JP2022136539A - 無線通信システム - Google Patents
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Abstract
Description
防災行政無線等に用いられる無線通信システムの構成例について図7を用いて説明する。図7は、無線通信システムの概略構成を示す説明図である。
図7に示すように、無線通信システムは、指令台1と、回線制御装置2と、複数の基地局3(基地局A(3a)、基地局B(3b)、基地局C(3c))とを備えている。ここでは、基地局3は3つしか記載していないが、これに限るものではない。回線制御装置2と基地局3とがLAN(Local Area Network)等のネットワークを介して接続されていてもよい。
回線制御装置2は、回線接続、切断等の回線制御を行って、通信を実現する。
基地局3は、有線回線を介して回線制御装置2に接続すると共に、自己のエリア内に在圏する端末4と無線通信を行う。
上述したように、例えば自治体が運用している防災行政無線システムは、災害情報等をシステム内の端末4に一斉に配信する、一斉指令機能を有する。一斉指令では、指令台1からシステム内の端末4に対して、同時に情報を送信する。
端末4は、一斉指令を受信すると、指令台1からの要求に基づいて、受信したか否かを指令台1に通知する(受令確認応答、受令応答)。
ここで、回線制御装置2は、自己が属する無線通信システム内に在圏する端末局の情報を記憶している。
ここで、従来の受令確認のシーケンスについて図8を用いて説明する。図8は、従来の受令確認のシーケンスを示す説明図である。
図8では、図7に示した無線通信システムにおける受令確認のシーケンスを示している。
指令台1は、一斉指令の送話終了後、一斉指令用のチャネルを用いて、端末局4に受令確認開始の指示を送信する(S51)。
自己宛ての受令確認要求を受信した端末局(1)4aは、受令応答を送信し(S53)、基地局3aは、受令応答を回線制御装置2に送出する。
端末局(2)4bが受令確認要求を受信して受令応答を送信し(S56)、回線制御装置2が受令応答を受信する(S57)。
以下同様にして、受令確認要求の送信及び受令応答の受信を行って(S58~S69)、全ての端末局4について終了すると、回線制御装置2は、指令台1に、受令確認終了を送信する(S70)。
このようにして、従来の受令確認のシーケンスが行われていた。
そのため、システムの規模が大きくなって端末局4の数が増大すると、受令確認に要する時間が長くなってしまうという問題があった。
尚、無線通信システムにおける一斉指令に関する従来技術としては、特開2019-176223号公報「無線通信システム」(特許文献1)がある。
特許文献1には、一斉指令系システムの一斉指令台から一斉受令装置に一斉指令を発令すると共に、移動系無線通信システムの各移動局へ一斉指令を同時に発令することが記載されている。
[実施の形態の概要]
本発明の実施の形態に係る無線通信システム(本無線通信システム、本システム)は、回線制御装置が、システム内の複数の基地局について、各基地局に接続される端末局の識別情報に順位(送信順位、送信順)を付して記憶しており、指令台からの一斉指令の後、受令確認開始通知を受信すると、各基地局に対して、各基地局に接続され、送信順位が1番の端末局宛ての受令確認要求を同時に送信し、全ての1番の端末局から応答を受信すると、各基地局に対して、送信順位が2番の端末局宛ての受令確認要求を同時に送信するようにしており、複数の基地局に、それぞれの基地局に接続する端末局に対する受令確認要求を同時に送信することで、複数の端末局に対する受令確認を一度に実施することができ、受令確認の処理に要する時間を短縮し、迅速に行うことができるものである。
本無線通信システムは、図7に示した一般的な無線通信システムと基本的な構成は同様であるため図示は省略するが、従来の回線制御装置2の代わりに、回線制御装置20が設けられている。尚、指令台1、基地局3、端末局4は従来と同様の構成及び動作となっている。
また、各基地局3は、それぞれ異なる周波数により自己のエリア内の端末局4と無線通信を行う。
