JP2021530989A - PD−L1を標的とした改変されたFc抗原結合ドメイン構築体に関する組成物および方法 - Google Patents
PD−L1を標的とした改変されたFc抗原結合ドメイン構築体に関する組成物および方法 Download PDFInfo
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Abstract
Description
プログラム死リガンド1(PD−L1)は、PD−1のリガンドであり、PD−L1の発現増加は、免疫監視を逃れるある特定のがん細胞の能力に関与すると考えられている。PD−L1を標的とした完全ヒト抗体であるBavencio(登録商標)(アベルマブ)は、転移性メルケル細胞癌を治療するために使用されており、他のがん、例えば、PD−L1を発現するがんの治療に考慮されている。Keytruda(登録商標)(プレムブロリズマブ(prembrolizumab))は、黒色腫、ある特定の非小細胞肺癌、頭頸部癌、古典的ホジキンリンパ腫、ある特定のタイプの膀胱癌および尿路癌、ある特定のタイプの子宮頸癌、ある特定のタイプの胃癌、より一般的には、PD−L1を発現するがんの治療に使用されるPD−L1を標的としたヒト化抗体である。
本開示は、PD−L1結合ドメインを少なくとも2つのFcドメインと組み合わせて、固有の生物学的活性を有する新たな治療薬を生み出すための組成物および方法を特徴とする。
を有するポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、スペーサーは、グリシンスペーサー、例えば、4〜30、8〜30、または12〜30個のグリシン残基からなるスペーサー、例えば、20個のグリシン残基からなるスペーサーである。
を有するポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、スペーサーは、グリシンスペーサー、例えば、4〜30、8〜30、または12〜30個のグリシン残基からなるスペーサー、例えば、20個のグリシン残基からなるスペーサーである。
を有するポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、スペーサーは、グリシンスペーサー、例えば、4〜30、8〜30、または12〜30個のグリシン残基からなるスペーサー、例えば、20個のグリシン残基からなるスペーサーである。
を有するポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、スペーサーは、グリシンスペーサー、例えば、4〜30、8〜30、または12〜30個のグリシン残基からなるスペーサー、例えば、20個のグリシン残基からなるスペーサーである。
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは、グリシンスペーサーであり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは独立して、4〜30個、4〜20個、8〜30個、8〜20個、12〜20個、または12〜30個のグリシン残基からなり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは、20個のグリシン残基からなり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つは、EUのI253位に単一アミノ酸変異を含み、EUのI253位の各アミノ酸変異は独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択され、I253位の各アミノ酸変異は、I253Aであり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つは、EUのR292位に単一アミノ酸変異を含み、EUのR292位の各アミノ酸変異は独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択され、R292位の各アミノ酸変異は、R292Pであり、各Fcドメイン単量体は独立して、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のFcドメイン単量体および第3のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有し、第1のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列
を有し、第1のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列
を有し、第2のFcドメイン単量体および第3のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有し、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは独立して、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、2つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、アミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、10個以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、8つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、6つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、5つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、単一アミノ酸置換は、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択され、Fcドメイン単量体は各々独立して、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含み、単一アミノ酸置換のうちの最大6つが、CH3ドメイン内の逆電荷変異であるか、または改変された突起を形成する変異であり、単一アミノ酸置換は、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にあり、改変された突起を形成する変異のうちの少なくとも1つが、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、S354C、Y349T、およびT394Fからなる群から選択され、2つまたは4つの逆電荷変異は、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rから選択され、PD−L1結合ドメインは、scFvであり、PD−L1結合ドメインは、VHドメインおよびCH1ドメインを含み、PD−L1結合ドメインは、VLドメインをさらに含み、VHドメインは、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列のセットを含み、VHドメインは、表2に記載の抗体の配列を含むVHドメインのCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、VHドメインは、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、VH配列は、CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列と少なくとも95%または98%同一であり、VHドメインは、表2に記載の抗体のVH配列を含み、PD−L1結合ドメインは、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列のセットを含み、PD−L1結合ドメインは、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセット由来のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を含み、PD−L1結合ドメインは、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含むVHドメインと、表2に記載の抗体のVL配列のCDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3を含むVLドメインとを含み、VHドメイン配列およびVLドメイン配列は、CDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列と少なくとも95%または98%同一であり、PD−L1結合ドメインは、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセットを含み、PD−L1結合ドメインは、IgG CL抗体定常ドメインおよびIgG CH1抗体定常ドメインを含み、PD−L1結合ドメインは、VHドメインおよびCH1ドメインを含み、VLドメインおよびCLドメインを含むポリペプチドに結合して、Fabを形成することができる。
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは、グリシンスペーサーであり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは独立して、4〜30個、4〜20個、8〜30個、8〜20個、12〜20個、または12〜30個のグリシン残基からなり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは、20個のグリシン残基からなり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つは、EUのI253位に単一アミノ酸変異を含み、EUのI253位の各アミノ酸変異は独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択され、I253位の各アミノ酸変異は、I253Aであり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つは、EUのR292位に単一アミノ酸変異を含み、EUのR292位の各アミノ酸変異は独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択され、R292位の各アミノ酸変異は、R292Pであり、各Fcドメイン単量体は独立して、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のFcドメイン単量体および第3のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有し、第1のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列
を有し、第1のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列
を有し、第2のFcドメイン単量体および第3のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有し、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは独立して、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、2つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、アミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、10個以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、8つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、6つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、5つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、単一アミノ酸置換は、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rから選択され、Fcドメイン単量体は各々独立して、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含み、単一アミノ酸置換のうちの最大6つが、CH3ドメイン内の逆電荷変異であるか、または改変された突起を形成する変異であり、単一アミノ酸置換は、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にあり、改変された突起を形成する変異のうちの少なくとも1つが、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、S354C、Y349T、およびT394Fからなる群から選択され、2つまたは4つの逆電荷変異は、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択され、PD−L1結合ドメインは、scFvであり、PD−L1結合ドメインは、VHドメインおよびCH1ドメインを含み、PD−L1結合ドメインは、VLドメインをさらに含み、VHドメインは、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列のセットを含み、VHドメインは、表2に記載の抗体の配列を含むVHドメインのCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、VHドメインは、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、VH配列は、CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列と少なくとも95%または98%同一であり、VHドメインは、表2に記載の抗体のVH配列を含み、PD−L1結合ドメインは、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列のセットを含み、PD−L1結合ドメインは、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセット由来のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を含み、PD−L1結合ドメインは、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含むVHドメインと、表2に記載の抗体のVL配列のCDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3を含むVLドメインとを含み、VHドメイン配列およびVLドメイン配列は、CDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列と少なくとも95%または98%同一であり、PD−L1結合ドメインは、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセットを含み、PD−L1結合ドメインは、IgG CL抗体定常ドメインおよびIgG CH1抗体定常ドメインを含み、PD−L1結合ドメインは、VHドメインおよびCH1ドメインを含み、VLドメインおよびCLドメインを含むポリペプチドに結合して、Fabを形成することができる。
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは、グリシンスペーサーであり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは独立して、4〜30個、4〜20個、8〜30個、8〜20個、12〜20個、または12〜30個のグリシン残基からなり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは、20個のグリシン残基からなり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つは、EUのI253位に単一アミノ酸変異を含み、EUのI253位の各アミノ酸変異は独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択され、I253位の各アミノ酸変異は、I253Aであり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つは、EUのR292位に単一アミノ酸変異を含み、EUのR292位の各アミノ酸変異は独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択され、R292位の各アミノ酸変異は、R292Pであり、各Fcドメイン単量体は独立して、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のFcドメイン単量体および第3のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有し、第1のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列
を有し、第1のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列
を有し、第2のFcドメイン単量体および第3のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有し、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは独立して、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、2つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を有し、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、アミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、10個以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、8つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、6つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、5つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、単一アミノ酸置換は、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択され、Fcドメイン単量体は各々独立して、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含み、単一アミノ酸置換のうちの最大6つが、CH3ドメイン内の逆電荷変異であるか、または改変された突起を形成する変異であり、単一アミノ酸置換は、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にあり、改変された突起を形成する変異のうちの少なくとも1つが、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、S354C、Y349T、およびT394Fからなる群から選択され、2つまたは4つの逆電荷変異は、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rから選択される。
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは、グリシンスペーサーであり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは独立して、4〜30個、4〜20個、8〜30個、8〜20個、12〜20個、または12〜30個のグリシン残基からなり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは、20個のグリシン残基からなり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つは、EUのI253位に単一アミノ酸変異を含み、EUのI253位の各アミノ酸変異は独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択され、I253位の各アミノ酸変異は、I253Aであり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つは、EUのR292位に単一アミノ酸変異を含み、EUのR292位の各アミノ酸変異は独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択され、R292位の各アミノ酸変異は、R292Pであり、各Fcドメイン単量体は独立して、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のFcドメイン単量体および第3のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有し、第1のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列
を有し、第1のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列
を有し、第2のFcドメイン単量体および第3のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有し、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは独立して、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、2つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を有し、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、アミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、10個以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、8つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、6つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、5つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、単一アミノ酸置換は、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択され、Fcドメイン単量体は各々独立して、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含み、単一アミノ酸置換のうちの最大6つが、CH3ドメイン内の逆電荷変異であるか、または改変された突起を形成する変異であり、単一アミノ酸置換は、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にあり、VHドメインまたはscFvは、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列のセットを含み、VHドメインまたはscFvは、表2に記載の抗体の配列を含むVHドメインのCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、VHドメインは、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、VH配列は、CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列と少なくとも95%または98%同一であり、VHドメインまたはscFvは、表2に記載の抗体のVH配列を含み、VHドメインまたはscFvは、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列のセットを含み、VHドメインまたはscFvは、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセット由来のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を含み、VHドメインまたはscFvメインは、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含むVHドメインと、表2に記載の抗体のVL配列のCDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3を含むVLドメインとを含み、VHドメイン配列およびVLドメイン配列は、CDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列と少なくとも95%または98%同一であり、VHドメインまたはscFvは、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセットを含む。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)第3のFcドメイン単量体と第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第3のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第2のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第4のFc単量体と第6のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第1のPD−L1重鎖結合ドメインと第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1重鎖結合ドメインと第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も本明細書に記載される。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)第3のFcドメイン単量体と第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体および第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体および第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第4のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第3のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第2のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第4のFc単量体と第6のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第1のPD−L1重鎖結合ドメインと第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1重鎖結合ドメインと第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も本明細書に記載される。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)第3のFcドメイン単量体と第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第3のFcドメイン単量体と第6のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第2のFc単量体と第4のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第1のPD−L1重鎖結合ドメインと第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1重鎖結合ドメインと第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も記載される。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)第2のFcドメイン単量体と第3のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第4のFcドメイン単量体、
ii)第5のFcドメイン単量体、
iii)第6のFcドメイン単量体、
iv)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)第4のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)第5のFcドメイン単量体と第6のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第7のポリペプチドと、
h)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第8のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第7のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第4のFcドメイン単量体と第8のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第2のFc単量体と第5のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第3のFcドメイン単量体と第9のFcドメイン単量体が一緒に第4のFcドメインを形成し、第6のFc単量体と第10のFc単量体が一緒に第5のFcドメインを形成し、第1のPD−L1重鎖結合ドメインと第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1重鎖結合ドメインと第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も記載される。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)第2のFcドメイン単量体と第3のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第4のFcドメイン単量体、
ii)第5のFcドメイン単量体、
iii)第6のFcドメイン単量体、
iv)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)第4のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)第5のFcドメイン単量体と第6のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体および第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体および第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第7のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第4のFcドメイン単量体と第8のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第2のFc単量体と第5のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第3のFcドメイン単量体と第9のFcドメイン単量体が一緒に第4のFcドメインを形成し、第6のFc単量体と第10のFc単量体が一緒に第5のFcドメインを形成し、第1のPD−L1重鎖結合ドメインと第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1重鎖結合ドメインと第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も記載される。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)第2のFcドメイン単量体と第3のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第4のFcドメイン単量体、
ii)第5のFcドメイン単量体、
iii)第6のFcドメイン単量体、
iv)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)第4のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)第5のFcドメイン単量体と第6のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第7のポリペプチドと、
h)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第8のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第4のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第2のFcドメイン単量体と第7のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第5のFc単量体と第8のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第3のFcドメイン単量体と第9のFcドメイン単量体が一緒に第4のFcドメインを形成し、第6のFc単量体と第10のFc単量体が一緒に第5のFcドメインを形成し、第1のPD−L1重鎖結合ドメインと第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1重鎖結合ドメインと第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も記載される。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)第2のFcドメイン単量体と第3のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第4のFcドメイン単量体、
ii)第5のFcドメイン単量体、
iii)第6のFcドメイン単量体、
iv)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)第4のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)第5のFcドメイン単量体と第6のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体および第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体および第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第4のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第2のFcドメイン単量体と第7のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第5のFc単量体と第8のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第3のFcドメイン単量体と第9のFcドメイン単量体が一緒に第4のFcドメインを形成し、第6のFc単量体と第10のFc単量体が一緒に第5のFcドメインを形成し、第1のPD−L1重鎖結合ドメインと第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1重鎖結合ドメインと第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も記載される。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体と第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体および第1のPD−L1重鎖結合ドメインを含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体第2のPD−L1重鎖結合ドメインを含む第4のポリペプチドと、
e)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第3のFcドメイン単量体と第6のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第2のFcドメイン単量体と第4のFcドメイン単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第1のPD−L1重鎖結合ドメインと第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1重鎖結合ドメインと第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も記載される。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)第3のFcドメイン単量体と第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体および第3のPD−L1重鎖結合ドメインを含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体および第4のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第4のポリペプチドと、
e)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと、
g)第3のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第7のポリペプチドと、
h)第4のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第8のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第3のFcドメイン単量体と第6のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第2のFc単量体と第4のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第1のPD−L1軽鎖結合ドメインと第3のPD−L1重鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1軽鎖結合ドメインと第4のPD−L1重鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成し、第3のPD−L1軽鎖結合ドメインと第1のPD−L1重鎖結合ドメインが一緒に第3のFabを形成し、第4のPD−L1軽鎖結合ドメインと第2のPD−L1重鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も記載される。
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか3、またはそれからなり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのI253位に置換を含み、EUのI253位の各アミノ酸置換は独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択され、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのR292位に置換を含み、EUのR292位の各アミノ酸置換は独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択され、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択される置換を含み、各Fcドメイン単量体のヒンジは独立して、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる。
本明細書に記載される場合、「Fcドメイン単量体」という用語は、少なくともヒンジドメイン、ならびに第2および第3の抗体定常ドメイン(CH2およびCH3)、またはそれらの機能性断片(例えば、少なくともヒンジドメインまたはその機能性断片、CH2ドメインまたはその機能性断片、およびCH3ドメインまたはその機能性断片)(例えば、(i)別のFcドメイン単量体と二量体形成してFcドメインを形成し、そして(ii)Fc受容体に結合することができる断片)を含むポリペプチド鎖を指す。好ましいFcドメイン単量体は、アミノ末端からカルボキシ末端へ、IgG1ヒンジ、IgG1 CH2ドメインおよびIgG1 CH3ドメインの少なくとも一部分を含む。したがって、Fcドメイン単量体、例えば、ヒトIgG1 Fcドメイン単量体は、E316〜G446もしくはK447、P317〜G446もしくはK447、K318〜G446もしくはK447、K318〜G446もしくはK447、S319〜G446もしくはK447、C320〜G446もしくはK447、D321〜G446もしくはK447、K322〜G446もしくはK447、T323〜G446もしくはK447、K323〜G446もしくはK447、H324〜G446もしくはK447、T325〜G446もしくはK447、またはC326〜G446もしくはK447にわたることができる。Fcドメイン単量体は、IgG、IgE、IgM、IgAまたはIgDを含む、任意の免疫グロブリン抗体アイソタイプとすることが可能である(例えば、IgG)。さらに、Fcドメイン単量体は、IgGサブタイプ(例えば、IgG1、IgG2a、IgG2b、IgG3、またはIgG4)であり得る(例えば、ヒトIgG1)。ヒトIgG1 Fcドメイン単量体が、本明細書に記載される実施例において使用される。ヒトIgG1の完全ヒンジドメインは、EUナンバリングE316〜P230またはL235にわたり、CH2ドメインは、A231またはG236〜K340にわたり、CH3ドメインは、G341〜K447にわたる。ヒンジドメインの最後のアミノ酸の位置については異なる見解がある。それは、P230またはL235のいずれかである。本明細書の多くの実施例において、CH3ドメインはK347を含まない。ゆえにCH3ドメインは、G341〜G446であってもよい。本明細書の多くの実施例において、ヒンジドメインは、E216〜L235を含み得る。これは、例えば、ヒンジがCH1ドメインまたはPD−L1結合ドメインのアミノ末端にある場合に当てはまる。例えばヒンジがポリペプチドのアミノ末端であるときなどのいくつかの例において、EUナンバリング221のAspは、Glnに変異される。Fcドメイン単量体は、抗原認識領域、例えば可変領域または相補性決定領域(CDR)として機能することが可能である、免疫グロブリンの部分を何も含まない。Fcドメイン単量体は、野生型(例えば、ヒト)Fcドメイン単量体配列からの変更を10程度(例えば、1〜10、1〜8、1〜6、1〜4のアミノ酸置換、付加、または欠失)含有することが可能であり、該変更は、FcドメインとFc受容体との間の相互作用を変える。Fcドメイン単量体は、野生型Fcドメイン単量体配列(例えば、1〜10、1〜8、1〜6、1〜4のアミノ酸置換、付加または欠失)からの変更(例えば、単一アミノ酸置換)を10程度含有することが可能であり、当該変更は、Fcドメイン単量体間の相互作用を変える。ある特定の実施形態では、以下のヒトIgG1 CH3ドメイン配列と比較して、CH3ドメイン上に、最大で10、8、6または5つの単一アミノ酸置換が存在する:
。好適な変更の例は、この技術分野で既知である。
の配列を有する。
100×(分数である、A/B)
式中、Aは候補配列および参照配列のアラインメント内で同一として採点されたアミノ酸(または核酸)残基の数であり、Bは参照配列内のアミノ酸(または核酸)残基の総数である。候補配列の長さが参照配列の長さと等しくない場合のいくつかの実施形態では、参照配列に対する候補配列のアミノ酸(または核酸)配列同一性パーセントは、候補配列に対する参照配列のアミノ酸(または核酸)配列同一性パーセントと等しくないはずである。
多くの治療用抗体は、抗体依存性細胞傷害性(ADCC:antibody−dependent cytotoxicity)、抗体依存性細胞貪食(ADCP:antibody−dependent cellular phagocytosis)、および補体依存性細胞傷害性(CDC:complement−dependent cytotoxicity)など、Fcドメインのエフェクター機能を介して自然免疫系の因子をリクルートすることにより機能する。いくつかの事例では、本開示は、既知の単一Fcドメイン含有治療薬、例えば、既知の治療用抗体のPD−L1結合ドメインを、少なくとも2つのFcドメインと組み合わせて、固有の生物学的活性を有する新規の治療薬を生み出すことを企図する。いくつかの事例では、本明細書に開示される新規治療剤は、例えば既知の治療用抗体などの既知のFcドメイン含有治療剤を越える生物学的活性を有する。少なくとも2つのFcドメインの存在により、エフェクター機能が増強され、ADCPおよび/またはCDCと組み合わせたADCCなどの複数のエフェクター機能が活性化され、それにより、治療用分子の有効性が増加し得る。開示 一貫した生物学的機能を有する製品を生み出すために、Fcドメインの数を制御することが必須である。本開示は、Fcドメインをコードするペプチドのホモ二量体形成およびヘテロ二量体形成を制御して、限定された数のポリペプチド鎖から別個のサイズの分子を組み立てるFc改変ツールのセットを特徴とする。国際公開第WO/2015/168643号、同第WO2017/151971号、同第WO2017/205436号、および同第WO2017/205434号は、2つ以上のFcドメインを有する分子を組み立てるためのFc改変ツールおよび方法を開示しており、これらは、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。改変ツールは、製造結果を著しく改善する構造特徴(例えば、グリシンリンカー)を含む。これらの構築体の特性により、実質的に均質な薬学的組成物の効率的な生成が可能となる。薬学的組成物の安全性、有効性、均一性、および信頼性を確実にするためには、薬学的組成物においてそのような均質性があることが望ましい。薬学的組成物に高度の均質性をもたせることにより、望ましくない物質(例えば、分解産物、および/または凝集産物または多量体)によって引き起こされる薬学的製品の凝集または分解の可能性も最小限に抑えられ、望ましくない物質によって引き起こされるオフターゲットおよび有害な副作用も制限される。
Fcドメイン単量体は、ヒンジドメイン、CH2抗体定常ドメイン、およびCH3抗体定常ドメインの少なくとも一部分(例えば、任意のアミノ酸置換を有するヒトIgG1ヒンジ、CH2抗体定常ドメイン、およびCH3抗体定常ドメイン)を含む。Fcドメイン単量体は、免疫グロブリン抗体アイソタイプIgG、IgE、IgM、IgAまたはIgDのものとすることが可能である。Fcドメイン単量体はまた、任意の免疫グロブリン抗体アイソタイプ(例えば、IgG1、IgG2a、IgG2b、IgG3またはIgG4)のものとしてもよい。Fcドメイン単量体はまた複合型であってもよく、例えば、ヒンジおよびIgG1からのCH2およびIgAからのCH3による複合型、または、ヒンジおよびIgG1からのCH2であるがIgG3からのCH3による複合型であってもよい。Fcドメイン単量体の二量体は、白血球表面上にある受容体である、例えばFcγRIIIaであるFc受容体と結合することが可能なFcドメイン(本明細書でさらに規定される)である。本開示では、Fcドメイン単量体のCH3抗体定常ドメインが、CH3−CH3抗体定常ドメインの界面におけるアミノ酸置換を含有して、それらの相互による会合を促進し得る。他の実施形態では、Fcドメイン単量体は、例えばアルブミン結合ペプチドまたは精製用ペプチドである、N末端またはC末端に付加するさらなる部分を含む。本開示では、Fcドメイン単量体は、例えばVH、VL、相補性決定領域(CDR)または超可変領域(HVR)である、いずれの種類の抗体可変領域も含有しない。
本明細書で規定するように、Fcドメインは、CH3抗体定常ドメイン間の相互作用によって二量体形成する2つのFcドメイン単量体を含む。Fcドメインは、Fc受容体、例えばFc−ガンマ受容体(すなわち、Fcγ受容体(FcγR))、Fc−アルファ受容体(すなわち、Fcα受容体(FcαR))、Fc−イプシロン受容体(すなわち、Fcε受容体(FcεR))および/または胎児性Fc受容体(FcRn)に結合する最小限の構造を形成する。いくつかの実施形態では、本開示のFcドメインは、Fcγ受容体(例えば、FcγRI(CD64)、FcγRIIA(CD32)、FcγRIIB(CD32)、FcγRIIIA(CD16a)、FcγRIIIB(CD16b))および/またはFcγRIVおよび/または胎児性Fc受容体(FcRn)に結合する。
抗原結合ドメインは、標的分子に特異的に結合する1つ以上のペプチドまたはポリペプチドを含む。PD−L1結合ドメインは、抗体のPD−L1結合ドメインを含み得る。いくつかの実施形態では、PD−L1結合ドメインは、抗体または抗体構築体の断片、例えば、標的抗原に結合する抗体の最小部分であり得る。PD−L1結合ドメインは、フィブロネクチンベースの結合タンパク質(例えば、FN3モノボディ)などの標的に特異的に結合する合成的に改変されたペプチドである場合もある。
本開示において、二量体形成選択性モジュールは、2つのFcドメイン単量体の好ましい対形成を促進してFcドメインを形成する、Fcドメイン単量体内の構成要素または選択アミノ酸を含む。詳細には、二量体形成選択性モジュールは、2つのFcドメイン単量体の相互作用するCH3抗体定常ドメイン間の界面に位置するアミノ酸置換を含む、Fcドメイン単量体のCH3抗体定常ドメインの部分である。二量体形成選択性モジュールにおいては、アミノ酸置換が、それら置換に選択されたアミノ酸の適合性の結果として、2つのCH3抗体定常ドメインの好ましい二量体形成を行う。好ましいFcドメインの最終形態は、二量体形成選択性モジュールをもたないFcドメイン単量体で、または二量体形成選択性モジュール内に適合しないアミノ酸置換をもつFcドメイン単量体で形成される他のFcドメインに対して選択的である。この種のアミノ酸置換は、QuikChange(登録商標)Mutagenesisなどのこの技術分野で周知の従来の分子クローニング技術を用いて行うことが可能である。
改変された空洞および改変された突起の使用(すなわち、「ノブイントゥホール(knob−into−hole)」ストラテジー)は、Carterおよびその協同研究者(Ridgway et al.,Protein Eng.9:617−612,1996、Atwell et al.,J Mol Biol.270:26−35,1997、Merchant et al.,Nat Biotechnol.16:677−681,1998)によって記述されている。ノブとホールとの相互作用は、ヘテロ二量体形成を支持するが、一方、ノブ間およびホール間の相互作用は、立体的な不一致および好ましい相互作用の損失に起因してホモ二量体形成を妨げる。「ノブイントゥホール」技術は、米国特許第5,731,168号にも開示されている。
静電的ステアリングを、ノブ−イン−ホール(knob−in−hole)技術と組み合わせて、例えば2つの異なるポリペプチド中のFcドメイン単量体間でのヘテロ二量体形成を有利にすることができる。以下にさらに詳細に記載するが、静電的ステアリングは、より高次のタンパク質分子の形成を制御する、ペプチド、タンパク質ドメインおよびタンパク質内の反対の電荷をもつアミノ酸間の有益な静電的相互作用の利用である。静電的ステアリングを使用して、ホモ二量体形成またはヘテロ二量体形成のいずれかを促進することができ、後者の場合にはノブ−イン−ホール技術と組み合わせることが有益な場合がある。ヘテロ二量体形成の場合、異なっているが、適合性のある変異を、ヘテロ二量体形成されるFcドメイン単量体の各々に導入する。ゆえに、Fcドメイン単量体を改変して、以下の正電荷をもつアミノ酸置換、および負電荷をもつアミノ酸置換のうちの1つを含ませることができる:D356K、D356R、E357K、E357R、K370D、K370E、K392D、K392E、D399K、K409D、K409E、K439DおよびK439E。例えば1つのFcドメイン単量体、例えば空洞(Y349C、T366S、L368AおよびY407V)を有するFcドメイン単量体も、K370D変異を含むことができ、そして他のFcドメイン単量体、例えば突起(S354CおよびT366W)を有するFcドメイン単量体もE357Kを含むことができる。
静電的ステアリングは、より高次のタンパク質分子の形成を制御する、ペプチド、タンパク質ドメインおよびタンパク質内の反対の電荷をもつアミノ酸間の好ましい静電的相互作用の利用である。静電的ステアリングの効果を用いて、二重特異性抗体の生成の際のヘテロ二量体形成に有利に、ホモ二量体の形成を低減するように抗体ドメインの相互作用を変える方法が、米国特許出願公開公報第2014−0024111号に開示されている。
Fcドメイン単量体のヘテロ二量体形成は、表3に含まれるが、それらに限定されない電荷残基対などの2つのFcドメイン単量体に異なるが適合性の変異を導入することによって促進され得る。いくつかの実施形態では、Fcドメイン単量体は、以下の正に荷電したアミノ酸置換および負に荷電したアミノ酸置換のうちの1つを含み得る。D356K、D356R、E357K、E357R、K370D、K370E、K392D、K392E、D399K、K409D、K409E、K439DおよびK439E。一実施例では、正電荷をもつアミノ酸置換、例えばD356KまたはE357Kを含有するFcドメイン単量体と、負電荷をもつアミノ酸置換、例えばK370DまたはK370Eを含有するFcドメイン単量体とが選択的に結合して、電荷をもつアミノ酸の好ましい静電的ステアリングを経てFcドメインを形成する。別の実施例では、E357Kを含有するFcドメイン単量体と、K370Dを含有するFcドメイン単量体とが選択的に結合して、電荷をもつアミノ酸の好ましい静電的ステアリングを経てFcドメインを形成する。
注記:すべての残基はEUナンバリングスキームに従って番号付けされている(Edelman et al,Proc Natl Acad Sci USA,63:78−85,1969)
Fcドメイン単量体のホモ二量体形成は、対称的であるように両Fcドメイン単量体内に、同一の静電的ステアリング変異(ホモ二量体形成選択性モジュール)を導入することによって、促進することが可能である。いくつかの実施形態では、2つのFcドメイン単量体が、CH3ドメイン間の界面における電荷をもつ残基の環内の少なくとも2つの位置において、同一の逆電荷の変異を含有するホモ二量体形成選択性モジュールを含む。2つのFcドメイン単量体内の残基の2以上の相補的な対の両要素の電荷が反転していることによって、変異したFcドメイン単量体は同じ変異の配列のFcドメイン単量体に対して相補性を維持するが、こうした変異なしではFcドメイン単量体に対する相補性はより小さい。Fcドメイン単量体に導入されてそのホモ二量体形成を促進し得る静電ステアリング変異が表4Aおよび表4Bに示されるが、これらに限定されない。一実施形態では、Fcドメインは、二重逆電荷変異体(表4Aおよび表4B)、例えば、K409D/D399Kを各々含む、2つのFcドメイン単量体を含む。別の実施形態では、Fcドメインは、四重逆電荷変異体(表4Aおよび表4B)、例えば、K409D/D399K/K370D/E357Kを各々含む、2つのFcドメイン単量体を含む。
本開示では、ポリペプチドまたはタンパク質ドメインおよび/または会合する非タンパク質部分間における結合または接続を説明するために、リンカーを用いる。いくつかの実施形態では、リンカーは、少なくとも2つのFcドメイン単量体間の結合または接続であり、それに対してリンカーが、第1のFcドメイン単量体のCH3抗体定常ドメインのC末端を、第2のFcドメイン単量体のヒンジドメインのN末端に対して、2つのFcドメイン単量体が互いに直列に連結するように接続するものである。他の実施形態では、リンカーは、Fcドメイン単量体とそれに付加されるその他のタンパク質ドメインとの間の結合である。例えばリンカーは、Fcドメイン単量体のCH3抗体定常ドメインのC末端を、アルブミン結合ペプチドのN末端に付加させることが可能である。
本開示では、2つのFcドメイン単量体間のリンカーは、3〜200のアミノ酸(例えば、3〜200、3〜180、3〜160、3〜140、3〜120、3〜100、3〜90、3〜80、3〜70、3〜60、3〜50、3〜45、3〜40、3〜35、3〜30、3〜25、3〜20、3〜15、3〜10、3〜9、3〜8、3〜7、3〜6、3〜5、3〜4、4〜200、5〜200、6〜200、7〜200、8〜200、9〜200、10〜200、15〜200、20〜200、25〜200、30〜200、35〜200、40〜200、45〜200、50〜200、60〜200、70〜200、80〜200、90〜200、100〜200、120〜200、140〜200、160〜200または180〜200のアミノ酸)を含むアミノ酸スペーサーとすることが可能である。いくつかの実施形態では、2つのFcドメイン単量体間のリンカーは、少なくとも12のアミノ酸、例えば、12〜200のアミノ酸(例えば、12〜200、12〜180、12〜160、12〜140、12〜120、12〜100、12〜90、12〜80、12〜70、12〜60、12〜50、12〜40、12〜30、12〜20、12〜19、12〜18、12〜17、12〜16、12〜15、12〜14または12〜13のアミノ酸)(例えば、14〜200、16〜200、18〜200、20〜200、30〜200、40〜200、50〜200、60〜200、70〜200、80〜200、90〜200、100〜200、120〜200、140〜200、160〜200、180〜200または190〜200のアミノ酸)を含有するアミノ酸スペーサーである。いくつかの実施形態では、2つのFcドメイン単量体間のリンカーは、12〜30のアミノ酸(例えば、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29または30のアミノ酸)を含有するアミノ酸スペーサーである。好適なペプチドスペーサーはこの分野において既知であり、例えば、グリシンおよびセリンなどのフレキシブルなアミノ酸残基を含有するペプチドリンカーを含む。ある特定の実施形態では、スペーサーは、例えば
の、複数のモチーフまたは繰り返しモチーフであるモチーフを含有することが可能である。ある特定の実施形態では、スペーサーは、
である、GSのモチーフを含む2〜12のアミノ酸を含有することが可能である。ある特定の他の実施形態では、スペーサーは、
である、GGSのモチーフを含む3〜12のアミノ酸を含有することが可能である。さらに他の実施形態では、スペーサーは、
である、GGSG(SEQ ID NO:2)のモチーフを含む4〜20のアミノ酸を含有することが可能である。他の実施形態では、スペーサーは、
である、GGGGS(SEQ ID NO:1)のモチーフを含有することが可能である。ある特定の実施形態では、スペーサーは、
である。
)と比較して、低減されたレベルのグリコシル化(例えば、低減されたレベルのO−グリコシル化)(例えば、キシロース、マンノース、シアル酸、フコース(Fuc)および/またはガラクトース(Gal)などのグリカン(例えば、キシロース)による低減したレベルのO−グリコシル化)を有し得る。
)と比較して、低減されたレベルのO−グリコシル化(例えば、低減されたレベルのO−キシロシル化)を有し得る。
)と比較して、低減されたタンパク質分解速度を有し得る。
である、GGGG(SEQ ID NO:19)のモチーフを含有することが可能である。ある特定の実施形態では、スペーサーは、
である、GGGGG(SEQ ID NO:24)のモチーフを含有することが可能である。ある特定の実施形態では、スペーサーは、
である。
からなる12アミノ酸ペプチドスペーサーおよび20アミノ酸ペプチドスペーサーが直列に接続される。他の実施形態では、配列
からなる18アミノ酸ペプチドスペーサーを用いることができる。
血清タンパク質をペプチドに結合することで、タンパク質薬剤の薬物動態を向上させることが可能であり、特にここに記載するFc抗原結合ドメイン構築体は、血清タンパク質結合ペプチドと融合し得る。
概して、本開示は、2〜10個のFcドメインおよび1つ以上のPD−L1結合ドメインが付加されたFc抗原結合ドメイン構築体を特徴とする。これらは、Fc受容体の1つの野生型Fcドメイン(例えばFcγRIIIa)よりも高い結合アフィニティーおよび/またはアビディティを有し得る。この開示は、Fcドメインの2つのFcドメイン単量体が互いと二量体を選択的に形成して、それによって望まない多量体または凝集の形成を回避するように、相互作用する2つのCH3抗体定常ドメインの界面においてアミノ酸を改変する方法を開示する。Fc抗原結合ドメイン構築体は、偶数のFcドメイン単量体を含み、Fcドメイン単量体の各対がFcドメインを形成する。Fc抗原結合ドメイン構築体は、最低でも、4つのFcドメイン単量体の二量体から形成された2つの機能性Fcドメインおよび1つのPD−L1結合ドメインを含む。PD−L1結合ドメインは、例えば、リンカー、スペーサー、ペプチド結合、化学結合、または化学的部分を用いて、Fcドメインに結合され得る。
本開示では、宿主細胞は、本明細書に記載のポリペプチドまたは構築体を、それらの対応する核酸から発現するのに必要であるような、例えばオルガネラである、必要な細胞成分を含むビヒクルを指す。核酸は、この技術分野で既知の従来の技術(形質転換、トランスフェクション、電気穿孔、リン酸カルシウム沈殿、直接の微量注入など)によって宿主細胞内に導入されることが可能である核酸ベクター中に含まれ得る。宿主細胞は、哺乳動物起源、細菌起源、真菌起源または虫起源のものとすることが可能である。哺乳動物宿主細胞には、CHO(またはCHO誘導細胞株、例えばCHO−K1、CHO−DXB11 CHO−DG44)、マウス宿主細胞(例えば、NS0、Sp2/0)、VERY、HEK(例えば、HEK293)、BHK、HeLa、COS、MDCK、293、3T3、W138、BT483、Hs578T、HTB2、BT20およびT47D、CRL7O3OならびにHsS78Bstの細胞が含まれるが、これらに限定されない。また、タンパク質構築体の発現を調節する、または所望の特定の手法でタンパク質産物を修飾およびプロセシングする、宿主細胞を選択することが可能である。様々な宿主細胞が、タンパク質産物の翻訳後プロセシングおよび修飾に関する特性および特異的な機序を有する。適切な株化細胞または宿主系を選択して、発現されたタンパク質の正確な修飾およびプロセシングを確実にすることが可能である。
各Fc単量体は、Asn 297においてNグリコシル化部位を含む。グリカンは、所与のFc単量体上で多数の異なる形態では存在し得る。本明細書に記載される抗体または抗原結合Fc構築体を含有する組成物において、グリカンは、非常に異種であり得、存在するグリカンの性質は、数ある中でも、抗体または抗原結合Fc構築体を産生するために使用される細胞の種類、細胞の増殖条件(増殖培地を含む)、および産生後の精製によって決まり得る。様々な例では、本明細書に記載の構築体またはポリペプチド複合体またはポリペプチドを含む組成物は、少なくともある程度脱フコシル化される。例えば、組成物中に存在するグリカン(例えば、Fcグリカン)の少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%が、フコース残基を欠いている。したがって、グリカンの5%〜60%、5%〜50%、5%〜40%、10%〜50%、10%〜50%、10%〜40%、20%〜50%、または20%〜40%が、フコース残基を欠いている。少なくともある程度まで脱フコシル化される組成物は、1,3,4−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−フルオロ−L−フコース阻害剤の存在下で抗体を産生する細胞を培養することによって産生され得る。本明細書に記載の構築体およびポリペプチドの比較的脱フコシル化された形態は、FUT8の発現が低減されたか、またはFUT8を発現しない細胞で発現させること(例えば、FUT8をノックアウトすることによって、またはRNAi(siRNA、miRNA、もしくはshRNAを用いて発現を低減することによって)、およびベータ−1,4−マンノシル−糖タンパク質4−ベータ−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ(GnT−III)を過剰発現する細胞で発現させることを含む様々な他の方法を使用して産生され得る。
