JP2022038094A - 転写装置及び記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】転写処理おいて加熱部材から記録媒体に与える熱量の記録媒体における面内分布が均一となるようにプレヒート処理を行うこと。【解決手段】転写装置60は、転写プラテン31と転写ローラ33とによってカードK及び転写フィルム46を挟持して加熱することにより転写フィルム46に形成された画像をカードKに転写する転写処理を行う2次転写部と、転写処理の前にカードKを転写ローラ33により温めるプレヒート処理を行うと共に、プレヒート処理においてカードKの領域に応じて転写ローラ33の発熱量を制御するCPU70と、を有する。【選択図】図1

Description

本発明は、転写フィルムに形成された画像を記録媒体に転写する転写装置及びこの転写装置を備えた記録装置に関する。
従来の画像記録装置としては、プラスチックカード等の記録媒体に顔写真又は文字情報等の画像を形成するものが知られている。このような画像記録装置には、記録媒体に直接画像を形成する方式と、転写フィルムに画像を形成し、転写フィルムに形成した画像を記録媒体に転写する方式と、が有る。
後者の方式の画像記録装置は、転写フィルムに形成された画像を記録媒体に転写した後に、記録媒体から転写フィルムを剥離する必要がある。この際に、転写フィルムの種類によっては、転写フィルムを温かい状態で記録媒体から剥離しないと転写不良が発生するおそれがある。このような画像記録装置において、記録媒体が冷えている場合には、転写フィルムの温度を下げてしまうことにより転写不良が発生してしまうため、転写処理の前に記録媒体をプレヒートする必要がある。
このような状況において、特許文献1は、インクリボンを用いて記録紙に文字や画像を形成する熱転写プリンタ(ダイレクトプリンタ)において、印字部の上流側に記録紙を加熱するプレヒート機構を設ける構成を開示している。このプレヒート機構は、紙送り方向へ回転する加熱ローラと、加熱ローラに記録紙を押し付けるガイドローラと、を備えている。
特開平3-126561号公報
しかしながら、特許文献1においては、ヒートローラとしての加熱ローラから記録媒体に与える熱量の不均一性を考慮したプレヒート処理を行っていない。このため、特許文献1では、転写時において加熱ローラから記録媒体に与える熱量の面内分布が不均一になるという課題を有する。例えば、転写時にヒートローラから記録媒体に与えられる熱量は、記録媒体の搬送方向の前端側よりも後端側の方が少なくなる場合がある。
本発明の目的は、転写処理おいて加熱部材から記録媒体に与える熱量の記録媒体における面内分布が均一となるようにプレヒート処理を行うことができる転写装置及び記録装置を提供することである。
本発明の転写装置は、プラテンと加熱部材とによって記録媒体及び転写フィルムを挟持して加熱することにより前記転写フィルムに形成された画像を記録媒体に転写する転写処理を行う転写手段と、前記転写処理の前に記録媒体を前記加熱部材により温めるプレヒート処理を行うと共に、前記プレヒート処理において記録媒体の領域に応じて前記加熱部材の発熱量を制御する制御手段と、を有することを特徴とする。
本発明の記録装置は、上記の転写装置と、インクリボンを用いて前記転写フィルムに画像を形成すると共に、画像を形成した前記転写フィルムを前記転写装置に搬送する画像形成手段と、を有することを特徴とする
本発明によれば、転写処理おいて加熱部材から記録媒体に与える熱量の記録媒体における面内分布が均一となるようにプレヒート処理を行うことができる。
本発明の実施の形態に係る記録装置の模式図である。 本発明の実施の形態に係る転写装置及び転写フィルムカセットの分解斜視図である。 本発明の実施の形態に係る転写装置及び転写フィルムカセットの斜視図である。 本発明の実施の形態に係る転写装置及びその周辺の機構の斜視図である。 本発明の実施の形態に係る転写装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る転写装置の模式図である。 本発明の実施の形態に係る転写装置の一部を拡大した模式図である。 本発明の実施の形態に係る転写装置の動作を説明する図である。 本発明の実施の形態に係る画像形成処理を示すフロー図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
<記録装置の構成>
本発明の実施の形態に係る記録装置1の構成について、図1を参照しながら、詳細に説明する。
記録装置1は、情報記録部Aと、画像形成部Bと、カード供給部Cと、カード収容部Dと、反転ユニットFと、リジェクトスタッカ25と、バーコードリーダ28と、を有している。
情報記録部Aは、反転ユニットFから搬送されてくる記録媒体としてのカードKに情報を記録し、情報を記録したカードKを反転ユニットFに向けて搬送する。なお、情報記録部Aの構成の詳細については後述する。
画像形成部Bは、反転ユニットFのカードKの搬送方向(図1において左方向)(以下、単に「搬送方向」と記載する)の下流側に設けられている。画像形成部Bには、カードKを移送する搬入経路P1が設けられている。画像形成部Bは、インクリボン41を用いて転写フィルム46に顔写真又は文字等の画像を形成し、反転ユニットFから搬送されてくるカードKの表面又は表裏面に対して、転写フィルム46に形成した画像を転写して記録する。画像形成部Bは、画像を記録したカードKをカード収容部D又は反転ユニットFに向けて搬送する。なお、画像形成部Bの構成の詳細については後述する。
カード供給部Cは、複数枚数のカードKを収容し、収容しているカードKを順次反転ユニットFに供給する。なお、カード供給部Cの構成の詳細については後述する。
