JP2022131928A - 吸収性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】長時間にわたり、便による肌かぶれ及び吸収性コアでの菌繁殖を防止することができる吸収性物品を提供すること。【解決手段】吸収体3と、該吸収体3の肌対向面側に配されたトップシート2とを具備し、トップシート2は、上層21と該上層21よりも非肌対向面側に位置する下層22とを有し、上層21は第1の抗菌剤を含み、吸収体3は第2の抗菌剤を含み、第1の抗菌剤は、第2の抗菌剤よりも水に対する溶解性が低いものである、吸収性物品。【選択図】図1

Description

本発明は、吸収性物品に関する。
従来、肌かぶれ防止を目的として、吸収性物品のトップシートに抗菌剤を配することが行われている。例えば特許文献1には、トップシートと、該トップシートの非肌側面に当接して配された液透過性シートとを有する吸収性物品において、該トップシート及び該液透過性シートに抗菌剤を含ませることが記載されている。抗菌剤としては塩化ベンザルコニウム等が用いられる。
特許文献2には、吸収性物品におけるトップシートを、芯部と鞘部を有する複合繊維の不織布から構成するとともに、該鞘部のみに肌荒れ防止効果を有する微粉末を練り混んで、該繊維の表面に該微粉末の一部を露出させることが記載されている。微粉末としては酸化亜鉛等が用いられる。
特開2017-6505号公報 特開2006-55187号公報
特許文献1の吸収性物品においては、トップシートに付与されている抗菌剤は水と混合し得るものであることから、抗菌剤が排尿によって水分と混ざり合い、混ざり合った抗菌剤が吸収性コアに移行し、トップシートに含まれる抗菌剤の量が減少してしまうことがある。トップシートには便が付着しやすいところ、抗菌剤の量が減少したトップシートは、便に対する抗菌効果が低下してしまう。その結果、トップシートに付着した便により肌かぶれが生じやすくなる。
特許文献2においては、トップシートについての抗菌対策は施されているものの、吸収性コアにおいて抗菌効果を発揮させることについて何ら検討されていない。したがって、同文献の吸収性物品においては、吸収性コアに尿が吸収されると、該吸収性コアで菌が繁殖してしまい、悪臭が発生する可能性がある。
このように、特許文献1及び2の吸収性物品においては、長時間にわたり抗菌効果を発揮させることが困難であった。
したがって本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る吸収性物品を提供することにある。
本発明は、吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配されたトップシートとを具備し、
前記トップシートは、上層と該上層よりも非肌対向面側に位置する下層とを有し、
前記上層は第1の抗菌剤を含み、前記吸収体は第2の抗菌剤を含み、
第1の抗菌剤は、第2の抗菌剤よりも水に対する溶解性が低いものである、吸収性物品を提供するものである。
本発明によれば、便による肌かぶれ及び吸収性コアでの菌繁殖を長時間にわたり防止することができる吸収性物品が提供される。
図1は、本発明の吸収性物品の一実施形態の幅方向断面を模式的に表す図である。
以下本発明を、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。
本発明の吸収性物品は一般に、着用者の腹側から股間部を介して背側に延びる方向に相当する長手方向とこれに直交する幅方向とを有する縦長の形状をしている。そして吸収性物品は、着用者の股間部に配される股下部並びにその前後に延在する腹側部及び背側部を有する。股下部は、吸収性物品の着用時に着用者の排泄部に対向配置される排泄部対向部を有しており、該排泄部対向部は通常、吸収性物品の長手方向の中央部又はその近傍に位置している。
図1には、本発明の吸収性物品の一実施形態が示されている。図1に示す吸収性物品1は、吸収体3と、該吸収体3の肌対向面側に配されたトップシート2と、該吸収体3の非肌対向面側に配されたバックシート4とを有する。
「肌対向面」は、吸収性物品又はその構成部材(例えば吸収体)に着目したときに、吸収性物品の着用時に着用者の肌に向けられる面であり、「非肌対向面」は、吸収性物品の着用時に着用者の肌とは反対側に向けられる面である。また「着用時」及び「着用状態」は、吸収性物品の適正な着用位置が維持されて着用された状態を指す。
トップシート2は、吸収体3の肌対向面を被覆している。トップシート2は、吸収体3の肌対向面の一部のみを被覆していてもよいし、吸収体3の肌対向面の全域を被覆していてもよい。
トップシート2としては、例えば親水性を有する液透過性のシートや、不織布、穿孔フィルムなどを用いることもできる。トップシート2は、その肌対向面側が凹凸形状になっていてもよい。例えばトップシート2の肌対向面側に、散点状に複数の凸部を形成することができる。あるいは、トップシート2の肌対向面側に、一方向に延びる畝部と溝部とを交互に形成することができる。そのような目的のために、2枚の不織布を用いてトップシート2を形成することもできる。
バックシート4は、吸収体3の非肌対向面を被覆している。バックシート4は、吸収体3の非肌対向面の一部のみを被覆していてもよいし、吸収体3の非肌対向面の全域を被覆していてもよい。