Fc抗原結合ドメイン構築体は、タンパク質精製分野において既知の任意の方法、例えばクロマトグラフィー(例えば、イオン交換、アフィニティー(例えばプロテインAアフィニティー)およびサイズ排除カラムクロマトグラフィー)、遠心分離、溶解度差、またはタンパク質の精製に関するその他の標準技術によって、精製することが可能である。例えば、Fc抗原結合ドメイン構築体は、プロテインAカラムなどのアフィニティーカラムを、適切に選択し、クロマトグラフィーカラム、濾過、限外濾過、塩析および透析手順と組み合わせることとによって、単離および精製することが可能である(例えば、Process Scale Purification of Antibodies,Uwe Gottschalk(ed.)John Wiley & Sons,Inc.,2009、およびSubramanian(ed.)Antibodies−Volume I−Production and Purification,Kluwer Academic/Plenum Publishers,New York(2004)を参照)。
本開示は、本明細書に記載の1つ以上のFc抗原結合ドメイン構築体を含む薬学的組成物を特徴とする。一実施形態では、薬学的組成物は、構造が同一または実質的に同一であるFc抗原結合ドメイン構築体の実質的に均質な群を含む。様々な例において、薬学的組成物は、Fc抗原結合ドメイン構築体1〜42のいずれか1つの実質的に均質な群を含む。
本明細書に記載の構築体は、PDL−1を標的とし、PD−L1を標的とする抗体で治療される障害を治療するために使用され得る。構築体は、例えば、黒色腫、非小細胞肺癌、腎細胞癌、ホジキンリンパ腫、脳癌、胃癌、膀胱癌、睾丸癌、頭頸部癌、小細胞肺癌、食道癌、非ホジキンリンパ腫、膵臓癌、卵巣癌、血液癌、乳癌、結腸直腸癌、肉腫、卵巣癌、前立腺癌、子宮頸癌、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、中皮腫、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、メルケル細胞癌、様々な固形腫瘍、およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療に有用であり得る。
本開示に記載されるFc抗原結合ドメイン構築体は、様々なFc受容体介在性エフェクター機能を活性化することができる。免疫系の構成要素の1つは、補体依存性細胞傷害性(CDC)システムである。これは自然免疫系の一部であり、抗体と貪食細胞の能力を強化し、外来性病原体を除去する。古典的補体経路、副補体経路、そしてレクチン経路の3つの生化学的経路が、補体系を活性化する。それら経路すべてが、複雑な活性化とシグナル伝達カスケードのセットを伴っている。
本開示のFc抗原結合ドメイン構築体は、免疫系による抗体依存性細胞介在性細胞傷害性(ADCC)活性を強化することもできる。ADCCは能動免疫系の一部であり、抗体は外来病原体の表面抗原に結合し、それらを死に至らしめる。ADCCには、抗体によるナチュラルキラー(NK)細胞の活性化が含まれる。NK細胞はFc受容体を発現し、これが例えばIgGおよびIgMなどの抗体のFc部分に結合する。抗体が病原体に感染した標的細胞の表面に結合すると、その後に引き続いてNK細胞に結合し、活性化させる。NK細胞は、例えばIFN−γなどのサイトカイン、例えばパーフォリンおよびグランザイムなどのタンパク質を放出する。パーフォリンは、カルシウムの存在下で多量体形成する孔形成サイトリシンである。グランザイムは、標的細胞中でプログラム化細胞死を誘導するセリンプロテアーゼである。NK細胞に加えて、マクロファージ、好中球、および好酸球もADCCを介在することができる。
本開示のFc抗原結合ドメイン構築体は、免疫系による抗体依存性細胞貪食(ADCP)活性を強化することもできる。ADCPは抗体オプソニン化としても知られており、このプロセスによって、病原体は、貪食細胞による摂食と除去の目印を付けられる。貪食細胞は、有害な外来病原体と、死んだ細胞または死にゆく細胞を摂食することによって身体を保護する細胞である。このプロセスは、病原体関連分子パターン(PAMPS)によって活性化され、NF−κBの活性化へと繋がっていく。次いで例えばC3bと抗体などのオプソニンが標的病原体に付加され得る。標的がオプソニンでコーティングされると、Fcドメインは、そのFc受容体を介して貪食細胞を引き付ける。次いで貪食細胞がその細胞を包み込み、摂食された物質のファゴソームが、リソソームと融合する。次いで、結果としてできたファゴリソソームが、細胞物質をタンパク質分解的に消化する。
タンパク質発現
Fc抗原結合ドメイン構築体は、フォールディング効率を増加させ、望ましくない高分子量オリゴマーおよび多量体を生成し得るサブユニットの非制御会合を最小限に抑え、実質的に均質な(例えば、少なくとも85%、90%、95%、98%、または99%均質な)薬学的用組成物を生成するように設計される。これら目標を念頭に、分岐点がN末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体7(PD−L1)は各々、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(抗PD−L1長鎖Fc(SEQ ID NO:54)の2つのコピーおよび短鎖Fc(SEQ ID NO:63)の2つのコピー)と、抗PD−L1軽鎖ポリペプチド(SEQ ID NO:49)の2つのコピーとを含む。長鎖Fcは、N末端に、電荷変異(K409D/D399K変異)Fcドメイン単量体(ホモ二量体形成を促進するため)に直列に連続して、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体と、抗PD−L1 VHドメインおよびCH1ドメイン(EUの1〜220位)とを含有する(構築体7(PD−L1))。短鎖Fcは、K370D電荷変異、ならびにY349C、T366S、L368A、およびY407V空洞形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)を含有する。抗PD−L1軽鎖も、scFvの一部として長鎖FcのN末端に融合されて発現され得る。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。表5中のアミノ酸配列は、3つの別個のプラスミド(1つのプラスミドは軽鎖(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは長鎖Fc(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは短鎖Fcをコードする)によってコードされた。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
タンパク質発現
分岐点がC末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体13(PD−L1)は各々、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(長鎖Fc(SEQ ID NO:58、59、60、および65のうちのいずれか1つ)の2つのコピーおよび抗PD−L1短鎖Fc(SEQ ID NO:63)の2つのコピー)と、抗PD−L1軽鎖ポリペプチド(SEQ ID NO:49)の2つのコピーとを含む。長鎖Fcは、N末端に、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体に直列に連続して、電荷変異(K409D/D399K変異)Fcドメイン単量体(ホモ二量体形成を促進するため)と、抗PD−L1 VHドメインおよびCH1ドメイン(EUの1〜220位)(構築体13(PD−L1))とを含有する。短鎖Fcは、K370D電荷変異、ならびにY349C、T366S、L368A、およびY407V空洞形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)を含有する。PD−L1軽鎖も、scFvの一部として長鎖FcのN末端に融合されて発現され得る。各バージョンが長鎖Fcポリペプチド内のFcドメイン単量体間で異なる大きさのグリシンスペーサー(G4、G10、G15、またはG20リンカー)をもつ構築体13の4つのバージョンを抗PD−L1重鎖を用いて作製した。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。以下の構築体の各々のアミノ酸配列は、3つの別個のプラスミド(1つのプラスミドは軽鎖(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは長鎖Fc(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは短鎖Fcをコードする)によってコードされた。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
非対称直列Fcドメインから形成された非分岐構築体は、以下に記載されるように作製される。Fc抗原結合ドメイン構築体1(図1)は、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、直列に連続した2つのFcドメイン単量体であって、各Fcドメイン単量体が、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを導入することによって作製される改変された突起を有する、2つのFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。PD−L1結合ドメインは、長鎖Fcと同じアミノ酸配列の一部として発現され得る(例えば、scFvを形成するため)。短鎖Fcは、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K370D)(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体を含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。本実施例では、かつFc抗原結合ドメイン構築体2〜42についての以下の実施例の各々では、細胞は、抗体可変軽鎖を発現する第3のプラスミドを含有し得る。
非対称直列Fcドメインから形成された非分岐構築体は、以下に記載されるように作製される。Fc抗原結合ドメイン構築体2(図2)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcおよび短鎖Fcの3つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、PD−L1結合ドメインに直列に連続して3つのFcドメイン単量体を含有し、各Fcドメイン単量体は、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する。短鎖Fcは、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体を含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
非対称直列Fcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体3(図3)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、直列に連続した2つのFcドメイン単量体(各Fcドメイン単量体が、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する)を含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
非対称直列Fcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体4(図4)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcおよび短鎖Fcの3つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、直列に連続した3つのFcドメイン単量体を含有し、各Fcドメイン単量体は、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされた。発現されたタンパク質を、実施例3にあるように精製した。
非対称直列Fcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体5(図5)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、PD−L1結合ドメインに直列に連続して2つのFcドメイン単量体を含有し、各Fcドメイン単量体は、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
非対称直列Fcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体6(図6)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcおよび短鎖Fcの3つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、PD−L1結合ドメインに直列に連続して3つのFcドメイン単量体を含有し、各Fcドメイン単量体は、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
分岐点がN末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体7(図7)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体を含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされた。発現されたタンパク質を、実施例3にあるように精製した。
分岐点がN末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体8(図8)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体を含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされた。発現されたタンパク質を、実施例3にあるように精製した。
分岐点がN末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体9(図9)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされた。発現されたタンパク質を、実施例3にあるように精製した。
分岐点がN末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体10(図10)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、直列に連続した2つのFcドメイン単量体であって、各Fcドメイン単量体が、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する、2つのFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体を含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされた。発現されたタンパク質を、実施例3にあるように精製した。
分岐点がN末端Fcドメインにある、単独分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体11(図11)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、直列に連続した2つのFcドメイン単量体を含有し、各Fcドメイン単量体は、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、抗原結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
分岐点がN末端Fcドメインにある、単独分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体12(図12)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、直列に連続した2つのFcドメイン単量体であって、各Fcドメイン単量体が、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する、2つのFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、抗原結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
分岐点がC末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体13(図13)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体に直列で連続した、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体を含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされた。発現されたタンパク質を、実施例3にあるように精製した。
分岐点がC末端Fcドメインにある、単独分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体14(図14)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体に直列で連続した、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体を含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
分岐点がC末端Fcドメインにある、単独分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体15(図15)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体に直列で連続した、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
分岐点がC末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体16(図16)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、2つのFcドメイン単量体であって、各Fcドメイン単量体が、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する、2つのFcドメイン単量体に直列で連続した、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体を含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされた。発現されたタンパク質を、実施例3にあるように精製した。
分岐点がC末端Fcドメインにある、単独分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体17(図17)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、2つのFcドメイン単量体であって、各Fcドメイン単量体が、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する、2つのFcドメイン単量体に直列で連続した、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体を含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
分岐点がC末端Fcドメインにある、単独分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体18(図18)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、2つのFcドメイン単量体であって、各Fcドメイン単量体が、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する、2つのFcドメイン単量体に直列で連続した、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
分岐点がC末端FcドメインにもN末端Fcドメインにもない単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体19(図19)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体と、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する別のFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体を含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされた。発現されたタンパク質を、実施例3にあるように精製した。
分岐点がC末端Fcドメインにある、単独分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体20(図20)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体と、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する別のFcドメイン単量体とを含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
分岐点がC末端Fcドメインにある、単独分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体21(図21)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体と、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する別のFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
親mAbおよび様々なFc抗原結合ドメイン構築体によるCDC、ADCP、およびADCC経路の活性化を試験するために3つのアッセイを使用した。抗CD20モノクローナル抗体であるGazyva(オビヌツズマブ)由来のCDRを含有する4つの構築体を作製した。フコシル化mAbおよび脱フコシル化mAbの両方を作製し、S3Y(実施例2に記載の構築体13の構造、図13)およびSAI(実施例1に記載の構築体7の構造、図7)Fc抗原結合ドメイン構築体も作製した。CDCアッセイを以下のとおり行った。
1.抗CD20 CDCアッセイで使用される標的細胞は、Rajiリンパ芽球様ヒトB細胞株(ATCC CCL−86)である。Raji細胞を遠心分離により懸濁培養液から除去し、6×105細胞/mLでX−VIVO 15培地中に再懸濁した。
2.Raji細胞を、1ウェル当たり100μL(6×104細胞/ウェル)の体積で96ウェル平底アッセイプレートに移した。
3.抗CD20モノクローナル抗体(mAb)およびSIFボディを各々、X−VIVO 15培地中で3.33μMに希釈した。その後、連続1:3希釈を1.5mLのポリプロピレンチューブ内で抗CD20 mAbおよびSIFボディの各々を用いて行い、11点希釈系列を得た。
4.抗CD20 mAbおよびSIFボディの各希釈物を、50μL/ウェルでアッセイプレート中の適切なウェルに移した。
5.抗CD20 mAbおよびSIFボディを移した直後に、50μLの正常なヒト血清補体をアッセイプレート中の各ウェルに移した。
6.アッセイプレートを37℃および5%CO2で2時間インキュベートした。
7.2時間インキュベーションした後、20μLのWST−1増殖試薬をアッセイプレートの各ウェルに添加した。
8.プレートを37℃および5%CO2のインキュベーターに14時間戻した。
9.14時間のインキュベーション後、プレートを、プレート振盪器上で1分間振盪し、分光光度計を使用して、600nmの補正を用いて、450nmで直ちにウェルの吸光度を決定した。
標的細胞がRajiであるCDCアッセイ(図47、左のパネル)では、S3Y(構築体13(CD20))構築体は細胞傷害性を媒介することができたが、他の構築体は媒介することができなかった。
FcγRIIa−H ADCPレポーターバイオアッセイコンプリートキット(Promegaカタログ番号G9901)は、FcγRIIaに特異的に結合して活性化するFcドメインを有する抗体および他の生物学的物質の効力および安定性を測定するために使用され得る細胞ベースの生物発光アッセイである。このアッセイは、アミノ酸131位にヒスチジン(H)を含有する高親和性ヒトFcgRIIa−HバリアントおよびNFAT−応答要素(NFAT−RE)によって駆動されるルシフェラーゼレポーターを発現する遺伝子改変Jurkat T細胞株からなる。標的細胞および関連抗体と共培養されると、FcγRIIa−Hエフェクター細胞はその抗体のFcドメインに結合し、FcγRIIaのシグナル伝達およびNFAT−RE媒介性ルシフェラーゼ活性がもたらされる。生体発光シグナルを検出し、Bio−Glo(商標)ルシフェラーゼアッセイシステムおよび標準蛍光度計を使用して定量化した。増加した濃度の抗CD20抗体および構築体7(CD20)または構築体13(CD20)をRaji(CD20+)標的細胞およびFcとインキュベートし、増加した濃度の抗CD20抗体および構築体を、図47の中央のパネル中の指示された濃度で、Raji(CD20+)標的細胞およびFcγRIIa−Hエフェクター細胞とインキュベートした(2:1のE:T比、およそ35,000個のエフェクター細胞:15,000個の標的細胞)。37℃で6時間インキュベーションを継続した。Bio−Glo(商標)。試薬を添加し、発光をPHERAstar FS計器で測定した。データを、図47の中央のパネル中の指示された濃度でRIIa−Hエフェクター細胞(2:1のE:T比、およそ35,000個のエフェクター細胞:15,000個の標的細胞)、GraphPad Prismソフトウェアを使用して4PL曲線に適合させた。37℃で6時間インキュベーションを継続した。Bio−Glo(商標)試薬を添加し、発光をPHERAstar FS計器で測定した。データを、GraphPad Prismソフトウェアを使用して4PL曲線に適合させた(図47、中央のパネル)。SAI構築体(構築体7(CD20))およびS3Y構築体(構築体13(CD20))の両方が、mAbと比較して100倍超増強された効力を示した。
ヒト初代NKエフェクター細胞(Hemacare)を解凍し、5×105/mLでリンパ球増殖培地−3(Lonza)中37℃で一晩静止させた。翌日、ヒトリンパ芽球様細胞株Raji標的細胞(ATCC CCL−86)を収集し、アッセイ培地(フェノールレッドフリーのRPMI、10%FBSΔ、GlutaMAX(商標))中に再懸濁し、様々な濃度の目的とする各プローブの存在下で、37℃で30分間プレーティングした。その後、静止させたNK細胞を収集し、アッセイ培地中に再懸濁し、抗CD20コーティングRaji細胞を含有するプレートに添加した。プレートを、最終比率5:1のエフェクター細胞:標的細胞(5×104NK細胞:1×104Raji細胞)で、37℃で6時間インキュベートした。
ペプチドおよびグリコペプチドの液体クロマトグラフィー−MS/MS
タンパク質を、6Mのグアニジン(Sigma)中で1μg/μLに希釈した。ジチオスレイトール(DTT)を濃度10mMまで加えて、65℃で30分間、変性条件下でジスルフィド結合を減らした。氷冷後、サンプルを、暗闇中で1時間、30mMのヨードアセトアミド(IAM)とともにインキュベートして、遊離チオールをアルキル化(カルバミドメチル化(carbamidomethylate))した。その後タンパク質を、10−kDa膜を介して25mMの炭酸水素アンモニウム緩衝液(pH7.8)中に透析し、IAM、DTTおよびグアニジンを除去した。タンパク質は、Barocycler(NEP 2320、Pressure Biosciences社)中で、トリプシンで消化した。圧力は、37℃で、20,000psiと周囲圧力との間を1時間に合計30サイクルで循環させた。ペプチドのLC−MS/MS分析は、Ultimate 3000(Dionex)クロマトグラフィーシステムとQ−Exactive(Thermo Fisher Scientific社)質量分析計とで行った。ペプチドは、移動相として0.1%FA水溶液および0.1%FAアセトニトリル溶液を用いて、BEH PepMap(Waters社)カラムで分離した。±1.5Daの四重極分離幅(isolation width)を有する二重荷電イオン(z=2)m/z 842.5に基づいて、単独でキシロシル化されたリンカーペプチドを標的とした。
タンパク質を、78.98%水、20%アセトニトリル、1%ギ酸(FA)、および0.02%トリフルオロ酢酸からなる泳動緩衝液(running buffer)中で2μg/μLの濃度に希釈した。サイズ排除クロマトグラフィー分離を、直列に2.1×350mm、合計カラム長700mmの2つのZenix−C SEC−300(Sepax Technologies,Newark,DE)上で行った。タンパク質を、80μL/分の流量で上述の泳動緩衝液を使用してSECカラムから溶出した。質量スペクトルを、ポジティブモードで動作させたQSTAR Elite(Applied Biosystems)Q−ToF質量分光計で取得した。個々のサイズ画分下の中性質量を、クロマトグラフィーピークの全幅にわたるスペクトルを合計することによって、ベイズピークデコンボリューション(Bayesian peak deconvolution)を使用してデコンボリュートした。
サンプルを1mg/mLに希釈して、HTタンパク質発現変性緩衝液(HT Protein Express denaturing buffer)(パーキンエルマー(PerkinElmer)社)と混合した。混合物を40℃で20分間インキュベートした。サンプルを70μLの水で希釈して、96ウェルプレートに移した。サンプルは、HT Protein Express LabChip(パーキンエルマー社)を備えたCaliper GXII機器(パーキンエルマー社)で分析した。蛍光強度を用いて、各サイズの変異体の相対存在度を計算した。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
タンパク質発現
非対称直列Fcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体4(PD−L1)は各々、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(長鎖Fc(SEQ ID NO:66)および抗PD−L1 Fc鎖(SEQ ID NO:68)の3つのコピー)と、抗PD−L1軽鎖ポリペプチド(SEQ ID NO:49)の3つのコピーとを含む。長鎖Fcは、直列に連続して3つのFcドメイン単量体を含有し、各Fcドメイン単量体は、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有する。短鎖Fcは、N末端に、K370D電荷変異と、Y349C、T366S、L368A、およびY407V空洞形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体と、抗PD−L1 VHドメインおよびCH1ドメイン(EUの1〜220位)(構築体4(PD−L1))とを含有する。PD−L1軽鎖も、scFvの一部として短鎖FcのN末端に融合されて発現され得る。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。表7中の各構築体に対する以下のアミノ酸配列は、3つの別個のプラスミド(1つのプラスミドは軽鎖(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは長鎖Fcをコードし、1つのプラスミドは短鎖Fc(抗PD−L1)をコードする)によってコードされた。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
タンパク質発現
分岐点がN末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体8(PD−L1)は各々、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(長鎖Fc(SEQ ID NO:69)の2つのコピーおよび抗PD−L1短鎖Fc(SEQ ID NO:68)の2つのコピー)と、抗PD−L1軽鎖ポリペプチド(SEQ ID NO:49)のコピーとを含む。長鎖Fcは、逆電荷変異K409DおよびD399K(ホモ二量体形成を促進するため)を有するFcドメイン単量体に直列に連続して、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体を含有する。短鎖Fcは、N末端に、K370D電荷変異と、Y349C、T366S、L368A、およびY407V空洞形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体と、抗PD−L1 VHドメインおよびCH1ドメイン(EUの1〜220位)(構築体8(PD−L1))とを含有する。PD−L1軽鎖も、scFvの一部として短鎖FcのN末端に融合されて発現され得る。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。表8中の各構築体に対する以下のアミノ酸配列は、3つの別個のプラスミド(1つのプラスミドは軽鎖(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは長鎖Fcをコードし、1つのプラスミドは短鎖Fc(抗PD−L1)をコードする)によってコードされた。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
タンパク質発現
分岐点がN末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体9(PD−L1)は、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(抗PD−L1長鎖Fc(SEQ ID NO:54)の2つのコピーおよび抗PD−L1短鎖Fc(SEQ ID NO:68)の2つのコピー)と、抗PD−L1軽鎖ポリペプチド(SEQ ID NO:49)のコピーとを含む。長鎖Fcは、N末端に、逆電荷変異K409DおよびD399K(ホモ二量体形成を促進するため)を有するFcドメイン単量体に直列に連続して、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体と、抗PD−L1 VHドメインおよびCH1ドメイン(EUの1〜220位)(構築体9(PD−L1))とを含有する。短鎖Fcは、N末端に、K370D電荷変異と、Y349C、T366S、L368A、およびY407V空洞形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体と、抗PD−L1重鎖(構築体9(PD−L1))とを含有する。PD−L1軽鎖も、scFvの一部として長鎖Fcおよび/または短鎖FCのN末端に融合されて発現され得る。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。表9中の各構築体に対する以下のアミノ酸配列は、3つの別個のプラスミド(1つのプラスミドは軽鎖(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは長鎖Fc(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは短鎖Fc(抗PD−L1)をコードする)によってコードされた。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
タンパク質発現
分岐点がN末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体10(PD−L1)は各々、それぞれ、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(抗PD−L1長鎖Fc(SEQ ID NO:71)の2つのコピーおよび短鎖Fc(SEQ ID NO:63)の4つのコピー)と、抗PD−L1軽鎖ポリペプチド(SEQ ID NO:49)のコピーとを含む。長鎖Fcは、N末端に、直列に連続した2つのFcドメイン単量体であって、各Fcドメイン単量体が、逆電荷変異K409DおよびD399K(ホモ二量体形成を促進するため)を有するFcドメイン単量体に直列に連続して、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有する、2つのFcドメイン単量体と、抗PD−L1 VHドメインおよびCH1ドメイン(EUの1〜220位)(構築体10(PD−L1))とを含有する。短鎖Fcは、K370D電荷変異、ならびにY349C、T366S、L368A、およびY407V空洞形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)を含有する。抗PD−L1軽鎖も、scFvの一部として長鎖FcのN末端に融合されて発現され得る。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。表10中の各構築体に対する以下のアミノ酸配列は、3つの別個のプラスミド(1つのプラスミドは軽鎖(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは長鎖Fc(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは短鎖Fcをコードする)によってコードされた。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
タンパク質発現
分岐点がC末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体16(PD−L1)は各々、それぞれ、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(抗PD−L1長鎖Fc(SEQ ID NO:73)の2つのコピーおよび短鎖Fc(SEQ ID NO:63)の4つのコピー)と、抗PD−L1軽鎖ポリペプチド(SEQ ID NO:49)の3つのコピーとを含む。長鎖Fcは、N末端に、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを各々有する2つのFcドメイン単量体に直列に連続して、逆電荷変異K409DおよびD399K(ホモ二量体形成を促進するため)を有するFcドメイン単量体と、抗PD−L1 VHドメインおよびCH1ドメイン(EUの1〜220位)(構築体10(PD−L1))とを含有する。短鎖Fcは、K370D電荷変異、ならびにY349C、T366S、L368A、およびY407V空洞形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)を含有する。抗PD−L1軽鎖も、scFvの一部として長鎖FcのN末端に融合されて発現され得る。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。表11中の各構築体に対する以下のアミノ酸配列は、3つの別個のプラスミド(1つのプラスミドは軽鎖(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは長鎖Fc(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは短鎖Fcをコードする)によってコードされた。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
タンパク質発現
分岐点がC末端FcドメインにもN末端Fcドメインにもない単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体19(PD−L1)は各々、それぞれ、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(抗PD−L1長鎖Fc(SEQ ID NO:75)の2つのコピーおよび短鎖Fc(SEQ ID NO:63)の4つのコピー)と、抗PD−L1軽鎖ポリペプチド(SEQ ID NO:49)のコピーとを含む。長鎖Fcは、N末端に、逆電荷変異K409DおよびD399K(ホモ二量体形成を促進するため)を有するFcドメイン単量体に直列に連続して、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体に直列に連続して、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体と、抗PD−L1 VHドメインおよびCH1ドメイン(EUの1〜220位)(構築体19(PD−L1))とを含有する。短鎖Fcは、K370D電荷変異、ならびにY349C、T366S、L368A、およびY407V空洞形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)を含有する。抗PD−L1軽鎖も、scFvの一部として長鎖FcのN末端に融合されて発現され得る。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。表12中の各構築体に対する以下のアミノ酸配列は、3つの別個のプラスミド(1つのプラスミドは軽鎖(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは長鎖Fc(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは短鎖Fcをコードする)によってコードされた。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
CDCアッセイを、抗PD−L1 Fc構築体が抗PD−L1モノクローナル抗体アベルマブ(アベルマブ)(Bavencio(登録商標))と比較してCDC活性を増強する程度を試験するために開発した。アベルマブのCDRを有する抗PD−L1 Fc構築体7、8、10、13、および19を、実施例1、2、および51〜56に記載されるように生成した。長鎖の長鎖Fc単量体間でグリシンスペーサー(G4、G10、G15、およびG20リンカー)のサイズのみが異なる構築体13(PD−L1)の4つのバージョンを作製した。各抗PD−L1 Fc構築体およびアベルマブモノクローナル抗体を、以下のように行ったCDCアッセイで試験した。
1別段の記載がない限り、すべての構築体はG20リンカーを含んだ。
2構築体は自発的E388D変異を含有する。
3構築体はアッセイ条件下で測定可能なCDCを発生させなかった。
ヒトPD−L1遺伝子を安定的に発現するようにトランスフェクトされたヒト胎児腎臓(HEK)細胞株(CrownBio)を、DMEM、10%FBS、および選択マーカーとして2μg/mLのピューロマイシン中で培養した。細胞を回収し、ゲネテシン(genetecin)またはフェノールレッドを含まないX−Vivo−15培地(Lonza社)において希釈した。6×10^5細胞/mLのHEK−PD−L1細胞100μLを、96ウェル組織培養処理平底プレート(BD Falcon)中にプレーティングした。構築体および抗体を、X−VIVO−15培地中、1:3で連続希釈した。希釈された構築体50μLを、標的細胞の上部のウェルに添加した。50μlの非希釈のヒト血清補体(Quidel Corporation)を、各ウェルに添加した。その後、アッセイプレートを37℃で2時間インキュベートした。2時間インキュベートした後、20μLのWST−1細胞増殖試薬(Roche Diagnostics Corp)を各ウェルに添加し、37℃で一晩インキュベートした。翌朝、アッセイプレートをプレート振盪機上に2〜5分間置いた。吸光度を、分光光度計(Molecular Devices SPECTRAmax M2)を用いて450nmで測定し、600nmで補正した。
図5.抗PD−L1構築体で処理したPD−L1トランスフェクトHEK細胞のCDC
ADCPレポーターアッセイ
ADCPレポーターアッセイを、抗PD−L1 Fc構築体が抗PD−L1モノクローナル抗体アベルマブと比較してFcγRIIaシグナル伝達を活性化し、それにより、ADCP活性を増強する程度を試験するために開発した。アベルマブのCDRを有する抗PD−L1 Fc構築体4、7、8、9、10、13、16、および19を、実施例1、2、および51〜56に記載されるように生成した。長鎖Fc単量体間でグリシンスペーサー(G4、G10、G15、およびG20リンカー)のサイズが異なる構築体13(PD−L1)の4つのバージョンを試験した。各抗PD−L1 Fc構築体、ならびにフコシル化および脱フコシル化されたアベルマブモノクローナル抗体を、以下のとおり実施されたADCCレポーターアッセイにおいて検証した:
1別段の記載がない限り、すべての構築体はG20リンカーを含んだ。
2構築体は自発的E388D変異を含有する。
3構築体はアッセイ条件下で測定可能なFcγRIIaシグナル伝達を誘導しなかった。
抗PD−L1 Fc構築体8、9、および13(G20リンカー)を追加のADCPアッセイで試験して、ADCPレポーターアッセイの結果を確認した。各抗PD−L1 Fc構築体およびフコシル化アベルマブモノクローナル抗体を、以下のように行ったADCCアッセイで試験した。
1別段の記載がない限り、すべての構築体はG20リンカーを含んだ。
2構築体は自発的E388D変異を含有する。
新鮮なPBMCをAll Cells,LLC(Alameda,CA)の健常ドナーから収集し、輸送した。Pan単球陰性単離キット(Miltenyi、130−096−537)を使用して単球をPBMCから単離した。単球を、10%FBS、1%Pen−Strep、および50ng/mLのM−CSFを含有するRPMI−1640培地(Peprotech、300−25)中の6ウェル培養プレート中に1×106細胞/ウェルで播種した。培養5日後、培地を取り除き、20ng/mLの組換えヒトIL−10(Peprotech、200−10)を含有するマクロファージ無血清培地(Gibco、12065074)をさらに2日間補充して、M2cマクロファージに分化させた。5mMのEDTAを含有する冷却したPBSを使用して細胞を剥離した。
HEKトランスフェクト細胞を使用したADCPアッセイ後、標的細胞として腫瘍細胞を代わりに使用してこれらのアッセイを繰り返した。H441ヒト肺癌細胞を、10%FBS(Hyclone)およびGlutaMaxを有するRPMI培地中で培養し、その後、細胞をAccutase(Corning)で剥離して、それらの細胞表面受容体を保存した。細胞を、500ng/mLで、37℃で1時間、pHrodo赤血球標識キット(Essen)を用いて1×106/mLで標識した。標識標的を、96ウェル平底組織培養プレート(Falcon/Corning 3072)中10,000細胞/ウェル/25μLで、アッセイ培地であるRPMI(ATCC修飾)培地(Gibco)中2%熱不活性化Super Low IgG FBS(HyClone)中にプレーティングした。PD−L1構築体を、オプソニン化のために、2倍連続希釈液(25μL/ウェル)中4倍濃度で標識H441標的細胞に2〜4時間かけて添加した。その後、エフェクターマクロファージをM0としてIL−10(R&D Systems)(50ng/mL)の存在下で添加して、M2cへのそれらの活性化を完了し、最終体積100μL/ウェルとした。貪食を、生細胞画像化システム(Essen/Sartorius、IncuCyte S3)を用いてpHrodo赤色蛍光強度の増加によって測定した。
ADCCレポーターアッセイ
ADCCレポーターアッセイを、抗PD−L1 Fc構築体が抗PD−L1モノクローナル抗体アベルマブと比較してFcγRIIIaシグナル伝達を誘導し、ADCC活性を増強する程度を試験するために開発した。アベルマブのCDRを有する抗PD−L1 Fc構築体4、7、8、10、13、16、および19を、実施例1、2、および51〜56に記載されるように生成した。長鎖Fc単量体間でグリシンスペーサー(G4、G10、G15、およびG20リンカー)のサイズが異なる構築体13(PD−L1)の4つのバージョンを試験した。各抗PD−L1 Fc構築体およびフコシル化アベルマブモノクローナル抗体を、以下のように行ったADCCレポーターアッセイで試験した。
1別段の記載がない限り、すべての構築体はG20リンカーを含んだ。
2構築体は自発的E388D変異を含有する。
抗PD−L1 Fc構築体8、9、13(G20リンカー)、および19を追加のADCCアッセイで試験して、ADCCレポーターアッセイの結果を確認した。各抗PD−L1 Fc構築体ならびにフコシル化および脱フコシル化アベルマブモノクローナル抗体を、以下のように行ったADCCアッセイで試験した。
ヒトPD−L1遺伝子を安定的に発現するようにトランスフェクトされたヒト胎児腎臓(HEK)細胞株(CrownBio)を、DMEM、10%FBS、および選択マーカーとして2μg/mLのピューロマイシン中で培養した。細胞を回収し、ゲネテシン(genetecin)またはフェノールレッドを含まないX−Vivo−15培地(Lonza社)において希釈した。
HEKトランスフェクト細胞を使用したADCCアッセイ後、標的細胞として腫瘍細胞を代わりに使用してこれらのアッセイを繰り返した。ヒト肺腺癌細胞であるA549細胞をATCCから入手し、F−12K培地(Gibco)、10%FBS(Hyclone)、および2mMのglutamax(Gibco)中で培養した。ADCC A549−KILRアッセイを、製造業者の指示(DiscoverX)に従って行った。A549−KILR細胞株を、AssayComplete(商標)Cell Culture Kit−105を使用して組織培養フラスコ中で増殖させた。細胞を、AssayComplete(商標)細胞剥離試薬を使用して収集し、AssayComplete(商標)細胞プレーティング39試薬を用いて2×105細胞/mLに調節し、96ウェル白色底組織培養処理プレート中に50μL/ウェル(1×104細胞)で分配した。アッセイ試験試薬(アベルマブ抗体およびFc抗原結合構築体)をAssayComplete(商標)細胞プレーティング39試薬中で11nMに希釈した直後に、連続希釈(1:4)を行った。希釈した試験試薬を10μL/ウェルでウェルに添加し、アッセイプレートを5%CO2および37℃で30分間インキュベートした。Hemacareから以前に入手した凍結NK細胞を解凍し、AssayComplete(商標)細胞プレーティング39試薬を使用して1×106細胞/mLに希釈した。インキュベートした後、NK細胞を50μL/ウェル(5×104細胞/ウェル)でアッセイプレートに添加した。その後、アッセイプレートを5%CO2および37℃で3時間インキュベートした。インキュベートした直後に、100μL/ウェルのKILR検出希釈標準溶液(4:1:1の体積比で混合したKILR検出試薬1、2、および3で構成されたもの)を各ウェルに添加した。その後、アッセイプレートを室温で1時間インキュベートした後、発光レベルを、Pherastar照度計を使用して決定した。
MC38細胞(KerafastおよびNCIから入手したもの)を、10%ウシ胎児血清、0.1mMの非必須アミノ酸、10mMのHepes、50ug/mLの硫酸ゲンタマイシン、および1倍ペニシリン/ストレプトマイシンを含有するDMEM培地中で維持した。細胞を収集し、1マウス当たり100uLのPBS中500,000細胞でC57BL/6マウス(Charles River Laboratories)の側腹部に皮下注射した。腫瘍サイズを週3回測定し、10日後、50〜100mm3の腫瘍サイズを有するマウスを無作為化し(0日目として指定)、本研究に登録した。無作為化後、マウスを、生理食塩水、10mg/kgのアベルマブ、または17mg/kgのPD−L1に対するS3Y(モル濃度に調整)のいずれかで腹腔内注射により2週間にわたって週2回処理し、処理開始18日後に屠殺した。腫瘍サイズおよび体重を本研究が終了するまで週3回測定した。体重減少はいずれの処理群でも観察されなかった(データ示さず)。
抗体CD20構築体および抗PD−L1構築体を利用して、ホモ二量体形成変異、ヘテロ二量体形成変異、ポリペプチドリンカー、およびFabドメインの様々な組み合わせがFcガンマ受容体への結合に影響を及ぼすかを評価した。表面プラズモン共鳴(SPR)を利用して、CD64(Fcガンマ受容体I)への1:1結合を評価した。これらの構築体をチップ表面上に捕捉し、可溶性受容体への結合を測定して、1:1結合を確実にした。この形式では、結合価は、Fc機能の変化に最も敏感な読み取り値であり、速度定数および平衡定数は、Fcドメインのサブセットの変化に鈍感である。
DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。抗体を2つの異なるプラスミド(1つのプラスミドが重鎖をコードし、第2のプラスミドが軽鎖をコードした)から発現させた。SIFボディを3つの別個のプラスミド(多くの場合、1つのプラスミドが抗体軽鎖をコードし、1つのプラスミドがアミノ末端Fcに結合したCH1−VH FAB部分を含むプラスミド長鎖Fcをコードし、第3のプラスミドが短鎖Fcをコードした)から発現させた。S3A SifボディおよびS3W Sifボディは例外であった。S3Wの場合、1つのプラスミドが抗体軽鎖をコードし、第2のプラスミドが2つのFcドメインを含む長鎖をコードし、第3のプラスミドがCH1−VH FAB部分を含む単一のFc鎖をコードした。S3Aの場合、1つのプラスミドが抗体軽鎖をコードし、第2のプラスミドがアミノ末端Fcに結合したCH1−VH FAB部分を含む長鎖Fcをコードし、1つのプラスミドが同様にCH1−VH FAB部分を含む短鎖Fcをコードした。
発現したタンパク質を、Poros MabCapture Aカラムを用いて、プロテインA系のアフィニティーカラムクロマトグラフィーによって細胞培養上清から精製した。装填後に捕捉したSIFボディ構築体をリン酸緩衝生理食塩水(PBS、pH7.0)で洗浄し、中間洗浄緩衝液である50mMのクエン酸緩衝液(pH5.5)でさらに洗浄して、追加のプロセス関連不純物を除去した。結合したSIFボディ物質を100mMのグリシン(pH3)で溶出し、溶出液を1M TRIS(pH7.4)の添加により素早く中和し、その後、遠心分離し、0.2μmのフィルターに通して滅菌濾過した。
分析用サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を、ポストプロテインA、プールされたイオン交換画分、および精製された最終物質の純度評価に使用した。
結合実験を、CM3シリーズSセンサーチップを使用してBiacore T200計器(GE Healthcare)で行った。FcgR結合の結合価分析のために、天然プロテインAを直接アミン結合により固定化した。リガンドを泳動緩衝液中で希釈し、捕捉した。ヒト組換えCD32aまたはCD64(R&D Systems)の6点希釈系列を捕捉したリガンド上に流した。各リガンドの結合価を以下のように計算した。
リガンドの結合価=Rmax/[(MW分析物/MWリガンド)×リガンド捕捉レベル]
構築体の細胞表面CD32aへの相対的結合を、抗CD20構築体を使用して、時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR−FRET)アッセイ(CisBio)で評価した。アッセイ試薬を製造業者の指示に従って調製した。Freedom EVOware 150自動液体ハンドラー(Tecan)を使用して試料毎に10点3倍連続希釈系列を生成し、これを、標識受容体を有する細胞に添加した。その後、標識競合抗体を添加し、プレートを室温でインキュベートした。PHERAstar蛍光リーダー(BMG Labtech Gmbh)を使用して、アッセイプレートを665nmおよび620nmで読み取った。対数変換試料濃度を対応するHTRFシグナル比(665nm/620nm)に対してプロットした。4パラメータ非線形回帰分析(最小二乗適合)をXY−プロットに行って非標識試料のEC50を計算し、EC50はFcガンマ受容体に対する試料の親和性に反比例した。
抗原結合を、SPRを使用して評価した。組換えヒスチジン標識PD−L1(9049−B7 R&D Systems)タンパク質を、以前に固定化した抗6X His抗体を使用してセンサ上に捕捉した。同族抗体およびSIFボディの希釈系列をセンサに通過させ、これを分析物注入の合間に低pHグリシン溶液で再生させた。結合を、1:1ラングミュア相互作用モデルを使用して計算した。
Fc受容体結合の分析は、抗PD−L1 Fc構築体13(実施例2、表6)がFc受容体に結合することを見出した。
この明細書中に記載したすべての公開公報、特許および特許出願は、あたかも独立の公開公報または特許出願それぞれが特別にかつ個別に示されて参照によって組み入れられるかのように、同じ程度まで参照することによってここに組み入れるものとする。
プログラム死リガンド1(PD−L1)は、PD−1のリガンドであり、PD−L1の発現増加は、免疫監視を逃れるある特定のがん細胞の能力に関与すると考えられている。PD−L1を標的とした完全ヒト抗体であるBavencio(登録商標)(アベルマブ)は、転移性メルケル細胞癌を治療するために使用されており、他のがん、例えば、PD−L1を発現するがんの治療に考慮されている。Keytruda(登録商標)(プレムブロリズマブ(prembrolizumab))は、黒色腫、ある特定の非小細胞肺癌、頭頸部癌、古典的ホジキンリンパ腫、ある特定のタイプの膀胱癌および尿路癌、ある特定のタイプの子宮頸癌、ある特定のタイプの胃癌、より一般的には、PD−L1を発現するがんの治療に使用されるPD−L1を標的としたヒト化抗体である。
本開示は、PD−L1結合ドメインを少なくとも2つのFcドメインと組み合わせて、固有の生物学的活性を有する新たな治療薬を生み出すための組成物および方法を特徴とする。
を有するポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、スペーサーは、グリシンスペーサー、例えば、4〜30(SEQ ID NO:232)、8〜30(SEQ ID NO:233)、または12〜30(SEQ ID NO:234)個のグリシン残基からなるスペーサー、例えば、20個のグリシン残基(SEQ ID NO:23)からなるスペーサーである。
を有するポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、スペーサーは、グリシンスペーサー、例えば、4〜30(SEQ ID NO:232)、8〜30(SEQ ID NO:233)、または12〜30(SEQ ID NO:234)個のグリシン残基からなるスペーサー、例えば、20個のグリシン残基(SEQ ID NO:23)からなるスペーサーである。
を有するポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、スペーサーは、グリシンスペーサー、例えば、4〜30(SEQ ID NO:232)、8〜30(SEQ ID NO:233)、または12〜30(SEQ ID NO:234)個のグリシン残基からなるスペーサー、例えば、20個のグリシン残基(SEQ ID NO:23)からなるスペーサーである。
を有するポリペプチドを含む。いくつかの実施形態では、スペーサーは、グリシンスペーサー、例えば、4〜30(SEQ ID NO:232)、8〜30(SEQ ID NO:233)、または12〜30(SEQ ID NO:234)個のグリシン残基からなるスペーサー、例えば、20個のグリシン残基(SEQ ID NO:23)からなるスペーサーである。
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは、グリシンスペーサーであり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは独立して、4〜30個(SEQ ID NO:232)、4〜20個(SEQ ID NO:235)、8〜30個(SEQ ID NO:233)、8〜20個(SEQ ID NO:236)、12〜20個(SEQ ID NO:237)、または12〜30個(SEQ ID NO:234)のグリシン残基からなり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは、20個のグリシン残基(SEQ ID NO:23)からなり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つは、EUのI253位に単一アミノ酸変異を含み、EUのI253位の各アミノ酸変異は独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択され、I253位の各アミノ酸変異は、I253Aであり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つは、EUのR292位に単一アミノ酸変異を含み、EUのR292位の各アミノ酸変異は独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択され、R292位の各アミノ酸変異は、R292Pであり、各Fcドメイン単量体は独立して、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のFcドメイン単量体および第3のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELL(SEQ ID NO:239)を有し、第1のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列
を有し、第1のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列
を有し、第2のFcドメイン単量体および第3のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELL(SEQ ID NO:239)を有し、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは独立して、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、2つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、アミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、10個以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、8つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、6つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、5つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、単一アミノ酸置換は、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択され、Fcドメイン単量体は各々独立して、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含み、単一アミノ酸置換のうちの最大6つが、CH3ドメイン内の逆電荷変異であるか、または改変された突起を形成する変異であり、単一アミノ酸置換は、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にあり、改変された突起を形成する変異のうちの少なくとも1つが、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、S354C、Y349T、およびT394Fからなる群から選択され、2つまたは4つの逆電荷変異は、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rから選択され、PD−L1結合ドメインは、scFvであり、PD−L1結合ドメインは、VHドメインおよびCH1ドメインを含み、PD−L1結合ドメインは、VLドメインをさらに含み、VHドメインは、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列のセットを含み、VHドメインは、表2に記載の抗体の配列を含むVHドメインのCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、VHドメインは、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、VH配列は、CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列と少なくとも95%または98%同一であり、VHドメインは、表2に記載の抗体のVH配列を含み、PD−L1結合ドメインは、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列のセットを含み、PD−L1結合ドメインは、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセット由来のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を含み、PD−L1結合ドメインは、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含むVHドメインと、表2に記載の抗体のVL配列のCDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3を含むVLドメインとを含み、VHドメイン配列およびVLドメイン配列は、CDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列と少なくとも95%または98%同一であり、PD−L1結合ドメインは、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセットを含み、PD−L1結合ドメインは、IgG CL抗体定常ドメインおよびIgG CH1抗体定常ドメインを含み、PD−L1結合ドメインは、VHドメインおよびCH1ドメインを含み、VLドメインおよびCLドメインを含むポリペプチドに結合して、Fabを形成することができる。
