JP2023005296A - 酸性液状調味料 - Google Patents

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諒平 松本
Ryohei Matsumoto
雅朗 樋上
Masaaki Higami
幸子 井手本
Sachiko IDEMOTO
望 梶山
Nozomu Kajiyama
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Abstract

【課題】野菜と和えた場合にその野菜由来の食べにくい味のマスキング効果があり、かつ、風味のバランスが良好である酸性液状調味料の提供。【解決手段】本発明は、ニンジン由来原料を含有する酸性液状調味料であって、前記ニンジン由来原料が、少なくともニンジンピューレを含み、前記酸性液状調味料中のニンジン由来の炭水化物の含有量が、ニンジン由来のタンパク質1質量部に対するニンジン由来の炭水化物の含有量が12.0質量部以上35.0質量部以下であることを特徴とする。【選択図】なし

Description

本発明は、酸性液状調味料に関し、詳細には、ニンジン由来原料を含有する酸性液状調味料に関する。
従来、液状調味料には、砂糖、塩、醤油及び味噌等の味付け用調味料の他に、風味や旨味を向上させるために、畜肉や魚介のエキス、野菜や果物のピューレ等を配合することが行われてきた。しかし、野菜のピューレは、適量であれば液状調味料に好ましい香味を付与することができるものの、特定量を超えて配合すると液状調味料本来の風味が損なわれ、青臭みが発現してしまう問題があった。
上記の問題に対して、ニンジンおよび/またはセロリのペースト状物、および有機酸を特定量配合した酸性液状調味料において、オレンジ果汁および卵黄を配合することによって、ニンジンやセロリの青臭みを抑えた酸性液状調味料が提案されている(特許文献1参照)。
特開2010-187593号公報
しかし、特許文献1に記載される酸性液状調味料は、酸性液状調味料自体の青臭みを抑えているものの、野菜と和えた場合にその野菜由来の食べにくい味のマスキング効果は十分ではないという問題を知見した。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、野菜と和えた場合にその野菜由来の食べにくい味のマスキング効果があり、かつ、酸性液状調味料本来の風味のバランスが良好である酸性液状調味料を提供することにある。
本発明者等は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、驚くべきことに、ニンジン由来原料を含有する酸性液状調味料において、ニンジン由来の炭水化物をニンジン由来のタンパク質に対して特定の割合に調節することによって、野菜と和えた場合にその野菜由来の食べにくい味のマスキング効果があり、かつ、酸性液状調味料本来の風味のバランスが良好である酸性液状調味料が得られることを知見した。本発明者等は、当該知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の一態様によれば、
ニンジン由来原料を含有する酸性液状調味料であって、
前記ニンジン由来原料が、少なくともニンジンピューレを含み、
前記酸性液状調味料中のニンジン由来の炭水化物の含有量が、ニンジン由来のタンパク質1質量部に対して12.0質量部以上35.0質量部以下であることを特徴とする、
酸性液状調味料が提供される。
本発明の態様においては、前記ニンジン由来原料の含有量が、前記酸性液状調味料の全量に対して5質量%以上30質量%以下であることが好ましい。
本発明の態様においては、前記酸性液状調味料が、食用油脂をさらに含有することが好ましい。
本発明の態様においては、前記酸性液状調味料が、乳化状ドレッシングであることが好ましい。
本発明の態様においては、前記酸性液状調味料のブリックスが、40%以下であることが好ましい。
本発明の他の態様によれば、
ニンジン由来原料を含有する酸性液状調味料の製造方法であって、
酸性液状調味料にニンジンピューレ及びニンジンエキスを配合し、酸性液状調味料中のニンジン由来の炭水化物の含有量を、ニンジン由来のタンパク質1質量部に対して12.0質量部以上35.0質量部以下に調節することを特徴とする、
酸性液状調味料の製造方法が提供される。
本発明の他の態様によれば、前記ニンジンエキスのブリックスが、50%以上であることが好ましい。
