JP2022172778A - 黒色インキ組成物、及び筆記具 - Google Patents

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Abstract

【課題】筆跡からの黒色以外の染料の滲み出しが抑えられた、より高品質の油性黒色インキ組成物を提供する。【解決手段】主要着色剤として黒色染料を含む黒色インキ組成物であって、グリコールエーテル系溶剤又はアルコール系溶剤からなる有機溶剤と、前記有機溶剤に可溶な黒色染料と、黒色以外の染料であって、前記有機溶剤に可溶であり、かつ極性指数が5.0以上である第二染料と、前記有機溶剤に可溶な樹脂とを含むことを特徴とする黒色インキ組成物が提供される。黒色染料としてC.I.ソルベント・ブラック7等のニグロシン染料が挙げられる。第二染料としてC.I.アシッド・イエロー42等の黄色染料が挙げられる。【選択図】なし

Description

本発明は、主要着色剤として黒色染料を含む黒色インキ組成物、及び当該黒色インキ組成物を備えた筆記具に関する。本発明の黒色インキ組成物は、筆跡からの、主要着色剤以外の着色剤の滲み出しが抑えられたものである。
マーキングペン等に用いられる黒色インキとして、油性アルコール系黒色インキがある(例えば、特許文献1、2)。例えば、グリコールエーテル系又はアルコール系の有機溶剤と、ニグロシン染料等の黒色染料と、樹脂とを含む、油性黒色インキが知られている。
上記油性黒色インキにおいては、種々の目的で黒色以外の着色剤を含めることがある。例えば、特許文献1に記載された油性黒色インキは、ニグロシン染料(黒色染料)に加えて、特定構造の赤色染料、青色染料、及び黄色染料を含んでいる。これにより、筆跡の濃度と経時安定性に優れた油性黒色インキが提供できるとされている。その他、ニグロシン色素単体では青みがかった黒色となるため、補色である黄色染料を配合して、より黒い筆跡が得られるようにした油性黒色インキも知られている。
特開平11-158425号公報 特開2006-56946号公報
本発明者は、黒色染料以外の染料を補助的に配合した油性黒色インキについて、詳細に調べた。その過程で、筆記対象物によっては、経時(月単位、年単位の長期間)によって筆跡から黒色染料以外の染料が滲み出てくる現象が起こることに気付いた。この現象は、特に、筆記対象物が塩化ビニル製品、接着剤付きのシールや布、表面加工された布、等である場合に多く発生した。この現象は筆跡の黒色自体の問題ではないものの、より高品質の油性黒色インキを提供しようとする課題を提供するものであった。
そこで本発明は、筆跡からの、黒色染料以外の染料の滲み出しが抑えられた、より高品質の油性黒色インキ組成物と、当該油性黒色インキ組成物を備えた筆記具を提供することを目的とする。
本発明者は、上記現象の原因が黒色染料以外の染料の極性にあると考え、上記課題を解決するための検討を行った。その結果、後述する極性指数が特定値以上である黒色染料以外の染料を選択することにより、上記課題を解決できることを見出した。
本発明の一つの態様は、主要着色剤として黒色染料を含む黒色インキ組成物であって、グリコールエーテル系溶剤又はアルコール系溶剤からなる有機溶剤と、前記有機溶剤に可溶な黒色染料と、黒色以外の染料であって、前記有機溶剤に可溶であり、かつ下記式(1):
(極性原子の数)×10/(炭素原子の数)・・・(1)
(式中、極性原子の数は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子、及びハロゲン原子の数を指す)
で表される極性指数が5.0以上である第二染料と、前記有機溶剤に可溶な樹脂と、を含むことを特徴とする黒色インキ組成物である。
本態様は主要着色剤として黒色染料を含む黒色インキ組成物に係るものである。本態様の黒色インキ組成物は、グリコールエーテル系溶剤又はアルコール系溶剤からなる有機溶剤と、当該有機溶剤に可溶な黒色染料、黒色以外の第二染料、及び樹脂を含む。そして本態様では、第二染料の極性指数が5.0以上である。本態様の黒色インキ組成物によれば、筆記対象物が塩化ビニル製品等であっても、筆跡からの第二染料の滲み出しが抑えられ、黒色の筆跡が長期間にわたって鮮明に維持される。
ここで「極性指数」とは、上記式(1)で定義される値であり、極性原子の数に10を乗じ、これを炭素原子の数で除した値である。極性原子とは、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子、及びハロゲン原子(特に、塩素原子、臭素原子、及びヨウ素原子)を指す。上記極性指数については、例えば、特開2003-268280号公報にも記載されている(正規化極性指数)。
好ましくは、前記黒色染料が、C.I.ソルベント・ブラック7である。
好ましくは、前記第二染料が、黄色染料である。
好ましくは、前記黄色染料が、C.I.アシッド・イエロー42である。
好ましくは、前記グリコールエーテル系溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、及びエチレングリコールモノブチルエーテルからなる群より選ばれた少なくとも1つを主成分とするものである。
好ましくは、前記アルコール系溶剤は、炭素数1~4の脂肪族アルコールを主成分とするものである。
本発明の他の態様は、上記の黒色インキ組成物を備えたことを特徴とする筆記具である。
本態様の筆記具によれば、筆記対象物が塩化ビニル製品等であっても、筆跡からの第二染料の滲み出しが抑えられ、黒色の筆跡が長期間にわたって鮮明に維持される。
本発明によれば、筆跡からの第二染料の滲み出しが抑えられ、黒色の筆跡が長期間にわたって鮮明に維持される油性黒色インキと筆記具が提供される。
本発明の黒色インキ組成物は、主要着色剤として黒色染料を含み、補助的に、黒色以外の染料(第二染料)を含むものである。本発明の筆記具は、前記黒色インキ組成物を備えたものである。
黒色染料としては、後述する有機溶剤に溶解するものであれば特に限定はないが、ニグロシン染料、特にC.I.ソルベント・ブラック7が好ましく用いられる。
