JP2023020140A - 水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 - Google Patents

水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 画像の耐光性及びインクの保存安定性に優れたインクジェット用の水性インクなどの提供。【解決手段】 体積基準の累積50%粒子径が150nm以上500nm以下である酸化チタン、酸化チタンを分散するための、ホスホン酸基及びエチレンオキサイド基を有する界面活性剤、並びに、第1水溶性有機溶剤としての、隣り合う2つ以上の炭素原子のそれぞれにヒドロキシ基が置換した構造を有するアルカンポリオールを含有するインクジェット用の水性インクである。【選択図】 なし

Description

本発明は、水性インク、インクカートリッジ、及びインクジェット記録方法に関する。
近年、紙や樹脂フィルムなどの記録媒体による広告媒体や展示物を作製する際に大型のインクジェット記録装置が広く利用されるようになってきた。例えば、透明な記録媒体においても鮮明なカラー画像を表現するために、ブラックや基本色のインク(以下、これらをまとめてカラーインクと記載することがある)に加えて白インクが併用される。具体的には、透明な記録媒体の画像を記録する領域を含む箇所に前もって白インクを付与して下地処理を行い、その上からカラーインクを付与する、又はその逆順で各インクを付与する(いわゆるバックプリント)記録方法が用いられている。
白インクの色材としてはコストや材料としての安定性に優れた無機酸化物が主として用いられる。なかでも、酸化チタンは、白さや隠ぺい性など白インクとして必要とされる特性に優れるため、汎用である。一方で、酸化チタンは光触媒活性物質として知られており、光のエネルギーによって活性化し、強い酸化作用を発揮する。そのため、重ねて付与されるカラーインクにより記録される画像が、強い酸化作用により退色してしまうという画像の耐光性の課題がある。インクの色材として酸化チタンを利用するためには、光触媒活性能を抑制することが好ましく、このために、酸化チタンの粒子表面をアルミナやシリカなどの金属酸化物で処理すればよいことが知られている。また、酸化チタンは、他の顔料と比べて比重が大きいことから、インクの保存安定性が低下しやすく、その性能を向上することが要求される。
酸化チタンを含有するインクにさらに含有させる添加剤により、画像の耐光性や、インクの保存安定性などのインクジェット適性を向上させるための技術が検討されてきた。例えば、金属酸化物で表面処理した酸化チタンに、シランカップリング剤でさらに表面処理をして、分散樹脂を吸着させた酸化チタンを含む顔料分散液が提案されている(特許文献1参照)。また、リン酸を介して酸化チタンの粒子表面に界面活性剤を修飾した金属酸化物微粒子が提案されている(特許文献2参照)。
特開2011-225867号公報 特開2010-159464号公報
本発明者らは、特許文献1で提案された顔料分散液及び特許文献2で提案された金属酸化物微粒子を用いて水性インクを調製し、記録される画像の耐光性及びインクの保存安定性について検討した。その結果、近年要求される高いレベルに対して、画像の耐光性及びインクの保存安定性を向上する必要があることが判明した。
したがって、本発明の目的は、画像の耐光性及びインクの保存安定性に優れたインクジェット用の水性インク、前記水性インクを用いたインクカートリッジ、及びインクジェット記録方法を提供することにある。
上記の目的は、以下の本発明によって達成される。すなわち、本発明にかかる水性インクは、酸化チタン、前記酸化チタンを分散するための界面活性剤、及び第1水溶性有機溶剤を含有するインクジェット用の水性インクであって、前記酸化チタンの平均粒子径が、150nm以上500nm以下であり、前記界面活性剤が、ホスホン酸基及びエチレンオキサイド基を有し、前記第1水溶性有機溶剤が、隣り合う炭素原子にそれぞれ1つのヒドロキシ基を有するアルカンポリオールであることを特徴とする。
本発明によれば、画像の耐光性及びインクの保存安定性に優れたインクジェット用の水性インク、前記水性インクを用いたインクカートリッジ、及びインクジェット記録方法を提供することができる。