本発明によれば、野菜と和えた場合にその野菜由来の食べにくい味(青臭さやえぐ味等)のマスキング効果があり、かつ、酸性液状調味料本来の風味のバランスが良好である酸性液状調味料を提供することができる。また、本発明によれば、このような酸性液状調味料の製造方法を提供することができる。このような酸性液状調味料は消費者の食欲を惹起することができ、酸性液状調味料のさらなる市場拡大が期待できる。
<酸性液状調味料>
本発明の酸性液状調味料は、少なくとも、ニンジン由来原料を含有するものであり、酸材、食用油脂、卵黄、増粘剤、水、及び他の原料等をさらに含んでもよい。
酸性液状調味料は、食用油脂を含む場合、乳化状および分離状のいずれでもよいが、乳化状であることが好ましい。酸性液状調味料は、乳化状の場合、水中油型(O/W型)エマルションやW/O/W型複合エマルションの構成を有してもよく、水中油型(O/W型)エマルションの構成がより好ましい。酸性液状調味料が乳化状であることで、野菜と和えた場合にその野菜由来の食べにくい味のマスキング効果がより発揮され易い。また、酸性液状調味料は、食用油脂を含まない場合、いわゆるノンオイルタイプの調味料とすることができる。
酸性液状調味料としては、例えば、ドレッシング、ソース、タレ、及びこれらに類する他の食品が挙げられ、ドレッシングが好ましい。特に、ドレッシングのうち粘度が30Pa・s未満の液状ドレッシングが好ましい。
(酸性液状調味料のpH)
酸性液状調味料のpHは、特に限定されないが、例えば、3.0以上4.6以下であり、下限値は好ましくは3.3以上であり、より好ましくは3.6以上であり、上限値は好ましくは4.4以下であり、より好ましくは4.3以下である。酸性液状調味料のpHが上記範囲内であれば、酸性液状調味料の微生物発生を制御して保存性を高めながら、酸性液状調味料の風味のバランスを良好にすることができる。なお、酸性液状調味料のpHの値は、1気圧、品温20℃とした時に、pH測定器(株式会社堀場製作所製卓上型pHメータF-72)を用いて測定した値である。
(酸性液状調味料のブリックス)
酸性液状調味料のブリックスは、好ましくは40%以下であり、より好ましくは38%以下であり、さらに好ましくは35%以下であり、また、好ましくは5%以上であり、より好ましくは10%以上であり、さらに好ましくは15%以上である。酸性液状調味料のブリックスが上記範囲内であれば、酸性液状調味料本来の風味のバランスを良好にすることができる。
なお、酸性液状調味料のブリックスの値は、1気圧、品温20℃とした時に、屈折計を用いて測定した値である。
(ニンジン由来原料)
酸性液状調味料に用いるニンジン由来原料には、特に限定されず、従来公知のニンジンを用いることができる。ニンジンとしては、例えば、西洋系ニンジン、東洋系ニンジンに加え、根の長さによって分類される三寸ニンジン、四寸ニンジン、五寸ニンジンなどの短根種と長根種、スイートキャロット、ピッコロ、ベビーキャロット等が挙げられる。
酸性液状調味料に用いるニンジン由来原料としては、少なくともニンジンピューレを用いる。ニンジンピューレとは、ニンジンのピューレ、ペースト、及びジュース等が挙げられる。ニンジンピューレは、常法により破砕、搾汁等を行って製造することができる。ニンジンピューレは、ニンジンをミキサー、コミットロール、マスタードミル、またはマスコロイダーなどを用いてピューレ化したものの他に、他の原料と混合した後、酸性液状調味料の製造工程においてピューレ化されたもの、乾燥した野菜を水戻ししてピューレ状になったものも含まれる。
酸性液状調味料に用いるニンジン由来原料としては、ニンジンピューレ及びニンジンエキスを併用することが好ましい。ニンジンエキスとは、ニンジンの濃縮物であり、ニンジン原料よりも、糖類等の炭水化物の含有量を高めたものである。ニンジンエキスとしては、高糖度のニンジンエキスを用いることがより好ましい。高糖度のニンジンエキスとは、ブリックスが50%以上のものであり、好ましくは60%以上90%以下である。ブリックスの測定方法は、上述の酸性液状調味料のブリックスと同様である。ニンジンエキスは、常法により破砕及び搾汁等の後にさらに濃縮を行って製造することができる。
