JP2022182732A - マスク及びマスクの製造方法 - Google Patents

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文夫 神野
Fumio Jinno
暁師 徐
Xiao Shi Xu
ゆき恵 大塚
Yukie Otsuka
萌 水上
Moe MIZUKAMI
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Abstract

Figure 2022182732000001
【課題】本発明は、特定の機能を有するシートを追加して、マスク本体が厚くなったとしても、マスク本体から耳紐が外れ難いマスク及びマスクの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】複数のシートを積層した積層体によって形成されるマスク本体と、マスク本体に溶着された耳紐と、を備え、複数のシートは、少なくとも肌面シートと、外層シートと、肌面シートと外層シートとの間に配置される、装着時にマスク本体と着用者の口との間に形成した空間を維持するための空間維持用シートとを含み、耳紐のうちの少なくともマスク本体と重なる部分の断面形状は、溶着用に扁平している。
【選択図】図7

Description

本開示は、マスク及びマスクの製造方法に関する。
近年、不織布等を積層したマスク本体に耳紐等を取り付けた使い捨てマスクが知られている(例えば、特許文献1を参照)。
マスク本体は、肌面シート、外層シート、及び粒子を補足するためのフィルタシート等を含んでいる。これらのシートは不織布やティッシュペーパーのような柔軟なシートであるので、マスク装着時にマスク本体と着用者の口との間に空間が形成されるようにマスク本体の立体形状を調整しても、その立体形状を維持するのが困難である。このため、マスク本体は、前述した柔軟なシートに加えて、更に当該空間を維持するための空間維持用シートを含むことがある。
特開2018-3207号公報
しかし、空間維持用シートのような特定の機能を有するシートを追加すると、マスク本体が厚くなるので、例えば、溶着によって耳紐をマスク本体に取り付ける場合に、マスク本体と耳紐との溶着が不十分となる可能性がある。これにより、マスク本体に耳紐を取り付けた後に、マスク本体から耳紐が外れ易くなることがある。
本開示は、一側面では、このような実情を鑑みてなされたものであり、その目的は、特定の機能を有するシートを追加して、マスク本体が厚くなったとしても、マスク本体から耳紐が外れ難いマスク及びマスクの製造方法を提供する。
上記課題を解決するため、本発明では、耳紐のうちの少なくともマスク本体と重なる部分は、溶着用に扁平している。
詳細には、本発明のマスクは、複数のシートを積層した積層体によって形成されるマスク本体と、マスク本体に溶着された耳紐とを備え、複数のシートは、少なくとも肌面シートと、外層シートと、肌面シートと外層シートとの間に配置される、装着時にマスク本体と着用者の口との間に形成した空間を維持するための空間維持用シートとを含み、耳紐のうちの少なくともマスク本体と重なる部分の断面形状は、溶着用に扁平している。
なお、上記マスクにおいて、耳紐のうちのマスク本体に重なる部分以外の部分の断面形状は、円形状であってもよい。
また、上記マスクにおいて、空間維持用シートは、樹脂フィルムから形成され、通気のための複数の孔を有してもよい。
また、上記マスクにおいて、空間維持用シートは、300μm以下の厚さを有してもよい。
また、上記マスクにおいて、複数の孔は、マスク本体の縦方向に間隔を置いて並んで配置されており、空間維持用シートは、縦方向に並んだ孔間にマスク本体の横方向に延在する直線状の部分を有し、直線状の部分の幅は、空間維持用シートの厚さ以下であってもよい。
また、上記マスクにおいて、複数の孔は、マスク本体の縦方向に間隔を置いて並んで配置されており、空間維持用シートは、縦方向に並んだ孔間にマスク本体の横方向に延在する複数の直線状の部分を有し、直線状の部分間の間隔は1mmであってもよい。
また、上記マスクにおいて、複数の孔は、マスク本体の横方向に間隔を置いて並んで配置されており、横方向に並んだ孔間の間隔は、0.1mmから0.4mmの範囲内であってもよい。
また、上記マスクにおいて、空間維持用シートは、マスク本体の横方向において0.1gf/cmから3.0gf/cmの範囲内の曲げ剛性を有してもよい。
また、上記マスクにおいて、空間維持用シートは、マスク本体の縦方向において0.04gf/cmから2.0gf/cmの範囲内の曲げ剛性を有してもよい。
また、本発明のマスクの製造方法は、複数のシートを積層することにより、マスク本体となる積層体を形成する工程と、積層体を切断することにより、マスク本体を形成する工程と、マスク本体に耳紐を溶着する工程とを有し、積層体を形成する工程では、複数のシートとして、少なくとも肌面シートと、外層シートと、肌面シートと外層シートとの間に配置される、装着時にマスク本体と着用者の口との間に形成した空間を維持するための空間維持用シートとを積層し、耳紐のうちの少なくともマスク本体と重なる部分は、溶着用に扁平している。
なお、上記マスクの製造方法において、耳紐を溶着する工程では、超音波溶着によってマスク本体に耳紐を溶着してもよい。
また、上記マスクの製造方法において、耳紐を溶着する工程は、耳紐の端部をマスク本体に重ねる工程と、端部のうちの少なくともマスク本体と重なる部分を耳紐の厚さ方向に押圧することにより、重なる部分を溶着用に扁平させる工程と、溶着用に扁平させた重なる部分をマスク本体に溶着する工程とを含んでもよい。
また、上記マスクの製造方法において、耳紐を溶着する工程は、耳紐の素材を切断することにより、耳紐を形成する工程と、耳紐の端部を耳紐の厚さ方向に押圧することにより、端部を溶着用に扁平させる工程と、溶着用に扁平させた端部をマスク本体に重ねる工程と、溶着用に扁平させた端部のうちのマスク本体と重なる部分をマスク本体に溶着する工程とを含んでもよい。
また、上記マスクの製造方法において、マスク本体を形成する工程と耳紐を溶着する工程の間に、マスク本体の端部において複数のシート同士を溶着する工程と、複数のシート同士が溶着された端部にエッジテープを溶着する工程とを更に有し、耳紐を溶着する工程は、端部に溶着されたエッジテープに、耳紐のうちの溶着用に扁平しているマスク本体と重なる部分を溶着する工程を含んでもよい。
また、上記マスクの製造方法において、積層体を形成する工程とマスク本体を形成する工程との間に、積層体の端部において複数のシート同士を溶着する工程を更に有してもよ
い。
また、上記マスクの製造方法において、積層体を形成する工程とマスク本体を形成する工程との間に、複数のシートの幅を所定幅に狭める第1工程と、複数のシートのプリーツ形成位置に折り筋を付ける第2工程と、を有する前段の工程と、前段の工程と後段の工程における複数のシートの搬送速度を同じにする第3工程と、複数のシートのプリーツ形成位置にプリ―ツを形成する第4工程と、複数のシートをプレスする第5工程と、を有する前記後段の工程とを更に有してもよい。
また、上記マスクの製造方法において、第4工程と第5工程とは、所定間隔を設けて行われてもよい。
本発明によれば、特定の機能を有するシートを追加して、マスク本体が厚くなったとしても、マスク本体から耳紐を外れ難くすることができる。
