JP2022123934A - 基板保持部材、積層装置、および基板保持方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】基板ホルダの加工工数を削減することによって、基板ホルダの製造コストおよび工期を削減する。【解決手段】基板を保持する基板保持部材であって、第1の形状を有する第1の部材と、第1の部材に積層され、第2の形状を有する第2の部材と、を備え、積層により第2の形状に基づいて変形した第1の部材で基板を保持する、基板保持部材を提供する。【選択図】図14

Description

本発明は、基板保持部材、積層装置、および基板保持方法に関する。
特許文献1には、第1の基板および第2の基板を積層したときに第1の基板および第2の基板の間に生じる位置ずれを、予め設定された補正量で補正する積層装置が記載されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 再表2017/217431号公報
本発明の第1の態様においては、基板を保持する基板保持部材であって、第1の形状を有する第1の部材と、第1の部材に積層され、第2の形状を有する第2の部材と、を備え、積層により第2の形状に基づいて変形した第1の部材で基板を保持する、基板保持部材を提供する。
本発明の第2の態様においては、第1の基板と第2の基板とを積層する積層装置であって、上記基板保持部材を有する積層装置を提供する。
本発明の第3の態様においては、基板を保持する基板保持方法であって、第1の形状を有する第1の部材に、第2の形状を有する第2の部材を積層する段階と、積層段階により第2の形状に基づいて変形した第1の部材で前記基板を保持する段階と、を含む、基板保持方法を提供する。
本発明の第4の態様においては、第1の基板と第2の基板とを積層する積層方法であって、上記基板保持方法を有する積層方法を提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
第1の実施形態における積層装置100の模式的平面図である。 プリアライナ500の一部を用いた基板211の計測を例示する模式図である。 積層装置100において積層される基板211,213の模式的平面図である。 積層装置100において積層される二つの基板211,213のうち上の基板211を保持する基板ホルダ221の模式的断面図である。 積層装置100において積層される二つの基板211,213のうち下の基板213を保持する基板ホルダ223の模式的断面図である。 積層装置100において基板211,213を積層して積層体230を作製する手順を示すフローチャートである。 積層部300の構造と共に、基板211,213を保持した基板ホルダ221,223が積層部300に搬入された後の様子を示す図である。 ステップS04における積層部300の動作を説明する図である。 基板211,213を位置合わせした状態における積層部300の模式的断面図である。 位置合わせされた状態の基板211,213および基板ホルダ221,223の状態を示す図である。 基板211,213の接合を開始した状態における積層部300の模式的断面図である。 接合が開始された状態の基板211,213および基板ホルダ221,223の状態を示す図である。 基板ホルダ221による基板211の保持を解除状態の基板211,213および基板ホルダ221,223の状態を示す図である。 (a)および(b)は、第1の実施形態における基板ホルダ223aの概略構成を示す図である。 第1の実施形態において製造する上アダプタ12aおよび下アダプタ11aの詳細を示す図である。 (a)および(b)は、第2の実施形態における基板ホルダ223bの概略構成を示す図である。 (a)および(b)は、第3の実施形態における基板ホルダ223cの概略構成を示す図である。 (a)および(b)は、第4の実施形態における基板ホルダ223dの概略構成を示す図である。 (a)および(b)は、第5の実施形態における基板ホルダ223eの概略構成を示す図である。 第1の実施形態から第5の実施形態の基板ホルダ223aから基板ホルダ223e、および比較例の基板ホルダ223を比較する表である。 図6のステップS01における基板ホルダのセットの詳細を示すフローチャートである。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明する。以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態における積層装置100の模式的平面図である。積層装置100は、ひとつの基板211を他の基板213と積層して積層体230を形成する装置であり、筐体110と、筐体110の外側に配された基板カセット120、130と、制御部150と、筐体110の内部に配された搬送部140と、積層部300と、ホルダストッカ400と、プリアライナ500と、活性化装置600とを備える。
一方の基板カセット120は、これから積層する基板211,213を収容する。他方の基板カセット130は、基板211,213を積層して形成された複数の積層体230を収容する。基板カセット120を用いることにより、複数の基板211,213を一括して積層装置100に搬入できる。また、基板カセット130を用いることにより、複数の積層体230を一括して積層装置100から搬出できる。
搬送部140は、基板211,213および基板ホルダ221,223を、積層装置100の内部に搬送する。ホルダストッカ400には、複数の基板ホルダ221,223が収容される。搬送部140は、ホルダストッカ400から選択した基板ホルダ221,223を予め積層部300の内部に搬入してセットし、その後、積層する基板211,213を積層部300の内部に搬入する。搬送部140は、基板211,213を保持した基板ホルダ221,223を、積層部300の内部に搬送してもよい。
基板ホルダ221,223は、基板保持部材の一例であり、基板211,213よりも一回り大きな寸法を有し、剛性の高い円板状の部材である。基板ホルダ221,223の各々は、静電チャック、真空チャック等の基板吸着機能を有し、積層装置100の内部において基板211,213を個々に保持する。
図2は、プリアライナ500の一部を用いた基板211,213の計測を例示する模式図である。プリアライナ500は、回転駆動部510、縁検出部520、および距離計測部530を有する。
回転駆動部510は、搭載された基板211,213の中心付近を重力に抗して支持しつつ回転させる。縁検出部520は、回転する基板211,213の外周端部の位置を継続的に検出する。これにより、プリアライナ500は、回転中心に対する基板211,213の偏心量を検出して、個々の基板211,213の幾何学的中心を検出する。また、基板211,213に設けられたノッチ等を検出して、基板211,213の向きも検出する。
プリアライナ500は、距離計測部530を用いて基板211,213の変形を計測する。距離計測部530は、回転する基板211,213の図中下面までの距離を、回転軸と並行な方向から検出する。これにより、検出した距離の変動に基づいて、基板211,213の厚さ方向の変形を周方向に連続的に検出できる。更に、距離計測部530を、基板211の径方向に走査させることにより、基板211,213全体の変形に関する状態を計測できる。
この段階で、予め定めた範囲よりも大きな変形が検出された基板211,213は積層に適さないと判断してもよい。積層に適さないと判断された基板211,213を、予め定められた位置、例えば,基板カセット130の特定の収容位置に搬送して、積層の対象から除いてもよい。
ある基板211,213を積層の対象から外す判断は、例えば、基板211,213の変形量が予め定めた範囲を超えていることに基づいて行ってもよい。ここで、予め定めた範囲を超えているとは、例えば、保持部材である基板ホルダ221,223の吸着力では、基板211,213を基板ホルダ221,223の保持面に密着させることができないほど基板211,213が変形している場合である。