本発明における第二染料は、黒色以外の染料であって、後述する有機溶剤に溶解し、かつ上記式(1)で定義される極性指数が5.0以上のものである。第二染料の極性指数は、5.5以上、6.0以上であってもよい。極性指数が5.0以上の第二染料の例としては、C.I.ソルベント・ブルー38(C3212CuN・2Na;極性指数5.0)、C.I.ソルベント・レッド218(C14;極性指数5.0)、C.I.アシッド・イエロー42(C3224Na、極性指数:5.6)、C.I.ソルベント・グリーン7(C16Na10;極性指数8.1)が挙げられる。
極性指数の算出に関して、例えば、C.I.アシッド・イエロー42(C3224Na)は、極性原子(N、O、S)の数が18、炭素原子の数が32であるから、その極性指数は18×10/32=5.6と計算される。
好ましい実施形態では、第二染料が、C.I.アシッド・イエロー42等の黄色染料である。
黒色インキ組成物における染料(黒色染料+第二染料)の含有割合としては、特に限定されるものではないが、通常は0.5~15.0重量%程度、好ましくは2.0~12.0重量%程度である。染料の含有割合が過剰であると、インキ組成物の粘度が上昇し、筆記性の不良を起こすおそれがある。染料の含有割合が過小であると、筆跡の濃度不足(視認性不足)や発色不足を起こすおそれがある。
黒色インキ組成物に含まれる黒色染料と第二染料の重量比としては、例えば、黒色染料100重量部に対して、第二染料が1.0~50.0重量部程度、好ましくは2.0~30.0重量部程度である。
本発明の黒色インキ組成物は、グリコールエーテル系溶剤又はアルコール系溶剤からなる有機溶剤を含む。グリコールエーテル系溶剤の例としては、プロピレングリコールモノメチルエーテル、又はジプロピレングリコールモノメチルエーテルを主成分とするものが挙げられる。アルコール系溶剤の例としては、C1~C4の脂肪族アルコールを主成分とするものが挙げられる。ここで「主成分」とは主たる成分であり、例えば有機溶剤中における含有割合が50重量%以上であることを指す。
黒色インキ組成物中における有機溶剤の含有割合としては、特に限定されるものではないが、通常は45.0~96.0重量%程度、好ましくは58.0~93.0重量%程度である。
本発明の黒色インキ組成物は、上記有機溶剤に可溶な樹脂を含む。当該樹脂の例としては、ケトン樹脂;アルキルフェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂等のフェノール系樹脂;アルキルフェノール変性キシレン樹脂、ロジン変性キシレン樹脂等のキシレン系樹脂;スチレン-アクリル酸共重合体、スチレン-マレイン酸共重合体、スチレン-無水マレイン酸共重合体、スチレン-ポリアクリル酸エステル共重合体等のスチレン-有機酸共重合体、が挙げられる。黒色インキ組成物中における樹脂の含有割合としては、特に限定されるものではないが、通常は3.0~30.0重量%程度、好ましくは5.0~25.0重量%程度である。
本発明の黒色インキ組成物においては、その性能を損なわない範囲で、上記以外の成分を含有させてもよい。当該成分としては、粘度調整剤、染料可溶化剤、耐乾燥付与剤、表面張力調整剤、等が挙げられる。
1.黒色インキ組成物の調製
表1に示す配合(単位:重量部)で、各種の黒色インキ組成物を調製した。具体的には、プロピレングリコールモノメチルエーテル(有機溶剤)に水添ロジン樹脂(樹脂)を添加し、40℃で1~1.5時間攪拌し、樹脂を溶解させた。溶解確認後、ニグロシン染料(C.I.ソルベント・ブラック7;第一染料、主要着色剤)と、下記の各種染料(第二染料)を添加し、さらに40℃で2時間攪拌した。染料が溶解したことを確認し、黒色インキ組成物を得た。
<第二染料>
・実験例1:VALIFAST BLUE 1605(ソルベント・ブルー38(C3212CuN・2Na);極性指数5.0)
・実験例2:VALIFAST PINK 2310(ソルベント・レッド218(C14);極性指数5.0)
・実験例3:VALIFAST YELLOW 1151(アシッド・イエロー42(C3224Na);極性指数5.6)
・実験例4:VALIFAST YELLOW 1171(アシッド・イエロー42(C3224Na;極性指数5.6)
・実験例5:AL YELLOW 2307(アシッド・イエロー42(C3224Na);極性指数5.6)
・実験例6:ピラニン(ソルベント・グリーン7(C16Na10);極性指数8.1)
・実験例7:OIL BLUE 8BN(ソルベント・ブルー5(C3341O);極性指数1.2)
・実験例8:OIL YELLOW 129(ソルベント・イエロー29(C4452);極性指数1.4)
・実験例9:OIL PINK 330(ソルベント・レッド49(C2830);極性指数1.8)
・実験例10:VALIFAST RED 1364(ベーシック・レッド1:1(C2729ClN);極性指数2.2)
・実験例11:AL YELLOW GSE(ベーシック・イエロー51(C2025S);極性指数4.0)
・実験例12:AL RED 2311G(ベーシック・レッド1(C2831ClN)+アシッド・イエロー61(C2420ClNaO);極性指数4.0)
・実験例13:OIL RED 52S(アシッド・レッド52(C2729NaO);極性指数4.1)
繊維束からなるチップを備えたマーカーペンの中芯に各々の黒色インキ組成物を充填し、筆記具を作製した。
各筆記具を用いて、塩化ビニル製上履き、ポリプロピレン(PP)製フィルム付きシール、及びアイロンゼッケン(接着剤付きの布)に文字を筆記した。筆記後、50℃の恒温槽にて1か月保管し、筆跡からの黒色以外のインキの滲み出しについて評価した。黒色の筆跡に変化がないものを「A」、黒色の筆跡から第二染料の色の一部が滲み出ているものを「B」とした。結果を表1に示す。
Figure 2022172778000001
表1に示すように、極性指数が5.0以上の第二染料を用いた実験例1~6では全て評価が「A」であり、第二染料の染み出しは生じず、筆跡は鮮明に維持されていた。一方、極性指数が4.1以下の第二染料を用いた実験例7~13では、筆跡から第二染料の色が滲み出し、ぼやけた筆跡に変化した。
以上より、極性指数が5.0以上の第二染料を用いることにより、ニグロシン染料を含む黒色インキの筆跡が長期間鮮明に保たれることが示された。

