JP2022098352A - 導電性ホットメルトを用いたコンクリート発電デバイスおよびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明で用いられる導電性フィラーとしては銀、金、銅、ニッケル、亜鉛、マンガン、鉄、錫、コバルト、アルミニウムなどの金属およびその合金、酸化亜鉛、酸化スズドープ酸化インジウム(ITO)、酸化スズドープ酸化インジウム(FTO)、酸化スズ(IO)、ネオジム・バリウム・インジウム酸化物、酸化インジウム酸化亜鉛(IZO)などの金属酸化物、ポリチオフェン系、ポリピロール系、ポリアニリン系、オリゴチオフェン系等の有機物、アルミナ、ガラスなどの無機絶縁体やポリエチレンやポリスチレンなどの高分子などの表面を導電性物質でコーティングしたもの、カーボンブラック、黒鉛、グラフェン、グラファイト、カーボンナノチューブ、フラーレン、酸化グラフェン、アセチレンブラックなどカーボン系が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、好ましくは、黒鉛(グラファイト)、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、酸化グラフェン、銀、銅、錫、亜鉛、酸化亜鉛、ニッケル、マンガン、およびITOであり、さらに好ましくは、黒鉛(グラファイト)、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、および酸化グラフェンである。これらは単独で用いても2種以上を併用してもよい。また、これらのフィラーはコーティングなどにより2種類以上の層が連なった構造でも良い。なお、導電性フィラーは耐熱性、耐水性、耐酸性など各種耐性に優れているためカーボン系であることが好ましい。また、導電性フィラーは熱可塑性樹脂中に分散されているため、解離して構造物に浸透することなく導電性ホットメルト接着層内に保持される。
熱可塑性樹脂は、高温で流動可能になり、冷却により非流動可能な状態へと戻る非硬化性樹脂であるいわゆるホットメルト樹脂を用いることができる。また、熱可塑性樹脂が基材に適用された後に、硬化(架橋)反応を受ける、硬化性樹脂を用いることもできる。
粘着付与剤として例えば、テルペン系樹脂、水素添加されたテルペン系樹脂、ロジン系樹脂、水素添加されたロジン系樹脂、炭化水素系樹脂、水素添加された炭化水素系樹脂、エポキシ系樹脂、水素添加されたエポキシ系樹脂、ケトン系樹脂、水素添加されたケトン系樹脂、ポリアミド系樹脂、水素添加されたポリアミド系樹脂、エラストマー系樹脂、水素添加されたエラストマー系樹脂、フェノール系樹脂、水素添加されたフェノール系樹脂、石油系樹脂、水素添加された石油系樹脂、スチレン系樹脂および水素添加されたスチレン系樹脂などが挙げられる。これらの粘着付与樹脂は、単独または2種以上使用できる。
これらの中でも耐久性の観点から、水素添加された炭化水素系樹脂が好ましい。水素添加することで分子内構造に共役二重結合を持たなくなるので、粘着付与剤を含む導電性ホットメルト接着層が構造物へ永久接着する際に光または熱による劣化が起こりにくいため10年以上の接着力保持が可能になる。
軟化剤としては、例えば、ワセリン、鉱物油、植物性油脂、動物性油脂などが挙げられる。鉱物油としては、流動パラフィン、パラフィン、パラフィン鎖炭素数が全炭素数の50%以上を占めるパラフィン系鉱物油、ナフテン環炭素数が全炭素数の30~40重量%を占めるナフテン系鉱物油、および芳香族炭素数が全炭素数の30重量%以上を占める芳香族系鉱物油等を挙げることができる。植物性油脂:オリーブ油、カルナウバロウ、米胚芽油、コーン油、サザンカ油、ツバキ油、ヒマシ油、ホホバ種子油、ミンク油、ユーカリ葉油などを挙げることができる。動物性油脂:ミツロウ、スクワラン、はちみつを挙げることができる。