以下、本開示におけるゲームシステムおよびゲーム制御方法について、図面を参照して説明する。本開示のゲーム制御方法は、ゲームシステムの機能として実装されている。
なお、以下の説明において、「ゲーム(ビデオゲーム)」とは、所定のルールに従って、何らかの目的を達成する活動であって、コンピュータを利用して実施されるものをいう。
また、以下の説明において、「競技(競技ゲーム)」とは、複数のオブジェクトまたは複数のオブジェクトが同時に動作を行って優劣を競うもの(勝敗を定めるもの)、および複数のオブジェクトまたは複数のチームが個別に動作を行い、得点や時間等の何らかの指標に基づく評価を競うゲームが含まれる。
また、以下の説明において、「ユーザ」とは、ゲームシステムを利用する者をいう。具体的には、「ユーザ」とは、仮想空間内で動作するオブジェクトを操作する者(操作者)をいう。
[実施形態1]
《ゲームシステムの概要》
図1に示すように、ゲームシステム1は、例えば、インターネット回線等の通信ネットワーク6を介して互いに通信接続される複数のゲーム装置5,…,5においてゲームを実行する(ネットワーク対戦をする)ために用いられる。
本実施形態1で説明するゲームは、複数のユーザが操作する複数のオブジェクトを同一の三次元の仮想ゲーム空間VS(以下、単に仮想空間VSという)内で動作させて複数のオブジェクトのうちのメインオブジェクトに競技を行わせる競技ゲームである。
特に、本実施形態1では、ゲームシステム1において、前記ゲーム制御方法により、仮想空間VS内において、サッカーの試合(競技)を行う、いわゆるサッカーゲーム(競技ゲーム)が実行される場合を例示する。本実施形態1では、図2に示すように、仮想空間VS内において、複数のメインオブジェクト11,…,11で構成される第1チームT1と、複数のメインオブジェクト12,…,12で構成される第2チームT2との間でサッカーの試合が行われる。
図2に示すように、ゲームシステム1で生成される仮想空間VSには、サッカーゲームが行われる競技領域A1と、サッカーゲームの観客オブジェクト19が配置される観戦領域A2とが含まれている。
競技領域A1には、サッカーが行われるフィールド領域A11およびフィールド周辺領域A12の他、待機領域A13と判定領域A14とが含まれている。待機領域A13は、後述する入場イベントに参加するオブジェクト11,12,13,14がイベント開始前に待機する領域である。判定領域A14は、後述する審判オブジェクト15のうちのビデオアシスタントレフェリー(VAR)オブジェクト15cが配置される領域である。
観戦領域A2には、複数の観客席が設けられて複数の観客オブジェクト19が配置される複数のブロックB1~B34が、競技領域A1を取り囲むように設けられている。
前記サッカーゲームに登場する複数のオブジェクトは、ユーザによって操作され、またはユーザの操作に拘わらずコンピュータによって制御される。つまり、前記サッカーゲームに登場する複数のオブジェクトは、ユーザによって操作されるプレイヤーオブジェクトとコンピュータによって制御されるノンプレイヤーオブジェクトとが含まれる。
本実施形態1では、ゲームシステム1は、複数のユーザに、前記サッカーゲームに登場する複数のオブジェクトの中から、サッカーゲームを行う役割のメインオブジェクト11,12(図3参照)およびサッカーゲームを行わない役割のサブオブジェクト13~15(図3~図6参照)のいずれか一方のオブジェクトを割り当てる。各ユーザは、割り当てられた役割のオブジェクトを操作することにより、前記ゲームに参加する。前記ゲームは、複数のユーザの操作に基づいて進行される。
前記サッカーゲームでは、メインオブジェクト11,12として、フォワードとしての役割を担うFWオブジェクト11f,12fと、ミッドフィルダーとしての役割を担うMFオブジェクト11m,12mと、ディフェンダーとしての役割を担うDFオブジェクト11d,12dと、ゴールキーパーとしての役割を担うGKオブジェクト11g,12gとが設定されている。
また、前記サッカーゲームでは、サブオブジェクト13~15として、第1チームT1のエスコートパーソンとしての役割を担うエスコートオブジェクト13と、第1チームT1のマスコットキャラクタとしての役割を担うマスコットオブジェクト14と、審判員としての役割を担う審判オブジェクト15とが設定されている。各サブオブジェクト13~15には、サッカーゲームに関連付けて実行される各サブオブジェクトの役割に対応する少なくとも1つのミッションが設定される。
《ハードウェアの構成》
〈概要〉
本ゲームシステム1は、サーバ装置(コンピュータ)2と、複数のゲーム装置(コンピュータ)5,…,5とを備えている。サーバ装置2と複数のゲーム装置5,…,5とは、通信ネットワーク6を介して互いに通信可能に接続されている。
サーバ装置2は、前記ゲームを実行するためのゲームプログラムおよびゲームデータを記憶している。サーバ装置2は、参加可能なゲーム情報の提示と、ゲームへの参加受付と、各ユーザへのオブジェクトの割当(マッチング)と、ゲームの進行と、ゲームの終了と、ユーザの操作に対する評価と、ユーザへの報酬付与とを行う。
サーバ装置2は、各ゲーム装置5から受信した各ユーザの操作情報に基づいて前記ゲームを各ゲーム装置5において同期して進行させる。サーバ装置2は、ゲームの進行に関する情報(以下、ゲーム進行情報という)を各ゲーム装置5に順次送信する。
ゲーム装置5は、例えば、パーソナルコンピュータによって構成されている。ゲーム装置5は、ゲームへの参加要求、ユーザによって入力される操作情報のサーバ装置2への提供と、サーバ装置2によって進行されるゲーム進行情報に基づくゲームの表示(画像および音声の出力)とを行う。
以下、サーバ装置2のハードウェア構成およびゲーム装置5のハードウェア構成について詳細に説明する。
〈サーバ装置2の構成〉
図1に示すように、サーバ装置2は、ネットワークインターフェース21と、記憶部22と、制御部23とを備えている。ネットワークインターフェース21および記憶部22は、バス29を介して制御部23と電気的に接続されている。
ネットワークインターフェース21は、インターネットおよびLAN等の通信ネットワーク6を介して各ゲーム装置5と通信可能に接続されている。
記憶部22は、HDD、SSD、RAMおよびROM等で構成されている。記憶部22には、ゲームプログラムおよびゲームデータが記憶されている。また、記憶部22には、ユーザDB221が記憶されている。
ユーザDB221は、ゲームシステム1を利用するユーザに関する情報を蓄積したデータベースである。例えば、ユーザDB221には、各ユーザのアカウント情報(ユーザID551およびパスワード)、各ユーザのゲーム履歴情報(例えば、成績、過去に操作したオブジェクト毎の評価やランク)等が1レコードとして記憶されている。
制御部23は、サーバ装置2の動作を制御する。制御部23は、CPU(マイクロコンピュータ)および半導体メモリを備えている(図示は省略)。半導体メモリには、CPUを動作させるためのプログラム等が格納されている。
〈ゲーム装置5の構成〉
図1に示すように、ゲーム装置5には、ディスプレイ61と、スピーカ62と、コントローラ63とが外部接続または内蔵されている。
ゲーム装置5は、ネットワークインターフェース51と、グラフィック処理部52と、オーディオ処理部53と、操作部54と、記憶部55と、制御部56とを有する。ネットワークインターフェース51と、グラフィック処理部52と、オーディオ処理部53と、操作部54と、記憶部55とは、バス59を介して制御部56と電気的に接続されている。
ネットワークインターフェース51は、ゲーム装置5とサーバ装置2との間で、各種データを送受信するために、通信ネットワーク6に通信可能に接続される。
グラフィック処理部52は、制御部56から出力されるゲーム画像情報に従って、仮想空間VSに関する各種オブジェクトを含むゲーム画像を、動画形式で描画する。グラフィック処理部52は、例えば液晶型であるディスプレイ61と接続されている。動画形式に描画されたゲーム画像は、ゲーム画面としてディスプレイ61上に表示される。
オーディオ処理部53は、スピーカ62と接続されている。オーディオ処理部53は、制御部56から出力されるゲーム音声情報に従って、ゲーム音声を再生および合成し、スピーカ62から出力させる。
