JP2022515366A - 電子タバコ及び電子タバコ用カートリッジ - Google Patents

Abstract

電子タバコ（２）について説明する。この電子タバコは、本体部（４）及びマウスピース部（６）を備えており、マウスピース部は、接続機構（４５）によって、本体部に可動に接続されている。本体部は、第１のカートリッジ（１６）を収容するように構成された第１のカートリッジ台座（１２）を含み、マウスピース部は第２のカートリッジ（４６）を収容するように構成された第２のカートリッジ台座（４２）を含み、接続機構は、マウスピース部が、本体部に対して、第１のカートリッジ台座が電子タバコ内に密閉される閉位置と、本体部及びマウスピース部が接続機構によって互いに接続されたままでありながら、第１のカートリッジを収容できるように、第１のカートリッジ台座が露出した開位置と、の間で、動くことができるように構成される。

Description

本発明は、電子タバコなどの個人向けの気化装置に関する。特に、本発明は、気化可能材料を包含する使い捨てカートリッジを収容するように構成された電子タバコに関する。

電子タバコは、従来のタバコの代替品である。燃焼煙を生成する代わりに、電子タバコは液体を気化させ、それをユーザが吸入することができる。液体は通常、蒸気を生成するグリセリン又はプロピレングリコールなどのエアロゾル形成物質を含む。液体中の他の一般的な物質としては、ニコチン及び様々な香料がある。電子タバコには幾つかの異なるタイプがあり、一般的に、電子タバコは液体気化器、加熱式タバコ気化器、又はそれらの組み合わせ（即ち、ハイブリッド装置）に分類することができる。

電子タバコは、通常、マウスピース部及び電源部を含む、手持ち式吸入システムである。気化可能材料を包含する使い捨てカートリッジを収容するように構成された電子タバコは、更に、マウスピース部と、電源部と、カートリッジを収容し、基材を加熱するためのカートリッジ台座と、を備える。

カートリッジを交換する場合、電子タバコは通常、使用済カートリッジにアクセスして取り除くために、電源部からマウスピース部を離すことによって、取り外される。本発明の目的は、カートリッジの交換をよりユーザーフレンドリーにするように、電子タバコを改良することである。

本発明の第１の態様によれば、本体部及びマウスピース部を含む電子タバコが提供され、マウスピース部は接続機構によって本体部に可動に接続され、本体部は第１のカートリッジを収容するように構成された第１のカートリッジ台座を含み、マウスピース部は第２のカートリッジを収容するように構成された第２のカートリッジ台座を含み、接続機構は、マウスピース部が、本体部を基準にして、第１のカートリッジ台座が電子タバコ内に密閉される閉位置と、本体部及びマウスピース部が接続機構によって互いに接続されたままでありながら、第１のカートリッジを収容できるように、第１のカートリッジ台座が露出した開位置と、の間で、動くことができるように構成される。このようにして、装置からマウスピースを切り離すことなく、第１のカートリッジを、簡単明瞭でユーザーフレンドリーな態様で第１のカートリッジ台座に挿入したり台座から取り除いたりすることができ、それによって、マウスピース部品を紛失又は破損する危険性を防止する。

本明細書で使用する場合、「吸入器」又は「電子タバコ」という用語は、喫煙用のエアロゾルを含むエアロゾルをユーザに送達するように構成された電子タバコを含むことがある。喫煙用のエアロゾルとは、０．５～７マイクロメートルの粒径のエアロゾルを指すことがある。粒径は、１０又は７マイクロメートル未満であり得る。電子タバコは、携帯可能であり得る。

第１のカートリッジは、プロピレングリコール及び／又はグリセロールなどのエアロゾル形成物質を含むことがあり、且つ、ニコチン及び酸などの他の物質を含むことがある。液体Ｌはまた、例えばタバコ、メントール、又は他の香料などの、香料を含むこともある。マウスピースは、蒸気出口を備えることがあり、マウスピースが閉位置にあるときに、第１のカートリッジ内で生成された蒸気がこの蒸気出口を通ってユーザによって吸入されることがある。

本体部は第１の接触面を備えることがあり、マウスピース部は第２の接触面を備えることがあり、第１と第２の接触面は、接触するか又は密接に隣接するように、マウスピース部が閉位置に動かされたときに、一緒に合わさる。第１及び第２の接触面は、開位置では一方又は両方の面の一部が露出し、閉位置では、互いに向き合うように又は近くに保持されるように整列されることがある。第１のカートリッジ台座は、第１の接触面内に設けられることがあり、マウスピース部を開位置まで動かすと、第１のカートリッジを収容することができるように、少なくとも第１のカートリッジ台座の一部が露出する。一方若しくは両方の接触面は、本体部の伸長軸に実質的に垂直であるか、又は、一方若しくは両方は、伸長軸に対して傾いていることがある。

マウスピース部は第２のカートリッジを収容するように構成された第２のカートリッジ台座を含むので、生成される蒸気の特性は、それぞれのカートリッジから生成された２種類の蒸気の組み合わせとして形成されることがあり、その結果、蒸気の特性を調節し強化することができ、それによってユーザ体験が向上する。

第２のカートリッジは交換可能であることが好ましい。第２のカートリッジは、第２のカートリッジ台座内の開口部を介して、第２のカートリッジ台座に挿入することができる。第２のカートリッジ台座は、マウスピースチャネルによって提供されることがあり、マウスピースチャネルは、マウスピースを通って、蒸気が吸入される蒸気出口から、マウスピースが閉位置にあるときに第１のカートリッジ台座に隣接する第２の接触面内の内部開口部まで、蒸気出口まで、延びる。カートリッジ台座内の開口部は、マウスピースが閉位置にあるときに第２のカートリッジを挿入できるように、マウスピース部内の蒸気出口によって提供されることがある。第２のカートリッジは、マウスピースを提供し、そのマウスピースを通じてユーザが生成された蒸気を吸入するように、構成されることがある。特に、第２のカートリッジが挿入されたときに、一部がマウスピース部から突出して、マウスピースを提供することがある。

第２のカートリッジも、タバコ、プロピレングリコール、及び／又はグリセロールなどのエアロゾル形成物質を含むことがあり、且つ、ニコチン及び酸などの他の物質を含むことがある。液体はまた、例えばタバコ、メントール、又は他の香料などの、香料を含むこともある。

