JP2022063684A - 構造物の制振構造 - Google Patents

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高義 石田
Takayoshi Ishida
清孝 石原
Kiyotaka Ishihara
努 横並
Tsutomu Yokonami
健太郎 河登
Kentaro Kawato
翔平 鶴ケ野
Shohei Tsurugano
侑樹 金子
Yuki Kaneko
奈緒 西村
Nao Nishimura
雅弘 青山
Masahiro Aoyama
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Abstract

【課題】固有周期が異なる水平二方向の振動を低減しつつ、制振ダンパの数を低減する構造物の制振構造を提供する。【解決手段】構造物の制振構造は、構造物10と、構造物10の上方に配置され、構造物10に対して互いに交差する第一水平方向X及び第二水平方向Yに移動するマス30と、構造物10とマス30とに連結され、伸縮方向を上下方向として第一水平方向X及び第二水平方向の傾倒に伴って伸縮し、マス30の第一水平方向Xの単位移動量に対する伸び量と、マス30の第二水平方向の単位移動量に対する伸び量とが異なる制振ダンパ50と、を備える。【選択図】図1

Description

本発明は、構造物の制振構造に関する。
構造物の振動を低減するTMD(Tuned Mass Damper)に設けられる制振ダンパが知られている(例えば、特許文献1,2参照)。特許文献1,2では、地震時における制振ダンパの変形量(ストローク量)を小さくするために、制振ダンパの伸縮方向(軸方向)を上下方向として設置している。
特開平3-037449号公報 特開平9-189144号公報
ところで、構造物は、風や地震等によって、水平二方向に振動する。
しかしながら、構造物では、水平二方向の固有周期が異なる場合がある。この場合、異なる固有周期に応じた2種類の制振ダンパが必要になるため、制振ダンパの数が増加する可能性がある。
本発明は、上記の事実を考慮し、固有周期が異なる水平二方向の振動を低減しつつ、制振ダンパの数を低減することを目的とする。
請求項1に記載の構造物の制振構造は、構造体と、前記構造体の上方に配置され、前記構造体に対して互いに交差する第一水平方向及び第二水平方向に移動する上方体と、前記構造体と前記上方体とに連結され、伸縮方向を上下方向として前記第一水平方向及び前記第二水平方向の傾倒に伴って伸縮し、前記上方体の前記第一水平方向の単位移動量に対する伸び量と、前記上方体の前記第二水平方向の単位移動量に対する伸び量とが異なる制振ダンパと、を備える。
請求項1に係る構造物の制振構造によれば、構造体の上方には、上方体が配置されている。上方体は、構造体に対して互いに交差する第一水平方向及び第二水平方向に移動する。この構造体と上方体とには、制振ダンパが連結されている。
制振ダンパは、伸縮方向を上下方向として配置されており、第一水平方向及び第二水平方向の傾倒に伴って伸縮する。これにより、上方体の振動が低減される。
ここで、上方体の第一水平方向の単位移動量に対する制振ダンパの伸び量と、上方体の第二水平方向の単位移動量に対する制振ダンパの伸び量とが異なっている。これにより、上方体の固有周期が第一水平方向と第二水平方向とで異なる場合、これらの固有周期に応じて、前述した制振ダンパの第一水平方向及び第二水平方向の伸び量をそれぞれ設定することにより、1つの制振ダンパによって、上方体の第一水平方向及び第二水平方向の振動を効率的に低減することができる。したがって、制振ダンパの数を低減することができる。
このように本発明では、固有周期が異なる第一水平方向及び第二水平方向の振動を低減しつつ、制振ダンパの数を低減することができる。
請求項2に記載の構造物の制振構造は、請求項1に記載の構造物の制振構造において、前記制振ダンパは、前記第一水平方向に傾倒可能に、一対の第一回動軸を介して前記構造体及び前記上方体に連結され、かつ、前記第二水平方向に傾倒可能に、一対の第二回動軸を介して前記構造体及び前記上方体に連結され、前記一対の第一回動軸の間隔と前記一対の第二回動軸の間隔とが異なる。
