JP2021510931A - 熱電池を有する超電導磁石 - Google Patents
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Abstract
超電導磁石は、真空容器20と、真空容器内に配置された液体ヘリウム容器14と、液体ヘリウム容器内に配置された超電導磁石巻線12とを有する。熱シールド22、24は、前記液体ヘリウム容器から間隔をあけて配置され、前記液体ヘリウム容器を少なくとも部分的に囲む。熱電池30は、真空容器内に配置され、熱シールドと熱伝導接触する。熱電池は、熱シールドと熱伝導接触し及び窒素などの作動流体を収容する密閉コンテナ32を有することができ、多孔質材料を含んでもよい。動作時、磁石の能動冷却がオフになると、熱電池は、固体から液体へ、又は液体から気体へと相変化する作動流体による潜熱の吸収により、磁石の温度上昇を緩慢にする。
Description
本発明は、超電導磁石技術、磁気共鳴イメージング(MRI)技術、熱管理技術、及び関連技術に関する。
磁気共鳴イメージング(MRI)装置用の超電導磁石において、超電導巻線は、真空容器内に配置された液体ヘリウム容器内で液体ヘリウムにより冷却される。更に、真空容器内には、液体ヘリウム容器を取り囲むように熱伝導率の高いシート材の熱シールドが配置されている。液体ヘリウム容器は、熱シールドの壁から間隔をあけて配置され、更に熱シールドは真空容器の壁から間隔をあけて配置されており、それにより、熱は、真空容器の壁から熱シールドへの内側への輻射によって移動し、更に熱シールドから液体ヘリウム容器への輻射によって移動しなければならないので、周囲から液体ヘリウム容器への熱伝達が抑制される。真空容器の真空は、伝導又は対流熱伝達モードを防止する。製造後、真空が引かれ、液体ヘリウム容器は、液体ヘリウムで充填される。液体ヘリウムを極低温(すなわち4K以下)に維持するために、コールドヘッドが使用されて、液体ヘリウム容器に対する冷凍が提供される。コールドヘッドの第1段のコールドステーションは、真空ボリューム内に貫通しており、第1段のコールドステーションは、熱シールドに取り付けられた熱バスに接続する高熱コンダクタンスリンクによって、熱シールドに接続されている。第2段コールドヘッドは液体ヘリウム容器内へと続き、ヘリウムが液化する温度(約4.2K)以下にヘリウムを冷却する。
輸送中は、コールドヘッドはオフにされ、磁石は、液体ヘリウムをロードした状態で輸送される。コールドヘッドがオフの場合、輸送中にその液体状態で液体ヘリウム装填量を維持するために十分な断熱を提供するように、真空ジャケットが信頼されている。実際、コールドヘッドをオフにした状態で磁石を輸送モードにする場合、熱シールドは通常、温度が約100Kまで急速に上昇する。より一般的には、液体ヘリウム容器からの熱損失は、主に放射により、可能性として容器支持ブラケット又は他の導電性経路を介したいくつかの伝導性熱損失によるものであり、液体ヘリウム装填量の一部を蒸発させる。これは、実現可能な輸送距離を制限し、及び/又は輸送の一部の最中にコールドヘッドの動作接続を必要とし(これは、適切な電力が利用できない場合には常に実現可能ではない)、及び/又は磁石が目的地に到着した後に追加の液体ヘリウムを追加することを必要とする(これは、費用がかかり、不便である)。
輸送に加えて、定期的なメンテナンス、磁石の修理及び/又はテストを実施するため、又は不注意による電力損失など、他の理由でコールドヘッドはオフにされることがある。更に、このような場合には、コールドヘッドが動作していない長時間の間、液体ヘリウム装填量からの過度の熱リークが問題となることがある。このような状況では、超電導磁石の巻線が超電導状態で電流を流している(すなわち、超電導磁石が磁場を提供するように動作している)可能性がある。ここで、液体ヘリウムの損失は、磁石のクエンチにつながる可能性もあり、これは磁石巻線を損傷する可能性があり、磁石を再起動する必要がある。
例示として、ある超電導磁石の設計では、コールドヘッドは、熱シールド及び液体ヘリウム容器に溶接されている。この設計の欠点は、コールドヘッドがオフの場合、液体ヘリウムの蒸発率が高いことである。これは、磁石を工場から顧客のサイトに輸送するための運搬時間(従って距離)に悪影響を与える。更に、蒸発率が高いということは、動作中にコールドヘッドがオフの状態(故意又は不注意、例えば停電による)になると、磁石が、超電導磁石をクエンチするのに十分なまでに温度上昇する可能性が高くなることを意味する。
