JP2022535747A - Dnaのメチル化を保存するための組成物および方法 - Google Patents

Dnaのメチル化を保存するための組成物および方法 Download PDF

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ヘレン モイノヴァ,
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Abstract

本開示は、一定期間にわたりDNAメチル化パターンを保存するための保存溶液のための方法を提供する。本開示は、そのような保存溶液中で保存されるメチル化DNAを使用する方法も提供する。長期間室温で保存された場合、元のメチル化パターンから逸脱する傾向がより高い。このように、DNAメチル化パターンを長期間保存するための新たな保存条件に対する必要性が存在する。本開示は、このような従来技術の課題を解決する手段を提供する。

Description

関連出願
本出願は、2019年5月28日に出願された米国仮特許出願第62/853,392号に基づく優先権の利益を主張しており、その出願は、参照により本明細書に完全に組み込まれている。
資金
本発明は、国立衛生研究所により与えられた助成金CA152756の下での政府支援を受けて行われた。政府は本発明に一定の権利を有する。
背景
シトシンメチル化は、真核生物のゲノムのDNAにおいて「第5の塩基」であると称されることが多い。DNAシトシンメチル化の変更されたパターンは、付随物、バイオマーカー、および時には様々な異形成、新生物およびがんを含む複数のヒト疾患状態の原因となる要素として認識される。しかし、DNAポリヌクレオチド配列は長期間室温で安定である一方で、メチル化パターンは、長期間室温で保存された場合、元のメチル化パターンから逸脱する傾向がより高い。このように、DNAメチル化パターンを長期間保存するための新たな保存条件に対する必要性が存在する。
開示の概要
一部の実施形態では、本開示は、メチル化DNA配列を含む生体試料、およびメタノールを含む保存溶液を含む組成物であって、前記メチル化DNA配列のメチル化パターンが保存される、組成物を提供する。一部の実施形態では、前記メチル化パターンが少なくとも2週間保存される。一部の実施形態では、前記メチル化パターンが室温で保存される。一部の実施形態では、前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、保存前の前記生体試料における前記メチル化パターンと比較して、少なくとも60%保存される。一部の実施形態では、前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、少なくとも65%保存される。一部の実施形態では、前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、保存前の前記生体試料における前記メチル化パターンと比較して、少なくとも70%保存される。一部の実施形態では、前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、保存前の前記生体試料における前記メチル化パターンと比較して、少なくとも75%保存される。一部の実施形態では、前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、保存前の前記生体試料における前記メチル化パターンと比較して、少なくとも80%保存される。一部の実施形態では、前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、保存前の前記生体試料における前記メチル化パターンと比較して、少なくとも85%保存される。一部の実施形態では、前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、保存前の前記生体試料における前記メチル化パターンと比較して、少なくとも90%保存される。一部の実施形態では、前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、保存前の前記生体試料における前記メチル化パターンと比較して、少なくとも95%保存される。一部の実施形態では、前記試料がヒト生体試料である。一部の実施形態では、前記生体試料が、胃腸管、気道消化管、気道、尿生殖器管、または体液のいずれかに由来する試料である。特定のこのような実施形態では、前記体液が、血液、尿、痰、唾液、便、胆汁、膵液、鼻汁、涙、精液、膣分泌物、脳脊髄液、胸膜液、腹水、胃液、心膜液、汗、リンパ液、嚢胞液、膵嚢胞液、滑液、関節液、月経液、子宮内膜洗浄液、胸部吸込物、または羊水のうちのいずれかである。一部の実施形態では、前記生体試料が、食道、胃、結腸、小腸、膵臓、肝臓、口腔、中咽頭、気管、気管支樹、肺、または乳房のいずれかに由来する試料である。一部の実施形態では、前記生体試料が食道生体試料である。一部の実施形態では、前記保存溶液は、100%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10%から100%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10%から95%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10~90%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された15~90%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された20~90%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された25~90%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~90%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~85%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~80%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~80%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~75%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~70%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~70%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~65%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~60%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~55%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された45~55%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された50%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が100%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10%から100%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10%から95%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10~90%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された15~90%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された20~90%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された25~90%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~90%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~85%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~80%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~80%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~75%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~70%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~70%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~65%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~60%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~55%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された45~55%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された50%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が100%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10%から100%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10%から95%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10~90%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された15~90%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された20~90%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された25~90%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~90%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~85%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~80%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~80%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~75%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~70%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~70%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~65%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~60%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~55%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された45~55%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された50%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記メタノールが、過酸化物を含まないかまたは0.001%未満もしくはそれに等しいレベルの過酸化物を含む。一部の実施形態では、前記水が、蒸留、または限外濾過、または逆浸透によって精製されている。一部の実施形態では、前記水がDNAseおよび/またはRNAse活性を有さない。一部の実施形態では、前記メチル化DNA配列が、ビメンチン、CCNA1、Up10、Up35-1、Up35-2、FER1L4、VAV3、DOCK10、ADCY1、BMP3、CD1D、ELMO1、ELOVL2、LRRC4、NDRG4、SFMBT2、ST8SIA1、TSPYL5、ZNF568、ZNF569、ZNF610、ZNF671、ZNF682、CDKN2A、DIO3、およびHUNK遺伝子のヌクレオチド配列のいずれかと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であるポリヌクレオチド配列、またはそのいずれかの断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、前記メチル化DNA配列が、配列番号1~45のいずれか1つと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であるポリヌクレオチド配列、またはそのいずれかの断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、前記メチル化DNAパターンが、室温(23℃)で保存された場合に、前記組成物中で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存される。一部の実施形態では、前記メチル化DNAパターンが、4℃で保存された場合に、前記組成物中で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存される。一部の実施形態では、前記メチル化DNAパターンが、-30℃から50℃の間の範囲の温度で保存された場合に、前記組成物中で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、17日、3週間、25日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存される。一部の実施形態では、前記メチル化DNAパターンが、-10℃から30℃の間の範囲の温度で保存された場合に、前記組成物中で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日
、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存される。
一部の実施形態では、本開示は、生体試料中のメチル化DNA分子のメチル化パターンを保存する方法であって、前記生体試料を保存溶液で処置するステップを含み、前記保存溶液がメタノールを含む、方法を提供する。一部の実施形態では、前記メチル化パターンが室温で保存される。一部の実施形態では、前記メチル化パターンが少なくとも2週間保存される。一部の実施形態では、前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、保存前の前記生体試料における前記メチル化パターンと比較して、少なくとも60%保存される。一部の実施形態では、前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、少なくとも65%保存される。一部の実施形態では、前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、保存前の前記生体試料における前記メチル化パターンと比較して、少なくとも70%保存される。一部の実施形態では、前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、保存前の前記生体試料における前記メチル化パターンと比較して、少なくとも75%保存される。一部の実施形態では、前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、保存前の前記生体試料における前記メチル化パターンと比較して、少なくとも80%保存される。一部の実施形態では、前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、保存前の前記生体試料における前記メチル化パターンと比較して、少なくとも85%保存される。一部の実施形態では、前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、保存前の前記生体試料における前記メチル化パターンと比較して、少なくとも90%保存される。一部の実施形態では、前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、保存前の前記生体試料における前記メチル化パターンと比較して、少なくとも95%保存される。一部の実施形態では、前記生体試料が前記保存溶液中に保存される。一部の実施形態では、前記試料がヒトの組織または体液に由来する。一部の実施形態では、前記試料が、胃腸管、気道消化管、気道、尿生殖器管、または体液のいずれかに由来する。特定のこのような実施形態では、前記体液が、血液、尿、痰、唾液、便、胆汁、膵液、鼻汁、涙、精液、膣分泌物、脳脊髄液、胸膜液、腹水、胃液、心膜液、汗、リンパ液、嚢胞液、膵嚢胞液、滑液、関節液、月経液、子宮内膜洗浄液、胸部吸込物、または羊水のうちのいずれかである。一部の実施形態では、前記試料が、食道、胃、結腸、小腸、膵臓、肝臓、口腔、中咽頭、気管、気管支樹、肺、または乳房のいずれかに由来する。一部の実施形態では、前記試料が食道試料である。一部の実施形態では、前記保存溶液は、100%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10%から100%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10%から95%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10~90%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された15~90%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された20~90%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された25~90%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~90%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~85%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~80%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~80%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~75%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~70%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~70%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~65%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~60%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~55%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された45~55%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された50%のメタノールを含む。一部の実施形態では、前記保存溶液が100%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10%から100%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10%から95%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10~90%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された15~90%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された20~90%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された25~90%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~90%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~85%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~80%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~80%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~75%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~70%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~70%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~65%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~60%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~55%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された45~55%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された50%のメタノールから本質的になる。