JP2022045338A - 電力制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
また、比較的小容量の太陽光パネルを設置する態様では、発電容量が十分でない場合も想定される。
そのため、再生可能エネルギと商用電源を適宜切り替えて使用するシステムも併せて導入する態様が一般的である。
再生可能エネルギと商用電源を切り替える際、短い時間ではあるが、電力が停止する。すると、電力停止に伴って、使用中の機器が一旦停止したり、設定がリセットされたりし、機器の使用に支障をきたすことがあった。
また、再生可能エネルギと商用電源との切り替え条件(負荷値)を常時一定とした場合、条件前後における負荷の微小変動により切り替え動作が頻発して、チャタリングが発生するといった問題があった。
しかしながら、交流である商用電源を一旦直流に変換することから、エネルギロスが大きいという問題がある。
そこで、エネルギロスを極力低くしつつ、再生可能エネルギと商用電源を切り替える際も、十分な短時間で、電力を切り替える装置が求められていた。
以下、本発明に係る電力制御装置の実施形態を、図面に基づいて説明する。
本発明に係る電力制御装置1は、商用電力と再生可能電力である太陽光電力等を適宜切り替えることで、商用電力と再生可能電力とを効果的に活用する装置である。
前提として、太陽光電力は、バッテリでの充電も含み、直流電圧値が変動する電力であると考える。また、使用する家庭用電化製品の負荷電力量は、太陽光電力の最大電力量を超える場合があることを前提としている。
再生可能電力部10は、商用電力40に対して、第2の電力である。再生可能電力としては、太陽光、風力、水力、地熱等があるが、本実施例では、太陽光の場合としている。他の再生可能エネルギよりも小規模での設置が可能であり、一部の家電製品50を動かすのに適しているからである。再生可能電力部10は、再生可能エネルギを商用電力40と同じ100V程度の交流電力として自動切替部20に供給する。
再生可能電力部10は、ソーラーパネル11、バッテリチャージコントローラ12、バッテリ13及びDC/AC正弦波インバータ14から成る。
本実施例では、バッテリ13は、例えば、12V、50ahである。バッテリ13の電圧が13V以上であれば、再生可能電力に出力電力を切り替え可能とし、12V以下であれば、原則、商用電力を出力電力にすべきとしている。また、11V以下であれば、過放電を防ぐために、バッテリ13からの電力供給を停止、としている。
第2の電力(再生可能電力とも言う)が使用される場合は、ソーラーパネル11からの電力をDC/AC正弦波インバータ14に送る。
商用電力40が使用される場合は、ソーラーパネル11からの電力をバッテリ13に送り、バッテリ13を充電する。バッテリ13の電圧値を監視し、過充電にならないように充電を行う。
第2の電力を用い、ソーラーパネル11の電力が十分でない場合は、バッテリ13からの電力をDC/AC正弦波インバータ14に供給する。バッテリ13の電圧値を監視し、過放電にならないように電力供給を行う。
インバータによっては、矩形の交流波形に変換するものもあるが、機器によっては、交流波形の位相によって動作するものもあるので、商用電力と同様の正弦波の交流波形を生成すると好適である。
本実施例では、例えば、350W定格のものを用いる。
交流の周波数は、50Hz或いは60Hzである。使用する地域の商用電力の周波数に合わせる。家電製品によっては、交流周波数の精度が求められるものもあるので、商用電力の周波数と正確に合致していると好適である。
DC/AC正弦波インバータ14の出力である100V交流電力は、自動切替部20に供給させる。
商用電力40は、家庭用電力であり、一般的な100Vの交流電力である。自動切替部20に供給される。
自動切替部20は、電力切替スイッチ部21と制御部22と強制モードスイッチ30とから成る。
電力切替スイッチ部21は、家電製品50に供給する交流電力を、商用電力と第2の電力とのいずれかにするためのスイッチである。リレーや半導体素子を用いて切り替える。制御部22からの制御信号によって切り替える。
信号Aは、商用電力40の電圧値を示す信号であり、主に、商用電力40の有無を判別するために用いる。この値が、ゼロの場合は、停電中である。
信号Bは、再生可能電力部10の出力電圧値を示す信号であり、主に、再生可能電力部10の有無を判別するために用いる。この値が、ゼロの場合は、再生可能電力部10からの出力が無い場合であり、ソーラーパネル11の発電が無く、バッテリ13が空に近い場合である。
信号Cは、バッテリ13の直流電圧値であり、バッテリ13の充電量の目安である。商用電力を用いるか第2の電力を用いるかの判断の1つとして用いる。
信号Dは、家電製品50の電力値を示す信号である。家電製品50の負荷が小さいときは小さく、負荷が大きいときは大きい値となる。
また、強制モードONの状態において、強制モードスイッチ30を3秒程度長押しすることで、電力供給を強制的に停止することもできる(供給停止モード)。このように、強制モードスイッチと供給停止モードのスイッチを同一のスイッチとすることもできるし、他のスイッチとすることもできる。また、同一のスイッチに割り当てる場合、本実施例では、単なる押圧と長押しによって区別する例を示したが、他の方法で区別しても良い。
