JP2022131090A - 組成物、部材、及び、保護具 - Google Patents

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Abstract

【課題】 優れた安定性を有し、かつ、優れたダイラタンシー性を有する組成物を提供する。【解決手段】 無機酸化物粒子、及び、無機酸化物を含む被覆層、を有する粒子からなる群より選択される少なくとも1種の酸化物粒子と、イオン液体とを含む組成物であって、上記イオン液体は、Kamlet-Taftパラメータのβ値が0.30を超えるイオン液体であり、上記λmax(1)は、4-ニトロアニリンを上記イオン液体に溶解させて得られる溶液1の300~600nmの範囲における極大吸収波長であり、上記λmax(2)は、N,N-ジエチル-1-ニトロアニリンを上記イオン液体に溶解させて得られる溶液2の300~600nmの範囲における極大吸収波長であり、上記組成物中における上記酸化物粒子の含有量が35.0~80.0体積%である、組成物。【選択図】図1

Description

本発明は、組成物、部材、及び、保護具に関する。
ダイラタンシー性を発現する組成物が知られている。このような組成物として、特許文献1には、「(A)スチレン系エラストマー 100質量部と、(B)軟化剤 250~350質量部と、(C)軟化点135℃以上の脂環族飽和炭化水素樹脂 250~350質量部と、を含有するダイラタンシー性組成物。」が記載されている。
特開2018-80236号公報
本発明者らの検討によれば、特許文献1に記載の組成物は軟化点の低い樹脂やエラストマーを用いているため、光劣化を受けやすかったり、可燃性であったりする点で、安定性に改善の余地があった。そこで、本発明は、優れた安定性を有し、かつ、優れたダイラタンシー性を有する組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、以下の構成により上記課題を達成することができることを見出した。
[1] 無機酸化物粒子、及び、無機酸化物を含む被覆層、を有する粒子からなる群より選択される少なくとも1種の酸化物粒子と、イオン液体とを含む組成物であって、 上記イオン液体は、Kamlet-Taftパラメータのβ値が0.30を超えるイオン液体であり、上記β値は、式:β=[1.035λmax(2)-λmax(1)+2.64]/2.80で定義される値であり、上記λmax(1)は、4-ニトロアニリンを上記イオン液体に溶解させて得られる溶液1の300~600nmの範囲における極大吸収波長であり、上記λmax(2)は、N,N-ジエチル-1-ニトロアニリンを上記イオン液体に溶解させて得られる溶液2の300~600nmの範囲における極大吸収波長であり、上記組成物中における上記酸化物粒子の含有量が35.0~80.0体積%である、組成物。
[2] 上記酸化物粒子の平均粒子径が0.1~100μmである、[1]に記載の組成物。
[3] 上記イオン液体が、1,3-ジアルキルイミダゾリウムカチオンを含む[1]又は[2]に記載の組成物。
[4] 上記無機酸化物が二酸化ケイ素である、[1]~[3]のいずれかに記載の組成物。
[5] ダイラタンシー係数が、3.00以上である、[1]~[4]のいずれかに記載の組成物。
[6] 対向する2つのシェル層と、上記シェル層の間に配置された[1]~[5]のいずれかに記載の組成物を含む組成物層と、を有する部材。
[7] [6]に記載の部材を有する、保護具。
本発明によれば、優れた安定性を有し、かつ、優れたダイラタンシー性を有する組成物が提供できる。また、本発明によれば、部材、及び、保護具も提供できる。
本発明の組成物を含む部材の断面模式図である。 本発明の部材を備える保護具の一実施形態である。 本発明の保護具の他の実施形態に係る手袋である。 本発明の保護具の他の実施形態に係るヘッドギアである。
以下、本発明について詳細に説明する。
以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施形態に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施形態に制限されるものではない。
なお、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
(用語の定義)
