JP2022110557A - Ahアミロイドーシス用の診断用抗重鎖抗体 - Google Patents

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真優子 中川
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Abstract

【課題】本発明の課題は、AHアミロイドーシスを他のアミロイドーシスと簡便に鑑別するための抗体及び判定方法を提供することである。【解決手段】下記式(1)~(3)のいずれかで表されるアミノ酸配列からなるペプチド、又は下記式(1)~(3)のいずれかで表されるアミノ酸配列において、1又は数個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されてなる、ペプチドに対する抗体を用いる。NH2-LVESGGGLVQPGGSLRLTC-COOH (1)NH2-LVQSGAEVKKPGASVKLTC-COOH (2)NH2-LQESGPGLVKPSQTLSLTC-COOH (3)【選択図】なし

Description

本発明は、AHアミロイドーシス用の診断用抗重鎖抗体に関する。
アミロイドーシスは、ミスフォールディングしたタンパク質が臓器に沈着し、機能障害を起こす疾患である。治療方法はアミロイドーシスのサブタイプによって大きく異なることから、アミロイドーシスの病型を正確に特定することは、非常に重要である。
免疫グロブリン軽鎖アミロイドーシス(ALアミロイドーシス)は、免疫グロブリンの軽鎖に由来するアミロイドタンパクが原因の疾患であり、米国において100,000人におよそ1人の割合で患者が確認されている。
対して、免疫グロブリン重鎖アミロイドーシス(AHアミロイドーシス)は、非常にまれな疾患であり、純粋な重鎖のみのアミロイドーシス(AHアミロイドーシス)だけでなく、重鎖/軽鎖アミロイドーシス(AHLアミロイドーシス)を含めても、50例ほどしか報告されていない(非特許文献1~9)。AHアミロイドーシスにおいては、主に腎臓が侵され、単クローン性免疫グロブリン血症を発症する点で、ALアミロイドーシスと臨床症状が類似しており、ALアミロイドーシスと誤診されたり、診断されずに見過ごされている可能性がある。そのため、AHアミロイドーシスの正確な患者数、詳細な臨床的特徴や予後、正確な病因等がいまだに不明である。とりわけ、AHアミロイドーシス/ALアミロイドーシス間、AHアミロイドーシス/AHLアミロイドーシス間の臨床的な違いは明らかとなっていない。
AHアミロイドーシス患者のアミロイド線維は免疫グロブリン重鎖の可変領域に由来し、定常領域を含んでいないため、免疫グロブリン重鎖由来のアミロイドタンパク質は、市販の抗体を用いた免疫組織染色では検出されないことが多々あった。近年では、LMD/MSを用いたプロテオミクス分析が、AHアミロイドーシス診断におけるゴールドスタンダードとなっている。しかし、この方法は実施可能な施設が限られているため、広く実施することができる、AHアミロイドーシスの簡便な診断方法が求められていた。
Proc. Natl. Acad. Sci. USA. 87:6542-6546, 1990. Am. J. Hematol. 45:171-176, 1994. Am. J. Kidney. Dis. 43:e23-e28, 2004. Am. J. Kidney. Dis. 47:908-914, 2006. Amyloid 15:125-128, 2008. Clin. J. Am. Soc. Nephrol. 5:2180-2187, 2010. Cornea 30: 1163-1166, 2011. Am. J. Kid. Dis. 66:1095-1100, 2015. Pathol. Int. doi:10.111/pin.13041.