一部の実施形態では、前記保存溶液が100%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10%から100%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10%から95%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された10~90%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された15~90%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された20~90%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された25~90%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~90%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~85%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された30~80%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~80%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~75%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された35~70%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~70%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~65%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~60%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された40~55%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された45~55%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記保存溶液が、水と混合された50%のメタノールからなる。一部の実施形態では、前記メタノールが、過酸化物を含まないかまたは0.001%未満もしくはそれに等しいレベルの過酸化物を含む。一部の実施形態では、前記水が、蒸留、または限外濾過、または逆浸透によって精製されている。一部の実施形態では、前記水がDNAseおよび/またはRNAse活性を有さない。一部の実施形態では、本開示は、DNA/RNA Shieldで処置および/または保存される生体試料の前記DNAメチル化パターンを保存する方法を提供する。一部の実施形態では、DNAメチル化の前記パターンが、ビメンチン遺伝子の差次的にメチル化されたドメインまたはCCNA1遺伝子の差次的にメチル化されたドメイン内でアッセイされる。一部の実施形態では、ビメンチンの前記差次的にメチル化されたドメインが、chr10:17,270,838-17,271,717に対応する配列番号1~5、または配列番号18のいずれか1つと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、またはその相補体および/もしくは断片を含む。一部の実施形態では、ビメンチンの前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号1~5のいずれか1つと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、CCNA1の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号6または7と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、DNAメチル化の前記パターンが、Up10、Up35-1および/またはUp35-2ヌクレオチド配列の差次的にメチル化されたドメイン内でアッセイされる。一部の実施形態では、Up10の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号8~11のいずれか1つと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、Up35-1の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号12~15のいずれか1つと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、Up35-2の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号12~13および16~17のいずれか1つと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、前記ヌクレオチド配列、前記相補体、または前記断片が、長さが少なくとも20ヌクレオチドである。一部の実施形態では、DNAメチル化の前記パターンが、ビメンチン、CCNA1、FER1L4、VAV3、DOCK10、ADCY1、BMP3、CD1D、ELMO1、ELOVL2、LRRC4、NDRG4、SFMBT2、ST8SIA1、TSPYL5、ZNF568、Z
NF569、ZNF610、ZNF671、ZNF682、CDKN2A、DIO3、および/もしくはHUNK遺伝子のヌクレオチド配列のいずれかと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、またはそのいずれかの断片および/もしくは相補体を含むDNA分子と関連する差次的にメチル化されたドメイン内でアッセイされる。一部の実施形態では、前記差次的にメチル化されたドメインが、遺伝子座標:
Figure 2022535747000001
Figure 2022535747000002
によって特定されるヌクレオチド配列のいずれかと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含むDNA分子と関連する。一部の実施形態では、ADCY1の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号19と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、BMP3の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号20もしくは21と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、CD1Dの前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号22と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、CDKN2Aの前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号23もしくは24と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、DIO3の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号25と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、DOCK10の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号26と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、ELMO1の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号27と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、ELOV12の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号28と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、FER1L4の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号29と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、HUNKの前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号30と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、LRRC4の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号31と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、NDRG4の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号32と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、SFMBT2の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号33、34、35もしくは36のいずれか一つと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、ST8S1A1の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号37と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、TSPYL5の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号38と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、VAV3の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号39と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、ZNF568の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号40もしくは41と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、ZNF569の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号42と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、ZNF610の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号43と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、ZNF671の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号44と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、ZNF682の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号45と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む。一部の実施形態では、そのようなヌクレオチド配列、相補体、またはそのような断片が、長さが少なくとも20ヌクレオチドである。一部の実施形態では、DNAメチル化の前記パターンが、DNAの、シトシン塩基をウラシルに変換する亜硫酸水素塩化合物による処理を含むステップによってアッセイされる。一部の実施形態では、前記メチル化DNAパターンが、室温(23℃)で保存された場合に、前記組成物中で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存される。一部の実施形態では、前記メチル化DNAパターンが、4℃で保存された場合に、前記組成物中で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存される。一部の実施形態では、前記メチル化DNAパターンが、-30℃から50℃の間の範囲の温度で、前記組成物中で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存される。一部の実施形態では、前記メチル化DNAパターンが、-20℃から50℃の間の範囲の温度で、前記組成物中で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存される。一部の実施形態では、前記メチル化DNAパターンが、-10℃から30℃の間の範囲の温度で、前記組成物中で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存される。
図1Aおよび1B:DNAメチル化のアッセイへの液体培地の効果の時間経過についての研究。保存条件をx軸に示し、一方、メチルリード画分をy軸に示す。「VIM」はビメンチンに相当する。「4deg」は4℃における保存を意味する。「NBF」は中性緩衝ホルマリンを意味する。注記:「遮蔽」に関する0時点は、他の保存条件とは異なる日とされた。 図1Aおよび1B:DNAメチル化のアッセイへの液体培地の効果の時間経過についての研究。保存条件をx軸に示し、一方、メチルリード画分をy軸に示す。「VIM」はビメンチンに相当する。「4deg」は4℃における保存を意味する。「NBF」は中性緩衝ホルマリンを意味する。注記:「遮蔽」に関する0時点は、他の保存条件とは異なる日とされた。
図2Aおよび2B:DNAメチル化のアッセイへの液体培地の効果の時間経過についての研究。保存条件をx軸に示し、一方、メチルリード画分をy軸に示す。「VIM」はビメンチンに相当する。「4deg」は4℃における保存を意味する。「NBF」は中性緩衝ホルマリンを意味する。 図2Aおよび2B:DNAメチル化のアッセイへの液体培地の効果の時間経過についての研究。保存条件をx軸に示し、一方、メチルリード画分をy軸に示す。「VIM」はビメンチンに相当する。「4deg」は4℃における保存を意味する。「NBF」は中性緩衝ホルマリンを意味する。
図3Aおよび3B:DNAメチル化アッセイのアッセイへの液体培地の効果の用量応答曲線。保存条件をx軸に示し、一方、メチルリード画分をy軸に示す。「VIM」はビメンチンに相当する。「NBF」は中性緩衝ホルマリンを意味する。混合物のそれぞれの生物学的複製物を独立して調製し、ペレット化された細胞を瞬間冷凍によって処理した(「凍結(Exp0)」と表す)。 図3Aおよび3B:DNAメチル化アッセイのアッセイへの液体培地の効果の用量応答曲線。保存条件をx軸に示し、一方、メチルリード画分をy軸に示す。「VIM」はビメンチンに相当する。「NBF」は中性緩衝ホルマリンを意味する。混合物のそれぞれの生物学的複製物を独立して調製し、ペレット化された細胞を瞬間冷凍によって処理した(「凍結(Exp0)」と表す)。
図4Aおよび4B:異なる緩衝剤中で時間経過と共にインキュベートされた細胞において試験したDNAメチル化。保存条件および時間をx軸に示し、一方、メチルリード画分をy軸に示す。「VIM」はビメンチンに相当する。 図4Aおよび4B:異なる緩衝剤中で時間経過と共にインキュベートされた細胞において試験したDNAメチル化。保存条件および時間をx軸に示し、一方、メチルリード画分をy軸に示す。「VIM」はビメンチンに相当する。
図5Aおよび5B:異なる緩衝剤中でインキュベートされた細胞において0日目に試験したDNAメチル化。保存条件および時間をx軸に示し、一方、メチルリード画分をy軸に示す。「VIM」はビメンチンに相当する。 図5Aおよび5B:異なる緩衝剤中でインキュベートされた細胞において0日目に試験したDNAメチル化。保存条件および時間をx軸に示し、一方、メチルリード画分をy軸に示す。「VIM」はビメンチンに相当する。
図6Aおよび6B:1%のメチル化細胞をメタノールのパーセントが異なり、異なる温度の緩衝剤中で試験する21日目の試料。保存条件および時間をx軸に示し、一方、メチルリード画分をy軸に示す。「VIM」はビメンチンに相当する。 図6Aおよび6B:1%のメチル化細胞をメタノールのパーセントが異なり、異なる温度の緩衝剤中で試験する21日目の試料。保存条件および時間をx軸に示し、一方、メチルリード画分をy軸に示す。「VIM」はビメンチンに相当する。
図7Aおよび7B:非メチル化細胞をメタノールのパーセントが異なり、異なる温度の緩衝剤中で試験する21日目の試料。保存条件および時間をx軸に示し、一方、メチルリード画分をy軸に示す。「VIM」はビメンチンに相当する。 図7Aおよび7B:非メチル化細胞をメタノールのパーセントが異なり、異なる温度の緩衝剤中で試験する21日目の試料。保存条件および時間をx軸に示し、一方、メチルリード画分をy軸に示す。「VIM」はビメンチンに相当する。
発明の詳細な説明
一般に、新生物は、染色体不安定性、マイクロサテライト不安定性、およびCpGアイランドメチル化形質(CIMP)と呼ばれる少なくとも3つの異なる経路のうちの1つを通じて発症する可能性がある。一部の重複はあるが、これらの経路は幾分異なる生物学的挙動を呈する傾向がある。腫瘍または異形成発症の経路、関与する標的遺伝子、および遺伝子不安定性の根底にある機構を理解することにより、異なるタイプの新生物または異形成を検出し処置する戦略を実行することが可能である。
ある特定の標的遺伝子は、その標的遺伝子の5’隣接またはプロモーター領域でのCpGアイランドの差次的メチル化によりサイレンシングまたは不活化されることがある。CpGアイランドはDNA配列中のシトシン-グアノシン残基のクラスターであり、この残基は、本発明者らのゲノム中の約半分の遺伝子の5’隣接領域またはプロモーター領域で顕著に表される。本開示は、ある特定の保存溶液が、他の溶液と比較して試料中のDNAメチル化パターンを驚くほどに保存するという認識に少なくとも部分的に基づく。
A.定義
便宜上、明細書、実施例、および添付されている特許請求の範囲で用いられるある特定の用語がここに集められている。他に定義されていなければ、本明細書で使用される専門用語および科学用語はすべて、本発明が属する技術分野の当業者により一般に理解されるのと同じ意味を有する。
本明細書に記載されている方法および材料に類似するかまたは等価である方法および材料を本発明の実行または試験において使用することが可能であるが、適切な方法および材料は下に記載されている。材料、方法および実施例は説明的なものにすぎず、限定的であることを意図していない。本明細書で言及される公報、特許および他の文書はすべて参照によりその全体が組み込まれる。
本明細書に記載されている本発明のそれぞれの実施形態は、単独でとってもよく、本発明の1つまたは複数の他の実施形態と組み合わせてとってもよい。
本明細書全体を通じて、単語「含む(comprise)」または「含む(comprises)」もしくは「含む(comprising)」などの変形は、述べられている整数または整数の群を含むが、他のいかなる整数または整数の群も排除しないことを意味すると理解される。
冠詞「1つの(a)」および「1つの(an)」は、本明細書では、冠詞の文法的目的語の1つまたは1つよりも多く(すなわち、少なくとも1つ)を指すために使用される。例として、「1つの要素(an element)」とは1つの要素または1つよりも多い要素を意味する。
用語「約」または「およそ」は、当業者によって決定された特定の値の許容される誤差範囲内(その値が測定または決定される方法に部分的に依存することになる)、すなわち測定系の限界を意味する。例えば、「約」は、当技術分野で実践されるごとに、1または1を超える標準偏差以内を意味し得る。代わりに、「約」は、所与の値を最大20%、最大15%、最大10%、最大5%、もしくは最大1%を超えるかまたはそれを下回る範囲を意味し得る。
用語「アデノーマ」は、本明細書では、上皮組織の任意の前がん性新生物または良性腫瘍、例えば、胃腸管、膵臓、および/または膀胱の前がん性新生物を記述するために使用される。
本明細書の用語「血液由来画分」とは、全血の成分(単数または複数)を指す。全血は液体部分(すなわち、血漿)および固体部分(すなわち、血液細胞)を含む。血液の液体および固体部分はそれぞれ複数の成分、例えば、血漿中の異なるタンパク質または固体部分中の異なる細胞型で構成されている。これらの成分の1つまたはこれらの成分のいずれかの混合物は、そのような画分が全血で見出される1つまたは複数の成分を失っている限り、血液由来画分である。
用語「食道」は、口腔の背部から、縦隔の後部を下に通過して横隔膜を通って胃にまでまたがる消化器系の上部を包含することが意図されている。
用語「食道がん」は、本明細書では、食道の任意のがん性新生物を指すために使用される。
本明細書で使用される「バレット食道」とは、食道の下部の細胞の異常な変化(化生)を指す。バレットは食道での腸上皮化生の所見により特徴付けられる。
食道の「擦過物」は、本明細書で言及されるように、当技術分野で公知のあらゆる手段を使用して得ることができる。一部の実施形態では、擦過物は、食道を、ブラシ、細胞ブラシ、スポンジ、バルーン、または食道と接触して食道試料を得るあらゆるその他のデバイスもしくは物質と接触させることにより得られる。
「細胞」、「宿主細胞」または「組換え宿主細胞」は、本明細書では互換的に使用される用語である。このような用語は、特定の対象細胞に加えて、そのような細胞の後代または生じ得る後代も指すと理解される。突然変異または環境の影響のためにある特定の改変が次の世代で起こることがあるので、そのような後代は、実際には親細胞と同一ではない場合があるが、それでも本明細書で使用される用語の範囲内に含まれる。
用語「化合物」、「試験化合物」、「薬剤」、および「分子」は、本明細書では互換的に使用され、ペプチド、核酸、炭水化物、小有機分子、天然産物抽出ライブラリー、および任意の他の分子(化学物質、金属、および有機金属化合物を含むがこれらに限定されない)を含むがこれらに限定されないことが意図されている。
本明細書の用語「化合物変換DNA」は、DNA中の非メチル化C塩基を異なるヌクレオチド塩基に変換する化学化合物で処理されているまたはこれと反応させているDNAを指す。例えば、1つのそのような化合物は亜硫酸水素ナトリウムであり、これは非メチル化CをUに変換する。変換感受性シトシンを含有するDNAが亜硫酸水素ナトリウムで処理される場合、化合物変換DNAはCに代わってUを含有することになる。亜硫酸水素ナトリウムで処理されるDNAがメチルシトシンのみを含有する場合、化合物変換DNAはメチルシトシンに代わってウラシルを含有することはない。
本明細書で使用される用語「脱メチル化剤」とは、薬剤で処理するとメチル化により発現停止されていた標的遺伝子の活性および/または遺伝子発現を回復させる薬剤を指す。そのような薬剤の例は、5-アザシチジンおよび5-アザ-2’-デオキシシチジンを限定せずに含む。
用語「検出」は、本明細書では、生体試料中のマーカー、またはマーカーの変化(例えば、マーカーのメチル化状態の変化などの)を観察する任意のプロセスを指すために使用され、マーカーまたはマーカーの変化が実際に検出されるかどうかは関係がない。他の実施形態では、たとえマーカーが存在しないまたは感度のレベルより下であると判定されようとも、マーカーまたはマーカーの変化について試料を探索する行為が「検出」である。検出は定量的、半定量的または非定量的観察でもよい。
用語「差次的にメチル化されたヌクレオチド配列」または「差次的にメチル化されたドメイン」は、がん組織もしくは細胞株ではメチル化されているが正常組織もしくは細胞株ではメチル化されていないことが分かっているゲノム遺伝子座/標的遺伝子の領域を指すか、または正常組織もしくは細胞株においてメチル化されているよりもがん組織もしくは細胞株においてメチル化されている程度が低いことが分かっているゲノム遺伝子座/標的遺伝子の領域を指す。
本明細書で使用される用語「新生物」とは、組織の異常な成長を指す。本明細書で使用される場合、用語「新生物」はがん性および非がん性腫瘍、ならびにバレット食道(本明細書では化生と呼ばれる場合もある)および異形成のあるバレット食道を指すために使用してもよい。一部の実施形態では、異形成のあるバレット食道は高悪性度の異形成のあるバレット食道である。一部の実施形態では、異形成のあるバレット食道は低悪性度の異形成のあるバレット食道である。一部の実施形態では、新生物はがん(例えば、食道腺癌)である。
「胃腸新生物」とは、上部および下部胃腸管の新生物を指す。当技術分野で一般に理解されるように、上部胃腸管は食道、胃、および十二指腸を含み、下部胃腸管は小腸の残りの部分および大腸のすべてを含む。
用語「健康な」、「正常な」、および「非新生物の」は、本明細書では互換的に使用されて、新生物などの疾患状態を欠く(少なくとも検出限界まで)対象または特定の細胞もしくは組織を指す。