図1は、実施形態に係るマスクの外観斜視図である。 図2は、実施形態のマスク本体のシート構成を説明する斜視図である。 図3(A)は、実施形態の耳紐を厚さ方向に見た平面図であり、図3(B)は、耳紐の端部をA-A線に沿って切断した断面図であり、図3(C)は、耳紐の端部以外の部分をB-B線に沿って切断した断面図である。 図4は、複数のシートを積層して積層体を形成する工程を説明する図である。 図5は、積層体にプリーツを形成する工程、積層体にノーズフィッターを組み込む工程、及び積層体の上端部を溶着する工程を説明する図である。 図6は、積層体の下端部を溶着する工程、及び積層体を切断してマスク本体を形成する工程を説明する図である。 図7は、マスク本体の左右端部を溶着する工程、マスク本体にエッジテープを取り付ける工程、及びエッジテープに耳紐を取り付ける工程を説明する図である。 図8は、端部が扁平している耳紐を形成する工程の一例を説明する図である。 図9は、端部が扁平している耳紐を形成する工程の別例を説明する図である。 図10(A)は、本実施形態の耳紐の両端部がエッジテープに重ねられた状態のときの耳紐、エッジテープ及びマスク本体の層構成を説明する断面図であり、図10(B)は、比較例の耳紐の両端部がエッジテープに重ねられた状態のときの耳紐、エッジテープ及びマスク本体の層構成を説明する断面図である。 図11は、本変形例に係るプリーツの形成方法に使用されるプリーツの形成装置の一例を示した図である。 図12(A)は、変形例の耳紐を厚さ方向に見た平面図であり、図12(B)は、耳紐の端部をC-C線に沿って切断した断面図であり、図12(C)は、耳紐の端部以外の部分をD-D線に沿って切断した断面図である。 図13は、変形例の空間維持用シートの構成を示す平面図である。
以下に、図面を参照して本発明の実施形態に係るマスク及びマスクの製造方法について説明する。なお、以下の実施形態の構成は例示であり、本発明はこれらの実施の形態の構成に限定されるものではない。
図1は、実施形態に係るマスクの外観斜視図である。図1に示されるように、マスク1は、マスク本体2、耳紐3,4、エッジテープ5,6、ノーズフィッター7を有する。マスク本体2は、シート状の通気性素材で形成されており、着用者の口と鼻を覆うことが可能な大きさを有する。耳紐3,4は、紐状の伸縮性素材で形成されており、マスク本体2の両側部に位置するエッジテープ5,6において端部が接合されることにより、マスク本体2の左右両側に環状の輪をそれぞれ形成する。
マスク本体2は、通気性を有する不織布等の各種シートから構成されるものであり、複数枚のシートの積層体である。そして、複数のシートは、上下左右の縁等において互いに適宜接合されている。マスク本体2は、立体形状を形成し得る折り目8を伴うプリーツを有する。このような折り目8は、マスク本体2が襞状に折り込まれた状態で左右両側の端部にエッジテープ5,6が接合されることで、その形状がエッジテープ5,6によって保持される。すなわち、左右両側の端部のエッジテープ5,6で折り目8の展開が阻止され、マスク本体2の中心部付近の領域において、マスク1の装着時に折り目8が展開されることで、マスク本体2のプリーツが広げられて立体形状となる。なお、非装着時にはプリーツが閉じられることで、マスク本体2をかさばらない平面状とすることができる。
耳紐3,4を構成する紐状の伸縮性素材は、例えば、ゴム糸と綿の交織帯や、樹脂フィラメントの交編ネット、伸縮性の不織布等で形成される。このような紐状の素材の両端部が、それぞれマスク本体2の左右両側のエッジテープ5,6に接合されることで、当該素材の一端が始点となり、当該素材の他端が終点となるループ状の形態の耳紐3,4がマスク本体2の左右両側に形成される。
ノーズフィッター7は、マスク本体2の上部において、長手方向がマスク本体2の左右方向に延在する状態でマスク本体2に固定される部材である。ノーズフィッター7は、マスク本体2を構成するシート状の通気性素材同士の間に挟み込まれる状態で積層体の内部に固定されていてもよいし、或いは、マスク本体2の表面に固定されていてもよい。ノーズフィッター7は、着用者が指で押圧することにより適宜の形状へ変形可能な程度の強度を有すると共に、当該押圧から解放されても形状を維持する塑性変形可能な素材である。このようなノーズフィッター7がマスク本体2の上部に設けられていることにより、着用者は、鼻とマスク本体2との間にできる隙間を塞ぐことができる。
マスク1を構成する上述の各素材は、超音波溶着による接合が好適であるが、例えば、エンボスロールを用いた熱溶着による接合、ミシン糸等による縫合、ホットメルト接着剤等による接着、ヒートシール、その他の各種接合技術を適用し得る。
図2は、実施形態のマスク本体2のシート構成を説明する斜視図である。マスク本体2は、外層シート10、フィルタシート11、空間維持用シート12、肌面シート13の各シートを積層して構成されている。フィルタシート11は、本実施形態では1枚であるが、通気性を考慮しつつシートを更に増やしてもよい。
外層シート10、フィルタシート11及び肌面シート13には、熱可塑性ポリマーからなる不織布が用いられる。
肌面シート13は直接肌に触れるため、特に肌触りの良い不織布が用いられる。外層シート10は肌面シート13と同一の素材のシートであってもよいし、外部環境に対する耐性や通気性に優れた別規格のシートであってもよい。誤装着防止のため、外層シート10と肌面シート13で素材の色を変えることもできる。
また、フィルタシート11には粒子補足性能が高い素材が用いられる。このため、フィ
ルタシート11には肌面シート13とは異なる素材のシートが用いられてもよい。例えば、肌面シート13よりも融点が高い熱可塑性ポリマー素材が用いられてよい。
なお、フィルタシート11にはティッシュペーパーのようなパルプ繊維が用いられてもよい。但し、この素材は熱で融解しない。このため、超音波溶着による接合を行うという観点では、フィルタシート11の素材も熱可塑性を有していることが望ましい。
一方、空間維持用シート12には、例えば、ポリエチレンテフタレート(PET)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)のフィルムのような、外層シート10、フィルタシート11及び肌面シート13よりも曲げ剛性が高い樹脂フィルムのシートが用いられる。超音波溶着による接合を行うという観点では、前述した種類の樹脂フィルムのように空間維持用シート12の素材も熱可塑性を有していることが望ましい。
また、空間維持用シート12には、マスク本体2の通気性を確保するために通気孔12Aが複数設けられている。通気孔12Aは、空間維持用シート12の平面方向に規則的に配置されて、空間維持用シート12の全面にわたって設けられている。このような通気孔12Aは、例えば、樹脂フィルムに穿孔することによって形成される。
なお、空間維持用シートとして、前述した種類の樹脂フィルムからなる直線状の部材を、交差するように重ねて、貼り合わせることによって形成された網目状シートを用いてもよい。このような網目状シートでは、直線状の部材に囲まれた網目の部分が通気孔となるので、マスク本体2の通気性を確保することができる。