本発明の課題は、AHアミロイドーシスを他のアミロイドーシスと簡便に鑑別するための抗体及び判定方法を提供することである。
上記課題を解決すべく、発明者らは鋭意研究を重ねた結果、特定の配列を有するペプチドに対する抗体が、AHアミロイドーシスの判定に利用可能であることを見出した。
本発明はこれらの知見に基づいて完成されたものであり、以下に示す広い態様の発明を含むものである。
[項1]
下記式(1)~(3)のいずれかで表されるアミノ酸配列からなるペプチド、又は
下記式(1)~(3)のいずれかで表されるアミノ酸配列において、1又は数個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されてなるペプチド。
NH2-LVESGGGLVQPGGSLRLTC-COOH (1)
NH2-LVQSGAEVKKPGASVKLTC-COOH (2)
NH2-LQESGPGLVKPSQTLSLTC-COOH (3)
[項2]
項1に記載のペプチドに対する抗体。
[項3]
AHアミロイドーシス患者の免疫グロブリン重鎖由来のアミロイドタンパク質のFR1領域のアミノ酸配列の一部又は全部と、少なくとも70%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなるペプチドに対する抗体。
[項4]
項2又は3に記載の抗体を含む、AHアミロイドーシスの診断薬。
[項5]
項2若しくは3記載の抗体又は請求項4に記載の診断薬を用い、被験者由来の生体試料におけるアミロイドの沈着の有無を検出する工程を含む、AHアミロイドーシスの判定方法。
[項6]
前記工程において、アミロイドの沈着が検出された場合に、AHアミロイドーシスである蓋然性が高いと判定する項5に記載の判定方法。
[項7]
前記生体試料が、被験者由来の腎臓組織、脳組織、消化器組織及び心臓組織からなる群から選択される少なくとも1種である、項5又は6に記載の判定方法。
[項8]
下記式(1)~(3)のいずれかで表されるアミノ酸配列を含むタンパク質、又は
下記式(1)~(3)のいずれかで表されるアミノ酸配列において、1又は数個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されてなるアミノ酸配列
を含むタンパク質であって、
15KDa未満のアミロイドタンパク質からなるAHアミロイドーシス判定用マーカー。
NH2-LVESGGGLVQPGGSLRLTC-COOH (1)
NH2-LVQSGAEVKKPGASVKLTC-COOH (2)
NH2-LQESGPGLVKPSQTLSLTC-COOH (3)
[項9]
項2若しくは3に記載の抗体又は請求項4に記載の診断薬を用いる、被験者由来の生体試料における20KDa未満のアミロイドタンパク質の検出方法。
[項10]
項9に記載の検出方法を用いた、AHアミロイドーシスの判定方法。
本発明によれば、アミロイドーシスが、AHアミロイドーシスか否かを判定することができる。
AHアミロイドーシス患者1の脳組織におけるAH1抗体、AH2抗体、AH3抗体を用いた予備試験の結果である。 AHアミロイドーシス患者に対し、AH1抗体(A,B,C)とAH2抗体(D,E,F)を用いて免疫組織染色を実施した結果である。A,B,C,E,F:腎臓組織、D:脈絡叢組織。CR:Congo Red、AH1:AH1抗体、AH2:AH2抗体。 非AHアミロイドーシス患者に対して、AH1抗体又はAH2抗体を用いた免疫組織染色を実施した結果である。 A:AL(λ)アミロイドーシス患者の心筋組織、B:AL(κ)アミロイドーシス患者の胃組織、C:AAアミロイドーシス患者の心筋組織、D:ATTRアミロイドーシス患者の心筋組織。 ヤギ血清と5%スキムミルクでブロッキングした場合の比較。A:AL(λ)アミロイドーシス患者の心筋組織、B:ATTRアミロイドーシス患者の心筋組織、C:AHアミロイドーシス患者の腎臓組織。 AHアミロイドーシス患者の腎臓組織に対して、AH1抗体と市販抗体を用いて実施した、免疫系後方の結果。AH1抗体を用いた際にのみ、アミロイドタンパク質が検出されている(矢印)。A:AH1抗体、B:抗体なし、C:抗IgG Fc領域抗体。 AHアミロイドーシス患者から得られたアミロイドタンパク質(A)及びAHアミロイドーシス患者の血清(B)に対し、SDS-PAGEと免疫ブロッティングを実施した結果である。
本発明のペプチドは、下記式(1)~(3)のいずれかで表されるアミノ酸配列からなるペプチド、又は下記式(1)~(3)のいずれかで表されるアミノ酸配列において、1又は数個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されてなるペプチドである。
NH2-LVESGGGLVQPGGSLRLTC-COOH (1) (配列番号1)
NH2-LVQSGAEVKKPGASVKLTC-COOH (2) (配列番号2)
