JP2022548757A - 皮膚欠陥を予防、低減、又は排除し、皮膚疾患を治療し、及び頭皮の過剰に脂漏性である状態を予防、治療、及び抑制するための、コハク酸を含む、メイクアップを洗浄及び／又は除去するための化粧品又は皮膚科学組成物 - Google Patents

Abstract

本発明は、好ましくはケラチン材料からメイクアップを洗浄及び／又は除去するための、好ましくは皮膚、頭皮、及び毛髪上での使用のための、皮膚欠陥を予防、低減、又は排除する、かつざ瘡などの皮膚疾患を治療する、かつ頭皮の過剰に脂漏性である状態を予防、治療、及び抑制するための、皮膚科学及び／又は化粧品の分野で使用するための組成物に関する。【選択図】なし

Description

本発明は、ケラチン性物質、好ましくは皮膚、頭皮、及び毛髪からメイクアップを、好ましくは洗浄し、換言すれば、清潔にし、及び／又は除去し、皮膚欠陥を予防、低減、又は排除することができ、かつざ瘡などの皮膚疾患を治療することができ、頭皮の過剰に脂漏性である状態を予防、治療、及び抑制できる、皮膚科学及び／又は化粧品で使用するための組成物に関する。

皮膚疾患

脂漏は生物学的状態であり、過剰脂漏及び過角化は生物学的皮膚疾患であり、３つ全てが皮膚欠陥の出現をもたらす。

脂漏及び過剰脂漏は、皮脂分泌に関連する。皮膚の正常な生物学的機能は、真皮に位置する皮脂腺による皮脂の分泌を必要とする。皮脂は、表皮及び体毛の表面上に脂質膜を形成する。この膜は、皮膚を乾燥から保護し、体毛を滑らかにし、嫌気性微生物及び親油性微生物を促進することによって保護機能を有し、これは、脂漏性と呼ばれる。皮脂の分泌が過度になると、皮膚欠陥の出現につながる場合があり、これは、過剰脂漏症と呼ばれる。脂漏症から生じる皮膚欠陥は、油性皮膚、又は更には脂性皮膚及びテカリのある皮膚（ｓｈｉｎｙ ｓｋｉｎ）、毛穴の開き、厚い皮膚のきめ、並びに発赤である。

過角化は、皮膚欠陥も引き起こす生物学的疾患である。この疾患は、一般に、アンドロゲンホルモンによって引き起こされ、角質細胞の合成の増加からなる。過角化から生じる皮膚欠陥は、肌色の輝度の低下、及びくすんだ皮膚である。

前述の皮膚欠陥に加えて、過剰脂漏症及び過角化は、独立して又は一緒に、ざ瘡などの疾患を同時に引き起こす場合がある。ざ瘡は、ほとんどの青年及び成人に影響を及ぼす、毛包脂腺小胞の慢性炎症性疾病である。この疾病は、その症状及び重症度で様々である。共通の特徴は皮脂の保持であり、特有の基本的な病変として臨床的に反映されている。

過角化及び過剰脂漏症は、一緒に又は別個に、毛嚢（すなわち皮膚の細孔）の閉塞を引き起こす。この閉塞は、「面皰」として知られる皮膚疾患の出現を通して見ることができ、面皰は、面皰が「ブラックヘッド」とも呼ばれる場合、すなわち皮脂が空気にさらされたまま酸化に起因して黒くなる場合は開いており、又はそれらが「ホワイトヘッド」とも呼ばれる場合、すなわち皮脂が空気にさらされていない場合（すなわち、閉塞が過角化によるものであるとき）は閉じている、のいずれかである。

これらの面皰では、プロピオニバクテリウム（Propionobacterium spp.）属の細菌、特に、プロピオニバクテリウム・アクネス（Propionobacterium acnes）の増殖は、炎症反応を誘発し、触れたときに発赤及び不快感を引き起こす。細菌増殖は、表面の炎症病変（丘疹及び膿疱）並びに深部炎症病変（結節）につながる場合がある。

したがって、ざ瘡は、４つの密接に関連した要因：過剰脂漏症、過角化、Ｐｒｏｐｉｏｎｏｂａｃｔｅｒｉｕｍ ａｃｎｅｓの増殖、及び炎症を含む毛包脂腺小胞の病気である。

毎日の衛生及びメイクアップの除去は、欠陥及び皮膚疾患の出現の抑制に寄与する。細部に至る衛生は、現象を軽減又は更には根絶するのに十分であり得る。

皮膚欠陥は、不十分なメイクアップ除去（皮膚タイプに適していない洗浄）に起因し得る。

頭皮及び毛髪疾患

頭皮は、皮膚組織の残りの部分と同様に毛嚢及び皮脂腺を含む連続的に再生する表皮であり、これは一緒に毛包脂腺小胞を形成する。

皮脂腺は皮脂を分泌し、これは毛包脂腺小胞に排出される。皮脂の分泌は正常な現象であり、皮膚及び毛髪に有用である。皮脂は、表皮及び体毛の表面上に脂質膜を形成する。この膜は、皮膚を乾燥から保護し、体毛を滑らかにし、嫌気性微生物及び親油性微生物を促進することによって殺菌機能を有する。したがって、皮脂は頭皮を保護し、それを滑らかにすることによって毛髪に光沢を提供する。

油性毛髪は、主に頭皮上の皮脂腺による皮脂分泌の増加によるものである。過剰脂漏症と呼ばれ、この現象は、不快な感触、不快感、美容上の障害、及び更には皮膚疾病に関連している。

頭皮の過剰脂漏症は、油性毛髪及びその美容上の欠点の出現をもたらす。毛髪は、コシがなく、くすみ、ボリュームが欠如し、特に毛根において、一般に脂性の外観を有する。過剰な皮脂が毛根に蓄積し、「油性」の外観を毛根に与える。皮脂は空気中に存在するほこりを捕捉するため、ほこりが毛髪に付着しやすく、コシがなくぺたんこ（ｆｌａｔ）な毛髪は束のようになり、しばしば汚れているように見えるか、又は実際に汚れている。

過剰脂漏症は、前述の美容上の障害、及び不快感につながる場合があるが、脂漏性皮膚炎又は脂漏性脱毛症によって反映され得る皮膚疾病にもつながり得る。

脂漏性皮膚炎は、頭皮の油性領域上での白色又は黄色がかった鱗片で覆われた赤色プラークの出現を特徴とする炎症性皮膚疾病（又は皮膚病）であり、好ましくは脂漏性皮膚上で発生する。これらの病変は再発する。

これらの領域に存在する皮脂は、皮膚上に自然に存在するマラセチア（Malassezia）型の酵母菌の異常な増殖を引き起こす。これらの微生物は、特定の炎症反応を引き起こし、紅斑（皮膚の発赤）並びに頭皮及び皮膚の細胞の再生の加速に反映され、異常な落屑を引き起こす。

これは、良性、非伝染性であるが慢性疾病であり、繰り返し再発する。病変の視認され得る性質により、脂漏性皮膚炎は、生活の質に波及する。

過剰脂漏症は、脂漏性脱毛症又は男性型脱毛症、すなわち脱毛につながる場合がある。この原因は、特に毛嚢の再生を加速させる酵素５α－レダクターゼの活性が高いことである。成長期（組織再生）は短縮され、一方、休止期は長くなる。短い産毛（ｐｅａｃｈ ｆｕｚｚ ｈａｉｒ）が得られるまで、毛髪がより薄くなり、色が薄くなる。更に、過剰な皮脂の存在は、毛球まで毛髪を取り囲み、それを窒息させ、それを失活させて、急速に抜け落ちさせる。

従来技術では、欠陥及び皮膚疾患に罹患している皮膚からメイクアップを洗浄及び除去するための様々な解決策が提案されてきた。これらの組成物は、一般に、研磨剤又は収斂剤を含む。実際、メイクアップ除去及び洗浄のために、皮脂分泌を調節する作用、「浄化」皮脂吸収作用、及び収斂剤作用が求められている。

頭皮における過度の皮脂分泌を低減するために、様々な解決策も提案されている。研磨剤又は収斂剤を含む組成物が使用されている。実際、脂漏症及び過剰脂漏症の問題を解決しようとするために、皮脂分泌を調節する作用、「浄化」皮脂吸収作用、及び収斂剤作用が求められている。

しかしながら、現実に、これらの製品は、蓄積、使用頻度、及びそれらの組成物のために、しばしば、過度に侵襲性であり、皮脂によって提供される自然な保護を除去する。これらの製品は、皮脂腺を刺激することによってリバウンド効果を引き起こし、それによって皮脂生成を増加させる。

国際公開第２０１５／１０６１７５号文書は、コハク酸が、Ｐｒｏｐｉｏｎｏｂａｃｔｅｒｉｕｍ ｓｐｐ．に殺菌効果を有すると説明される。コハク酸の角質溶解効果もまた既知であり、皮膚に対する「角質除去（exfoliating）」効果があるとされる。
技術的課題

本出願によって解決される第１の技術的課題は、皮膚を浄化するために、侵襲的でなく又は反応性の過剰脂漏症を引き起こすことなく、その不純物を取り除き、欠陥を除去する、洗浄及び衛生のための化粧品又は皮膚科学組成物を提供することである。

本出願によって解決される第２の技術的課題は、皮脂腺を刺激することによって、皮脂生成に対するリバウンド効果を引き起こさず、それによって、洗浄後の皮脂の生成を減少させる、毛髪及び頭皮を洗浄するための化粧品又は皮膚科学組成物を提供することである。
発明の詳細な説明

したがって、本発明は、ケラチン性物質、好ましくは皮膚からメイクアップを、洗浄し、換言すれば、清潔にし、及び／又は除去するための、生理学的に許容される媒体中に、その炭素鎖が、２～１０個の炭素原子、好ましくは３～５個の炭素原子、及び最も好ましくは４個の炭素原子からなる、直鎖若しくは分岐鎖ジカルボン酸から選択される少なくとも１つの有機酸を含む、化粧品又は皮膚科学組成物に関する。

本発明はまた、ケラチン性物質、特に皮膚からメイクアップを洗浄及び／又は除去するためのプロセスであって、当該ケラチン性物質、特に皮膚に、本発明による化粧品組成物を塗布するステップからなる、プロセスに関する。

本発明はまた、ざ瘡などの皮膚欠陥又は皮膚疾患を有する皮膚からメイクアップを洗浄及び／又は除去するための、本発明による化粧品組成物の美容用途で非治療用途の使用に関する。

本発明はまた、油性皮膚、脂性皮膚、テカリのある皮膚、毛穴の開き、厚い皮膚のきめ、輝きの低下、くすんだ皮膚などの皮膚欠陥を予防、低減、又は排除するための、本発明による化粧品組成物に関する。

本発明はまた、ざ瘡などの皮膚疾患を治療するための、本発明による皮膚科学組成物に関する。

本発明の別の対象は、油っぽい毛髪、コシがない、艶のない、脂っぽい、汚らしい、ぎとぎとした毛髪及びスタイリングが困難である毛髪などの頭皮の美容において過剰に脂漏性である状態を予防、低減、又は排除するための、本発明による組成物の美容用途で非治療用途の使用である。

本発明はまた、脂漏性皮膚炎又は脂漏性脱毛症などの頭皮の病理学的に過剰に脂漏性である状態の治療におけるその使用のための、本発明による皮膚科学組成物に関する。

したがって、本発明の主題は、ケラチン性物質からメイクアップを洗浄及び／又は除去するための、生理学的に許容される媒体中に、その炭素鎖が、２～１０個の炭素原子、好ましくは３～５個の炭素原子、及び最も好ましくは４個の炭素原子からなる、直鎖若しくは分岐鎖ジカルボン酸から選択される少なくとも１つの有機酸を含む、化粧品又は皮膚科学組成物である。

コハク酸

一実施形態によれば、有機酸はコハク酸である。別の実施形態によれば、コハク酸は、塩、特にナトリウム塩、例えば、一ナトリウム又は二ナトリウム塩の形態である。

コハク酸（又はブタン二酸）は、半構造式ＣＯＯＨ－ＣＨ２－ＣＨ２－ＣＯＯＨを有する２つのカルボキシル基を有する有機酸である。現在、この酸は、当業者に既知の生物工学的プロセスによって生成され得る。例えば、Ｒｅｖｅｒｄｉａによって販売されている「Ｂｉｏｓｕｃｃｉｎｉｕｍ（登録商標）」、又はＲｏｑｕｅｔｔｅによって販売されている「Ｂｅａｕｔｅ ｂｙ Ｒｏｑｕｅｔｔｅ（登録商標）ＳＡ １３０」が挙げられる。

一実施形態によれば、コハク酸は、組成物の総重量に対して、０．１～１５重量％、好ましくは１～１０重量％、好ましくは１．５％～８重量％、好ましくは２～５重量％の範囲の含有量で、本発明による組成物中に存在する。

別の実施形態によれば、コハク酸は、組成物の総重量に対して、０．１～３重量％、好ましくは０．５～２重量％、及びより好ましくは更に１～２重量％の範囲の含有量で存在する。

コハク酸は、特にＰｒｏｐｉｏｎｏｂａｃｔｅｒｉｕｍ ｓｐｐ．種、特にＰｒｏｐｉｏｎｏｂａｃｔｅｒｉｕｍ ａｃｎｅｓのものなどのグラム陽性菌に対して有利に殺菌機能を有する。

相補的な方法では、コハク酸はまた、それが固体結晶化形態である場合、「スクラブ」と呼ばれる機械的皮膚角質除去剤であり得、又はそれが溶解形態である場合、化学的皮膚角質除去剤であり得る。

皮脂吸収剤

一実施形態によれば、本発明による組成物は、少なくとも１つの皮脂吸収用薬剤を含む。

皮脂吸収用薬剤は、疎水性又は両親媒性の固体粒子であり、固体又は多孔性であり、これは、疎水性親和性によって、及び／又は当該粒子の細孔に捕捉することによって皮脂を吸収する能力を有する。次いで、粒子上に保持されるか、又は捕捉された皮脂を、粒子を除去することを可能にする任意の操作によって、排除することができる。同様に、皮脂酸化又は分解生成物も皮脂吸収剤によって吸収される。皮脂吸収剤は、皮膚を浄化し、てかりを抑えることを可能にする。