操作部54は、コントローラ63と接続されている。操作部54は、操作入力に関するデータ(操作情報)をコントローラ63との間で送受信する。ユーザは、コントローラ63のボタン等の各種操作子を操作することで、ゲーム装置5(操作部54)に操作情報(操作信号)を入力する。
記憶部55は、HDD、SSD、RAMおよびROM等で構成される。記憶部55には、サーバ装置2からダウンロードされたゲームデータ、ゲームプログラムの一部を含む各種プログラム等が格納されている。また、記憶部55には、サーバ装置2で使用されるユーザID551が格納されている。
制御部56は、ゲーム装置5の動作を制御する。制御部56は、CPU(マイクロコンピュータ)および半導体メモリを備えている(図示は省略)。半導体メモリには、CPUを動作させるためのプログラム等が格納されている。
制御部56は、サーバ装置2から受信したゲーム進行情報から操作するオブジェクトに適するゲーム画像情報およびゲーム音声情報を読み出し、それぞれグラフィック処理部52とオーディオ処理部53とに出力する。また、制御部56は、ユーザによってコントローラ63を介して操作部54に入力される操作情報(操作信号)をサーバ装置2に送信する。
《サーバ装置2における制御部23の機能的構成》
制御部23は、CPUが各種プログラムを実行することにより、参加受付部231、割当部232、ゲーム進行部233、評価処理部234、報酬処理部235として機能する。つまり、ゲームシステム1は、参加受付部231と、割当部232と、ゲーム進行部233と、評価処理部234と、報酬処理部235とを備えている。
参加受付部231は、参加可能なゲーム(試合)の情報を提示し、ユーザからのゲームへの参加要求を受け付ける。
具体的には、参加受付部231は、例えば、インターネットを介して接続されたゲーム装置5からの参加可能なゲーム情報の要求に対し、参加可能なゲームの開催日時、操作可能なオブジェクトの種類等の情報をゲーム装置5に送信することによって前記ゲーム装置5に参加可能なゲームの情報を提示する。参加受付部231からゲーム装置5に送信された前記情報は、ゲーム装置5のディスプレイ61に表示される。
また、参加受付部231は、各ゲーム装置5から送信される参加要求信号に含まれる各ユーザのアカウント情報と操作を希望するオブジェクトの情報とを紐付けたリストを作成し、記憶部22に記憶させることによって参加要求を受け付ける。
なお、本実施形態1では、参加受付部231は、対象となるゲーム(試合)は同一であるが、サッカーゲームを行うメインオブジェクト11,12の操作を希望するユーザの参加要求と、サッカーゲームを行わないサブオブジェクト13~15の操作を希望するユーザの参加要求とを別々に受け付ける。
また、本実施形態1では、参加受付部231は、同一のゲーム(試合)に対するメインオブジェクト11,12の操作を希望するユーザの参加要求を、役割(オブジェクトの種類)別に受け付ける。また、参加受付部231は、同一のゲーム(試合)に対するサブオブジェクト13~15の操作を希望するユーザの参加要求を、役割(オブジェクトの種類)別に受け付ける。
割当部232は、参加要求をした各ユーザに、図3に示すように、仮想空間VS内でサッカーゲームを行う役割のメインオブジェクト11,12と、図3~6に示すように、仮想空間VS内でサッカーゲームを行わない役割のサブオブジェクト13~15の一方を割り当てる。
具体的には、割当部232は、メインオブジェクトの操作を希望するための参加要求をした各ユーザに、前記サッカーゲームにおいてサッカーの試合(競技)を行う複数種のメインオブジェクト11,12の中から一の役割(オブジェクト)を割り当てる。
また、割当部232は、サブオブジェクトの操作を希望するための参加要求をした各ユーザに、前記サッカーゲームにおいてサッカーの試合(競技)を行わない複数種のサブオブジェクト13~15の中から一の役割(オブジェクト)を割り当てる。
割当部232は、割当結果を各ユーザに通知する。なお、本実施形態1では、割当部232は、各ユーザに対し、参加要求の順番でユーザが希望する役割(オブジェクト)を割り当てる。
ゲーム進行部233は、各ゲーム装置5から送信される操作情報(操作信号)に基づき、記憶部22に記憶されているゲームデータに含まれるオブジェクトやテクスチャ等の画像データおよび音声データを読み出し、ゲームプログラムを実行することにより、前記ゲームを進行させる。また、ゲーム進行部233は、前記ゲームの進行中に、所定のタイミングで所定のユーザ同士を対応付け、その両者によるチャットを可能にする。
具体的には、ゲーム進行部233は、メインオブジェクト11,12が割り当てられたユーザ(メインユーザ)の操作情報(操作信号)を受信すると、受信した操作情報に基づき、メインユーザの操作結果を反映させてゲームを進行させる。また、ゲーム進行部233は、サブオブジェクト13~15が割り当てられたユーザ(サブユーザ)の操作情報(操作信号)を受信すると、受信した操作情報に基づき、サブユーザの操作結果を反映させてゲームを進行させる。
詳細については後述するが、本実施形態1では、ゲーム進行部233によるゲーム進行処理により、仮想空間VS内において、入場イベント、撮影イベント、前半戦、応援イベント、後半戦が順次行われる。そして、ゲーム進行部233により、入場イベント中、メインユーザと、エスコートオブジェクト13の役割を与えられたユーザ(エスコートユーザ)およびマスコットオブジェクト14の役割を与えられたユーザ(マスコットユーザ)の少なくとも一方とのチャットが可能になる。
ゲーム進行部233は、このようにして前記ゲームを進行させると共に、前記ゲーム進行情報を各ゲーム装置5に順次送信する。
なお、本実施形態1では、ゲーム進行情報には、例えば、ユーザの操作に関わらない現在のゲームの進行状況を示す情報(例えば、「前半6分」や「ハーフタイム5分経過」等の情報)や、コンピュータに制御された各オブジェクトの仮想空間VS内における位置や動作状況等の情報や、チャットを行うためにユーザが入力したテキスト情報が含まれている。
また、ゲーム進行情報には、各サブオブジェクト13~15に対して役割に対応して設定される前記ミッションの情報も含まれている。ゲーム進行部223は、ゲームの進行に応じて各ミッションの情報を対応するゲーム装置5に送信することにより、前記ミッションを設定する。
本実施形態1では、ゲーム進行部223は、各サブオブジェクト13~15に対し、競技領域A1内で実行される各役割に対応する競技領域内ミッションを設定する。
具体的には、ゲーム進行部223は、第1チームT1のエスコートパーソンとしての役割を担うエスコートオブジェクト13に対し、図4に示す入場イベント時に、競技領域A1において第1チームT1のメインオブジェクト11をフィールド領域A11内(所定の場所)までエスコートするエスコートミッションを設定する。
また、本実施形態1では、ゲーム進行部223は、エスコートオブジェクト13に対し、図5に示す撮影イベント時に、フィールド領域A11内の所定の撮影箇所に整列する整列ミッションを設定する。
前記各ミッションは、エスコートオブジェクト13の役割を与えられた各ユーザ(エスコートユーザ)が、コントローラ63のボタン等の各種操作子を操作することによって実行される。
ゲーム進行部233は、第1チームT1のマスコットキャラクタとしての役割を担うマスコットオブジェクト14に対し、競技領域A1において第1チームT1のサポートを行うサポートミッションを設定する。本実施形態1では、ゲーム進行部233は、前記サポートミッションとして、入場サポートミッション、整列ミッションおよび応援ミッションを設定する。
入場サポートミッションは、図4に示す入場イベント時に、マスコットオブジェクト14にメインオブジェクト11とエスコートオブジェクト13の入場をサポートさせるミッションである。整列ミッションは、図5に示す撮影イベント時に、マスコットオブジェクト14にフィールド領域A11内の所定の撮影箇所に整列させるミッションである。応援ミッションは、図6に示す応援イベント時に、マスコットオブジェクト14に第1チームT1を応援する応援動作を行わせるミッションである。
前記各ミッションは、マスコットオブジェクト14の役割を与えられた各ユーザ(マスコットユーザ)がコントローラ63のボタン等の各種操作子を操作することによって実行される。