これらの構成を用いて、後述するような制御を行う。
なお、家電製品50は、一般的な家庭用電気製品である。例えば、テレビ、電灯、ステレオ等である。
商用電力と第2の電力を切り替える際、切り替えるべき状態になってから、実際に、電力が切り替わるまでの時間が問題となる。切り替わるまでの時間が長すぎると、その間、電力が供給されなかったり、負荷容量が大きすぎるために、電圧値が落ち込んだりする。そうすると、接続された家電製品が、一旦停止したり、設定がリセットされたりすることとなる。
このような不具合を回避するため、切り替え時間は、所定の時間以下である必要がある。所定の時間とは、例えば、交流電力の1周期よりも短い時間である。60Hzの商用電力の場合、1周期は、約16.6msである。それより短い時間である15ms以下であると好適である。
図3の例では、負荷電力が300W未満から300W以上に変わる際の切り替え動作である。再生可能電力部10の電力が最大300Wであった場合、負荷電力が300W以上になった場合、電力を商用電力に切り替える必要がある。制御部22は、信号D(図1)の、電流値から負荷電力が300W以上になったことを検知し、電力切換信号を商用電力側にする。電力切替スイッチ部21はスイッチを商用電力40側に切り替える。
信号Dの変動を常に検知することで、電力の切り替えを15msで行うことができる。
図2(a)は、商用電力と再生可能電力の切り替えシーケンスを示す図である。横軸は、時間である。縦軸は、各項目ごとに、電圧値又は電流値又は使用する電力を示す。
各項目について説明する。上の項目は、家電製品50に供給される電力である出力電力を示す。出力電力としては、商用電力、再生可能電力の2つの場合がある。
次の項目は、図1の信号Cであるバッテリ13の電圧値である、再生可能電力部10からの電力を充電することで、電圧が増加し、出力電力として用いられることで、電圧が減少する。
次の項目は、図1の信号Dである負荷電流値である。
〔通常時(商用電力が供給されているとき)〕
1)負荷の消費電力が300W/h以上の場合(条件1)、商用電力が供給され、バッテリ13が充電される。
2)負荷の消費電力が300W/h以下の場合で、
2-1)バッテリ容量60%(12.3V)以上である場合(条件2)、商用電力が停止され、バッテリ13による電力供給がなされる。
2-2)バッテリ容量60%(12.3V)未満である場合で、
2-2-1)強制モードOFFの場合(条件3)、商用電力が供給され、バッテリ13が充電される。
2-2-2)強制モードONの場合で、
2-2-2-1)バッテリ容量が30%(11.4V)以上の場合(条件4)、商用電力が停止され、バッテリ13による電力供給がなされる。
2-2-2-2)バッテリ容量が30%(11.4V)未満の場合(条件5)、商用電力が供給され、バッテリ13が充電される。
3)負荷の消費電力が300W/h以上の場合(条件6)、バッテリ13による電力供給を行わず、バッテリ13が充電される。
4)負荷の消費電力が300W/h以下の場合で、
4-1)バッテリ容量60%(12.3V)以上である場合(条件7)、バッテリ13による電力供給がなされる。
4-2)バッテリ容量60%(12.3V)未満である場合で、
4-2-1)強制モードOFFの場合(条件8)、バッテリ13による電力供給を行わず、バッテリ13が充電される。
4-2-2)強制モードONの場合で、
4-2-2-1)消費電力が200W/h以上の場合(条件9)、バッテリ13による電力供給を行わず、バッテリ13が充電される。
4-2-2-2)消費電力が200W/h未満の場合で、
4-2-2-2-1)バッテリ容量が30%(11.4V)以上の場合(条件10)、バッテリ13による電力供給がなされる。
4-2-2-2-2)バッテリ容量が30%(11.4V)未満の場合(条件11)、バッテリ13による電力供給を行わず、バッテリが充電される。
また、停電時における強制モードONの場合において、強制モードSWを3秒程度長押しした場合には、条件に関係なく、負荷への電力供給が強制的に停止される(供給停止モード)。但し、バッテリの充電により13V以上の電圧供給が可能となった場合には、供給停止モードは解除され、自動復帰する。
初期状態として、商用電力はあり、負荷電力は300W以下、バッテリ13の容量が70%以下とする。また、商用電力への移行条件をバッテリ容量60%(12.3V)とし、再生可能電力への移行条件をバッテリ容量70%(13V)として、互いの移行電圧を違える態様を採用した場合について説明する。
商用電力に切り替える電圧と再生可能電力に切り替える電圧が異なるようにしても良い。
バッテリ電圧が徐々に高くなる際、天候等によって充電にかかる時間は異なる。単位時間の充電量の変化量に応じて、待ち時間T1を変える必要がある。待ち時間T1は、予め、単位時間の充電量の変化量と待ち時間の関係を決めておいてもいいし、状況に応じて、手動で、待ち時間T1の値を設定してもよい。
初期状態として、商用電力はあり、負荷電力は200W未満、バッテリ13の容量70%以上とする。強制モードはオフとする。
第1の負荷電流値、第1のバッテリ充電量は、商用電力40が供給されているときに、商用電力40を用いるか、第2の電力(再生可能電力)を用いるかの判断に用いる値である。