酸性液状調味料中のニンジン由来の炭水化物の含有量は、ニンジン由来のタンパク質1質量部に対して、12.0質量部以上35.0質量部以下であり、下限値は好ましくは13.0質量部以上であり、より好ましくは15.0質量部以上であり、さらに好ましくは17.0質量部以上であり、また、上限値は好ましくは34.0質量部以下であり、より好ましくは33.0質量部以下であり、さらに好ましくは32.0質量部以下である。ニンジン由来の炭水化物の含有量が上記下限値未満であると、十分なマスキング効果が得られにくい恐れがあり、また、ニンジン由来の炭水化物の含有量が上限値超であると、酸性液状調味料本来の風味のバランスが悪くなる恐れがある。そのため、酸性液状調味料中のニンジン由来の炭水化物の含有量をニンジン由来のタンパク質の含有量に対して上記数値範囲内に調節することで、酸性液状調味料本来の風味のバランスを良好にしながら、野菜と和えた場合にその野菜由来の食べにくい味のマスキング効果を向上させることができる。本発明においては、ニンジンエキスのブリックスを変更したり、ニンジンエキスおよびニンジンピューレの配合比を変更したりすることで、酸性液状調味料中のニンジン由来の炭水化物の含有量のニンジン由来のタンパク質の含有量に対する比を調節することができる。
なお、ニンジン由来の炭水化物およびタンパク質の含有量は、従来公知の方法により測定することができる。例えば、ニンジン由来のタンパク質の含有量は、ケルダール法により測定することができる。また、ニンジン由来の炭水化物の含有量は、食品全体を100%(100g/100g)とした場合に、水分、タンパク質、脂質、灰分の割合(g/100g)を差し引き、残りを炭水化物と計算し、算出することができる。水分量は常圧加熱乾燥法、脂質はソックスレー抽出法、灰分は直接灰化法によって測定することができる。
ニンジン由来原料の含有量は、酸性液状調味料の全量に対して、下限値は好ましくは5質量%以上であり、より好ましくは7質量%以上であり、さらに好ましくは10質量%以上であり、また、上限値は好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは25質量%以下であり、さらに好ましくは20質量%以下である。ニンジン由来原料の含有量が上記範囲内であれば、酸性液状調味料本来の風味のバランスを良好にしながら、野菜と和えた場合にその野菜由来の食べにくい味のマスキング効果が得られ易い。
(他の野菜由来原料)
酸性液状調味料には、本発明の効果を損なわない範囲で、ニンジン以外の他の野菜由来原料をさらに配合してもよい。他の野菜としては、タマネギ、ネギ、ニンニク、ダイコン、ショウガ、ミョウガ、クレソン、パセリ、セロリ、シソ、リーキ、ミツバ、バジル、レモングラス、フェンネル、ワサビ等が挙げられる。これらの野菜は、エキスおよび/またはピューレとして用いることができる。これらの野菜は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
他の野菜由来原料の含有量は、酸性液状調味料の全量に対して、下限値は好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.3質量%以上であり、さらに好ましくは0.5質量%以上であり、また、上限値は好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは7質量%以下であり、さらに好ましくは5質量%以下である。他の野菜由来原料の含有量が上記範囲内であれば、酸性液状調味料本来の風味のバランスを良好にしながら、野菜と和えた場合にその野菜由来の食べにくい味のマスキング効果が得られ易い。
(酸材)
酸性液状調味料には、酸材をさらに配合してもよい。酸材としては、例えば、食酢(酢酸)、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、ソルビン酸、安息香酸、アジピン酸、フマル酸、コハク酸等の有機酸及びそれらの塩、燐酸、塩酸等の無機酸及びそれらの塩、レモン果汁、リンゴ果汁、オレンジ果汁、乳酸発酵乳等を用いることができる。これらは1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの酸材を配合することで、酸性液状調味料のpHを上記の好適な数値範囲内に調整したり、酸性液状調味料の風味のバランスを良好にしたりすることができる。
酸性液状調味料中の酸材の含有量は、酸材の種類や目的とするpHに応じて適宜調節することができる。例えば、酸材として食酢(酸度4%)を用いる場合、食酢の含有量は、好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは3質量%以上であり、さらに好ましくは5質量%以上であり、また、好ましくは20質量%以下であり、より好ましくは15質量%以下であり、さらに好ましくは12質量%以下である。食酢(酸度4%)の含有量が上記範囲内であれば、酸性液状調味料の微生物発生を制御して保存性を高めながら、酸性液状調味料本来の風味のバランスをより良好にすることができる。