カード収容部Dは、画像形成部Bの搬送方向の下流側に設けられており、画像形成部Bから搬送されてくる記録済みのカードKを収容する。カード収容部Dは、画像形成部Bから搬送されてくるカードKを収容する収容スタッカ55と、収容スタッカ55を昇降させる昇降機構56と、を備えている。昇降機構56は、収容スタッカ55のカード収容量を検出する図示しないレベルセンサの検出結果に応じて昇降される。
反転ユニットFは、搬入経路P1に設けられている。反転ユニットFは、パルスモータ等の旋回モータによって記録装置1のハウジング2に対して旋回動可能に軸受け支持されたユニットフレームと、図示しない搬送モータで正逆転自在にユニットフレームに支持された一対のローラ対20、21と、を有している。
反転ユニットFは、画像形成部B又はカード供給部Cから供給されるカードKを、ローラ対20、21によってユニットフレーム内に搬入し、ローラ対20、21でカードKをニップした状態で所定の角度方向に姿勢変更する。反転ユニットFは、所定の角度方向に姿勢変更されたカードKを、ローラ対20、21で情報記録部A、画像形成部B、リジェクトスタッカ25又はバーコードリーダ28に向けて搬送する。
リジェクトスタッカ25は、情報記録部Aにおける磁気的又は電気的なデータ入力において記録ミスを生じたカードKが反転ユニットFより搬出される。
バーコードリーダ28は、画像形成部BによりカードKに形成したバーコードを読み取って正誤判別(エラー判別)する。
<情報記録部の構成>
本発明の実施の形態に係る記録装置1の情報記録部Aの構成について、図1を参照しながら、詳細に説明する。
情報記録部Aは、非接触式IC記録ユニット23と、磁気記録ユニット24と、接触式IC記録ユニット27と、を備えている。
非接触式IC記録ユニット23は、反転ユニットFの外周において反転ユニットFに対向して設けられている。非接触式IC記録ユニット23は、反転ユニットFから搬送されてくるカードKに対して非接触で電気的な情報の記録を行い、情報の記録を行ったカードKを反転ユニットFに向けて搬送する。
磁気記録ユニット24は、反転ユニットFの外周において反転ユニットFに対向して設けられている。磁気記録ユニット24は、反転ユニットFから搬送されてくるカードKに磁気的な情報の記録を行い、情報の記録を行ったカードKを反転ユニットFに向けて搬送する。
接触式IC記録ユニット27は、反転ユニットFの外周において反転ユニットFに対向して設けられている。接触式IC記録ユニット27は、反転ユニットFから搬送されてくるカードKに対して接触しながら電気的な情報の記録を行い、情報の記録を行ったカードKを反転ユニットFに向けて搬送する。
<画像形成部の構成>
本発明の実施の形態に係る記録装置1の画像形成部Bの構成について、図1を参照しながら、詳細に説明する。
画像形成部Bは、搬送ローラ29と、搬送ローラ30と、ピンチローラ32aと、ピンチローラ32bと、デカール機構36と、搬送ローラ37と、搬送ローラ38と、を有している。また、画像形成部Bは、サーマルヘッド40と、プラテンローラ45と、移送ローラ49と、転写装置60と、ファンf1と、ファンf2と、を有している。なお、画像形成部Bは、搬送ローラ29及び搬送ローラ30に代えて、搬送ベルトを設けてもよい。また、画像形成部Bは、搬送ローラ37及び搬送ローラ38に代えて搬送ベルトを設けてもよい。
搬送ローラ29は、搬入経路P1に設けられており、図示しないステッピングモータ等の搬送モータに連結されていると共に正逆転切り換え可能になっている。搬送ローラ29は、正転することにより、反転ユニットFから搬送されてくるカードKを搬送ローラ30に向けて搬送する。搬送ローラ29は、逆転することにより、搬送ローラ30から搬送されてくるカードKを反転ユニットFに向けて搬送する。
搬送ローラ30は、搬入経路P1に設けられており、図示しない搬送モータ(ステッピングモータ)に連結されていると共に正逆転切り換え可能になっている。搬送ローラ30は、正転することにより、搬送ローラ29から搬送されてくるカードKを、転写プラテン31と転写ローラ33との間に向けて搬送する。搬送ローラ30は、逆転することにより、転写プラテン31と転写ローラ33との間から搬送されてくるカードKを搬送ローラ29に向けて搬送する。
ピンチローラ32a及びピンチローラ32bは、移送ローラ49の周囲に設けられている。
デカール機構36は、搬送ローラ37と搬送ローラ38との間に設けられていると共に、図示しないカム等の昇降機構により図1において上下方向に移動可能に構成されている。デカール機構36は、搬送ローラ37及び搬送ローラ38に保持されたカードKの中央部を押圧することによってカードKのカールを矯正する。
搬送ローラ37は、搬出経路P2に設けられており、図示しない搬送モータに連結されている。搬送ローラ37は、転写プラテン31と転写ローラ33との間から搬送されて支持ピン51を通過したカードKをニップして、デカール機構36に向けて搬送する。
搬送ローラ30と搬送ローラ37との間の距離は、転写処理以外の搬送時にカードKを搬送できるように、カードKの搬送方向の長さLcよりも短い距離に設定されている。
搬送ローラ38は、搬出経路P2に設けられており、図示しない搬送モータに連結されている。搬送ローラ38は、デカール機構36から搬送されてくるカードKを収容スタッカ55に向けて搬送する。
サーマルヘッド40は、インクリボン41を介してプラテンローラ45に対向配置されている。サーマルヘッド40は、後述のヘッドコントロール用IC74aに接続している。
プラテンローラ45は、インクリボン41を介してサーマルヘッド40に対向配置されている。
移送ローラ49は、図示しない駆動モータに連結されており、ピンチローラ32a及びピンチローラ32bとの間で転写フィルム46を挟持して移送する。
転写装置60は、転写フィルム46に形成された画像をカードKに転写する転写処理を行う。なお、転写装置60の構成の詳細については後述する。