回線制御装置20は、本無線通信システムの特徴部分であり、指令台1からの一斉指令後に行われる受令確認を迅速に実施する受令確認処理を行うものである。そして、本無線通信システムでは、受令確認のシーケンスが従来とは異なっている。
回線制御装置20における処理については後述する。
尚、本無線通信システムでは、ほとんどの端末局4は、特定の基地局3のエリアに固定された状態で運用される。
本無線通信システムの受令確認のシーケンスについて説明する前に、回線制御装置20が記憶している端末リストの例について図6を用いて説明する。図6は、端末リストの例を示す説明図である。
端末リストは、各基地局に接続される端末局4に送信順位を対応付けて記憶したものであり、基地局毎に、受令確認処理を行う端末局の順位リストとなっている。尚、端末局の順位は、基地局内の端末局同士の距離関係や利用効率など利便性に応じて適宜変更可能とする。
図6(b)は、移動可能な端末のリストであり、図6の例では端末7が記憶されている。移動型端末が複数あってもよく、順位に対応して記憶されている。
次に、本無線通信システムにおける受令確認のシーケンスについて図1を用いて説明する。図1は、本無線通信システムにおける受令確認のシーケンスを示す説明図である。
図1では、図7に示した運用状態における受令確認のシーケンスを示している。
図1に示すように、一斉指令の終了後、指令台1から受令確認開始の指示が出力される(S1)と、回線制御装置20は、記憶している端末リストから、基地局3毎に、順位が1番(順位が最上位)の端末局4のIDを読み出して、当該端末局4を宛先とする受令確認要求を送信する。
上述したように、端末リストは、各基地局3に接続する端末局4が受令確認要求の送信順に並べられたリストであり、予め回線制御装置20に記憶されている。
これにより、従来の1/3の時間で3台の端末局4に対する受令確認が完了する。
基地局3の台数が増えれば、それだけ受令確認に要する時間は短縮され、最短の場合には、従来の1/基地局数に短縮されることになる。
このように、基地局3に接続される端末局4の数が異なる場合には、接続される端末4の数が少ない基地局3から順に、回線制御装置20が受令確認要求を同時に送信する処理の対象から外れていく。
そして、端末(3)4cが受令応答を送信し(S18)、基地局A(3a)がそれを受信して回線制御装置20に送信し(S19)、回線制御装置20が受令応答を受信する。
これにより、端末(1)4a~端末(6)4fの受令確認が完了する。
回線制御装置20は、指令台1に対して、受令確認終了を報知して(S20)、処理を終わる。
このようにして、本無線通信システムにおける受令確認のシーケンスが行われる。
次に、回線制御装置20における受令確認処理について図2を用いて説明する。図2は、回線制御装置における受令確認処理を示すフローチャートである。
図2に示すように、回線制御装置20は、指令台1から受令確認開始の指示を受信すると(100)、パラメータiに1を代入する(i=1)(102)。
更に、回線制御装置20は、各基地局3に当該端末局宛ての受令確認の要求を送信する(106)。
また、処理108で受令確認を受信した場合には(Yesの場合)、回線制御装置20は、端末リストを参照して、全ての端末局4について受令確認が完了したかどうかを判断し(110)、まだ完了していない場合(Noの場合)には、iに1を加算して(i=i+1)、処理104に移行し、同様の処理を繰り返す。
このようにして回線制御装置20における受令確認処理が行われるものである。
次に、リトライを行う場合のシーケンスについて図3を用いて説明する。図3は、リトライを行う場合のシーケンスを示す説明図である。
尚、図3において、S1~S8は、図1に示した処理と同様であるため、説明は省略する。
ここでは、1回目の受令確認の要求に対して、端末局(6)4fからの応答が何らかの不具合により基地局C(3c)に受信されず、応答なしとなった場合(S9)について説明する。
これにより、リトライ対象となった端末局4とは異なる基地局3に接続する端末局4についての受令確認を、滞らせずに行うことができるものである。