電子タバコは、マウスピース部が閉位置に動かされたときに、第１のカートリッジと第２のカートリッジとの間に蒸気流路が生成されるように構成されることが好ましい。特に、第１のカートリッジが第１のカートリッジ台座に収容され、第２のカートリッジが第２のカートリッジ台座に収容され、マウスピースが閉位置に動かされたときに、第１のカートリッジと、第２のカートリッジと、マウスピースとの間に、流体接続が形成される。このようにして、第１のカートリッジ内で生成された蒸気は第２のカートリッジを通って流れ、第２のカートリッジは、生成された蒸気がマウスピースを介してユーザによって吸入される前に、生成された蒸気に新たな特性を付与する。従って、広範囲にわたる様々な蒸気の特性がもたらされ、ユーザ体験が向上することがあり、また、吸入される蒸気の香り又は有効成分含有量が改善されることがある。

第１のカートリッジ台座及び第２のカートリッジ台座は、閉位置では、マウスピースに至るそれぞれの収容されたカートリッジ間の蒸気流路が形成されるように、それらの台座を整列させるように、配置されることがある。特に、本体部は、第１のカートリッジ台座への開口部が設けられる第１の接触面を備えることがあり、マウスピース部は、第２のカートリッジ台座が設けられる第２の接触面を備えることがあり、マウスピース部を閉位置に動かすと、これらの開口部が整列して、マウスピースに至るカートリッジ間の蒸気流路が提供される。これらの開口部のうちの一方は、接触面の突出部内にあることがあり、他方の開口部は、対向する接触面の凹部内にあることがあり、その結果、マウスピースを閉位置に動かすと、突出部が凹部と係合して、実質的に密封された蒸気流路が形成される。

本体部は更に、電源及び電気回路を含むことが好ましい。ここで、第１のカートリッジは噴霧器及び液体貯蔵部を含み、電気回路は、第１のカートリッジが第１のカートリッジ台座に収容されているときに噴霧器を電源に接続するように構成される。このようにして、加熱部品は交換可能な第１のカートリッジの一部として形成され、その結果、加熱部品は定期的に交換されて、効果的な動作及び高品質の蒸気の生成が維持される。

第２のカートリッジはタバコ基材を含むことが好ましい。このようにして、第１のカートリッジ内で生成された蒸気はタバコ基材を通過し、生成された蒸気の香り及びニコチン含有量の改善をもたらす化合物を拾い上げ、ユーザ体験を向上させる。

電子タバコは更に、解放可能にマウスピース部を閉位置に保持するように構成された第１の保持要素を備えることが好ましい。このようにして、マウスピースは閉位置にしっかりと保持され、カートリッジの紛失につながることのある偶発的な開放が防止されると同時に、ユーザが必要な場合に装置を開けるために保持力に簡単に打ち勝つことも可能にする。

電子タバコは更に、解放可能にマウスピース部を開位置に保持するように構成された第２の保持要素を備えることが好ましく、その結果、マウスピース部は、開位置と閉位置の両方において、双安定で平衡位置にあるようになる。従って、マウスピースは開位置と閉位置の両方で安定的に保持され、一方又は両方のカートリッジを簡単に交換できるようになる。この解放可能な保持機構により、更に、ユーザがマウスピースを動かすときに、マウスピースが開位置又は閉位置のいずれかで固定されるということをユーザにフィードバックすることができる。マウスピースは、開位置と閉位置の間を移動する際に、常に一方又は両方の磁気保持要素の作用下にあることが好ましく、これにより、マウスピースが、移動範囲内の任意の点から、これら２つの安定した平衡位置のうちの一方に動かされることが確実になる。

第１及び／又は第２の保持要素は磁石を含むことが好ましい。これらの磁石は、マウスピースを必要な位置にしっかりと保持しながらも、ユーザが適度な力でそれに打ち勝ってマウスピースを動かすことを可能にするような適切な保持力を提供するように構成されることが好ましい。「磁石」という用語は、永久磁石、異なる極性の磁石、又は強磁性材料のうちの１つ又は複数を含むことがある。

電子タバコは更に、マウスピースを閉位置へとバイアスをかけるように構成されたバイアス要素を含むことが好ましい。バイアス要素は、ねじりバネ又は圧縮バネなどのバネであり得る。バイアス要素は、一方又は両方の保持要素と組み合わせて使用され、マウスピース部が完全に安定した開位置に配置されている場合を除いて、マウスピース部を、その移動範囲内の任意の点から、安定した閉位置に動かすように構成されることがある。

接続機構は、マウスピース部と本体部との間にスライド可能な接続を提供することが好ましく、その結果、マウスピース部は、開位置と閉位置との間を直線移動でスライドするようになる。特に、スライド可能な接続は、開位置と閉位置との間の相対的な移動を提供するために、マウスピース部及び本体部の対向する第１及び第２の接触面上に配置されたレール及び従動部などの機械式スライド機構であり得る。このようにして、マウスピース部は、直線状に移動して、第１のカートリッジ台座への開口部を露出させることがある。

接続機構は、マウスピース部と本体部との間に回転接続を提供することが好ましく、その結果、マウスピース部は、開位置と閉位置との間を本体部を基準にして回転するようになる。例によっては、本体部は細長く、マウスピース部の回転軸は、本体の伸長軸と実質的に平行である。同様に、マウスピース部は、伸長軸に垂直な平面に対して傾いている平面内で回転することがある。例えば、第１及び第２の接触面が傾いている場合、マウスピース部は、第１及び／又は第２の接触面と平行な平面内で回転することがある。このようにして、マウスピース部は回転してマウスピースの第１の接触面の一部を露出させ、その一部には、第１のカートリッジ台座への開口部が配置されている。

接続機構はヒンジ機構であり、その結果、マウスピース部が開位置と閉位置との間でヒンジ機構の周りを枢動するようになることが好ましい。特に、ヒンジ機構は、枢動、即ち本体から離れるようなマウスピース部の上向きの回転を提供するように構成されることがあり、その結果、第１及び第２の接触面は、第１のカートリッジ台座を露出させるように顎を開く態様で分離する。

電子タバコは電源を含み、本体は細長いことが好ましい。第１のカートリッジ台座及びパワーユニットは、伸長方向に並んで延びており、ヒンジ機構はバッテリーの上方に配置される。これにより、本体の内部空間が効率的に使用され、その結果、電子タバコをユーザーフレンドリーなサイズに保つことができる。

