JP2022002424A - ゴムユニット、ケーブル接続構造、ゴムユニットの製造方法およびケーブル接続構造の製造方法 - Google Patents

ゴムユニット、ケーブル接続構造、ゴムユニットの製造方法およびケーブル接続構造の製造方法 Download PDF

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琢也 助川
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Abstract

【課題】ゴムユニットの三重点での局所的な電界集中を抑制することができる技術を提供する。【解決手段】軸方向に段階的に剥がされケーブル外部半導電層が露出した電力ケーブルが嵌入される中空部を有する筒状のゴムユニットであって、中空部を構成するよう筒状に設けられ、電界に対して非線形に抵抗が変化する非線形抵抗層と、ゴムユニットの軸方向の一端側が非線形抵抗層に接し、当該非線形抵抗層に接する部分からゴムユニットの軸方向の他端側に向けて非線形抵抗層から徐々に離間するように傾斜する傾斜面が設けられる半導電コーン部と、非線形抵抗層および半導電コーン部を覆うように設けられる絶縁層と、を有し、ゴムユニットの軸方向に沿った断面を見たときに、半導電コーン部の傾斜面が非線形抵抗層の外周からゴムユニットの径方向に立ち上がる立ち上がり部は、ケーブル外部半導電層の先端と重なるか、或いは、ケーブル外部半導電層の先端よりも電力ケーブルの延在側に配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、ゴムユニット、ケーブル接続構造、ゴムユニットの製造方法およびケーブル接続構造の製造方法に関する。
電力ケーブルと架空送電線等とを接続したり、一対の電力ケーブルを接続したりするケーブル接続構造では、電力ケーブルが軸方向に段階的に剥がされ、電力ケーブルのケーブル外部半導電層が露出される。電力ケーブルのうち露出したケーブル外部半導電層の先端には、電力ケーブルの外側における電界を緩和し絶縁性を確保する筒状のゴムユニットが外嵌されることがある(例えば、特許文献1)。
特開2013−212045号公報
本発明の目的は、ゴムユニットの三重点での局所的な電界集中を抑制することができる技術を提供することである。
本発明の一態様によれば、
軸方向に段階的に剥がされケーブル外部半導電層が露出した電力ケーブルが嵌入される中空部を有する筒状のゴムユニットであって、
前記中空部を構成するよう筒状に設けられ、電界に対して非線形に抵抗が変化する非線形抵抗層と、
前記ゴムユニットの軸方向の一端側が前記非線形抵抗層に接し、当該非線形抵抗層に接する部分から前記ゴムユニットの軸方向の他端側に向けて前記非線形抵抗層から徐々に離間するように傾斜する傾斜面が設けられる半導電コーン部と、
前記非線形抵抗層および前記半導電コーン部を覆うように設けられる絶縁層と、
を有し、
前記ゴムユニットの軸方向に沿った断面を見たときに、前記半導電コーン部の前記傾斜面が前記非線形抵抗層の外周から前記ゴムユニットの径方向に立ち上がる立ち上がり部は、前記ケーブル外部半導電層の先端と重なるか、或いは、前記ケーブル外部半導電層の先端よりも前記電力ケーブルの延在側に配置される
ゴムユニットが提供される。
本発明の他の態様によれば、
軸方向に段階的に剥がされ、ケーブル外部半導電層が露出した電力ケーブルと、
前記電力ケーブルが嵌入される中空部を有する筒状のゴムユニットと、
を備え、
前記ゴムユニットは、
前記中空部を構成するよう筒状に設けられ、電界に対して非線形に抵抗が変化する非線形抵抗層と、
前記ゴムユニットの軸方向の一端側が前記非線形抵抗層に接し、当該非線形抵抗層に接する部分から前記ゴムユニットの軸方向の他端側に向けて前記非線形抵抗層から徐々に離間するように傾斜する傾斜面が設けられる半導電コーン部と、
前記非線形抵抗層および前記半導電コーン部を覆うように設けられる絶縁層と、
を有し、
前記ゴムユニットの軸方向に沿った断面を見たときに、前記半導電コーン部の前記傾斜面が前記非線形抵抗層の外周から前記ゴムユニットの径方向に立ち上がる立ち上がり部は、前記ケーブル外部半導電層の先端と重なるか、或いは、前記ケーブル外部半導電層の先端よりも前記電力ケーブルの延在側に配置される
ケーブル接続構造が提供される。
本発明の更に他の態様によれば、
軸方向に段階的に剥がされケーブル外部半導電層が露出した電力ケーブルが嵌入される中空部を有する筒状のゴムユニットの製造方法であって、
電界に対して非線形に抵抗が変化する非線形抵抗層を、前記中空部を構成するよう筒状に形成する工程と、
前記中空部の軸方向の一端側から他端側に向けて拡径するように傾斜する傾斜面を有する半導電コーン部を形成する工程と、
前記半導電コーン部の前記一端側を前記非線形抵抗層に接触させ、前記傾斜面が前記半導電コーン部の前記一端側から前記他端側に向けて前記非線形抵抗層から徐々に離間するように前記半導電コーン部を配置した状態で、前記非線形抵抗層および前記半導電コーン部を覆うように、絶縁層を形成する工程と、
を有し、
前記絶縁層を形成する工程では、
前記ゴムユニットの軸方向に沿った断面を見たときに、前記半導電コーン部の前記傾斜面が前記非線形抵抗層の外周から前記ゴムユニットの径方向に立ち上がる立ち上がり部が、前記ケーブル外部半導電層の先端と重なるか、或いは、前記ケーブル外部半導電層の先端よりも前記電力ケーブルの延在側に配置されるように、前記半導電コーン部を配置する
ゴムユニットの製造方法が提供される。
本発明の更に他の態様によれば、
中空部を有する筒状のゴムユニットを準備する工程と、
軸方向に段階的に剥がされ、ケーブル外部半導電層が露出した電力ケーブルを準備する工程と、
前記ゴムユニットの前記中空部内に前記電力ケーブルを嵌入させる工程と、
を備え、
前記ゴムユニットを準備する工程では、
前記中空部を構成するよう筒状に設けられ、電界に対して非線形に抵抗が変化する非線形抵抗層と、前記中空部の軸方向の一端側が前記非線形抵抗層に接し、当該非線形抵抗層に接する部分から前記中空部の軸方向の他端側に向けて前記非線形抵抗層から徐々に離間するように傾斜する傾斜面が設けられる半導電コーン部と、前記非線形抵抗層および前記半導電コーン部を覆うように設けられる絶縁層と、を有する前記ゴムユニットを準備し、
前記電力ケーブルを嵌入させる工程では、
前記ゴムユニットの軸方向に沿った断面を見たときに、前記半導電コーン部の前記傾斜面が前記非線形抵抗層の外周から前記ゴムユニットの径方向に立ち上がる立ち上がり部を、前記ケーブル外部半導電層の先端と重ならせるか、或いは、前記ケーブル外部半導電層の先端よりも前記電力ケーブルの延在側に配置する
ケーブル接続構造の製造方法が提供される。
本発明によれば、ゴムユニットの三重点での局所的な電界集中を抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係るケーブル接続構造を示す断面図である。 本発明の第1実施形態に係るゴムユニットの一部を拡大した断面図である。 本発明の第1実施形態に係るケーブル接続構造の製造方法を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態の変形例1に係るゴムユニットの一部を拡大した断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例2に係るゴムユニットの一部を拡大した断面図である。 本発明の第1実施形態の変形例3に係るゴムユニットの一部を拡大した断面図である。 本発明の第2実施形態に係るケーブル接続構造を示す断面図である。 比較例に係るケーブル接続構造の一部を拡大した断面図である。
<発明者の得た知見>
まず、発明者等が得た知見について説明する。
図8は、比較例のケーブル接続構造を示す模式的断面図である。図8は、特許文献1の図1に相当する。図8に示すように、比較例のケーブル接続構造9は、例えば、電力ケーブル100と、ゴムユニット(終端部)91と、を有している。
電力ケーブル100は軸方向に段階的に剥がされており、電力ケーブル100のケーブル外部半導電層140の先端は露出している。