本明細書において、「ダイラタンシー係数」とは、回転式粘度計を用いて、20℃でせん断レオロジー測定を行った場合における、せん断応力10Paのときの粘性率に対する、せん断応力1000Paのときの粘性率の比を意味する。
すなわち、ダイラタンシー係数は、[式:(ダイラタンシー係数)=(せん断応力1000Paのときの粘性率)/(せん断応力10Paのときの粘性率)]で定義される値である。
なお、上記せん断レオロジー測定は、実施例に記載した方法に従って行うものとし、ダイラタンシー係数は、小数第3位を四捨五入し、小数第2位までの数として求めるものとする。ただし、ダイラタンシー係数が0.01未満となる場合には、上記によらず、有効数字3桁で表すものとする。
本明細書において、組成物が「ダイラタンシー性を有する」状態とは、上述のダイラタンシー係数が1.50を超える状態を意味し、3.00以上が好ましく、5.00以上がより好ましい。上限は特に制限されないが、一般に、500.00以下が好ましい。
[組成物]
本発明の実施形態に係る組成物は、無機酸化物粒子、及び、無機酸化物を含む被覆層、を有する粒子からなる群より選択される少なくとも1種の酸化物粒子と、所定のイオン液体とを含み、組成物中における(言い換えると組成物の全体積を100体積%としたときの)酸化物粒子の含有量が35.0~80.0体積%の組成物である。
上記組成物は、酸化物粒子と、イオン液体とを主成分としているため、光劣化にも強く、優れた難燃性を有する。すなわち、優れた安定性を有する。また、上記組成物は、優れたダイラタンシー性をも有する。
上記組成物が優れたダイラタンシー性を発現する機序は必ずしも明らかではないが、本発明者は以下のとおり推測している。なお、以下の機序は推測であり、以下の機序以外の機序により課題が解決される場合であっても本発明の範囲に含まれる。
本組成物は、イオン液体中に、35.0~80.0体積%の酸化物粒子を含んでいる。そのため、組成物中では、粒子同士が接触しやすく、いわば「密」の状態になりやすい。一般に、酸化物粒子が液体中でこのような「密」の状態となると、酸化物粒子は、凝集体を形成しやすいという特徴がある。
粒子分散液がダイラタンシー性を発現するためには、大きな応力を受けたときに粒子同士が互いに接近して稠密な状態となり、応力が除去又は応力が小さくなった場合には、再度、粒子が分散する必要があると考えられてきた。
酸化物粒子は上述のとおり、一旦稠密な状態となったときに、凝集体を形成しやすく、一旦形成された凝集体は、応力が除去されても再分散は困難なため、ダイラタンシー性を発現させるのは困難だった。
本発明者は酸化物粒子同士を凝集しにくくする方法を鋭意検討したところ、Kamlet-Taftパラメータのβ値が0.30を超えるイオン液体を用いることで、これを実現できることを見出した。
本組成物は、35.0~80.0体積%という「密」な状態となりやすい量の酸化物粒子を含むが、上記イオン液体を含むために、酸化物粒子が互いに凝集しにくく、結果として、ダイラタンシー性を発現可能であることを本発明者らは発見したのである。
β値はイオン液体の水素結合の受容性を示すパラメータである。これが0.30を超えるイオン液体は、表面にヒドロキシ基等を有する酸化物粒子との間で水素結合を形成しやすく、酸化物粒子と親和性が高い特徴を有する。
酸化物粒子と、それとの所定の親和性を有するイオン液体とを含む本組成物中では、酸化物粒子の表面は、イオン液体によってあたかも「潤滑」されたような状態となり、その結果、「密」状態であっても酸化物粒子同士が凝集体を形成しにくいものと推測される。
本組成物は上記のような特徴点を有するため、より大きな応力を受けると、粒子同士が稠密な状態となって粘性率が高くなり、その応力が低減されたり除去されたりすれば、酸化物粒子同士は凝集体を形成することなくイオン液体中に分散し、粘性率が低くなる。すなわち、優れたダイラタンシー性が発現するものと推測される。
以下では、本組成物が含む各成分について詳述する。
<酸化物粒子>
本組成物は無機酸化物粒子、及び、無機酸化物を含む被覆層を有する粒子からなる群より選択される少なくとも1種の酸化物粒子を含む。
組成物中における酸化物粒子の含有量は35.0~80.0体積%である。酸化物粒子の含有量が35体積%未満だと、組成物中における酸化物粒子が「疎」の状態となり、互いに接触しにくく、結果としてダイラタンシー性が得られない。
一方、酸化物粒子の含有量が80.0体積%を超えると、組成物が不均一な状態となりやすい。従って、ダイラタンシー性が得られない。
