JP2022047909A - 蒸着マスク装置、蒸着マスク装置用の支持体、蒸着マスク装置の製造方法、有機半導体素子の製造方法、有機el表示装置の製造方法及び蒸着方法 - Google Patents

蒸着マスク装置、蒸着マスク装置用の支持体、蒸着マスク装置の製造方法、有機半導体素子の製造方法、有機el表示装置の製造方法及び蒸着方法 Download PDF

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康子 曽根
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Abstract

Figure 2022047909000001
【課題】樹脂マスクと支持体との接合強度を高めることが可能な蒸着マスク装置、蒸着マスク装置用の支持体、蒸着マスク装置の製造方法、有機半導体素子の製造方法、有機EL表示装置の製造方法及び蒸着方法を提供する。
【解決手段】蒸着マスク装置10は、蒸着作製するパターンに対応した複数の開口部31が設けられた樹脂マスク30と、樹脂マスク30に接合された支持体40と、を備えている。支持体40のうち樹脂マスク30に接合される部分に、凹部42が形成され、凹部42内に樹脂材料35が配置されている。
【選択図】図2

Description

本実施の形態は、蒸着マスク装置、蒸着マスク装置用の支持体、蒸着マスク装置の製造方法、有機半導体素子の製造方法、有機EL表示装置の製造方法及び蒸着方法に関する。
従来、有機EL素子を用いた製品を製造するための蒸着マスクとしては、メタルマスクが用いられてきている。一方、近年、蒸着マスクの貫通開口をさらに微細に形成することが求められている。貫通開口をより微細に形成する場合、蒸着マスクをより薄くする必要が生じる。このような状況の下、蒸着マスクをより薄くするために、メタルマスクに代えて、樹脂マスクが開発されている。
蒸着マスクは、数μm~数十μmと厚みが非常に薄いため、剛性のあるフレームに固定されて用いられることが多い。フレームは、強度や寸法安定性等の観点から、金属製のものが好適に用いられる。メタルマスクは金属製のため、金属フレームに溶接により固定することが可能である。一方、樹脂マスクは、異種材料である金属フレームへの固定が難しく、固定方法が課題となっている。
特許第6163376号公報
特許文献1には、樹脂フィルムの一部に金属層を設け、それを利用して金属製の保持部材とフィルムをスポット溶接する技術が開示されている。しかしながら、この場合、樹脂マスクに金属層を設けるプロセスにおいて、樹脂マスクにダメージが生じる可能性がある。また、金属製の保持部材の存在によって、樹脂フィルムと保持部材との溶接が容易になる一方で、樹脂フィルムの、金属製の保持部材がある部分と無い部分との間でしわが生じてしまうことがあった。
本開示は、樹脂マスクと支持体との接合強度を高めることが可能な蒸着マスク装置、蒸着マスク装置用の支持体、蒸着マスク装置の製造方法、有機半導体素子の製造方法、有機EL表示装置の製造方法及び蒸着方法を提供する。
本実施の形態による蒸着マスク装置は、蒸着作製するパターンに対応した複数の開口部が設けられた樹脂マスクと、前記樹脂マスクに接合された支持体と、を備え、前記支持体のうち前記樹脂マスクに接合される部分に、凹部が形成され、前記凹部内に樹脂材料が配置されている。
本実施の形態による蒸着マスク装置において、前記樹脂マスクは、前記樹脂材料によって前記支持体に接合されていてもよい。
本実施の形態による蒸着マスク装置において、前記樹脂材料は、前記樹脂マスクの材料とは異なってもよい。
本実施の形態による蒸着マスク装置において、前記樹脂材料は、前記樹脂マスクの一部であってもよい。
本実施の形態による蒸着マスク装置において、前記樹脂材料は、前記樹脂マスクの材料と同一であってもよい。
本実施の形態による蒸着マスク装置において、前記支持体のうち前記樹脂マスクに接合される部分の算術平均高さSaが0.001μm以上0.1μm以下であってもよい。
本実施の形態による蒸着マスク装置用の支持体は、蒸着作製するパターンに対応した複数の開口部が設けられた樹脂マスクが接合される、蒸着マスク装置用の支持体であって、前記樹脂マスクに接合される部分に凹部が形成されている。
本実施の形態による蒸着マスク装置の製造方法は、支持体を準備する工程と、樹脂層を前記支持体に固定する工程と、前記樹脂層に、蒸着作製するパターンに対応した複数の開口部を形成する工程と、を備え、前記支持体のうち前記樹脂層に接合される部分に、凹部が形成され、前記凹部内に樹脂材料が配置されている。
本実施の形態による蒸着マスク装置の製造方法において、前記樹脂層を前記支持体に固定する工程は、前記樹脂材料によって前記樹脂層を前記支持体に接合する工程を含んでもよい。
本実施の形態による蒸着マスク装置の製造方法において、前記樹脂層を前記支持体に固定する工程は、前記樹脂層の一部である前記樹脂材料が前記凹部内に流れ込む工程を含んでもよい。
本実施の形態による蒸着マスク装置の製造方法において、前記樹脂層を前記支持体に固定する工程は、前記樹脂層に対して張力をかけた状態で、前記樹脂層と前記支持体とを固定する第1固定工程と、前記樹脂層に対して張力をかけない状態で、前記樹脂層と前記支持体とを固定する第2固定工程と、を含んでもよい。
本実施の形態による有機EL表示装置の製造方法は、有機EL表示装置の製造方法であって、本実施の形態による蒸着マスク装置を用いて蒸着対象物に蒸着パターンを形成する工程を備えている。
本実施の形態による蒸着方法は、本実施の形態による蒸着マスク装置を準備する工程と、蒸着対象物を準備する工程と、前記蒸着対象物を前記蒸着マスク装置上に設置する工程と、前記蒸着マスク装置上に設置された前記蒸着対象物に蒸着材料を蒸着させる工程と、を備えている。
本実施の形態による有機EL表示装置の製造方法は、有機EL表示装置の製造方法であって、本実施の形態による蒸着マスク装置の製造方法によって製造された蒸着マスク装置を用いて蒸着対象物に蒸着パターンを形成する工程を備えている。
本実施の形態による蒸着方法は、本実施の形態による蒸着マスク装置の製造方法によって製造された蒸着マスク装置を準備する工程と、蒸着対象物を準備する工程と、前記蒸着対象物を前記蒸着マスク装置上に設置する工程と、前記蒸着マスク装置上に設置された前記蒸着対象物に蒸着材料を蒸着させる工程と、を備えている。
本実施の形態による有機半導体素子の製造方法は、有機半導体素子の製造方法であって、本実施の形態による蒸着マスク装置を用いて蒸着対象物に蒸着パターンを形成する工程を備えている。
本実施の形態による有機半導体素子の製造方法は、有機半導体素子の製造方法であって、本実施の形態による蒸着マスク装置の製造方法によって製造された蒸着マスク装置を用いて蒸着対象物に蒸着パターンを形成する工程を備えている。
本実施の形態によれば、樹脂マスクと支持体との接合強度を高めることができる。