本体部は、本体部の接触面の外周部の周りに延びる縁部を含むことがあり、接触面は、閉位置ではマウスピース部と接触するように構成される。ここで、ヒンジ機構は、本体部の外部に、縁部上に配置され、その結果、マウスピース部は、開位置と閉位置との間を縁部を中心に枢動するようになる。

ヒンジ機構は内部レバーを含むことが好ましく、このレバーは一方の端部がマウスピース部に固定して接続され、反対側の端部が本体部に配置された収容部に回転可能に接続される。内部ヒンジ機構を提供することにより、この機構は本体部内で保護され、この機構の寿命が向上し、装置の外形が均一になり、使い易さを改善することができる。

レバーはＬ字型をしていることが好ましく、このレバーはマウスピース部の中心点を本体部の縁の近くの点に接続する。これにより、内部レバーが、レバーのわずかな動きにより、マウスピース部の大きな変位をもたらすことが可能になる。特に、レバーは、第１の接触面の半径方向の端の近く、及び第２の接触面の中心のより近くに接続されることがある。

収容部は、細長いスロットを含むことが好ましく、このスロットは、レバーの回転端を保持する一方で、回転端の、この細長いスロット内での回転と、この細長いスロットに沿った直線状の移動との両方を可能にするように構成される。このようにして、開位置における本体からのマウスピース部の変位は増大することがある、というのも、マウスピース部は、本体部から離れるように回転し、且つ本体から離れるように平行移動するからである。これにより、マウスピース部の少ない量の回転で、第１のカートリッジ台座の開口部を露出させることが可能になり、それによって、ヒンジ機構に必要なスペースを低減できる。

本体部は細長いことがあり、細長いスロットは、少なくとも本体部の伸長軸と概ね整列されていることがあり、その結果、マウスピース部が開位置まで動いたときに、マウスピース部は、本体部を基準にして回転し、且つ本体部から離れるように直線的に移動するようになる。従って、マウスピース部は、電子タバコの伸長軸と整列している方向に本体から離れるように移動し、これにより、カートリッジを交換するために第１の接触面が十分に露出していることが確実になる。マウスピース部６の直線状の移動により、本体カートリッジ台座の開口部を、第１のカートリッジを導入できるように、マウスピース部６の最小限の回転で開放することが可能になる。

直線状のスロットの端点は、マウスピース部が開位置及び閉位置にあるときのレバーの回転端の位置を規定することがある。

本体は、第１の磁気保持要素を含み、この第１の磁気保持要素はレバー上の第２の磁気保持要素と協働することが好ましく、第１及び第２の磁気要素は、開位置へのマウスピース部の回転移動及び直線移動の両方を促進するように、配置される。特に、対応する磁気要素は、マウスピース部の回転及びマウスピース部の直線移動を引き起こす方向に引力がはたらくように、配置されることがある。

マウスピース部は、マウスピースが閉位置にあるときに第１のカートリッジの蒸気出口に当接して、第１のカートリッジとマウスピースとの間に流体接続を形成するように構成された、シールを備えることが好ましい。例によっては、シールは、第１のカートリッジに当接するように構成された第１の側と、マウスピースが閉位置にあるときに第２のカートリッジに当接して、第１のカートリッジと第２のカートリッジとの間に流体接続を形成するように構成された、反対側の第２の側と、を有する。このようにして、第１のカートリッジとマウスピースとの間に、密閉された蒸気流路が形成され、周囲の密閉体積内の圧力に関わりなく、蒸気が第１のカートリッジから効率的に運ばれることが確実になる。

シールは、マウスピースが開位置にあるときには第１のカートリッジ台座への開口部から離れているが、閉位置にあるときには、開口部に接触するようになることが好ましい。シールは、マウスピースの一部を形成することがある。このようにして、シールは、第１のカートリッジの交換を邪魔しない。

マウスピース部が閉位置にあるときに、マウスピース部は、電気回路が閉じられるように、第２のカートリッジに接触することが好ましい。このようにして、ヒーターは、マウスピースが閉位置にあり、その結果、電源とヒーターを接続する回路が完成しているときにのみ、作動されることがある。

本体は、内部本体及び外部ハウジングを含むことが好ましく、内部本体は、マウスピース部に接続される。

本発明の更なる態様では、以下を含むキット、即ち、任意の先行する請求項による電子タバコ、第１のカートリッジ台座によって収容されるように構成された第１のカートリッジ、第２のカートリッジ台座によって収容されるように構成された第２のカートリッジ、を含むキットが提供される。

本発明の更なる態様では、添付の請求項のいずれかで定義されるような電子タバコと共に使用するように構成された第１のカートリッジが提供される。

本発明の更なる態様では、添付の請求項のいずれかで定義されるような電子タバコを使用する方法が提供され、この方法は、マウスピース部が本体部に接続されたままでありながら、マウスピース部を開くことと、第１のカートリッジを第１のカートリッジ台座へ挿入することと、マウスピースを閉位置へ移動させることと、ヒーターを作動させて吸入可能な蒸気を生成することと、を含む。この方法は、更に、第２のカートリッジを第２のカートリッジ台座へ挿入することと、吸入のために、第１のカートリッジ内で蒸気を生成し、それにより、蒸気が第２のカートリッジを通過し蒸気出口に至るようにすることと、を含むことがある。

ここで、本発明について添付の図面を参照して説明する。図面では、本発明の実施形態が一例として例示され、同様の特徴が同じ参照符号を付して表示される。

本発明の例示的な実施形態による電子タバコの概略図である。 図１ａの電子タバコの上面図である。 図１ａ及び図１ｂの電子タバコのマウスピース部と本体部との接続の概略図である。 本発明の別の例示的な実施形態による電子タバコの概略斜視図である。 図２ａの電子タバコの上面図である。 本発明の更なる例示的な実施形態による電子タバコの概略斜視図である。 本発明の別の例示的な実施形態による電子タバコの概略斜視図である。 本発明の別の例示的な実施形態による電子タバコの概略斜視図である。 本発明の別の例示的な実施形態による電子タバコの概略斜視図である。 図４ａ及び図４ｂの電子タバコの概略断面図である。 図４ａ、図４ｂ及び図５の電子タバコのマウスピース部の概略斜視図である。 図６の電子タバコのマウスピース部の分解図である。 閉位置での、マウスピース部の部分的に透けて見える上面図である。 開位置での、マウスピース部の部分的に透けて見える上面図である。 本発明の一実施形態によるカートリッジシールの概略断面図である。 図９ａのシールの概略斜視図である。 例示的な第１のカートリッジの概略斜視図である。