バックシート4としては、例えば液不透過性のフィルムや、液難透過性のスパンボンド・メルトブローン・スパンボンド積層不織布などを用いることができる。液不透過性のフィルムに、複数の微細孔を設け、該フィルムに水蒸気透過性を付与してもよい。吸収性物品の肌触り等を一層良好にする目的で、バックシート4の外面に不織布等の風合いの良好なシートを積層してもよい。
吸収体3は、吸収性コア32と、該吸収性コア32を被覆するコアラップシート31とを有する。吸収性コア32は、少なくとも肌対向面がコアラップシート31で覆われていることが好ましく、肌対向面及び非肌対向面を含む表面の全域がコアラップシートで覆われていることが更に好ましい。
吸収性コア32は、例えばパルプを初めとするセルロース等の親水性繊維の積繊体、該親水性繊維と吸収性ポリマーとの混合積繊体、吸収性ポリマーの堆積体、2枚の吸収性シート間に吸収性ポリマーが担持された積層構造体などから構成される。
コアラップシート31は、吸収性コア32の肌対向面側を被覆する上側コアラップシート31aと、吸収性コア32の非肌対向面側を被覆する下側コアラップシート31bとを有している。上側コアラップシート31aと下側コアラップシート31bとは両者が一体となっている一枚のシートであってもよく、あるいは毎葉のシートであってもよい。
コアラップシート31としては、例えば親水性繊維からなる薄葉紙や、液透過性を有する不織布などを用いることができる。
上述のトップシート2、バックシート4及び吸収体3に加え、吸収性物品1の具体的な用途に応じ、肌対向面側の長手方向に沿う両側部に、長手方向に沿って延びる防漏カフ(図示せず)が配される場合がある。防漏カフは一般に、基端部と自由端とを備えている。防漏カフは、吸収性物品1の肌対向面側に基端部を有し、肌対向面側から起立している。防漏カフは、液抵抗性ないし撥水性で且つ通気性の素材から構成されている。防漏カフの自由端又はその近傍には、糸ゴム等からなる弾性部材を伸長状態で配してもよい。吸収性物品1の着用状態においてこの弾性部材が収縮することによって、防漏カフが着用者の身体に向けて起立するようになり、トップシート2上に排泄された液が、トップシート2上を伝い吸収性物品1の幅方向外方へ漏れ出すことが効果的に阻止される。
吸収性物品1は更に、非肌対向面の表面に粘着剤層を有していてもよい。粘着剤層は、吸収性物品1の着用状態において、該吸収性物品1を、下着や別の吸収性物品に固定するために用いられる。
以上の構成を有する吸収性物品1としては、例えば展開型の使い捨ておむつ、パンツ型の使い捨ておむつ、生理用ナプキン、軽失禁パッド等が挙げられるが、これらに限られない。
本実施形態の吸収性物品1は種類の異なる2種の抗菌剤を含んでいる。2種の抗菌剤は水に対する溶解性が異なることで区別される。以下の説明においては、2種の抗菌剤のうち、水に対する溶解性が低い方の抗菌剤のことを「第1の抗菌剤」と呼び、水に対する溶解性が高い方の抗菌剤のことを「第2の抗菌剤」と呼ぶこととする。第1の抗菌剤と第2の抗菌剤とは、吸収性物品1における存在位置が異なっている。以下、各抗菌剤の存在位置及び種類について詳述する。
第1の抗菌剤はトップシート2に含まれることが好ましい。特に、トップシート2を上層21と該上層21よりも非肌対向面側に位置する下層22とから構成し、第1の抗菌剤を上層21に含ませることが好ましい。上層21と下層22とは図1に示すとおり隣接していてもよく、あるいは両層21,22間に他の層が一層以上介在していてもよい。
第1の抗菌剤は、上層21の全域にわたって含まれていてもよいし、上層21の一部のみに含まれていてもよい。特に第1の抗菌剤は、上層21における排泄部対向部に少なくとも含まれていることが好ましい。また、第1の抗菌剤は、上層21において、散点状に配されていてもよく、あるいは長手方向に沿って延びる複数の筋状に配されていてもよい。
一方、第2の抗菌剤は吸収体3に含まれることが好ましい。第2の抗菌剤は、吸収体3の全域にわたって含まれていてもよく、あるいは吸収体3の一部のみに含まれていてもよい。本実施形態において吸収体3は、吸収性コア32及びコアラップシート31を有しているところ、第2の抗菌剤は、吸収性コア32及びコアラップシート31のいずれか一方のみに含まれていてもよいが、少なくともコアラップシート31に含まれていることが好ましく、吸収性コア32及びコアラップシート31の両方に含まれていることがより好ましい。
第1の抗菌剤及び第2の抗菌剤を上述のとおりに配することによって、トップシート2においては第1の抗菌剤が抗菌効果を発揮するとともに、コアラップシート31及び吸収性コア32においては第2の抗菌剤が抗菌効果を発揮する。この点について詳述すると、トップシート2には、水に対する溶解性が相対的に低い第1の抗菌剤が含まれているので、例えば着用者が排泄した尿がトップシート2と接触した場合であっても、第1の抗菌剤はトップシート2から溶け出しにくく、第1の抗菌剤がトップシート2から吸収性コア32に移行することを防ぐことができる。したがって、トップシート2おいて第1の抗菌剤の含有量が減少することを防ぐことができるので、トップシート2において、便による肌かぶれを長時間にわたって防止することができる。一方、吸収体3には水に対する溶解性が相対的に高い第2の抗菌剤が含まれているので、着用者が排泄した尿が吸収体3に達すると、第2の抗菌剤は、吸収体3から尿中に溶け出して、尿とともに吸収性コア32内に移行しやすい。このように、排尿を利用して、第2の抗菌剤を吸収性コア32内に保持させることができるので、吸収性コア32において、尿に起因する菌の繁殖を長時間にわたって防止することができる。以上のとおり、本実施形態の吸収性物品1によれば、長時間にわたり、便による肌かぶれ及び吸収性コアでの菌繁殖を防止することができる。