請求項2に係る構造物の制振構造によれば、制振ダンパは、第一水平方向に傾倒可能に、一対の第一回動軸を介して構造体及び上方体に連結されている。また、制振ダンパは、第二水平方向に傾倒可能に、一対の第二回動軸を介して構造体及び上方体に連結されている。
ここで、一対の第一回動軸の間隔と一対の第二回動軸の間隔とが異なっている。これにより、上方体の第一水平方向の単位移動量に対する制振ダンパの伸び量と、上方体の第二水平方向の単位移動量に対する制振ダンパの伸び量とを容易に異なる値に設定することができる。
請求項3に記載の構造物の制振構造は、請求項1又は請求項2に記載の構造物の制振構造において、前記構造体と前記上方体との間に配置され、前記構造体に対し、マスとしての前記上方体を前記第一水平方向及び前記第二水平方向に移動可能に支持する弾性体を備える。
請求項3に係る構造物の制振構造によれば、構造体と上方体との間に配置される弾性体を備えている。弾性体は、構造体に対し、マスとしての上方体を第一水平方向及び第二水平方向に移動可能に支持する。この弾性体は、マスとしての上方体と共に動吸振器を構成する。
ここで、制振ダンパの伸縮方向を上下方向として配置した場合、制振ダンパは、速度二乗型ダンパ(速度二乗比例型ダンパ)と同様の減衰力を発生する。つまり、高速時(大振幅時)に制振ダンパが発生する減衰力が大きくなる一方、低速時(小振幅時)に制振ダンパが発生する減衰力が小さくなる。
これにより本発明では、地震のような高速(大振幅)の振動だけでなく、風のような低速(小振幅)の振動に対しても、動吸振器を効率的に作動させることができる。したがって、地震及び風による構造物の振動を効率的に低減することができる。
以上説明したように、本発明によれば、固有周期が異なる水平二方向の振動を低減しつつ、制振ダンパの数を低減することができる。
一実施形態に係る構造物の制振構造が適用された構造物の最上階を示す立面図である。 図1の支持フレームを示す平面図である。 図1の制振ダンパを示す拡大立面図である。 図3の4-4線断面図である。 構造物に対するマスの速度と、比較例に係る制振ダンパの減衰力との関係を示すグラフである。 構造物に対するマスの速度と、一実施形態に係る制振ダンパの減衰力との関係を示すグラフである。 構造物に対するマスの速度と、伸縮方向を水平方向として配置された速度二乗型ダンパの減衰力との関係を示すグラフである。 図1に示される弾性体の変形例を示す立面図である。
以下、図面を参照しながら、一実施形態に係る構造物の制振構造について説明する。
(構造物)
図1には、本実施形態に係る構造物の制振構造が適用された構造物10が示されている。構造物10は、例えば、複数階からなる建物とされている。この構造物10の最上階10Rには、TMD20が設置されている。構造物10の最上階10Rは、複数の柱12と、隣り合う柱12にそれぞれ架設された複数の梁14とを有している。
なお、構造物10の最上階10Rは、構造体の一例である。また、TMD20は、制振装置の一例である。
(TMD)
TMD20は、バネマスの振動系を構成するマス30及び複数の弾性体40と、バネマスの振動系に減衰を付与する複数の制振ダンパ50とを有している。なお、TMD20は、動吸振器、又はダイナミックダンパとも称される。
マス30は、質量体32と、質量体32を支持する支持フレーム34とを有している。質量体32は、例えば、コンクリートによって形成されている。また、質量体32は、支持フレーム34上に設けられている。この質量体32の質量を増減することにより、マス30の質量が調整される。なお、質量体32の質量は、マス30の固有周期(目標固有周期)に応じて調整される。
図2に示されるように、支持フレーム34は、平面視にて格子状に接合された複数の梁36を有している。これらの梁36の交差部36Aは、下から弾性体40によってそれぞれ支持されている。これにより、マス30が、複数の弾性体40を介して構造物10の最上階10R(図1参照)に支持されている。なお、支持プレーム34の構造は、適宜変更可能であり、例えば、S造、RC造、及びSRC造等であっても良い。