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは、グリシンスペーサーであり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは独立して、4〜30個(SEQ ID NO:232)、4〜20個(SEQ ID NO:235)、8〜30個(SEQ ID NO:233)、8〜20個(SEQ ID NO:236)、12〜20個(SEQ ID NO:237)、または12〜30個(SEQ ID NO:234)のグリシン残基からなり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは、20個のグリシン残基(SEQ ID NO:23)からなり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つは、EUのI253位に単一アミノ酸変異を含み、EUのI253位の各アミノ酸変異は独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択され、I253位の各アミノ酸変異は、I253Aであり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つは、EUのR292位に単一アミノ酸変異を含み、EUのR292位の各アミノ酸変異は独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択され、R292位の各アミノ酸変異は、R292Pであり、各Fcドメイン単量体は独立して、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のFcドメイン単量体および第3のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELL(SEQ ID NO:239)を有し、第1のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列
を有し、第1のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列
を有し、第2のFcドメイン単量体および第3のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELL(SEQ ID NO:239)を有し、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは独立して、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、2つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、アミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、10個以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、8つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、6つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、5つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、単一アミノ酸置換は、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rから選択され、Fcドメイン単量体は各々独立して、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含み、単一アミノ酸置換のうちの最大6つが、CH3ドメイン内の逆電荷変異であるか、または改変された突起を形成する変異であり、単一アミノ酸置換は、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にあり、改変された突起を形成する変異のうちの少なくとも1つが、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、S354C、Y349T、およびT394Fからなる群から選択され、2つまたは4つの逆電荷変異は、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択され、PD−L1結合ドメインは、scFvであり、PD−L1結合ドメインは、VHドメインおよびCH1ドメインを含み、PD−L1結合ドメインは、VLドメインをさらに含み、VHドメインは、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列のセットを含み、VHドメインは、表2に記載の抗体の配列を含むVHドメインのCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、VHドメインは、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、VH配列は、CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列と少なくとも95%または98%同一であり、VHドメインは、表2に記載の抗体のVH配列を含み、PD−L1結合ドメインは、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列のセットを含み、PD−L1結合ドメインは、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセット由来のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を含み、PD−L1結合ドメインは、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含むVHドメインと、表2に記載の抗体のVL配列のCDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3を含むVLドメインとを含み、VHドメイン配列およびVLドメイン配列は、CDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列と少なくとも95%または98%同一であり、PD−L1結合ドメインは、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセットを含み、PD−L1結合ドメインは、IgG CL抗体定常ドメインおよびIgG CH1抗体定常ドメインを含み、PD−L1結合ドメインは、VHドメインおよびCH1ドメインを含み、VLドメインおよびCLドメインを含むポリペプチドに結合して、Fabを形成することができる。
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは、グリシンスペーサーであり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは独立して、4〜30個(SEQ ID NO:232)、4〜20個(SEQ ID NO:235)、8〜30個(SEQ ID NO:233)、8〜20個(SEQ ID NO:236)、12〜20個(SEQ ID NO:237)、または12〜30個(SEQ ID NO:234)のグリシン残基からなり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは、20個のグリシン残基(SEQ ID NO:23)からなり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つは、EUのI253位に単一アミノ酸変異を含み、EUのI253位の各アミノ酸変異は独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択され、I253位の各アミノ酸変異は、I253Aであり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つは、EUのR292位に単一アミノ酸変異を含み、EUのR292位の各アミノ酸変異は独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択され、R292位の各アミノ酸変異は、R292Pであり、各Fcドメイン単量体は独立して、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のFcドメイン単量体および第3のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELL(SEQ ID NO:239)を有し、第1のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列
を有し、第1のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列
を有し、第2のFcドメイン単量体および第3のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELL(SEQ ID NO:239)を有し、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは独立して、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、2つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を有し、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、アミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、10個以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、8つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、6つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、5つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、単一アミノ酸置換は、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択され、Fcドメイン単量体は各々独立して、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含み、単一アミノ酸置換のうちの最大6つが、CH3ドメイン内の逆電荷変異であるか、または改変された突起を形成する変異であり、単一アミノ酸置換は、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にあり、改変された突起を形成する変異のうちの少なくとも1つが、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、S354C、Y349T、およびT394Fからなる群から選択され、2つまたは4つの逆電荷変異は、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rから選択される。
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは、グリシンスペーサーであり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは独立して、4〜30個(SEQ ID NO:232)、4〜20個(SEQ ID NO:235)、8〜30個(SEQ ID NO:233)、8〜20個(SEQ ID NO:236)、12〜20個(SEQ ID NO:237)、または12〜30個(SEQ ID NO:234)のグリシン残基からなり、第2のリンカーおよび任意選択の第3のリンカーは、20個のグリシン残基(SEQ ID NO:23)からなり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つは、EUのI253位に単一アミノ酸変異を含み、EUのI253位の各アミノ酸変異は独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択され、I253位の各アミノ酸変異は、I253Aであり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つは、EUのR292位に単一アミノ酸変異を含み、EUのR292位の各アミノ酸変異は独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択され、R292位の各アミノ酸変異は、R292Pであり、各Fcドメイン単量体は独立して、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなり、第2のFcドメイン単量体および第3のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELL(SEQ ID NO:239)を有し、第1のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列
を有し、第1のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列
を有し、第2のFcドメイン単量体および第3のFcドメイン単量体のヒンジ部分は、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELL(SEQ ID NO:239)を有し、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは独立して、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、2つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を有し、各Fcドメイン単量体のCH2ドメインは同一であり、アミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、10個以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、8つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、6つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、各Fcドメイン単量体のCH3ドメインは独立して、5つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含み、単一アミノ酸置換は、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択され、Fcドメイン単量体は各々独立して、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含み、単一アミノ酸置換のうちの最大6つが、CH3ドメイン内の逆電荷変異であるか、または改変された突起を形成する変異であり、単一アミノ酸置換は、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にあり、VHドメインまたはscFvは、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列のセットを含み、VHドメインまたはscFvは、表2に記載の抗体の配列を含むVHドメインのCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、VHドメインは、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、VH配列は、CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列と少なくとも95%または98%同一であり、VHドメインまたはscFvは、表2に記載の抗体のVH配列を含み、VHドメインまたはscFvは、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列のセットを含み、VHドメインまたはscFvは、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセット由来のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を含み、VHドメインまたはscFvメインは、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含むVHドメインと、表2に記載の抗体のVL配列のCDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3を含むVLドメインとを含み、VHドメイン配列およびVLドメイン配列は、CDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列と少なくとも95%または98%同一であり、VHドメインまたはscFvは、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセットを含む。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)第3のFcドメイン単量体と第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第3のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第2のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第4のFc単量体と第6のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第1のPD−L1重鎖結合ドメインと第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1重鎖結合ドメインと第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も本明細書に記載される。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)第3のFcドメイン単量体と第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体および第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体および第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第4のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第3のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第2のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第4のFc単量体と第6のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第1のPD−L1重鎖結合ドメインと第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1重鎖結合ドメインと第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も本明細書に記載される。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)第3のFcドメイン単量体と第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第3のFcドメイン単量体と第6のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第2のFc単量体と第4のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第1のPD−L1重鎖結合ドメインと第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1重鎖結合ドメインと第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も記載される。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)第2のFcドメイン単量体と第3のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第4のFcドメイン単量体、
ii)第5のFcドメイン単量体、
iii)第6のFcドメイン単量体、
iv)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)第4のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)第5のFcドメイン単量体と第6のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第7のポリペプチドと、
h)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第8のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第7のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第4のFcドメイン単量体と第8のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第2のFc単量体と第5のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第3のFcドメイン単量体と第9のFcドメイン単量体が一緒に第4のFcドメインを形成し、第6のFc単量体と第10のFc単量体が一緒に第5のFcドメインを形成し、第1のPD−L1重鎖結合ドメインと第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1重鎖結合ドメインと第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も記載される。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)第2のFcドメイン単量体と第3のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第4のFcドメイン単量体、
ii)第5のFcドメイン単量体、
iii)第6のFcドメイン単量体、
iv)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)第4のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)第5のFcドメイン単量体と第6のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体および第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体および第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第7のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第4のFcドメイン単量体と第8のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第2のFc単量体と第5のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第3のFcドメイン単量体と第9のFcドメイン単量体が一緒に第4のFcドメインを形成し、第6のFc単量体と第10のFc単量体が一緒に第5のFcドメインを形成し、第1のPD−L1重鎖結合ドメインと第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1重鎖結合ドメインと第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も記載される。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)第2のFcドメイン単量体と第3のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第4のFcドメイン単量体、
ii)第5のFcドメイン単量体、
iii)第6のFcドメイン単量体、
iv)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)第4のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)第5のFcドメイン単量体と第6のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第7のポリペプチドと、
h)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第8のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第4のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第2のFcドメイン単量体と第7のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第5のFc単量体と第8のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第3のFcドメイン単量体と第9のFcドメイン単量体が一緒に第4のFcドメインを形成し、第6のFc単量体と第10のFc単量体が一緒に第5のFcドメインを形成し、第1のPD−L1重鎖結合ドメインと第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1重鎖結合ドメインと第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も記載される。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)第2のFcドメイン単量体と第3のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第4のFcドメイン単量体、
ii)第5のFcドメイン単量体、
iii)第6のFcドメイン単量体、
iv)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)第4のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)第5のFcドメイン単量体と第6のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体および第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体および第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第4のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第2のFcドメイン単量体と第7のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第5のFc単量体と第8のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第3のFcドメイン単量体と第9のFcドメイン単量体が一緒に第4のFcドメインを形成し、第6のFc単量体と第10のFc単量体が一緒に第5のFcドメインを形成し、第1のPD−L1重鎖結合ドメインと第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1重鎖結合ドメインと第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も記載される。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体と第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体および第1のPD−L1重鎖結合ドメインを含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体第2のPD−L1重鎖結合ドメインを含む第4のポリペプチドと、
e)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第3のFcドメイン単量体と第6のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第2のFcドメイン単量体と第4のFcドメイン単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第1のPD−L1重鎖結合ドメインと第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1重鎖結合ドメインと第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も記載される。
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)第1のFcドメイン単量体と第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)第3のFcドメイン単量体と第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体および第3のPD−L1重鎖結合ドメインを含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体および第4のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第4のポリペプチドと、
e)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと、
g)第3のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第7のポリペプチドと、
h)第4のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第8のポリペプチドと
を含み、
第1のFcドメイン単量体と第5のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、第3のFcドメイン単量体と第6のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、第2のFc単量体と第4のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、第1のPD−L1軽鎖結合ドメインと第3のPD−L1重鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、第2のPD−L1軽鎖結合ドメインと第4のPD−L1重鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成し、第3のPD−L1軽鎖結合ドメインと第1のPD−L1重鎖結合ドメインが一緒に第3のFabを形成し、第4のPD−L1軽鎖結合ドメインと第2のPD−L1重鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体も記載される。
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか3、またはそれからなり、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのI253位に置換を含み、EUのI253位の各アミノ酸置換は独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択され、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのR292位に置換を含み、EUのR292位の各アミノ酸置換は独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択され、Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択される置換を含み、各Fcドメイン単量体のヒンジは独立して、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる。
本明細書に記載される場合、「Fcドメイン単量体」という用語は、少なくともヒンジドメイン、ならびに第2および第3の抗体定常ドメイン(CH2およびCH3)、またはそれらの機能性断片(例えば、少なくともヒンジドメインまたはその機能性断片、CH2ドメインまたはその機能性断片、およびCH3ドメインまたはその機能性断片)(例えば、(i)別のFcドメイン単量体と二量体形成してFcドメインを形成し、そして(ii)Fc受容体に結合することができる断片)を含むポリペプチド鎖を指す。好ましいFcドメイン単量体は、アミノ末端からカルボキシ末端へ、IgG1ヒンジ、IgG1 CH2ドメインおよびIgG1 CH3ドメインの少なくとも一部分を含む。したがって、Fcドメイン単量体、例えば、ヒトIgG1 Fcドメイン単量体は、E316〜G446もしくはK447、P317〜G446もしくはK447、K318〜G446もしくはK447、K318〜G446もしくはK447、S319〜G446もしくはK447、C320〜G446もしくはK447、D321〜G446もしくはK447、K322〜G446もしくはK447、T323〜G446もしくはK447、K323〜G446もしくはK447、H324〜G446もしくはK447、T325〜G446もしくはK447、またはC326〜G446もしくはK447にわたることができる。Fcドメイン単量体は、IgG、IgE、IgM、IgAまたはIgDを含む、任意の免疫グロブリン抗体アイソタイプとすることが可能である(例えば、IgG)。さらに、Fcドメイン単量体は、IgGサブタイプ(例えば、IgG1、IgG2a、IgG2b、IgG3、またはIgG4)であり得る(例えば、ヒトIgG1)。ヒトIgG1 Fcドメイン単量体が、本明細書に記載される実施例において使用される。ヒトIgG1の完全ヒンジドメインは、EUナンバリングE316〜P230またはL235にわたり、CH2ドメインは、A231またはG236〜K340にわたり、CH3ドメインは、G341〜K447にわたる。ヒンジドメインの最後のアミノ酸の位置については異なる見解がある。それは、P230またはL235のいずれかである。本明細書の多くの実施例において、CH3ドメインはK347を含まない。ゆえにCH3ドメインは、G341〜G446であってもよい。本明細書の多くの実施例において、ヒンジドメインは、E216〜L235を含み得る。これは、例えば、ヒンジがCH1ドメインまたはPD−L1結合ドメインのアミノ末端にある場合に当てはまる。例えばヒンジがポリペプチドのアミノ末端であるときなどのいくつかの例において、EUナンバリング221のAspは、Glnに変異される。Fcドメイン単量体は、抗原認識領域、例えば可変領域または相補性決定領域(CDR)として機能することが可能である、免疫グロブリンの部分を何も含まない。Fcドメイン単量体は、野生型(例えば、ヒト)Fcドメイン単量体配列からの変更を10程度(例えば、1〜10、1〜8、1〜6、1〜4のアミノ酸置換、付加、または欠失)含有することが可能であり、該変更は、FcドメインとFc受容体との間の相互作用を変える。Fcドメイン単量体は、野生型Fcドメイン単量体配列(例えば、1〜10、1〜8、1〜6、1〜4のアミノ酸置換、付加または欠失)からの変更(例えば、単一アミノ酸置換)を10程度含有することが可能であり、当該変更は、Fcドメイン単量体間の相互作用を変える。ある特定の実施形態では、以下のヒトIgG1 CH3ドメイン配列と比較して、CH3ドメイン上に、最大で10、8、6または5つの単一アミノ酸置換が存在する:
。好適な変更の例は、この技術分野で既知である。
の配列を有する。
100×(分数である、A/B)
式中、Aは候補配列および参照配列のアラインメント内で同一として採点されたアミノ酸(または核酸)残基の数であり、Bは参照配列内のアミノ酸(または核酸)残基の総数である。候補配列の長さが参照配列の長さと等しくない場合のいくつかの実施形態では、参照配列に対する候補配列のアミノ酸(または核酸)配列同一性パーセントは、候補配列に対する参照配列のアミノ酸(または核酸)配列同一性パーセントと等しくないはずである。
[本発明1001]
PD−L1結合ドメインと、リンカーによって第2のFcドメインに結合された第1のFcドメインと、を含むFc抗原結合ドメイン構築体であって、前記第1のFcドメインおよび前記第2のFcドメインが各々、ヘテロ二量体化選択性モジュールまたはホモ二量体化選択性モジュールのいずれかを含む、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1002]
PD−L1結合ドメインと、リンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む第1のIgG1 Fcドメイン単量体と、第2のリンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む第2のIgG1 Fcドメイン単量体と、任意選択の第3のリンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む任意選択の第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含むポリペプチドであって、少なくとも2つのFcドメイン単量体が、ヘテロ二量体化選択性モジュールまたはホモ二量体化選択性モジュールのいずれかを含む、ポリペプチド。
[本発明1003]
前記PD−L1結合ドメインが、抗体重鎖可変ドメインを含む、本発明1002のポリペプチド。
[本発明1004]
前記PD−L1結合ドメインが、抗体軽鎖可変ドメインを含む、本発明1002のポリペプチド。
[本発明1005]
前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体が、改変された突起を形成する変異を含む、本発明1002のポリペプチド。
[本発明1006]
前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体が、改変された突起を形成する変異を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含む、本発明1002のポリペプチド。
[本発明1007]
前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および第2のIgG定常ドメイン単量体の両方が、改変された突起を形成する変異を含む、本発明1002のポリペプチド。
[本発明1008]
第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体、および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体が各々、改変された突起を形成する変異を含む、本発明1002のポリペプチド。
[本発明1009]
第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、改変された突起を形成する変異を含み、前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含む、本発明1002のポリペプチド。
[本発明1010]
第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、改変された突起を形成する変異を含み、前記第2のIgG1ドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含む、本発明1002のポリペプチド。
[本発明1011]
第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、改変された突起を形成する変異を含み、前記第1のIgG1ドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含む、本発明1002のポリペプチド。
[本発明1012]
改変された突起を形成する変異を含む前記IgG1 Fcドメイン単量体が、1、2、または3つの逆電荷変異をさらに含む、本発明1002〜1011のいずれかのポリペプチド。
[本発明1013]
前記改変された突起を形成する変異および前記逆電荷変異が、CH3ドメイン内にある、本発明1002〜1012のいずれかのポリペプチド。
[本発明1014]
前記変異が、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にある、本発明1013のポリペプチド。
[本発明1015]
前記変異が、単一アミノ酸変化である、本発明1002〜1013のいずれかのポリペプチド。
[本発明1016]
前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる、本発明1002のポリペプチド。
[本発明1017]
前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが、グリシンスペーサーである、本発明1002のポリペプチド。
[本発明1018]
前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが独立して、4〜30個、4〜20個、8〜30個、8〜20個、12〜20個、または12〜30個のグリシン残基からなる、本発明1002のポリペプチド。
[本発明1019]
前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが、20個のグリシン残基からなる、本発明1002のポリペプチド。
[本発明1020]
前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのI253位に単一アミノ酸変異を含む、本発明1002〜1019のポリペプチド。
[本発明1021]
EUのI253位の各アミノ酸変異が独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択される、本発明1020のポリペプチド。
[本発明1022]
I253位の各アミノ酸変異が、I253Aである、本発明1021のポリペプチド。
[本発明1023]
前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのR292位に単一アミノ酸変異を含む、本発明1002〜1022のいずれかのポリペプチド。
[本発明1024]
EUのR292位の各アミノ酸変異が独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択される、本発明1023のポリペプチド。
[本発明1025]
R292位の各アミノ酸変異が、R292Pである、本発明1024のポリペプチド。
[本発明1026]
各Fcドメイン単量体の前記ヒンジが独立して、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる、本発明1002〜1025のいずれかのポリペプチド。
[本発明1027]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有する、本発明1026のポリペプチド。
[本発明1028]
前記第1のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列EPKSCDKTHTCPPCPAPELを有する、本発明1026のポリペプチド。
[本発明1029]
前記第1のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列EPKSCDKTHTCPPCPAPELを有し、前記第2のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有する、本発明1026のポリペプチド。
[本発明1030]
各Fcドメイン単量体の前記CH2ドメインが独立して、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1002〜1029のいずれかのポリペプチド。
[本発明1031]
各Fcドメイン単量体の前記CH2ドメインが同一であり、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1002〜1029のいずれかのポリペプチド。
[本発明1032]
各Fcドメイン単量体の前記CH2ドメインが同一であり、2つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1002〜1029のいずれかのポリペプチド。
[本発明1033]
各Fcドメイン単量体の前記CH2ドメインが同一であり、アミノ酸配列
を含む、本発明1002〜1029のいずれかのポリペプチド。
[本発明1034]
各Fcドメイン単量体の前記CH3ドメインが独立して、10個以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1002〜1029のいずれかのポリペプチド。
[本発明1035]
各Fcドメイン単量体の前記CH3ドメインが独立して、8つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1002〜1029のいずれかのポリペプチド。
[本発明1036]
各Fcドメイン単量体の前記CH3ドメインが独立して、6つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1002〜1029のいずれかのポリペプチド。
[本発明1037]
各Fcドメイン単量体の前記CH3ドメインが独立して、5つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1002〜1029のいずれかのポリペプチド。
[本発明1038]
前記単一アミノ酸置換が、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択される、本発明1030〜1037のいずれかのポリペプチド。
[本発明1039]
前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、本発明1002〜1029のいずれかのポリペプチド。
[本発明1040]
前記単一アミノ酸置換のうちの最大6つが、前記CH3ドメイン内の逆電荷変異であるか、または改変された突起を形成する変異である、本発明1039のポリペプチド。
[本発明1041]
前記単一アミノ酸置換が、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にある、本発明1039のポリペプチド。
[本発明1042]
前記改変された突起を形成する変異のうちの少なくとも1つが、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、S354C、Y349T、およびT394Fからなる群から選択される、本発明1002のポリペプチド。
[本発明1043]
前記2つまたは4つの逆電荷変異が、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rから選択される、本発明1005、1006、および1009〜1029のいずれかのポリペプチド。
[本発明1044]
前記PD−L1結合ドメインが、scFvである、本発明1002〜1043のいずれかのポリペプチド。
[本発明1045]
前記PD−L1結合ドメインが、VHドメインおよびCH1ドメインを含む、本発明1002〜1043のいずれかのポリペプチド。
[本発明1046]
前記PD−L1結合ドメインが、VLドメインをさらに含む、本発明1043のポリペプチド。
[本発明1047]
前記VHドメインが、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列のセットを含む、本発明1045のポリペプチド。
[本発明1048]
前記VHドメインが、表2に記載の抗体の配列を含むVHドメインのCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含む、本発明1045のポリペプチド。
[本発明1049]
前記VHドメインが、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、前記VH配列が、前記CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列と少なくとも95%または98%同一である、本発明1045のポリペプチド。
[本発明1050]
前記VHドメインが、表2に記載の抗体のVH配列を含む、本発明1045のポリペプチド。
[本発明1051]
前記PD−L1結合ドメインが、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列のセットを含む、本発明1045のポリペプチド。
[本発明1052]
前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセット由来のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を含む、本発明1045のポリペプチド。
[本発明1053]
前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含むVHドメインと、表2に記載の抗体のVL配列のCDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3を含むVLドメインと、を含み、前記VHドメイン配列および前記VLドメイン配列が、CDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列と少なくとも95%または98%同一である、本発明1045のポリペプチド。
[本発明1054]
前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセットを含む、本発明1045のポリペプチド。
[本発明1055]
前記PD−L1結合ドメインが、IgG CL抗体定常ドメインおよびIgG CH1抗体定常ドメインを含む、本発明1002〜1043のポリペプチド。
[本発明1056]
前記PD−L1結合ドメインが、VHドメインおよびCH1ドメインを含み、VLドメインおよびCLドメインを含むポリペプチドに結合して、Fabを形成することができる、本発明1002〜1043のポリペプチド。
[本発明1057]
第1または第2のIgG1 Fcドメイン単量体のヒンジ内のシステイン残基間のジスルフィド結合によって結合された、本発明1002〜1056のいずれかのポリペプチドの2つのコピー
を含む、ポリペプチド複合体。
[本発明1058]
ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含むIgG1 Fcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドに結合された、本発明1002〜1056のいずれかのポリペプチドを含むポリペプチド複合体であって、前記ポリペプチドと前記第2のポリペプチドが、前記ポリペプチドの前記第1、第2、または第3のIgG1 Fcドメイン単量体の前記ヒンジドメイン内のシステイン残基と前記第2のポリペプチドの前記ヒンジドメイン内のシステイン残基との間のジスルフィド結合によって結合されている、ポリペプチド複合体。
[本発明1059]
前記第2のポリペプチド単量体が、改変された空洞を形成する変異を含む、本発明1058のポリペプチド複合体。
[本発明1060]
前記改変された空洞を形成する前記変異が、Y407T、Y407A、F405A、T394S、T394W/Y407A、T366W/T394S、T366S/L368A/Y407V/Y349C、S364H/F405Aからなる群から選択される、本発明1059のポリペプチド複合体。
[本発明1061]
前記第2のポリペプチドが、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、本発明1058〜1060のいずれかのポリペプチド複合体。
[本発明1062]
PD−L1結合ドメインと、リンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む第1のIgG1 Fcドメイン単量体と、第2のリンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む第2のIgG1 Fcドメイン単量体と、任意選択の第3のリンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む任意選択の第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含むポリペプチドであって、
少なくとも1つのFcドメイン単量体が、1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む、ポリペプチド。
[本発明1063]
前記PD−L1結合ドメインが、抗体重鎖可変ドメインを含む、本発明1062のポリペプチド。
[本発明1064]
前記PD−L1結合ドメインが、抗体軽鎖可変ドメインを含む、本発明1062のポリペプチド。
[本発明1065]
前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む、本発明1062のポリペプチド。
[本発明1066]
前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4Aおよび表4BAおよび表4B中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含む、本発明1062のポリペプチド。
[本発明1067]
前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および第2のIgG定常ドメイン単量体の両方が、表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む、本発明1062のポリペプチド。
[本発明1068]
第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体、および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体が各々、表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む、本発明1062のポリペプチド。
[本発明1069]
第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含み、前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含む、本発明1062のポリペプチド。
[本発明1070]
第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、表4Aまたは表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含み、前記第2のIgG1ドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含む、本発明1062のポリペプチド。
[本発明1071]
第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含み、前記第1のIgG1ドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含む、本発明1062のポリペプチド。
[本発明1072]
表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む前記IgG1 Fcドメイン単量体が、同一のCH3ドメインを有する、本発明1062〜1071のいずれかのポリペプチド。
[本発明1073]
表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異が、CH3ドメイン内にある、本発明1062〜1072のいずれかのポリペプチド。
[本発明1074]
前記変異が、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にある、本発明1073のポリペプチド。
[本発明1075]
前記変異が各々、単一アミノ酸変化である、本発明1062〜1073のいずれかのポリペプチド。
[本発明1076]
前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる、本発明1072のポリペプチド。
[本発明1077]
前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが、グリシンスペーサーである、本発明1062のポリペプチド。
[本発明1078]
前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが独立して、4〜30個、4〜20個、8〜30個、8〜20個、12〜20個、または12〜30個のグリシン残基からなる、本発明1062のポリペプチド。
[本発明1079]
前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが、20個のグリシン残基からなる、本発明1062のポリペプチド。
[本発明1080]
前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのI253位に単一アミノ酸変異を含む、本発明1062〜1079のいずれかのポリペプチド。
[本発明1081]
EUのI253位の各アミノ酸変異が独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択される、本発明1080のポリペプチド。
[本発明1082]
I253位の各アミノ酸変異が、I253Aである、本発明1081のポリペプチド。
[本発明1083]
前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのR292位に単一アミノ酸変異を含む、本発明1062〜1082のいずれかのポリペプチド。
[本発明1084]
EUのR292位の各アミノ酸変異が独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択される、本発明1083のポリペプチド。
[本発明1085]
R292位の各アミノ酸変異が、R292Pである、本発明1084のポリペプチド。
[本発明1086]
各Fcドメイン単量体の前記ヒンジが独立して、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる、本発明1062〜1085のいずれかのポリペプチド。
[本発明1087]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有する、本発明1086のポリペプチド。
[本発明1088]
前記第1のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列EPKSCDKTHTCPPCPAPELを有する、本発明1086のポリペプチド。
[本発明1089]
前記第1のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列EPKSCDKTHTCPPCPAPELを有し、前記第2のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有する、本発明1086のポリペプチド。
[本発明1090]
各Fcドメイン単量体の前記CH2ドメインが独立して、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1062〜1089のいずれかのポリペプチド。
[本発明1091]
各Fcドメイン単量体の前記CH2ドメインが同一であり、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1062〜1089のいずれかのポリペプチド。
[本発明1092]
各Fcドメイン単量体の前記CH2ドメインが同一であり、2つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1062〜1089のいずれかのポリペプチド。
[本発明1093]
各Fcドメイン単量体の前記CH2ドメインが同一であり、アミノ酸配列
を含む、本発明1062〜1089のいずれかのポリペプチド。
[本発明1094]
各Fcドメイン単量体の前記CH3ドメインが独立して、10個以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1062〜1089のいずれかのポリペプチド。
[本発明1095]
各Fcドメイン単量体の前記CH3ドメインが独立して、8つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1062〜1089のいずれかのポリペプチド。
[本発明1096]
各Fcドメイン単量体の前記CH3ドメインが独立して、6つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1062〜1089のいずれかのポリペプチド。
[本発明1097]
各Fcドメイン単量体の前記CH3ドメインが独立して、5つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1062〜1089のいずれかのポリペプチド。
[本発明1098]
前記単一アミノ酸置換が、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択される、本発明1090〜1097のいずれかのポリペプチド。
[本発明1099]
前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、本発明1062〜1089のいずれかのポリペプチド。
[本発明1100]
前記単一アミノ酸置換のうちの最大6つが、前記CH3ドメイン内の逆電荷変異である、本発明1099のポリペプチド。
[本発明1101]
前記単一アミノ酸置換が、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にある、本発明1099のポリペプチド。
[本発明1102]
前記改変された突起を形成する変異のうちの少なくとも1つが、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、S354C、Y349T、およびT394Fからなる群から選択される、本発明1062のポリペプチド。
[本発明1103]
前記2つまたは4つの逆電荷変異が、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rから選択される、本発明1065、1066、および1069〜1089のいずれかのポリペプチド。
[本発明1104]
前記PD−L1結合ドメインが、scFvである、本発明1062〜1103のいずれかのポリペプチド。
[本発明1105]
前記PD−L1結合ドメインが、VHドメインおよびCH1ドメインを含む、本発明1062〜1103のいずれかのポリペプチド。