以上の効果を一層顕著なものとする観点から、第1の抗菌剤はトップシート2にのみ存在し、吸収体3を初めとする吸収性物品1における他の部材には第1の抗菌剤が存在しないことが好ましい。一方、第2の抗菌剤はコアラップシート31にのみ存在し、トップシート2を初めとする吸収性物品1における他の部材には第2の抗菌剤が存在しないことが好ましい。
各抗菌剤の水に対する溶解性は、以下の方法により測定した溶解度で比較することができる。
<抗菌剤の溶解度の測定方法>
抗菌剤5gを100mlの水に加えて、室温(25℃)にて300rpmで30分間攪拌する。これとは別に、ろ紙の質量を測定し、測定された質量をろ紙の初期質量とする。
質量測定したろ紙を用いて、攪拌後の溶液をろ過をし、該ろ紙を乾燥機にて40℃、2時間乾燥させる。乾燥後のろ紙の質量を測定し、測定された質量をろ紙の乾燥後質量とする。そして、下記式により溶解度を算出する。
溶解度(g)=5(g)-{(ろ紙の乾燥後質量)(g)―(ろ紙の初期質量)(g)}
このようにして算出した溶解度が大きい程、水に対する溶解性が大きいことを表し、該溶解度が小さい程、水に対する溶解性が小さいことを表す。
第1の抗菌剤と第2の抗菌剤との溶解度の差は、長時間にわたり、便による肌かぶれ及び吸収性コアでの菌繁殖を防止するという効果を一層顕著なものとする観点から、好ましくは0.5g/100ml以上、より好ましくは1g/100ml以上、更に好ましくは2g/100ml以上である。第1の抗菌剤と第2の抗菌剤との溶解度の差の上限は、例えば10g/100ml以下とすることができる。
第2の抗菌剤の溶解度は、吸収性コアでの菌繁殖を長時間にわたって防止するという効果を一層顕著なものとする観点から、好ましくは1g/100ml以上10g/100ml以下、より好ましくは2g/100ml以上8g/100ml以下、更に好ましくは4g/100ml以上6g/100ml以下である。
第1の抗菌剤の溶解度は、便による肌かぶれを長時間にわたって防止するという効果を一層顕著なものとする観点から、好ましくは0.01g/100ml以上0.5g/100ml以下、より好ましくは0.03g/100ml以上0.3g/100ml以下、更に好ましくは0.05g/100ml以上0.2g/100ml以下である。
第1の抗菌剤は金属酸化物を含むことが好ましい。金属酸化物は水に対する溶解性が低いことから、該金属酸化物が尿と接触しても尿中に溶解しづらいので、トップシート2に留まりやすいという利点がある。金属酸化物としては、酸化亜鉛、酸化銀、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等が挙げられる。これらの金属酸化物は1種を単独で用いてもよく、あるいは2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらの中でも抗菌性が一層高いことから第1の抗菌剤は酸化亜鉛を含むことが好ましい。
第1の抗菌剤が金属酸化物である場合、その粒径は、上層21を構成する繊維の太さや、該繊維への金属酸化物の練り込みやすさの観点から適切に決定される。一般に前記金属酸化物の平均粒径は、レーザー回折散乱式粒度分布測定法による累積体積50容量%における体積累積粒径D50で表して1.5μm以上7μm以下である。
第1の抗菌剤は、タンパク質を含む溶液に可溶なものであることも好ましい。便にはタンパク質が含まれるので、第1の抗菌剤がタンパク質を含む溶液に可溶なものであることにより、トップシート2に付着した便に第1の抗菌剤が移行しやすくなり、肌かぶれをより効果的に防止することができる。本明細書にいう「タンパク質」としては例えば、便に含まれる消化酵素など挙げられる。
第1の抗菌剤がタンパク質を含む溶液に可溶であるか否かは、モデルタンパク質としてウシ血清アルブミン(BSA)をリン酸緩衝生理食塩水(PBS)に溶かした溶液における第1の抗菌剤の溶解度(以下、「標準溶解度」とも言う。)と、BSAを溶かしていないPBSにおける第1の抗菌剤の溶解度(以下、「基準溶解度」とも言う。)とを比較することで確認できる。具体的には、標準溶解度≧基準溶解度の場合に、第1の抗菌剤がタンパク質を含む溶液に可溶であると判断することができる。溶解度の測定方法は上述したとおりである。
第1の抗菌剤は、上層21を構成する繊維に練り込まれていることが好ましい。これによって、第1の抗菌剤が尿と接触したとしても、上層21から脱離しづらくなる。第1の抗菌剤が上層21を構成する繊維に練り込まれている場合、第1の抗菌剤の全体が該繊維の内部に存在していてもよいし、第1の抗菌剤の一部が該繊維の表面に露出していてもよい。上層21を構成する繊維が芯鞘型複合繊維である場合、第1の抗菌剤は、該繊維の芯部及び鞘部のいずれか一方のみに含まれていてもよいし、芯部及び鞘部の両方に含まれていてもよい。