ゲーム進行部233は、審判員としての役割を担う審判オブジェクト15に対し、競技領域A1内でメインオブジェクト11,12によって行われるサッカーゲームの進行に関する判定(サッカーゲームの進行に基づいて判断するものの少なくとも1つ)を行う判定ミッションを設定する。例えば、判定ミッションでは、ゴールが決まったか否か、反則または違反行為の有無、反則行為に対する罰則(警告、退場、フリーキック、ペナルティーキック等)を与えるか否か、選手交代の可否等を判定する。ユーザは、各判定等に割り当てられたコントローラ63のボタン等の各種操作子を操作することで判定を入力する。
ゲーム進行部233は、審判オブジェクト15のうちの主審としての役割を担う主審オブジェクト15aには、フィールド領域A11で前述の判定を行う判定ミッションを設定する。
また、ゲーム進行部233は、審判オブジェクト15のうちの副審としての役割を担う副審オブジェクト15bには、フィールド周辺領域A12で前述の判定を行い、判定結果を主審オブジェクト15aに通達する(フラッグで合図する)判定ミッションを設定する。
ゲーム進行部233は、審判オブジェクト15のうちのビデオアシスタントレフェリー(VAR)としての役割を担うVARオブジェクト15cには、観戦領域A2の観客席に隣接する判定領域A14で前述の判定を行い、判定結果を主審オブジェクト15aに通達する判定ミッションを設定する。
前記各ミッションは、審判オブジェクト15の役割を与えられた各ユーザ(審判ユーザ)がコントローラ63のボタン等の各種操作子を操作することによって実行される。また、主審オブジェクト15aおよび副審オブジェクト15bのミッションは、各オブジェクトをフィールド領域A11、A12上を移動させる操作を必要とする。
評価処理部234は、サブオブジェクト13~15が割り当てられたサブユーザ(エスコートユーザ、マスコットユーザ、審判ユーザ)によって行われた操作の評価を行い、その結果(評価情報)を各サブユーザに送信する。本実施形態1では、評価処理部234は、サブオブジェクト13~15によって実行されたミッションの達成度(達成数や達成率)に基づいて、サブユーザの評価を行う。
具体的には、評価処理部234は、まず、記憶部22に記憶された各ユーザによる操作情報(操作信号)の履歴から、サブオブジェクト13~15によって実行されたミッションの達成度(達成数や達成率)を割り出す。次に、評価処理部234は、サブオブジェクト13~15の種類毎に予め定められて記憶部22に記憶されているミッション達成度と評価の相関関係を参照し、ミッション達成度に応じたサブユーザの評価を決定する。
評価処理部234は、決定した各サブユーザの評価結果(評価情報)を、対応するサブユーザのゲーム装置5に送信する。
報酬処理部235は、各オブジェクトを操作するユーザに評価結果(評価情報)に応じた報酬を付与する(ユーザID551に報酬を対応付ける)。本実施形態1では、報酬処理部235は、報酬付与対象となるミッションを実行したサブオブジェクト13~15を操作するサブユーザに報酬を付与する。
具体的には、報酬処理部235は、エスコートユーザに対しては、評価結果に基づいて報酬(例えば、図4,5に示す入場イベントや撮影イベント時に仮想カメラで撮影した画像31,32)を決定し(例えば、評価が高いと付与される画像数が増える)、報酬情報(画像情報)を対応するユーザID551に対応付ける。
一方、報酬処理部235は、マスコットユーザまたは審判ユーザに対しては、サブオブジェクト14,15の種類毎に予め定められて記憶部22に記憶されている評価と付与する報酬との相関関係を参照し、評価に応じた報酬を決定し、その報酬情報を対応するユーザID551に対応付ける。
《ゲーム装置5における制御部56の機能的構成》
制御部56は、そのCPUが各種プログラムを実行することにより、通信処理部561、出力処理部562、操作情報送信部563として機能する。
通信処理部561は、ネットワークインターフェース51を介してサーバ装置2との通信を行う機能である。具体的には、通信処理部561は、ゲーム参加要求や設定変更要求等の各種要求をユーザID551と共にサーバ装置2に送信する。通信処理部561は、ゲームへの参加可否や割り当てられたオブジェクト(役割)、評価や報酬等のゲームに関する情報、ゲーム進行情報等を受信する。
出力処理部562は、サーバ装置2から受信したゲーム進行情報から、サーバ装置2の割当部232によって割り当てられたオブジェクトに適するゲーム画像情報およびゲーム音声情報を読み出し、グラフィック処理部52およびオーディオ処理部53を介して出力する(表示および再生する)。
つまり、割当部232によってメインオブジェクト11,12が割り当てられたゲーム装置5では、出力処理部562は、メインオブジェクト11,12に適するゲーム画像情報およびゲーム音声情報を読み出して表示および再生する。
一方、割当部232によってサブオブジェクト13~15が割り当てられたゲーム装置5では、出力処理部562は、サブオブジェクト13~15に適するゲーム画像情報およびゲーム音声情報を読み出して表示および再生する。
なお、ゲーム進行情報には、図示しない複数の仮想カメラによって様々なアングルで撮影された複数の画像情報が含まれている。出力処理部562は、複数の画像情報から、例えば、予めユーザによって指定された表示条件に合致し、ユーザに割り当てられたオブジェクトの操作に適するゲーム画像を表示する。また、出力処理部562は、ゲーム進行情報に含まれる複数の音声情報から前記ゲーム画像情報に適した音声を選択し、オブジェクトの操作に適したゲーム音声を再生する。
前記表示条件には、フィールド領域A11全体を俯瞰撮影した画像を表示する全体表示条件、操作するオブジェクト周辺を俯瞰撮影した画像を表示する拡大表示条件、操作するオブジェクトの視点で撮影した画像を表示する視点表示条件等が含まれる。
出力処理部562は、生成したゲーム画像情報とゲーム音声情報とを、それぞれグラフィック処理部52とオーディオ処理部53とに出力する。
操作情報送信部563は、各ユーザがコントローラ63のボタン等の各種操作子を操作することによって、操作部54に入力された操作情報(操作信号)を、サーバ装置2に送信する。なお、操作部54に入力された操作情報(操作信号)には、チャットを行うために各ユーザが入力したテキスト情報も含まれている。
《ゲームシステム1における一連の処理の流れ》
図7を用いて、ゲームシステム1における一連の処理の流れを説明する。図7では、[メイン]は、メインユーザを示し、[サブ]は、サブユーザを示す。また、図7では、エスコートユーザ、マスコットユーザ、審判ユーザをまとめてサブユーザとして示す。
まず、サーバ装置2が、参加可能なゲーム(試合)の情報を提示する(ステップS1)。具体的には、サーバ装置2(具体的には、参加受付部231)は、インターネットを介して接続されたゲーム装置5からの参加可能なゲーム情報の要求に対し、参加可能なゲームの開催日時、操作可能なオブジェクトの種類等の情報をゲーム装置5に送信することによって前記ゲーム装置5に参加可能なゲームの情報を提示する。
次に、前記ゲームへの参加を希望するユーザが、参加要求を行う(ステップS2)。各ユーザは、アカウント情報(ユーザID551およびパスワード)と操作を希望するオブジェクトの情報とを含む参加要求信号をサーバ装置2に送信することにより、参加要求を行う。
サーバ装置2は、各ユーザからの参加要求を受け付ける(ステップS3)。サーバ装置2(具体的には、参加受付部231)は、各ユーザのゲーム装置5から送信される参加要求信号から、ユーザのアカウント情報と操作を希望するオブジェクトの情報とを紐付けたリストを作成し、記憶部22に記憶させることによって参加要求を受け付ける。
サーバ装置2(具体的には、割当部232)は、参加要求の受付終了後に、参加要求をした各ユーザに、前記サッカーゲームに登場する複数種のオブジェクトの中から一の役割(オブジェクト)を割り当てる(ステップS4)。サーバ装置2(割当部232)は、割当結果(割当情報)を各ユーザのゲーム装置5に送信する。
各ゲーム装置5では、サーバ装置2から送信された割当結果(割当情報)をディスプレイ61上に表示する(ステップS5)。
割当結果の通知後、サーバ装置2は、ゲーム進行処理を行う(ステップS6)。ゲーム進行処理は、ゲーム進行部233によって行われる。ゲーム進行部233は、各ゲーム装置5から受信した各ユーザの操作情報に基づいて前記ゲームを各ゲーム装置5において同期して進行させる。サーバ装置2は、ゲーム進行情報を、各ゲーム装置5に順次送信する。なお、詳細な処理の流れについては後述する。
一方、各ゲーム装置5は、サーバ装置2によるゲーム進行中、ゲーム表示処理とゲーム操作処理とを行う(ステップS7)。
