える積層体について、上記硬化性粘着剤層を硬化させて上記硬化物を得る工程(硬化工程)を備えていてもよい。上記製造方法は、さらに、上記積層工程や上記硬化工程を経て得られた上記積層体をダイシングして光半導体装置を得る工程(ダイシング工程)を備えていてもよい。また、上記製造方法は、さらに、上記ダイシング工程で得られた複数の光半導体装置を平面方向に接触するように並べるタイリング工程を備えていてもよい。以下、図2に示す光半導体装置10および図3に示す光半導体装置20の製造方法を適宜参酌して説明する。
(積層工程)
上記積層工程では、上記光学積層体を、光半導体素子が配置された基板に貼り合わせて積層し、好ましくは上記粘着剤層により光半導体素子を埋め込む。上記積層工程では、具体的には、図4に示すように、剥離ライナー5を剥離した光学積層体1の粘着剤層3aを、基板6の光半導体素子7が配置された面に対向するように配置し、光学積層体1を基板6の光半導体素子7が配置された面に貼り合わせ、図5に示すように光半導体素子7を第2粘着剤層32に埋め込む。ダイシング工程にて端部を切り落としてサイズを揃える目的で、図4に示すように、貼り合わせに使用される基板6は、図2に示す光半導体装置10における基板6よりも平面方向に広く延びており、基板6の端部付近には光半導体素子7が配置されていない。また、貼り合わせる光学積層体1は、貼り合わせに使用される基板6よりも平面方向に広く延びている。すなわち、積層工程において貼り合わせられる光学積層体1の基板6に対向する面の面積は、積層工程において貼り合わせられる基板6の国学積層体1に対向する面の面積よりも大きい。
上記貼り合わせの際の温度は、例えば室温から150℃の範囲内である。また、上記貼り合わせの際、減圧または加圧してもよい。減圧や加圧により粘着剤層と基板または光半導体素子との間に空隙が形成されるのを抑制することができる。また、上記積層工程では、減圧下で光学積層体を貼り合わせ、その後加圧することが好ましい。減圧する場合の圧力は例えば1~100Paであり、減圧時間は例えば5~600秒である。また、加圧する場合の圧力は例えば0.05~0.5MPaであり、減圧時間は例えば5~600秒である。
(硬化工程)
上記硬化工程では、硬化性粘着剤層の硬化性の種類に応じて硬化を行う。上記粘着剤層が熱硬化性を有する場合は加熱を、放射線硬化性を有する場合は放射線照射を行う。上記硬化工程では、上記光半導体素子が配置された上記基板に上記光学積層体が貼り合わせられた積層体(例えば、上記積層工程で得られた積層体)に対し、加熱や放射線照射を施して上粘着剤層を硬化させる。上記硬化工程では、具体的には、図6に示すように、第1粘着剤層31を硬化させて硬化封止層3’が形成され、光学積層体の硬化物1’が得られる。上記加熱時の温度は、例えば80~200℃の範囲内であり、加熱時間は例えば1分~24時間である。また、上記放射線としては上述のように、電子線、紫外線、α線、β線、γ線、X線などが挙げられる。中でも、紫外線が好ましい。放射線照射時の温度は、例えば室温から100℃の範囲内であり、照射時間は例えば1分~1時間である。
(ダイシング工程)
上記ダイシング工程では、上記積層工程や上記硬化工程を経た積層体をダイシングする。ここで、ダイシング工程に付す積層体において、光学積層体の硬化物1’および基板6は、上述のように、最終的に得られる光半導体装置10よりも平面方向に広く延びている。そして、上記ダイシング工程では、光学積層体の硬化物および基板の側端部をダイシングして除去する。具体的には、図7に示す鎖線の位置でダイシングを行い、側端部を除去する。上記ダイシングは、公知乃至慣用の方法により行うことができ、例えば、ダイシングブレードを用いた方法や、レーザー照射により行うことができる。このようにして、例えば図2に示す光半導体装置10を製造することができる。
(タイリング工程)
上記タイリング工程では、上記ダイシング工程で得られた複数の光半導体装置を平面方向に接触するように並べてタイリングする。このようにして、例えば図3に示す光半導体装置20を製造することができる。
以下に実施例を挙げて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら限定されるものではない。
実施例1
<反射防止層/防眩層/TACフィルム>
(防眩層)