「相同性」または「同一性」または「類似性」とは、2つのペプチド間のまたは2つの核酸分子間の配列類似性を指す。相同性および同一性はそれぞれ、比較を目的に整列させてもよいそれぞれの配列での位置を比較することにより判定することが可能である。比較される配列中の等価の位置が同じ塩基またはアミノ酸により占められている場合、分子はその位置で同一であり、等価な部位が同じまたは類似するアミノ酸残基(例えば、立体的および/または電子的性質が類似している)により占められる場合、分子はその位置で相同である(類似している)と呼ぶことが可能である。相同性/類似性または同一性の百分率としての表現とは、比較される配列により共有される位置での同一のまたは類似するアミノ酸の数の関数を指す。「関係のない」または「非相同性」である配列は、一部の実施形態では、本発明の配列と40%未満の同一性、特定の実施形態では、25%未満の同一性を共有する。2つの配列を比較する際に、残基(アミノ酸または核酸)が存在しないことまたは余分な残基が存在することも同一性および相同性/類似性を減らす。
用語「相同性」は、類似する機能またはモチーフを有する遺伝子またはタンパク質を同定するために使用される配列類似性の数学的基礎の比較を記述する。本発明の核酸およびタンパク質配列は、公表されているデータベースに対して検索を実施して、例えば、他のファミリーのメンバー、関連する配列または相同体を同定するための「クエリー配列」として使用してもよい。そのような検索は、Altschulら、(1990年)J Mol. Biol.215巻:403~10頁のNBLASTおよびXBLASTプログラム(バージョン2.0)を使用して実施することが可能である。本発明の核酸分子に相同なヌクレオチド配列を得るために、BLASTヌクレオチド検索をNBLASTプログラム、スコア=100、ワード長=12を用いて実施することが可能である。本発明のタンパク質分子に相同なアミノ酸配列を得るために、BLASTタンパク質検索をXBLASTプログラム、スコア=50、ワード長=3を用いて実施することが可能である。比較目的でギャップドアライメントを得るため、Altschulら、(1997年)Nucleic Acids Res.25巻(17号):3389~3402頁に記載される通りにギャップドBLASTを利用することが可能である。BLASTおよびギャップドBLASTプログラムを利用する場合、それぞれのプログラム(例えば、XBLASTおよびBLAST)のデフォルトパラメーターを使用することが可能である。www.ncbi.nlm.nih.gov.を参照されたい。
本明細書で使用される場合、「同一性」は、配列マッチングを最大にするように、すなわち、ギャップおよび挿入を考慮に入れて配列を整列させた場合、2つまたはそれよりも多い配列において対応する位置での同一のヌクレオチドまたはアミノ酸残基の百分率を意味する。同一性は、(Computational Molecular Biology、Lesk, A. M.編、Oxford University Press、New York、1988年;Biocomputing: Informatics and Genome Projects、Smith, D. W.編、Academic Press、New York、1993年;Computer Analysis of Sequence Data、第I部、Griffin, A. M.、およびGriffin, H. G.編、Humana Press、New Jersey、1994年;Sequence Analysis in Molecular Biology、von Heinje, G.、Academic Press、1987年;ならびにSequence Analysis Primer、Gribskov, M.およびDevereux, J.編、M Stockton Press、New York、1991年;ならびにCarillo, H.、およびLipman, D.、SIAM J. Applied Math.、48巻:1073頁、1988年)に記載される方法を含むがこれらに限定されない公知の方法により容易に計算することが可能である。同一性を判定する方法は、試験されている配列間に最大の合致を与えるように設計されている。さらに、同一性を判定する方法は、公に利用可能なコンピュータプログラムに体系化されている。2つの配列間の同一性を判定するコンピュータプログラム法は、GCGプログラムパッケージ(Devereux, J.ら、Nucleic Acids Research 12巻(1号):387頁(1984年))、BLASTP、BLASTN、およびFASTA(Altschul, S. F.ら、J. Molec. Biol. 215巻:403~410頁(1990年)およびAltschulら、Nuc. Acids Res.25巻:3389~3402頁(1997年))を含むがこれらに限定されない。BLAST XプログラムはNCBIおよび他の出典から公に利用可能である(BLAST Manual、Altschul, S.ら、NCBI NLM NIH Bethesda、Md.20894;Altschul, S.ら、J. Mol. Biol. 215巻:403~410頁(1990年))。周知のスミスウォターマンアルゴリズムを使用して同一性を判定してもよい。
用語「含む(including)」は、語句「含むが限定されない」を意味するように本明細書では使用され、この語句と互換的に使用される。
DNAまたはRNAなどの核酸に関して本明細書で使用される用語「単離された」とは、天然には存在しない形態の分子を指す。さらに、「単離された核酸」は、断片として天然には存在しておらず、天然の状態で見出されないと予想される核酸断片を含むことが意図されている。
本明細書の用語「メチル化特異的PCR」(「MSP」)とは、化合物変換鋳型配列の増幅が実施されるポリメラーゼ連鎖反応を指す。2セットのプライマーがMSPにおいて使用するために設計される。それぞれのセットのプライマーはフォワードプライマーおよびリバースプライマーを含む。一部の実施形態では、1セットのプライマーは、メチル化特異的プライマーと呼ばれ、DNA内のCpGジヌクレオチドのC塩基がメチル化されていれば化合物変換鋳型配列を増幅させることになる。一部の実施形態では、別のセットのプライマーは、非メチル化特異的プライマーまたは非メチル化配列のためのプライマーなどと呼ばれ、DNA内のCpGジヌクレオチドのC塩基がメチル化されていなければ化合物変換鋳型配列を増幅させることになる。
本明細書で使用される場合、用語「核酸」とは、デオキシリボ核酸(DNA)、および、必要に応じて、リボ核酸(RNA)などのポリヌクレオチドを指す。この用語は、等価物として、ヌクレオチドアナログから作られるRNAまたはDNAのアナログ、ならびに記載されている実施形態に適用可能である場合は、一本鎖(センスまたはアンチセンスなどの)および二本鎖ポリヌクレオチドを含むとも理解されるべきである。
2つのDNA領域間の関係を記述する場合の「作動可能に連結している」とは、2つのDNA領域が互いに機能的に関係していることを意味するだけである。例えば、プロモーターまたは他の転写調節配列は、それがコード配列の転写を制御している場合にはコード配列に作動可能に連結している。
用語「または」は、本明細書では、文脈が他の方法で明白に示していなければ、用語「および/または」を意味するように使用され、この用語と互換的に使用される。
用語「タンパク質」および「ポリペプチド」は、本明細書では互換的に使用される。
「試料」は、分子マーカーもしくは、例えば、メチル化状態などの分子マーカーの変化の検出のために得たもしくは調製した任意の材料、または分子マーカーもしくは分子マーカーの変化の検出を目的に検出試薬もしくは検出デバイスと接触させる任意の材料を含む。
本明細書で使用される場合、「試料を得ること」は、アッセイを受ける対象から試料を直接回収すること、または(例えば、本明細書中に記載される保存溶液のいずれかにおいて)保存され後になってアッセイを受ける対象から試料を直接回収することを含む。代わりに、試料は第2当事者を介して得てもよい。すなわち、試料は、その試料を回収した、または他の方法でその試料を得た別の個人から、例えば、発送を介して得てもよい。
「保存溶液」は、一定の期間を通してDNA分子におけるメチル化パターンを保存する任意の溶液である。保存溶液は、「保存剤」と本明細書において称されてもよい。
「対象」とは、目的の任意の生物、一般的には、マウスなどの哺乳動物対象、特定の実施形態では、ヒト対象である。
本明細書で使用される場合、用語「特異的にハイブリダイズする」とは、一部の実施形態では、本発明の核酸プローブ/プライマーが、標的遺伝子以外の細胞内核酸(例えば、mRNAまたはゲノムDNA)への15%未満、10%未満、または5%未満のバックグランドハイブリダイゼーションを有するように、標的配列の少なくとも12、15、20、25、30、35、40、45、50もしくは100連続するヌクレオチド、またはそれと相補的な配列、またはその天然に存在する突然変異体にハイブリダイズする能力を指す。種々のハイブリダイゼーション条件を使用して特定のハイブリダイゼーションを検出してもよく、厳密性は主にハイブリダイゼーションアッセイの洗浄段階により判定される。一般に、高温および低塩分濃度は高厳密性を与え、低温および高塩分濃度は低厳密性を与える。低厳密性ハイブリダイゼーションは、例えば、50℃、約2.0×SSCでの洗浄により達成され、高厳密性は50℃、約0.2×SSCで達成される。厳密性についてのさらなる説明は本明細書中で提供される。
ポリペプチドに適用される場合、用語「実質的な配列同一性」とは、2つのペプチド配列が、例えば、デフォルトギャップを使用するプログラムGAPまたはBESTFITにより最適に整列される場合、少なくとも90パーセント配列同一性、一部の実施形態では、少なくとも95パーセント配列同一性、または少なくとも99パーセント配列同一性またはそれよりも多くを共有することを意味する。一部の実施形態では、同一ではない残基位置が保存的アミノ酸置換により異なる。例えば、電荷または極性などの類似する化学的特性を有するアミノ酸の置換はタンパク質の特性に影響を及ぼす可能性はない。例は、アスパラギンの代わりのグルタミンまたはアスパラギン酸の代わりのグルタミン酸を含む。
本明細書で使用される用語「Up10」とは、配列番号8の配列に対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくは100%同一性の配列またはその断片もしくは逆相補体を含むヌクレオチド配列を指す。本明細書で使用される用語「Up10」とは、配列番号9の配列に対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくは100%同一性の配列またはその断片もしくは逆相補体を含むヌクレオチド配列も指す。本明細書で使用される用語「Up10」とは、配列番号10の配列に対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくは100%同一性の配列またはその断片もしくは逆相補体を含むヌクレオチド配列も指す。本明細書で使用される用語「Up10」とは、配列番号11の配列に対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくは100%同一性の配列またはその断片もしくは逆相補体を含むヌクレオチド配列も指す。
本明細書で使用される用語「Up35-1」とは、配列番号12の配列に対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくは100%同一性の配列またはその断片もしくは逆相補体を含むヌクレオチド配列を指す。本明細書で使用される用語「Up35-1」とは、配列番号13の配列に対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくは100%同一性の配列またはその断片もしくは逆相補体を含むヌクレオチド配列も指す。本明細書で使用される用語「Up35-1」とは、配列番号14の配列に対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくは100%同一性の配列またはその断片もしくは逆相補体を含むヌクレオチド配列も指す。本明細書で使用される用語「Up35-1」とは、配列番号15の配列に対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくは100%同一性の配列またはその断片もしくは逆相補体を含むヌクレオチド配列も指す。
本明細書で使用される用語「Up35-2」とは、配列番号12の配列に対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくは100%同一性の配列またはその断片もしくは逆相補体を含むヌクレオチド配列を指す。本明細書で使用される用語「Up35-2」とは、配列番号13の配列に対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくは100%同一性の配列またはその断片もしくは逆相補体を含むヌクレオチド配列も指す。本明細書で使用される用語「Up35-2」とは、配列番号16の配列に対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくは100%同一性の配列またはその断片もしくは逆相補体を含むヌクレオチド配列も指す。本明細書で使用される用語「Up35-2」とは、配列番号17の配列に対して少なくとも80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%もしくは100%同一性の配列またはその断片もしくは逆相補体を含むヌクレオチド配列も指す。
B.保存溶液
一部の実施形態では、本開示は、細胞試料中のDNAメチル化パターンを保存するための保存溶液を提供する。
一部の実施形態では、溶液は有機溶媒を含む。一部の実施形態では、有機溶媒は、メタノール、エタノール、イソプロパノール、またはクロロホルムのいずれか1つまたはその組合せである。一部の実施形態では、保存溶液はメタノールを含む。一部の実施形態では、保存溶液はエタノールを含む。一部の実施形態では、保存溶液はイソプロパノールを含む。一部の実施形態では、保存溶液はクロロホルムを含む。一部の実施形態では、保存溶液は水で希釈される。一部の実施形態では、保存溶液は、本明細書中に開示される有機溶媒のいずれかおよび水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、少なくとも30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または97%の有機溶媒を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、5%または3%未満の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、95%の有機溶媒および5%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約90%の有機溶媒および約10%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約85%の有機溶媒および約15%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約80%の有機溶媒および約20%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約75%の有機溶媒および約25%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約70%の有機溶媒および30%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約65%の有機溶媒および約35%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約60%の有機溶媒および約40%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約55%の有機溶媒および約45%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約50%の有機溶媒および約50%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約45%の有機溶媒および約55%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約40%の有機溶媒および約60%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約35%の有機溶媒および約65%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約30%の有機溶媒および約70%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約25%の有機溶媒および約75%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約20%の有機溶媒および約80%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約15%の有機溶媒および約85%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約10%の有機溶媒および約90%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、95%の有機溶媒および5%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約90%の有機溶媒および約10%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約85%の有機溶媒および約15%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約80%の有機溶媒および約20%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約75%の有機溶媒および約25%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約70%の有機溶媒および30%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約65%の有機溶媒および約35%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約60%の有機溶媒および約40%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約55%の有機溶媒および約45%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約50%の有機溶媒および約50%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約45%の有機溶媒および約55%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約40%の有機溶媒および約60%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約35%の有機溶媒および約65%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約30%の有機溶媒および約70%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約25%の有機溶媒および約75%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約20%の有機溶媒および約80%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約15%の有機溶媒および約85%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約10%の有機溶媒および約90%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、95%の有機溶媒および5%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約90%の有機溶媒および約10%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約85%の有機溶媒および約15%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約80%の有機溶媒および約20%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約75%の有機溶媒および約25%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約70%の有機溶媒および30%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約65%の有機溶媒および約35%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約60%の有機溶媒および約40%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約55%の有機溶媒および約45%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約50%の有機溶媒および約50%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約45%の有機溶媒および約55%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約40%の有機溶媒および約60%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約35%の有機溶媒および約65%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約30%の有機溶媒および約70%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約25%の有機溶媒および約75%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約20%の有機溶媒および約80%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約15%の有機溶媒および約85%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約10%の有機溶媒および約90%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、10~90%の有機溶媒を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、20~80%の有機溶媒を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、25~75%の有機溶媒を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、30~70%の有機溶媒を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、35~65%の有機溶媒を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、40~60%の有機溶媒を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、45~55%の有機溶媒を含む。