NH2-LQESGPGLVKPSQTLSLTC-COOH (3) (配列番号3)
本発明において、1又は数個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されてなるペプチド、とは、1又は数個(例えば、2,3個)のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されてなるペプチドであって、本願発明の抗体に結合できるものが包含される。
式(1)で表されるアミノ酸配列において、1又は数個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されてなるペプチドの例として例えば、
NH2-LVESGGGLVQPGGSLRVSC-COOH(配列番号4)、
NH2-LVESGGGLVQPGGSLRLSC-COOH(配列番号5)、
NH2-LLESGGDLVQPGGSLRLSC-COOH(配列番号6)等が挙げられる。
式(2)で表されるアミノ酸配列において、1又は数個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されてなるペプチドの例として例えば、
NH2-LLESGAEVKKPGASVKLTC-COOH(配列番号7)、
NH2-LVEQSGAEVKKPGASVKLTC-COOH(配列番号8) 等が挙げられる。
式(3)で表されるアミノ酸配列において、1又は数個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されてなるペプチドの例として例えば、
NH2-LVESGPGLVKPSQTLSLTC-COOH(配列番号9)、
NH2-LLESGPGLVKPSQTLSLTC-COOH(配列番号10)、等が挙げられる。
本発明のペプチドは、N末端が通常アミノ基(-NH2)又はアンモニウムイオン(-NH3 +)であるが、N末端のアミノ基がアルキル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基で置換されていても良い。
本発明のペプチドは、C末端が通常カルボキシル基(-COOH)又はカルボキシレート(-COO-)であるが、C末端のカルボキシル基がアミドやエステルであっても良い。
また、本発明のペプチドは、塩を形成していても良く、生理学的に許容される塩基や酸との塩が用いられる。本発明のペプチドと塩基との塩としては、例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩等が挙げられる。本発明のペプチドと酸との塩としては、塩酸塩、リン酸塩、硫酸塩、作戦塩、ギ酸塩、プロピオン酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、コハク酸塩、酒石酸塩、クエン酸塩等が挙げられる。
本発明のペプチドの由来は特に限定されないが、例えば、ヒトや哺乳動物(例えば、モルモット、ラット、マウス、ブタ、ヒツジ、ウシ、サル等)の組織又は細胞に由来するペプチドであっても良く、合成ペプチドであっても良い。
本発明のペプチドは、公知のペプチド合成法に従って製造することができる。ペプチドの合成法は例えば、公知の固相合成法や液相合成法が挙げられる。合成により得られたペプチドは、通常の精製法、例えば、抽出、沈殿、電気泳動、クロマトグラフィー等により、単離精製することができる。上記方法で得られるペプチドが遊離体である場合には、公知の方法によって適当な塩に変換することができ、また塩で得られた場合には、公知の方法によって遊離体に変換することができる。
本発明のペプチドに対する抗体(例えば、ポリクローナル抗体、モノクローナル抗体)又は抗血清は、本発明のペプチドを抗原として用い、公知の製造方法に従って製造することができる。
ポリクローナル抗体の製造方法としては、免疫動物(例えば、馬、ヤギ、ヒツジ、ウサギ、鶏、モルモット等)に対して、本願発明のペプチド(免疫抗原)を単独で、あるいはアジュバントと混合して定期的に免疫を行い、免疫動物から本発明のペプチドに対する抗体含有物を採取して、抗体の分離精製を行うことにより製造できる。望ましくは3回以上免疫を実施し、免疫動物の血液、腹水等、好ましくは血液から採取される。 モノクローナル抗体の製造方法としては、免疫動物(例えば、馬、ヤギ、ヒツジ、ウサギ、鶏、モルモット等)に対して、に対して、本発明のペプチド(免疫抗原)を単独で、あるいはアジュバントと混合して定期的に免疫(望ましくは3回以上)を行った後、例えば脾臓、リンパ節を摘出し、それらに含まれる抗体産生細胞を骨髄腫細胞と融合させることにより、モノクローナル抗体産生ハイブリドーマを調製することができる。得られたハイブリドーマ細胞を、例えば10%ウシ胎児血清を含むHAT-RPMI1640培地等の適当な培養液中で培養する。培養上清中に産生された抗体を例えばRIA、ELISA等で検出することにより、該ペプチドに対し特異的に反応する抗体を産生するハイブリドーマ細胞株を選択し、クローン化する。本発明のペプチドと反応するモノクローナル抗体は、例えばマウス又はラットの腹腔にハイブリドーマ細胞を移植し、得られた腹水から回収することができる。又はイブリドーマ細胞の培養上清から回収することもできる。回収した抗体の分離精製を行うことによりモノクローナル抗体を製造できる。