トップシート2を上層21及び下層22の2層構造とし、それらの層のうちの上層21に第1の抗菌剤を含有させる理由は、上層21が着用者の肌に直接に接する部位であることから、上層21に第1の抗菌剤を含有させることで便に起因する着用者の肌のかぶれを効果的に抑制できるからである。したがって、上層21に第1の抗菌剤が含まれている限りにおいて、下層22に第1の抗菌剤が含まれていることは妨げられない。つまりトップシート2の全体に第1の抗菌剤が含まれていてもよい。しかし、下層22に含まれる第1の抗菌剤は肌かぶれの抑制に大きく寄与せず、また上層21のみに第1の抗菌剤を含有させる場合に比べて該抗菌剤の使用量が多くなってしまい不経済である。また、上層21とコアラップシート31との間に抗菌剤を含まない層を存在させることで、吸収性コア32に一旦吸収された尿がトップシート2側へ戻ることを防止することができる。したがって、トップシート2においては、上層21にのみ第1の抗菌剤を含有させ、下層22には第1の抗菌剤が実質的に非含有であることが好ましい。「実質的に非含有」とは、下層22が第1の抗菌剤を全く含有しない場合、及び微量の第1の抗菌剤が下層22に不可避的に混入する場合の双方を包含する趣旨である。なお、同様の理由によって、下層22は、第2の抗菌剤も実質的に非含有であることが好ましい。つまり下層22は抗菌剤を実質的に非含有であることが好ましい。下層22が抗菌剤を実質的に非含有であるとは、下層22の質量に対して該下層22に含まれる抗菌剤の質量が、0.1質量%未満、好ましく0.05質量%未満であることを意味する。
トップシート2が上層21及び下層22からなる2層構造である場合、該トップシート2は一枚のシート内に、一体化された上層21及び下層22を具備するものであってもよく、あるいは2枚のシートを単に上下に重ね合わせた構造であってもよい。
トップシート2は好ましくは不織布などの繊維シートからなる。トップシート2における第1の抗菌剤の含有割合は、トップシート2の構成繊維を紡糸するときの紡糸ノズルの射出性を良好にする観点、及び紡糸された繊維の強度を高める観点から、上層21の質量に対して、好ましくは3.0質量%未満、より好ましくは1.5質量%以下、更に好ましくは1.0質量%以下である。上層21に含まれる繊維の質量に対する第1の抗菌剤の質量の下限値は0.3質量%とすることができる。
第1の抗菌剤の含有割合は、以下の方法により測定することができる。
<第1の抗菌剤の含有割合の測定方法>
おむつ1のトップシート2の上層21を1gはかり取り、にできるだけ小さく切り刻んで300mlビーカーに入れ、更に該ビーカーにイオン交換水200mlを入れてマグネティックスターラーで攪拌し、繊維が完全に水と触れるようにする。液を撹拌しながら濃塩酸(約10M)3mlを少しずつ加え、更に1時間撹拌し、上層21を構成する繊維の表面に存在する第1の抗菌剤を溶出させる。次いで、5.1Mの水酸化ナトリウム水溶液を6ml加えて液を中和させた後、pH10.7の緩衝液(28質量%・NH水溶液54.7mlと0.535gのNHClとを含み、イオン交換水で溶解させたもの)10mlを加えてpHの微調整を行う。
続いて、エリオクロムブラックT試薬(エリオクロムブラックT粉末0.125gと塩酸ヒドロキシルアミン1.125gを無水エタノール25mlに溶解させたもの)を指示薬として加え、液を淡いピンク色とする。0.0002MのEDTA・2Naを滴定液として用いて滴定を行い液がピンク色から淡い青~緑に変色したときの該滴定液の添加量(ml)を滴定値Aとする。そして、以下の式により第1の抗菌剤の質量を算出する。下記式中の「5000000」は、1mоl当たりの滴定液の体積(ml)を意味する。
第1の抗菌剤の質量(g)=滴定値A×第1の抗菌剤1mоl当たりの質量/5000000
以上のようにして算出された抗菌剤の質量は、1gの上層21に含まれる抗菌剤の質量である。したがって、算出された抗菌剤の質量を100倍した値が第1の抗菌剤の含有割合となる。
第1の抗菌剤が金属酸化物である場合、トップシート2の下層22は、第1の抗菌剤に含まれる金属酸化物と異なる金属酸化物を含むことが好ましい。こうすることにより、例えば上層21には抗菌効果を付与し、下層22には上層21とは異なる効果、例えばトップシート2を白色に見せる効果を付与することが可能となる。「第1の抗菌剤に含まれる金属酸化物と異なる金属酸化物」とは、第1の抗菌剤が例えば酸化亜鉛である場合には、下層22に含まれる抗菌剤は酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、シリカ、珪藻土、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、マイカ、ガラス粉、シラスバルーン、ゼオライト、及び珪酸白土のいずれかであり得る。酸化チタンは例えば、下層22を構成する繊維に白色顔料として練り込まれて存在している。
第1の抗菌剤の坪量は、第1の抗菌剤による抗菌効果を一層高める観点から、0.03g/m以上0.6g/m以下であることが好ましく、より好ましくは0.05g/m以上0.3g/m以下、更に好ましくは0.07g/m以上0.1g/m以下である。