図１ａ、図２ａ、及び図３ａを参照すると、本発明の実施形態による電子タバコ２が図示されている。電子タバコ２は、本体部４及びマウスピース部６を有する。マウスピース部６は、接続機構４５によって、本体部４に可動に接続されている。本体部４は、気化されることになる物質を含んだ第１の取り外し可能なカートリッジ１６を収容するように構成された第１の（メインの）カートリッジ台座１２を備える。マウスピース部６は、開位置と閉位置との間で、接続機構４５によって、本体部４を基準にして可動であり、開位置では、第１のカートリッジ台座１２は、第１のカートリッジ１６を収容できるように露出しており、閉位置では、第１のカートリッジ台座１２は電子タバコ２内に封止される。このようにして、マウスピース部６は、接続機構４５を介して本体部４に接続されたままでありながら、開位置まで移動して、カートリッジを本体部６の第１のカートリッジ台座１２に挿入できるようにする。その後、マウスピース部６は閉位置まで戻って、収容された第１のカートリッジ１６を装置２内に封入することができる。その後、ユーザは、生成された蒸気をマウスピース部６を通じて吸入することにより、装置を使用することができる。従って、マウスピース部６は、カートリッジ台座１２に蓋を提供する機能と、生成された蒸気を吸入するための蒸気出口を提供するという通常の機能の２つの機能を提供する。マウスピース部６は、使い易さを高め、マウスピースの紛失を防止するために、常に本体部４に接続されたままである。

メインカートリッジ台座１２は、第１のカートリッジ１６を収容するように構成された空洞の形態をしていることが好ましい。特に、本体部は第１の接触面５０を備え、マウスピース部は対応する対向する第２の接触面５２を備え、これらの面は、マウスピース部が閉位置に動かされたときに、一緒に合わさる。図１ａ、図２ａ、及び図３に示すように、マウスピース部６が開位置に動かされたときに、空洞１２への開口部が露出して、第１のカートリッジ１６を挿入できるようになるように、空洞１２への開口部が、本体４の第１の面５０内に設けられる。その後マウスピース部６が閉位置まで移動すると、マウスピース６の第２の面５２が本体の第１の面５０と係合し、空洞１２内に収容されたカートリッジ１６を装置内部に封入する。

マウスピース部４は、マウスピース蒸気出口４４につながるマウスピースチャネル４２を備え、この蒸気出口４４を通じて、装置内で生成された蒸気をユーザが吸入することができる。図１ｂ及び図２ｂに最も明確に示されているように、マウスピース部４が開位置にあるとき、マウスピースチャネル４２は、本体部４の第１のカートリッジ台座１２の空洞への開口部と整列しなくなる。しかしながら、マウスピース部６が接続機構４５を介して移動して、マウスピース部６が閉位置まで動かされると、マウスピースチャネル４２は、第１のカートリッジ台座１２の空洞１２の開口部１３と整列するようになる。このようにして、（空洞１２内に収容された）第１のカートリッジ１６からマウスピースチャネル４２を通って蒸気出口４４に至る蒸気流路が生成される。

図５に最も明確に示されるように、部分４の本体は、電源ユニット８及び電気回路１０を更に含み、これらは、ヒーターに電力を供給して第１のカートリッジ１２内の気化可能材料を加熱して、吸入可能な蒸気を生成するように構成され、その蒸気は、ユーザによる吸入のために、マウスピースチャネル４２及び蒸気出口４４を通過する。本体部４（及び全体として電子タバコ装置）は、図４ａに示すように、マウスピース部６と係合する第１の端部７４と、装置２の底部にある第２の端部７９との間で、概ね細長い形状をしていることがある。図５に示すように、第１のカートリッジ台座１２は、電源８に隣接して配置されることがあり、その結果、それらは、電子タバコ２の伸長軸に対応する方向に、並んで延びる。接続機構４５は、電源８の上方に配置されることがあり、これは、コンパクトな配置をもたらす。

本発明の幾つかの例では、ヒーターが、第１のカートリッジ１６内部に設けられることがあり、特に、取り外し可能な第１のカートリッジ１６は、内部に保持された蒸気形成物質を加熱するように構成された噴霧器部品３０を含むことがある。図５に示すように、この装置は、第１のカートリッジ１６がチャンバ１２（第１のカートリッジ台座）内に収容されると、本体部４内部の電源８が、電気回路１０を介して第１のカートリッジの噴霧器３０に接続されるように、構成されることがある。

第１のカートリッジ台座１２と共に使用するように構成された噴霧器３０を備える第１のカートリッジ１６が、図１０に示されている。第１のカートリッジ１６は、噴霧器３０と、気化可能な液体Ｌを含む液体貯蔵部１４とを含む。液体Ｌは、プロピレングリコール及び／又はグリセロールなどのエアロゾル形成物質を含むことがあり、ニコチン及び酸などの他の物質を含むこともある。液体Ｌはまた、例えばタバコ、メントール、又は他の香料などの、香料を含むこともある。

第１のカートリッジ１６はハウジング１８を備えており、ハウジング１８は、蒸気出口２４を備えた第１の端部２０と、接触面２５を備えた第２の端部２２とを有する。蒸気チャネル２８が、第１のカートリッジ１６の第２の端部２２にある噴霧器３０から第１の端部２０にある蒸気出口２４まで延びる。このようにして、第２の端部２２にある噴霧器３０で生成された蒸気は、カートリッジ蒸気チャネル３０を通って運ばれ、カートリッジ蒸気出口２４から出る。

噴霧器３０は、ヒーター３２と、液体貯蔵部１４からヒーター３２の近くに液体を移すように構成された流体移送要素３４と、を備える。例えば、流体移送要素３４は、毛管作用を介して液体Ｌを液体貯蔵部から移すように構成された多孔質又は繊維質の材料であることがあり、ヒーター３２は、この移送要素３４の周りに巻かれた、加熱コイルであり得る。カートリッジ１６の第２の端部２２は、カートリッジ台座１２内の電気端子３６に電気的に接続可能な接続部２２として構成される。例えば、接続部２２は、ヒーター３２に電気的に接続され且つカートリッジ１６上の対応する電力端子３６と接続するように構成された、電気接点３６（図５に示す）を含むことがある。図５に示すように、電気コネクタ３６は、有利にも、本体カートリッジ台座１２の下端に配置される。