防眩層形成材料に含まれる樹脂として、紫外線硬化型ウレタンアクリレート樹脂(商品名「NKオリゴ UA-53H-80BK」、新中村化学工業株式会社製)40質量部と、ペンタエリスリトールトリアクリレートを主成分とする多官能アクリレート(商品名「ビスコート#300」、大阪有機化学工業株式会社製)57.5質量部と、ジルコニア粒子と紫外線硬化性樹脂とを含有する光学調整層用組成物の希釈液(商品名「オプスターZ7540」、JSR株式会社製)2.5質量部と、シリコーン粒子(商品名「トスパール130ND」、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)2.8質量部と、チキソトロピー付与剤として有機粘土である合成スメクタイト(商品名「スメクトンSAN」、クニミネ工業株式会社製)2.5質量部と、光重合開始剤(商品名「OMNIRAD907」、BASF社製)3質量部と、架橋アクリルスチレン共重合樹脂の微粒子(商品名「SSX-103DXE」、積水化成品工業株式会社製)6.5質量部と、レベリング剤(商品名「LE-303」、共栄社化学株式会社製)0.1質量部とを混合した。なお、上記有機粘土は、トルエンで固形分が6質量%になるよう希釈して用いた。この混合物を、固形分濃度が38質量%となるように、トルエン/シクロペンタノン混合溶媒(質量比64/36)で希釈して、超音波分散機を用いて、防眩層形成材料(塗工液)を調製した。
透明プラスチックフィルム(トリアセチルセルロース(TAC)フィルム、商品名「TJ40UL」、富士フイルム株式会社、厚さ:40μm)を準備した。上記透明プラスチックフィルムの片面に、上記防眩層形成用材料を、ワイヤーバーを用いて塗布して塗膜を形成した。ついで、95℃で1分間加熱することにより上記塗膜を乾燥させた。その後、高圧水銀ランプにて積算光量300mJ/cm2の紫外線を照射し、上記塗膜を硬化処理して、厚さ6.5μmの防眩層を表面に有するTACフィルムを作製した。
(反射防止層)
ペンタエリスリトールトリアクリレートを主成分とする多官能アクリレート(商品名「ビスコート#300」、大阪有機化学工業株式会社製)100質量部と、中空ナノシリカ粒子(商品名「スルーリア5320」、日揮触媒化成株式会社製)100質量部と、中実ナノシリカ粒子(商品名「MIBK-ST」、日産化学株式会社製、固形分30質量%、質量平均粒子径10nm)40質量部と、フッ素元素含有添加剤(商品名「KY-1203」、信越化学工業株式会社製)12質量部と、光重合開始剤(商品名「OMNIRAD907」、IGM.RESINS B.V社製)5質量部と、光重合開始剤(商品名「OMNIRAD2959」、IGM.RESINS B.V社製)5質量部とを混合した。その混合物に、希釈溶媒としてメチルイソブチルケトンおよびプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを70:30質量比で混合した混合溶媒を添加して全体の固形分が1.5質量%となるようにし、撹拌して反射防止層形成用材料を調製した。
上記防眩層を表面に有するTACフィルムの防眩層面に、上記反射防止層形成用材料をワイヤーバーで塗工した。塗工した上記反射防止層形成用材料を80℃で1分間加熱し、乾燥させて塗膜を形成した。乾燥後の塗膜に、高圧水銀ランプで積算光量300mJ/cm2の紫外線を照射して硬化処理した。これにより、上記塗膜を硬化させ、厚さ0.1μmの反射防止層を形成した。以上のようにして、[反射防止層/防眩層/TACフィルム]の積層構造を有する表面処理層を作製した。
<反射防止層/防眩層/TACフィルム/バインダー粘着剤層>
モノマー成分として、アクリル酸2-エチルヘキシル69.7質量部、アクリル酸2-メトキシエチル10質量部、アクリル酸2-ヒドロキシエチル13質量部、N-ビニル-2-ピロリドン6質量部、N-ヒドロキシエチルアクリルアミド1.3質量部、重合開始剤として2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.1質量部、および重合溶媒として酢酸エチル200質量部を、セパラブルフラスコに投入し、窒素ガスを導入しながら、1時間撹拌した。このようにして、重合系内の酸素を除去した後、63℃に昇温し、10時間反応させて、酢酸エチルを加え、固形分濃度30質量%のアクリル系ポリマー溶液を得た。上記アクリル系ポリマー100質量部に対して、架橋剤としてイソシアネート系架橋剤(商品名「タケネートD110N」、三井化学株式会社製)を0.2質量部、シランカップリング剤としてγ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(商品名「KBM-403」、信越化学工業株式会社製)0.15質量部、架橋促進剤としてエチレンジアミンにプロピレンオキシドを付加したポリオール(商品名「EDP-300」、株式会社ADEKA製)0.2質量部を加え、粘着剤組成物(溶液)を調製した。