その他、ミスチル酸、オレイン酸、ミスチル酸イソプロピル、ミスチル酸亜鉛、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリイソオクタン酸グリセリン、オクチルドデカノール、ヘキシルデカノール、アジピン酸ジイソプロピル、セバシン酸ジエチル、ステアリン酸、イソステアリン酸、クロタミトン、中鎖脂肪酸トリグリセリト、サリチル酸エチレングリコール、エチルヘキサン酸セチル、ジステアリン酸グリコール、セテアリルアルコール、セタノール、パルミチン酸セチル、パルミチン酸エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、ベヘニルアルコール等も軟化剤として挙げられる。軟化剤は可塑剤を含むことができ、例えば、フタル酸ジオクチル、フタル酸ジイソデシル、フタル酸ビス-2-エチルへキシル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジシクロへキシル、フタル酸ジイソニノニル、アセチルクエン酸トリブチル、アジピン酸ジオクチル、アジピン酸ジイソノニル、リン酸トリクレシル、トリメット酸トリオクチル等を挙げることができる。これらの軟化剤は、単独または2種以上使用できる。
酸化防止剤としては、例えば、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ジエチル〔[3,5-ビス(1,1-ジメチルエチル)-4-ヒドロキシフェニル]メチル〕ホスフォネート、4,6-ビス(オクチルチオメチル)-o-クレゾール、エチレンビス(オキシエチレン)ビス[3-(5-t-ブチル-4-ヒドロキシ-m-トリル]プロピオネート、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスファイト、ビス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジフォスファイト等が挙げられる。フェノール系酸化防止剤は、ペンタエリスリトールテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]が好ましく、リン系酸化防止剤は、トリス(2,4-ジ-t-ブチルフェニル)フォスファイトが好ましい。
分散剤の添加は導電性ホットメルト接着層および導電層を印刷・塗工法によって形成する場合に流動性および粘性を制御する場合に有効であり、溶剤を用いる場合に特に有効である。分散剤の含有量は使用目的により適宜選択し得るが導電性フィラーに対して10~300%であることが好ましい。使用される分散剤としては、市販品で得る事ができ、例えば、ビックケミー・ジャパン社製のDISPERBYK-102、DISPERBYK-103、DISPERBYK-106、DISPERBYK-108、DISPERBYK-110、DISPERBYK-111、DISPERBYK-130、DISPERBYK-140、DISPERBYK-150、DISPERBYK-160、DISPERBYK-161、DISPERBYK-162、DISPERBYK-163、DISPERBYK-164、DISPERBYK-165、DISPERBYK-180、DISPERBYK-190、DISPERBYK-191、DISPERBYK-198、DISPERBYK-2000、DISPERBYK-2001、DISPERBYK―2010、DISPERBYK-2012、DISPERBYK-2015、DISPERBYK-2022、DISPERBYK-2055、DISPERBYK-2096、DISPERBYK-2155、DISPERBYK-2164、BYK-9076、BYK-9077、BYKOPLAST-1000、DISPERPLAST-1018、DISPERPLAST-1018、DISPERPLAST-1042、DISPERPLAST-1150等が挙げられるがこれらに限定されるものではない。