酸化物粒子の含有量としては、より優れた本発明の効果を有する組成物が得られる点で、40.0体積%以上が好ましく、45.0体積%以上がより好ましく、47.0体積%以上が更に好ましく、50.0体積%以上が特に好ましく、55.0体積%以上が最も好ましい。上限は特に制限されないが、75.0体積%以下が好ましく、70.0体積%以下がより好ましい。
酸化物粒子は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。酸化物粒子を2種以上併用する場合、その含有量の合計が上記数値範囲内であることが好ましい。
なお、本明細書において、組成物中における酸化物粒子の含有量は、以下の方法によって求められる数値(いずれも25℃における値)を意味する。
(酸化物粒子の含有量:体積%)=(酸化物粒子の含有量:g)/酸化物粒子の真比重/(イオン液体の含有量:mL)×100
酸化物粒子の平均粒子径としては特に制限されないが、より優れた本発明の効果を有する組成物が得られやすい点で、0.1~100μmが好ましく、1~30μmがより好ましい。
(無機酸化物粒子)
無機酸化物粒子としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化チタン、二酸化ケイ素(シリカ)、及び、三酸化アンチモン等の粒子が挙げられる。なかでも、より優れた本発明の効果を有する組成物が得られる点で、二酸化ケイ素(シリカ)粒子が好ましい。
酸化アルミニウムとしては、例えば、酸化アルミニウム粉体(「酸化アルミニウム」、富士フイルム和光純薬(株)製)等が挙げられる。
酸化スズとしては、例えば、酸化スズナノ粉末(商品名「アンチモンフリー透明導電性粉末S-1」、三菱マテリアル電子化成(株)製)、リンドープ酸化スズナノ粉末(商品名「アンチモンフリー透明導電性粉末SP-2」、三菱マテリアル電子化成(株)製)、及び、酸化スズ粉末(商品「酸化第二錫」、日本化学産業(株)製)等が挙げられる。
酸化亜鉛としては、例えば、酸化亜鉛微粒子(商品名「超微粒子酸化亜鉛」、堺化学工業(株)製)、及び、酸化亜鉛粉末(商品名「酸化亜鉛」、富士フイルム和光純薬(株)製)等が挙げられる。
酸化ジルコニウムとしては、例えば、ジルコニア粒子粉体(商品名「Zirconeo-Cp」「Zirconeo-Rp」、(株)アイテック製)等が挙げられる。
酸化チタンとしては、例えば、酸化チタン粉体(商品名「微粒子酸化チタンMT-500B」「微粒子酸化チタンMT-600B」「微粒子酸化チタンMT-700B」、テイカ(株)製)等が挙げられる。
シリカとしては、例えば、シリカ粒子粉体(製品名「シーホスタ-KE-P」、(株)日本触媒製)、及び、シリカ粒子高純度粉体(製品名「シーホスタ-KE-S」、(株)日本触媒製)等が挙げられる。
無機酸化物粒子中の無機酸化物の含有量としては特に制限されないが、一般に、50質量%以上が好ましく、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましく、90質量%以上が特に好ましい。無機酸化物粒子は、無機酸化物のみからなる粒子であってもよい。
(無機酸化物を含む被覆層を有する粒子)
無機酸化物の被覆層を有する粒子は、典型的にはコア粒子と、そのコア粒子の表面上に形成された無機酸化物を含む被覆層とを有する粒子である。
被覆層はコア粒子の表面の面積に対して、50%以上を覆っていることが好ましく、70%以上を覆っていることがより好ましく、コア粒子の全体を覆っていてもよい。
被覆層の厚みとしては特に制限されないが、一般に、0.1nm~10μmが好ましい。
被覆層が含む無機酸化物としては特に制限されず、上記の無機酸化物粒子の成分と同様の成分が挙げられる。被覆層は、表面処理によって形成されたものであってもよいし、自然に生ずる酸化被膜等であってもよい。
無機酸化物を含む被覆層を有する粒子としては、例えば、金属粒子と、金属粒子上に形成されたシリカ被覆層とを有するシリカ被覆金属粒子、及び、表面に酸化被膜が形成された金属粒子等が挙げられる。無機酸化物を含む被覆層を有する粒子は、無機物からなる粒子であることが好ましい。
<イオン液体>
本組成物はイオン液体を含む。組成物中におけるイオン液体の含有量としては特に制限されないが、組成物の全体積を100体積%としたとき、10.0体積%以上が好ましく、15.0体積%以上がより好ましく、20.0体積%以上が更に好ましく、25.0体積%以上が特に好ましく、30.0体積%以上が最も好ましい。また、組成物中におけるイオン液体の含有量は65.0体積%以下であり、60体積%以下が好ましく、55体積%以下がより好ましく、45.0体積%以下が更に好ましい。