次に、上記粘着剤組成物を、剥離ライナー(セパレータ)(商品名「MRF38」、三菱ケミカル株式会社製)の剥離処理面上に、乾燥後の厚さが25μmとなるように塗布し、常圧下、60℃で1分間および155℃で1分間加熱乾燥し、バインダー粘着剤層としての両面粘着シートを得た。そして、上記で得られた表面処理層におけるTACフィルムの非処理面に対して、ハンドローラーを用いて、バインダー粘着剤層の粘着面を気泡が入らないように貼り合わせた。このようにして、[反射防止層/防眩層/TACフィルム/バインダー粘着剤層/剥離ライナー]の積層構造を有する積層体を作製した。
<ポリカーボネートフィルム/紫外線硬化性粘着剤層/非硬化性粘着剤層>
(紫外線硬化性粘着剤層)
アクリル酸ブチルアクリレート189.77質量部、アクリル酸シクロヘキシル38.04質量部、アクリル酸2-ヒドロキシエチル85.93質量部、重合開始剤として2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.94質量部、および重合溶媒としてメチルエチルケトン379.31質量部を、1L丸底セパラブルフラスコに、セパラブルカバー、分液ロート、温度計、窒素導入管、リービッヒ冷却器、バキュームシール、撹拌棒、撹拌羽が装備された重合用実験装置に投入し、撹拌しながら、常温で6時間、窒素置換した。その後、窒素を流入下、撹拌しながら、65℃下で4時間そして75℃下で2時間保持して重合し、樹脂溶液を得た。
次いで、得られた樹脂溶液を室温まで冷却した。その後、上記樹脂溶液に、重合性炭素-炭素二重結合を有する化合物として、2-イソシアナトエチルメタクリレート(商品名「カレンズMOI」、昭和電工株式会社製)5.74質量部を加えた。さらにジラウリン酸ジブチルスズ(IV)(富士フイルム和光純薬株式会社製)0.03質量部を添加し、空気雰囲気下、50℃で24時間撹拌して、ベースポリマーを得た。
得られたベースポリマーの固形分100質量部に対して、イソシアネート化合物(商品名「コロネートL」、東ソー株式会社製、固形分75質量%)1.5質量部、および、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニル-1-オン(商品名「omnirad 651」、IGM Resins Italia Srl社製)1質量部を混合した。トルエンを希釈溶剤として用いて、固形分率20~40質量%となるように調整し、粘着剤溶液(1)を得た。
この粘着剤溶液(1)を、ポリカーボネート樹脂(商品名「DURABIO T7450A」、三菱ケミカル株式会社製)を押出製膜で厚さ70μmに作製したポリカーボネートフィルムを基材層として、乾燥後の厚さが112.5μmとなるように上記基材層上に塗布し、常圧下、50℃で1分間および125℃で5分間加熱乾燥させ、紫外線硬化性粘着剤層(1)を形成した。他方、上記で得られた粘着剤溶液(1)を、剥離ライナー(商品名「MRF38」、三菱ケミカル株式会社製)の剥離処理面上に、乾燥後の厚さが112.5μmとなるように塗布し、常圧下、50℃で1分間および125℃で5分間加熱乾燥させ、紫外線硬化性粘着剤層(2)を形成した。
そして、ポリカーボネートフィルム上に形成した紫外線硬化性粘着剤層(1)と剥離ライナー上に形成した紫外線硬化性粘着剤層(2)の粘着剤層面同士をハンドローラーを用いて気泡が入らないように貼り合わせ、1つの紫外線硬化性粘着剤層を形成した。その後剥離ライナーを剥離した。このようにして、[ポリカーボネートフィルム/紫外線硬化性粘着剤層]の構成を有する積層体を作製した。
(非硬化性粘着剤層)
アクリル酸ブチルアクリレート189.77質量部、アクリル酸シクロヘキシル38.04質量部、アクリル酸2-ヒドロキシエチル85.93質量部、重合開始剤として2,2’-アゾビスイソブチロニトリル0.94質量部、および重合溶媒としてメチルエチルケトン379.31質量部を、1L丸底セパラブルフラスコに、セパラブルカバー、分液ロート、温度計、窒素導入管、リービッヒ冷却器、バキュームシール、撹拌棒、撹拌羽が装備された重合用実験装置に投入し、撹拌しながら、常温で6時間、窒素置換した。その後、窒素を流入下、撹拌しながら、65℃下で4時間そして75℃下で2時間保持して重合し、樹脂溶液を得た。