その他の成分としては、例えば、硬化収縮率低減、熱膨張率低減、寸法安定性向上、弾性率向上、粘度調整、強度向上および靭性向上等の観点から、ポリイソシアネートやエポキシ樹脂、ポリカルボジイミド化合物、アミン系化合物等の硬化剤や有機又は無機の充填剤を配合することができる。このような充填剤は、ポリマー、セラミックス、金属塩、および染顔料等の材料から構成されるものであってよい。また、その形状については、特に限定されず、例えば、粒子状および繊維状等であってよい。また、基材とのレベリング性、塗工印刷時の塗工性の調整や接着性の向上のために、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、難燃化剤、保存安定剤、金属不活性化剤、紫外線吸収剤、チキソトロピー付与剤、レベリング剤、分散安定剤、流動性付与剤、消泡剤および色材等も添加することができる。
本発明で用いる導電性ホットメルト接着層の製造方法は特に限定されないが、以下に一例を示す。前記の導電性フィラーに加えて熱可塑性樹脂と、必要に応じて、軟化剤、粘着付与剤、酸化防止剤、その他任意成分を混合して混合物とする。当該混合物は公知の分散機により分散して分散体とするが混合の順番は特に限定されることはなく、予め熱可塑性樹脂と軟化剤、粘着付与剤を分散した分散体と導電性フィラーの混合物を分散した分散体でも良い。分散機としては、例えば、2本ロール、3本ロール等のロールミル、ボールミル、振動ボールミル等のボールミル、ペイントコンディショナー、連続ディスク型ビーズミル、連続アニュラー型ビーズミル等のビーズミル等が挙げられ、バンバリーミキサー、ニーダー、撹拌機を備えた溶融釜、または一軸または二軸の押し出し機等が挙げられる。次いで、これらを加熱混合してなる加熱溶融工程や、適当な溶剤に溶解して攪拌混合してなる溶解工程後、後述する印刷・塗工プロセスを経て得ることができる。本発明に用いられる導電性ホットメルト接着層は、溶剤除去によるプロセス煩雑化およびそれに伴うコスト増大の観点、さらに溶剤使用による地球環境への悪影響の観点から溶剤を使用しない加熱溶融工程を用いて得ることができる。また、本発明に用いられる導電性ホットメルト接着層は、カーボン系フィラーを含んでいる場合は流動性が極端に低下するため、塗工性・印刷性・均一分散性を考慮すると、溶剤を使用した工程を含むことが好ましい。本発明に用いられる導電性ホットメルト接着層は導電性フィラーと熱可塑性樹脂のみでも使用可能だが、流動性、粘着性、酸化安定性付与の観点から軟化剤、粘着付与剤、酸化防止剤、分散剤を含めることが好ましい。本発明に用いられる導電性ホットメルト接着層の厚みは特に限定されないが、好ましくは10~500μmであり、より好ましくは50~400μmであり、さらに好ましくは100~300μmである。本発明に用いられる導電性ホットメルト接着層は構造物表面に配置されて用いられるものである。本発明に用いられる導電性ホットメルト接着層は、構造物に直接貼り付けるだけでも良いが、構造物の表面に貼り付けた後、加熱により溶融し、冷却して固化することができる。そのため、構造物表面に密着して安定して保持される。また、導電性ホットメルト接着層は、構造物表面の空隙を充填するため、接触抵抗が抑制される。また、構造物との接着時の簡便性のため、導電性ホットメルト接着層が粘着性を有することが好ましい。
導電性ホットメルト接着層をパターン化する場合には、上記の各種印刷法を用いることができる。
導電性ホットメルト接着層を形成するための基材としては、樹脂シート、紙、アルミニウムシート(アルミ箔)、銅箔シート、亜鉛箔シートからなる群より選ばれる。例えば、樹脂シートとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、フッ素系樹脂、ポリアリレート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ビニル系樹脂、塩化ビニル系樹脂、ポリイミド系樹脂、エポキシ樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポオリノルボルネン等のポリオレフィン系樹脂などの樹脂から形成される樹脂シートが挙げられる。また、これらのシートに金属が積層した積層体であってもよく、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)シートに金属が積層した積層体であってもよい。