本発明は改善を開示する。
本明細書に開示されているいくつかの実施形態において、超電導磁石は、真空容器と、真空容器内に配置され、真空容器の壁から間隔をおいて配置された液体ヘリウム容器と、液体ヘリウム容器内に配置された超電導磁石巻線と、真空容器内に配置され、真空容器の壁から間隔をおいて配置され、液体ヘリウム容器から間隔をおいて配置され、液体ヘリウム容器を少なくとも部分的に囲む熱シールドと、真空容器内に配置され、熱シールドと熱伝導接触している熱電池と、を有する。前記熱電池は、前記熱シールドと熱伝導接触する密閉コンテナを有することができ、前記密閉コンテナ内に配置された多孔質材料を更に有することができる。熱電池は、密閉コンテナを満たす気相状態の作動流体を更に有することができ、作動流体は、4K以上100K以下の気体/液体相転移温度及び4K以上100K以下の液体/固体相転移温度の少なくとも一方(及び任意に両方)を有する。いくつかの実施形態において、作動流体は窒素である。密閉コンテナは、熱シールドに溶接されてもよく、及び/又は熱シールドは、密閉コンテナの一方の壁を形成する。超電導磁石は更に、モータ駆動アセンブリを有するコールドヘッドと、熱シールドと又は熱電池と熱接続された第1段コールドステーションと、液体ヘリウム容器と熱接続された第2段コールドステーションと、を有するコールドヘッドを有することができる。
本明細書に開示されたいくつかの実施形態において、磁気共鳴イメージング(MRI)装置は、上記のの段落に記載され、検査領域内に静磁場B0を生成するよう構成された超電導磁石と、検査領域内の静磁場B0に選択された磁場勾配を重畳する磁場勾配コイルの組と、を有する。
本明細書に開示されたいくつかの実施形態において、超電導磁石は、真空容器と、真空容器内に配置された液体ヘリウム容器と、液体ヘリウム容器内に配置された超電導コイル巻線と、真空容器内に配置され、液体ヘリウム容器を少なくとも部分的に囲む熱シールドと、真空容器内に配置され、熱シールドと熱伝導接触する密閉コンテナ内に配置された窒素を有する熱電池と、を有する。
本明細書に開示されたいくつかの実施形態において、超電導磁石を作動させる方法が開示されている。この方法は、超電導磁石の温度上昇につながる磁石巻線を収容する液体ヘリウム容器の能動冷却をオフにするステップと、超電導磁石の液体ヘリウム容器を少なくとも部分的に囲む熱シールドと熱伝導接触している熱電池を使用して、超電導磁石の温度上昇を緩慢(slowing、ゆっくりにする)にするステップと、を有する。緩慢は、超電導磁石の温度上昇により固体から液体及び/又は液体から気体へと相変化する熱電池の作動流体が潜熱を吸収することにより、超電導磁石の温度上昇を緩慢にすることを含みうる。この方法は、能動冷却をオフにする前に、液体状態の窒素を有する作動流体で熱電池を充填するステップと、充填後に能動冷却をオンにして、液体ヘリウム容器を冷却して液体ヘリウム容器内のヘリウムを液化させ、液体状態の窒素を固体状態の窒素に変換するステップと、を有する。
1つの利点は、液体ヘリウムのボイルオフを減少させた超電導磁石を提供することにある。
別の利点は、コールドヘッドが遮断されている長い間隔の間にクエンチの可能性が低減された超電導磁石にある。
別の利点は、1回の液体ヘリウム装填により長距離輸送が可能な超電導磁石を提供することにある。
別の利点は、長距離輸送、長期メンテナンスなどを容易にするために、より長い時間間隔にわたってコールドヘッドを遮断させることが可能な超電導磁石を提供することにある。
別の利点は、コールドヘッドがオフになっている間、又は動作していない間の、液体ヘリウムの蒸発を低減した超電導磁石を提供することにある。
別の利点は、特に能動的な冷凍が一時的に中断されたり、遮断されたりする場合に、液体ヘリウム容器へのより効率的な熱シールドを提供する超電導磁石の熱シールドを提供することにある。
所与の実施形態は、上述の利点のどれも提供せず、又は上述の利点の1つ、2つ、2つ以上、又はすべてを提供することができ、及び/又は、本開示を読み理解することにより、当業者に明らかになるであろう他の利点を提供することができる。
図面の簡単な説明
本発明は、様々な構成要素及び構成要素の取り合わせ、ならびに様々なステップ及びステップの取り合わせの形をとることができる。図面は、好ましい実施形態を例示することを目的としているに過ぎず、本発明を限定するものとして解釈されるべきでない。
