JP2022097163A - 送電装置、受電装置、および非接触給電システム - Google Patents

送電装置、受電装置、および非接触給電システム Download PDF

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Abstract

Figure 2022097163000001
【課題】装置の小型化を図ること。
【解決手段】送電装置は、多層基板と、多層基板に搭載された送電制御部12、振動子、および送電アンテナ15と、送電アンテナ15と送電側共振回路を構成する両直列用コンデンサ16Csa,16Csbおよび並列用コンデンサ16Cpを含む送電側マッチング回路14と、送電側共振回路の共振周波数を調整する送電側調整素子CA~CCを両直列用コンデンサ16Csa,16Csbおよび並列用コンデンサ16Cpに対して直列または並列に接続されるための各調整用外部端子17A~17Dと、を備えている。
【選択図】図2

Description

本開示は、送電装置、受電装置、および非接触給電システムに関する。
従来、送電アンテナを有する送電装置から、受電アンテナを有する受電装置に、両アンテナを用いて非接触で給電する非接触給電システムが知られている(たとえば特許文献1参照)。近年、このような非接触給電システムは、スマートフォン等の電子機器の充電に用いられている。
特開2015-37228号公報
ところで、非接触給電システムでは、マッチング回路によって共振周波数を送電アンテナと受電アンテナとの間の搬送波の周波数に調整する場合がある。この場合、たとえば複数のコンデンサを送電アンテナまたは受電アンテナに直列または並列に接続する。ここで、共振周波数を調整するコンデンサの容量値は、非接触給電システムが搭載される機器の電子部品の影響によって変化するため、共振周波数を搬送波の周波数にするために必要とするコンデンサの容量値は、非接触給電システムが搭載される機器に応じて変わる。所望の容量値を得るため、送電アンテナまたは受電アンテナに接続されるコンデンサの個数が変更される場合がある。このため、送電装置および受電装置には、非接触給電システムが搭載される機器に対して広くカバーするように、複数のコンデンサが実装可能な配線パターンが形成される。したがって、送電装置および受電装置の小型化に改善の余地がある。
上記課題を解決する送電装置は、受電アンテナを有する受電装置に対して非接触で送電する送電装置であって、送電側基板と、前記送電側基板に搭載された送電回路および送電アンテナと、前記送電回路と前記送電アンテナとの間に接続され、前記送電アンテナと送電側共振回路を構成する送電側受動素子を含む送電側マッチング回路と、前記送電側共振回路の共振周波数を調整する送電側調整素子を前記送電側受動素子に対して直列または並列に接続するための送電側調整用外部端子と、を備えている。
上記課題を解決する受電装置は、送電アンテナを有する送電装置に対して非接触で受電する受電装置であって、受電側基板と、前記受電側基板に搭載された受電回路および受電アンテナと、前記受電回路と前記受電アンテナとの間に接続され、前記受電アンテナと受電側共振回路を構成する受電側受動素子を含む受電側マッチング回路と、前記受電側共振回路の共振周波数を調整する受電側調整素子を前記受電側受動素子に対して直列または並列に接続するための受電側調整用外部端子と、を備えている。
上記送電装置、受電装置、および非接触給電システムによれば、装置の小型化を図ることができる。
図1は非接触給電システムの一実施形態を示す回路図である。 図2は非接触給電システムの送電装置における送電側マッチング回路およびその周辺の回路図である。 図3は非接触給電システムの受電装置における受電側マッチング回路およびその周辺の回路図である。 図4は送電装置の斜視図である。 図5は送電装置から封止樹脂を省略した状態の平面図である。 図6は送電装置の裏面図である。 図7は図5の送電装置の7-7線の断面図である。 図8は非接触給電システムの受電装置について、受電装置から封止樹脂を省略した状態の平面図である。 図9は受電装置の裏面図である。 図10は図8の受電装置の10-10線の断面図である。 図11は比較例の送電装置における送電側マッチング回路および周辺の概略平面図である。 図12は変更例の送電装置における送電側マッチング回路およびその周辺の回路図である。 図13は変更例の送電装置について、送電装置から封止樹脂を省略した状態の平面図である。 図14は変更例の送電装置の斜視図である。 図15は変更例の送電装置の斜視図である。 図16は変更例の送電装置の分解斜視図である。 図17は変更例の送電装置の平面図である。
[実施形態]
以下、非接触給電システムの実施形態について図面を参照して説明する。以下に示す実施形態は、技術的思想を具体化するための構成や方法を例示するものであり、各構成部品の材料、構造、配置、寸法等を下記のものに限定するものではない。
図1~図6を参照して、非接触給電システム1の一実施形態について説明する。
(非接触給電システム1の回路構成)
図1に示すように、非接触給電システム1は、送電装置10および受電装置20を備え、送電装置10から受電装置20に非接触で送電する装置である。ここで、送電装置10から受電装置20に非接触で送電するとは、送電装置10から受電装置20に非接触で給電および通信を行うことを意味する。また、送電装置10から受電装置20への非接触の送電としては、近接無線通信が用いられる。本実施形態では、近接無線通信として、NFC(Near field communication)による無線通信が用いられている。つまり、13.56MHzの搬送波(電磁波)で送電装置10から受電装置20に非接触で送電される。なお、本実施形態では、受電装置20から送電装置10への非接触での給電は行われないが、受電装置20から送電装置10への非接触での通信は行われる。
このような非接触給電システム1は、たとえばタブレットPCおよび電子ペンに適用される。この場合、送電装置10はタブレットPCに内蔵され、受電装置20は電子ペンに内蔵される。また、送電装置10はタブレットPCに代えて、電子ペンの充電器に内蔵されていてもよい。
図1に示すように、送電装置10は、受電装置20に対して非接触で送電する装置であって、外部電極11と、送電制御部12と、振動子13と、送電側マッチング回路14と、送電アンテナ15と、を備えている。本実施形態では、送電制御部12および振動子13は、「送電回路」に対応する。
外部電極11は、送電装置10の外部の機器(たとえばタブレットPC)と電気的に接続するためのインターフェースである。たとえば外部電極11が送電装置10の外部の電源と電気的に接続されることによって、送電装置10に駆動電力が供給される。外部電極11は、送電制御部12と電気的に接続されている。たとえば、外部の機器(たとえばタブレットPC)から外部電極11を通じて送電制御部12に、送電装置10を制御するための制御信号が入力される。図示された例においては、外部電極11が2個であるが、これに限られず、外部電極11の個数は任意である。一例では、外部電極11は3個以上であってもよい。
送電制御部12は、給電制御部と、通信回路と、送電回路と、を含む。給電制御部は、通信回路と送電回路との双方と個別に電気的に接続されている。
給電制御部は、外部電極11を通じて入力された制御信号に応じて通信回路および送電回路を制御する。通信回路および送電回路は、送電アンテナ15と個別に電気的に接続されている。通信回路は、送電アンテナ15を用いた近接無線通信によって、受電装置20と通信するための回路である。送電回路は、送電アンテナ15を用いて、受電装置20に対して非接触給電を行うための回路である。つまり、送電装置10は、送電アンテナ15を用いて、電力と信号とを個別に受電装置20に伝達する。本実施形態では、非接触給電の方式は、磁界共鳴方式である。送電制御部12には、給電制御部を動作させるための振動子13が電気的に接続されている。本実施形態では、振動子13は、たとえば27.12MHz程度の水晶振動子が用いられている。
送電側マッチング回路14は、送電制御部12および送電アンテナ15の双方と電気的に接続されている。送電側マッチング回路14は、送電アンテナ15と送電側共振回路を構成する送電側受動素子16(図2参照)を備えている。本実施形態では、送電側受動素子16は、コンデンサである。図2に示すように、送電側受動素子16は、送電アンテナ15に対して直列に接続されている複数(本実施形態では2つ)の直列用コンデンサ16Csと、送電アンテナ15に対して並列に接続されている並列用コンデンサ16Cpと、を含む。ここで、本実施形態では、直列用コンデンサ16Csは「送電装置の直列用受動素子」に対応し、並列用コンデンサ16Cpは「送電装置の並列用受動素子」に対応している。
図1に示すように、送電アンテナ15は、受電装置20との間で送電制御部12からの給電および通信を行うように構成されている。送電アンテナ15と送電側マッチング回路14の各コンデンサ16Cs,16Cp(図2参照)とは、互いに直列または並列に接続されて送電側共振回路(直列共振回路、並列共振回路)を構成している。送電側共振回路の共振周波数は、送電アンテナ15を用いた通信における搬送波の周波数(基準周波数)に設定される。本実施形態では、NFCによる無線通信を用いるため、基準周波数は13.56MHzとなる。
受電装置20は、送電装置10に対して非接触で受電する装置であって、受電アンテナ21と、受電側マッチング回路22と、整流回路23と、受電制御部24と、外部電極25と、を備えている。本実施形態では、受電制御部24は「受電回路」に対応している。
外部電極25は、受電装置20の外部の機器と電気的に接続するためのインターフェースである。この外部の機器としては、たとえば電子ペンに内蔵された二次電池および二次電池の充電を制御するための集積回路(IC)である。二次電池としては、たとえばリチウムイオン電池が挙げられる。図示された例においては、外部電極25は2個であるが、これに限られず、外部電極25の個数は任意である。一例では、外部電極25の個数は3個以上であってもよい。また外部電極25の個数は、送電装置10の外部電極11の個数と異なっていてもよい。
受電側マッチング回路22は、整流回路23と電気的に接続されている。受電側マッチング回路22は、受電アンテナ21と受電側共振回路を構成する受電側受動素子26(図3参照)を備えている。本実施形態では、受電側受動素子26は、コンデンサである。図3に示すように、受電側受動素子26は、送電側マッチング回路14と同様に、受電アンテナ21に対して直列に接続されている複数(本実施形態では2つ)の直列用コンデンサ26Csと、受電アンテナ21に対して並列に接続されている並列用コンデンサ26Cpと、を含む。ここで、本実施形態では、直列用コンデンサ26Csは「受電装置の直列用受動素子」に対応し、並列用コンデンサ26Cpは「受電装置の並列用受動素子」に対応している。
図1に示すように、受電アンテナ21は、送電アンテナ15との間で近接無線通信を行うように構成されている。受電アンテナ21は、受電側マッチング回路22と電気的に接続されている。受電アンテナ21と受電側マッチング回路22の各コンデンサ26Cs,26Cp(図3参照)とは、互いに直列または並列に接続されて受電側共振回路(直列共振回路、並列共振回路)を構成している。受電側共振回路の共振周波数は、受電アンテナ21を用いた通信における搬送波の周波数(基準周波数)に設定される。本実施形態では、基準周波数は13.56MHzとなる。送電装置10の送電側マッチング回路14と受電装置20の受電側マッチング回路22とは、協働して共振周波数を調整する。
整流回路23は、受電アンテナ21が受電した交流電力を直流電力に変換する回路である。整流回路23は、受電制御部24に電気的に接続されており、変換した直流電力を受電制御部24に出力する。本実施形態では、整流回路23は、ダイオードブリッジ回路およびコンデンサから構成されている。
受電制御部24は、通信回路と、受電用回路と、を含む。本実施形態では、通信回路と受電用回路とは電気的に接続されている。通信回路は、信号線SLによって受電側マッチング回路22と電気的に接続されている。受電用回路は、外部電極25と電気的に接続されている。通信回路には、受電アンテナ21から受電側マッチング回路22および信号線SLを介して送電装置10からの信号が入力される。
通信回路は、受電アンテナ21を用いて送電装置10と通信する。一例では、通信回路は、受電アンテナ21を用いて二次電池の充電状態に応じた充電制御信号SVを送電装置10に送信する。また、通信回路は、受電アンテナ21を用いて識別コードCDを送電装置10に送信する。識別コードCDは、受電装置20を識別するための固有のコードであり、たとえば受電制御部24に設けられた記憶部に記憶されている。記憶部は、たとえば不揮発性メモリから構成されている。
受電用回路は、整流回路23と電気的に接続されている回路であり、受電アンテナ21からの直流電力の電流および電圧の少なくとも一方を制御する回路である。たとえば、受電用回路は、直流電力の電圧を、外部電極25に電気的に接続された二次電池の仕様に応じた電圧に変更して二次電池に出力する。またたとえば、受電用回路は、直流電力の電流を、二次電池の充電状態に応じて変更して二次電池に出力する。一方、受電用回路の直流電力は、通信回路に出力される。これにより、通信回路は動作する。
このような非接触給電システム1における通信および給電の制御の一例について説明する。
まず、送電装置10から受電装置20に第1電力P1を非接触で給電する。受電装置20は、第1電力P1によって移動する。つまり、第1電力P1が受電装置20の通信回路に供給されることによって通信回路が動作する。通信回路は、識別コードCDを送電装置10に送信する。このように、第1電力P1は、通信回路が起動できる程度の電力である。
第1電力P1の給電処理は、所定の間隔(たとえば1秒間隔)で行われる。第1電力P1によって起動した受電装置20が識別コードCDを送信するため、送電装置10は、識別コードCDの受信によって、受電装置20が給電場所に載置されたことを認識できる。
次に、送電装置10は、識別コードCDの認証結果に基づいて第2電力P2の供給可否を判定する。送電装置10は、識別コードCDを認証した場合、第2電力P2を供給する。一方、送電装置10は、識別コードCDを認証しない場合、第2電力P2を供給しない。第2電力P2は、受電装置20に接続された二次電池を充電するための電力であり、たとえば第1電力P1よりも大きい電力である。