ゴムユニット91は、電力ケーブル100に外嵌される筒状体として構成され、例えば、非線形抵抗層(電界平坦化層)922と、半導電コーン部(デフレクタ)924と、絶縁層(ストレスコーン本体)926と、を有している。半導電コーン部924の傾斜面は、非線形抵抗層922の外周からゴムユニット91の径方向に立ち上がる立ち上がり部RPを有している。
半導電コーン部924の立ち上がり部RPでは、非線形抵抗層922と、半導電コーン部924と、絶縁層926とが接する三重点(三重接触点、トリプルジャンクション)が形成される。このような三重点では、比較的抵抗が低い非線形抵抗層922と半導電コーン部924とによって、比較的抵抗が高い絶縁層926が挟まれている。このため、三重点を構成する各層の抵抗の差に起因して、当該三重点では局所的に電界が集中する可能性がある。
ここで、発明者等は、半導電コーン部924の立ち上がり部RPで形成される三重点において局所的な電界集中が生じるか否かが、半導電コーン部924の立ち上がり部RPとケーブル外部半導電層140の先端との位置関係に依存することを見出した。
例えば、図8に示す比較例のゴムユニット91のように、半導電コーン部924の立ち上がり部RPがケーブル外部半導電層140の先端よりも電力ケーブル100の先端側に位置していると、半導電コーン部924の立ち上がり部RPで形成される三重点が、接地されたケーブル外部半導電層140よりも高電位側に位置することとなり、当該三重点に対して、高電界が印加される可能性がある。このため、ゴムユニット91の軸方向に沿った断面を見たときに、当該三重点では、非線形抵抗層922と半導電コーン部924との間の絶縁層926内に等電位線が密に形成され、局所的に電界が集中し易い。その結果、当該三重点付近において、絶縁破壊が発生してしまうおそれがある。
本発明は、発明者等が見出した上記知見に基づくものである。
<本発明の第1実施形態>
(1)ケーブル接続構造およびゴムユニット
本発明の第1実施形態に係るケーブル接続構造およびゴムユニットについて、図1および図2を用いて説明する。図1は、本実施形態に係るケーブル接続構造を示す断面図である。図2は、本実施形態に係るゴムユニットの一部を拡大した断面図である。なお、図1および図2において、左側が電力ケーブル100の軸方向の先端側である。また、図1および図2において、電力ケーブル100の一部のハッチングを省略している。
以下において、電力ケーブル100またはゴムユニット10の「軸方向」とは、電力ケーブル100またはゴムユニット10の中心軸の方向のことをいい、「沿層方向」「長手方向」と言い換えることができる。なお、ゴムユニット10の軸方向とは、中空部202の軸方向と言い換えることもできる。また、電力ケーブル100またはゴムユニット10の「径方向」とは、電力ケーブル100またはゴムユニット10の中心軸から外周に向かう方向のことをいい、場合によっては「厚さ方向」「短手方向」と言い換えることができる。また、電力ケーブル100またはゴムユニット10の「周方向」とは、電力ケーブル100またはゴムユニット10の、外周または内周に沿った方向のことをいう。
また、以下において、電力ケーブル100の軸方向の端部を「電力ケーブル100の先端」といい、電力ケーブル100の先端と反対側であって、電力ケーブル100が延在する側を「電力ケーブル100の延在側」という。
また、本実施形態において、ゴムユニット10の軸方向の一端であって、ゴムユニット10のうち電力ケーブル100の延在側の端部を「ゴムユニット10の後端」という。一方で、ゴムユニット10の軸方向の他端であって、ゴムユニット10のうち電力ケーブル100の先端が配置される側の端部を「ゴムユニット10の先端」という。
図1に示すように、本実施形態のケーブル接続構造(ケーブル終端接続構造、気中終端接続部、EB−A)1は、電力ケーブル100と架空送電線(不図示)等とを接続するよう構成され、例えば、電力ケーブル100と、ゴムユニット10と、を有している。ケーブル接続構造1では、例えば、電力ケーブル100の外周にゴムユニット10が外嵌された状態で、碍管(不図示)内に電力ケーブル100が挿入され、碍管内に絶縁媒体が充填される。なお、絶縁媒体は、例えば、絶縁油または絶縁ガスである。
(1−1)電力ケーブル
図1に示すように、電力ケーブル100は、CVケーブル(Crosslinked polyethylene insulated PVC sheathed cable、XLPEケーブルともいう)として構成され、例えば、中心軸から外周に向けて、ケーブル導体110、ケーブル内部半導電層(不図示)、ケーブル絶縁層130、ケーブル外部半導電層140、ケーブル金属被(ケーブル金属遮蔽層)(不図示)、およびケーブルシース(不図示)を有している。
電力ケーブル100は、先端から軸方向に段階的に剥がされている(段剥ぎされている)。すなわち、ケーブル導体110、ケーブル絶縁層130およびケーブル外部半導電層140は、電力ケーブル100の先端側からこの順で露出している。
なお、本実施形態で接続対象となる電力ケーブル100は、例えば、直流電力ケーブルとして構成されている。
(1−2)ゴムユニット
ゴムユニット10は、例えば、軸方向に段階的に剥がされケーブル外部半導電層140が露出した電力ケーブル100が嵌入される中空部202を有する筒状のゴム部材として構成されている。露出したケーブル外部半導電層140の外周をゴムユニット10によって覆うことで、当該ケーブル外部半導電層140の先端周辺の電界を緩和することができる。
ゴムユニット10は、例えば、非線形抵抗層(FGM層:Field Grading Material Layer)220と、半導電コーン部(半導電部、ストレスコーン部)240と、絶縁層260と、を有している。
(非線形抵抗層)
非線形抵抗層220は、例えば、電界に対して非線形に抵抗が変化するよう構成されている。具体的には、非線形抵抗層220は、例えば、ベース樹脂と、バリスタ粒子と、を含む非線形抵抗性樹脂組成物により構成されている。
ベース樹脂は、例えば、熱可塑性樹脂およびゴムのうち少なくともいずれかを含んでいる。ベース樹脂を構成するゴムとしては、例えば、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、シリコーンゴムなどが挙げられる。
バリスタ粒子は、例えば、電界強度が大きくなるにつれて、抵抗が非線形に低下する特性を示す無機材料からなっている。具体的には、バリスタ粒子は、例えば、結晶部と、粒界部、とを有している。バリスタ粒子は、臨界電界強度以下の電界が印加されたときに粒界部が高抵抗を示すことで、絶縁体として作用する。一方で、バリスタ粒子は、臨界電界強度超の電界が印加されたときに、隣接する一対の結晶部間の粒界部を貫通して電流が流れることで、導電体として作用する。
バリスタ粒子の結晶部は、例えば、酸化亜鉛、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウムおよびチタン酸バリウムのうち少なくともいずれか1つを含んでいる。バリスタ粒子の粒界部は、例えば、ビスマス、アンチモン、マンガン、コバルトおよびニッケルのうち少なくともいずれか1つを含む酸化物からなっている。
非線形抵抗層220は、例えば、中空部202を構成するよう筒状に設けられている。非線形抵抗層220は、例えば、ゴムユニット10の軸方向の全長に亘って設けられ、中空部202内に電力ケーブル100が嵌入されたときに、電力ケーブル100のうち露出したケーブル絶縁層130および露出したケーブル外部半導電層140のそれぞれの外周を覆うように構成されている。
非線形抵抗層220が構成する中空部202の内径は、例えば、電力ケーブル100の外径よりも若干小さい。これにより、中空部202内に電力ケーブル100が弾性的に嵌合し、非線形抵抗層220の内周面に電力ケーブル100が気密に密着するようになっている。
中空部202内に電力ケーブル100が嵌入されたときには、非線形抵抗層220のうちゴムユニット10の後端側は、ケーブル外部半導電層140に接するため、接地される。一方で、非線形抵抗層220のうちゴムユニット10の先端側は、電力ケーブル100のケーブル導体110とほぼ同電位となり、すなわち、高電位となる。