本明細書に開示された実施形態では、超電導磁石の熱シールドは、熱性能を向上させるために窒素(又は水素や乾燥空気などの別の作動流体)に蓄えられた潜熱を利用する熱電池を有する。熱電池の作動流体の1又は複数の相変化(例えば、固体から液体への相転移、及び/又は液体から気体への相転移)は、輸送モード(又は、コールドヘッドが能動冷凍を提供するよう作動しない他の時間)の間、熱シールド上の熱負荷の一部を吸収するように働く。相転移の間、作動流体の温度は固定温度のままである。例えば、固体窒素は、約63Kで液体窒素(LN)へと融解し、それゆえ、融解プロセスが潜熱を吸収するので、63Kのままである。同様に、液体窒素(LN)は、約77Kで窒素ガスへと気化し、気化プロセスが潜熱を吸収するため、77Kに留まる。固体から液体への相転移、又は液体から気体への相転移の間、作動流体の温度は一定のままであり、従って熱シールドは概ねその温度に留まる。従って、液体ヘリウム(液体ヘリウム)容器への熱負荷が低減され、液体ヘリウムのボイルオフも同様に減少されることが期待される。ボイルオフは、超電導磁石の液体ヘリウム容器内のヘリウムの損失につながる。ノーソック磁石は比較的高いボイルオフレート(自然気化率)を有しており、開示されたアプローチは、ボイルオフレートを低減するために熱電池を採用する。密閉型磁石設計の場合、開示された熱電池は、コールドヘッドがオフのときの熱シールド上の温度上昇を低下させることにより、ライドスルー時間を増加させる。
いくつかの例示的な実施形態において、熱シールドに溶接された熱電池は、多孔質材料(例えば、多孔質金属)を有し、作動流体として窒素で充填された密閉コンテナを有する。コールドヘッドが作動していないとき、熱シールドへの熱負荷は、金属多孔質材料及び窒素によって吸収される。窒素が固体から液体へ、又は液体から気体へと相転移する際に、窒素は潜熱を吸収し、相転移の間、熱シールドをほぼ融解温度又は蒸発温度に維持し、それによって相転移が完了するまで温度上昇を抑制する。一方、通常の磁石動作中、熱シールドは通常、窒素の融点である〜63Kよりもかなり低い温度に冷却される(例えば、超電導磁石の設計によっては、通常動作中に熱シールドは約35−40Kになることが予想される)ので、磁石の通常動作中は窒素は固相状態である。従って、熱電池は通常運転には影響を及ぼさない。
製造プロセスにおいて、窒素は、液体窒素(LN)などの形で熱電池に注入される。磁石の動作中、窒素は凍結した固体である。コールドヘッドの動作による能動的な冷凍が停止すると(コールドヘッドの故障やコールドヘッドへの電力損失により意図的に遮断又は停止する)、周囲からの熱(例えば室温290−300K付近)は、まず固体窒素を融解させ、次に液体窒素を気化する。300Kから80Kの範囲では、窒素は、2段階の相変化を持つことになる。
熱電池を有する熱シールドを用いる開示されたアプローチは、有利には、単独で、又は実質的に他の(複数の)熱マネジメント構成と組み合わせて使用されることができる。開示されたアプローチは更に、熱シールドを利用する任意の超電導磁石設計により使用されることができる。熱シールドは、それが真空容器内に配置されているとき、真空容器内への窒素のリークを防ぐために、リークタイトでなければならず、真空を悪化させ、有害な導電性又は対流熱伝達を導入する可能性がある。
1つの計算された設計において、市販のMRI超電導磁石の熱シールド上に、幅600mm、厚さ10mmの熱電池を構築した場合、輸送モードで熱シールドを77.35Kまで温度上昇させるのに約13日かかる。ヘリウムのボイルオフが、大幅に低減される。短距離輸送の場合、本開示の改良を施した磁石は、コールドヘッドがオフの状態でもゼロボイルオフ(ZBO)を維持することが期待される。
通常運転モードでは、熱電池は、熱シールド上の温度勾配を低減する。従って、熱マージンが改善される。
企図される1つの製造アプローチでは、熱電池のリークタイト容器が、40Kの熱シールドに溶接される。液体窒素は、窒素レフィル及びベントポートを介して満タンになるまで熱電池内にポンプで送り込まれる。次いで、コールドヘッドがオンにされて、熱シールド及び熱電池を積極的に冷やする。内部の窒素は固体に冷却される。この冷却エネルギーは、液体から固体への相転移の間に潜熱として放出される。(液体窒素がカプリングのリーク又はメンテナンスのための意図的なベントなどで失われた場合)液体窒素をレフィルし、コールドヘッドをオンにすることにより、現場で熱電池が再装填されることができる。