このような外層シート10、フィルタシート11、空間維持用シート12及び肌面シート13の積層体を折り返すことにより、マスク本体2に、折り目8を伴うプリーツが形成される。本実施形態では、図1に示すように折り目8は平面視でマスク本体2の左右方向(以下、「横方向」という)に延在している。そして、マスク1が装着され、折り目8が平面視でマスク本体2の上下方向(以下、「縦方向」という)に展開されたときに、マスク本体2のプリーツが広げられて立体形状となる。このとき、マスク本体2では、エッジテープ5,6で折り目8の展開が阻止されているので、着用者の非肌面側にドーム状に膨らんだ部分が形成される。これにより、マスク本体2と着用者の口との間に空間(以下、「口元空間」という)が形成され、着用者は呼吸を楽に行うことができるようになる。
一方、マスク本体2は、空間維持用シート12を含むものの、基本的には不織布のシートのように柔らかいシートからなるものである。このため、マスク1を装着した着用者がプリーツを広げてマスク本体2の立体形状を定めても、口を動かす等の着用者の動作や着用者の呼吸などによる外力を受けたときにマスク本体2の膨らんだ部分が変形し易く、その立体形状を維持するのが困難である。そこで、本実施形態では、マスク本体2に曲げ剛性が高い空間維持用シート12を備えている。これにより、前述したような外力に抵抗して、マスク本体2の膨らんだ部分を変形し難くすることができる。このため、口元空間を維持することができる。
ところで、前述したように、空間維持用シート12の全面に通気孔12Aが設けられているため、空間維持用シート12に比較的曲げ剛性が高い素材が用いられても、空間維持用シート12自体の曲げ剛性は、通気孔12Aが設けられていない場合よりも低くなる。空間維持用シート12は、口元空間を維持するのに十分な曲げ剛性を有する最小限の厚さを有しつつ、300μm以下の厚さを有することが好ましい。それは、空間維持用シート12の厚さが300μmよりも大きいと、曲げ剛性が高くなりすぎて、積層体を構成するシート10~13を折り返すのが難しくなり、マスク本体2にプリーツを形成するのが困難となるからである。
また、空間維持用シート12には、通気孔12Aがマスク本体2の横方向及び縦方向に間隔を置いて並んで設けられていることから、空間維持用シート12は、縦方向に並んだ通気孔12A間に横方向に延在する複数の直線状の部分と、横方向に並んだ通気孔12A間に縦方向に延在する複数の直線状の部分とを有していると言える。このような空間維持用シート12において、横方向に延在する直線状の部分の幅は、空間維持用シート12の厚さ以下であることが好ましい。横方向に延在する直線状の部分の幅を空間維持用シート12の厚さ以下にすることにより、当該直線状の部分の幅(縦方向の長さ)が積層体の厚さに対して十分に小さくなるので、積層体を構成するシート10~13を折り返す際に当該直線状の部分が縦方向に突っ張るのを抑えることができる。更に、当該直線状の部分が積層体の厚さ方向に反ったり、折れ曲がったりするのを抑えることができる。このため、マスク本体2にプリーツを容易に形成することができる。また、横方向に延在する直線状の部分間の間隔は1mmであることが好ましい。それは、当該間隔が1mmよりも小さいと、通気孔12Aの縦方向の長さが短くなって通気孔12Aが狭くなり、相対的に横方向に延在する直線状の部分の幅が広くなるので、空間維持用シート12の曲げ剛性が高くなり過ぎて、シート10~13を折り返すのが難しくなるからである。更に、個々の通気孔12Aが狭くなることで、マスク本体2の通気性が低下するからである。また、当該間隔が1mmよりも大きいと、横方向に延在する直線状の部分の幅が狭くなるので、空間維持用シート12の曲げ剛性が低くなり、口元空間を十分に維持するのが難しくなるからである。更にまた、横方向に並んだ通気孔12A間の間隔は、0.1mmから0.4mmの範囲内であることが好ましい。横方向に並んだ通気孔12A間の間隔は、縦方向に延在する直線状の部分の幅(横方向の長さ)とも言える。そして、縦方向に延在する直線状の部分の幅が0.4mmよりも大きいと、空間維持用シート12の曲げ剛性が高くなり過ぎて、積層体を構成するシート10~13を折り返すのが難しくなるからである。また、当該直線状の部分の幅が0.1mmよりも小さいと、空間維持用シート12の曲げ剛性が低くなり、口元空間を十分に維持するのが難しくなるからである。
以上の空間維持用シート12の素材や構造を採用することにより、空間維持用シート12は、マスク本体2の横方向において0.1gf/cmから3.0gf/cmの範囲内の曲げ剛性を有することが好ましい。空間維持用シート12がこのような横方向の曲げ剛性を有することにより、プリーツを形成するときに積層体を構成するシート10~13の折り返しを容易にしつつ、プリーツを広げたときに前述した外力に抵抗して、口元空間を十分に維持することができる。また、空間維持用シート12は、マスク本体2の縦方向において0.04gf/cmから2.0gf/cmの範囲内の曲げ剛性を有することが好ましい。空間維持用シート12がこのような縦方向の曲げ剛性を有することにより、プリーツを広げたときに前述した外力に抵抗して、口元空間を十分に維持しつつ、プリーツを形成するときにシート10~13の折り返しを容易にすることができる。
ところで、マスク本体2に空間維持用シート12を備えることで、マスク本体2は厚くなる。また、空間維持用シート12に加えて、例えば、人体に有効な成分を放出可能なシートのような特定の機能を有するシートをマスク本体2に備えることで、マスク本体2がより一層厚くなることもある。そして、このように比較的厚くなったマスク本体2に、例えば、熱溶着や超音波溶着によって耳紐3,4が接合されることになる。このため、耳紐3,4とマスク本体2との溶着が不十分となり、耳紐3,4をマスク本体2に接合した後にマスク本体2から耳紐3,4が外れ易くなる可能性がある。そこで、本実施形態では、耳紐3,4のうちのマスク本体2と重なる部分を扁平にすることで、マスク本体2から耳紐3,4が外れ難くなるようにしている。
図3(A)は、実施形態の耳紐3,4を厚さ方向に見た平面図であり、図3(B)は、耳紐3,4の端部をA-A線に沿って切断した断面図であり、図3(C)は、耳紐3,4
の端部以外の部分をB-B線に沿って切断した断面図である。
図3(A)から図3(C)に示すように、耳紐3,4のうちの長さ方向の両方の端部3A,4Aの断面形状は、耳紐3,4の幅方向の長さに対して厚さ方向の長さが短い楕円形状であり、溶着用に扁平している。これに対し、端部3A,4A以外の長さ方向の中央部3B,4Bの断面形状は、耳紐3,4の幅方向の長さと厚さ方向の長さとがほぼ同じの円形状である。
このように耳紐3,4の端部3A,4Aが扁平しているので、耳紐3,4をマスク本体2に溶着するために端部3A,4Aをマスク本体2に重ねたときに、耳紐3,4とマスク本体2との接触面積を増やすことができる。また、耳紐3,4とマスク本体2とが重なっている部分における耳紐3,4及びマスク本体2の厚さの合計を減らすこともできる。このため、溶着時の熱エネルギーや振動エネルギーを耳紐3,4及びマスク本体2に効率良く伝達することができる。これにより、空間維持用シート12を備えてマスク本体2が厚くなったとしても、耳紐3,4をマスク本体2に十分に溶着することができるので、耳紐3,4をマスク本体2に接合した後にマスク本体2から耳紐3,4を外れ難くすることができる。
また、耳紐3,4の中央部3B,4Bは着用者の耳に接触する部分となるが、その中央部3B,4Bは円形状であるので、耳紐3,4の肌当たりを優しくすることができる。