図1に示されるように、複数の弾性体40は、例えば、一段の積層ゴム支承とされる。各弾性体40の上端部は、支持フレーム34の交差部36Aに固定されている。また、各弾性体40の下端部は、フーチング42を介して最上階10Rの柱12の柱頭部に固定されている。これらの弾性体40によって、マス30が第一水平方向X及び第二水平方向Yに揺動可能に支持されている。
なお、第一水平方向及び第二水平方向Yは、互いに交差(本実施形態では、直交)する水平二方向とされている。
マス30の固有周期(固有振動数)は、例えば、構造物10の固有周期と一致するように調整される。これにより、地震時に、構造物10とマス30とが共振し、マス30による動吸効果が高められる。なお、マス30の固有周期は、複数の弾性体40の剛性、及びマス30の質量を増減することにより調整される。
ここで、構造物10は、第一水平方向Xの固有周期(固有振動数)と、第二水平方向Yの固有周期(固有振動数)とが異なっている。そのため、マス30の第一水平方向X及び第二水平方向Yの固有周期は、構造物10の第一水平方向X及び第二水平方向Yの固有周期に応じてそれぞれ設定される。なお、本実施形態では、構造物10の第一水平方向Xの固有周期が、第二水平方向Yの固有周期よりも短くなっている。
(制振ダンパ)
制振ダンパ50は、構造物10とマス30とに連結され、マス30の振動を減衰(低減)する。この制振ダンパ50は、例えば、オイルダンパ等の粘性ダンパ(速度依存型ダンパ)とされる。図2に示されるように、複数の制振ダンパ50は、例えば、支持フレーム34の外周部に配置される。
図3に示されるように、制振ダンパ50は、オイル等の粘性体を収容するシリンダ52と、シリンダ52に対して抜き差しされるロッド54とを有している。この制振ダンパ50は、ロッド54(シリンダ52)の軸方向に伸縮することにより減衰力を発生する。
なお、制振ダンパ50は、オイルダンパに限らない。制振ダンパ50は、軸方向に変形(伸縮)する粘性ダンパであれば良く、例えば、減衰こまや摩擦ダンパ等であっても良い。
制振ダンパ50は、構造物10とマス30との間に、伸縮方向(矢印H方向)を上下方向として配置されている。制振ダンパ50の上端部(一端部)は、上側自在継手60Uを介してマス30の支持フレーム34に連結されている。一方、制振ダンパ50の下端部(他端部)は、下側自在継手60Lを介して構造物10の最上階10Rの梁36に連結されている。
上側自在継手60Uは、マス30に対して制振ダンパ50を第一水平方向X及び第二水平方向Yに傾倒可能(回動可能)に連結する二軸ヒンジとされる。この上側自在継手60Uは、制振ダンパ50の上端部に連結される第一ヒンジ部70と、マス30の支持フレーム34に連結される第二ヒンジ部80と、第一ヒンジ部70と第二ヒンジ部80とを連結する連結ベース64とを有している。
下側自在継手60Lは、構造物10に対して制振ダンパ50を第一水平方向X及び第二水平方向Yに傾倒可能(回動可能)に連結する二軸ヒンジとされる。この下側自在継手60Lは、制振ダンパ50の下端部に連結される第一ヒンジ部70と、構造物10の最上階10Rの梁14に連結される第二ヒンジ部80と、第一ヒンジ部70と第二ヒンジ部80とを連結する連結ベース64とを有している。
なお、上側自在継手60U及び下側自在継手60Lは、同様の構成とされており、制振ダンパ50に対して上下対称に配置されている。そのため、以下では、上側自在継手60Uの構成について説明し、下側自在継手60Lの説明は適宜省略する。
図4に示されるように、上側自在継手60Uの第一ヒンジ部70は、固定ベース62を介して制振ダンパ50の上端部に固定されている。この第一ヒンジ部70は、並列する2組のクレビスジョイントを有している。各クレビスジョイントは、一対の対向片74と、挿入片76と、第一回動軸78とを有している。
一対の対向片74は、連結ベース64から制振ダンパ50側へ延出するとともに、第二水平方向Yに互いに対向している。一方、挿入片76は、固定ベース62から連結ベース64側へ延出し、一対の対向片74の間に挿入されている。この一対の対向片74と挿入片76とは、第一回動軸78を介して互いに回動可能に連結されている。
第一回動軸78は、円柱状に形成されており、第二水平方向Yに沿って配置されている。この第一回動軸78は、一対の対向片74及び挿入片76に形成された貫通孔を第二水平方向Yに貫通し、一対の対向片74と挿入片76とを回動可能に連結している。