一部の実施形態では、保存溶液はメタノールを含む。一部の実施形態では、保存溶液はメタノールベースの緩衝剤である。一部の実施形態では、保存溶液は100%のメタノールを含む。一部の実施形態では、メタノールは過酸化物を含まない。一部の実施形態では、メタノールはPeroxide-Free/Sequencing methanol(Fisher BioReagents)である。一部の実施形態では、メタノールは超純水メタノールである。一部の実施形態では、保存溶液は、メタノールと別の液体の混合物を含む。一部の実施形態では、他の液体は水である。一部の実施形態では、保存溶液は、少なくとも30%、35%、40%、45%、50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、または97%のメタノールを含む。一部の実施形態では、保存溶液は、70%、65%、60%、55%、50%、45%、40%、35%、30%、25%、20%、15%、10%、5%、または3%未満の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は95%のメタノールおよび5%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約90%のメタノールおよび約10%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約85%のメタノールおよび約15%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約80%のメタノールおよび約20%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約75%のメタノールおよび約25%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約70%のメタノールおよび30%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約65%のメタノールおよび約35%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約60%のメタノールおよび約40%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約55%のメタノールおよび約45%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約50%のメタノールおよび約50%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約45%のメタノールおよび約55%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約40%のメタノールおよび約60%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約35%のメタノールおよび約65%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約30%のメタノールおよび約70%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約25%のメタノールおよび約75%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約20%のメタノールおよび約80%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約15%のメタノールおよび約85%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、約10%のメタノールおよび約90%の水を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、95%のメタノールおよび5%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約90%のメタノールおよび約10%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約85%のメタノールおよび約15%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約80%のメタノールおよび約20%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約75%のメタノールおよび約25%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約70%のメタノールおよび30%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約65%のメタノールおよび約35%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約60%のメタノールおよび約40%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約55%のメタノールおよび約45%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約50%のメタノールおよび約50%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約45%のメタノールおよび約55%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約40%のメタノールおよび約60%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約35%のメタノールおよび約65%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約30%のメタノールおよび約70%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約25%のメタノールおよび約75%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約20%のメタノールおよび約80%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約15%のメタノールおよび約85%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、約10%のメタノールおよび約90%の水から本質的になる。一部の実施形態では、保存溶液は、95%のメタノールおよび5%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約90%のメタノールおよび約10%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約85%のメタノールおよび約15%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約80%のメタノールおよび約20%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約75%のメタノールおよび約25%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約70%のメタノールおよび30%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約65%のメタノールおよび約35%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約60%のメタノールおよび約40%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約55%のメタノールおよび約45%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約50%のメタノールおよび約50%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約45%のメタノールおよび約55%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約40%のメタノールおよび約60%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約35%のメタノールおよび約65%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約30%のメタノールおよび約70%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約25%のメタノールおよび約75%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約20%のメタノールおよび約80%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約15%のメタノールおよび約85%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は、約10%のメタノールおよび約90%の水からなる。一部の実施形態では、保存溶液は10~90%のメタノールを含む。一部の実施形態では、保存溶液は20~80%のメタノールを含む。一部の実施形態では、保存溶液は25~75%のメタノールを含む。一部の実施形態では、保存溶液は30~70%のメタノールを含む。一部の実施形態では、保存溶液は35~65%のメタノールを含む。一部の実施形態では、保存溶液は40~60%のメタノールを含む。一部の実施形態では、保存溶液は45~55%のメタノールを含む。一部の実施形態では、水は蒸留によって精製されている。一部の実施形態では、水は限外濾過によって精製されている。一部の実施形態では、水は逆浸透によって精製されている。一部の実施形態では、水はDNaseおよび/またはDNase活性を有さない。一部の実施形態では、水はRNaseおよび/またはRNase活性を有さない。一部の実施形態では、水はUltraPure(商標) DNase/RNase-Free Distilled Water(ThermoFischer Invitrogen)である。
一部の実施形態では、保存溶液はDNA/RNA Shield(登録商標)(Zymo Research)を含む。一部の実施形態では、保存溶液は、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または100%のDNA/RNA Shield(登録商標)を含む。
一部の実施形態では、保存溶液は洗浄剤を含む。一部の実施形態では、保存溶液はカオトロピック試薬を含む。一部の実施形態では、カオトロピック試薬は尿素を含む。一部の実施形態では、カオトロピック試薬はグアニジンである。
一部の実施形態では、保存溶液は金属イオン(例えば、カルシウム、鉄、マグネシウム、または亜鉛)を含まない。一部の実施形態では、保存溶液はカルシウムを含まない。一部の実施形態では、保存溶液はマグネシウムを含まない。一部の実施形態では、保存溶液は亜鉛を含まない。一部の実施形態では、保存溶液は鉄を含まない。
一部の実施形態では、保存溶液は中性pHである。一部の実施形態では、保存溶液は酸性pHではない。一部の実施形態では、保存溶液は5~9の間のpHである。一部の実施形態では、保存溶液は5.5を超えるpHを有する。一部の実施形態では、保存溶液は6~9の間のpHである。一部の実施形態では、保存溶液は6~8の間のpHである。一部の実施形態では、保存溶液は6.2~7.8の間のpHである。一部の実施形態では、保存溶液は6.5~7.5の間のpHである。一部の実施形態では、保存溶液は6.8~7.2の間のpHである。一部の実施形態では、pHは7.0である。一部の実施形態では、保存溶液は生理学的pHである。
一部の実施形態では、保存溶液は過酸化物を含まない。一部の実施形態では、保存溶液は、0.1%、0.05%、0.01%、0.005%または0.001%未満の過酸化物を含む。
一部の実施形態では、本明細書中に開示される保存溶液のいずれかは、生体試料中の標的DNA配列/標的遺伝子におけるメチル化パターンを、室温(23℃)で、少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存することが可能である。一部の実施形態では、本明細書中に開示される保存溶液のいずれかは、生体試料中の標的DNA配列/標的遺伝子におけるDNAメチル化パターンを、4℃で、少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存することが可能である。一部の実施形態では、本明細書中に開示される保存溶液のいずれかは、生体試料中の標的DNA配列/標的遺伝子におけるDNAメチル化パターンを、-10℃で、少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存することが可能である。
一部の実施形態では、本明細書中に開示される保存溶液のいずれかは、対象から得た生体試料中の標的DNA配列/標的遺伝子におけるDNAメチル化パターンを保存する。一部の実施形態では、生体試料中の標的DNA配列/標的遺伝子の複製の少なくとも75%、80%、85%、90%、95%または100%の標的DNA配列/標的遺伝子において保存されたメチル化パターンは、参照標的DNA配列と関連するメチル化パターン(例えば、参照の差次的にメチル化されたドメイン)と比べた場合、本明細書中に開示される保存溶液のいずれか中で、一定期間(例えば、21日間)後に、同じかまたはほとんど同じメチル化パターンを有する。一部の実施形態では、一定期間保存溶液中に保存される標的DNA配列/標的遺伝子は、一定期間(例えば、21日間)保存溶液中に保存されていたDNA分子の標的配列が参照標的DNA配列のメチル化パターン(例えば、参照の差次的にメチル化されたドメイン)と少なくとも75%、80%、85%、90%、95%、または100%同じであるメチル化パターンを有する場合、参照標的DNA分子のほとんど同じメチル化パターンを有すると考えられる。一部の実施形態では、参照標的DNA分子または参照標的DNA配列は、メチル化パターンが参照細胞(例えば、健康な対照細胞)に対して以前に決定されたDNA分子/配列である。一部の実施形態では、参照標的DNA分子または参照標的DNA配列は、メチル化パターンが、対象からの試料の単離後に試料中で決定されたDNA分子/配列である。一部の実施形態では、参照標的DNA配列のメチル化パターンは、対象から参照標的DNA配列を含む試料を得た後に、1時間、2時間、4時間、6時間、12時間、18時間、または1日を超える間の参照標的DNA配列の保存前に、決定される。好ましい実施形態では、参照標的DNA配列/分子は、保存される標的DNA配列/分子が比較される細胞型と同じ細胞型(例えば、食道新生物細胞)に由来する。
一部の実施形態では、保存溶液中に保存されたDNA分子の差次的にメチル化されたドメインのメチル化パターンは、参照DNA分子の参照の差次的にメチル化されたドメインにおいてメチル化されることが公知のCpGの少なくとも70%、75%、80%、85%、90%、95%、または100%が、一定期間(例えば、21日間)後に保存されたDNA分子の差次的にメチル化されたドメインにおいてメチル化されている場合に、保存されると考えられる。一部の実施形態では、本明細書中に開示される保存溶液のいずれか中で一定期間(例えば、21日間)保存された試料中のDNA分子の少なくとも50%、60%、70%、80%、90%、または100%が、保存されたメチル化パターンを有する。
C.標的遺伝子
一部の実施形態では、本明細書に記載されている保存溶液のいずれかを使用して、本明細書中に開示される標的遺伝子のいずれかのメチル化パターンを保存することができる。本明細書で使用される用語「標的遺伝子」は、特定の遺伝子、ならびにその相補体および/または断片と関連する全ての非コードおよびコード領域を含む。例えば、用語「標的遺伝子」は、いずれかの特定の遺伝子のコード領域の上流の調節配列を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、目的の特定の遺伝子(例えば、ビメンチンまたはCCNA1)のプロモーター、リプレッサー、エンハンサー、サイレンサー、イントロン、およびエクソンを含む。特定の実施形態では、標的遺伝子は、CpGアイランドが本発明者らのゲノム中の約半分の遺伝子の5’隣接領域またはプロモーター領域で顕著に表されるため、その標的遺伝子の5’隣接またはプロモーター領域を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子のメチル化パターンは、目的の特定の遺伝子の断片に対して、例えば、その標的遺伝子の5’隣接またはプロモーター領域の一部に対して決定されるにすぎない。特定の実施形態では、用語「標的遺伝子」とは、遺伝子の差次的にメチル化されたドメインを指す。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、ビメンチン、CCNA1、FER1L4、VAV3、DOCK10、ADCY1、BMP3、CD1D、ELMO1、ELOVL2、LRRC4、NDRG4、SFMBT2、ST8SIA1、TSPYL5、ZNF568、ZNF569、ZNF610、ZNF671、ZNF682、CDKN2A、DIO3、HUNK、Up35-1、Up35-2もしくはUp10、またはその断片および/もしくは相補体のいずれか1つまたは複数である。一部の実施形態では、標的遺伝子は、差次的メチル化を、例えば、これらに限定されないが、食道の異形成または新生物のような組織の異形成または新生物を識別または検出するために使用することができる遺伝子であってもよい。他のゲノムの遺伝子座の差次的にメチル化されたドメイン(DMR)の例を表1に表す:
Figure 2022535747000003
Figure 2022535747000004
一部の実施形態では、標的遺伝子は、表1に開示されるヌクレオチド配列のいずれかと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、またはそのいずれかの断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、ビメンチン遺伝子の少なくとも一部を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号1のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号2のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号3のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号4のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号5のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号18のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、米国特許第9,580,754号(その特許は参照により本明細書に完全に組み込まれている)に開示されるビメンチンヌクレオチド配列のいずれか1つのヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、Hg19座標:chr10:17,270,838~17,271,347に対応するヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるビメンチンヌクレオチド配列、またはそのいずれかの断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、Hg19座標:chr10:17,270,838~17,271,717に対応するヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるビメンチンヌクレオチド配列、またはそのいずれかの断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、Hg19座標:chr10:17271442~17271547に対応するヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるビメンチンヌクレオチド配列、またはそのいずれかの断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号5のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるビメンチンヌクレオチド配列、またはそのいずれかの断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、Hg19座標chr13:37005805~37006194に対応するヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるCCNA1ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、Hg19座標chr13:37005856~37006031に対応するヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるCCNA1ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号6のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるCCNA1ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号7のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるCCNA1ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号8のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるUp10ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号9のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるUp10ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号10のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるUp10ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は配列番号11のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるUp10ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号12のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるUp35-1ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号13のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるUp35-1ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号14のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるUp35-1ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号15のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるUp35-1ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号12のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるUp35-2ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号13のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるUp35-2ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号16のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるUp35-2ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号17のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるUp35-2ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号19のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるADCY1ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号20のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるBMP3ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号21のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるBMP3ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号22のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるCD1Dヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号23のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるCDKN2Aヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号24のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるCDKN2Aヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号25のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるDIO3ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号26のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるDOCK10ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号27のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるELMO1ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号28のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるELOVL2ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号29のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるFER1L4ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号30のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるHUNKヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号31のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるLRRC4ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号32のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるNDRG4ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号33のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるSFMBT2ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、列番号34のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるSFMBT2ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号35のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるSFMBT2ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号36のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるSFMBT2ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号37のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるST8S1A1ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号38のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるTSPYL5ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号39のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるVAV3ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号40のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるZNF568ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号41のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるZNF568ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号42のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるZNF569ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号43のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるZNF610ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号44のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるZNF671ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、標的遺伝子は、配列番号45のヌクレオチド配列と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるZNF682ヌクレオチド配列、またはその断片および/もしくは相補体を含む。
一部の実施形態では、本明細書中に開示される標的遺伝子断片のいずれかは、長さが少なくとも10、20、30、40、50、60、70、80、90、100、200、250、300、350、400、450、500、550、600、700、800、900、または1000ヌクレオチドである。特定の実施形態では、断片は、長さが少なくとも20ヌクレオチドである。一部の実施形態では、本明細書中に開示される標的遺伝子断片のいずれかは、長さが10~1000ヌクレオチドの間、10~500ヌクレオチドの間、10~250ヌクレオチドの間、10~200ヌクレオチドの間、10~150ヌクレオチドの間、10~100ヌクレオチドの間、10~50ヌクレオチドの間、10~25ヌクレオチドの間、10~20ヌクレオチドの間、25~50ヌクレオチドの間、50~75ヌクレオチドの間、25~100ヌクレオチドの間、50~100ヌクレオチドの間、50~150ヌクレオチドの間、100~200ヌクレオチドの間、50~250ヌクレオチドの間、または100~250ヌクレオチドの間である。
D.生体試料
一部の実施形態では、本明細書に記載されている保存溶液のいずれかは、本明細書中に開示される生体試料のいずれかを保存する際に使用するためのものである。試料は、事実上目的の任意の生体材料、例えば対象からとられる細胞の集合であってよい。例えば、試料は、対象からの体液試料、対象からの組織試料、対象からの固体もしくは半固体の試料、対象に由来する材料の一次細胞培養もしくは組織培養、細胞系からの細胞、または細胞もしくは組織培養からの培地もしくは他の細胞外材料、または異種移植(第2の対象、例えば免疫不全マウスにおいて培養された、第1の対象、例えばヒトからのがんの試料を意味する)であってよい。本明細書で用いる用語「試料」は、対象から直接的に得られる生体材料(一次試料と記載されることがある)、ならびに一次試料の任意の操作された形態または部分を包含するものである。試料は、生体材料を外因性液体と接触させ、接触させた生体材料の一部分を含有する洗浄液の生成をもたらすことによって得ることもできる。さらに、用語「試料」は、それが1つまたは複数の添加剤、例えば保存剤、キレーター、抗凝固因子等と混合された後の一次試料を包含するものである。一部の実施形態では、試料は、細胞擦過および/またはバルーンによって得られる。一部の実施形態では、試料は、対象の胃食道接合部から得られる。
ある特定の実施形態では、体液試料は血液試料である。この場合には、用語「試料」は、患者から直接的に得られる血液だけでなく、血液の分画、例えば血漿、血清、細胞分画(例えば、血小板、赤血球およびリンパ球)、タンパク質調製物、核酸調製物等も包含するものである。一部の実施形態では、体液は、胃に由来することができ、例えば、胃分泌、酸逆流または嘔吐であってよい。他の実施形態では、体液は、膵臓または膀胱によって分泌される液であってよい。他の実施形態では、体液は、唾液、唾または食道洗液であってよい。ある特定の実施形態では、組織試料は、胃腸管の粘膜からとられる生検である。他の実施形態では、組織試料は、例えば対象の食道からの擦過物である。
一部の実施形態では、生体試料は、胃腸管、気道消化管、気道、尿生殖器管、または体液のいずれかに由来する試料である。ある特定のこのような実施形態では、体液は、血液、尿、痰、唾液、便、胆汁、膵液、鼻汁、涙、精液、膣分泌物、脳脊髄液、胸膜液、腹水、胃液、心膜液、汗、リンパ液、嚢胞液、膵嚢胞液、滑液、関節液、月経液、子宮内膜洗浄液(endometrial washing)、胸部吸込物(breast aspirate)、または羊水のうちのいずれかである。一部の実施形態では、生体試料は、食道、胃、結腸、小腸、膵臓、肝臓、口腔、中咽頭、気管、気管支樹、肺、または乳房のいずれかに由来する試料である。
一部の実施形態では、生体試料は、対象由来の細胞、組織、または器官の少なくとも一部である。一部の実施形態では、試料は胃腸管由来の組織試料である。一部の実施形態では、試料は上部胃腸管由来の組織試料である。一部の実施形態では、試料は下部胃腸管由来の組織試料である。一部の実施形態では、試料は食道由来の細胞または組織試料である。一部の実施形態では、試料は胃由来の細胞または組織試料である。一部の実施形態では、試料は腸由来の細胞または組織試料である。一部の実施形態では、試料は結腸由来の細胞または組織試料である。
一部の実施形態では、試料は、以下の細胞型:膀胱(urinary bladder)、膵臓上皮、膵α細胞、膵β細胞、膵臓内皮、骨髄リンパ芽球、骨髄Bリンパ芽球、骨髄マクロファージ、骨髄赤芽球、骨髄樹状、骨髄脂肪細胞、骨髄骨細胞、骨髄軟骨細胞、前骨髄芽球、骨髄巨核芽球、膀胱(bladder)、脳Bリンパ球、脳神経膠、ニューロン、脳星状細胞、神経外胚葉、脳マクロファージ、脳ミクログリア、脳上皮、心筋細胞、皮質ニューロン、脳線維芽細胞、乳房上皮、結腸上皮、結腸Bリンパ球、食道上皮、乳腺上皮、乳腺筋上皮、乳腺線維芽細胞、結腸腸細胞、子宮頚部上皮、卵巣上皮、卵巣線維芽細胞、乳房管上皮、舌上皮、扁桃樹状、扁桃Bリンパ球、末梢血リンパ芽球、末梢血Tリンパ芽球、末梢血皮膚Tリンパ球、末梢血ナチュラルキラー、末梢血Bリンパ芽球、末梢血単球、末梢血骨髄芽球、末梢血単芽球、末梢血前骨髄芽球、末梢血マクロファージ、末梢血好塩基球、肝臓内皮、肝臓マスト、肝臓上皮、肝臓Bリンパ球、脾臓内皮、脾臓上皮、脾臓Bリンパ球、肝細胞、肝臓Alexander、肝臓線維芽細胞、肺上皮、気管支上皮、肺線維芽細胞、肺Bリンパ球、肺Schwann、肺扁平上皮、肺マクロファージ、肺骨芽細胞、神経内分泌、肺胞、胃上皮、および胃線維芽細胞のいずれか1つまたは複数の細胞を含む。
一部の実施形態では、試料は、1つまたは複数の新生細胞を含む。一部の実施形態では、試料は、1つまたは複数の異形成細胞を含む。一部の実施形態では、試料は、1つまたは複数のがん細胞を含む。一部の実施形態では、試料は、1つまたは複数のがん細胞を含み、がん細胞は、以下のがんのいずれか1つまたは複数に関連する:急性リンパ芽球性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病(AML)、副腎皮質癌腫、小児副腎皮質癌、AIDS関連がん、カポジ肉腫(軟部組織肉腫)、AIDS関連リンパ腫(リンパ腫)、CNS原発リンパ腫(リンパ腫)、肛門がん、虫垂がん、消化管カルチノイド腫瘍、星状細胞腫、脳がん、非定型奇形腫様/横紋筋肉腫様腫瘍、皮膚がん、基底細胞癌、胆管がん、膀胱がん、小児膀胱がん、骨がん、ユーイング肉腫および骨肉腫および悪性線維性組織球腫、脳腫瘍、乳がん、気管支腫瘍、バーキットリンパ腫、非ホジキンリンパ腫、カルチノイド腫瘍、噴門がん、CNS原発リンパ腫、子宮頸がん、胆管細胞癌、胆管がん、脊索腫、慢性リンパ球性白血病(CLL)、慢性骨髄性白血病(CML)、慢性骨髄増殖性腫瘍、結腸がん、結腸直腸がん、頭蓋咽頭腫、皮膚T細胞リンパ腫、非浸潤性乳管癌(DCIS)、子宮内膜がん、子宮がん、上衣腫、食道がん、鼻腔神経芽細胞腫、頭頚部がん、ユーイング肉腫、骨がん、頭蓋外胚細胞腫瘍、性腺外胚細胞腫瘍、眼のがん、小児眼内黒色腫、眼内黒色腫、網膜芽細胞腫、卵管がん、骨の線維性組織球腫、悪性腫瘍、および骨肉腫、胆嚢がん、胃がん、消化管カルチノイド腫瘍、卵巣がん、精巣がん、妊娠性絨毛性疾患、ヘアリー細胞白血病、頭頚部がん、心臓腫瘍、肝臓がん、ホジキンリンパ腫、下咽頭がん、眼内黒色腫、島細胞腫瘍、膵神経内分泌腫瘍、カポジ肉腫、軟部組織肉腫、腎がん、ランゲルハンス細胞組織球症、咽頭がん、白血病、口唇および口腔がん、肺がん(非小細胞および小細胞)、リンパ腫、男性乳がん、骨の悪性線維性組織球腫および骨肉腫。黒色腫、皮膚がん、メルケル細胞癌、中皮腫、転移性がん、潜在性原発の転移性扁平頚部がん、NUT遺伝子変化を有する正中線路癌、口腔がん(mouth cancer)、多発性内分泌腫瘍症候群、多発性骨髄腫/形質細胞腫瘍、菌状息肉腫、骨髄異形成症候群、骨髄異形成/骨髄増殖性腫瘍、骨髄性白血病(myelogenous leukemia)、慢性(CML)、骨髄性白血病(myeloid leukemia)、急性(AML)、骨髄増殖性腫瘍、鼻腔および副鼻腔がん、上咽頭がん、神経芽腫、非ホジキンリンパ腫、非小細胞肺がん、口腔がん、口唇および口腔がんならびに中咽頭がん、骨肉腫および骨の悪性線維性組織球腫、卵巣がん、膵臓がん、乳頭腫、傍神経節腫、副鼻腔および鼻腔がん、副甲状腺がん、陰茎がん、咽頭がん、褐色細胞腫、下垂体腫瘍、形質細胞腫瘍/多発性骨髄腫、胸膜肺芽腫、妊娠および乳がん、中枢神経系(CNS)原発リンパ腫、原発腹膜がん、前立腺がん、直腸がん、網膜芽細胞腫、横紋筋肉腫、唾液腺がん、肉腫、小児横紋筋肉腫、小児血管腫瘍、ユーイング肉腫、カポジ肉腫、骨肉腫、軟部組織肉腫、子宮肉腫、セザリー症候群、小細胞肺がん、小腸がん、軟部組織肉腫、皮膚の扁平細胞癌、潜在性原発の転移性扁平頚部がん、胃がん、T細胞リンパ腫、精巣がん、咽頭がん、上咽頭がん、中咽頭がん、下咽頭がん、胸腺腫および胸腺癌、甲状腺がん、腎盂および尿管の移行上皮がん、尿道がん、子宮がん、子宮内膜がん、子宮肉腫、膣がん、外陰がん、および/またはウィルムス腫瘍。特定の実施形態では、試料は、1つまたは複数の食道がん細胞を含む。一部の実施形態では、試料は、1つまたは複数の結腸がん細胞を含む。一部の実施形態では、試料は、1つまたは複数のバレット食道細胞を含む。
一部の実施形態では、試料は、本明細書中に開示される新生物のいずれか(例えば、食道腺癌)、本明細書中に開示されるがんのいずれか、または本明細書中に開示される異形成のいずれか(例えば、バレット食道)を有することが疑われる対象由来の細胞および/または組織を含む。この代わりに、対象はルーチンのスクリーニングを受けていてもよく、そのような異形成または新生物を有することが必ずしも疑われていなくてもよい。
対象は、一部の実施形態では、ヒト対象である。他の実施形態では、対象は非ヒト動物である。
ある特定の実施形態では、生体材料の別個の部分を得ることなく、生物体において本明細書に記載されるバイオマーカー(例えば、DNAメチル化またはタンパク質発現レベル)を直接的に検出することが可能であるかもしれない。このような場合には、用語「試料」は、検出工程に含まれる試薬またはデバイスと接触させた生体材料の部分を包含するものである。
ある特定の実施形態では、目的の標的遺伝子を含むDNAは、体液試料から得られる。体液の例は、血液、唾液、唾または食道洗液である。他の体液を使用することもできる。それらは対象から容易に得ることができ、複数の疾患についてスクリーニングするために使用することができるので、血液または血液由来の分画は特に有益であり得る。血液由来の分画は、血液、血清、血漿または他の分画を含むことができる。例えば、細胞分画は、5mlの全血を室温および重力の800倍で10分の間遠心分離することにより、「バフィーコート」(すなわち、白血球強化血液部分)として調製することができる。赤血球は最も急速に沈殿し、遠心管の中に一番下の分画として存在する。バフィーコートは、赤血球の上に薄いクリーム状の白色の層として存在する。血液の血漿部分は、バフィーコートの上の層を形成する。血液からの分画は、様々な他の方法で単離することもできる。1つの方法は、細胞の特定のサイズまたは密度について強化するために遠心分離で使用した勾配から1つまたは複数の分画をとることによる。
一部の実施形態では、DNAは試料から単離される。一部の実施形態では、用語「生体試料」または「試料」は、対象由来の細胞試料または組織試料または体液試料または便試料から単離されるDNAを指すために使用される。そのような試料からのDNAの単離の手順は、当業者に周知である。一般的に、そのようなDNA単離手順は、例えば、試料中に存在する任意の細胞の洗浄剤を使用した溶解を含む。細胞溶解の後、タンパク質は、一般的に様々なプロテアーゼを使用してDNAから取り出される。RNAは、RNaseを使用して取り出される。DNAは、次に一般的にフェノールで抽出され、アルコール中で沈殿させられ、水溶液に溶解される。
E.使用方法
一部の実施形態では、本開示は、本明細書中に開示される生体試料のいずれかにおいて、本明細書中に開示される標的遺伝子のいずれか(またはその断片)のDNAメチル化パターンを保存する方法を提供する。一部の実施形態では、本方法は、本明細書中に開示される生体試料のいずれかを、本明細書に記載されている保存溶液のいずれかに投与するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、本明細書中に開示される生体試料のいずれかを、本明細書に記載されている保存溶液のいずれかと混合するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、本明細書中に開示される生体試料のいずれかを、本明細書に記載されている保存溶液のいずれかで処置するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、本明細書中に開示される生体試料のいずれかを、本明細書に記載されている保存溶液のいずれか中で保存するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料を保存溶液中に、少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料を保存溶液中に、-30℃から50℃の範囲の温度で保存するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料を保存溶液中に、-20℃から40℃の範囲の温度で保存するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料を保存溶液中に、-10℃から30℃の範囲の温度で保存するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料を保存溶液中に、0℃から25℃の範囲の温度で保存するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料を保存溶液中に、4℃から25℃の範囲の温度で保存するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料を保存溶液中に、-10℃から10℃の範囲の温度で保存するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料を保存溶液中に、15℃から25℃の範囲の温度で保存するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料を保存溶液中に、室温で保存するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料を保存溶液中に、23℃で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料を保存溶液中に、40℃で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料を保存溶液中に、50℃で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料を保存溶液中に、4℃で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料を保存溶液中に、-10℃で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料を保存溶液中に、-30℃で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存するステップを含む。一部の実施形態では、本方法は、試料を保存溶液中に、-30℃から50℃の間の範囲の温度で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存するステップを含む。