また、有利には、皮脂吸収用薬剤は、皮膚に心地よい「柔らかな」感触を与える。

典型的には、皮脂吸収用薬剤は、天然若しくは変性セルロース、微結晶セルロース、天然若しくは変性粒状デンプン、天然若しくは変性シクロデキストリン、デキストリン、及びマルトデキストリンから選択される植物由来の皮脂吸収用薬剤、並びに／又は粘土及びシリカ、及びそれらの塩などの鉱物由来の少なくとも１つの皮脂吸収剤、並びにこれらの混合物から選択される。

デンプンの中でも、ＲＯＱＵＥＴＴＥによって販売されている製品Ｂｅａｕｔｅ ｂｙ Ｒｏｑｕｅｔｔｅ（登録商標）ＳＴ ００５（ＩＮＣＩ：Ｚｅａ（ｍａｙｓ）ｓｔａｒｃｈ）などのコーンデンプンが挙げられる。

典型的には、変性粒状デンプンは、オクテニルスクシニル化デンプンなどの変性デンプンであり得る。例えば、ＲＯＱＵＥＴＴＥによって販売されている製品Ｂｅａｕｔｅ ｂｙ Ｒｏｑｕｅｔｔｅ（登録商標）ＳＴ ０１２（ＩＮＣＩ：Ａｌｕｍｉｎｉｕｍ ｓｔａｒｃｈ ｏｃｔｅｎｙｌｓｕｃｃｉｎａｔｅ）が挙げられる。有利には、製品Ｂｅａｕｔｅ ｂｙ Ｒｏｑｕｅｔｔｅ（登録商標）ＳＴ ０１２は、皮脂を吸収することと、また本発明による組成物に「柔らかな感触」を与えることと、の両方を可能にする。変性デンプンの中でも、ＲＯＱＵＥＴＴＥによって販売されている製品Ｂｅａｕｔｅ ｂｙ Ｒｏｑｕｅｔｔｅ（登録商標）ＳＴ １１８（ＩＮＣＩ：ｓｏｄｉｕｍ ｃａｒｂｏｘｙｍｅｔｈｙｌ ｓｔａｒｃｈ）も挙げることができる。

皮脂吸収用薬剤としての微結晶セルロースについて、及び実例として、ＲＯＱＵＥＴＴＥによって販売されている製品Ｍｉｃｒｏｃｅｌ（商標）１００（ＩＮＣＩ：Ｍｉｃｒｏｃｒｙｓｔａｌｌｉｎｅ ｃｅｌｌｕｌｏｓｅ）が挙げられる。

セルロースガムと、両方ともＲＯＱＵＥＴＴＥによって販売されている製品Ｔａｂｕｌｏｓｅ（登録商標）ＳＣ ５９１及びＴａｂｕｌｏｓｅ（登録商標）ＳＣ ６１１などの微結晶セルロース（ＩＮＣＩ：Ｍｉｃｒｏｃｒｙｓｔａｌｌｉｎｅ Ｃｅｌｌｕｌｏｓｅ ＆ Ｃｅｌｌｕｌｏｓｅ Ｇｕｍ）との混合物も挙げられ得る。

典型的には、鉱物由来の皮脂吸収剤の中でも、カオリン（ＩＮＣＩ ｋａｏｌｉｎ）、ラスール（rhassoul）（ＩＮＣＩ：Ｍｏｒｏｃｃａｎ Ｌａｖａ Ｃｌａｙ）、緑色粘土（ＩＮＣＩ：ｉｌｌｉｔｅ）、モンモリロナイト、シリカ（ＩＮＣＩ：Ｓｉｌｉｃａ）、及びまた雲母から選択され得る粘土が挙げられる。

植物由来の皮脂吸収剤の中でも、例えば活性炭が挙げられる。

シクロデキストリンについては、ＲＯＱＵＥＴＴＥによって販売されている製品Ｂｅａｕｔｅ ｂｙ Ｒｏｑｕｅｔｔｅ（登録商標）ＣＤ １０２（ＩＮＣＩ：Ｃｙｃｌｏｄｅｘｔｒｉｎ）又はまた同じくＲＯＱＵＥＴＴＥによって販売されている製品Ｋｌｅｐｔｏｓｅ（登録商標）１０（ＩＮＣＩ：Ｂｅｔａ－ｃｙｃｌｏｄｅｘｔｒｉｎ）が挙げられる。

一実施形態によれば、皮脂吸収剤は、組成物の総重量に対して、１～８０重量％、好ましくは２～６０重量％、好ましくは３％～４０％の範囲の含有量で、本発明による組成物中に存在し、好ましくは皮脂吸収剤の含有量は、約３％～２０重量％、及び理想的には４～１０重量％である。

モノカルボン酸

１つの変形例によれば、ケラチン性物質をケアするための化粧品又は皮膚科学組成物は、その炭素鎖が、２～１２個の炭素原子、好ましくは３～８個の炭素原子、及び最も好ましくは６個の炭素原子からなる、直鎖若しくは分岐鎖モノカルボン酸から選択される少なくとも１つのモノカルボン酸、又はその塩を含む。クエン酸及びその塩、グルコン酸、そのラクトン及びその塩、乳酸及びその塩、グリコール酸及びその塩、グルクロン酸及びその塩、マルトビオン酸及びその塩、ラクトビオン酸及びその塩、リンゴ酸及びその塩、酒石酸及びその塩、マンデル酸及びその塩、ソルビン酸及びその塩、安息香酸及びその塩、４～１２個の原子の炭素鎖を有する脂肪酸（又は脂肪鎖を含有するカルボン酸）及びその塩、好ましくは、特に酪酸、カプロン酸、カプリル酸、カプリン酸、及びラウリン酸などの天然脂肪酸が挙げられる。これらのモノカルボン酸の塩は、好ましくはナトリウム塩である。

一実施形態によれば、化粧品又は皮膚科学組成物は、生理学的に許容される媒体中に、コハク酸、並びにその炭素鎖が、２～１２個の炭素原子、好ましくは３～８個の炭素原子、及び最も好ましくは６個の炭素原子からなる、直鎖若しくは分岐鎖モノカルボン酸から選択される少なくとも１つのモノカルボン酸、又はその塩を含む。

好ましくは、モノカルボン酸はグルコン酸である。一代替物によれば、モノカルボン酸は、４～１２個の原子の炭素鎖を有する脂肪酸である、又はこれらの脂肪酸の塩である。

グルコン酸は、組成物の総重量に対して、好ましくは０．１～２重量％、好ましくは０．５～１重量％の範囲の含有量で存在する。

別の変形例によれば、モノカルボン酸は、グルコノラクトンと呼ばれるグルコン酸の環状形態である。

有利には、本発明による組成物は、コハク酸とグルコン酸の組み合わせを含み、Ｐｒｏｐｉｏｎｏｂａｃｔｅｒｉｕｍ ａｃｎｅｓに関連して殺菌活性が高い。

塗布の形態

生理学的に許容される媒体は、好ましくは化粧用として又は皮膚科学的に許容される。「生理学的に許容される媒体」又は「化粧用として許容される」又は「皮膚科学的に許容される」とは、有害な副作用を示さないこと、特に、化粧用製品又は皮膚科学製品の使用者に許容できない発赤、炎症、発熱、つっぱり感、又はヒリヒリ感を生じないことを意味すると理解される。したがって、媒体はヒトのケラチン性物質との適合性を有する。

典型的には、ケラチン性物質は、皮膚、粘膜、頭皮又は毛髪、体毛系、睫毛、眉毛、爪、及び好ましくは皮膚である。

本発明による化粧品組成物は、この化粧品分野で使用される、水性、水性アルコール性、若しくは油性溶液、ローション若しくはセラムタイプの溶液若しくは分散液、脂肪相を水相（Ｏ／Ｗ）又はその逆（Ｗ／Ｏ）に分散させることによって得られるミルクタイプの液体若しくは半液体の粘稠度のエマルション、又はクリーム若しくは水性若しくは無水ゲルタイプの軟質、半固体、若しくは固体の粘稠度の懸濁液若しくはエマルション、無水組成物、マイクロエマルションの固体組成物、マイクロカプセル、微粒子、又はイオン性及び／若しくは非イオン性タイプの小胞分散液などの局所塗布に通常使用される投与形態のいずれかであり得る。

これらの組成物は、当業者に既知の慣習的な方法によって調製される。

一実施形態によれば、本発明による組成物は、エマルション、すなわち、互いに分散された水相及び油相を含む組成物の形態、例えば、油中水型（Ｗ／Ｏ）又は水中油型（Ｏ／Ｗ）又は多重（Ｗ／Ｏ／Ｗ又はＯ／Ｗ／Ｏ）エマルションであり得る。

一実施形態によれば、組成物は、油中水型エマルションの形態である。

油中水型（Ｗ／Ｏ）エマルションは、油相中に分散された水相を含む。これらのエマルションは、油性連続相を含む。

一実施形態によれば、組成物は、水中油型エマルションの形態である。これらのエマルションは、水相中に分散された油相を含む。これらのエマルションは、水性連続相を含む。

ケラチン性物質、好ましくは皮膚からメイクアップを洗浄及び／又は除去するのに好適である、水中油型若しくは油中水型エマルションの形態、又はマイクロエマルションの形態の投与形態の中でも、洗浄クリーム、ムース、ミルク、ミルク形態の洗顔料、スクラブが挙げられる。

「洗い流し」用途のための投与形態の水中油型若しくは油中水型エマルションの形態、又はマイクロエマルションの形態の、頭皮及び／又は毛髪を洗浄するのに好適な投与形態の中でも、シャンプー、ヘアコンディショナー、ヘアマスク、セラム、ムース、バーム、クリーム、スプレー、アフターシャンプー、もつれ解消剤、ヘアクリームが挙げられる。

一実施形態によれば、本発明による組成物は、水性単相溶液若しくは水性アルコール性単相溶液の形態、又は固体組成物の形態である。

水性単相溶液は、水と、任意選択的に１つ以上の水混和性有機溶媒とを含む水性連続相を含む組成物を意味すると理解される。

水性アルコール性単相溶液は、少なくとも１つのアルコール、及び一態様によれば、互いに混和性又は水混和性であるいくつかのアルコールを含む水性アルコール性連続相を含む組成物を意味すると理解される。

固体単相組成物は、互いに不均質又は均質に、好ましくは均質に混合された１つ以上の固相からなる組成物を意味することを意図している。

ケラチン性物質、好ましくは皮膚からメイクアップを洗浄及び／又は除去するのに好適である、水性、水性アルコール性、又は固体単相組成物の形態の投与形態の中でも、シャワーゲル、ローション形態の洗顔料、ローション、ミセル水、スクラブ、乾燥石鹸、洗浄バー、液体洗浄剤、浴槽に追加する粉末又は発泡浴粉末又は発泡性浴粉末などの粉末、シャワークリーム、スプレーが挙げられる。

一実施形態によれば、それによる水性単相組成物は、一方で、皮膚を洗浄するだけでなく、油性皮膚、脂性皮膚、テカリのある皮膚、毛穴の開き、厚い皮膚のきめ、輝きの低下、くすんだ皮膚などの皮膚欠陥を予防、低減、又は排除するための洗顔料を形成することを可能にする。

ケラチン性物質、好ましくは頭皮及び毛髪を洗浄するのに好適な水性、水性アルコール性、又は固体単相組成物の形態の投与形態の中でも、液体シャンプー、ローション、ゲル、洗い流し製品、乾燥シャンプーが挙げられる。

水相

本発明による化粧品組成物は、水と、任意選択的に１つ以上の水混和性有機溶媒とを含む水相を含む。

一実施形態によれば、本発明による油中水型エマルションは、組成物の総重量に対して、０．５～７５重量％の水、好ましくは１０～５０％、好ましくは２０～４０％、好ましくは３０～３５重量％の水を含む。

一実施形態によれば、本発明による水中油型エマルションは、組成物の総重量に対して、５０～９９重量％の水、好ましくは６０～９５％、好ましくは７０～９０％、好ましくは８０～８５重量％の水を含む。

一実施形態によれば、本発明によるマイクロエマルションは、組成物の総重量に対して、４０～６０重量％の水を含む。

一実施形態によれば、水性単相組成物は、組成物の総重量に対して、５０～９９重量％の水、好ましくは６０～９５％、好ましくは７０～９０％、好ましくは８０～８５重量％の水を含む。

一実施形態によれば、水性アルコール性単相組成物は、組成物の総重量に対して、５０～９９重量％の水、好ましくは６０～９５％、好ましくは７０～９０％、好ましくは８０～８５重量％の水を含む。

組成物は、水相中に、少なくとも１つの水溶性溶媒を含み得る。

「水溶性溶媒」は、周囲温度で液体であり、及び水混和性（２５℃及び大気圧で５０重量％を超える水中への混和性）である化合物を示すために使用される。

本発明による組成物における使用の水溶性溶媒は、揮発性であり得る。

本発明による組成物で使用することができる水溶性溶媒の中でも、エタノール及びイソプロパノールなどの１～５個の炭素原子を有するモノアルコール、Ｃ_３～Ｃ_４ケトン及びＣ_２～Ｃ_４アルデヒドを挙げることができる。

したがって、好ましい実施形態によれば、本発明による組成物は、１～５個の炭素原子を有する少なくとも１つのモノアルコール、好ましくはエタノール又はプロパンジオール（又は１，２－モノプロピレングリコール）を含む。後者は、好ましくは天然由来である、又は発酵若しくは生物工学プロセスによって得られ、例えば、ＤＵＰＯＮＴによって販売されている製品Ｚｅｍｅａ（登録商標）及びＤＳＭによって販売されている製品ＴＩＬＡＭＡＲ（登録商標）ＰＤＯ ｗｉｔｈ ＮＯＯＶＩＳＴＡなどがある。

典型的には、１～５個の炭素原子を有するモノアルコールは、組成物の総重量に対して、０．５～２５重量％、好ましくは１～１５重量％、好ましくは２～１０重量％の範囲の含有量で存在する。

湿潤剤

本発明によるエマルションはまた、少なくとも１つの湿潤剤を含んでもよい。湿潤剤は、脂肪酸及びポリエチレングリコールのポリオール及び／又はエステルから選択され得る。

「ポリオール」は、その構造において、少なくとも２つの遊離ヒドロキシ（－ＯＨ）基を有する任意の分子を意味することを意図している。これらのポリオールは、好ましくは周囲温度（２５℃）で液体である。