また、予め定めた範囲を超えているとは、例えば、計測対象となった基板211,213の変形量が、後述する補正による補正量の限界を超えた場合である。更に、予め定めた範囲を超えているとは、例えば、測定の対象となった基板211,213と、それに積層する基板211,213との組み合わせが既に決まっている場合に、二つの基板211,213の変形量の差による位置ずれが、後述する補正では解消できない大きさに達している場合である。補正量とは、互いに接合される二つの基板211,213の位置ずれが閾値以下となるように、二つの基板211,213の少なくとも一方に生じさせる変形量である。
制御部150は、CPU、FPGA、ASIC等のプロセッサ、及びROM、RAM等のメモリにより構成され、制御プログラムに基づき積層装置100の各部を相互に連携させて統括的に制御する。また、制御部150は、外部からのユーザの指示を受け付けて、積層体230を製造する場合の製造条件を設定する。更に、制御部150は、積層装置100の動作状態を外部に向かって表示するユーザインターフェイスも有する。
活性化装置600は、基板211,213の上面を活性化するプラズマを発生する。活性化装置600により活性化された基板211,213は、互いに接触または接近することにより自律的に吸着して接合する。
積層部300は、各々が基板211,213を保持して対向する一対のステージを有し、ステージに保持した基板211,213を相互に位置合わせした後、互いに接触させて積層することにより積層体230を形成する。したがって、積層部300は、基板211,213を相互に位置合わせする位置合わせ装置として機能する。
積層装置100において積層される基板211,213は、素子、回路、端子等が形成された基板211,213の他に、未加工のシリコンウエハ、化合物半導体ウエハ、ガラス基板等であってもよい。また、積層する基板211,213の組み合わせは、回路基板と未加工基板であっても、未加工基板同士であってもよい。更に、積層される基板211,213は、それ自体が、既に複数の基板を積層して形成された積層体であってもよい。
図3は、積層装置100において積層される基板211,213の模式的平面図である。基板211,213は、ノッチ214と、複数の回路領域216および複数のアライメントマーク218とを有する。
回路領域216は、基板211,213の表面に、基板211,213の面方向に周期的に配される。回路領域216の各々には、フォトリソグラフィ技術等より形成された半導体装置、配線、保護膜等が設けられる。回路領域216には、基板211,213を他の基板211,213、リードフレーム等に電気的に接続する場合に接続端子となるパッド、バンプ等の接続部を含む構造物も配される。
アライメントマーク218は、基板211,213の表面に形成された構造物の一例であり、回路領域216相互の間に配されたスクライブライン212に重ねて配される。アライメントマーク218は、この基板211,213を積層対象である他の基板211,213と位置合わせする場合に指標として利用される。
図4は、積層装置100において積層される二つの基板211,213のうち上の基板211を保持する基板ホルダ221の模式的断面図である。基板ホルダ221は、平坦な保持面225を有し、静電チャック、真空チャック等の、基板211を吸着して保持する機能を有する。なお、基板ホルダ221は、中央が隆起した凸形状の保持面や、部分的な凹凸形状の保持面を有してもよい。
二つの基板211,213の一方の基板211は、後述するように、他方の基板213に積層される段階で基板ホルダ221による保持から開放される。本実施形態では、一方の基板211は、平坦な保持面225を有する基板ホルダ221に保持される。
図5は、積層装置100において積層される二つの基板211,213のうち下の基板213を保持する基板ホルダ223の模式的断面図である。基板ホルダ223の保持面225は、図示の例では、中央が隆起した凸形状を有する。
基板ホルダ223は、静電チャック、真空チャック等の、基板211を吸着して保持する機能を有する。このため、基板ホルダ223に保持された基板213は、保持面225の形状に沿って湾曲しており、基板213の中心を頂点として凸変形している。なお、図5に示す基板ホルダ223の断面図は模式図であり、第1の実施形態における基板ホルダ223の詳細については、図14以降で具体的に記述する。
図6は、積層装置100において基板211,213を積層して積層体230を作製する手順を示すフローチャートである。
制御部150は、ホルダストッカ400から基板ホルダ221,223を選択し、選択した基板ホルダ221,223を搬送部140によって予め積層部300の内部に搬入してセットする(ステップS01)。続いて、制御部150は、プリアライナ500の距離計測部530を用いて基板211,213の変形を計測する(ステップS02)。続いて、制御部150は、積層する基板211,213における接合面を活性化する(ステップS03)。制御部150は、活性化装置600の生成したプラズマにより基板211,213の表面を走査させる。これにより、基板211,213のそれぞれの表面が清浄化され、化学的な活性が高くなる。このため、基板211,213は、互いに接触または接近することにより自律的に吸着して接合する。
なお、基板211,213は、プラズマに暴露する方法の他に、不活性ガスを用いたスパッタエッチング、イオンビーム、高速原子ビーム等、または、研磨等の機械的な処理によりを活性化することもできる。イオンビームや高速原子ビームを用いる場合は、積層部300を減圧下において生成することが可能である。また更に、紫外線照射、オゾンアッシャー等により基板211,213を活性化することもできる。更に、例えば、液体または気体のエッチャントを用いて、基板211,213の表面を化学的に清浄化することにより活性化してもよい。
続いて、互いに重ね合わされる基板211,213を積層部300に搬入する(ステップS04)。
図7は、積層部300の構造と共に、基板211,213を保持した基板ホルダ221,223が積層部300に搬入された後の様子を示す図である。積層装置100における積層部300は、枠体310、固定ステージ322および移動ステージ332を備える。
枠体310は、床面301に対して平行な底板312および天板316と、床面301に対して垂直な複数の支柱314とを有する。
天板316の図中下面に下向きに固定された固定ステージ322は、真空チャック、静電チャック等の保持機能を有する。図示のように、固定ステージ322には、平坦な保持面225を有する基板ホルダ221と共に基板211が保持されている。
天板316の下面には、顕微鏡324が固定されている。顕微鏡324は、固定ステージ322に対向して配置された移動ステージ332に保持された基板213の上面を観察できる。
移動ステージ332は、図中に矢印Yで示す方向に移動するY方向駆動部333上に搭載される。Y方向駆動部333は、底板312上に配されたX方向駆動部331に重ねられている。X方向駆動部331は、底板312と平行に、図中に矢印Xで示す方向に移動する。これにより、移動ステージ332は、X-Y方向に二次元的に移動できる。図示の移動ステージ332には、基板ホルダ223に保持された基板211が保持されている。図示していないが、基板ホルダ223は湾曲した保持面225を有し、基板213も保持面225に沿って湾曲された状態で保持されている。
なお、基板ホルダ221,223を用いることなく、積層装置100の積層部300において基板211,213が載置される固定ステージ322または移動ステージ332が基板211,213を直接保持してもよい。この場合は、固定ステージ322または移動ステージ332が保持部材となる。
また、移動ステージ332は、矢印Zで示す方向に昇降するZ方向駆動部335によりY方向駆動部333に対して昇降する。