ここで、例えば、非線形抵抗層220が設けられていない場合では、ゴムユニット10の先端側において、電力ケーブル100のケーブル絶縁層130と、ゴムユニット10の絶縁層260と、碍管内に充填される絶縁媒体と、が接する三重点が形成される。このような三重点では、ケーブル絶縁層130と絶縁層260とのそれぞれの抵抗に対して、絶縁媒体は異なる抵抗を有している。このため、電力ケーブル100が定常状態であるときに、三重点を構成する各層の抵抗の差に起因して、当該三重点では局所的に電界が集中する可能性がある。
これに対し、本実施形態では、非線形抵抗層220が中空部202を構成しケーブル絶縁層130を覆うように配置されることで、電力ケーブル100が定常状態であるときに、ゴムユニット10の先端側で、電力ケーブル100のケーブル絶縁層130と、ゴムユニット10の絶縁層260と、碍管内に充填される絶縁媒体と、が接近する部分において、電界集中が生じたときに、非線形抵抗層220の抵抗を低減させることができる。これにより、ゴムユニット10の軸方向に沿った断面を見たときに、非線形抵抗層220内において、ゴムユニット10の先端側から後端側に向けて、等電位線を均等に分布(分散)させることができる。その結果、ゴムユニット10の先端側での電界集中を緩和させ、絶縁破壊などの電気的リスクを低減させることができる。
(半導電コーン部)
半導電コーン部240は、例えば、半導電性を有している。具体的には、半導電コーン部240は、例えば、半導電性ゴムからなっている。半導電性ゴムは、例えば、エチレンプロピレンゴムまたはシリコーンゴムと、カーボンブラックと、からなる組成物である。
半導電コーン部240は、例えば、円錐状(ラッパ状)に構成され、いわゆるストレスコーンを形成している。具体的には、半導電コーン部240は、例えば、非線形抵抗層220よりもゴムユニット10の径方向の外側に設けられている。また、例えば、半導電コーン部240のうちゴムユニット10の軸方向の後端側は、非線形抵抗層220に接している。また、半導電コーン部240は、例えば、当該非線形抵抗層220に接する部分からゴムユニット10の軸方向の先端側に向けて非線形抵抗層220から徐々に離間するように傾斜する傾斜面242を有している。言い換えれば、半導電コーン部240の傾斜面242は、非線形抵抗層220に接する部分からゴムユニット10の軸方向の先端側に向けて徐々に拡径している。これにより、ゴムユニット10の軸方向に沿った断面を見たときに、半導電コーン部240の傾斜面242に沿って等電位線を形成することができ、等電位線を均等に分布させることができる。
なお、傾斜面242の立ち上がり部RPに関連する構成については、詳細を後述する。
半導電コーン部240のうち電力ケーブル100の延在側の端部は、例えば、所定の導電部材(不図示)を介してケーブル外部半導電層140に接続される。導電部材は、例えば、導電テープなどである。半導電コーン部240のうち電力ケーブル100の延在側の端部がケーブル外部半導電層140に電気的に接続されることで、半導電コーン部240は、ケーブル外部半導電層140とほぼ同電位となり、すなわち、接地される。
(絶縁層)
絶縁層260は、例えば、半導電コーン部240等よりも高い絶縁性を有している。具体的には、絶縁層260は、例えば、絶縁性ゴムからなっている。絶縁性ゴムは、例えば、エチレンプロピレンゴムまたはシリコーンゴムである。
絶縁層260は、非線形抵抗層220および半導電コーン部240を覆うように設けられている。絶縁層260は、例えば、非線形抵抗層220と半導電コーン部240の傾斜面242との間に入り込むように設けられている。
また、絶縁層260は、例えば、ゴムユニット10の軸方向の先端に近づくにつれて徐々に縮径している。上述のように、ゴムユニット10の先端側において、電力ケーブル100のケーブル絶縁層130と、ゴムユニット10の絶縁層260と、碍管内に充填される絶縁媒体と、が接する三重点での電界を緩和するために、非線形抵抗層220が設けられている。この点に加え、ゴムユニット10の絶縁層260の先端が徐々に縮径していることで、上記三重点での電界をさらに緩和することができる。
以上の非線形抵抗層220、半導電コーン部240および絶縁層260は、例えば、一体的に結合するようモールド成形されている。これにより、ケーブル接続構造1を製造(構築)する現場における作業を容易にすることができる。また、現場において、各層間でのボイドの形成や各層間への不純物の混入を抑制することができる。なお、非線形抵抗層220、半導電コーン部240および絶縁層260は、分離されていてもよい。
(2)傾斜面の立ち上がり部
次に、図2を用い、半導電コーン部240の傾斜面242の立ち上がり部RPに関連する構成について説明する。
図2に示すように、半導電コーン部240の傾斜面242は、例えば、非線形抵抗層220の外周からゴムユニット10の径方向に立ち上がる立ち上がり部RPを有している。なお、ここでいう「立ち上がる」とは、ゴムユニット10の径方向に向けて離間すると言い換えることができる。当該半導電コーン部240の立ち上がり部RPには、非線形抵抗層220と、半導電コーン部240と、絶縁層260とが接する三重点が形成される。
本実施形態では、傾斜面242の立ち上がり部RPは、例えば、露出したケーブル外部半導電層140の先端と重なるか、或いは、ケーブル外部半導電層140の先端よりも電力ケーブル100の延在側に配置されている。これにより、立ち上がり部RPを、高電界が印加され難い領域に配置することができる。その結果、立ち上がり部RPに形成される三重点において、局所的な電界集中を抑制することができる。
また、本実施形態では、電力ケーブル100の先端から延在側に向けて傾斜面242の立ち上がり部RPとケーブル外部半導電層140の先端とが離間した離間距離は、特に限定されるものではないが、例えば、0mm以上100mm以下、好ましくは、5mm以上50mm以下である。離間距離が0mm未満、すなわち、立ち上がり部RPがケーブル外部半導電層140の先端よりも電力ケーブル100の先端側に配置されていると、立ち上がり部RPに形成される三重点において、局所的な電界集中が生じてしまう可能性がある。これに対し、離間距離を0mm以上とすることで、立ち上がり部RPに形成される三重点において、局所的な電界集中を抑制することができる。さらに、離間距離を5mm以上とすることで、立ち上がり部RPに形成される三重点において、局所的な電界集中を安定的に抑制することができる。一方で、離間距離が100mm超であると、ゴムユニット10のサイズが大きくなりすぎる。これに対し、離間距離を100mm以下とすることで、ゴムユニット10のサイズが過大となることを抑制することができる。さらに、離間距離を50mm以下とすることで、ゴムユニット10のサイズを小さくすることができる。
また、本実施形態では、半導電コーン部240の傾斜面242は、例えば、立ち上がり部RPから滑らかに立ち上がっている。すなわち、ゴムユニット10の軸方向に対する半導電コーン部240の傾斜面242の傾斜角θは、例えば、立ち上がり部RPで0°であり、当該立ち上がり部RPからゴムユニット10の軸方向の先端側に向けて単調増加している。なお、ここでいう傾斜角θは、絶縁層260側の角度である。また、半導電コーン部240の傾斜面242は、例えば、立ち上がり部RPからゴムユニット10の先端側に亘って、変曲点を有していない。このような構成により、半導電コーン部240の傾斜面242と非線形抵抗層220との間に形成される等電位線を、滑らかな傾斜面242に沿って緩やかに形成することができる。
また、本実施形態では、例えば、半導電コーン部240の傾斜面242と非線形抵抗層220との間には、絶縁層260が入り込むように形成されており、絶縁層260が欠落したボイドが形成されていない。これにより、半導電コーン部240の傾斜面242と非線形抵抗層220との間の絶縁性を確保することができる。
(3)ゴムユニットの製造方法およびケーブル接続構造の製造方法(ケーブル接続方法)
次に、本実施形態に係るゴムユニットの製造方法およびケーブル接続構造の製造方法について説明する。以下、ステップを「S」と略している。