図1は、一実施の形態による蒸着マスク装置を示す平面図である。 図2は、一実施の形態による蒸着マスク装置を示す断面図(図1のII-II線断面図)である。 図3(a)-(g)は、それぞれ支持体の微細凹凸の変形例を示す平面図である。 図4(a)-(c)は、それぞれ支持体の微細凹凸の変形例を示す断面図である。 図5(a)-(h)は、一実施の形態による蒸着マスク装置の製造方法を示す断面図である。 図6は、蒸着装置を示す概略図である。 図7は、蒸着マスク装置を用いて作製された有機EL表示装置を示す概略図である。 図8(a)-(h)は、蒸着マスク装置を用いた有機EL表示装置の製造方法を示す概略図である。 図9は、蒸着マスク装置の一変形例を示す部分拡大断面図である。 図10(a)(b)は、変形例による蒸着マスク装置の製造方法の一部工程を示す断面図である。 図11(a)(b)は、蒸着マスク装置の一変形例を示す部分拡大断面図である。
以下、図面を参照しながら各実施の形態について説明する。以下に示す各図は、模式的に示したものである。そのため、各部の大きさ、形状は理解を容易にするために、適宜誇張している。また、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更して実施することが可能である。なお、以下に示す各図において、同一部分には同一の符号を付しており、一部詳細な説明を省略する場合がある。また、本明細書中に記載する各部材の寸法等の数値及び材料名は、実施の形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用することができる。本明細書において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば平行や直交、垂直等の用語については、厳密に意味するところに加え、実質的に同じ状態も含むものとする。
本明細書中、X方向、Y方向とは、蒸着マスク装置10の各辺に平行な二方向であり、X方向とY方向とは互いに直交している。また、Z方向は、X方向及びY方向の両方に対して垂直な方向である。また、「内」、「内側」とは、蒸着マスク装置10の中心方向を向く側をいい、「外」、「外側」とは、蒸着マスク装置10の中心から離れる側をいう。
図1乃至図8により、一実施の形態について説明する。図1乃至図8は本実施の形態を示す図である。
(蒸着マスク装置の構成)
本実施の形態による蒸着マスク装置の構成について、図1及び図2を用いて説明する。
図1及び図2に示すように、本実施の形態による蒸着マスク装置10は、蒸着作製するパターンに対応した複数の開口部31が設けられた樹脂マスク30と、樹脂マスク30に接合された支持体40とを備えている。支持体40のうち樹脂マスク30に接合される部分に凹部42が形成され、凹部42内に樹脂材料35が配置されている。
この蒸着マスク装置10は、複数画面分の蒸着パターンを同時に形成するために用いられるものであり、1つの蒸着マスク装置10で、複数の製品に対応する蒸着パターンを同時に形成することができる。ここで「開口部」とは、蒸着マスク装置10を用いて作製しようとするパターンを意味し、例えば、当該蒸着マスク装置10を有機ELディスプレイにおける有機層の形成に用いる場合には、開口部31の形状は当該有機層の形状となる。また、「1画面」とは、1つの製品に対応する開口部31の集合体からなり、当該1つの製品が有機ELディスプレイである場合には、1つの有機ELディスプレイを形成するのに必要な有機層の集合体、つまり、有機層となる開口部31の集合体が「1画面」となる。なお、1画面となる領域のことを「有効部」ともいう。そして、蒸着マスク装置10は、複数画面分の蒸着パターンを同時に形成すべく、樹脂マスク30には、上記「1画面」が、所定の間隔を空けて複数画面分配置されている。すなわち、樹脂マスク30には、複数画面を構成するために必要な開口部31が設けられている。
樹脂マスク30は、支持体40の一方の面(Z方向プラス側の面)に設けられている。樹脂マスク30は、その各辺がX方向及びY方向にそれぞれ延びる長方形形状を有している。樹脂マスク30は、第1面30aと、第1面30aの反対側に位置する第2面30bとを有している。第1面30aは、支持体40の反対側(Z方向プラス側)を向く面であり、第2面30bは、支持体40側(Z方向マイナス側)を向く面である。
樹脂マスク30には、複数画面を構成するために用いられる開口部31が設けられている。各開口部31の形状は、四角形形状であり、具体的には、その各辺がX方向及びY方向に延びる長方形形状を有している。なお、開口部31を構成する四角形の角部が丸みを帯びていても良い。
樹脂マスク30は、規則的な配列で開口部31が形成された有効領域32と、有効領域32を取り囲む周囲領域33とを含んでいる。周囲領域33は、有効領域32を支持するための領域であり、被蒸着基板91へ蒸着されることを意図された蒸着材料92(図6参照)が通過する領域ではない。一方、有効領域32は、有機発光材料の蒸着に用いられる蒸着マスク装置10においては、有機発光材料が蒸着して画素を形成するようになる被蒸着基板91の表示領域となる区域に対面する、蒸着マスク装置10内の領域となる。ただし、種々の目的から、周囲領域33に貫通孔や凹部が形成されていてもよい。有効領域32内には樹脂マスク30のみが存在する。すなわち、有効領域32内には樹脂マスク30を支持するような金属層が存在しない。なお、樹脂マスク30は樹脂材料からなるが、例えば樹脂マスク30のうち支持体40との接合に寄与しない領域に、アライメントマークを形成するなどの目的で金属層など他の材料が存在してもよい。図1に示された例において、各有効領域32は、平面視において略四角形形状、さらに正確には平面視において略矩形状の輪郭を有していてもよい。なお、図示はしないが、各有効領域32は、被蒸着基板91の表示領域の形状に応じて、様々な形状の輪郭を有することができる。例えば各有効領域32は、円形状の輪郭を有していてもよい。
図1に示すように、蒸着マスク装置10の複数の有効領域32は、互いに直交する二方向に沿って所定の間隔を空けて配列されている。図示された例では、一つの有効領域32が一つの有機EL表示装置に対応するようになっている。すなわち、本実施の形態による蒸着マスク装置10によれば、多面付蒸着が可能となっている。また、各有効領域32に形成された複数の開口部31は、当該有効領域32において、互いに直交するX方向及びY方向に沿ってそれぞれ所定のピッチで配列されていてもよい。
複数の開口部31は、X方向及びY方向に整列されており、互いに同一の形状を有していても良い。各開口部31の一辺の長さ(X方向及びY方向の長さ)L1は、例えば5μm以上120μm以下としても良い。具体的には、長さL1は、低解像度(200ppi)の場合、例えば100μm以上120μm以下としても良く、高解像度(1000ppi以上3000ppi以下)の場合、例えば5μm以上20μm以下としても良い。また、各開口部31のピッチ(X方向及びY方向における開口部31の中心間距離)P1は、例えば6μm以上400μm以下としても良い。具体的には、ピッチP1は、低解像度(200ppi)の場合、例えば110μm以上400μm以下としても良く、高解像度(1000ppi以上3000ppi以下)の場合、例えば6μm以上100μm以下としても良い。
平面視において、支持体40と開口部31の最小間隔D1は、1mm以上としてもよい。これにより、蒸着マスク装置10の製造工程にマージンを残しつつ、蒸着パターンの形成領域を広く取ることができる。
