JP2022022748A - 壁面用取付構造 - Google Patents
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Abstract
Description
これは、トンネルの壁面にブラケットをアンカーボルトで取り付け、このブラケットに支持部材を取り付け、その支持部材に支持アームを取り付けるようになっている。
この公報には記載がないが、安全性を確保するため、照明機器の落下防止用の金属製ワイヤーを使用することが多い。
この金属製ワイヤーは、照明機器と壁面との間に張り渡される。この種の金属製ワイヤーの一端を照明機器の取付部に、他端を壁面に設けたアンカーボルトにそれぞれ連結するようにしている。
金属製ワイヤーの端部を照明器具の取付部やアンカーボルトに連結するには専用工具で金属製ワイヤーを連結するという作業で行なわれる。
すなわち、この金属製ワイヤーの取付作業は専用工具を用いて作業現場で行なうものとなっている。
また、落下防止用として用いられるこの金属製ワイヤーは1つの照明機器に2本を使用するのが通例である。
また、同様のものとして特開2019-087351号公報記載のものがある。
また、落下防止用の金属製ワイヤーでの取付作業も照明機器の取付作業が完了した後に別個の作業として行う必要があった。しかも、金属製ワイヤーのテンションを保った状態で、専用工具を使用して行う必要があった。
しかも、前記機器本体は、壁面側部材に連結部材で連結された状態で中央の連結部材を中心として角度を変更しても建築限界の範囲内に侵入しないようになっている。
また、前記壁面側部材には角度確認用目盛りが形成されるとともに、前記機器側部材には前記角度確認用目盛りに対応した角度確認用切欠き部が形成されているので、機器の取付角度を簡単に確認しながら作業が行える。
機器本体910の側面には、2個の配線用コネクタ911が突出している。。
前記壁面側取付面110は略長方形状に形成されており、2つの長円状のボルト用開111が開設されている。
一方、前記壁面側延出面120は略台形状に形成されており、端部121Aが壁面側延出面120の縁部120Aに開放された略のの字状の受け溝121と、この受け溝121を挟んで対向する一対の円弧状の位置決め溝122A、122Cが開設されている。
なお、この壁面側部材100は、照明機器900の左右の両側に1個ずつ取り付けられるものなので、左右対称のものが1組として取り扱われる。
さらに、この受け溝121の端部121Aは、鋭角状に尖って形成されている。
下側の位置決め溝122Cと受け溝121との間には、角度確認用目盛り130が刻印されている。なお、下側の位置決め溝122Cと受け溝121の間に確度確認用目盛り130を刻印したのは、上側の位置決め溝122Aと受け溝121との間に刻印したとすると、後述する落下防止部材500によって確度確認用目盛り130が隠れてしまう事態が生じるためである。
この機器側部材200は、照明機器900の機器本体910の背面側に接する機器側取付面210と、この機器側取付面210から直交して延設される機器側延出面220とを有している。
また、前記機器側延出面220は、3個の丸穴状の貫通穴221A、221B、221Cが開設されている。この3個の貫通穴221A、221B、221Cのうち中央部分の貫通穴221Bは、壁面側部材100の受け溝121に対応している。この3個の貫通穴221A、221B、221Cの両端、すなわち残りの2個の貫通穴221A、221Cは、それぞれ2個の位置決め溝122に対応している。
なお、この機器側部材200は、機器本体910の側面から突出する配線用コネクタ911に干渉しないようになっている。すなわち、機器側部材200の機器側延出面220は、機器側部材200を機器本体910に取り付けた状態で、配線用コネクタ911より外側に位置するように設定されている。
この角度確認用切欠き部222は、機器側部材200と壁面側部材100とを組み合わせた場合、図7に示すように、いずれか一方の角度確認用切欠き部222が角度確認用目盛り130を指し示すようになっている。
この角度確認用切欠き部222と角度確認用目盛り130とで、機器側部材200が壁面側部材100に対してどの程度傾いているか、すなわち、この角度確認用切欠き部222と角度確認用目盛り130とで、照明機器900が壁面Wに対してどの程度傾いているかを一目で確認することができる。
このため、確度確認用切欠き部222は対称位置に2個形成されているのである。
前記ボルト310A、310B、310Cは、機器側部材200の機器側延出面220に開設された3個の貫通穴221A、221B、221Cにそれぞれ機器本体910側から挿通され、さらに壁面側部材100の壁面側延出面120の受け溝121及び位置決め溝122A、122Cに挿通される。
なお、すべてのボルト310A、310B、310Cが同時に挿通されるのではなく、作業手順としては、3個の貫通穴221A、221B、221Cのうち中央の貫通穴221Bにのみボルト310Bが挿通されるようになっている。この作業手順については後述する。
前記機器側連結面410には保持部材400を機器本体910に連結するためのボルト穴411が、前記フック連結面420には後述する落下防止部材500を連結するためのフック穴421がそれぞれ開設されている。