ファンf1は、サーマルヘッド40を冷やすための冷却ファンである。
ファンf2は、記録装置1内に発生した熱を外部に排気する。
上記の構成を有する画像形成部Bには、インクリボンカセット42及び転写フィルムカセット50が着脱自在に取り付けられている。
インクリボンカセット42には、昇華型インクリボン等のインクリボン41が操出ロール43と巻取ロール44との間に巻装されている。巻取ロール44には、インクリボンワインドモータMr1が連結されている。インクリボンカセット42は、インクリボン41の位置を検出するセンサSe1を備えている。
転写フィルムカセット50には、転写フィルム46が装填されている。なお、転写フィルムカセット50の構成の詳細については後述する。
ここで、転写フィルム46としては、熱間剥離タイプのフィルムを使用している。熱間剥離タイプの転写フィルム46は、カードKに対する転写処理後の温かい内にカードKから剥離されることにより、カードKから綺麗に剥離される。
画像形成部Bは、サーマルヘッド40により転写フィルム46に画像を形成する画像形成手段としての1次転写部を有している。また、画像形成部Bは、1次転写部で転写フィルム46に形成した画像を、転写ローラ33及び転写プラテン31によりカードKに転写する転写手段としての2次転写部を有している。
<カード供給部の構成>
本発明の実施の形態に係る記録装置1のカード供給部Cの構成について、図1を参照しながら、詳細に説明する。
カード供給部Cは、カードカセット3と、分離ローラ9と、ピックアップローラ19と、搬入ローラ22と、を有している。
カードカセット3は、複数のカードKを立位姿勢で整列して収納していると共に、図1において左端から右端に向けてカードKを繰り出す。カードカセット3は、図1において右端に分離開口7を備えている。
分離ローラ9は、カードカセット3に収納されている複数のカードKを1枚ずつ分離して搬入ローラ22に供給する。
ピックアップローラ19は、カードカセット3に収納されているカードKを分離開口7から搬入ローラ22に供給する。
搬入ローラ22は、分離ローラ9及びピックアップローラ19により供給されるカードKを反転ユニットFに搬送する。
<転写フィルムカセットの構成>
本発明の実施の形態に係る記録装置1に装着される転写フィルムカセット50の構成について、図1乃至図3を参照しながら、詳細に説明する。
転写フィルムカセット50には、供給スプール47及び巻取スプール48に巻回された転写フィルム46が装填されている。具体的には、転写フィルムカセット50は、ガイドコロ34aと、剥離コロ34bと、ガイドコロ35aと、ガイドコロ35bと、供給スプール47と、巻取スプール48と、支持ピン51と、ブラケット69と、センサSe2と、を有している。
ガイドコロ34a、ガイドコロ35a及びガイドコロ35bは、転写フィルム46の搬送をガイドする。
剥離コロ34bは、搬送方向において転写プラテン31及びガイドコロ34aよりも下流側に設けられていると共に、ブラケット69に回転可能に固定されている。剥離コロ34bは、転写フィルム46のフィルム搬送方向の転写ローラ33よりも供給スプール47側に設けられている。剥離コロ34bは、転写フィルム46の搬送をガイドすると共に、転写フィルム46をカードKから剥離する。
ガイドコロ34aと剥離コロ34bとの間隔L1は、カードKの搬送方向の長さLcより短く(L1<Lc)設定されている。
供給スプール47は、転写フィルムワインドモータMr2に連結されている。供給スプール47は、転写フィルム46に形成された画像をカードKに転写する際に、転写フィルムワインドモータMr2が駆動することにより、転写フィルム46を転写装置60に供給する。
巻取スプール48は、転写フィルムワインドモータMr2に連結されている。巻取スプール48は、転写フィルム46に形成された画像をカードKに転写する際に、転写フィルムワインドモータMr2が駆動することにより、転写フィルム46を巻き取る。
支持ピン51は、ブラケット69に設けられていると共に、搬送方向において剥離コロ34bの下流側に設けられている。支持ピン51は、一端がブラケット69に着脱可能に嵌合されていると共に、他端がブラケット69の凹部に枢支されている。支持ピン51は、剥離コロ34bとは一定の位置関係を保持しており、カードKの転写面側を支持する。
ブラケット69は、剥離コロ34bを支持している。ブラケット69には、支持ピン51が設けられている。
センサSe2は、転写フィルム46の有無を検出する。
<転写装置の構成>
本発明の実施の形態に係る記録装置1の転写装置60の構成について、図1乃至図5を参照しながら、詳細に説明する。
図4において、図4(a)は、転写装置60及びその周辺の機構を示しており、図4(b)は、転写装置60の周辺の機構を示している。
転写装置60は、制御部4と、転写プラテン31と、転写ローラ33と、剥離部材昇降部62と、昇降フレーム63と、ユニットフレーム64と、開閉カバー65と、シフトモータMSと、ROM71と、RAM72と、を有している。また、転写装置60は、ICR/W制御用IC73xと、磁気R/W制御用IC73yと、ヘッドコントロール用IC74aと、インクリボンワインドモータ74bと、転写フィルムワインドモータ74cと、シフトモータドライブ回路74dと、を有している。更に、転写装置60は、反転ユニット旋回モータ制御回路75aと、搬入経路搬送モータ制御回路75bと、搬出経路搬出モータ制御回路75cと、サーミスタTと、を有している。
制御部4は、転写装置60の全体の動作を制御して後述の画像形成処理を実行する。具体的には、制御部4は、CPU70と、データ入力制御部73と、画像形成制御部74と、カード搬送制御部75と、を備えている。