また、基材が熱で変形する場合があるため、ポリイミドシート、ポリエチレンナフタレンシート、ポリナフタレンシート、プロピレンシート、シリコーン樹脂シート、フッ素樹脂シートなどの耐熱性が高い基材もしくはフィラー充填により耐熱性が向上した基材が好ましい。市販の基材として例えば、東レ・デュポン株式会社製のカプトン、ルミラー、トレファン、トレリナ、ミクトロン、帝人社製のテオネックス、パンライト、テトロンフィルム、マイラー、メリネックス、東洋紡社製のパイレン、コスモシャイン、ハーデン、などが挙げられる
本発明に用いられる電極は、電解質を有する構造物に配置されるものである。また、配置される一対の電極のうち少なくとも一方の電極は、前述の導電性ホットメルト層を有し、他方の電極としては、導電性ホットメルト層を用いることもできるし、それ以外の電極を用いてもよい。それ以外の電極としては、導電テープなどが挙げられる。
導電テープは粘接着性と導電性を有するものであればよく、銅、銀、亜鉛、アルミニウム、カーボン、錫、金、ニッケル、カーボン、鉄などの導電フィラーを含む導電テープであってもよく、片面に導電粘着層があるタイプでも両面に導電粘着層があるタイプでもよく、特に限定されないが粘接着層の厚みが100um以上であると好ましい。市販の導電テープとして例えば、三井住友金属鉱山振動製のZAPテープ、ZAPシール、ZAPシート、スリーエムジャパン製の銅箔導電性テープ1245、銅箔導電性テープ1181、錫メッキ銅箔導電性テープ1183、ニッケルメッキポリエステルクロス導電性テープ 2191FR、導電性片面テープ SC-CUN0145B、鉛箔テープ420、導電性アルミ箔テープAL-25BT、アルミ箔導電性テープ1170。寺岡製作所製の導電性アルミ箔粘着テープ8303、導電性銅箔粘着テープ8323、導電性アルミ箔両面テープ791、などが挙げられる。
本発明の発電デバイスに用いられる構造物としては、プラスチック、紙、紙とプラスチックの複合体、銀、ステンレス、銅、鉄、アルミニウム、合金、鉱物、非鉄金属、コンクリート、モルタル、スレート、タイル、舗装材、皮膚、木材、布、皮革、ゴム、コルク、ガラスなどが挙げられる。本発明に用いられる構造物の厚みは、1mm以上であることが好ましい。
本発明に用いられる構造物の種類は特に限定されないが、後述するように塩化物イオン、ナトリウムイオンやカルシウムイオン等の電解質と水分を多く含み内部からの電気信号を取得する事を容易とするため、コンクリート、モルタルが好ましい。
ここで述べるコンクリート・モルタルとは、セメントに水を加えて塗り混ぜたペーストを、時間をかけて固めた塊で、骨材として砂などの細骨材、砂利などの粗骨材を含有してもよい。コンクリートは、セメントの溶解析出反応で硬化する。セメントは、カルシウム、珪素、アルミニウム、鉄などの元素から構成されている。水と接すると、カルシウムイオンが溶けだして、水溶液中のカルシウムイオンが増加する。主成分である珪酸(SiO2)、アルミナ(Al2O3)は、それぞれのイオンがお互いに重合しあった安定な物質(ポリマー)として存在し、カルシウムイオンと反応しない。しかし、セメントの中では、珪酸イオンとアルミのイオン(アルミナ-イオン)は比較的反応し易く単量体で存在し、回りのカルシウムイオンが溶脱したことにより、溶液中に溶け出して、カルシウムイオンや水分子と反応して、水に溶けにくいセメント水和物(C-S-H:エトリンガイト)を生成し、余ったカルシウムイオンは、水酸化カルシウムとして析出する。水和物粒子は互いに結合して硬化が始まる。
粒子間の結合は、分子間引力や水素結合で保持されていると考えられ、C-S-Hは、水酸化カルシウムと異なり、0.1μm以下の微細な結合であり、単位体積当たりの粒子同士の結合面積が著しく大きい為、高い結合力を発揮し、硬化体の強度を発揮する。本発明のコンクリート層としては、セメントと水を混ぜて固めたセメント、セメントと水と細骨材(砂)を混ぜて固めたモルタルと、セメントと水と骨材(細骨材(砂)と粗骨材(砂利))を混ぜて固めたコンクリート等を用いることが出来る。