すなわち、この落下防止部材500は、9の字の穴が開けられた箇所に相当する連結部520と、この連結部520に続くフック部510とが一体に形成されている。
前記連結部520は、前記連結部材300を構成するボルト310A、310B、310Cのうち1本のボルト310Aが挿通される部分である。
かかるフック部510は、Jの字状の先端に相当する部分、すなわち前記第3辺513の先端部分が内側に向かって突出する突起部514となっている。
すなわち、保持部材400に連結された落下防止部材500は、不用意には外れないようになっているのである。
かかる構成を可能とするには、落下防止部材500と保持部材400との各部の寸法がA1>A2、B2>B1、A3>A1となる必要がある。
他の方向からでは落下防止部材500は保持部材400には連結できない。これは、B1(第1辺511の内側縁部511Aと第3辺513の外側縁部513Aとの間の寸法)が、B2(大穴部421Aの径と切欠き溝部421Bの奥行き寸法とを合わせた寸法)より小さく設定されているためである。
これは、A1(突起部514と対向する第1辺511の内側縁部511Aとの間の隙間寸法)が、A2(切欠き溝部421Bの終端から保持部材500の縁部までの寸法)より大きく設定されているためである。
切欠き溝部421Bを介さずに落下防止部材500を保持部材400から取り外そうとしても、A3(大穴部421Aの縁部(切欠き溝部421B以外の箇所))からフック連結面420の縁部までの寸法)が、A1(突起部514と対向する第1辺511の内側縁部511Aとの間の隙間寸法)より大きく設定されているためである。
まず、一対の壁面側部材100を取り付けるべき照明機器900の機器本体910の幅寸法に対応した間隔を開けて壁面Wにアンカーボルトで取り付ける。
照明機器900の機器本体910の背面に左右一対の機器側部材200を図示しないボルトで取り付ける。
またに、左右一対の機器側部材100の3個の貫通穴221A、221B、221Cのうち中央の貫通穴221Bに連結部材300を構成するボルト310Bを挿入する。
さらに、保持部材400をボルト穴411を利用して機器本体910の上面に取り付ける。この保持部材400も機器本体910の左右の側面にボルト430で1つずつ一取り付けられる。
ここまでが、取付作業の下準備といえる。
すなわち、照明機器900の機器本体910の側面から突出したボルト310Bを壁面側部材100の受け溝121に入れ込むのである。前記受け溝121は、端部121Aが壁面側延出面120の縁部120Aに開放されているので、ボルト310Bは前面側から受け溝121に入れ込むことができるのである。
なお、前記ボルト310Bは、機器側部材200と壁面側部材100とを貫く軸部として機能する。
また,前記受け溝121の端部121Aは、鋭角状に尖って形成されているので、ボルト310Bを受け溝121の入口である端部121Aにあてがうだけで、ボルト310Bは確実に受け溝121に導かれるようになっている。
ボルト310Bがこの受け部121Bに達すると、機器本体910はこの受け部121Bに到達して嵌まり込んだボルト310Bを中心として上下方向の角度を変更することが可能になる。
機器本体910は、位置決め溝122A、122Cが設けられているため、前記ボルト310Bを中心として角度変更方向、すなわち回転方向にのみ動くようになっている。このため、万が一、ボルト310A、310B、310Cのいずれかが緩んだとしても、単に機器本体910の角度が変わるだけであり、最初の取付位置から大きくずれることはない。このため、機器本体910の角度が変わっても、機器本体910はそのまま建築限界内に位置するようになっている。
なお、建築限界とは、交通工学の用語のひとつであって、線路・道路に対して障害となる工作物や建築物の設置が許されない空間範囲をいう。
従来のよう落下防止用の金属製ワイヤーは長期間の使用によって伸びてしまうことがある。器具本体を固定するボルト等が緩んだ場合、金属製ワイヤーが伸びてしまっていた場合、伸びた金属製ワイヤーによって壁面と連結されることになるため、機器本体が建築限界の範囲内にまで落下することもありえる。
しかし、本実施の形態にかかる壁面用取付構造であると、万が一、ボルト310A、310B、310Cのいずれかが緩んだとしても、単に機器本体910の角度が変わるだけであり、最初の取付位置から大きくずれることはない。このため、機器本体910の角度が変わっても、機器本体910はそのまま建築限界の範囲外に位置するのでより安全性が高いといえる。
また、落下防止部材500が連結されているボルト310Aが剪断しない限り、保持部材400と落下防止部材500とは常に一体になっている。すなわち、ボルト310Aの剪断という事象が発生しない限り保持部材400、落下防止部材500及び壁面側部材100とは常に連結されていることになり、機器本体910ひいては照明器具900の落下を未然に防ぐことになる。
まず、フック穴421の大穴部421Aと切欠き溝部421Bとにフック部510を挿入する。すると、B2(大穴部421Aの径と切欠き溝部421Bの奥行き寸法とを合わせた寸法)>B1(第1辺511の内側縁部511Aと第3辺513の外側縁部513Aとの間の寸法)に設定されているため、フック部510の突起部513はフック穴421にスムーズに入り込むことができる。