なお、2組のクレビスジョイントの第一回動軸78は、第二水平方向Yに沿って配置されるとともに、互いに同軸上に配置されている。
図3に示されるように、第二ヒンジ部80は、マス30の支持フレーム34に固定ベース66を介して固定されている。この第二ヒンジ部80は、並列する2組のクレビスジョイントを有している。各クレビスジョイントは、一対の対向片84と、挿入片86と、第二回動軸88とを有している。
一対の対向片84は、固定ベース66から制振ダンパ50側へ延出するとともに、第一水平方向Xに互いに対向している。一方、挿入片86は、連結ベース64から連結ベース64側へ延出し、一対の対向片84の間に挿入されている。この一対の対向片84と挿入片86とは、第二回動軸88を介して互いに回動可能に連結されている。
第二回動軸88は、円柱状に形成されており、第一水平方向Xに沿って配置されている。つまり、平面視にて、第二回動軸88と第一回動軸78とは、直交している。この第二回動軸88は、一対の対向片84及び挿入片86に形成された貫通孔を第一水平方向Xに貫通し、一対の対向片84と挿入片86とを回動可能に連結している。
なお、2組のクレビスジョイントの第二回動軸88は、第二水平方向Yに沿って配置されるとともに、互いに同軸上に配置されている。
ここで、図3に示されるように、上側自在継手60U及び下側自在継手60Lの第一回動軸78は、対をなしている。そして、構造物10に対してマス30が第一水平方向Xに移動すると、二点鎖線で示されるように、一対の第一回動軸78を中心として制振ダンパ50が傾倒する。この傾倒に伴って制振ダンパ50が伸縮し、すなわちシリンダ52に対してロッド54が抜き差しされ、減衰力を発生する。
また、図4に示されるように、上側自在継手60U及び下側自在継手60Lの第二回動軸88は、対をなしている。そして、構造物10に対してマス30が第二水平方向Yに移動すると、二点鎖線で示されるように、一対の第一回動軸78を中心として制振ダンパ50が傾倒する。この傾倒に伴って制振ダンパ50が伸縮し、すなわちシリンダ52に対してロッド54が抜き差しされ、減衰力を発生する。
図3に示されるように、一対の第一回動軸78の間隔L1と一対の第二回動軸88の間隔L2とは、異なっている。これにより、マス30の第一水平方向Xの単位移動量に対する制振ダンパ50の伸び量と、マス30の第二水平方向Yの単位移動量に対する制振ダンパ50の伸び量とが異なっている。
より具体的には、一対の第一回動軸78の間隔L1は、一対の第二回動軸88の間隔L2よりも短く設定されている。これにより、マス30の第一水平方向Xの単位移動量に対する制振ダンパ50の伸び量が、マス30の第二水平方向Yの単位移動量に対する制振ダンパ50の伸び量よりも大きくなる。
また、本実施形態では、前述したように、構造物10の第一水平方向Xの固有周期が、第二水平方向Yの固有周期よりも短い。そのため、制振ダンパ50に求められる第一水平方向Xの減衰力は、制振ダンパ50に求められる第二水平方向Yの減衰力よりも大きい。そのため、本実施形態では、一対の第一回動軸78の間隔L1が一対の第二回動軸88の間隔L2よりも短く設定されている。これにより、制振ダンパ50の第一水平方向Xの減衰力が、第二水平方向Yの減衰力よりも大きくなる。
なお、一対の第一回動軸78の間隔L1は、例えば、幾何非線形性を考慮し、時刻歴応答解析等を行うことにより適宜設定される。
(作用)
次に、本実施形態の作用について説明する。
図3に示されるように、例えば、風又は地震によって構造物10が第一水平方向Xに振動すると、構造物10に対してマス30が、構造物10と所定の位相差をもって第一水平方向Xに振動する。この際、二点鎖線で示されるように、制振ダンパ50が一対の第一回動軸78を中心として傾倒するとともに、傾倒に伴って制振ダンパ50が伸縮する。これにより、制振ダンパ50が減衰力を発生するため、マス30及び構造物10の振動が低減される。
また、図4に示されるように、例えば、風又は地震によって構造物10が第二水平方向Yに振動すると、構造物10に対してマス30が、構造物10と所定の位相差をもって第二水平方向Yに振動する。この際、二点鎖線で示されるように、制振ダンパ50が一対の第二回動軸88を中心として傾倒するとともに、傾倒に伴って制振ダンパ50が伸縮する。これにより、制振ダンパ50が減衰力を発生するため、マス30及び構造物10の振動が低減される。