図１～図３に示すように、マウスピース部６は、マウスピースチャネル４２及びマウスピース蒸気出口４４を含む。マウスピースチャネル４２は、内部蒸気流路を有する第２のカートリッジ４６を収容するように構成された第２のカートリッジ台座４２として構成されることがあり、この蒸気流路を通じて、使用時に、第１のカートリッジ１６から生成された蒸気が吸い込まれる。このようにして、蒸気出口４４を含む装置２のマウスピースが、第２のカートリッジ４６が第２のカートリッジ台座４２に収容されたときに、第２のカートリッジ４６によって提供される。第２のカートリッジ４２は、蒸気生成物質又は香り強化物質を含むことがある。従って、第２のカートリッジ４６は、ニコチン又は香料などの物質を放出し、第１のカートリッジ１６で生成された蒸気に新たな特性を付与することができる。好ましい実施形態では、第２のカートリッジ４６は粒状のタバコを含む。

上述したように、本体部４は第１の接触面５０を備え、マウスピース部は第２の接触面５２を備える。マウスピース部４が閉位置にあるとき、第１の接触面５０と第２の接触面５２は互いに整列し、その結果、第１のカートリッジ１６の噴霧器３０から、第１のカートリッジの蒸気チャネル３０及びマウスピースチャネル４２内に収容された第２のカートリッジ４６を通ってマウスピース蒸気出口４４に至る蒸気流路Ｐが確立される。このようにして、第１のカートリッジ１６の噴霧器３０によって生成された蒸気の特性は、蒸気出口４６に届く前に、第２のカートリッジ４６の蒸気生成物質又は香り強化物質を通って引き込まれることにより、変更されるか又は補われることがある。

図１ａ、図１ｂ、及び図１ｃの実施形態毎に以下で更に詳細に説明するように、シール９２を設けて、収容された第１のカートリッジ１６と第２のカートリッジ４６との間の蒸気の効果的な流体連通を促進することがある。特に、第２のカートリッジ台座４２の底面の近くのマウスピース部６の下側に、弾力性のある変形可能なシール９２が設けられることがあり、その結果、蒸気出口４４の側から第２のカートリッジ４２をマウスピースチャネル４２に挿入すると、第２のカートリッジ４６の下側にある蒸気入口が、シール９２の第１の上側と接触するようになる。同様に、マウスピース部６が閉位置に動かされると、（シール９２の第１の側と反対側の）シール９２の第２の下側が第１のカートリッジ１６の蒸気出口２８と接触するようになり、蒸気出口２８に対して変形して、マウスピース部が閉位置にあるときに、２つのカートリッジの間に密封された蒸気流路を提供する。

第２のカートリッジ４６が第２のカートリッジ台座４２に導入されることがあり、その結果、マウスピース部６が閉位置にあるとき、第１のカートリッジ１６及び第２のカートリッジ４６が、流体連通し、ユーザは混合された蒸気をマウスピースを通じて吸入することができる。第２のカートリッジ４６は、第２のカートリッジ台座内の開口部に導入されることがある。マウスピースが閉位置にあるときに第２のカートリッジ４６を挿入できるように、この開口部は、マウスピース部内の蒸気出口４４によって提供されることがある。

上述したように、マウスピース部６は、開位置と閉位置の両方で、本体４に接続されたままである。これには、例えば、片方の手で第１のカートリッジ１６を保持しながら、もう一方の手で電子タバコ２を開けることができるという利点がある。更に、電子タバコ２又はその部品を誤って落とす危険性が低くなる、というのも、カートリッジ交換中に保持するのは１つの一様な部品のみであるからである。

図１ａ～図１ｃに示すように、マウスピース部６と本体部４との間の接続機構４５は、開位置と閉位置との間でマウスピース部６の移動をもたらすように、様々な異なる態様で構成することができる。

図１ａでは、接続機構４５は、本体部４を基準にしたマウスピース部６の回転移動を提供する。特に、マウスピース部６は、装置の伸長軸と概ね平行な回転軸を中心として回転することがある。或いは、マウスピース部６は、閉位置で接触する第１の接触面５０及び第２の接触面５２によって規定される平面と実質的に一致する平面内で回転することがある。図１ｂに示すように、マウスピース部６は、マウスピース部６を本体部４と相互接続させるピン又はロッド５４を中心に回転する。特に、ピン又はロッド５４は、マウスピース部６の一方の側に配置されることがあり、その結果、マウスピースチャネル４２を含む反対側が、本体部４から外へ離れるように回転して、第１の接触面５０内の第１のカートリッジ台座１２の開口部１３を露出させる。

安定した動作を達成し、且つ、マウスピース部６が意図せず開位置のままにされた場合に第１のカートリッジ１６が誤って落下するのを回避するために、マウスピース部６を閉位置に保持することが有利である。従って、マウスピース部６は閉位置にバイアスをかけられていることがある。図１ｃに示すように、ねじりバネ５６などのバイアス要素５６が、枢動軸ピン５４の周りに配置され、本体６上の第１の接合面５８とマウスピース部６上の第２の接合面６０との間でバイアスをかけられていることがある。

図２ａ及び図２ｂに示すような電子タバコ２の別の例示的な実施形態では、接続機構４５は、本体部４とマウスピース部６との間にスライド可能な接続をもたらすように構成されたスライダー機構４５である。スライダー装置４５により、マウスピース部６が、本体部４の第１の接触面５０の半径方向Ｒに、開位置と閉位置との間で直線状に移動可能になる。即ち、マウスピース部６は、装置の伸長軸と実質的に垂直な方向に平行移動する。このようにして、マウスピース部６は、その接触面５２が本体の対向する接触面５０に渡ってスライドすることにより、移動して、第１のカートリッジ台座１２への開口部１３を露出させる。

やはり、マウスピース部６は、閉位置にバイアスをかけられていることが好ましい。図２ｂに示すように、バイアス作用は、圧縮バネ６２によって達成されることがある。接続機構４５は、第１の接触面５０及び第２の接触面５２上に配置されたレール６６及び従動部６８を備えるガイド接続部６４を更に含むことがある。ガイド接続部により、マウスピース部６を、本体部４に接続し、半径方向Ｒに移動させる際に導くことが可能になる。

