JP2022154198A - 乗物用シート - Google Patents

乗物用シート Download PDF

Info

Publication number
JP2022154198A
JP2022154198A JP2021057109A JP2021057109A JP2022154198A JP 2022154198 A JP2022154198 A JP 2022154198A JP 2021057109 A JP2021057109 A JP 2021057109A JP 2021057109 A JP2021057109 A JP 2021057109A JP 2022154198 A JP2022154198 A JP 2022154198A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pad
groove
extending
frame
vehicle seat
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021057109A
Other languages
English (en)
Inventor
和大 三柴
Kazuhiro Mitsushiba
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TS Tech Co Ltd
Original Assignee
TS Tech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TS Tech Co Ltd filed Critical TS Tech Co Ltd
Priority to JP2021057109A priority Critical patent/JP2022154198A/ja
Publication of JP2022154198A publication Critical patent/JP2022154198A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)
  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)

Abstract

【課題】乗物用シートに於いて、特にシートが前後方向に傾動した際に、パッド側部にかかる張力を低減する。【解決手段】上下に延在する左右の下側バックサイドフレーム(2A)を有する下側シートバックフレーム(FA)と、前記下側バックサイドフレームの上部に、左右に延びる回動軸(X)について、前記下側シートバックフレームと略同一方向に延在する後傾位置と、前記後傾位置に対して前方に傾斜した前傾位置との間で傾動可能に取り付けられた上側シートバックフレーム(FB)と、前記下側シートバックフレーム及び前記上側シートバックフレームの前面に沿って配置されたパッド本体部(30)、及び、前記パッド本体部の左右両端から、前記下側シートバックフレーム及び前記上側シートバックフレームの左右外側面に沿って後方に延出する左右のパッド側部(31)を含むパッド(P)と、前記パッドに被せられた表皮(SK)とを含み、前記パッド本体部の後面(35)に、前記回動軸と略平行に延びる溝(32)が設けられている乗物用シート(S)を提供する。【選択図】図7

