JP2022050138A - パン類用中種の製造方法、パン類用生地、及びパン類 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】パン類を製造するための中種を製造する方法であって、小麦粉、生イースト又はインスタントドライイースト、並びに水分を含有する液体材料を含む材料を混捏し、中種生地を調製する混捏工程、及び前記中種生地を発酵させ、中種を調製する発酵工程を含み、前記水分の添加量が、小麦粉100質量部に対して45~54質量部であり、前記生イーストを配合する場合の添加量が、前記小麦粉100質量部に対して0.2~4.3質量部であり、前記インスタントドライイーストを配合する場合の添加量が、前記小麦粉100質量部に対して0.07~1.5質量部であり、前記発酵工程前の中種生地の体積Aに対する発酵工程後の中種の体積Bの膨倍率(100×体積B/体積A)が、120~300%であることを特徴とする中種の製造方法、それを用いるパン類用生地及びパン類の製造方法、並びにパン類用生地及びパン類。
【選択図】なし
Description
本発明の中種の製造方法は、パン類を製造するための中種を製造する方法であって、小麦粉、生イースト又はインスタントドライイースト、並びに水分を含有する液体材料を含む材料を混捏し、中種生地を調製する混捏工程、及び前記中種生地を発酵させ、中種を調製する発酵工程を含み、 前記水分の添加量(すなわち、加水量)が、小麦粉100質量部に対して45~54質量部であり、前記生イーストを配合する場合の添加量が、前記小麦粉100質量部に対して0.2~4.3質量部であり、前記インスタントドライイーストを配合する場合の添加量が、前記小麦粉100質量部に対して0.07~1.5質量部であり、中種の膨倍率が、120~300%であることを特徴とする。通常の中種法では、中種を調製する場合、加水量は、小麦粉100質量部に対して55~60質量部であり、生イーストを配合する場合の添加量は、小麦粉100質量部に対して2~3質量部(インスタントドライイーストを配合する場合の添加量は、小麦粉100質量部に対して0.7~1.0質量部)であり、中種の膨倍率は、300~400%である。このような通常の条件では、中種の発酵中にグルテンが大きく引き伸ばされ、グルテンネットワークが十分に形成され、気泡膜が薄く、気泡数が多いふんわりして軟らかい食感のパン類が製造される。本発明においては、加水量を上記の範囲のように通常より少なくすること等によって、発酵工程後の中種の膨倍率を小さくすることで、中種の発酵中のグルテンネットワークの形成が抑えられ、ストレート法で得られるような気泡膜の厚いもっちりとした弾力のある食感を有するとともに、中種製法の長所である高い老化耐性をも有するパン類を製造することができる。本発明において、前記加水量は、小麦粉100質量部に対して、好ましくは47~53質量部、より好ましくは49~51質量部であり、前記生イーストを配合する場合の添加量は、前記小麦粉100質量部に対して、好ましくは0.2~2.9質量部、より好ましくは0.2~2.5質量部、さらに好ましくは0.2質量部以上2.0質量部未満、さらに好ましくは0.2~1.5質量部、さらに好ましくは0.2~1.0質量部であり、前記インスタントドライイーストを配合する場合の添加量は、前記小麦粉100質量部に対して、好ましくは0.07~1.0質量部、より好ましくは0.07~0.8質量部、さらに好ましくは0.07質量部以上0.7質量部未満、さらに好ましくは0.07~0.5質量部、さらに好ましくは0.07~0.3質量部であり、中種の膨倍率は、好ましくは140~270%、より好ましくは160~250質量部である。