イオン液体は1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。イオン液体を2種以上併用する場合、その含有量の合計が上記数値範囲内であることが好ましい。
なお、本明細書におけるイオン液体とは、大気圧下における融点が25℃以下である不揮発性の塩を意味する。
本組成物が含むイオン液体のKamlet-Taftパラメータのβ値は0.30を超える。上述のとおり、β値が0.30を超えるイオン液体は、酸化物粒子との間で一定の親和性を有し、酸化物粒子の凝集体の生成を抑制するものと推測される。
本明細書において、Kamlet-Taftパラメータのβ値は、式:β=[1.035λmax(2)-λmax(1)+2.64]/2.80で定義される値であり、λmax(1)は、4-ニトロアニリンを測定対象のイオン液体に溶解させて得られる溶液1の300~600nmの範囲における極大吸収波長であり、λmax(2)は、N,N-ジエチル-1-ニトロアニリンを上記測定対象のイオン液体に溶解させて得られる溶液2の300~600nmの範囲における極大吸収波長である。
β値の測定は、具体的には以下の方法によって実施する。
まず、評価対象のイオン液体に対して、4-ニトロアニリンを溶解させて得られる測定溶液1と、N,N-ジエチル-1-ニトロアニリンを溶解させて得られる測定溶液2とを調製する。
測定対象のイオン液体を1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルフォン)イミドとして説明する。まず、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルフォン)イミドの1mLに、4-ニトロアニリンを10mg添加し、撹拌機を用いて、300rpmで20分攪拌して、測定用の原液を得る。次に、この原液を100倍希釈して、希釈液を得る。次に、1mLの1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルフォン)イミドに対して、希釈液を20μL加えて、測定溶液1を得る。
吸光度の測定は、紫外可視分光光度計(島津製作所製、商品名「UV-2600」)を用いて、室温(25℃)で行う。具体的には、300~600nm(光路長10mm)の波長範囲を測定する。得られた吸光スペクトルから、λmax(1)を求める。このとき、波長:λmax(1)における吸光度が0.4となるよう、測定溶液1の濃度が調整される。
次に、4-ニトロアニリンに代えて、N,N-ジエチル-1-ニトロアニリンを用いて、測定溶液2を調製し、上記λmax(1)の測定と同様の条件で測定する。なお、このとき、測定溶液2中のN,N-ジエチル-1-ニトロアニリンの含有量は、λmax(2)における吸光度が0.4となるように調整される。なお、測定溶液1、及び、測定溶液2の測定に際して、紫外可視分光光度計の設定(測定に関するパラメータ)は同一である。
上記の結果から、β=[1.035λmax(2)-λmax(1)+2.64]/2.80の式から、β値を計算する。
イオン液体は、Kamlet-Taftパラメータのβ値が0.30を超えれば特に制限されず、公知のイオン液体を適宜選択できる。なお、β値の上限としては特に制限されないが、一般に1.15以下が好ましい。
このようなイオン液体としては、例えば、1-メチル-3-オクチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(0.38)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムチオシアネート(0.63)、1-エチル-3-メチルイミダゾリウムL-ラクテート(1.00)、1-メチル-3-ブチルイミダゾリウムメチルホスフェート(1.02)、テトラブチルフォスホニウムアラニン(1.31)、テトラブチルフォスホニウムフォルメイト(1.26)、1-メチル-3-ブチルイミダゾリウムエチルホスフェート(1.02)、トリヘキシルテトラデシルフォスホニウムトリフルオロメチルスルフェート(0.85)、トリヘキシルテトラデシルフォスホニウムビス(トリフルオロメチルスルホニル)イミド(0.47)、1-メチル-3-ブチルイミダゾリウムジシアナミド(0.60)、ブチルメチルイミダゾリウムホルメイト(1.02)、ブチルメチルイミダゾリウムアセテート(1.08)、アリルメチルイミダゾリウムホルメイト(1.02)、及び、プロピルメチルイミダゾリウムホルメイト(1.04)等が挙げられる。なお、本段落のイオン液体の例示において、括弧内はいずれもβ値である。