本実施形態のケーブル接続構造の製造方法は、例えば、ゴムユニット準備工程(ゴムユニット製造工程)S120と、電力ケーブル準備工程S140と、嵌入工程S160と、碍管内挿入工程S180と、を有している。
(S120:ゴムユニット準備工程)
まず、非線形抵抗層220、半導電コーン部240および絶縁層260を有する筒状のゴムユニット10を準備する。ゴムユニット準備工程S120は、例えば、非線形抵抗層形成工程S122と、半導電コーン部形成工程S124と、絶縁層形成工程S126と、を有している。
(S122:非線形抵抗層形成工程)
所定のベース樹脂とバリスタ粒子とを混合することにより、非線形抵抗性樹脂組成物を形成する。非線形抵抗性樹脂組成物を形成したら、所定の芯金を有する金型を用い、該金型内に非線形抵抗性樹脂組成物を注入することにより、非線形抵抗層220を形成する。これにより、電界に対して非線形に抵抗が変化する非線形抵抗層220が、中空部202を構成するように筒状に形成される。
(S124:半導電コーン部形成工程)
所定の円錐状の空隙を有する金型を用い、該金型内に半導電性樹脂組成物を注入することにより、半導電コーン部240を形成する。このとき、半導電コーン部240において、中空部202の軸方向の一端側(後端側、縮径側)から他端側(先端側、拡径側)に向けて拡径するように傾斜する傾斜面242を形成する。
(S126:絶縁層形成工程)
非線形抵抗層220および半導電コーン部240を形成したら、中空部202を構成する芯金を有する金型を用い、芯金の外周を覆うように非線形抵抗層220を配置する。非線形抵抗層220を配置したら、半導電コーン部240の一端側を非線形抵抗層220に接触させ、傾斜面242が半導電コーン部240の一端側から他端側に向けて非線形抵抗層220から徐々に離間するように、半導電コーン部240を配置する。
このとき、完成後のゴムユニット10の軸方向の断面を見たときに、半導電コーン部240の傾斜面242が非線形抵抗層220の外周からゴムユニット10の径方向に立ち上がる立ち上がり部RPが、ケーブル外部半導電層140の先端と重なるか、或いは、ケーブル外部半導電層140の先端よりも電力ケーブル100の延在側に配置されるように、半導電コーン部240を配置する。
金型内に非線形抵抗層220および半導電コーン部240を配置したら、金型内に絶縁性樹脂組成物を注入することにより、非線形抵抗層220および半導電コーン部240を覆うように、絶縁層260を形成する。
このとき、半導電コーン部240の一端側(縮径側、ゴムユニット10の軸方向の後端側)を、中空部202側(芯金側、ゴムユニット10の径方向の内側)に向けて押し付ける。これにより、絶縁層形成工程S126において、絶縁性樹脂組成物を金型内に注入する際に、半導電コーン部240がずれることを抑制することができる。
絶縁層260を構成する絶縁性樹脂組成物を注入したら、所定の温度で加熱することで、非線形抵抗層220、半導電コーン部240および絶縁層260を一体として架橋(硬化)させる。
架橋が完了したら、金型から成形体を取り出し、成形体から不要部分を除去する。
以上により、本実施形態のゴムユニット10が製造される。このようにして、本実施形態のゴムユニット10が現場施工可能な状態で準備される。
(S140:電力ケーブル準備工程)
一方で、電力ケーブル100を、先端から軸方向に段階的に剥がすことにより、ケーブル導体110、ケーブル絶縁層130およびケーブル外部半導電層140を、電力ケーブル100の先端側からこの順で露出させる。
(S160:嵌入工程)
ゴムユニット10および電力ケーブル100を準備したら、ゴムユニット10の中空部202内に電力ケーブル100を嵌入させる。具体的には、電力ケーブル100のケーブル絶縁層130およびケーブル外部半導電層140の上に、オイル(例えばシリコンオイル)を塗布する。オイルを塗布したら、治具および工具(例えばレバーブロック(登録商標))を用い、機械力によって、ゴムユニット10の中空部202内に電力ケーブル100を嵌入させる。
このとき、ゴムユニット10の軸方向の断面を見たときに、半導電コーン部240の傾斜面242の立ち上がり部RPを、ケーブル外部半導電層140の先端と重ならせるか、或いは、ケーブル外部半導電層140の先端よりも電力ケーブル100の延在側に配置する。
ここで、半導電コーン部240の立ち上がり部RPは、ゴムユニット10の内部にあるため、ゴムユニット10の外側から目視で確認することができない。また、電力ケーブル100の外周にゴムユニット10が被せられると、ケーブル外部半導電層140の先端も、ゴムユニット10の外側から目視で確認することができない。
そこで、半導電コーン部240の立ち上がり部RPを所定の位置に配置する際には、例えば、ゴムユニット10の軸方向の後端から半導電コーン部240の立ち上がり部RPまでの設計上の距離を予め把握しておくとともに、電力ケーブル100の軸方向の先端からケーブル外部半導電層140の先端までの距離を予め計測しておく。当該2つの距離の情報を得たら、電力ケーブル100の軸方向の先端からゴムユニット10の軸方向の後端までの距離が、上述の2つの距離の和と等しいか、或いは、上述の2つの距離の和よりも長くなるように、ゴムユニット10を配置する。これにより、半導電コーン部240の傾斜面242の立ち上がり部RPを、ケーブル外部半導電層140の先端と重ならせるか、或いは、ケーブル外部半導電層140の先端よりも電力ケーブル100の延在側に配置することができる。
または、例えば、ゴムユニット10の軸方向の後端から半導電コーン部240の立ち上がり部RPまでの設計上の距離に基づいて、電力ケーブル100のケーブル外部半導電層140の外周面に、ゴムユニット10の軸方向の後端が配置されるべき位置にマーキングをしておく。これによっても、半導電コーン部240の傾斜面242の立ち上がり部RPを、ケーブル外部半導電層140の先端と重ならせるか、或いは、ケーブル外部半導電層140の先端よりも電力ケーブル100の延在側に配置することができる。
ゴムユニット10の中空部202内に電力ケーブル100を嵌入させたら、半導電コーン部240のうち電力ケーブル100の延在側の端部を、所定の導電部材を介してケーブル外部半導電層140に接続する。
(S180:碍管内挿入工程)
ゴムユニット10の中空部202内に電力ケーブル100を嵌入させたら、ゴムユニット10が外嵌された状態の電力ケーブル100を所定の碍管内に挿入する。電力ケーブル100を碍管内に挿入したら、ケーブル導体110の先端を碍管の上部に固定し、電力ケーブル100の延在側を所定のフランジによって碍管の下部に固定する。
電力ケーブル100を碍管に固定したら、碍管内に所定の絶縁媒体を充填する。
以上により、本実施形態のケーブル接続構造1が製造される。
(4)本実施形態に係る効果
本実施形態によれば、以下に示す1つ又は複数の効果を奏する。
(a)ゴムユニット10の軸方向に沿った断面を見たときに、半導電コーン部240の傾斜面242の立ち上がり部RPは、ケーブル外部半導電層140の先端と重なるか、或いは、ケーブル外部半導電層140の先端よりも電力ケーブル100の延在側に配置される。ケーブル外部半導電層140の先端から電力ケーブル100の延在側の領域では、接地されたケーブル外部半導電層140の存在によって、高電界が印加され難い。このように高電界が印加され難い領域に半導電コーン部240の立ち上がり部RPを配置することで、半導電コーン部240の立ち上がり部RPに形成される三重点において、等電位線が密に形成されることを抑制し、局所的な電界集中を抑制することができる。
(b)半導電コーン部240のうちゴムユニット10の軸方向の後端側が、非線形抵抗層220に接していることで、ゴムユニット10の製造工程を容易にすることができる。
ここで、非線形抵抗層220と半導電コーン部240とが離間されていると、絶縁層形成工程S126において、非線形抵抗層220と半導電コーン部240との間にクリアランスを確保した状態で、金型内に絶縁性樹脂組成物を注入する必要がある。このため、ゴムユニット10の製造工程が困難となる可能性がある。