次に、移動可能な端末局がある場合の運用例について図4を用いて簡単に説明する。図4は、移動可能な端末局がある場合の運用例を示す説明図である。
上述したように、本無線通信システムにおいては、ほとんどの端末局4は特定の基地局3のエリア内に固定的に存在するが、他にも、移動可能な端末や、後からシステムに参入することになった後追い参入の端末もある。
移動可能な端末局がある場合の受令確認のシーケンスについて図5を用いて説明する。図5は、移動可能な端末局がある場合の受令確認のシーケンスを示す説明図である。
図5において、処理S1~S19によって、各基地局3を介して回線制御装置20が固定型の端末局4について、受令確認を行う。処理S1~S19は、図1と同じであるため説明は省略する。
このように、どの基地局3に接続しているかわからない移動可能な端末や後追い端末には、全ての基地局3を介して受令確認要求を送信するようにしているので、確実に受令確認を実施することができるものである。
本無線通信システムによれば、回線制御装置20が、システム内の複数の基地局3に対応して、各基地局3に接続された端末局4の識別情報に順位(送信順位、送信順)を付した端末リストを記憶しており、一斉指令の後、指令台1から受令確認開始通知を受信すると、複数の基地局3に対して、当該基地局3に対応する端末リストに基づいて送信順位が1番の端末局宛ての受令確認の要求を同時に送信し、全ての1番の端末局4から応答を受信すると、各基地局3に対して、送信順位が2番の端末局4宛ての受令確認要求を同時に送信するようにしているので、複数の基地局3に、それぞれの基地局3に接続する端末局4宛の受令確認要求を同時に送信することで、複数の端末局4に対する受令確認を効率よく実施することができ、受令確認の処理に要する時間を大幅に短縮し、迅速に行うことができる効果がある。
Claims (4)
- 一斉指令を行う指令台と、端末と無線通信を行う複数の基地局と、前記指令台及び前記複数の基地局に接続し、回線制御を行う回線制御装置とを備えた無線通信システムであって、
前記回線制御装置が、前記複数の基地局のそれぞれに対応して、前記各基地局に接続される端末を、送信順位を付して記憶しており、前記指令台から前記一斉指令の受令確認の要求を受信すると、前記複数の基地局のそれぞれに対して、前記送信順位が第1番目の各端末宛の前記受令確認の要求を同時に送信し、前記各基地局を介して前記第1番目の各端末から前記受令確認の応答を受信すると、前記複数の基地局のそれぞれに対して、前記送信順位が第2番目の各端末宛の前記受令確認の要求を同時に送信することを特徴とする無線通信システム。 - 前記回線制御装置が、複数の基地局のそれぞれに接続される端末に送信順位を付して端末リストとして記憶しており、前記複数の基地局のそれぞれに対して受令確認の要求を同時に送信し、前記受令確認の応答を受信する処理において、前記受令確認の要求の宛先となる端末を、前記端末リストの送信順位に基づいて順次変更し、前記各基地局に接続される端末の数が異なっている場合に、前記基地局に接続する端末の数が少ない基地局から、当該基地局に接続する全端末への前記受令確認に対する応答が完了した時点で順次前記送信の対象から外すことを特徴とする請求項1記載の無線通信システム。
- 前記回線制御装置が、特定の端末から前記受令確認の応答を受信しなかった場合には、次の前記複数の基地局に同時に前記受令確認の要求を送信するタイミングで、前記特定の端末が接続する基地局に対して、前記特定の端末宛の前記受令確認の要求を送信するリトライを行うことを特徴とする請求項1又は2記載の無線通信システム。
- 前記回線制御装置が、前記複数の基地局のいずれかに接続されているものの、どの基地局に接続されているかを把握していない端末がある場合に、全ての基地局に対して、当該端末宛の前記受令確認の要求を送信することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の無線通信システム。
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