X方向駆動部331、Y方向駆動部333およびZ方向駆動部335による移動ステージ332の移動量は、干渉計等を用いて精密に計測される。また、X方向駆動部331およびY方向駆動部333は、粗動部と微動部との2段構成としてもよい。これにより、高精度な位置合わせと、高いスループットとを両立させて、移動ステージ332に搭載された基板211の移動を、制御精度を低下させることなく高速に接合できる。
Y方向駆動部333には、顕微鏡334が、それぞれ移動ステージ332の側方に更に搭載される。顕微鏡334は、固定ステージ322に保持された下向きの基板211の下面を観察できる。
なお、積層部300は、底板312に対して垂直な回転軸の回りに移動ステージ332を回転させる回転駆動部、および、移動ステージ332を揺動させる揺動駆動部を更に備えてもよい。これにより、移動ステージ332の傾斜角度を調整し、移動ステージ332を固定ステージ322に対して平行にすると共に、移動ステージ332に保持された基板213を回転させて、基板211,213の位置合わせ精度を向上させることができる。
制御部150は、顕微鏡324、334の焦点を相互に合わせたり共通の指標を観察させたりすることにより、顕微鏡324、334を相互に予め較正しておく。これにより、積層部300における一対の顕微鏡324、334の相対位置が測定される。次に、再び図6を参照すると、積層部300においては、基板211,213の各々に形成されたアライメントマーク218を検出する(ステップS05)。
図8は、ステップS04における積層部300の動作を説明する図である。ステップS04において、制御部150は、X方向駆動部331およびY方向駆動部333を動作させて、顕微鏡324、334により基板211,213の各々に設けられたアライメントマーク218を検出させる。
こうして、相対位置が既知である顕微鏡324、334で基板211,213のアライメントマーク218の位置を検出することにより、制御部150は、基板211,213の相対位置を算出して、移動ステージ332の移動量を算出する(ステップS06)。すなわち、積層部300においては、対応する回路領域216が互いに重なり合うように、移動ステージ332の移動量を算出する。なお、制御部150は、移動ステージ332が傾斜しており傾斜角度の調整が必要な場合には傾斜角度の調整量も算出する。
ステップS06において算出する移動ステージ332の移動量は、基板211,213の複数のアライメントマーク218の位置を多点計測して統計処理する手法を実行することにより算出することができる。上記手法としては、例えば、エンハンストグローバルアライメント法(Enhanced Global Alignment, EGA)が挙げられる。
再び図6を参照する。次に、制御部150は、図9に示すように、ステップS05で算出した移動量に基づいて移動ステージ332を移動させて、基板211,213を位置合わせする(ステップS07)。図10は、位置合わせされた状態の基板211,213および基板ホルダ221,223の状態を示す図である。
再び図6を参照する。次に、制御部150は、図11に示すように、Z方向駆動部335により移動ステージ332を上昇させ、位置合わせされた基板211,213を互いに接触させて、基板211,213の接合を開始する(ステップS08)。図12は、接合が開始された状態の基板211,213および基板ホルダ221,223の状態を示す図である。
図12に示すように、ステップS08において接触した時点では、平坦な一方の基板211と、湾曲した他方の基板213は、一部分で接触する。これにより、図中に点線Cで囲って示すように、基板211,213の略中央に、基板211,213が部分的に接合された接合の起点が形成される。
続いて、図13に示すように、基板211,213の一部が接触した後、制御部150は、固定ステージ322における基板ホルダ221による基板211の保持を解除する。これにより自由になった図中上側の基板211は、それ自体の重量と、活性化された基板211,213自体の分子間力とにより、接合された領域を自律的に拡大し、やがて、全面で接合される。こうして、積層部300において、基板211,213による積層体230が形成される。
積層体230において、図中下側の基板213は、ステップS08以降の積層過程を通じて、保持面225が湾曲した基板ホルダ223に保持され続けている。よって、基板ホルダ223により補正された状態で基板211に接合されるので、基板211,213相互の倍率差等が補正される。基板211,213に生じる倍率差等の歪みの補正の詳細については、図14以降で具体的に記述する。
なお、上記のように基板211,213の接触領域が拡大していく過程で、制御部150は、基板ホルダ223による基板213の保持の一部または全部を解除してもよい。また、固定ステージ322による基板ホルダ223の保持を解除してもよい。基板213の保持を解除する場合、接触領域の拡大過程で、上側の基板211からの引っ張り力により、下側の基板213が基板ホルダ223から浮き上がって湾曲する。これにより、下側の基板213の表面が伸びるように形状が変化するので、この伸び量の分、上側の基板211の表面の伸び量との差が小さくなる。
従って、二つの基板211,213間の異なる変形量に起因する位置ずれが抑制される。基板ホルダ223による保持力を調整することにより、基板ホルダ223からの基板213の浮き上がり量を調整することができるので、複数の基板ホルダ223に予め設定された補正量と実際に必要となる補正量との間に差が生じた場合には、この基板ホルダ223の保持力の調整により、差分を補うことができる。
更に、固定ステージ322に保持された基板211を解放せずに、移動ステージ332に保持された基板213を解放することにより、基板211,213の接合を進行させてもよい。更に、固定ステージ322および移動ステージ332の双方において基板211,213を保持したまま、固定ステージ322および移動ステージ332を近づけていくことにより、基板211,213を接合させてもよい。
こうして形成された積層体230は、搬送部140により積層部300から搬出され(ステップS09)、基板カセット130に収納される。
以降、基板ホルダ221,223を用いた基板211,213の歪みの補正について詳細に説明する。まず、基板211,213に生じる歪みについて、歪みの種類などを説明する。基板211,213に生じる歪みとは、基板211,213における構造物の設計座標すなわち設計位置からの変位である。基板211,213に生じる歪みは、平面歪みと立体歪みとを含む。
平面歪みは、基板211,213の接合面に沿った方向に生じた歪みであり、基板211,213のそれぞれの構造物の設計位置に対して変位した位置が線形変換により表される線形歪みと、線形変換により表すことができない、線形歪み以外の非線形歪みとを含む。
線形歪みは、変位量が中心から径方向に沿って一定の増加率で増加する倍率歪みを含む。倍率歪みは、基板211,213の中心からの距離Xにおける設計値からのずれ量をXで除算することにより得られる値であり、単位はppmである。倍率歪みには、等方倍率歪みが含まれる。等方倍率歪みは、設計位置からの変位ベクトルが有するX成分およびY成分が等しい、すなわち、X方向の倍率とY方向の倍率とが等しい歪みである。設計位置からの変位ベクトルが有する、X成分およびY成分が異なる、すなわち、X方向の倍率とY方向の倍率とが異なる歪みである非等方倍率歪みは、非線形歪みに含まれる。
線形歪みは、直交歪みを含む。直交歪みは、基板211,213の中心を原点として互いに直交するX軸およびY軸を設定したときに、構造物が原点からY軸方向に遠くなるほど大きな量で、設計位置からX軸方向に平行に変位している歪みである。当該変位量は、X軸に平行にY軸を横切る複数の領域のそれぞれにおいて等しく、変位量の絶対値は、X軸から離れるに従って大きくなる。さらに直交歪みは、Y軸の正側の変位の方向とY軸の負側の変位の方向とが互いに反対である。