受電装置20は、給電された第2電力P2を受電装置20の受電用回路を介して二次電池に供給する。二次電池の充電状態は、受電装置20に送信される。受電装置20の通信回路は、二次電池の充電状態に応じて送電装置10に充電制御信号SVを送信する。送電装置10は、充電制御信号SVに応じて受電装置20への非接触給電を制御する。
次に、本実施形態の非接触給電システム1の送電側マッチング回路14および受電側マッチング回路22について説明する。
図2に示すように、送電側マッチング回路14は、送電制御部12および送電アンテナ15の双方と電気的に接続されている。送電制御部12と送電アンテナ15とは、第1送電側配線LT1と、第1送電側配線LT1とは異なる配線である送電側配線LT2とによって接続されている。送電アンテナ15は、アンテナコイルであり、第1端部15Aおよび第2端部15Bを有している。第1送電側配線LT1は送電アンテナ15の第1端部15Aに電気的に接続されており、第2送電側配線LT2は送電アンテナ15の第2端部15Bに電気的に接続されている。送電側マッチング回路14は、第1送電側配線LT1および第2送電側配線LT2の双方の途中、ならびに第1送電側配線LT1と第2送電側配線LT2とを接続するように設けられている。換言すると、送電側マッチング回路14は、回路的に、送電制御部12と送電アンテナ15との間に設けられている。
2つの直列用コンデンサ16Csは、第1送電側配線LT1および第2送電側配線LT2に分散して接続されている。ここで、便宜上、第1送電側配線LT1に接続された直列用コンデンサ16Csを第1直列用コンデンサ16Csaとし、第2送電側配線LT2に接続された直列用コンデンサ16Csを第2直列用コンデンサ16Csbとする。
第1直列用コンデンサ16Csaは、第1送電側配線LT1において送電制御部12と送電アンテナ15との双方に接続されている。より詳細には、第1直列用コンデンサ16Csaは、第1電極および第2電極を有している。第1送電側配線LT1のうち送電制御部12に接続された配線部は、第1直列用コンデンサ16Csaの第1電極に接続されている。第1送電側配線LT1のうち送電アンテナ15の第1端部15Aに接続された配線部は、第1直列用コンデンサ16Csaの第2電極に接続されている。
第2直列用コンデンサ16Csbは、第2送電側配線LT2において送電制御部12と送電アンテナ15との双方に接続されている。より詳細には、第2直列用コンデンサ16Csbは、第1電極および第2電極を有している。第2送電側配線LT2のうち送電制御部12に接続された配線部は、第2直列用コンデンサ16Csbの第1電極に接続されている。第2送電側配線LT2のうち送電アンテナ15の第2端部15Bに接続された配線部は、第2直列用コンデンサ16Csbの第2電極に接続されている。このように、両直列用コンデンサ16Csa,16Csbは、送電アンテナ15と直列に接続されている。
並列用コンデンサ16Cpは、送電アンテナ15と並列に接続されている。並列用コンデンサ16Cpは、第1送電側配線LT1と第2送電側配線LT2との間に配置され、両配線LT1,LT2に接続されている。並列用コンデンサ16Cpは、第1電極および第2電極を有している。
また、並列用コンデンサ16Cpは、両直列用コンデンサ16Csa,16Csbに対して送電アンテナ15寄りに配置されている。具体的には、並列用コンデンサ16Cpの第1電極は、第1送電側配線LT1のうち第1直列用コンデンサ16Csaの第2電極と送電アンテナ15の第1端部15Aとの間に接続されている。並列用コンデンサ16Cpの第2電極は、第2送電側配線LT2のうち第2直列用コンデンサ16Csbの第2電極と送電アンテナ15の第2端部15Bとの間に接続されている。
図1および図2に示すように、送電装置10は、送電側受動素子16に対して直列または並列に接続されるための送電側調整用外部端子17を備えている。本実施形態では、送電装置10は、送電側調整用外部端子17として、各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpに対して直列または並列に接続されるための第1~第4調整用外部端子17A~17Dを備えている。各調整用外部端子17A~17Dは、送電装置10の外部の電子部品(たとえばタブレットPCの回路基板)と電気的に接続可能な端子である。
図2に示すように、第1調整用外部端子17Aおよび第2調整用外部端子17Bは第1送電側配線LT1に電気的に接続されており、第3調整用外部端子17Cおよび第4調整用外部端子17Dは第2送電側配線LT2に電気的に接続されている。
本実施形態では、送電装置10は、第1調整用外部端子17Aと第1送電側配線LT1とを接続する第1接続配線18Aと、第2調整用外部端子17Bと第1送電側配線LT1とを接続する第2接続配線18Bと、第3調整用外部端子17Cと第2送電側配線LT2とを接続する第3接続配線18Cと、第4調整用外部端子17Dと第2送電側配線LT2とを接続する第4接続配線18Dと、を備えている。これにより、第1調整用外部端子17Aは第1接続配線18Aを介して第1送電側配線LT1に接続されており、第2調整用外部端子17Bは第2接続配線18Bを介して第1送電側配線LT1に接続されており、第3調整用外部端子17Cは第3接続配線18Cを介して第2送電側配線LT2に接続されており、第4調整用外部端子17Dは第4接続配線18Dを介して第2送電側配線LT2に接続されている。
第1接続配線18Aは第1送電側配線LT1のうち送電制御部12と第1直列用コンデンサ16Csaの第1電極との間に接続されている。これにより、第1調整用外部端子17Aは、送電制御部12と第1直列用コンデンサ16Csaの第1電極との双方と電気的に接続されている。
第2接続配線18Bは第1送電側配線LT1のうち第1直列用コンデンサ16Csaの第2電極と送電アンテナ15の第1端部15Aとの間に接続されている。これにより、第2調整用外部端子17Bは、第1直列用コンデンサ16Csaの第2電極と送電アンテナ15の第1端部15Aとの双方と電気的に接続されている。また、第2接続配線18Bは、並列用コンデンサ16Cpの第1電極と電気的に接続されている。これにより、第2調整用外部端子17Bは、並列用コンデンサ16Cpの第1電極と電気的に接続されている。
第3接続配線18Cは第2送電側配線LT2のうち第2直列用コンデンサ16Csbの第2電極と送電アンテナ15の第2端部15Bとの間に接続されている。これにより、第3調整用外部端子17Cは、第2直列用コンデンサ16Csbの第2電極と送電アンテナ15の第2端部15Bとの双方と電気的に接続されている。また、第3接続配線18Cは、並列用コンデンサ16Cpの第2電極と電気的に接続されている。これにより、第3調整用外部端子17Cは、並列用コンデンサ16Cpの第2電極と電気的に接続されている。
第4接続配線18Dは第2送電側配線LT2のうち送電制御部12と第2直列用コンデンサ16Csbの第1電極との間に接続されている。これにより、第4調整用外部端子17Dは、送電制御部12と第2直列用コンデンサ16Csbの第1電極との双方と電気的に接続されている。
送電側マッチング回路14においては、各調整用外部端子17A~17Dを通じて、送電装置10の外部から調整用のコンデンサCA~CCを接続することによって、送電側共振回路の共振周波数の微調整を行うことができる。
図3に示すように、本実施形態では、受電側マッチング回路22の構成は、図2に示す送電側マッチング回路14の構成と同様である。
整流回路23と受電アンテナ21とは、第1受電側配線LR1および第2受電側配線LR2によって接続されている。
受電アンテナ21は、アンテナコイルであり、第1端部21Aおよび第2端部21Bを有している。第1受電側配線LR1は、受電アンテナ21の第1端部21Aに接続されている。第2受電側配線LR2は、受電アンテナ21の第2端部21Bに接続されている。受電側マッチング回路22は、第1受電側配線LR1および第2受電側配線LR2の双方の途中、ならびに第1受電側配線LR1と第2受電側配線LR2とを接続するように設けられている。換言すると、受電側マッチング回路22は、回路的に、受電アンテナ21と整流回路23との間に設けられている。
受電側マッチング回路22の受電側受動素子26は、直列用コンデンサ26Csとして第1直列用コンデンサ26Csaおよび第2直列用コンデンサ26Csbを有している。本実施形態では、第1直列用コンデンサ26Csaは送電側マッチング回路14の第1直列用コンデンサ16Csaと同じコンデンサが用いられ、第2直列用コンデンサ26Csbは送電側マッチング回路14の第2直列用コンデンサ16Csbと同じコンデンサが用いられている。また、受電側マッチング回路22の並列用コンデンサ26Cpは送電側マッチング回路14の並列用コンデンサ16Cpと同じコンデンサが用いられている。
両直列用コンデンサ26Csa,26Csbは、受電アンテナ21に対して直列接続されている。第1直列用コンデンサ26Csaは、第1受電側配線LR1を介して整流回路23と受電アンテナ21の第1端部21Aとの双方に接続されている。より詳細には、第1直列用コンデンサ26Csaは、第1電極および第2電極を有している。第1受電側配線LR1のうち受電アンテナ21の第1端部21Aに接続された配線部は、第1直列用コンデンサ26Csaの第1電極に接続されている。第1受電側配線LR1のうち整流回路23に接続された配線部は、第1直列用コンデンサ26Csaの第2電極に接続されている。第2直列用コンデンサ26Csbは、第2受電側配線LR2を介して整流回路23と受電アンテナ21の第2端部21Bとの双方に接続されている。より詳細には、第2直列用コンデンサ26Csbは、第1電極および第2電極を有している。第2受電側配線LR2のうち受電アンテナ21の第2端部21Bに接続された配線部は、第2直列用コンデンサ26Csbの第1電極に接続されている。第2受電側配線LR2のうち整流回路23に接続された配線部は、第2直列用コンデンサ26Csbの第2電極に接続されている。
並列用コンデンサ26Cpは、受電アンテナ21に対して並列接続されている。並列用コンデンサ26Cpは、第1受電側配線LR1および第2受電側配線LR2に接続されている。より詳細には、並列用コンデンサ26Cpは、第1電極および第2電極を有している。並列用コンデンサ26Cpの第1電極は第1受電側配線LR1に電気的に接続されており、並列用コンデンサ26Cpの第2電極は第2受電側配線LR2に電気的に接続されている。
受電装置20は、受電側受動素子26に対して直列または並列に接続されるための受電側調整用外部端子27を備えている。本実施形態では、受電装置20は、受電側調整用外部端子27として、各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpに対して直列または並列に接続されるための第1~第4調整用外部端子27A~27Dを備えている。各調整用外部端子27A~27Dは、受電装置20の外部の電子部品(たとえば電子ペンの回路基板)と電気的に接続可能な端子である。
図3に示すように、第1調整用外部端子27Aおよび第2調整用外部端子27Bは第1受電側配線LR1に電気的に接続されており、第3調整用外部端子27Cおよび第4調整用外部端子27Dは第2受電側配線LR2に電気的に接続されている。
本実施形態では、受電装置20は、第1調整用外部端子27Aと第1受電側配線LR1とを接続する第1接続配線28Aと、第2調整用外部端子27Bと第1受電側配線LR1とを接続する第2接続配線28Bと、第3調整用外部端子27Cと第2受電側配線LR2とを接続する第3接続配線28Cと、第4調整用外部端子27Dと第2受電側配線LR2とを接続する第4接続配線28Dと、を備えている。これにより、第1調整用外部端子27Aは第1接続配線28Aを介して第1受電側配線LR1に接続されており、第2調整用外部端子27Bは第2接続配線28Bを介して第1受電側配線LR1に接続されており、第3調整用外部端子27Cは第3接続配線28Cを介して第2受電側配線LR2に接続されており、第4調整用外部端子27Dは第4接続配線28Dを介して第2受電側配線LR2に接続されている。
第1接続配線28Aは第1受電側配線LR1のうち整流回路23と第1直列用コンデンサ26Csaの第1電極との間に接続されている。これにより、第1調整用外部端子27Aは、整流回路23と第1直列用コンデンサ26Csaの第2電極との双方と電気的に接続されている。
第2接続配線28Bは第1受電側配線LR1のうち第1直列用コンデンサ26Csaの第1電極と受電アンテナ21の第1端部21Aとの間に接続されている。これにより、第2調整用外部端子27Bは、第1直列用コンデンサ26Csaの第1電極と受電アンテナ21の第1端部21Aとの双方と電気的に接続されている。また、第2接続配線28Bは、並列用コンデンサ26Cpの第1電極と電気的に接続されている。これにより、第2調整用外部端子27Bは、並列用コンデンサ26Cpの第1電極と電気的に接続されている。
第3接続配線28Cは第2受電側配線LR2のうち第2直列用コンデンサ16Csbの第1電極と受電アンテナ21の第2端部21Bとの間に接続されている。これにより、第3調整用外部端子27Cは、第2直列用コンデンサ26Csbの第1電極と受電アンテナ21の第2端部21Bとの双方と電気的に接続されている。また、第3接続配線28Cは、並列用コンデンサ26Cpの第2電極と電気的に接続されている。これにより、第3調整用外部端子27Cは、並列用コンデンサ26Cpの第2電極と電気的に接続されている。
第4接続配線28Dは第2受電側配線LR2のうち整流回路23と第2直列用コンデンサ26Csbの第2電極との間に接続されている。これにより、第4調整用外部端子27Dは、整流回路23と第2直列用コンデンサ26Csbの第2電極との双方と電気的に接続されている。
受電側マッチング回路22においては、各調整用外部端子27A~27Dを通じて、受電装置20の外部から調整用のコンデンサを接続することによって、受電側共振回路の共振周波数の微調整を行うことができる。
(マッチング回路の共振周波数の調整方法)
非接触給電システム1では、送電側マッチング回路14と送電アンテナ15とからなる送電側共振回路の共振周波数と、受電側マッチング回路22と受電アンテナ21とからなる受電側共振回路の共振周波数とが一致するように、各共振周波数を調整する。具体的には、送電側マッチング回路14と受電側マッチング回路22とにコンデンサを接続することによって、各共振回路に含まれるコンデンサの容量値を調整する。以下、送電側マッチング回路14による調整方法について説明する。受電側マッチング回路22による調整方法は、送電側マッチング回路14による調整方法と同様であるため、その説明を省略する。