本発明のインクカートリッジの一実施形態を模式的に示す断面図である。 本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の一例を模式的に示す図であり、(a)はインクジェット記録装置の主要部の斜視図、(b)はヘッドカートリッジの斜視図である。
以下に、好ましい実施の形態を挙げて、さらに本発明を詳細に説明する。本発明においては、化合物が塩である場合は、インク中では塩はイオンに解離して存在しているが、便宜上、「塩を含有する」と表現する。また、インクジェット用の水性インクのことを、単に「インク」と記載することがある。物性値は、特に断りのない限り、常温(25℃)における値である。
前述のとおり、インクジェット用の水性インクにおいては、光触媒活性能を抑制するために、アルミナやシリカなどの金属酸化物で表面処理が施された酸化チタンの粒子として利用されることが一般的である。酸化チタンは、水性媒体を構成する水分子と反応して、その粒子表面にヒドロキシ基を生ずる。このヒドロキシ基を以下、「表面ヒドロキシ基」と記載する。表面ヒドロキシ基は、表面処理に用いた金属に対応した金属酸化物に固有の性質を持ち、金属の種類によって酸としての強さの指標である等電点がそれぞれ異なる。したがって、金属酸化物である酸化チタンの粒子表面は、表面処理に用いた金属に対応した金属酸化物の性質を示し、酸化チタンの表面電荷は、水性媒体のpH、表面処理剤の種類、表面処理剤の使用量に強く依存する。
本発明者らは、インクに含有させる添加剤によって、画像の耐光性及びインクの保存安定性を向上させることについて種々検討した。その結果、特定の粒子径を持つ酸化チタン、前記酸化チタンを分散させるための特定の界面活性剤、及び第1水溶性有機溶剤を含有するインクという構成によって、画像の耐光性及びインクの保存安定性が向上することを見出した。すなわち、本発明のインクは以下の特徴を有する。まず、体積基準の累積50%粒子径が150nm以上500nm以下である酸化チタンを用いる。さらに、インクには、ホスホン酸基及びエチレンオキサイド基を有する界面活性剤、及び、第1水溶性有機溶剤としての、隣り合う2つ以上の炭素原子のそれぞれにヒドロキシ基が置換した構造を有するアルカンポリオールを含有させる。上記の構成を有する本発明のインクによって、画像の耐光性及びインクの保存安定性が向上するメカニズムを、本発明者らは以下のように推測している。以下、体積基準の累積50%粒子径を「平均粒子径」と記載することがある。
酸化チタンの平均粒子径は、150nm以上500nm以下であることを要する。酸化チタンが白さを発現するためには、酸化チタンの平均粒子径が150nm以上でなければならない。また、酸化チタンの平均粒子径が500nm超であると、インクを保存した場合に酸化チタンの粒子が沈降しやすくなり、インクの保存安定性が得られない。
インクには、所定の粒子径を持つ酸化チタンに加えて、前記酸化チタンを分散させるための、ホスホン酸基及びエチレンオキサイド基を有する界面活性剤を含有させる。界面活性剤のホスホン酸基は、酸化チタンの粒子表面に吸着するだけではなく、ホスホン酸基中のヒドロキシ基、及び、酸化チタンの粒子の表面ヒドロキシ基の間で脱水反応を起こす。その際、プロトンが酸化チタンの粒子表面の近傍の酸素原子に移動し、新たな表面ヒドロキシ基を形成する。そのため、酸化チタンの表面処理剤として汎用のシランカップリング剤に比べて、酸化チタンの粒子の表面ヒドロキシ基に対する反応性が高く、酸化チタンの粒子表面により効率よく付着することが可能である。結果として、前記界面活性剤で酸化チタンを分散させることで、金属酸化物などの表面処理の有無にかかわらず、酸化チタンの光触媒活性能を有効に抑制することが可能となる。これにより、酸化チタンを含有するインクにより下地処理を行うような場合においても、重ねて付与されるカラーインクにより記録される画像の退色を抑制することができ、画像の耐光性を向上することが可能である。