基板211,213の立体歪みは、基板211,213の接合面に沿った方向以外の方向すなわち接合面に交差する方向への変位である。立体歪みには、基板211,213が全体的にまたは部分的に曲がることにより基板211,213の全体または一部に生じる湾曲が含まれる。ここで、基板211,213が曲がるとは、基板211,213が、当該基板211,213上の3点により特定された平面上に存在しない点を基板211,213の表面が含む形状に変化することを意味する。立体歪みにも線形歪みと非線形歪みとが含まれる。
また、湾曲とは、基板211,213の表面が曲面をなす歪みであり、例えば基板211,213の反りが含まれる。本実施例においては、反りは、重力の影響を排除した状態で基板211,213に残る歪みをいう。反りに重力の影響を加えた基板211,213の歪みを、撓みと呼ぶ。なお、基板211,213の反りには、基板211,213全体が概ね一様な曲率で屈曲するグローバルな反りと、基板211,213の一部で局所的な曲率が変化して屈曲する、ローカルな反りとが含まれる。
非線形歪みは、多種多様な要因が相互に影響し合うことによって生じるが、その主たる要因は、シリコン単結晶基板における結晶異方性、および、基板211,213の製造プロセスである。基板211,213の製造プロセスにおいて、基板211,213には複数の構造物が形成される。例えば、構造物として、複数の回路領域216と、スクライブライン212と、複数のアライメントマーク218とが基板211,213に形成される。複数の回路領域216の各々には、構造物として、フォトリソグラフィ技術等より形成された配線、保護膜等の他、基板211,213を他の基板213、211、リードフレーム等に電気的に接続する場合に接続端子となるパッド、バンプ等の接続部も配されている。これらの構造物の構造や配置、すなわち構造物の構成は基板211,213の面内の剛性分布や面内応力分布に影響を与え、剛性分布や面内応力分布にムラが生じると、基板211,213には局所的な湾曲が発生する。
これらの構造物の構成は、基板211,213毎に異なっていても、ロジックウェハ、CISウェハ、メモリウェハ等の基板211,213の種類毎に異なっていてもよい。また、製造プロセスが同じであっても、製造装置に依って構造物の構成が多少異なることも考えられるので、それらの構造物の構成は基板211,213の製造ロット毎に異なっていてもよい。このように、基板211,213に形成される複数の構造物の構成は、基板211,213毎、基板211,213の種類毎、基板211,213の製造ロット毎、又は、基板211,213の製造プロセス毎に異なり得る。それゆえに、基板211,213の面内の剛性分布も同様に異なる。従って、製造プロセスおよび接合過程で生じる基板211,213の湾曲状態も同様に異なる。
以上のような、基板211,213に生じた線形歪みおよび非線形歪みは、基板211,213を保持する基板ホルダ221,223の形状を制御することにより補正できる。例えば、線形歪みである倍率成分の歪みが生じた基板213に対しては、図4に示すように、周方向について一様な凸形状の線型曲面の保持面225を有する基板ホルダ223を使用して、基板ホルダ223が吸着した基板213を変形させることにより、基板213の倍率を変化させる補正ができる。
さらに、周方向について部分的な凹または凸形状の保持面225を有する基板ホルダ221,223を用いることにより、基板213に生じた歪みの成分のうち非線形成分を補正することができる。非線形成分を補正するために、基板ホルダ221,223は、例えば、中央付近が凹んだ形状を有してもよく、中央付近の曲率が他の領域に比較して小さい形状を有してもよい。以上のような、基板ホルダ221,223に施す周方向について部分的な凹または凸形状の加工を高次凹凸加工という。
さらに、上記のように、基板211,213は、面内で不均一に湾曲していたり、面内全体で一様に湾曲していたりする場合があり、例えば、基板211,213の周縁側が、貼り合わせ面の側に向かって凹状に反っている場合がある。そのような基板211,213を、真空吸着式の基板ホルダ221,223によって保持する場合、基板211,213には、外周側に位置して基板ホルダ221,223に吸着保持されない領域、すなわちオーバーハング部分が存在し、基板211,213のオーバーハング部分が上述の凹状の反りに起因して貼り合わされる他の基板の側に跳ね上がる。その結果、外周側で基板211と基板213との間の空間が狭くなり、積層体230の外周側にボイドの発生リスクが高まる。
このような、積層体230の外周側に発生するボイドを除去するために、基板ホルダ221,223の外周部の少なくとも一部の領域を、基板ホルダ221,223の中央部よりも大きい曲率で湾曲するように、基板ホルダ221,223の加工を行う。これにより、基板211,213を貼り合わせる際に、積層体230の外周部において基板211と基板213との間の空間を広くすることができ、当該領域においてボイドが発生するリスクを下げることができる。
以上のような、基板ホルダ221,223の外周部の少なくとも一部の領域を、基板ホルダ221,223の中央部よりも大きい曲率で湾曲させる加工を、外周ラウンド加工という。基板ホルダ221,223に対して外周ラウンド加工を施すことにより、積層体230の外周部に発生するボイドを削減することができる。
以上のように、基板ホルダ221,223に、凸加工と、高次凹凸加工と、外周ラウンド加工の3つ加工を行うことにより、基板211,213の倍率歪みと非線形歪みを補正し、また、積層体230の外周部に発生するボイドを削減することができる。
ここで、従来の基板ホルダ221,223では、1枚の基板ホルダ221,223に倍率補正のための凸加工と、非線形補正のための高次凹凸加工と、外周ボイドを軽減するための外周ラウンド加工の3つの加工を行っていた。ここで、基板211,213の倍率補正は複数種類が必要とされることが多く、複数種類の倍率補正が必要な場合、全加工を盛り込んだ基板ホルダ221,223を必要な倍率補正の数だけ準備する必要があり、製造コストおよび工期の面での負荷が非常に大きかった。
具体的には、例えば、7種類の倍率補正が必要となる場合、各種類の倍率補正に適合する凸加工と、高次凹凸加工と、外周ラウンド加工を施した7枚の基板ホルダ221,223を製造する必要があり、この場合、倍率補正のための凸加工の加工工数は7点、高次凹凸加工の加工工数は7点、外周ラウンド加工の加工工数は7点であり、計21点の加工工数を必要としていた。
これに対して、第1の実施形態における基板ホルダ221,223は、基板ホルダ221,223を下アダプタと上アダプタの上下2枚構成とし、下アダプタと上アダプタに基板ホルダ221,223の機能を分割する。これにより、複数種類の倍率補正が必要な場合において、基板ホルダ221,223の加工工程を削減することを目的とする。以下、第1の実施形態における基板ホルダ221,223の構成について詳細に説明する。なお、以降の説明においては、移動ステージ332に載置される基板ホルダ223および基板213を例にとって説明するが、固定ステージ322に載置される基板ホルダ221および基板211に対しても同様に適用可能である。
図14(a)および(b)は、第1の実施形態における基板ホルダ223aの概略構成を示す図である。図14(a)は基板ホルダ223aの分解斜視図であり、図14(b)は基板ホルダ223aの側面断面図である。なお、図14(a)および(b)は模式図であり、厚み等が実際の縮尺とは異なっている。図14(a)および(b)に示すように、基板ホルダ223aは、第3の部材としてのバキュームプレート10aと、第2の部材としての下アダプタ11aと、第1の部材としての上アダプタ12aとを有する。上アダプタ12aの上面には、基板213が吸着される。