送電側マッチング回路14は、第1直列用コンデンサ16Csaと、第2直列用コンデンサ16Csbと、並列用コンデンサ16Cpとを有しているため、送電アンテナ15と送電側マッチング回路14とからなる送電側共振回路の共振周波数は、これらコンデンサ16Csa,16Csb,16Cpの容量値に基づいて予め決められている。この予め決められた共振周波数を、便宜上、基準共振周波数とする。
基準共振周波数は、非接触給電システム1で使用される所望の共振周波数に対して凡そ同じ周波数である。換言すると、基準共振周波数は、所望の共振周波数に対して僅かにずれていることが多い。
加えて、送電装置10がたとえばタブレットPCの回路基板に搭載された場合、その回路基板に搭載されている他の電子部品の影響によって、基準共振周波数が変化してしまうことがある。つまり、送電装置10がタブレットPCの回路基板に搭載される前に、基準周波数が所望の共振周波数に一致するように送電側共振回路のコンデンサの容量値を調整したとしても、送電装置10が回路基板に搭載されたことによって調整後の基準共振周波数が変化してしまい、所望の共振周波数からずれてしまう場合がある。
本実施形態の送電側マッチング回路14では、送電装置10が回路基板に搭載されたときに各調整用外部端子17A~17Dが回路基板に電気的に接続される。つまり、送電装置10に各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cp以外の調整用のコンデンサを搭載することによって送電側共振回路のコンデンサの容量値を調整するのではなく、回路基板に調整用のコンデンサを搭載することによって送電側共振回路のコンデンサの容量値を調整する。
一例では、第1調整用外部端子17Aと第2調整用外部端子17Bとに調整用のコンデンサCAを接続する場合、この調整用のコンデンサCAは第1直列用コンデンサ16Csaに対して並列接続されることになる。
一例では、第3調整用外部端子17Cと第4調整用外部端子17Dとに調整用のコンデンサCBを接続する場合、この調整用のコンデンサCBは第2直列用コンデンサ16Csbに対して並列接続されることになる。
一例では、第2調整用外部端子17Bと第3調整用外部端子17Cとに調整用のコンデンサCCを接続する場合、この調整用のコンデンサCCは並列用コンデンサ16Cpに対して並列接続されることになる。
これら調整用のコンデンサCA~CCは、タブレットPCの回路基板に搭載される。このように、各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpに対して調整用のコンデンサCA~CCを並列接続することによって、共振回路のコンデンサの容量値を調整する。
なお、各調整用外部端子17A~17Dに調整用のコンデンサCA~CCを接続する必要はなく、基準共振周波数と所望の共振周波数との差に応じて算出されたコンデンサの調整容量値に基づいて、調整用のコンデンサの個数や容量値を設定する。
(非接触給電システムの構成)
非接触給電システム1の送電装置10および受電装置20の構成について説明する。
図4~図7は送電装置10の構成の一例を示している。図5では、説明の便宜上、後述する封止樹脂50を省略して示している。また図7の送電装置10の断面図では、図面の見やすさの観点から、ハッチングを付した部品と、ハッチングを付していない部品とがある。また、便宜上、図4および図7において、後述するシールド層33にはドットハッチングを付している。
図4に示すように、送電装置10は、直方体状のパッケージ構造を有している。送電装置10は、多層基板30を備えている。本実施形態では、多層基板30は、「送電装置の送電側基板」に対応している。以降の送電装置10の説明において、多層基板30の厚さ方向をz方向とし、z方向と直交する方向のうち互いに直交する2方向をそれぞれx方向およびy方向とする。このため、送電装置10の説明において、「z方向から視て」とは「多層基板30の厚さ方向から視て」を意味している。
多層基板30は、矩形板状に形成されており、z方向において互いに反対側を向く表面30sおよび裏面30rを有している。多層基板30は、表面30sおよび裏面30rの双方と交差する側面30aを有している。本実施形態では、多層基板30は、4つの側面30aを有している。各側面30aは、表面30sおよび裏面30rの双方と直交している。図5に示すように、z方向から視た多層基板30の形状は、長辺および短辺を有する矩形状である。本実施形態では、多層基板30の長辺に沿う方向をx方向とし、短辺に沿う方向をy方向とする。
図5に示すように、多層基板30の表面30sには、送電装置10の回路部品が実装されている。回路部品は、図1に示す送電制御部12を構成する第1チップ41と、振動子13を構成する第2チップ42と、送電側マッチング回路14を構成する第1直列用コンデンサ16Csa、第2直列用コンデンサ16Csb、および並列用コンデンサ16Cpと、を含む。また、本実施形態では、図5では図示していないが、多層基板30の表面30sには、配線層34(図7参照)が形成されている。本実施形態では、配線層34は、図2の第1送電側配線LT1、第2送電側配線LT2、および各接続配線18A~18Dを含む。配線層34は、導電性材料からなり、本実施形態では、Cu(銅)からなる。配線層34には、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpが実装されている。各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpは、配線層34と電気的に接続されている。
図4および図7に示すように、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpは、電気絶縁性を有する封止樹脂50によって封止されている。つまり、送電回路および送電側マッチング回路14は、封止樹脂50によって封止されているともいえる。封止樹脂50は、たとえばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等からなる。封止樹脂50は、たとえば黒色に着色されている。本実施形態では、封止樹脂50は、多層基板30の表面30sの全体にわたり形成された直方体である。
図6に示すように、多層基板30の裏面30rには、送電アンテナ15が形成されている。本実施形態では、アンテナコイルである送電アンテナ15は、z方向から視て、矩形の渦巻き状に形成されている。送電アンテナ15は、導電性を有する材料からなり、たとえばCuからなる。送電アンテナ15は、たとえば図示していない絶縁膜によって覆われている。z方向から視て、送電アンテナ15は、多層基板30の裏面30rの中央に配置されている。
図5に示すように、z方向から視て、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと送電アンテナ15とは互いに重なる位置に配置されている。z方向から視て、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpが送電アンテナ15において主に電磁波が発生する領域R1内に配置されていれば、z方向から視て、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと送電アンテナ15とは互いに重なる位置に配置されているといえる。領域R1は、送電アンテナ15のうち渦巻き状の部分に対応する領域である。本実施形態では、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpは、その全体がz方向から視て、領域R1内に配置されている。なお、第1チップ41の一部、第2チップ42の一部、および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpの一部のうち少なくとも1つが領域R1からはみ出していてもよい。つまり、第1チップ41の一部、第2チップ42の一部、および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpの一部が領域R1内に配置されていれば、z方向から視て、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと送電アンテナ15とは互いに重なる位置に配置されているといえる。
図6に示すように、送電アンテナ15の第2端部15Bは、多層基板30の裏面30rに形成された接続配線15Cに接続されている。一例では、接続配線15Cは、後述する裏面側配線層32(図7参照)に含まれる。具体的には、第2端部15Bと接続配線15Cとは、スルーホール35Bを介して接続されている。接続配線15Cは、後述する第1~第3基材10A~10C、表面側配線層31、裏面側配線層32、およびシールド層33(ともに図7参照)をz方向に貫通するスルーホール35Cを介して配線層34としての第2送電側配線LT2(図1参照)に接続されている。
図5および図6に示すように、送電アンテナ15の第1端部15Aと配線層34とは、スルーホール35Dを介して接続されている。スルーホール35Dは、z方向において多層基板30を貫通する配線である。これにより、送電アンテナ15の第1端部15Aは、第1直列用コンデンサ16Csaおよび並列用コンデンサ16Cpと電気的に接続されている。
図6に示すように、多層基板30の裏面30rには、外部電極11および各調整用外部端子17A~17Dが設けられている。本実施形態では、外部電極11および各調整用外部端子17A~17Dのそれぞれは、ランドパターンからなる。外部電極11は、多層基板30の裏面30rに複数設けられていてもよい。本実施形態では、多層基板30の裏面30rには、2つの外部電極11が設けられている。2つの外部電極11および各調整用外部端子17A~17Dは、送電アンテナ15の周囲に配置されている。本実施形態では、2つの外部電極11と各調整用外部端子17A~17Dとは、送電アンテナ15の両側に分散して配置されている。2つの外部電極11は、多層基板30の裏面30rのx方向の一方側の端部において、y方向において互いに離間して配置されている。各調整用外部端子17A~17Dは、多層基板30の裏面30rのx方向の他方側の端部において、y方向において互いに離間して配置されている。このように、送電装置10は、表面実装型のパッケージ構造を有している。
なお、2つの外部電極11および各調整用外部端子17A~17Dの多層基板30の裏面30rへの配置態様は、これに限定されず、任意に変更可能である。一例では、各調整用外部端子17A~17Dは、送電アンテナ15のy方向の両側に分散して配置されていてもよい。
各外部電極11は、多層基板30をz方向に貫通する配線であるスルーホール35Eを介して第1チップ41(送電側回路)に電気的に接続されている。スルーホール35Eは、z方向においてシールド層33を貫通している。より詳細には、スルーホール35Eは、第4基材30D、裏面側配線層32、第3基材30C、シールド層33、第2基材30B、表面側配線層31、および第1基材30Aを貫通している。本実施形態では、スルーホール35Eは、外部電極11と配線層34とを接続している。
各調整用外部端子17A,17Bは、多層基板30をz方向に貫通する配線であるスルーホール35Fを介して第1送電側配線LT1(図1参照)に接続されている。各調整用外部端子17C,17Dは、多層基板30をz方向に貫通する配線であるスルーホール35Fを介して第2送電側配線LT2(図1参照)に接続されている。本実施形態では、各送電側配線LT1,LT2は、配線層34に含まれているため、各スルーホール35Fは配線層34に接続されている。
なお、各送電側配線LT1,LT2が表面側配線層31に含まれる場合は、各スルーホール35Fは表面側配線層31に接続されている。この場合、各スルーホール35Fは、多層基板30のうち第4基材30D、裏面側配線層32、第3基材30C、シールド層33、および第2基材30Bをz方向に貫通している。
図7に示すように、多層基板30は、第1基材30A、第2基材30B、第3基材30C、および第4基材30Dと、表面側配線層31および裏面側配線層32と、シールド層33と、を備えている。
第1基材30Aは多層基板30の表面30sを含む基材であり、第4基材30Dは多層基板30の裏面30rを含む基材である。つまり、本実施形態では、第1基材30Aは「表面側絶縁層」に対応しており、第4基材30Dは「裏面側絶縁層」に対応している。第2基材30Bおよび第3基材30Cは、多層基板30の厚さ方向(z方向)において第1基材30Aと第4基材30Dとの間に配置されている。z方向において、第2基材30Bは、第3基材30Cよりも第1基材30Aの近くに配置されている。各基材30A~30Dは、電気絶縁性を有する材料からなり、たとえばエポキシ樹脂、ポリイミド樹脂等からなる。各基材30A~30Dは、リジッド基板やフレキシブル基板からなる。本実施形態では、各基材30A~30Dは、リジッド基板からなる。
表面側配線層31は、第1基材30Aと第2基材30Bとの間に配置されている。表面側配線層31は、たとえば各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpを接続するのに用いられる配線層である。つまり、本実施形態では、多層基板30の表面30sに形成された配線層と表面側配線層31とによって、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpを互いに接続している。裏面側配線層32は、第3基材30Cと第4基材30Dとの間に配置されている。表面側配線層と、多層基板30の表面30sに形成された配線層34とは、第1基材30Aをその厚さ方向(z方向)に貫通する配線であるスルーホール35Aを介して接続されている。
裏面側配線層32は、第3基材30Cと第4基材30Dとの間に配置されている。裏面側配線層32は、たとえば送電アンテナ15の第2端部15Bに接続された接続配線15C(ともに図6参照)を含む。裏面側配線層32および送電アンテナ15とは、第4基材30Dを貫通する配線であるスルーホール35Bを介して接続されている。各配線層31,32は、導電性を有する材料からなり、たとえばCuからなる。
シールド層33は、送電アンテナ15から各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cp(図5参照)に向かう発生する電磁波を低減する層である。つまり、シールド層33は、送電アンテナ15から送電制御部12、振動子13、およびマッチング回路14に向かう電磁波を低減する層であるともいえる。シールド層33は、たとえば磁性材料を含み、電気絶縁性を有している。本実施形態では、シールド層33は、フェライトからなる。フェライトは、電気絶縁性および磁性の両方を有している。