典型的には、ポリオールは、マルチトール、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、ソルビトール、イソソルビド、グリセロール又はグリセリン、グルコース、スクロース、ポリデキストロース、水素添加グルコースシロップ、デキストリン、マルトデキストリン、グルコースシロップ、及びこれらの混合物から選択される。

実例として、特に、ＲＯＱＵＥＴＴＥによって販売されている製品Ｂｅａｕｔｅ ｂｙ Ｒｏｑｕｅｔｔｅ（登録商標）ＰＯ ０７０（ＩＮＣＩ：Ｓｏｒｂｉｔｏｌ）、Ｂｅａｕｔｅ ｂｙ Ｒｏｑｕｅｔｔｅ（登録商標）ＰＯ １６０（ＩＮＣＩ：Ｓｏｒｂｉｔｏｌ）、Ｂｅａｕｔｅ ｂｙ Ｒｏｑｕｅｔｔｅ（登録商標）ＰＯ ２６０（ＩＮＣＩ：Ｍａｎｎｉｔｏｌ）、Ｂｅａｕｔｅ ｂｙ Ｒｏｑｕｅｔｔｅ（登録商標）ＰＯ ３７０（ＩＮＣＩ：Ｘｙｌｉｔｏｌ）、Ｂｅａｕｔｅ ｂｙ Ｒｏｑｕｅｔｔｅ（登録商標）ＰＯ ５００（ＩＮＣＩ：Ｉｓｏｓｏｒｂｉｄｅ）、ＣＯＯＰＥＲによって販売されているグリセリン（ＩＮＣＩ：ｇｌｙｃｅｒｉｎ）、ＣＯＯＰＥＲ製のプロピレングリコール（ＩＮＣＩ：ｐｒｏｐｙｌｅｎｅ Ｇｌｙｃｏｌ）、ブチレングリコール（ＩＮＣＩ：１，３－ＢＵＴＡＮＥＤＩＯＬ）が挙げられる。

脂肪酸及びポリエチレングリコールのエステルの中でも、ＬＵＢＲＩＺＯＬ ＡＤＶＡＮＣＥＤ ＭＡＴＥＲＩＡＬＳ，Ｉｎｃ．製のＧｌｕｃａｍａｔｅ ＳＳＥ－２０（ＩＮＣＩ：ＰＥＧ－２０ ＭＥＴＨＹＬ ＧＬＵＣＯＳＥ ＳＥＳＱＵＩＳＴＥＡＲＡＴＥ）という名称で販売されている製品が挙げられる。

組成物は、組成物の総重量に対して、０．５～２５重量％のポリオール、好ましくは１～１５重量％、及び更により好ましくは２～１０重量％、及びより好ましくは２～６重量％のポリオールを含む。

油相

本発明による組成物は、少なくとも１つの油を含む。

本発明の目的のために、「油」とは、室温（２５℃）で液体であり、２５℃で水中に少なくとも１重量％の量で導入された場合、水に全く溶けないか、又は水中に導入された油の重量に対して１０重量％未満の程度まで可溶性である化合物を意味すると理解される。

一実施形態によれば、油は、揮発性油、不揮発性油、及びこれらの混合物から選択される。

液体脂肪相は有利には、皮膚に皮膚軟化効果を与える一種以上の不揮発性油を含む。

「不揮発性油」とは、周囲温度及び大気圧で少なくとも数時間ケラチン性物質上に留まり、特に蒸気圧が１０^－３ｍｍＨｇ（０．１３Ｐａ）未満の油を意味することを意図している。

不揮発性油の中でも、セテアリルイソノノエート、イソトリデシルイソノナノエート、イソステアリルイソステアレート、イソプロピルイソステアレート、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、ブチルステアレート、ヘキシルラウレート、イソノニルイソノネート、２－エチルヘキシルパルミテート、２－ヘキシルデシルラウレート、２－オクチルデシルパルミテート、２－オクチルドデシルミリステート又はラクテート、２－ジエチルヘキシルスクシネート、ジイソステアリルマレート、トリアセチン、トリカプリン、カプリル酸／カプリン酸トリグリセリド、ココカプレートとカプリレートとの混合物、Ｃ１２～Ｃ１５アルコールのベンゾエート、ブチレングリコールココエートなどのグリコールエステル、グリセリルトリイソステアレート、トコフェロールアセテートなどの脂肪エステル、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸又はイソステアリン酸などの高級脂肪酸、オレイルアルコールなどの高級脂肪族アルコール、アボカド油、カメリアオイル、ヘーゼルナッツ油、ツバキ油、カシューナッツ油、アルガン油、大豆油、ブドウ種子油、ゴマ油、コーン油、胚芽油、菜種油、ヒマワリ油、綿実油、ホホバ油、ピーナッツ油、マカダミアナッツ油、スイートアーモンド油、オリーブ油などの植物油及びこれらの混合物、シアバター、カメリアバターなどの植物バターを挙げることができる。

これらの不揮発性油はまた、パラフィン油、スクアレン、石油ゼリー、ジメチルシロキサン、及びそれらの混合物などの炭化水素又はシリコーンのタイプの油であってもよい。

一実施形態によれば、不揮発性油は、ステアリン酸、ホホバ油（ＩＮＣＩ：ｓｉｍｍｏｎｄｓｉａ Ｃｈｉｎｅｎｓｉｓ Ｓｅｅｄ Ｏｉｌ）、ブドウ種子油（ＩＮＣＩ：ｖｉｔｉｓ ｖｉｎｉｆｅｒａ ｓｅｅｄ ｏｉｌ）、マカダミアナッツ油（ＩＮＣＩ：Ｍａｃａｄａｍｉａ ｔｅｒｎｉｆｏｌｉａ ｓｅｅｄ ｏｉｌ）、精製オレイン酸ヒマワリ油（Ｈｅｌｉａｎｔｈｕｓ ａｎｎｕｕｓ ｓｅｅｄ ｏｉｌ）、製品Ｍｉｇｌｙｏｌ Ｃｏｃｏ ８１０などのココカプレートとカプリレートとの混合物（ＩＮＣＩ：Ｃｏｃｏ－Ｃａｐｒｙｌａｔｅ／Ｃａｐｒａｔｅ）、スイートアーモンド油（ＩＮＣＩ：Ｐｒｕｎｕｓ Ａｍｙｇｄａｌｕｓ Ｄｕｌｃｉｓ Ｏｉｌ）、ゴマ油（ＩＮＣＩ：Ｓｅｓａｍｕｍ ｉｎｄｉｃｕｍ ｓｅｅｄ ｏｉｌ）から選択される。

一実施形態によれば、不揮発性油は、組成物の総重量に対して、０．５～５０重量％、好ましくは１～２５重量％、好ましくは２～２０重量％、好ましくは５～１５重量％の範囲の含有量で存在する。

液体脂肪相はまた、揮発性油を含んでもよい。揮発性油とは、室温及び大気圧で、１時間以内に皮膚から蒸発することができる油を意味する。揮発性油は、例えば、脂っぽい感触を減らすために、シリコーン油又は短鎖脂肪酸トリグリセリドから選択することができる。

一実施形態によれば、揮発性油は、組成物の総重量に対して、０．５～５０重量％、好ましくは１～２５重量％、好ましくは２～２０重量％、好ましくは５～１５重量％の範囲の含有量で存在する。

本発明による組成物の脂肪相又は油相は、ワックス及び／又はペースト状化合物などの少なくとも１つの脂肪相の構造化剤を更に含んでもよい。

ワックス

「ワックス」とは、可逆的に液体と固体の状態で変化し、３０℃を超え、かつ概して９０℃未満の融点を有する脂質物質を意味し、それは組成物の調製条件下で液体であり、固体状態では異方性結晶構造を有する。本発明に従って使用されるワックスは、極性又は無極性ワックス、又はこれらの２つの混合物からなり得る。「無極性」とは、炭素、水素及び／又はリン原子、特に炭化水素のみを含有するワックスを意味することを意図している。

極性ワックスは、動物ワックス、植物ワックス、及びエステルなどの極性基を含有する合成又はシリコーンワックスから選択することができる。したがって、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ミツロウ（セラアルバ）、中国昆虫ワックス（イボタロウムシ）、ジャパンワックス、木ろう、モンタンろう、Ｃ８～Ｃ２０酸及びグリセリンのトリエステル、例えば特にＶＥＶＹから商品名ＣＥＴＡＣＥＮＥとして販売されているグリセリルトリベヘネート、アセチル化グリコールステアレート、並びにそれらの混合物を挙げることができる。これらのワックスは、キャンデリラワックスとホホバ種子油の混合物の場合のように、特に油中に事前に分散された形で使用することができる。

一実施形態によれば、ワックスは、組成物の総重量に対して、０．５～５０重量％、好ましくは１～２５重量％、好ましくは５～１０重量％の範囲の含有量で存在する。

ペースト状化合物

「ペースト状化合物」とは、ワックスと同様に可逆的な液体－固体状態変化を起こすことができ、固体状態では異方性の結晶組織を有するが、温度２３℃で液体画分及び固体画分を含有するという点でワックスとは異なる親油性脂肪物質を意味すると理解される。

一実施形態によれば、ペースト状化合物は、組成物の総重量に対して、０．５～５０重量％、好ましくは１～２５重量％、好ましくは５～１０重量％の範囲の含有量で存在する。

ゲル化剤

一実施形態によれば、本発明による組成物は、少なくとも１つのゲル化剤を含む。

ゲル化剤は、溶媒の存在下で、やや強い高分子内結合を作り出し、それにより、当該溶媒を固定する３次元ネットワークを形成する化合物を意味することを意図している。

ゲル化剤は、親水性有機ゲル化剤、及び／又は親油性有機ゲル化剤、及び／又は両親媒性有機ゲル化剤、及び／又は鉱物ゲル化剤から選択される。

一実施形態によれば、組成物が水性単相組成物又は水性アルコール性単相組成物である場合、組成物は、親水性有機ゲル化剤、及び／又は両親媒性有機ゲル化剤、及び／又は鉱物ゲル化剤から選択される少なくとも１つのゲル化剤を含む。

ゲル化剤は、連続相に粘度を付与すること、すなわち、連続相の粘度を１００ｍＰａ．ｓ～２０，０００ｍＰａ．ｓの範囲の値に調整することを可能にする。

有機ゲル化剤は、化学的に修飾されているか、又は化学的に修飾されていないかのいずれかの、合成由来又は植物由来、好ましくは植物由来のポリマーから選択され得る。したがって、アラビアガム、ガティガム、トラガカントガム、コンニャクガム、タラガム、イナゴマメガム、グアーガム、又はこれらの誘導体などの植物由来ガム；アルギン酸塩及びカラギーナンなどの藻類由来ガム；例えば、ＣＰ ＫＥＬＣＯによって販売されている製品Ｋｅｌｔｒｏｌ ＣＧ（ＩＮＣＩ：ｘａｎｔｈａｎ ｇｕｍ）若しくはＪＵＮＧＢＵＮＺＬＡＵＥＲ ＩＮＴＥＲＮＡＴＩＯＮＡＬ ＡＧによって販売されている製品Ｘａｎｔｈａｎ Ｇｕｍ ＦＮＣＳ－ＰＣ（ＩＮＣＩ：ｘａｎｔｈａｎ ｇｕｍ）などのキサンタン、マンナン、スクレログルカン、又はこれらの誘導体などの微生物発酵由来ガム；カルボキシメチルセルロース又はヒドロキシエチルセルロースなどのセルロース及びその誘導体；特に変性デンプン、特にアセチル化、カルボキシメチル化、オクテニルスクシニル化、又はヒドロキシプロピル化デンプンなどのデンプン及びその誘導体；ポリアクリル酸又はカルボマーなどの合成ポリマー、並びにこれらの混合物から選択され得る。

カルボマーの中でも、例えば、ＬＵＢＲＩＺＯＬ ＡＤＶＡＮＣＥＤ ＭＡＴＥＲＩＡＬＳ，Ｉｎｃ．製の製品Ｃａｒｂｏｐｏｌ Ｕｌｔｒｅｚ ３０（ＩＮＣＩ：ｃａｒｂｏｍｅｒ）又はＣＡＲＢＯＰＯＬ ＥＴＤ ２０５０ポリマー（ＩＮＣＩ：ｃａｒｂｏｍｅｒ）が挙げられる。

ＳＥＰＰＩＣによって販売されている製品Ｓｏｌａｇｕｍ ＡＸ（ＩＮＣＩ：Ａｃａｃｉａ Ｓｅｎｅｇａｌ Ｇｕｍ （ａｎｄ） Ｘａｎｔｈａｎ Ｇｕｍ）などのアラビアガムとキサンタンガムとの混合物、ＲＯＱＵＥＴＴＥによって販売されてい製品Ｂｅａｕｔｅ ｂｙ Ｒｏｑｕｅｔｔｅ（登録商標）ＤＳ １１２（ＩＮＣＩ：Ｓｔａｒｃｈ ａｃｅｔａｔｅ （ａｎｄ） Ｈｙｄｒｏｘｙｅｔｈｙｌｃｅｌｌｕｌｏｓｅ （ａｎｄ） Ｘａｎｔｈａｎ ｇｕｍ）などのデンプンとセルロース又はガム誘導体との混合物も挙げられる。

鉱物ゲル化剤は、ケイ酸マグネシウム及び／又はケイ酸アルミニウムから選択され得る。そのような鉱物ゲル化剤の例は、Ｖａｎｄｅｒｂｉｌｔ Ｍｉｎｅｒａｌｓ ＬＬＣ製のＶｅｅｇｕｍ（登録商標）であり、これは、ケイ酸アルミニウムマグネシウムである。

結合剤

一実施形態によれば、組成物は、結合剤を更に含む。

本発明による固体組成物は、好ましくは少なくとも１つの結合剤を含む。

「結合剤」は、化粧品組成物に増加した凝集力を付与する化合物を意味することを意図している。この凝集力は、化粧品組成物の成分に対する結合剤の量及び化学親和性に基づいて調整され得る。

典型的には、結合剤は、製品Ｌａｂｒａｆａｃ ＣＣ（ＩＮＣＩ：ｃａｐｒｉｃ／ｃａｐｒｙｌｉｃ ｔｒｉｇｌｙｃｅｒｉｄｅｓ）又はＣｅｔｙｌ Ｄｉｍｅｔｈｉｃｏｎｅ（ＩＮＣＩ）などのカプリル酸／カプリン酸トリグリセリドから選択される。