(食用油脂)
酸性液状調味料に用いる食用油脂は、特に限定されず従来公知の食用油脂を用いることができる。食用油脂としては、例えば、菜種油、大豆油、パーム油、綿実油、コーン油、ひまわり油、サフラワー油、胡麻油、オリーブ油、亜麻仁油、米油、椿油、荏胡麻油、グレープシードオイル、ピーナッツオイル、アーモンドオイル、アボカドオイル等の植物油脂、魚油、牛脂、豚脂、鶏脂、又はMCT(中鎖脂肪酸トリグリセリド)、ジグリセリド、硬化油、エステル交換油等のような化学的あるいは酵素的処理等を施して得られる油脂等を挙げることができる。これらの中でも、菜種油、大豆油、コーン油、パーム油、又はこれらの混合油を用いることが好ましい。
食用油脂の含有量は、酸性液状調味料の全量に対して、下限値は好ましくは1質量%以上であり、より好ましくは5質量%以上であり、さらに好ましくは10質量%以上であり、また、上限値は好ましくは60質量%以下であり、より好ましくは50質量%以下であり、さらに好ましくは40質量%以下である。食用油脂の含有量が上記範囲内であれば、酸性液状調味料の乳化状態を維持し易く、また、野菜と和えた場合にその野菜由来の食べにくい味のマスキング効果が得られ易い。
(卵黄)
酸性液状調味料には、乳化状態を維持し易くするために卵黄をさらに配合してもよい。酸性液状調味料に用いる卵黄は、乳化材として一般的に用いている卵黄であれば特に限定されるものではない。卵黄としては、例えば、鶏卵を割卵し卵白と分離して得られた生卵黄や、当該生卵黄に殺菌処理、冷凍処理、スプレードライ又はフリーズドライ等の乾燥処理、ホスフォリパーゼA1、ホスフォリパーゼA2、ホスフォリパーゼC、ホスフォリパーゼD又はプロテアーゼ等による酵素処理、超臨界二酸化炭素処理等の脱コレステロール処理、食塩又は糖類等の混合処理等の1種又は2種以上の処理を施したもの等が挙げられる。
卵黄の含有量は、生換算で、酸性液状調味料の全量に対して、下限値は好ましくは0.1質量%以上であり、より好ましくは0.2質量%以上であり、さらに好ましくは0.3質量%以上であり、また、上限値は好ましくは5.0質量%以下であり、より好ましくは3.0質量%以下であり、さらに好ましくは2.0質量%以下である。卵黄の含有量が上記範囲内であれば、酸性液状調味料の乳化状態を維持し易く、また、野菜と和えた場合にその野菜由来の食べにくい味のマスキング効果が得られ易い。
(増粘剤)
酸性液状調味料には、乳化状態を維持し易くするために増粘剤をさらに配合してもよい。増粘剤としては、加工澱粉及び/又はガム類を用いることができる。加工澱粉としては、例えば、アセチル化アジピン酸架橋澱粉、アセチル化リン酸架橋澱粉、アセチル化酸化澱粉、オクテニルコハク酸澱粉ナトリウム、酢酸澱粉、酸化澱粉、ヒドロキシプロピル澱粉、ヒドロキシプロピル化リン酸架橋澱粉、リン酸モノエステル化リン酸架橋澱粉、リン酸架橋澱粉、及びリン酸化澱粉等が挙げられる。ガム類としては、例えば、キサンタンガム、コンニャクガム、グアーガム、タマリンドシードガム、ローカストビーンガム、ジェランガム、及びアラビアガム等が上げられる。これらの増粘剤は1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
増粘剤の含有量は、酸性液状調味料の全量に対して、例えば、0.01質量%以上1.0質量%以下であり、下限値は好ましくは0.02質量%以上であり、より好ましくは0.03質量%以上であり、さらに好ましくは0.05質量%以上であり、また、上限値は好ましくは1.0質量%以下であり、より好ましくは0.8質量%以下であり、さらに好ましくは0.5質量%以下である。増粘剤の含有量が上記範囲内であれば、酸性液状調味料の乳化状態を維持し易く、また、野菜と和えた場合にその野菜由来の食べにくい味のマスキング効果が得られ易い。
(他の原料)
酸性液状調味料は、上述した原料以外に、本発明の効果を損なわない範囲で液状調味料に通常用いられている各種原料を適宜選択し含有させることができる。例えば、醤油、みりん、食塩、胡麻、グルタミン酸ナトリウム、ブイヨン等の調味料、ぶどう糖、果糖、蔗糖、麦芽糖、オリゴ糖、トレハロース等の糖類、からし粉、胡椒等の香辛料、レシチン、リゾレシチン、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル等の乳化剤、アスコルビン酸、ビタミンE等の酸化防止剤、静菌剤等が挙げられる。