Description

本発明は、乗物用シートに関し、より詳細には、上下方向に分割されたシートバックの下部に対してシートバックの上部が前後方向に傾動可能な乗物用シートに関する。
乗物用シートに於いて、パッド及び表皮が一体的に形成されるシートは、パッド及び表皮が上下に分割されたシートに比べ、シートバック上部を傾動させる際に、パッドが前後方向に傾動し難い。このような問題を解決するために、特許文献1には、パッドの前面に於いて左右方向に延在し、かつパッドの左右方向の中央部に於いてパッドを前後方向に貫通する貫通孔を設けることで、パッドを上下に分離し、屈曲性を向上させたシートが開示されている。
実開平5-74396
しかし、上記の特許文献1に開示された構成では、貫通孔がパッドを前後方向に貫通しているため、パッドを、上側シートバックフレームの左右外方に配置された左右のパッド側部にて支持する必要がある。これにより、パッド側部に比較的大きい厚みが求められることから、特にシートバック上部を傾動させる際に、パッド側部に比較的大きな張力がかかるという問題があった。
本発明は、このような問題点を鑑み、乗物用シートに於いて、特にシートが前後方向に傾動した際に、パッド側部にかかる張力を低減することを目的とする。
この課題を解決するために、本発明の一態様は、上下方向に延在する左右一対の下側バックサイドフレーム(2A)を有する下側シートバックフレーム(FA)と、前記下側バックサイドフレームの上部に、左右方向に延びる回動軸(X)について、前記下側シートバックフレームと略同一方向に延在する後傾位置と、前記後傾位置に対して前方に傾斜した前傾位置との間で傾動可能に取り付けられた上側シートバックフレーム(FB)と、前記下側シートバックフレーム及び前記上側シートバックフレームの前面に沿って配置されたパッド本体部(30)、及び、前記パッド本体部の左右両端から、前記下側シートバックフレーム及び前記上側シートバックフレームの左右外側面に沿って後方に延出する左右のパッド側部(31)を含むパッド(P)と、前記パッドに被せられた表皮(SK)とを含み、前記パッド本体部の少なくとも後面に、前記回動軸と略平行に延びる溝(32)が設けられている乗物用シート(S)を提供する。
この態様によれば、パッド本体部の後面に左右方向に延びる溝が設けられているため、上側シートバックが下側シートバックに対して前後方向に傾動する際に、パッド本体部が溝に於いて変形する。これにより、パッド本体部に於いて比較的大きな応力を支持することができ、パッド側部の厚みを薄くすることが可能となるため、シートが前後方向に傾動した際にパッド側部にかかる張力を低減できる。
また、上記の構成に於いて、前記溝が、前記回動軸と前後に対応する位置に設けられているとよい。
この構成によれば、溝と回動軸の高さが略一致していることにより、上側シートバックが下側シートバックに対して前後方向に傾動する際に、パッドの前後方向への屈曲性を向上することができる。
また、上記の構成に於いて、前記溝は、前記パッド本体部と左右の前記パッド側部との境界に到達し、左右の前記パッド側部の内側面に於いて前後に延び、左右の前記パッド側部の後端に到達しているとよい。
この構成によれば、溝の端部がパッド側部の後端に到達していることにより、パッド側部の屈曲性が向上する。これにより、上側シートバックが下側シートバックに対して前後方向に傾動する際に、パッド側部にかかる張力を更に低減できる。
また、上記の構成に於いて、前記溝が、前記パッド本体部の前面に設けられる前側溝と、前記パッド本体部の前記後面に於いて前記前側溝と前後に対応する位置に設けられた後側溝とを含むとよい。
この構成によれば、溝に於いてパッド本体部が更に良好に変形することが可能となり、パッドの前後方向への屈曲性が一層向上する。
また、上記の構成に於いて、前記前側溝は、左右の前記パッド側部の外側面に到達し、左右の前記パッド側部の外側面に於いて前後に延び、左右の前記パッド側部の後端に到達しており、前記後側溝は、前記パッド本体部と左右の前記パッド側部との境界に到達し、左右の前記パッド側部の内側面に於いて前後に延び、左右の前記パッド側部の後端に到達しているとよい。
この構成によれば、パッド側部の屈曲性が更に向上し、上側シートバックが下側シートバックに対して前後方向に傾動する際に、パッド側部にかかる張力を更に低減できる。
また、上記の構成に於いて、前記乗物用シートが、左右に延び、左右の前記上側バックサイドフレームに結合されたアッパメンバと、左右に延び、左右の前記下側バックサイドフレームに結合されたロアメンバと、上下に延び、前記アッパメンバ及び前記ロアメンバに結合された複数のワイヤと、前記ワイヤに支持されたランバーサポート(37)とを更に含み、前記ランバーサポートの上端が、前記溝の下端より下方に配置されているとよい。
この構成によれば、ランバーサポートが溝より下方に配置されていることで、上側シートバックが下側シートバックに対して前後方向に傾動する際に、パッド本体部がランバーサポートから抵抗力を受けることなく傾動できる。これにより、パッドの屈曲性を更に向上することができる。
また、上記の構成に於いて、前記表皮が、前記パッド本体部の前面及び左右の前記パッド側部の外側面を覆う表皮本体部(38)と、前記表皮本体部の上部に設けられ、袋状に形成されて前記パッドの上端部に被せられる袋状部(39)と、前記表皮本体部の左右の側縁から左右内方に延びる左右の第1延長部(40)を有し、左右の前記第1延長部は、互いに結合され、かつ前記回動軸よりも上方に配置されているとよい。