バキュームプレート10aは、移動ステージ332本体に取り付けられる。バキュームプレート10aは、厚さ方向の第3の形状を有する。第1の実施形態において、第3の形状は平坦な形状である。バキュームプレート10aの厚さは、例えば、25mmである。バキュームプレート10aは、ケイ素をベースにアルミニウム、酸素および窒素を合成したセラミックス素材(例えばサイアロン)により形成される。また、バキュームプレート10aは、酸化アルミニウムまたは炭化ケイ素により形成されてもよい。バキュームプレート10aは、上面101aおよび下面102aを有する。バキュームプレート10aの上面101aには、下アダプタ11aが積層される。図示の例において、バキュームプレート10aの上面101aおよび下面102aは、平坦な面である。バキュームプレート10aは、吸気路15a1、15a2、15a3を有する。なお、図14(b)では便宜上、吸気路15a1、15a2、15a3を左右に2セットのみ示しているが、吸気路15a1、15a2、15a3は複数あってよい。
下アダプタ11aは、バキュームプレート10aの上面101aに積層される。下アダプタ11bは、厚さ方向の第2の形状を有する。第1の実施形態において、第2の形状は凹形状である。下アダプタ11aは、第2の形状を有する第2の面としての上面111aと、下面112aとを有する。図示の例では、下アダプタ11aの、上アダプタ12aが載置される上面111aは凹面であり、バキュームプレート10aに対向する下面112aは平坦な面であるが、これを反転させて用いてもよく、または、下アダプタ11aの上面111aを平坦に加工し下面112aを凹面に加工してもよい。第1の実施形態において、下アダプタ11aは上アダプタ12aの凸量を調整するために使用される。下アダプタ11aの厚さは、例えば、5mmである。ここで、厚さとは最大厚をいい、下アダプタ11aが凸形状の場合は中央部の厚さであり、下アダプタ11aが凹形状の場合は外周部の厚さである。下アダプタ11bは、酸化アルミニウムまたは炭化ケイ素により形成される。下アダプタ11aは、バキュームプレート10aの吸気路15a2、15a3に連通する吸気路15b1、15b2を有する。なお、図14(b)では便宜上、吸気路15b15b1、15b2を左右に2セットのみ示しているが、吸気路15b1、15b2は複数あってよい。
下アダプタ11aの上面111aには、上アダプタ12aが密着して積層される。したがって、下アダプタ11aの形状は上アダプタ12aの形状に反映され、下アダプタ11aの形状に基づいて上アダプタ12aの形状が変形する。なお、上アダプタ12aの剛性は、下アダプタ11aの剛性よりも低くてもよい。これにより、下アダプタ11aの形状が上アダプタ12aの形状に反映され易くなる。
下アダプタ11aの上部に積層された上アダプタ12aは、厚さ方向の第1の形状を有する。上アダプタ12aは、第1の形状を有する第1の面としての上面121aと、下面122aとを有する。第1の実施形態において、第1の形状は、上アダプタ12aの基板213が載置される上面121aの形状であり、凸加工、高次凹凸加工、および外周ラウンド加工が複合して施された形状である。図示の例では、上アダプタ12aの、下アダプタ11aに対向する下面122aは平面であり、基板213が載置される上面121aは凸面である。上アダプタ12aの厚さは、例えば、5mmである。上アダプタ12aは、酸化アルミニウムまたは炭化ケイ素により形成される。尚、上アダプタ12aを反転させて用いてもよく、または、上アダプタ12aの上面121aを平坦に加工し下面122aを凹面に加工してもよく、上面121aおよび下面122aにそれぞれ異なる形状を加工してもよい。上アダプタ12aは、下アダプタ11aの吸気路15b2に連通する吸気路15cを有する。なお、図14(b)では便宜上、吸気路15cを左右に2つのみ示しているが、吸気路15cは複数あってよい。
バキュームプレート10aの吸気路15a1に接続された図示しない負圧源により吸気路15a1内の気体が吸引され、下アダプタ11aがバキュームプレート10aに吸着される。また、バキュームプレート10aの吸気路15a2と、下アダプタ11aの吸気路15b1が連通することにより上アダプタ12aが下アダプタ11aに吸着される。また、バキュームプレート10aの吸気路15a3と、下アダプタ11aの吸気路15b2と、上アダプタ12aの吸気路15cとが連通することにより基板213が上アダプタ12aに吸着される。なお、これに代えてまたはこれに加えて、バキュームプレート10aと、下アダプタ11aと、上アダプタ12aと、基板213とを静電吸着により吸着してもよい。
第1の実施形態において、積層により、第1の面としての上面121aが第2の面としての上面111aの形状に基づいて変形する。具体的には、上アダプタ12aの上面121aの形状は、下アダプタ11aに積層された状態で、上アダプタ12aの形状および下アダプタ11aの形状が複合して反映された形状となる。第1の実施形態において、上アダプタ12aの上面121aの形状は、下アダプタ11aに積層された状態で、上アダプタ12aの形状である凸形状、高次凹凸形状、および外周ラウンド形状と、下アダプタ11aの形状である凹形状が複合した形状となる。上アダプタ12aの上面121aには基板213が密着して配置される。したがって、基板213は、上アダプタ12aの上面121aの形状に基づいて変形する。第1の実施形態において、基板213は、凸形状と、高次凹凸形状と、外周ラウンド形状と、凹形状とが複合した形状により変形する。
なお、上アダプタ12aの最大厚は、下アダプタ11aの最大厚よりも小さくてもよい。上アダプタ12aの最大厚は、例えば、4mm以下としてもよい。これにより、上アダプタ12aが下アダプタ11aに密着し易くなり、下アダプタ11aの形状が上アダプタ12aの上面121aの形状に反映され易くなる。したがって、基板211,213を意図するように補正することができ、結果として基板211,213の接合ずれを解消することができる。
図14(a)および(b)に示すように、上アダプタ12aと下アダプタ11aの積層部分の最外周は、基板213の最外周よりも径方向の外側にあることが望ましい。上アダプタ12aと下アダプタ11aの積層部分の最外周には、凹凸が形成されることが多く、当該部分に基板211,213を吸着すると、基板211,213を意図するように補正することが難しい。したがって、上アダプタ12aと下アダプタ11aの積層部分の最外周が、基板213の最外周よりも径方向の外側にあることによって、上アダプタ12aと下アダプタ11aの積層部分の最外周に形成される凹凸部分に基板211,213を吸着することがなくなり、結果として、基板211,213の接合ずれを解消することができる。
図15は、第1の実施形態において製造する上アダプタ12aおよび下アダプタ11aの詳細を示す図である。図15に示すように、前提として、AからGの7種類の補正倍率を用意する必要があるものとする。7種類の補正倍率に対応する基板ホルダ223aの最終的な凸量は、A1からG1の7種類となる。図15において最終的な凸量は、上アダプタ12aの凸量と下アダプタ11aの凹量の和となっている。すなわち、A2+A3=A1、A2+B3=B1・・・A2+G3=G1である。
図15に示すように、第1の実施形態では、A2の凸量の上アダプタ12aを1点製造し、7種類の凹量(A3~G3)の下アダプタ11aを7点製造して組み合わせることによって、7種類の最終的な凸量(A1~G1)を表現することができる。この場合、凸加工の加工工数は1点、高次凹凸加工の加工工数は1点、外周ラウンド加工の加工工数は1点、凹加工の加工工数は7点であり、計10点の加工工数のみで足りることになる。
以上のように、第1の実施形態では、基板ホルダ223aを上アダプタ12aと下アダプタ11aに機能分割して、上アダプタ12aに凸加工、高次凹凸加工、外周ラウンド加工を施し、下アダプタ11aに凹加工を施す。これにより、複数種類の凸量を表現するために製造すべき基板ホルダ223aの加工工数を10点とすることができ、加工工数を削減することによって、製造コストおよび工期の削減が可能となる。
[第2の実施形態]