制御手段としてのCPU70は、ROM71に記憶されている制御プログラム及びデータ等を読み出して制御プログラムを実行すると共に読み出したデータに基づいて、データ入力制御部73、画像形成制御部74及びカード搬送制御部75の動作を制御する。CPU70は、サーミスタTから入力される環境温度の検出結果と、ROM71に記憶されているプレヒート処理に関する情報と、に基づいて、カード搬送制御部75の動作を制御してカードKを温めるプレヒート処理を行う。
データ入力制御部73は、データの送受信を制御するコマンド信号をICR/W制御用IC73x及び磁気R/W制御用IC73yに出力して、ICR/W制御用IC73x及び磁気R/W制御用IC73yの駆動を制御することにより情報記録処理を行う。データ入力制御部73は、情報記録処理においてジョブ信号をカード搬送制御部75に出力する。
画像形成制御部74は、ヘッドコントロール用IC74a、インクリボンワインドモータMr1、転写フィルムワインドモータ74c及びシフトモータドライブ回路74dの駆動を制御して、カードKに画像を形成する画像形成処理を行う。
カード搬送制御部75は、センサSe1及びセンサSe2等の一部図示を省略するセンサ群に接続されている。カード搬送制御部75は、センサ群から入力される検出結果と、データ入力制御部73から入力されるジョブ信号と、に基づいてカード搬送制御処理を行う。カード搬送制御部75は、反転ユニット旋回モータ制御回路75a、搬入経路搬送モータ制御回路75b及び搬出経路搬出モータ制御回路75cにコマンド信号を出力してカード搬送制御処理を行う。
プラテンとしての転写プラテン31は、回転ローラであり、転写フィルム46を介して転写ローラ33に対向配置されている。転写プラテン31は、転写ローラ33との間で転写フィルム46及びカードKを圧接して、転写フィルム46に形成された画像をカードKに転写する。
加熱部材としての転写ローラ33は、熱源を内部に有するヒートローラで構成されており、昇降フレーム63に回転可能に設けられている。転写ローラ33は、転写フィルム46及びカードKを加熱すると共に転写プラテン31に対して圧接することにより、転写フィルム46に形成された画像をカードKに転写する。
剥離部材昇降部62は、記録装置1のハウジング2に取り付けられている。剥離部材昇降部62は、カードKに画像を転写した転写フィルム46を剥離する作動位置と、カードKから離間した退避位置と、の間で剥離コロ34bを昇降する。具体的には、剥離部材昇降部62は、ドライブカム66cと、レバー66rと、揺動レバー67と、昇降レバー68aと、作動レバー68bと、を備えている。
ドライブカム66cは、シフトモータMSに歯車連結された駆動回転軸64dに連結されている。ドライブカム66cとしては、図示の形状に限らず、偏心カム等の種々の形状を採用可能である。
レバー66rは、ドライブカム66cと係合するカムフォロア66fを備えている。
揺動レバー67は、レバー66rに連結されており、支軸67pを中心に図4(b)に示すW4方向に回転(揺動)する。
昇降レバー68aは、揺動レバー67にピン-スリット連結されている。
作動レバー68bは、昇降レバー68aと一体になっており、剥離ピンブラケット69a及び剥離ピンブラケット69bと係合している。
昇降フレーム63は、転写ローラ33を備えていると共に、シフトカム64cと嵌合する図示しないカムフォロア等の長溝を備えている。昇降フレーム63は、図4(a)に示すW1方向及びW1の反対方向に昇降可能にユニットフレーム64に取り付けられている。昇降フレーム63は、ラック63rと回転可能に噛合すると共に、開閉カバー65の支軸65p1及び支軸65p2と歯車結合しているピニオン63pを備えている。
ユニットフレーム64には、シフトモータMSが取り付けられていると共に、ピニオン63pと噛合するラック63rが一体に設けられている。
シフトカム64cは、シフトモータMSの回転軸に設けられている偏心カム等である。シフトカム64cは、シフトモータMSに歯車連結された駆動回転軸64dに連結されている。なお、シフトカム64cとしては、図示の形状に限らず、種々の形状を採用可能である。
開閉カバー65は、ピニオン63pと回転可能に歯車結合している支軸65p1を備えている。開閉カバー65は、カードKがジャムを起こしてユーザがジャム解除作業を行う際に、高熱の転写ローラ33にユーザの手又は指が触れないようにするために設けられている。開閉カバー65は、転写ローラ33が退避位置に有るときには転写ローラ33を覆うことにより、ユーザが転写ローラ33に触れることを防ぐ。開閉カバー65は、転写ローラ33が作動位置に有るときには転写ローラ33から退避することにより、転写ローラ33が転写フィルム46を転写プラテン31に圧接することを可能にする。
シフトモータMSは、シフトモータドライブ回路74dが動作することにより駆動して、シフトカム64cを駆動させる。
ROM71は、プレヒート処理において使用するデータを予め記憶している。ROM71は、プレヒート処理に関する情報を記憶する。
RAM72は、非接触式IC記録ユニット23、磁気記録ユニット24及び接触式IC記録ユニット27においてカードKにデータを入力するための処理時間を記憶したデータテーブル等を格納している。
ICR/W制御用IC73xは、非接触式IC記録ユニット23及び接触式IC記録ユニット27に内蔵されている。ICR/W制御用IC73xは、データ入力制御部73の制御によって駆動して、非接触式IC記録ユニット23又は接触式IC記録ユニット27に搬送されてきたカードKに情報を記録する情報記録処理を行う。
磁気R/W制御用IC73yは、磁気記録ユニット24に内蔵されている。磁気R/W制御用IC73yは、データ入力制御部73の制御によって駆動して、磁気記録ユニット24に搬送されてきたカードKに情報を記録する情報記録処理を行う。