この構成によれば、左右の第1延長部同士を適当な強さで結合して、表皮を左右内方に引っ張ることにより、表皮の皺やたるみを低減できる。また、左右の第1延長部が回動軸よりも上方に配置されていることで、シート上部がシート下部に対して前後方向に傾動する際に、パッド本体部が左右の第1延長部から抵抗力を受けることなく傾動できる。
また、上記の構成に於いて、前記表皮が、前記表皮本体部の左右の側縁から左右内方に延びる左右の第2延長部(41)を更に有し、左右の前記第2延長部は、互いに結合され、かつ前記回動軸よりも下方に配置されているとよい。
この構成によれば、左右の第2延長部同士を適当な強さで結合して、表皮を左右内方に引っ張ることにより、表皮の皺やたるみを更に防止できる。特に、左右の第2延長部は回動軸よりも下方に配置されているため、シート上部がシート下部に対して前後方向に傾動する際に左右の第2延長部にかかる張力は略一定に保たれるため、表皮を安定的に引っ張ることができる。
また、上記の構成に於いて、前記第1延長部及び前記第2延長部のうち少なくとも一方が、面ファスナ(42)により互いに連結されているとよい。
この構成によれば、左右の延長部同士の左右方向に於ける結合位置を表皮の皺やたるみの程度に応じて調節できるため、延長部同士を緊張状態に保つことが容易となり、表皮の皺やたるみを更に防止できる。
本発明によれば、乗物用シートに於いて、シートが前後方向に傾動した際にパッド側部にかかる張力を低減できる。
本発明に係る乗物用シートを前方から見た斜視図 本発明に係る乗物用シートを後方から見た斜視図 シートバックフレームの斜視図 上側シートバックフレームが後傾位置にある際の、図2中のIV-IV線に沿って示すシートバックフレームの断面図 上側シートバックフレームが前傾位置にある際の、図2中のIV-IV線に沿って示すシートバックフレームの断面図 バックボードを取り外した状態のシートバックを後方から見た斜視図 図6中のVII-VII線に沿って示すシートバックの断面図
以下、図面を参照して、本発明に係る乗物用シートSを自動車に設けた実施形態について説明する。以下の説明では、乗物用シートSに着座した乗員を基準にして左右を定める。また、左右対称に設けられる一対の構成については、共通の番号を付し、説明を省略することがある。
図1及び図2に示されるように、乗物用シートSは、自動車のフロアに前後に延びるように設けられた図示しないレールに係合されたスライダS4と、スライダS4の上方に配置され、面が略上下を向く座面を形成するシートクッションS1と、シートクッションS1の後方から上方に延び、面が略前後を向く背凭れ面を形成するシートバックS2と、シートバックS2の上部に上下にスライド可能に設けられたヘッドレストS3とを有する。
シートクッションS1は、図示しないシートクッションフレームにパッドP及び表皮SK(図4参照)を被せることによって構成されている。シートバックS2の前部及び側部は、シートバックフレームF(図3参照)にパッドP及び表皮SKを被せることで構成され、シートバックS2の後部は、シートバックフレームFにバックボードBを被せることで構成されている。ヘッドレストS3は、図示しないヘッドレストフレームにパッドP及び表皮SKを被せることで構成されている。
シートバックS2は、リクライニング機構1を介してシートクッションS1に対して前後に傾倒可能に設けられた下側シートバックS2Aと、下側シートバックS2Aに対して前後に傾倒可能に設けられた上側シートバックS2Bとを有する。上側シートバックS2Bの上部には、ヘッドレストS3が設けられている。
バックボードBは、バックボード下部BAとバックボード上部BBとから構成されている。バックボード下部BAは、下側シートバックS2Aを覆い、バックボード上部BBは、上側シートバックS2Bを覆っている。バックボード下部BAは、略平板状に形成されている。一方、バックボード上部BBは、バックボード下部BAと連続するように設けられた略半円弧形状の平板状のボード本体部と、ボード本体部の両側縁及び上縁から前方へ延出するようにボード本体部に一体に形成された略半円筒状のボード側部とを有する。バックボードBは、合成樹脂等から形成される。
図示省略するが、シートクッションフレームは、前後に延びる左右一対のクッションサイドフレームや、各クッションサイドフレームの前部間に掛け渡された前部フレームや、各クッションサイドフレームの後部間に掛け渡された後部フレーム等を有し、これらによって枠形に形成されている。また、スライダS4は、各クッションサイドフレームに取り付けられている。
図3に示されるように、シートバックフレームFは、略上下に延びる左右一対のバックサイドフレーム2、3と、バックサイドフレーム2、3の下端部間に連結されて略左右に延びるバックロアフレーム4と、バックサイドフレーム2、3の上部間に連結された逆U字状のバックアッパフレーム5とを有し、これらによって枠形に形成されている。
バックサイドフレーム2、3は、上下方向に分割された3つの板金部材(板状部材)により構成されている。最も下方に位置する板金部材及び中間に位置する板金部材は溶接等により互いに結合され、左右一対の下側バックサイドフレーム2A、3Aを構成している。最も上方に位置する板金部材は、下側バックサイドフレーム2A、3Aの上部に左右方向に沿う回動軸Xを中心として傾動可能に取り付けられる、左右一対の上側バックサイドフレーム2B、3Bを構成している。バックロアフレーム4は、下側バックサイドフレーム2A、3Aに例えば溶接により結合され、バックアッパフレーム5は、上側バックサイドフレーム2B、3Bに、例えば溶接により結合されている。バックロアフレーム4及び下側バックサイドフレーム2A、3Aは、下側シートバックフレームFAを構成しており、上側バックサイドフレーム2B、3B及びバックアッパフレーム5は、上側シートバックフレームFBを構成している。