<酸性液状調味料の製造方法>
本発明の酸性液状調味料の製造方法は、酸性液状調味料にニンジンピューレ及びニンジンエキスを配合し、酸性液状調味料中のニンジン由来の炭水化物の含有量をニンジン由来のタンパク質の含有量に対して特定の範囲内に調節することを特徴とするものである。酸性液状調味料中のニンジン由来の炭水化物の含有量は、ニンジン由来のタンパク質1質量部に対して、12.0質量部以上35.0質量部以下であり、下限値は好ましくは13.0質量部以上であり、より好ましくは15.0質量部以上であり、さらに好ましくは17.0質量部以上であり、また、上限値は好ましくは34.0質量部以下であり、より好ましくは33.0質量部以下であり、さらに好ましくは32.0質量部以下である。酸性液状調味料中のニンジン由来の炭水化物の含有量をニンジン由来のタンパク質の含有量に対して上記数値範囲内に調節することで、野菜と和えた場合にその野菜由来の食べにくい味のマスキング効果を向上させることができる。本発明においては、ニンジンエキスのブリックスを変更したり、ニンジンエキスおよびニンジンピューレの配合比を変更したりすることで、酸性液状調味料中のニンジン由来の炭水化物の含有量のニンジン由来のタンパク質の含有量に対する比を調節することができる。
本発明の酸性液状調味料の製造方法の一例について説明する。例えば、まず、清水、ニンジンピューレ及びニンジンエキスを含むニンジン由来原料、食酢(酢酸)、増粘剤、及び調味料等の他の水相原料を混合して、水相を調製する。酸性液状調味料が食用油脂を含まないノンオイルタイプの場合には、得られた水相をそのまま酸性液状調味料とすることができる。
続いて、上記で調製した水相に必要に応じて卵黄を加え、ミキサー等で撹拌しながら、油相原料である食用油脂を注加して粗乳化し、次にせん断力に優れた処理機等で均質化して、水相中に油相を乳化分散させた液状調味料を得ることができる。また、上記で調製した水相に食用油脂を積載して、分離状の酸性液状調味料を得ることもできる。
本発明の酸性液状調味料の製造には、通常の乳化食品の製造に使われる装置を用いることができる。このような装置としては、例えば、一般的な攪拌機、スティックミキサー、スタンドミキサー、ホモミキサー等が挙げられる。撹拌機の撹拌羽形状としては、例えばプロペラ翼、タービン翼、パドル翼、アンカー翼等が挙げられる。
以下に、実施例と比較例を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は以下の実施例の内容に限定して解釈されるものではない。
<酸性液状調味料(液状ドレッシング)の製造例>
[実施例1]
表1に記載の配合割合に準じ、酸性液状調味料を製造した。具体的には、生のニンジン(炭水化物:6.7質量%、タンパク質:0.6質量%)をミキサーですり潰して、ニンジン含有量が99%であるニンジンピューレを得た。また、高糖度ニンジンエキス(ブリックス:70%、炭水化物:69.4質量%、タンパク質:1.4質量%)を準備した。次に、攪拌タンクに、食酢(酢酸含有量4%)、ニンジンピューレ、高糖度ニンジンエキス、タマネギジュース、砂糖、食塩、キサンタンガム、及び清水を投入して均一に混合することにより水相を調製した。その後、調整した水相に、卵黄を加えた後、油相である食用油脂を注加し、乳化処理を行って、乳化状の酸性液状調味料を製造した。
[実施例2]
高糖度ニンジンエキスの含有量を0.8質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして乳化状の酸性液状調味料を製造した。
[実施例3]
高糖度ニンジンエキスの含有量を3.0質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして乳化状の酸性液状調味料を製造した。
[実施例4]
高糖度ニンジンエキスの含有量を5.0質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして乳化状の酸性液状調味料を製造した。
[実施例5]
高糖度ニンジンエキスの含有量を3.0質量%に変更し、タマネギジュースの含有量を0.5質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして乳化状の酸性液状調味料を製造した。
[比較例1]
高糖度ニンジンエキスを配合しなかった以外は、実施例1と同様にして乳化状の酸性液状調味料を製造した。