本発明の発電デバイスは、電解質を有する構造物と構造物上に設置される異種の一対の電極で構成されるものであって、一対の電極のうち少なくとも一方の電極が、導電性ホットメルト接着層で構成されるものである。発電デバイスは構造物上に異種の一対の電極を電極が持つ粘着力で貼付することで製造することができる。また、接触抵抗が抑制され、ノイズ抑制および電位安定性の効果が得られることから、特に限定されないがアイロン、ヒーター、電熱線、熱風、赤外線ヒーター、IH加熱装置などを用いて構造物上に貼付した導電性ホットメルト接着層を熱で溶融させて導電性ホットメルト接着層と構造物を接合させて、製造することが好ましい。さらに、前記発電デバイスに設置された電極に配線を設置し、配線から起電力取り出し部に電気的に接続することで、発電デバイスから起電力を取り出すことができる。
導電性ホットメルト接着層を構成するにあたり体積抵抗率を1×10-1Ω・cm以上1×103Ω・cm未満の値とすることが好ましい。この理由は、導電性ホットメルト接着層の体積抵抗率がかかる範囲内の値であれば、安定した起電力を取得することができるためである。また、導電性ホットメルト接着層の体積抵抗値を1×100Ω・cm以上1×103Ω・cm未満の値とすることがより好ましく、1×101Ω・cm未満の値とすることがさらに好ましい。なお、体積抵抗率の詳細な測定方法については、実施例で具体的に記載する。
導電性積層体の接着強度値は構造物によっても異なるが、好ましい範囲は2N/25mm以上40N/25mm未満であり、より好ましくは、10N/25mm以上30N/25mm未満である。なお、接着力の詳細な測定方法については、実施例で具体的に記載する。
製造例および実施例試験に使用するコンクリートはモルタル砂ISO671試験用標準砂を使用し、JISR5201に準拠して作製を行った。以降に記載するコンクリートおよびコンクリート構造体は本項で作製したコンクリートを指す。
<製造例1>
3本ロールにてSIS(スチレン・イソプレン・スチレン)系エラストマーをベースとした熱可塑性樹脂にカーボンフィラーを加え、さらに粘着付与剤・軟化剤・酸化防止剤・溶剤・分散剤を投入し、1時間混練し、得られた混練物をカプトン基材上に印刷することによって200μmの厚みの電極シートを得た。電極部位の体積抵抗率は2×101Ωcmであった。
<製造例2>
3本ロールにてSIS(スチレン・イソプレン・スチレン)系エラストマーをベースとした熱可塑性樹脂にカーボンフィラーを加え、さらに粘着付与剤・軟化剤・酸化防止剤・溶剤・分散剤を投入し、1時間混練し、得られた混練物をPEN基材上に印刷することによって100μmの厚みの電極シートを得た。電極部位の体積抵抗率は3×103Ωcmであった。
3本ロールにてSEPS(スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン)系エラストマーをベースとした熱可塑性樹脂にカーボンフィラーを加え、さらに粘着付与剤・軟化剤・酸化防止剤・溶剤・分散剤を投入し、1時間混練し、得られた混練物をカプトン基材上に印刷することによって1000μmの厚みの電極シートを得た。電極部位の体積抵抗率は2×101Ωcmであった。
3本ロールにてポリアミド系樹脂をベースとした熱可塑性樹脂にカーボンフィラーを加え、さらに粘着付与剤・軟化剤・酸化防止剤・溶剤・分散剤を投入し、1時間混練し、得られた混練物をカプトン基材上に印刷することによって150μmの厚みの電極シートを得た。電極部位の体積抵抗率は5×101Ωcmであった。
3本ロールにてポリエステル系樹脂をベースとした熱可塑性樹脂にカーボンフィラーを加え、さらに粘着付与剤・軟化剤・酸化防止剤・溶剤・分散剤を投入し、1時間混練し、得られた混練物をカプトン基材上に印刷することによって500μmの厚みの電極シートを得た。電極部位の体積抵抗率は4×101Ωcmであった。