ヘッドコントロール用IC74aは、画像形成制御部74の制御によって駆動して、画像データに従ってサーマルヘッド40を加熱制御することによってインクリボン41により転写フィルム46に画像を形成する。
インクリボンワインドモータMr1は、画像形成制御部74の制御によって駆動して、サーマルヘッド40の加熱制御と同期して巻取ロール44を回転させることにより、インクリボン41を搬送して巻取ロール44において所定速度で巻き取る。
転写フィルムワインドモータ74cは、画像形成制御部74の制御によって駆動して、転写フィルム46を操出ロール43から繰り出すと共に巻取ロール44によって巻き取る。
シフトモータドライブ回路74dは、画像形成制御部74の制御によって駆動して、シフトカム64c及びドライブカム66cを駆動させる。
反転ユニット旋回モータ制御回路75aは、カード搬送制御部75より入力されるコマンド信号に基づいて、反転ユニットFの図示しない旋回モータを駆動させることにより反転ユニットFを旋回させる。
搬入経路搬送モータ制御回路75bは、カード搬送制御部75より入力されるコマンド信号に基づいて、搬入経路P1に配置されている搬送ローラ29、搬送ローラ30及び転写プラテン31を回転駆動させる。
搬出経路搬出モータ制御回路75cは、カード搬送制御部75より入力されるコマンド信号に基づいて、搬出経路P2に配置されている搬送ローラ37及び搬送ローラ38を回転駆動させる。
温度検出手段としてのサーミスタTは、カードKの温度は環境になじんで環境温度と同温度になっているものと想定して環境温度をカードKの温度として検出し、検出した環境温度に応じた電気信号をCPU70に出力する。ここで、画像形成部Bの内部の温度は、サーマルヘッド40及びヒートローラである転写ローラ33の発熱により、環境温度と異なる場合がある。従って、サーミスタTは、サーマルヘッド40及び転写ローラ33等の発熱源と距離があり、カードKの近くであるカード供給部Cに設置されている。
<転写装置の動作>
本発明の実施の形態に係る記録装置1の転写装置60の動作について、図1乃至図8を参照しながら、詳細に説明する。
図6において、図6(a)は、転写ローラ33と剥離コロ34b及び支持ピン51が作動位置に有る状態を示しており、図6(b)は、転写ローラ33と剥離コロ34b及び支持ピン51が退避位置に有る状態を示している。
転写ローラ33と剥離コロ34b及び支持ピン51とは、図6(a)に示す作動位置と図6(b)に示す退避位置との間で移動可能に構成されている。
CPU70は、カードKの搬送方向の先端が転写プラテン31に到達する見込み時間において、画像形成制御部74を制御して、転写ローラ33を図6(b)に示す退避位置から図6(a)に示す作動位置に移動させる。また、CPU70は、カードKの搬送方向の先端が転写プラテン31に到達する見込み時間において、画像形成制御部74を制御して、剥離コロ34b及び支持ピン51を図6(b)に示す退避位置から図6(a)に示す作動位置に移動させる。
この状態において、転写プラテン31に向けて所定速度で移動するカードKには、転写プラテン31及び転写ローラ33によって、搬送方向の先端から後端に、転写フィルム46に形成された画像が転写される。この際に、転写フィルム46は、ガイドコロ34a及び剥離コロ34bに支持されて、カードKの表面に打擲した状態となる。
ここで、剥離コロ34bは、作動位置において、搬入経路P1に沿って搬送されるカードKの表面に対して転写フィルム46を介して接するように設定されている。よって、剥離コロ34bのカードKとの接触点は、図7に示す直線Ln1よりも、少なくとも転写プラテン31側(カード側)にオフセットしており、直線Ln1よりも転写ローラ33側に配置されることはない。ここで、直線Ln1は、転写ローラ33の作動位置におけるカードKとの接触点と、搬送ローラ37のカードKの転写面との接触点と、を結ぶ直線である。この構成により、転写フィルム46は、転写ローラ33から剥離コロ34bまではカードKに接着している。
そして、転写フィルム46は、カードKが剥離コロ34bに到達した際に、カードKが排出方向に搬送されるのに伴って、カードKの表面から徐々に剥離される。その際に、カードKの搬送方向の先端は、支持ピン51に支持される。
剥離された転写フィルム46は、搬送方向と直交する図6の下方向に巻き取られるため、カードKと、カードKから剥離後の転写フィルム46と、の剥離角度βは略90度の関係が保たれる。これにより、剥離角度βと、転写ローラ33から剥離位置までの距離と、が一定となるため、カードKに転写された画像に斑を生ずることがなく、転写不良の発生を抑えることができる。
これに対して、例えば、剥離コロ34bが搬入経路P1から転写ローラ33側にオフセットして離れた位置に設けられていた場合には、転写フィルム46は、剥離コロ34bに到達する前にカードKから剥離してしまう。このような構成の場合には、剥離角度βが不確定となり、転写不良が発生するおそれがある。更に、転写フィルム46によってカードKに画像を転写してから、カードKから転写フィルム46を剥離するまでの時間が変化してしまうため、良好な剥離を行えない場合がある。
剥離コロ34bを通過したカードKは、図6(a)に示すように、支持ピン51に支持されることにより、搬送方向の先端が転写フィルム46の走行方向に引っ張られることはない。支持ピン51のカードKとの接触点は、図7に示す直線Ln2よりも、転写プラテン31側(カードK側)にオフセットしており、直線Ln2よりも転写ローラ33側になることはない。ここで、直線Ln2は、転写ローラ33の作動位置におけるカードKとの接触点と、剥離コロ34bの作動位置におけるカードKとの接触点と、を結ぶ直線である。なお、支持ピン51のカードKとの接触点は、直線Ln2よりも転写ローラ33側でなければよく、直線Ln2の線上でもよい。