[本発明1106]
前記PD−L1結合ドメインが、VLドメインをさらに含む、本発明1103のポリペプチド。
[本発明1107]
前記VHドメインが、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列のセットを含む、本発明1105のポリペプチド。
[本発明1108]
前記VHドメインが、表2に記載の抗体の配列を含むVHドメインのCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含む、本発明1105のポリペプチド。
[本発明1109]
前記VHドメインが、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、前記VH配列が、前記CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列と少なくとも95%または98%同一である、本発明1105のポリペプチド。
[本発明1110]
前記VHドメインが、表2に記載の抗体のVH配列を含む、本発明1105のポリペプチド。
[本発明1111]
前記PD−L1結合ドメインが、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列のセットを含む、本発明1105のポリペプチド。
[本発明1112]
前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセット由来のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を含む、本発明1105のポリペプチド。
[本発明1113]
前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含むVHドメインと、表2に記載の抗体のVL配列のCDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3を含むVLドメインと、を含み、前記VHドメイン配列および前記VLドメイン配列が、CDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列と少なくとも95%または98%同一である、本発明1105のポリペプチド。
[本発明1114]
前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセットを含む、本発明1105のポリペプチド。
[本発明1115]
前記PD−L1結合ドメインが、IgG CL抗体定常ドメインおよびIgG CH1抗体定常ドメインを含む、本発明1062〜1103のポリペプチド。
[本発明1116]
前記PD−L1結合ドメインが、VHドメインおよびCH1ドメインを含み、VLドメインおよびCLドメインを含むポリペプチドに結合して、Fabを形成することができる、本発明1062〜1103のポリペプチド。
[本発明1117]
第1または第2のIgG1 Fcドメイン単量体のヒンジ内のシステイン残基間のジスルフィド結合によって結合された、本発明1002〜1056のいずれかのポリペプチドの2つのコピー
を含む、ポリペプチド複合体。
[本発明1118]
ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含むIgG1 Fcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドに結合された、本発明1062〜1116のいずれかのポリペプチドを含むポリペプチド複合体であって、前記ポリペプチドと前記第2のポリペプチドが、前記ポリペプチドの前記第1、第2、または第3のIgG1 Fcドメイン単量体の前記ヒンジドメイン内のシステイン残基と前記第2のポリペプチドの前記ヒンジドメイン内のシステイン残基との間のジスルフィド結合によって結合されている、ポリペプチド複合体。
[本発明1119]
前記第2のポリペプチド単量体が、1、2、または3つの逆電荷変異を含む、本発明1118のポリペプチド複合体。
[本発明1120]
前記第2のポリペプチド単量体が、表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷変異を含み、前記ポリペプチド内の表4Aおよび表4Bから選択される前記1、2、または3つの逆電荷変異に対して相補的である、本発明1119のポリペプチド複合体。
[本発明1121]
前記第2のポリペプチドが、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、本発明1118〜1120のいずれかのポリペプチド複合体。
[本発明1122]
ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む第1のIgG1 Fcドメイン単量体と、第2のリンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む第2のIgG1 Fcドメイン単量体と、任意選択の第3のリンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む任意選択の第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含むポリペプチドであって、
少なくとも1つのFcドメイン単量体が、改変された突起を形成する変異を含む、ポリペプチド。
[本発明1123]
前記第1のIgG1単量体のアミノ末端に抗体重鎖可変ドメインおよびCH1ドメインをさらに含む、本発明1122のポリペプチド。
[本発明1124]
前記第1のIgG1単量体のアミノ末端にscFvをさらに含む、本発明1122のポリペプチド。
[本発明1125]
前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体が、改変された突起を形成する変異を含む、本発明1122のポリペプチド。
[本発明1126]
前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体が、改変された突起を形成する変異を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含む、本発明1122のポリペプチド。
[本発明1127]
前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および第2のIgG定常ドメイン単量体の両方が、改変された突起を形成する変異を含む、本発明1122のポリペプチド。
[本発明1128]
第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体、および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体が各々、改変された突起を形成する変異を含む、本発明1002のポリペプチド。
[本発明1129]
第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、改変された突起を形成する変異を含み、前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含む、本発明1122のポリペプチド。
[本発明1130]
第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、改変された突起を形成する変異を含み、前記第2のIgG1ドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含む、本発明1122のポリペプチド。
[本発明1131]
第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、改変された突起を形成する変異を含み、前記第1のIgG1ドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含む、本発明1122のポリペプチド。
[本発明1132]
改変された突起を形成する変異を含む前記IgG1 Fcドメイン単量体が、1、2、または3つの逆電荷変異をさらに含む、本発明1122〜1131のいずれかのポリペプチド。
[本発明1133]
前記改変された突起を形成する変異および前記逆電荷変異が、CH3ドメイン内にある、本発明1122〜1131のいずれかのポリペプチド。
[本発明1134]
ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む第1のIgG1 Fcドメイン単量体と、第2のリンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む第2のIgG1 Fcドメイン単量体と、任意選択の第3のリンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む任意選択の第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含むポリペプチドであって、
少なくとも1つのFcドメイン単量体が、1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む、ポリペプチド。
[本発明1135]
前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体のアミノ末端に抗体重鎖可変ドメインおよびCH1ドメインをさらに含む、本発明1134のポリペプチド。
[本発明1136]
前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体のアミノ末端にscFvをさらに含む、本発明1134のポリペプチド。
[本発明1137]
前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表6中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む、本発明1134のポリペプチド。
[本発明1138]
前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4から選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含む、本発明1134のポリペプチド。
[本発明1139]
前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および第2のIgG定常ドメイン単量体の両方が、表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む、本発明1134のポリペプチド。
[本発明1140]
第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体、および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体が各々、表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む、本発明1134のポリペプチド。
[本発明1141]
第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、表4Aまたは表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含み、前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含む、本発明1134のポリペプチド。
[本発明1142]
第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、表4Aまたは表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含み、前記第2のIgG1ドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含む、本発明1134のポリペプチド。
[本発明1143]
第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、表4Aまたは表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含み、前記第1のIgG1ドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含む、本発明1134のポリペプチド。
[本発明1144]
表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む前記IgG1 Fcドメイン単量体が、同一のCH3ドメインを有する、本発明1134〜1143のいずれかのポリペプチド。
[本発明1145]
表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異が、CH3ドメイン内にある、本発明1134〜1143のいずれかのポリペプチド。
[本発明1146]
前記変異が、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にある、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1147]
前記変異が各々、単一アミノ酸変化である、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1148]
前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1149]
前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが独立して、4〜30個、4〜20個、8〜30個、8〜20個、12〜20個、または12〜30個のグリシン残基からなる、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1150]
前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが、20個のグリシン残基からなる、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1151]
前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのI253位に単一アミノ酸変異を含む、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1152]
EUのI253位の各アミノ酸変異が独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択される、本発明1151のポリペプチド。
[本発明1153]
I253位の各アミノ酸変異が、I253Aである、本発明1152のポリペプチド。
[本発明1154]
前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのR292位に単一アミノ酸変異を含む、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1155]
EUのR292位の各アミノ酸変異が独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択される、本発明1154のポリペプチド。
[本発明1156]
R292位の各アミノ酸変異が、R292Pである、本発明1155のポリペプチド。
[本発明1157]
各Fcドメイン単量体の前記ヒンジが独立して、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1158]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有する、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1159]
前記第1のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列EPKSCDKTHTCPPCPAPELを有する、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1160]
前記第1のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列EPKSCDKTHTCPPCPAPELを有し、前記第2のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有する、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1161]
各Fcドメイン単量体の前記CH2ドメインが独立して、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1162]
各Fcドメイン単量体の前記CH2ドメインが同一であり、2つ以下の単一アミノ酸欠失または置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1165]
各Fcドメイン単量体の前記CH2ドメインが同一であり、2つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1166]
各Fcドメイン単量体の前記CH2ドメインが同一であり、アミノ酸配列
を含む、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1167]
各Fcドメイン単量体の前記CH3ドメインが独立して、10個以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1168]
各Fcドメイン単量体の前記CH3ドメインが独立して、8つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1169]
各Fcドメイン単量体の前記CH3ドメインが独立して、6つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1170]
各Fcドメイン単量体の前記CH3ドメインが独立して、5つ以下の単一アミノ酸置換を有するアミノ酸配列
を含む、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1171]
前記単一アミノ酸置換が、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択される、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1172]
前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1173]
前記単一アミノ酸置換のうちの最大6つが、前記CH3ドメイン内の逆電荷変異である、本発明1099のポリペプチド。
[本発明1174]
前記単一アミノ酸置換が、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にある、本発明1173のポリペプチド。
[本発明1175]
前記改変された突起を形成する変異のうちの少なくとも1つが、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、S354C、Y349T、およびT394Fからなる群から選択される、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1176]
前記2つまたは4つの逆電荷変異が、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rから選択される、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1178]
前記VHドメインまたはscFvが、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列のセットを含む、本発明1123、1124、1135、および1136のいずれかのポリペプチド。
[本発明1179]
前記VHドメインまたはscFvが、表2に記載の抗体の配列を含むVHドメインのCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含む、本発明1123、1124、1135、および1136のいずれかのポリペプチド。
[本発明1180]
前記VHドメインまたはscFvが、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、前記VH配列が、前記CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列と少なくとも95%または98%同一である、本発明1123、1124、1135、および1136のいずれかのポリペプチド。
[本発明1181]
前記VHドメインまたはscFvが、表2に記載の抗体のVH配列を含む、本発明1123、1124、1135、および1136のいずれかのポリペプチド。
[本発明1182]
前記VHドメインまたはscFvが、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列のセットを含む、本発明1123、1124、1135、および1136のいずれかのポリペプチド。
[本発明1183]
前記VHドメインまたはscFvが、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセット由来のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を含む、本発明1123、1124、1135、および1136のいずれかのポリペプチド。
[本発明1184]
前記VHドメインまたはscFvメインが、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含むVHドメインと、表2に記載の抗体のVL配列のCDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3を含むVLドメインと、を含み、前記VHドメイン配列および前記VLドメイン配列が、CDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列と少なくとも95%または98%同一である、本発明1123、1124、1135、および1136のいずれかのポリペプチド。
[本発明1185]
前記VHドメインまたはscFvが、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセットを含む、本発明1123、1124、1135、および1136のいずれかのポリペプチド。
[本発明1186]
IgG CL抗体定常ドメインと、IgG CH1抗体定常ドメインと、をさらに含む、本発明1122〜1145のいずれかのポリペプチド。
[本発明1187]
本発明1002〜1187のいずれかのポリペプチドをコードする、核酸分子。
[本発明1188]
本発明1187の核酸分子を含む、発現ベクター。
[本発明1189]
本発明1187の核酸分子を含む、宿主細胞。
[本発明1190]
本発明1188の発現ベクターを含む、宿主細胞。
[本発明1191]
本発明1189または本発明1190の宿主細胞を、前記ポリペプチドを発現させる条件下で培養することを含む、本発明1002〜1187のいずれかのポリペプチドを産生する方法。
[本発明1192]
抗体VLドメインを含むポリペプチドをコードする核酸分子をさらに含む、本発明1189の宿主細胞。
[本発明1193]
抗体VLドメインを含むポリペプチドをコードする核酸分子をさらに含む、本発明1190の宿主細胞。
[本発明1194]
抗体VLドメインおよび抗体CLドメインを含むポリペプチドをコードする核酸分子をさらに含む、本発明1189の宿主細胞。
[本発明1195]
抗体VLドメインおよび抗体CLドメインを含むポリペプチドをコードする核酸分子をさらに含む、本発明1190の宿主細胞。
[本発明1196]
10個以下の単一アミノ酸修飾を有するIgG1 Fcドメイン単量体を含むポリペプチドをコードする核酸分子をさらに含む、本発明1189の宿主細胞。
[本発明1197]
10個以下の単一アミノ酸修飾を有するIgG1 Fcドメイン単量体を含むポリペプチドをコードする核酸分子をさらに含む、本発明1190の宿主細胞。
[本発明1199]
前記IgG1 Fcドメイン単量体が、前記CH3ドメイン内に10、8、6、または4つ以下の単一アミノ酸修飾を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、本発明1196または1197の宿主細胞。
[本発明1200]
本発明1002〜1186のいずれかのポリペプチドを含む、薬学的組成物。
[本発明1201]
前記ポリペプチドの40%、30%、20%、10%、5%、2%未満が、Fcドメイン単量体上に少なくとも1つのフコース修飾を有する、本発明1200の薬学的組成物。
[本発明1202]
前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、または前記第3のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成する、本発明1001のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1203]
前記単一Fcドメイン構築体が抗体である、本発明1001または1202のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1204]
Fc抗原結合ドメイン構築体の実質的に均質な集団を含む組成物であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、または前記第3のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成する、組成物。
[本発明1205]
前記PD−L1結合ドメインが、前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドもしくは前記第3のポリペプチドに結合されているか、または前記第2のポリペプチドおよび前記第3のポリペプチドに結合されている、本発明1204の組成物。
[本発明1206]
前記PD−L1結合ドメインが、前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、および前記第3のポリペプチドに結合されている、本発明1204の組成物。
[本発明1207]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、または前記第3のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体によって呈されない生物学的活性を含む、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1208]
前記生物学的活性が、Fc受容体媒介性エフェクター機能である、本発明1207のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1209]
前記Fc受容体媒介性エフェクター機能が、ADCCおよびADCPおよび/またはCDC活性である、本発明1208のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1210]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するスペーサー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、または前記第3のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1211]
前記PD−L1結合ドメインが、前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドもしくは前記第3のポリペプチドに結合されているか、または前記第2のポリペプチドおよび前記第3のポリペプチドに結合されている、本発明1202、1207、または1210のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1212]
前記PD−L1結合ドメインが、前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、および前記第3のポリペプチドに結合されている、本発明1202、1207、または1210のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1213]
前記PD−L1結合ドメインがFabである、本発明1001および1202〜1212のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1214]
前記PD−L1結合ドメインが、前記第1、第2、または第3のポリペプチドのアミノ酸配列の一部である、本発明1202〜1212のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1215]
前記PD−L1結合ドメインがscFvである、本発明1214のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1216]
前記PD−L1結合ドメインが、V H ドメインおよびC H 1ドメインを含み、前記V H ドメインおよび前記C H 1ドメインが、前記第1、第2、または第3のポリペプチドのアミノ酸配列の一部である、本発明1202〜1212のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1217]
前記PD−L1結合ドメインが、V L ドメインをさらに含む、本発明1216のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1218]
前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、前記V L ドメインを含む第4のポリペプチドを含む、本発明1217のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1219]
前記V H ドメインが、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列のセットを含む、本発明1216のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1220]
前記V H ドメインが、表2に記載の抗体の配列を含むVHドメインのCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含む、本発明1216のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1221]
前記V H ドメインが、表2に記載の抗体のV H 配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、前記V H 配列が、前記CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列を除き、表2に記載の抗体のV H 配列と少なくとも95%同一である、本発明1216のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1222]
前記V H ドメインが、表2に記載の抗体のV H 配列を含む、本発明1216のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1223]
前記PD−L1結合ドメインが、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列のセットを含む、本発明1001および1202〜1215のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1224]
前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のV H 配列およびV L 配列のセット由来のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を含む、本発明1001および1202〜1215のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1225]
前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のV H 配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含むV H ドメインと、表2に記載の抗体のV L 配列のCDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3を含むV L ドメインと、を含み、前記V H ドメイン配列および前記V L ドメイン配列が、CDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を除き、表2に記載の抗体のV H 配列およびV L 配列と少なくとも95%同一である、本発明1001および1202〜1215のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1226]
前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のV H 配列およびV L 配列のセットを含む、本発明1001および1202〜1215のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1227]
IgG C L 抗体定常ドメインおよびIgG C H 1抗体定常ドメインをさらに含み、前記IgG C H 1抗体定常ドメインが、リンカーを介して前記第1のポリペプチドまたは前記第2のポリペプチドのN末端に結合している、本発明1001および1202〜1212のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1228]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含む、本発明1202〜1227のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1229]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含む、本発明1202〜1228のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1230]
前記第2のポリペプチドおよび前記第3のポリペプチドが、同一のアミノ酸配列を有する、本発明1202〜1228のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1231]
前記二量体形成選択性モジュールが、前記Fcドメイン単量体の一方の前記C H 3ドメイン内に改変された空洞と、前記Fcドメイン単量体の他方の前記C H 3ドメイン内に改変された突起と、を含み、前記改変された空洞および前記改変された突起が、Fcドメイン単量体の空洞内突起対(protuberance−into−cavity pair)を形成するように配置されている、本発明1228または1229のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1232]
前記改変された突起が、S354C、T366W、T366Y、T394W、T394F、およびF405Wからなる群から選択される少なくとも1つの修飾を含み、前記改変された空洞が、Y349C、T366S、L368A、Y407V、Y407T、Y407A、F405A、およびT394Sからなる群から選択される少なくとも1つの修飾を含む、本発明1231のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1233]
前記Fcドメイン単量体の一方がY407VおよびY349Cを含み、前記Fcドメイン単量体の他方がT366WおよびS354Cを含む、本発明1228または1229のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1234]
前記二量体形成選択性モジュールが、前記ドメイン単量体の一方の前記C H 3ドメイン内に負に荷電したアミノ酸と、前記Fcドメイン単量体の他方の前記C H 3ドメイン内に正に荷電したアミノ酸と、を含み、前記負に荷電したアミノ酸および前記正に荷電したアミノ酸が、Fcドメインの形成を促進するように配置されている、本発明1228または1229のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1235]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、D399Kと、K409DまたはK409Eのいずれかとを含む、本発明1234のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1236]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、K392DおよびD399Kを含む、本発明1234のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1237]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、E357KおよびK370Eを含む、本発明1234のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1238]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、D356KおよびK439Dを含む、本発明1234のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1239]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、K392EおよびD399Kを含む、本発明1234のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1240]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、E357KおよびK370Dを含む、本発明1234のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1241]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、D356KおよびK439Eを含む、本発明1234のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1242]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が各々、S354CおよびT366Wを含み、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドが各々、Y349C、T366S、L368A、およびY407Vを含む、本発明1234のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1243]
前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドが各々、S354CおよびT366Wを含み、前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が各々、Y349C、T366S、L368A、およびY407Vを含む、本発明1234のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1244]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が各々、E357KまたはE357Rを含み、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドが各々、K370DまたはK370Eを含む、本発明1234のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1245]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、K370DまたはK370Eを含み、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドが各々、E357Kまたは357Rを含む、本発明1234のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1246]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が各々、K409DまたはK409Eを含み、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドが各々、D399KまたはD399Rを含む、本発明1234のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1247]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、D399KまたはD399Rを含み、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドが各々、K409DまたはK409Eを含む、本発明1234のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1248]
前記Fc抗原結合ドメイン構築体中の1つ以上のリンカーが、結合である、本発明1001および1202〜1247のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1249]
前記Fc抗原結合ドメイン構築体中の1つ以上のリンカーが、スペーサーである、本発明1001および1202〜1247のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1250]
前記スペーサーが、配列
を有するポリペプチドを含む、本発明1249のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1251]
前記スペーサーが、グリシンスペーサーである、本発明1249のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1252]
前記スペーサーが、4〜30、8〜30、または12〜30個のグリシン残基からなる、本発明1251のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1253]
前記スペーサーが、20個のグリシン残基からなる、本発明1252のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1254]
前記PD−L1結合ドメインが、リンカーによって前記Fcドメイン単量体に結合されている、本発明1001および1202〜1212のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1255]
前記リンカーが、スペーサーである、本発明1254のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1256]
前記Fcドメインのうちの少なくとも1つが、I253位に少なくとも1つのアミノ酸修飾を含む、本発明1001および1202〜1255のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1257]
I253位の前記アミノ酸修飾が独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択される、本発明1256のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1258]
I253位の各アミノ酸修飾が、I253Aである、本発明1257のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1259]
前記Fcドメインのうちの少なくとも1つが、R292位に少なくとも1つのアミノ酸修飾を含む、本発明1001および1202〜1258のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1260]
R292位の各アミノ酸修飾が独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択される、本発明1259のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1261]
R292位の各アミノ酸修飾が、R292Pである、本発明1260のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1262]
前記Fcドメイン単量体のうちの1つ以上が、IgGヒンジドメイン、IgG C H 2抗体定常ドメイン、およびIgG C H 3抗体定常ドメインを含む、本発明1001および1202〜1261のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1263]
前記Fcドメイン単量体が各々、IgGヒンジドメイン、IgG C H 2抗体定常ドメイン、およびIgG C H 3抗体定常ドメインを含む、本発明1262のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1264]
前記IgGが、IgG1、IgG2a、IgG2b、IgG3、およびIgG4からなる群から選択されるサブタイプのものである、本発明1262または1263のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1265]
前記第1、第2、第3、および第4のポリペプチドの各々内のN末端Aspが、Glnに変異している、本発明1001および1202〜1264のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1266]
前記第1、第2、第3、および第4のポリペプチドのうちの1つ以上が、C末端リジンを欠く、本発明1001および1202〜1265のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1267]
前記第1、第2、第3、および第4のポリペプチドが各々、C末端リジンを欠く、本発明1266のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1268]
リンカーによって前記ポリペプチドのうちの1つ以上のN末端またはC末端に結合されたアルブミン結合ペプチドをさらに含む、本発明1001および1202〜1267のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1269]
Fc抗原結合ドメイン構築体の集団を含む細胞培養培地であって、前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、または前記第3のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成する、細胞培養培地。
[本発明1270]
前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも75%が、前記第1のFcドメイン、前記第2のFcドメイン、および前記PD−L1結合ドメインを含む、本発明1269の細胞培養培地。
[本発明1271]
Fc抗原結合ドメイン構築体の集団を含む細胞培養培地であって、前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、構造的に同一であり、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、少なくとも0.1mg/Lの濃度で前記培養培地中に存在する、細胞培養培地。
[本発明1272]
前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも75%が、構造的に同一である、本発明1271の細胞培養培地。
[本発明1273]
前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、少なくとも10mg/Lの濃度で前記培養培地中に存在する、本発明1269〜1272のいずれかの細胞培養培地。
[本発明1274]
前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、少なくとも100mg/Lの濃度で前記培養培地中に存在する、本発明1269〜1273のいずれかの細胞培養培地。
[本発明1275]
Fc抗原結合ドメイン構築体を製造する方法であって、
a)
(1)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
(2)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
(3)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
(4)抗原結合ドメインと
を発現する宿主細胞を培養することであって、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、PD−L1結合ドメインが、前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、または前記第3のポリペプチドに結合され、それにより、Fc抗原結合ドメイン構築体を形成し、細胞培養上清中の前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、構造的に同一である、
培養することと、
b)前記細胞培養上清から前記Fc抗原結合ドメイン構築体を精製することと
を含む、方法。
[本発明1276]
Fc抗原結合ドメイン構築体の実質的に均質な集団を含む組成物であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドおよび/または前記第3のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメインおよび前記第2の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合する、組成物。
[本発明1277]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、前記第2のポリペプチドおよび前記第3のポリペプチドが異なるアミノ酸配列を有する、本発明1276の組成物。
[本発明1278]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が各々、E357KおよびK370Dを含み、前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、K370DおよびE357Kを含む、本発明1277の組成物。
[本発明1279]
Fc抗原結合ドメイン構築体の実質的に均質な集団を含む組成物であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと、
f)前記第3のポリペプチドに結合された第3の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメイン、前記第2の抗原結合ドメイン、および前記第3の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合する、組成物。
[本発明1280]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、前記第2のポリペプチドおよび前記第3のポリペプチドが異なるアミノ酸配列を有する、本発明1279の組成物。
[本発明1281]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が各々、E357KおよびK370Dを含み、前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、K370DおよびE357Kを含む、本発明1280の組成物。
[本発明1282]
Fc抗原結合ドメイン構築体の実質的に均質な集団を含む組成物であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成する、組成物。
[本発明1283]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第2のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が各々、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第4のFcドメイン単量体および前記第6のFcドメイン単量体が各々、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含む、
本発明1282のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1284]
Fc抗原結合ドメイン構築体の実質的に均質な集団を含む組成物であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成する、組成物。
[本発明1285]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が各々、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第1のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が各々、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第3のFcドメイン単量体および前記第6のFcドメイン単量体が各々、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含む、本発明1284のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1286]
Fc抗原結合ドメイン構築体の実質的に均質な集団を含む組成物であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー、および
v)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
vi)第4のFcドメイン単量体、
vii)第5のFcドメイン単量体、
viii)第6のFcドメイン単量体、
ix)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合する第3のリンカー、および
x)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合する第4のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、前記第4のポリペプチド、前記第5のポリペプチド、または前記第6のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が組み合わさって第4のFcドメインを形成し、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体が組み合わさって第5のFcドメインを形成する、組成物。
[本発明1287]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が各々、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第1のFcドメイン単量体および前記第7のFcドメイン単量体が各々、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第4のFcドメイン単量体および前記第8のFcドメイン単量体が各々、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第3のFcドメイン単量体および前記第9のFcドメイン単量体が各々、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第6のFcドメイン単量体および前記第10のFcドメイン単量体が各々、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含む、
本発明1286のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1288]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドおよび/または前記第3のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメインおよび前記第2の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、抗体依存性細胞傷害性(ADCC)アッセイ、抗体依存性細胞貪食(ADCP)アッセイ、および/または補体依存性細胞傷害性(CDC)アッセイにおいて、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体と比較して増強されたエフェクター機能を有する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1289]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドおよび/または前記第3のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメインおよび前記第2の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体によって呈されない生物学的活性を含む、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1290]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するスペーサー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドおよび/または前記第3のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメインおよび前記第2の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1291]
Fc抗原結合ドメイン構築体の集団を含む細胞培養培地であって、前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドおよび/または前記第3のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメインおよび前記第2の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合する、細胞培養培地。
[本発明1292]
Fc抗原結合ドメイン構築体を製造する方法であって、
a)
(1)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
(2)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
(3)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
(4)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
(5)前記第2のポリペプチドおよび/または前記第3のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと
を発現する宿主細胞を培養することであって、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記PD−L1結合ドメインが、前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、または前記第3のポリペプチドに結合され、それにより、Fc抗原結合ドメイン構築体を形成し、前記第1の抗原結合ドメインおよび前記第2の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合し、細胞培養上清中の前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、構造的に同一である、
培養することと、
b)前記細胞培養上清から前記Fc抗原結合ドメイン構築体を精製することと
を含む、方法。
[本発明1293]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、前記第2のポリペプチドおよび前記第3のポリペプチドが異なるアミノ酸配列を有する、本発明1288、1289、1290、1291、または1292のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1294]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと、
f)前記第3のポリペプチドに結合された第3の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメイン、前記第2の抗原結合ドメイン、および前記第3の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、抗体依存性細胞傷害性(ADCC)アッセイ、抗体依存性細胞貪食(ADCP)アッセイ、および/または補体依存性細胞傷害性(CDC)アッセイにおいて、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体と比較して増強されたエフェクター機能を有する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1295]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと、
f)前記第3のポリペプチドに結合された第3の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメイン、前記第2の抗原結合ドメイン、および前記第3の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体によって呈されない生物学的活性を含む、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1296]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するスペーサー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと、
f)前記第3のポリペプチドに結合された第3の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメイン、前記第2の抗原結合ドメイン、および前記第3の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1297]
Fc抗原結合ドメイン構築体の集団を含む細胞培養培地であって、前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと、
f)前記第3のポリペプチドに結合された第3の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメイン、前記第2の抗原結合ドメイン、および前記第3の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合する、細胞培養培地。
[本発明1298]
Fc抗原結合ドメイン構築体を製造する方法であって、
a)
(1)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
(2)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
(3)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
(4)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
(5)前記第2のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと、
(6)前記第3のポリペプチドに結合された第3の抗原結合ドメインと