また、本発明の抗体は、生体試料(例えば、評価組織、体液等)の被験体中に存在する抗原となるアミロイドタンパク質の検出に用いることもできる。検出法としては例えば、免疫組織染色、免疫ブロット法、ELISA法等が挙げられる。本発明の抗体の抗原となるアミロイドタンパク質は、免疫グロブリン重鎖可変領域を含むアミロイドタンパク質であり、AHアミロイドーシスにおいて、組織沈着していることが知られているため、本発明の抗体を用いたアミロイドタンパク質の検出結果を、AHアミロイドーシスの判定に利用することができる。なお、本明細書において、「AHアミロイドーシス」は、純粋な重鎖のみのアミロイドーシス(AHアミロイドーシス)だけでなく、重鎖/軽鎖アミロイドーシス(AHLアミロイドーシス)も含まれる。
また、本発明の抗体は、AHアミロイドーシスの診断薬として使用することができる。診断薬はキットの形態で提供することもできる。また、本実施形態の診断薬は、検出試薬等のAHアミロイドーシスの判定で使用される各種試薬をさらに含んでいても良い。
被験動物としては、ヒト、マウス、ラット、ウサギ、モルモット、ハムスター、サル、ヒツジ、ウマ、ウシ、ブタ、イヌ、ネコ等の哺乳動物が挙げられ、ヒトがより好ましい。
生体試料としては、特に限定されないが、被験者由来の腎臓組織、脳組織、消化器組織、心臓組織、皮膚組織、骨格筋組織、血液等が挙げられ、特に、アミロイドーシス患者の腎臓組織、脳組織、消化器組織、心臓組織等が好ましい。なお、上記血液には、血清、血漿等が包含される。 また、本発明の抗体は、本発明のペプチドに対する抗体のみならず、AHアミロイドーシス患者由来のアミロイドタンパク質のFR1領域のアミノ酸配列の一部又は全部と、実質的に同質のアミノ酸配列からなるペプチドに対する抗体を広く包含する。
本明細書において、「AHアミロイドーシス患者」とは、免疫グロブリン重鎖由来のアミロイドタンパク質の組織沈着が、例えば、アミロイド蛋白のアミノ酸シークエンス解析やLMD/MSを用いたプロテオミクス分析等の方法により確認されている患者のことである。なお、本明細書において、「AHアミロイドーシス患者」は、純粋な重鎖のみのアミロイドーシス(AHアミロイドーシス)の患者だけでなく、重鎖/軽鎖アミロイドーシス(AHLアミロイドーシス)の患者も含まれる。
実質的に同質のアミノ酸配列としては、AHアミロイドーシス患者由来のアミロイドタンパク質のFR1領域のアミノ酸配列の一部又は全部と、70%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95%以上、最も好ましくは98%以上の相同性を有するアミノ酸配列が挙げられる。
AHアミロイドーシス患者由来のアミロイドタンパク質のFR1領域のアミノ酸配列の一部又は全部と、実質的に同質のアミノ酸配列からなるペプチドは、アミノ酸数について特に限定はされないが、10~20個が好ましく、15~20個が特に好ましい。
AHアミロイドーシスの判定方法としては、例えば、以下の2つの方法が挙げられる。
(1)本発明の抗体又は診断薬を用いて、被験者由来の生体試料におけるアミロイドタンパク質の沈着の有無を検出する工程を含む、方法。
(2)本発明の抗体又は診断薬を用いて、生体試料における20kDa未満のアミロイドタンパク質を検出する工程を含む、方法。
判定方法について、以下に詳細に記載する。
(1)本発明の抗体又は診断薬を用いて、被験者由来の生体試料におけるアミロイドタンパク質の沈着の有無を検出する工程を含む、方法。
本発明の抗体を用いて、生体試料におけるアミロイドタンパク質の沈着の有無を検出する。検出方法としては、例えば、免疫組織染色、免疫ブロット法等が挙げられ、好ましくは免疫組織染色が使用される。生体試料において、本発明の抗体を使用した際に、アミロイドの沈着が検出された場合に、AHアミロイドーシスである蓋然性が高いと判定し、アミロイドの沈着が検出されなかった場合に、AHアミロイドーシスである蓋然性が低いと判定する。本発明の抗体の抗原となるアミロイドタンパク質は、免疫グロブリン重鎖可変領域を含むアミロイドタンパク質であり、AHアミロイドーシスにおいて、組織沈着していることが知られているため、アミロイドーシス患者に対し、病型がAHアミロイドーシスであるか否かの判定に、本発明の抗体を用いることができる。なお、本抗体の抗原はアミロイドタンパク質であるため、アミロイドーシス以外の疾患の患者又は健常者においては、アミロイドタンパク質の沈着が検出されず、AHアミロイドーシスと区別できる。