第1の抗菌剤の坪量は、以下の方法により測定することができる。
<第1の抗菌剤の坪量の測定方法>
トップシートから300mm以上の切片を切り出す。切片の面積が300mmに満たない場合には、複数箇所から切片を切り出し、その合計面積が300mm以上となるようにする。切片は、上層及び下層の両方が含まれるように切り出す。
次に、前記切片について、非極性溶媒から極性溶媒までの多段階溶媒抽出法を行い、該切片に存在する抗菌剤を分離し、単一の組成物を含んだ溶液を得る。得られた溶液を乾燥・固化させ、1H-NMR(核磁気共鳴法)、IR(赤外分光法)、LC(液体クロマトグラフィ)、GC(ガスクロマトグラフィ)、MS(質量分析法)、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)、蛍光X線などを複合して、抗菌剤の化学構造を同定する。また、特定した化学構造を有する抗菌剤を標準物質として、GC、LCなどの周知の分析手段によって検量線を作成し、切片中の抗菌剤を定量する。この定量結果に基づいて、切片中の抗菌剤の質量を求める。切片に抗菌剤が複数種類存在する場合、各種抗菌剤の質量の合計を求め、その合計を切片中の抗菌剤の質量とする。そして、切片中の抗菌剤の質量を、切片の面積で除して、抗菌剤の坪量を算出する。
次に、第2の抗菌剤について説明する。第2の抗菌剤は、水に対する溶解性が第1の抗菌剤よりも高ければその種類に特に制限はない。特に第2の抗菌剤としてカチオン性界面活性剤を用いることが好ましい。カチオン性界面活性剤は水に溶解しやすいことから、第2の抗菌剤が尿と接触することで尿中に速やかに溶解して吸収性コア32へ円滑に移行することが可能となる。カチオン性界面活性剤としては、テトラアルキルアンモニウム塩、塩化ベンザルコニウム等のトリアルキルベンジルアンモニウム塩、モノアルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、トリアルキルモノメチルアンモニウム塩、モノアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩等が挙げられる。これらのカチオン性界面活性剤は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
モノアルキルジメチルベンジルアンモニウム塩としては、セチルリン酸ベンザルコニウム、塩化アルキルベンジルジメチルアンモニウム等が挙げられる。これらの中でも、セチルリン酸ベンザルコニウムを用いることが好ましい。
第2の抗菌剤は植物エキスを含むことが好ましい。植物エキスのエモリエント効果によって、着用者の肌のかぶれが一層効果的に抑制される。植物エキスとしては、ハマメリスエキス、オーツ麦エキス、海藻(ヒバマタ)、柚エキス、ワレモコウエキス、アスナロエキス、アロエエキス、オウバクエキス、スギナエキス、カミツレエキス、ユーカリエキス、モモ葉エキス、緑茶抽出エキス等が挙げられる。
吸収体3における第2の抗菌剤の坪量は、抗菌効果と抗菌剤が溶解した液のべたつきを防ぐ効果とを両立させる観点から、1mg/m以上80mg/m以下、好ましくは2.5mg/m以上80mg/m以下、より好ましくは20mg/m以上80mg/m以下、更に好ましくは30mg/m以上50mg/m以下である。
第2の抗菌剤の坪量は、以下の方法により測定することができる。
<第2の抗菌剤の坪量の測定方法>
吸収体から300mm以上の切片を切り出す。切片の面積が300mmに満たない場合には、複数箇所から切片を切り出し、その合計面積が300mm以上となるようにする。切片は、吸収性コア及びコアラップシートの両方が含まれるように切り出す。
次に、前記<第1の抗菌剤の坪量の測定方法>と同様の方法により、吸収体から切り出した前記切片中の抗菌剤を定量する。この定量結果に基づいて、切片中の抗菌剤の質量を求める。切片に抗菌剤が複数種類存在する場合、各種抗菌剤の質量の合計を求め、その合計を切片中の抗菌剤の質量とする。そして、切片中の抗菌剤の質量を、切片の面積で除して、抗菌剤の坪量を算出する。
吸収性コア32での菌繁殖を一層効果的に防止する観点から、第2の抗菌剤は、吸収体3のうち、コアラップシート31に含まれることが好ましい。第2の抗菌剤は、コアラップシート31の全域にわたって含まれていてもよく、あるいはコアラップシート31の一部のみに含まれていてもよい。本実施形態においてコアラップシート31は、図1に示すとおり上側コアラップシート31a及び下側コアラップシート31bを有しているところ、第2の抗菌剤は、上側コアラップシート31a及び下側コアラップシート31bのいずれか一方のみに含まれていてもよいが、少なくとも上側コアラップシート31aに含まれていることが好ましく、上側コアラップシート31a及び下側コアラップシート31bの両方に含まれていることがより好ましい。
また同様の観点から、第2の抗菌剤は、吸収体3全体に一様な濃度で含まれていることも好ましい。換言すれば、吸収体3全体に均質に第2の抗菌剤が分散して含まれることが好ましい。