結合剤は、組成物の総重量に対して、０．５％～２０％、好ましくは１～１５％、好ましくは５～１２重量％の範囲の含有量で、本発明による組成物中に存在する。

有利には、結合剤はまた、皮膚軟化特性を有する。

乳化剤

本発明による化粧品組成物はまた、１つ以上の水中油型（Ｏ／Ｗ）又は油中水型（Ｗ／Ｏ）乳化剤を含んでもよい。

水中油型（Ｏ／Ｗ）乳化剤は、８以上のＨＬＢを有し、ソルビタンエステル（任意選択的にポリエトキシル化される）、グリセロール脂肪酸エステル、スクロース脂肪酸エステル又はポリエステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリエーテル変性ポリシロキサン、ポリエチレングリコール脂肪族アルコールエーテル、アルキルポリグリコシド及び水素添加レシチン、脂肪族アルコール、ソルビタンエステル（このリストは非限定的である）、及びこれらの混合物から選択される乳化剤である。

実例として、ＳＥＰＰＩＣによって販売されている製品Ｍｏｎｔａｎｏｖ ６８（ＩＮＣＩ：Ｃｅｔｅａｒｙｌ ａｌｃｏｈｏｌ（ａｎｄ）ｃｅｔｅａｒｙｌ ｇｌｕｃｏｓｉｄｅ）、ＳＥＰＰＩＣによって販売されている製品Ｍｏｎｔａｎｏｖ Ｌ（ＩＮＣＩ：Ｃ１４－Ｃ２２ Ａｌｃｏｈｏｌｓ ＆ Ｃ１２－２０ Ａｌｋｙｌ Ｇｌｕｃｏｓｉｄｅ）、Ｍｏｎｔａｎｏｖ ２０２（ＩＮＣＩ：Ａｒａｃｈｉｄｙｌ Ａｌｃｏｈｏｌ（ａｎｄ）Ｂｅｈｅｎｙｌ Ａｌｃｏｈｏｌ（ａｎｄ）Ａｒａｃｈｉｄｙｌ Ｇｌｕｃｏｓｉｄｅ）、ＣＲＯＤＡによって販売されているＣｉｔｒｏｌ ＧＭＳ ４０（ＩＮＣＩ：Ｇｌｙｃｅｒｙｌ ｓｔｅａｒａｔｅ）、又はＢＩＥＳＴＥＲＦＥＬＤによって販売されている製品Ｉｍｗｉｔｏｒ ９６０Ｋ（ＩＮＣＩ：Ｇｌｙｃｅｒｙｌ ｓｔｅａｒａｔｅ）、ＢＩＥＳＴＥＲＦＥＬＤによって販売されている製品Ｉｍｗｉｔｏｒ ３７２Ｐ（ＩＮＣＩ：Ｇｌｙｃｅｒｙｌ ｓｔｅａｒａｔｅ ｃｉｔｒａｔｅ）、ＬＵＢＲＩＺＯＬ ＡＤＶＡＮＣＥＤ ＭＡＴＥＲＩＡＬＳ，Ｉｎｃによって販売されている製品Ｇｌｕｃａｔｅ ＳＳ（ＩＮＣＩ：Ｍｅｔｈｙｌ Ｇｌｕｃｏｓｅ Ｓｅｓｑｕｉｓｔｅａｒａｔｅ）、プルロールステアリック（ジステアリン酸ポリグリセリル－６）、ＣＲＯＤＡによって販売されているＮａｔｒａｇｅｍ Ｅ１４５（ＩＮＣＩ：Ｐｏｌｙｇｌｙｃｅｒｙｌ－４ Ｌａｕｒａｔｅ／Ｓｕｃｃｉｎａｔｅ（ａｎｄ）Ａｑｕａ）、ＳＩＧＭＡ ＡＬＤＲＩＣＨによって販売されている製品Ｓｐａｎ ６０（ＩＮＣＩ：ｓｏｒｂｉｔａｎ ｓｔｅａｒａｔｅ）が挙げられる。

ソルビタンエステルの中でも、例えば、製品Ｓｐａｎ ２０が挙げられる。

脂肪族アルコールの中でも、例えば、Ｐｒｏｍｕｌｇｅｎ Ｄ（ＩＮＣＩ：Ｃｅｔｅａｒｙｌ ａｌｃｏｈｏｌ（ａｎｄ）Ｃｅｔｅａｒｅｔｈ－２０）という名称で販売されている製品が挙げられる。

Ｗ／Ｏ乳化剤は、有利には、シクロデキストリン及び天然由来の油中水型乳化剤で構成される乳化系、例えば、Ｒｏｑｕｅｔｔｅ ＦｒｅｒｅｓからＢｅａｕｔｅ ｂｙ Ｒｏｑｕｅｔｔｅ（登録商標）ＤＳ１４６の名称で販売されている乳化系から選択することができる。

油中水型（Ｗ／Ｏ）乳化剤は、８未満のＨＬＢを有し、非エトキシル化ポリオール脂肪酸エステルから選択することができ、特に、グリセロール、ポリグリセロール、ソルビトール、ソルビタン、特にイソソルビド、マンニトール、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、スクロース、グルコース、ポリデキストロース、水素添加グルコースシロップ、デキストリン及び加水分解デンプンなどのアンヒドロヘキシトールの、非エトキシル化脂肪酸エステルから選択される乳化剤である。

脂肪相増粘剤

一実施形態によれば、本発明による組成物は、少なくとも１つの脂肪相増粘剤、すなわち、脂肪族アルコールから選択される親油性又は両親媒性増粘剤を更に含んでもよい。

親油性又は両親媒性増粘剤は、油の物理的又は化学的性質を実質的に変えることなく、油の粘度を上げることができる分子又は巨大分子を意味することを意図している。

脂肪族アルコールの中でも、Ｌａｎｅｔｔｅ １６（ＩＮＣＩ：ｃｅｔｙｌ ａｌｃｏｈｏｌ）、Ｌａｎｅｔｔｅ Ｏ（ＩＮＣＩ：ｃｅｔｅａｒｙｌ Ａｌｃｏｈｏｌ）が挙げられる。

界面活性剤

一実施形態によれば、本発明による組成物は、イオン性、非イオン性、アニオン性、又は両性、又は双性イオン界面活性剤から選択される少なくとも１つの界面活性剤を含む。これらの界面活性剤は、それらの洗剤及び発泡機能のために選択される。

別の実施形態によれば、本発明による組成物は、アニオン性界面活性剤、両性又は双性イオン界面活性剤から選択される少なくとも１つの界面活性剤を含む。

アニオン性界面活性剤は、カルボン酸アニオン性界面活性剤、硫酸系アニオン性界面活性剤、スルホン酸界面活性剤、リン酸アニオン性界面活性剤、及びこれらの混合物、好ましくはスルホン酸アニオン性界面活性剤、カルボン酸アニオン性界面活性剤、及びこれらの混合物から選択される。

「アニオン性界面活性剤」は、イオン性基又はイオン化可能基としてアニオン基のみを含む界面活性剤を意味することを意図している。本明細書では、物質は、本発明の組成物の使用条件下（例えば、環境、ｐＨ）で、カチオン電荷を含まず、少なくとも１つの永久負電荷を有する場合、又はイオン化されて負に帯電した物質をもたらし得る場合、「アニオン性」と呼ばれる。「硫酸系アニオン性界面活性剤」は、少なくとも１つの硫酸官能基（－ＯＳＯ_３Ｈ又は－ＯＳＯ_３ ^－）を含むアニオン性界面活性剤を意味することを意図しており、これは、任意選択的に、カルボン酸若しくはカルボキシレート官能基（－ＣＯＯＨ又は－ＣＯＯ^－）、スルホン酸官能基（－ＳＯ_３Ｈ又は－ＳＯ_３ ^－）、及び／又はリン酸官能基などの酸から誘導される１つ以上の他の官能基を更に含み得る。例として、硫酸アルキル、硫酸アルキルエーテル、硫酸アルキルアミドエーテル、硫酸アルキルアリールポリエーテル、硫酸モノグリセリド、及びこれらの化合物の塩も、硫酸系アニオン性界面活性剤である。例として言及されるこれらの化合物のアルキル基は、６～３０個の炭素原子を含み、アリール基は、フェニル基又はベンジル基を示す。例として言及されるこれらの化合物は、ポリオキシアルケニル化、特にポリオキシエチレン化され、１～５０個のエチレンオキシド単位を含み得る。「非硫酸系アニオン性界面活性剤」は、上記のように「硫酸系アニオン性界面活性剤」の定義に含まれない界面活性剤を意味することを意図している。

本発明によれば、以下も意図している：
－カルボン酸アニオン性界面活性剤は、少なくとも１つのカルボン酸又はカルボキシレート官能基（－ＣＯＯＨ又は－ＣＯＯ^－）を含むが、スルホニック又はスルホン酸官能基（－ＳＯ_３Ｈ又は－ＳＯ_３ ^－）も硫酸官能基（－ＯＳＯ_３Ｈ又は－ＯＳＯ_３ ^－）も含まない。
－スルホン酸アニオン性界面活性剤は、少なくとも１つのスルホン酸又はスルホネート官能基（－ＳＯ_３Ｈ又は－ＳＯ_３ ^－）を含み、任意選択的に、１つ以上のカルボン酸若しくはカルボキシレート（－ＣＯＯＨ又は－ＣＯＯ^－）、及び／又はホスフェート官能基を更に含み得るが、スルフェート官能基（－ＯＳＯ_３Ｈ又は－ＯＳＯ_３ ^－）を含み得ない。
－リン酸アニオン性界面活性剤は、少なくとも１つのリン酸又はホスフェート官能基（－ＯＰＯ_３Ｈ_２又は－ＯＰＯ_３ ^２－）を含むが、カルボン酸又はカルボキシレート官能基（－ＣＯＯＨ又は－ＣＯＯ^－）も、スルホン酸又はスルホネート官能基（－ＳＯ_３Ｈ又は－ＳＯ_３ ^－）も、スルフェート官能基（－ＯＳＯ_３Ｈ又は－ＯＳＯ_３ ^－）も含まない。

換言すれば：

－少なくとも１つのスルフェート官能基（－ＯＳＯ_３Ｈ又は－ＯＳＯ_３ ^－）、及び少なくとも１つのカルボン酸又はカルボキシレート官能基（－ＣＯＯＨ又は－ＣＯＯ^－）を含むアニオン性界面活性剤は、本発明の目的のために、及び特に指示がない限り、硫酸系アニオン性界面活性剤であると見なされる。

－少なくとも１つのスルフェート官能基（－ＯＳＯ_３Ｈ又は－ＯＳＯ_３ ^－）、及び少なくとも１つのスルホン酸又はスルホネート官能基（－ＳＯ_３Ｈ又は－ＳＯ_３ ^－）を含むアニオン性界面活性剤は、本発明の目的のために、及び特に指示がない限り、硫酸系アニオン性界面活性剤であると見なされる。

－少なくとも１つのスルホン酸又はスルホネート官能基（－ＳＯ_３Ｈ又は－ＳＯ_３ ^－）、及び少なくとも１つのカルボン酸又はカルボキシレート官能基（－ＣＯＯＨ又は－ＣＯＯ^－）を含むアニオン性界面活性剤は、本発明の目的のために、及び特に指示がない限り、非硫酸系スルホン酸アニオン性界面活性剤であると見なされる。・少なくとも１つの硫酸官能基（－ＯＳＯ_３Ｈ又は－ＯＳＯ_３ ^－）、及び少なくとも１つのスルホン酸又はスルホネート官能基（－ＳＯ_３Ｈ又は－ＳＯ_３ ^－）、及び少なくとも１つのカルボン酸又はカルボキシレート官能基（－ＣＯＯＨ又は－ＣＯＯ^－）を含むアニオン性界面活性剤は、本発明の目的のために、及び特に指示がない限り、硫酸系アニオン性界面活性剤であると見なされる。

カルボン酸アニオン性界面活性剤は、次の化合物：アシルグリシネート、アシルラクチレート、アシルサルコシネート；アシルグルタメート、アルキル－Ｄ－ガラクトシドウロン酸、アルキルエーテルカルボン酸、アルキル（アリール）エーテルカルボン酸、アルキルアミドエーテルカルボン酸、及びこれらの化合物の塩から選択され得る。これらの化合物のアルキル及び／又はアシル基は、６～３０個の炭素原子、より好ましくは８～２８個、より好ましくは依然として１０～２４個、更により良好には依然として１２～２２個の炭素原子を含む。アリール基は、好ましくは、フェニル基又はベンジル基を示す。これらの化合物は、ポリオキシアルケニル化、特にポリオキシエチレン化され得、次いで、好ましくは１～５０個のエチレンオキシド単位、より良好には依然として２～１０個のエチレンオキシド単位を含む。Ｃ６～Ｃ２４アルキルポリグリコシドシトレート、Ｃ６～Ｃ２４－アルキルポリグリコシドターテート（tartate）などのＣ６～Ｃ２４アルキル及びポリグリコシド－ポリカルボン酸のモノエステル、及びこれらの塩を使用することも可能である。

一実施形態によれば、カルボン酸アニオン性界面活性剤は：
－アシルグルタメート、特にＣ６～Ｃ２４、又は更にはＣ１２～Ｃ２０アシルグルタメート、例えば、ステアロイルグルタメート、及び特にステアロイルグルタミン酸ナトリウム若しくはステアロイルグルタミン酸二ナトリウム、又はココイルグルタメート、特にココイルグルタミン酸ナトリウム若しくはココイルグルタミン酸二ナトリウム；
－アシルサルコシネート、特にＣ６～Ｃ２４、又は更にはＣ１２～Ｃ２０アシルサルコシネート、例えば、ココイルサルコシネート、及び特にココイルサルコシン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシネート、及び特にラウロイルサルコシン酸ナトリウム、パルミトイルサルコシネート、及び特にパルミトイルサルコシン酸ナトリウム；
－アシルラクチレート、特にＣ１２～Ｃ２８、又は更にはＣ１４～Ｃ２４アシルラクチレート、例えば、ベヘノイルラクチレート、及び特にベヘノイル乳酸ナトリウム、（イソ）ステアロイルラクチレート、及び特に（イソ）ステアロイル乳酸ナトリウム；
－Ｃ６～Ｃ２４、特にＣ１２～Ｃ２０アシルグリシネート、例えば、ココイルアシルグリシネート、及び特にココイルグリシン酸ナトリウム；
－（Ｃ６～Ｃ３０）アルキルエーテルカルボン酸、特に（Ｃ６～Ｃ２４）アルキルエーテルカルボン酸；
－（Ｃ６～Ｃ３０）アルキルアリールエーテルカルボン酸、特に（Ｃ６～Ｃ２４）アルキルアリールエーテルカルボン酸；
－（Ｃ６～Ｃ３０）アルキルアミドエーテルカルボン酸、特に（Ｃ６～Ｃ２４）アルキルアミドエーテルカルボン酸；
－並びにこれらの混合物；から選択され、特に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属、アンモニウム又はアルカノールアミン塩の形態である。