下側バックサイドフレーム2A、3Aの前縁及び後縁には、左右内方に曲げ起こされて面が略前後を向く前側リブ6及び後側リブ7が形成されている。同様に、上側バックサイドフレーム2B、3Bの前縁及び後縁にも、左右内方に曲げ起こされて面が略前後を向く前側リブ6及び後側リブ7が形成されている。上側バックサイドフレーム2B、3Bは、下側バックサイドフレーム2A、3Aの左右方向の内側に於いて、下側バックサイドフレーム2A、3Aと重なるように配置されている。上側バックサイドフレーム2B、3B及び下側バックサイドフレーム2A、3Aの互いに重なる部分が軸部材22によってピン結合されることにより、上側バックサイドフレーム2B、3Bは、下側バックサイドフレーム2A、3Aに対して、回動軸Xを中心として前後方向に傾動可能となっている。
下側バックサイドフレーム2A、3Aの高さ方向に於ける中間部には、U字状の鋼棒からなる第1ボード取付部8が、後側リブ7から左右内方に突出するように固定されている。下側バックサイドフレーム2A、3Aの上端部近傍(後側リブ7の上端)では、後側リブ7が他の部分に比べて左右内方に大きく突出し、バックボード支持部10を形成している。バックボード支持部10の左右方向の内側の端部には、U字状の鋼棒からなる第2ボード取付部9が、左右内方に突出するように固定されている。第1ボード取付部8及び第2ボード取付部9は、下側シートバックフレームFAにバックボード下部BAを取り付けるために使用され、バックボード支持部10は、バックボード下部BAを支持している。
上側バックサイドフレーム2B、3Bの下端部近傍では、後側リブ7が他の部分に比べて左右内方に大きく突出して、バックボード上部BBを上側シートバックフレームFBに取り付けるための第3ボード取付部11が形成されている。バックアッパフレーム5の左右に延在する上部には、ヘッドレストS3を支持するための一対のヘッドレスト保持部12が接合されている。バックアッパフレーム5の略上下に延在する左右の柱部分には、板状の補強フレーム13が左右方向に延在するように掛け渡されている。補強フレーム13にはバックボード上部BBを固定するための貫通孔13aが形成されており、補強フレーム13はバックボード上部BBを固定するためのボード固定部としても機能する。
右側の下側バックサイドフレーム3Aの内面側の下部には、リクライニング機構1(図1)を駆動して右側の下側バックサイドフレーム3Aのクッションサイドフレームに対する傾動角度を変更するためのモータ15が取り付けられている。つまり、リクライニング機構1は、モータ15の回転力を受けてクッションサイドフレームに対する下側バックサイドフレーム3Aの傾倒角度を変化させ、任意の位置に維持する電動機構である。このようなリクライニング機構1には、公知の様々な機構を適用することができ、ここでは詳細な説明は省略する。
右側の下側バックサイドフレーム3Aの内面側下部には、リンク機構16を介して右側の上側バックサイドフレーム3Bを傾動駆動するためのアクチュエータ17が取り付けられている。アクチュエータ17は、電動モータ18と、電動モータ18の出力軸に接続された減速機構と、減速機構の回転運動を直進運動に変換する送りねじやボールねじ等の変換機構とを備え、その出力部17aが直進運動するものであり、公知の様々な機構を適用することができる。アクチュエータ17は、出力部17aが下側バックサイドフレーム3Aに沿って延在させる向きとなるように、ボルト等により下側バックサイドフレーム3Aの内面に固定されている。
一方、左側の下側バックサイドフレーム2A、3Aの内面側下部には、車両衝突時に着座者の側面を保護するためのエアバッグ19が取り付けられている。
アクチュエータ17が駆動されると、上側バックサイドフレーム2B、3Bは、下側バックサイドフレーム2A、3Aに対して前後方向に傾動する。図4は、上側バックサイドフレーム3Bが最も後傾した位置にある状態の右側のバックサイドフレーム3の内面を示している。以下、この位置を後傾位置と呼ぶ。後傾位置では、上側バックサイドフレーム3Bが、下側バックサイドフレーム3Aと略同一方向に延びる。図5は、上側バックサイドフレーム3Bが最も前傾した位置にある状態の右側のバックサイドフレーム3の内面を示している。以下、この位置を前傾位置と呼ぶ。通常、下側バックサイドフレーム3A及び上側バックサイドフレーム3Bは、鉛直線に対して後傾しているが、以下では、特に記載しない限り、これらの部材の延在方向が上下であるものとして、また上側バックサイドフレーム3Bが後傾位置にあるものとして、部材等の位置関係(上下関係及び前後関係)を説明する。
次に、図6及び図7を参照して、パッドP、ランバーサポート37,及び表皮SKを説明する。図6は、バックボードBを取り外した状態のシートバックS2を後面側から見た様子を示す。パッドPは、主面が略前後方向を向くパッド本体部30と、パッド本体部30の左右両端から後方に延びる左右のパッド側部31とを有しており、シートバックフレームFの前方に配置されている。パッドPは、後傾位置及び前傾位置の中間を基準位置として、ポリウレタンフォーム等の弾力性を有するクッション材から形成される。
パッド本体部30は、バックロアフレーム4のやや下方からバックアッパフレーム5を超えて上下に延びると共に、右側のバックサイドフレーム3の左右内面から左側のバックサイドフレーム2の左右内面にかけて左右に延びている。パッド本体部30の前面は、左右方向に於ける中央近傍では、面が略前後方向を向いており、左右方向に於ける端部近傍では、左右外方にかけて前方に膨出している。