図1及び図2を参照して、超電導磁石を用いた例示的な磁気共鳴イメージング(MRI)装置10の概略的な側断面図(図1)及び端断面図(図2)が示されている。磁石は、超電導コイル巻線12(例えば、銅又は銅合金マトリックス中のニオブチタン又はニオブ錫超電導ワイヤ又はフィラメントであるが、他の超電導コイル巻線タイプも企図される)を有する。ワイヤ又はテープ自体は、大部分が液体ヘリウムで満たされている液体ヘリウム(液体ヘリウム)容器14内に配置される銅マトリックス中の超電導体の小さいフィラメント(厚さ約20マイクロメートル)で作られることもできるが、液体ヘリウムレベル16より上の気体ヘリウム(ガスヘリウム)の過剰圧力が存在する。例示的なMRI装置10は、超電導磁石が一般的に円筒形であり、水平ボア18の形で検査領域18を取り囲む(すなわち、規定する)水平ボア磁石を採用しているが、他の形状の検査領域を有する他の磁石の幾何形状も企図される。周囲の空気から液体ヘリウム容器14への伝導又は対流熱伝達を避けるために、液体ヘリウム容器14は、真空容器20内に配置される。真空容器20によって含まれる真空ボリュームは、図1にハッチングで図示されている。
液体ヘリウム容器14を更に熱的にシールドするために、液体ヘリウム容器14の一部又は全体は、熱シールド22、24で囲まれており、熱シールドもまた、真空容器20内に配置される。熱シールド22、24は、真空容器20内に配置され、真空容器20の壁から間隔をあけて配置され、熱シールド22、24は、液体ヘリウム容器14から間隔をあけて配置され、液体ヘリウム容器14少なくとも一部を取り囲んでいる。例示的な熱シールド22、24は、例示的な水平ボア磁石の円筒液体ヘリウム容器14の外周壁及び内周壁の両方に熱シールドを提供するために、外側熱シールド壁22及び内側熱シールド壁24を有する。熱シールド22、24は、好適には、アルミニウム合金シート金属(又は銅合金シート金属又は他の高熱伝導性シート金属)のような頑丈な熱伝導性材料で作られ、液体ヘリウム容器14を大部分又は全体的に取り囲む。熱シールド22、24は、熱シールド22、24から液体ヘリウム容器14への熱伝導を避けるために、真空容器20の壁から間隔をあけて配置される。(熱シールド22、24及び液体ヘリウム容器14は、図示しないストラット、ブラケット、又はそのようなものによって真空容器20内に構造的に支持されることができ、これらは、薄く作られるか、及び/又は熱伝導率の低い材料で作られることによって、熱伝導を最小限にするよう設計される)。いくつかの実施形態において、熱シールド22、24の壁22、24は、互いに間隔をあけて配置された2又はそれ以上のシート又は層(変形例は図示せず)を有することができる。
例示的な熱シールド22、24は更に、作動流体を含む熱電池30を含み、又は該蓄電池30と一緒に固定され、又は該蓄電池30を有し、かかる前記作動流体は、超電導磁石が磁石コイル12内に超電導磁石電流を流すように作動しているとき、熱シールドが周囲温度から作動温度まで低下するのに伴い、少なくとも1つの相転移(気体から液体及び/又は液体から固体へ)を受ける。別の態様では、熱電池30は、4K(例えば、液体ヘリウム温度)以上100K以下の気体/液体相転移温度及び液体/固体相転移温度の少なくとも一方を有する作動流体を有する。いくつかの実施形態において、作動流体は、4K以上100K以下の気体/液体相転移温度及び4K以上100K以下の液体/固体相転移温度の両方を有する。例示的な実施形態において、作動流体は窒素であり、窒素は、約77Kで気体から液体への相転移を受け、約63Kで液体から固体への相転移を受ける。窒素は、有利な相転移温度を有し、有利には安価である。他の企図される作動流体は、水素(約20Kの気体/液体相転移温度及び約14Kの液体/固体相転移温度を有する)又は乾燥空気(ここで、湿度は、凍結時に過剰な水氷の生成を避けるために十分に低くすべきであり、乾燥空気は、約79Kの気体/液体相転移温度及び約58Kの液体/固体相転移温度を有する)を含む。例示的な熱電池30は、密閉コンテナ32を満たす気相状態の作動流体(例えば窒素)を収容する密閉コンテナ32を有する。密閉コンテナ32は、伝導熱伝達モード又は対流熱伝達モードを支持する真空容器20の真空ボリューム内への作動流体のリークを防止するために、密閉されていることが好ましい。密閉コンテナ32は、熱シールド22、24に溶接されて(又は他のやり方で熱伝導接触して)いる。例示的な実施形態において、熱シールド壁22は、密閉コンテナ32の1つの壁22を形成する。