得られた樹脂溶液に、ベースポリマーの固形分100質量部に対して、イソシアネート化合物(商品名「コロネートL」、東ソー株式会社製、固形分75質量%)1.5質量部を混合した。トルエンを希釈溶剤として用いて、固形分率20~40質量%となるように調整し、粘着剤溶液(2)を得た。
この粘着剤溶液(2)を、剥離ライナー(商品名「MRF38」、三菱ケミカル株式会社製)の剥離処理面上に、乾燥後の厚さが25μmとなるように塗布し、常圧下、125℃で2分間加熱乾燥させ、非硬化性粘着剤層を形成した。
(ポリカーボネートフィルム/紫外線硬化性粘着剤層/非硬化性粘着剤層)
上記非硬化性粘着剤層を、[ポリカーボネートフィルム/紫外線硬化性粘着剤層]の積層構造を有する積層体の紫外線硬化性粘着剤層面に対して、ハンドローラーを用いて気泡が入らないように貼り合わせた。このようにして、[ポリカーボネートフィルム/紫外線硬化性粘着剤層/非硬化性粘着剤層/剥離ライナー]の積層構造を有する積層体を作製した。
<光学積層体(光半導体素子封止用シート)>
[反射防止層/防眩層/TACフィルム/バインダー粘着剤層/剥離ライナー]の積層構造を有する積層体から剥離ライナーを剥がし、露出したバインダー粘着剤層面を、[ポリカーボネートフィルム/紫外線硬化性粘着剤層/非硬化性粘着剤層/剥離ライナー]の積層構造を有する積層体のポリカーボネートフィルム面に対して、ハンドローラーを用いて気泡が入らないように貼り合わせた。その後、50℃で48時間エージングを行い、[反射防止層/防眩層/TACフィルム/バインダー粘着剤層/ポリカーボネートフィルム/紫外線硬化性粘着剤層/非硬化性粘着剤層/剥離ライナー]の層構成を有する、実施例1の光学積層体(光半導体素子封止用シート)を作製した。
実施例2
基材層として、表1に示すバイオマス度のポリカーボネート樹脂(商品名「DURABIO T7450A」(ロット違い)、三菱ケミカル株式会社製)を押出製膜で厚さ70μmに作製したポリカーボネートフィルムを用い、そして、TACフィルムに代えてアクリル系フィルム(商品名「HTX」、株式会社カネカ製、厚さ40μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、実施例2の光学積層体(光半導体素子封止用シート)を作製した。
実施例3
基材層として、表1に示すバイオマス度のポリカーボネート樹脂(商品名「DURABIO T7450A」(ロット違い)、三菱ケミカル株式会社製)を押出製膜で厚さ70μmに作製したポリカーボネートフィルムを用い、そして、非硬化性粘着層の成分調整を行い屈折率を調整したこと以外は、実施例1と同様にして、実施例4の光学積層体(光半導体素子封止用シート)を作製した。
比較例1
基材層として、ポリカーボネートフィルムに代えてPETフィルム(商品名「ダイヤホイルT100-75S」、三菱ケミカル株式会社製、厚さ75μm)を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、比較例1の光学積層体(光半導体素子封止用シート)を作製した。
比較例2
基材層として、ポリカーボネートフィルムに代えてPETフィルム(商品名「ダイヤホイルT100-75S」、三菱ケミカル株式会社製、厚さ75μm)を用いたこと以外は、実施例2と同様にして、比較例2の光学積層体(光半導体素子封止用シート)を作製した。
比較例3
基材層として、ポリカーボネートフィルムに代えてPETフィルム(商品名「ダイヤホイルT100-75S」、三菱ケミカル株式会社製、厚さ75μm)を用いたこと以外は、実施例3と同様にして、比較例3の光学積層体(光半導体素子封止用シート)を作製した。
<評価>
実施例および比較例で得られた光学積層体および当該光学積層体を構成する各層について、以下の評価を行った。結果を表に示す。
(1)屈折率
実施例および比較例で使用または作製した各表面処理層および基材層について、(550)nmでの屈折率を、屈折率測定装置(商品名「プリズム カプラ Model 2010/M」、Metricon社製)を使用して行った。なお、粘着剤層については、測定波長589nm、測定温度25℃の条件で、アッベ屈折率計(商品名「DR-M4」、ATAGO社製)を使用して屈折率を測定した。紫外線硬化性粘着剤層については、別途、紫外線硬化性粘着剤層が2つの剥離ライナーで挟まれた積層体を準備し、後述の正面反射率に記載の紫外線照射条件で紫外線照射を行って上記紫外線硬化性粘着剤層を硬化させて得られた粘着剤層について測定した。