また、本発明の抗体以外のアミロイドタンパク質を特異的に標識する試薬を用いた場合の沈着状態(例えば、沈着位置等)と比較することによって、非特異的な反応による、AHアミロイドーシスであるとの誤判定を抑制することができる。本発明の抗体以外のアミロイドタンパク質を特異的に標識する試薬を用いた検出法としては、例えば、Congo Redを用いた染色、FSB(1-fluoro-2,5-bis(3-carboxy-4-hydroxystryl)benzene))を用いた染色、チオフラビン蛍光法等が挙げられる。その他、公知の試薬を適宜選択して用いることができる。
本発明の抗体を用いた免疫組織染色は、公知の方法に従って実施することができる。免疫組織染色は、評価対象の組織標本を固定して作成した、固定組織標本に対して行われるのが好ましい。固定には、温度や圧力による物理的な変性(例えば、熱凝固や凍結等)を利用しても良いが、固定剤による化学的処理が好ましい。固定液は、特に限定されないが、例えば、ホルマリン固定液、リン酸緩衝ホルマリン固定液、パラホルムアルデヒド固定液、グルタルアルデヒド固定液、ブアン固定液、ザンボニ固定液、オスミウム液固定液、亜鉛固定液、Hollande固定液、アルコール固定液、アルコール・ホルマリン混合液、FAA固定液等が挙げられる。好ましい固定液としては、ホルマリン固定液、リン酸緩衝ホルマリン固定液、等が挙げられる。これらは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。また、適宜緩衝剤、塩や糖類といった添加剤を組み合わせて用いてもよい。
固定の時間は、適宜最適な時間を決定でき、24時間~48時間が好ましい。固定の温度は、15~25℃が好ましい。
固定された組織標本は、さらに切り出し、脱水、包埋、薄切、及び/又は染色等を行った後に、例えば光学顕微鏡等で観察することができる。
切り出しは、標本を観察に適当なサイズに小さくし、また標本中の病変部や正常部が観察しやすくなるように行ってよい。
包埋の手法としては、特に限定されないが、例えば、パラフィン包埋法、セロイジン包埋法、OCTコンパウンド包埋法、ゼラチン包埋法、合成樹脂包埋法等が挙げられる。
薄切にはミクロトームを使用してよい。
また、例えば、パラフィン包埋法を用いてパラフィンブロックを作製した場合には、例えば、キシレン、アルコール等を用いて脱パラフィンを行った後、場合により、標本中の目的抗原を賦活化することで、染色を強化してよい。
抗原賦活化の方法としては、特に限定はされないが、例えば、ペプシン、トリプシン、プロナーゼ又はプロテインキナーゼK等のタンパク質分解酵素処理;マイクロウェーブ、オートクレーブ又は煮沸等による加熱処理;アルカリや酸(例えば塩酸又はギ酸)による処理等が挙げられる。抗原賦活化処理は、室温で1分~5分間実施することが好ましい。
また、抗体は標的タンパク質以外とも非特異な吸着反応を起こすことから、非特異的吸着を防ぐため、ブロッキング剤を用いた前処理を行うことが好ましい。ブロッキング剤としては、例えば、正常血清(例えば、ヤギ、ウマ、ウサギ等)、ウシ血清アルブミン、ゼラチン、スキムミルクのような生体由来のタンパク質が挙げられる。また、そのほかには、界面活性剤(例えば、TWEEN(登録商標) 20等)、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルアルコール等が挙げられる。これらは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。この中でも、正常血清、スキムミルクが好ましい。スキムミルクは、非特異的吸着を防ぐために効果的であり、好ましい。ブロッキング剤を用いた前処理は、室温で30分~60分間実施することが好ましい。
顕微鏡下での標本の観察を容易にするために、標本を染色することが好ましい。染色方法としては、抗体に特定の酵素を標識した後に基質を反応させて、形成された色素生成物の呈色を光学顕微鏡等で観察する酵素抗体法を用いてよい。酵素抗体法は、公知の方法を用いることができ、例えば、一次抗体を標識し、抗原抗体反応を1度しか行わない直接法と、標識していない一次抗体を用いて1度目の抗原抗体反応を行い、一次抗体自体を抗原とする別の抗体(二次抗体)を標識して、さらに反応させて2回以上抗原抗体反応を行う間接法とが挙げられる。また、間接法として、ペルオキシダーゼ・抗ペルオキシダーゼ抗体の可溶性免疫複合体(PAP)を用いるPAP法、LAB(Linked Avidin-Biotin)法、アビジン・ビオチン複合体を用いるABC法、ストレプトアビジンを用いるLSAB(Linked Streptavidin-Biotin)法、TSA(tyramide signal amplification)法、CARD(catalyzed reporter deposition)法等を用いてもよい。