一部の実施形態では、保存試料は、容器内に保存される。一部の実施形態では、容器はバイアルである。一部の実施形態では、容器はガラス製である。一部の実施形態では、容器はプラスチック製である。一部の実施形態では、容器はポリプロピレン製である。一部の実施形態では、容器はポリスチレン製である。一部の実施形態では、容器は、少なくとも5ml、10ml、15ml、20ml、25ml、30ml、35ml、40ml、50ml、75mlまたは100mlの体積を保持することが可能である。一部の実施形態では、容器は遠心バイアルである。一部の実施形態では、試料がバルーンによって収集される場合(例えば、食道試料を得る場合)、遠心バイアルは、バルーンおよびバイアルに添加された試料を完全に覆うことが可能である。一部の実施形態では、試料がバルーンによって収集される場合(例えば、食道試料を得る場合)、遠心バイアルは、60%~70%満たされたバルーンおよびバイアルに添加された試料を完全に覆うことが可能である。特定の実施形態では、遠心バイアルは、自立式の30mlポリプロピレン管(例えば、Evergreen Scientificを参照されたい)である。
一部の実施形態では、本開示は、本明細書中に開示される容器のいずれか、および本明細書中に開示される保存溶液のいずれかを含むキットを提供する。一部の実施形態では、キットは、容器および保存溶液を使用するための使用説明書をさらに含む。一部の実施形態では、キットは、対象から試料を得るための機器(例えば、バルーン)をさらに含む。特定の実施形態では、キットは、50:50のメタノール:水を含む保存溶液を含む。さらなる実施形態では、キットは、50:50のメタノール:水を含む保存溶液を含み、キットは、30mlのポリプロピレン遠心バイアルである容器をさらに含む。
一部の実施形態では、本明細書中に開示される試料のいずれかが、本明細書中に開示される保存溶液のいずれかを含む本明細書中に開示される容器のいずれかに添加されると、その後、容器はパッケージ内に配置される。一部の実施形態では、パッケージは封筒または箱である。一部の実施形態では、箱は段ボール箱である。一部の実施形態では、パッケージは宛名シールを含む。一部の実施形態では、箱は、試料を分析するために別の場所に輸送される。
一部の実施形態では、本明細書に記載されている保存溶液のいずれか中に保存された試料のいずれかは、本明細書中に開示される方法のいずれかにおいて使用することができる。一部の実施形態では、メチル化DNAを含む試料は、差次的にメチル化されたヌクレオチド配列を検出するためのアッセイにおいて使用することができる。ある特定の実施形態では、本出願は、差次的にメチル化されたヌクレオチド配列(例えば、ビメンチンおよび/またはCCNA1)を検出するためのアッセイを提供する。したがって、一部の実施形態では、差次的にメチル化されたヌクレオチド配列は、そのメチル化状態においては、本明細書に記載されている様々な方法および本出願の教示を考慮すれば当業者の視野の中に十分ある方法を使用した検出のための標的の役割をすることができる。
ある特定の態様では、メチル化ヌクレオチド配列(例えば、ビメンチンおよび/またはCCNA1)を検出するためのそのような方法は、メチル化C(すなわち、5mC)ではなく非メチル化Cを異なるヌクレオチド塩基に変換する化合物によるゲノムDNAの処理に基づく。1つのそのような化合物は、5mCではなくCをUに変換する亜硫酸水素ナトリウム(本明細書では単に「亜硫酸水素塩」とも呼ばれる)である。DNAの亜硫酸水素塩処理のための方法が、当技術分野で公知である(Hermanら、1996年、Proc Natl Acad Sci USA、93巻:9821~6頁;HermanおよびBaylin、1998年、Current Protocols in Human Genetics、N. E. A. Dracopoli編、John Wiley & Sons、2巻:10.6.1~10.6.10;米国特許第5,786,146号)。例示すると、非メチル化Cヌクレオチドを含有するDNA分子を亜硫酸水素ナトリウムで処理して化合物変換DNAになるとき、そのDNAの配列が変化する(C→U)。変換されたヌクレオチド配列におけるUの検出は、非メチル化Cを示す。
化合物変換ヌクレオチド配列に存在する異なるヌクレオチド塩基(例えば、U)は、様々な方法でその後検出することができる。特定の実施形態では、本開示は、「メチル化感受性PCR」(MSP)を使用して化合物変換DNA配列中のUを検出する方法を提供する(例えば、Hermanら、1996年、Proc. Natl. Acad. Sci. USA、93巻:9821~9826頁;米国特許第6,265,171号;米国特許第6,017,704号;米国特許第6,200,756号を参照)。MSPでは、DNAの中のCpGジヌクレオチドにおけるC塩基がメチル化されるならば、1セットのプライマー(すなわち、フォワードおよびリバースプライマーを含む)が化合物変換鋳型配列を増幅する。このプライマーセットは、「メチル化特異的プライマー」と呼ばれる。5’隣接配列の中のCpGジヌクレオチドにおけるC塩基がメチル化されないならば、別のプライマーセットが化合物変換鋳型配列を増幅する。このプライマーセットは、「非メチル化特異的プライマー」と呼ばれる。
MSPでは、反応は、対象の試料からの化合物変換DNAを使用する。メチル化DNAのためのアッセイでは、メチル化特異的プライマーが使用される。DNAの標的配列のCpGジヌクレオチドの中のCがメチル化される場合には、ポリメラーゼの存在下でメチル化特異的プライマーが化合物変換鋳型配列を増幅し、MSP生成物が生成される。DNAの標的配列のCpGジヌクレオチドの中のCがメチル化されない場合には、ポリメラーゼの存在下でメチル化特異的プライマーは化合物変換鋳型配列を増幅せず、MSP生成物は生成されない。一部の実施形態では、本明細書に開示される亜硫酸水素塩で変換されたメチル化配列のいずれも、特定の適応症のためのマーカーとして使用される。
一部の実施形態では、非メチル化DNAの検出のために対照反応を実行することも、有益である。反応は、対象の試料からの化合物変換DNAを使用し、非メチル化特異的プライマーが使用される。DNAの標的配列のCpGジヌクレオチドの中のCがメチル化されない場合には、ポリメラーゼの存在下で非メチル化特異的プライマーが化合物変換鋳型配列を増幅し、MSP生成物が生成される。DNAの標的配列のCpGジヌクレオチドの中のCがメチル化される場合には、ポリメラーゼの存在下で非メチル化特異的プライマーは化合物変換鋳型配列を増幅せず、MSP生成物は生成されない。生体試料は、メチル化特異的プライマーによるシグナルを生成する新生物細胞と、非メチル化特異的プライマーによるシグナルを生成する正常な細胞性エレメントの両方の混合物をしばしば含有することに留意する。非メチル化特異的シグナルは対照反応としてしばしば有用であるが、この場合、メチル化特異的プライマーを使用した反応に由来する陽性シグナルによって示される通りに新生物の不在を暗示していない。
MSP反応のためのプライマーは、化合物変換鋳型配列に由来する。本明細書において、「由来する」は、プライマーの配列が、MSP反応においてプライマーが化合物変換鋳型配列を増幅するように選択されることを意味する。各プライマーは、長さが少なくとも8ヌクレオチドである一本鎖DNA断片を含む。一部の実施形態では、プライマーは長さが50ヌクレオチド未満であり、または、一部の実施形態では、長さが15から35ヌクレオチドである。化合物変換鋳型配列は、亜硫酸水素ナトリウムで処理される二本鎖DNAのワトソン鎖またはクリック鎖であってよいので、プライマー配列はワトソンまたはクリックの化合物変換鋳型配列のいずれがMSPにおいて増幅させるために選択されるかに依存する。ワトソンまたはクリック鎖のいずれかを、増幅させるために選択することができる。
化合物変換鋳型配列、したがってMSP反応の生成物は、一部の実施形態では、長さが20から3000ヌクレオチドの間である。他の実施形態では、MSP反応の生成物は、長さが20から200ヌクレオチドの間である。他の実施形態では、MSP反応の生成物は、長さが20から100ヌクレオチドの間である。他の実施形態では、MSP反応の生成物は、長さが30から200ヌクレオチドの間である。他の実施形態では、MSP反応の生成物は、長さが50から1000ヌクレオチドの間である。他の実施形態では、MSP反応の生成物は、長さが50から100ヌクレオチドの間である。他の実施形態では、MSP反応の生成物は、長さが50から200ヌクレオチドの間である。他の実施形態では、MSP反応の生成物は、長さが50から500ヌクレオチドの間である。他の実施形態では、MSP反応の生成物は、長さが80から150ヌクレオチドの間である。一部の実施形態では、MSP反応の生成物は、長さが少なくとも20、30、40、50、60、70、80、90、100、110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240または250ヌクレオチドである。一部の実施形態では、メチル化特異的プライマーは、非メチル化特異的プライマーによって生成されたMSP生成物と異なる長さのMSP生成物をもたらす。
MSP生成物が反応アッセイにおいて生成されたかどうか判定するために、様々な方法を使用することができる。MSP生成物が反応において生成されたかどうか判定する1つの方法は、アガロースゲル電気泳動によって反応の一部を分析することである。例えば、0.6から2.0%のアガロースの水平アガロースゲルを作製し、MSP反応混合物の一部を、アガロースゲルを通して電気泳動にかける。電気泳動の後、アガロースゲルを臭化エチジウムで染色する。紫外線で照射の間にゲルを眺めるとき、MSP生成物は可視的である。標準化サイズのマーカーとの比較によって、MSP生成物が正しい予想サイズであるかどうか判定される。
生成物がMSP反応において作製されるかどうか判定するために、他の方法を使用することができる。1つのそのような方法は、「リアルタイムPCR」と呼ばれる。リアルタイムPCRは、蛍光計(すなわち、蛍光を測定する機器)を組み込むサーマルサイクラー(すなわち、PCR反応が起こるために必要な温度変化を提供する機器)を利用する。リアルタイムPCR反応混合物は、生成物へのその組込みを数量化することができ、その数量化が鋳型におけるその配列のコピー数を示す試薬も含有する。1つのそのような試薬は、二本鎖DNAに優先的に結合し、その蛍光が二本鎖DNAの結合によって大いに強化される、SYBRグリーンI(Molecular Probes,Inc.;Eugene、Oregon)と呼ばれる蛍光色素である。PCR反応をSYBRグリーンIの存在下で実行するとき、結果として生じるDNA生成物はSYBRグリーンIおよび蛍光に結合する。蛍光が検出され、蛍光計で数量化される。そのような技術は、PCR反応における生成物の量の数量化のために特に有益である。さらに、PCR反応からの生成物は、TaqManプローブおよび分子ビーコンを含む生成物にハイブリダイズする様々なプローブを用いて、「リアルタイムPCR」において定量化することができる。定量化は絶対ベースであってよいか、または構成的にメチル化されたDNA標準に相対的であってよいか、または非メチル化DNA標準に相対的であってもよい。1つの場合には、メチル化由来生成物対非メチル化由来生成物の比を構築することができる。
本開示によるDNAのメチル化を検出するための方法はMSPに限定されず、DNAメチル化を検出するための任意のアッセイを包含することができる。DNAのメチル化を検出する別の例示的方法は、「メチル化感受性」制限エンドヌクレアーゼを使用することによる。そのような方法は、対象から単離されたゲノムDNAをメチル化感受性の制限エンドヌクレアーゼで処理し、制限エンドヌクレアーゼ処理DNAを次にPCR反応における鋳型として使用することを含む。本明細書では、認識配列の中のC塩基がメチル化されていないならば、メチル化感受性の制限エンドヌクレアーゼはDNAの中の特異的配列を認識し、切断する。制限エンドヌクレアーゼの認識配列の中のC塩基がメチル化されているならば、DNAは切断されない。そのようなメチル化感受性の制限エンドヌクレアーゼの例には、HpaII、SmaI、SacII、EagI、BstUIおよびBssHIIが限定されずに含まれる。この技術では、メチル化感受性の制限エンドヌクレアーゼのための認識配列は、鋳型DNAの中の、PCR反応のために使用されるフォワードおよびリバースプライマーの間に位置する。メチル化感受性の制限エンドヌクレアーゼ認識配列の中のC塩基がメチル化されていない場合には、エンドヌクレアーゼはDNA鋳型を切断し、DNAがPCR反応において鋳型として使用されるときにPCR生成物は形成されない。メチル化感受性の制限エンドヌクレアーゼ認識配列の中のC塩基がメチル化される場合には、エンドヌクレアーゼはDNA鋳型を切断せず、DNAがPCR反応において鋳型として使用されるときにPCR生成物が形成される。したがって、C塩基のメチル化は、PCR生成物の不在または存在によって判定することができる(Kaneら、1997年、Cancer Res、57巻:808~11頁)。特定の実施形態では、この技術において、亜硫酸水素ナトリウムは使用されない。
DNAのメチル化を検出するさらに別の例示的方法は、改変MSPと呼ばれ、この方法は、化合物変換鋳型配列がCpGジヌクレオチドまたはUpGジヌクレオチドを含有するかどうかによって、MSP反応の生成物が制限エンドヌクレアーゼによる消化に感受性であるように設計され、選択されるプライマーを利用する。
DNAのメチル化を検出するためのさらに他の方法には、MS-SnuPE方法が含まれる。この方法は、化合物変換鋳型がCpGジヌクレオチドまたはUpGジヌクレオチドを含有するかどうかによって使用されるプライマーが生成物を生成する、プライマー伸長反応における鋳型として化合物変換DNAを使用する(例えば、Gonzalgoら、1997年、Nucleic Acids Res.、25巻:2529~31頁を参照)。
DNAのメチル化を検出する別の例示的な方法は、COBRA(すなわち、組み合わせた亜硫酸水素塩制限分析)と呼ばれる。この方法はDNAメチル化検出のために日常的に使用され、当技術分野で周知である(例えば、Xiongら、1997年、Nucleic Acids Res、25巻:2532~4頁を参照)。この技術では、認識配列の中のC塩基がメチル化されているならば、メチル化感受性の制限エンドヌクレアーゼはDNAの中の特異的配列を認識し、切断する。制限エンドヌクレアーゼの認識配列の中のC塩基がメチル化されていないならば、DNAは切断されない。一部の実施形態では、本方法はメチル化感受性の制限エンドヌクレアーゼを利用する。
DNAのメチル化を検出する別の例示的な方法は、メチル化鋳型に由来する配列にハイブリダイズするプローブを含むアレイへの、化合物変換DNAのハイブリダイゼーションを必要とする。
DNAのメチル化を検出する別の例示的な方法は、メチル化DNAに結合する抗体またはメチル化DNAに結合する他のタンパク質によるメチル化DNAの沈殿、および、次に、沈殿中のDNA配列の検出を含む。DNAの検出は、PCRに基づく方法によって、アレイへのハイブリダイゼーションによって、または当業者に公知である他の方法によって実行することができる。
DNAのメチル化を検出する別の例示的方法は、亜硫酸水素塩で変換されたDNAに関して実行される定量的対立遺伝子特異的リアルタイム標的およびシグナル増幅(QuARTS)(例えば、Zou et al., 2012, Clin. Chem., 58:375-83を参照されたい)によるものである。
DNAのメチル化を検出する別の例示的方法は、メチル化によって改変されたDNA塩基を直接的に検出することができる単一分子リアルタイムシーケンシング(SMRT)およびDNAのナノポアベースのシーケンシング(例えば、Beaulerier et al., Nat Rev Genet, 2019, 20:157-172.を参照されたい)によるものである。SMRTは、一部の例では、Pacific Biosciences(PacBio)によって製造された機器(例えば、https://www.pacb.com/smrt-science/smrt-sequencing/epigenetics/を参照されたい)で実行することができる。
メチル化DNAを検出する別の例示的な方法は、メチル化および非メチル化鋳型に由来する変換されたDNAを増幅するメチル化に無関係なPCRプライマーを使用した、亜硫酸水素塩で変換されたDNAの標的領域の増幅を含む亜硫酸水素塩配列決定である。メチル化に無関係なプライマーは、メチル化に無関係でありかつ亜硫酸水素塩に特異的であるように、すなわち亜硫酸水素塩で変換された標的DNAだけを増幅し、非変換標的配列を増幅しないように、しばしば設計される。一部の実施形態では、増幅されたDNAは、次に、元の鋳型の中の各シトシン塩基を、メチル化の存在(シトシンの保持)またはメチル化の不在(チミジンへの変換)について各DNA配列リードの中で評価することを可能にする次世代配列決定方法によって特徴付けることができる。チミジンに変換されることに対してシトシンがシトシンとして保存されるDNAリードのパーセントによって、元の鋳型における各シトシン塩基のメチル化のパーセントを次に計算することができる。同様に、個々のDNAリードにおいて領域をメチル化または非メチル化として評価するための規則を判定し(すなわち、領域を「メチル化された」に分類する領域中のメチル化のためのカットオフを判定し)、次に、その領域がメチル化されたことが認められるDNAリードのパーセントを判定することによって、目的領域にわたるメチル化のパーセントを評価することができる。
ある特定の実施形態では、本開示は、化合物変換鋳型配列がCpGジヌクレオチドまたはUpGジヌクレオチドを含有するかを判定するために、MSP反応からもたらされる生成物を直接的に配列決定することを含む方法を提供する。PCR生成物を直接的に配列決定することなどの分子生物学技術は、当技術分野で周知である。
一部の実施形態では、DNAのメチル化は、全DNAの百分率として測定することができる。高レベルのメチル化は、1~100%のメチル化、例えば、1%、10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または100%のメチル化であってよい。低レベルのメチル化は、0%~0.99%のメチル化、例えば、0%、0.1%、0.5%、0.6%、0.7%、0.8%、0.9%であってよい。少なくとも一部の正常組織、例えば、正常な食道試料は、いかなる検出可能なメチル化も有しないかもしれない。
一部の実施形態では、本明細書中に開示される保存溶液のいずれか中で保存されたメチル化DNAは、例えば、腫瘍サプレッサー遺伝子として機能することができるポリペプチドをコードしてもよい。したがって、本出願は、試料中のそのようなポリペプチドを検出するための方法をさらに提供する。一部の実施形態では、本開示は、患者が疾患状態を有するかまたは有しないかを判定するためにそのようなポリペプチドをアッセイすることによる検出方法を提供する。さらに、そのような疾患状態は、そのようなポリペプチドの低下したレベルによって特徴付けることができる。ある特定の実施形態では、本開示は、そのようなポリペプチドを検出することによって患者ががんを有する可能性があるかまたはないかを判定するための方法を提供する。さらなる実施形態では、本開示は、患者が再発を起こしているかどうかを判定するための、または患者のがんが処置に応答しているかどうかを判定するための方法を提供する。
必要に応じて、そのような方法は、試料中のタンパク質の定量的測定を得ることを含む。この明細書を考慮すると、当業者は、タンパク質の存在を検出し、必要に応じて定量化するために用いることができる広範囲の技術を認識する。一部の実施形態では、タンパク質は抗体で検出される。多くの実施形態では、抗体に基づく検出アッセイは、対応するエピトープを有するタンパク質に抗体が結合する機会を有するように、試料および抗体を接触させることを含む。多くの実施形態では、抗体に基づく検出アッセイは、抗体-エピトープ複合体の存在を検出し、それによって対応するエピトープを有するタンパク質の存在の検出を達成するための系も一般的に含む。抗体は、酵素結合免疫吸着検定法(ELISA)、免疫沈降、ウエスタンブロットを含む、様々な検出技術において使用することができる。タンパク質を同定するための抗体非依存性技術を用いることもできる。例えば、質量分析は、特に液体クロマトグラフィーと一緒に、試料中の多数のタンパク質の検出および数量化を許す。タンパク質を同定するために二次元ゲル電気泳動を使用することもでき、質量分析または他の検出技術、例えばN末端タンパク質配列決定と併用することができる。目的のタンパク質のための特異的結合を有するRNAアプタマーを生成して、検出試薬として使用することもできる。試料は、用いる検出系と一貫している方法で一般的に調製するべきである。例えば、タンパク質検出系において使用される試料は、プロテアーゼの不在下で一般的に調製するべきである。同様に、核酸検出系において使用される試料は、ヌクレアーゼの不在下で一般的に調製するべきである。多くの場合には、抗体に基づく検出系で使用するための試料は、実質的な調製ステップに付されない。例えば、唾液および血液がそうであるように、尿を直接的に使用することができるが、ある特定の実施形態では、血液は、血漿および血清などの分画に分離される。
ある特定の実施形態では、本開示の方法は、本明細書に開示される保存溶液のいずれかにおいて保存される試料のいずれかにおいて、mRNAなどの発現される核酸の存在を検出することを含む。必要に応じて、本方法は、試料中の発現される核酸の定量的測定を得ることを含む。この明細書を考慮すると、当業者は、核酸の存在を検出し、必要に応じて定量化するために用いることができる広範囲の技術を認識する。核酸検出系は、試料の精製された核酸分画を調製し、その試料を直接検出アッセイまたは増幅工程とそれに続く検出アッセイに付すことを一般的に含む。増幅は、例えば、ポリメラーゼ連鎖反応(PCR)、逆転写酵素(RT)および共役RT-PCRによって達成することができる。核酸の検出は、目的の核酸にハイブリダイズするプローブによって精製された核酸分画を探索することによって一般的に達成され、多くの場合には、検出は増幅を同様に含む。ノーザンブロット、ドットブロット、マイクロアレイ、定量的PCRおよび定量的RT-PCRの全ては、試料中の核酸を検出するための周知の方法である。
ある特定の実施形態では、本開示は、本明細書中に開示される保存試料のいずれか中で保存された試料のいずれかに由来する核酸のいずれかに特異的に結合する核酸プローブを提供する。一部の実施形態では、本開示は、本明細書中に開示される保存試料のいずれか中で保存された試料のいずれかに由来するDNA(必要に応じて、亜硫酸水素塩などの試薬で前処理されてもよい)から増幅された核酸に特異的に結合する核酸プローブを提供する。そのようなプローブは、例えば、蛍光性部分、放射性核種、酵素または親和性タグ、例えばビオチン部分で標識されてもよい。例えば、TaqMan(登録商標)系は、プローブが溶液中に遊離しているときに蛍光性シグナルがクエンチされ、プローブがより大きな核酸に組み込まれるときに明るいような方法で標識される核酸プローブを用いる。
がんを検出および/または診断するために、メチル化DNA(例えば、本明細書に記載されている保存溶液のいずれか中で保存されたメチル化DNA)、またはメチル化DNAのアンプリコン(または、例えば、亜硫酸水素塩で前処理されたDNAのアンプリコン)に向けられるモノクローナル抗体を使用した免疫シンチグラフィを使用することができる。例えば、99テクネチウム、111インジウム、125ヨウ素で標識されたメチル化された標的遺伝子(またはその亜硫酸水素塩で変換されたアンプリコン)に対するモノクローナル抗体を、そのような画像化のために効果的に使用することができる。当業者に明らかであるように、投与される放射性同位体の量は放射性同位体に依存する。当業者は、活性部分として使用される所与の放射性核種の比活性およびエネルギーに基づいて、投与される画像化剤の量を容易に製剤化することができる。一般的に、画像化剤の1用量につき0.1~100ミリキューリー、1~10ミリキューリーまたはしばしば2~5ミリキューリーが投与される。したがって、放射性部分にコンジュゲートされる標的化部分を含む画像化剤として有益な本発明による組成物は、0.1~100ミリキューリー、一部の実施形態では1~10ミリキューリー、一部の実施形態では2~5ミリキューリー、一部の実施形態では1~5ミリキューリーを含む。