3本ロールにてポリウレタン系樹脂をベースとした熱可塑性樹脂にカーボンフィラーを加え、さらに粘着付与剤・軟化剤・酸化防止剤・溶剤・分散剤を投入し、1時間混練し、得られた混練物をカプトン基材上に印刷することによって400μmの厚みの電極シートを得た。電極部位の体積抵抗率は2×101Ωcmであった。
3本ロールにてSEPS(スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン)系エラストマーをベースとした熱可塑性樹脂に銀フィラーを加え、さらに粘着付与剤・軟化剤・酸化防止剤・溶剤を投入し、1時間混練し、得られた混練物をPEN基材上に印刷することによって200μmの厚みの電極シートを得た。電極部位の体積抵抗率は4×10-4Ωcmであった。
3本ロールにてSIS(スチレン・イソプレン・スチレン)系エラストマーをベースとした熱可塑性樹脂に銅フィラーを加え、さらに粘着付与剤・軟化剤・酸化防止剤・溶剤を投入し、1時間混練し、得られた混練物をカプトン基材上に印刷することによって350μmの厚みの電極シートを得た。電極部位の体積抵抗率は2×10-4Ωcmであった。
3本ロールにてSIS(スチレン・イソプレン・スチレン)系エラストマーをベースとした熱可塑性樹脂に亜鉛フィラーを加え、さらに粘着付与剤・軟化剤・酸化防止剤・溶剤を投入し、1時間混練し、得られた混練物をカプトン基材上に印刷することによって200μmの厚みの電極シートを得た。電極部位の体積抵抗率は1×10-1Ωcmであった。
3本ロールにてSEPS(スチレン・エチレン・プロピレン・スチレン)系エラストマーをベースとした熱可塑性樹脂にアルミニウムフィラーを加え、さらに粘着付与剤・軟化剤・酸化防止剤・溶剤を投入し、1時間混練し、得られた混練物をPEN基材上に印刷することによって200μmの厚みの電極シートを得た。電極部位の体積抵抗率は1×10-2Ωcmであった。
<比較製造例1>
高分子ポリマー(Poly(styrene-b-ethylene oxide-b-styrene):PS-PEO-PS)とイオン液体とを混合してなるイオン導電性ゲルをアルミ箔上に積層することによってイオン導電性を持つ電極シートを得た。電極部位のイオン伝導率は4×10-2Scmであった。
高分子ポリマー(Poly(styrene-b-ethylene oxide-b-styrene):PS-PEO-PS)とイオン液体とを混合してなるイオン導電性ゲルを銅箔上に積層することによってイオン導電性を持つ電極シートを得た。電極部位のイオン伝導率は4×10-2Scmであった。
製造例1で作製したフィルム基材を含む電極シートを1.5cm×3cmに裁断し、低抵抗率計(株式会社三菱化学アナリテック製:ロレスターGX MCP-T700)を用いて電極部位の体積抵抗率の測定を行った。3回測定し、その平均値を測定値とした。
比較製造例1で作製したイオンゲル電極をインピーダンスアナライザー(ソーラトロン社製:SI1260A/1296A)を用いてイオン伝導率の測定を行った。3回測定し、その平均値を測定値とした。
接着力判定には島津製作所社製の引張試験機EX―SXを用いて測定した。製造例1で得られた、カプトンフィルム基材上に形成された200μmの厚みを持つ導電性ホットメルト接着層について、25mm幅のシートにカットして、グラインダーで表面研磨処理をして作製した7cm×7cmのコンクリート構造物表面、に対して導電性ホットメルト層側を貼りつけた。さらに200℃に加熱した板を基材の上から1分間押し付けることでコンクリートに対する接着を行った。加熱終了後、室温に戻るまで24時間放置したものを測定サンプルとした。測定方法はシートの端を90度の角度で速度を50mm/min.で引き剥がしたときの荷重から接着力を評価した。接着力が10N以上の場合は○、それ以外の場合は×とした。使用グラインダー:Monotaro スリムディスクグラインダー(MRO-100DG)
3.起電力の計測