スルホン酸アニオン性界面活性剤は、次の化合物：アルキルスルホネート、アルキルアミドスルホネート、アルキルアリールスルホネート、Ｃ６～Ｃ２４アルキルポリグリコシドスルホサクシネート、α－オレフィンスルホネート、パラフィンスルホネート、アルキルスルホサクシネート、アルキルエーテルスルホサクシネート、アルキルアミドスルホサクシネート、アルキルスルホアセテート、Ｎ－アシルタウレート、アシルイセチオネート；アルキルスルホラウレート；及びこれらの化合物の塩；から選択され得、これらの化合物のアルキル基は、６～３０個の炭素原子、特に１２～２８個、更により良好には依然として１４～２４個、又は更には１６～２２個の炭素原子を含み、アリール基は、好ましくは、フェニル基又はベンジル基を示し、これらの化合物は、ポリオキシアルケニル化、特にポリオキシエチレン化され得、次いで、好ましくは１～５０個のエチレンオキシド単位、より良好には依然として２～１０個のエチレンオキシド単位を含む。

一実施形態によれば、スルホン酸アニオン性界面活性剤は：Ｃ６～Ｃ２４、特にＣ１２～Ｃ２０アルキルスルホサクシネート、特にラウリルスルホスコネート（lauryl sulfosucconate）；Ｃ６～Ｃ２４、特にＣ１２～Ｃ２０アルキルエーテルスルホサクシネート；（Ｃ６～Ｃ２４）アシルイセチオネート、好ましくは（Ｃ１２～Ｃ１８）アシルイセチオネート；α－オレフィンスルホネート；及びこれらの混合物；から選択され、特に、アルカリ金属又はアルカリ土類金属、アンモニウム又はアルカノールアミン塩の形態である。

一実施形態によれば、アニオン性界面活性剤は、アルキルグルコシドシトレート、アルキルポリグリコシドタータラート及びアルキルポリグリコシドスルホサクシネート、アルキルスルホスクシナメート、アシルイセチオネート及びＮ－アシルタウレートなどのＣ６～Ｃ２４アルキル及びポリグリコシド－ジカルボン酸のモノエステルから選択され得、全てのこれらの化合物のアルキル基又はアシル基は、好ましくは、１２～２０個の炭素原子を含む。本発明の組成物で使用することができるアニオン性界面活性剤の別の群は、アシルラクチレートのものであり、そのアシル基は、８～２０個の炭素原子を含む。更に、アルキル－Ｄ－ガラクトシドウロン酸及びその塩、並びにまたポリオキシアルケニル化（Ｃ６～Ｃ２４アルキル）エーテルカルボン酸、ポリオキシアルケニル化（Ｃ６～Ｃ２４アルキル）（Ｃ６～Ｃ２４アリール）エーテルカルボン酸、ポリオキシアルケニル化（Ｃ６～Ｃ２４アルキル）アミドエーテルカルボン酸、及びこれらの塩、特に２～５０個のエチレンオキシド単位を含むもの、並びにこれらの混合物を挙げることができる。

リン酸アニオン性界面活性剤は、Ｃ６～Ｃ２４、特にＣ１２～Ｃ２０アルキルホスフェート；Ｃ６～Ｃ２４、特にＣ１２～Ｃ２０アルキルエーテルホスフェート；及びこれらの混合物から選択される。

両性又は双性イオン界面活性剤は、第二級又は第三級又は第四級脂肪族アミン誘導体から選択され得、脂肪族基は、８～２２個の炭素原子を含み、少なくとも１つのアニオン基、例えば、カルボキシレート、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、又はホスホネート基を含有する、直鎖若しくは分岐鎖である。（Ｃ８～Ｃ２０）アルキルベタイン、例えば、ココベタイン；スルホベタイン、（Ｃ８～Ｃ２０）アルキルスルホベタイン；（Ｃ８～Ｃ２０）アルキルアミド（Ｃ３～Ｃ８）アルキルベタイン、例えば、コカミドプロピルベタイン；又は（Ｃ８～Ｃ２０）アルキルアミド（Ｃ６～Ｃ８）アルキルスルホベタインも挙げることができる。

膜形成剤

一実施形態によれば、本発明による組成物は、少なくとも１つの膜形成剤を更に含む。

膜形成剤は、天然由来のポリマー若しくはヒドロキシプロピルメチルセルロース（ＨＰＭＣ）、ヒドロキシプロピルセルロース（ＨＰＣ）などの天然生成物の誘導体、又はポリビニルアルコール（ＰＶＡ）などの合成ポリマー、及び／又はポリエチレングリコール、トリエチルシトレート、ポリソルベートなどのポリオール以外の可塑剤、又は更にはカルナウバワックス若しくは硬化ヒマシ油などのワックスから選択され得る。

膜形成剤としてヒドロキシプロピル化エンドウ豆デンプン（Ｂｅａｕｔｅ ｂｙ Ｒｏｑｕｅｔｔｅ（登録商標）ＳＴ ７２０）も挙げられる。

染料

本発明による化粧品組成物は、少なくとも１つの水溶性又は脂溶性染料から選択される染料、顔料、パール剤、レーキ（不活性のミネラル担体上に吸着された水溶性染料）及びそれらの混合物などの組成物を着色する、及び／又は不透明化する、及び／又はケラチン性物質、好ましくは皮膚を着色する効果を有する充填剤を更に含んでもよい。これらの染料は、任意選択で、シラン、シリコーン、脂肪酸石鹸、Ｃ９～Ｃ１５フルオロアルコールホスフェート、アクリレート／ジメチコンコポリマー、Ｃ９～Ｃ１５フルオロアルコールホスフェート／シリコーン混合共重合体、レシチン、カルナウバワックス、ポリエチレン、キトサン、及び任意選択でラウロイルリジン、ステアロイルグルタミン酸二ナトリウム及びアルミニウムアシルグルタミン酸、フィチン酸などのアシル化アミノ酸などの疎水性剤によって表面処理することができる。

「顔料」は、化粧品組成物を着色及び／又は不透明化することを意図した白色若しくは着色された鉱物又は有機粒子を意味することを意図している。

顔料の中でも、鉱物、又は有機、天然、若しくは合成顔料が挙げられる。顔料の例として、特に、鉄、チタン又は亜鉛の酸化物、また複合顔料及びゴニオクロマティック、真珠光沢、干渉、フォトクロミック又はサーモクロミック顔料があるが、このリストは非限定的である。

レシチンで表面処理された顔料の中でも、Ｓｅｎｓｉｅｎｔ Ｃｏｓｍｅｔｉｃ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ製の製品ＵＮＩＰＵＲＥ ＷＨＩＴＥ ＬＣ９８１ ＨＬＣ（ＩＮＣＩ：ＣＩ ７７８９１（ａｎｄ）Ｈｙｄｒｏｇｅｎａｔｅｄ Ｌｅｃｉｔｈｉｎ）、ＵＮＩＰＵＲＥ ＹＥＬＬＯＷ ＬＣ１８２ ＨＬＣ（ＩＮＣＩ：ＣＩ ７７４９２（ａｎｄ）Ｈｙｄｒｏｇｅｎａｔｅｄ Ｌｅｃｉｔｈｉｎ）、ＵＮＩＰＵＲＥ ＢＬＡＣＫ ＬＣ９８９ ＨＬＣ（ＩＮＣＩ：ＣＩ ７７４９９（ａｎｄ）Ｈｙｄｒｏｇｅｎａｔｅｄ Ｌｅｃｉｔｈｉｎ）、ＵＮＩＰＵＲＥ ＲＥＤ ＬＣ３８１ＨＬＣ（ＩＮＣＩ：ＣＩ ７７４９１（ａｎｄ）Ｈｙｄｒｏｇｅｎａｔｅｄ Ｌｅｃｉｔｈｉｎ）が挙げられる。

フィチン酸で表面処理された顔料の中でも、Ｓｅｎｓｉｅｎｔ Ｃｏｓｍｅｔｉｃ Ｔｅｃｈｎｏｌｏｇｉｅｓ製の製品Ｕｎｉｐｕｒｅ Ｗｈｉｔｅ ＬＣ ９８５ ＰＨＹ（ＩＮＣＩ：ＣＩ ７７８９１（ａｎｄ）Ｐｈｙｔｉｃ Ａｃｉｄ（ａｎｄ）Ｓｏｄｉｕｍ Ｈｙｄｒｏｘｉｄｅ）、Ｕｎｉｐｕｒｅ Ｙｅｌｌｏｗ ＬＣ １８８ ＰＨＹ（ＩＮＣＩ：ＣＩ ７７４９２（ａｎｄ）Ｐｈｙｔｉｃ Ａｃｉｄ（ａｎｄ）Ｓｏｄｉｕｍ Ｈｙｄｒｏｘｉｄｅ）、Ｕｎｉｐｕｒｅ Ｒｅｄ ＬＣ ３８８ ＰＨＹ（ＩＮＣＩ：ＣＩ ７７４９１（ａｎｄ）Ｐｈｙｔｉｃ Ａｃｉｄ（ａｎｄ）Ｓｏｄｉｕｍ Ｈｙｄｒｏｘｉｄｅ）、Ｕｎｉｐｕｒｅ Ｂｌａｃｋ ＬＣ ９９８ ＰＨＹ（ＩＮＣＩ：ＣＩ ７７４９９（ａｎｄ）Ｐｈｙｔｉｃ Ａｃｉｄ（ａｎｄ）Ｓｏｄｉｕｍ Ｈｙｄｒｏｘｉｄｅ）が挙げられる。

「パール剤」は、光学干渉による色効果を有する任意の虹色又は非虹色の着色粒子を意味することを意図している。

パール剤の中でも、酸化鉄又は酸化チタンなどの金属酸化物で覆われたチタン雲母が挙げられる。

一実施形態によれば、本発明によるメイクアップ及び／又はケア組成物は、少なくともいくらかの着色粒子、好ましくは酸化鉄顔料及び／又はパール剤などの顔料を含む。

充填剤

本発明による化粧品組成物は、少なくとも１つの充填剤を更に含有してもよい。この用語は、任意の形状（特に球状又は層状）、無機又は有機粒子を意味することを意図し、それは組成物中に不溶性である。充填剤の例としては、タルク、窒化ホウ素、デンプン、ポリアミド、シリコーン樹脂、シリコーンエラストマー粉末、及びアクリルポリマー粉末、特にポリ（メチルメタクリレート）の粉末、又はスチレンアクリレート共重合体の粉末（Ｄｏｗ製のＳｕｎｓｐｈｅｒｅ Ｐｏｗｄｅｒｓ）が挙げられる。

感覚剤

感覚剤は、化粧品又は皮膚科学組成物の感覚プロファイルを改変して、使用者にとってより心地よいものにすることを可能にする。感覚剤は、カルボキシメチルデンプン、例えば、Ｒｏｑｕｅｔｔｅ製のＢｅａｕｔｅ ｂｙ Ｒｏｑｕｅｔｔｅ（登録商標）ＳＴ １１８などの変性デンプン、シリカ、又はタルク、又はこれらの混合物から選択され得る。これらの感覚剤は、固体組成物の柔らかい感触、又は液体若しくはゲル形態の組成物の緩衝効果を提供する。

コンディショニング剤

コンディショニング剤は、ポリクオタニウムなどのカチオン性ポリマーから選択され得る。

活性成分

本発明による組成物はまた、少なくとも１つの化粧品活性成分を含んでもよい。

化粧品活性成分、又は化粧用活性成分、又は化粧用活性物質として、抗ざ瘡剤、皮脂調節剤、抗菌剤、抗真菌剤、角膜溶解剤、ケラチン調節剤、収斂剤、抗炎症剤、抗刺激剤、抗酸化剤、抗フリーラジカル剤、治癒剤、抗老化剤、保湿剤、皮膚軟化剤、引き締め剤、脱色剤、艶消し剤、抗汚染剤、微小循環刺激剤、剥離剤、引き締め剤、ビタミン、ミネラル、皮脂生成（sebogenesis）に刺激効果を有さないものから選択される界面活性剤などの皮膚を洗浄若しくは浄化することを意図する成分又は物質が挙げられる。

一実施形態によれば、本発明による組成物は、皮膚軟化剤などの皮膚軟化剤活性を有する少なくとも１つの化粧品活性成分を含む。

皮膚軟化剤として、及び実例として、ｇｌｙｃｅｒｙｌ ｓｔｅａｒａｔｅ（ＩＮＣＩ名）、ＯＤＭ（ＩＮＣＩ：Ｏｃｔｙｌｄｏｄｅｃｙｌ Ｍｙｒｉｓｔａｔｅ）、製品Ｌｉｐｏｃｉｒｅ Ａ（ＩＮＣＩ：Ｃ１０－１８ Ｔｒｉｇｌｙｃｅｒｉｄｅｓ）、ＩＮＯＬＥＸによって販売されている製品Ｌｅｘｆｅｅｌ ＮＳ（ＩＮＣＩ：Ｄｉｈｅｐｔｙｌ Ｓｕｃｃｉｎａｔｅ（ａｎｄ）Ｃａｐｒｙｌｏｙｌ Ｇｌｙｃｅｒｉｎ／Ｓｅｂａｃｉｃ Ａｃｉｄ Ｃｏｐｏｌｙｍｅｒ）、ＧＡＴＴＥＦＯＳＳＥによって販売されている製品Ｌａｂｒａｆａｃ ＣＣ（ＩＮＣＩ：ｃａｐｒｉｃ／ｃａｐｒｙｌｉｃ ｔｒｉｇｌｙｃｅｒｉｄｅｓ）、ＥＶＯＮＩＫによって販売されている製品Ｔｅｇｏｓｏｆｔ ＡＣ（ＩＮＣＩ：ｉｓｏａｍｙｌ ｃｏｃｏａｔｅ）などのココナッツ油エステル、ＳＴＥＡＲＩＮＥＲＩＥ ＤＵＢＯＩＳ製の製品ＤＵＢ ＶＣｌ １０（ＩＮＣＩ：Ｉｓｏｄｅｃｙｌ Ｎｅｏｐｅｎｔａｎｏａｔｅ）、Ｃｅｔｉｏｌ ＯＥ（ＩＮＣＩ：ｄｉｃａｐｒｙｌｙｌ Ｅｔｈｅｒ）、製品Ｍａｎｇｏ ｂｕｔｔｅｒ（ＩＮＣＩ：Ｍａｎｇｉｆｅｒａ Ｉｎｄｉｃａ（Ｍａｎｇｏ）Ｓｅｅｄ Ｂｕｔｔｅｒ）が挙げられる。