酸化チタンを分散させるために、ホスホン酸基を有する界面活性剤を用いることで、画像の耐光性を向上することができる。しかし、検討の結果、このインクを保存すると、酸化チタンの粒子表面から界面活性剤の一部が脱離して、界面活性剤のホスホン酸基間の縮合により界面活性剤の一部が消費されてしまうため、インクの保存安定性が不十分となることがわかった。インクの保存安定性を向上するためにさらなる検討を行ったところ、酸化チタンを分散させるための界面活性剤として、ホスホン酸基に加えて、エチレンオキサイド基を持つものを用いるとともに、後述する第1水溶性有機溶剤を添加すればよいことを見出した。この第1水溶性有機溶剤は、隣り合う2つ以上の炭素原子のそれぞれにヒドロキシ基が置換した構造を有するアルカンポリオールである。
第1水溶性有機溶剤は、隣り合う炭素原子のそれぞれに置換するヒドロキシ基間の水素結合により、水素結合を形成していないヒドロキシ基に比べて、より高い酸性度を有する。そのため、インクに上記の界面活性剤に加えて、第1水溶性有機溶剤を含有させると、酸化チタンの粒子表面から脱離した界面活性剤のホスホン酸基をキレート化して捕捉することができる。そのため、遊離した界面活性剤のホスホン酸基間の縮合による凝集やそれに伴う酸化チタンの凝集によるインクの粘度上昇を抑制し、インクの保存安定性を向上させることができる。
<水性インク>
本発明のインクは、酸化チタン、特定の界面活性剤、及び第1水溶性有機溶剤を含有するインクジェット用の水性インクである。このインクは白インクであることが好ましい。以下、本発明のインクを構成する成分やインクの物性などについて詳細に説明する。
(色材)
インクは色材として酸化チタンを含有する。インク中の酸化チタンの含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上15.0質量%以下であることが好ましく、1.0質量%以上10.0%以下であることがさらに好ましい。
酸化チタンは、白色顔料であり、ルチル型、アナタース型、ブルッカイト型の3つの結晶形が存在する。なかでも、ルチル型の酸化チタンが好ましい。酸化チタンの工業的製造方法としては、いずれの製造方法によるものであってもよい。例えば、硫酸法及び塩素法が挙げられる。
酸化チタンの体積基準の累積50%粒子径は、150nm以上500nm以下であることを要し、200nm以上400nm以下であることが好ましい。酸化チタンの体積基準の累積50%粒子径(D50)は、粒子径積算曲線において、測定された粒子の総体積を基準として、小粒子径側から積算して50%となる粒子の直径である。酸化チタンのD50は、例えば、SetZero:30秒、測定回数:3回、測定時間:180秒、形状:真球形、屈折率:1.59、の条件で測定することができる。粒度分布測定装置としては、動的光散乱法による粒度分析計を使用することができる。勿論、測定条件などは上記に限られない。
また、酸化チタンは、光触媒活性能の抑制や分散性の向上のために、表面処理が施されているものを用いることが好ましいが、未処理のものを用いてもよい。表面処理に利用される各種材料としては、Si、Al、Znなどの金属の酸化物を利用することができる。酸化チタンの表面処理方法としては、湿式処理、乾式処理などが挙げられる。例えば、酸化チタンの分散液をケイ酸ナトリウムやアルミン酸ナトリウムなどの表面処理剤と反応させて、所望の特性に調整すればよい。
インクは、白色顔料である酸化チタンを含有するため、白インクとして好適に用いることができる。また、画像の耐光性及びインクの保存安定性が損なわれなければ、酸化チタン以外の、その他の顔料を含んでもよい。この場合、白インク以外の色のインクとすることができる。インク中のその他の顔料の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上5.0質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上1.0質量%以下であることがさらに好ましい。
(酸化チタンを分散するための界面活性剤)
インクは、酸化チタンを分散させるための、ホスホン酸基及びエチレンオキサイド基を有する界面活性剤を含有する。界面活性剤の量(μmol)は、酸化チタンの粒子の表面積(m)に対する比率で、12μmol/m以上20μmol/m以下であることが好ましい。界面活性剤の量は、例えば、リン酸基のリン原子を対象とした誘導結合プラズマ発光分析法によって算出できる。また、酸化チタンの粒子の表面積は、酸化チタンの体積基準の累積50%粒子径から算出される値である。前記比率が12μmol/m未満であると、酸化チタンの分散状態を安定に保ちにくく、インクの保存安定性が十分に得られない場合がある。また、酸化チタンの粒子表面に高密度に被膜させることができないため、画像の耐光性が十分に得られない場合がある。前記比率が20μmol/m超であると、余剰の界面活性剤が凝集して、インクの保存安定性が十分に得られない場合がある。