を発現する宿主細胞を培養することであって、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記PD−L1結合ドメインが、前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、または前記第3のポリペプチドに結合され、それにより、Fc抗原結合ドメイン構築体を形成し、前記第1の抗原結合ドメインおよび前記第2の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合し、細胞培養上清中の前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、構造的に同一である、
培養することと、
b)前記細胞培養上清から前記Fc抗原結合ドメイン構築体を精製することと
を含む、方法。
[本発明1299]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、前記第2のポリペプチドおよび前記第3のポリペプチドが異なるアミノ酸配列を有する、本発明1294、1295、1296、1297、または1298の組成物。
[本発明1300]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、抗体依存性細胞傷害性(ADCC)アッセイ、抗体依存性細胞貪食(ADCP)アッセイ、および/または補体依存性細胞傷害性(CDC)アッセイにおいて、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体と比較して増強されたエフェクター機能を有する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1301]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体によって呈されない生物学的活性を含む、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1302]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のスペーサー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のスペーサー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1303]
Fc抗原結合ドメイン構築体の集団を含む細胞培養培地であって、前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成する、細胞培養培地。
[本発明1304]
Fc抗原結合ドメイン構築体を製造する方法であって、
a)
(1)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
(2)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
(3)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
(4)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
(5)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を発現する宿主細胞を培養することであって、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、細胞培養上清中の前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、構造的に同一である、
培養することと、
b)前記細胞培養上清から前記Fc抗原結合ドメイン構築体を精製することと
を含む、方法。
[本発明1305]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第2のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が各々、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第4のFcドメイン単量体および前記第6のFcドメイン単量体が各々、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含む、
本発明1300、1301、1302、1303、または1304のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1306]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、抗体依存性細胞傷害性(ADCC)アッセイ、抗体依存性細胞貪食(ADCP)アッセイ、および/または補体依存性細胞傷害性(CDC)アッセイにおいて、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体と比較して増強されたエフェクター機能を有する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1307]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体によって呈されない生物学的活性を含む、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1308]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のスペーサー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のスペーサー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1309]
Fc抗原結合ドメイン構築体の集団を含む細胞培養培地であって、前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成する、細胞培養培地。
[本発明1310]
Fc抗原結合ドメイン構築体を製造する方法であって、
a)
(1)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
(2)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
(3)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
(4)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
(5)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を発現する宿主細胞を培養することであって、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、細胞培養上清中の前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、構造的に同一である、
培養することと、
b)前記細胞培養上清から前記Fc抗原結合ドメイン構築体を精製することと
を含む、方法。
[本発明1311]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が各々、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第1のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が各々、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第3のFcドメイン単量体および前記第6のFcドメイン単量体が各々、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含む、
本発明1306、1307、1308、1309、または1310のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1312]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー、および
v)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
vii)第4のFcドメイン単量体、
vii)第5のFcドメイン単量体、
viii)第6のFcドメイン単量体、
ix)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合する第3のリンカー、および
x)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合する第4のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、前記第4のポリペプチド、前記第5のポリペプチド、または前記第6のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が組み合わさって第4のFcドメインを形成し、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体が組み合わさって第5のFcドメインを形成し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、抗体依存性細胞傷害性(ADCC)アッセイ、抗体依存性細胞貪食(ADCP)アッセイ、および/または補体依存性細胞傷害性(CDC)アッセイにおいて、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体と比較して増強されたエフェクター機能を有する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1313]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー、および
v)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
vi)第4のFcドメイン単量体、
vii)第5のFcドメイン単量体、
viii)第6のFcドメイン単量体、
ix)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合する第3のリンカー、および
x)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合する第4のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、前記第4のポリペプチド、前記第5のポリペプチド、または前記第6のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が組み合わさって第4のFcドメインを形成し、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体が組み合わさって第5のFcドメインを形成し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体によって呈されない生物学的活性を含む、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1314]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のスペーサー、および
v)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合する第2のスペーサー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
vi)第4のFcドメイン単量体、
vii)第5のFcドメイン単量体、
viii)第6のFcドメイン単量体、
ix)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合する第3のスペーサー、および
x)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合する第4のスペーサー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、前記第4のポリペプチド、前記第5のポリペプチド、または前記第6のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が組み合わさって第4のFcドメインを形成し、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体が組み合わさって第5のFcドメインを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1315]
Fc抗原結合ドメイン構築体の集団を含む細胞培養培地であって、前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のスペーサー、および
v)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合する第2のスペーサー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
vi)第4のFcドメイン単量体、
vii)第5のFcドメイン単量体、
viii)第6のFcドメイン単量体、
ix)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合する第3のスペーサー、および
x)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合する第4のスペーサー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、前記第4のポリペプチド、前記第5のポリペプチド、または前記第6のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が組み合わさって第4のFcドメインを形成し、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体が組み合わさって第5のFcドメインを形成する、細胞培養培地。
[本発明1316]
Fc抗原結合ドメイン構築体を製造する方法であって、
a)
(1)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のスペーサー、および
v)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合する第2のスペーサー
を含む、第1のポリペプチドと、
(2)第2のポリペプチドであって、
vi)第4のFcドメイン単量体、
vii)第5のFcドメイン単量体、
viii)第6のFcドメイン単量体、
ix)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合する第3のスペーサー、および
x)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合する第4のスペーサー
を含む、第2のポリペプチドと、
(3)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
(4)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
(5)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
(6)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
(7)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、前記第4のポリペプチド、前記第5のポリペプチド、または前記第6のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を発現する宿主細胞を培養することであって、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が組み合わさって第4のFcドメインを形成し、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体が組み合わさって第5のFcドメインを形成し、細胞培養上清中の前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、構造的に同一である、
培養することと、
b)前記細胞培養上清から前記Fc抗原結合ドメイン構築体を精製することと
を含む、方法。
[本発明1317]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が各々、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第1のFcドメイン単量体および前記第7のFcドメイン単量体が各々、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第4のFcドメイン単量体および前記第8のFcドメイン単量体が各々、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第3のFcドメイン単量体および前記第9のFcドメイン単量体が各々、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第6のFcドメイン単量体および前記第10のFcドメイン単量体が各々、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含む、
本発明1312、1313、1314、1315、または1316のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1318]
前記がんが、血液学的悪性腫瘍および固形腫瘍からなる群から選択される、本発明1318の方法。
[本発明1319]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第4のFc単量体と前記第6のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1320]
前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一である、本発明1319のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1321]
前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一である、本発明1319のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1322]
前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一である、本発明1319のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1323]
前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一であり、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一であり、前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一である、本発明1319のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1324]
前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1319〜1323のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1325]
前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、ヒトIgG1のアミノ酸配列と比較して、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1319〜1323のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1326]
前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10、8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、本発明1319〜1323のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1327]
前記単一アミノ酸置換が、前記CH3ドメイン内のみにある、本発明1324〜1326のいずれかのFc抗原ドメイン単量体。
[本発明1328]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体との間のホモ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1319〜1323のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1329]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第4のFcドメイン単量体および前記第6のFcドメイン単量体が、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1319〜1323のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1330]
ホモ二量体形成を促進する前記置換が、表4Aおよび表4B中の置換から選択される、本発明1328のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1331]
ヘテロ二量体形成を促進する前記置換が、表3中の置換から選択される、本発明1329のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1332]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体および第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体および第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第4のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第4のFc単量体と前記第6のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1333]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第2のFc単量体と前記第4のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1334]
前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一である、本発明1333のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1335]
前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一である、本発明1333のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1336]
前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一である、本発明1333のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1337]
前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一であり、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一であり、前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一である、本発明1333のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1338]
前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1333〜1337のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1339]
前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、ヒトIgG1のアミノ酸配列と比較して、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1333〜1337のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1340]
前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10、8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、本発明1333〜1337のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1341]
前記単一アミノ酸置換が、前記CH3ドメイン内のみにある、本発明1333〜1337のいずれかのFc抗原ドメイン単量体。
[本発明1342]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間のホモ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1333〜1337のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1343]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第3のFcドメイン単量体および前記第6のFcドメイン単量体が、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1333〜1337のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1344]
ホモ二量体形成を促進する前記置換が、表4Aおよび表4B中の置換から選択される、本発明1342のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1345]
ヘテロ二量体形成を促進する前記置換が、表3中の置換から選択される、本発明1343のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1346]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第4のFcドメイン単量体、
ii)第5のFcドメイン単量体、
iii)第6のFcドメイン単量体、
iv)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第7のポリペプチドと、
h)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第8のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第2のFc単量体と前記第5のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が一緒に第4のFcドメインを形成し、前記第6のFc単量体と前記第10のFc単量体が一緒に第5のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1347]
前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一である、本発明1346のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1348]
前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一である、本発明1346のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1349]
前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一である、本発明1346のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1350]
前記第7のポリペプチドおよび前記第8のポリペプチドの配列が同一である、本発明1346のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1351]
前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一であり、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一であり、前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一であり、前記第7のポリペプチドおよび前記第8のポリペプチドの配列が同一である、本発明1346のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1352]
前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1346〜1351のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1353]
前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、ヒトIgG1のアミノ酸配列と比較して、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1346〜1351のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1354]
前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10、8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、本発明1346〜1351のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1355]
前記単一アミノ酸置換が、前記CH3ドメイン内のみにある、本発明1346〜1351のいずれかのFc抗原ドメイン単量体。
[本発明1356]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間のホモ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1346〜1351のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1357]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第7のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第4のFcドメイン単量体および前記第8のFcドメイン単量体が、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第3のFcドメイン単量体および前記第9のFcドメイン単量体が、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第6のFcドメイン単量体および前記第10のFcドメイン単量体が、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1346〜1351のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1358]
ホモ二量体形成を促進する前記置換が、表4Aおよび表4B中の置換から選択される、本発明1357のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1359]
ヘテロ二量体形成を促進する前記置換が、表3中の置換から選択される、本発明1358のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1360]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第4のFcドメイン単量体、
ii)第5のFcドメイン単量体、
iii)第6のFcドメイン単量体、
iv)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体および第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体および第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第2のFc単量体と前記第5のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が一緒に第4のFcドメインを形成し、前記第6のFc単量体と前記第10のFc単量体が一緒に第5のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1361]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第4のFcドメイン単量体、
ii)第5のFcドメイン単量体、
iii)第6のFcドメイン単量体、
iv)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第7のポリペプチドと、
h)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第8のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第5のFc単量体と前記第8のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が一緒に第4のFcドメインを形成し、前記第6のFc単量体と前記第10のFc単量体が一緒に第5のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1362]
前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一である、本発明1361のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1363]
前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一である、本発明1361のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1364]
前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一である、本発明1361のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1365]
前記第7のポリペプチドおよび前記第8のポリペプチドの配列が同一である、本発明1361のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1366]
前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一であり、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一であり、前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一であり、前記第7のポリペプチドおよび前記第8のポリペプチドの配列が同一である、本発明1361のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1367]
前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1361〜1366のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1368]
前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、ヒトIgG1のアミノ酸配列と比較して、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1361〜1366のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1369]
前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10、8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、本発明1361〜1366のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1370]
前記単一アミノ酸置換が、前記CH3ドメイン内のみにある、本発明1361〜1366のいずれかのFc抗原ドメイン単量体。
[本発明1371]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間のホモ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1361〜1366のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1372]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第7のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第5のFcドメイン単量体および前記第8のFcドメイン単量体が、前記第5のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第3のFcドメイン単量体および前記第9のFcドメイン単量体が、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第6のFcドメイン単量体および前記第10のFcドメイン単量体が、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1361〜1366のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1373]
ホモ二量体形成を促進する前記置換が、表4Aおよび表4B中の置換から選択される、本発明1371のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1374]
ヘテロ二量体形成を促進する前記置換が、表3中の置換から選択される、本発明1372のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1375]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第4のFcドメイン単量体、
ii)第5のFcドメイン単量体、
iii)第6のFcドメイン単量体、
iv)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体および第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体および第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第5のFc単量体と前記第8のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が一緒に第4のFcドメインを形成し、前記第6のFc単量体と前記第10のFc単量体が一緒に第5のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1376]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体および第1のPD−L1重鎖結合ドメインを含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体、第2のPD−L1重鎖結合ドメインを含む第4のポリペプチドと、
e)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1377]
前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一である、本発明1202のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1378]
前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一である、本発明1202のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1379]
前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一である、本発明1202のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1380]
前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一であり、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一であり、前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一である、本発明1202のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1381]
前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1376〜1380のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1382]
前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、ヒトIgG1のアミノ酸配列と比較して、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1376〜1380のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1383]
前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10、8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、本発明1376〜1380のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1384]
前記単一アミノ酸置換が、前記CH3ドメイン内のみにある、本発明1376〜1380のいずれかのFc抗原ドメイン単量体。
[本発明1385]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間のホモ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1376〜1380のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1386]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第3のFcドメイン単量体および前記第6のFcドメイン単量体が、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1376〜1380のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1387]
ホモ二量体形成を促進する前記置換が、表4Aおよび表4B中の置換から選択される、本発明1385のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1388]
ヘテロ二量体形成を促進する前記置換が、表3中の置換から選択される、本発明1386のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1389]
Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体および第3のPD−L1重鎖結合ドメインを含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体および第4のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第4のポリペプチドと、
e)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと、
g)第3のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第7のポリペプチドと、
h)第4のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第8のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第2のFc単量体と前記第4のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインと前記第3のPD−L1重鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインと前記第4のPD−L1重鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成し、前記第3のPD−L1軽鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインが一緒に第3のFabを形成し、前記第4のPD−L1軽鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1390]
前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一である、本発明1389のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1391]
前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一である、本発明1389のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1392]
前記第5のポリペプチド、前記第6のポリペプチド、前記第7のポリペプチド、および前記第8のポリペプチドの配列が同一である、本発明1389のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1393]
前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一であり、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一であり、前記第5のポリペプチド、前記第6のポリペプチド、前記第7のポリペプチド、および前記第8のポリペプチドの配列が同一である、本発明1389のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1394]
前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1389〜1393のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1395]
前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、ヒトIgG1のアミノ酸配列と比較して、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1389〜1393のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1396]
前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10、8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、本発明1389〜1393のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1397]
前記単一アミノ酸置換が、前記CH3ドメイン内のみにある、本発明1389〜1393のいずれかのFc抗原ドメイン単量体。
[本発明1398]
前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間のホモ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1389〜1393のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1399]
前記第1のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第3のFcドメイン単量体および前記第6のFcドメイン単量体が、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、本発明1389〜1393のいずれかのFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1400]
ホモ二量体形成を促進する前記置換が、表4Aおよび表4B中の置換から選択される、本発明1398のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1401]
ヘテロ二量体形成を促進する前記置換が、表3中の置換から選択される、本発明1399のFc抗原ドメイン構築体。
[本発明1402]
各リンカーが、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか3、またはそれからなる、本発明1319〜1401のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1403]
前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのI253位に置換を含む、本発明1319〜1401のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1404]
EUのI253位の各アミノ酸置換が独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択される、本発明1403のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1405]
前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのR292位に置換を含む、本発明1319〜1401のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1406]
EUのR292位の各アミノ酸置換が独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択される、本発明1045のFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1405]
前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択される置換を含む、本発明1319〜1401のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
[本発明1406]
各Fcドメイン単量体の前記ヒンジが独立して、
からなる群から選択されるアミノ酸配列を含むか、またはそれからなる、本発明1319〜1401のいずれかのFc抗原結合ドメイン構築体。
多くの治療用抗体は、抗体依存性細胞傷害性(ADCC:antibody−dependent cytotoxicity)、抗体依存性細胞貪食(ADCP:antibody−dependent cellular phagocytosis)、および補体依存性細胞傷害性(CDC:complement−dependent cytotoxicity)など、Fcドメインのエフェクター機能を介して自然免疫系の因子をリクルートすることにより機能する。いくつかの事例では、本開示は、既知の単一Fcドメイン含有治療薬、例えば、既知の治療用抗体のPD−L1結合ドメインを、少なくとも2つのFcドメインと組み合わせて、固有の生物学的活性を有する新規の治療薬を生み出すことを企図する。いくつかの事例では、本明細書に開示される新規治療剤は、例えば既知の治療用抗体などの既知のFcドメイン含有治療剤を越える生物学的活性を有する。少なくとも2つのFcドメインの存在により、エフェクター機能が増強され、ADCPおよび/またはCDCと組み合わせたADCCなどの複数のエフェクター機能が活性化され、それにより、治療用分子の有効性が増加し得る。開示 一貫した生物学的機能を有する製品を生み出すために、Fcドメインの数を制御することが必須である。本開示は、Fcドメインをコードするペプチドのホモ二量体形成およびヘテロ二量体形成を制御して、限定された数のポリペプチド鎖から別個のサイズの分子を組み立てるFc改変ツールのセットを特徴とする。国際公開第WO/2015/168643号、同第WO2017/151971号、同第WO2017/205436号、および同第WO2017/205434号は、2つ以上のFcドメインを有する分子を組み立てるためのFc改変ツールおよび方法を開示しており、これらは、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。改変ツールは、製造結果を著しく改善する構造特徴(例えば、グリシンリンカー)を含む。これらの構築体の特性により、実質的に均質な薬学的組成物の効率的な生成が可能となる。薬学的組成物の安全性、有効性、均一性、および信頼性を確実にするためには、薬学的組成物においてそのような均質性があることが望ましい。薬学的組成物に高度の均質性をもたせることにより、望ましくない物質(例えば、分解産物、および/または凝集産物または多量体)によって引き起こされる薬学的製品の凝集または分解の可能性も最小限に抑えられ、望ましくない物質によって引き起こされるオフターゲットおよび有害な副作用も制限される。
Fcドメイン単量体は、ヒンジドメイン、CH2抗体定常ドメイン、およびCH3抗体定常ドメインの少なくとも一部分(例えば、任意のアミノ酸置換を有するヒトIgG1ヒンジ、CH2抗体定常ドメイン、およびCH3抗体定常ドメイン)を含む。Fcドメイン単量体は、免疫グロブリン抗体アイソタイプIgG、IgE、IgM、IgAまたはIgDのものとすることが可能である。Fcドメイン単量体はまた、任意の免疫グロブリン抗体アイソタイプ(例えば、IgG1、IgG2a、IgG2b、IgG3またはIgG4)のものとしてもよい。Fcドメイン単量体はまた複合型であってもよく、例えば、ヒンジおよびIgG1からのCH2およびIgAからのCH3による複合型、または、ヒンジおよびIgG1からのCH2であるがIgG3からのCH3による複合型であってもよい。Fcドメイン単量体の二量体は、白血球表面上にある受容体である、例えばFcγRIIIaであるFc受容体と結合することが可能なFcドメイン(本明細書でさらに規定される)である。本開示では、Fcドメイン単量体のCH3抗体定常ドメインが、CH3−CH3抗体定常ドメインの界面におけるアミノ酸置換を含有して、それらの相互による会合を促進し得る。他の実施形態では、Fcドメイン単量体は、例えばアルブミン結合ペプチドまたは精製用ペプチドである、N末端またはC末端に付加するさらなる部分を含む。本開示では、Fcドメイン単量体は、例えばVH、VL、相補性決定領域(CDR)または超可変領域(HVR)である、いずれの種類の抗体可変領域も含有しない。
本明細書で規定するように、Fcドメインは、CH3抗体定常ドメイン間の相互作用によって二量体形成する2つのFcドメイン単量体を含む。Fcドメインは、Fc受容体、例えばFc−ガンマ受容体(すなわち、Fcγ受容体(FcγR))、Fc−アルファ受容体(すなわち、Fcα受容体(FcαR))、Fc−イプシロン受容体(すなわち、Fcε受容体(FcεR))および/または胎児性Fc受容体(FcRn)に結合する最小限の構造を形成する。いくつかの実施形態では、本開示のFcドメインは、Fcγ受容体(例えば、FcγRI(CD64)、FcγRIIA(CD32)、FcγRIIB(CD32)、FcγRIIIA(CD16a)、FcγRIIIB(CD16b))および/またはFcγRIVおよび/または胎児性Fc受容体(FcRn)に結合する。
抗原結合ドメインは、標的分子に特異的に結合する1つ以上のペプチドまたはポリペプチドを含む。PD−L1結合ドメインは、抗体のPD−L1結合ドメインを含み得る。いくつかの実施形態では、PD−L1結合ドメインは、抗体または抗体構築体の断片、例えば、標的抗原に結合する抗体の最小部分であり得る。PD−L1結合ドメインは、フィブロネクチンベースの結合タンパク質(例えば、FN3モノボディ)などの標的に特異的に結合する合成的に改変されたペプチドである場合もある。
本開示において、二量体形成選択性モジュールは、2つのFcドメイン単量体の好ましい対形成を促進してFcドメインを形成する、Fcドメイン単量体内の構成要素または選択アミノ酸を含む。詳細には、二量体形成選択性モジュールは、2つのFcドメイン単量体の相互作用するCH3抗体定常ドメイン間の界面に位置するアミノ酸置換を含む、Fcドメイン単量体のCH3抗体定常ドメインの部分である。二量体形成選択性モジュールにおいては、アミノ酸置換が、それら置換に選択されたアミノ酸の適合性の結果として、2つのCH3抗体定常ドメインの好ましい二量体形成を行う。好ましいFcドメインの最終形態は、二量体形成選択性モジュールをもたないFcドメイン単量体で、または二量体形成選択性モジュール内に適合しないアミノ酸置換をもつFcドメイン単量体で形成される他のFcドメインに対して選択的である。この種のアミノ酸置換は、QuikChange(登録商標)Mutagenesisなどのこの技術分野で周知の従来の分子クローニング技術を用いて行うことが可能である。
改変された空洞および改変された突起の使用(すなわち、「ノブイントゥホール(knob−into−hole)」ストラテジー)は、Carterおよびその協同研究者(Ridgway et al.,Protein Eng.9:617−612,1996、Atwell et al.,J Mol Biol.270:26−35,1997、Merchant et al.,Nat Biotechnol.16:677−681,1998)によって記述されている。ノブとホールとの相互作用は、ヘテロ二量体形成を支持するが、一方、ノブ間およびホール間の相互作用は、立体的な不一致および好ましい相互作用の損失に起因してホモ二量体形成を妨げる。「ノブイントゥホール」技術は、米国特許第5,731,168号にも開示されている。
静電的ステアリングを、ノブ−イン−ホール(knob−in−hole)技術と組み合わせて、例えば2つの異なるポリペプチド中のFcドメイン単量体間でのヘテロ二量体形成を有利にすることができる。以下にさらに詳細に記載するが、静電的ステアリングは、より高次のタンパク質分子の形成を制御する、ペプチド、タンパク質ドメインおよびタンパク質内の反対の電荷をもつアミノ酸間の有益な静電的相互作用の利用である。静電的ステアリングを使用して、ホモ二量体形成またはヘテロ二量体形成のいずれかを促進することができ、後者の場合にはノブ−イン−ホール技術と組み合わせることが有益な場合がある。ヘテロ二量体形成の場合、異なっているが、適合性のある変異を、ヘテロ二量体形成されるFcドメイン単量体の各々に導入する。ゆえに、Fcドメイン単量体を改変して、以下の正電荷をもつアミノ酸置換、および負電荷をもつアミノ酸置換のうちの1つを含ませることができる:D356K、D356R、E357K、E357R、K370D、K370E、K392D、K392E、D399K、K409D、K409E、K439DおよびK439E。例えば1つのFcドメイン単量体、例えば空洞(Y349C、T366S、L368AおよびY407V)を有するFcドメイン単量体も、K370D変異を含むことができ、そして他のFcドメイン単量体、例えば突起(S354CおよびT366W)を有するFcドメイン単量体もE357Kを含むことができる。
静電的ステアリングは、より高次のタンパク質分子の形成を制御する、ペプチド、タンパク質ドメインおよびタンパク質内の反対の電荷をもつアミノ酸間の好ましい静電的相互作用の利用である。静電的ステアリングの効果を用いて、二重特異性抗体の生成の際のヘテロ二量体形成に有利に、ホモ二量体の形成を低減するように抗体ドメインの相互作用を変える方法が、米国特許出願公開公報第2014−0024111号に開示されている。
Fcドメイン単量体のヘテロ二量体形成は、表3に含まれるが、それらに限定されない電荷残基対などの2つのFcドメイン単量体に異なるが適合性の変異を導入することによって促進され得る。いくつかの実施形態では、Fcドメイン単量体は、以下の正に荷電したアミノ酸置換および負に荷電したアミノ酸置換のうちの1つを含み得る。D356K、D356R、E357K、E357R、K370D、K370E、K392D、K392E、D399K、K409D、K409E、K439DおよびK439E。一実施例では、正電荷をもつアミノ酸置換、例えばD356KまたはE357Kを含有するFcドメイン単量体と、負電荷をもつアミノ酸置換、例えばK370DまたはK370Eを含有するFcドメイン単量体とが選択的に結合して、電荷をもつアミノ酸の好ましい静電的ステアリングを経てFcドメインを形成する。別の実施例では、E357Kを含有するFcドメイン単量体と、K370Dを含有するFcドメイン単量体とが選択的に結合して、電荷をもつアミノ酸の好ましい静電的ステアリングを経てFcドメインを形成する。
注記:すべての残基はEUナンバリングスキームに従って番号付けされている(Edelman et al,Proc Natl Acad Sci USA,63:78−85,1969)
Fcドメイン単量体のホモ二量体形成は、対称的であるように両Fcドメイン単量体内に、同一の静電的ステアリング変異(ホモ二量体形成選択性モジュール)を導入することによって、促進することが可能である。いくつかの実施形態では、2つのFcドメイン単量体が、CH3ドメイン間の界面における電荷をもつ残基の環内の少なくとも2つの位置において、同一の逆電荷の変異を含有するホモ二量体形成選択性モジュールを含む。2つのFcドメイン単量体内の残基の2以上の相補的な対の両要素の電荷が反転していることによって、変異したFcドメイン単量体は同じ変異の配列のFcドメイン単量体に対して相補性を維持するが、こうした変異なしではFcドメイン単量体に対する相補性はより小さい。Fcドメイン単量体に導入されてそのホモ二量体形成を促進し得る静電ステアリング変異が表4Aおよび表4Bに示されるが、これらに限定されない。一実施形態では、Fcドメインは、二重逆電荷変異体(表4Aおよび表4B)、例えば、K409D/D399Kを各々含む、2つのFcドメイン単量体を含む。別の実施形態では、Fcドメインは、四重逆電荷変異体(表4Aおよび表4B)、例えば、K409D/D399K/K370D/E357Kを各々含む、2つのFcドメイン単量体を含む。
本開示では、ポリペプチドまたはタンパク質ドメインおよび/または会合する非タンパク質部分間における結合または接続を説明するために、リンカーを用いる。いくつかの実施形態では、リンカーは、少なくとも2つのFcドメイン単量体間の結合または接続であり、それに対してリンカーが、第1のFcドメイン単量体のCH3抗体定常ドメインのC末端を、第2のFcドメイン単量体のヒンジドメインのN末端に対して、2つのFcドメイン単量体が互いに直列に連結するように接続するものである。他の実施形態では、リンカーは、Fcドメイン単量体とそれに付加されるその他のタンパク質ドメインとの間の結合である。例えばリンカーは、Fcドメイン単量体のCH3抗体定常ドメインのC末端を、アルブミン結合ペプチドのN末端に付加させることが可能である。