続いて、端部3A,4Aが扁平している耳紐3,4を使用したマスク1の製造方法の一例について説明する。
図4は、複数のシートを積層して積層体を形成する工程を説明する図である。
マスク1を構成する部材は、ロールシートの形態で製造ラインに設置される。図4に示すように、この工程では、一番上のロールには外層シート10の素材が、上から二番目のロールにはフィルタシート11の素材が、上から三番目のロールには空間維持用シート12の素材(樹脂フィルムのシート)が、一番下のロールには肌面シート13の素材がそれぞれセットされ、ローラ30の圧力によって繰り出されている。ローラ30間を通過することにより、これらのシート10~13の素材が積層されて積層体14となる。そして、積層体14はコンベア31の上を搬送方向(MD方向)に流れていく。以下の図面では省略するが、積層体14はラインの複数個所に設けられたローラとコンベアの力でライン上の工程を進む。
また、図4において、上から三番目のロールとローラ30との間の破線の矩形で示した部分37には、穿孔装置が設置されている。樹脂フィルムのシートがロールからローラ30に流れている間に、この穿孔装置によって樹脂フィルムのシートに通気孔12Aが形成される。
図5は、積層体14にプリーツを形成する工程、積層体14にノーズフィッター7を組み込む工程、及び積層体14の上端部を溶着する工程を説明する図である。
図5に示すように、まず、積層体14にプリーツを形成する工程を行う。この工程では、積層体14は黒矢印で示す搬送方向(MD方向)に流れていく間に、複数の金属片32の間を通過する。金属片32はライン上に固定されており、通過中の積層体14を屈曲させて折り畳む。金属片32の間を通過することにより、積層体14がジグザクに折り畳まれて、この折り畳まれた部分がプリーツとなる。
次に、積層体14にノーズフィッター7を組み込む工程を行う。この工程では、まず、積層体14の表面にノーズフィッター7が配置される。本実施形態では、ロール状のノーズフィッター7の素材が切断配置装置33で適宜切断されて、ノーズフィッター7となる。そして、ノーズフィッター7が積層体14の表面に配置される。勿論、ノーズフィッター7の素材は予め切断されていてもよい
続いて、ライン上に固定された金属片34により、積層体14のうちのノーズフィッター7が配置されている一方の端部が折り返される。折り返されるシートは、積層体14を構成するシート10~13のうちの一部のシートであってもよいし、全部のシートであってもよい。これにより、ノーズフィッター7がシートの中に包み込まれて、積層体14に組み込まれる。
次に、積層体14の上端部を溶着する工程を行う。この工程では、溶着装置35により、積層体14のうちのノーズフィッター7が配置されている上端部において、積層体14を構成するシート10~13同士が溶着される。この溶着では、ノーズフィッター7を挟み込むようにMD方向に点線状に溶着されると共に、ノーズフィッター7の長手方向の両端近傍で点状に溶着される。このように溶着されることで、ノーズフィッター7は完全に固定されて、輸送中や装着中に積層体14内で移動することがなくなる。溶着装置35では、熱溶着、振動溶着及び超音波溶着のいずれかの溶着方法で溶着が行われる。本実施形態では、超音波溶着で溶着が行われる。
図6は、積層体14の下端部を溶着する工程、及び積層体14を切断してマスク本体2を形成する工程を説明する図である。
図6に示すように、まず、積層体14の下端部を溶着する工程を行う。この工程では、溶着装置35により、積層体14のうちのノーズフィッター7が配置されている上端部と反対側の下端部において、積層体14を構成するシート10~13同士が溶着される。この溶着でもMD方向に点線状に溶着される。
次に、積層体14を切断してマスク本体2を形成する工程を行う。この工程では、カッター36により、積層体14が、MD方向に所定の間隔で、MD方向に垂直な方向に切断されて、マスク本体2となる。これ以降の工程では、個々のマスク本体2に対して種々の処理が行われる。
図7は、マスク本体2の左右端部を溶着する工程、マスク本体2にエッジテープ5,6を取り付ける工程、及びエッジテープ5,6に耳紐を取り付ける工程を説明する図である。図7には、着用者の肌面側から見たときのマスク本体2の構成が示されている。このため、図7にはマスク本体2を構成するシート10~13のうちの肌面シート13のみが示されている。
図7(A)に示すように、これまでの工程、例えば、図5に示す工程により、マスク本体2には、マスク本体2の横方向に延在する折り目8を伴うプリーツが形成されている。更に、マスク本体2の縦方向の一方の端部(上端部)には、ノーズフィッター7が組み込まれている。また、図5に示す工程での溶着により、マスク本体2の上端部には、ノーズフィッター7を挟み込むように横方向に延在する点線状の溶着部16Uと、ノーズフィッター7の長手方向の両端近傍の点状の溶着部16Uとが形成されている。そして、図6に示す工程により、マスク本体2の下端部には、横方向に延在する点線状の溶着部16Bが形成されている。
このような構成のマスク本体2に対し、まず、図7(A)に示すように、マスク本体2
の横方向の両端部(左端部及び右端部)において、マスク本体2を構成するシート10~13同士を溶着する工程を行う。この工程では、マスク本体2の左右端部において、それぞれシート10~13同士が縦方向に点線状に溶着される。この溶着により、マスク本体2の左端部に縦方向に延在する点線状の溶着部17Lが形成されると共に、マスク本体2の右端部に縦方向に延在する点線状の溶着部17Rが形成される。この溶着では、熱溶着、振動溶着及び超音波溶着のいずれかの溶着方法によって溶着が行われる。本実施形態では、超音波溶着によって溶着が行われる。これは、後述する図7(B)及び図7(C)に示す溶着でも同じである。
次に、図7(B)に示すように、マスク本体2の左右端部にエッジテープ5,6を溶着する工程を行う。エッジテープ5,6には、熱可塑性を有するポリマーシートが用いられる。これにより、エッジテープ5,6は、マスク本体2を構成するシート10~13に溶着することができる。この工程では、まず、マスク本体2の左右端部において、それぞれ肌面シート13から外層シート10まで包まれるようにエッジテープ5,6に覆われる。
続いて、エッジテープ5,6において、それぞれエッジテープ5,6及びシート10~13が縦方向に点線状に溶着される。この溶着により、エッジテープ6に縦方向に延在する点線状の溶着部18Lが形成されると共に、エッジテープ5に縦方向に延在する点線状の溶着部18Rが形成される。
次に、図7(C)に示すようにエッジテープ5,6に耳紐3,4を溶着する工程を行うが、この工程では、図3に示した端部3A,4Aが扁平している耳紐3,4が使用される。このような耳紐3,4は、以下のようにして形成される。
図8は、端部3A,4Aが扁平している耳紐3,4を形成する工程の一例を説明する図である。
この一例では、まず、図8(A)に示すように、耳紐3,4となる紐状の伸縮性素材を切断して、耳紐3,4を形成する工程を行う。この工程では、長さ方向の全体において円形状の丸紐状の伸縮性素材が使用される。そして、切断装置により、丸紐状の伸縮性素材が所定の間隔で切断される。したがって、この工程の直後では耳紐3,4は丸紐である。