第2の抗菌剤は、吸収体3全体に不均質に分散して含まれていてもよい。具体的には、第2の抗菌剤は、吸収体3における背側部側よりも、吸収体3における腹側部側に多く含まれていてもよいし、逆であってもよい。一般に、着用者の尿道口などの排泄部は該着用者の腹側に存在するので、第2の抗菌剤が吸収体3から尿中に一層溶け出しやすくなり、吸収性コア32での菌繁殖を一層効果的に防止する観点から、第2の抗菌剤は、吸収体3における背側部側よりも、吸収体3における腹側部側に多く含まれていることが好ましい。
本実施形態においては、コアラップシート31と吸収性コア32とは第1の接着剤5a及び第3の接着剤5bを介して接合されていることが好ましい。詳細には、吸収性コア32の肌対向面と上側コアラップシート31aの非肌対向面とが、第1の接着剤5aにより接合されていることが好ましい。また、吸収性コア32の非肌対向面と下側コアラップシート31bの肌対向面とが、第3の接着剤5bにより接合されていることが好ましい。
また、トップシート2とコアラップシート31とが第2の接着剤5cを介して接合されていることが好ましい。詳細には、トップシート2の下層22における非肌対向面と上側コアラップシート31aの肌対向面とが、第2の接着剤5cにより接合されていることが好ましい。
上側コアラップシート31aに着目すると、該上側コアラップシート31aの非肌対向面及び肌対向面にはそれぞれ第1の接着剤5a及び第2の接着剤5cが塗工されている。この場合、第1の接着剤5aの坪量は、第2の接着剤5cの坪量よりも小さいことが好ましい。こうすることで、上側コアラップシート31aに含まれる第2の抗菌剤が尿と接触して該上側コアラップシート31aから溶け出したときに、尿とともに吸収性コア32へ移行しやすくなるので、吸収性コア32内での菌の繁殖をより効果的に防ぐことができる。この効果を一層顕著にする観点から、上側コアラップシート31aにおける肌対向面の第2の接着剤5cの坪量A1に対する、上側コアラップシート31aにおける非肌対向面の第1の接着剤5aの坪量A2の比(A2/A1)は、好ましくは1.0以下、より好ましくは0.8以下、更に好ましくは0.6以下である。A2/A1の下限値は0.1とすることができる。
第1の接着剤の坪量は、吸収性コア32内での菌の繁殖をより一層効果的に防ぐ観点から、好ましくは1g/m以上8g/m以下、より好ましくは1.5g/m以上6g/m以下、更に好ましくはg/m以上5g/m以下である。
第2の接着剤の坪量は、同様の観点から、好ましくは1.5g/m以上10g/m以下、より好ましくは2g/m以上8g/m以下、更に好ましくは3g/m以上6g/m以下であることが更に好ましい。
接着剤の坪量は、以下の方法により測定することができる。
<接着剤の坪量の測定方法>
以下、第1の接着剤の坪量の測定方法を例に、接着剤の坪量の測定方法について説明する。第2の接着剤の坪量も、同様にして測定することができる。
まず、第1の接着剤の塗工面積を測定する。具体的には、吸収性物品のトップシートを、上側コアラップシートから丁寧に剥がす。このとき、第1の接着剤がトップシートにできるだけ残らないようにすることが好ましい。そして、上側コアラップシートの肌対向面、即ち第1の接着剤が塗工されている面に印刷トナーを塗布し、第1の接着剤に吸着させる。このようにして第1の接着剤の塗工状態をトナーにより浮かび上がらせ、上側コアラップシートの肌対向面をスキャナーで読みとり、面積計算ソフトにて第1の接着剤の塗工面積を測定する。
次に、第1の接着剤の塗布量を測定する。具体的には、第1の接着剤の塗工面積を測定した上側コアラップシートを、吸収性コアから丁寧に剥がす。このとき、上側コアラップシートの非肌対向面から第2の接着剤を取り除くことが好ましい。コアラップシートが一枚のシートからなる場合、該コアラップシートにおける前記スキャナーで読みとった部分を切り出し、該切り出した部分を上側コアラップシートとする。そして、上側コアラップシートの肌対向面をトルエンに浸漬させ、その後乾燥させる。上側コアラップシートの非肌対向面に第2の接着剤が残っている場合、上側コアラップシートをトルエンに浸漬させるときに、該トルエンが上側コアラップシートの非肌対向面に達しないようにすることが好ましい。そして、トルエンに浸漬する前の上側コアラップシートの質量から、トルエンに浸漬させ、乾燥させた後の上側コアラップシートの質量を差し引くことにより、第1の接着剤の塗布量を算出することができる。
そして、第1の接着剤の塗布量を塗工面積で割ることにより第1の接着剤の坪量を求めることができる。
本実施形態においては、トップシート2における上層21に接着剤が塗布されていないことが好ましい。上層21は第1の抗菌剤が含まれているところ、上層21に接着剤が塗布されていないことは、すなわち第1の抗菌剤が接着剤と接していないことを意味する。こうすることで、上層21に含まれる第1の抗菌剤が、トップシート2に付着した便に移行しやすくなり、肌かぶれをより効果的に防止することができる。この観点から、上層21は接着剤を用いずに製造された不織布、例えばエアスルー不織布、スパンボンド不織布又はスパンレース不織布などから構成されていることが好ましい。トップシート2の上層21及び下層22は、熱融着で接合されていることが好ましい。