図16(a)および(b)は、第2の実施形態における基板ホルダ223bの概略構成を示す図である。図16(a)は基板ホルダ223bの分解斜視図であり、図16(b)は基板ホルダ223aの側面断面図である。なお、図16(a)および(b)は模式図であり、厚み等が実際の縮尺とは異なっている。図16(a)および(b)に示すように、基板ホルダ223bは、第3の部材としてのバキュームプレート10bと、第2の部材としての下アダプタ11bと、第1の部材としての上アダプタ12bとを有する。第2の実施形態における基板ホルダ223bにおいて第1の実施形態と同じ構成要素は、第1の実施形態と同じ符号を付して説明を一部省略する。
第2の実施形態におけるバキュームプレート10bは、平坦な形状を有する。バキュームプレート10bは、上面101bおよび下面102bを有する。バキュームプレート10bの上面101bには、下アダプタ11bが積層される。バキュームプレート10bは、図示しない負圧源に接続された吸気路15a1、15a2、15a3を有する。なお、図16(b)では便宜上、吸気路15a1、15a2、15a3を左右に2セットのみ示しているが、吸気路15a1、15a2、15a3は複数あってよい。
第2の実施形態における下アダプタ11bは、厚さ方向の第2の形状を有する。第2の実施形態において、第2の形状は高次凹凸形状である。下アダプタ11bは、第2の形状を有する第2の面としての上面111bと、下面112bとを有する。図示の例では、下アダプタ11bの、バキュームプレート10bに対向する下面112bは平坦な面であり、上アダプタ12bに対向する上面111bは平坦な面である。下アダプタ11bの上面111bには、上アダプタ12bが密着して積層される。したがって、下アダプタ11bの形状は上アダプタ12bの形状に反映される。下アダプタ11bは、バキュームプレート10bの吸気路15a2、15a3に連通する吸気路15b1、15b2を有する。なお、図16(b)では便宜上、吸気路15a2、15a3を左右に2セットのみ示しているが、吸気路15a2、15a3は複数あってよい。
第2の実施形態における上アダプタ12bは、厚さ方向の第1の形状を有する。第2の実施形態において、第1の形状は凸形状および外周ラウンド形状である。上アダプタ12bは、第1の形状を有する第1の面としての上面121bと、下面122bとを有する。図示の例では、上アダプタ12bの、下アダプタ11bに対向する下面122bは平坦な面であり、基板213が載置される上面121bは凸面である。上アダプタ12bは、下アダプタ11bの吸気路15b2に連通する吸気路15cを有する。なお、図16(b)では便宜上、吸気路15cを左右に2つのみ示しているが、吸気路15cは複数あってよい。
第2の実施形態において、積層により、第1の面としての上面121bが第2の面としての上面111bの形状に基づいて変形する。具体的には、上アダプタ12bの上面121bの形状は、上アダプタ12bの形状である凸形状および外周ラウンド形状と、下アダプタ11bの形状である高次凹凸形状が複合した形状となる。上アダプタ12bの上面121bには基板213が密着して配置される。したがって、基板213は、上アダプタ12bの上面121bの形状に基づいて変形する。第2の実施形態において、基板213は、凸形状、外周ラウンド形状、および高次凹凸形状が複合した形状により変形する。
第2の実施形態では、7種類の凸量の上アダプタ12bを7点製造し、高次凹凸形状の加工が施された下アダプタ11bを1点製造して組み合わせることにより、7種類の最終的な凸量を表現することができる。この場合、凸加工の加工工数は7点、高次凹凸形状の加工工数は1点、外周ラウンド加工の加工工数は7点であり、計15点の加工工数のみで足りることになる。
以上のように、第2の実施形態では、基板ホルダ223bを上アダプタ12bと下アダプタ11bに機能分割して、上アダプタ12bに凸加工および外周ラウンド加工を施し、下アダプタ11bに高次凹凸加工を施す。これにより、複数種類の凸量を表現するために製造すべき基板ホルダ223bの加工工数を削減することができ、製造コストおよび工期の削減が可能となる。
[第3の実施形態]
図17(a)および(b)は、第3の実施形態における基板ホルダ223cの概略構成を示す図である。図17(a)は基板ホルダ223cの分解斜視図であり、図17(b)は基板ホルダ223cの側面断面図である。なお、図17(a)および(b)は模式図であり、厚み等が実際の縮尺とは異なっている。図17(a)および(b)に示すように、基板ホルダ223cは、第3の部材としてのバキュームプレート10cと、第2の部材としての下アダプタ11cと、第1の部材としての上アダプタ12cとを有する。第3の実施形態における基板ホルダ223cにおいて第1の実施形態と同じ構成要素は、第1の実施形態と同じ符号を付して説明を一部省略する。
第3の実施形態におけるバキュームプレート10cは、平坦な形状を有する。バキュームプレート10cは、上面101cおよび下面102cを有する。バキュームプレート10cの上面101cには、下アダプタ11cが積層される。バキュームプレート10cは、図示しない負圧源に接続された吸気路15a1、15a2、15a3を有する。なお、図17(b)では便宜上、吸気路15a1、15a2、15a3を左右に2セットのみ示しているが、吸気路15a1、15a2、15a3は複数あってよい。
第3の実施形態における下アダプタ11cは、厚さ方向の第2の形状を有する。第3の実施形態において、第2の形状は凸形状である。下アダプタ11cは、第2の形状を有する第2の面としての上面111cと、下面112cとを有する。図示の例では、下アダプタ11cの、バキュームプレート10cに対向する下面112cは平坦な面であり、上アダプタ12cに対向する上面111cは凸面であるが、これを反転させて用いてもよい。下アダプタ11cの上面111cには、上アダプタ12cが密着して積層される。したがって、下アダプタ11cの形状は上アダプタ12cの形状に反映される。下アダプタ11cは、バキュームプレート10cの吸気路15a2、15a3に連通する吸気路15b1、15b2を有する。なお、図17(b)では便宜上、吸気路15b1、15b2を左右に2セットのみ示しているが、吸気路15b1、15b2は複数あってよい。
第3の実施形態における上アダプタ12cは、厚さ方向の第1の形状を有する。第3の実施形態において、第1の形状は高次凹凸形状および外周ラウンド形状である。上アダプタ12cは、第1の形状を有する第1の面としての上面121cと、下面122cとを有する。図示の例では、上アダプタ12cの、下アダプタ11cに対向する下面122cは凹面であり、基板213が載置される上面121cは凸面である。上アダプタ12cは、下アダプタ11cの吸気路15b2に連通する吸気路15cを有する。なお、図17(b)では便宜上、吸気路15cを左右に2つのみ示しているが、吸気路15cは複数あってよい。
第3の実施形態において、積層により、第1の面としての上面121cが第2の面としての上面111cの形状に基づいて変形する。具体的には、上アダプタ12cの上面121cの形状は、上アダプタ12cの形状である高次凹凸形状および外周ラウンド形状と、下アダプタ11cの形状である凸形状とが複合して反映された形状となる。上アダプタ12cの上面121cには基板213が密着して配置される。したがって、基板213は、上アダプタ12cの上面121cの形状に基づいて変形する。第3の実施形態において、基板213は、高次凹凸形状と凸形状と外周ラウンド形状とが複合した形状により変形する。
第3の実施形態では、7種類の凸量の下アダプタ11cを7点製造し、高次凹凸形状および外周ラウンド形状の加工が施された上アダプタ12cを1点製造して組み合わせることにより、7種類の最終的な凸量を表現することができる。この場合、凸加工の加工工数は7点、高次凹凸加工の加工工数は1点、外周ラウンド加工の加工工数は1点であり、計9点の加工工数のみで足りることになる。
以上のように、第3の実施形態では、基板ホルダ223cを上アダプタ12cと下アダプタ11cに機能分割して、上アダプタ12cに高次凹凸加工および外周ラウンド加工を施し、下アダプタ11cに凸加工を施す。これにより、複数種類の凸量を表現するために製造すべき基板ホルダ223cの加工工数を削減することができ、コストおよび工期の削減が可能となる。