本開示では、2つのFcドメイン単量体間のリンカーは、3〜200のアミノ酸(例えば、3〜200、3〜180、3〜160、3〜140、3〜120、3〜100、3〜90、3〜80、3〜70、3〜60、3〜50、3〜45、3〜40、3〜35、3〜30、3〜25、3〜20、3〜15、3〜10、3〜9、3〜8、3〜7、3〜6、3〜5、3〜4、4〜200、5〜200、6〜200、7〜200、8〜200、9〜200、10〜200、15〜200、20〜200、25〜200、30〜200、35〜200、40〜200、45〜200、50〜200、60〜200、70〜200、80〜200、90〜200、100〜200、120〜200、140〜200、160〜200または180〜200のアミノ酸)を含むアミノ酸スペーサーとすることが可能である。いくつかの実施形態では、2つのFcドメイン単量体間のリンカーは、少なくとも12のアミノ酸、例えば、12〜200のアミノ酸(例えば、12〜200、12〜180、12〜160、12〜140、12〜120、12〜100、12〜90、12〜80、12〜70、12〜60、12〜50、12〜40、12〜30、12〜20、12〜19、12〜18、12〜17、12〜16、12〜15、12〜14または12〜13のアミノ酸)(例えば、14〜200、16〜200、18〜200、20〜200、30〜200、40〜200、50〜200、60〜200、70〜200、80〜200、90〜200、100〜200、120〜200、140〜200、160〜200、180〜200または190〜200のアミノ酸)を含有するアミノ酸スペーサーである。いくつかの実施形態では、2つのFcドメイン単量体間のリンカーは、12〜30のアミノ酸(例えば、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、26、27、28、29または30のアミノ酸)を含有するアミノ酸スペーサーである。好適なペプチドスペーサーはこの分野において既知であり、例えば、グリシンおよびセリンなどのフレキシブルなアミノ酸残基を含有するペプチドリンカーを含む。ある特定の実施形態では、スペーサーは、例えば
の、複数のモチーフまたは繰り返しモチーフであるモチーフを含有することが可能である。ある特定の実施形態では、スペーサーは、
である、GSのモチーフを含む2〜12のアミノ酸を含有することが可能である。ある特定の他の実施形態では、スペーサーは、
である、GGSのモチーフを含む3〜12のアミノ酸を含有することが可能である。さらに他の実施形態では、スペーサーは、
である、GGSG(SEQ ID NO:2)のモチーフを含む4〜20のアミノ酸を含有することが可能である。他の実施形態では、スペーサーは、
である、GGGGS(SEQ ID NO:1)のモチーフを含有することが可能である。ある特定の実施形態では、スペーサーは、
である。
)と比較して、低減されたレベルのグリコシル化(例えば、低減されたレベルのO−グリコシル化)(例えば、キシロース、マンノース、シアル酸、フコース(Fuc)および/またはガラクトース(Gal)などのグリカン(例えば、キシロース)による低減したレベルのO−グリコシル化)を有し得る。
)と比較して、低減されたレベルのO−グリコシル化(例えば、低減されたレベルのO−キシロシル化)を有し得る。
)と比較して、低減されたタンパク質分解速度を有し得る。
である、GGGG(SEQ ID NO:19)のモチーフを含有することが可能である。ある特定の実施形態では、スペーサーは、
である、GGGGG(SEQ ID NO:24)のモチーフを含有することが可能である。ある特定の実施形態では、スペーサーは、
である。
からなる12アミノ酸ペプチドスペーサーおよび20アミノ酸ペプチドスペーサーが直列に接続される。他の実施形態では、配列
からなる18アミノ酸ペプチドスペーサーを用いることができる。
血清タンパク質をペプチドに結合することで、タンパク質薬剤の薬物動態を向上させることが可能であり、特にここに記載するFc抗原結合ドメイン構築体は、血清タンパク質結合ペプチドと融合し得る。
概して、本開示は、2〜10個のFcドメインおよび1つ以上のPD−L1結合ドメインが付加されたFc抗原結合ドメイン構築体を特徴とする。これらは、Fc受容体の1つの野生型Fcドメイン(例えばFcγRIIIa)よりも高い結合アフィニティーおよび/またはアビディティを有し得る。この開示は、Fcドメインの2つのFcドメイン単量体が互いと二量体を選択的に形成して、それによって望まない多量体または凝集の形成を回避するように、相互作用する2つのCH3抗体定常ドメインの界面においてアミノ酸を改変する方法を開示する。Fc抗原結合ドメイン構築体は、偶数のFcドメイン単量体を含み、Fcドメイン単量体の各対がFcドメインを形成する。Fc抗原結合ドメイン構築体は、最低でも、4つのFcドメイン単量体の二量体から形成された2つの機能性Fcドメインおよび1つのPD−L1結合ドメインを含む。PD−L1結合ドメインは、例えば、リンカー、スペーサー、ペプチド結合、化学結合、または化学的部分を用いて、Fcドメインに結合され得る。
本開示では、宿主細胞は、本明細書に記載のポリペプチドまたは構築体を、それらの対応する核酸から発現するのに必要であるような、例えばオルガネラである、必要な細胞成分を含むビヒクルを指す。核酸は、この技術分野で既知の従来の技術(形質転換、トランスフェクション、電気穿孔、リン酸カルシウム沈殿、直接の微量注入など)によって宿主細胞内に導入されることが可能である核酸ベクター中に含まれ得る。宿主細胞は、哺乳動物起源、細菌起源、真菌起源または虫起源のものとすることが可能である。哺乳動物宿主細胞には、CHO(またはCHO誘導細胞株、例えばCHO−K1、CHO−DXB11 CHO−DG44)、マウス宿主細胞(例えば、NS0、Sp2/0)、VERY、HEK(例えば、HEK293)、BHK、HeLa、COS、MDCK、293、3T3、W138、BT483、Hs578T、HTB2、BT20およびT47D、CRL7O3OならびにHsS78Bstの細胞が含まれるが、これらに限定されない。また、タンパク質構築体の発現を調節する、または所望の特定の手法でタンパク質産物を修飾およびプロセシングする、宿主細胞を選択することが可能である。様々な宿主細胞が、タンパク質産物の翻訳後プロセシングおよび修飾に関する特性および特異的な機序を有する。適切な株化細胞または宿主系を選択して、発現されたタンパク質の正確な修飾およびプロセシングを確実にすることが可能である。
各Fc単量体は、Asn 297においてNグリコシル化部位を含む。グリカンは、所与のFc単量体上で多数の異なる形態では存在し得る。本明細書に記載される抗体または抗原結合Fc構築体を含有する組成物において、グリカンは、非常に異種であり得、存在するグリカンの性質は、数ある中でも、抗体または抗原結合Fc構築体を産生するために使用される細胞の種類、細胞の増殖条件(増殖培地を含む)、および産生後の精製によって決まり得る。様々な例では、本明細書に記載の構築体またはポリペプチド複合体またはポリペプチドを含む組成物は、少なくともある程度脱フコシル化される。例えば、組成物中に存在するグリカン(例えば、Fcグリカン)の少なくとも5%、10%、15%、20%、25%、30%、35%、40%、45%、50%、60%、70%、80%、90%、または95%が、フコース残基を欠いている。したがって、グリカンの5%〜60%、5%〜50%、5%〜40%、10%〜50%、10%〜50%、10%〜40%、20%〜50%、または20%〜40%が、フコース残基を欠いている。少なくともある程度まで脱フコシル化される組成物は、1,3,4−トリ−O−アセチル−2−デオキシ−2−フルオロ−L−フコース阻害剤の存在下で抗体を産生する細胞を培養することによって産生され得る。本明細書に記載の構築体およびポリペプチドの比較的脱フコシル化された形態は、FUT8の発現が低減されたか、またはFUT8を発現しない細胞で発現させること(例えば、FUT8をノックアウトすることによって、またはRNAi(siRNA、miRNA、もしくはshRNAを用いて発現を低減することによって)、およびベータ−1,4−マンノシル−糖タンパク質4−ベータ−N−アセチルグルコサミニルトランスフェラーゼ(GnT−III)を過剰発現する細胞で発現させることを含む様々な他の方法を使用して産生され得る。
Fc抗原結合ドメイン構築体は、タンパク質精製分野において既知の任意の方法、例えばクロマトグラフィー(例えば、イオン交換、アフィニティー(例えばプロテインAアフィニティー)およびサイズ排除カラムクロマトグラフィー)、遠心分離、溶解度差、またはタンパク質の精製に関するその他の標準技術によって、精製することが可能である。例えば、Fc抗原結合ドメイン構築体は、プロテインAカラムなどのアフィニティーカラムを、適切に選択し、クロマトグラフィーカラム、濾過、限外濾過、塩析および透析手順と組み合わせることとによって、単離および精製することが可能である(例えば、Process Scale Purification of Antibodies,Uwe Gottschalk(ed.)John Wiley & Sons,Inc.,2009、およびSubramanian(ed.)Antibodies−Volume I−Production and Purification,Kluwer Academic/Plenum Publishers,New York(2004)を参照)。
本開示は、本明細書に記載の1つ以上のFc抗原結合ドメイン構築体を含む薬学的組成物を特徴とする。一実施形態では、薬学的組成物は、構造が同一または実質的に同一であるFc抗原結合ドメイン構築体の実質的に均質な群を含む。様々な例において、薬学的組成物は、Fc抗原結合ドメイン構築体1〜42のいずれか1つの実質的に均質な群を含む。
本明細書に記載の構築体は、PDL−1を標的とし、PD−L1を標的とする抗体で治療される障害を治療するために使用され得る。構築体は、例えば、黒色腫、非小細胞肺癌、腎細胞癌、ホジキンリンパ腫、脳癌、胃癌、膀胱癌、睾丸癌、頭頸部癌、小細胞肺癌、食道癌、非ホジキンリンパ腫、膵臓癌、卵巣癌、血液癌、乳癌、結腸直腸癌、肉腫、卵巣癌、前立腺癌、子宮頸癌、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、中皮腫、急性骨髄性白血病、慢性リンパ球性白血病、メルケル細胞癌、様々な固形腫瘍、およびびまん性大細胞型B細胞リンパ腫の治療に有用であり得る。
本開示に記載されるFc抗原結合ドメイン構築体は、様々なFc受容体介在性エフェクター機能を活性化することができる。免疫系の構成要素の1つは、補体依存性細胞傷害性(CDC)システムである。これは自然免疫系の一部であり、抗体と貪食細胞の能力を強化し、外来性病原体を除去する。古典的補体経路、副補体経路、そしてレクチン経路の3つの生化学的経路が、補体系を活性化する。それら経路すべてが、複雑な活性化とシグナル伝達カスケードのセットを伴っている。
本開示のFc抗原結合ドメイン構築体は、免疫系による抗体依存性細胞介在性細胞傷害性(ADCC)活性を強化することもできる。ADCCは能動免疫系の一部であり、抗体は外来病原体の表面抗原に結合し、それらを死に至らしめる。ADCCには、抗体によるナチュラルキラー(NK)細胞の活性化が含まれる。NK細胞はFc受容体を発現し、これが例えばIgGおよびIgMなどの抗体のFc部分に結合する。抗体が病原体に感染した標的細胞の表面に結合すると、その後に引き続いてNK細胞に結合し、活性化させる。NK細胞は、例えばIFN−γなどのサイトカイン、例えばパーフォリンおよびグランザイムなどのタンパク質を放出する。パーフォリンは、カルシウムの存在下で多量体形成する孔形成サイトリシンである。グランザイムは、標的細胞中でプログラム化細胞死を誘導するセリンプロテアーゼである。NK細胞に加えて、マクロファージ、好中球、および好酸球もADCCを介在することができる。
本開示のFc抗原結合ドメイン構築体は、免疫系による抗体依存性細胞貪食(ADCP)活性を強化することもできる。ADCPは抗体オプソニン化としても知られており、このプロセスによって、病原体は、貪食細胞による摂食と除去の目印を付けられる。貪食細胞は、有害な外来病原体と、死んだ細胞または死にゆく細胞を摂食することによって身体を保護する細胞である。このプロセスは、病原体関連分子パターン(PAMPS)によって活性化され、NF−κBの活性化へと繋がっていく。次いで例えばC3bと抗体などのオプソニンが標的病原体に付加され得る。標的がオプソニンでコーティングされると、Fcドメインは、そのFc受容体を介して貪食細胞を引き付ける。次いで貪食細胞がその細胞を包み込み、摂食された物質のファゴソームが、リソソームと融合する。次いで、結果としてできたファゴリソソームが、細胞物質をタンパク質分解的に消化する。
タンパク質発現
Fc抗原結合ドメイン構築体は、フォールディング効率を増加させ、望ましくない高分子量オリゴマーおよび多量体を生成し得るサブユニットの非制御会合を最小限に抑え、実質的に均質な(例えば、少なくとも85%、90%、95%、98%、または99%均質な)薬学的用組成物を生成するように設計される。これら目標を念頭に、分岐点がN末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体7(PD−L1)は各々、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(抗PD−L1長鎖Fc(SEQ ID NO:54)の2つのコピーおよび短鎖Fc(SEQ ID NO:63)の2つのコピー)と、抗PD−L1軽鎖ポリペプチド(SEQ ID NO:49)の2つのコピーとを含む。長鎖Fcは、N末端に、電荷変異(K409D/D399K変異)Fcドメイン単量体(ホモ二量体形成を促進するため)に直列に連続して、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体と、抗PD−L1 VHドメインおよびCH1ドメイン(EUの1〜220位)とを含有する(構築体7(PD−L1))。短鎖Fcは、K370D電荷変異、ならびにY349C、T366S、L368A、およびY407V空洞形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)を含有する。抗PD−L1軽鎖も、scFvの一部として長鎖FcのN末端に融合されて発現され得る。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。表5中のアミノ酸配列は、3つの別個のプラスミド(1つのプラスミドは軽鎖(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは長鎖Fc(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは短鎖Fcをコードする)によってコードされた。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
タンパク質発現
分岐点がC末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体13(PD−L1)は各々、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(長鎖Fc(SEQ ID NO:58、59、60、および65のうちのいずれか1つ)の2つのコピーおよび抗PD−L1短鎖Fc(SEQ ID NO:63)の2つのコピー)と、抗PD−L1軽鎖ポリペプチド(SEQ ID NO:49)の2つのコピーとを含む。長鎖Fcは、N末端に、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体に直列に連続して、電荷変異(K409D/D399K変異)Fcドメイン単量体(ホモ二量体形成を促進するため)と、抗PD−L1 VHドメインおよびCH1ドメイン(EUの1〜220位)(構築体13(PD−L1))とを含有する。短鎖Fcは、K370D電荷変異、ならびにY349C、T366S、L368A、およびY407V空洞形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)を含有する。PD−L1軽鎖も、scFvの一部として長鎖FcのN末端に融合されて発現され得る。各バージョンが長鎖Fcポリペプチド内のFcドメイン単量体間で異なる大きさのグリシンスペーサー(G4(SEQ ID NO:19)、G10(SEQ ID NO:25)、G15(SEQ ID NO:26)、またはG20(SEQ ID NO:23)リンカー)をもつ構築体13の4つのバージョンを抗PD−L1重鎖を用いて作製した。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。以下の構築体の各々のアミノ酸配列は、3つの別個のプラスミド(1つのプラスミドは軽鎖(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは長鎖Fc(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは短鎖Fcをコードする)によってコードされた。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
非対称直列Fcドメインから形成された非分岐構築体は、以下に記載されるように作製される。Fc抗原結合ドメイン構築体1(図1)は、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、直列に連続した2つのFcドメイン単量体であって、各Fcドメイン単量体が、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを導入することによって作製される改変された突起を有する、2つのFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。PD−L1結合ドメインは、長鎖Fcと同じアミノ酸配列の一部として発現され得る(例えば、scFvを形成するため)。短鎖Fcは、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K370D)(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体を含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。本実施例では、かつFc抗原結合ドメイン構築体2〜42についての以下の実施例の各々では、細胞は、抗体可変軽鎖を発現する第3のプラスミドを含有し得る。
非対称直列Fcドメインから形成された非分岐構築体は、以下に記載されるように作製される。Fc抗原結合ドメイン構築体2(図2)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcおよび短鎖Fcの3つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、PD−L1結合ドメインに直列に連続して3つのFcドメイン単量体を含有し、各Fcドメイン単量体は、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する。短鎖Fcは、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体を含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
非対称直列Fcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体3(図3)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、直列に連続した2つのFcドメイン単量体(各Fcドメイン単量体が、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する)を含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
非対称直列Fcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体4(図4)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcおよび短鎖Fcの3つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、直列に連続した3つのFcドメイン単量体を含有し、各Fcドメイン単量体は、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされた。発現されたタンパク質を、実施例3にあるように精製した。
非対称直列Fcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体5(図5)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、PD−L1結合ドメインに直列に連続して2つのFcドメイン単量体を含有し、各Fcドメイン単量体は、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
非対称直列Fcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体6(図6)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcおよび短鎖Fcの3つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、PD−L1結合ドメインに直列に連続して3つのFcドメイン単量体を含有し、各Fcドメイン単量体は、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
分岐点がN末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体7(図7)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体を含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされた。発現されたタンパク質を、実施例3にあるように精製した。
分岐点がN末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体8(図8)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体を含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされた。発現されたタンパク質を、実施例3にあるように精製した。
分岐点がN末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体9(図9)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされた。発現されたタンパク質を、実施例3にあるように精製した。
分岐点がN末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体10(図10)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、直列に連続した2つのFcドメイン単量体であって、各Fcドメイン単量体が、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する、2つのFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体を含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされた。発現されたタンパク質を、実施例3にあるように精製した。
分岐点がN末端Fcドメインにある、単独分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体11(図11)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、直列に連続した2つのFcドメイン単量体を含有し、各Fcドメイン単量体は、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、抗原結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
分岐点がN末端Fcドメインにある、単独分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体12(図12)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、直列に連続した2つのFcドメイン単量体であって、各Fcドメイン単量体が、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する、2つのFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、抗原結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
分岐点がC末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体13(図13)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体に直列で連続した、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体を含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされた。発現されたタンパク質を、実施例3にあるように精製した。
分岐点がC末端Fcドメインにある、単独分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体14(図14)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体に直列で連続した、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体を含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
分岐点がC末端Fcドメインにある、単独分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体15(図15)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの2つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体に直列で連続した、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
分岐点がC末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体16(図16)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、2つのFcドメイン単量体であって、各Fcドメイン単量体が、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する、2つのFcドメイン単量体に直列で連続した、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体を含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされた。発現されたタンパク質を、実施例3にあるように精製した。
分岐点がC末端Fcドメインにある、単独分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体17(図17)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、2つのFcドメイン単量体であって、各Fcドメイン単量体が、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する、2つのFcドメイン単量体に直列で連続した、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体を含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
分岐点がC末端Fcドメインにある、単独分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体18(図18)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、2つのFcドメイン単量体であって、各Fcドメイン単量体が、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する、2つのFcドメイン単量体に直列で連続した、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
分岐点がC末端FcドメインにもN末端Fcドメインにもない単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体19(図19)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体と、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する別のFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体を含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされた。発現されたタンパク質を、実施例3にあるように精製した。
分岐点がC末端Fcドメインにある、単独分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体20(図20)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体と、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する別のFcドメイン単量体とを含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
分岐点がC末端Fcドメインにある、単独分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製する。Fc抗原結合ドメイン構築体21(図21)は、2つの別個のFc単量体含有ポリペプチド(長鎖Fcの2つのコピーおよび短鎖Fcの4つのコピー)および軽鎖ポリペプチドを含有する。長鎖Fcは、N末端に、表4Aおよび表4Bから選択される逆電荷変異(例えば、K409D/D399K変異)を有するFcドメイン単量体に直列に連続した、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有するFcドメイン単量体と、表3から選択される少なくとも1つの突起形成変異(例えば、S354C変異およびT366W変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、E357K)とを導入することによって作製される改変された突起を有する別のFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。短鎖Fcは、N末端に、表3から選択される少なくとも1つの空洞形成変異(例えば、Y349C、T366S、L368A、およびY407V変異)と、任意選択的に、表4Aおよび表4Bから選択される1つ以上の逆電荷変異(例えば、K370D)とを導入することによって作製される改変された空洞を有するFcドメイン単量体と、PD−L1結合ドメインとを含有する。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされる。短鎖Fcおよび長鎖Fcのアミノ酸配列は、2つの別個のプラスミドによってコードされる。発現されたタンパク質は、実施例3にあるように精製される。
親mAbおよび様々なFc抗原結合ドメイン構築体によるCDC、ADCP、およびADCC経路の活性化を試験するために3つのアッセイを使用した。抗CD20モノクローナル抗体であるGazyva(オビヌツズマブ)由来のCDRを含有する4つの構築体を作製した。フコシル化mAbおよび脱フコシル化mAbの両方を作製し、S3Y(実施例2に記載の構築体13の構造、図13)およびSAI(実施例1に記載の構築体7の構造、図7)Fc抗原結合ドメイン構築体も作製した。CDCアッセイを以下のとおり行った。
1.抗CD20 CDCアッセイで使用される標的細胞は、Rajiリンパ芽球様ヒトB細胞株(ATCC CCL−86)である。Raji細胞を遠心分離により懸濁培養液から除去し、6×105細胞/mLでX−VIVO 15培地中に再懸濁した。
2.Raji細胞を、1ウェル当たり100μL(6×104細胞/ウェル)の体積で96ウェル平底アッセイプレートに移した。
3.抗CD20モノクローナル抗体(mAb)およびSIFボディを各々、X−VIVO 15培地中で3.33μMに希釈した。その後、連続1:3希釈を1.5mLのポリプロピレンチューブ内で抗CD20 mAbおよびSIFボディの各々を用いて行い、11点希釈系列を得た。
4.抗CD20 mAbおよびSIFボディの各希釈物を、50μL/ウェルでアッセイプレート中の適切なウェルに移した。
5.抗CD20 mAbおよびSIFボディを移した直後に、50μLの正常なヒト血清補体をアッセイプレート中の各ウェルに移した。
6.アッセイプレートを37℃および5%CO2で2時間インキュベートした。
7.2時間インキュベーションした後、20μLのWST−1増殖試薬をアッセイプレートの各ウェルに添加した。
8.プレートを37℃および5%CO2のインキュベーターに14時間戻した。
9.14時間のインキュベーション後、プレートを、プレート振盪器上で1分間振盪し、分光光度計を使用して、600nmの補正を用いて、450nmで直ちにウェルの吸光度を決定した。
標的細胞がRajiであるCDCアッセイ(図47、左のパネル)では、S3Y(構築体13(CD20))構築体は細胞傷害性を媒介することができたが、他の構築体は媒介することができなかった。
FcγRIIa−H ADCPレポーターバイオアッセイコンプリートキット(Promegaカタログ番号G9901)は、FcγRIIaに特異的に結合して活性化するFcドメインを有する抗体および他の生物学的物質の効力および安定性を測定するために使用され得る細胞ベースの生物発光アッセイである。このアッセイは、アミノ酸131位にヒスチジン(H)を含有する高親和性ヒトFcgRIIa−HバリアントおよびNFAT−応答要素(NFAT−RE)によって駆動されるルシフェラーゼレポーターを発現する遺伝子改変Jurkat T細胞株からなる。標的細胞および関連抗体と共培養されると、FcγRIIa−Hエフェクター細胞はその抗体のFcドメインに結合し、FcγRIIaのシグナル伝達およびNFAT−RE媒介性ルシフェラーゼ活性がもたらされる。生体発光シグナルを検出し、Bio−Glo(商標)ルシフェラーゼアッセイシステムおよび標準蛍光度計を使用して定量化した。増加した濃度の抗CD20抗体および構築体7(CD20)または構築体13(CD20)をRaji(CD20+)標的細胞およびFcとインキュベートし、増加した濃度の抗CD20抗体および構築体を、図47の中央のパネル中の指示された濃度で、Raji(CD20+)標的細胞およびFcγRIIa−Hエフェクター細胞とインキュベートした(2:1のE:T比、およそ35,000個のエフェクター細胞:15,000個の標的細胞)。37℃で6時間インキュベーションを継続した。Bio−Glo(商標)。試薬を添加し、発光をPHERAstar FS計器で測定した。データを、図47の中央のパネル中の指示された濃度でRIIa−Hエフェクター細胞(2:1のE:T比、およそ35,000個のエフェクター細胞:15,000個の標的細胞)、GraphPad Prismソフトウェアを使用して4PL曲線に適合させた。37℃で6時間インキュベーションを継続した。Bio−Glo(商標)試薬を添加し、発光をPHERAstar FS計器で測定した。データを、GraphPad Prismソフトウェアを使用して4PL曲線に適合させた(図47、中央のパネル)。SAI構築体(構築体7(CD20))およびS3Y構築体(構築体13(CD20))の両方が、mAbと比較して100倍超増強された効力を示した。
ヒト初代NKエフェクター細胞(Hemacare)を解凍し、5×105/mLでリンパ球増殖培地−3(Lonza)中37℃で一晩静止させた。翌日、ヒトリンパ芽球様細胞株Raji標的細胞(ATCC CCL−86)を収集し、アッセイ培地(フェノールレッドフリーのRPMI、10%FBSΔ、GlutaMAX(商標))中に再懸濁し、様々な濃度の目的とする各プローブの存在下で、37℃で30分間プレーティングした。その後、静止させたNK細胞を収集し、アッセイ培地中に再懸濁し、抗CD20コーティングRaji細胞を含有するプレートに添加した。プレートを、最終比率5:1のエフェクター細胞:標的細胞(5×104NK細胞:1×104Raji細胞)で、37℃で6時間インキュベートした。
ペプチドおよびグリコペプチドの液体クロマトグラフィー−MS/MS
タンパク質を、6Mのグアニジン(Sigma)中で1μg/μLに希釈した。ジチオスレイトール(DTT)を濃度10mMまで加えて、65℃で30分間、変性条件下でジスルフィド結合を減らした。氷冷後、サンプルを、暗闇中で1時間、30mMのヨードアセトアミド(IAM)とともにインキュベートして、遊離チオールをアルキル化(カルバミドメチル化(carbamidomethylate))した。その後タンパク質を、10−kDa膜を介して25mMの炭酸水素アンモニウム緩衝液(pH7.8)中に透析し、IAM、DTTおよびグアニジンを除去した。タンパク質は、Barocycler(NEP 2320、Pressure Biosciences社)中で、トリプシンで消化した。圧力は、37℃で、20,000psiと周囲圧力との間を1時間に合計30サイクルで循環させた。ペプチドのLC−MS/MS分析は、Ultimate 3000(Dionex)クロマトグラフィーシステムとQ−Exactive(Thermo Fisher Scientific社)質量分析計とで行った。ペプチドは、移動相として0.1%FA水溶液および0.1%FAアセトニトリル溶液を用いて、BEH PepMap(Waters社)カラムで分離した。±1.5Daの四重極分離幅(isolation width)を有する二重荷電イオン(z=2)m/z 842.5に基づいて、単独でキシロシル化されたリンカーペプチドを標的とした。
タンパク質を、78.98%水、20%アセトニトリル、1%ギ酸(FA)、および0.02%トリフルオロ酢酸からなる泳動緩衝液(running buffer)中で2μg/μLの濃度に希釈した。サイズ排除クロマトグラフィー分離を、直列に2.1×350mm、合計カラム長700mmの2つのZenix−C SEC−300(Sepax Technologies,Newark,DE)上で行った。タンパク質を、80μL/分の流量で上述の泳動緩衝液を使用してSECカラムから溶出した。質量スペクトルを、ポジティブモードで動作させたQSTAR Elite(Applied Biosystems)Q−ToF質量分光計で取得した。個々のサイズ画分下の中性質量を、クロマトグラフィーピークの全幅にわたるスペクトルを合計することによって、ベイズピークデコンボリューション(Bayesian peak deconvolution)を使用してデコンボリュートした。
サンプルを1mg/mLに希釈して、HTタンパク質発現変性緩衝液(HT Protein Express denaturing buffer)(パーキンエルマー(PerkinElmer)社)と混合した。混合物を40℃で20分間インキュベートした。サンプルを70μLの水で希釈して、96ウェルプレートに移した。サンプルは、HT Protein Express LabChip(パーキンエルマー社)を備えたCaliper GXII機器(パーキンエルマー社)で分析した。蛍光強度を用いて、各サイズの変異体の相対存在度を計算した。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
タンパク質発現
非対称直列Fcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体4(PD−L1)は各々、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(長鎖Fc(SEQ ID NO:66)および抗PD−L1 Fc鎖(SEQ ID NO:68)の3つのコピー)と、抗PD−L1軽鎖ポリペプチド(SEQ ID NO:49)の3つのコピーとを含む。長鎖Fcは、直列に連続して3つのFcドメイン単量体を含有し、各Fcドメイン単量体は、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有する。短鎖Fcは、N末端に、K370D電荷変異と、Y349C、T366S、L368A、およびY407V空洞形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体と、抗PD−L1 VHドメインおよびCH1ドメイン(EUの1〜220位)(構築体4(PD−L1))とを含有する。PD−L1軽鎖も、scFvの一部として短鎖FcのN末端に融合されて発現され得る。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。表7中の各構築体に対する以下のアミノ酸配列は、3つの別個のプラスミド(1つのプラスミドは軽鎖(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは長鎖Fcをコードし、1つのプラスミドは短鎖Fc(抗PD−L1)をコードする)によってコードされた。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
タンパク質発現
分岐点がN末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体8(PD−L1)は各々、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(長鎖Fc(SEQ ID NO:69)の2つのコピーおよび抗PD−L1短鎖Fc(SEQ ID NO:68)の2つのコピー)と、抗PD−L1軽鎖ポリペプチド(SEQ ID NO:49)のコピーとを含む。長鎖Fcは、逆電荷変異K409DおよびD399K(ホモ二量体形成を促進するため)を有するFcドメイン単量体に直列に連続して、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体を含有する。短鎖Fcは、N末端に、K370D電荷変異と、Y349C、T366S、L368A、およびY407V空洞形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体と、抗PD−L1 VHドメインおよびCH1ドメイン(EUの1〜220位)(構築体8(PD−L1))とを含有する。PD−L1軽鎖も、scFvの一部として短鎖FcのN末端に融合されて発現され得る。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。表8中の各構築体に対する以下のアミノ酸配列は、3つの別個のプラスミド(1つのプラスミドは軽鎖(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは長鎖Fcをコードし、1つのプラスミドは短鎖Fc(抗PD−L1)をコードする)によってコードされた。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
タンパク質発現
分岐点がN末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体9(PD−L1)は、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(抗PD−L1長鎖Fc(SEQ ID NO:54)の2つのコピーおよび抗PD−L1短鎖Fc(SEQ ID NO:68)の2つのコピー)と、抗PD−L1軽鎖ポリペプチド(SEQ ID NO:49)のコピーとを含む。長鎖Fcは、N末端に、逆電荷変異K409DおよびD399K(ホモ二量体形成を促進するため)を有するFcドメイン単量体に直列に連続して、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体と、抗PD−L1 VHドメインおよびCH1ドメイン(EUの1〜220位)(構築体9(PD−L1))とを含有する。短鎖Fcは、N末端に、K370D電荷変異と、Y349C、T366S、L368A、およびY407V空洞形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体と、抗PD−L1重鎖(構築体9(PD−L1))とを含有する。PD−L1軽鎖も、scFvの一部として長鎖Fcおよび/または短鎖FCのN末端に融合されて発現され得る。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。表9中の各構築体に対する以下のアミノ酸配列は、3つの別個のプラスミド(1つのプラスミドは軽鎖(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは長鎖Fc(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは短鎖Fc(抗PD−L1)をコードする)によってコードされた。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
タンパク質発現
分岐点がN末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体10(PD−L1)は各々、それぞれ、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(抗PD−L1長鎖Fc(SEQ ID NO:71)の2つのコピーおよび短鎖Fc(SEQ ID NO:63)の4つのコピー)と、抗PD−L1軽鎖ポリペプチド(SEQ ID NO:49)のコピーとを含む。長鎖Fcは、N末端に、直列に連続した2つのFcドメイン単量体であって、各Fcドメイン単量体が、逆電荷変異K409DおよびD399K(ホモ二量体形成を促進するため)を有するFcドメイン単量体に直列に連続して、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有する、2つのFcドメイン単量体と、抗PD−L1 VHドメインおよびCH1ドメイン(EUの1〜220位)(構築体10(PD−L1))とを含有する。短鎖Fcは、K370D電荷変異、ならびにY349C、T366S、L368A、およびY407V空洞形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)を含有する。抗PD−L1軽鎖も、scFvの一部として長鎖FcのN末端に融合されて発現され得る。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。表10中の各構築体に対する以下のアミノ酸配列は、3つの別個のプラスミド(1つのプラスミドは軽鎖(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは長鎖Fc(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは短鎖Fcをコードする)によってコードされた。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
タンパク質発現
分岐点がC末端Fcドメインにある単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体16(PD−L1)は各々、それぞれ、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(抗PD−L1長鎖Fc(SEQ ID NO:73)の2つのコピーおよび短鎖Fc(SEQ ID NO:63)の4つのコピー)と、抗PD−L1軽鎖ポリペプチド(SEQ ID NO:49)の3つのコピーとを含む。長鎖Fcは、N末端に、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを各々有する2つのFcドメイン単量体に直列に連続して、逆電荷変異K409DおよびD399K(ホモ二量体形成を促進するため)を有するFcドメイン単量体と、抗PD−L1 VHドメインおよびCH1ドメイン(EUの1〜220位)(構築体10(PD−L1))とを含有する。短鎖Fcは、K370D電荷変異、ならびにY349C、T366S、L368A、およびY407V空洞形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)を含有する。抗PD−L1軽鎖も、scFvの一部として長鎖FcのN末端に融合されて発現され得る。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。表11中の各構築体に対する以下のアミノ酸配列は、3つの別個のプラスミド(1つのプラスミドは軽鎖(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは長鎖Fc(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは短鎖Fcをコードする)によってコードされた。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
タンパク質発現
分岐点がC末端FcドメインにもN末端Fcドメインにもない単独で分岐したFcドメインから形成された構築体を、以下に記載されるように作製した。Fc抗原結合ドメイン構築体19(PD−L1)は各々、それぞれ、2つの別個のFcドメイン単量体含有ポリペプチド(抗PD−L1長鎖Fc(SEQ ID NO:75)の2つのコピーおよび短鎖Fc(SEQ ID NO:63)の4つのコピー)と、抗PD−L1軽鎖ポリペプチド(SEQ ID NO:49)のコピーとを含む。長鎖Fcは、N末端に、逆電荷変異K409DおよびD399K(ホモ二量体形成を促進するため)を有するFcドメイン単量体に直列に連続して、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体に直列に連続して、E357K電荷変異と、S354CおよびT366W突起形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)とを有するFcドメイン単量体と、抗PD−L1 VHドメインおよびCH1ドメイン(EUの1〜220位)(構築体19(PD−L1))とを含有する。短鎖Fcは、K370D電荷変異、ならびにY349C、T366S、L368A、およびY407V空洞形成変異(ヘテロ二量体形成を促進するため)を含有する。抗PD−L1軽鎖も、scFvの一部として長鎖FcのN末端に融合されて発現され得る。DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。表12中の各構築体に対する以下のアミノ酸配列は、3つの別個のプラスミド(1つのプラスミドは軽鎖(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは長鎖Fc(抗PD−L1)をコードし、1つのプラスミドは短鎖Fcをコードする)によってコードされた。
試料を、Laemmli試料緩衝液(4%SDS、Bio−Rad)中で、95℃で10分間変性させた。試料を、Criterion TGX stain−freeゲル(4〜15%ポリアクリルアミド、Bio−Rad)上で泳動させた。タンパク質のバンドは、UV照射またはクマシーブルー染色で可視化した。ChemiDoc MPイメージングシステム(Bio−Rad社)でゲルを画像化した。Imagelab 4.0.1ソフトウェア(Bio−Rad社)を用いて、バンドの定量化を行った。
CDCアッセイを、抗PD−L1 Fc構築体が抗PD−L1モノクローナル抗体アベルマブ(アベルマブ)(Bavencio(登録商標))と比較してCDC活性を増強する程度を試験するために開発した。アベルマブのCDRを有する抗PD−L1 Fc構築体7、8、10、13、および19を、実施例1、2、および51〜56に記載されるように生成した。長鎖の長鎖Fc単量体間でグリシンスペーサー(G4 (SEQ ID NO:19)、G10 (SEQ ID NO:25)、G15 (SEQ ID NO:26)、およびG20 (SEQ ID NO:23)リンカー)のサイズのみが異なる構築体13(PD−L1)の4つのバージョンを作製した。各抗PD−L1 Fc構築体およびアベルマブモノクローナル抗体を、以下のように行ったCDCアッセイで試験した。
1別段の記載がない限り、すべての構築体はG20(SEQ ID NO:23)リンカーを含んだ。
2構築体は自発的E388D変異を含有する。
3構築体はアッセイ条件下で測定可能なCDCを発生させなかった。
ヒトPD−L1遺伝子を安定的に発現するようにトランスフェクトされたヒト胎児腎臓(HEK)細胞株(CrownBio)を、DMEM、10%FBS、および選択マーカーとして2μg/mLのピューロマイシン中で培養した。細胞を回収し、ゲネテシン(genetecin)またはフェノールレッドを含まないX−Vivo−15培地(Lonza社)において希釈した。6×10^5細胞/mLのHEK−PD−L1細胞100μLを、96ウェル組織培養処理平底プレート(BD Falcon)中にプレーティングした。構築体および抗体を、X−VIVO−15培地中、1:3で連続希釈した。希釈された構築体50μLを、標的細胞の上部のウェルに添加した。50μlの非希釈のヒト血清補体(Quidel Corporation)を、各ウェルに添加した。その後、アッセイプレートを37℃で2時間インキュベートした。2時間インキュベートした後、20μLのWST−1細胞増殖試薬(Roche Diagnostics Corp)を各ウェルに添加し、37℃で一晩インキュベートした。翌朝、アッセイプレートをプレート振盪機上に2〜5分間置いた。吸光度を、分光光度計(Molecular Devices SPECTRAmax M2)を用いて450nmで測定し、600nmで補正した。
図5.抗PD−L1構築体で処理したPD−L1トランスフェクトHEK細胞のCDC
ADCPレポーターアッセイ
ADCPレポーターアッセイを、抗PD−L1 Fc構築体が抗PD−L1モノクローナル抗体アベルマブと比較してFcγRIIaシグナル伝達を活性化し、それにより、ADCP活性を増強する程度を試験するために開発した。アベルマブのCDRを有する抗PD−L1 Fc構築体4、7、8、9、10、13、16、および19を、実施例1、2、および51〜56に記載されるように生成した。長鎖Fc単量体間でグリシンスペーサー(G4(SEQ ID NO:19)、G10(SEQ ID NO:25)、G15(SEQ ID NO:26)、およびG20(SEQ ID NO:23)リンカー)のサイズが異なる構築体13(PD−L1)の4つのバージョンを試験した。各抗PD−L1 Fc構築体、ならびにフコシル化および脱フコシル化されたアベルマブモノクローナル抗体を、以下のとおり実施されたADCCレポーターアッセイにおいて検証した:
1別段の記載がない限り、すべての構築体はG20(SEQ ID NO:23)リンカーを含んだ。
2構築体は自発的E388D変異を含有する。
3構築体はアッセイ条件下で測定可能なFcγRIIaシグナル伝達を誘導しなかった。
抗PD−L1 Fc構築体8、9、および13(G20(SEQ ID NO:23)リンカー)を追加のADCPアッセイで試験して、ADCPレポーターアッセイの結果を確認した。各抗PD−L1 Fc構築体およびフコシル化アベルマブモノクローナル抗体を、以下のように行ったADCCアッセイで試験した。
1別段の記載がない限り、すべての構築体はG20(SEQ ID NO:23)リンカーを含んだ。
2構築体は自発的E388D変異を含有する。
新鮮なPBMCをAll Cells,LLC(Alameda,CA)の健常ドナーから収集し、輸送した。Pan単球陰性単離キット(Miltenyi、130−096−537)を使用して単球をPBMCから単離した。単球を、10%FBS、1%Pen−Strep、および50ng/mLのM−CSFを含有するRPMI−1640培地(Peprotech、300−25)中の6ウェル培養プレート中に1×106細胞/ウェルで播種した。培養5日後、培地を取り除き、20ng/mLの組換えヒトIL−10(Peprotech、200−10)を含有するマクロファージ無血清培地(Gibco、12065074)をさらに2日間補充して、M2cマクロファージに分化させた。5mMのEDTAを含有する冷却したPBSを使用して細胞を剥離した。
HEKトランスフェクト細胞を使用したADCPアッセイ後、標的細胞として腫瘍細胞を代わりに使用してこれらのアッセイを繰り返した。H441ヒト肺癌細胞を、10%FBS(Hyclone)およびGlutaMaxを有するRPMI培地中で培養し、その後、細胞をAccutase(Corning)で剥離して、それらの細胞表面受容体を保存した。細胞を、500ng/mLで、37℃で1時間、pHrodo赤血球標識キット(Essen)を用いて1×106/mLで標識した。標識標的を、96ウェル平底組織培養プレート(Falcon/Corning 3072)中10,000細胞/ウェル/25μLで、アッセイ培地であるRPMI(ATCC修飾)培地(Gibco)中2%熱不活性化Super Low IgG FBS(HyClone)中にプレーティングした。PD−L1構築体を、オプソニン化のために、2倍連続希釈液(25μL/ウェル)中4倍濃度で標識H441標的細胞に2〜4時間かけて添加した。その後、エフェクターマクロファージをM0としてIL−10(R&D Systems)(50ng/mL)の存在下で添加して、M2cへのそれらの活性化を完了し、最終体積100μL/ウェルとした。貪食を、生細胞画像化システム(Essen/Sartorius、IncuCyte S3)を用いてpHrodo赤色蛍光強度の増加によって測定した。
ADCCレポーターアッセイ
ADCCレポーターアッセイを、抗PD−L1 Fc構築体が抗PD−L1モノクローナル抗体アベルマブと比較してFcγRIIIaシグナル伝達を誘導し、ADCC活性を増強する程度を試験するために開発した。アベルマブのCDRを有する抗PD−L1 Fc構築体4、7、8、10、13、16、および19を、実施例1、2、および51〜56に記載されるように生成した。長鎖Fc単量体間でグリシンスペーサー(G4 (SEQ ID NO:19)、G10 (SEQ ID NO:25)、G15 (SEQ ID NO:26)、およびG20 (SEQ ID NO:23)リンカー)のサイズが異なる構築体13(PD−L1)の4つのバージョンを試験した。各抗PD−L1 Fc構築体およびフコシル化アベルマブモノクローナル抗体を、以下のように行ったADCCレポーターアッセイで試験した。
1別段の記載がない限り、すべての構築体はG20(SEQ ID NO:23)リンカーを含んだ。
2構築体は自発的E388D変異を含有する。
抗PD−L1 Fc構築体8、9、13(G20(SEQ ID NO:23)リンカー)、および19を追加のADCCアッセイで試験して、ADCCレポーターアッセイの結果を確認した。各抗PD−L1 Fc構築体ならびにフコシル化および脱フコシル化アベルマブモノクローナル抗体を、以下のように行ったADCCアッセイで試験した。
1別段の記載がない限り、すべての構築体はG20(SEQ ID NO:23)リンカーを含んだ。
2構築体は自発的E388D変異を含有する。
ヒトPD−L1遺伝子を安定的に発現するようにトランスフェクトされたヒト胎児腎臓(HEK)細胞株(CrownBio)を、DMEM、10%FBS、および選択マーカーとして2μg/mLのピューロマイシン中で培養した。細胞を回収し、ゲネテシン(genetecin)またはフェノールレッドを含まないX−Vivo−15培地(Lonza社)において希釈した。
HEKトランスフェクト細胞を使用したADCCアッセイ後、標的細胞として腫瘍細胞を代わりに使用してこれらのアッセイを繰り返した。ヒト肺腺癌細胞であるA549細胞をATCCから入手し、F−12K培地(Gibco)、10%FBS(Hyclone)、および2mMのglutamax(Gibco)中で培養した。ADCC A549−KILRアッセイを、製造業者の指示(DiscoverX)に従って行った。A549−KILR細胞株を、AssayComplete(商標)Cell Culture Kit−105を使用して組織培養フラスコ中で増殖させた。細胞を、AssayComplete(商標)細胞剥離試薬を使用して収集し、AssayComplete(商標)細胞プレーティング39試薬を用いて2×105細胞/mLに調節し、96ウェル白色底組織培養処理プレート中に50μL/ウェル(1×104細胞)で分配した。アッセイ試験試薬(アベルマブ抗体およびFc抗原結合構築体)をAssayComplete(商標)細胞プレーティング39試薬中で11nMに希釈した直後に、連続希釈(1:4)を行った。希釈した試験試薬を10μL/ウェルでウェルに添加し、アッセイプレートを5%CO2および37℃で30分間インキュベートした。Hemacareから以前に入手した凍結NK細胞を解凍し、AssayComplete(商標)細胞プレーティング39試薬を使用して1×106細胞/mLに希釈した。インキュベートした後、NK細胞を50μL/ウェル(5×104細胞/ウェル)でアッセイプレートに添加した。その後、アッセイプレートを5%CO2および37℃で3時間インキュベートした。インキュベートした直後に、100μL/ウェルのKILR検出希釈標準溶液(4:1:1の体積比で混合したKILR検出試薬1、2、および3で構成されたもの)を各ウェルに添加した。その後、アッセイプレートを室温で1時間インキュベートした後、発光レベルを、Pherastar照度計を使用して決定した。
MC38細胞(KerafastおよびNCIから入手したもの)を、10%ウシ胎児血清、0.1mMの非必須アミノ酸、10mMのHepes、50ug/mLの硫酸ゲンタマイシン、および1倍ペニシリン/ストレプトマイシンを含有するDMEM培地中で維持した。細胞を収集し、1マウス当たり100uLのPBS中500,000細胞でC57BL/6マウス(Charles River Laboratories)の側腹部に皮下注射した。腫瘍サイズを週3回測定し、10日後、50〜100mm3の腫瘍サイズを有するマウスを無作為化し(0日目として指定)、本研究に登録した。無作為化後、マウスを、生理食塩水、10mg/kgのアベルマブ、または17mg/kgのPD−L1に対するS3Y(モル濃度に調整)のいずれかで腹腔内注射により2週間にわたって週2回処理し、処理開始18日後に屠殺した。腫瘍サイズおよび体重を本研究が終了するまで週3回測定した。体重減少はいずれの処理群でも観察されなかった(データ示さず)。
抗体CD20構築体および抗PD−L1構築体を利用して、ホモ二量体形成変異、ヘテロ二量体形成変異、ポリペプチドリンカー、およびFabドメインの様々な組み合わせがFcガンマ受容体への結合に影響を及ぼすかを評価した。表面プラズモン共鳴(SPR)を利用して、CD64(Fcガンマ受容体I)への1:1結合を評価した。これらの構築体をチップ表面上に捕捉し、可溶性受容体への結合を測定して、1:1結合を確実にした。この形式では、結合価は、Fc機能の変化に最も敏感な読み取り値であり、速度定数および平衡定数は、Fcドメインのサブセットの変化に鈍感である。
DNA配列は、哺乳動物細胞での発現に最適化され、pcDNA3.4哺乳動物発現ベクター内にクローニングされた。DNAプラスミド構築体はリポソームを介して、ヒト胎生腎(HEK)293細胞にトランスフェクトされた。抗体を2つの異なるプラスミド(1つのプラスミドが重鎖をコードし、第2のプラスミドが軽鎖をコードした)から発現させた。SIFボディを3つの別個のプラスミド(多くの場合、1つのプラスミドが抗体軽鎖をコードし、1つのプラスミドがアミノ末端Fcに結合したCH1−VH FAB部分を含むプラスミド長鎖Fcをコードし、第3のプラスミドが短鎖Fcをコードした)から発現させた。S3A SifボディおよびS3W Sifボディは例外であった。S3Wの場合、1つのプラスミドが抗体軽鎖をコードし、第2のプラスミドが2つのFcドメインを含む長鎖をコードし、第3のプラスミドがCH1−VH FAB部分を含む単一のFc鎖をコードした。S3Aの場合、1つのプラスミドが抗体軽鎖をコードし、第2のプラスミドがアミノ末端Fcに結合したCH1−VH FAB部分を含む長鎖Fcをコードし、1つのプラスミドが同様にCH1−VH FAB部分を含む短鎖Fcをコードした。
発現したタンパク質を、Poros MabCapture Aカラムを用いて、プロテインA系のアフィニティーカラムクロマトグラフィーによって細胞培養上清から精製した。装填後に捕捉したSIFボディ構築体をリン酸緩衝生理食塩水(PBS、pH7.0)で洗浄し、中間洗浄緩衝液である50mMのクエン酸緩衝液(pH5.5)でさらに洗浄して、追加のプロセス関連不純物を除去した。結合したSIFボディ物質を100mMのグリシン(pH3)で溶出し、溶出液を1M TRIS(pH7.4)の添加により素早く中和し、その後、遠心分離し、0.2μmのフィルターに通して滅菌濾過した。
分析用サイズ排除クロマトグラフィー(SEC)を、ポストプロテインA、プールされたイオン交換画分、および精製された最終物質の純度評価に使用した。