第2の負荷電流値は、商用電力40が供給されてないときに、第2の電力(再生可能電力)を用いるか、負荷への電力供給を停止するかの判断に用いる値である。
第2のバッテリ充電量、第3のバッテリ充電量は、商用電力40が供給されてないときに、強制モードの状態に応じて、第2の電力(再生可能電力)を用いるか、負荷への電力供給を停止するかの判断に用いる値である。第3のバッテリ充電量は、第2のバッテリ充電量よりも低い。
S102は、緊急モード及び強制モードをOFFにする部分である。緊急モードは、商用電力40の有無を示すフラグである。商用電力40がある場合はOFF、無い場合はONとなる。強制モードは、商用電力40が無い場合の第2の電力の使用程度を制御するフラグである。OFFの場合は、第2のバッテリ充電量まで使用し、ONの場合は、第2のバッテリ充電量よりも少ない第3のバッテリ充電量まで使用する。
S104は、前の状態は商用電力か否かを判断する部分である。
S105は、バッテリ電圧が所定の電圧値以上であるか否かを判断する部分である。バッテリを保護するための部分であり、使用可能な最低限の電圧値を設定する。本例では13Vとしている。
S106は、バッテリ充電量が第1のバッテリ充電量以上かを判断する部分である。
S107は、商用電力を供給する部分である。電力切替スイッチ部21が商用電力40側に切り替わる。
S109は、緊急モードがONか否かを判断する部分である。
S110は、緊急モード及び強制モードをONにする部分である。
S111は、負荷電流が第2の負荷電流値以上かを判断する部分である。
S112は、バッテリ充電量が、第3のバッテリ充電量よりも大きく、第2のバッテリ充電量よりも小さいことを判断する部分である。
S113及びS115は、強制モードがONか否かを判断する部分である。
S114は、バッテリ充電量が、第2のバッテリ充電量以上かを判断する部分である。
S116は、第2の電力を供給する部分である。電力切替スイッチ部21が第2の電力部(再生可能電力部10)側に切り替わる。
S118は、電力の供給を停止する部分である。電力切替スイッチ部21が商用電力40側に切り替わるが、商用電力40が停止しているので、電力は供給されない。
商用電力の供給が停止した際は、強制モードOFFでは、第2の負荷電流、第2のバッテリ充電量に応じて、バッテリの保護に則した制御を行うことができる。また、少しでも長く第2の電力を使用したい場合には、強制モードとすることによって、第2の負荷電流と、第2のバッテリ充電量よりも低い第3のバッテリ充電量に応じた制御を行うことで、バッテリを保護しつつ、第2の電力の使用時間を延ばすことができるので、使用者の利便性を向上させるものである。
10 再生可能電力部(第2の電力部)
11 ソーラーパネル
12 バッテリチャージコントローラ
13 バッテリ
14 DC/AC正弦波インバータ
20 自動切替部
21 電力切替スイッチ部
22 制御部
30 強制モードスイッチ
40 商用電力
50 家電製品
Claims (6)
- 商用電力と第2の電力を切り替える装置であって、
該商用電力と、該第2の電力と、電力切替スイッチ部を備え、
該第2の電力は、該商用電力と同等の交流電力であり、直流を交流に変換するDC/AC正弦波インバータと、電力を蓄積するバッテリと、該バッテリへの充電量を調整するバッテリチャージコントローラと、を持ち、
該電力切替スイッチ部は、使用機器の負荷電流値に応じて2つの電力を切り替えることを特徴とする電力制御装置。 - 前記第2の電力は、再生可能エネルギを用いた電力であることを特徴とする請求項1に記載の電力制御装置。
- 前記第2の電力は、太陽光パネルを持つことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電力制御装置。
- 前記商用電力と前記第2の電力の切り替えは、15ms以下で行われることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の電力制御装置。
- 前記商用電力から前記第2の電力への切り替えは、前記第2の電力から前記商用電力への切り替え時点から所定時間経過後でないと行われないことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載の電力制御装置。
- 前記商用電力が前記電力切替スイッチ部に供給されているときは、
第1の負荷電流値及び第1のバッテリ充電量に応じて、2つの電力を切り替え、
前記商用電力が前記電力切替スイッチ部に供給されておらず、強制モードでいないときは、
第2の負荷電流値及び第2のバッテリ充電量に応じて、前記第2の電力を供給するか、否かを切り替え、
前記商用電力が前記電力切替スイッチ部に供給されておらず、強制モードであるときは、
第2の負荷電流値及び第3のバッテリ充電量に応じて、前記第2の電力を供給するか、否かを切り替え、
該第2のバッテリ充電量よりも該第3のバッテリ充電量の方が低いことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載の電力制御装置。
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