シールド層33は、z方向において、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと送電アンテナ15との間に設けられている。シールド層33は、z方向において、多層基板30の表面30sと裏面30rとの間に配置されていればよく、本実施形態では第3基材30Cと第4基材30Dとの間に配置されている。シールド層33は、z方向において表面側配線層31と裏面側配線層32との間に配置されているともいえる。
z方向から視て、シールド層33は、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと送電アンテナ15との双方と重なる位置に配置されている。z方向から視て、シールド層33は、送電アンテナ15の全体を覆っている。またz方向から視て、シールド層33は、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpを覆っている。つまり、z方向から視て、シールド層33は、少なくとも図5の領域R1の全体を覆うように形成されていればよい。本実施形態では、z方向から視て、シールド層33は、多層基板30の表面30s(裏面30r)の全体にわたり形成されている。このため、シールド層33は、多層基板30をx方向およびy方向から視て、多層基板30の側面30aから露出している。シールド層33の厚さは、たとえば表面側配線層31の厚さおよび裏面側配線層32の厚さよりも厚い。なお、これに限られず、シールド層33の厚さは任意である。
次に、送電装置10の製造方法の一例の概要について説明する。
まず、多層基板30の母材を用意する。多層基板30の母材は、複数の多層基板30を含み、複数の多層基板30に切断される前の基材である。多層基板30の母材は、多層基板30と同様に、第1~第4基材と、表面側配線層および裏面側配線層と、シールド層とが積層された構成である。シールド層は、多層基板30の母材の厚さ方向から視て、この母材の全体にわたり形成されている。多層基板30の母材の表面には、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpを実装する配線層が形成されており、母材の裏面には、各多層基板30に対応した外部電極11、送電アンテナ15、および調整用外部端子17A~17Dが形成されている。
次に、多層基板30の母材のうち各多層基板30に対応する領域に各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpを、たとえばダイボンディングによって実装する。次に、多層基板30の母材の表面の全体にわたり樹脂層を形成する。樹脂層は、各多層基板30に対応する領域に実装された各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpを封止する層である。次に、たとえばダイシングブレードを用いて、多層基板30の母材および樹脂層を切断する。これにより、送電装置10が個片化される。この場合、多層基板30の側面30aは、ダイシングされた面であるダイシング側面となり、シールド層33が露出する。側面30aから露出したシールド層33は、側面30aと面一となる。このため、側面30aから露出したシールド層33もダイシング側面であるといえる。以上の工程を経て、送電装置10が製造される。
図8~図10は、受電装置20の構成の一例を示している。なお、図8では、説明の便宜上、受電装置20から後述する封止樹脂80を省略して示している。また図10の受電装置20の断面図では、図面の見やすさの観点から、ハッチングを付した部品と、ハッチングを付していない部品とがある。また、便宜上、図10において、後述するシールド層63にはドットハッチングを付している。
受電装置20は、送電装置10と同様に、直方体状に形成されている。本実施形態では、受電装置20のサイズは、送電装置10のサイズよりも小さい。
図8に示すように、受電装置20は、多層基板60を備えている。ここで、本実施形態では、多層基板60は、「受電装置20の受電側基板」に対応している。多層基板60の構成は、送電装置10の多層基板30(図6参照)の構成と同様である。多層基板60の構成は、後述する表面側配線層61、裏面側配線層62、および配線層64の配線パターンが送電装置10の多層基板30の表面側配線層31、裏面側配線層32、および配線層64と異なる。本実施形態の多層基板60のサイズは、送電装置10の多層基板30(図3参照)のサイズよりも小さい。
以降の受電装置20の説明において、多層基板60の厚さ方向をz方向とし、z方向と直交する方向のうち互いに直交する2方向をそれぞれx方向およびy方向とする。このため、受電装置20の説明において、「z方向から視て」とは「多層基板60の厚さ方向から視て」を意味している。
図8に示すように、多層基板60の表面60sには、図1に示す受電制御部24を構成する第1チップ71と、受電側マッチング回路22を構成する第1直列用コンデンサ26Csa、第2直列用コンデンサ26Csb、および並列用コンデンサ26Cpと、整流回路23を構成する第2チップ72と、が実装されている。各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpは、たとえばダイボンディングによって多層基板60の表面60sに実装されている。
また、本実施形態では、図8では図示していないが、多層基板60の表面60sには、配線層64(図10参照)が形成されている。配線層64は、導電性材料からなり、本実施形態では、Cuからなる。配線層64には、各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpが実装されている。各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpは、配線層64と電気的に接続されている。
図9に示すように、多層基板60の裏面60rには、受電アンテナ21が形成されている。z方向から視た受電アンテナ21の形状は、図6に示すz方向から視た送電アンテナ15の形状と同一である。つまり、受電アンテナ21の第2端部21Bは、接続配線21Cに電気的に接続されている。接続配線21Cは、裏面側配線層62に含まれる配線である。
また、z方向から視た受電アンテナ21のサイズは、z方向から視た送電アンテナ15のサイズよりも小さい。これにより、送電アンテナ15に対する受電アンテナ21の位置精度が高くなくても、送電装置10と受電装置20との間で非接触給電を行うことができる。
z方向から視て、受電アンテナ21は、多層基板60の裏面60rの中央に配置されている。図8に示すように、z方向から視て、各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpと受電アンテナ21とは、互いに重なる位置に配置されている。
z方向から視て、各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpが受電アンテナ21において主に電磁波が発生する領域R2内に配置されていれば、z方向から視て、各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpと受電アンテナ21とは互いに重なる位置に配置されているといえる。領域R2は、受電アンテナ21のうち渦巻き状の部分に対応する領域である。領域R2のサイズは、図5の領域R1のサイズよりも小さい。本実施形態では、各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpは、その全体がz方向から視て、領域R2内に配置されている。なお、第1チップ71の一部、第2チップ72の一部、および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpの一部のうち少なくとも1つが領域R2からはみ出していてもよい。つまり、第1チップ71の一部、第2チップ72の一部、および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpの一部が領域R2内に配置されていれば、z方向から視て、各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpと受電アンテナ21とは互いに重なる位置に配置されているといえる。
また、多層基板60の裏面60rには、外部電極25および各調整用外部端子27A~27Dが設けられている。
外部電極25は、多層基板60の裏面60rに複数設けられていてもよい。本実施形態では、多層基板60の裏面60rには、2つの外部電極25が設けられている。2つの外部電極25および各調整用外部端子27A~27Dは、受電アンテナ21の周囲に配置されている。本実施形態では、2つの外部電極25と各調整用外部端子27A~27Dとは、受電アンテナ21の両側に分散して配置されている。2つの外部電極25は、多層基板60の裏面60rのx方向の一方側の端部において、y方向において互いに離間して配置されている。各調整用外部端子27A~27Dは、多層基板60の裏面60rのx方向の他方側の端部において、y方向において互いに離間して配置されている。このように、受電装置20は、表面実装型のパッケージ構造を有している。
なお、2つの外部電極25および各調整用外部端子27A~27Dの多層基板30の裏面30rへの配置態様は、これに限定されず、任意に変更可能である。一例では、各調整用外部端子27A~27Dは、受電アンテナ21のy方向の両側に分散して配置されていてもよい。
図10に示すように、多層基板60は、複数の基材、表面側配線層、裏面側配線層、およびシールド層の積層構造からなる。すなわち、多層基板60は、第1~第4基材60A~60Bと、表面側配線層61および裏面側配線層62と、シールド層63と、を備えている。本実施形態では、多層基板60の積層構造は、多層基板30の積層構造と同じである。ここで、本実施形態では、第1基材60Aが多層基板60の表面60sを形成し、第4基材60Dが多層基板60の裏面60rを形成するため、第1基材60Aは「表面側絶縁層」に対応しており、第4基材60Dは「裏面側絶縁層」に対応している。なお、多層基板60の積層構造は、多層基板30の積層構造と異なっていてもよい。
各基材60A~60Dは、たとえば多層基板30の各基材30A~30Dと同じ材料からなる。また表面側配線層61および裏面側配線層62は、多層基板30の表面側配線層31および裏面側配線層32と同じ材料からなる。
シールド層63は、受電アンテナ21から各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpに向かう電磁波を低減する層である。つまり、シールド層63は、受電アンテナ21から受電制御部24、整流回路23、および受電側マッチング回路22(ともに図1参照)に向かう電磁波を低減する層であるともいえる。z方向から視て、シールド層63は、各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpと受電アンテナ21との双方と重なる位置に配置されている。つまり、z方向から視て、シールド層63は、少なくとも図8の領域R2の全体を覆うように形成されていればよい。本実施形態では、シールド層63は、z方向から視て、多層基板60の全面にわたり形成されている。
配線層64と表面側配線層61とは、第1基材60Aをz方向に貫通する配線であるスルーホール65Aによって接続されている。裏面側配線層62(接続配線21C)と受電アンテナ21の第2端部21Bとは、第4基材60Dをz方向に貫通するスルーホール65Bによって接続されている。接続配線21Cは、第1~第3基材60A~60C、表面側配線層31、およびシールド層63を貫通する配線であるスルーホール65Cによって配線層64に接続されている。これにより、受電アンテナ21の第2端部21Bと、第2直列用コンデンサ26Csbおよび並列用コンデンサ26Cpとが電気的に接続されている。受電アンテナ21の第1端部21Aと配線層64とは、z方向において多層基板60を貫通する配線であるスルーホール65Dによって接続されている。これにより、受電アンテナ21の第1端部21Aと、第1直列用コンデンサ26Csaおよび並列用コンデンサ26Cpとが電気的に接続されている。各外部電極25は、z方向において多層基板60を貫通する配線であるスルーホール65Eによって第1チップ71と電気的に接続されている。本実施形態では、スルーホール65Eは、配線層64に接続されている。第1チップ71は導電性接合材によって配線層64に実装されているため、外部電極25は第1チップ71と電気的に接続されている。このように、スルーホール65Eは、「受電側回路と外部電極とを接続する配線」に対応している。
各調整用外部端子27A,27Bは、多層基板60をz方向に貫通する配線であるスルーホール65Fを介して第1受電側配線LR1(図1参照)に接続されている。各調整用外部端子27C,27Dは、多層基板60をz方向に貫通する配線であるスルーホール65Fを介して第2受電側配線LR2(図1参照)に接続されている。本実施形態では、各受電側配線LR1,LR2は、配線層64に含まれているため、各スルーホール65Fは配線層64に接続されている。
なお、各受電側配線LR1,LR2が表面側配線層61に含まれる場合は、各スルーホール65Fは表面側配線層61に接続されている。この場合、各スルーホール65Fは、多層基板60のうち第4基材60D、裏面側配線層62、第3基材60C、シールド層63、および第2基材60Bをz方向に貫通している。
受電装置20は、送電装置10と同様に、各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpを保護する封止樹脂80を備えている。つまり、各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpは、電気絶縁性を有する封止樹脂80によって封止されている。封止樹脂80は、送電装置10の封止樹脂50と同様の形状および材料によって形成されている。また、受電装置20は、送電装置10の製造方法と同様の製造方法によって製造される。
このような非接触給電システム1では、z方向において、送電装置10の送電アンテナ15と受電装置20の受電アンテナ21とが対向するように、送電装置10に対して受電装置20が配置される。つまり、受電装置20は、各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpが、z方向において、受電アンテナ21に対して送電アンテナ15とは反対側に配置されるように、送電装置10に対して配置される。