例示的な熱電池30は更に、密閉コンテナ32内に配置された多孔質材料34を有する。多孔質材料34は、例えば、多孔質アルミニウム又はアルミニウム合金、ステンレス鋼、銅又は銅合金、アルミナ等であってもよい。また、多孔性は、粒状であること、ペレット状であること、粉末状の形であること等、種々の方法で得られることができる。多孔質材料34は任意であるが、密閉コンテナ32のボリューム全体で相転移の空間均一性を向上させることが期待される。多孔質材料の多孔性は、様々な定量化が可能であり、例えば、ボイド(voids)又は空き空間の割合として定量化されることができ、熱電池の熱容量は、作動流体が多孔質材料のボイド又は空き空間を完全に埋めることができると仮定して、密閉コンテナの体積にボイドの割合を乗じたものに、作動流体の単位体積当たりの熱容量を乗じたものである。好ましくは、多孔質材料は、作動流体(例えば窒素)が容易に空隙を満たすことができるように、大部分又は完全に相互に連結されたボイド又は空間を、粒子又はペレット等の間に有することが好ましい。
密閉コンテナ32を窒素又は別の作動流体で装填するために、充填ライン36及びベントライン38が提供される(図2に示されているが、図1には示されていない)。例えば、1つの例示的な装填シーケンスでは、液体窒素が充填ライン36を介して密閉コンテナ32内に流入され、一方で空気及び気化した窒素が、ベントライン38を介して排出される。変形シーケンスでは、液体窒素が、充填ライン36を介して密閉コンテナ内に流入する前又はその間に、ベントライン38を介して真空が引かれる。他の充填シーケンスも企図される。
図1及び図2を引き続き参照して、コールドヘッド40は、液体ヘリウム容器14の能動冷却を提供するために、ヘリウムなどの作動流体を使用して冷凍サイクルを実行し、また、熱シールド22、24の能動冷却を提供する。コールドヘッド40は、真空容器20の外壁を通って真空ボリューム内に入り込む。コールドヘッド40のウォームエンド(warm end)42は、1又は複数の溶接部44によって、真空容器20の外壁に溶接される。モータ駆動アセンブリ46は、コールドヘッド40のウォームエンド42に接続されており(ウォームエンド42の一部として見てもよい)、冷凍サイクルに合わせて作動流体の周期的な圧縮及び膨張を引き起こすようにディスペーサ(図示しない内部コンポーネント)を駆動するモータを有する。モータ駆動アセンブリ46の少なくとも一部は、真空ジャケット20の外側にあり、それ故に周囲の空気に露出しており、これは、1又は複数の電力ケーブル及び作動流体を注入するための1又は複数のホース(ケーブル及びホースは図示せず)を取り付けるためのコネクタを有する。例示的なコールドヘッド40は、円筒状のコールドヘッドであるが、他の形状も企図される。例示的なコールドヘッド40は、第1段コールドステーション50と第2段コールドステーション52とを有する2段設計である。第1段コールドステーション50は、熱伝導体51(例えば、銅ブレード、ケーブルなど)によって、熱シールド22、24に直接、又は(図示されるように)付属の熱電池30に、溶接、ろう付け、又はその他の方法で固定され接続される。(複数の熱シールドがある場合、熱電池は、好ましくは熱シールドに固定され、熱シールドは、第1段コールドステーションが接続される)。第2段コールドステーション52は、液体ヘリウム容器14内に貫通して入り込み、液体ヘリウム容器と熱的に接続し、液体ヘリウム容器を冷却する。コールドヘッド40は、第2段コールドステーション52を液体ヘリウムの温度(約4K)以下に冷却し、第1段コールドステーション50を、より高い温度であるが、熱シールド22、24が液体ヘリウム容器14の効果的な熱シールドを提供するのになお十分低い温度に、冷却するように設計され作動される。その動作状態(完全に冷却された状態)では、第1段コールドステーション50は、熱電池の作動流体(例えば窒素)が少なくとも液体窒素として液化され、例示的な実施形態では固体窒素として固化されるのに十分低い温度に、熱シールド22、24及び熱電池30を維持する。より一般的には、その動作状態において、第1段コールドステーション50は、作動流体を冷却し、それにより、室温(例えば290K)と比較して、作動流体が少なくとも1つの相転移(例えば、作動流体が290Kで気体状態にある場合、動作状態では液体又は固体である;又は作動流体が290Kで液体状態にある場合、動作状態では固体である)を経る。真空気密シールを提供するために、コールドヘッド40は、典型的には、真空容器20の外壁と液体ヘリウム容器14の壁とに溶接される。