次に、図8(B)に示すように、丸紐の耳紐3,4の両端部3A,4Aをエッジテープ5,6に重ねる工程を行う。この工程では、耳紐3の両端部3Aがエッジテープ5に重ねられると共に、耳紐4の両端部4Aがエッジテープ6に重ねられる。
続いて、耳紐3,4の両端部3A,4Aのうちのエッジテープ5,6と重なる部分を耳紐3,4の厚さ方向に押圧する工程を行う。この工程では、プレス装置により、耳紐3の両端部3A及びエッジテープ5を含む破線の矩形で示した領域P1が耳紐3,4の厚さ方向に押圧されると共に、耳紐4の両端部4A及びエッジテープ6を含む破線の矩形で示した領域P2が耳紐3,4の厚さ方向に押圧される。この押圧により、耳紐3,4の両端部3A,4Aが溶着用に扁平させられる。
これらの工程により、図8(C)に示すように、耳紐3,4の両端部3A,4A、特に両端部3A,4Aのうちのエッジテープ5,6(及び、エッジテープ5,6に包まれているマスク本体2の左右端部)と重なる部分が、それぞれ溶着用に扁平するようになる。
また、図9は、端部3A,4Aが扁平している耳紐3,4を形成する工程の別例を説明する図である。
この別例では、まず、図9(A)に示すように、耳紐3,4となる紐状の伸縮性素材を切断して、耳紐3,4を形成する工程を行う。図8(A)に示す工程と同じく、この工程でも、長さ方向の全体において円形状の丸紐状の伸縮性素材が使用される。そして、切断装置により、丸紐状の伸縮性素材が所定の間隔で切断される。
続いて、耳紐3,4の両端部3A,4Aを耳紐3,4の厚さ方向に押圧する工程を行う。この工程では、プレス装置、又は切断装置に備えられたプレス機構により、耳紐3の両端部3Aを含む破線の矩形で示した領域P3が耳紐3の厚さ方向に押圧されると共に、耳紐4の両端部4Aを含む破線の矩形で示した領域P4が耳紐4の厚さ方向に押圧される。この押圧により、耳紐3,4の両端部3A,4Aが溶着用に扁平させられる。
これらの工程により、図9(B)に示すように、耳紐3,4の両端部3A,4Aが、それぞれ溶着用に扁平するようになる。
次に、図9(C)に示すように、溶着用に扁平させた耳紐3,4の両端部3A,4Aをエッジテープ5,6に重ねる工程を行う。この工程では、耳紐3の両端部3Aがエッジテープ5に重ねられると共に、耳紐4の両端部4Aがエッジテープ6に重ねられる。これにより、耳紐3,4の両端部3A,4Aのうちのエッジテープ5,6(及び、エッジテープ5,6に包まれているマスク本体2の両端部)と重なる部分が、溶着用に扁平するようになる。
図10(A)は、本実施形態の耳紐3,4の両端部3A,4Aがエッジテープ5,6に重ねられた状態のときの耳紐3,4、エッジテープ5,6及びマスク本体2の層構成を説明する断面図であり、図10(B)は、比較例の耳紐の両端部がエッジテープ5,6に重ねられた状態のときの耳紐、エッジテープ5,6及びマスク本体2の層構成を説明する断面図である。なお、比較例の耳紐の両端部は、本実施形態の耳紐3,4の両端部3A,4Aのように扁平させていなく、円形状となっている。
図8又は図9に示す工程を行った後、本実施形態のように溶着用に扁平させた耳紐3,4の両端部3A,4Aがエッジテープ5,6に重ねられた状態であるときには、耳紐3,4、エッジテープ5,6及びマスク本体2は、図10(A)に示す層構成となっている。一方、比較例のように扁平させていない耳紐の両端部23A,24Aがエッジテープ5,6に重ねられた状態であるときには、耳紐、エッジテープ5,6及びマスク本体2は、図10(B)に示す層構成となる。本実施形態では、耳紐3,4の両端部3A,4Aが溶着用に扁平しているので、耳紐3,4の端部3A,4Aをエッジテープ5,6に重ねたときに、比較例の耳紐の両端部23A,24Aと比べると、耳紐3,4とエッジテープ5,6との接触面積を増やすことができる。また、耳紐3,4とエッジテープ5,6とが重なっている部分における耳紐3,4、エッジテープ5,6及びマスク本体2(シート10~13)の厚さの合計を減らすこともできる。このため、耳紐3,4をエッジテープ5,6に溶着するときに、溶着時の熱エネルギーや振動エネルギーを耳紐3,4、エッジテープ5,6及びマスク本体2に効率良く伝達することができる。
このような状態で、図7(C)に示すように、耳紐3,4をエッジテープ5,6に溶着する工程を行う。この工程では、エッジテープ6の上下端部において、それぞれ耳紐4,エッジテープ6及びシート10~13が縦方向に点線状に溶着されると共に、エッジテープ5の上下端部において、それぞれ耳紐3,エッジテープ5及びシート10~13が縦方向に点線状に溶着される。この溶着により、エッジテープ6の上下端部のそれぞれに縦方向に延在する点線状の溶着部19Lが形成されると共に、エッジテープ5の上下端部のそれぞれに縦方向に延在する点線状の溶着部19Rが形成される。このようにして耳紐3,4がエッジテープ5,6に溶着されることで、マスク1が完成する。
以上の本実施形態のマスク1の製造方法によれば、端部3A,4Aが扁平している耳紐3,4を使用しているので、耳紐3,4をエッジテープ5,6に溶着するときに、溶着時の熱エネルギーや振動エネルギーを耳紐3,4、エッジテープ5,6、及びマスク本体2を構成するシート10~13に効率良く伝達することができる。これにより、空間維持用シート12を備えてマスク本体2が厚くなったとしても、耳紐3,4をマスク本体2に十分に溶着することができるので、耳紐3,4をマスク本体2に接合した後にマスク本体2から耳紐3,4を外れ難くすることができる。
また、図7(C)に示す工程では、超音波溶着によって耳紐3,4をエッジテープ5,6に溶着している。超音波溶着は、熱溶着と比べると、溶着のためのエネルギー(振動エネルギー)が、耳紐3,4とエッジテープ5,6との接触面、及びエッジテープ5,6とマスク本体2との接触面に伝達し易いので、マスク本体2が厚くなったとしても耳紐3,4をマスク本体2に十分に溶着することができる。
また、図8又は図9に示す工程では、丸紐状の伸縮性素材を切断することによって耳紐3,4を形成し、丸紐状の耳紐3,4の両端部を押圧することにより、端部3A,4Aが扁平している耳紐3,4を形成している。このため、このように耳紐3,4の素材として丸紐状の伸縮性素材を使用したとしても、耳紐3,4をマスク本体2に十分に溶着することができる。
また、図4に示す工程及び図5に示す工程では、マスク本体2の上下端部の溶着部16U,16Bにおいて、マスク本体2を構成するシート10~13同士を互いに溶着している。更に、図7(A)に示す工程では、マスク本体2の左右端部の溶着部17L,17Rにおいても、マスク本体2を構成するシート10~13同士を互いに溶着している。これらにより、マスク1の製造途中に折り目8が展開されることでマスク本体2のプリーツが広げられて立体形状となることが抑制される。
次に、図7(B)に示す工程では、マスク本体2の左右端部の溶着部18L,18Rにおいて、エッジテープ5,6をマスク本体2に溶着している。これにより、折り目8が展開されることでマスク本体2が立体形状となることがより一層抑制される。また、図5に示す工程において、ノーズフィッター7を積層体14(マスク本体2)に組み込んでいるので、ノーズフィッター7の周囲のマスク本体2が膨らむ場合がある。しかし、図7(B)に示す工程において、エッジテープ5,6をマスク本体2の左右端部を包むように覆ってから、エッジテープ5,6をマスク本体2に溶着しているので、マスク本体2及びエッジテープ5,6の表面の平坦性を確保することができる。