図2に示すように、各開口部31の周縁は、テーパー状に形成されていても良い。この場合、各開口部31は、第1面30a側(Z方向プラス側)から第2面30b側(Z方向マイナス側)に向けて徐々に開口面積が拡大する形状を有している。各開口部31の周縁は、断面視で樹脂マスク30の法線方向(Z方向)に対して傾斜している。各開口部31の周縁は、断面視で直線状に傾斜していても良く、湾曲した曲線状に傾斜していても良い。なお、上述した各開口部31の一辺の長さL1、及び各開口部31のピッチP1は、各開口部31の面積が狭い側(第1面30a側)において測定された長さをいう。
樹脂マスク30は、従来公知の樹脂材料を適宜選択して用いることができ、その材料について特に限定されない。樹脂マスク30は、レーザー加工等によって高精細な開口部31の形成が可能であり、熱や経時での寸法変化率や吸湿率が小さく、軽量な材料を用いることが好ましい。このような材料としては、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、エチレン酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン-ビニルアルコール共重合体樹脂、エチレン-メタクリル酸共重合体樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、セロファン、アイオノマー樹脂等を挙げることができる。上記に例示した材料の中でも、その熱膨張係数が16ppm/℃以下である樹脂材料が好ましく、吸湿率が1.0%以下である樹脂材料が好ましく、この双方の条件を備える樹脂材料が特に好ましい。この樹脂材料を用いた樹脂マスクとすることで、開口部31の寸法精度を向上させることができ、かつ熱や経時での寸法変化率や吸湿率を小さくすることができる。また、支持体40を構成する材料の熱膨張係数との差が15ppm/℃以下である樹脂材料を用いることが好ましく、さらにその差が10ppm/℃以下であってもよい。これにより、支持体40との熱膨張率の差に起因して樹脂マスク30にしわが発生することを抑えることができる。なお、樹脂マスク30には樹脂材料以外に充填剤が含まれていてもよい。充填剤として顔料や無機材料の粒子等が含まれていてもよい。
樹脂マスク30の厚みT1についても特に限定はないが、1μm以上25μm以下であっても良く、1μm以上5μm以下であることが好ましく、1μm以上3μm以下であることがさらに好ましい。樹脂マスク30の厚みT1をこの範囲内とすることで、ピンホール等の欠陥や変形等のリスクを低減でき、かつシャドウの発生を効果的に防止することができる。特に、樹脂マスク30の厚みT1を、1μm以上5μm以下とすることで、1000ppiを超える高精細パターンを形成することができる。
次に、支持体40について説明する。本実施の形態による支持体40は、蒸着作製するパターンに対応した複数の開口部31が設けられた上記樹脂マスク30が接合される、蒸着マスク装置用の支持体である。支持体40には、樹脂マスク30に接合される部分に凹部42が形成されている。
支持体40は、樹脂マスク30の一方の面(第2面30b)側に設けられている。本実施の形態において、支持体40は、凹部42内に配置された樹脂材料35によって樹脂マスク30に接合されている。樹脂材料35は、平面視において、支持体40と樹脂マスク30とが重なる領域内に存在する。別の見方をすれば、支持体40の内側に位置する樹脂マスク30が金属層等に支持されず自立したメンブレン(自立薄膜)として存在する。また、図示の例においては、支持体40は、樹脂マスク30を支持するような金属層を介在することなく、樹脂マスク30に接合されている。
支持体40は、第1面40aと、第1面40aの反対側に位置する第2面40bとを有している。第1面40aは、樹脂マスク30側(Z方向プラス側)を向く面であり、第2面40bは、樹脂マスク30の反対側(Z方向マイナス側)を向く面である。上記凹部42は、支持体40の第1面40aに形成されている。本実施の形態において、支持体40の第1面40aには、凹部42を含む微細凹凸が形成されている。なお図1において、微細凹凸が形成されている第1面40aの領域を網掛けで示している。微細凹凸は、支持体40の第1面40aの全体に形成されている。しかしながら、これに限らず、微細凹凸は、支持体40の第1面40aの一部に形成されていても良い。この場合、微細凹凸は、支持体40の第1面40aのうち、樹脂マスク30と接合される領域の全部又は一部に形成されていても良い。
図2に示すように、微細凹凸は、複数の凹部42と複数の凸部43とを含んでおり、断面視でギザギザ状に形成されている。凹部42内には、樹脂材料35が埋め込まれている。すなわち樹脂材料35は、凹部42内で硬化することにより支持体40に接合される。樹脂材料35のうち支持体40の反対側に位置する面は、樹脂マスク30の第2面30bに接合される。これにより、樹脂材料35を用いて支持体40と樹脂マスク30とを互いに接合することができる。とりわけ樹脂材料35が凹部42内に入り込んでいることにより、樹脂材料35と支持体40との機械的な結合強度を高め、アンカー効果を発揮することができる。このため、支持体40と樹脂マスク30との接合を強固なものとすることができる。
本実施の形態において、微細凹凸の形状は、断面視でギザギザ状に形成されているが、微細凹凸の形状はこれに限らず、適宜選択することができる。
例えば図3(a)に示すように、各凹部42の平面形状は、円形であり、複数の凹部42が千鳥状に配置されていても良い。また図3(b)に示すように、各凹部42の平面形状は円形であり、複数の凹部42が格子状に配置されていても良い。また図3(c)に示すように、各凹部42の平面形状は三角形であり、複数の凹部42が千鳥状に配置されていても良い。また図3(d)に示すように、各凹部42の平面形状は三角形であり、複数の凹部42が格子状に規則的に配置され、かつ、互いに隣接する凹部42の三角形同士の向きが反対側を向いていても良い。また図3(e)に示すように、各凹部42の平面形状は長方形又は正方形であり、複数の凹部42が千鳥状に配置されていても良い。また図3(f)に示すように、各凹部42の平面形状は星形であり、複数の凹部42が千鳥状に配置されていても良い。また図3(g)に示すように、各凹部42の平面形状は五角形であり、複数の凹部42が千鳥状に配置されていても良い。なお、図3(a)-(g)において、複数の凹部42は、平面視で規則的に配置されているが、これに限らず、不規則に配置されていても良い。
図4(a)に示すように、各凹部42の断面形状は長方形又は正方形であっても良い。また図4(b)に示すように、各凹部42の断面形状は三角形であり、第1面40aから第2面40bに向かうにつれて開口の面積が狭くなる形状であっても良い。また図4(c)に示すように、各凹部42の断面形状は台形であり、第1面40aから第2面40bに向かうにつれて開口の面積が広くなる形状であっても良い。なお、図4(a)-(c)において、複数の凹部42が規則的に配置されているが、これに限らず、不規則に配置されていても良い。