界面活性剤は、ホスホン酸基及びエチレンオキサイド基を有する。なかでも、下記式(1)で表される化合物が好ましい。つまり、界面活性剤は、アルキレン基、及び、エチレンオキサイド基を有するユニットを含み、直鎖のアルキレン基の末端にホスホン酸基を有する構造であることが好ましい。以下、エチレンオキサイド基を有するユニットを「エチレンオキサイドユニット」と記載することがある。前記アルキレン基が分岐構造である場合、直鎖構造である場合に比べて界面活性剤1分子あたりの有効体積が大きいため、酸化チタンの粒子表面に吸着しにくいことが考えられる。したがって、画像の耐光性及びインクの保存安定性が十分に得られない場合がある。
Figure 2023020140000001

(前記式(1)中、nは8乃至12の整数であり、mは2乃至8の整数である。)
アルキレン基の炭素数を示すnは、8以上12以下の整数であることが好ましい。前記アルキレン基の炭素数(nの値)が8未満であると、親水性を有するエチレンオキサイドユニットに対するアルキレン基の割合が低いため、界面活性剤の親水性が高くなる。そのため、上記の界面活性剤を酸化チタンの粒子表面に効率よく吸着させることが難しい場合がある。また、記録媒体上でも、他のインクの顔料及び酸化チタンの粒子表面の距離が近くなるため、画像の耐光性が十分に得られない場合がある。アルキレン基は長い方が密に配列しやすいため、画像の耐光性の観点から長い方が好ましい。その一方で、前記アルキレン基の炭素数(nの値)が12超であると、親水性を有するエチレンオキサイドユニットに対するアルキレン基の割合が高いため、水に対する溶解性が低下する。この場合、酸化チタンの粒子表面に吸着せず、遊離した界面活性剤がミセルとして安定化することが考えられるため、インクの保存安定性が十分に得られない場合がある。
界面活性剤のエチレンオキサイドユニットはノニオン性の親水基である。エチレンオキサイド基の数を示すmは、2以上8以下の整数であることが好ましい。前記エチレンオキサイド基の数(mの値)が2未満であると、酸化チタンの分散状態が安定に保たれにくく、インクの保存安定性が十分に得られない場合がある。また、前記エチレンオキサイド基の数(mの値)が8超であると、水性媒体中でエチレンオキサイド鎖の稼働領域が広くなり、上記の界面活性剤を酸化チタンの粒子表面に効率よく吸着させることが難しい場合がある。そのため、画像の耐光性が十分に得られない場合がある。
(第1水溶性有機溶剤)
インクには、第1水溶性有機溶剤としての、隣り合う2つ以上の炭素原子のそれぞれにヒドロキシ基が置換した構造を有するアルカンポリオールを含有する。この要件を満たしていれば、アルカンポリオールは、別の炭素原子にさらにヒドロキシ基を有していてもよい。インク中の第1水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、12.0質量%以上20.0質量%以下であることが好ましい。また、インク中の第1水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、酸化チタンの含有量(質量%)に対する質量比率で、1.2倍以上2.0倍以下であることが好ましい。前記質量比率が1.2倍未満であると、キレート効果が限定的となり、インクの保存安定性が十分に得られない場合がある。また、前記質量比率が2.0倍超であると、インクの粘度上昇により、インクの保存安定性が十分に得られない場合がある。