また、国際公開第2015/186364号の表1~表3に記載されたイオン液体を用いることもできる。また、国際公開第2015/158866号の表2に記載のイオン液体を用いることもできる。
イオン液体を構成するカチオンはイオン液体の全体として、β値が0.3を超えれば特に制限されず、公知のカチオンが使用できる。なかでも、より優れた本発明の効果を有する組成物が得られる点で、有機カチオン、及び、金属錯体カチオンからなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、有機カチオンを含むことが好ましく、有機カチオンからなることが好ましい。なお、本明細書において、有機カチオンとは、金属原子を含有せず、炭素原子を少なくとも1つ有するカチオンを意味する。
有機カチオンとしては特に制限されないが、例えば、オニウム等が挙げられる。より具体的には、アンモニウムイオン(例えば、R )、イミニウムイオン(例えば、R C=N )、スルホニウムイオン(例えば、R )、オキソニウムイオン(例えば、R )、ホスホニウムイオン(代表構造:R )、ヨードニウムイオン(例えば、R )等が挙げられる。なお、上記各式中、Rはアルキル基、アリール基、及び、ヘテロ環基等の置換基を表す。Rは水素原子、又は、1価の置換基を表す。分子中の複数のR、分子中の複数のR、又は、分子中のRとRBは、互いに結合して環を形成してもよい。また、分子中の2つのR、又は、2つのRが共同して二重結合の基(例えば、=O、=S、=NR)を形成してもよい。
カチオンの他の形態としては、アンモニウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピリジニウムイオン、ピペリジニウムイオン、オキサゾリウムイオン、オキサゾリニウムイオン、イミダゾリウムイオン、チアゾリウムイオン、及び、ホスホニウムイオン等、並びに、これらの誘導体が挙げられ、イミダゾリウムイオン、又は、その誘導体が好ましい。
・アンモニウムイオン
アンモニウムイオンとしては、例えば、以下の式1で表されるカチオンが挙げられる。
Figure 2022131090000002
式1中、Rはそれぞれ独立に水素原子、又は、一価の置換基を表し、複数あるRはそれぞれ同一でも異なってもよい。Rの一価の置換基としては特に制限されないが、例えば、ヘテロ原子を有してもよい炭素数1~15の置換又は無置換の炭化水素基が挙げられる。
・ピロリジニウムイオン
ピロリジニウムイオンとしては、例えば、以下の式2で表されるカチオンが挙げられる。
Figure 2022131090000003
式2中、Rはそれぞれ独立に水素原子、又は、一価の置換基を表し、複数あるRはそれぞれ同一でも異なってもよい。Rの一価の置換基としては特に制限されないが、例えば、ヘテロ原子を有してもよい炭素数1~15の置換又は無置換の炭化水素基が挙げられる。
・ピペリジニウムイオン
ピペリジニウムイオンとしては、例えば、以下の式3で表されるカチオンが挙げられる。
Figure 2022131090000004
式3中、Rはそれぞれ独立に水素原子、又は、一価の置換基を表し、複数あるRはそれぞれ同一でも異なってもよい。Rの一価の置換基としては特に制限されないが、例えば、ヘテロ原子を有してもよい炭素数1~15の置換又は無置換の炭化水素基が挙げられる。
・ピリジニウムイオン
ピリジニウムイオンとしては、例えば、以下の式4で表されるカチオンが挙げられる。
Figure 2022131090000005
式4中、Rはそれぞれ独立に水素原子、又は、一価の置換基を表し、複数あるRはそれぞれ同一でも異なってもよい。Rの一価の置換基としては特に制限されないが、例えば、ヘテロ原子を有してもよい炭素数1~15の置換又は無置換の炭化水素基が挙げられる。
・イミダゾリウムイオン
イミダゾリウムイオンとしては、例えば、以下の式5で表されるカチオンが挙げられる。
Figure 2022131090000006
式5中、R51~53はそれぞれ独立に水素原子、又は、一価の置換基を表し、それぞれ同一でも異なってもよい。R51~53の一価の置換基としては特に制限されないが、例えば、ヘテロ原子(中でも酸素原子が好ましい)を有してもよい炭素数1~15の置換又は無置換の炭化水素基が挙げられる。