そして、図7(C)に示す工程では、マスク本体2の左右端部の溶着部19L,19Rにおいて、エッジテープ5,6に耳紐3,4を溶着している。前述したように図7(B)に示す工程によってエッジテープ5,6の表面の平坦性が確保されているので、耳紐3,4とエッジテープ5,6との接触面積を増やすことができる。これにより、空間維持用シート12を備えてマスク本体2が厚くなったとしても、耳紐3,4をマスク本体2により一層十分に溶着することができる。このため、マスク本体2から耳紐3,4をより一層外れ難くすることができる。
ところで、マスク本体2を構成するシート10~13のうち空間維持用シート12には複数の通気孔12Aが設けられている。複数の通気孔12Aのうちのマスク本体2の左右端部にある通気孔12Aにより、空間維持用シート12に隣接する肌面シート13、エッジテープ5,6及び耳紐3,4の端部3A,4Aに微小な段差の凹凸が形成されるので、段差の分だけ耳紐3,4とエッジテープ5,6との接触面積を増やすことができる。これ
により、耳紐3,4をマスク本体2により一層十分に溶着することができる。このため、マスク本体2から耳紐3,4をより一層外れ難くすることができる。
但し、樹脂フィルムのシートに通気孔12が形成された空間維持用シート12は、前述した樹脂フィルムの直線状の部材を重ねて、貼り合わせることによって通気孔が形成された網目状の空間維持用シートと比べると、通気孔12Aの深さはフィルム1枚分の厚さであることから、通気孔12Aによって形成される凹凸の段差は十分に小さくなるので、マスク本体2及びエッジテープ5,6の表面の平坦性は十分に確保されて、耳紐3,4とエッジテープ5,6との接触面積を増やすことができる。これにより、耳紐3,4をマスク本体2により一層十分に溶着することができる。このため、マスク本体2から耳紐3,4をより一層外れ難くすることができる。
<プリーツの形成方法の変形例>
プリーツの形成方法の変形例について説明する。本変形例は、図5に示すプリーツを形成する工程を代えて行ってもよい。
本変形例では、マスク本体2用のシート(マスク本体2を構成するシート10~13)を一定方向に搬送しながら以下の工程が行われる。まず、マスク本体2用のシートの幅を所定幅に狭める。この所定幅は、プリーツが展開されていない状態でのマスク1の幅である。次に、シートのプリーツ形成位置に折り筋を付ける。シートの幅を狭める工程と、シートのプリーツ形成位置に折り筋を付ける工程とを、本変形例に係るプリーツの形成方法における前段の工程とも言う。
次に、前段の工程と、前段の工程の後に行われる後段の工程におけるシートの搬送速度を同じにする搬送速度調整の工程を行う。この搬送速度調整の工程は、前段の工程と後述する後段の工程との間に行われる。具体的には、搬送速度調整の工程は、前段の工程での折り筋を付ける工程におけるシートの搬送速度と、後段の工程におけるシートの搬送速度とが同じになるように前段の工程から後段の工程にシートを送り出す工程である。
次に、シートのプリーツ形成位置にプリ―ツを形成する。次いで、シートをプレスする。プリーツを形成する工程と、シートをプレスする工程とを、本変形例に係るプリーツの形成方法における後段の工程とも言う。
次に、図11に基づいて、本変形例に係るプリーツの形成方法についてより詳細に説明する。図11は、本変形例に係るプリーツの形成方法に使用されるプリーツの形成装置の一例を示した図である。本形成装置Mは、送り出しロールM1、折り筋形成用ロールM2、プリーツ形成用板M3、プレス装置M4を備える。送り出しロールM1は、マスク本体2用のシートS(マスク本体2を構成するシート10~13)を図中の矢印A1が差す方向(MD方向)に送り出す。これにより、シートSを一定方向に搬送しながら各工程を行うことができる。また、送り出しロールM1と、送り出しロールM1の下流に配置されている折り筋形成用ロールM2との間でシートSの幅が狭められており、送り出しロールM1と折り筋形成用ロールM2との間でシートSの幅を狭める工程が行われている。折り筋形成用ロールM2は、送り出しロールM1よりもCD方向が短く形成されている。シートSの幅を狭める工程では、シートSが送り出しロールM1から折り筋形成用ロールM2のCD方向長内に収まるように送り出されることでシートSの幅が狭められる。
折り筋形成用ロールM2は、シートSに対して上側に配置されたロールM21と、シートSに対して下側に配置されたアンビルロールM22とを有する。ロールM21とアンビルロールM22は、シートSが通過可能な間隙を設けて対向配置されている。また、ロー
ルM21とアンビルロールM22は、同じ速度で互いに逆方向に回転する。ロールM21は、折り筋80を付ける位置に対応して凸部Cが形成されている。折り筋80を付ける位置は、プリーツを形成する際にシートSを折りこむ位置と一致している。折り筋80を付ける工程では、ロールM21とアンビルロールM22との間をシートSが通過することによってシートSに折り筋が付けられる。
折り筋形成用ロールM2の下流には所定距離を設けてプリーツ形成用板M3が配置されている。また、シート材Sの搬送速度を調整する搬送速度調整の工程は、この所定距離の間に行われる。搬送速度調整の工程は、折り筋80を付ける工程におけるシートSの搬送速度と、後段の工程におけるシートSの搬送速度とが同じになるように、折り筋80を付ける工程から後段の工程にシートSを送り出す工程である。
プリーツ形成用板M3は、シートSの搬送方向に対して略並行に、且つ、シートSの幅方向の一方から他方へ延在する板状の形状を有する。プリーツ形成用板M3は、例えば、シートSの幅方向の一方から他方へ延在する板を4枚有しており、この4枚の板が厚み方向に重なることで形成されている。プリーツ形成用板M3は、シートSを折り筋80の位置で他方に押すことでシートSを折り込んで、折り目8を伴うプリーツを形成する。
プリーツ形成用板M3の下流には所定距離を設けてプレス装置M4が配置されている。プレス装置M4は、シートSに対して上側に配置されたプレスロールM41と、シートSに対して下側に配置されたアンビルロールM42とを有する。また、プレスロールM41とアンビルロールM42は、同じ速度で互いに逆方向に回転する。シートSをプレスする工程では、プレスロールM41に対向配置されたアンビルロールとの間をシートSが通過することによってシートSがプレスされる。
ここで、前段の工程から後段の工程にシートSを送り出す搬送速度は、折り筋形成用ロールM2のロールM21およびアンビルロールM22がシートSを送り出す速度と、プレス装置M4のプレスロールM41およびアンビルロールM42がシートSを引き込む速度とによって決定される。