この状態で3本、左右で合計6本のボルト310A、310B、310Cに対応したナット320A、320B、320Cを若干ゆるめに締めつける(ただし、図1では照明機器100の左側の3本のボルト310A、310B、310Cのみが見えている)。
角度確認用切欠き部222は、図7(A)~(C)に示すように、回転の中心となる受け部121Bに向かっているように見えるので、下側の位置決め用溝122Cに沿って刻印された位置決め用目盛り130とで傾きの角度を容易に確認することができる。
照明機器900の角度が所要のものとなった状態ですべてのボルト310A、310B、310Cを本締めして、照明機器900の角度を固定する。
このように、照明器具900の角度を変更すると、その変更に追従して落下防止部材500も一体として角度を変更するようになる。このため、落下防止部材500を連結した後でも落下防止部材500は照明器具900の角度の変更を阻害することがない。
この場合、3本のボルト310A、310B、310Cに対応する3個のナット320A、320B、320Cが、機器側部材200の機器側延出面220の裏面側に溶接等で取り付けられていると、ボルト310A、310B、310Cの締め付け作業は、壁面側部材100の壁面側延出面120側から行うことができるので、作業がより容易になるというメリットがある。
ただし、図8ではナット320A、320B、320Cはあらわれていない。
例えば、電光掲示板を含む掲示板類、看板類など、壁面に取り付けられるものであればすべてに適用することが可能である。
さらに、機器側部材200にボルト用のネジ穴を加工することで上記ナット320A、320B、320Cの代用とすることも可能である。このようにすると、ボルト310A、310B、310Cだけで、壁面側部材100方向から作業することも可能となる。
200 機器側部材
300 連結部材(ボルト、ナット)
310A、310B、310C ボルト(軸部)
400 保持部材
421 フック穴
500 落下防止部材
510 フック部
520 連結部
900 照明機器(機器)
Claims (7)
- 壁面に機器を取り付けるための壁面用取付構造において、壁面に取り付けられる壁面側部材と、前記機器に取り付けられる機器側部材と、前記壁面側部材と前記機器側部材とを連結する連結部材と、前記機器に取り付けられる保持部材と、この保持部材と前記壁面側部材とを連結する落下防止部材とを具備しており、前記落下防止部材は前記保持部材に開設されたフック穴に引っかけるフック部と、前記連結部材によって壁面側部材に連結される連結部とを有しており、前記連結部材は機器側部材と壁面側部材とを貫く軸部を有しており、機器を壁面に取り付ける目的と機器の落下防止機能とが一体となっていることを特徴とする壁面用取付構造。
- 前記壁面側部材には、端部が縁部に開放された略のの字状の受け溝を有し、対向する一対の壁面側部材を配置することで一対の円弧状の位置決め溝を形成し、前記壁面側部材が壁面に取り付けられた状態で前記受け溝の終端部が上方向を向いた受け部となっていることを特徴とする請求項1記載の壁面用取付構造。
- 前記落下防止部材は、保持部材に開設されたフック穴に引っかけるフック部と、前記壁面側部材に連結されるための連結部とを有しており、前記フック部の先端には内側に向かって突出した突起部を有する略Jの字状に形成されており、前記フック穴は大穴部とこの大穴部の縁部から延びた切欠き溝部とを有しており、切欠き溝の終端から保持部材の縁部までの寸法<フック部の突起部と対向する第1辺の内側縁部との間の寸法<大穴部の縁部(切欠き溝部以外の箇所)、かつ第1辺の内側縁部と第3辺の外側縁部との間の寸法<大穴部の径と切欠き溝部の奥行き寸法とを合わせた寸法となるように設定されていることを特徴とする請求項1又は2記載の壁面用取付構造。
- 機器の両端に取り付けられた一対の機器側部材に連結部材の一部を取り付けた状態で、壁面に取り付けられた一対の壁面側部材の受け溝に前記連結部材の軸部を挿入することで、機器を壁面側部材に仮止めすることができることを特徴とする請求項2又は3記載の壁面用取付構造。
- 前記機器本体は、壁面側部材に連結部材で連結された状態で中央の連結部材を中心として落下防止部材も一体として角度を変更することが可能になっていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の壁面用取付構造。
- 前記機器本体は、壁面側部材に連結部材で連結された状態で中央の連結部材を中心として角度を変更しても建築限界の範囲内に侵入しないことを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の壁面用取付構造。
- 前記壁面側部材には角度確認用目盛りが形成されるとともに、前記機器側部材には前記角度確認用目盛りに対応した角度確認用切欠き部が形成されていることを特徴とする請求項1、2、3、4、5又は6記載の壁面用取付構造。
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