[第4の実施形態]
図18(a)および(b)は、第4の実施形態における基板ホルダ223dの概略構成を示す図である。図18(a)は基板ホルダ223dの分解斜視図であり、図18(b)は基板ホルダ223dの側面断面図である。なお、図18(a)および(b)は模式図であり、厚み等が実際の縮尺とは異なっている。図18(a)および(b)に示すように、基板ホルダ223dは、第2の部材としてのバキュームプレート10dと、第1の部材としての1つのアダプタ11dとを有する。第4の実施形態における基板ホルダ223dにおいて第1の実施形態と同じ構成要素は、第1の実施形態と同じ符号を付して説明を一部省略する。
第4の実施形態におけるバキュームプレート10dは、厚さ方向の第2の形状を有する。第4の実施形態において、第2の形状は高次凹凸形状である。バキュームプレート10dの上面には、アダプタ11dが密着して積層される。したがって、バキュームプレート10dの形状はアダプタ11dの形状に反映され、バキュームプレート10dの形状に基づいてアダプタ11dの形状が変形する。バキュームプレート10dは、第2の形状を有する第2の面としての上面101dと、下面102dとを有する。図示の例において、バキュームプレート10dの上面101dは平坦な面である。バキュームプレート10dは、図示しない負圧源に接続された吸気路15a1、15a2を有する。なお、図18(b)では便宜上、吸気路15a1、15a2を左右に2セットのみ示しているが、吸気路15a1、15a2は複数あってよい。
第4の実施形態におけるアダプタ11dは、厚さ方向の第1の形状を有する。第4の実施形態において、第1の形状は凸形状および外周ラウンド形状である。アダプタ11dは、第1の形状を有する第1の面としての上面111dと、下面112dを有する。図示の例において、アダプタ11dの、バキュームプレート10dに対向する下面112dは平坦な面であり、基板213が載置される上面111dは凸面である。アダプタ11dは、バキュームプレート10dの吸気路15aに連通する吸気路15bを有する。なお、図18(b)では便宜上、吸気路15bを左右に2つのみ示しているが、吸気路15bは複数あってよい。バキュームプレート10dの吸気路15a1に接続された図示しない負圧源により吸気路15a1内の気体が吸引され、アダプタ11dがバキュームプレート10dに吸着される。また、バキュームプレート10dの吸気路15a2と、アダプタ11dの吸気路15bとが連通することにより基板213がアダプタ11dに吸着される。
第4の実施形態において、積層により、第1の面としての上面111dが第2の面としての上面101dの形状に基づいて変形する。具体的には、アダプタ11dの上面111dの形状は、バキュームプレート10dの形状である高次凹凸形状と、アダプタ11dの形状である凸形状および外周ラウンド形状が複合した形状となる。アダプタ11dの上面111dには基板213が密着して配置される。したがって、基板213は、アダプタ11dの上面111dの形状に基づいて変形する。第4の実施形態において、基板213は、高次凹凸形状と凸形状と外周ラウンド形状とが複合した形状により変形する。
第4の実施形態では、7種類の凸量および外周ラウンド加工が施されたアダプタ11dを7点製造し、高次凹凸加工が施されたバキュームプレート10dを1点製造して組み合わせることにより、7種類の最終的な凸量を表現することができる。この場合、凸加工の加工工数は7点、高次凹凸形状の加工工数は1点、外周ラウンド加工の加工工数は7点であり、計15点の加工工数のみで足りることになる。
以上のように、第4の実施形態では、基板ホルダ223dをアダプタ11dとバキュームプレート10dに機能分割して、バキュームプレート10dに高次凹凸加工を施し、アダプタ11dに凸加工および外周ラウンド加工を施す。これにより、複数種類の凸量を表現するために製造すべき基板ホルダ223dの加工工数を削減することができ、コストおよび工期の削減が可能となる。
[第5の実施形態]
図19(a)および(b)は、第5の実施形態における基板ホルダ223eの概略構成を示す図である。図19(a)は基板ホルダ223eの分解斜視図であり、図19(b)は基板ホルダ223eの側面断面図である。なお、図19(a)および(b)は模式図であり、厚み等が実際の縮尺とは異なっている。図19(a)および(b)に示すように、基板ホルダ223eは、第2の部材としてのバキュームプレート10eと、第1の部材としての1つのアダプタ11eとを有する。第5の実施形態における基板ホルダ223eにおいて第1の実施形態と同じ構成要素は、第1の実施形態と同じ符号を付して説明を一部省略する。
第5の実施形態におけるバキュームプレート10eは、厚さ方向の第2の形状を有する。第5の実施形態において、第2の形状は凸形状である。バキュームプレート10eの上面には、アダプタ11eが密着して積層される。したがって、バキュームプレート10eの形状はアダプタ11eの形状に反映され、バキュームプレート10eの形状に基づいてアダプタ11eの形状が変形する。バキュームプレート10eは、第2の形状を有する第2の面としての上面101eと、下面102eとを有する。図示の例において、バキュームプレート10eの上面は凸面である。バキュームプレート10eは、図示しない負圧源に接続された吸気路15a1、15a2を有する。なお、図19(b)では便宜上、吸気路15a1、15a2を左右に2セットのみ示しているが、吸気路15a1、15a2は複数あってよい。
第5の実施形態におけるアダプタ11eは、厚さ方向の第1の形状を有する。第5の実施形態において、第1の形状は高次凹凸形状および外周ラウンド形状である。アダプタ11eは、第1の形状を有する第1の面としての上面111eと、下面112eとを有する。図示の例において、アダプタ11eの、バキュームプレート10eに対向する下面112eは凹面であり、基板213が載置される上面111eは凸面である。アダプタ11eは、バキュームプレート10eの吸気路15a2に連通する吸気路15bを有する。なお、図19(b)では便宜上、吸気路15bを左右に2つのみ示しているが、吸気路15bは複数あってよい。
第5の実施形態において、積層により、第1の面としての上面111eが第2の面としての上面101eの形状に基づいて変形する。具体的には、アダプタ11eの上面111eの形状は、バキュームプレート10eの形状である凸形状と、アダプタ11eの形状である高次凹凸形状および外周ラウンド形状が複合した形状となる。アダプタ11eの上面111eには基板213が密着して配置される。したがって、基板213は、アダプタ11eの上面111eの形状に基づいて変形する。第5の実施形態において、基板213は、凸形状と高次凹凸形状と外周ラウンド形状とが複合した形状により変形する。
第5の実施形態では、7種類の凸加工が施されたバキュームプレート10eを7点製造し、高次凹凸加工および外周ラウンド加工が施されたアダプタ11eを1点製造して組み合わせることにより、7種類の最終的な凸量を表現することができる。この場合、凸加工の加工工数は7点、高次凹凸加工の加工工数は1点、外周ラウンド加工の加工工数は1点であり、計9点の加工工数のみで足りることになる。
以上のように、第5の実施形態では、基板ホルダ223eをアダプタ11eとバキュームプレート10eに機能分割して、アダプタ11eに高次凹凸加工および外周ラウンド加工を施し、バキュームプレート10eに凸加工を施す。これにより、複数種類の凸量を表現するために製造すべき基板ホルダ223eの加工工数を削減することができ、製造コストおよび工期の削減が可能となる。