なかでも、より優れた本発明の効果を有する組成物が得られる点で、R52は水素原子が好ましく、イミダゾリウムイオンとしては、1,3-アルキルイミダゾリウムイオンが好ましい。
・ホスホニウムイオンとしては、例えば、以下の式6で表されるカチオンが挙げられる。
Figure 2022131090000007
式6中、Rはそれぞれ独立に水素原子、又は、一価の置換基を表し、複数あるRはそれぞれ同一でも異なってもよい。Rの一価の置換基としては特に制限されないが、例えば、ヘテロ原子を有してもよい炭素数1~15の置換又は無置換の炭化水素基が挙げられる。
の炭化水素基としては特に制限されないが、炭素数が1~15の直鎖状のアルキル基が好ましい。
イオン液体を構成するアニオンとしては、イオン液体の全体として、β値が0.30を超えれば、特に制限されず、公知のアニオンが使用できる。
アニオンとしては、例えば、Cl、Br、AlCl 、AlCl 、NO 、BF 、PF 、CHCOO、CFCOO、CFSO 、(CFSO、(CSO、AsF 、SbF 、F(HF) 、CSO 、(CSO、CCOO、CHSO 、CSO 、HOSO 、HCO 、C(OH)COO、及び、SCN等が挙げられ、(CFSO、BF 、PF 、及び、(CSO、BF 、PF 、CHCOO、CFCOO、CFSO 、CHSO 、SCN、CSO 、HOSO 、HCO 、C(OH)COO、及び、SCNが好ましく、BF 、SCN、CHCOO、及び、C(OH)COOがより好ましく、BF 、SCN、及び、C(OH)COOが更に好ましい。
より優れた本発明の効果を有するイオン液体が得られる観点では、イオン液体を構成するカチオンはイミダゾリウムカチオン又はその誘導体が好ましく、1,3-ジアルキルイミダゾリウムカチオンがより好ましい。
イオン液体の分子量としては特に制限されない。より優れた本発明の効果を有するイオン液体が得られる点で、100以上が好ましく、180以上がより好ましい。
上限値は特に制限されない。一例として、分子量は、500以下であってもよく、380以下であってもよい。
イオン液体としては、一例として、カチオンがイミダゾリウムカチオンであって、分子量は380以下であってもよい。イオン液体の分子量は分子量が180以上であることが好ましく、アニオンが、BF 、SCN、及び、C(OH)COOからなる群より選択される少なくとも1種であることが特に好ましい。
(製造方法)
本組成物の製造方法としては特に制限されず、上記の各成分を混合して攪拌すればよい。撹拌の方法としては特に制限されず、公知の方法が使用できる。
撹拌は、例えば、10~100℃の温度範囲で、自転公転ミキサー等の装置を用いて行うことができる。
(用途)
本組成物は優れたダイラタンシー性を有し、かつ、優れた安定性を有する。本組成物はエネルギー吸収材料として機能するため、防弾衣、防弾チョッキ、防弾ジャケット、衣料品、武道に使用される器具、ヘルメット、すね当て、ひじ当て、手袋、スキーブーツ、スノーボードブーツ、オートバイ器具、スケート靴(例えば、ホッケースケート靴、フィギュアスケート靴、レース用スケート靴等)、運動靴、及び、整形外科用ギプス・装具等の保護具として、又は、これら保護具の構成要素(例えば、パッド)として使用できる。
[部材]
図1は、本組成物を含む部材の断面模式図である。部材10は保護されるべき対象(例えば、人間、及び、動物等の身体部分)上に固定して用いられるエネルギー吸収部材であり、典型的には、保護具を構成するパッドとして用いられる部材である。
部材10は、保護対象側から、シェル層11、組成物層12、及び、外部シェル層13を有している。
外部シェル層13、及び、シェル層11は、組成物層12を覆う容器として機能する。外部シェル層13、及び、シェル層11の材質は特に制限されず、ガラス、グラファイト、パラアラミド(例えば、商品名「Kevlar」)、及び、超高分子量ポリオレフィン(例えば、商品名「Spectra」)等の高強度材料から構成された比較的硬いものであってもよい。
高強度材料は大きな応力を受けた場合、粉々に砕けることがある。しかし、本部材においては、中間層としてすでに説明した組成物を含む(好ましくは、組成物からなる)組成物層12を有するため、外部シェル層13、及び、シェル層11が上記のような高強度材料から構成される場合であっても、組成物層12が衝撃を吸収し、外部シェル層13、及び、シェル層11が粉々に砕けることが抑制され、結果として、着用者がケガをすることが抑制される。