支持体40のうち樹脂マスク30に接合される部分(第1面40a)の算術平均高さSaは、0.001μm以上1μm以下であっても良く、0.001μm以上0.1μm以下であることが好ましい。「算術平均高さ(Sa)」とは、線の算術平均高さ(Ra)を面に拡張したパラメータであり、測定対象となる表面の平均面に対して、各点の高さの絶対値の平均により算出される値である。当該算術平均高さ(Sa)を算出するにあっては、例えば、形状解析レーザー顕微鏡を用いて、支持体40の表面を測定し、ISO 25178に準じた方法で算出できる。支持体40のうち樹脂マスク30に接合される部分の算術平均高さSaを0.001μm以上とすることにより、樹脂材料35と支持体40との機械的な結合強度を高めるアンカー効果を発揮しやすくすることができる。支持体40のうち樹脂マスク30に接合される部分の算術平均高さSaを1μm以下とすることにより、蒸着マスクとして機能するために必要な厚みを維持しながら、アンカー効果により樹脂マスク30と支持体40の接着力を向上することができる。
支持体40の微細凹凸は、例えば平坦な(未処理の)支持体40を粗面化処理することによって形成されても良い。このような粗面化処理としては、例えばサンドブラストによるブラスト加工法、レーザー加工法、マイクロエッチング法、又は切削加工法を挙げることができる。また支持体40の凹部42と凸部43とは、断面視で不規則に形成されているが、これに限らず凹部42と凸部43とが規則的に形成されていても良い。
樹脂マスク30は、樹脂材料35とは別部材から構成されている。樹脂マスク30は、樹脂材料35によって支持体40に接合されている。樹脂材料35としては、樹脂マスク30の材料とは異なるものが用いられても良い。このため、樹脂マスク30と樹脂材料35との間には界面Fが存在している。
樹脂材料35としては、例えば熱硬化性や光硬化性、熱可塑性等の接着剤を用いることができる。樹脂材料35は、予め支持体40の凹部42に埋め込んでおいても良い。続いて、凹部42に埋め込んだ樹脂材料35を樹脂マスク30に接触させ、その後、樹脂材料35を硬化しても良い。支持体40と樹脂マスク30とを接合する方法は、上述した接着剤である樹脂材料35を用いた接着法のほか、例えば、溶接法、溶着法、粘着法、熱圧着法、熱可塑性樹脂を用いた接合法、ポリイミドの前駆体を接着剤の代わりに用いる方法等を挙げることができる。これにより、樹脂マスク30を例えば1μm以上5μm以下程度まで薄くした場合であっても、樹脂マスク30自体を自立したメンブレンとして構成することにより、樹脂マスクを支持する金属層がある場合に生じていた樹脂マスク30のしわの発生を抑えることができる。なお、本明細書において、支持体40と樹脂マスク30とが接合されているとは、支持体40と樹脂マスク30との間に何らの部材も介在させることなく直接的に接合する場合(例えば図9参照)のほか、樹脂材料35である接着剤等、専ら支持体40と樹脂マスク30とを接合するための部材(金属材料を含む部材であってもよいし、金属材料を含まない部材であってもよい)を介在させて支持体40と樹脂マスク30とを接合することも含む。
また樹脂材料35としては、樹脂マスク30の材料と同一のものが用いられても良い。この場合、樹脂材料35としては、上述した樹脂マスク30の材料として列挙した各種材料を用いることができる。支持体40と樹脂マスク30とを接合する方法は、例えば、溶接法、溶着法、粘着法、熱圧着法、熱可塑性樹脂を用いた接合法、ポリイミドの前駆体を接着剤の代わりに用いる方法等を挙げることができる。樹脂材料35は、予め支持体40の凹部42に埋め込んでおき、その後、樹脂材料35を樹脂マスク30と接触させ、樹脂材料35を硬化しても良い。このように樹脂材料35の材料を樹脂マスク30の材料と同一とすることにより、樹脂材料35と樹脂マスク30との接合強度をさらに高めることができる。
支持体40は、樹脂マスク30を支持するフレームであっても良い。支持体40は、樹脂マスク30が撓んでしまうことがないように、樹脂マスク30をその面方向に引っ張った状態で支持する。この支持体40は、略長方形形状の枠状の部材であり、樹脂マスク30に設けられた開口部31を蒸着源側に露出させるための貫通孔41を有する。すなわち複数の開口部31は、平面視で貫通孔41の内側に位置している。また支持体40の外周は、樹脂マスク30の外周よりも大きくなっている。しかしながら、これに限らず、支持体40の外周は樹脂マスク30の外周よりも小さい形状を有していても良く、樹脂マスク30の外周と支持体40の外周とが同一の形状を有していても良い。支持体40の材料について特に限定はないが、剛性が大きい金属材料、例えば、SUS、インバー材、セラミック材料や、樹脂材料、シリコン等の半導体材料などを用いることができる。
支持体40の厚みT2についても特に限定はないが、剛性等の点から10mm以上30mm以下程度であることが好ましい。支持体40の貫通孔41の外周端面と、支持体40の外周端面間の幅W1は、当該支持体40と樹脂マスク30とを固定することができる幅であれば特に限定はなく、例えば、10mm以上250mm以下程度の幅を例示することができる。
(蒸着マスク装置の製造方法)
次に、本実施の形態による蒸着マスク装置の製造方法について、図5(a)-(h)を用いて説明する。図5(a)-(h)は、本実施の形態による蒸着マスク装置の製造方法を説明するための工程図である。
まず、図5(a)に示すように、基板51を準備する。基板51は、後述する樹脂層30Aを支持するためのものである。基板51の表面、特に後述する樹脂層30Aを形成する面は、表面粗さが小さいことが好ましい。例えば、基板51の表面の粗さを算術平均高さSaが1μm以下となるようにしても良い。「算術平均高さ(Sa)」とは、線の算術平均高さ(Ra)を面に拡張したパラメータであり、測定対象となる表面の平均面に対して、各点の高さの絶対値の平均により算出される値である。当該算術平均高さ(Sa)を算出するにあっては、例えば、形状解析レーザー顕微鏡を用いて、基板51の表面を測定し、ISO 25178に準じた方法で算出できる。基板51の材料としては、例えばガラス、樹脂、シリコン、SUS等の金属等を挙げることができる。とりわけ、表面の平坦性や後述するレーザーリフトオフ法による剥離を考慮すると、透明なガラスを用いることが望ましい。例えば、透明なガラスとして、波長308nmの光の透過率が80%以上のものであってもよい。基板51の厚みは、例えば0.1mm以上10mm以下としても良い。
次に、図5(b)に示すように、基板51の一方の面に樹脂層30Aを形成する。この樹脂層30Aは、上述した蒸着マスク装置10の樹脂マスク30を作製するためのものである。具体的には、基板51の表面の略全域に例えばポリイミドの前駆体であるポリアミック酸溶液等の樹脂溶液を塗布し、これを熱処理することにより、樹脂層30Aが得られる。あるいは、例えばポリイミドワニス等の樹脂溶液を塗布し、これを加熱して乾燥することにより、樹脂層30Aを得ても良い。樹脂溶液を塗布する方法としては、例えば、スピンコート法、ダイコート法、スリットコート法、ディップコート法、スプレーコート法等を挙げることができる。樹脂溶液を塗布する厚みは、例えば1μm以上25μm以下であっても良く、1μm以上5μm以下であることが好ましく、1μm以上3μm以下であることがさらに好ましい。また、樹脂層30Aの材料はポリイミドに限らず、熱膨張係数の小さい材料を好適に用いることができる。フィルム状の材料を基板51の表面に貼り合わせて樹脂層30Aを形成してもよい。なお、樹脂層30Aは、単層構造であってもよく、複数の層が積層された多層構造であってもよい。