一部の実施形態では、本開示は、本明細書に開示される標的遺伝子、またはその断片もしくは相補体のいずれかのメチル化状態を検出するのに有益なデバイスを提供する。一部の実施形態では、本開示は、本明細書に開示される標的遺伝子、またはその断片もしくは相補体のメチル化状態を検出するのに有益な構成要素を含むキットを提供する。一部の実施形態では、キットは、対象から食道試料を収集するための嚥下可能なバルーンを含む。一部の実施形態では、キットは、本明細書に完全に組み込まれる、公開された米国出願2016/317132に開示される嚥下可能なバルーンデバイスのいずれかを含む。一部の実施形態では、本開示は、本明細書に記載される標的遺伝子のいずれかを増幅するためのプライマー、および本明細書に開示される方法のいずれかを実行するための説明書を含むキットを提供する。一部の実施形態では、キットは亜硫酸水素塩をさらに含む。一部の実施形態では、キットは、対象から試料を収集するのに好適な物体をさらに含む(例えば、ブラシおよびまたはバルーン)。一部の実施形態では、本開示は、本明細書に開示される治療剤のいずれか、および本明細書に開示される治療方法のいずれかを実行するための説明書を含むキットを提供する。
様々なアッセイフォーマットを使用することができるが、本開示に照らして、本明細書に明示的に記載されないものが、それにもかかわらず当技術分野の通常の技術の範囲内にあると考えられる。アッセイフォーマットは、そのような状態をタンパク質発現レベル、ヌクレオチド配列のメチル化状態、腫瘍抑制活性で近似させることができ、多くの異なる形態で生成することができる。多くの実施形態では、本開示は、無細胞系を含むアッセイおよびインタクトな細胞を利用する細胞に基づくアッセイを提供する。
一部の実施形態では、本開示は、対象からの試料中の標的遺伝子が参照標的遺伝子よりもメチル化されているかどうかを判定することによって、新生物(例えば、食道がん)または異形成(例えば、バレット食道)を有する対象を診断する方法を提供する。一部の実施形態では、対象は、標的遺伝子が参照標的遺伝子と比較して、少なくとも20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または100%多くメチル化されている場合、新生物または異形成を有することが判定される。一部の実施形態では、参照標的遺伝子は、健康な対照対象に由来する。
一部の実施形態では、本開示は、内視鏡などの処置または診断手法を受ける対象を選択するための方法を提供する。一部の実施形態では、本開示は、食道異形成(例えば、バレット食道)または新生物(例えば、食道がん)を保有するリスクの増加した対象を同定することによって、内視鏡を受ける対象を選択するための方法を提供する。
診断に加えて、異形成または新生物(例えば、上部胃腸管の)を有することが知られていない対象からの試料中のマーカーのアッセイは、対象にとって予後診断であり得る(すなわち、疾患の可能な経過を示す)。実例を示すと、上部胃腸管の異形成または新生物を起こす素因を有する対象は、メチル化ヌクレオチド配列を有する可能性がある。対象からの試料中のメチル化された標的遺伝子(例えば、ビメンチンおよび/またはCCNA1)のアッセイは、例えば対象の上部胃腸管の新生物または異形成に対して特に有効である特定の療法または複数の療法を選択するために、または有効でない可能性がある療法を除外するために使用することもできる。
がんを有するかまたは有していたことが知られている対象からの試料中のメチル化された標的遺伝子(例えば、ビメンチンおよび/またはCCNA1)のアッセイも、有益である。例えば、本方法は、ある特定の対象のために療法が有効であるかどうかを同定するために使用することができる。1つまたは複数の試料を以下の療法の前におよびその後に同じ対象からとり、本明細書中に開示される保存溶液のいずれか中に保存し、標的遺伝子のメチル化パターンをアッセイする。療法の前にとられた試料において標的遺伝子がメチル化されており、療法の後に存在しない(または、より低いレベルである)との知見は、療法が有効で、変更する必要がないことを示している可能性がある。療法の前にとられた試料および療法の後にとられた試料において標的遺伝子がメチル化されている場合には、対象においてがんが低減される可能性を増加させるために療法を変更することが望ましいかもしれない。したがって、本方法は、療法への患者の応答を判定するために使用される、より侵襲性の手法を実行する必要性を不要にすることができる。
進行がん患者では、療法の後にがんは頻繁に再発する。この場合および他の場合には、本発明のアッセイは、本明細書中に開示される標的遺伝子のいずれかに位置する遺伝子のサイレンシングに関連するがんの状態を経時的にモニタリングするのに有益である。一部の実施形態では、がんが進行している対象では、第1の試料をとるときに一部または全ての試料においてDNAメチル化がなく、その後、第2の試料をとるときに1つまたは複数の試料において出現することがある。一部の実施形態では、がんが退行している対象では、第1の試料をとるときにDNAメチル化が1つまたはいくつかの試料に存在し、その後、第2の試料をとるときにこれらの試料の一部または全部において存在しないことがある。
例示
本発明をここで一般的に説明したが、さらに以下の実施例を参照してより容易に理解される。しかしながらこのような実施例は、本発明のある特定の態様および実施形態を単に例示するために記載され、本発明を限定するものではない。
(実施例1)
バレット食道およびバレット関連新生物において差次的なメチル化を示すことが実証され、それぞれビメンチンおよびCCNA1ゲノム領域に対してマッピングした(Moinova et al., Science translational medicine, 2018;10(424), PMCID: PMC5789768)2つのゲノム領域にわたる亜硫酸水素塩配列決定によってアッセイしたように、DNAメチル化パターンを保存するための異なる液体培地の特性を調べた。DNAメチル化のパーセントを、Moinova et al.に記載されているように、ビメンチンの差次的にメチル化された領域内の10個のCpG部位のうちの8個以上においてシトシンメチル化を実証したか、またはCCNA1の差次的にメチル化された領域内の21個のCpG部位のうちの16個以上においてシトシンメチル化を実証した個々のDNA配列リードのパーセントとして評価した。この研究を可能にするために、これらの2つのゲノム遺伝子座における異常なメチル化に関して、完全にメチル化されているか(H1975)またはメチル化されていない(SKGT4)ことが以前に特徴付けられた2つのがん細胞株に由来する細胞の混合物を調製した。
完全にメチル化された細胞株に由来する1%の細胞とメチル化されていない細胞株に由来する99%の細胞のマスター混合物をペレット化させ、異なる二連のアリコートを以下の項目によって処理した:
a)室温での100%メタノールの添加(「100%MeOH」と表示する)。過酸化物を含まないメタノール溶液を使用するために選択した(Fisher、カタログ番号BP1105-4、0.001%未満またはそれに等しい過酸化物を含む);
b)室温での50%のメタノールと50%の水の混合物の添加(「50%MeOH」と表示する)。過酸化物を含まないメタノール溶液を使用するために選択し(Fisher、カタログ番号BP1105-4、0.001%未満またはそれに等しい過酸化物を含む);同様に、UltraPureというDNase/RNaseを含まない蒸留水(Invitrogen、カタログ番号10977-015)を選択した;
c)メタノール、水、ならびにマグネシウム、ナトリウム、カリウム、酢酸塩、および塩化物の塩から構成される市販の細胞試料保存剤である、CytoLytの室温での添加(「cytolyt」と表示する);
d)摂氏4度まで冷蔵した市販の細胞試料保存剤であるCytoLytの添加(「cytolyt 4deg」と表示する);
e)急速冷凍(「凍結」と表示する);
f)中性緩衝ホルマリンの添加(「NBF」と表示する);
g)メタノール、水、EDTAナトリウム塩、および氷酢酸から構成される市販の細胞試料保存剤である、PreservCytの室温での添加(「preservecyt」と表示する);あるいは
h)Zymo Researchによって商業的に生産されたDNA/RNA Shield、DNA/RNA安定化溶液の室温での添加(「遮蔽」と表示する)。
DNA抽出の前に、以下を含む期間、上記条件a)~h)下で細胞を維持した:0時間、3日間、7日間、14日間および21日間(それぞれ、0、3、7、14、21と表記する記号によって図1Aおよび1Bにおいて図示した)。次いで、細胞混合物から抽出したDNAを、各亜硫酸水素塩で変換されたDNA由来の7つの反復アリコートを試験して、Moinova et al.に記載されているように、ビメンチンの差次的にメチル化された領域(VIM、図1Aに示される)とCCNA1の差次的にメチル化された領域(CCNA1、図1Bに示される)内のシトシンメチル化についてアッセイした。さらに、室温のCytoLytで処置した細胞について、および中性緩衝ホルマリンで処置した細胞について、二連のアリコートを調製し、プロテイナーゼKで一晩消化するか、または新たなプロテイナーゼKを毎日添加してさらに48時間消化を延長して、DNA抽出のために処理した。プロテイナーゼKにより消化を延長して処理した試料を、それぞれ「cytolyt-より長い消化」および「NBF-より長い消化」と表示する。
図1Aおよび1Bに示されるように、凍結細胞から抽出したDNAについて、ビメンチンとCCNA1の両方の差次的にメチル化された領域に関するメチル化値は、等しい期間凍結状態で維持された細胞で実行した複数のアッセイにおいて高度に再現可能であった。これらの値は、0から14日間(ビメンチン遺伝子が関連するメチル化に関する)または0から21日間(CCNA1遺伝子が関連するメチル化に関する)凍結状態で維持された細胞について、時間経過と共に非常に安定かつ再現可能でもあった。100%メタノールまたは50%メタノールのいずれかのメタノールベースの緩衝剤で処置し、その中で保存した細胞に由来するDNAはまた、ビメンチンの差次的にメチル化された領域のメチル化に関して非常に再現性の高い値を示し、これらの値は、驚くべきことに、凍結保存した細胞に由来する値よりも、21日の時間が経過しても、さらにより安定であった。100%メタノールまたは50%メタノールのいずれかのメタノールベースの緩衝剤で処置し、その中で保存した細胞に由来するDNAはまた、CCNA1の差次的にメチル化された領域のメチル化に関して非常に再現性の高い値を示し、これらの値は、21日の時間経過にわたり、驚くべきことに、凍結保存した細胞から得られた値と非常に類似していた。DNA/RNA Shieldで処置し、その中で保存した細胞に由来するDNAも、ビメンチンおよびCCNA1の差次的にメチル化された領域のメチル化に関して非常に再現性の高い値示し、これらの値は、3日目から21日目の時間経過にわたり、凍結保存した細胞から得られた値と非常に類似していた。DNA/RNA Shieldで処置した細胞に対する0日目の時点は、別々の細胞調製物に由来し、よって、本研究の他のデータ点のいずれとも直接的に比較することができない。
凍結細胞に由来し、メタノールベースの緩衝剤で処置され、その中で保存された細胞に由来するDNAとは対照的に、CytoLytまたはPreservCytのいずれかで処置された細胞に由来するDNAは、ビメンチンとCCNA1の両方の差次的にメチル化された領域における、21日の時間経過にわたるDNAメチル化の測定値において、明らかな時間に依存する増加を示した。この、およそ3倍の経時的な明らかなDNAメチル化の増加は、さらに、DNAメチル化の値の可変性の時間に依存する増加も伴った。周囲温度のCytoLytで処置し、その中で保存した細胞において実測されたDNAメチル化値のレベルおよびその可変性の増加は、細胞を摂氏4度でCytoLytで処理し、その中で保存した場合には防止され得るであろう。DNAが、プロテイナーゼKによる一晩の消化と、延長された消化を使用して抽出された細胞間で、CytoLytで処置し、その中で保存した細胞のDNAメチル化の測定レベルにおいても差異は見られなかった。
また、凍結細胞に由来するDNA、およびメタノールベースの緩衝剤で処置し、その中で保存した細胞に由来するDNAにおける所見とは対照的に、中性緩衝ホルマリンで処置し、その中で保存した細胞のDNAメチル化レベルは、複製試料間で大きな変動を示し、この再現性の欠如は、DNAを、プロテイナーゼKによる一晩の消化または延長された消化のいずれかを使用して抽出した細胞の両方で見られた。
したがって、メタノールベースの緩衝剤(100%メタノールおよび50%メタノール)での、またはDNA/RNA shieldによる細胞の処置および保存は、経時的なDNAメチル化の再現可能な測定について優位性をもたらし、周囲温度での細胞の処置および保存を可能にした。
(実施例2)
別の研究では、非メチル化細胞株に由来する細胞をペレット化し、異なる二連のアリコートを以下の項目によって処理した:
a)室温での100%メタノールの添加(「100%MeOH」と表示する)。過酸化物を含まないメタノール溶液を使用するために選択した(Fisher、カタログ番号BP1105-4、0.001%未満またはそれに等しい過酸化物を含む);
b)室温での50%のメタノールと50%の水の混合物の添加(「50%MeOH」と表示する)。過酸化物を含まないメタノール溶液を使用するために選択し(Fisher、カタログ番号BP1105-4、0.001%未満またはそれに等しい過酸化物を含む);同様に、UltraPureというDNase/RNaseを含まない蒸留水(Invitrogen、カタログ番号10977-015)を選択した;
c)メタノール、水、ならびにマグネシウム、ナトリウム、カリウム、酢酸塩、および塩化物の塩から構成される市販の細胞試料保存剤である、CytoLytの室温での添加(「cytolyt」と表示する);
d)摂氏4度まで冷蔵した市販の細胞試料保存剤であるCytoLytの添加(「cytolyt 4deg」と表示する);
e)急速冷凍(「凍結」と表示する);
f)中性緩衝ホルマリンの添加(「NBF」と表示する);
g)メタノール、水、EDTAナトリウム塩、および氷酢酸から構成される市販の細胞試料保存剤である、PreservCytの室温での添加(「preservecyt」と表示する);あるいは
h)Zymo Researchによって商業的に生産されたDNA/RNA Shield、DNA/RNA安定化溶液の室温での添加(「遮蔽」と表示する)。
次いで、DNA抽出の前に、以下を含む期間、上記条件a)~h)下で細胞を維持した:0時間、3日間、7日間、14日間および21日間(それぞれ、0、3、7、14、21と表記する記号によって図2Aおよび2Bにおいて図示した)。次いで、細胞混合物から抽出したDNAを、各亜硫酸水素塩で変換されたDNAからの7つの反復アリコートを試験して、上記のように、ビメンチンの差次的にメチル化された領域(VIM、図2Aに示される)およびCCNA1の差次的にメチル化された領域(CCNA1、図2Bに示される)内のシトシンメチル化についてアッセイした。さらに、室温のCytoLytで処置した細胞、および中性緩衝ホルマリンで処置した細胞についても二連の実験を行い、ここで、DNA抽出のプロセスを、新たなプロテイナーゼKを毎日添加してさらに48時間、プロテイナーゼKによる消化することによって延長した。これらの試料は、それぞれ「cytolyt-より長い消化」および「NBF-より長い消化」と表示する。
図2Aおよび2Bで示されるように、室温のCytoLytで処置した細胞、および中性緩衝ホルマリンで処置した細胞は全て、ビメンチンの差次的にメチル化された領域内の見かけのDNAメチル化に関する偽シグナルの時間に依存する発生を示した。この同じ異常シグナルは、プロテイナーゼKによる一晩の消化後にDNAが抽出されたか、またはプロテイナーゼKによる延長された消化後にDNAが抽出されたCytoLytで処置し、その中で保存した細胞のDNAメチル化の測定レベルで検出された。対照的に、驚くべきことに、室温のメタノールベースの緩衝剤(100%または50%メタノール)で処置し、その中で保存したか、またはDNA/RNA Shieldで処置し、その中で保存した細胞に由来するDNAにおいては、偽メチル化シグナルは検出されなかった。
(実施例3)
さらなる研究では、完全にメチル化された細胞株に由来する細胞と非メチル化細胞株に由来する細胞のマスター混合物のセットを、メチル化細胞が0%、0.25%、0.5%、1%、2%および4%を示すように調製した。細胞混合物をペレット化し、異なる二連のアリコートを以下の各条件から処理した:
a)室温での100%メタノールの添加(「100%MeOH」と表示する)。過酸化物を含まないメタノール溶液を使用するために選択した(Fisher、カタログ番号BP1105-4、0.001%未満またはそれに等しい過酸化物を含む);
b)室温での50%のメタノールと50%の水の混合物の添加(「50%MeOH」と表示する)。過酸化物を含まないメタノール溶液を使用するために選択し(Fisher、カタログ番号BP1105-4、0.001%未満またはそれに等しい過酸化物を含む);同様に、UltraPureというDNase/RNaseを含まない蒸留水(Invitrogen、カタログ番号10977-015)を選択した;
c)メタノール、水、ならびにマグネシウム、ナトリウム、カリウム、酢酸塩、および塩化物の塩から構成される市販の細胞試料保存剤である、CytoLytの室温での添加(「cytolyt」と表示する);
d)Zymo Researchによって商業的に生産されたDNA/RNA Shield、DNA/RNA安定化溶液の室温での添加(「遮蔽」と表示する)。
以下の項目によってペレット化および処理される:
e)急速冷凍(「凍結」と表示する);
f)中性緩衝ホルマリンの添加(「NBF」と表示する);あるいは
g)メタノール、水、EDTAナトリウム塩、および氷酢酸から構成される市販の細胞試料保存剤である、PreservCytの室温での添加(「preservcyt」と表示する)。
各混合物の生物学的複製物を別々に調製し、ペレット化された細胞を瞬間冷凍によって処理した(「凍結(Exp0)」と表示する)。
上記条件a)~g)下で7日間インキュベートした後、各細胞混合物からDNAを抽出し、次いで、図3Aおよび3Bに示されるように、上記のように、各亜硫酸水素塩で変換されたDNAからの8つの反復アリコートを試験して、ビメンチンの差次的にメチル化された領域(VIM、図3Aに示される)およびCCNA1の差次的にメチル化された領域(CCNA1、図3Bに示される)内のシトシンメチル化についてアッセイした。
CytoLyt、PreservCyt、または中性緩衝ホルマリンのいずれかで処置し、その中で保存した細胞は、凍結細胞と比較して、メチル化値の最も大きなばらつきを示し、試料複製物間のDNAメチル化レベルの測定値の最も大きな可変性も示した。メタノールベースの緩衝剤(100%または50%メタノール)で処置し、その中で保存した細胞、またはDNA/RNA Shieldで処置し、その中で保存した細胞は、DNAメチル化レベルの測定値の最も高い再現性および凍結細胞におけるDNAメチル化の測定値との最も高い一致を示した。1つの顕著なはずれ値は、100%メタノール中で処置し、その中で保存した、4%のメチル化細胞を含有する混合物中で測定したCCNA1の差次的にメチル化された領域において実測されたメチル化レベルの増加であった。この挙動は、ビメンチンの差次的にメチル化された領域でも、0~2%の間のメチル化細胞を含有する他の混合物のいずれにおいても観察されなかった。
(実施例4)
さらなる研究では、DNAメチル化マークの保存を、異なる保存緩衝剤中で21日の時間を経過してインキュベートした細胞において比較した。Vim遺伝子座とCCNA1遺伝子座の両方で全くメチル化されなかった(0%メチル化)細胞株(H1975)、またはVim遺伝子座とCCNA1遺伝子座の両方で完全にメチル化された第2の細胞株(SKGT4)と混合した(0.25%、0.5%または1.0%の寄与率でメチル化細胞を混合した)非メチル化細胞株のいずれかを使用して、研究を実行した。50%のメタノールと50%の水の混合物、CytoLyt(メタノール、水、ならびにマグネシウム、ナトリウム、カリウム、酢酸塩、および塩化物の塩から構成される;「cytolyt」と表示する)、またはDNA/RNA Shield(Zymo Researchによって商業的に生産されたDNA/RNA安定化溶液;「遮蔽」と表示する)を含んだ異なる緩衝剤中で、細胞混合物を室温でインキュベートした。50%のメタノールと50%の水の混合物では、過酸化物を含まないメタノール溶液を使用するために選択し(Fisher、カタログ番号BP1105-4、0.001%未満またはそれに等しい過酸化物を含む);同様に、UltraPureというDNase/RNaseを含まない蒸留水(Invitrogen、カタログ番号10977-015)を選択した。1時間(0日目と示した)、7日間、または21日間の時間経過をかけて、細胞をインキュベートした。各インキュベーションの終わりに、細胞をペレット化させ、DNAを抽出した。比較群の細胞は、本研究に向けて、1時間の細胞培養培地から直接的にペレット化され、-80℃で凍結させ、即時、または-80℃で7日後、または-80℃で21日後のいずれかでDNAについて処理した。次いで、ビメンチン遺伝子座およびCCNA1遺伝子座のDNAメチル化のレベルを、Moinova et al.に記載されている手法に従って、亜硫酸水素塩配列決定によってアッセイした。各条件を二連の細胞試料によって表し、各細胞試料を4つの複製の亜硫酸水素塩配列決定アッセイにおいて試験した。図4Aおよび4Bは、ビメンチンの差次的にメチル化された領域(VIM、図4Aに示される)およびCCNA1の差次的にメチル化された領域(CCNA1、図4Bに示される)内の各条件に関する結果を示す。全ての条件の0日目には、0%メチル化試料由来の試料において、Vimメチル化もCCNA1メチル化も検出されず、0.25%、0.5%、および1%のメチル化細胞の混合物を有する試料にわたっては、メチル化レベルの増加が見られた。21日の時間経過にわたって検査する際に、CytoLyt中でインキュベートした試料は、ビメンチン(Vim)遺伝子座およびCCNA1遺伝子座において、メチル化レベルの明らかな時間に依存する増加を示し、0日目から7日目へ、7日目から21日目へと増加し、メチル化細胞株の0.25%、0.5%、または1%の混合物を含む試料に影響を及ぼす。この効果は、50%メタノール緩衝剤中でインキュベートした試料ではおおいに低下した。DNA/RNA Shield中でインキュベートした試料中、または-80℃で維持した凍結試料中では、経時的なDNAメチル化の増加は観察されなかった。CytoLyt中でのインキュベーションによって生じたメチル化シグナルの増加は、完全にメチル化されていない細胞株に由来する細胞のVim遺伝子座でさえ、21日に観察された。
(実施例5)