詳細については後述するが、ゲーム表示処理は、各ゲーム装置5が、順次受信したゲーム進行情報からゲーム画像情報およびゲーム音声情報を読み出し、ゲーム画像を表示すると共にゲーム音声を再生することによって行われる。一方、ゲーム操作処理は、各ゲーム装置5において、各ユーザによって操作部54に入力された操作情報(操作信号)を、各ゲーム装置5がサーバ装置2に送信することによって行われる。
以上のようにして、サーバ装置2のゲーム進行部233によってサッカーゲームが進行され、仮想空間VS内において入場イベント、撮影イベント、前半戦、応援イベント、後半戦が順次行われ、その様子が各ゲーム装置5において表示される。
サーバ装置2は、仮想空間VS内においてサッカーの試合が終了(後半戦が終了)すると、ゲーム終了処理を行う(ステップS8)。具体的には、サッカーの試合結果(勝敗、成績等)および各ユーザによる操作履歴等を記憶部22に記憶させる。
その後、サーバ装置2が、サブユーザによって行われた操作を評価すると共に、各サブユーザに報酬を付与する評価報酬処理を行う(ステップS9)。
具体的には、まず、サーバ装置2の評価処理部234が、サブユーザによって行われた操作を評価し、決定した各サブユーザの評価結果(評価情報)を、対応するサブユーザのゲーム装置5に送信する。
次に、サーバ装置2の報酬処理部235が、報酬付与対象となるミッションを実行したサブオブジェクト13~15を操作するサブユーザに評価結果(評価情報)に応じた報酬を付与する(ユーザID551に報酬を対応付ける)。
一方、各ゲーム装置5では、サーバ装置2から送信された評価情報および報酬情報を表示する(ステップS10)。具体的には、通信処理部561が、受信した評価情報および報酬情報をグラフィック処理部52に出力し、グラフィック処理部52が、評価情報および報酬情報をディスプレイ61上に表示する。
ゲームシステム1では、以上のような処理が行われることにより、仮想空間VS内でメインオブジェクトがサッカーの試合を行うサッカーゲームが実行される。
《ゲーム進行時における詳細な処理の流れ》
図8を用いて、ゲーム進行時における詳細な処理の流れを説明する。図8では、[メイン]は、図7と同様に、メインユーザを示す。また、図8では、[エスコート]は、エスコートユーザを示し、[マスコット]は、マスコットユーザを示し、[審判]は、審判ユーザを示す。
〔ゲーム進行開始〕
サーバ装置2(ゲーム進行部233)は、各ゲーム装置5から受信した各ユーザの操作情報に基づいて、ゲームを各ゲーム装置5において同期して進行させ、ゲーム進行情報を各ゲーム装置5に順次送信するゲーム進行処理を開始する(ステップS11)。サーバ装置2は、まず、初期画像を表示するためのゲーム画像情報等を含むゲーム進行情報を作成し、各ゲーム装置5に送信する。
各ゲーム装置5は、サーバ装置2から順次送信されるゲーム進行情報に含まれるゲーム画像情報およびゲーム音声情報に従って、ディスプレイ61上にゲーム画像を表示し、スピーカ62からゲーム音声を出力するゲーム表示処理を開始する(ステップS12)。各ゲーム装置5では、まず、初期画像が表示される。
〔入場イベント〕
サーバ装置2(ゲーム進行部233)は、初期画像を表示するためのゲーム画像情報等を含むゲーム進行情報の送信後、仮想空間VS内において入場イベントを行うためのゲーム進行情報を順次作成し、各ゲーム装置5に順次送信する(ステップS13)。
各ゲーム装置5は、サーバ装置2から順次送信される入場イベントを行うためのゲーム進行情報に従って、ユーザに割り当てられたオブジェクトの操作に適したゲーム画像とゲーム音声を出力する(ゲーム表示処理)。
また、メインユーザ、エスコートユーザまたはマスコットユーザのゲーム装置5では、各ユーザにより、仮想空間VS内において各オブジェクト11,13,14を入場させるための入場操作処理(ゲーム操作処理)が行われる(ステップS14)。また、メインユーザ、エスコートユーザまたはマスコットユーザのゲーム装置5では、ゲーム進行部233により、メインユーザとエスコートユーザおよびマスコットユーザの少なくとも一方とのチャットが可能になる。
メインユーザは、コントローラ63を操作して自身が操作するメインオブジェクト11を、待機領域A13の所定位置(予め設定された入場順)に整列させる入場操作処理(ゲーム操作処理)を行う(ステップS14)。
また、エスコートユーザのゲーム装置5では、エスコートミッションが表示される。これに対し、図4に示すように、エスコートユーザは、コントローラ63を操作して自身の操作するエスコートオブジェクト13にメインオブジェクト11をエスコートさせる入場操作処理(ゲーム操作処理)を行うことにより、前記エスコートミッションを実行する(ステップS14)。
具体的には、エスコートユーザは、自身が操作するエスコートオブジェクト13を、待機領域A13の所定位置(予め設定された入場順)に整列させる。次に、エスコートユーザは、図5に示すように、自身が操作するエスコートオブジェクト13に、メインオブジェクト11を、待機領域A13からフィールド領域A11内までエスコートさせる。
マスコットユーザのゲーム装置5では、サポートミッションが表示される。これに対し、マスコットユーザは、コントローラ63を操作して自身の操作するマスコットオブジェクト14に、メインオブジェクト11とエスコートオブジェクト13の入場をサポートさせる入場操作処理(ゲーム操作処理)を行うことにより、前記サポートミッションを実行する(ステップS14)。
具体的には、マスコットユーザは、自身が操作するマスコットオブジェクト14を、メインオブジェクト11とエスコートオブジェクト13よりも先に待機領域A13からフィールド領域A11内まで移動させる。そして、マスコットユーザは、自身が操作するマスコットオブジェクト14に、フィールド領域A11内で踊らせたり、バック転等の動作を行わせたりすることにより、入場イベントを盛り上げさせる。
メインユーザ、エスコートユーザまたはマスコットユーザのゲーム装置5は、このようにして各ユーザによってコントローラ63を介して操作部54に入力された操作情報(操作信号)を、サーバ装置2に送信する。サーバ装置2では、受信した各ユーザによる操作情報(操作信号)を反映したゲーム進行情報を順次作成し、順次各ゲーム装置5に送信する。また、サーバ装置2では、仮想カメラで撮影した図4に示すような入場イベント時の画像31を記憶部22に記憶させる。
以上のようなサーバ装置2によるゲーム進行処理と、各ゲーム装置5によるゲーム表示処理および入場操作処理により、ゲームシステム1では、仮想空間VS内において入場イベントが実行される。
〔撮影イベント〕
サーバ装置2(ゲーム進行部233)は、入場イベントが終了すると、仮想空間VS内において撮影イベントを行うためのゲーム進行情報を順次作成し、各ゲーム装置5に順次送信する(ステップS15)。
各ゲーム装置5では、サーバ装置2から順次送信される撮影イベントを行うためのゲーム進行情報に従って、ユーザに割り当てられたオブジェクトの操作に適したゲーム画像とゲーム音声を出力する(ゲーム表示処理)。
また、メインユーザ、エスコートユーザまたはマスコットユーザのゲーム装置5では、各ユーザにより、仮想空間VS内において各オブジェクト11,13,14に撮影位置に整列させるための整列操作処理(ゲーム操作処理)が行われる(ステップS16)。
メインユーザは、コントローラ63を操作して自身が操作するメインオブジェクト11を、撮影位置の後列に整列させ、ポーズを取らせる整列操作処理を行う。
一方、エスコートユーザのゲーム装置5では、整列ミッションが表示される。これに対し、エスコートユーザは、コントローラ63を操作して自身が操作するエスコートオブジェクト13に、撮影位置の前列に整列させ、ポーズを取らせる整列操作処理を行うことにより、前記整列ミッションを実行する。
また、マスコットユーザのゲーム装置5では、整列ミッション(サポートミッション)が表示される。これに対し、マスコットユーザは、コントローラ63を操作して自身が操作するマスコットオブジェクト14を、撮影位置の側方位置に整列させ、ポーズを取らせる整列操作処理を行うことにより、前記整列ミッションを実行する。