起電力または電位差の計測にはキーサイト・テクノロジー社製のデジタルマルチメーター34465Aを用いて、温度20℃湿度50%の室内環境下で測定を行った。製造例1で得られた、200μmの厚みを持つ粘着性の導電性ホットメルト層とカプトンフィルム基材の積層物からなる電極シートAと、製造例2で得られた、100μmの厚みを持つ粘着性の導電性ホットメルト層とPENフィルム基材の積層物からなる電極シートBをそれぞれ幅1cm、長さ4cm、に裁断したものを、グラインダーで表面研磨処理をした7cm×7cmのコンクリート構造物表面、に対して間隔が2cmの幅になるように互いに平行になるように電極シートがもつ粘着力で貼りつけたものを熱接着前の発電デバイスとし、2つの電極シート間から得られる起電力または電位差を絶対値換算で計測を行い、下記に従って4段階で評価を行った。
1:電位差が50mV未満
2:電位差が50mV以上200mV未満
3:電位差が200mV以上500mV未満
4:電位差が500mV以上
さらに200℃に加熱した板を基材の上から1分間押し付けることでコンクリートに対する接着を行った。加熱終了後、室温に戻るまで24時間放置したものを熱接着後の発電デバイスとし、2つの電極シート間から得られる起電力または電位差を同様の方法で計測し、3段階で評価した。電位計測中、1週間で電位の変化が100mV以内の場合は〇、それ以外を×とした。
電極シートを表2に記載のとおりに変更する以外は、実施例1と同様の方法にて、実施例2~11、比較例1~2の試験を行った。結果を表2に示す。
<導電テープ>
・導電テープ1:三井住友金属鉱山伸銅株式会社 商品名:ZAPテープ
・導電テープ2:スリーエムジャパン株式会社 商品名:導電性銅箔テープ 1245
・導電テープ3:スリーエムジャパン株式会社 商品名:鉛箔テープ 420
・導電テープ4:スリーエムジャパン株式会社 商品名:導電性アルミ箔テープAL-25BT
2 電極シート
3 配線
10 起電力取り出し部もしくは電位差計測器
Claims (8)
- 電解質を有する構造物と、構造物に配置された一対の電極とを備える発電デバイスであって、一対の電極の少なくとも一方の電極が、導電性フィラーと熱可塑性樹脂とを含む導電性ホットメルト層を有する発電デバイス。
- 前記電解質を有する構造物がコンクリートまたはモルタルである、請求項1に記載の発電デバイス。
- 前記導電性フィラーが、黒鉛(グラファイト)、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、酸化グラフェン、銀、銅、錫、亜鉛、酸化亜鉛、ニッケル、マンガン、アルミニウムおよびITOからなる群より選ばれる少なくとも1種を含む、請求項1または2に記載の発電デバイス。
- 前記導電性フィラーが、黒鉛(グラファイト)、カーボンブラック、カーボンナノチューブ、グラフェン、酸化グラフェンを含む、請求項3に記載の発電デバイス。
- 前記熱可塑性樹脂が、熱可塑性エラストマーを含む、請求項1~4いずれかに記載の発電デバイス。
- 前記導電性ホットメルト層が、シート状の基材にパターン状に配置されている、請求項1~5いずれかに記載の発電デバイス。
- 電解質を有する構造物と、構造物に配置された一対の電極とを備える発電デバイスの製造方法であって、一対の電極の少なくとも一方の電極が、導電性フィラーと熱可塑性樹脂とを含む導電性ホットメルト接着層を有し、該導電性ホットメルト接着層を構造物表面に接着させる工程を有することを特徴とする発電デバイスの製造方法。
- 前記導電性ホットメルト接着層を構造物表面に接着させる工程が、前記導電性ホットメルト接着層を加熱して構造物表面に接着させる工程を含むことを特徴とする請求項7記載の発電デバイスの製造方法。
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| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2020211850A JP7604876B2 (ja) | 2020-12-21 | 2020-12-21 | 導電性ホットメルトを用いたコンクリート発電デバイスおよびその製造方法 |
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