超電導磁石を作動させるために、液体ヘリウム装填量が、適当な充填ライン(図示せず)を介して液体ヘリウム容器14にロードされる。充填ライン又は別の進入経路は、磁石の巻線12と接続して電気的に通電するための導電リード線など(図示せず)を挿入するためにも提供される。これらの巻線12を流れる静電流は、水平ボア磁石の例示的な実施例では、図1に示されるように水平な静磁場B0を生成する。磁石巻線12の電流を、所望の|B0|磁場強度を提供するために選択されたレベルまで上昇させた後、接点が離されることができ、その後の超電導磁石巻線12のゼロ電気抵抗は、電流が持続的に流れ続けることを確実にする。この時点から、液体ヘリウム容器14内の液体ヘリウム装填量は維持されるべきである;そうでなければ、超電導磁石巻線12は、超電導磁石巻線12の超電導臨界温度を超える温度まで温度上昇し、その結果、磁石がクエンチする可能性がある。(液体ヘリウム装填量が除去されなければならない場合に制御されたシャットダウンを提供するために、リード線が、好ましくは再挿入され、液体ヘリウム装填量を除去する前に磁石電流がゼロにランプダウンされる)。MRI装置は、任意には、検査領域18内のB0磁場に、x、y、及び/又はz方向の選択された磁場勾配を重畳するための一組の磁場勾配コイル54(図1にのみ図示)、磁気共鳴信号を励起する及び/又は検出するための全身無線周波数(RF)コイル(図示せず)、医療患者又は他の撮像対象をイメージングのためにMRI装置10のボア18内にロードするための患者寝台(図示せず)、及び/又はその他の、当分野で知られている様々な他のコンポーネントを有する。
コールドヘッド40は、コールドヘッドが作動しているときは、液体ヘリウム容器14を冷却する。しかしながら、コールドヘッド40は時折オフにされる。これは、メンテナンス又は磁石の出荷などの準備のために意図的に行われる場合もあれば、何らかの誤動作により意図せずに発生する場合もある。コールドヘッドが任意の長期間にわたってオフにされるときはいつでも、能動的な冷凍損失により、室温(典型的には290300K又はその程度)の周囲空気からの熱が、真空を通って放射することになり、(もはや能動冷却されていない)熱シールド22、24を温度上昇させうる。熱シールドが温度上昇すると、熱シールド22、24から(もはや能動冷却されていない)液体ヘリウム容器14に熱が放射され、液体ヘリウムのボイルオフを引き起こし、最終的には、磁石巻線12が超電導電流を流している場合には、磁石巻線12のクエンチを引き起こす。
熱電池30は有利には、超電導磁石の温度上昇による固体から液体への相変化を経る熱電池30の作動流体(例えば窒素)による潜熱の吸収により超電導磁石の温度上昇を緩慢にし、更に、超電導磁石の温度上昇による液体から気体への相変化を経る熱電池30の作動流体(例えば窒素)による潜熱の吸収により超電導磁石の温度上昇を更に緩慢にする。
図1及び図2の例示的な熱電池30は、固体から液体への相変化及び/又は液体から気体への相変化の間、作動流体(例えば窒素)による潜熱の吸収によって超電導磁石の温度上昇を緩慢にするという前述の動作を維持しながら、多数のバリエーションを持つことができる。
図3を参照して、別の実施形態が図示されている。この実施形態は、多孔質材料34が省略されていることを除いて、図1及び図2の実施形態と同一である。従って、図3の実施形態では、密閉コンテナ32は、作動流体(例えば窒素)のみを含み、多孔質材料34を含まない。
図4を参照すると、別の代替実施形態が図示されている。この実施形態は、図1及び図2の実施形態と同一であるが(多孔質材料34を含む)、図1及び図2の実施形態の密閉コンテナ32は、図4の実施形態では、各々が熱シールド(22、24)と熱伝導接触する複数の密閉コンテナセクション32Nに置き換えられている。セクション32Nの数は、図4の例示的な実施形態では7個であるが、これより多くても少なくてもよい。図4は、充填ライン36及びベントライン38を図示していないが、これらは、図4の実施形態では様々に配置されることができる。例えば、1つのアプローチでは、各密閉コンテナセクション32Nは、それ自身の充填ライン及びベントラインを有し、各セクションは、連続して充填され、又は適切な外部マニホールド配管を使用して同時に充填される。別のアプローチでは、密閉コンテナセクション32Nの間に接続パイプが設けられ、これにより、一組の充填/ベントラインを介して同時に充填されることができる。