メインユーザ、エスコートユーザまたはマスコットユーザのゲーム装置5は、このようにして各ユーザによってコントローラ63を介して操作部54に入力された操作情報(操作信号)を、サーバ装置2に送信する。サーバ装置2では、受信した各ユーザによる操作情報(操作信号)を反映したゲーム進行情報を順次作成し、順次各ゲーム装置5に送信する。また、サーバ装置2では、仮想カメラで撮影した図5に示すような撮影イベント時の画像32を記憶部22に記憶させる。
以上のようなサーバ装置2によるゲーム進行処理と、各ゲーム装置5によるゲーム表示処理および整列操作処理により、ゲームシステム1では、仮想空間VS内において撮影イベントが実行される。
〔前半戦〕
サーバ装置2(ゲーム進行部233)は、撮影イベントが終了すると、仮想空間VS内においてサッカーの試合の前半戦を行うためのゲーム進行情報を順次作成し、各ゲーム装置5に順次送信する(ステップS17)。
各ゲーム装置5では、サーバ装置2から順次送信される前半戦を行うためのゲーム進行情報に従って、予めユーザによって指定された表示条件に合致し、ユーザに割り当てられたオブジェクトの操作に適するゲーム画像とゲーム音声を出力する(ゲーム表示処理)。
また、メインユーザのゲーム装置5では、メインユーザにより、仮想空間VS内においてメインオブジェクト11,12にサッカーの試合を行わせるための試合操作処理が行われる(ステップS18)。メインユーザは、コントローラ63を操作して自身の操作するメインオブジェクト11,12に、役割に応じた動作を行わせる。
例えば、FWオブジェクト11f,12f、MFオブジェクト11m,12m、DFオブジェクト11d,12dには、ダッシュ、ドリブル、フェイント、パス、シュート、キック、スローイン、スライディング、プレス、クリア等を行わせる。GKオブジェクト11g,12gには、ダッシュ、ドリブル、フェイント、パス、シュート、スローイン、スライディング、プレス、クリアのほか、キャッチ、パンチング等の役割に応じた操作を行わせる。
さらに、審判ユーザのゲーム装置5では、サッカーゲームの進行に合わせて判定ミッションが表示される。これに対し、審判ユーザは、仮想空間VS内において審判オブジェクト15にサッカーゲームの進行に関する判定を行わせるための審判操作処理(ゲーム操作処理)を行わせることにより、前記判定ミッションを実行する(ステップS19)。
例えば、審判ユーザは、主審オブジェクト15aに、フィールド領域A11で、ゴールが決まったか否か、反則または違反行為の有無、反則行為に対する罰則を与えるか否か、選手交代の可否等の判定を行わせる。また、審判ユーザは、副審オブジェクト15bにはフィールド周辺領域A12で、VARオブジェクト15cには判定領域A14で前述の判定を行わせ、判定結果を主審オブジェクト15aに通達させる。
メインユーザおよび審判ユーザの各ゲーム装置5は、このようにして各ユーザによってコントローラ63を介して操作部54に入力された操作情報(操作信号)を、サーバ装置2に送信する。サーバ装置2では、受信した各ユーザによる操作情報(操作信号)を反映したゲーム進行情報を順次作成し、順次各ゲーム装置5に送信する。
以上のようなサーバ装置2によるゲーム進行処理と、各ゲーム装置5によるゲーム表示処理、試合操作処理および審判操作処理により、ゲームシステム1では、仮想空間VS内において前半戦が実行される。
〔応援イベント〕
サーバ装置2(ゲーム進行部233)は、前半戦が終了すると、仮想空間VS内においてハーフタイム中に応援イベントを行うためのゲーム進行情報を順次作成し、各ゲーム装置5に順次送信する(ステップS20)。
各ゲーム装置5では、サーバ装置2から順次送信される応援イベントを行うためのゲーム進行情報に従って、ユーザに割り当てられたオブジェクトの操作に適したゲーム画像とゲーム音声を出力する(ゲーム表示処理)。
また、マスコットユーザのゲーム装置5では、応援ミッションが表示される。これに対し、マスコットユーザは、コントローラ63を操作してマスコットオブジェクト14にフィールド領域A11内で第1チームT1を応援するための応援動作を行わせるアクション操作処理(ゲーム操作処理)を行うことにより、前記応援ミッションを実行する(ステップS21)。
例えば、マスコットユーザは、所定の複数の動作(スキル)の中から動作を選択し(各動作に割り当てられたコントローラ63のボタン等の各種操作子を操作することで)、図6に示すように、マスコットオブジェクト14に、ノンプレイヤーオブジェクトであるチアオブジェクト40,…,40の応援動作に合わせて踊らせたり、バック転等の動作を行わせたりする。
マスコットユーザのゲーム装置5は、このようにしてマスコットユーザによってコントローラ63を介して操作部54に入力された操作情報(操作信号)を、サーバ装置2に送信する。サーバ装置2では、受信したマスコットユーザによる操作情報(操作信号)を反映したゲーム進行情報を順次作成し、順次各ゲーム装置5に送信する。
以上のようなサーバ装置2によるゲーム進行処理と、マスコットユーザのゲーム装置5によるゲーム表示処理およびアクション操作処理により、ゲームシステム1では、仮想空間VS内において応援イベントが実行される。
〔後半戦〕
サーバ装置2(ゲーム進行部233)は、応援イベントが終了すると、仮想空間VS内においてサッカーの試合の後半戦を行うためのゲーム進行情報を順次作成し、各ゲーム装置5に順次送信する(ステップS22)。
各ゲーム装置5では、前半戦と同様に、サーバ装置2から順次送信されるゲーム進行情報に従って、予めユーザによって指定された表示条件に合致し、ユーザに割り当てられたオブジェクトの操作に適するゲーム画像とゲーム音声を出力する(ゲーム表示処理)。
また、メインユーザのゲーム装置5では、前半戦と同様に、メインユーザにより、仮想空間VS内においてメインオブジェクト11,12にサッカーの試合を行わせるための試合操作処理(ゲーム操作処理)が行われる(ステップS23)。
さらに、審判ユーザのゲーム装置5では、前半戦と同様に、判定ミッションが表示される。これに対し、審判ユーザは、前半戦と同様に、審判操作処理(ゲーム操作処理)を行うことにより、前記判定ミッションを実行する(ステップS24)。
メインユーザおよび審判ユーザの各ゲーム装置5は、このようにして各ユーザによってコントローラ63を介して操作部54に入力された操作情報(操作信号)を、サーバ装置2に送信する。サーバ装置2では、受信したメインユーザおよび審判ユーザによる操作情報(操作信号)を反映したゲーム進行情報を順次作成し、順次各ゲーム装置5に送信する。
以上のようなサーバ装置2によるゲーム進行処理と、各ゲーム装置5によるゲーム表示処理、試合操作処理および審判操作処理により、ゲームシステム1では、仮想空間VS内において後半戦が実行される。
〔ゲーム進行終了〕
サーバ装置2(ゲーム進行部233)は、後半戦が終了すると、ゲーム進行処理を終了し(ステップS25)、各ゲーム装置5は、ゲーム表示処理を終了する(ステップS26)。
ゲームシステム1では、以上のような処理により、仮想空間VS内において、入場イベント、撮影イベント、前半戦、応援イベント、後半戦が順次実行される。
以上をまとめると、本実施形態のゲームシステム1は、コンピュータ(サーバ装置2およびゲーム装置5)を備え、複数のユーザが操作する複数のオブジェクト11~15を同一の仮想空間VS内で動作させてゲームを実行するゲームシステム1であって、前記複数のユーザに、前記複数のオブジェクト11~15の中から、競技ゲーム(サッカーゲーム)を行う役割のメインオブジェクト11,12および前記競技ゲームを行わない役割のサブオブジェクト(エスコートオブジェクト13、マスコットオブジェクト14、審判オブジェクト15)のうちの少なくとも一方のオブジェクトを割り当てる割当部232と、前記複数のユーザの操作に基づいて前記メインオブジェクト11,12および前記サブオブジェクト13~15を前記仮想空間VS内で動作させるゲーム進行部233とを備え、前記ゲーム進行部233は、前記競技ゲームに関連付けて実行される前記サブオブジェクト13~15の前記役割に対応する少なくとも1つのミッションを設定するものである。