これに対し、半導電コーン部240のうちゴムユニット10の軸方向の後端側が、非線形抵抗層220に接していることで、絶縁層形成工程S126において、半導電コーン部240のうちゴムユニット10の軸方向の後端側を、中空部202側(芯金側、ゴムユニット10の径方向の内側)に向けて押し付けることができる。つまり、非線形抵抗層220と半導電コーン部240との間にクリアランスを確保するような手段を金型内に設ける必要がない。その結果、ゴムユニット10の製造工程を容易にすることが可能となる。
(c)絶縁層形成工程S126において、半導電コーン部240のうちゴムユニット10の軸方向の後端側を、中空部202側に向けて押し付けることで、当該絶縁層形成工程S126において、絶縁性樹脂組成物を金型内に注入する際に、半導電コーン部240がずれることを抑制することができる。その結果、絶縁層形成工程S126後の半導電コーン部240の立ち上がり部RPの位置精度を向上させることができる。
また、半導電コーン部240の一端側を非線形抵抗層220に押し付けることで、絶縁層形成工程S126において、非線形抵抗層220と半導電コーン部240とを強固に結合させることができる。
(d)半導電コーン部240の傾斜面242は、立ち上がり部RPから滑らかに立ち上がっており、ゴムユニット10の軸方向に対する半導電コーン部240の傾斜面242の傾斜角θは、立ち上がり部RPからゴムユニット10の軸方向の先端側に向けて単調増加している。これにより、半導電コーン部240の傾斜面242と非線形抵抗層220との間に形成される等電位線を、滑らかな傾斜面242に沿って緩やかに形成し、均等に分布させることができる。その結果、半導電コーン部240の傾斜面242と非線形抵抗層220との間において、局所的な電界集中を抑制することができる。
(5)本実施形態の変形例
上述の第1実施形態は、必要に応じて、以下に示す変形例のように変更することができる。以下、上述の実施形態と異なる要素についてのみ説明し、上述の実施形態で説明した要素と実質的に同一の要素には、同一の符号を付してその説明を省略する。
(5−1)変形例1
図4は、本実施形態の変形例1に係るゴムユニットの一部を拡大した断面図である。
図4に示すように、変形例1のゴムユニット10では、半導電コーン部240の立ち上がり部RPは、例えば、ゴムユニット10の軸方向に対して15°以上の傾斜角θで立ち上がっている。これにより、絶縁層形成工程S126において、半導電コーン部240の傾斜面242と非線形抵抗層220との間に、絶縁性樹脂組成物を立ち上がり部RPまで容易に入り込ませることができる。
より具体的には、半導電コーン部240の立ち上がり部RPにおいて、ゴムユニット10の軸方向に対する半導電コーン部240の傾斜面242の傾斜角θは、例えば、15°以上90°未満、好ましくは、30°以上75°以下である。傾斜角θが15°未満であると、半導電コーン部240の傾斜面242と非線形抵抗層220との間への絶縁性樹脂組成物の流入性を向上させる効果が充分に得られない可能性がある。これに対し、傾斜角θを30°以上とすることで、半導電コーン部240の傾斜面242と非線形抵抗層220との間への絶縁性樹脂組成物の流入性を向上させる効果を充分に得ることができる。さらに、傾斜角θを30°以上とすることで、当該流入性に係る効果を確実に得ることができる。一方で、傾斜角θが90°以上であると、半導電コーン部240の良好な成形性が得られ難くなる。これに対し、傾斜角θを90°未満とすることで、半導電コーン部240の良好な成形性を得ることができる。さらに、傾斜角θを75°以下とすることで、良好な成形性を確実に得ることができる。
また、ゴムユニット10の軸方向に沿った断面を見たときに、半導電コーン部240の傾斜面は、例えば、S字状に屈曲している。すなわち、半導電コーン部240の傾斜面242は、ゴムユニット10の軸方向に対する半導電コーン部240の傾斜面242の傾斜角θにおける変化の割合が変化する変曲点IPを有している。当該傾斜面242の傾斜角θは、例えば、立ち上がり部RPからゴムユニット10の軸方向に変曲点IPに向けて徐々に減少し、該変曲点IPからゴムユニット10の先端側に向けて徐々に増加している。これにより、半導電コーン部240の傾斜面242と非線形抵抗層220との間の間隔がゴムユニット10の軸方向の先端に向けて急激に広くなることを抑制することができる。
また、例えば、上述の実施形態と同様に、半導電コーン部240の傾斜面242と非線形抵抗層220との間には、絶縁層260が欠落したボイドが形成されていない。これにより、半導電コーン部240の傾斜面242と非線形抵抗層220との間の絶縁性を確保することができる。
(効果)
(a)変形例1によれば、半導電コーン部240の立ち上がり部RPは、ゴムユニット10の軸方向に対して15°以上の傾斜角θで立ち上がっている。これにより、半導電コーン部240の傾斜面242と非線形抵抗層220との間には、所定のクリアランスが確保されている。当該クリアランスを確保することで、絶縁層形成工程S126において、半導電コーン部240の傾斜面242と非線形抵抗層220との間に、絶縁性樹脂組成物を立ち上がり部RPまで容易に入り込ませることができる。その結果、ゴムユニット10の製造を容易且つ安定的に行うことができる。
(b)絶縁性樹脂組成物を立ち上がり部RPまで容易に入り込ませることで、半導電コーン部240の傾斜面242と非線形抵抗層220との間で絶縁層260が欠落したボイドの形成を安定的に抑制することができる。これにより、半導電コーン部240の傾斜面242と非線形抵抗層220との間の絶縁性を確実に確保することができる。
(c)半導電コーン部240の立ち上がり部RPがゴムユニット10の軸方向に対して15°以上の傾斜角θで立ち上がっていることで、ケーブル外部半導電層140の先端と重なる位置において、半導電コーン部240の傾斜面242と非線形抵抗層220との間の絶縁層260の厚さを、所定厚さ以上に確保することができる。これにより、電界集中が生じ易いケーブル外部半導電層140の先端付近における絶縁性を向上させることができる。
(d)ゴムユニット10の軸方向に対する半導電コーン部240の傾斜面242の傾斜角θは、立ち上がり部RPからゴムユニット10の軸方向に変曲点IPに向けて徐々に減少し、該変曲点IPからゴムユニット10の先端側に向けて徐々に増加している。これにより、半導電コーン部240の傾斜面242と非線形抵抗層220との間の間隔がゴムユニット10の軸方向の先端に向けて急激に広くなることを抑制することができる。その結果、ケーブル外部半導電層140の先端と重なる位置での絶縁層260の厚さを所定厚さ以上に確保しつつ、等電位線の分布を電力ケーブル100の先端に向けて緩やかに広げることができる。
(5−2)変形例2
図5は、本実施形態の変形例2に係るゴムユニットの一部を拡大した断面図である。
図5に示すように、変形例2のゴムユニット10では、半導電コーン部240のうちゴムユニット10の後端側は、例えば、非線形抵抗層220の後端側よりも電力ケーブル100の延在側に延在している。半導電コーン部240のうちゴムユニット10の後端側は、例えば、中空部202の一部を構成し、ケーブル外部半導電層140に直接接している。
(効果)
変形例2によれば、半導電コーン部240のうちゴムユニット10の後端側がケーブル外部半導電層140に直接接することで、別の導電部材を用いることなく、半導電コーン部240を、ケーブル外部半導電層140とほぼ同電位とすることができ、すなわち、接地することができる。これにより、ケーブル接続構造1を製造する現場において、半導電コーン部240を所定の導電部材によってケーブル外部半導電層140に接続する工程を省略することができる。その結果、現場での作業を簡略化することができる。
(5−3)変形例3
図6は、本実施形態の変形例3に係るゴムユニットの一部を拡大した断面図である。
図6に示すように、変形例3のゴムユニット10では、該ゴムユニット10の径方向の外側から見て、ゴムユニット10の外周面のうち半導電コーン部240の立ち上がり部RPと重なる位置に、アライメントマーク248が設けられている。