本変形例では、シートSの搬送速度調整の工程を設けることによって、折り筋形成用ロールM2のロールM21およびアンビルロールM22がシートSを送り出す速度と、プレス装置M4のプレスロールM41およびアンビルロールM42がシートSを引き込む速度とが同じになるように設定されている。具体的には、シートSの搬送速度調整の工程は、シートSをプレスする工程においてプレスロールM41およびアンビルロールM42がシートSを引き込む速度を、折り筋80を付ける工程においてロールM21およびアンビルロールM22がシートSを送り出す速度に合わせる工程である。シートSの搬送速度調整の工程を設けることによって、前段の工程と後段の工程とにおけるシートSの搬送速度差を無くし、シートSが搬送方向(MD方向)でたるまない状態とし、シートSに皺が入るのを抑制する。本変形例に係るプリーツの形成方法では、折り筋80を付ける工程を含む前段の工程と、プリーツを形成する工程を含む後段の工程とでシートSの搬送速度が同じになるようにすることで、シートSに皺が寄った状態で後段の工程に送り出されるのを防ぐことができる。これにより、プリーツを形成する場合にマスク本体2に皺が入ることを抑制できる。
また、本変形例では、シートSにプリーツを形成する工程と、シートSにプレスする工程とが所定間隔を設けて行われる。これにより、仮に、シートSにプリーツを形成する工程でシートSに皺が入った場合であっても、プリーツを固定するプレス工程の前に、シートSが所定間隔を通過する際に皺を伸ばすことができる。よって、本変形例に係るプリーツの形成方法では、プリーツを形成する工程において皺が入った場合であっても、プリー
ツを固定する前段階で当該皺を伸ばし、完成したマスク本体2に皺が入ることを抑制できる。
このため、エッジテープ5,6の表面の平坦性が確保されて、耳紐3,4とエッジテープ5,6との接触面積を増やすことができる。これにより、空間維持用シート12を備えてマスク本体2が厚くなったとしても、耳紐3,4をマスク本体2により一層十分に溶着することができる。このため、マスク本体2から耳紐3,4をより一層外れ難くすることができる。
<実施形態の変形例>
前述した実施形態では、耳紐3,4のうちの端部3A,4Aのみが溶着用に扁平しているが、これに限定されない。例えば、耳紐の全体が溶着用に扁平していてもよい。
図12(A)は、変形例の耳紐を厚さ方向に見た平面図であり、図12(B)は、耳紐の端部をC-C線に沿って切断した断面図であり、図12(C)は、耳紐の端部以外の部分をD-D線に沿って切断した断面図である。
図12(A)から図12(C)に示すように、変形例の耳紐43,44は、実施形態の耳紐3,4と同様に紐状の伸縮性素材から形成されている。そして、耳紐43,44のうちの長さ方向の両方の端部43A,44Aの断面形状は、耳紐43,44の幅方向の長さに対して厚さ方向の長さが小さい楕円形状であり、溶着用に扁平している。一方、端部43A,44A以外の長さ方向の中央部43B,44Bの断面形状もまた、耳紐43,44の幅方向の長さに対して厚さ方向の長さが小さい楕円形状であり、溶着用に扁平している。つまり、この耳紐43,44は、長さ方向の全体において溶着用に扁平している。
このように、変形例の耳紐43,44でも、実施形態の耳紐3,4と同じく端部43A,44Aが扁平しているので、耳紐43,44をマスク本体2に溶着するために端部43A,44Aをマスク本体2に重ねたときに、耳紐43,44とマスク本体2との接触面積を増やすことができる。また、耳紐43,44とマスク本体2とが重なっている部分における耳紐43,44及びマスク本体2の厚さの合計を減らすこともできる。このため、溶着時の熱エネルギーや振動エネルギーを耳紐43,44及びマスク本体2に効率良く伝達することができる。これにより、空間維持用シート12を備えてマスク本体2が厚くなったとしても、耳紐43,44をマスク本体2に十分に溶着することができるので、耳紐43,44をマスク本体2に接合した後にマスク本体2から耳紐43,44を外れ難くすることができる。
また、前述した実施形態では、マスク本体2の肌面側の表面に端部3A,4Aが扁平している耳紐3,4が溶着されているが、マスク本体2の非肌面側の表面に端部3A,4Aが扁平している耳紐3,4が溶着されてもよい。また、プリーツが形成されたマスク本体2に端部3A,4Aが扁平している耳紐3,4が溶着されているが、プリーツが形成されていないマスク本体2に端部3A,4Aが扁平している耳紐3,4が溶着されてもよい。
また、前述した実施形態では、空間維持用シート12の素材や構造を適切に選択することによって空間維持用シート12の曲げ剛性を高くするようにしているが、空間維持用シート12の曲げ剛性を高くする手段はこれに限定されない。例えば、空間維持用シートに曲げ剛性を高くする部材を設けてもよい。
図13は、変形例の空間維持用シートの構成を示す平面図である。図13に示すように、変形例の空間維持用シート52は、実施形態の空間維持用シート12と同じ樹脂フィルムのシートから形成されている。また、空間維持用シート52には、マスク本体2の通気
性を確保するために略矩形状の通気孔52Aが複数設けられている。一方、空間維持用シート52には、マスク本体2の横方向に延在する複数の直線状の梁部材53が設けられている。複数の梁部材53は、マスク本体2の縦方向に間隔を置いて並んで配置されている。梁部材53は、例えば、PET、PP、PVCのフィルムのような、外層シート10、フィルタシート11及び肌面シート13よりも曲げ剛性が高い樹脂フィルムのシートから形成されている。このような梁部材53が、ホットメルト等の接着剤によって空間維持用シート52のうちの縦方向に並んだ通気孔52A間の横方向に延在する直線状の部分の上に接着されている。
梁部材53は曲げ剛性が高い。このため、マスク1を装着した着用者がプリーツを広げてマスク本体2の立体形状を定めた後、マスク本体2の膨らんだ部分が、着用者の動作や着用者の呼吸などによる外力を受けたとしても、梁部材53が当該外力に抵抗して、マスク本体2の膨らんだ部分を変形し難くすることができる。このため、口元空間を維持することができる。
梁部材53を含む空間維持用シート52は、前述した空間維持用シート12と同様の構造を有することが好ましい。すなわち、空間維持用シート52は、横方向に延在する直線状の部分及び梁部材53の厚さの合計として300μm以下の厚さを有することが好ましい。また、空間維持用シート52の横方向に延在する直線状の部分の幅は、空間維持用シート52の厚さ以下であることが好ましい。更に、当該直線状の部分間の間隔は1mmであることが好ましい。更にまた、横方向に並んだ通気孔52A間の間隔は、0.1mmから0.4mmの範囲内であることが好ましい。そして、前述した空間維持用シート52及び梁部材53の素材や構造を採用することにより、空間維持用シート52は、マスク本体2の横方向において0.1gf/cmから3.0gf/cmの範囲内の曲げ剛性を有することが好ましい。また、空間維持用シート52は、マスク本体2の縦方向において0.04gf/cmから2.0gf/cmの範囲内の曲げ剛性を有することが好ましい。
なお、梁部材53の素材は樹脂フィルムに限定されない。例えば、梁部材53の素材に、スパンボンド不織布のような長繊維の不織布を用いてもよい。この際、長繊維の繊維配向(MD方向)を梁部材53の延在方向(図12では、横方向)に一致させることが望ましい。これは、長繊維の不織布を繊維配向と略直交するように歪曲させると復元力がより強く働き、元の平面の状態に戻ろうとするからである。このような長繊維の不織布を用いて梁部材53を形成した場合には、梁部材53が、着用者の動作や着用者の呼吸などによる外力に抵抗して、マスク本体2の膨らんだ部分を変形し難くすることができる。