また、本実施形態のゲーム制御方法は、複数のユーザが操作する複数のオブジェクト11~15を同一の仮想空間VS内で動作させてゲームをコンピュータ(サーバ装置2およびゲーム装置5)によって実行するゲーム制御方法であって、前記コンピュータ(サーバ装置2)により、前記複数のユーザに、前記複数のオブジェクト11~15の中から、競技ゲームを行う役割のメインオブジェクト11,12および前記競技ゲームを行わない役割のサブオブジェクト(エスコートオブジェクト13、マスコットオブジェクト14、審判オブジェクト15)のうちの少なくとも一方のオブジェクトを割り当てる割当ステップ(ステップS4)と、前記コンピュータ(サーバ装置2)により、前記複数のユーザの操作に基づいて前記メインオブジェクト11,12および前記サブオブジェクト13~15を前記仮想空間VS内で動作させるゲーム進行ステップ(ステップS6)とを備え、前記ゲーム進行ステップ(ステップS6)では、前記コンピュータ(サーバ装置2)により、前記競技ゲームに関連付けて実行される前記サブオブジェクト13~15の前記役割に対応する少なくとも1つのミッションが設定されるものである。
《本実施形態の効果》
本実施形態1によれば、制御部23が割当部232として機能することにより、各ユーザに、仮想空間VS内でサッカーゲーム(競技ゲーム)を行うメインオブジェクト11,12(役割)と、サッカーゲームの操作とは異なるミッションを実行するサブオブジェクト13~15(役割)とを容易に割り当てることができる。
また、本実施形態1によれば、制御部23がゲーム進行部233として機能することにより、メインオブジェクト11,12がサッカーゲームを行う仮想空間VS内で、サブオブジェクト13~15がサッカーゲームではないミッションを実行するゲームを容易に進行させることができる。
以上のように、本実施形態1によれば、各ユーザは、仮想空間VS内でサッカーゲームを行うメインオブジェクト11,12の操作者としてだけでなく、サッカーゲームの操作とは異なる操作を要するミッションを行うサブオブジェクト13~15の操作者としてもゲームに参加することができる。
従って、本実施形態1によれば、メインオブジェクト11,12の操作(即ち、サッカーの操作)の熟練度の低いユーザであっても気軽にサッカーゲーム(競技ゲーム)に参加できるゲームシステム1およびゲーム制御方法を提供することができる。
また、本実施形態1によれば、制御部23が割当部232およびゲーム進行部233として機能することにより、各ユーザは、メインオブジェクト11,12がサッカーを行う競技領域A1内でミッションを実行する競技領域内オブジェクト13~15の操作者になることができる。
つまり、各ユーザは、競技領域内オブジェクト13~15の操作者となることにより、自身の操作する競技領域内オブジェクト13~15を、尊敬するまたは憧れる操作者(例えば、プロゲーマーやアイドル)が操作するメインオブジェクト11,12や、有名選手を模したメインオブジェクト11,12等の近くで動作させることができ、チャットによる会話ができる。
従って、本実施形態1によれば、サッカーゲームの操作に関する技量が乏しいが、サッカーゲームに興味があるユーザや、サッカーゲームの操作に興味のないユーザに対して、ゲームへの参加意欲を促進可能なゲームシステム1およびゲーム制御方法を提供することができる。
また、本実施形態1によれば、制御部23が割当部232およびゲーム進行部233として機能することにより、各ユーザは、競技領域A1内でミッションとしてサッカーゲームの進行に関する判定を行う審判オブジェクト15の操作者になることができる。つまり、各ユーザは、審判オブジェクト15の操作者となることにより、メインオブジェクト11,12が行うサッカーゲームの進行に関する判定操作(審判操作)を行うことができる。
また、本実施形態1によれば、制御部23が割当部232およびゲーム進行部233として機能することにより、各ユーザは、競技領域A1でミッションとしてメインオブジェクト11,12を所定の場所までエスコートするエスコートオブジェクト13の操作者になることができる。つまり、各ユーザは、エスコートオブジェクト13の操作者となることにより、メインオブジェクト11,12のエスコート操作を行うことができる。
また、本実施形態1によれば、制御部23が割当部232およびゲーム進行部233として機能することにより、各ユーザは、競技領域A1でミッションとして関連するチーム(本実施形態1では、第1チームT1)のサポートを行うマスコットオブジェクト14の操作者となることができる。つまり、各ユーザは、マスコットオブジェクト14の操作者となることにより、応援やエスコートの補助等の関連する第1チームT1をサポートするサポート操作を行うことができる。
以上のように、本実施形態1によれば、各ユーザが、審判操作、エスコート操作、サポート操作等を行う操作者としてゲームに参加できるゲームシステム1およびゲーム制御方法を提供することができる。従って、本実施形態1のゲームシステム1およびゲーム制御方法によれば、サッカーゲームの技量がない、またはサッカーゲームの操作(プレイ)に興味がなく、審判操作やエスコート操作やサポート操作に興味のあるユーザのゲームへの参加意欲を促進することができる。
また、本実施形態1によれば、制御部23が評価処理部234として機能することにより、マスコットオブジェクト14と審判オブジェクト15とを操作したユーザ(マスコットユーザ、審判ユーザ)に対しても、操作の評価が行われ、結果が通知される。本実施形態1によれば、このようにサブオブジェクト14,15を操作するサブユーザに対しても、操作の評価を行って結果を通知することにより、サブユーザのゲームへの参加意欲を促進することができる。
また、本実施形態によれば、制御部23が報酬処理部235として機能することにより、各サブオブジェクト13~15を操作するサブユーザに、評価結果に応じた報酬が付与される。本実施形態1によれば、このようにサブオブジェクト13~15を操作するサブユーザに対しても、評価結果に応じた報酬を付与することにより、サブユーザのゲームへの参加意欲を促進することができる。
[その他の実施形態]
前記実施形態1において説明した各種制御部および処理手順は一例であって、本発明、その適用物、またはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。各種制御部および処理手順は、本発明の要旨を変更しない範囲で適宜設計変更が可能である。
前記実施形態1には、ゲーム装置5として、パーソナルコンピュータを用いた例が記載されているが、本発明の実施形態はこれに限られない。例えば、プレイステーション(登録商標)、XBox(登録商標)、Nintendo Switch(登録商標)等の、市販の装置を、ゲーム装置5として用いて本発明を実現することもできる。また、スマートフォンに所定のソフトウェアをインストールすることによってゲーム装置5として用いて本発明を実現することもできる。
また、本発明にかかるゲームシステムは、コンピュータゲームを競技とする大会、いわゆるEスポーツ(Electronic Sports)の大会に用いることも可能である。
また、本発明にかかるゲームシステムによって実行されるゲームは、例示したサッカーゲーム等のスポーツを題材としたゲームに限定されない。前記ゲームは、オブジェクトを仮想空間内で動作させてメインオブジェクトが競技ゲームを行うゲームであればいかなるゲームであってもよい。
また、前記ゲームは、複数のメインオブジェクトで構成される複数のチーム間(前記実施形態1では、第1チームT1と第2チームT2間)で優劣を競うチーム対抗戦の競技ゲームを行うものに限られない。本発明にかかるゲームシステムで実行される競技ゲームは、格闘技のようにメインオブジェクトが1対1で対戦するものであってもよい。
また、前記競技ゲームは、前記実施形態1のように、仮想空間VS内で複数のメインオブジェクト11,12が同時に動作するものに限られない。前記ゲームは、例えば、仮想空間内で複数のメインオブジェクトが順番に動作を行ってタイムやポイント等を競うものであってもよい。
また、前記実施形態1では、参加受付部231は、メインオブジェクト11,12の操作を希望するユーザの参加要求と、サブオブジェクト13~15の操作を希望するユーザの参加要求とを別々に受け付けるように構成されていた。しかしながら、参加受付部231は、前記実施形態1の構成に限られない。
参加受付部231は、同一のゲーム(試合)に対するメインオブジェクト11,12の操作を希望するユーザの参加要求とサブオブジェクト13~15の操作を希望するユーザの参加要求とを一緒に受け付ける(メインオブジェクト11,12としての参加およびサブオブジェクト13~15としての参加の区別をすることなく所定の試合への参加要求として受け付ける)ものであってもよい。