パッド側部31は、パッド本体部30の左右方向に於ける端部から、バックサイドフレーム2、3の左右外側面に沿って後方に延在している。左右のパッド側部31の後端は、バックサイドフレーム2、3の後端よりも後方に配置されている。したがって、バックサイドフレーム2、3は、パッド本体部30とパッド側部31との間に配置されている。
パッド本体部30の後面には、回動軸Xと略並行に延びる溝32が設けられている。図7に示すように、本実施形態では、パッド本体部30の後面に、回動軸Xと略並行に延びる第1後側溝33が設けられている。第1後側溝33の左右方向に於ける端部は、それぞれパッド側部31の内側面に達している。左右のパッド側部31の内側面には、それぞれ第1後側溝33の端部から後方に向けて延びる第2後側溝34が設けられており、第2後側溝34の後方側の端部は、パッド側部31の後面に達している。また、パッド本体部30の前面には、回動軸Xと略並行に延びる第1前側溝35が設けられている。第1前側溝35の左右方向に於ける端部は、それぞれパッド側部31の外側面に達している。左右のパッド側部31の外側面には、それぞれ第1前側溝35の端部から後方に向けて延びる第2前側溝36が設けられており、第2前側溝36の後方側の端部は、パッド側部31の後面に達している。
第1後側溝33、第1前側溝35、及び回動軸Xは、それぞれ前後方向に略対応するように配置されていることが好ましい。すなわち、後傾位置に於いて、第1後側溝33、第1前側溝35、及び回動軸Xの高さが略一致し、パッド本体部30の横断面上に配置されているとよい。同様に、左右の第2後側溝34及び左右の第2前側溝36は、それぞれ左右方向に略対応するように配置されていることが好ましい。
パッド本体部30は、第1後側溝33及び第1前側溝35が前後方向に連通されてパッド本体部30を前後に貫通する部分を含まない。また、パッド側部31は、第2後側溝34及び第2前側溝36が左右方向に連通されてパッド側部31を左右に貫通する部分を含まない。
図6に戻って説明を続ける。下側シートバックフレームFAの左右方向に於ける中央には、ランバーサポート37が配置されている。ランバーサポート37は、上側バックサイドフレーム2B、3Bに結合されたアッパメンバと、下側バックサイドフレーム2A、3Aに結合されたロアメンバとを有しており、着座者の腰部を支持する機能を有する。
表皮SKは、主面が前後方向を向く表皮本体部38と、表皮本体部38の上部から延びて袋状に形成された袋状部39とを含む。表皮本体部38は、パッドP及びランバーサポート37の外側から、パッド本体部30の前面及びパッド側部31の外側面を覆うように被せられている。また、袋状部39は、パッドPの外側から、パッド本体部30の上端部を覆うように被せられている。表皮SKは、後傾位置及び前傾位置の中間を基準位置として、本皮、合成皮革、又は布地等から形成される。
表皮本体部38の後方側の側縁からは、それぞれ左右内方に延びる第1延長部40が延びている。第1延長部40の先端には、オス型ファスナ及びメス型ファスナからなる面ファスナ42が設けられており、オス型ファスナ及びメス型ファスナを重ねて結合することで、第1延長部40は所定の幅を有する帯状に形成されている。第1延長部40の下端は、後傾位置に於いて、回動軸Xより上方に配置されている。本実施形態では、第1延長部40は補強フレーム13と前後に略対応する部分に設けられ、第1延長部40の下端は、後傾位置に於いて、第1後側溝33、第1前側溝35、及び回動軸Xより上方に配置されている。また、第1延長部40は、シートバックS2からバックボードBが取り外された際に、後方から第3ボード取付部11が露出するように配置されているとよい。本実施形態では、第1延長部40の下端が、第3ボード取付部11の上端よりも上方に配置されている。
第1延長部40の下方では、表皮本体部38の後方側の側縁から、所定の幅を有する第2延長部41が左右内方に延びている。第2延長部41は、左右一対の短冊状部分が閉環状に巻き付けられ、締め付けられた状態でファスナ43により互いに連結されることによって、帯状に形成される。第2延長部41の上端は、後傾位置に於いて、回動軸Xより下方に配置されている。本実施形態では、第2延長部41は下側シートバックフレームFAの上下方向における中間部と前後に略対応する部分に設けられ、第2延長部41の上端は、後傾位置に於いて、第1後側溝33、第1前側溝35、及び回動軸Xより下方に配置されている。また、第2延長部41は、シートバックS2からバックボードBが取り外された際に、第2ボード取付部9が露出するように配置されているとよい。本実施形態では、第2延長部41は、第2ボード取付部9に対応する部分に開口が形成されている。
次に、本実施形態に係る乗物用シートSの動作及び作用について説明する。上側シートバックS2Bは、後傾位置と前傾位置との間で傾動する。上側シートバックS2Bが後傾位置にあるとき、パッドP及び表皮SKの上部は、後方にかけて下方に向けて屈曲する。これにより、図4に示すように、第1後側溝33のパッド本体部30の後面に於ける端部及び第2後側溝34のパッド側部31の内側面に於ける端部は、略上下方向に収縮変形する。また、第1前側溝35のパッド本体部30の前面に於ける端部及び第2前側溝36のパッド側部31の外側面に於ける端部は、略上下方向に拡張変形する。特に、パッド本体部30とパッド側部31との境界近傍では、溝32の変形が比較的大きい。