本実施形態では、送電アンテナ15のサイズが受電アンテナ21のサイズよりも大きいため、受電アンテナ21の中心が送電アンテナ15の中心に対してずれて配置されたとしても、z方向から視て、送電アンテナ15内に受電アンテナ21が配置される確率が高くなる。したがって、送電装置10から受電装置20に非接触給電するために送電装置10に対する受電装置20の高い位置精度が必要ではなくなる。
(作用)
本実施形態の非接触給電システム1の作用について説明する。
図11は、比較例の送電側マッチング回路14Xの構成を示している。送電側マッチング回路14Xは、送電制御部12と送電アンテナ15とを接続する第1送電側配線LX1および第2送電側配線LX2に設けられる回路であり、複数の直列用コンデンサ16CXsおよび複数の並列用コンデンサ16CXpを有している。
第1送電側配線LX1および第2送電側配線LX2にはそれぞれ、直列用コンデンサ16CXsを実装するためのランド部LXsが設けられている。
第1送電側配線LX1および第2送電側配線LX2にはそれぞれ、複数の直列用コンデンサ16CXsを実装するための複数の接続配線LCsが設けられている。複数の接続配線LCsは、ランド部LXsと並列に接続するように第1送電側配線LX1および第2送電側配線LX2のそれぞれに接続されている。各接続配線LCsの先端には、直列用コンデンサ16CXを実装するためのランド部LCLが設けられている。
送電側マッチング回路14Xは、送電アンテナ15と並列に接続するための複数の第3送電側配線LX3を有している。各第3送電側配線LX3は、第1送電側配線LX1と第2送電側配線LX2との間に配置されており、両配線LX1,LX2に接続されている。図示された例においては、各第3送電側配線LX3は、第1送電側配線LX1および第2送電側配線LX2のランド部LXsと送電アンテナ15との間に設けられている。各第3送電側配線LX3には、並列用コンデンサ16CXpを実装するためのランド部LXpが設けられている。
このような送電側マッチング回路14Xでは、所望の共振周波数となるようにコンデンサの容量値を調整するために、直列用コンデンサ16CXsおよび並列用コンデンサ16CXpの容量値や個数を決める。このため、所望の共振周波数に応じて、直列用コンデンサ16CXsおよび並列用コンデンサ16CXpの個数が変化する。このような各コンデンサ16CXs,16CXpの個数の変化に対応するため、送電側マッチング回路14Xでは、第1送電側配線LX1に複数の直列用コンデンサ16CXsを実装できるように複数の接続配線LCsが設けられ、第2送電側配線LX2に複数の直列用コンデンサ16CXsを実装できるように複数の接続配線LCsが設けられ、第3送電側配線LX3に複数の並列用コンデンサ16CXpが実装できるように複数の第3送電側配線LX3が設けられている。このため、送電装置のうち送電側マッチング回路14Xが形成される領域が大きくなるため、送電装置の小型化を図ることが困難である。
また、たとえば送電装置の周囲の電子部品の影響によって送電側共振回路の共振周波数が変化するため、送電装置10がタブレットPC等に搭載された後、送電側共振回路の共振周波数を微調整する必要がある。したがって、送電装置に対して所望の共振周波数としても、送電装置をタブレットPCに搭載した後、さらに送電側共振回路のコンデンサの容量値を微調整する必要がある。このような問題は、受電装置でも発生し、送電装置と受電装置とは共通の共振周波数とする必要があるため、送電装置の送電側共振回路のコンデンサの容量値および受電装置の受電側共振回路のコンデンサの容量値の双方を微調整する必要がある。
このような点に対して、本実施形態では、送電装置10は、送電側マッチング回路14の各直列用コンデンサ16Csa,16Csbおよび並列用コンデンサ16Cpに電気的に接続された各調整用外部端子17A~17Dを備えている。これにより、複数の接続配線LCsや複数の第3送電側配線LX3を省略することができるため、送電装置10の小型化を図ることができる。
加えて、各調整用外部端子17A~17Dに調整用のコンデンサとして直列用コンデンサまたは並列用コンデンサを接続することによって、送電装置10がタブレットPCに搭載された後に送電側共振回路のコンデンサの容量値を微調整することができる。つまり、送電装置10の各直列用コンデンサ16Csa,16Csbおよび並列用コンデンサ16Cpによって、大まかな共振周波数に設定しておき、送電装置10がタブレットPCに搭載された後、送電側共振回路の共振周波数が所望の共振周波数となるように、各調整用外部端子17A~17Dにコンデンサを接続することによって送電側共振回路のコンデンサの容量値を微調整することができる。なお、受電装置20の受電側マッチング回路22についても同様である。
また、送電装置10の多層基板30は、その表面30sに各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpが実装されており、その裏面30rに送電アンテナ15が形成されている。つまり、多層基板30の両面に各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと送電アンテナ15とが分散して配置されている。このため、たとえば多層基板30の表面30sに各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと送電アンテナ15とを並べて配置する場合と比較して、多層基板30の表面30sには送電アンテナ15を配置するためのスペースが不要となるため、多層基板30の表面30sの面積を小さくできる。
加えて、多層基板30の表面30sに各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと送電アンテナ15とを並べて配置する場合、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpは、送電アンテナ15の電磁波の影響を避けるため、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと送電アンテナ15との間の距離を大きくとる必要がある。
この点、本実施形態では、z方向において各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと送電アンテナ15との間にシールド層33が設けられているため、多層基板30の表面30sに各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpが実装され、多層基板30の裏面30rに送電アンテナ15が形成された構成であっても、送電アンテナ15の電磁波が各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpに影響を与えることを抑制できる。なお、受電装置20の多層基板60についても同様である。
(効果)
本実施形態の非接触給電システム1によれば、以下の効果が得られる。
(1)送電装置10は、多層基板30と、多層基板30に搭載された送電回路としての送電制御部12および振動子13と、送電アンテナ15と、および送電側マッチング回路14と、を備えている。送電側マッチング回路14は、送電アンテナ15と送電側共振回路を構成する送電側受動素子としての両直列用コンデンサ16Csa,16Csbと並列用コンデンサ16Cpを備えている。送電装置10は、両直列用コンデンサ16Csa,16Csbと並列用コンデンサ16Cpに対して直列または並列に接続されるための送電側調整用外部端子としての各調整用外部端子17A~17Dを備えている。
この構成によれば、送電側調整用外部端子17に送電側受動素子16とは別の送電側調整素子としてのコンデンサCA~CCを接続することによって、送電側マッチング回路14と送電アンテナ15との送電側共振回路の共振周波数を調整する。このため、送電側共振回路の共振周波数の調整を送電装置10の外部で行うことができる。したがって、コンデンサCA~CCを実装するスペースが送電装置10には不要となるため、送電装置10の小型化を図ることができる。
(2)送電側受動素子16は、送電アンテナ15に対して直列に接続される両直列用コンデンサ16Csa,16Csbと、両直列用コンデンサ16Csa,16Csbと送電アンテナ15との双方に接続され、送電アンテナ15に対して並列に接続される並列用コンデンサ16Cpと、を含む。この構成によれば、送電側共振回路の共振周波数を所望の共振周波数に近い値に容易に設定することができる。
(3)送電側調整用外部端子17は、送電制御部12と第1直列用コンデンサ16Csaとの間の第1送電側配線LT1に電気的に接続された第1調整用外部端子17Aと、第1直列用コンデンサ16Csaと送電アンテナ15との間の第1送電側配線LT1に電気的に接続された第2調整用外部端子17Bと、を含む。
この構成によれば、たとえば第1調整用外部端子17Aと第2調整用外部端子17BとにコンデンサCAを電気的に接続することによって、コンデンサCAは、第1直列用コンデンサ16Csaに対して並列接続される。これにより、送電装置10の外部で送電側共振回路の共振周波数の微調整を行うことができる。
(4)送電側調整用外部端子17は、第2送電側配線LT2に接続された第3調整用外部端子17Cをさらに含む。
この構成によれば、たとえば第2調整用外部端子17Bと第3調整用外部端子17CとにコンデンサCCを電気的に接続することによって、コンデンサCCは、並列用コンデンサ16Cpに対して並列接続される。これにより、送電装置10の外部で送電側共振回路の共振周波数の微調整を行うことができる。
(5)送電側受動素子16は、第2送電側配線LT2において送電アンテナ15に対して直列に接続される第2直列用コンデンサ16Csbをさらに含む。第3調整用外部端子17Cは、第2送電側配線LT2における第2直列用コンデンサ16Csbと送電アンテナ15との間に電気的に接続されている。送電側調整用外部端子17は、第2直列用コンデンサ16Csbと送電制御部12との間の第2送電側配線LT2に電気的に接続された第4調整用外部端子17Dをさらに含む。
この構成によれば、たとえば第3調整用外部端子17Cと第4調整用外部端子17DとにコンデンサCBを電気的に接続することによって、コンデンサCBは、第2直列用コンデンサ16Csbに対して並列接続される。これにより、送電装置10の外部で送電側共振回路の共振周波数の微調整を行うことができる。
(6)受電装置20は、多層基板60と、多層基板60に搭載された受電制御部24、整流回路23、受電アンテナ21、および受電側マッチング回路22と、を備えている。受電側マッチング回路22は、受電アンテナ21と受電側共振回路を構成する受電側受動素子26を備えている。受電装置20は、受電側受動素子26に対して直列または並列に接続されるための受電側調整用外部端子27を備えている。
この構成によれば、受電側調整用外部端子27に受電側受動素子26とは別の受電側受動素子としてのコンデンサを接続することによって、受電側マッチング回路22と受電アンテナ21との受電側共振回路の共振周波数を調整する。このため、受電側共振回路の共振周波数の調整を受電装置20の外部で行うことができる。したがって、別の調整素子としてのコンデンサを実装するスペースが受電装置20には不要となるため、受電装置20の小型化を図ることができる。
(7)受電側マッチング回路22の構成は、送電側マッチング回路14の構成と同じである。このため、上記(2)の効果と同様の効果が得られる。
(8)受電装置20の受電側調整用外部端子27は、送電装置10の送電側調整用外部端子17と同じ構成である。このため、上記(3)~(5)の効果と同様の効果が得られる。
(9)送電装置10は、表面30s、および表面30sとは反対側を向く裏面30rを有する多層基板30と、表面30sに実装され、送電制御を行う送電側回路となる各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと、裏面30rに形成され、受電装置20の受電アンテナ21に向けて非接触送電を行う送電アンテナ15と、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと送電アンテナ15との間に設けられ、送電アンテナ15から各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpに向かう電磁波を低減するシールド層33と、を備えている。
この構成によれば、多層基板30の表面30sに各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpが実装され、裏面30rに送電アンテナ15が形成されているため、たとえば回路基板の表面に送電アンテナ15と各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpとが並んで配置される構成と比較して、送電装置10の小型化を図ることができる。
加えて、シールド層33が各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと送電アンテナ15との間に設けられることによって、送電アンテナ15から各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpに向かう電磁波がシールド層33で低減されるため、送電アンテナ15が発生する電磁波が各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpに影響を与えることを抑制できる。つまり、送電アンテナ15から発生する電磁波が送電制御部12、振動子13、およびマッチング回路14に影響を与えることを抑制できる。
(10)z方向から視て、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと送電アンテナ15とは互いに重なる位置に配置されている。z方向から視て、シールド層33は、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと送電アンテナ15との双方と重なる位置に配置されている。
この構成によれば、z方向から視て、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpのうちの一部が送電アンテナ15からずれて配置された構成と比較して、多層基板30の表面30sの面積を小さくできるため、送電装置10の小型化を図ることができる。