このように本実施形態では、1つの制振ダンパ50によって、構造物10の第一水平方向X及び第二水平方向Yの振動を低減することができる。したがって、制振ダンパ50の数を低減することができる。
また、前述したように、構造物10では、第一水平方向Xの固有周期が第二水平方向Yの固有周期よりも短い。この場合、制振ダンパ50に求められる第一水平方向Xの減衰力が、制振ダンパ50に求められる第二水平方向Yの減衰力よりも大きくなる。
そのため、本実施形態では、一対の第一回動軸78の間隔L1が、一対の第二回動軸88の間隔L2よりも短く設定されている。これにより、マス30の第一水平方向Xの単位移動量に対する制振ダンパ50の減衰力(伸び量)が、マス30の第二水平方向Yの単位移動量に対する制振ダンパ50の減衰力(伸び量)よりも大きくなる。したがって、本実施形態では、1つの制振ダンパ50によって、構造物10の第一水平方向X及び第二水平方向Yの振動を効率的に低減することができる。
このように本実施形態は、固有周期が異なる第一水平方向X及び第二水平方向Yの振動を効率的に低減しつつ、制振ダンパ50の数を低減することができる。
また、制振ダンパ50は、伸縮方向を上下方向として配置されている。この場合、制振ダンパ50は、速度二乗型ダンパ(速度二乗比例型ダンパ)と同様の減衰力を発生する。つまり、高速時(大振幅時)に制振ダンパ50が発生する減衰力が大きくなる一方、低速時(小振幅時)に制振ダンパ50が発生する減衰力が小さくなる。
これにより、本実施形態では、地震のような高速(大振幅)の振動だけでなく、風のような低速(小振幅)の振動に対しても、TMD20を効率的に作動させることができる。したがって、地震及び風による構造物10の振動を効率的に低減することができる。
比較例を用いてより具体的に説明すると、図5には、構造物10に対するマス30の速度と、伸縮方向を水平方向として配置された比較例に係る制振ダンパの減衰力との関係が示されている。
なお、図5に示される点線で囲まれた領域は、風による振動領域、又は地震による振動領域を示している。また、後述する図6及び図7に示される点線で囲まれた領域も、風による振動領域、又は地震による振動領域を示している。
比較例に係る制振ダンパは、一般的な制振ダンパと同様に、地震のようにマス30の速度が大きい場合に、大きな減衰力を発生するように、その減衰係数等が設定される。この場合、風のようにマス30の速度が小さい場合に、制振ダンパが発生する減衰力が過大となり、TMD20の制振効果(動吸効果)が低下する。
これに対して本実施形態の制振ダンパ50は、前述したように、伸縮方向を上下方向して配置されている。この場合、第一水平方向Xの傾倒に伴って制振ダンパ50が発生する減衰力Fは、下記式(1)で近似される。また、第二水平方向Yの傾倒に伴って制振ダンパ50が発生する減衰力Fは、下記式(1)において、第一水平方向X及び第一回動軸78を第二水平方向Y及び第二回動軸88に読み替えた式に近似される。
Figure 2022063684000002

ただし、
x:構造物に対するマスの第一水平方向の変位
v:構造物に対するマスの速度
L:第一回動軸の間隔(距離)
C:制振ダンパの減衰係数
である。
また、図6には、構造物10に対するマス30の速度と、伸縮方向を上下方向として配置された本実施形態に係る制振ダンパ50の減衰力との関係が示されている。なお、図7には、構造物10に対するマス30の速度と、伸縮方向を水平方向として配置された速度二乗型ダンパの減衰力との関係が示されている。
上記式(1)では、マス30の速度vが二乗ではない。しかし、マス30の変位xの項により、地震のようにマス30の変位x及び速度vが大きい場合は、図6から分かるように、制振ダンパ50が発生する減衰力Fが大きくなる一方、風のようにマス30の変位x及び速度vが小さい場合は、制振ダンパが発生する減衰力Fが小さくなる。そのため、本実施形態の制振ダンパ50は、速度二乗型ダンパ(速度二乗比例型ダンパ)と同様の減衰力を発生する。