アライメントマーク248は、例えば、ゴムユニット10の径方向に突出する凸部、ゴムユニット10の径方向に凹む凹部、またはゴムユニット10の径方向の高さが変化する段差部である。例えば、半導電コーン部形成工程S124において、金型の所定位置に凸部、凹部または段差部を形成しておくことで、半導電コーン部240の外周面にアライメントマーク248を容易に形成することができる。
なお、ゴムユニット10の径方向の高さが変化する段差部としては、例えば、絶縁層260の後端面と半導電コーン部240との間に形成される段差部であってもよい。
または、アライメントマーク248は、例えば、ゴムユニット10の外周面と異なる色を呈する着色部であってもよい。例えば、絶縁層形成工程S126において、ゴムユニット10をモールド成形した後に、ゴムユニット10の外周面の所定の位置に着色剤を塗布することで、アライメントマーク248を容易に形成することができる。
なお、アライメントマーク248は、例えば、ゴムユニット10の全周に亘って設けられていてもよいし、ゴムユニット10の周方向の一部に設けられていてもよい。
または、アライメントマーク248は、例えば、ゴムユニット10を構成するゴムと異なる材料からなっていてもよい。この場合、アライメントマーク248は、例えば、金属により構成してもよい。例えば、半導電コーン部形成工程S124において、金型の所定位置にアライメントマーク248を構成する金属リングを配置しておくことで、半導電コーン部240の外周面にアライメントマーク248を容易に形成することができる。
ゴムユニット10の製造工程のうちの嵌入工程S160では、半導電コーン部240の傾斜面242の立ち上がり部RPを所定位置に配置する際に、ゴムユニット10のアライメントマーク248がケーブル外部半導電層140の先端と重なるか、或いは、ケーブル外部半導電層140の先端よりも電力ケーブル100の延在側に来るように、ゴムユニット10を配置する。これにより、半導電コーン部240の傾斜面242の立ち上がり部RPを、ケーブル外部半導電層140の先端と重ならせるか、或いは、ケーブル外部半導電層140の先端よりも電力ケーブル100の延在側に配置することができる。
(効果)
変形例3によれば、ゴムユニット10の外周面にアライメントマーク248が設けられていることで、嵌入工程S160において、ケーブル外部半導電層140の先端と、半導電コーン部240の立ち上がり部RPとの位置関係を、アライメントマーク248を基準として把握しながら、これらの位置を容易に調整することができる。これにより、半導電コーン部240の傾斜面242の立ち上がり部RPを、ケーブル外部半導電層140の先端と重なる位置か、或いは、ケーブル外部半導電層140の先端よりも電力ケーブル100の延在側の位置に、精度良く且つ確実に配置することができる。その結果、ケーブル接続構造1の歩留りを向上させることができる。
<本発明の第2実施形態>
次に、図7を用い、本発明の第2実施形態について説明する。図7は、本実施形態に係るケーブル接続構造を示す断面図である。
本実施形態では、ケーブル接続構造の接続対象が第1実施形態と異なる。以下、第1実施形態の変形例と同様に、第1実施形態と異なる要素についてのみ説明する。
なお、本実施形態において、後述のゴムユニット12の軸方向の一端であって、ゴムユニット12のうち第1電力ケーブル100aの延在側の端部を「ゴムユニット12の第1端」という。一方で、ゴムユニット12の軸方向の他端であって、ゴムユニット12のうち第2電力ケーブル100bの延在側の端部を「ゴムユニット12の第2端」という。
(1)ケーブル接続構造およびゴムユニット
図7に示すように、本実施形態のケーブル接続構造2は、一対の電力ケーブル100を、互いに軸を一致させつつ突き合わせて直線状に接続するよう構成され、例えば、一対の電力ケーブル100と、ゴムユニット12と、を有している。一対の電力ケーブル100のうち、一方を「第1電力ケーブル100a」とし、他方を「第2電力ケーブル100b」とする。
第1電力ケーブル100aおよび第2電力ケーブル100bのそれぞれは、先端から軸方向に段階的に剥がされている。第1電力ケーブル100aおよび第2電力ケーブル100bのそれぞれのケーブル導体110は、例えば、圧縮スリーブ180により圧縮接続されている。
ゴムユニット12は、例えば、内部半導電層210と、非線形抵抗層220と、半導電コーン部240と、絶縁層260と、外部半導電層280と、を有している。
内部半導電層210は、例えば、半導電性を有している。具体的には、内部半導電層210は、例えば、半導電コーン部240と同様の半導電性ゴムからなっている。内部半導電層210は、例えば、中空部202の軸方向の中央部を構成するよう筒状に設けられている。なお、内部半導電層210は、ケーブル導体110とほぼ同電位となり、すなわち、高電位となる。
非線形抵抗層220は、例えば、内部半導電層210以外の中空部202の軸方向の他部を構成するよう筒状に設けられている。また、非線形抵抗層220は、内部半導電層210を覆うように設けられている。非線形抵抗層220は、中空部202内に一対の電力ケーブル100が嵌入されたときに、第1電力ケーブル100aのケーブル外部半導電層140から第2電力ケーブル100bのケーブル外部半導電層140までを覆うように延在している。
中空部202内に一対の電力ケーブル100が嵌入されたときには、非線形抵抗層220のうち第1端側および第2端側は、それぞれ、第1電力ケーブル100aのケーブル外部半導電層140および第2電力ケーブル100bのケーブル外部半導電層140に接するため、接地される。一方で、非線形抵抗層220のうち内部半導電層210と接する部分は、内部半導電層210と同様に、高電位となる。非線形抵抗層220内では、その非線形抵抗性により電界集中箇所の抵抗を低減することで、内部半導電層210側から第1端側および第2端側のそれぞれに向けて、等電位線を均等に分布させることができる。
半導電コーン部240は、例えば、内部半導電層210を挟んでゴムユニット12の軸方向の両側に一対設けられている。一対の半導電コーン部240のうち、第1電力ケーブル100a側を「第1半導電コーン部240a」とし、第2電力ケーブル100b側を「第2半導電コーン部240b」とする。
第1半導電コーン部240aおよび第2半導電コーン部240bのそれぞれは、円錐状に構成され、拡径側を対向させている。
すなわち、第1半導電コーン部240aのうちゴムユニット10の軸方向の第1端側は、非線形抵抗層220に接している。また、第1半導電コーン部240aは、例えば、当該非線形抵抗層220に接する部分からゴムユニット10の軸方向の第2端側に向けて非線形抵抗層220から徐々に離間するように傾斜する傾斜面242を有している。また、第1半導電コーン部240aの傾斜面242の立ち上がり部RPは、例えば、露出したケーブル外部半導電層140の先端と重なるか、或いは、ケーブル外部半導電層140の先端よりも第1電力ケーブル100aの延在側に配置されている。第1半導電コーン部240aのうち第1電力ケーブル100aの延在側の端部は、例えば、所定の導電部材(不図示)によって第1電力ケーブル100aのケーブル外部半導電層140に接続され、接地されている。
一方で、第2半導電コーン部240bは、例えば、内部半導電層210を挟んで第1半導電コーン部240aと対称に構成されている。
絶縁層260は、非線形抵抗層220および一対の半導電コーン部240を覆うように設けられている。絶縁層260は、例えば、非線形抵抗層220と第1半導電コーン部240aの傾斜面242との間や、非線形抵抗層220と第2半導電コーン部240bの傾斜面242との間に入り込むように設けられている。
外部半導電層280は、絶縁層260を覆うように設けられている。外部半導電層280は、第1半導電コーン部240aおよび第2半導電コーン部240bに接している。これにより、外部半導電層280は、第1半導電コーン部240aおよび第2半導電コーン部240bとともに接地される。
以上の内部半導電層210、非線形抵抗層220、一対の半導電コーン部240、絶縁層260および外部半導電層280は、例えば、一体的に結合するようモールド成形されている。
(2)効果