図20は、第1の実施形態から第5の実施形態の基板ホルダ223aから基板ホルダ223e、および比較例の基板ホルダ223を比較する表である。図20に示すように、1枚の基板ホルダ223に凸加工と、高次凹凸加工と、外周ラウンド加工の3つの加工を行っていた比較例では、7種類の凸量を表現するために行う加工工数が21点であり、工期が13日、製造コスト(相対値)が100であった。これに対して、第1の実施形態から第5の実施形態の基板ホルダ223aから基板ホルダ223eを使用した場合には、仕上げ加工工数は9点から15点であり、工期は5日から8日であり、製造コスト(相対値)は比較例の47%から68%である。以上のように、第1の実施形態から第5の実施形態の基板ホルダ223aから基板ホルダ223eを用いることにより、複数種類の凸量を表現するために製造すべき基板ホルダの加工工数を削減することができ、製造コストおよび工期の削減が可能となる。
図21は、図6のステップS01における基板ホルダのセットの詳細を示すフローチャートである。第1の実施形態から第5の実施形態の基板ホルダ223aから223eを用いる場合、図6のステップS01における、制御部150が、基板ホルダ223aから223eを積層部300にセットする段階の詳細は、以下となる。
制御部150は、設定された補正量に基づいて、バキュームプレートと、下アダプタおよび上アダプタ(または1つのアダプタ)の組み合わせを特定し(ステップS11)、特定されたバキュームプレートと、下アダプタおよび上アダプタ(または1つのアダプタ)をホルダストッカ400から選択する(ステップS12)。続いて、制御部150は、搬送部140を制御して、選択したバキュームプレートと、下アダプタおよび上アダプタ(または一つのアダプタ)を積層する順番に積層部300に搬入してセットする(ステップS13)。上記のような、制御部150が、基板ホルダ223aから223eを積層部300にセットする段階は、例えば、新たなロットを始めるときや、新たな種類の基板211,213を貼り合わせるときや、または、ユーザの指示があったとき等に行ってよい。
また、基板211,213の歪みをプリアライナ500で計測した後に、計測された歪みの数値に基づいて、当該歪みの補正に適した基板ホルダ223aから223eをホルダストッカ400から選択してもよい。この場合、例えば、数枚の基板211,213の歪みをプリアライナ500で計測して、基板211,213の歪みの傾向を把握してから、当該歪みの補正に適した基板ホルダ223aから223eを選択してもよい。
上記第1から第5の実施形態において、例えば、下アダプタ11aから11cを鞍型にすることにより、バキュームプレート10aから10e上に搭載する角度(Z軸周りの回転角度)を0度、45度、90度と可変にする構成を採用してもよい。これにより、X方向の倍率補正、1-3象限補正、Y方向の倍率補正、などへの応用が可能となる。
上記第1から第5の実施形態の基板ホルダ223aから基板ホルダ223eを、露光装置に適用してもよい。この場合、露光装置のステージ表面を、基板ホルダ223aから基板ホルダ223eを用いて所望の凹凸面にして露光することにより、露光時における基板211と213との間の位置ずれを容易に補正することができる。
上記第1から第5の実施形態の基板ホルダ223aから基板ホルダ223eを、加工装置に適用してもよい。あるいは、第1から第5の実施形態のアダプタ単体を加工装置に適用してもよい。例えば、第1の実施形態の下アダプタ11aを用いて対象物を吸着しながら、対象物の表面に対してフラット加工を行う。これにより、対象物から下アダプタ11aを取り外した際に、対象物は凸加工がされている状態とすることができる。
上記第1から第5の実施形態において、2つのアダプタの一方の面が平坦な面で他方の面が凹凸面である例が主に説明した(例えば、第1の実施形態の下アダプタ11aなど)。しかしながら、アダプタの両面が凹凸面であってもよい。
上記第1から第5の実施形態において、上アダプタ12aから12cの凹凸面に基板213を保持する例を説明した。しかしながら、上アダプタ12aから12cを反転させて使用してもよく、または、上アダプタ12aから12cの上面を平坦に加工し下面を凹凸形状に加工してもよい。例えば、上アダプタ12aから12cの平坦な面である下面に基板213を保持し、凹凸面を下アダプタ11aから11cに対向させてもよい。同様に、下アダプタ11aから11cを反転させて使用してもよい。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10a~10c バキュームプレート、11a~11c 下アダプタ、12a~12c 上アダプタ、11d,11e アダプタ、100 積層装置、110 筐体、120、130 基板カセット、140 搬送部、150 制御部、211,213 基板、212 スクライブライン、214 ノッチ、216 回路領域、218 アライメントマーク、221,223,223a~223e 基板ホルダ、225 保持面、230 積層体、300 積層部、301 床面、310 枠体、312 底板、314 支柱、316 天板、322 固定ステージ、324、334 顕微鏡、331 X方向駆動部、332 移動ステージ、333 Y方向駆動部、335 Z方向駆動部、400 ホルダストッカ、500 プリアライナ、600 活性化装置

Claims (16)

  1. 基板を保持する基板保持部材であって、
    第1の形状を有する第1の部材と、
    前記第1の部材に積層され、第2の形状を有する第2の部材と、を備え、
    前記積層により前記第2の形状に基づいて変形した前記第1の部材で前記基板を保持する、基板保持部材。
  2. 前記第1の部材は、前記第1の形状を有する第1の面を有し、
    前記第2の部材は、前記第2の形状を有する第2の面を有し、
    前記積層により、前記第1の面が前記第2の形状に基づいて変形する、請求項1に記載の基板保持部材。
  3. 前記第1の形状と前記第2の形状は異なる、請求項2に記載の基板保持部材。
  4. 前記第1の面および前記第2の面はそれぞれ、中心部が突出して全体が凸状をなした凸形状、中心部が凹んで全体が凹状をなした凹形状、凹部および凸部の少なくとも一方が部分的に形成された形状、の少なくとも1つを有する、請求項2または3の記載の基板保持部材。
  5. 前記第1の面は凹部および凸部の少なくとも一方が部分的に形成された形状を有し、前記第2の面は中心部が凹んで全体が凹状をなした凹形状を有する、請求項2から4のいずれか1項に記載の基板保持部材。
  6. 前記第1の面は凹部および凸部の少なくとも一方が部分的に形成された形状を有する、請求項2から5のいずれか1項に記載の基板保持部材。
  7. 前記第2の面は中心部が凹んで全体が凹状をなした凹形状を有する、請求項2から6のいずれか1項に記載の基板保持部材。
  8. 前記第2の部材に積層され、平坦な形状を有する第3の部材をさらに有する、請求項1から7のいずれか1項に記載の基板保持部材。
  9. 前記第1の部材の剛性は、前記第2の部材の剛性よりも低い、請求項1から8のいずれか1項に記載の基板保持部材。
  10. 前記第1の部材と前記第2の部材とは、互いに吸着されて積層される、請求項1から9のいずれか1項に記載の基板保持部材。
  11. 前記第2の部材は、前記第1の部材を前記第2の部材に吸着するための吸気路を有する、請求項10に記載の基板保持部材。
  12. 前記第1の部材の最大厚は、前記第2の部材の最大厚よりも小さい、請求項1から11のいずれか1項に記載の基板保持部材。
  13. 前記第1の部材と第2の部材の積層部分の最外周は、前記基板の最外周よりも径方向の外側にある、請求項1から12のいずれか1項に記載の基板保持部材。
  14. 第1の基板と第2の基板とを積層する積層装置であって、
    請求項1から13のいずれか1項に記載の基板保持部材を有する、積層装置。
  15. 基板を保持する基板保持方法であって、
    第1の形状を有する第1の部材に、第2の形状を有する第2の部材を積層する段階と、
    前記積層する段階により前記第2の形状に基づいて変形した前記第1の部材で前記基板を保持する段階と、を含む、基板保持方法。
  16. 第1の基板と第2の基板とを積層する積層方法であって、
    請求項15に記載の基板保持方法を有する、積層方法。
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