例示的な各密閉コンテナセクション32Nは、図4の端面図に示された長方形の棒体を有し、棒状の密閉コンテナセクション32Nは、平行に配置され、外側熱シールド壁22の外周に分配される。しかしながら、他の幾何学的構成も企図され、例えば、密閉コンテナセクションは、外側熱シールド壁22の周囲に、互いに間隔をあけて配置された複数の環状ループである。企図される別の変形例(図示せず)として、1又は複数の密閉コンテナセクションは、内側の熱シールド壁24に溶接(又は他の方法で配設)されることができる。
図5を参照して、図1及び図2の超電導磁石(又は、代わりに図3の超電導磁石、又は図4の超電導磁石)を作動させる例示的なプロセスが示されている。図5の左側の部分は、クールダウンフェーズを示している。動作60において、熱電池30が液体窒素(LN)で充填される。すなわち、窒素の装填量は、既に液体である。従って、熱電池充填動作60は、電池30及び熱的に接続された熱シールド22、24を液体窒素の温度、すなわち約77Kまで冷却するように動作する。初期の充填段階では、密閉コンテナ32は最初は室温であるため、液体窒素は気化して「ブローオフ」する。流入する液体窒素は、このようにして密閉コンテナ32を冷却し、密閉コンテナ32は、それが液体窒素の温度に達すると、液体窒素の充填を開始する。熱電池30が液相の窒素で装填された後、処理62において、コールドヘッド40がオンにされ、超電導磁石の能動冷却が開始される。コールドヘッド40の動作により、熱シールド22、24は、接続する熱伝導体51を介した第1段コールドステーション50への熱伝達の作用により(更に)冷却され、同時に、液体ヘリウム容器20は、ヘリウム中に配置されている又は液体ヘリウム容器20と熱的に接続されている第2段コールドステーション52への熱伝達の作用により、冷却される。
ブロック64によって示されるように、能動的な冷却が進むにつれて、熱電池30の温度は、最終的には、液体窒素が固体窒素への相転移を受ける温度(〜63K)まで低下する。この時点で、熱シールド22、24の更なる冷却が液体窒素からの潜熱を抽出して固体窒素への相転移をもたらすので、熱シールド22、24の更なる冷却は、一時的に停止する。相転移が完了した後、密閉コンテナ32は、固体窒素(及び、任意に、多孔質材料34)を含み、その時点で、第1段コールドステーション50を介した能動的な冷却は、熱シールド22、24の温度を低下させ続ける。同時に、ヘリウム容器14内のヘリウムが(気体ヘリウムの過圧を除いて)約4Kの温度で液化され、熱シールド22、24がその定常状態温度に、例えば、いくつかの超電導磁石設計では約35−40Kに達するまで、液体ヘリウム容器14は、第2段コールドステーション52の作用により冷却され続ける。熱シールド22、24の定常状態温度は、窒素が現在固化しているので、この時点では熱電池30によって大きく影響されない。図5には示されていないが、能動冷却によって維持される定常状態温度に達した後、超電導コイル巻線12は、巻線12内の持続的な磁石電流を確立するために既知の技術を用いて通電されることができ、これにより、図1に示されるB0静磁場が提供される。
図5を引き続き参照すると、右側の部分は、動作70に従って、磁石の運搬準備のために(又は、磁石のメンテナンスの準備のために、又は、代わりに、動作70は、コールドヘッド40への電力損失、又はコールドヘッド40の誤動作による、能動冷却の不慮の損失を表してもよい)コールドヘッド40がオフにされたときに生じることを図示している。動作70における能動冷却の損失は、超電導磁石の温度上昇につながる。最初、ヘリウム容器14は真空容器20によって提供される真空下にあり(それゆえ、熱伝導又は対流による著しい熱侵入の影響を受けない)、熱シールド22、24によって熱的にシールドされるので、液体ヘリウムは液相のままである。従って、ヘリウム容器14は、最初は液体ヘリウムの温度、例えば約4Kの温度のままである。しかしながら、真空容器20の周囲の壁からの放射熱の侵入により、熱シールド22、24及び溶接された熱電池30は、温度上昇し始める。
ブロック72によって示されるように、この温度上昇は、熱電池30が固体窒素が液相に転移する温度、すなわち約63Kに達するまで続く。この時点で、放射熱が潜熱として吸収されて、固体窒素から液体窒素への相転移を引き起こすので、温度上昇が中断される。固体窒素が液体窒素に転移した(それにより密閉コンテナ32が固体窒素ではなく液体窒素を含むようになった)後、温度上昇は続き、熱シールド22、24及び溶接された熱電池30の温度が再び上昇し始める。これは、ブロック74によって示されるように、熱電池30が、液体窒素が気相に転移する温度、すなわち約77Kに達するまで続く。この時点で、放射熱が代わりに潜熱として吸収されて液体から気体への相転移を引き起こすので、温度上昇の2回目の中断が生じる。液体窒素が気体窒素に転移した(ゆえに密閉コンテナ32は液体窒素ではなく気体窒素を含む)後、温度上昇は続き、熱シールド22、24及び溶接された熱電池30の温度が、再び上昇し始める。