図３の実施形態に示すように、マウスピース部６と本体部との間の接続機構４５は、代替的に、ヒンジ機構４５として構成することもできる。ヒンジ機構４５は、本体部４とマウスピース部６とを相互接続させるように構成される。図３から分かるように、ヒンジ機構４５は、本体４の外側ハウジング７０の外端に配置されることがある。即ち、ヒンジ４５は、本体部４の断面の半径方向の端に設けられる。図３の例では、ヒンジ機構４５は、装置２の実質的に外側にあり、マウスピース部６の枢動運動を容易にし、この枢動運動により、第１の接触面５０内の第１のカートリッジ台座１２を提供するチャンバへの開口部１３が露出する。第１の接触面５０は、第１の接触面５０の外周の周りに延びる縁部を含むことがあり、ヒンジ４５はこの縁部上に設けられることがあり、その結果、回転点が第１の接触面からわずかに高くなり、マウスピース部６が十分に回転できるようにする隙間がもたらされる。

或いは、図５に示す実施形態に見られるように、ヒンジ機構４５は、電子タバコ２の内部に配置される。これは、ヒンジ機構４５が電子タバコ２の外側から見えなくなり、その結果、ユーザが装置を使用する際に、ユーザの手がヒンジ機構４５と接触しなくなるので、有利である。更に、電子タバコ２が閉位置にあるとき、ヒンジ機構４５を、電子タバコ２の内側で保護することができる。

図４ｃに示すように、本体部４は、外側ハウジング７０及び内側アセンブリ７１を含むことがある。図４ａに示すように、外側ハウジング７０は、開放端７４及び閉鎖端７９を含む。内側アセンブリ７１は、支持体（図示せず）を含むことがあり、この支持体に、電気回路１０及び電源ユニット８が取り付けられる。ヒンジ機構４５は、本体部４の内側アセンブリ７１内に配置されることがある。

図４ｂ、図５、図６、及び図７から最もよく分かるように、ヒンジ機構４５はレバー７２を含み、レバー７２は、マウスピース部６に固定して接続された第１の接続端７４と、本体部４の収容部７７に回転可能に接続された第２の接続端７６と、を含む。第２の接続端７６は、本体部４の内側アセンブリ７２に回転可能に接続されるように構成される。一実施形態では、第２の接続端７６は、回転ジョイント７６として構成されることがある。回転ジョイント７６は、レバー７２の回転の中心となる回転軸を回転ジョイント７６が規定するように、本体４の収容部内に保持されるピン又はアクスルの形態をしていることがある。

電子タバコ装置２を、コンパクトで人間工学に基づいた形状で作製することが望ましい。従って、ヒンジ機構４５に必要とされる内部スペースを低減する必要がある。従って、電子タバコ２の水平方向におけるレバー７２の動きを小さくすべきである。従って、ヒンジ機構４５は、マウスピース部６が開位置に移動する際に、マウスピース部６の回転移動と直線移動とを組み合わせて提供するように、設計されることがある。

ヒンジ機構４５は、マウスピース部６が回転し且つ本体部４から離れるように軸方向に移動できるように構成されることがあり、これにより、第１のカートリッジ台座１２の開口部１３を、マウスピース部４の少ない量の回転で露出させることが可能になり、それによって、ヒンジ機構４５に必要とされるスペースが低減される。マウスピース部４の回転移動及び直線移動を達成するために、図５及び図８ａに示す細長い軸方向スロット７７の形態をした収容部７７、この収容部７７内に、レバー７２の回転端７６にある回転ジョイント７６が保持される。直線状のスロット７７及びレバー７２は、レバー７２の回転端がスロット７７内部で回転し、スロット７７の伸長軸に対応する方向に直線的に移動できるように、保持される。このようにして、レバー７２は、マウスピース部４が開位置に移動するにつれて、回転し且つ平行移動することができる。

従って、直線状のスロット７７は、直線移動の限界を含む端位置を規定し、それらの端位置は、マウスピース部６が閉位置及び開位置に配置されたときの回転ジョイント７６の位置に、それぞれ対応する。従って、レバー７２の回転端にあるジョイント７６は、図５及び図８ａに示すように、マウスピース部が閉位置にあるときには、直線状のスロットの下端に配置され、図８ｂに示すように、マウスピース部４が開位置にあるときには、直線状のスロット７７の上端に配置される。

図５、図８ａ、及び図８ｂに示す制限面Ｓは、内側アセンブリ７１に接続された軸方向延長部上に設けられることがあり、レバーが完全に開位置に達したときに、レバーの対応する面と接触し、それにより、レバー７２の更なる回転を制限する。言い換えると、本体部４は、レバー７２が回転するとレバーと接触するように配置された内面Ｓを備え、特定の地点で、それ以上の回転を防止する。この面Ｓは、本体４の伸長軸に沿ってマウスピースに向かう方向に、第１の接触面５０から延びる部分として、設けられることがある。

マウスピース部６の直線状の移動により、第１のカートリッジ１６を導入できるように、マウスピース部６の最小限の回転で、本体カートリッジ台座１２の開口部１３を開放することが可能になる。また、これにより、ヒンジ機構４５のために内側アセンブリ７２内に必要とされるスペースが低減される。従って、この直線移動は、マウスピース部６が、上方への移動により、本体部４から更に離れるように移動することを可能にする。

ヒンジ機構４５によって提供されるマウスピース部の回転移動及び直線移動を促進するように、好ましくは磁気要素の形態をした１つ又は複数の保持要素８８が配置されることがある。特に、磁気要素８８ｂ（図５を参照）が、制限面Ｓ上に設けられ、対応する磁気材料８８ａがレバー７２の対向する面上に設けられることがあり、その結果、ユーザが最初にマウスピース部４を開くと、それらの対応する磁石が接触するようにレバー７２が回転し上方に平行移動するように促進され、その後、マウスピース部６が安定した開位置に保持される。

図６に示すように、レバー７２は実質的にＬ字型をしており、水平部７３、垂直部７５、及びジョイント７６を備える。Ｌ字型により、マウスピース部の接触面５２の中心に向かう点を、本体部６の接触面５０の半径方向端部の近くの点に接続することが可能になる。これにより、内部レバー機構を提供することが可能になり、小さな量の回転での、本体部からのマウスピース部４の移動が強化される。