一方、外部シェル層13、及び、シェル層11が可撓性を有する材質から構成される場合、組成物層12の変形にあわせて、部材10の全体の変形が可能である。
特に、人間や動物の保護具として用いる場合、ダイラタンシー性を有する組成物を含む組成物層12を有するために、部材は、保護対象の動きに追従して変形可能であり、かつ、大きな外力が加わった場合には、その衝撃が保護対象に伝わりにくい。
可撓性を有する外部シェル層13、及び、シェル層11の材質としては、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリスチレン、エチレン-酢酸ビニル、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、シリコーン、ビニル樹脂、ポリウレタン、ポリ塩化ビニル、ラテックスラバー、及び、ポリフッ化ビニリデン等を用いることができる。
シェル層11、組成物層12、及び、外部シェル層13のそれぞれの厚みは特に制限されず、用途に応じて適宜選択されればよい。
例えば、人間又は動物の体の保護に用いる場合、一般に、0.1mm~0.3mが好ましい。
部材10は、平板状であるが、本発明の部材の形状は上記に制限されず、曲面を有する三次元形状であってもよい。
また、部材は、上記以外の層を有していてもよい。このような層としては、例えば、シェル層11上であって、組成物層12とは反対側の表面に設けられる接着剤層等が挙げられる。部材が接着剤層を有していると、部材を保護対象に固定しやすい。
[保護具]
図2は、上記部材を備える保護具の一実施形態である。保護具20は、シャツであり、保護具20は、単独で、又は、別の衣服の下、又は、上に着用するよう設計されている。保護具20は、本体21と本体21上に配置された複数のパッド(上記部材からなり、可撓性を有するシェルを有する。)から構成されており、各パッドは、軟組織、及び、重要臓器等を保護するように配置されている。
具体的には、両肩を保護する肩パッド22、上腕を保護する腕パッド23、同体の前部を保護する胸パッド24、及び、肘部を保護する肘パッド25を有し、背面には、背中を保護する背中パッド(図示されていない)が配置されている。
これらのパッドは、すでに説明した部材からなるため、ダイラタンシー性により、保護具20の着用者が衝撃から守られると共に、着用者の動きが妨げられることがない。
なお、保護具20は、シャツの形態であるが、本発明の保護具の形態は、上記に制限されない。図3は、本発明の保護具の他の実施形態に係る手袋である。
手袋30は、本体31と、本体上に配置されたパッド32(上記部材からなり、可撓性を有するシェルを有する)を有し、パッド32は、中手指節間関節を保護し得る位置に配置されている。パッド32は中手指節間関節の動きに追従でき、着用者の手指の動きを妨げることがない。一方で、外部から強い衝撃を受けた場合には、パッド32によって関節が保護される。
図4は、本発明の保護具の他の実施形態に係るヘッドギアである。ヘッドギア40は、本体41と、本体41上に配置された複数のパッド42(上記部材からなり、可撓性を有するシェルを有する)により構成されている。この実施形態では、本体41の外側全体に、パッド42が配置されており、格闘技等のスポーツによって損傷を受けやすい頭部の全体を保護するとともに、ダイラタンシー性によって着用者の頭部形状にフィットし、着用者の激しい動きを妨げることがない。
本発明の保護具は、上記実施形態に限定されず、その他の物品にも適用し得る。例えば、車両のシートカバー、シートカバーの裏張り、カーペット、シートベルトのカバー、及び、トランクの床のカバー等に用いることもできる。また、エアバッグ、ハンドル、貨物バリア、バンパー、ボンネット、及び、窓枠等の部品として含まれてもよい。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[組成物の調製]
表1に記載された酸化物粒子(日本触媒「シーホスター」KE-P250、平均粒子径2.5μm、真比重1.9)を電子天秤で秤量した。イオン液体を高粘度液体秤量用キャピラリーピストン付きピペット(商品名「マイクロマンE」、M&S Instruments Inc.製)で秤量した。秤量した各材料をTPX製透明遠沈チューブ(商品名「Hitech Tube Crystal」、株式会社ハイテック製)に導入後、自転公転撹拌機(商品名「AWADA TURN AW108」、富士フイルム和光純薬株式会社製)を用いて6分攪拌し、各組成物を得た。表1は、各組成物の配合である。なお、表1における酸化物粒子の含有量(体積%)は酸化物粒子の真比重から計算したものである。