また、上側シートバックS2Bが後傾位置にあるときは、図5に示すように、パッド本体部30及び表皮本体部38の上部が、前方にかけて下方に向けて屈曲する。これにより、第1前側溝35のパッド本体部30の前面に於ける端部及び第2前側溝36のパッド側部31の外側面に於ける端部は、略上下方向に収縮変形する。また、第1後側溝33のパッド本体部30の後面に於ける端部及び第2後側溝34のパッド側部31の内側面に於ける端部は、略上下方向に拡張変形する。同様に、パッド本体部30とパッド側部31との境界近傍では、溝32の変形が比較的大きい。
以上のようにパッド本体部30に設けられた溝32が変形することで、パッド本体部30が屈曲し易くなり、パッド本体部30に於いて比較的大きい応力を支持することができるため、上側シートバックS2Bが前後方向に傾動する際にパッド側部31にかかる張力を低減できる。本実施形態では、溝32が、パッド本体部30の前面に設けられた第1前側溝35と、パッド本体部30の後面の第1前側溝35と前後に対応する位置に設けられた第1後側溝33とを含む。これにより、上側シートバックS2Bが前後方向のいずれに向かって傾動した場合でも、パッド本体部30が屈曲し易くなる。更に、第1後側溝33及び第1前側溝35は、回動軸Xと前後に対応する位置に設けられているため、上側シートバックS2Bの傾動に対応して第1後側溝33及び第1前側溝35が変形し易い。これにより、パッド本体部30が更に屈曲し易くされている。
また、溝32は、第2後側溝34及び第2前側溝36を更に含む。これにより、上側シートバックS2Bが前後方向に傾動し、パッド本体部30が屈曲する際に、パッド側部31が第2後側溝34及び第2前側溝36に於いて変形するため、パッド側部31にかかる張力を低減できる。
また、第1後側溝33及び第1前側溝35は、パッド本体部30を前後方向に連通していない。これにより、パッドPは、パッド本体部30にて比較的大きな応力を支持することが可能となり、パッド側部31の厚みを比較的薄くできるため、パッド側部31にかかる張力を低減できる。
また、本実施形態のパッドP及び表皮SKは、後傾位置及び前傾位置の中間を基準位置として形成されている。したがって、パッドP及び表皮SKにかかる張力は、上側シートバックS2Bが後傾位置にある場合と前傾位置にある場合とで略均等に分散され、いずれか一方の位置にある場合にパッドP及び表皮SKに集中的に張力がかかることを防止されている。
また、本実施形態では、ランバーサポート37の上端が、第1後側溝33、第1前側溝35、及び回動軸Xの下端よりも下方に配置されている。これにより、上側シートバックS2Bが前後方向に傾動する際に、パッド本体部30がランバーサポート37から抵抗力を受けることなく屈曲することができるため、パッド本体部30が更に屈曲し易くなっている。
更に、本実施形態では、表皮本体部38が左右の第1延長部40を有し、左右の第1延長部40同士が結合されている。これにより、特に表皮SKの上部を左右内方に向けて引っ張ることができるため、表皮SKの皺やたるみが低減して表皮SKの審美性が高められる。また、第1延長部40は、第1後側溝33、第1前側溝35、及び回動軸Xに対して上方にオフセットされている。これにより、上側シートバックS2Bが前後方向に傾動する際に、表皮SKが第1延長部40に於いて上下方向に縮小又は拡張されず、第1延長部40に於いて変形し難くなるため、表皮SKの皺やたるみが更に低減される。また、第1延長部40同士は、互いに面ファスナ42で連結されている。これにより、作業者が乗物用シートSを組み付ける際に、第1延長部40同士の左右方向に於ける結合位置を表皮SKの皺やたるみの程度に応じて調節できるため、第1延長部40同士を緊張状態に保つことが容易となり、表皮SKの皺やたるみを更に防止できる。
また、表皮本体部38が左右の第2延長部41を有し、第2延長部41同士が、第1後側溝33、第1前側溝35、及び回動軸Xの下方にて結合されている。これにより、特に表皮SKの下部を左右内方に向けて引っ張ることができるため、表皮SKの皺やたるみが低減して表皮SKの審美性が更に高められる。また、上側シートバックS2Bが前後方向に傾動する際に、表皮SKが第2延長部41に於いて上下方向に縮小又は拡張されず、第2延長部41に於いて変形し難くなるため、表皮SKの皺やたるみが更に低減される。
以上で具体的な実施形態の説明を終えるが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく幅広く変形実施することができる。例えば、上記の実施形態では、一例として本発明の乗物用シートSを自動車に設けたが、本発明の乗物用シートSは鉄道車両又は航空機等に設けられてもよいし、家具用又はオフィス用のいす等に広く適用されてもよい。また、各部材や部位の具体的構成や配置、数量、角度など、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更することができる。一方、上記の実施形態に示した各構成要素は必ずしも全てが必須ではなく、適宜選択することができる。
2 :バックサイドフレーム
2A :下側バックサイドフレーム
2B :上側バックサイドフレーム
3 :バックサイドフレーム
3A :下側バックサイドフレーム
3B :上側バックサイドフレーム
30 :パッド本体部
31 :パッド側部
32 :溝
33 :第1後側溝
34 :第2後側溝
35 :第1前側溝
36 :第2前側溝
37 :ランバーサポート
38 :表皮本体部
39 :袋状部
40 :第1延長部
41 :第2延長部
42 :面ファスナ
F :シートバックフレーム
FA :下側シートバックフレーム
FB :上側シートバックフレーム
P :パッド
S :乗物用シート
S2 :シートバック
S2A:下側シートバック
S2B:上側シートバック
SK :表皮
X :回動軸