これに対して、例えば、支持ピン51とカードKとの接触点が直線Ln2よりも転写ローラ33側である場合には、カードKの搬送方向の先端が転写フィルム46の走行方向に引っ張られてしまう。
また、CPU70は、カードKの搬送方向の後端が転写ローラ33を通過する見込み時間において、画像形成制御部74を制御して、転写ローラ33を作動位置から退避位置に移動させる。これにより、カードKの搬送方向の後端が転写ローラ33を通過した後に、転写フィルム46が転写ローラ33に接触して転写ローラ33の熱により変形することを防ぐことができる。
また、CPU70は、カードKの搬送方向の後端が支持ピン51を通過するタイミングで、画像形成制御部74を制御して、剥離コロ34b及び支持ピン51を作動位置から退避位置に移動させる。これにより、カードKに両面印刷を行う際において、反転ユニットFに向けてカードKをスイッチバック搬送させる場合に、カードKが支持ピン51又は剥離コロ34bに衝突することを防止することができる。
このように、CPU70は、シフトモータドライブ回路74dを制御して、シフトカム64c及び剥離部材昇降部62を駆動することにより、転写ローラ33、剥離コロ34b及び支持ピン51を昇降させる。
次に、シフトカム64cの動作について説明する。
シフトカム64cは、シフトモータMSが駆動することにより回転して、昇降フレーム63を転写ローラ33と共に図4(a)に示すW1方向及びW1の反対方向に昇降させる。シフトカム64cは、昇降フレーム63を昇降させることにより、転写プラテン31に対して転写ローラ33を転写フィルムカセット50の内側から圧接又は離間させる。
また、開閉カバー65の支軸65p1及び支軸65p2と歯車結合している昇降フレーム63のピニオン63pは、昇降フレーム63の昇降に伴って、開閉カバー65を図4(a)に示すW2方向及びW2の反対方向に開閉させる。具体的には、開閉カバー65は、昇降フレーム63が図4(a)に示すW1方向に上昇する場合に、W2方向に回転して転写ローラ33を露出させる。一方、開閉カバー65は、昇降フレーム63がW1の反対方向に下降する場合に、W2の反対方向に回転して転写ローラ33を覆う。
次に、剥離部材昇降部62の動作について説明する。
剥離部材昇降部62は、転写フィルム46をカードKから剥離する作動位置と、転写フィルム46がカードKから離間した退避位置と、の間で剥離コロ34bを昇降させる。
具体的には、レバー66rは、シフトモータMSが駆動してドライブカム66cが回転することにより図4(b)に示すW3方向に上昇する。また、レバー66rに連結されている揺動レバー67は、支軸67pを中心に図4(b)に示すW4方向に回転(揺動)する。そして、揺動レバー67にピン-スリット連結された昇降レバー68aは、図4(b)に示すW5方向に下降する。これにより、剥離コロ34bは、作動位置から退避位置まで下降する。
そして、レバー66rは、シフトモータMSが駆動してドライブカム66cが回転することにより復帰スプリング66Sの付勢力によってW3の反対方向に下降する。また、レバー66rに連結されている揺動レバー67は、支軸67pを中心に図4(b)に示すW4の反対方向に回転(揺動)する。そして、揺動レバー67にピン-スリット連結された昇降レバー68aは、図4(b)に示すW5の反対方向に上昇する。これにより、剥離コロ34bは、退避位置から作動位置まで上昇する。このように、ドライブカム66cは、シフトモータMSの角度制御により、剥離コロ34bを退避位置から作動位置に移動させる。
続いて、上述したシフトカム64cと、ドライブカム66cと、駆動回転軸64dと、の関係について、図8を参照しながら説明する。なお、図8において、「down」は退避位置に有ることを意味し、「up」は作動位置に有ることを意味している。
シフトカム64c及びドライブカム66cのカム面は、例えば図8に示す構成を各々有している。
シフトカム64c及びドライブカム66cは、ホームポジションHPにおいて、転写ローラ33及び剥離コロ34bを退避位置に移動させる。
シフトカム64c及びドライブカム66cは、シフトモータMSが駆動することにより、ホームポジションHPから駆動回転軸64dを180度(α=180)回転したAP作動位置において、転写ローラ33及び剥離コロ34bを作動位置に移動させる。
次に、シフトカム64cは、シフトモータMSが駆動することにより、駆動回転軸64dをAP作動位置から角度θ1だけ回転させた際に、転写ローラ33を退避位置に移動させる。また、ドライブカム66cは、剥離コロ34bを作動位置に保持する。
次に、シフトカム64cは、シフトモータMSが駆動することにより、駆動回転軸64dを更に角度θ2だけ回転させた際に、転写ローラ33を退避位置に保持する。また、ドライブカム66cは、剥離コロ34bを退避位置に移動させる。
<画像形成処理>
本発明の実施の形態に係る画像形成処理について、図9を参照しながら、詳細に説明する。
図9に示す画像形成処理は、図示しないパーソナルコンピュータ等の上位装置から印刷データ及び情報記録データを受信して、カード搬送制御部75を制御して、カード供給部CからカードKを一枚ずつ反転ユニットFに供給するタイミングで開始される。この際に、CPU70は、転写ローラ33を発熱させて温度を約185度の状態に維持する。また、CPU70は、画像形成制御部74を制御して、転写ローラ33及び剥離コロ34bを退避位置に移動させる。
まず、CPU70は、反転ユニットFから情報記録部Aに一枚目のカードKを搬送して、一枚目のカードKの記録処理を実行する(S1)。具体的には、CPU70は、画像形成部Bの1次転写部において、転写フィルム46とインクリボン41とをサーマルヘッド40及びプラテンローラ45で圧接して加熱することにより、転写フィルム46に画像を形成する。この際に、CPU70は、インクリボン41のシアン、マゼンタ、イエロー及びブラック等の複数色を転写フィルム46に重ねて印刷するため、供給スプール47、巻取スプール48及び移送ローラ49によって転写フィルム46を往復搬送する。