本体６の第１の接触面５０及びマウスピースの第２の接触面５２は、更に、電子タバコ２が閉位置にあるとき（即ち、動作状態にあるとき）に、本体部４とマウスピース部６との間の閉じた接続を生み出すように構成される。図４ａ及び図４ｂから最もよく分かるように、マウスピース部６の第２の接触面５２は、第２の接触面５２の外周の周りに延びる第１の縁部８０を備える。本体部４の第１の接触面５０は、第２の縁部８２を備え、この縁部８２は、マウスピース部６の第１の縁部８０と係合して、第１のカートリッジと第２のカートリッジとの間の接続部を密封するように構成される。

マウスピースの第２の接触面５２の少なくとも一部が、第１の縁部８０に対して突き出ていることがある、即ち、それは、マウスピース６の密封縁部８０を越えて、本体の対向する面に向かって延びている。本体４の内側アセンブリ７１上に配置された第１の接触面５０は、本体４の外側ハウジングの縁部８２に対して窪んでいる、少なくとも一部分を備えることが好ましいことがある。この構成は、図４ａ及び図４ｂに示されている。これにより、第１の接触面５０が本体部４の中に延びることが可能になり、それにより、マウスピース部６と本体部４との間に隙間が生じることが防止されて、第１のカートリッジと第２のカートリッジとの間の効果的な流体連通を確保することができる。言い換えると、マウスピースの第２の接触面５２の一部が、第２の接触面５２から突き出て、本体の第１の接触面の対応する形状をした凹部によって受けとめられる。この突出部及び凹部は、第１のカートリッジ台座１２及び第２のカートリッジ台座４２の位置に対応し、それによって、蒸気の流体連通を促進する。更に、この構成により、電子タバコ２が閉位置にあるときに、接触面５０、５２を互いにより近づけて配置することが可能になる。マウスピース部６が閉位置にあるとき、マウスピース部６の縁部８０は、本体部の上側縁部８２に当接するように構成される。

マウスピース部６と本体部４との間の接続は、圧力損失を防ぐように構成される。このようにして、電子タバコ２は応答性を維持し、気化チャンバ３１を通る流れが最適化される。これは、吸入される体積の大部分は、マウスピース部６と本体部４との間の接続の隙間からの空気ではなく、気化チャンバ３１から到来する蒸気から構成されることを意味する。これは、以下でより詳細に説明するように、シール９２の使用により、更に強化されることがある。

ヒンジ機構４５は、第１の接触面５０と第２の接触面５２との間の安定した接続を提供するように構成されることがある。即ち、ヒンジ機構は、閉位置が平衡位置となるように、構成されることがある。これは、第１の接触面５０上に１つ又は複数の磁気保持要素８６を配置し、第２の接触面５２上に対応する磁気保持要素８６を配置することにより、達成することができる。磁気保持要素８６は、マウスピース部６を閉位置に保持するように構成される。保持要素８６は、磁石と鋼などの強磁性材料との組み合わせであり得る。或いは、異なる極性の磁石の組が使用されることがある。図４ａ及び図４ｂから最もよく分かるように、第１の組の保持要素８６が、第１の接触面５０及び第２の接触面５２にそれぞれ配置されている。これにより、磁石と強磁性材料との間の密接な接続が可能になる。

第１の組の磁気保持要素８６は、マウスピース部６が、磁石からの磁気閉鎖力によって影響を受けることなく開位置にあることができるように、構成されることがある。しかしながら、第１の接続面が第２の接続面のより近くに移動するようにマウスピース部を閉じつつあるとき、マウスピース部６は磁石からの影響の範囲内に入り、従って、閉位置まで移動してそこで保持される。マウスピース部６を閉位置に解放可能に保持する第１の組の磁石８６は、図４ｂ及び図４ｃに示されている。

上述したように、電子タバコ２は、マウスピース部６を開位置に解放可能に保持するように構成された、第２の組の磁気保持要素８８を更に備えることがある。第２の組の保持要素８８は、第１の組の保持要素８６と同一であってもよいが、第１の保持要素８６とは異なる位置に配置されることがある。特に、第２の組の保持磁石８８は、（内側アセンブリの軸方向延長部上の）本体４の内側制限面Ｓ上の位置８８ａと、開位置にあるときに制限面と接触するレバー７２の表面上の対応する位置８８ｂと、に設けられることがある。これらの位置８８ａ及び８８ｂは、図８ａ及び図８ｂに示されている。第１及び第２の組の磁石８６、８８は、マウスピース部６の双安定位置を生み出し、完全な閉位置及び完全な開位置において平衡位置がもたらされる。第１の組の磁気保持要素８６及び第２の組の磁気保持要素８８は、マウスピース部が、保持要素の組のうちの少なくとも一方からの力の影響下に常にあるように、更に構成される。これは、マウスピース部６の開閉機能を支援する、というのも、ユーザは、マウスピース部６を開位置から閉位置に、又はその逆に、変更するために、マウスピース部６に小さな「一押し」を加えるだけでよいからである。

制限面Ｓは、本体４に固定して接続された、静止面である。図５に見られるように、静止面Ｓは、内側アセンブリ７１から延びるように配置されることがある。静止面Ｓは、電子タバコ２の長手方向（伸長）軸方向に対して角度αで設けられ、その結果、マウスピース部６は、第１のカートリッジ１６を導入できるように第１のカートリッジ台座１２が露出するまで、回転する。

図４ａ、図４ｂ、図９ａ、及び図９ｂから最もよく分かるように、第１のカートリッジ１６の第１の端部２０とマウスピースチャネル４２との間に、弾性シール９２が配置されることがある。弾性シール９２は、マウスピース部６の蒸気チャネル４２に取り付けられることがある。シール９２は、第１の保持要素８６の磁力Ｆｍによって、第１のカートリッジ１６に対して変形するように構成されている。弾性シール９２は、主カートリッジ台座１６内の第１のカートリッジの挿入深さの差異を吸収できるように、変形距離を有する。

シール９２は、ユーザがマウスピースから吸入することにより、マウスピース部内に負圧が生成されたときに、密着した接続を生み出すように構成される。シール９２は、第１のフランジ９４、第２のフランジ９６、及びそれらの間に配置されたウェスト部９５を有する。第１のフランジ９４は、第１のカートリッジ１６の第１の端部２０と接触するように構成され、第２のフランジ９６は、第２のカートリッジ４６の対向する端部に接触するように構成される。このようにして、第１のカートリッジの蒸気出口から第２のカートリッジ４６の蒸気出口まで、蒸気流路Ｐが密閉され、この流路Ｐを通じて、ユーザは蒸気を吸入する。