Claims (7)

  1. 主要着色剤として黒色染料を含む黒色インキ組成物であって、
    グリコールエーテル系溶剤又はアルコール系溶剤からなる有機溶剤と、
    前記有機溶剤に可溶な黒色染料と、
    黒色以外の染料であって、前記有機溶剤に可溶であり、かつ下記式(1):
    (極性原子の数)×10/(炭素原子の数)・・・(1)
    (式中、極性原子の数は、酸素原子、窒素原子、硫黄原子、リン原子、及びハロゲン原子の数を指す)
    で表される極性指数が5.0以上である第二染料と、
    前記有機溶剤に可溶な樹脂と、
    を含むことを特徴とする黒色インキ組成物。
  2. 前記黒色染料が、C.I.ソルベント・ブラック7であることを特徴とする請求項1に記載の黒色インキ組成物。
  3. 前記第二染料が、黄色染料であることを特徴とする請求項1又は2に記載の黒色インキ組成物。
  4. 前記黄色染料が、C.I.アシッド・イエロー42であることを特徴とする請求項3に記載の黒色インキ組成物。
  5. 前記グリコールエーテル系溶剤は、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、及びエチレングリコールモノブチルエーテルからなる群より選ばれた少なくとも1つを主成分とするものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の黒色インキ組成物。
  6. 前記アルコール系溶剤は、炭素数1~4の脂肪族アルコールを主成分とするものであることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の黒色インキ組成物。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の黒色インキ組成物を備えたことを特徴とする筆記具。
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