第1水溶性有機溶剤としては、炭素数が2乃至10、ヒドロキシ基の数が2乃至5のものが好ましい。例えば、エチレングリコール(1,2-エタンジオール)、1,2-プロパンジオール、1,2-ブタンジオール、2,3-ブタンジオール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-ヘプタンジオール、及び1,2,6-ヘキサントリオールなどが挙げられる。なかでも、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、及び1,2-ブタンジオールからなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。これらのアルカンポリオールは、いずれも低分子量であるため、酸化チタンの粒子表面から遊離した界面活性剤を効率よくキレートし、インクの保存安定性をより向上することができる。
(水性媒体)
インクは、水及び上述の第1水溶性有機溶剤の混合溶媒である水性媒体を含有する水性のインクである。水としては、脱イオン水(イオン交換水)を用いることが好ましい。インク中の水の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、50.0質量%以上95.0質量%以下であることが好ましい。
インクは第1水溶性有機溶剤として上記のアルカンポリオールを含有するが、画像の耐光性、及び、インクの保存安定性に影響しない範囲で、他の水溶性有機溶剤を併用してもよい。他の水溶性有機溶剤としては、水溶性(好ましくは、25℃において水に任意の割合で溶解するもの)であれば特に制限はない。具体的には、1価のアルコール類、その他の多価のアルコール類、その他のアルキレングリコール類、グリコールエーテル類、含窒素極性化合物類、含硫黄極性化合物類などを用いることができる。インク中の水溶性有機溶剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、5.0質量%以上90.0質量%以下であることが好ましく、10.0質量%以上50.0質量%以下であることがさらに好ましい。
(その他の添加剤)
インクには、必要に応じて、樹脂、その他の界面活性剤、pH調整剤、防錆剤、防腐剤、防黴剤、蒸発促進剤、酸化防止剤、還元防止剤、及び蒸発促進剤などの種々の添加剤を含有させることができる。インクは酸化チタンを分散するための特定の界面活性剤を含有する。画像の耐光性、及び、インクの保存安定性が損なわれない限り、インクにはその他の界面活性剤を含有させてもよい。インク中の他の界面活性剤の含有量(質量%)は、インク全質量を基準として、0.1質量%以上2.0質量%以下であることが好ましく、0.1質量%以上1.0質量%以下であることがさらに好ましい。
(インクの物性)
インクは、インクジェット方式に適用するインクであるので、その物性を適切に制御することが好ましい。25℃におけるインクの表面張力は、10mN/m以上60mN/m以下であることが好ましく、20mN/m以上40mN/m以下であることがさらに好ましい。また、25℃におけるインクの粘度は、1.0mPa・s以上10.0mPa・s以下であることが好ましい。25℃におけるインクのpHは、5.0以上10.0以下であることが好ましく、6.0以上8.5以下であることがさらに好ましい。
<インクカートリッジ>
本発明のインクカートリッジは、インクと、このインクを収容するインク収容部とを備える。そして、このインク収容部に収容されているインクが、上記で説明した本発明の水性インクである。図1は、本発明のインクカートリッジの一実施形態を模式的に示す断面図である。図1に示すように、インクカートリッジの底面には、記録ヘッドにインクを供給するためのインク供給口12が設けられている。インクカートリッジの内部はインクを収容するためのインク収容部となっている。インク収容部は、インク収容室14と、吸収体収容室16とで構成されており、これらは連通口18を介して連通している。また、吸収体収容室16はインク供給口12に連通している。インク収容室14には液体のインク20が収容されており、吸収体収容室16には、インクを含浸状態で保持する吸収体22及び24が収容されている。インク収容部は、液体のインクを収容するインク収容室を持たず、収容されるインク全量を吸収体により保持する形態であってもよい。また、インク収容部は、吸収体を持たず、インクの全量を液体の状態で収容する形態であってもよい。さらには、インク収容部と記録ヘッドとを有するように構成された形態のインクカートリッジとしてもよい。
<インクジェット記録方法>