（マウスピースチャネル４２によって提供される）カートリッジ台座４２は、図５に示す、半径方向フランジ４３を更に備えることがあり、このフランジ４３は、マウスピースチャネル４２の中心に向けて延びる。半径方向フランジ４３は、シール９２としっかりと接続するために、シールのウェスト部９５の中に延びるように構成される。第１のカートリッジ１６及び第２のカートリッジ４６が電子タバコ２内部に配置され、電子タバコ２が閉位置にあるとき、第１のフランジ９４は第１のカートリッジ１６に対して押され、第２のフランジ９６の縁部９７は、第２のカートリッジ４６に対して押される。

更に、本体カートリッジ台座１２内の電気コネクタ３６は、カートリッジ１６の対応する電力端子と弾性的に係合するように構成されることがある。そのようにして、マウスピース部６が閉位置にあるとき、第１の組の保持要素８６によって生成される閉鎖力Ｆｍが、電気コネクタ３６からの弾性力Ｆｂよりも大きくなり、その結果、少なくとも１つの電力端子３６が押し込まれて、電気回路を閉じることができる。

シールは、磁気保持要素８６、及び電気接点からのバイアス力の両方により軸方向に圧縮される。しかしながら、保持要素８６からの磁力は、マウスピース部の第１の接触面５０が本体部の第２の接触面から離れるのを回避するために、バイアス力よりも大きくなければならない。

当業者であれば、本発明は説明された例示的実施形態に決して限定されないことを理解するであろう。特定の対応策が互いに異なる従属請求項において挙げられているという単なる事実は、これらの対応策の組合せが有利に使用され得ないということを示すものではない。更に、「含む」という表現は他の要素又はステップを排除しない。他の非限定的な表現は、「１つの（ａ）」又は「１つの（ａｎ）」が複数を排除しないこと、及び単一のユニットがいくつかの手段の機能を満たし得ることを含む。特許請求の範囲におけるいずれの参照符号も範囲を限定すると解釈されるべきではない。最後に、本発明は図面及び前述の説明において詳細に例証されてきたが、そのような例証及び説明は、限定的ではなく例証的又は例示的なものと見なされ、本発明は開示された実施形態に限定されない。

Claims (14)

1. 本体部と、マウスピース部と、を含み、
   前記マウスピース部は、接続機構によって前記本体部に可動に接続され、
   前記本体部は、第１のカートリッジを収容するように構成された第１のカートリッジ台座を含み、
   前記マウスピース部は、第２のカートリッジを収容するように構成された第２のカートリッジ台座を含み、
   前記接続機構は、前記マウスピース部が、前記本体部に対して、
   前記第１のカートリッジ台座が前記電子タバコ内に密閉される閉位置と、
   前記本体及び前記マウスピース部が、前記接続機構によって互いに接続されたままでありながら、第１のカートリッジを収容できるように前記第１のカートリッジ台座が露出した開位置と、
   の間で移動できるように構成される、
   電子タバコ。
2. 前記電子タバコは、前記マウスピース部が前記閉位置に動かされたときに、前記第１のカートリッジと前記第２のカートリッジとの間に蒸気流路が生成されるように構成される、
   請求項１に記載の電子タバコ。
3. 前記本体部は、電源及び電気回路を更に含み、
   前記第１のカートリッジは、噴霧器及び液体貯蔵部を含み、
   前記電気回路は、前記第１のカートリッジが前記第１のカートリッジ台座に収容されているときに、前記噴霧器を前記電源に接続するように構成される、
   請求項１又は２に記載の電子タバコ。
4. 前記第２のカートリッジは、タバコ基材を含む、
   請求項１～３の何れか一項に記載の電子タバコ。
5. 前記マウスピースを閉位置へとバイアスをかけるように構成されたバイアス要素を更に含む、
   請求項１～４の何れか一項に記載の電子タバコ。
6. 前記接続機構は、前記マウスピース部と前記本体部との間にスライド可能な接続を提供し、
   前記マウスピース部は、前記開位置と前記閉位置との間を直線移動でスライドする、
   請求項１～５の何れか一項に記載の電子タバコ。
7. 前記接続機構は、前記マウスピース部と前記本体部との間に回転接続を提供し、
   前記マウスピース部は、前記開位置と前記閉位置との間を前記本体部を基準にして回転する、
   請求項１～５の何れか一項に記載の電子タバコ。
8. 前記本体部は、細長く、
   前記マウスピース部の回転軸は、前記本体の伸長軸と実質的に平行である、
   請求項７に記載の電子タバコ。
9. 接続機構は、ヒンジ機構であり、
   前記マウスピース部は、前記開位置と前記閉位置との間を前記ヒンジ機構を中心に枢動する、
   請求項１～５の何れか一項に記載の電子タバコ。
10. 前記ヒンジ機構は、内部レバーを含み、
    前記レバーは、一方の端部が前記マウスピース部に固定して接続され、反対側の端部が前記本体部に配置された収容部内に回転可能に接続される、
    請求項９に記載の電子タバコ。
11. 前記レバーはＬ字型をしており、
    前記レバーは、前記マウスピース部の中心点を前記本体部の縁の近くの点に接続する、 請求項１０に記載の電子タバコ。
12. 前記収容部は、細長いスロットを含み、
    前記細長いスロットは、前記レバーの回転端を保持する一方で、前記回転端の、前記細長いスロット内での回転と、前記細長いスロットに沿った直線状の移動との両方を可能にするように構成される、
    請求項１０又は１１に記載の電子タバコ。
13. 前記本体部は、細長く、
    前記細長いスロットは、少なくとも前記本体部の伸長軸と概ね整列されており、
    前記マウスピース部が前記開位置まで動いたときに、前記マウスピース部は、前記本体部を基準にして回転し、且つ前記本体部から離れるように直線的に移動する、
    請求項１２に記載の電子タバコ。
14. 請求項１～１３の何れか一項に記載の電子タバコと、
    前記第１のカートリッジ台座によって収容されるように構成された第１のカートリッジと、
    前記第２のカートリッジ台座によって収容されるように構成された第２のカートリッジと、
    を含む、キット。
    

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