加えて、z方向から視て、シールド層33が各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと送電アンテナ15との双方と重なる位置に配置されているため、送電アンテナ15が発生する電磁波が各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpに影響を与えることを一層抑制できる。つまり、送電アンテナ15から発生する電磁波が送電制御部12、振動子13、およびマッチング回路14に影響を与えることを一層抑制できる。
(11)z方向から視て、シールド層33は、多層基板30の全面にわたり形成されている。この構成によれば、シールド層33が各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと送電アンテナ15との双方と確実に重なる位置となる。したがって、送電アンテナ15が発生する電磁波が各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpに影響を与えることを一層抑制できる。つまり、送電アンテナ15から発生する電磁波が送電制御部12、振動子13、およびマッチング回路14に影響を与えることを一層抑制できる。
(12)送電装置10は、電気絶縁性を有し、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpを封止する封止樹脂50を備えている。この構成によれば、たとえば送電装置10の搬送時に送電装置10の外部の部品と各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpとの接触を抑制できる。
(13)封止樹脂50は、直方体状に形成されている。この構成によれば、送電装置10をマウンタによって搬送できるため、送電装置10をたとえば回路基板に実装しやすくなる。
(14)送電装置10は、送電アンテナ15を用いて受電装置20と給電および通信を行う。この構成によれば、給電および通信に対して共通の送電アンテナ15を用いるため、送電アンテナとして、給電用アンテナおよび通信用アンテナを個別に設ける構成と比較して、送電装置10の小型化を図ることができる。
(15)受電装置20は、表面60s、および表面60sとは反対側を向く裏面60rを有する多層基板60と、表面60sに実装され、受電制御を行う各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpと、裏面60rに形成され、送電アンテナ15から非接触で受電する受電アンテナ21と、各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpと受電アンテナ21との間に設けられ、受電アンテナ21から各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpに向かう電磁波を低減するシールド層63と、を備えている。
この構成によれば、多層基板60の表面60sに各チップ71,72および複数のコンデンサ26Csa,26Csb,26Cpが実装され、裏面60rに受電アンテナ21が形成されているため、回路基板の表面に受電アンテナ21と各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpとが並んで配置される構成と比較して、受電装置20の小型化を図ることができる。
加えて、シールド層63が各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpと受電アンテナ21との間に設けられることによって、受電アンテナ21から各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpに向かう電磁波がシールド層63で低減されるため、受電アンテナ21が発生する電磁波が各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpに影響を与えることを抑制できる。つまり、受電アンテナ21から発生する電磁波が受電制御部24、整流回路23、およびマッチング回路22に影響を与えることを抑制できる。
(16)受電装置20の多層基板60は、送電装置10の多層基板30と同様の構成である。この構成によれば、上記(10)~(13)に準じた効果を得ることができる。
(17)受電装置20は、受電アンテナ21を用いて送電装置10からの受電および通信を行う。この構成によれば、受電および通信に対して共通の受電アンテナ21を用いるため、受電アンテナとして、受電用アンテナおよび通信用アンテナを個別に設ける構成と比較して、受電装置20の小型化を図ることができる。
(18)送電装置10は、送電装置10の外部に露出した各調整用外部端子17A~17Dを備えているため、封止樹脂50が形成された後、つまり、各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpが封止された後であっても、送電側共振回路の共振周波数の微調整を行うことができる。
(19)受電装置20は、受電装置20の外部に露出した各調整用外部端子27A~27Dを備えているため、封止樹脂80が形成された後、つまり、各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpが封止された後であっても、受電側共振回路の共振周波数の微調整を行うことができる。
[変更例]
上記実施形態は本開示に関する送電装置、受電装置、および非接触給電システムが取り得る形態の例示であり、その形態を制限することを意図していない。本開示に関する送電装置、受電装置、および非接触給電システムは、上記実施形態に例示された形態とは異なる形態を取り得る。その一例は、上記実施形態の一部を置換、変更、もしくは省略した形態、または上記実施形態に新たな構成を付加した形態である。また、以下の各変更例は、技術的に矛盾しない限り、互いに組み合わせることができる。以下の各変更例において、上記実施形態に共通する部分について、上記実施形態と同一符号を付してその説明を省略する。なお、以下の各変更例は、送電装置10に対する変更例として説明するが、受電装置20に対しても同様に適用できる。
・上記実施形態において、送電側マッチング回路14の構成は任意に変更可能である。一例では、図12に示すように、送電側マッチング回路14から第2直列用コンデンサ16Csbを省略してもよい。この場合、送電側マッチング回路14から第3調整用外部端子17Cも省略してもよい。なお、第2直列用コンデンサ16Csbに代えて、送電側マッチング回路14から第1直列用コンデンサ16Csaを省略してもよい。
また一例では、送電側マッチング回路14から両直列用コンデンサ16Csa,16Csbと、並列用コンデンサ16Cpとのいずれかを省略してもよい。送電側マッチング回路14から両直列用コンデンサ16Csa,16Csbが省略された場合、送電側マッチング回路14から第1調整用外部端子17Aおよび第3調整用外部端子17Cを省略してもよい。
また一例では、送電側マッチング回路14は、複数の第1直列用コンデンサ16Csaを備えていてもよいし、複数の第2直列用コンデンサ16Csbを備えていてもよい。
また一例では、送電側マッチング回路14は、複数の並列用コンデンサ16Cpを備えていてもよい。
・上記実施形態では、送電側調整素子として、両直列用コンデンサ16Csa,16Csbおよび並列用コンデンサ16Cpといったコンデンサが用いられたが、調整素子はこれに限られない。たとえば、送電側調整素子として、コンデンサに代えて、抵抗素子やコイルが用いられていてもよい。
・上記実施形態において、各調整用外部端子17A~17Dの構成は、多層基板30の裏面30rに形成されたランドパターンによる構成に限られず、任意に変更可能である。各調整用外部端子17A~17Dは、送電装置10の外部の機器(たとえばタブレットPCの回路基板)と電気的に接続可能な構成であればよい。一例では、図13に示すように、各調整用外部端子17A~17Dは、多層基板30の表面30sに形成されたコネクタ19から構成されていてもよい。この場合、コネクタ19からなる各調整用外部端子17A~17Dは、図示していないハーネス等の外部のコネクタと接合することによって、送電装置10の外部の機器と電気的に接続される。この場合、各調整用外部端子17A~17Dは、送電装置10の外部の機器と接続するための部分が露出した状態で封止樹脂50によって封止されていてもよい。なお、多層基板30の表面30sにおけるコネクタ19の配置位置は任意である。
・各調整用外部端子17A~17Dおよび外部電極11のそれぞれがコネクタから構成される場合、図13のコネクタ19は、各調整用外部端子17A~17Dおよび外部電極11をひとまとめにしたコネクタとして構成されていてもよい。
・図13の変更例では、コネクタ19は、多層基板30の表面30sに設けられたが、これに限られない。コネクタ19は、たとえば多層基板30の裏面30rに設けられていてもよい。この場合においても、コネクタ19は、各調整用外部端子17A~17Dおよび外部電極11をひとまとめにしたコネクタとして構成されていてもよい。
・上記実施形態において、多層基板30の裏面30rにおける外部電極11および各調整用外部端子17A~17Dの配置態様は任意に変更可能である。一例では、各調整用外部端子17A~17Dは、y方向において送電アンテナ15の両側に分散して配置されていてもよい。
・上記実施形態において、外部電極11の構成は任意に変更可能である。一例では、外部電極11は、多層基板30の裏面30rに形成されていなくてもよい。たとえば図14に示すように、外部電極11は、多層基板30の側面30aに形成されていてもよい。この場合、外部電極11は、z方向において多層基板30の表面30sから裏面30rまで延びるように形成されていてもよい。すなわち外部電極11は、多層基板30をその厚さ方向(z方向)に貫通するように多層基板30の厚さ方向に延びる端面電極として設けられていてもよい。
外部電極11は、z方向から視て、多層基板30の側面30aからy方向に凹む半円状に形成された凹部の内面にCu等の導電層が形成されることによって構成されている。この場合、凹部は、シールド層33も貫通している。つまり、凹部は、側面30aから露出するシールド層33にも同様に形成されている。
この構成によれば、送電装置10をたとえばタブレットPCの回路基板にはんだ等の導電性接合材によって実装する場合、導電性接合材による送電装置10と回路基板との接合状態を視認できる。したがって、送電装置10と回路基板との接合状態を容易に確認できる。このような端面電極は、外部電極11に代えて、各調整用外部端子17A~17Dに対して適用してもよい。
・図14に示す変更例において、シールド層33と外部電極11との関係は任意に変更可能である。一例では、図15に示すように、シールド層33は、外部電極11が形成された多層基板30の側面30aよりも内方に位置するように形成されていてもよい。つまり、シールド層33と外部電極11とが互いに離間して設けられていてもよい。この場合、シールド層33は、多層基板30の側面30aから露出していない。なお、端面電極が各調整用外部端子17A~17Dの場合も同様に、シールド層33は、各調整用外部端子17A~17Dが形成された多層基板30の側面30aよりも内方に位置し、シールド層33と各調整用外部端子17A~17Dとが互いに離間して設けられていてもよい。
・上記実施形態において、外部電極11の構成は、多層基板30の裏面30rに形成された金属層による構成に限られず、任意に変更可能である。外部電極11は、送電装置10の外部の機器(たとえばタブレットPCの回路基板)と電気的に接続可能な構成であればよい。一例では、外部電極11は、多層基板30の表面30sに形成されたコネクタから構成されていてもよい。この場合、コネクタからなる外部電極11は、ハーネス等の外部のコネクタと接合することによって、送電装置10の外部の機器と電気的に接続される。この場合、外部電極11は、送電装置10の外部の機器と接続するための部分が露出した状態で封止樹脂50によって封止されていてもよい。
・上記実施形態において、多層基板30内におけるシールド層33の配置構成は任意に変更可能である。一例では、シールド層33は、z方向から視て、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと重なる位置に配置されていればよい。この場合、送電アンテナ15は、z方向から視て、シールド層33と重ならない部分を有していてもよい。また一例では、シールド層33は、z方向から視て、送電アンテナ15と重なる位置に配置されていればよい。この場合、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpは、z方向から視て、シールド層33と重ならない部分を有していてもよい。
・上記実施形態において、シールド層33を構成する材料は、フェライトに限られず、任意に変更可能である。シールド層33は、磁性体であればよい。このため、シールド層33は、磁性体であれば、導電性を有する材料から構成されていてもよい。
・上記実施形態において、送電装置10は、多層基板30に代えて、たとえば単層のリジッド基板またはフレキシブル基板を備えていてもよい。
・上記実施形態において、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpを保護する構成は任意に変更可能である。一例では、図16に示すように、送電装置10は、封止樹脂50に代えて、金属製のハウジング90を備えている。ハウジング90は、たとえば多層基板30の表面30sに、接着剤を用いて取り付けられる。ハウジング90は、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpを覆う箱状に形成されている。つまり、送電回路は、金属製からなる箱状のハウジングによって覆われているともいえる。
・上記実施形態において、z方向から視た送電アンテナ15の形状は、任意に変更可能である。一例では、送電アンテナ15から接続配線15Cを省略してもよい。
・上記実施形態において、接続配線15Cのz方向における配置位置は任意に変更可能である。一例では、接続配線15Cは、表面側配線層31に含まれる配線であってもよいし、配線層34に含まれる配線であってもよい。
・上記実施形態において、多層基板30の裏面30rにおける送電アンテナ15の配置位置は、任意に変更可能である。