本発明のパン類用生地の製造方法は、パン類用生地の製造方法であって、パン類用生地に用いる小麦粉全体の内、50質量%以上の小麦粉を用いて、本発明の製造方法によって中種を作製する工程、及び得られた中種全量を含む材料を混捏する本捏工程を含む。これにより、上述の中種の効果を発揮することができ、ストレート法で得られるような気泡膜の厚いもっちりとした弾力のある食感を有し、且つ高い老化耐性を有するパン類を製造できるパン類用生地を、既存の大規模な製パンラインを用いても容易に製造することができる。本捏工程では、中種に本捏用の材料(残りの小麦粉、残りの生イースト又はインスタントドライイースト、残りの水分を含有する液体材料等)を加えて混捏する。本捏用の材料の配合としては特に制限はなく、所望の比率で、本発明の製造方法によって得られた中種と混合することができる。例えば、残りの小麦粉としては、本発明の中種の製造方法に用いた小麦粉との比として、好ましくは(中種:本捏=)100:0~50:50の範囲の質量比で配合することができ、残りの生イースト又はインスタントドライイーストとしては、本発明の中種の製造方法に用いた生イースト又はインスタントドライイーストとの比として、好ましくは(中種:本捏=)100:0~5:95の範囲の質量比で配合することができ、残りの水分の添加量としては、本発明の中種の製造方法に用いた水分の添加量との比として(中種:本捏=)92:8~33:67の範囲の質量比で配合することができる。その他、本捏用の材料は、必要に応じて、上述の製パン用の材料を配合することができる。本捏工程の混捏条件は、一般的な中種法における本捏工程と同様な条件で行うことができる。なお、本発明は、本発明の製造方法によって製造されたパン類用生地にもある。
本発明のパン類の製造方法は、本発明の製造方法によって得られたパン類用生地を用いる。これにより、上述の中種の効果を発揮することができ、ストレート法で得られるような気泡膜の厚いもっちりとした弾力のある食感を有し、且つ高い老化耐性を有するパン類を、既存の大規模な製パンラインを用いても容易に製造することができる。本発明のパン類の製造方法において、パン類用生地を用いてパン類を製造する工程は、一般的な中種法を用いる製パン法と同様な条件で行うことができる。例えば、本発明の製造方法によって得られたパン類用生地を、一次発酵し、分割・丸め・成形を行い、二次発酵した後、焼成することができる。なお、本発明は、本発明の製造方法によって得られたパン類にもある。
1.参考例のパンの製造
表1に示した配合(粉2kg仕込み)に従って、以下の方法で参考例(ストレート法)の食パンを製造した。具体的には、まず、表1に示した材料のうちショートニング以外の材料を低速3分中速6分混捏した。次いでショートニングを加え、さらに低速2分中速4分高速2分混捏し、パン生地を得た(捏上温度28℃)。こうして得られたパン生地を、27℃湿度75%条件で60分間フロアタイムをとり、260gに分割し、室温で30分間のベンチタイムをとった。パン生地を棒状に成形し、食パン用型に詰め、38℃湿度85%条件で50分間ホイロ内で最終発酵を行い、型に蓋をして220℃のオーブンで38分間焼成し、食パンを作製した。
2.実施例、及び比較例のパン(食パン)の製造
表1及び表2に示した配合(粉2kg仕込み)、及び中種製造条件で、各実施例、及び比較例の中種、並びに食パンを製造した。具体的には、まず、表に示した中種の材料を、表に示した各ミキシング条件(表中、例えば「L4M1」は、低速4分中速1分混捏することを意味する)、及び捏上温度条件で混捏し、中種生地を得、さらにこの中種生地を表に示した各発酵条件で発酵させ、中種を作製した。次に作製した中種全量と、表に示した本捏の材料のうちショートニング以外の材料とを低速3分中速4分混捏した。ショートニングを加え、さらに低速2分中速4分混捏し、パン生地を得た(捏上温度27℃)。こうして得られたパン生地を、27℃湿度75%条件で20分間フロアタイムをとり、260gに分割し、室温で20分間のベンチタイムをとった。パン生地を棒状に成形し、食パン用型に詰め、38℃湿度85%条件で50分間ホイロ内で最終発酵を行い、型に蓋をして220℃のオーブンで38分間焼成し、食パンを作製した。なお、中種の膨倍率は、中種生地を80g切出し、円筒状に成形し、メスシリンダーに入れて体積を測定し、発酵前後の体積から算出した。
(1)パンの内相の均一性(パン生地の均一性)
上記の方法で得られた各パンを焼成1日後(D+1)にスライスし、パンの内相の均一性を以下の基準に従って、目視で評価した。各評価結果は、訓練を受けた専門パネル10名の評点の平均値を示した。なお、パンの内相の均一性は、パン生地の均一性の指標となる。