本発明のインクジェット記録方法は、上記で説明した本発明の水性インクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録する方法である。インクを吐出する方式としては、インクに力学的エネルギーを付与する方式や、インクに熱エネルギーを付与する方式が挙げられる。本発明においては、インクに熱エネルギーを付与してインクを吐出する方式を採用することが特に好ましい。本発明のインクを用いること、インクを印字後、前記インクを付与した領域の少なくとも一部に重なるように、前記インクとは異なる色のインクを印字する工程を有すこと以外、インクジェット記録方法の工程は公知のものとすればよい。
図2は、本発明のインクジェット記録方法に用いられるインクジェット記録装置の一例を模式的に示す図であり、(a)はインクジェット記録装置の主要部の斜視図、(b)はヘッドカートリッジの斜視図である。インクジェット記録装置には、記録媒体32を搬送する搬送手段(不図示)、及びキャリッジシャフト34が設けられている。キャリッジシャフト34にはヘッドカートリッジ36が搭載可能となっている。ヘッドカートリッジ36は記録ヘッド38及び40を具備しており、インクカートリッジ42がセットされるように構成されている。ヘッドカートリッジ36がキャリッジシャフト34に沿って主走査方向に搬送される間に、記録ヘッド38及び40から記録媒体32に向かってインク(不図示)が吐出される。そして、記録媒体32が搬送手段(不図示)により副走査方向に搬送されることによって、記録媒体32に画像が記録される。
以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は、その要旨を超えない限り、下記の実施例によって何ら限定されるものではない。成分量に関して「部」及び「%」と記載しているものは特に断らない限り質量基準である。
<界面活性剤の量の分析>
酸化チタンを分散させている界面活性剤、すなわち、酸化チタンの粒子表面に付着している界面活性剤の量を、以下のようにして測定した。測定対象となる酸化チタンの含有量が0.1%程度になるように顔料分散液を純水で希釈して、A液を調製した。また、5℃、80,000rpm、15時間の条件で顔料分散液を遠心分離して、自己分散顔料が除去された上澄みの液体を採取した。上澄みの液体を、純水で80倍程度に希釈してB液を調製した。上記のA液及びB液について、ICP発光分光分析装置(商品名「SPS5100」、SIIナノテクノロジー製)を用いて元素(リン)を定量した。そして、得られたA液及びB液における元素量の差分から界面活性剤の量を算出した。その値を、平均粒子径から算出された酸化チタンの粒子の表面積で割ることによって、表2の右側に記載の界面活性剤の量/酸化チタンの粒子の表面積(μmol/m)を算出した。ここでは、顔料分散液を用いて測定する方法を記載したが、インクを用いても同様に測定することができる。
<酸化チタンの調製>
撹拌機を備えた反応容器に、2mol/Lの硫酸チタニル水溶液を仕込み、成長の核とする種子酸化チタンを添加して、加熱による加水分解反応により、酸化チタンの粒子を沈殿させた。ろ別によって酸化チタンの粒子を分離し、洗浄、乾燥を行い、目的の酸化チタンを得た。酸化チタンの平均粒子径は、種子酸化チタンの添加量と加水分解の時間を調整することによってコントロールした。平均粒子径は、動的光散乱法による粒度分析計(商品名「ナノトラック」、マイクロトラック製)を使用して測定した、体積基準の累計50%粒子径(D50)である。この際の測定条件は、SetZero:30秒、測定回数:3回、測定時間:180秒、形状:真球形、屈折率:1.59とした。
<界面活性剤の合成>
撹拌機を備えた反応容器に、表1の右側に示す種類のエチレンオキサイドユニットの原料2.4部、及び溶媒(テトラヒドロフラン)40.0部を入れた。その後、撹拌しながら水素化ナトリウム0.9部を加え、さらに30分撹拌した。表1の左側に示す種類のアルキレン基の原料6.7部を加えて25℃で10時間反応させた。次いで、メタノール40.0部で希釈後、減圧下で溶媒を除去し濃縮物を得た。また、撹拌機、還流冷却器、温度計を備えた反応容器に、亜リン酸トリエチル16.6部及び上記の濃縮物5.0部を加え、140℃で24時間反応させ、反応物を得た。得られた反応物を、ジクロロメタン30.0部に加えて撹拌した。さらにブロモトリメチルシラン30.0部を加えて24時間撹拌した後、イオン交換水60.0部で希釈して、有機相を除去することで各界面活性剤を得た。