・上記実施形態において、z方向から視て、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpのうち少なくとも1つが送電アンテナ15と重ならない位置に配置されていてもよい。一例では、z方向から視て、多層基板30の表面30sにおいて各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpのうち少なくとも1つが送電アンテナ15の周囲に配置されていてもよい。
・上記実施形態において、封止樹脂50を省略してもよい。
・上記実施形態において、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpの接続構成は任意に変更可能である。一例では、多層基板30の表面30sには、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpを載置するランドが形成され、多層基板30の第1基材30Aを貫通するスルーホールによって各ランドと表面側配線層31とが電気的に接続される構成であってもよい。つまり、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpは、表面側配線層31によって互いに接続されていてもよい。
・上記実施形態において、送電装置10は、多層基板30の裏面30rに送電アンテナ15が形成され、多層基板30の表面30s上に各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpが実装された状態で封止樹脂50によって封止されたパッケージ構造であったが、これに限られない。たとえば、図17に示すように、送電装置10は、回路基板100の表面100sに、送電アンテナ15と、各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpとが並んで配置された構成であってもよい。回路基板100の表面100sには、外部電極11および調整用外部端子17A~17D(ともに図1参照)を構成するコネクタ110が設けられている。コネクタ110は、回路基板100の表面100sのうち各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpに対して送電アンテナ15とは反対側に配置されている。
・上記実施形態では、送電装置10は、送電回路として送電制御部12および振動子13を有していたが、送電回路の構成はこれに限られない。送電回路は、少なくとも送電制御を行うことができる回路構成であればよい。
・上記実施形態では、受電装置20は、受電回路として受電制御部24を有していたが、受電回路の構成はこれに限られない。受電回路は、少なくとも受電制御を行うことができる回路構成であればよい。
・上記実施形態では、送電装置10および受電装置20の双方が、多層基板30(60)の表面30s(60s)に各チップ41,42(71,72)および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cp(26Csa,26Csb,26Cp)が実装され、多層基板30(60)の裏面30r(60r)に送電アンテナ15(受電アンテナ21)が形成され、多層基板30(60)内にシールド層33が設けられていたが、これに限られない。送電装置10が上記実施形態の構成の場合、受電装置20は、基板と、基板の表面に並べて配置された各チップ71,72および各コンデンサ26Csa,26Csb,26Cpと受電アンテナ21とを備える構成であってもよい。受電装置20が上記実施形態の構成の場合、送電装置10は、基板と、基板の表面に並べて配置された各チップ41,42および各コンデンサ16Csa,16Csb,16Cpと送電アンテナ15とを備える構成であってもよい。
・上記実施形態において、送電装置10は、送電制御部12の給電回路に接続される給電用アンテナと、通信回路に接続される通信用アンテナと、を備えていてもよい。つまり、給電専用のアンテナと通信専用のアンテナとが個別に設けられていてもよい。
・上記実施形態では、非接触給電システム1は、送電装置10と受電装置20との間で電力と信号とを個別に非接触で伝達していたが、これに限られない。送電装置10と受電装置20との間で電力と信号とを同時に伝達する構成であってもよい。
・上記実施形態では、非接触給電システム1は、送電装置10と受電装置20との間で電力と信号との双方を非接触で伝達していたが、これに限られない。一例では、非接触給電システム1は、送電装置10から受電装置20に非接触で送電する構成であってもよい。つまり、非接触給電システム1は、送電装置10と受電装置20との間で非接触で通信しない構成であってもよい。この場合、非接触給電システム1では、送電装置10と受電装置20とが有線で接続されている。これにより、送電装置10と受電装置20との間で通信される。
本開示で使用される「~上に」という用語は、文脈によって明らかにそうでないことが示されない限り、「~上に」と「~の上方に」の意味を含む。したがって、「AがB上に形成される」という表現は、本実施形態ではAがBに接触してB上に直接配置され得るが、変更例として、AがBに接触することなくBの上方に配置され得ることが意図される。すなわち、「~上に」という用語は、AとBとの間に他の部材が形成される構造を排除しない。
本開示で使用されるz方向は必ずしも鉛直方向である必要はなく、鉛直方向に完全に一致している必要もない。したがって、本開示による種々の構造は、本明細書で説明されるz方向の「上」および「下」が鉛直方向の「上」および「下」であることに限定されない。例えば、x方向が鉛直方向であってもよく、またはy方向が鉛直方向であってもよい。
[付記]
上記実施形態および上記各変更例から把握できる技術的思想を以下に記載する。なお、各付記に記載された構成要素に対応する実施形態の構成要素の符号を括弧書きで示す。符号は、理解の補助のために例として示すものであり、各付記に記載された構成要素は、符号で示される構成要素に限定されるべきではない。
(付記A1)
受電アンテナ(21)を有する受電装置(20)に対して非接触で送電する送電装置(10)であって、
送電側基板(30)と、
前記送電側基板(30)に搭載された送電回路(12,13)および送電アンテナ(15)と、
前記送電回路(12,13)と前記送電アンテナ(15)との間に接続され、前記送電アンテナ(15)と送電側共振回路を構成する送電側受動素子(16)を含む送電側マッチング回路(14)と、
前記送電側共振回路の共振周波数を調整する送電側調整素子(CA,CB,CC)を前記送電側受動素子(16)に対して直列または並列に接続されるための送電側調整用外部端子(17)と、
を備えている、送電装置(10)。
(付記A2)
前記送電側受動素子(16)は、
前記送電アンテナ(15)に対して直列に接続される直列用受動素子(16Csa,16Csb)と、
前記送電アンテナ(15)に対して並列に接続される並列用受動素子(16Cp)と、
を含む
付記A1に記載の送電装置(10)。
(付記A3)
前記送電回路(12,13)と前記送電アンテナ(15)とは、第1送電側配線(LT1)によって接続されており、
前記直列用受動素子(16Csa,16Csb)は、前記第1送電側配線(LT1)において前記送電回路(12,13)と前記送電アンテナ(15)との双方に接続された第1直列用受動素子(16Csa)を含み、
前記送電側調整用外部端子(17)は、
前記第1送電側配線(LT1)に電気的に接続されており、前記送電回路(12,13)と前記第1直列用受動素子(16Csa)との間に設けられた第1調整用外部端子(17A)と、
前記第1送電側配線(LT1)に電気的に接続されており、前記第1直列用受動素子(16Csa)と前記送電アンテナ(15)との間に設けられた第2調整用外部端子(17B)と、
を含む
付記A2に記載の送電装置(10)。
(付記A4)
前記送電回路(12,13)と前記送電アンテナ(15)とは、前記第1送電側配線(LT1)とは異なる第2送電側配線(LT2)によって接続されており、
前記送電側調整用外部端子(17)は、前記第2送電側配線(LT2)に接続された第3調整用外部端子(17C)をさらに含む
付記A3に記載の送電装置(10)。
(付記A5)
前記送電側受動素子(16Csa,16Csb)は、前記第2送電側配線(LT2)において前記送電アンテナ(15)に対して直列に接続される第2直列用受動素子(16Csb)をさらに含み、
前記第3調整用外部端子(17C)は、前記第2送電側配線(LT2)における前記第2直列用受動素子(16Csb)と前記送電アンテナ(15)との間に電気的に接続されている
付記A4に記載の送電装置(10)。
(付記A6)
前記送電側調整用外部端子(17)は、
前記第2送電側配線(LT2)に電気的に接続されており、前記第2直列用受動素子(16Csb)と前記送電回路(12,13)との間に設けられた第4調整用外部端子(17D)
をさらに含む
付記A5に記載の送電装置(10)。
(付記A7)
前記送電側受動素子(16)は、コンデンサである
付記A1~A6のいずれか1つに記載の送電装置(10)。
(付記A8)
前記送電側調整用外部端子(17)は、コネクタ(19)からなる
付記A1~A7のいずれか1つに記載の送電装置(10)。
(付記A9)
前記送電側調整用外部端子(17)は、前記送電側基板(30)に形成されたランドパターンからなる
付記A1~A7のいずれか1つに記載の送電装置(10)。
(付記A10)
前記送電装置(10)は、前記送電アンテナ(15)を用いて、電力と信号とを個別に前記受電装置(20)に伝達する
付記A1~A9のいずれか1つに記載の送電装置(10)。
(付記A11)
付記A1~A10のいずれか1つに記載の送電装置(10)と、
前記受電装置(20)と、
を備える、非接触給電システム(1)。
(付記A12)
前記受電装置(20)は、
受電側基板(60)と、
前記受電側基板(60)に搭載された受電回路(24,25)および受電アンテナ(21)と、
前記受電回路(24,25)と前記受電アンテナ(21)との間に接続され、前記受電アンテナ(21)と受電側共振回路を構成する受電側受動素子(26)を含む受電側マッチング回路(22)と、
前記受電側共振回路の共振周波数を調整する受電側調整素子を前記受電側受動素子(26)に対して直列または並列に接続されるための受電側調整用外部端子(27)と、
を備えている
付記A11に記載の非接触給電システム(1)。
(付記A13)
送電アンテナ(15)を有する送電装置(20)に対して非接触で受電する受電装置(10)であって、
受電側基板(60)と、
前記受電側基板(60)に搭載された受電回路(24)および受電アンテナ(21)と、
前記受電回路(24,25)と前記受電アンテナ(21)との間に接続され、前記受電アンテナ(21)と受電側共振回路を構成する受電側受動素子(26)を含む受電側マッチング回路(22)と、
前記受電側共振回路の共振周波数を調整する受電側調整素子を前記受電側受動素子(26)に対して直列または並列に接続されるための受電側調整用外部端子(27)と、
を備えている、受電装置(20)。
(付記A14)
前記受電装置(20)は、
前記受電側マッチング回路(22)と前記受電回路(24)に接続されており、前記受電回路(24)が受電した交流電力を直流電力に変換する整流回路(23)と、
前記受電側マッチング回路(22)と前記受電回路(24)とを前記整流回路(23)を介さずに接続される信号線(SL)と、
をさらに備えている
付記A13に記載の受電装置(20)。
(付記B1)
送電アンテナ(15)を有する送電装置(20)に対して非接触で受電する受電装置(10)であって、
受電側基板(60)と、
前記受電側基板(60)に搭載された受電回路(24)および受電アンテナ(21)と、
前記受電回路(24,25)と前記受電アンテナ(21)との間に接続され、前記受電アンテナ(21)と受電側共振回路を構成する受電側受動素子(26)を含む受電側マッチング回路(22)と、
前記受電側共振回路の共振周波数を調整する受電側調整素子を前記受電側受動素子(26)に対して直列または並列に接続されるための受電側調整用外部端子(27)と、
を備えている、受電装置(20)。
(付記B2)
前記受電側受動素子(26)は、
前記受電アンテナ(21)に対して直列に接続される直列用受動素子(26Cs)と、
前記受電アンテナ(21)に対して並列に接続される並列用受動素子(26Cp)と、
を含む
付記B1に記載の受電装置(20)。
(付記B3)
前記受電回路(23,24)と前記受電アンテナ(21)とは、第1受電側配線(LR1)によって接続されており、
前記直列用受動素子(26Cs)は、前記第1受電側配線(LR1)において前記受電回路(23,24)と前記受電アンテナ(21)との双方に接続された第1直列用受動素子(26Csa)を含み、
前記受電側調整用外部端子(27)は、
前記第1受電側配線(LR1)に電気的に接続されており、前記受電回路(23,24)と前記第1直列用受動素子(26Csa)との間に設けられた第1調整用外部端子(27A)と、
前記第1受電側配線(LR1)に電気的に接続されており、前記第1直列用受動素子(26Csa)と前記送電アンテナ(21)との間に設けられた第2調整用外部端子(27B)と、
を含む
付記B2に記載の受電装置(20)。
(付記B4)
前記受電回路(23,24)と前記受電アンテナ(21)とは、前記第1受電側配線(LR1)とは異なる第2受電側配線(LR2)によって接続されており、
前記受電側調整用外部端子(27)は、前記第2受電側配線(LR2)に接続された第3調整用外部端子(27C)をさらに含む
付記B3に記載の受電装置(20)。
(付記B5)
前記受電側受動素子(26)は、前記第2受電側配線(LR2)において前記受電アンテナ(21)に対して直列に接続される第2直列用受動素子(26Csb)をさらに含み、
前記第3調整用外部端子(27C)は、前記第2受電側配線(LR2)における前記第2直列用受動素子(26Csb)と前記受電アンテナ(21)との間に電気的に接続されている
付記B4に記載の受電装置(20)。
(付記B6)
前記受電側調整用外部端子(27)は、
前記第2受電側配線(LR2)に電気的に接続されており、前記第2直列用受動素子(26Csb)と前記受電回路(23,24)との間に設けられた第4調整用外部端子(27D)
をさらに含む
付記B5に記載の受電装置(20)。
(付記B7)
前記受電側受動素子(26)は、コンデンサである
付記B1~B6のいずれか1つに記載の受電装置(20)。
(付記B8)
前記受電側調整用外部端子(27)は、コネクタからなる
付記B1~B7のいずれか1つに記載の受電装置(20)。
(付記B9)
前記受電側調整用外部端子(27)は、前記受電側基板(60)に形成されたランドパターンからなる
付記B1~B7のいずれか1つに記載の受電装置(20)。
(付記B10)