酵素抗体法での発色方法としては、限定はされないが、例えば、標識酵素としてペルオキシダーゼを発色基質のジアミノベンジジン(DAB)と反応させるDAB法;ニッケルイオン存在下でDAB法を行う、ニッケルDAB法;ペルオキシダーゼを発色基質のアミノエチルカルバゾール(AEC)と反応させる方法;あるいは、標識酵素としてアルカリホスファターゼを発色基質のBCIP/NBTと反応させる方法、発色基質のFast Redと反応させる方法、又は発色基質のFast Blueと反応させる方法等を挙げられる。
染色は、例えば、一次抗体として、本発明の抗体を標本に添加して、例えば、4℃~室温で1時間~12時間反応させた後に当該一次抗体を洗浄し、次いで、二次抗体として標識抗体を添加して、例えば、4℃~室温で30分~12時間反応させた後に当該二次抗体を洗浄してから、発色させてもよい。あるいは、検出感度を高めるために、ABC法を利用してもよい。
抗原抗体反応を可視化する方法としては、上述の抗原抗体反応の他に、抗体に放射性同位元素を結合させ、印画紙に感光させるオートラジオグラフィー法;金粒子等の可視物質に抗体を結合させておき、電子顕微鏡等で観察する金コロイド法;抗体に蛍光色素を標識しておき、抗原抗体反応の後で励起波長を当てて蛍光発色させ蛍光顕微鏡で観察する蛍光抗体法を用いてもよい。
(2)本発明の抗体又は診断薬を用いて、生体試料における20kDa未満のアミロイドタンパク質を検出する工程を含む、方法。
別の実施形態において、本発明の抗体を用いて、生体試料における20kDa未満のアミロイドタンパク質を検出する方法によっても、AHアミロイドーシスか否かを判定することができる。検出方法としては、好ましくは免疫ブロット法が使用される。生体試料において、本発明の抗体を使用した際に、20kDa未満のアミロイドが検出された場合に、AHアミロイドーシスである蓋然性が高いと判定し、20kDa未満のアミロイドが検出されなかった場合に、AHアミロイドーシスである蓋然性が低いと判定する。より好ましくは、15kDa未満のアミロイドが検出された場合に、AHアミロイドーシスである蓋然性が高いと判定する。また、下限値については特に限定されないが、5kDa以上が好ましく、10kDa以上が特に好ましい。
本発明の抗体を用いた免疫ブロット法は、公知の方法に従って実施することができる。免疫ブロット法は、例えば、生体試料から公知の方法に従って試料液を調製し、当該試料液をSDSポリアクリルアミドゲル電気泳動により分離する。その後、ポリビニリデンジフルオリド(PVDF)メンブレン又はニトロセルロースメンブレン等のメンブレンに転写し、固相化する。ブロッキング剤中に浸漬し、ブロッキングを行った後、一次抗体としての本発明の抗体と反応させる。次にメンブレンを洗浄し、標識抗体である二次抗体を反応させる。再びメンブレンを洗浄し、発色を検出する。
ブロッキング剤としては、例えば、正常血清(例えば、ヤギ、ウマ、ウサギ等)、ウシ血清アルブミン、ゼラチン、スキムミルクのような生体由来のタンパク質が挙げられる。また、そのほかには、界面活性剤(例えば、TWEEN(登録商標) 20等)、ヒドロキシアルキルセルロース、ポリビニルアルコール等が挙げられる。これらは1種単独で、又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
二次抗体の標識法としては、例えば、標識酵素としてペルオキシダーゼを発色基質のジアミノベンジジン(DAB)と反応させるDAB法;ニッケルイオン存在下でDAB法を行う、ニッケルDAB法;ペルオキシダーゼを発色基質のアミノエチルカルバゾール(AEC)と反応させる方法;あるいは、標識酵素としてアルカリホスファターゼを発色基質のBCIP/NBTと反応させる方法、発色基質のFast Redと反応させる方法、又は発色基質のFast Blueと反応させる方法等を挙げられる。
また、(2)の方法により検出されている、本発明の抗体の抗原である、20kDa未満のアミロイドタンパク質は、AHアミロイドーシス判定用マーカーとして用いることができる。これは、本発明のペプチドのアミノ酸配列を含むタンパク質であり、具体的には、下記式(1)~(3)のいずれかで表されるアミノ酸配列を含むタンパク質、又は下記式(1)~(3)のいずれかで表されるアミノ酸配列において、1又は数個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されてなるアミノ酸配列を含むタンパク質であって、20KDa未満のアミロイドタンパク質を、AHアミロイドーシス判定用マーカーとして用いることができる。
NH2-LVESGGGLVQPGGSLRLTC-COOH (1) (配列番号1)
NH2-LVQSGAEVKKPGASVKLTC-COOH (2) (配列番号2)
NH2-LQESGPGLVKPSQTLSLTC-COOH (3) (配列番号3)