(2)正面反射率
アクリル板に、正面反射率が40.34%となるように金属配線を印刷したものを有機EL装置代替品として使用した。そして、実施例および比較例で得られた光学積層体から剥離ライナーを剥離して粘着剤層を露出させ、露出した粘着剤層を上記有機EL装置代替品に貼り合わせ、さらに下記の紫外線照射条件にて紫外線照射を行い、紫外線硬化性粘着剤層を硬化させ、試験サンプルを作製した。そして、試験サンプルの表面処理層側表面について、分光測色計(商品名「CM2600D」、コニカミノルタ社製)を用いて、JIS Z8722に準じた方法で正面反射率を測定した。
<紫外線照射条件>
紫外線照射装置:商品名「UM810」、日東精機株式会社製
光源:高圧水銀灯照射強度:50mW/cm2(測定機器:商品名「紫外線照度計UT-101」、ウシオ電機株式会社製)
照射時間:100秒
積算光量:5000mJ/cm2
(3)輝度
上記(2)で作製した試験サンプルについて、表面処理層側表面から、白色点灯させた状態で視野角特性評価装置(商品名「EZ-Contract160D」、ELDIM社製)を用いて輝度を測定した。この測定データから、極角0°の際の方位角を15°ずつ振ったデータの平均値を正面輝度、極角45°の際の方位角を15°ずつ振ったデータの平均値を45°の斜め輝度とし、数値を算出した。
(4)基材層の位相差
実施例および比較例で使用した基材層について、23℃の環境下で、商品名「AxoAcan」(Axometrics社製)を用いて位相差を測定した。
(5)基材層の正面反射率
実施例および比較例で使用した基材層を黒色のアクリル板に貼り合わせ、基材層側表面について、分光測色計(商品名「CM2600D」、コニカミノルタ社製)を用いて、JIS Z8722に準じた方法で正面反射率を測定した。
(6)基材層の引張弾性率および破断伸度
実施例および比較例で使用した基材層について、幅1cm×長さ13cmに切断した後、引張試験機「オートグラフASG-50D型」(株式会社島津製作所製)を用い、引張速度200mm/min、チャック間距離50mm、室温(23℃)で引張試験を行い、引張弾性率を測定した。
(7)色相差
上記(2)で作製した試験サンプルについて、表面処理層側表面から、極角および方位角を振った際に見た目上むらが視認できるかを確認した。ムラが確認されなければ○、視認できるが品質上問題のないものを△、品質上問題があるものを×とした。
Figure 2023022676000002
表1に示すように、本発明の光学積層体(実施例)は、バイオマス度が高く、環境に配慮されたものとすることができると判断された。また、上記光学積層体は正面反射率が低く、また色相差にも優れており、光学積層体としての性能にも優れると判断された。一方、比較例の光学積層体は、バイオマス度が低く、さらに光学積層体としての性能にも劣ると判断された。
1 光学積層体
1’ 光学積層体の硬化物
2 基材部
3 粘着剤層
3a,3b 粘着剤層
31 第1粘着剤層
31’ 硬化封止層
32 第2粘着剤層
33 第3粘着剤層
4 表面処理層
41 光学フィルム
42 アンチグレア・反射防止処理層
5 剥離ライナー
6 基板
7 光半導体素子
10,20 光半導体装置

Claims (7)

  1. 表面処理層と、基材部と、前記基材部の少なくとも一方の面に設けられた粘着剤層とを備え、光半導体素子に積層して用いられる光学積層体であり、
    前記光学積層体を前記光半導体素子に積層した際に前記基材部は前記表面処理層に対して光半導体素子側に位置しており、
    前記表面処理層は前記光学積層体に反射防止性および/またはアンチグレア性を付与する層であり、
    前記基材部はバイオマス度30%以上の基材層を有する、光学積層体。
  2. 前記基材層はポリカーボネート系樹脂から構成される請求項1に記載の光学積層体。
  3. 前記基材層の引張弾性率は1.5~3.5GPaである請求項1または2に記載の光学積層体。
  4. 前記基材層の屈折率は1.43~1.55である請求項1~3のいずれか1項に記載の光学積層体。
  5. 基板と、前記基板上に配置された光半導体素子と、前記光半導体素子に積層された請求項1~4のいずれか1項に記載の光学積層体とを備える光半導体装置。
  6. 自発光型表示装置である請求項5に記載の光半導体装置。
  7. 請求項6に記載の自発光型表示装置を備える画像表示装置。
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