さらなる研究では、DNAメチル化マークの保存を、メタノール濃度が一定範囲の緩衝剤中でインキュベートした細胞において比較した。DNAメチル化マークの保存は、一定範囲の異なる温度にわたり、異なる緩衝剤中でインキュベートした細胞においても比較した。Vim遺伝子座とCCNA1遺伝子座の両方で全くメチル化されなかった細胞株(0%メチル化)、またはVim遺伝子座とCCNA1遺伝子座の両方で完全にメチル化された細胞株を1%の寄与率で混合した非メチル化細胞株(1%)のいずれかを使用して、研究を実行した。0%と1%に由来する細胞混合物のセットをDNA/RNA Shield(Zymo Researchによって商業的に生産されたDNA/RNA安定化溶液;「shield」と表示する)中でインキュベートするか、または40%メタノール、50%メタノール、もしくは60%メタノールを含有するメタノールと水の緩衝剤ミックス中でインキュベートした。過酸化物を含まないメタノール溶液を使用するために選択し(Fisher、カタログ番号BP1105-4、0.001%未満またはそれに等しい過酸化物を含む);同様に、UltraPureというDNase/RNaseを含まない蒸留水(Invitrogen、カタログ番号10977-015)を選択した。-20℃、4℃、室温、37℃、および50℃を含む範囲の温度にわたり、試料を各緩衝剤ミックス中で1週間インキュベートした。上記温度のそれぞれにおいて1週間インキュベートした後、全ての試料を室温で2週間さらにインキュベートした。21日の全インキュベーション期間の終了時に、細胞をペレット化させ、DNAを抽出した。比較群の試料(0日目の試料と表示する)を、DNA抽出の前に、上記各緩衝剤中でちょうど1時間、室温でインキュベートした。さらなる比較群の試料(凍結試料と表示する)は、本研究に向けて、1時間の細胞培養培地から直接的にペレット化され、-80℃で凍結させ、-80℃で21日後にDNAについて処理した。次いで、ビメンチン遺伝子座およびCCNA1遺伝子座のDNAメチル化のレベルを、Moinova et al.に記載されている手法に従って、亜硫酸水素塩配列決定によってアッセイした。各条件を二連の細胞試料で表し(メタノール緩衝剤に関する4つの複製試料を除く)、各細胞試料を6つの複製の亜硫酸水素塩配列決定アッセイにおいて試験した。図5Aおよび5Bは、ビメンチンの差次的にメチル化された領域(VIM、図5Aに示される)およびCCNA1の差次的にメチル化された領域(CCNA1、図5Bに示される)内の異なる緩衝剤組成物にわたる0日目由来の試料の研究に関する結果を示す。0日目の、1時間のインキュベーション後に、全ての緩衝剤組成物、40%メタノール、50%メタノール、60%メタノール、DNA/RNA shieldは、メチル化値が全て基準値に近かった非メチル化細胞株試料と、1%のインプットメチル化細胞の混合物中の非メチル化細胞試料の両方の凍結試料でそうであったように、Vim遺伝子座およびCCNA1遺伝子座においての本質的に同じメチル化値の分布を示した。図6Aおよび6Bは、メチル化細胞の1%混合物が存在する21日目の試料全てにおいて、ビメンチンの差次的にメチル化された領域(VIM、図6Aに示される)およびCCNA1の差次的にメチル化された領域(CCNA1、図6Bに示される)内のメチル化値のアッセイに関する研究結果を示す。メタノールと水の混合物中でインキュベートした試料は、40%、50%、および60%の範囲のメタノール濃度にわたり、ほぼ同様の性能を示した。さらに、メタノールと水の緩衝剤の全てにおいて、-20℃から50℃までの範囲で試験した全温度範囲にわたり安定であった。最後に、図7Aおよび7Bは、非メチル化細胞のみから構成される21日目の試料全てにおいて、ビメンチンの差次的にメチル化された領域(VIM、図7Aに示される)およびCCNA1の差次的にメチル化された領域(CCNA1、図7Bに示される)内のメチル化値のアッセイに関する研究結果を示す。一般に、メチル化は、これらの試料において低いかまたは存在しなかった。
配列表
Figure 2022535747000005
Figure 2022535747000006
Figure 2022535747000007
Figure 2022535747000008
Figure 2022535747000009
Figure 2022535747000010
Figure 2022535747000011
Figure 2022535747000012
Figure 2022535747000013

Claims (85)

  1. メチル化DNA配列を含む生体試料、および
    メタノールを含む保存溶液
    を含む組成物であって、
    前記メチル化DNA配列のメチル化パターンが保存される、組成物。
  2. 前記メチル化パターンが少なくとも2週間保存される、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記メチル化パターンが室温で保存される、請求項1または2に記載の組成物。
  4. 前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、保存前の前記生体試料における前記メチル化パターンと比較して、少なくとも65%保存される、請求項1から3のいずれか一項に記載の組成物。
  5. 前記試料がヒト生体試料である、請求項1から4のいずれか一項に記載の組成物。
  6. 前記生体試料が、胃腸管、気道消化管、気道、尿生殖器管、または体液のいずれかに由来する試料である、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  7. 前記体液が、血液、尿、痰、唾液、便、胆汁、膵液、鼻汁、涙、精液、膣分泌物、脳脊髄液、胸膜液、腹水、胃液、心膜液、汗、リンパ液、嚢胞液、膵嚢胞液、滑液、関節液、月経液、子宮内膜洗浄液、胸部吸込物、または羊水のうちのいずれかである、請求項6に記載の組成物。
  8. 前記生体試料が、食道、胃、結腸、小腸、膵臓、肝臓、口腔、中咽頭、気管、気管支樹、肺、または乳房のいずれかに由来する試料である、請求項1から5のいずれか一項に記載の組成物。
  9. 前記生体試料が食道生体試料である、請求項8に記載の組成物。
  10. 前記保存溶液が100%メタノールを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  11. 前記保存溶液が、水と混合された10%から100%のメタノールを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  12. 前記保存溶液が、水と混合された10~90%のメタノールを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  13. 前記保存溶液が、水と混合された20~90%のメタノールを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  14. 前記保存溶液が、水と混合された30~90%のメタノールを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  15. 前記保存溶液が、水と混合された30~80%のメタノールを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  16. 前記保存溶液が、水と混合された40~70%のメタノールを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  17. 前記保存溶液が、水と混合された40~60%のメタノールを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載の組成物。
  18. 前記メタノールが、過酸化物を含まないかまたは0.001%未満もしくはそれに等しいレベルの過酸化物を含む、請求項10から17のいずれか一項に記載の組成物。
  19. 前記水が、蒸留、または限外濾過、または逆浸透によって精製される、請求項11から18のいずれか一項に記載の組成物。
  20. 前記水が、DNAseおよび/またはRNAse活性を有さない、請求項11から19のいずれか一項に記載の組成物。
  21. 前記メチル化DNA配列が、ビメンチン、CCNA1、Up10、Up35-1、Up35-2、FER1L4、VAV3、DOCK10、ADCY1、BMP3、CD1D、ELMO1、ELOVL2、LRRC4、NDRG4、SFMBT2、ST8SIA1、TSPYL5、ZNF568、ZNF569、ZNF610、ZNF671、ZNF682、CDKN2A、DIO3、およびHUNK遺伝子のヌクレオチド配列のいずれかと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であるポリヌクレオチド配列、またはそのいずれかの断片および/もしくは相補体を含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の組成物。
  22. 前記メチル化DNA配列が、配列番号1~45のいずれか1つと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、または100%同一であるポリヌクレオチド配列、またはそのいずれかの断片および/もしくは相補体を含む、請求項1から20のいずれか一項に記載の組成物。
  23. 前記メチル化DNAパターンが、室温(23℃)で保存された場合に、前記組成物中で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存される、請求項1から22のいずれか一項に記載の組成物。
  24. 前記メチル化DNAパターンが、4℃で保存された場合に、前記組成物中で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存される、請求項1から22のいずれか一項に記載の組成物。
  25. 前記メチル化DNAパターンが、-30℃から50℃の間の範囲の温度で保存された場合に、前記組成物中で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存される、請求項1から22のいずれか一項に記載の組成物。
  26. 前記メチル化DNAパターンが、-10℃から30℃の間の範囲の温度で保存された場合に、前記組成物中で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存される、請求項1から22のいずれか一項に記載の組成物。
  27. 生体試料中のメチル化DNA分子のメチル化パターンを保存する方法であって、前記生体試料を保存溶液で処置するステップを含み、前記保存溶液がメタノールを含み、前記メチル化パターンが室温で保存される、方法。
  28. 前記メチル化パターンが、少なくとも2週間保存される、請求項27に記載の方法。
  29. 前記保存溶液中の前記生体試料の前記メチル化パターンが、保存前の前記生体試料における前記メチル化パターンと比較して、少なくとも65%保存される、請求項27または28に記載の方法。
  30. 前記生体試料が前記保存溶液中で保存される、請求項27から29のいずれか一項に記載の方法。
  31. 前記試料がヒト組織または体液に由来する、請求項27から30のいずれか一項に記載の方法。
  32. 前記生体試料が、胃腸管、気道消化管、気道、尿生殖器管、または体液のいずれかに由来する試料である、請求項27から31のいずれか一項に記載の方法。
  33. 前記体液が、血液、尿、痰、唾液、便、胆汁、膵液、鼻汁、涙、精液、膣分泌物、脳脊髄液、胸膜液、腹水、胃液、心膜液、汗、リンパ液、嚢胞液、膵嚢胞液、滑液、関節液、月経液、子宮内膜洗浄液、胸部吸込物、または羊水のうちのいずれかである、請求項32に記載の方法。
  34. 前記生体試料が、食道、胃、結腸、小腸、膵臓、肝臓、口腔、中咽頭、気管、気管支樹、肺、または乳房のいずれかに由来する試料である、請求項27から31のいずれか一項に記載の方法。
  35. 前記試料が食道試料である、請求項34に記載の方法。
  36. 前記保存溶液が100%メタノールを含む、請求項27から35のいずれか一項に記載の方法。
  37. 前記保存溶液が、水と混合された10%から100%のメタノールを含む、請求項27から35のいずれか一項に記載の方法。
  38. 前記保存溶液が、水と混合された10~90%のメタノールを含む、請求項27から35のいずれか一項に記載の方法。
  39. 前記保存溶液が、水と混合された20~90%のメタノールを含む、請求項27から35のいずれか一項に記載の方法。
  40. 前記保存溶液が、水と混合された30~90%のメタノールを含む、請求項27から35のいずれか一項に記載の方法。
  41. 前記保存溶液が、水と混合された30~80%のメタノールを含む、請求項27から35のいずれか一項に記載の方法。
  42. 前記保存溶液が、水と混合された40~70%のメタノールを含む、請求項27から35のいずれか一項に記載の方法。
  43. 前記保存溶液が、水と混合された40~60%のメタノールを含む、請求項27から35のいずれか一項に記載の方法。
  44. 前記メタノールが、過酸化物を含まないかまたは0.001%未満もしくはそれに等しいレベルの過酸化物を含む、請求項27から43のいずれか一項に記載の方法。
  45. 前記水が、蒸留、または限外濾過、または逆浸透によって精製される、請求項37から44のいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記水が、DNAseおよび/またはRNAse活性を有さない、請求項37から44のいずれか一項に記載の方法。
  47. DNAメチル化の前記パターンが、ビメンチン遺伝子の差次的にメチル化されたドメインまたはCCNA1遺伝子の差次的にメチル化されたドメイン内でアッセイされる、請求項27から46のいずれか一項に記載の方法。
  48. ビメンチンの前記差次的にメチル化されたドメインが、chr10:17,270,838-17,271,717に対応する配列番号1~5、または配列番号18のいずれか1つと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、またはその相補体および/もしくは断片を含む、請求項47に記載の方法。
  49. ビメンチンの前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号1~5のいずれか1つと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項47に記載の方法。
  50. CCNA1の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号6または7と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項47に記載の方法。
  51. DNAメチル化の前記パターンが、Up10、Up35-1および/またはUp35-2ヌクレオチド配列の差次的にメチル化されたドメイン内でアッセイされる、請求項27から46のいずれか一項に記載の方法。
  52. Up10の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号8~11のいずれか1つと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項51に記載の方法。
  53. Up35-1の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号12~15のいずれか1つと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項51に記載の方法。
  54. Up35-2の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号12~13および16~17のいずれか1つと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項51に記載の方法。
  55. 前記ヌクレオチド配列、前記相補体、または前記断片が、長さが少なくとも20ヌクレオチドである、請求項38から54のいずれか一項に記載の方法。
  56. DNAメチル化の前記パターンが、ビメンチン、CCNA1、FER1L4、VAV3、DOCK10、ADCY1、BMP3、CD1D、ELMO1、ELOVL2、LRRC4、NDRG4、SFMBT2、ST8SIA1、TSPYL5、ZNF568、ZNF569、ZNF610、ZNF671、ZNF682、CDKN2A、DIO3、および/もしくはHUNK遺伝子のヌクレオチド配列のいずれかと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、またはそのいずれかの断片および/もしくは相補体を含むDNA分子と関連する差次的にメチル化されたドメイン内でアッセイされる、請求項27から46のいずれか一項に記載の方法。
  57. 前記差次的にメチル化されたドメインが、遺伝子座標:
    Figure 2022535747000014
    Figure 2022535747000015
    によって特定されるヌクレオチド配列のいずれかと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含むDNA分子と関連する、請求項56に記載の方法。
  58. ADCY1の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号19と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  59. BMP3の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号20もしくは21と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  60. CD1Dの前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号22と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  61. CDKN2Aの前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号23もしくは24と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  62. DIO3の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号25と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  63. DOCK10の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号26と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  64. ELMO1の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号27と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  65. ELOV12の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号28と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  66. FER1L4の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号29と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  67. HUNKの前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号30と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  68. LRRC4の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号31と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  69. NDRG4の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号32と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  70. SFMBT2の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号33、34、35もしくは36のいずれか一つと少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  71. ST8S1A1の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号37と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  72. TSPYL5の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号38と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  73. VAV3の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号39と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  74. ZNF568の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号40もしくは41と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  75. ZNF569の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号42と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  76. ZNF610の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号43と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  77. ZNF671の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号44と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  78. ZNF682の前記差次的にメチル化されたドメインが、配列番号45と少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%、もしくは100%同一であるヌクレオチド配列、その相補体、またはその断片を含む、請求項56に記載の方法。
  79. 前記ヌクレオチド配列、相補体、または前記断片が、長さが少なくとも20ヌクレオチドである、請求項57から78のいずれか一項に記載の方法。
  80. DNAメチル化の前記パターンが、DNAの、シトシン塩基をウラシルに変換する亜硫酸水素塩化合物による処理を含むステップによってアッセイされる、請求項27から79のいずれか一項に記載の方法。
  81. 前記メチル化DNAパターンが、室温(23℃)で保存された場合に、前記組成物中で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存される、請求項27から80のいずれか一項に記載の方法。
  82. 前記メチル化DNAパターンが、4℃で保存された場合に、前記組成物中で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存される、請求項27から80のいずれか一項に記載の方法。
  83. 前記メチル化DNAパターンが、-30℃から50℃の間の範囲の温度で、前記組成物中で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存される、請求項27から82のいずれか一項に記載の方法。
  84. 前記メチル化DNAパターンが、-10℃から30℃の間の範囲の温度で、前記組成物中で少なくとも1時間、2時間、3時間、4時間、5時間、6時間、7時間、10時間、12時間、16時間、20時間、24時間、2日、3日、4日、5日、6日、7日、10日、2週間、15日、16日、17日、18日、19日、20日、21日、22日、23日、24日、25日、26日、27日、28日、29日、30日、5週間、6週間、7週間、8週間、9週間、10週間、11週間、12週間、4カ月、5カ月、6カ月、7カ月、8カ月、9カ月、10カ月、11カ月、1年、18カ月または2年の間保存される、請求項27から82のいずれか一項に記載の方法。
  85. DNA/RNA Shieldで処置および/または保存される生体試料のDNAメチル化パターンを保存する方法。
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