また、参加受付部231は、参加可能なゲーム(試合)の情報を提示せず、ゲームを特定せずにメインオブジェクト11,12の操作を希望するユーザの参加要求と、サブオブジェクト13~15の操作を希望するユーザの参加要求とを別々に受け付けるものであってもよい。このような場合、割当部232が、参加可能な各ゲーム(試合)に対し、メインオブジェクト11,12の操作を希望するユーザとサブオブジェクト13~15の操作を希望するユーザとをそれぞれマッチングし、一の役割(オブジェクト)を割り当てることとすればよい。
また、前記実施形態1において、メインオブジェクト11,12としての参加が認められなかった場合に、エスコートオブジェクト13としての参加が認められるように構成してもよい。具体的には、参加受付部231が、「第1希望:メインオブジェクト11,12、第2希望:エスコートオブジェクト13、第3希望…」のように順位付けされた複数の参加要求をまとめて受け付けるように構成してもよい。
また、前記実施形態1では、割当部232は、各ユーザに、複数のオブジェクト11~15の中から、一の役割(オブジェクト)を割り当てるように構成されていた。しかしながら、割当部232は、各ユーザに、複数の役割(オブジェクト)を割り当てるように構成されていてもよい。例えば、割当部232は、一のユーザに対し、メインオブジェクト11とマスコットオブジェクト14とを割り当ててもよい。
また、前記実施形態1では、割当部232は、エスコートオブジェクトを希望するユーザに、第1チームT1のエスコートパーソンとしての役割を担うエスコートオブジェクト13のみを割り当てるように構成されていた。しかしながら、割当部232は、エスコートオブジェクトを希望するユーザに、第2チームT2のメインオブジェクト12をエスコートする第2チームT2のエスコートパーソンとしての役割を担うエスコートオブジェクトも割り当てるように構成されていてもよい。
また、本実施形態1では、割当部232は、マスコットオブジェクトを希望するユーザに、第1チームT1のマスコットキャラクタとしての役割を担うマスコットオブジェクト14のみを割り当てるように構成されていた。しかしながら、割当部232は、マスコットオブジェクトを希望するユーザに、第2チームT2のサポートを行う第2チームT2のマスコットキャラクタとしての役割を担うマスコットオブジェクトも割り当てるように構成されていてもよい。
また、割当部232は、マスコットオブジェクトを希望するユーザに、ホーム側のチームのマスコットキャラクタとしての役割を担うマスコットオブジェクトおよびアウェイ側のチームのマスコットキャラクタとしての役割を担うマスコットオブジェクトのいずれかを割り当てるように構成されていてもよい。また、同チームに複数のマスコットオブジェクトA,Bが関連付けられ、割当部232が、マスコットオブジェクトA,Bをそれぞれ異なる役割としてユーザに割り当ててもよい。
前記実施形態1では、割当部232によってユーザに割り当てられるサブオブジェクトは、競技領域A1内で実行する競技領域内ミッションが与えられるオブジェクトのみで構成されていた。しかしながら、割当部232によってユーザに割り当てられるサブオブジェクトには、競技領域内ミッションが与えられるオブジェクト13~15の他、観戦領域A2内で実行する観戦領域内ミッションが与えられるオブジェクト16~18が含まれていてもよい。
例えば、図9に示すように、競技領域内ミッションが与えられる役割(オブジェクト)として、売子としての役割を担う売子オブジェクト16、警備員としての役割を担う警備オブジェクト17、案内人としての役割を担う案内オブジェクト18等を設定することができる。
ゲーム進行部233は、売子オブジェクト16に対し、観戦領域A2の複数のブロックB1~B34のいずれかに配置された観客オブジェクト19にアイテム(飲み物や応援グッズ)を販売する販売ミッションを設定する。売子オブジェクト16が割り当てられた売子ユーザは、売子オブジェクト16に、観戦領域A2内で移動しながらアイテムの宣伝文句を発声させたり、メニューを掲げさせたりすることにより、販売ミッションを実行する。
ゲーム進行部233は、警備オブジェクト17に対し、観戦領域A2内の安全を守る警備ミッションを与える。警備オブジェクト17が割り当てられた警備ユーザは、警備オブジェクトに観戦領域A2内を巡らせ、観戦領域A2内で非常事態(喧嘩、前記観客オブジェクト19の競技領域A1への乱入等)が発生した場合に、非常事態を収拾(喧嘩を仲裁、乱入を抑止)させることにより、警備ミッションを実行する。
ゲーム進行部233は、案内オブジェクト18に対し、観戦領域A2内で前記観客オブジェクト19を座席まで案内する案内ミッションを設定する。案内オブジェクト18が割り当てられた案内ユーザは、案内オブジェクト18に、座席に着いていない観客オブジェクト19を空席70まで案内させたり、迷子オブジェクト(図9では図示省略)を迷子センター(図9では図示省略)まで案内させたりすることにより、案内ミッションを実行する。
このような構成によれば、ユーザは、メインオブジェクト11,12と競技領域内ミッションが与えられるサブオブジェクト13~15だけでなく、観客領域内ミッションが与えられるサブオブジェクト16~18についても操作することができる。
また、割当部232によってユーザに割り当てられるサブオブジェクトは、前述の役割のオブジェクトに限られない。
例えば、競技がサッカー、野球、テニス等の球技である場合、試合中にボールを管理(補充)するボールパーソンとしての役割を担うボールパーソンオブジェクトが、前記サブオブジェクトに含まれていてもよい。例えば、ゲーム進行部233は、ボールパーソンオブジェクトに対し、役割に対応するボール管理ミッション(競技領域内ミッション)を設定する。
また、競技が球技である場合、始球式(例えば、サッカーの場合、キックイン)を行うゲストとしての役割を担うゲストオブジェクトが、前記サブオブジェクトに含まれていてもよい。例えば、ゲーム進行部233は、ゲストオブジェクトに対し、役割に対応する始球式ミッション(競技領域内ミッション)を設定する。
さらに、国会斉唱を行う歌い手としての役割を担う歌手オブジェクトが、前記サブオブジェクトに含まれていてもよい。例えば、ゲーム進行部233は、歌手オブジェクトに対し、役割に対応する国家斉唱ミッションとして、例えば、国家斉唱のリズムに合わせてコントローラ63のボタン等の各種操作子を操作するリズムゲームを設定してもよい。
また、競技が野球である場合、ブルペンからマウンドまで救援投手(メインオブジェクト)を送り届けるブルペンカーとしての役割を担うブルペンカーオブジェクトが、前記サブオブジェクトに含まれていてもよい。例えば、ゲーム進行部233は、ブルペンカーオブジェクトに対し、役割に対応する送迎ミッション(競技領域内ミッション)を設定する。
また、観戦領域A2内のアナウンス領域で、選手交代等を競技領域A1および観戦領域A2にアナウンスするアナウンサーとしての役割を担うアナウンスオブジェクトが、前記サブオブジェクトに含まれていてもよい。例えば、ゲーム進行部233は、アナウンスオブジェクトに対して役割に対応するアナウンスミッションを設定する。アナウンスオブジェクトが割り当てられたアナウンスユーザは、文字入力操作または音声入力操作を行うことにより、アナウンスミッションを実行する。
また、実施形態1において、ノンプレイヤーオブジェクトであったチアオブジェクト40,…,40が、前記サブオブジェクトに含まれていてもよい。
具体的には、ゲーム進行部233は、第1チームT1または第2チームT2を応援するチアパーソンとしての役割を担うチアオブジェクト40に対し、役割に対応する応援ミッションを与える。チアオブジェクト40が割り当てられたチアユーザは、チアオブジェクト40に、応援イベント時に競技領域A1のフィールド領域A11内で応援動作を行わせたり、前半戦および後半戦に競技領域A1内のフィールド周辺領域A12で応援動作を行わせたりすることにより、応援ミッションを実行する。
また、前記実施形態1では、割当部232は、各ユーザに対し、参加要求に応じた役割(オブジェクト)を割り当てるように構成されていた。しかしながら、割当部232は、サブオブジェクトについては、参加受付開始から所定時間後に抽選を行ってランダムに一の役割(サブオブジェクト)を割り当てるように構成されていてもよい。
また、割当部232は、サブオブジェクトに関し、定員以上の参加要求があった場合、過去の評価処理部234による評価に基づいてサブオブジェクトを割り当てるように構成されていてもよい。例えば、割当部232は、マスコットオブジェクトの参加要求が定員を超えた場合、過去にマスコットユーザとして付与された評価の順(高い順)に、マスコットオブジェクトを割り当てる。