トップシート2及び吸収体3のいずれか一方又は両方は植物エキスを含んでいてもよい。植物エキスのエモリエント効果によって着用者の肌のかぶれを効果的に抑制することが可能となる。植物エキスとしては、第2の抗菌剤に含むことができるものと同様のものを用いることができる。トップシート2の上層21及び下層22のいずれか一方又は両方が植物エキスを含んでいてもよい。吸収体3の吸収性コア32及びコアラップシート31のいずれか一方又は両方が植物エキスを含んでいてもよい。
以上、本発明をその実施形態に基づいて説明したが、本発明は、前記実施形態に制限されることなく適宜変更が可能である。
例えば、前記実施形態においては、吸収性物品1が第1の抗菌剤及び第2の抗菌剤の2種類の抗菌剤を含んでいたが、これに加えて本発明の吸収性物品は、第1の抗菌剤及び第2の抗菌剤と水に対する溶解性が異なる第3の抗菌剤を含んでいてもよい。
上述した実施形態に関し、本発明は更に以下の吸収性物品を開示する。
<1>
吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配されたトップシートとを具備し、
前記トップシートは、上層と該上層よりも非肌対向面側に位置する下層とを有し、
前記上層は第1の抗菌剤を含み、前記吸収体は第2の抗菌剤を含み、
第1の抗菌剤は、第2の抗菌剤よりも水に対する溶解性が低いものである、吸収性物品。
<2>
第1の抗菌剤と第2の抗菌剤との溶解度の差が、好ましくは0.5g/100ml以上、より好ましくは1g/100ml以上、更に好ましくは2g/100ml以上である、前記<1>に記載の吸収性物品。
<3>
第1の抗菌剤の溶解度が、好ましくは0.01g/100ml以上0.5g/100ml以下、より好ましくは0.03g/100ml以上0.3g/100ml以下、更に好ましくは0.05g/100ml以上0.2g/100ml以下である、前記<1>又は<2>に記載の吸収性物品。
<4>
第2の抗菌剤の溶解度が、好ましくは1g/100ml以上10g/100ml以下、より好ましくは2g/100ml以上8g/100ml以下、更に好ましくは4g/100ml以上6g/100ml以下である、前記<1>ないし<3>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<5>
前記下層は抗菌剤を実質的に非含有である、前記<1>ないし<4>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<6>
第1の抗菌剤が接着剤と接していない、前記<1>ないし<5>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<7>
前記吸収体は、吸収性コアと該吸収性コアを被覆するコアラップシートとを有し、
第2の抗菌剤は、前記吸収性コア及び前記コアラップシートのいずれかに含まれ、好ましくは前記吸収性コア及び前記コアラップシートの両方に含まれる、前記<1>ないし<6>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<8>
前記コアラップシートは、前記吸収性コアの肌対向面側を被覆する上側コアラップシートを有しており、
前記吸収性コアの肌対向面と前記上側コアラップシートの非肌対向面とが第1の接着剤により接合されており、
前記トップシートにおける非肌対向面と前記上側コアラップシートの肌対向面とが第2の接着剤により接合されており、
第1の接着剤の坪量が、第2の接着剤の坪量よりも小さい、前記<7>に記載の吸収性物品。
<9>
第2の接着剤の坪量に対する、第1の接着剤の坪量の比は、好ましくは1.0以下、より好ましくは0.8以下、更に好ましくは0.6以下であり、また好ましくは0.1以上である、前記<8>に記載の吸収性物品。
<10>
第1の接着剤の坪量が、好ましくは1g/m以上8g/m以下、より好ましくは1.5g/m以上6g/m以下、更に好ましくは2g/m以上5g/m以下である、前記<8>又は<9>に記載の吸収性物品。
<11>
第2の接着剤の坪量が、好ましくは1.5g/m以上10g/m以下、より好ましくは2g/m以上8g/m以下、更に好ましくは3g/m以上6g/m以下である、前記<8>ないし<10>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<12>
前記吸収性物品は、着用者の股間部に配される股下部並びにその前後に延在する腹側部及び背側部を有し、
第2の抗菌剤は、前記吸収体全体に一様な濃度で含まれている、前記<1>ないし<11>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<13>
前記吸収性物品は、着用者の股間部に配され股下部並びにその前後に延在する腹側部及び背側部を有し、
前記吸収体における前記背側部側よりも前記腹側部側に多く含まれている、前記<1>ないし<12>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<14>
第1の抗菌剤は金属酸化物を含む、前記<1>ないし<13>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<15>
前記金属酸化物が酸化亜鉛である、前記<14>に記載の吸収性物品。
<16>