Figure 2023020140000002
<顔料分散液の調製>
表2の左側に示す酸化チタン200.0部、イオン交換水600.0部を混合し、ホモジナイザーを用いてプレ分散を行った。その後、表2に示す種類の界面活性剤をイオン交換水100.0部に溶解させた溶液を添加して、25℃でペイントシェーカーを用いて12時間分散処理を行った。界面活性剤の使用量(部)は、表2の右側に示す界面活性剤の量/酸化チタンの表面積(μmol/m)となるように、適宜調整した。遠心分離により精製処理を行って、粗大粒子と未反応の界面活性剤を除去し、必要に応じてイオン交換水を適量加え、酸化チタンの含有量が20.0%の顔料分散液を得た。界面活性剤の量/酸化チタンの粒子の表面積(μmol/m)を表2の右側に示す。顔料分散液の調製に用いた試薬(酸化チタン、界面活性剤)の詳細を以下に示す。
・JR:商品名「TITANIX JR」、表面処理がなされていない、ルチル型の酸化チタン、テイカ製
・JR-805:商品名「TITANIX JR-805」、アルミナ及びシリカで表面処理された、ルチル型の酸化チタン、テイカ製
・TTO-55N:商品名「超微粒子酸化チタン TTO-55(N)」、表面処理がなされていない、ルチル型の酸化チタン、石原産業製
・シランカップリング剤:3-(メタクリロイルオキシ)プロピルトリメトキシシラン
・リン酸系界面活性剤:特許文献2の界面活性剤P12-10の合成方法に準じて合成した、下記構造式(2)及び(3)で表されるリン酸系界面活性剤の混合物
Figure 2023020140000003
Figure 2023020140000004
・エーテル化合物:C1225-O-(CHCHO)-H
Figure 2023020140000005
<インクの調製>
下記に示す各成分を混合し、撹拌した。アセチレノールE100(商品名)は、川研ファインケミカル製のノニオン性界面活性剤である。その後、ポアサイズ5.0μmのメンブレンフィルタ(ザルトリウス製)を用いて加圧ろ過を行い、各インクを調製した。
・表3に示す種類の顔料分散液:50.0%
・第1水溶性有機溶剤:表3に示す使用量(%)
・2-ピロリドン:表3に示す使用量(%)
・アセチレノールE100:1.2%
・イオン交換水:表3に示す使用量(%)
<評価>
上記で得られた各インクについて、以下の各項目の評価を行った。本発明においては、以下に示す各項目の評価基準で、「AA」、「A」、及び「B」を許容できるレベルとし、「C」を許容できないレベルとした。比較例2、及び比較例3のインクは、鮮明なカラー画像を得るための十分な白さを得ることができなかったため、耐光性の評価を行わず、耐光性の評価結果の欄を、「-」と表記した。評価結果を表3の右側に示す。
(耐光性)
得られたインクをそれぞれインクカートリッジに充填し、熱エネルギーの作用により記録ヘッドからインクを吐出するインクジェット記録装置(商品名「PIXUS PRO-10」、キヤノン製)にセットした。本実施例においては、1/600インチ×1/600インチの単位領域に、1滴あたり3.8pLのインクを8滴付与する条件で記録したベタ画像の記録デューティを100%と定義する。上記のインクジェット記録装置を用いて、記録デューティが100%である、19cm×26cmのベタ画像を記録媒体(PETシート、厚さ100μm、商品名「LL透明PET糊付 1223」、桜井製)に記録した。白インクのベタ画像を90℃のオーブンで乾燥させた後、白インクのベタ画像に重なるように、カラーインク(商品名「PGI-73M」、キヤノン製)を記録デューティが100%となるように付与した。得られたベタ画像をさらに90℃のオーブンで乾燥させ、白インクとカラーインクの記録デューティの合計が200%となる評価用のベタ画像を得た。