本発明において、1又は数個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されてなるアミノ酸配列、とは、1又は数個(例えば、2,3個)のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されてなるアミノ酸配列であって、本願発明の抗体に結合できるものが包含される。
以下、本発明を実施例によりさらに説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
なお、以下の実施例においてはすべて、常温常圧下で実施した。
(1)抗重鎖抗体の作製
AHアミロイドーシス患者のアミロイドタンパクの一次構造、及びNational Center for Biotechnology Information(NCBI)で公開されている重鎖可変領域のアミノ酸配列を基に、抗FR1合成ペプチドに対する2種類の抗重鎖可変領域ポリクローナル抗体(AH1抗体、AH2抗体、AH3抗体)を、ウサギを用いて作製した。ポリクローナル抗体の作製はEurofins社に委託し実施した。AH1抗体、AH2抗体、AH3抗体の抗体作製に用いたペプチド配列は以下のとおりである。
AH1:NH2-LVESGGGLVQPGGSLRLTC-COOH (1) (配列番号1)
AH2:NH2-LVQSGAEVKKPGASVKLTC-COOH (2) (配列番号2)
AH3:NH2-LQESGPGLVKPSQTLSLTC-COOH (3) (配列番号3)
(2)免疫組織染色の方法
上記抗体を用いて、ホルマリン固定パラフィン包埋標本、又は凍結標本に対し、標準免疫ペルオキシダーゼ法(Vectastain ABC kit, Vector Laboratories)で免疫組織染色を実施した。ガラススライド上の組織は、ギ酸で1分間の前処理を実施した。添付の説明書に記載の通り、ヤギ血清を希釈し、ブロッキングを行った。また、5wt%スキムミルクによってブロッキングした組織も一部作成した。初期血清は4000倍に希釈して使用した。DAB Substrate kit (Vector Laboratories)を用いて、1分間染色を行った。
(3)予備試験
AHアミロイドーシス患者1(表1)の脳組織を用いて、免疫組織染色の予備試験を実施した。予備試験における染色結果を図1に示す。図1からわかる通り、染色性がAH1抗体が最も高く、AH2抗体がそれに次ぎ、AH3抗体に関しては、染色はしうるものの、ほかの2抗体より反応性が悪い結果となった。また、AHアミロイドーシス患者11(表1)の腎臓組織を用いて、同様の予備試験を実施したが、AH1抗体、AH2抗体、AH3抗体いずれも陰性という結果であったため、AH1抗体、AH2抗体の2種類の抗体を用いて解析を行なうこととした。
(4)AHアミロイドーシスの患者での免疫組織染色
11人のAHアミロイドーシス患者から評価用の組織を採取し、AH1抗体、AH2抗体を用いた免疫組織染色を実施した。前記11人の患者がAHアミロイドーシスであるとの診断は、アミノ酸配列分析、又はLMD/MS分析で確認をした。また、これらの患者の組織では、抗λ軽鎖抗体、抗κ軽鎖抗体、抗アミロイドA抗体、抗トランスサイレチン抗体で免疫組織染色を行った場合には、陰性という結果だった。上記AHアミロイドーシス患者11人の組織でのAH1抗体、AH2抗体を用いた免疫組織染色を実施した結果を図2及び表1に示す。ヤギ血清でブロッキングした組織で検討した場合、AH1抗体に対しては、8人に対して陽性の結果が出た(72.7%)。AH1抗体で陰性となった3人の患者を含む5人の患者に対し、AH2抗体で検討したところ、AH1陰性患者2人を含む、4人の患者で陽性の結果となった。結果、AH1抗体とAH2抗体両方で評価すると、陽性率が90.9%となった。また、AHアミロイドーシス患者1,3について、非特異的反応を抑制する効果がより高いと考えられるスキムミルクによってブロッキングした組織でも、免疫染色を施行したが結果は変わらず、上記の結果は非特異的な反応ではなく、特異的なものと考えられた。
(5)AHアミロイドーシスでない患者での免疫組織染色
AH1抗体、AH2抗体を用いた免疫組織染色をAHアミロイドーシスでない患者64人にも実施した。患者の内訳は、ALアミロイドーシス44人、AAアミロイドーシス7人、ATTRアミロイドーシス9人、β2マクログロブリンアミロイドーシス3人、ゲルゾリン関連アミロイドーシス1人である。
上記患者64人の組織でのAH1抗体、AH2抗体を用いた免疫組織染色を実施した結果を図3及び表2に示す。ヤギ血清でブロッキングした組織で検討した場合、AH1抗体で62人中57人の患者で陰性と判定され(91.9%)、5人が陽性と判定された。AH2抗体では41人中35人の患者で陰性と判定され(85.4%)、6人が陽性と判定された。また、5wt%スキムミルクによってブロッキングした組織で検討した場合には、非特異的な反応がヤギ血清より抑制されるため、偽陽性が減ることが分かった(図4)。