ビタミンの中でも、トコフェロール、例えば、ＢＡＳＦによって販売されている製品Ｃｏｖｉ－ｏｘ（登録商標）Ｔ－７０ Ｃ（ＩＮＣＩ：ｔｏｃｏｐｈｅｒｏｌ）が挙げられ、これは、抗酸化剤として使用可能である。

保湿剤は、湿潤剤、膜形成剤、閉塞剤、及びリオトロピック剤から選択される。

膜形成剤の中でも、前述の膜形成剤とは別に、コラーゲン、エラスチン、ペクチン、ゼラチン、キトサン、ヒアルロン酸などのグリコサミノグリカンが挙げられる。

閉塞剤の中でも、石油ゼリー、パラフィン、液体石油ゼリー、小麦粉芽油、シアバター、蜜蝋が挙げられる。

リオトロピック剤の中でも、特に、ラノリン及びその誘導体、セラミド、必須脂肪酸が挙げられる。

好ましい実施形態によれば、保湿剤は、エトキシル化化合物から選択される湿潤剤、又は前述の湿潤剤であり、好ましくはソルビトールである。ＲＯＱＵＥＴＴＥによって販売されている製品Ｂｅａｕｔｅ ｂｙ Ｒｏｑｕｅｔｔｅ（登録商標）ＰＯ ０７０（ＩＮＣＩ：Ｓｏｒｂｉｔｏｌ）及びＢｅａｕｔｅ ｂｙ Ｒｏｑｕｅｔｔｅ（登録商標）ＰＯ １６０（ＩＮＣＩ：Ｓｏｒｂｉｔｏｌ）が挙げられる。

エトキシル化化合物の中でも、グルコース、メチルアルコール、及び糖誘導体に基づく製品、例えば、ＬＵＢＲＩＺＯＬ ＡＤＶＡＮＣＥＤ ＭＡＴＥＲＩＡＬＳ Ｉｎｃ．によって販売されている製品Ｇｌｕｃａｍ（商標）Ｅ－２０湿潤剤が挙げられる。

一実施形態によれば、本発明による化粧品又は皮膚科学組成物は、少なくとも１つの皮膚軟化剤、及び／又は少なくとも１つの皮脂調節剤、及び／又は少なくとも１つの他の抗菌剤を更に含む。

典型的には、化粧品活性成分は、組成物の総重量に対して、０．１重量％～１５重量％、組成物の総重量に対して、好ましくは０．５～１０重量％、及び更により好ましくは１～５重量％の範囲の含有量で存在する。

添加剤

本発明による組成物は、組成物の所望の特性を阻害しない限り、他の成分を含み得る。これらの他の成分は、例えば、スクラブ若しくは剥離剤、Ｔｈｏｒによって販売されている製品Ｍｉｃｒｏｃａｒｅ ＮＢなどの安息香酸ナトリウム（ＩＮＣＩ：Ｓｏｄｉｕｍ ｂｅｎｚｏａｔｅ）若しくは安息香酸、又は同様にＴｈｏｒによって販売されている製品Ｍｉｃｒｏｃａｒｅ ＫＳなどのソルビン酸カリウム（ＩＮＣＩ：Ｐｏｔａｓｓｉｕｍ ｓｏｒｂａｔｅ）若しくはソルビン酸などの防腐剤、クエン酸、水酸化ナトリウム、若しくはアルギニンなどのｐＨ調整剤、抗菌剤、香料、日焼け止め、キレート化剤、及びこれらの混合物であり得る。

日焼け止めの中でも、実例として、ＣＲＯＤＡ製のＳｏｌｖａｅｉｌ ＸＴ ３００（ＩＮＣＩ：Ｔｉｔａｎｉｕｍ Ｄｉｏｘｉｄｅ（ａｎｄ）Ｃａｐｒｙｌｉｃ／Ｃａｐｒｉｃ Ｔｒｉｇｌｙｃｅｒｉｄｅ（ａｎｄ）Ｐｏｌｙｈｙｄｒｏｘｙｓｔｅａｒｉｃ Ａｃｉｄ（ａｎｄ）Ｓｔｅａｒｉｃ Ａｃｉｄ（ａｎｄ）Ａｌｕｍｉｎａ）、Ｍｅｒｃｋ ＫＧａＡ製のＥＵＳＯＬＥＸ ２２９２（ＩＮＣＩ：ＥＴＨＹＬＨＥＸＹＬ ＭＥＴＨＯＸＹＣＩＮＮＡＭＡＴＥ）又はＥＵＳＯＬＥＸ Ｔ－２０００（ＩＮＣＩ：ＣＩ ７７８９１ ＆ ＡＬＵＭＩＮＡ ＆ ＳＩＭＥＴＨＩＣＯＮＥ）が挙げられる。

一実施形態によれば、本発明によるエマルション、水性、水性アルコール性単相組成物、及び固体組成物は、「バイオベース」成分で調製される。「バイオベース」は、再生可能原料の炭素原子に関するその乾燥重量が、成分の炭素原子の総乾燥重量に対して、少なくとも５０％、好ましくは少なくとも８０％、及び更により良好には依然として少なくとも９０重量％である成分を意味することを意図している。

本発明によるエマルション、水性、水性アルコール性単相組成物、及び固体組成物は、当業者に既知の任意の技術によって調製される。

特定の実施形態

一実施形態によれば、化粧品又は皮膚科学組成物は、水、グルコン酸とコハク酸との混合物、及び皮脂吸収剤；安息香酸、ソルビン酸、及びそれらの塩、又は混合物などの防腐剤；親水性有機ゲル化剤、及び／又は両親媒性有機ゲル化剤、及び／又は鉱物ゲル化剤などのゲル化剤；アニオン性又は両性界面活性剤などの界面活性剤、感覚剤；湿潤剤；皮膚軟化剤；保湿剤；染料；膜形成剤；閉塞剤；コンディショニング剤；香料から選択される少なくとも１つの他の成分で構成される、好ましくはこれらからなる水性単相組成物である。

前述の実施形態の第１の変形例によれば、化粧品又は皮膚科学組成物は、
－組成物の総重量に対して、４０～６０重量％の水と、
－組成物の総重量に対して、０．５～５重量％のコハク酸とグルコン酸との混合物と、
－組成物の総重量に対して、５～５０重量％のアニオン性又は両性界面活性剤などの少なくとも１つの界面活性剤と、
－皮脂吸収剤、安息香酸、ソルビン酸、及びそれらの塩、又は混合物などの防腐剤；ゲル化剤、親水性有機ゲル化剤、及び／又は両親媒性有機ゲル化剤、及び／又は鉱物ゲル化剤、感覚剤；湿潤剤；皮膚軟化剤；保湿剤；染料；膜形成剤；閉塞剤；コンディショニング剤；香料から選択される、０．１～１０重量％の少なくとも１つの他の成分と、で構成され、
全ての成分の重量パーセントの合計は１００％に等しい。

前述の実施形態の第２の変形例によれば、化粧品又は皮膚科学組成物は、
－組成物の総重量に対して、４０～６０重量％の水と、
－組成物の総重量に対して、０．５～５重量％のコハク酸とグルコン酸との混合物と、
－アニオン性又は両性界面活性剤から選択される、組成物の総重量に対して、５～５０重量％の１～４つの界面活性剤と、
－皮脂吸収剤、安息香酸、ソルビン酸、及びそれらの塩、又は混合物などの防腐剤；親水性有機ゲル化剤、及び／又は両親媒性有機ゲル化剤、及び／又は鉱物ゲル化剤などのゲル化剤、感覚剤；湿潤剤；皮膚軟化剤；保湿剤；染料；膜形成剤；閉塞剤；コンディショニング剤；香料から選択される、０．１～１０重量％の１～１０個の成分と、からなり、
全ての成分の重量パーセントの合計は１００％に等しい。

別の実施形態によれば、化粧品又は皮膚科学組成物は、マイクロエマルションの形態であり、
－水と、
－１～３つの油と、
－コハク酸とグルコン酸との混合物と、
－アニオン性界面活性剤、又は両性若しくは双性イオン界面活性剤から選択される１～４つの界面活性剤と、
－皮脂吸収剤、防腐剤、ゲル化剤、感覚剤；湿潤剤；皮膚軟化剤；保湿剤；染料；膜形成剤；閉塞剤；コンディショニング剤；香料から選択される１～１０個の成分と、で構成され、好ましくはこれらからなる。

前述の実施形態の変形例によれば、化粧品又は皮膚科学組成物は、マイクロエマルションの形態であり、
－組成物の総重量に対して、４０～６０重量％の水と、
－組成物の総重量に対して、０．５～５重量％の１～３つの油と、
－組成物の総重量に対して、０．５～５重量％のコハク酸とグルコン酸との混合物と、
－アニオン性界面活性剤、又は両性若しくは双性イオン界面活性剤から選択される、組成物の総重量に対して、５～５０重量％の１～４つの界面活性剤と、
－皮脂吸収剤、防腐剤、ゲル化剤、感覚剤；湿潤剤；皮膚軟化剤；保湿剤；染料；膜形成剤；閉塞剤；コンディショニング剤；香料から選択される、組成物の総重量に対して、０．１～１０重量％の１～１０個の成分と、で構成され、好ましくはこれらからなり、
全ての成分の重量パーセントの合計は１００％に等しい。

別の実施形態によれば、化粧品又は皮膚科学組成物は、固体単相形態であり、
－水と、
－少なくとも１つの油と、
－少なくとも１つのワックス、又は植物バター、又はそれらの混合物と、
－コハク酸とグルコン酸との混合物と、
－アニオン性又は両性界面活性剤から選択される少なくとも１つの界面活性剤と、
－皮脂吸収剤、防腐剤、ゲル化剤、感覚剤；湿潤剤；皮膚軟化剤；保湿剤；染料；膜形成剤；閉塞剤；コンディショニング剤；香料から選択される少なくとも１つの他の成分と、で構成される。

前述の実施形態の変形例によれば、化粧品又は皮膚科学組成物は、
－組成物の総重量に対して、２０重量％未満の水と、
－組成物の総重量に対して、１０～６０重量％の１～３つの油と、
－組成物の総重量に対して、１～３０重量％の１つ若しくは２つのワックス又は１つ若しくは２つの植物バター又はこれらの混合物と、
－組成物の総重量に対して、０．５～５重量％のコハク酸とグルコン酸との混合物と、
－アニオン性界面活性剤、又は両性若しくは双性イオン界面活性剤から選択される、組成物の総重量に対して、５～５０重量％の１～６つの界面活性剤と、
－皮脂吸収剤、防腐剤、ゲル化剤、感覚剤；湿潤剤；皮膚軟化剤；保湿剤；染料；膜形成剤；閉塞剤；コンディショニング剤；香料から選択される、組成物の総重量に対して、０．１～１０重量％の１～１０個の成分と、で構成され、好ましくはこれらからなり、
全ての成分の重量パーセントの合計は１００％に等しい。

別の実施形態によれば、化粧品又は皮膚科学組成物は、固体単相形態であり、
－水と、
－コハク酸とグルコン酸との混合物と、
－アニオン性又は両性界面活性剤から選択される少なくとも１つの界面活性剤と、
皮脂吸収剤、防腐剤、ゲル化剤、感覚剤；湿潤剤；皮膚軟化剤；保湿剤；染料；膜形成剤；閉塞剤；コンディショニング剤；香料から選択される少なくとも１つの他の成分と、で構成され、
当該組成物は、ラウリン酸、又はステアリン酸、又はそれらの混合物を更に含む。

前述の実施形態の変形例によれば、化粧品又は皮膚科学組成物は、
－組成物の総重量に対して、２０重量％未満の水と、
－組成物の総重量に対して、０．５～５重量％のコハク酸とグルコン酸との混合物と、
－アニオン性界面活性剤、又は両性若しくは双性イオン界面活性剤から選択される、組成物の総重量に対して、５～５０重量％の１～６つの界面活性剤と、
－皮脂吸収剤、防腐剤、ゲル化剤、感覚剤；湿潤剤；皮膚軟化剤；保湿剤；染料；膜形成剤；閉塞剤；コンディショニング剤；香料から選択される、組成物の総重量に対して、０．１～１０重量％の１～１０個の成分と、
－組成物の総重量に対して、１～２０重量％のラウリン酸、及び組成物の総重量に対して、１～２０重量％のステアリン酸と、で構成され、
全ての成分の重量パーセントの合計は１００％に等しい。

ケラチン性物質からメイクアップを洗浄及び／又は除去するためのプロセス

本発明の別の主題は、ケラチン性物質、特に皮膚、頭皮、又は毛髪からメイクアップを洗浄及び／又は除去するためのプロセスであって、当該ケラチン性物質、特に皮膚に、本発明による化粧品組成物を塗布するステップからなる、プロセスである。

ケラチン性物質からメイクアップを洗浄及び／又は除去するためのプロセスの一実施形態によれば、当該プロセスは、好ましくは水で洗い流す追加の及び最終のステップを含む。

ケラチン性物質からメイクアップを洗浄及び／又は除去するためのプロセスの一実施形態によれば、当該プロセスは、
－化粧品又は皮膚科学組成物を塗布するステップと、
－次いで、化粧品又は皮膚科学組成物を、５秒若しくは１０秒から２分若しくは５分若しくは１０分の範囲の期間、又は使用者が塗布を終了するために必要な期間にわたって塗布される場所であるケラチン性物質上に残すステップと、
－次いで、化粧品又は皮膚科学組成物を排除するために、ケラチン性物質を好ましくは水で洗い流すステップと、を含む、「洗い流し用途」プロセスである。