結合実験を、CM3シリーズSセンサーチップを使用してBiacore T200計器(GE Healthcare)で行った。FcgR結合の結合価分析のために、天然プロテインAを直接アミン結合により固定化した。リガンドを泳動緩衝液中で希釈し、捕捉した。ヒト組換えCD32aまたはCD64(R&D Systems)の6点希釈系列を捕捉したリガンド上に流した。各リガンドの結合価を以下のように計算した。
リガンドの結合価=Rmax/[(MW分析物/MWリガンド)×リガンド捕捉レベル]
構築体の細胞表面CD32aへの相対的結合を、抗CD20構築体を使用して、時間分解蛍光共鳴エネルギー移動(TR−FRET)アッセイ(CisBio)で評価した。アッセイ試薬を製造業者の指示に従って調製した。Freedom EVOware 150自動液体ハンドラー(Tecan)を使用して試料毎に10点3倍連続希釈系列を生成し、これを、標識受容体を有する細胞に添加した。その後、標識競合抗体を添加し、プレートを室温でインキュベートした。PHERAstar蛍光リーダー(BMG Labtech Gmbh)を使用して、アッセイプレートを665nmおよび620nmで読み取った。対数変換試料濃度を対応するHTRFシグナル比(665nm/620nm)に対してプロットした。4パラメータ非線形回帰分析(最小二乗適合)をXY−プロットに行って非標識試料のEC50を計算し、EC50はFcガンマ受容体に対する試料の親和性に反比例した。
抗原結合を、SPRを使用して評価した。組換えヒスチジン標識PD−L1(9049−B7 R&D Systems)タンパク質を、以前に固定化した抗6X His(SEQ ID NO:38)抗体を使用してセンサ上に捕捉した。同族抗体およびSIFボディの希釈系列をセンサに通過させ、これを分析物注入の合間に低pHグリシン溶液で再生させた。結合を、1:1ラングミュア相互作用モデルを使用して計算した。
Fc受容体結合の分析は、抗PD−L1 Fc構築体13(実施例2、表6)がFc受容体に結合することを見出した。
この明細書中に記載したすべての公開公報、特許および特許出願は、あたかも独立の公開公報または特許出願それぞれが特別にかつ個別に示されて参照によって組み入れられるかのように、同じ程度まで参照することによってここに組み入れるものとする。
Claims (404)
- PD−L1結合ドメインと、リンカーによって第2のFcドメインに結合された第1のFcドメインと、を含むFc抗原結合ドメイン構築体であって、前記第1のFcドメインおよび前記第2のFcドメインが各々、ヘテロ二量体化選択性モジュールまたはホモ二量体化選択性モジュールのいずれかを含む、Fc抗原結合ドメイン構築体。
- PD−L1結合ドメインと、リンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む第1のIgG1 Fcドメイン単量体と、第2のリンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む第2のIgG1 Fcドメイン単量体と、任意選択の第3のリンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む任意選択の第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含むポリペプチドであって、少なくとも2つのFcドメイン単量体が、ヘテロ二量体化選択性モジュールまたはホモ二量体化選択性モジュールのいずれかを含む、ポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、抗体重鎖可変ドメインを含む、請求項2に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、抗体軽鎖可変ドメインを含む、請求項2に記載のポリペプチド。
- 前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体が、改変された突起を形成する変異を含む、請求項2に記載のポリペプチド。
- 前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体が、改変された突起を形成する変異を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含む、請求項2に記載のポリペプチド。
- 前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および第2のIgG定常ドメイン単量体の両方が、改変された突起を形成する変異を含む、請求項2に記載のポリペプチド。
- 第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体、および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体が各々、改変された突起を形成する変異を含む、請求項2に記載のポリペプチド。
- 第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、改変された突起を形成する変異を含み、前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含む、請求項2に記載のポリペプチド。
- 第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、改変された突起を形成する変異を含み、前記第2のIgG1ドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含む、請求項2に記載のポリペプチド。
- 第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、改変された突起を形成する変異を含み、前記第1のIgG1ドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含む、請求項2に記載のポリペプチド。
- 改変された突起を形成する変異を含む前記IgG1 Fcドメイン単量体が、1、2、または3つの逆電荷変異をさらに含む、請求項2〜11のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記改変された突起を形成する変異および前記逆電荷変異が、CH3ドメイン内にある、請求項2〜12のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記変異が、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にある、請求項13に記載のポリペプチド。
- 前記変異が、単一アミノ酸変化である、請求項2〜13のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが、グリシンスペーサーである、請求項2に記載のポリペプチド。
- 前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが独立して、4〜30個、4〜20個、8〜30個、8〜20個、12〜20個、または12〜30個のグリシン残基からなる、請求項2に記載のポリペプチド。
- 前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが、20個のグリシン残基からなる、請求項2に記載のポリペプチド。
- 前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのI253位に単一アミノ酸変異を含む、請求項2〜19に記載のポリペプチド。
- EUのI253位の各アミノ酸変異が独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択される、請求項20に記載のポリペプチド。
- I253位の各アミノ酸変異が、I253Aである、請求項21に記載のポリペプチド。
- 前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのR292位に単一アミノ酸変異を含む、請求項2〜22のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- EUのR292位の各アミノ酸変異が独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択される、請求項23に記載のポリペプチド。
- R292位の各アミノ酸変異が、R292Pである、請求項24に記載のポリペプチド。
- 前記第2のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有する、請求項26に記載のポリペプチド。
- 前記第1のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列EPKSCDKTHTCPPCPAPELを有する、請求項26に記載のポリペプチド。
- 前記第1のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列EPKSCDKTHTCPPCPAPELを有し、前記第2のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有する、請求項26に記載のポリペプチド。
- 前記単一アミノ酸置換が、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択される、請求項30〜37のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、請求項2〜29のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記単一アミノ酸置換のうちの最大6つが、前記CH3ドメイン内の逆電荷変異であるか、または改変された突起を形成する変異である、請求項39に記載のポリペプチド。
- 前記単一アミノ酸置換が、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にある、請求項39に記載のポリペプチド。
- 前記改変された突起を形成する変異のうちの少なくとも1つが、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、S354C、Y349T、およびT394Fからなる群から選択される、請求項2に記載のポリペプチド。
- 前記2つまたは4つの逆電荷変異が、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rから選択される、請求項5、6、および9〜29のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、scFvである、請求項2〜43のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、VHドメインおよびCH1ドメインを含む、請求項2〜43のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、VLドメインをさらに含む、請求項43に記載のポリペプチド。
- 前記VHドメインが、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列のセットを含む、請求項45に記載のポリペプチド。
- 前記VHドメインが、表2に記載の抗体の配列を含むVHドメインのCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含む、請求項45に記載のポリペプチド。
- 前記VHドメインが、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、前記VH配列が、前記CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列と少なくとも95%または98%同一である、請求項45に記載のポリペプチド。
- 前記VHドメインが、表2に記載の抗体のVH配列を含む、請求項45に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列のセットを含む、請求項45に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセット由来のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を含む、請求項45に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含むVHドメインと、表2に記載の抗体のVL配列のCDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3を含むVLドメインと、を含み、前記VHドメイン配列および前記VLドメイン配列が、CDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列と少なくとも95%または98%同一である、請求項45に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセットを含む、請求項45に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、IgG CL抗体定常ドメインおよびIgG CH1抗体定常ドメインを含む、請求項2〜43に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、VHドメインおよびCH1ドメインを含み、VLドメインおよびCLドメインを含むポリペプチドに結合して、Fabを形成することができる、請求項2〜43に記載のポリペプチド。
- 第1または第2のIgG1 Fcドメイン単量体のヒンジ内のシステイン残基間のジスルフィド結合によって結合された、請求項2〜56のいずれか1項に記載のポリペプチドの2つのコピー
を含む、ポリペプチド複合体。 - ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含むIgG1 Fcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドに結合された、請求項2〜56のいずれか1項に記載のポリペプチドを含むポリペプチド複合体であって、前記ポリペプチドと前記第2のポリペプチドが、前記ポリペプチドの前記第1、第2、または第3のIgG1 Fcドメイン単量体の前記ヒンジドメイン内のシステイン残基と前記第2のポリペプチドの前記ヒンジドメイン内のシステイン残基との間のジスルフィド結合によって結合されている、ポリペプチド複合体。
- 前記第2のポリペプチド単量体が、改変された空洞を形成する変異を含む、請求項58に記載のポリペプチド複合体。
- 前記改変された空洞を形成する前記変異が、Y407T、Y407A、F405A、T394S、T394W/Y407A、T366W/T394S、T366S/L368A/Y407V/Y349C、S364H/F405Aからなる群から選択される、請求項59に記載のポリペプチド複合体。
- 前記第2のポリペプチドが、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、請求項58〜60のいずれか1項に記載のポリペプチド複合体。
- PD−L1結合ドメインと、リンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む第1のIgG1 Fcドメイン単量体と、第2のリンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む第2のIgG1 Fcドメイン単量体と、任意選択の第3のリンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む任意選択の第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含むポリペプチドであって、
少なくとも1つのFcドメイン単量体が、1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む、ポリペプチド。 - 前記PD−L1結合ドメインが、抗体重鎖可変ドメインを含む、請求項62に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、抗体軽鎖可変ドメインを含む、請求項62に記載のポリペプチド。
- 前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む、請求項62に記載のポリペプチド。
- 前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4Aおよび表4BAおよび表4B中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含む、請求項62に記載のポリペプチド。
- 前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および第2のIgG定常ドメイン単量体の両方が、表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む、請求項62に記載のポリペプチド。
- 第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体、および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体が各々、表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む、請求項62に記載のポリペプチド。
- 第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含み、前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含む、請求項62に記載のポリペプチド。
- 第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、表4Aまたは表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含み、前記第2のIgG1ドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含む、請求項62に記載のポリペプチド。
- 第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含み、前記第1のIgG1ドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含む、請求項62に記載のポリペプチド。
- 表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む前記IgG1 Fcドメイン単量体が、同一のCH3ドメインを有する、請求項62〜71のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異が、CH3ドメイン内にある、請求項62〜72のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記変異が、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にある、請求項73に記載のポリペプチド。
- 前記変異が各々、単一アミノ酸変化である、請求項62〜73のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが、グリシンスペーサーである、請求項62に記載のポリペプチド。
- 前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが独立して、4〜30個、4〜20個、8〜30個、8〜20個、12〜20個、または12〜30個のグリシン残基からなる、請求項62に記載のポリペプチド。
- 前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが、20個のグリシン残基からなる、請求項62に記載のポリペプチド。
- 前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのI253位に単一アミノ酸変異を含む、請求項62〜79のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- EUのI253位の各アミノ酸変異が独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択される、請求項80に記載のポリペプチド。
- I253位の各アミノ酸変異が、I253Aである、請求項81に記載のポリペプチド。
- 前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのR292位に単一アミノ酸変異を含む、請求項62〜82のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- EUのR292位の各アミノ酸変異が独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択される、請求項83に記載のポリペプチド。
- R292位の各アミノ酸変異が、R292Pである、請求項84に記載のポリペプチド。
- 前記第2のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有する、請求項86に記載のポリペプチド。
- 前記第1のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列EPKSCDKTHTCPPCPAPELを有する、請求項86に記載のポリペプチド。
- 前記第1のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列EPKSCDKTHTCPPCPAPELを有し、前記第2のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有する、請求項86に記載のポリペプチド。
- 前記単一アミノ酸置換が、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択される、請求項90〜97のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、請求項62〜89のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記単一アミノ酸置換のうちの最大6つが、前記CH3ドメイン内の逆電荷変異である、請求項99に記載のポリペプチド。
- 前記単一アミノ酸置換が、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にある、請求項99に記載のポリペプチド。
- 前記改変された突起を形成する変異のうちの少なくとも1つが、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、S354C、Y349T、およびT394Fからなる群から選択される、請求項62に記載のポリペプチド。
- 前記2つまたは4つの逆電荷変異が、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rから選択される、請求項65、66、および69〜89のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、scFvである、請求項62〜103のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、VHドメインおよびCH1ドメインを含む、請求項62〜103のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、VLドメインをさらに含む、請求項103に記載のポリペプチド。
- 前記VHドメインが、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列のセットを含む、請求項105に記載のポリペプチド。
- 前記VHドメインが、表2に記載の抗体の配列を含むVHドメインのCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含む、請求項105に記載のポリペプチド。
- 前記VHドメインが、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、前記VH配列が、前記CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列と少なくとも95%または98%同一である、請求項105に記載のポリペプチド。
- 前記VHドメインが、表2に記載の抗体のVH配列を含む、請求項105に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列のセットを含む、請求項105に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセット由来のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を含む、請求項105に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含むVHドメインと、表2に記載の抗体のVL配列のCDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3を含むVLドメインと、を含み、前記VHドメイン配列および前記VLドメイン配列が、CDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列と少なくとも95%または98%同一である、請求項105に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセットを含む、請求項105に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、IgG CL抗体定常ドメインおよびIgG CH1抗体定常ドメインを含む、請求項62〜103に記載のポリペプチド。
- 前記PD−L1結合ドメインが、VHドメインおよびCH1ドメインを含み、VLドメインおよびCLドメインを含むポリペプチドに結合して、Fabを形成することができる、請求項62〜103に記載のポリペプチド。
- 第1または第2のIgG1 Fcドメイン単量体のヒンジ内のシステイン残基間のジスルフィド結合によって結合された、請求項2〜56のいずれか1項に記載のポリペプチドの2つのコピー
を含む、ポリペプチド複合体。 - ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含むIgG1 Fcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドに結合された、請求項62〜116のいずれか1項に記載のポリペプチドを含むポリペプチド複合体であって、前記ポリペプチドと前記第2のポリペプチドが、前記ポリペプチドの前記第1、第2、または第3のIgG1 Fcドメイン単量体の前記ヒンジドメイン内のシステイン残基と前記第2のポリペプチドの前記ヒンジドメイン内のシステイン残基との間のジスルフィド結合によって結合されている、ポリペプチド複合体。
- 前記第2のポリペプチド単量体が、1、2、または3つの逆電荷変異を含む、請求項118に記載のポリペプチド複合体。
- 前記第2のポリペプチド単量体が、表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷変異を含み、前記ポリペプチド内の表4Aおよび表4Bから選択される前記1、2、または3つの逆電荷変異に対して相補的である、請求項119に記載のポリペプチド複合体。
- 前記第2のポリペプチドが、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、請求項118〜120のいずれか1項に記載のポリペプチド複合体。
- ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む第1のIgG1 Fcドメイン単量体と、第2のリンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む第2のIgG1 Fcドメイン単量体と、任意選択の第3のリンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む任意選択の第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含むポリペプチドであって、
少なくとも1つのFcドメイン単量体が、改変された突起を形成する変異を含む、ポリペプチド。 - 前記第1のIgG1単量体のアミノ末端に抗体重鎖可変ドメインおよびCH1ドメインをさらに含む、請求項122に記載のポリペプチド。
- 前記第1のIgG1単量体のアミノ末端にscFvをさらに含む、請求項122に記載のポリペプチド。
- 前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体が、改変された突起を形成する変異を含む、請求項122に記載のポリペプチド。
- 前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体が、改変された突起を形成する変異を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含む、請求項122に記載のポリペプチド。
- 前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および第2のIgG定常ドメイン単量体の両方が、改変された突起を形成する変異を含む、請求項122に記載のポリペプチド。
- 第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体、および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体が各々、改変された突起を形成する変異を含む、請求項2に記載のポリペプチド。
- 第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、改変された突起を形成する変異を含み、前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含む、請求項122に記載のポリペプチド。
- 第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、改変された突起を形成する変異を含み、前記第2のIgG1ドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含む、請求項122に記載のポリペプチド。
- 第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、改変された突起を形成する変異を含み、前記第1のIgG1ドメイン単量体が、2つまたは4つの逆電荷変異を含む、請求項122に記載のポリペプチド。
- 改変された突起を形成する変異を含む前記IgG1 Fcドメイン単量体が、1、2、または3つの逆電荷変異をさらに含む、請求項122〜131のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記改変された突起を形成する変異および前記逆電荷変異が、CH3ドメイン内にある、請求項122〜131のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む第1のIgG1 Fcドメイン単量体と、第2のリンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む第2のIgG1 Fcドメイン単量体と、任意選択の第3のリンカーと、ヒンジドメイン、CH2ドメイン、およびCH3ドメインを含む任意選択の第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含むポリペプチドであって、
少なくとも1つのFcドメイン単量体が、1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む、ポリペプチド。 - 前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体のアミノ末端に抗体重鎖可変ドメインおよびCH1ドメインをさらに含む、請求項134に記載のポリペプチド。
- 前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体のアミノ末端にscFvをさらに含む、請求項134に記載のポリペプチド。
- 前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表6中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む、請求項134に記載のポリペプチド。
- 前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4から選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含む、請求項134に記載のポリペプチド。
- 前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および第2のIgG定常ドメイン単量体の両方が、表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む、請求項134に記載のポリペプチド。
- 第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体、および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体が各々、表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む、請求項134に記載のポリペプチド。
- 第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、表4Aまたは表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含み、前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含む、請求項134に記載のポリペプチド。
- 第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第1のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、表4Aまたは表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含み、前記第2のIgG1ドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含む、請求項134に記載のポリペプチド。
- 第3のリンカーと、第3のIgG1 Fcドメイン単量体と、を含み、前記第2のIgG1 Fcドメイン単量体および前記第3のIgG1 Fcドメイン単量体の両方が各々、表4Aまたは表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含み、前記第1のIgG1ドメイン単量体が、表4A中のものから選択される2つの逆電荷変異のセット、または表4B中のものから選択される4つの逆電荷変異のセットを含む、請求項134に記載のポリペプチド。
- 表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異を含む前記IgG1 Fcドメイン単量体が、同一のCH3ドメインを有する、請求項134〜143のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 表4Aおよび表4Bから選択される1、2、または3つの逆電荷アミノ酸変異が、CH3ドメイン内にある、請求項134〜143のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記変異が、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にある、請求項122〜145のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記変異が各々、単一アミノ酸変化である、請求項122〜145のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが独立して、4〜30個、4〜20個、8〜30個、8〜20個、12〜20個、または12〜30個のグリシン残基からなる、請求項122〜145のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記第2のリンカーおよび前記任意選択の第3のリンカーが、20個のグリシン残基からなる、請求項122〜145のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのI253位に単一アミノ酸変異を含む、請求項122〜145のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- EUのI253位の各アミノ酸変異が独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択される、請求項151に記載のポリペプチド。
- I253位の各アミノ酸変異が、I253Aである、請求項152に記載のポリペプチド。
- 前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのR292位に単一アミノ酸変異を含む、請求項122〜145のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- EUのR292位の各アミノ酸変異が独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択される、請求項154に記載のポリペプチド。
- R292位の各アミノ酸変異が、R292Pである、請求項155に記載のポリペプチド。
- 前記第2のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有する、請求項122〜145のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記第1のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列EPKSCDKTHTCPPCPAPELを有する、請求項122〜145のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記第1のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列EPKSCDKTHTCPPCPAPELを有し、前記第2のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体の前記ヒンジ部分が、アミノ酸配列DKTHTCPPCPAPELLを有する、請求項122〜145のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記単一アミノ酸置換が、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択される、請求項122〜145のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10個の単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、請求項122〜145のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記単一アミノ酸置換のうちの最大6つが、前記CH3ドメイン内の逆電荷変異である、請求項99に記載のポリペプチド。
- 前記単一アミノ酸置換が、EUのG341位〜EUのK447位(両端を含む)の配列内にある、請求項173に記載のポリペプチド。
- 前記改変された突起を形成する変異のうちの少なくとも1つが、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、S354C、Y349T、およびT394Fからなる群から選択される、請求項122〜145のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記2つまたは4つの逆電荷変異が、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rから選択される、請求項122〜145のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記VHドメインまたはscFvが、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列のセットを含む、請求項123、124、135、および136のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記VHドメインまたはscFvが、表2に記載の抗体の配列を含むVHドメインのCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含む、請求項123、124、135、および136のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記VHドメインまたはscFvが、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、前記VH配列が、前記CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列と少なくとも95%または98%同一である、請求項123、124、135、および136のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記VHドメインまたはscFvが、表2に記載の抗体のVH配列を含む、請求項123、124、135、および136のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記VHドメインまたはscFvが、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列のセットを含む、請求項123、124、135、および136のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記VHドメインまたはscFvが、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセット由来のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を含む、請求項123、124、135、および136のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記VHドメインまたはscFvメインが、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含むVHドメインと、表2に記載の抗体のVL配列のCDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3を含むVLドメインと、を含み、前記VHドメイン配列および前記VLドメイン配列が、CDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列と少なくとも95%または98%同一である、請求項123、124、135、および136のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 前記VHドメインまたはscFvが、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセットを含む、請求項123、124、135、および136のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- IgG CL抗体定常ドメインと、IgG CH1抗体定常ドメインと、をさらに含む、請求項122〜145のいずれか1項に記載のポリペプチド。
- 請求項2〜187のいずれか1項に記載のポリペプチドをコードする、核酸分子。
- 請求項187に記載の核酸分子を含む、発現ベクター。
- 請求項187に記載の核酸分子を含む、宿主細胞。
- 請求項188に記載の発現ベクターを含む、宿主細胞。
- 請求項189または請求項190に記載の宿主細胞を、前記ポリペプチドを発現させる条件下で培養することを含む、請求項2〜187のいずれか1項に記載のポリペプチドを産生する方法。
- 抗体VLドメインを含むポリペプチドをコードする核酸分子をさらに含む、請求項189に記載の宿主細胞。
- 抗体VLドメインを含むポリペプチドをコードする核酸分子をさらに含む、請求項190に記載の宿主細胞。
- 抗体VLドメインおよび抗体CLドメインを含むポリペプチドをコードする核酸分子をさらに含む、請求項189に記載の宿主細胞。
- 抗体VLドメインおよび抗体CLドメインを含むポリペプチドをコードする核酸分子をさらに含む、請求項190に記載の宿主細胞。
- 10個以下の単一アミノ酸修飾を有するIgG1 Fcドメイン単量体を含むポリペプチドをコードする核酸分子をさらに含む、請求項189に記載の宿主細胞。
- 10個以下の単一アミノ酸修飾を有するIgG1 Fcドメイン単量体を含むポリペプチドをコードする核酸分子をさらに含む、請求項190に記載の宿主細胞。
- 前記IgG1 Fcドメイン単量体が、前記CH3ドメイン内に10、8、6、または4つ以下の単一アミノ酸修飾を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、請求項196または197に記載の宿主細胞。
- 請求項2〜186のいずれか1項に記載のポリペプチドを含む、薬学的組成物。
- 前記ポリペプチドの40%、30%、20%、10%、5%、2%未満が、Fcドメイン単量体上に少なくとも1つのフコース修飾を有する、請求項200に記載の薬学的組成物。
- 前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、または前記第3のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成する、請求項1に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。 - 前記単一Fcドメイン構築体が抗体である、請求項1または202に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- Fc抗原結合ドメイン構築体の実質的に均質な集団を含む組成物であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、または前記第3のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成する、組成物。 - 前記PD−L1結合ドメインが、前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドもしくは前記第3のポリペプチドに結合されているか、または前記第2のポリペプチドおよび前記第3のポリペプチドに結合されている、請求項204に記載の組成物。
- 前記PD−L1結合ドメインが、前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、および前記第3のポリペプチドに結合されている、請求項204に記載の組成物。
- Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、または前記第3のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体によって呈されない生物学的活性を含む、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - 前記生物学的活性が、Fc受容体媒介性エフェクター機能である、請求項207に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記Fc受容体媒介性エフェクター機能が、ADCCおよびADCPおよび/またはCDC活性である、請求項208に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するスペーサー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、または前記第3のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - 前記PD−L1結合ドメインが、前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドもしくは前記第3のポリペプチドに結合されているか、または前記第2のポリペプチドおよび前記第3のポリペプチドに結合されている、請求項202、207、または210に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記PD−L1結合ドメインが、前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、および前記第3のポリペプチドに結合されている、請求項202、207、または210に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記PD−L1結合ドメインがFabである、請求項1および202〜212のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記PD−L1結合ドメインが、前記第1、第2、または第3のポリペプチドのアミノ酸配列の一部である、請求項202〜212のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記PD−L1結合ドメインがscFvである、請求項214に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記PD−L1結合ドメインが、VHドメインおよびCH1ドメインを含み、前記VHドメインおよび前記CH1ドメインが、前記第1、第2、または第3のポリペプチドのアミノ酸配列の一部である、請求項202〜212のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記PD−L1結合ドメインが、VLドメインをさらに含む、請求項216に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、前記VLドメインを含む第4のポリペプチドを含む、請求項217に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記VHドメインが、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列のセットを含む、請求項216に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記VHドメインが、表2に記載の抗体の配列を含むVHドメインのCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含む、請求項216に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記VHドメインが、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含み、前記VH配列が、前記CDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列と少なくとも95%同一である、請求項216に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記VHドメインが、表2に記載の抗体のVH配列を含む、請求項216に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記PD−L1結合ドメインが、表1に記載のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列のセットを含む、請求項1および202〜215のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセット由来のCDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を含む、請求項1および202〜215のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のVH配列のCDR−H1、CDR−H2、およびCDR−H3を含むVHドメインと、表2に記載の抗体のVL配列のCDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3を含むVLドメインと、を含み、前記VHドメイン配列および前記VLドメイン配列が、CDR−H1、CDR−H2、CDR−H3、CDR−L1、CDR−L2、およびCDR−L3配列を除き、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列と少なくとも95%同一である、請求項1および202〜215のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記PD−L1結合ドメインが、表2に記載の抗体のVH配列およびVL配列のセットを含む、請求項1および202〜215のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- IgG CL抗体定常ドメインおよびIgG CH1抗体定常ドメインをさらに含み、前記IgG CH1抗体定常ドメインが、リンカーを介して前記第1のポリペプチドまたは前記第2のポリペプチドのN末端に結合している、請求項1および202〜212のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含む、請求項202〜227のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含む、請求項202〜228のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第2のポリペプチドおよび前記第3のポリペプチドが、同一のアミノ酸配列を有する、請求項202〜228のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記二量体形成選択性モジュールが、前記Fcドメイン単量体の一方の前記CH3ドメイン内に改変された空洞と、前記Fcドメイン単量体の他方の前記CH3ドメイン内に改変された突起と、を含み、前記改変された空洞および前記改変された突起が、Fcドメイン単量体の空洞内突起対(protuberance−into−cavity pair)を形成するように配置されている、請求項228または229に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記改変された突起が、S354C、T366W、T366Y、T394W、T394F、およびF405Wからなる群から選択される少なくとも1つの修飾を含み、前記改変された空洞が、Y349C、T366S、L368A、Y407V、Y407T、Y407A、F405A、およびT394Sからなる群から選択される少なくとも1つの修飾を含む、請求項231に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体の一方がY407VおよびY349Cを含み、前記Fcドメイン単量体の他方がT366WおよびS354Cを含む、請求項228または229に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記二量体形成選択性モジュールが、前記ドメイン単量体の一方の前記CH3ドメイン内に負に荷電したアミノ酸と、前記Fcドメイン単量体の他方の前記CH3ドメイン内に正に荷電したアミノ酸と、を含み、前記負に荷電したアミノ酸および前記正に荷電したアミノ酸が、Fcドメインの形成を促進するように配置されている、請求項228または229に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、D399Kと、K409DまたはK409Eのいずれかとを含む、請求項234に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、K392DおよびD399Kを含む、請求項234に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、E357KおよびK370Eを含む、請求項234に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、D356KおよびK439Dを含む、請求項234に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、K392EおよびD399Kを含む、請求項234に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、E357KおよびK370Dを含む、請求項234に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、D356KおよびK439Eを含む、請求項234に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が各々、S354CおよびT366Wを含み、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドが各々、Y349C、T366S、L368A、およびY407Vを含む、請求項234に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドが各々、S354CおよびT366Wを含み、前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が各々、Y349C、T366S、L368A、およびY407Vを含む、請求項234に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が各々、E357KまたはE357Rを含み、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドが各々、K370DまたはK370Eを含む、請求項234に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、K370DまたはK370Eを含み、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドが各々、E357Kまたは357Rを含む、請求項234に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が各々、K409DまたはK409Eを含み、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドが各々、D399KまたはD399Rを含む、請求項234に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、D399KまたはD399Rを含み、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドが各々、K409DまたはK409Eを含む、請求項234に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記Fc抗原結合ドメイン構築体中の1つ以上のリンカーが、結合である、請求項1および202〜247のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記Fc抗原結合ドメイン構築体中の1つ以上のリンカーが、スペーサーである、請求項1および202〜247のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記スペーサーが、グリシンスペーサーである、請求項249に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記スペーサーが、4〜30、8〜30、または12〜30個のグリシン残基からなる、請求項251に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記スペーサーが、20個のグリシン残基からなる、請求項252に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記PD−L1結合ドメインが、リンカーによって前記Fcドメイン単量体に結合されている、請求項1および202〜212のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記リンカーが、スペーサーである、請求項254に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記Fcドメインのうちの少なくとも1つが、I253位に少なくとも1つのアミノ酸修飾を含む、請求項1および202〜255のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- I253位の前記アミノ酸修飾が独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択される、請求項256に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- I253位の各アミノ酸修飾が、I253Aである、請求項257に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記Fcドメインのうちの少なくとも1つが、R292位に少なくとも1つのアミノ酸修飾を含む、請求項1および202〜258のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- R292位の各アミノ酸修飾が独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択される、請求項259に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- R292位の各アミノ酸修飾が、R292Pである、請求項260に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体のうちの1つ以上が、IgGヒンジドメイン、IgG CH2抗体定常ドメイン、およびIgG CH3抗体定常ドメインを含む、請求項1および202〜261のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体が各々、IgGヒンジドメイン、IgG CH2抗体定常ドメイン、およびIgG CH3抗体定常ドメインを含む、請求項262に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記IgGが、IgG1、IgG2a、IgG2b、IgG3、およびIgG4からなる群から選択されるサブタイプのものである、請求項262または263に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第1、第2、第3、および第4のポリペプチドの各々内のN末端Aspが、Glnに変異している、請求項1および202〜264のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第1、第2、第3、および第4のポリペプチドのうちの1つ以上が、C末端リジンを欠く、請求項1および202〜265のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記第1、第2、第3、および第4のポリペプチドが各々、C末端リジンを欠く、請求項266に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- リンカーによって前記ポリペプチドのうちの1つ以上のN末端またはC末端に結合されたアルブミン結合ペプチドをさらに含む、請求項1および202〜267のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- Fc抗原結合ドメイン構築体の集団を含む細胞培養培地であって、前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、または前記第3のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成する、細胞培養培地。 - 前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも75%が、前記第1のFcドメイン、前記第2のFcドメイン、および前記PD−L1結合ドメインを含む、請求項269に記載の細胞培養培地。