これにより、本実施形態では、風のようにマス30の速度が小さい場合に、制振ダンパが発生する減衰力が過大にならないため、TMD20の制振効果(動吸効果)の低下が抑制される。したがって、地震及び風による構造物10の振動を効率的に低減することができる。
(変形例)
次に、上記実施形態の変形例について説明する。
上記実施形態では、弾性体40が、一段の積層ゴム支承によって形成されている。しかし、例えば、図8に示される変形例のように、弾性体90は、二段に積層された積層ゴム支承90Aによって形成されても良い。
図8に示される変形例では、制振ダンパ50の伸縮量を大きくしつつ、弾性体90の上下方向の剛性を下げることができる。これにより、第一水平方向X及び第二水平方向Yの振動だけでなく、上下方向の振動も制振ダンパ50によって低減することができる。
なお、積層ゴム支承は、二段に限らず、多段に積層されても良い。また、弾性体40は、積層ゴム支承に限らず、他の弾性体であっても良い。
また、上記実施形態では、上側自在継手60U及び下側自在継手60Lが、制振ダンパ50に対して上下対称に配置されている。しかし、上記実施形態は、一対の第一回動軸78の間隔L1と一対の第二回動軸88の間隔L2とが異なっていれば良く、上側自在継手60U及び下側自在継手60Lは、制振ダンパ50に対して上下非対称に配置されも良い。
また、上記実施形態では、上側自在継手60U及び下側自在継手60Lが、二軸ヒンジとされている。しかし、上側自在継手60U及び下側自在継手60Lの一方が二軸ヒンジとされ、上側自在継手60U及び下側自在継手60Lの他方がボールジョイント(ユニバーサルジョイント)とされても良い。この場合、ボールジョイントの回動中心から、二軸ヒンジの第一回動軸78及び第二回動軸88までの距離(間隔)がそれぞれ異なっていれば良い。
なお、ボールジョイントは、回動角度が制限される。一方、二軸ヒンジは、回動角度の自由度が広い点で、ボールジョイントよりも優れている。
また、上記実施形態では、制振ダンパ50がTMD20を構成している。しかし、制振ダンパ50は、TMD20に限らず、例えば、免震層等に設置されても良い。なお、制振ダンパ50を基礎免震層に設置した場合は、例えば、基礎が構造体となり、基礎に免震装置を介して支持された躯体が上方体となる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明はこうした実施形態に限定されるものでなく、一実施形態及び各種の変形例を適宜組み合わせて用いても良いし、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
10 構造物(構造体)
30 マス(上方体)
40 弾性体
50 制振ダンパ
78 第一回動軸
88 第二回動軸
90 弾性体
L1 間隔(一対の第一回動軸の間隔)
L2 間隔(一対の第二回動軸の間隔)
X 第一水平方向
Y 第二水平方向
H 制振ダンパの伸縮方向

Claims (3)

  1. 構造体と、
    前記構造体の上方に配置され、前記構造体に対して互いに交差する第一水平方向及び第二水平方向に移動する上方体と、
    前記構造体と前記上方体とに連結され、伸縮方向を上下方向として前記第一水平方向及び前記第二水平方向の傾倒に伴って伸縮し、前記上方体の前記第一水平方向の単位移動量に対する伸び量と、前記上方体の前記第二水平方向の単位移動量に対する伸び量とが異なる制振ダンパと、
    を備える構造物の制振構造。
  2. 前記制振ダンパは、前記第一水平方向に傾倒可能に、一対の第一回動軸を介して前記構造体及び前記上方体に連結され、かつ、前記第二水平方向に傾倒可能に、一対の第二回動軸を介して前記構造体及び前記上方体に連結され、
    前記一対の第一回動軸の間隔と前記一対の第二回動軸の間隔とが異なる、
    請求項1に記載の構造物の制振構造。
  3. 前記構造体と前記上方体との間に配置され、前記構造体に対し、マスとしての前記上方体を前記第一水平方向及び前記第二水平方向に移動可能に支持する弾性体を備える、
    請求項1又は請求項2に記載の構造物の制振構造。
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