また、前記実施形態1では、エスコートオブジェクト13がエスコートする対象(メインオブジェクト11)は、予め設定された入場順によって決定されていた。しかしながら、エスコートオブジェクト13がエスコートする対象は、参加要求時に希望することによって決定されてもよく、所定位置に整列させる際に、目当てのメインオブジェクト11の横に整列させることによって決定されてもよい。
なお、前記実施形態1では、エスコートオブジェクト13が、メインオブジェクト11と組になって入場することにより、エスコートミッションを実行していた。しかしながら、エスコートミッションは、エスコートオブジェクト13が、メインオブジェクト11の前後でフラッグ等を持って入場することにより実行されるものであってもよい。
また、前記実施形態1では、ゲーム進行部233が、入場イベント時に、メインユーザとエスコートユーザおよびマスコットユーザの少なくとも一方とを対応付け、対応付けられたユーザ同士によるチャットを可能にするように構成されていた。しかしながら、ゲーム進行部233がチャットを可能にする場面およびユーザは、前述の場面およびユーザに限られない。
例えば、ゲーム進行部233は、撮影イベント時や試合中(前半戦および後半戦の最中)にチャットを可能にするように構成されていてもよい。また、ゲーム進行部233は、サブユーザ同士のチャットを可能にするように構成されていてもよい。さらに、ゲーム進行部233は、ボイスチャットを可能にするように構成されていてもよい。
また、前記実施形態1では、評価処理部234は、各ユーザによる操作情報(操作信号)の履歴とミッション達成度の評価指標とから、サブオブジェクトによって実行されたミッションの達成度を評価していた。しかしながら、評価処理部234は、視聴ユーザやメインユーザ等の他のユーザからのコメント数、いいね数、フォロー数等に基づいてサブオブジェクトによって実行されたミッションの達成度を評価するものであってもよい。
また、前記実施形態1では、評価処理部234は、全てのサブユーザによって行われた操作の評価を行うこととしていた。しかしながら、評価処理部234は、マスコットユーザおよび審判ユーザによって行われた操作の評価は行うものの、エスコートユーザによって行われた操作の評価は行わないように構成されていてもよい。
また、エスコートオブジェクト13やマスコットオブジェクト14のように、複数のチームのいずれか1つのチームに関連付けられたサブオブジェクト13,14の評価に応じて、関連付けられたチームまたはメインオブジェクトの所定のパラメータが変化する(例えば、評価が高ければパラメータが向上する)ようにしてもよい。
例えば、サブオブジェクト13,14がホーム側のチームに関連付けられたサブオブジェクトである場合、サブオブジェクト13,14の評価によって、ホーム側(味方)のチームまたはメインオブジェクトのパラメータを向上させて良い影響を与え、アウェイ側(敵)のチームまたはメインオブジェクトのパラメータを低下させて悪い影響を与えるようにしてもよい。
また、サブオブジェクト13,14がホーム側のチームに関連付けられたサブオブジェクトである場合、サブオブジェクト13,14の評価によって、ホーム側またはアウェイ側のいずれかのチームまたはメインオブジェクトのパラメータを変更するようにしてもよい。つまり、相対的に味方のチームまたはメインオブジェクトが競技に有利になるようにホーム側とアウェイ側の少なくとも一方のチームまたはメインオブジェクトのパラメータを変化させればよい。
また、前記実施形態1では、報酬処理部235は、マスコットユーザおよび審判ユーザに対しては、評価処理部234による評価に基づいて報酬を決定し、エスコートユーザに対しては、評価処理部234の評価によらずに報酬(画像31,32)を決定していた。しかしながら、報酬処理部235は、マスコットユーザおよび審判ユーザだけでなく、エスコートユーザに対しても、評価処理部234による評価に基づいて報酬を決定するように構成されていてもよい。
また、割当部232が、第1チームT1だけでなく第2チームT2に関連付けられたマスコットオブジェクトも割り当てるように構成されている場合、報酬処理部235は、勝利チームに関連付けられたマスコットオブジェクトのみに報酬を付与するように構成されていてもよい。
また、ゲーム進行部233は、審判オブジェクト15を操作する審判ユーザによる判定の信頼性が低い場合には、AI(artificial intelligence)と共同で判定を行うこととしてもよい。また、審判ユーザとAIとの共同判定は常に実施してもよい。
また、参加受付部231は、チーム(前記実施形態1では、第1チームT1)をお気に入りチームとして登録したユーザ(例えば、ファンクラブの会員)でなければ、前記チームのエスコートオブジェクトへの参加要求を受け付けないように構成されていてもよい。
ゲームシステム1は、ユーザが操作するオブジェクトの画像(スキン)を自由に編集することができるオブジェクト編集部を備えていてもよい。これにより、ユーザは、自身が操作するオブジェクトの画像(スキン)を自由に設定することができる。また、オブジェクト編集部は、所定の条件を満たすと、オブジェクトにスポンサー広告を付すことができるように構成されていてもよい。
また、オブジェクト編集部は、サブユーザが操作するサブオブジェクトの衣装などのスキンや、サブオブジェクトに所持させるアイテム(例えば、マスコットオブジェクトには、メガホン、バット、サッカーボールなどのアイテム)を自由に編集することができるように構成されていてもよい。これにより、サブユーザは、自身が操作するサブオブジェクトの衣装などのスキンや所持アイテムを自由に設定することができる。
さらに、オブジェクト編集部は、サブユーザが操作するサブオブジェクトのスキル(モーションやダンス)を自由に編集する(追加する)ことができるように構成されていてもよい。これにより、サブユーザは、サブオブジェクトに、追加したスキルに応じたモーションやダンスをさせる(再生させる)ことができる。例えば、マスコットユーザは、マスコットオブジェクト14にバック宙などのアクロバティックなモーションを行わせることが可能になる。また、審判ユーザは、審判オブジェクト15に「ストライク!!」「アウト!!」などの判定のサインを特殊なモーションで行わせることが可能になる。また、特殊なモーションによる判定のサインを行うには、複数の操作子を所定期間内に複数組み合わせて入力する必要がある特殊操作を必要としてもよい。
なお、前述のスキン、アイテムおよびスキルは、購入により入手してもよいが、報酬処理部235によって付与される報酬としてもよい。スキン、アイテムおよびスキルを報酬とする場合、サブオブジェクトの操作者として前記ゲームに繰り返し参加することにより、サブユーザに、よりサブオブジェクトをカスタマイズできる楽しみが生じる。また、スキン、アイテムおよびスキルを報酬とする場合、メインユーザや観客ユーザ(観客オブジェクト19のユーザ)をより盛り上げることができる。
また、上記実施形態1で説明したどの装置2,5がどの機能を有するかの機能分担は例示である。本発明にかかるゲームシステムは、サーバ装置2を備えず、サーバ装置2の代わりに、サーバ装置2のように機能するゲーム装置5を備えたものであってもよい。実施形態1で説明した機能分担は、適宜変更可能である。
本発明に係るゲームシステムは、例えば、複数のユーザの操作に基づいて前記ゲームを進行させるゲーム進行部が、サーバ装置2と各ゲーム装置5とに設けられ、協働してゲームを進行させるものであってもよい。
また、本発明に係るゲームシステムは、ゲーム進行部が、サーバ装置2ではなく、各ゲーム装置5に設けられ、ゲーム装置5,5間でゲーム進行情報や操作情報等を送受信し、各ゲーム装置5においてゲームが進行されるものであってもよい。この場合、サーバ装置2では、参加要求に対するマッチング(割当)等を行う。
コントローラ63の種類は、入力に使えるならば限定はない。例えば、KINECT(登録商標)等の操作者の動作や音声を認識して操作信号を入力する装置や、音声や視線のみを認識して操作信号を入力する装置をコントローラとして採用してもよい。
これらの他の実施形態を採用した場合においても、本発明の作用効果は発揮される。また、本実施形態と他の実施形態、および他の実施形態同士を適宜組み合わせることも可能である。