Claims (9)

  1. 上下方向に延在する左右一対の下側バックサイドフレームを有する下側シートバックフレームと、
    前記下側バックサイドフレームの上部に、左右方向に延びる回動軸について、前記下側シートバックフレームと略同一方向に延在する後傾位置と、前記後傾位置に対して前方に傾斜した前傾位置との間で傾動可能に取り付けられた左右一対の上側シートバックフレームと、
    前記下側シートバックフレーム及び前記上側シートバックフレームの前面に沿って配置されたパッド本体部、及び、前記パッド本体部の左右両端から、前記下側シートバックフレーム及び前記上側シートバックフレームの左右外側面に沿って後方に延出する左右のパッド側部を含むパッドと、
    前記パッドに被せられた表皮とを含み、
    前記パッド本体部の少なくとも後面に、前記回動軸と略平行に延びる溝が設けられている乗物用シート。
  2. 前記溝が、前記回動軸と前後に対応する位置に設けられている請求項1に記載の乗物用シート。
  3. 前記溝は、前記パッド本体部と左右の前記パッド側部との境界に到達し、左右の前記パッド側部の内側面に於いて前後に延び、左右の前記パッド側部の後端に到達している請求項1又は請求項2に記載の乗物用シート。
  4. 前記溝が、
    前記パッド本体部の前面に設けられる前側溝と、
    前記パッド本体部の後面に於いて前記前側溝と前後に対応する位置に設けられた後側溝とを含む請求項1又は請求項2に記載の乗物用シート。
  5. 前記前側溝は、左右の前記パッド側部の外側面に到達し、左右の前記パッド側部の外側面に於いて前後に延び、左右の前記パッド側部の後端に到達しており、
    前記後側溝は、前記パッド本体部と左右の前記パッド側部との境界に到達し、左右の前記パッド側部の内側面に於いて前後に延び、左右の前記パッド側部の後端に到達している請求項4に記載の乗物用シート。
  6. 前記表皮が、前記パッド本体部の前面及び左右の前記パッド側部の外側面を覆う表皮本体部と、前記表皮本体部の左右の側縁から左右内方に延びる左右の第1延長部を有し、
    左右の前記第1延長部は、互いに結合され、かつ前記溝の上端よりも上方に配置されている請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の乗物用シート。
  7. 前記表皮が、前記表皮本体部の左右の側縁から左右内方に延びる左右の第2延長部を更に有し、
    左右の前記第2延長部は、互いに結合され、かつ前記溝の下端よりも下方に配置されている請求項6に記載の乗物用シート。
  8. 前記第1延長部及び前記第2延長部のうち少なくとも一方が、面ファスナを介して互いに連結されている請求項7に記載の乗物用シート。
  9. 左右に延び、左右の前記下側バックサイドフレームに結合されたロアメンバと、
    左右に延び、左右の前記下側バックサイドフレームの上部に配置される上側バックサイドフレームに結合されたアッパメンバと、
    上下に延び、前記アッパメンバ及び前記ロアメンバに結合された複数のワイヤと、
    前記ワイヤに支持されたランバーサポートとを更に含み、
    前記ランバーサポートの上端が、前記溝の下端より下方に配置されている請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の乗物用シート。
JP2021057109A 2021-03-30 2021-03-30 乗物用シート Pending JP2022154198A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021057109A JP2022154198A (ja) 2021-03-30 2021-03-30 乗物用シート