次に、CPU70は、サーミスタTから入力される環境温度に応じた電気信号に基づいて、カードKの搬送方向の先端の温度を検出する(S2)。
次に、CPU70は、サーミスタTから入力される環境温度に応じた電気信号に基づいて、カードKの搬送方向の後端の温度を検出する(S3)。ここで、転写ローラ33は、転写処理においてカードKの搬送方向の先端から後端に向かって転写するため、カードKの搬送方向の先端側の転写時には熱を持っているが、カードKの搬送方向の後端になるほど熱が不足する。従って、カードKの温度は、通常、搬送方向の先端側の方が後端側より高い。
次に、CPU70は、ステップS2において検出した温度と、ステップS3において検出した温度と、の温度差を算出する(S4)。
次に、CPU70は、算出した温度差が所定値以上(所定温度以上)であるか否かを判定する(S5)。ここで、所定値は、10℃であることが好ましい。
CPU70は、温度差が所定値以上の場合に(S5:YES)、転写処理時のカードKの搬送方向の先端側と後端側との温度差を解消できないため、プレヒート処理における温度差を大きくする必要があると判断する。そして、CPU70は、ROM71に記憶されているプレヒート処理に関する情報を読み出して、プレヒート処理に関する情報に含まれているプレヒート時間及びプレヒート領域等を修正して温度差を解消する処理(プレヒート温度差+)を行う(S6)。
例えば、CPU70は、カードKの搬送方向の後端側をプレヒートする温度をより高くすることにより、カードKの搬送方向の後端が転写ローラ33に近づくタイミングで転写ローラ33をより加熱する制御を行う。
CPU70は、修正したプレヒート時間及びプレヒート領域等を含むプレヒート処理に関する情報をROM71に記憶させて更新する。
次に、CPU70は、カード搬送制御部75を制御してカードKをプレヒート位置まで搬送し、ROM71に記憶されているプレヒート処理に関する情報に含まれるプレヒート時間及びプレヒート領域に従って、プレヒート処理を実行する(S7)。このように、転写ローラ33が退避位置に有る状態においてプレヒート処理を行うことにより、転写ローラ33によってカードKを転写プラテン31に圧接する時間を抑制することができる。
次に、CPU70は、画像形成制御部74及びカード搬送制御部75を制御して、転写ローラ33及び剥離コロ34bを作動位置に移動させると共に、2次転写部において転写フィルム46からカードKに画像を転写する転写処理を行う。
ここで、カードKから転写フィルム46を剥離する際に、転写フィルム46の温度が低下してしまった場合には、転写フィルム46の剥離層が綺麗に剥れずに、カードKの転写面が白く霞んでしまう白化現象が発生し、転写不良となってしまう。また、転写フィルム46に熱を加え過ぎた場合も、転写フィルム46の収縮によるシワ又は表面状態の悪化(白化)が発生し、画像不良となってしまう。
また、転写ローラ33から転写フィルム46及びカードKに加えられる熱量は、カードKの全域において均等にならない場合がある。例えば、転写フィルム46を介してカードKに対して加熱及び圧接する転写ローラ33において、カードKの搬送方向の長さが転写ローラ33の周長より長い場合には、転写ローラ33は、カードKの全域に転写するために1周以上回転しながらカードKに当接する。転写ローラ33は、転写処理中も発熱する熱源を内部に有しているものの、転写時間が短いために、常に十分な温度を維持できない。
そのため、転写ローラ33に予め蓄積された熱は、転写ローラ33が1周回転した際に大部分を消費してしまい、転写ローラ33の2周目の回転の際に足りなくなる。従って、この場合には、カードKの搬送方向の後端側が転写不良を起こし易くなる傾向がある。
これに対して、カードKの搬送方向の後端において転写不良を起こさないように転写処理温度を高くした場合には、カードKの搬送方向の先端においてシワ又は白化が発生してしまう可能性がある。このような状態を解決するためには、転写処理時のカードKの搬送方向の先端と後端との温度差を小さくする必要がある。
そこで、本実施の形態では、プレヒート処理を行って、転写処理前のカードKに与える熱量をカードKの領域毎に制御して、転写処理前のカードKに予め熱分布を形成する。具体的には、転写ローラ33の周長がカードKの搬送方向の長さよりも小さい場合に、プレヒート処理において、カードKの搬送方向の前端から周長までの領域の発熱量を、カードKのこの領域よりも搬送方向の後方の領域の発熱量よりも小さくする。このように、プレヒート処理を行って、温度が低くなって転写不良を起こし易いカードKの搬送方向の後端側を前端側に比べて転写ローラ33によって高温に暖めることにより、カードKの熱分布を転写処理における熱分布と逆の分布にする。
これにより、プレヒート処理において転写ローラ33がカードKに与える熱量と、転写処理において転写ローラ33がカードKに与える熱量と、を足し合わせて、カードKの全域に渡り均一な温度で転写でき、転写不良又はシワになることを防ぐことができる。また、転写ローラ33の周長がカードKの搬送方向の長さよりも小さい場合であっても、カードKの全域に亘って均一な温度で転写することができる。
図9に戻って、次に、CPU70は、反転ユニットFから情報記録部Aに二枚目のカードKを搬送して、二枚目のカードKの記録処理を実行する(S8)。
次に、CPU70は、印刷ジョブの枚数分の記録処理を終了したか否かを判定する(S9)。
CPU70は、印刷ジョブの枚数分の記録処理を終了していない場合に(S9:No)、ステップS2の処理に戻る。
一方、CPU70は、印刷ジョブの枚数分の記録処理を終了した場合に(S9:Yes)、画像記録処理を終了する。