次いで、図5(c)に示すように、樹脂層30Aから基板51を除去することにより、樹脂層30Aを得る。樹脂層30Aから基板51を除去する方法としては、レーザーリフトオフ法、ピーリング法、水浸漬法等を用いることができる。ピーリング法を用いる場合には、樹脂層30Aを基板51よりも大きく形成して剥離のきっかけとなる部分を設けたり、基板51の端部に物理的な切り欠けを設けたりすることにより、剥離のきっかけとなる部分を設けても良い。また、樹脂層30Aのハンドリング性を向上するために、基板51を除去した後の樹脂層30Aの面に、図示しない補強用の再剥離フィルムを貼り付けても良い。また樹脂層30Aから除去しやすいように、予め基板51に離型剤を塗布しておいても良い。
次に、図5(d)に示すように、フレーム状の支持体40を準備する。支持体40には、少なくとも樹脂マスク30に接合される部分である第1面40aに、凹部42及び凸部43を含む微細凹凸が形成されている。支持体40の凹部42及び凸部43は、上述したように、支持体40のうち樹脂層30Aに接合される部分を粗面化処理することによって形成されても良い。このような粗面化処理としては、例えばサンドブラストによるブラスト加工法、レーザー加工法、マイクロエッチング法、又は切削加工法を挙げることができる。
続いて、図5(e)に示すように、支持体40の凹部42内に樹脂材料35を配置する。樹脂材料35としては、上述したように、例えば熱硬化性や光硬化性、熱可塑性等の接着剤を用いることができる。この場合、接着剤である樹脂材料35を、凹部42内に流し込むように支持体40の第1面40aに塗布しても良い。その後、樹脂材料35のうち余剰な部分をへら等で掻き取り、樹脂層30Aを向く面を平坦にしても良い。
次に、図5(f)に示すように、上述した樹脂層30Aを支持体40に固定する。これにより、樹脂層30Aは、支持体40の第1面40a側に固定される。具体的には、樹脂層30Aは、引っ張られた状態で、接着剤である樹脂材料35によって支持体40に接合される。このとき樹脂層30Aは、その外周部分を複数のグリップ55によって把持され、面方向に引っ張られた状態となる。この状態で樹脂層30Aは、予め凹部42内に配置された樹脂材料35によって支持体40に接合される。このとき、樹脂層30Aに対して支持体40の反対側の位置に押し当て部材56を配置し、支持体40を押し当て部材56に押し当てるようにしても良い。これにより、樹脂層30Aを支持体40に接合しやすくすることができる。その後、樹脂材料35が硬化することにより、樹脂材料35を介して樹脂層30Aと支持体40とが強固に固定される。なお、樹脂層30Aと支持体40とは、これらが接触する面全体で固定されていても良く、接触する面の一部で固定されていても良い。また、樹脂層30Aを引っ張ることなく支持体40に固定してもよい。また接着剤である樹脂材料35は、予め支持体40の凹部42内に配置されているが、これに限られるものではない。支持体40への樹脂材料35の配置と、樹脂層30Aと樹脂材料35との接合とを同時(同一工程)で実行しても良い。
支持体40と樹脂層30Aとを接合する方法は、上述した接着剤である樹脂材料35を用いた接着法のほか、例えば、溶接法、溶着法、粘着法、熱圧着法、熱可塑性樹脂を用いた接合法、ポリイミドの前駆体を接着剤の代わりに用いる方法等を挙げることができる。溶接法は、樹脂層30A及び樹脂材料35を熱で溶融することにより支持体40と樹脂層30Aとを接合する方法である。溶着法は、熱溶着フィルムである樹脂材料35を用いて支持体40と樹脂層30Aとを接合する方法である。粘着法は、粘着剤である樹脂材料35を用いて支持体40と樹脂層30Aとを接合する方法である。熱圧着法は、支持体40と樹脂材料35と樹脂マスク30とを温度と熱によって熱圧着する方法である。接合法は、熱可塑性樹脂である樹脂材料35を用いて支持体40と樹脂層30Aとを接合する方法である。ポリイミドの前駆体を接着剤の代わりに用いる方法は、ポリイミドの前駆体である樹脂材料35を接着剤の代わりに用いて、支持体40と樹脂層30Aとを接合する方法である。
本実施の形態において、支持体40は、樹脂層30Aのうち基板51と接していなかった面(第2面30b)に固定される。樹脂層30Aの第1面30aは、基板51と接していた面であり、第2面30bと比べて平坦性が高い。このため、支持体40を樹脂層30Aの第2面30b側に固定することにより、平坦性が高い面(第1面30a)を被蒸着基板91側に対向させることができる。なお、これに限らず、支持体40は、樹脂層30Aの第1面30aに固定されても良い。
このようにして、図5(g)に示すように、樹脂層30Aと、樹脂層30Aに固定された支持体40とを有する中間体(蒸着マスク準備体とも呼ばれる)が得られる。
なお、支持体40と樹脂層30Aとを接合する際(図5(e)、(f))、2段階の固定作業を行っても良い。すなわち、まず支持体40の凹部42に樹脂材料35を配置しておき、グリップ55により樹脂層30Aに対して張力をかけた状態で、樹脂層30Aと支持体40とを仮固定(第1固定)しても良い。その後、グリップ55を樹脂層30Aから取り外し、樹脂層30Aに対して張力をかけない状態で、樹脂層30Aと支持体40とを本固定(第2固定)しても良い。これにより、本固定の作業の際、樹脂層30Aと支持体40とを固定するための治具(例えば押し当て部材56、熱圧着用の平板状の治具等)がグリップ55と干渉することがなく、樹脂層30Aと支持体40とを接合する作業を円滑に行うことができる。
次に、図5(h)に示すように、樹脂層30Aに対して支持体40側からレーザー光(図5(h)の矢印参照)を照射し、樹脂層30Aに、蒸着作製するパターンに対応した開口部31を形成する。このレーザーとしては、例えば波長248nmのKrFのエキシマレーザーや波長355nmのYAGレーザーを使用することができる。このとき、樹脂層30Aのうち支持体40の反対側の面に保護フィルム57を貼着し、この状態で、支持体40側からレーザー光を照射して開口部31を形成しても良い。この場合、蒸着作製するパターンに対応した図示しないレーザー用マスクを用い、このレーザー用マスクと樹脂層30Aとの間に集光レンズを設置して、いわゆる縮小投影光学系を用いたレーザー加工法によって開口部31を形成してもよい。以上のように本実施の形態における蒸着マスク装置10は、樹脂マスク30の有効領域32が金属層に支持されずに自立したメンブレンとして構成される。これにより、樹脂マスク30にグリップ55による張力が伝わりやすくなるため、樹脂マスク30にしわが発生することが抑制される。
このようにして、蒸着作製するパターンに対応した複数の開口部31が設けられた樹脂マスク30と、樹脂マスク30に接合された支持体40とを備えた蒸着マスク装置10(図1及び図2参照)が得られる。
(蒸着装置の構成)
次に、上述した蒸着マスク装置10を用いて蒸着対象物に蒸着材料を蒸着させる蒸着装置について、図6を参照して説明する。
図6に示すように、蒸着装置80は、その内部に配置された、蒸着源(例えばるつぼ81)、ヒータ82、及び蒸着マスク装置10を有している。また、蒸着装置80は、蒸着装置80の内部を真空雰囲気にするための排気手段(図示せず)を更に有する。るつぼ81は、有機発光材料などの蒸着材料92を収容する。ヒータ82は、るつぼ81を加熱して、真空雰囲気の下で蒸着材料92を蒸発させる。蒸着マスク装置10は、るつぼ81と対向するよう配置されている。すなわち蒸着マスク装置10は、樹脂マスク30が蒸着材料92を付着させる蒸着対象物である被蒸着基板(例えば有機EL基板)91に対面するよう、蒸着装置80内に配置される。