用語「洗い流し用途」は、用語「リーブオン」とは対照的に、組成物が、製品の塗布後又は塗布中に、最終的に毛髪又は皮膚から洗い流されるか、又は洗い落とされるという文脈で、本発明の組成物が使用されることを示すために、本文書で使用され、「リーブオン」製品は、髪又は皮膚に塗布され、洗い流しステップを経ない組成物を指す。

皮膚欠陥を予防、低減、又は排除するための化粧品使用

本発明の別の主題は、皮膚欠陥を予防、低減、又は排除するための本発明による組成物の美容用途で非治療用途の使用である。

皮膚欠陥は、美的な欠点であると理解され、病理学的皮膚疾患と区別されるべきである。皮膚欠陥の中でも、油性皮膚、脂性皮膚、テカリのある皮膚、毛穴の開き、厚い皮膚のきめ、発赤、かゆみ、輝きの低下、くすんだ皮膚が挙げられる。

メイクアップを洗浄及び／又は除去するための化粧品使用

本発明の別の主題は、ざ瘡などの皮膚欠陥又は皮膚疾患を有する皮膚からメイクアップを洗浄及び／又は除去するための、本発明による化粧品又は皮膚科学組成物の美容用途で非治療用途の使用である。

ざ瘡の治療

本発明はまた、ざ瘡などの皮膚疾患の治療におけるその使用のための、本発明による組成物に関する。

本発明はまた、ざ瘡などの皮膚疾患を治療するための、本発明による組成物の使用に関する。

本発明はまた、ざ瘡などの皮膚疾患を治療することを目的とした薬剤を得るための、本発明による組成物の使用に関する。

本発明はまた、本発明による組成物を、それを必要とする患者に投与するステップを含む、ざ瘡などの皮膚疾患の治療的治療のための方法に関する。

ざ瘡などの皮膚疾患は、美的不快感のみを引き起こす皮膚疾患と区別されるべきである。ざ瘡は、４つの密接に関連した要因：過剰脂漏症、過角化、Ｐｒｏｐｉｏｎｏｂａｃｔｅｒｉｕｍ ａｃｎｅｓの増殖、及び炎症を含む毛包脂腺小胞の慢性炎症疾病である。

有利には、本発明による組成物は、過剰脂漏症及び／又は過角化及び／又はＰｒｏｐｉｏｎｏｂａｃｔｅｒｉｕｍ ｓｐｐ属の細菌の増殖及び／又は炎症から生じる皮膚疾患を治療することを可能にする。

したがって、ｉ）とｉｉ）とは区別される。
ｉ）皮脂（脂漏症及び過剰脂漏症）の生成又は過剰生成を特徴とする油性皮膚に対応し、皮膚に油性かつ脂性の外観を与える、美容的な皮膚の欠陥。皮膚のきめは、より厚く、毛穴の開きにより、皮膚が光をあまり反射しないため、くすんだ顔色の外観を与える。赤色の斑点及びブラックヘッドのような欠陥が時折現れる場合がある。混合肌の場合、光沢は主に顔の中央部分（額、鼻、あご、一般にＴゾーンと呼ばれる）に位置する。
ｉｉ）Ｐｒｏｐｉｏｎｏｂａｃｔｅｒｉｕｍ ｓｐｐ．属、好ましくはＰｒｏｐｉｏｎｏｂａｃｔｅｒｉｕｍ ａｃｎｅｓの細菌の存在及び／若しくは増殖、並びに／又は炎症、並びに／又は過角化、並びに／又は過剰脂漏症に起因する病理学的皮膚疾患。ざ瘡ができやすい皮膚にも、皮膚光沢、毛穴の開きがあるが、斑点及びブラックヘッドが残り、再発がより頻繁に起こる。

用語「治療」又は「治療方法」は、絶対的な用語ではなく、それらがざ瘡に適用される場合、成功の可能性は低いが、疾病の出現を遅延させる、又は１つ以上の症状の重症度を低減する、又は疾病を安定化させるなどの全体的な有益な効果を引き起こすべきである考案された行動計画又は手順を示す。

典型的には、ざ瘡の場合、治療は、面皰などの皮膚疾患、並びに／又は表面炎症病変丘疹及び膿疱）及び深部炎症病変（結節）並びに／又はＰｒｏｐｉｏｎｏｂａｃｔｅｒｉｕｍ ａｃｎｅｓの増殖の出現を遅らせる、又は重症度を低減する、又は更には消失として理解される。

頭皮の過剰脂漏症

正常な毛髪は、手触りが柔らかく、柔軟であり、解きほぐしやすく、かつスタイリングしやすく、光沢のある外観で破断しない毛髪に相当する。頭皮はまた、フケ、炎症、又は発赤なく健康である。この場合、皮脂腺は、正常に機能しており、頭皮を保護し、毛髪を滑らかにするために少量の皮脂を分泌する。しかしながら、皮脂腺は、内部不均衡又は外部刺激因子（ｅｘｔｅｒｎａｌ ａｇｇｒｅｓｓｏｒｓ）によって引き起こされるものを受け、次いで皮脂生成疾患につながる場合がある。過剰脂漏症は、過度の皮脂生成によって反映される生理学的現象である。過剰に分泌された皮脂は頭皮上に広がるが、毛幹に沿って広がり、毛髪を油っぽく及び重たくする。頭皮上に存在する皮脂の量は、当業者に既知の様々な装置によって測定され得る。大部分は、頭皮に対して半透明プレートを適用して存在する皮脂を収集し、プレートを透過した光の量を測定することに基づく。

頭皮の美容において過剰に脂漏性である状態を予防、低減、又は排除するための化粧品使用

本発明は、頭皮の美容において過剰に脂漏性である状態を予防、低減、又は排除するための本発明による組成物の美容用途で非治療用途の使用に関する。

頭皮の美容において過剰に脂漏性である状態は、油性毛髪及びその美的な欠点として理解される。コシがない、艶のない、脂っぽい、汚らしい、ぎとぎとした毛髪及びスタイリングが困難である毛髪が挙げられる。これは、頭皮の病理学的に過剰に脂漏性である状態と区別されるべきである。

頭皮の病理学的に過剰に脂漏性である状態の治療

本発明はまた、頭皮の病理学的に過剰に脂漏性である状態の治療におけるその使用のための、本発明による組成物に関する。

本発明はまた、頭皮の病理学的に過剰に脂漏性である状態を治療するための、本発明による組成物の使用に関する。

本発明はまた、頭皮の病理学的に過剰に脂漏性である状態を治療することを目的とした薬剤を得るための、本発明による組成物の使用に関する。

本発明はまた、本発明による組成物を、それを必要とする患者に投与するステップを含む、頭皮の病理学的に過剰に脂漏性である状態の治療的治療のための方法に関する。

頭皮の病理学的に過剰に脂漏性である状態の中でも、脂漏性皮膚炎又は脂漏性脱毛症が挙げられる。

用語「治療」又は「治療方法」は、絶対的な用語ではなく、それらが脂漏性皮膚炎又は脂漏性脱毛症に適用される場合、成功の可能性は低いが、疾病の出現を遅延させる、又は１つ以上の症状の重症度を低減する、又は疾病を安定化させるなどの全体的な有益な効果を引き起こすべきである考案された行動計画又は手順を示す。

典型的には、脂漏性皮膚炎の場合、治療は、脂漏性皮膚上で発生する頭皮の油性領域上での白色又は黄色がかった鱗片で覆われた赤色プラークの出現を遅らせる、又は重症度を低減する、又は更には消失させるとして理解される。

典型的には、脂漏性脱毛症の場合、治療は、毛髪の脱落を遅らせる若しくは低減する、又は更には脱毛の消失として理解される。

したがって、ｉ）とｉｉ）とは区別される。
ｉ）美容上の障害のみであり、油っぽい毛髪、コシがない、艶のない、脂っぽい、汚らしい、ぎとぎとした毛髪及びスタイリングが困難である毛髪を特徴とする、頭皮の美容において過剰に脂漏性である状態。
ｉｉ）脂漏性皮膚炎又は脂漏性脱毛症であり得る、頭皮の病理学的に過剰に脂漏性である状態。

実施例１：シャワーゲル

本実施例では、水中油型エマルションの形態の組成物を調製し、その組成物を、洗浄用のシャワーゲルの形態で、以下の表１に再現する。

８０℃で４０分間加熱しながら、相Ａ１の成分を撹拌しながら混合することにより、相Ａ１を調製する。依然として撹拌しながら、相Ａ２を相Ａ１に添加し、８０℃を維持する。別個に、相Ｂの成分を８０℃で撹拌しながら混合することにより、相Ｂを調製する。その後に、相Ｂを、８０℃で１０分間撹拌しながら相Ａ１＋Ａ２に添加する。混合物を２５℃まで冷却し、次いで、相Ｃ及び相Ｄを添加する。最後に、相Ｅの成分を使用して、ｐＨを４．６以上の値に調整する。

実施例２：洗顔料

本実施例では、化粧品組成物は、メイクアップを洗浄及び除去するためのものであり、水性単相溶液の形態で調製される。その組成物を以下の表２に記載する。

成分を８０℃で４０分間混合することにより、相Ａを調製し、次いで、混合物を２５℃まで冷却し、相Ｂを添加する。グルコノラクトン及び水酸化ナトリウムを使用して、ｐＨを４．６以上の値に調整する。

実施例３：清澄洗浄剤

本実施例では、皮膚洗浄及び清澄流体ゲルを調製する。

調製全体は周囲温度で行う。ヒドロキシプロピルメチルセルロース及びソルビトールを、穏やかに撹拌しながら水中で混合する。デンプンが水和するまで、カルボキシメチルデンプンを穏やかに撹拌しながら添加する。その後に、成分Ｂ及びＣを連続して添加し、次いで、完全に溶解するまで待機する。その後に、成分Ｄを連続して添加し、次いで、完全に溶解するまで待機する。その後に、成分Ｅを添加し、次いで、完全に溶解するまで待機する。最後に、成分Ｆ、Ｇ、及びＨを添加する。

実施例４：シャンプー

本実施例では、シャンプーを調製する。

成分Ｂを分散させ、撹拌しながら相Ａ中に溶解し、次いで、成分Ｃを添加し、均質な分散液を達成するまで待機する。その後に、均質な混合物が得られるまで、成分Ｄ～Ｉを穏やかに撹拌しながら連続して添加する。濃水酸化ナトリウム溶液で、ｐＨを４．６～４．８に調整する。

実施例５：身体用洗浄バー

本実施例では、「体用洗浄バー」と呼ばれる、身体を洗浄するための３つの固体組成物を調製する。

相Ａを８５～９０℃まで加熱し、次いで、均質化を短期間行う。次いで、撹拌しながら７５～８０℃まで冷却し、次いで、成分Ｂ～Ｅを撹拌しながら連続して添加する。混合物をモールドに移し、周囲温度まで冷却しておく。

相Ａを８５～９０℃まで加熱し、次いで、均質化を短期間行う。次いで、撹拌しながら７５～８０℃まで冷却し、次いで、成分Ｂ～Ｅを撹拌しながら連続して添加する。混合物をモールドに移し、周囲温度まで冷却しておく。

相Ｂをボウル内で別個に穏やかに撹拌しながら調製する。次いで、相Ｂを相Ａに添加し、均質な混合物が得られるまで混合する。その後に、成分Ｃ～Ｈを連続して添加し、均質な分散液を得るのに十分な時間置いておく。次いで、得られた混合物をボウル内に入れ、周囲温度で２４時間静置する。「石鹸」バーをココ硫酸ナトリウムの可視結晶で得る。

実施例６：顔及び身体用のシャワー洗浄剤

本実施例では、４つのシャワー洗浄剤を、流動性の異なる形態（液体、流体ゲル、及びとろみのあるゲル）で調製する。

ケイ酸アルミニウムマグネシウム及びキサンタンガムを、完全に分散させるために剪断撹拌しながら、次々に６５℃まで加熱した水に添加する。完全な水和が達成されるまで撹拌を維持する。温度を６５℃に維持し、成分Ｂを添加する。次いで、周囲温度まで冷却する。次いで、成分Ｃ～Ｆを表８に現れる順序で添加し、各添加の間は完全に分散するまで待ち、空気の取り込みを回避する。最後に、濃水酸化ナトリウム溶液で、ｐＨを４．６～４．８に調整する。

成分Ｂを相Ａに添加し、次いで、成分Ｃを撹拌しながら相Ａに添加し、混合物を６０℃まで加熱する。次いで、その後に、周囲温度まで冷却し、次いで、相Ｄ～Ｉを撹拌しながら連続して添加する。

表１０の成分を使用して、とろみのあるゲル洗浄剤を調製する。

表１１の成分を使用して、流体ゲル洗浄剤を調製する。

実施例７：発泡性浴粉末

本実施例では、発泡性浴粉末を調製する。

表１２による発泡性浴粉末を調製する。

表１３による発泡性浴粉末を調製する。

実施例８：浴粉末

本実施例では、浴用の２つの「添加剤粉末」、及び浴用の１つの「発泡粉末」を調製する。

表１４による発泡性浴粉末を調製する。

表１５による発泡性浴粉末を調製する。

表１６による発泡浴粉末を調製する。

実施例９：顔及び身体用の洗浄スクラブ

本実施例では、顔及び身体用の３つの洗浄ゲルスクラブを調製する。

表１７による流体洗浄ゲルスクラブを調製する。

表１８による流体洗浄ゲルスクラブを調製する。

表１９による流体洗浄ゲルスクラブを調製する。

実施例１０：「シャワー内」身体クリーム又はローション

本実施例では、使用後に洗い流す、シャワーに使用される３つのローション、及びシャワーに使用される１つのクリームを調製する。

表２０による「シャワー内ローション」を白色クリームの形態で調製する。

表２１による「シャワー内ローション」を白色クリームの形態で調製する。

表２２による「シャワー内ローション」を白色クリームの形態で調製する。

表２２による「シャワー内ローション」を白色クリームの形態で調製する。

実施例１１：固体形態の洗浄剤

本実施例では、固体形態の洗浄剤：毛髪及び身体用の洗浄バー、活性炭を含有する洗浄バー、及び固体石鹸を調製する。

表２４による毛髪及び身体用の洗浄バーを調製する。

相Ａの成分を、撹拌ボウル内で組み合わせる。これを撹拌しながら８０～８５℃まで加熱する。この温度を維持する。その後に、相Ｂを添加する。相Ｃの成分を別個に混合し、次いで、このプレミックスをボウルの内容物に添加する。その後に、成分Ｄ～Ｇを連続して添加する。混合物を十分に均質化したら、調製物をモールドに注ぎ、次いで、周囲温度まで冷却しておく。固体バーを得る。