5:パンの内相にムラやシマが全くない(生地が均一に混捏されている)
4:パンの内相にムラやシマが殆どない(生地がほぼ均一に混捏されている)
3:パンの内相にごくわずかにムラやシマが見られる(生地にごくわずかなムラがある)
2:パンの内相にムラやシマが見られる(生地がやや不均一である)
1:パンの内相にムラやシマが多くみられる(生地が不均一である)
(2)食感の評価
上記の方法で得られた各パンを焼成1日後(D+1)に15mm厚にスライスし、食感評価を行った。D+1でスライスしたパンは、袋に入れ、2日間常温保存後(D+3)にも食感評価を行った。またD+1のパンを15mm厚にスライスしてサンドイッチに加工し、5℃で2日間冷蔵保存後(冷蔵D+3)に食感評価を行った。食感評価として、もっちり感、軟らかさ、しっとり感、を以下の基準に従って評価した。各評価結果は、訓練を受けた専門パネル10名の評点の平均値を示した。
(i)もっちり感
5:もっちりとした弾力が強い食感である
4:もっちりとした弾力がある食感である
3:ややもっちりとした弾力がある食感である
2:もっちりとした弾力がある食感がほとんど感じられない
1:もっちりとした弾力がある食感が全く感じられない
(ii)軟らかさ
5:非常に軟らかい食感である
4:軟らかい食感である
3:やや軟らかい食感である
2:軟らかい食感がほとんど感じられない
1:軟らかい食感が全く感じられない
(iii)しっとり感
5:非常にしっとりとした食感である
4:しっとりとした食感である
3:ややしっとりとした食感である
2:しっとりとした食感がほとんど感じられず、ややパサついた食感である
1:しっとりとした食感が全く感じられず、パサついた食感である
評価結果を表1に示す。
Claims (8)
- パン類を製造するための中種を製造する方法であって、
小麦粉、生イースト又はインスタントドライイースト、並びに水分を含有する液体材料を含む材料を混捏し、中種生地を調製する混捏工程、及び
前記中種生地を発酵させ、中種を調製する発酵工程を含み、
前記水分の添加量が、小麦粉100質量部に対して45~54質量部であり、
前記生イーストを配合する場合の添加量が、前記小麦粉100質量部に対して0.2~4.3質量部であり、
前記インスタントドライイーストを配合する場合の添加量が、前記小麦粉100質量部に対して0.07~1.5質量部であり、
前記発酵工程前の中種生地の体積Aに対する発酵工程後の中種の体積Bの膨倍率(100×体積B/体積A)が、120~300%であることを特徴とする中種の製造方法。 - 前記生イーストを配合する場合の添加量が、前記小麦粉100質量部に対して0.2質量部以上2.0質量部未満であり、
前記インスタントドライイーストを配合する場合の添加量が、前記小麦粉100質量部に対して0.07質量部以上0.7質量部未満である請求項1に記載の中種の製造方法。 - 前記混捏工程の混捏時間が4分以下である請求項1又は2に記載の中種の製造方法。
- 前記パン類が冷蔵条件下で保存されるパン類である請求項1~3のいずれか1項に記載の中種の製造方法。
- パン類用生地の製造方法であって、
前記パン類用生地に用いる小麦粉全体の内、50質量%以上の小麦粉を用いて、請求項1~4のいずれか1項に記載の製造方法によって中種を作製する工程、及び
得られた中種全量を含む材料を混捏する本捏工程を含むパン類用生地の製造方法。 - 請求項5に記載の製造方法によって得られたパン類用生地。
- 請求項5に記載の製造方法によって得られたパン類用生地を用いるパン類の製造方法。
- 請求項7に記載の製造方法によって得られたパン類。
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-
2020
- 2020-09-17 JP JP2020156566A patent/JP2022050138A/ja active Pending
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