このようにして得られた評価用のベタ画像について、白インクに重ねて付与したカラーインクのベタ画像の部分のCIEで規定されている色差表示法のL、a、bを測定した(それぞれ、「L 」、「a 」、及び「b 」とする)。L、a、bは、CIEで規定されている色差表示法によるもので、測定には、蛍光分光濃度計(商品名「FD―7」、コニカミノルタ製)を用いた。その後、評価用のベタ画像に、サンシャインウェザーメーター(商品名「WEL-SUN-DC.B.EM型」、スガ試験機製)を用いて光照射しながら、一定の間隔で純水を噴霧して、耐光性の加速試験とした。その後、先と同じようにして、L、a、bを測定した(それぞれ「L 」、「a 」、及び「b 」とする)。そして、下記の式に基づいて算出される色差ΔEが10となる期間を測定した。すなわち、初期と比較して色差が10上昇するまでの期間を調べ、以下に示す評価基準にしたがって、画像の耐光性を評価した。
ΔE={(L -L +(a -a +(b -b 1/2
AA:ΔEが10となるまでの時間が、1,000時間以上であった。
A:ΔEが10となるまでの時間が、800時間以上1,000時間未満であった。
B:ΔEが10となるまでの時間が、500時間以上800時間未満であった。
C:ΔEが10となるまでの時間が、500時間未満であった。
(保存安定性)
調製したインク中の顔料(酸化チタン)の平均粒子径を測定した(「保存前の粒子径」とする)。各インクを密閉容器に入れ、40℃で30日間保存した。インクを25℃に戻した後、顔料の平均粒子径を再び測定した(「保存後の粒子径」とする)。顔料の平均粒子径は、動的光散乱法による粒度分析計(商品名「ナノトラック」、マイクロトラック製)を使用して測定した、体積基準の累計50%粒子径(D50)である。測定条件は先に記載したものと同じである。そして、「粒子径の変化率」(%)を100×(「保存後の粒子径」-「保存前の粒子径」)/(「保存前の粒子径」)の式に基づいて粒子径変化率を算出し、以下に示す評価基準にしたがって、インクの保存安定性を評価した。
A:粒子径の変化率が、5%以下であった。
B:粒子径の変化率が、5%を超えて10%以下であった。
C:粒子径の変化率が、10%を超えていた。
Figure 2023020140000006

Claims (7)

  1. 酸化チタン、前記酸化チタンを分散するための界面活性剤、及び第1水溶性有機溶剤を含有するインクジェット用の水性インクであって、
    前記酸化チタンの体積基準の累積50%粒子径が、150nm以上500nm以下であり、
    前記界面活性剤が、ホスホン酸基及びエチレンオキサイド基を有し、
    前記第1水溶性有機溶剤が、隣り合う2つ以上の炭素原子のそれぞれにヒドロキシ基が置換した構造を有するアルカンポリオールであることを特徴とする水性インク。
  2. 前記界面活性剤が、下記式(1)で表される化合物である請求項1に記載の水性インク。
    Figure 2023020140000007

    (前記式(1)中、nは8乃至12の整数であり、mは2乃至8の整数である。)
  3. 前記第1水溶性有機溶剤が、エチレングリコール、1,2-プロパンジオール、及び1,2-ブタンジオールからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1又は2に記載の水性インク。
  4. 前記第1水溶性有機溶剤の含有量(質量%)が、前記酸化チタンの含有量(質量%)に対する質量比率で、1.2倍以上2.0倍以下である請求項1乃至3のいずれか1項に記載の水性インク。
  5. 前記界面活性剤の量(μmol)が、前記酸化チタンの粒子の表面積(m)に対する比率で、12μmol/m以上20μmol/m以下である請求項1乃至4のいずれか1項に記載の水性インク。
  6. インクと、前記インクを収容するインク収容部とを備えたインクカートリッジであって、
    前記インクが、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の水性インクであることを特徴とするインクカートリッジ。
  7. インクをインクジェット方式の記録ヘッドから吐出して記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法であって、
    前記インクが、請求項1乃至5のいずれか1項に記載の水性インクであることを特徴とするインクジェット記録方法。
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