図7は、図6に示す蒸着装置80を用いて製造された有機EL表示装置90を示す断面図である。図7に示すように、有機EL表示装置90は、被蒸着基板(例えば有機EL基板)91と、被蒸着基板91上にパターン状に設けられた蒸着材料92を含む画素と、を備えている。
なお、複数の色によるカラー表示を行いたい場合には、各色に対応する蒸着マスク装置10が搭載された蒸着装置80をそれぞれ準備し、被蒸着基板91を各蒸着装置80に順に投入する。これによって、例えば、赤色用の有機発光材料、緑色用の有機発光材料及び青色用の有機発光材料を順に被蒸着基板91に蒸着させることができる。
(有機EL表示装置の製造方法)
次に、本実施の形態による有機EL表示装置の製造方法について、図8(a)-(c)を参照して説明する。本実施の形態による有機EL表示装置の製造方法は、上述した蒸着マスク装置10を用いた蒸着方法により蒸着対象物である被蒸着基板91に蒸着材料92を蒸着し、蒸着パターンを形成するものである。
まず、図8(a)に示すように、図1及び図2に示す蒸着マスク装置10と、蒸着材料92が収容されたるつぼ81及びヒータ82とを備えた蒸着装置80を準備する。
次に、図8(b)に示すように、被蒸着基板91を蒸着マスク装置10の樹脂マスク30上に設置する。この際、例えば被蒸着基板91の図示しないアライメントマークと、蒸着マスク装置10の図示しないアライメントマークとを直接観察し、当該アライメントマーク同士が重なるように被蒸着基板91の位置決めを行いながら、被蒸着基板91を蒸着マスク装置10に設置しても良い。
次いで、蒸着マスク装置10の樹脂マスク30上に設置された被蒸着基板91に蒸着材料92を蒸着させる。この際、例えば、図8(c)に示すように、被蒸着基板91の、蒸着マスク装置10と反対の側の面を樹脂マスク30に密着させる。次に、ヒータ82が、るつぼ81を加熱して蒸着材料92を蒸発させる。そして、るつぼ81から蒸発して蒸着マスク装置10に到達した蒸着材料92は、樹脂マスク30の開口部31を通って被蒸着基板91に付着する。
このようにして、樹脂マスク30の開口部31の位置に対応した所望のパターンで、蒸着材料92が被蒸着基板91に蒸着される。すなわち蒸着材料92は、樹脂マスク30の複数の開口部31に対応する形状に形成される。このようにして、被蒸着基板(例えば有機EL基板)91と、パターン状に設けられた蒸着材料92を含む画素と、を備えた有機EL表示装置90が得られる(図7参照)。
(有機半導体素子の製造方法)
次に、本実施の形態による有機半導体素子の製造方法について説明する。本実施の形態による有機半導体素子の製造方法は、上述した蒸着マスク装置10を用いて蒸着対象物に蒸着パターンを形成する工程、あるいは上述した蒸着マスク装置10の製造方法によって製造された蒸着マスク装置10を用いて蒸着対象物に蒸着パターンを形成する工程を有する。蒸着対象物に蒸着パターンを形成する工程についていかなる限定もされることはなく、例えば、反応性スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング、電子ビーム蒸着法等の物理的気相成長法(Physical Vapor Deposition)、熱CVD、プラズマCVD、光CVD法等の化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition)等を挙げることができる。
蒸着対象物に蒸着パターンを形成する工程を有する一実施の形態による有機半導体素子の製造方法は、基板上に電極を形成する電極形成工程、有機層形成工程、対向電極形成工程、封止層形成工程等を有し、各任意の工程において蒸着マスク装置10を用いた蒸着法により基板上に蒸着パターンが形成されても良い。例えば、有機ELデバイスのR,G,B各色の発光層形成工程に、蒸着マスク装置10を用いた蒸着法をそれぞれ適用する場合には、基板上に各色発光層の蒸着パターンが形成される。なお、本実施の形態による有機半導体素子の製造方法は、これらの工程に限定されるものではなく、蒸着法を用いる従来公知の有機半導体素子の任意の工程に適用可能である。
蒸着マスク装置10については、上述した本実施の形態による蒸着マスク装置10をそのまま用いることができ、ここでの詳細な説明は省略する。上述した本実施の形態による蒸着マスク装置10によれば、高精細なパターンを有する有機半導体素子を形成することができる。本実施の形態による製造方法で製造される有機半導体素子としては、例えば、有機EL素子の有機層、発光層や、カソード電極等を挙げることができる。特に、本実施の形態による有機半導体素子の製造方法は、高精細なパターン精度が要求される有機EL素子のR、G、B発光層の製造に好適に用いることができる。
このように本実施の形態によれば、支持体40のうち樹脂マスク30に接合される部分(第1面40a)に凹部42が形成され、凹部42内に樹脂材料35が配置されている。また樹脂マスク30は、樹脂材料35によって支持体40に接合されている。これにより、凹部42に埋め込まれた樹脂材料35がアンカーとしての役割を果たす。この結果、例えば樹脂マスク30と支持体40との材料が異なる場合であっても、支持体40と樹脂マスク30とを強固に接合することができる。支持体40と樹脂マスク30とが強固に接合されることにより、支持体40と樹脂マスク30とがハンドリング中や使用中にずれることを抑えることができる。このため、樹脂マスク30にしわが生じたり、開口部31の位置がずれたりすることを抑制することができる。これにより、樹脂マスク30を平坦化し、蒸着時に樹脂マスク30と被蒸着基板91との距離を均一にすることができる。この結果、有機EL表示装置90の画素を高品質に形成することができる。
また本実施の形態によれば、支持体40と樹脂マスク30とが強固に接合されるので、蒸着マスクとして樹脂製の樹脂マスク30を用いることができる。樹脂製の樹脂マスク30は、メタルマスクよりも薄くすることができるため、開口部31をより微細に形成することが可能となる。
また本実施の形態によれば、樹脂材料35は、樹脂マスク30の材料とは異なっていても良い。これにより、樹脂材料35を適宜選択することにより、支持体40と樹脂マスク30とをより強固に接合することができる。あるいは、樹脂材料35は、樹脂マスク30の材料と同一であっても良い。この場合、樹脂材料35を樹脂マスク30に対してより強固に接合することができる。
また本実施の形態によれば、蒸着マスク装置10は、樹脂マスク30と、樹脂マスク30に接合された支持体40と、を備えている。樹脂マスク30自体を自立したメンブレンとして構成することにより、樹脂マスク30を支持する金属層がある場合に生じていた樹脂マスク30のしわの発生を抑えることができる。
(変形例)
次に、図9乃至図11を参照して、本実施の形態の各種変形例について説明する。図9乃至図11に示す各変形例において、図1乃至図8に示す実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
(蒸着マスク装置の第1の変形例)