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021057109A JP2022154198A (ja) 2021-03-30 2021-03-30 乗物用シート

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022154198A true JP2022154198A (ja) 2022-10-13

Family

ID=83557148

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021057109A Pending JP2022154198A (ja) 2021-03-30 2021-03-30 乗物用シート

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022154198A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6871506B2 (ja) 中折れシートバック及び中折れシートバックを有する車両用シート
US20080136240A1 (en) Vehicle seat
JP2019206229A (ja) ヘッドレスト及び車両用シート
US11845371B2 (en) Vehicle seat
US20170066356A1 (en) Vehicle seat
JP7013881B2 (ja) 乗物用シート
EP3811824B1 (en) Seat
JP7055736B2 (ja) 車両用シート
JP2022154198A (ja) 乗物用シート
JP6486792B2 (ja) 中折れシートバック
JP7132533B2 (ja) 乗物用シート
JP6533156B2 (ja) 車両用シート
JP6731816B2 (ja) シートバックフレーム
JP2021183493A (ja) 乗物用シート
JP7022271B2 (ja) 中折れシートバック
JP6053465B2 (ja) 乗物用シート
JP6547502B2 (ja) 中折れシートバック
JP3789102B2 (ja) 椅子の背シェル構造
JP6200036B2 (ja) 乗物用シート
WO2024034493A1 (ja) 乗物用シート
JP4486868B2 (ja) 車両のシート構造
JP6412228B2 (ja) 乗物用シート
JP4717284B2 (ja) ネットシート
JP2023060140A (ja) 乗物用シート
JP5614042B2 (ja) 車両用シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20240118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20240710

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20240827