(a)本実施形態によれば、一対の電力ケーブル100を、互いに軸を一致させつつ突き合わせて直線状に接続するケーブル接続構造2であっても、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
(b)本実施形態によれば、ゴムユニット12が、中空部202を構成する非線形抵抗層220を有していることで、一方の電力ケーブル100側に電界が偏って集中することを抑制することができる。
ここで、例えば、第1電力ケーブル100aおよび第2電力ケーブル100bが互いに異なる仕様で構成されている場合には、それぞれのケーブル絶縁層130の抵抗が異なるため、一方の電力ケーブル100側に電界が偏って集中する可能性がある。
これに対し、本実施形態では、非線形抵抗層220が第1電力ケーブル100aのケーブル外部半導電層140から第2電力ケーブル100bのケーブル外部半導電層140までを覆うように延在していることで、双方の電力ケーブル100のそれぞれにおけるケーブル絶縁層130の抵抗に依存することなく、非線形抵抗層220内に等電位線を均等に分布させることができる。これにより、一方の電力ケーブル100側に電界が偏って集中することを抑制することができる。
直流電力が伝送される長距離線路では、多種の電力ケーブル100が混在している場合が多いため、本実施形態のケーブル接続構造2は、特に有効である。
<本発明の他の実施形態>
以上、本発明の実施形態について具体的に説明したが、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。
上述の実施形態では、非線形抵抗層220を構成する非線形抵抗性樹脂組成物が当該非線形抵抗性を示す無機材料を含んでいる場合について説明したが、非線形抵抗性樹脂組成物は、非線形抵抗性を示す有機材料からなっていてもよい。
上述の実施形態では、非線形抵抗層220、半導電コーン部240および絶縁層260を一体として架橋させる方法について説明したが、この場合に限られない。以下のような方法も考えられる。例えば、まず、半導電コーン部240および絶縁層260を、一体として架橋させる。一方で、非線形抵抗層220は別金型で作製し、半導電コーン部240および絶縁層260と架橋させない。これらの組み立て時には、非線形抵抗層220内に電力ケーブル100を挿入し、非線形抵抗層220の上から半導電コーン部240および絶縁層260を外嵌させる。以上のような方法によっても、本実施形態のゴムユニット10を製造することができる。上述の実施形態のように同じ金型で3つの部材(非線形抵抗層220、半導電コーン部240および絶縁層260)を一体化させるよりは、当該方法のように2つの部材(半導電コーン部240および絶縁層260)を一体化するほうが、歩留りを向上させることができる。すなわち、当該方法では、ゴムユニット10の製造性を向上させることが可能となる。
上述の実施形態では、製造方法の一例を説明したが、製造方法における各工程の順番は、可能な限り入れ替えても良い。
上述の変形例2では、変形例1のように、半導電コーン部240の立ち上がり部RPが、ゴムユニット10の軸方向に対して15°以上の傾斜角θで立ち上がっており、且つ、半導電コーン部240のうちゴムユニット10の後端側がケーブル外部半導電層140に直接接している場合について図示したが、上述の第1実施形態のように、ゴムユニット10の軸方向に対する半導電コーン部240の傾斜面242の傾斜角θが、立ち上がり部RPからゴムユニット10の軸方向の先端側に向けて単調増加しており、且つ、半導電コーン部240のうちゴムユニット10の後端側がケーブル外部半導電層140に直接接していてもよい。
上述の変形例3では、アライメントマーク248を上述の第1実施形態の構成に適用する場合を図示したが、アライメントマーク248は、変形例1または2の構成に適用してもよい。
上述の第1実施形態について変形例1〜3の構成が適用可能であることを説明したが、第2実施形態についても、第1実施形態の変形例1〜3の構成を適用してもよい。
上述の第2実施形態では、半導電コーン部240と外部半導電層280とが別体であるように図示したが、半導電コーン部240は、外部半導電層280の一部として該外部半導電層280と一体となっていてもよい。
<本発明の好ましい態様>
以下、本発明の好ましい態様を付記する。
(付記1)
軸方向に段階的に剥がされケーブル外部半導電層が露出した電力ケーブルが嵌入される中空部を有する筒状のゴムユニットであって、
前記中空部を構成するよう筒状に設けられ、電界に対して非線形に抵抗が変化する非線形抵抗層と、
前記ゴムユニットの軸方向の一端側が前記非線形抵抗層に接し、当該非線形抵抗層に接する部分から前記ゴムユニットの軸方向の他端側に向けて前記非線形抵抗層から徐々に離間するように傾斜する傾斜面が設けられる半導電コーン部と、
前記非線形抵抗層および前記半導電コーン部を覆うように設けられる絶縁層と、
を有し、
前記ゴムユニットの軸方向に沿った断面を見たときに、前記半導電コーン部の前記傾斜面が前記非線形抵抗層の外周から前記ゴムユニットの径方向に立ち上がる立ち上がり部は、前記ケーブル外部半導電層の先端と重なるか、或いは、前記ケーブル外部半導電層の先端よりも前記電力ケーブルの延在側に配置される
ゴムユニット。
(付記2)
前記ゴムユニットの軸方向に対する前記半導電コーン部の前記傾斜面の傾斜角は、前記立ち上がり部から前記ゴムユニットの前記他端側に向けて単調増加している
付記1に記載のゴムユニット。
(付記3)
前記半導電コーン部の前記傾斜面は、前記立ち上がり部から前記ゴムユニットの前記他端側に亘って、変曲点を有しない
付記2に記載のゴムユニット。
(付記4)
前記半導電コーン部の前記立ち上がり部は、前記ゴムユニットの軸方向に対して15°以上の傾斜角で立ち上がっている
付記1に記載のゴムユニット。
(付記5)
前記半導電コーン部の前記傾斜面は、前記ゴムユニットの軸方向に対する前記半導電コーン部の前記傾斜面の傾斜角における変化の割合が変化する変曲点を有する
付記4に記載のゴムユニット。
(付記6)
前記半導電コーン部の前記傾斜面と前記非線形抵抗層との間には、前記絶縁層が欠落したボイドが形成されていない
付記1〜5のいずれか1つに記載のゴムユニット。
(付記7)
前記半導電コーン部のうち前記ゴムユニットの前記一端側は、前記ケーブル外部半導電層に直接接する
付記1〜6のいずれか1つに記載のゴムユニット。
(付記8)
前記ゴムユニットの径方向の外側から見て、該ゴムユニットの外周面のうち前記半導電コーン部の前記立ち上がり部と重なる位置に、アライメントマークが設けられる
付記1〜7のいずれか1つに記載のゴムユニット。
(付記9)
軸方向に段階的に剥がされ、ケーブル外部半導電層が露出した電力ケーブルと、
前記電力ケーブルが嵌入される中空部を有する筒状のゴムユニットと、
を備え、
前記ゴムユニットは、
前記中空部を構成するよう筒状に設けられ、電界に対して非線形に抵抗が変化する非線形抵抗層と、
前記ゴムユニットの軸方向の一端側が前記非線形抵抗層に接し、当該非線形抵抗層に接する部分から前記ゴムユニットの軸方向の他端側に向けて前記非線形抵抗層から徐々に離間するように傾斜する傾斜面が設けられる半導電コーン部と、
前記非線形抵抗層および前記半導電コーン部を覆うように設けられる絶縁層と、
を有し、
前記ゴムユニットの軸方向に沿った断面を見たときに、前記半導電コーン部の前記傾斜面が前記非線形抵抗層の外周から前記ゴムユニットの径方向に立ち上がる立ち上がり部は、前記ケーブル外部半導電層の先端と重なるか、或いは、前記ケーブル外部半導電層の先端よりも前記電力ケーブルの延在側に配置される
ケーブル接続構造。
(付記10)
軸方向に段階的に剥がされケーブル外部半導電層が露出した電力ケーブルが嵌入される中空部を有する筒状のゴムユニットの製造方法であって、
電界に対して非線形に抵抗が変化する非線形抵抗層を、前記中空部を構成するよう筒状に形成する工程と、
前記中空部の軸方向の一端側から他端側に向けて拡径するように傾斜する傾斜面を有する半導電コーン部を形成する工程と、