[比較例2]
高糖度ニンジンエキスの含有量を10.0質量%に変更した以外は、実施例1と同様にして乳化状の酸性液状調味料を製造した。
(pH測定)
上記で得られた各酸性液状調味料について、1気圧、品温20℃とした時に、pH測定器(株式会社堀場製作所製卓上型pHメータF-72)を用いてpHを測定した。酸性液状調味料のpHは、いずれも3.6以上4.3以下であった。
(ブリックス測定)
上記で得られた各酸性液状調味料について、1気圧、品温20℃で、デジタル糖度計(株式会社アタゴ製デジタル糖度計PR200α)を使用してブリックスを測定した。酸性液状調味料のブリックスは、いずれも15%以上35%以下であった。
(官能評価)
上記で得られた各酸性液状調味料について、複数の訓練されたパネルにより、野菜と和えた場合にその野菜由来の食べにくい味(ブロッコリーの青臭さ及びレタスのエグ味)のマスキング効果と、酸性液状調味料本来の風味のバランスについて、下記の通り官能評価を行った。
(マスキング効果)
複数の訓練されたパネルが、ブロッコリー25gに対してドレッシング5gを和えたものと、レタス25gに対してドレッシング10gを和えたものとを食し、下記の基準で評価した。4名の平均点を表1に示した。平均点が3点以上であれば、合格である。
[評価基準]
5:食べにくい味のマスキング効果がとても高かった。
4:食べにくい味のマスキング効果が高かった。
3:食べにくい味のマスキング効果が標準的であった。
2:食べにくい味のマスキング効果が低かった。
1:食べにくい味のマスキング効果が無かった。
(ドレッシングの風味のバランス)
複数の訓練されたパネルが、ドレッシングをそのまま食し、下記の基準で評価した。4名の平均点を表1に示した。平均点が3点以上であれば、合格である。
[評価基準]
5:ドレッシング本来の風味のバランスがとても良好であった。
4:ドレッシング本来の風味のバランスが良好であった。
3:ドレッシング本来の風味のバランスが標準的であった。
2:ドレッシング本来の風味のバランスが悪かった。
1:ドレッシング本来の風味のバランスがとても悪かった。
実施例1~5の酸性液状調味料は、いずれも、野菜と和えた場合にその野菜由来の食べにくい味(ブロッコリーの青臭さ及びレタスのエグ味)のマスキング効果があり、かつ、酸性液状調味料本来の風味のバランスが良好であった。
比較例1の酸性液状調味料は、高糖度ニンジンエキスを全く配合していないため、野菜と和えた場合にその野菜由来の食べにくい味(ブロッコリーの青臭さ及びレタスのエグ味)のマスキング効果が低かった。
比較例2の酸性液状調味料は、高糖度ニンジンエキスの配合量が多く、甘みが強くて、変な味になっており、ドレッシング本来の風味のバランスが悪かった。
Figure 2023005296000001

Claims (7)

  1. ニンジン由来原料を含有する酸性液状調味料であって、
    前記ニンジン由来原料が、少なくともニンジンピューレを含み、
    前記酸性液状調味料中のニンジン由来の炭水化物の含有量が、ニンジン由来のタンパク質1質量部に対して12.0質量部以上35.0質量部以下であることを特徴とする、
    酸性液状調味料。
  2. 前記ニンジン由来原料の含有量が、前記酸性液状調味料の全量に対して5質量%以上30質量%以下であることを特徴とする、
    請求項1に記載の酸性液状調味料。
  3. 前記酸性液状調味料が、食用油脂をさらに含有することを特徴とする、
    請求項1または2に記載の酸性液状調味料。
  4. 前記酸性液状調味料が、乳化状ドレッシングであることを特徴とする、
    請求項1~3のいずれか一項に記載の酸性液状調味料。
  5. 前記酸性液状調味料のブリックスが、40%以下であることを特徴とする、
    請求項1~4のいずれか一項に記載の酸性液状調味料。
  6. ニンジン由来原料を含有する酸性液状調味料の製造方法であって、
    酸性液状調味料にニンジンピューレ及びニンジンエキスを配合し、酸性液状調味料中のニンジン由来の炭水化物の含有量を、ニンジン由来のタンパク質1質量部に対して12.0質量部以上35.0質量部以下に調節することを特徴とする、
    酸性液状調味料の製造方法。
  7. 前記ニンジンエキスのブリックスが、50%以上である、請求項6に記載の酸性液状調味料の製造方法。
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