また、CPU70は、ステップS5の処理において、温度差が所定値未満の場合に(S5:No)、ステップS6の処理をスキップしてステップS7の処理を実行する。このように、温度差が所定値未満の場合にはプレヒート処理に関する情報を記録して更新しないので、プレヒート処理における処理負荷を軽減することができる。
このように、カードKの搬送方向の先端側と後端側との温度差は、上記の画像形成処理を繰り返すことにより所定値未満になる。これにより、カードKの全域に渡って転写不良及びシワを防ぐことができる。また、サーミスタTによって検出した環境温度を監視しながらプレヒート処理を行うことにより、適切な温度でプレヒート処理を行うことができる。
上記の画像形成処理におけるステップS7のプレヒート処理は、1次転写部において複数色のインクリボンの各色をサーマルヘッド40によって転写フィルム46に重ねて印刷するステップS1の印刷処理中(記録処理中)に行う。これにより、全体の処理時間に影響を及ぼすことなくプレヒート処理を行うことができる。仮に、プレヒート処理を独立した工程で行う場合には、全体の処理時間が長くなって生産性を低下させてしまう。
本実施の形態では、転写処理の前にカードKを転写ローラ33により温めるプレヒート処理を行うと共に、プレヒート処理においてカードKの領域に応じて転写ローラ33の発熱量を制御する。これにより、転写処理の際における転写ローラ33からカードKに与える熱量のカードKにおける面内分布が均一となるようにプレヒート処理を行うことができる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能であることは言うまでもない。
具体的には、上記実施の形態において、プレヒート時間及びプレヒート領域等を修正したが、これに加えて、転写プラテン31の回転数に応じてカードKの単位時間当たりの搬送量を修正してもよい。
また、上記実施の形態において、カードKの搬送方向の前端側と後端側との2つの領域毎に転写ローラ33の発熱量を異なるようにしたが、カードKを3つ以上の領域に分けて、この3つの領域毎に転写ローラ33の発熱量を異なるようにしてもよい。
また、上記実施の形態において、転写ローラ33及び剥離コロ34bを退避位置に移動させてプレヒート処理を行ったが、転写ローラ33及び剥離コロ34bを退避位置に移動させずに作動位置のままでプレヒート処理を行ってもよい。
A 情報記録部
B 画像形成部
C カード供給部
D カード収容部
F 反転ユニット
1 記録装置
4 制御部
31 転写プラテン
33 転写ローラ
34a ガイドコロ
34b 剥離コロ
40 サーマルヘッド
41 イクリボン
42 イクリボンカセット
46 転写フィルム
50 転写フィルムカセット
51 支持ピン
56 昇降機構
60 転写装置
62 剥離部材昇降部
63 昇降フレーム
65 開閉カバー
69 ブラケット
70 CPU
73 データ入力制御部
74 画像形成制御部
75 カード搬送制御部
T サーミスタ

Claims (7)

  1. プラテンと加熱部材とによって記録媒体及び転写フィルムを挟持して加熱することにより前記転写フィルムに形成された画像を記録媒体に転写する転写処理を行う転写手段と、
    前記転写処理の前に記録媒体を前記加熱部材により温めるプレヒート処理を行うと共に、前記プレヒート処理において記録媒体の領域に応じて前記加熱部材の発熱量を制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする転写装置。
  2. 前記加熱部材は、
    回転ローラであり、
    前記制御手段は、
    前記加熱部材の周長が記録媒体の搬送方向の長さよりも小さい場合に、前記プレヒート処理において、記録媒体の前記搬送方向の前端から前記周長までの前記領域の前記発熱量を、記録媒体の前記前端から前記周長までの前記領域よりも前記搬送方向の後方の前記領域の前記発熱量よりも小さくする、
    ことを特徴とする請求項1に記載の転写装置。
  3. 記録媒体の温度を検出する温度検出手段を有し、
    前記制御手段は、
    前記温度検出手段により検出する前記温度に基づいて前記発熱量を制御する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の転写装置。
  4. 前記制御手段は、
    前記温度検出手段により検出する複数の前記領域の前記温度の差が所定温度以上の場合に前記発熱量を制御する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の転写装置。
  5. 前記転写手段は、
    前記転写フィルムに画像を形成する記録処理と、前記記録処理によって前記転写フィルムに形成した画像を記録媒体に転写する前記転写処理と、を行い、
    前記制御手段は、
    前記記録処理中に前記プレヒート処理を行う、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の転写装置。
  6. 前記加熱部材は、
    前記プラテンに対して圧接する作動位置と離間する退避位置との間で移動可能であり、前記プレヒート処理の際に前記退避位置に有る、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の転写装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の転写装置と、
    インクリボンを用いて前記転写フィルムに画像を形成すると共に、画像を形成した前記転写フィルムを前記転写装置に搬送する画像形成手段と、
    を有することを特徴とする記録装置。
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