前記半導電コーン部の前記一端側を前記非線形抵抗層に接触させ、前記傾斜面が前記半導電コーン部の前記一端側から前記他端側に向けて前記非線形抵抗層から徐々に離間するように前記半導電コーン部を配置した状態で、前記非線形抵抗層および前記半導電コーン部を覆うように、絶縁層を形成する工程と、
を有し、
前記絶縁層を形成する工程では、
前記ゴムユニットの軸方向に沿った断面を見たときに、前記半導電コーン部の前記傾斜面が前記非線形抵抗層の外周から前記ゴムユニットの径方向に立ち上がる立ち上がり部が、前記ケーブル外部半導電層の先端と重なるか、或いは、前記ケーブル外部半導電層の先端よりも前記電力ケーブルの延在側に配置されるように、前記半導電コーン部を配置する
ゴムユニットの製造方法。
(付記11)
前記絶縁層を形成する工程では、
前記半導電コーン部の前記一端側を、前記中空部側に向けて押し付ける
付記10に記載のゴムユニットの製造方法。
(付記12)
中空部を有する筒状のゴムユニットを準備する工程と、
軸方向に段階的に剥がされ、ケーブル外部半導電層が露出した電力ケーブルを準備する工程と、
前記ゴムユニットの前記中空部内に前記電力ケーブルを嵌入させる工程と、
を備え、
前記ゴムユニットを準備する工程では、
前記中空部を構成するよう筒状に設けられ、電界に対して非線形に抵抗が変化する非線形抵抗層と、前記中空部の軸方向の一端側が前記非線形抵抗層に接し、当該非線形抵抗層に接する部分から前記中空部の軸方向の他端側に向けて前記非線形抵抗層から徐々に離間するように傾斜する傾斜面が設けられる半導電コーン部と、前記非線形抵抗層および前記半導電コーン部を覆うように設けられる絶縁層と、を有する前記ゴムユニットを準備し、
前記電力ケーブルを嵌入させる工程では、
前記ゴムユニットの軸方向に沿った断面を見たときに、前記半導電コーン部の前記傾斜面が前記非線形抵抗層の外周から前記ゴムユニットの径方向に立ち上がる立ち上がり部を、前記ケーブル外部半導電層の先端と重ならせるか、或いは、前記ケーブル外部半導電層の先端よりも前記電力ケーブルの延在側に配置する
ケーブル接続構造の製造方法。
1,2,9 ケーブル接続構造
10,12,91 ゴムユニット
100 電力ケーブル
100a 第1電力ケーブル
100b 第2電力ケーブル
110 ケーブル導体
130 ケーブル絶縁層
140 ケーブル外部半導電層
180 圧縮スリーブ
202 中空部
210 内部半導電層
220 非線形抵抗層
240 半導電コーン部
240a 第1半導電コーン部
240b 第2半導電コーン部
242 傾斜面
248 アライメントマーク
260 絶縁層
280 外部半導電層
922 非線形抵抗層
924 半導電コーン部
926 絶縁層
IP 変曲点
RP 立ち上がり部

Claims (8)

  1. 軸方向に段階的に剥がされケーブル外部半導電層が露出した電力ケーブルが嵌入される中空部を有する筒状のゴムユニットであって、
    前記中空部を構成するよう筒状に設けられ、電界に対して非線形に抵抗が変化する非線形抵抗層と、
    前記ゴムユニットの軸方向の一端側が前記非線形抵抗層に接し、当該非線形抵抗層に接する部分から前記ゴムユニットの軸方向の他端側に向けて前記非線形抵抗層から徐々に離間するように傾斜する傾斜面が設けられる半導電コーン部と、
    前記非線形抵抗層および前記半導電コーン部を覆うように設けられる絶縁層と、
    を有し、
    前記ゴムユニットの軸方向に沿った断面を見たときに、前記半導電コーン部の前記傾斜面が前記非線形抵抗層の外周から前記ゴムユニットの径方向に立ち上がる立ち上がり部は、前記ケーブル外部半導電層の先端と重なるか、或いは、前記ケーブル外部半導電層の先端よりも前記電力ケーブルの延在側に配置される
    ゴムユニット。
  2. 前記ゴムユニットの軸方向に対する前記半導電コーン部の前記傾斜面の傾斜角は、前記立ち上がり部から前記ゴムユニットの前記他端側に向けて単調増加している
    請求項1に記載のゴムユニット。
  3. 前記半導電コーン部の前記立ち上がり部は、前記ゴムユニットの軸方向に対して15°以上の傾斜角で立ち上がっている
    請求項1に記載のゴムユニット。
  4. 前記半導電コーン部のうち前記ゴムユニットの前記一端側は、前記ケーブル外部半導電層に直接接する
    請求項1〜3のいずれか1項に記載のゴムユニット。
  5. 前記ゴムユニットの径方向の外側から見て、該ゴムユニットの外周面のうち前記半導電コーン部の前記立ち上がり部と重なる位置に、アライメントマークが設けられる
    請求項1〜4のいずれか1項に記載のゴムユニット。
  6. 軸方向に段階的に剥がされ、ケーブル外部半導電層が露出した電力ケーブルと、
    前記電力ケーブルが嵌入される中空部を有する筒状のゴムユニットと、
    を備え、
    前記ゴムユニットは、
    前記中空部を構成するよう筒状に設けられ、電界に対して非線形に抵抗が変化する非線形抵抗層と、
    前記ゴムユニットの軸方向の一端側が前記非線形抵抗層に接し、当該非線形抵抗層に接する部分から前記ゴムユニットの軸方向の他端側に向けて前記非線形抵抗層から徐々に離間するように傾斜する傾斜面が設けられる半導電コーン部と、
    前記非線形抵抗層および前記半導電コーン部を覆うように設けられる絶縁層と、
    を有し、
    前記ゴムユニットの軸方向に沿った断面を見たときに、前記半導電コーン部の前記傾斜面が前記非線形抵抗層の外周から前記ゴムユニットの径方向に立ち上がる立ち上がり部は、前記ケーブル外部半導電層の先端と重なるか、或いは、前記ケーブル外部半導電層の先端よりも前記電力ケーブルの延在側に配置される
    ケーブル接続構造。
  7. 軸方向に段階的に剥がされケーブル外部半導電層が露出した電力ケーブルが嵌入される中空部を有する筒状のゴムユニットの製造方法であって、
    電界に対して非線形に抵抗が変化する非線形抵抗層を、前記中空部を構成するよう筒状に形成する工程と、
    前記中空部の軸方向の一端側から他端側に向けて拡径するように傾斜する傾斜面を有する半導電コーン部を形成する工程と、
    前記半導電コーン部の前記一端側を前記非線形抵抗層に接触させ、前記傾斜面が前記半導電コーン部の前記一端側から前記他端側に向けて前記非線形抵抗層から徐々に離間するように前記半導電コーン部を配置した状態で、前記非線形抵抗層および前記半導電コーン部を覆うように、絶縁層を形成する工程と、
    を有し、
    前記絶縁層を形成する工程では、
    前記ゴムユニットの軸方向に沿った断面を見たときに、前記半導電コーン部の前記傾斜面が前記非線形抵抗層の外周から前記ゴムユニットの径方向に立ち上がる立ち上がり部が、前記ケーブル外部半導電層の先端と重なるか、或いは、前記ケーブル外部半導電層の先端よりも前記電力ケーブルの延在側に配置されるように、前記半導電コーン部を配置する
    ゴムユニットの製造方法。
  8. 中空部を有する筒状のゴムユニットを準備する工程と、
    軸方向に段階的に剥がされ、ケーブル外部半導電層が露出した電力ケーブルを準備する工程と、
    前記ゴムユニットの前記中空部内に前記電力ケーブルを嵌入させる工程と、
    を備え、
    前記ゴムユニットを準備する工程では、
    前記中空部を構成するよう筒状に設けられ、電界に対して非線形に抵抗が変化する非線形抵抗層と、前記中空部の軸方向の一端側が前記非線形抵抗層に接し、当該非線形抵抗層に接する部分から前記中空部の軸方向の他端側に向けて前記非線形抵抗層から徐々に離間するように傾斜する傾斜面が設けられる半導電コーン部と、前記非線形抵抗層および前記半導電コーン部を覆うように設けられる絶縁層と、を有する前記ゴムユニットを準備し、
    前記電力ケーブルを嵌入させる工程では、
    前記ゴムユニットの軸方向に沿った断面を見たときに、前記半導電コーン部の前記傾斜面が前記非線形抵抗層の外周から前記ゴムユニットの径方向に立ち上がる立ち上がり部を、前記ケーブル外部半導電層の先端と重ならせるか、或いは、前記ケーブル外部半導電層の先端よりも前記電力ケーブルの延在側に配置する
    ケーブル接続構造の製造方法。
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