また、梁部材53の素材に、肌面シート13と同じ素材を用いてもよい。但し、この場合には、肌面シート13と同じ素材の不織布のシートに、穿孔により、複数の貫通孔が直線状に並んでいる貫通孔の列を形成することが望ましい。穿孔による熱により、貫通孔の周囲の縁に沿って不織布が軟化又は溶融して、膜状に固化した固化部分が形成される。そして、隣り合う2つの貫通孔の間で各々の固化部分同士が接することにより、貫通孔の列に沿って固化部分の連続体が延在するようになる。固化部分は、固化していない部分よりも硬く、曲げ剛性が高くなっている。このため、不織布のシートのうちの固化部分の連続体を含む穿孔部分は、着用者の動作や着用者の呼吸などによる外力に抵抗して、マスク本体2の膨らんだ部分を変形し難くすることができる。
以上で開示した実施形態や変形例は、それぞれ組み合わせることができる。
1・・マスク
2・・マスク本体
3,4,43,44・・耳紐
3A,4A,43A,44A・・耳紐の端部
3B,4B,43B,44B・・耳紐の中央部
5,6・・エッジテープ
7・・ノーズフィッター
8・・プリーツに伴う折り目
10・・外層シート
11・・フィルタシート
12,52・・空間維持用シート
12A,52A・・通気孔
13・・肌面シート
14・・積層体
16U,16B,17L,17R,18L,18R,19L,19R・・溶着部
53・・梁部材
80・・折り筋
M・・プリーツの形成装置
M1・・送り出しロール
M2・・折り筋形成用ロール
M21・・ロール
M22・・アンビルロール
M3・・プリーツ形成用板
M4・・プレス装置
M41・・プレスロール
M42・・アンビルロール

Claims (17)

  1. 複数のシートを積層した積層体によって形成されるマスク本体と、
    前記マスク本体に溶着された耳紐と
    を備え、
    前記複数のシートは、少なくとも肌面シートと、外層シートと、前記肌面シートと前記外層シートとの間に配置される、装着時に前記マスク本体と着用者の口との間に形成した空間を維持するための空間維持用シートとを含み、
    前記耳紐のうちの少なくとも前記マスク本体と重なる部分の断面形状は、溶着用に扁平している、
    マスク。
  2. 前記耳紐のうちの前記マスク本体に重なる部分以外の部分の断面形状は、円形状である、
    請求項1に記載のマスク。
  3. 前記空間維持用シートは、樹脂フィルムから形成され、通気のための複数の孔を有する、
    請求項1又は2に記載のマスク。
  4. 前記空間維持用シートは、300μm以下の厚さを有する、
    請求項3に記載のマスク。
  5. 前記複数の孔は、前記マスク本体の縦方向に間隔を置いて並んで配置されており、
    前記空間維持用シートは、前記縦方向に並んだ前記孔間に前記マスク本体の横方向に延在する直線状の部分を有し、
    前記直線状の部分の幅は、前記空間維持用シートの厚さ以下である、
    請求項3又は4に記載のマスク。
  6. 前記複数の孔は、前記マスク本体の縦方向に間隔を置いて並んで配置されており、
    前記空間維持用シートは、前記縦方向に並んだ前記孔間に前記マスク本体の横方向に延在する複数の直線状の部分を有し、
    前記直線状の部分間の間隔は1mmである、
    請求項3から5のいずれか一項に記載のマスク。
  7. 前記複数の孔は、前記マスク本体の横方向に間隔を置いて並んで配置されており、
    前記横方向に並んだ前記孔間の間隔は、0.1mmから0.4mmの範囲内である、
    請求項3から6のいずれか一項に記載のマスク。
  8. 前記空間維持用シートは、前記マスク本体の横方向において0.1gf/cmから3.0gf/cmの範囲内の曲げ剛性を有する、
    請求項3から7のいずれか一項に記載のマスク。
  9. 前記空間維持用シートは、前記マスク本体の縦方向において0.04gf/cmから2.0gf/cmの範囲内の曲げ剛性を有する、
    請求項3から8のいずれか一項に記載のマスク。
  10. 複数のシートを積層することにより、マスク本体となる積層体を形成する工程と、
    前記積層体を切断することにより、前記マスク本体を形成する工程と、
    前記マスク本体に耳紐を溶着する工程と
    を有し、
    前記積層体を形成する工程では、前記複数のシートとして、少なくとも肌面シートと、外層シートと、前記肌面シートと前記外層シートとの間に配置される、装着時に前記マスク本体と着用者の口との間に形成した空間を維持するための空間維持用シートとを積層し、
    前記耳紐のうちの少なくとも前記マスク本体と重なる部分の断面形状は、溶着用に扁平している、
    マスクの製造方法。
  11. 前記耳紐を溶着する工程では、超音波溶着によって前記マスク本体に前記耳紐を溶着する、
    請求項10に記載のマスクの製造方法。
  12. 前記耳紐を溶着する工程は、
    前記耳紐の端部を前記マスク本体に重ねる工程と、
    前記端部のうちの少なくとも前記マスク本体と重なる部分を前記耳紐の厚さ方向に押圧することにより、前記重なる部分を溶着用に扁平させる工程と、
    前記溶着用に扁平させた前記重なる部分を前記マスク本体に溶着する工程と
    を含む、
    請求項10又は11に記載のマスクの製造方法。
  13. 前記耳紐を溶着する工程は、
    前記耳紐の素材を切断することにより、前記耳紐を形成する工程と、
    前記耳紐の端部を前記耳紐の厚さ方向に押圧することにより、前記端部を溶着用に扁平させる工程と、
    前記溶着用に扁平させた前記端部を前記マスク本体に重ねる工程と、
    前記溶着用に扁平させた前記端部のうちの前記マスク本体と重なる部分を前記マスク本体に溶着する工程と
    を含む、
    請求項10又は11に記載のマスクの製造方法。
  14. 前記マスク本体を形成する工程と前記耳紐を溶着する工程の間に、
    前記マスク本体の端部において前記複数のシート同士を溶着する工程と、
    前記複数のシート同士が溶着された前記端部にエッジテープを溶着する工程と、
    を更に有し、
    前記耳紐を溶着する工程は、
    前記端部に溶着された前記エッジテープに、前記耳紐のうちの前記溶着用に扁平している前記マスク本体と重なる部分を溶着する工程
    を含む、
    請求項10から13のいずれか一項に記載のマスクの製造方法。
  15. 前記積層体を形成する工程と前記マスク本体を形成する工程との間に、
    前記積層体の端部において前記複数のシート同士を溶着する工程
    を更に有する、
    請求項14に記載のマスクの製造方法。
  16. 前記積層体を形成する工程と前記マスク本体を形成する工程との間に、
    前記複数のシートの幅を所定幅に狭める第1工程と、前記複数のシートのプリーツ形成位置に折り筋を付ける第2工程と、を有する前段の工程と、
    前記前段の工程と後段の工程における前記複数のシートの搬送速度を同じにする第3工
    程と、
    前記複数のシートの前記プリーツ形成位置にプリ―ツを形成する第4工程と、前記複数のシートをプレスする第5工程と、を有する前記後段の工程と
    を更に有する、
    請求項10から15のいずれか一項に記載のマスクの製造方法。
  17. 前記第4工程と前記第5工程とは、所定間隔を設けて行われる、
    請求項16に記載のマスクの製造方法。
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