図9は、変形例による蒸着マスク装置10を示す部分拡大断面図である。図9に示すように、本変形例による蒸着マスク装置10において、支持体40のうち樹脂マスク30に接合される部分に凹部42が形成され、凹部42内に樹脂材料30cが配置されている。この場合、樹脂材料30cは、樹脂マスク30の一部である。すなわち、樹脂マスク30の第2面30bのうち、支持体40に接触する部分が樹脂材料30cとなって凹部42内に埋め込まれている。樹脂材料30cと樹脂マスク30の他の部分とは一体に構成されている。したがって、樹脂材料30cと樹脂マスク30の他の部分との間には界面が存在しない。また、樹脂材料30cは、樹脂マスク30のうち支持体40に接合される部分の全部又は一部に存在しても良い。樹脂材料30cは、樹脂マスク30の材料と同一であり、上述した樹脂マスク30の材料として列挙した各種材料から構成される。なお、蒸着マスク装置10のこのほかの構成は、図1及び図2に示す蒸着マスク装置10の構成と同一とすることができる。
次に、図9に示す蒸着マスク装置10を製造する方法について説明する。まず、上述した図5(a)-(c)に示す工程と同様にして、樹脂層30Aを準備する。また、上述した図5(d)に示す工程と同様にして、凹部42を有する支持体40を準備する。
次に、樹脂層30Aを支持体40に固定する。このとき、図10(a)に示すように、樹脂層30Aは、支持体40の第1面40a側に配置される。具体的には、樹脂層30Aは、引っ張られた状態で支持体40に接触させる。この際、樹脂層30Aは、その外周部分を複数のグリップ55によって周囲を把持され、面方向に引っ張られた状態となる。
続いて、図10(b)に示すように、樹脂層30Aを引っ張った状態のまま、樹脂層30A及び支持体40に対して熱及び圧力を付与することにより、樹脂層30Aの一部を溶解させる。とりわけ、樹脂層30Aのうち支持体40に接触する部分を溶解させる。これにより、樹脂層30Aの一部が溶解した状態で凹部42内に流れ込み、樹脂材料30cとなって支持体40に接合される。このとき、樹脂層30Aに対して支持体40の反対側の位置に熱圧着治具58を配置し、熱圧着治具58によって樹脂層30Aを加熱溶融しても良い。その後、樹脂層30Aの一部である樹脂材料30cが硬化することにより、樹脂材料30cを介して樹脂層30Aと支持体40とが強固に固定される。なお、樹脂層30Aのうち支持体40に接触する部分のみに熱及び圧力を加えているが、これに限らず、樹脂層30Aの全体に熱及び圧力を加えても良い。また、樹脂層30Aと支持体40とは、これらが接触する面全体で固定されていても良く、接触する面の一部で固定されても良い。さらに、樹脂層30Aを引っ張ることなく支持体40に固定してもよい。
支持体40と樹脂層30Aとを接合する方法は、上述した、支持体40と樹脂層30Aの一部である樹脂材料30cとを温度と熱によって熱圧着する熱圧着法のほか、例えば、レーザー溶着法、超音波溶着法等を挙げることができる。レーザー溶着法は、樹脂層30Aの一部をレーザー光によって加熱溶融し、溶融した樹脂材料30cによって樹脂層30Aを支持体40に接合する方法である。超音波溶着法は、樹脂層30Aの一部を超音波によって加熱溶融し、溶融した樹脂材料30cによって樹脂層30Aを支持体40に接合する方法である。
なお、支持体40と樹脂層30Aとを接合する際(図10(a)、(b))、上記と同様に2段階の固定作業を行っても良い。すなわち、まずグリップ55により樹脂層30Aに対して張力をかけた状態で、樹脂層30Aの一部を溶融し、溶融した樹脂材料30cによって樹脂層30Aと支持体40とを仮固定(第1固定)しても良い。その後、グリップ55を樹脂層30Aから取り外し、樹脂層30Aに対して張力をかけない状態で、樹脂層30Aと支持体40とを本固定(第2固定)しても良い。これにより、本固定の作業の際、樹脂層30Aと支持体40とを固定するための治具(例えば熱圧着治具58等)がグリップ55と干渉することがなく、樹脂層30Aと支持体40とを接合する作業を円滑に行うことができる。
その後、上述した図5(h)に示す工程と同様にして、樹脂層30Aに、蒸着作製するパターンに対応した開口部31を形成することにより、図9に示す蒸着マスク装置10が得られる。
本変形例によれば、支持体40の凹部42内に、樹脂マスク30の一部である樹脂材料30cが配置され、樹脂マスク30は、樹脂材料30cによって支持体40に接合されている。これにより、凹部42に埋め込まれた樹脂材料30cがアンカーとしての役割を果たし、支持体40と樹脂マスク30とを強固に接合することができる。支持体40と樹脂マスク30とが強固に接合されることにより、支持体40と樹脂マスク30とがハンドリング中や使用中にずれることを抑えることができる。このため、樹脂マスク30にしわが生じたり、開口部31の位置がずれたりすることを抑制することができる。これにより、蒸着マスク装置10の樹脂マスク30を平坦化し、蒸着時に樹脂マスク30と被蒸着基板91との距離を均一にすることができる。この結果、有機EL表示装置90の画素を高品質に形成することができる。
また本変形例によれば、樹脂材料30cが樹脂マスク30の一部からなるので、樹脂材料30cが樹脂マスク30から剥離するおそれがなく、支持体40と樹脂マスク30との接合強度を高めることができる。
(蒸着マスク装置の第2の変形例)
図11(a)(b)は、変形例による蒸着マスク装置10を示す部分拡大断面図である。図11(a)(b)に示すように、本変形例による蒸着マスク装置10において、支持体40のうち樹脂マスク30に接合される部分に凹部44が形成されている。凹部44内には、樹脂材料35、30cが配置されている。この場合、凹部44は溝状に形成されている。
図11(a)(b)において、凹部44は、支持体40の各辺に1つずつ設けられているが、これに限らず、支持体40の各辺に複数設けられていても良い。凹部44は、平面視で環状の支持体40の全周にわたって設けられていても良い。あるいは、凹部44は、支持体40の周方向の一部に設けられていても良い。また図11(a)(b)に示すように、凹部44の断面形状は、第1面40aから第2面40bに向かうにつれて幅が広くなる台形形状であっても良い。この場合、樹脂材料35、30cによるアンカー効果を高めることができる。しかしながら、これに限らず、凹部44の断面形状は、第1面40aから第2面40bに向かうにつれて幅が狭くなる台形形状であっても良い。あるいは、凹部44の断面形状は、長方形形状、半円形状、楕円形状等であっても良い。このような凹部44は、例えばレーザー加工法、ウエットエッチング法、又は切削加工法等によって形成されても良い。凹部44の最大幅W2は、例えば0.001μm以上1μm以下であっても良く、0.01μm以上0.1μm以下であることが好ましい。凹部44の深さd1は、例えば0.001μm以上0.3μm以下であっても良く、0.01μm以上0.1μm以下であることが好ましい。
図11(a)に示すように、凹部44に埋め込まれた樹脂材料35は、樹脂マスク30とは別部材から構成されていても良い。この場合、樹脂マスク30(樹脂層30A)を支持体40に接合する工程は、上述した図5(e)、(f)に示す工程と同様にして行うことができる。また図11(b)に示すように、凹部44に埋め込まれた樹脂材料30cは、樹脂マスク30の一部であっても良い。この場合、樹脂マスク30(樹脂層30A)を支持体40に接合する工程は、上述した図10(a)、(b)に示す工程と同様にして行うことができる。なお、図11(a)(b)において、蒸着マスク装置10の他の構成は、図1、図2又は図9に示す蒸着マスク装置10の構成と同一とすることができる。