表２６による固体石鹸を調製する。
実施例１２：身体用洗浄スプレー

本実施例では、塗布後に洗い流す、身体用スプレーで使用することができる水性アルコール性溶液を調製する。

表２７による二相スプレーを調製する。

表２８による単相液体スプレーを調製する。

実施例１３：洗浄ワイプ用の溶液

本実施例では、洗浄ワイプを含浸させるための溶液を調製する。

表２９による洗浄ワイプを含浸させることができる溶液を調製する。

実施例１４：顔及び身体用の「サルフェートを含まない」洗い落し溶液

表３０による硫酸系界面活性剤を含まない洗い落し溶液を調製する。

実施例１５：毛髪及び身体洗浄剤

表３１による毛髪及び身体洗浄剤を調製する。

Claims (38)

1. ケラチン性物質からメイクアップを洗浄及び／又は除去するための化粧品又は皮膚科学組成物であって、生理学的に許容される媒体中に、
   コハク酸と、
   炭素鎖が、２～１２個の炭素原子、好ましくは３～８個の炭素原子、及び最も好ましくは６個の炭素原子からなる、直鎖若しくは分岐鎖モノカルボン酸から選択される少なくとも１つのモノカルボン酸、又はその塩と、を含む、組成物。
2. 前記少なくとも１つのモノカルボン酸が、グルコン酸であることを特徴とする、請求項１に記載の組成物。
3. アニオン性界面活性剤、両性界面活性剤、又は双性イオン界面活性剤から選択される少なくとも１つの界面活性剤を含むことを特徴とする、請求項１又は２に記載の組成物。
4. 前記アニオン性界面活性剤が、カルボン酸アニオン性界面活性剤、硫酸系アニオン性界面活性剤、スルホン酸アニオン性界面活性剤、及びリン酸アニオン性界面活性剤から選択されることを特徴とする、請求項３に記載の組成物。
5. 前記コハク酸が、前記組成物の総重量に対して、０．１～１５重量％の範囲の含有量で存在することを特徴とする、請求項１～４のいずれか一項に記載の組成物。
6. 前記コハク酸が、前記組成物の総重量に対して、０．１～３重量％、好ましくは０．５～３重量％、及びより好ましくは更には１～２重量％の範囲の含有量で存在することを特徴とする、請求項５に記載の組成物。
7. 前記グルコン酸が、前記組成物の総重量に対して、０．１～２重量％、好ましくは０．５～１重量％の範囲の含有量で存在することを特徴とする、請求項１～６のいずれか一項に記載の組成物。
8. 天然若しくは変性セルロース、微結晶セルロース、天然若しくは変性粒状デンプン、天然若しくは変性シクロデキストリン、デキストリン、及びマルトデキストリンから選択される植物由来の少なくとも１つの皮脂吸収用薬剤、並びに／又は粘土及びシリカ、及びそれらの塩などの鉱物由来の少なくとも１つの皮脂吸収剤、並びにこれらの混合物を含む、請求項１～７のいずれか一項に記載の組成物。
9. 親水性有機ゲル化剤、及び／又は親油性有機ゲル化剤、及び／又は両親媒性有機ゲル化剤、及び／又は鉱物ゲル化剤から選択される少なくとも１つのゲル化剤を含む、請求項１～８に記載の組成物。
10. 前記組成物が、油中水型若しくは水中油型エマルションの形態、又はマイクロエマルションの形態であることを特徴とする、請求項１～９のいずれか一項に記載の組成物。
11. 水中油型又は油中水型乳化剤から選択される少なくとも１つの乳化剤を含むことを特徴とする、請求項１０に記載の組成物。
12. 前記組成物が、洗浄クリーム、ムース、ミルク、洗顔料、スクラブの形態であることを特徴とする、請求項１～１１のいずれか一項に記載の組成物。
13. 前記組成物が、シャンプー、ヘアコンディショナー、ヘアマスク、セラム、ムース、バーム、クリーム、スプレー、アフターシャンプー、もつれ解消剤、ヘアクリームから選択される洗い流し用途用の投与形態であることを特徴とする、請求項１～１１のいずれか一項に記載の組成物。
14. 前記組成物が、水性、水性アルコール性、又は固体単相組成物の形態であることを特徴とする、請求項１～９のいずれか一項に記載の組成物。
15. 前記組成物が、水性又は水性アルコール性単相組成物であり、親水性有機ゲル化剤、及び／又は両親媒性有機ゲル化剤、及び／又は鉱物ゲル化剤から選択される少なくとも１つのゲル化剤を含むことを特徴とする、請求項１４に記載の組成物。
16. 前記組成物が、シャワーゲル、洗顔料、ローション、スクラブなどの洗浄ゲルの形態であることを特徴とする、請求項１５に記載の組成物。
17. 前記組成物が、液体シャンプー、ローション、ゲル、洗い流し製品の形態であることを特徴とする、請求項１５に記載の組成物。
18. 前記組成物が、固体組成物であり、少なくとも１つの結合剤を含むことを特徴とする、請求項１４に記載の組成物。
19. 前記組成物が、乾燥石鹸の形態であることを特徴とする、請求項１８に記載の組成物。
20. 前記固体組成物が、乾燥シャンプーの形態であることを特徴とする、請求項１９に記載の組成物。
21. 少なくとも１つの皮膚軟化剤、及び／又は皮脂調節剤、及び／又は少なくとも１つの他の抗菌剤を含む、請求項１～２０のいずれか一項に記載の組成物。
22. 安息香酸、ソルビン酸、及びそれらの塩、又は混合物などの防腐剤；感覚剤；湿潤剤；保湿剤；染料；膜形成剤、閉塞剤、コンディショニング剤、香料から選択される少なくとも１つの他の成分を更に含む、請求項１～２１のいずれか一項に記載の組成物。
23. 前記組成物が、水と、グルコン酸及びコハク酸の混合物と、皮脂吸収剤、安息香酸、ソルビン酸、及びそれらの塩、又は混合物などの防腐剤；親水性有機ゲル化剤、及び／又は両親媒性有機ゲル化剤、及び／又は鉱物ゲル化剤などのゲル化剤；アニオン性又は両性界面活性剤などの界面活性剤、感覚剤；湿潤剤；皮膚軟化剤；保湿剤；染料；膜形成剤；閉塞剤；コンディショニング剤；香料から選択される少なくとも１つの他の成分と、で構成された水性単相組成物であることを特徴とする、請求項１に記載の組成物。
24. 前記組成物の総重量に対して、４０～６０重量％の水と、
    前記組成物の総重量に対して、０．５～５重量％のコハク酸とグルコン酸との混合物と、
    前記組成物の総重量に対して、５～５０重量％のアニオン性又は両性界面活性剤などの少なくとも１つの界面活性剤と、
    皮脂吸収剤、安息香酸、ソルビン酸、及びそれらの塩、又は混合物などの防腐剤；ゲル化剤、親水性有機ゲル化剤、及び／又は両親媒性有機ゲル化剤、及び／又は鉱物ゲル化剤、感覚剤；湿潤剤；皮膚軟化剤；保湿剤；染料；膜形成剤；閉塞剤；コンディショニング剤；香料から選択される、０．１～１０重量％の少なくとも１つの他の成分と、で構成され、全ての前記成分の重量パーセントの合計は１００％に等しいことを特徴とする、請求項１に記載の組成物。
25. マイクロエマルションの形態であり、
    水と、
    １～３つの油と、
    コハク酸とグルコン酸との混合物と、
    アニオン性界面活性剤、又は両性若しくは双性イオン界面活性剤から選択される１～４つの界面活性剤と、
    皮脂吸収剤、防腐剤、ゲル化剤、感覚剤；湿潤剤；皮膚軟化剤；保湿剤；染料；膜形成剤；閉塞剤；コンディショニング剤；香料から選択される１～１０個の成分と、で構成されることを特徴とする、請求項１に記載の組成物。
26. 前記組成物が、マイクロエマルションの形態であり、
    前記組成物の総重量に対して、４０～６０重量％の水と、
    前記組成物の総重量に対して、０．５～５重量％の１～３つの油と、
    前記組成物の総重量に対して、０．５～５重量％のコハク酸とグルコン酸との混合物と、
    アニオン性界面活性剤、又は両性若しくは双性イオン界面活性剤から選択される、前記組成物の総重量に対して、５～５０重量％の１～４つの界面活性剤と、
    皮脂吸収剤、防腐剤、ゲル化剤、感覚剤；湿潤剤；皮膚軟化剤；保湿剤；染料；膜形成剤；閉塞剤；コンディショニング剤；香料から選択される、前記組成物の総重量に対して、０．１～１０重量％の１～１０個の成分と、で構成され、
    全ての前記成分の重量パーセントの合計は１００％に等しいことを特徴とする、請求項１に記載の組成物。
27. 固体単相形態であり、
    水と、
    少なくとも１つの油と、
    少なくとも１つのワックス、又は植物バター、又はそれらの混合物と、
    コハク酸とグルコン酸との混合物と、
    アニオン性又は両性界面活性剤から選択される少なくとも１つの界面活性剤と、
    皮脂吸収剤、防腐剤、ゲル化剤、感覚剤；湿潤剤；皮膚軟化剤；保湿剤；染料；膜形成剤；閉塞剤；コンディショニング剤；香料から選択される少なくとも１つの他の成分と、で構成されることを特徴とする、請求項１に記載の組成物。
28. 前記組成物の総重量に対して、２０重量％未満の水と、
    前記組成物の総重量に対して、１０～６０重量％の１～３つの油と、
    前記組成物の総重量に対して、１～３０重量％の１つ若しくは２つのワックス又は１つ若しくは２つの植物バター又はこれらの混合物と、
    前記組成物の総重量に対して、０．５～５重量％のコハク酸とグルコン酸との混合物と、
    アニオン性界面活性剤、又は両性若しくは双性イオン界面活性剤から選択される、前記組成物の総重量に対して、５～５０重量％の１～６つの界面活性剤と、
    皮脂吸収剤、防腐剤、ゲル化剤、感覚剤；湿潤剤；皮膚軟化剤；保湿剤；染料；膜形成剤；閉塞剤；コンディショニング剤；香料から選択される、前記組成物の総重量に対して、０．１～１０重量％の１～１０個の成分と、で構成され、
    全ての前記成分の重量パーセントの合計は１００％に等しいことを特徴とする、請求項１又は２７に記載の組成物。
29. 固体単相形態であり、
    水と、
    コハク酸及びグルコン酸の混合物と、
    アニオン性又は両性界面活性剤から選択される少なくとも１つの界面活性剤と、
    皮脂吸収剤、防腐剤、ゲル化剤、感覚剤；湿潤剤；皮膚軟化剤；保湿剤；染料；膜形成剤；閉塞剤；コンディショニング剤；香料から選択される少なくとも１つの他の成分と、で構成されることを特徴とし、
    前記組成物は、ラウリン酸、又はステアリン酸、又はそれらの混合物を更に含む、請求項１に記載の組成物。
30. 前記組成物の総重量に対して、２０重量％未満の水と、
    前記組成物の総重量に対して、０．５～５重量％のコハク酸及びグルコン酸の混合物と、
    アニオン性界面活性剤、又は両性若しくは双性イオン界面活性剤から選択される、前記組成物の総重量に対して、５～５０重量％の１～６つの界面活性剤と、
    皮脂吸収剤、防腐剤、ゲル化剤、感覚剤；湿潤剤；皮膚軟化剤；保湿剤；染料；膜形成剤；閉塞剤；コンディショニング剤；香料から選択される、前記組成物の総重量に対して、０．１～１０重量％の１～１０個の成分と、
    前記組成物の総重量に対して、１～２０重量％のラウリン酸、及び前記組成物の総重量に対して、１～２０重量％のステアリン酸と、で構成されることを特徴とし、
    全ての前記成分の重量パーセントの合計は１００％に等しいことを特徴とする、請求項１又は３０に記載の組成物。
31. ケラチン性物質、特に皮膚、頭皮、又は毛髪からメイクアップを洗浄及び／又は除去するためのプロセスであって、前記ケラチン性物質、特に前記皮膚、前記頭皮、又は前記毛髪に、請求項１～３０のいずれか一項に記載の化粧品組成物を塗布するステップからなる、プロセス。
32. 好ましくは水で洗い流す追加のステップを含むことを特徴とする、請求項３１に記載のプロセス。
33. 皮膚欠陥を有する皮膚からメイクアップを洗浄及び／又は除去するための、請求項１０、１１、１２、１４、１５、１６、１８、１９、又は２３～３０のいずれか一項に記載の化粧品組成物の美容用途で非治療用途の使用。
34. 油性皮膚、脂性皮膚、テカリのある皮膚、毛穴の開き、厚い皮膚のきめ、輝きの低下、くすんだ皮膚などの皮膚欠陥を予防、低減、又は排除するための、請求項１０、１１、１２、１４、１５、１６、１８、１９、又は２３～３０のいずれか一項に記載の化粧品組成物の美容用途で非治療用途の使用。
35. ざ瘡などの皮膚疾患を治療するための、請求項１０、１１、１２、１４、１５、１６、１８、１９、又は２３～３０のいずれか一項に記載の皮膚科学組成物。
36. 前記頭皮の美容において過剰に脂漏性である状態を予防、低減、又は排除するための、請求項１０、１１、１３、１４、１５、１７、１８、２０、又は２３～３０のいずれか一項に記載の化粧品組成物の美容用途で非治療用途の使用。
37. 前記美容において過剰に脂漏性である状態が、油っぽい毛髪、コシがない、艶のない、脂っぽい、汚らしい、ぎとぎとした毛髪及びスタイリングが困難である毛髪であることを特徴とする、請求項３３に記載の美容用途で非治療用途の使用。
38. 脂漏性皮膚炎又は脂漏性脱毛症などの前記頭皮の病理学的に過剰に脂漏性である状態の治療におけるその使用のための、請求項１０、１１、１３、１４、１５、１７、１８、２０、又は２３～３０のいずれか一項に記載の皮膚科学組成物。