- Fc抗原結合ドメイン構築体の集団を含む細胞培養培地であって、前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、構造的に同一であり、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、少なくとも0.1mg/Lの濃度で前記培養培地中に存在する、細胞培養培地。
- 前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも75%が、構造的に同一である、請求項271に記載の細胞培養培地。
- 前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、少なくとも10mg/Lの濃度で前記培養培地中に存在する、請求項269〜272のいずれか1項に記載の細胞培養培地。
- 前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、少なくとも100mg/Lの濃度で前記培養培地中に存在する、請求項269〜273のいずれか1項に記載の細胞培養培地。
- Fc抗原結合ドメイン構築体を製造する方法であって、
a)
(1)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
(2)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
(3)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
(4)抗原結合ドメインと
を発現する宿主細胞を培養することであって、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、PD−L1結合ドメインが、前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、または前記第3のポリペプチドに結合され、それにより、Fc抗原結合ドメイン構築体を形成し、細胞培養上清中の前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、構造的に同一である、
培養することと、
b)前記細胞培養上清から前記Fc抗原結合ドメイン構築体を精製することと
を含む、方法。 - Fc抗原結合ドメイン構築体の実質的に均質な集団を含む組成物であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドおよび/または前記第3のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメインおよび前記第2の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合する、組成物。 - 前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、前記第2のポリペプチドおよび前記第3のポリペプチドが異なるアミノ酸配列を有する、請求項276に記載の組成物。
- 前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が各々、E357KおよびK370Dを含み、前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、K370DおよびE357Kを含む、請求項277に記載の組成物。
- Fc抗原結合ドメイン構築体の実質的に均質な集団を含む組成物であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと、
f)前記第3のポリペプチドに結合された第3の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメイン、前記第2の抗原結合ドメイン、および前記第3の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合する、組成物。 - 前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、前記第2のポリペプチドおよび前記第3のポリペプチドが異なるアミノ酸配列を有する、請求項279に記載の組成物。
- 前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が各々、E357KおよびK370Dを含み、前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、K370DおよびE357Kを含む、請求項280に記載の組成物。
- Fc抗原結合ドメイン構築体の実質的に均質な集団を含む組成物であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成する、組成物。 - 前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第2のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が各々、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第4のFcドメイン単量体および前記第6のFcドメイン単量体が各々、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含む、
請求項282に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体の実質的に均質な集団を含む組成物であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成する、組成物。 - 前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が各々、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第1のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が各々、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第3のFcドメイン単量体および前記第6のFcドメイン単量体が各々、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含む、請求項284に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体の実質的に均質な集団を含む組成物であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー、および
v)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
vi)第4のFcドメイン単量体、
vii)第5のFcドメイン単量体、
viii)第6のFcドメイン単量体、
ix)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合する第3のリンカー、および
x)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合する第4のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、前記第4のポリペプチド、前記第5のポリペプチド、または前記第6のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が組み合わさって第4のFcドメインを形成し、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体が組み合わさって第5のFcドメインを形成する、組成物。 - 前記第2のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が各々、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第1のFcドメイン単量体および前記第7のFcドメイン単量体が各々、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第4のFcドメイン単量体および前記第8のFcドメイン単量体が各々、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第3のFcドメイン単量体および前記第9のFcドメイン単量体が各々、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第6のFcドメイン単量体および前記第10のFcドメイン単量体が各々、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含む、
請求項286に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドおよび/または前記第3のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメインおよび前記第2の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、抗体依存性細胞傷害性(ADCC)アッセイ、抗体依存性細胞貪食(ADCP)アッセイ、および/または補体依存性細胞傷害性(CDC)アッセイにおいて、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体と比較して増強されたエフェクター機能を有する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドおよび/または前記第3のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメインおよび前記第2の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体によって呈されない生物学的活性を含む、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するスペーサー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドおよび/または前記第3のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメインおよび前記第2の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体の集団を含む細胞培養培地であって、前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドおよび/または前記第3のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメインおよび前記第2の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合する、細胞培養培地。 - Fc抗原結合ドメイン構築体を製造する方法であって、
a)
(1)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
(2)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
(3)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
(4)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
(5)前記第2のポリペプチドおよび/または前記第3のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと
を発現する宿主細胞を培養することであって、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記PD−L1結合ドメインが、前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、または前記第3のポリペプチドに結合され、それにより、Fc抗原結合ドメイン構築体を形成し、前記第1の抗原結合ドメインおよび前記第2の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合し、細胞培養上清中の前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、構造的に同一である、
培養することと、
b)前記細胞培養上清から前記Fc抗原結合ドメイン構築体を精製することと
を含む、方法。 - 前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、前記第2のポリペプチドおよび前記第3のポリペプチドが異なるアミノ酸配列を有する、請求項288、289、290、291、または292に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと、
f)前記第3のポリペプチドに結合された第3の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメイン、前記第2の抗原結合ドメイン、および前記第3の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、抗体依存性細胞傷害性(ADCC)アッセイ、抗体依存性細胞貪食(ADCP)アッセイ、および/または補体依存性細胞傷害性(CDC)アッセイにおいて、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体と比較して増強されたエフェクター機能を有する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと、
f)前記第3のポリペプチドに結合された第3の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメイン、前記第2の抗原結合ドメイン、および前記第3の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体によって呈されない生物学的活性を含む、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するスペーサー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと、
f)前記第3のポリペプチドに結合された第3の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメイン、前記第2の抗原結合ドメイン、および前記第3の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体の集団を含む細胞培養培地であって、前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
c)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
e)前記第2のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと、
f)前記第3のポリペプチドに結合された第3の抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第1の抗原結合ドメイン、前記第2の抗原結合ドメイン、および前記第3の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合する、細胞培養培地。 - Fc抗原結合ドメイン構築体を製造する方法であって、
a)
(1)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
(2)第3のFcドメイン単量体を含む第2のポリペプチドと、
(3)第4のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
(4)前記第1のポリペプチドに結合された第1の抗原結合ドメインと、
(5)前記第2のポリペプチドに結合された第2の抗原結合ドメインと、
(6)前記第3のポリペプチドに結合された第3の抗原結合ドメインと
を発現する宿主細胞を培養することであって、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記PD−L1結合ドメインが、前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、または前記第3のポリペプチドに結合され、それにより、Fc抗原結合ドメイン構築体を形成し、前記第1の抗原結合ドメインおよび前記第2の抗原結合ドメインが異なる抗原に結合し、細胞培養上清中の前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、構造的に同一である、
培養することと、
b)前記細胞培養上清から前記Fc抗原結合ドメイン構築体を精製することと
を含む、方法。 - 前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、前記第2のポリペプチドおよび前記第3のポリペプチドが異なるアミノ酸配列を有する、請求項294、295、296、297、または298に記載の組成物。
- Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、抗体依存性細胞傷害性(ADCC)アッセイ、抗体依存性細胞貪食(ADCP)アッセイ、および/または補体依存性細胞傷害性(CDC)アッセイにおいて、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体と比較して増強されたエフェクター機能を有する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体によって呈されない生物学的活性を含む、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のスペーサー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のスペーサー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体の集団を含む細胞培養培地であって、前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成する、細胞培養培地。 - Fc抗原結合ドメイン構築体を製造する方法であって、
a)
(1)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
(2)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
(3)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
(4)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
(5)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を発現する宿主細胞を培養することであって、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、細胞培養上清中の前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、構造的に同一である、
培養することと、
b)前記細胞培養上清から前記Fc抗原結合ドメイン構築体を精製することと
を含む、方法。 - 前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が各々、前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第2のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が各々、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第4のFcドメイン単量体および前記第6のFcドメイン単量体が各々、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含む、
請求項300、301、302、303、または304に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、抗体依存性細胞傷害性(ADCC)アッセイ、抗体依存性細胞貪食(ADCP)アッセイ、および/または補体依存性細胞傷害性(CDC)アッセイにおいて、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体と比較して増強されたエフェクター機能を有する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体によって呈されない生物学的活性を含む、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のスペーサー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のスペーサー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体の集団を含む細胞培養培地であって、前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成する、細胞培養培地。 - Fc抗原結合ドメイン構築体を製造する方法であって、
a)
(1)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、および
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
(2)第2のポリペプチドであって、
iv)第3のFcドメイン単量体、
v)第4のFcドメイン単量体、および
vi)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
(3)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
(4)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
(5)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、または前記第4のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を発現する宿主細胞を培養することであって、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、細胞培養上清中の前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、構造的に同一である、
培養することと、
b)前記細胞培養上清から前記Fc抗原結合ドメイン構築体を精製することと
を含む、方法。 - 前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が各々、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第1のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が各々、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第3のFcドメイン単量体および前記第6のFcドメイン単量体が各々、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含む、
請求項306、307、308、309、または310に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー、および
v)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
vii)第4のFcドメイン単量体、
vii)第5のFcドメイン単量体、
viii)第6のFcドメイン単量体、
ix)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合する第3のリンカー、および
x)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合する第4のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、前記第4のポリペプチド、前記第5のポリペプチド、または前記第6のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が組み合わさって第4のFcドメインを形成し、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体が組み合わさって第5のFcドメインを形成し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、抗体依存性細胞傷害性(ADCC)アッセイ、抗体依存性細胞貪食(ADCP)アッセイ、および/または補体依存性細胞傷害性(CDC)アッセイにおいて、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体と比較して増強されたエフェクター機能を有する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のリンカー、および
v)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合する第2のリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
vi)第4のFcドメイン単量体、
vii)第5のFcドメイン単量体、
viii)第6のFcドメイン単量体、
ix)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合する第3のリンカー、および
x)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合する第4のリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、前記第4のポリペプチド、前記第5のポリペプチド、または前記第6のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が組み合わさって第4のFcドメインを形成し、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体が組み合わさって第5のFcドメインを形成し、前記Fc抗原結合ドメイン構築体が、単一Fcドメインおよび前記PD−L1結合ドメインを有する構築体によって呈されない生物学的活性を含む、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のスペーサー、および
v)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合する第2のスペーサー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
vi)第4のFcドメイン単量体、
vii)第5のFcドメイン単量体、
viii)第6のFcドメイン単量体、
ix)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合する第3のスペーサー、および
x)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合する第4のスペーサー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、前記第4のポリペプチド、前記第5のポリペプチド、または前記第6のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が組み合わさって第4のFcドメインを形成し、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体が組み合わさって第5のFcドメインを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体の集団を含む細胞培養培地であって、前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のスペーサー、および
v)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合する第2のスペーサー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
vi)第4のFcドメイン単量体、
vii)第5のFcドメイン単量体、
viii)第6のFcドメイン単量体、
ix)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合する第3のスペーサー、および
x)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合する第4のスペーサー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、前記第4のポリペプチド、前記第5のポリペプチド、または前記第6のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を含み、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が組み合わさって第4のFcドメインを形成し、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体が組み合わさって第5のFcドメインを形成する、細胞培養培地。 - Fc抗原結合ドメイン構築体を製造する方法であって、
a)
(1)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合する第1のスペーサー、および
v)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合する第2のスペーサー
を含む、第1のポリペプチドと、
(2)第2のポリペプチドであって、
vi)第4のFcドメイン単量体、
vii)第5のFcドメイン単量体、
viii)第6のFcドメイン単量体、
ix)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合する第3のスペーサー、および
x)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合する第4のスペーサー
を含む、第2のポリペプチドと、
(3)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
(4)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
(5)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
(6)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
(7)前記第1のポリペプチド、前記第2のポリペプチド、前記第3のポリペプチド、前記第4のポリペプチド、前記第5のポリペプチド、または前記第6のポリペプチドに結合された抗原結合ドメインと
を発現する宿主細胞を培養することであって、
前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が組み合わさって第1のFcドメインを形成し、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が組み合わさって第2のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体が組み合わさって第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が組み合わさって第4のFcドメインを形成し、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体が組み合わさって第5のFcドメインを形成し、細胞培養上清中の前記Fc抗原結合ドメイン構築体の、モル基準で少なくとも50%が、構造的に同一である、
培養することと、
b)前記細胞培養上清から前記Fc抗原結合ドメイン構築体を精製することと
を含む、方法。 - 前記第2のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が各々、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第1のFcドメイン単量体および前記第7のFcドメイン単量体が各々、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第4のFcドメイン単量体および前記第8のFcドメイン単量体が各々、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第3のFcドメイン単量体および前記第9のFcドメイン単量体が各々、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含み、
前記第6のFcドメイン単量体および前記第10のFcドメイン単量体が各々、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体との間の二量体形成を促進する相補的な二量体形成選択性モジュールを含む、
請求項312、313、314、315、または316に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。 - 前記がんが、血液学的悪性腫瘍および固形腫瘍からなる群から選択される、請求項318に記載の方法。
- Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第4のFc単量体と前記第6のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - 前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一である、請求項319に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一である、請求項319に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一である、請求項319に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一であり、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一であり、前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一である、請求項319に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項319〜323のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、ヒトIgG1のアミノ酸配列と比較して、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項319〜323のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10、8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、請求項319〜323のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記単一アミノ酸置換が、前記CH3ドメイン内のみにある、請求項324〜326のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン単量体。
- 前記第1のFcドメイン単量体および前記第3のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体との間のホモ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項319〜323のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第2のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第4のFcドメイン単量体および前記第6のFcドメイン単量体が、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項319〜323のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- ホモ二量体形成を促進する前記置換が、表4Aおよび表4B中の置換から選択される、請求項328に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- ヘテロ二量体形成を促進する前記置換が、表3中の置換から選択される、請求項329に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体および第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体および第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第4のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第4のFc単量体と前記第6のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第2のFc単量体と前記第4のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - 前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一である、請求項333に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一である、請求項333に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一である、請求項333に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一であり、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一であり、前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一である、請求項333に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項333〜337のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、ヒトIgG1のアミノ酸配列と比較して、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項333〜337のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10、8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、請求項333〜337のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記単一アミノ酸置換が、前記CH3ドメイン内のみにある、請求項333〜337のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン単量体。
- 前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間のホモ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項333〜337のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第1のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第3のFcドメイン単量体および前記第6のFcドメイン単量体が、前記第4のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項333〜337のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- ホモ二量体形成を促進する前記置換が、表4Aおよび表4B中の置換から選択される、請求項342に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- ヘテロ二量体形成を促進する前記置換が、表3中の置換から選択される、請求項343に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第4のFcドメイン単量体、
ii)第5のFcドメイン単量体、
iii)第6のFcドメイン単量体、
iv)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第7のポリペプチドと、
h)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第8のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第2のFc単量体と前記第5のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が一緒に第4のFcドメインを形成し、前記第6のFc単量体と前記第10のFc単量体が一緒に第5のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - 前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一である、請求項346に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一である、請求項346に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一である、請求項346に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第7のポリペプチドおよび前記第8のポリペプチドの配列が同一である、請求項346に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一であり、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一であり、前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一であり、前記第7のポリペプチドおよび前記第8のポリペプチドの配列が同一である、請求項346に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項346〜351のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、ヒトIgG1のアミノ酸配列と比較して、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項346〜351のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10、8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、請求項346〜351のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記単一アミノ酸置換が、前記CH3ドメイン内のみにある、請求項346〜351のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン単量体。
- 前記第2のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間のホモ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項346〜351のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第1のFcドメイン単量体および前記第7のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第4のFcドメイン単量体および前記第8のFcドメイン単量体が、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第3のFcドメイン単量体および前記第9のFcドメイン単量体が、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第6のFcドメイン単量体および前記第10のFcドメイン単量体が、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項346〜351のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- ホモ二量体形成を促進する前記置換が、表4Aおよび表4B中の置換から選択される、請求項357に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- ヘテロ二量体形成を促進する前記置換が、表3中の置換から選択される、請求項358に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第4のFcドメイン単量体、
ii)第5のFcドメイン単量体、
iii)第6のFcドメイン単量体、
iv)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体および第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体および第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第4のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第2のFc単量体と前記第5のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が一緒に第4のFcドメインを形成し、前記第6のFc単量体と前記第10のFc単量体が一緒に第5のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第4のFcドメイン単量体、
ii)第5のFcドメイン単量体、
iii)第6のFcドメイン単量体、
iv)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体を含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体を含む第6のポリペプチドと、
g)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第7のポリペプチドと、
h)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第8のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第5のFc単量体と前記第8のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が一緒に第4のFcドメインを形成し、前記第6のFc単量体と前記第10のFc単量体が一緒に第5のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - 前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一である、請求項361に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一である、請求項361に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一である、請求項361に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第7のポリペプチドおよび前記第8のポリペプチドの配列が同一である、請求項361に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一であり、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一であり、前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一であり、前記第7のポリペプチドおよび前記第8のポリペプチドの配列が同一である、請求項361に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項361〜366のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、ヒトIgG1のアミノ酸配列と比較して、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項361〜366のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10、8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、請求項361〜366のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記単一アミノ酸置換が、前記CH3ドメイン内のみにある、請求項361〜366のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン単量体。
- 前記第1のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間のホモ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項361〜366のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第2のFcドメイン単量体および前記第7のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第5のFcドメイン単量体および前記第8のFcドメイン単量体が、前記第5のFcドメイン単量体と前記第8のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第3のFcドメイン単量体および前記第9のFcドメイン単量体が、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第6のFcドメイン単量体および前記第10のFcドメイン単量体が、前記第6のFcドメイン単量体と前記第10のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項361〜366のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- ホモ二量体形成を促進する前記置換が、表4Aおよび表4B中の置換から選択される、請求項371に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- ヘテロ二量体形成を促進する前記置換が、表3中の置換から選択される、請求項372に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第3のFcドメイン単量体、
iv)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)前記第2のFcドメイン単量体と前記第3のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第4のFcドメイン単量体、
ii)第5のFcドメイン単量体、
iii)第6のFcドメイン単量体、
iv)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、
v)前記第4のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体を結合するリンカー、および
vi)前記第5のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第7のFcドメイン単量体を含む第3のポリペプチドと、
d)第8のFcドメイン単量体を含む第4のポリペプチドと、
e)第9のFcドメイン単量体および第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第10のFcドメイン単量体および第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第7のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第5のFc単量体と前記第8のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第9のFcドメイン単量体が一緒に第4のFcドメインを形成し、前記第6のFc単量体と前記第10のFc単量体が一緒に第5のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体および第1のPD−L1重鎖結合ドメインを含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体、第2のPD−L1重鎖結合ドメインを含む第4のポリペプチドと、
e)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - 前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一である、請求項202に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一である、請求項202に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一である、請求項202に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一であり、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一であり、前記第5のポリペプチドおよび前記第6のポリペプチドの配列が同一である、請求項202に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項376〜380のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、ヒトIgG1のアミノ酸配列と比較して、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項376〜380のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10、8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、請求項376〜380のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記単一アミノ酸置換が、前記CH3ドメイン内のみにある、請求項376〜380のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン単量体。
- 前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間のホモ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項376〜380のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第1のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第3のFcドメイン単量体および前記第6のFcドメイン単量体が、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項376〜380のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- ホモ二量体形成を促進する前記置換が、表4Aおよび表4B中の置換から選択される、請求項385に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- ヘテロ二量体形成を促進する前記置換が、表3中の置換から選択される、請求項386に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- Fc抗原結合ドメイン構築体であって、
a)第1のポリペプチドであって、
i)第1のFcドメイン単量体、
ii)第2のFcドメイン単量体、
iii)第1のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)前記第1のFcドメイン単量体と前記第2のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第1のポリペプチドと、
b)第2のポリペプチドであって、
i)第3のFcドメイン単量体、
ii)第4のFcドメイン単量体、
iii)第2のPD−L1重鎖結合ドメイン、および
iv)前記第3のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体を結合するリンカー
を含む、第2のポリペプチドと、
c)第5のFcドメイン単量体および第3のPD−L1重鎖結合ドメインを含む第3のポリペプチドと、
d)第6のFcドメイン単量体および第4のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第4のポリペプチドと、
e)第1のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第5のポリペプチドと、
f)第2のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第6のポリペプチドと、
g)第3のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第7のポリペプチドと、
h)第4のPD−L1軽鎖結合ドメインを含む第8のポリペプチドと
を含み、
前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体が一緒に第1のFcドメインを形成し、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体が一緒に第2のFcドメインを形成し、前記第2のFc単量体と前記第4のFc単量体が一緒に第3のFcドメインを形成し、前記第1のPD−L1軽鎖結合ドメインと前記第3のPD−L1重鎖結合ドメインが一緒に第1のFabを形成し、前記第2のPD−L1軽鎖結合ドメインと前記第4のPD−L1重鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成し、前記第3のPD−L1軽鎖結合ドメインと前記第1のPD−L1重鎖結合ドメインが一緒に第3のFabを形成し、前記第4のPD−L1軽鎖結合ドメインと前記第2のPD−L1重鎖結合ドメインが一緒に第2のFabを形成する、Fc抗原結合ドメイン構築体。 - 前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一である、請求項389に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一である、請求項389に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第5のポリペプチド、前記第6のポリペプチド、前記第7のポリペプチド、および前記第8のポリペプチドの配列が同一である、請求項389に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第1のポリペプチドおよび前記第2のポリペプチドの配列が同一であり、前記第3のポリペプチドおよび前記第4のポリペプチドの配列が同一であり、前記第5のポリペプチド、前記第6のポリペプチド、前記第7のポリペプチド、および前記第8のポリペプチドの配列が同一である、請求項389に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項389〜393のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体の各々の前記CH3ドメインが、ヒトIgG1のアミノ酸配列と比較して、最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項389〜393のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体が各々独立して、最大10、8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を有するSEQ ID NO:42、43、45、および47のうちのいずれかのアミノ酸配列を含む、請求項389〜393のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記単一アミノ酸置換が、前記CH3ドメイン内のみにある、請求項389〜393のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン単量体。
- 前記第2のFcドメイン単量体および前記第4のFcドメイン単量体が、前記第2のFcドメイン単量体と前記第4のFcドメイン単量体との間のホモ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項389〜393のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記第1のFcドメイン単量体および前記第5のFcドメイン単量体が、前記第1のFcドメイン単量体と前記第5のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含み、前記第3のFcドメイン単量体および前記第6のFcドメイン単量体が、前記第3のFcドメイン単量体と前記第6のFcドメイン単量体との間のヘテロ二量体形成を促進する最大8、7、6、5、4、3、2、または1つの単一アミノ酸置換を含む、請求項389〜393のいずれか1項に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- ホモ二量体形成を促進する前記置換が、表4Aおよび表4B中の置換から選択される、請求項398に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- ヘテロ二量体形成を促進する前記置換が、表3中の置換から選択される、請求項399に記載のFc抗原ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのI253位に置換を含む、請求項319〜401のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- EUのI253位の各アミノ酸置換が独立して、I253A、I253C、I253D、I253E、I253F、I253G、I253H、I253I、I253K、I253L、I253M、I253N、I253P、I253Q、I253R、I253S、I253T、I253V、I253W、およびI253Yからなる群から選択される、請求項403に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、EUのR292位に置換を含む、請求項319〜401のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- EUのR292位の各アミノ酸置換が独立して、R292D、R292E、R292L、R292P、R292Q、R292R、R292T、およびR292Yからなる群から選択される、請求項45に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
- 前記Fcドメイン単量体のうちの少なくとも1つが、T366Y、T366W、T394W、T394Y、F405W、F405A、Y407A、S354C、Y349T、T394F、K409D、K409E、K392D、K392E、K370D、K370E、D399K、D399R、E357K、E357R、D356K、およびD356Rからなる群から選択される置換を含む、請求項319〜401のいずれか1項に記載のFc抗原結合ドメイン構築体。
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