(6)市販抗体を用いた免疫組織染色
AHアミロイドーシス患者1の組織に対し、AH1抗体(4000倍希釈)を用いた免疫蛍光法で検討を実施した。また、比較例として、AHアミロイドーシス患者1の組織に対し、抗IgG抗体(4000倍希釈、A0423、Dako)と抗IgG Fc領域抗体(4000倍希釈、A80-105A, Bethyl Laboratories)を用いた免疫蛍光法でも検討を実施した。結果を図5に示す。図5より、市販の抗体では陰性となることが分かった。
(7)アミロイドタンパク質と患者血清での免疫ブロット法
AH1抗体(10,000倍希釈)、抗IgG抗体(10,000倍希釈)、抗IgG Fc領域抗体(10,000倍希釈)それぞれに対するアミロイドタンパク質について免疫ブロット法を実施した。AHアミロイドタンパク質は表1のAHアミロイドーシス患者1の腎臓組織から得た。得られたアミロイドタンパク質を5wt%メルカプトエタノールを含有するLaemmliサンプルバッファー(Bio-Red, Hercules)に可溶化させ、ポリアクリルアミド電気泳動(SDS-PAGE)を行い、ポリフッ化ビニリデン膜で免疫ブロット法を実施した。タンパク質のバンドはPOD イムノステインキット(富士フィルム和光純薬)を用いて検出した。
さらに、AHアミロイドーシス患者1及び患者3の血清を用いて同様に、AH1抗体及びAH2抗体で免疫ブロット法を実施した。結果を図6に示す。
AH1抗体で免疫ブロットした際には、11kDa付近に一本のバンドが現れることが分かった。ALアミロイドーシス患者の血清サンプルの場合、Ig重鎖の全長である50kDa付近のバンドが一番濃く表れるが、AHアミロイドーシス患者のアミロイドタンパク質からは、50kDa付近のバンドは見られなかった。AHアミロイドーシス患者の血清サンプルを用いた際にも11kDa付近のバンドがあらわれ、AH1抗体では陽性とならない患者(AHアミロイドーシス患者3)に対しても、AH2抗体を組み合わせることにより、11kDa付近のバンドがあらわれることが分かった。
Figure 2022110557000001
Figure 2022110557000002

Claims (10)

  1. 下記式(1)~(3)のいずれかで表されるアミノ酸配列からなるペプチド、又は
    下記式(1)~(3)のいずれかで表されるアミノ酸配列において、1又は数個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されてなるペプチド。
    NH2-LVESGGGLVQPGGSLRLTC-COOH (1)
    NH2-LVQSGAEVKKPGASVKLTC-COOH (2)
    NH2-LQESGPGLVKPSQTLSLTC-COOH (3)
  2. 請求項1に記載のペプチドに対する抗体。
  3. AHアミロイドーシス患者の免疫グロブリン重鎖由来のアミロイドタンパク質のFR1領域のアミノ酸配列の一部又は全部と、少なくとも70%以上の相同性を有するアミノ酸配列からなるペプチドに対する抗体。
  4. 請求項2又は3に記載の抗体を含む、AHアミロイドーシスの診断薬。
  5. 請求項2若しくは3記載の抗体又は請求項4に記載の診断薬を用い、被験者由来の生体試料におけるアミロイドの沈着の有無を検出する工程を含む、AHアミロイドーシスの判定方法。
  6. 前記工程において、アミロイドの沈着が検出された場合に、AHアミロイドーシスである蓋然性が高いと判定する請求項5に記載の判定方法。
  7. 前記生体試料が、被験者由来の腎臓組織、脳組織、消化器組織及び心臓組織からなる群から選択される少なくとも1種である、請求項5又は6に記載の判定方法。
  8. 下記式(1)~(3)のいずれかで表されるアミノ酸配列を含むタンパク質、又は
    下記式(1)~(3)のいずれかで表されるアミノ酸配列において、1又は数個のアミノ酸が置換、欠失、付加又は挿入されてなるアミノ酸配列
    を含むタンパク質であって、
    15KDa未満のアミロイドタンパク質からなるAHアミロイドーシス判定用マーカー。
    NH2-LVESGGGLVQPGGSLRLTC-COOH (1)
    NH2-LVQSGAEVKKPGASVKLTC-COOH (2)
    NH2-LQESGPGLVKPSQTLSLTC-COOH (3)
  9. 請求項2若しくは3に記載の抗体又は請求項4に記載の診断薬を用いる、被験者由来の生体試料における20KDa未満のアミロイドタンパク質の検出方法。
  10. 請求項9に記載の検出方法を用いた、AHアミロイドーシスの判定方法。
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