[せん断レオロジー測定]
調製した組成物のせん断レオロジー測定を行った。測定は、「モジュラー・コンパクト・レオメータ MCR 102(Anton Paar社)」に直径25mmパラレルプレートを装着し、測定温度を20℃として行った。
まず、装置を立ち上げ、測定前の装置校正を行った後、測定サンプルを充填し、パラレルプレートのギャップを1mmに設定した。次に、組成物に対して、せん断応力1Paにて5分間、次に、せん断応力0.1Paにて10分間プレシェアを加えた。次に、せん断応力0.1Paから1000Paの範囲でせん断レオロジー測定を実施し、10Paと1000Paの粘性率の測定結果からダイラタンシー係数を求めた。表1はその結果である。
Figure 2022131090000008
表1中におけるイオン液体の略号は、それぞれ以下のイオン液体を意味する。
IL50:1-メチル-3-オクチルイミダゾリウムテトラフルオロボレート(分子量:282.13)
IL61:1-エチル-3-メチルイミダゾリウムチオシアネート(分子量:169.25)
IL65:1-エチル-3-メチルイミダゾリウムL-ラクテート(分子量:201.245)
IL01:1-エチル-3-メチルイミダゾリウムビス(トリフルオロメタンスルフォン)イミド(分子量:391.31)
表1の結果から、酸化物粒子を35.0~80.0体積%含み、β値が0.30を超えるイオン液体を含む、例1の組成物は、優れたダイラタンシー性を有していることが分かった。
一方、酸化物粒子の含有量が35.0体積%未満である例5の組成物はダイラタンシー性を有していなかった。また、イオン液体のβ値が0.30以下である例4の組成物はダイラタンシー性を有していなかった。
また、イオン液体の分子量が、180以上である、例1の組成物は、例2の組成物と比較してより優れたダイラタンシー性を有していた。
本組成物は、優れた安定性と、優れたダイラタンシー性とを併せ持ち、幅広い分野に適用できる。スポーツ用品、自動車部品、航空・宇宙用途(例えば、飛行機、ヘリコプター、宇宙輸送、及び、軍事航空宇宙装置等)、海洋用途(ボート、船、及び、レクリエーショナルビークル)、列車等にエネルギー吸収部材として使用できる。
10 :部材
11 :シェル層
12 :組成物層
13 :外部シェル層
20 :保護具
21 :本体
22 :肩パッド
23 :腕パッド
24 :胸パッド
25 :肘パッド
30 :手袋
31 :本体
32 :パッド
40 :ヘッドギア
41 :本体
42 :パッド

Claims (7)

  1. 無機酸化物粒子、及び、無機酸化物を含む被覆層、を有する粒子からなる群より選択される少なくとも1種の酸化物粒子と、イオン液体とを含む組成物であって、
    前記イオン液体は、Kamlet-Taftパラメータのβ値が0.30を超えるイオン液体であり、
    前記β値は、式:β=[1.035λmax(2)-λmax(1)+2.64]/2.80で定義される値であり、
    前記λmax(1)は、4-ニトロアニリンを前記イオン液体に溶解させて得られる溶液1の300~600nmの範囲における極大吸収波長であり、
    前記λmax(2)は、N,N-ジエチル-1-ニトロアニリンを前記イオン液体に溶解させて得られる溶液2の300~600nmの範囲における極大吸収波長であり、
    前記組成物中における前記酸化物粒子の含有量が35.0~80.0体積%である、組成物。
  2. 前記酸化物粒子の平均粒子径が0.1~100μmである、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記イオン液体が、1,3-ジアルキルイミダゾリウムカチオンを含む請求項1又は2に記載の組成物。
  4. 前記無機酸化物が二酸化ケイ素である、請求項1~3のいずれか1項に記載の組成物。
  5. ダイラタンシー係数が、3.00以上である、請求項1~4のいずれか1項に記載の組成物。
  6. 対向する2つのシェル層と、前記シェル層の間に配置された請求項1~5のいずれか1項に記載の組成物を含む組成物層と、を有する部材。
  7. 請求項6に記載の部材を有する、保護具。
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