前記受電装置(20)は、前記受電アンテナ(21)を用いて、電力と信号とを個別に前記送電装置(10)から伝達される
付記B1~B9のいずれか1つに記載の受電装置(20)。
(付記B11)
付記B1~B10のいずれか一項に記載の受電装置(20)と、
前記送電装置(10)と、
を備える、非接触給電システム(1)。
(付記C1)
受電アンテナ(21)を有する受電装置(20)に対して非接触で送電する送電装置(10)であって、
表面(30s)、および前記表面(30s)とは反対側を向く裏面(30r)を有する多層基板(30)と、
前記表面(30s)に実装され、送電制御を行う送電側回路(12,13,14)と、
前記裏面(30r)に形成され、前記受電アンテナ(21)に向けて非接触で送電する送電アンテナ(15)と、
を備え、
前記多層基板(30)は、
前記送電側回路(12,13,14)と前記送電アンテナ(15)との間に設けられ、前記送電アンテナ(15)から前記送電側回路(12,13,14)に向かう電磁波を低減するシールド層(33)を含む
送電装置(10)。
(付記C2)
前記多層基板(30)の厚さ方向(z方向)から視て、前記送電側回路(12,13,14)と前記送電アンテナ(15)とは互いに重なる位置に配置されており、
前記多層基板(30)の厚さ方向(z方向)から視て、前記シールド層(33)は、前記送電側回路(12,13,14)および前記送電アンテナ(15)の双方と重なる位置に配置されている
付記C1に記載の送電装置(10)。
(付記C3)
前記多層基板(30)の厚さ方向(z方向)から視て、前記シールド層(33)は、前記多層基板(30)の全面にわたり形成されている
付記C1またはC2に記載の送電装置(10)。
(付記C4)
前記シールド層(33)は、磁性材料を含み、かつ電気絶縁性を有している
付記C1~C3のいずれか1つに記載の送電装置(10)。
(付記C5)
前記シールド層(33)は、フェライトからなる
付記C4に記載の送電装置(10)。
(付記C6)
前記多層基板(30)は、前記シールド層(33)と、前記表面(30s)を形成する表面側絶縁層(30A)と、前記裏面(30r)を形成する裏面側絶縁層(30D)と、を含む
付記C1~C5のいずれか1つに記載の送電装置(10)。
(付記C7)
前記裏面(30r)に設けられ、前記送電側回路(12,13,14)と接続された外部電極(11)を備え、
前記外部電極(11)は、前記送電アンテナ(15)の周囲に配置されている
付記C1~C6のいずれか1つに記載の送電装置(10)。
(付記C8)
前記シールド層(33)を貫通し、前記送電側回路(12,13,14)と前記外部電極(11)とを接続する配線(35E)を備える
付記C7に記載の送電装置(10)。
(付記C9)
前記多層基板(30)は、前記表面(30s)および前記裏面(30r)の双方と交差する側面(30a)を有しており、
前記側面(30a)には、前記多層基板(30)を貫通するように前記多層基板(30)の厚さ方向(z方向)に延び、前記送電側回路(12,13,14)と接続された端面電極(11)が設けられている
付記C1~C6のいずれか1つに記載の送電装置(10)。
(付記C10)
電気絶縁性を有し、前記送電側回路(12,13,14)を封止する封止樹脂(50)を備える
付記C1~C9のいずれか1つに記載の送電装置(10)。
(付記C11)
金属製からなり、前記送電側回路(12,13,14)を覆う箱状のハウジング(90)を備える
付記C1~C9のいずれか1つに記載の送電装置(10)。
(付記C12)
前記送電装置(10)は、前記送電アンテナ(15)を用いて、電力と信号とを個別に前記受電装置(10)に伝達する
付記C1~C11のいずれか1つに記載の送電装置(10)。
(付記C13)
送電アンテナ(15)を有する送電装置(10)から非接触で受電する受電装置(20)であって、
表面(60s)、および表面(60s)とは反対側を向く裏面(60r)を有する多層基板(60)と、
前記表面(60s)に実装され、受電制御を行う受電側回路(22,23,24)と、
前記裏面(60r)に形成され、前記送電アンテナ(15)から非接触で受電する受電アンテナ(21)と、
を備え、
前記多層基板(60)は、
前記受電側回路(22,23,24)と前記受電アンテナ(21)との間に設けられ、前記受電アンテナ(21)から前記受電側回路(22,23,24)に向かう電磁波を低減するシールド層(63)を含む
受電装置(20)。
(付記C14)
前記多層基板(60)の厚さ方向(z方向)から視て、前記受電側回路(22,23,24,71,72,73)と前記受電アンテナ(21)とは互いに重なる位置に配置されており、
前記多層基板(60)の厚さ方向(z方向)から視て、前記シールド層(63)は、前記受電側回路(22,23,24)および前記受電アンテナ(21)の双方と重なる位置に配置されている
付記C13に記載の受電装置(20)。
(付記C15)
前記多層基板(60)の厚さ方向(z方向)から視て、前記シールド層(63)は、前記多層基板(60)の全面にわたり形成されている
付記C13またはC14に記載の受電装置(20)。
(付記C16)
前記シールド層(63)は、磁性材料を含み、かつ電気絶縁性を有している
付記C13~C15のいずれか1つに記載の受電装置(20)。
(付記C17)
前記シールド層(63)は、フェライトからなる
付記C16に記載の受電装置(20)。
(付記C18)
前記多層基板(60)は、前記シールド層(63)と、前記表面(60s)を形成する表面側絶縁層(60A)と、前記裏面(60r)を形成する裏面側絶縁層(60D)と、を含む
付記C13~C18のいずれか1つに記載の受電装置(20)。
(付記C19)
前記裏面(60r)に設けられ、前記受電側回路(22,23,24)に接続された外部電極(25)を備え、
前記外部電極(25)は、前記受電アンテナ(21)の周囲に配置されている
付記C13~C18のいずれか1つに記載の受電装置(20)。
(付記C20)
前記シールド層(63)を貫通し、前記受電側回路(22,23,24)と前記外部電極(25)とを接続する配線(65E)を備える
付記C19に記載の受電装置(20)。
(付記C21)
前記多層基板(60)は、前記表面(60s)および前記裏面(60r)の双方と交差する側面を有しており、
前記側面には、前記多層基板(60)を貫通するように前記多層基板(60)の厚さ方向(z方向)に延び、前記受電側回路(22,23,24)に接続された端面電極が設けられている
付記C13~C18のいずれか1つに記載の受電装置(20)。
(付記C22)
電気絶縁性を有し、前記受電側回路(22,23,24)を封止する封止樹脂(80)を備える
付記C13~C21のいずれか1つに記載の受電装置(20)。
(付記C23)
金属製からなり、前記受電側回路(22,23,24)を覆う箱状のハウジングを備える
付記C13~C21のいずれか1つに記載の受電装置(20)。
(付記C24)
前記受電装置(20)は、前記受電アンテナ(21)を用いて、電力と信号とを個別に前記送電装置(10)から受電する
付記C13~C23のいずれか1つに記載の受電装置(20)。
(付記C25)
送電装置(10)および受電装置(20)を備え、前記送電装置(10)から前記受電装置(20)に向けて非接触で送電を行う非接触給電システム(1)であって、
前記送電装置(10)および前記受電装置(20)の少なくとも一方は、
表面(30s/60s)、および前記表面(30s/60s)とは反対側を向く裏面(30r/60r)を有する多層基板(30/60)と、
前記表面(30s/60s)に実装され、前記送電装置(10)から前記受電装置(20)への非接触給電に用いられる回路(12,13,14/22,23,24)と、
前記裏面(30r/60r)に実装され、前記送電装置(10)から前記受電装置(20)への非接触給電に用いられるアンテナ(15/21)と、
を備え、
前記多層基板(30/60)は、
前記回路(12,13,14/22,23,24)と前記アンテナ(15/21)との間に設けられ、前記アンテナ(15/21)から前記回路(12,13,14/22,23,24)に向かう電磁波を低減するシールド層(33/63)を含む、非接触給電システム(1)。
1…非接触給電システム
10…送電装置
12…送電制御部(送電回路)
13…振動子(送電回路)
14…送電側マッチング回路
15…送電アンテナ
16…送電側受動素子
16Cs…直列用コンデンサ(直列用受動素子)
16Csa…第1直列用コンデンサ(第1直列用受動素子)
16Csb…第2直列用コンデンサ(第2直列用受動素子)
16Cp…並列用コンデンサ(並列用受動素子)
17…送電側調整用外部端子
17A…第1調整用外部端子
17B…第2調整用外部端子
17C…第3調整用外部端子
17D…第4調整用外部端子
19…コネクタ
20…受電装置
21…受電アンテナ
22…受電側マッチング回路
23…整流回路
24…受電制御部(受電回路)
25…外部電極
26…受電側受動素子
26Cs…直列用コンデンサ(直列用受動素子)
26Csa…第1直列用コンデンサ(第1直列用受動素子)
26Csb…第2直列用コンデンサ(第2直列用受動素子)
26Cp…並列用コンデンサ(並列用受動素子)
27…受電側調整用外部端子
27A…第1調整用外部端子
27B…第2調整用外部端子
27C…第3調整用外部端子
27D…第4調整用外部端子
30…多層基板(送電側基板)
30s…表面
30r…裏面
30a…側面
30A…第1基材
30B…第2基材
30C…第3基材
30D…第4基材
33…シールド層
41…第1チップ(送電回路)
42…第2チップ(送電回路)
50…封止樹脂
60…多層基板(受電側基板)
60s…表面
60r…裏面
63…シールド層
100…回路基板(送電側基板)
110…コネクタ
CA,CB,CC…コンデンサ(送電側調整素子)
LT1…第1送電側配線
LT2…第2送電側配線
LR1…第1受電側配線
LR2…第2受電側配線
SL…信号線

Claims (14)

  1. 受電アンテナを有する受電装置に対して非接触で送電する送電装置であって、
    送電側基板と、
    前記送電側基板に搭載された送電回路および送電アンテナと、
    前記送電回路と前記送電アンテナとの間に接続され、前記送電アンテナと送電側共振回路を構成する送電側受動素子を含む送電側マッチング回路と、
    前記送電側共振回路の共振周波数を調整する送電側調整素子を前記送電側受動素子に対して直列または並列に接続するための送電側調整用外部端子と、
    を備えている、送電装置。
  2. 前記送電側受動素子は、
    前記送電アンテナに対して直列に接続される直列用受動素子と、
    前記送電アンテナに対して並列に接続される並列用受動素子と、
    を含む
    請求項1に記載の送電装置。
  3. 前記送電回路と前記送電アンテナとは、第1送電側配線によって接続されており、
    前記直列用受動素子は、前記第1送電側配線を介して前記送電回路と前記送電アンテナとの双方に接続された第1直列用受動素子を含み、
    前記送電側調整用外部端子は、
    前記第1送電側配線に電気的に接続されており、前記送電回路と前記第1直列用受動素子との双方に電気的に接続された第1調整用外部端子と、
    前記第1送電側配線に電気的に接続されており、前記第1直列用受動素子と前記送電アンテナとの双方に電気的に接続された第2調整用外部端子と、
    を含む
    請求項2に記載の送電装置。
  4. 前記送電回路と前記送電アンテナとは、前記第1送電側配線とは異なる第2送電側配線によって接続されており、
    前記送電側調整用外部端子は、前記第2送電側配線に電気的に接続された第3調整用外部端子をさらに含む
    請求項3に記載の送電装置。
  5. 前記直列用受動素子は、前記第2送電側配線を介して前記送電回路と前記送電アンテナとの双方に接続された第2直列用受動素子をさらに含み、
    前記第3調整用外部端子は、前記第2直列用受動素子と前記送電アンテナとの双方に電気的に接続されている
    請求項4に記載の送電装置。
  6. 前記送電側調整用外部端子は、
    前記第2送電側配線に電気的に接続されており、前記第2直列用受動素子と前記送電回路との双方に電気的に接続された第4調整用外部端子
    をさらに含む
    請求項5に記載の送電装置。
  7. 前記送電側受動素子は、コンデンサである
    請求項1~6のいずれか一項に記載の送電装置。
  8. 前記送電側調整用外部端子は、コネクタからなる
    請求項1~7のいずれか一項に記載の送電装置。
  9. 前記送電側調整用外部端子は、前記送電側基板に形成されたランドパターンからなる
    請求項1~7のいずれか一項に記載の送電装置。
  10. 前記送電装置は、前記送電アンテナを用いて、電力と信号とを個別に前記受電装置に伝達する
    請求項1~9のいずれか一項に記載の送電装置。
  11. 請求項1~10のいずれか一項に記載の送電装置と、
    前記受電装置と、
    を備える、非接触給電システム。
  12. 前記受電装置は、
    受電側基板と、
    前記受電側基板に搭載された受電回路および受電アンテナと、
    前記受電回路と前記受電アンテナとの間に接続され、前記受電アンテナと受電側共振回路を構成する受電側受動素子を含む受電側マッチング回路と、
    前記受電側共振回路の共振周波数を調整する受電側調整素子を前記受電側受動素子に対して直列または並列に接続するための受電側調整用外部端子と、
    を備えている
    請求項11に記載の非接触給電システム。
  13. 送電アンテナを有する送電装置に対して非接触で受電する受電装置であって、
    受電側基板と、
    前記受電側基板に搭載された受電回路および受電アンテナと、
    前記受電回路と前記受電アンテナとの間に接続され、前記受電アンテナと受電側共振回路を構成する受電側受動素子を含む受電側マッチング回路と、
    前記受電側共振回路の共振周波数を調整する受電側調整素子を前記受電側受動素子に対して直列または並列に接続するための受電側調整用外部端子と、
    を備えている、受電装置。
  14. 前記受電装置は、
    前記受電側マッチング回路と前記受電回路とに接続されており、前記受電回路が受電した交流電力を直流電力に変換する整流回路と、
    前記受電側マッチング回路と前記受電回路とを前記整流回路を介さずに接続される信号線と、
    をさらに備えている
    請求項13に記載の受電装置。
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