前記下層は前記上層に含まれる前記金属酸化物と異なる金属酸化物を含む、前記<14>又は<15>に記載の吸収性物品。
<17>
前記金属酸化物と異なる金属酸化物が、酸化チタン、炭酸カルシウム、タルク、クレー、カオリン、シリカ、珪藻土、炭酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸マグネシウム、硫酸バリウム、硫酸カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、マイカ、ガラス粉、シラスバルーン、ゼオライト、及び珪酸白土から選択される、前記<16>に記載の吸収性物品。
<18>
第1の抗菌剤の含有割合は、該上層の質量に対して3.0質量%未満、好ましくは1.5質量%以下、より好ましくは1.0質量%以下であり、また好ましくは0.3質量%以上である、前記<1>ないし<17>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<19>
第1の抗菌剤は、タンパク質を含む溶液に可溶なものである、前記<1>ないし<18>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<20>
第2の抗菌剤の坪量は、1mg/m以上80mg/m以下、好ましくは2.5mg/m以上80mg/m以下、より好ましくは20mg/m以上80mg/m以下、更に好ましくは30mg/m以上50mg/m以下である、前記<1>ないし<19>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<21>
第2の抗菌剤はカチオン性界面活性剤である、前記<1>ないし<20>のいずれか一に記載の吸収性物品。
<22>
前記トップシート又は前記吸収体は植物エキスを含む、前記<1>ないし<21>のいずれか一に記載の吸収性物品。
1 吸収性物品
2 トップシート
3 吸収体
31 コアラップシート
32 吸収性コア
4 バックシート
5a,5b,5c 接着剤

Claims (13)

  1. 吸収体と、該吸収体の肌対向面側に配されたトップシートとを具備し、
    前記トップシートは、上層と該上層よりも非肌対向面側に位置する下層とを有し、
    前記上層は第1の抗菌剤を含み、前記吸収体は第2の抗菌剤を含み、
    第1の抗菌剤は、第2の抗菌剤よりも水に対する溶解性が低いものである、吸収性物品。
  2. 前記下層は抗菌剤を実質的に非含有である請求項1に記載の吸収性物品。
  3. 第1の抗菌剤が接着剤と接していない、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
  4. 前記吸収体は、吸収性コアと該吸収性コアを被覆するコアラップシートとを有し、
    第2の抗菌剤は、前記吸収性コア及び前記コアラップシートのいずれかに含まれる、請求項1ないし3のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  5. 前記コアラップシートは、前記吸収性コアの肌対向面側を被覆する上側コアラップシートを有しており、
    前記吸収性コアの肌対向面と前記上側コアラップシートの非肌対向面とが第1の接着剤により接合されており、
    前記トップシートにおける非肌対向面と前記上側コアラップシートの肌対向面とが第2の接着剤により接合されており、
    第1の接着剤の坪量が、第2の接着剤の坪量よりも小さい、請求項4に記載の吸収性物品。
  6. 前記吸収性物品は、着用者の股間部に配される股下部並びにその前後に延在する腹側部及び背側部を有し、
    第2の抗菌剤は、前記吸収体全体に一様な濃度で含まれているか、又は前記吸収体における前記背側部側よりも前記腹側部側に多く含まれている、請求項1ないし5のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  7. 第1の抗菌剤は金属酸化物を含む、請求項1ないし6のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  8. 前記下層は前記上層に含まれる前記金属酸化物と異なる金属酸化物を含む、請求項7に記載の吸収性物品。
  9. 第1の抗菌剤の含有割合は、該上層の質量に対して3.0質量%未満である、請求項1ないし8のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  10. 第1の抗菌剤は、タンパク質を含む溶液に可溶なものである、請求項1ないし9のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  11. 第2の抗菌剤はカチオン性界面活性剤である、請求項1ないし10のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  12. 前記トップシート又は前記吸収体は植物エキスを含む、請求項1ないし11のいずれか一項に記載の吸収性物品。
  13. 第1の抗菌剤は酸化亜鉛を含む、請求項1ないし12のいずれか一項に記載の吸収性物品。
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