(蒸着マスク装置の製造方法の変形例)
次に、蒸着マスク装置の製造方法の各変形例について説明する。
上記実施の形態において、(i)樹脂層30Aから基板51を除去する工程(図5(c))と、(ii)樹脂層30Aを支持体40に固定する工程(図5(e)-(g))と、(iii)樹脂層30Aに複数の開口部31を形成する工程(図5(h))とがこの順番に行われる場合を例にとって説明したが、これに限られるものではない。
例えば、(iii)樹脂層30Aに複数の開口部31を形成する工程と、(i)樹脂層30Aから基板51を除去する工程と、(ii)樹脂層30Aを支持体40に固定する工程とがこの順番に行われても良い。これにより、樹脂層30Aが支持体40に固定された状態で開口部31を形成できるので、樹脂層30Aのうねりが支持体40により抑制され、開口部31の形成工程を安定して実施することができる。
また、(iii)樹脂層30Aに複数の開口部31を形成する工程と、(ii)樹脂層30Aを支持体40に固定する工程と、(i)樹脂層30Aから基板51を除去する工程とがこの順番に行われても良い。これにより、蒸着マスク装置10の製造工程の終始にわたり、樹脂層30Aの平坦面(基板51に接している面)を基板51により保護することができる。
また、(ii)樹脂層30Aを支持体40に固定する工程と、(i)樹脂層30Aから基板51を除去する工程と、(iii)樹脂層30Aに複数の開口部31を形成する工程とがこの順番に行われても良い。これにより、樹脂層30Aを支持体40に固定する工程において、樹脂層30Aのうねりが抑制されるため、固定作業を容易に行うことができる。
また、(ii)樹脂層30Aを支持体40に固定する工程と、(iii)樹脂層30Aに複数の開口部31を形成する工程と、(i)樹脂層30Aから基板51を除去する工程とがこの順番に行われても良い。これにより、樹脂層30Aを支持体40に固定する工程の実施が容易になり、かつ、開口部31を形成する工程を安定して実施することができる。
上記実施の形態及び変形例に開示されている複数の構成要素を必要に応じて適宜組合せることも可能である。あるいは、上記実施の形態及び変形例に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。
10 蒸着マスク装置
30 樹脂マスク
30A 樹脂層
30a 第1面
30b 第2面
30c 樹脂材料
31 開口部
32 有効領域
33 周囲領域
35 樹脂材料
40 支持体
40a 第1面
40b 第2面
41 貫通孔
42 凹部
43 凸部
44 凹部

Claims (17)

  1. 蒸着作製するパターンに対応した複数の開口部が設けられた樹脂マスクと、
    前記樹脂マスクに接合された支持体と、を備え、
    前記支持体のうち前記樹脂マスクに接合される部分に、凹部が形成され、
    前記凹部内に樹脂材料が配置されている、蒸着マスク装置。
  2. 前記樹脂マスクは、前記樹脂材料によって前記支持体に接合されている、請求項1に記載の蒸着マスク装置。
  3. 前記樹脂材料は、前記樹脂マスクの材料とは異なる、請求項1又は2に記載の蒸着マスク装置。
  4. 前記樹脂材料は、前記樹脂マスクの一部である、請求項1に記載の蒸着マスク装置。
  5. 前記樹脂材料は、前記樹脂マスクの材料と同一である、請求項1、2又は4に記載の蒸着マスク装置。
  6. 前記支持体のうち前記樹脂マスクに接合される部分の算術平均高さSaが0.001μm以上0.1μm以下である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の蒸着マスク装置。
  7. 蒸着作製するパターンに対応した複数の開口部が設けられた樹脂マスクが接合される、蒸着マスク装置用の支持体であって、
    前記樹脂マスクに接合される部分に凹部が形成されている、蒸着マスク装置用の支持体。
  8. 支持体を準備する工程と、
    樹脂層を前記支持体に固定する工程と、
    前記樹脂層に、蒸着作製するパターンに対応した複数の開口部を形成する工程と、を備え、
    前記支持体のうち前記樹脂層に接合される部分に、凹部が形成され、
    前記凹部内に樹脂材料が配置されている、蒸着マスク装置の製造方法。
  9. 前記樹脂層を前記支持体に固定する工程は、前記樹脂材料によって前記樹脂層を前記支持体に接合する工程を含む、請求項8に記載の蒸着マスク装置の製造方法。
  10. 前記樹脂層を前記支持体に固定する工程は、前記樹脂層の一部である前記樹脂材料が前記凹部内に流れ込む工程を含む、請求項8に記載の蒸着マスク装置の製造方法。
  11. 前記樹脂層を前記支持体に固定する工程は、
    前記樹脂層に対して張力をかけた状態で、前記樹脂層と前記支持体とを固定する第1固定工程と、
    前記樹脂層に対して張力をかけない状態で、前記樹脂層と前記支持体とを固定する第2固定工程と、を含む、請求項8乃至10のいずれか一項に記載の蒸着マスク装置の製造方法。
  12. 有機EL表示装置の製造方法であって、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の蒸着マスク装置を用いて蒸着対象物に蒸着パターンを形成する工程を備えた、有機EL表示装置の製造方法。
  13. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の蒸着マスク装置を準備する工程と、
    蒸着対象物を準備する工程と、
    前記蒸着対象物を前記蒸着マスク装置上に設置する工程と、
    前記蒸着マスク装置上に設置された前記蒸着対象物に蒸着材料を蒸着させる工程と、を備えた、蒸着方法。
  14. 有機EL表示装置の製造方法であって、
    請求項8乃至11のいずれか一項に記載の蒸着マスク装置の製造方法によって製造された蒸着マスク装置を用いて蒸着対象物に蒸着パターンを形成する工程を備えた、有機EL表示装置の製造方法。
  15. 請求項8乃至11のいずれか一項に記載の蒸着マスク装置の製造方法によって製造された蒸着マスク装置を準備する工程と、
    蒸着対象物を準備する工程と、
    前記蒸着対象物を前記蒸着マスク装置上に設置する工程と、
    前記蒸着マスク装置上に設置された前記蒸着対象物に蒸着材料を蒸着させる工程と、を備えた、蒸着方法。
  16. 有機半導体素子の製造方法であって、
    請求項1乃至6のいずれか一項に記載の蒸着マスク装置を用いて蒸着対象物に蒸着パターンを形成する工程を備えた、有機半導体素子の製造方法。
  17. 有機半導体素子の製造方法であって、
    請求項8乃至11のいずれか一項に記載の蒸着マスク装置の製造方法によって製造された蒸着マスク装置を用いて蒸着対象物に蒸着パターンを形成する工程を備えた、有機半導体素子の製造方法。
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