熱電池30内の窒素が気体に変化した後、熱電池はもはや、超電導磁石の温度上昇を緩慢にするために機能しない。最終的に、ヘリウム容器14と温度上昇する熱シールド22、24との間の温度差は、ヘリウムの液体から気体への転移、すなわちヘリウムのボイルオフにつながり、磁石巻線12が持続的な電流を流している場合に最終的にクエンチを生じさせる。しかしながら、実際には、コールドヘッド40は、コールドヘッドがオンにされる動作62に戻る流れ線78によって示されるように、これが起こる前に再びオンにされることが予想される。固体窒素が液体に転移した後(ブロック72)、液体窒素が気体に遷移する前(ブロック74)に、コールドヘッドがオン状態に戻される場合、この液体から気体への転移は達成されないことが理解されるであろう。
本発明は、好ましい実施形態を参照して説明されている。変更例及び変形例は、上述の詳細な説明を読み理解することにより、当業者に思いつくであろう。例示的な実施形態は、すべての変更及び変形が添付の特許請求の範囲又はその等価物の範囲内に入る限り、そのようなすべての変形例及び変更例を含むものと解釈されることが意図される。
Claims (23)
- 真空容器と、
前記真空容器内に配置され、前記真空容器の壁から間隔をおいて配置される液体ヘリウム容器と、
前記液体ヘリウム容器内に配置された超電導磁石巻線と、
前記真空容器内に配置され、前記真空容器の壁から間隔をあけて配置され、前記液体ヘリウム容器から間隔をあけて配置され、前記液体ヘリウム容器を少なくとも部分的に囲む熱シールドと、
前記真空容器内に配置され、前記熱シールドと熱伝導接触する熱電池と、
を有する超電導磁石。 - 前記熱電池が、前記熱シールドと熱伝導接触する密閉コンテナを有する、請求項1に記載の超電導磁石。
- 前記熱電池が更に、前記密閉コンテナ内に配置された多孔質材料を有する、請求項2に記載の超電導磁石。
- 前記多孔質材料が、粒状、ペレット状又は粉末状のアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅又は銅合金材料を有する、請求項3に記載の超電導磁石。
- 前記熱電池は更に、前記密閉コンテナを満たす気相状態の作動流体を有し、前記作動流体は、4K以上100K以下の気体/液体相転移温度及び4K以上100K以下の液体/個体相転移温度の少なくとも一方を有する、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の超電導磁石。
- 前記熱電池が更に、前記密閉コンテナを満たす気相状態の作動流体を更に有し、前記作動流体は、4K以上100K以下の気体/液体相転移温度及び4K以上100K以下の液体/固体相転移温度の両方を有する、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の超電導磁石。
- 前記熱電池が更に、前記密閉コンテナを満たす気相状態の窒素の作動流体を有する、請求項2乃至4のいずれか1項に記載の超電導磁石。
- 前記密閉コンテナが前記熱シールドに溶接されている、又は
前記熱シールドが前記密閉コンテナの1つの壁を形成している、
請求項2乃至7のいずれか1項に記載の超電導磁石。 - 前記密閉コンテナが、前記熱シールドと熱的に接触している複数の密閉コンテナセクションを有する、請求項2乃至8のいずれか1項に記載の超電導磁石。
- モータ駆動アセンブリと、
前記熱シールド又は前記熱電池と熱的に接続された第1段コールドステーションと、
前記液体ヘリウム容器と熱的に接続された第2段コールドステーションと、
を具備したコールドヘッドを更に有する、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の超電導磁石。 - 検査領域に静磁場を生成するように構成された請求項1乃至10のいずれか1項に記載の超電導磁石と、
選択された磁場勾配を前記検査領域の静磁場に重畳するための磁場勾配コイルの組と、
を有する磁気共鳴イメージング装置。 - 真空容器と、
前記真空容器内に配置された液体ヘリウム容器と、
前記液体ヘリウム容器内に配置された超電導コイル巻線と、
前記真空容器内に配置され、前記液体ヘリウム容器を少なくとも部分的に囲む熱シールドと、
前記真空容器内に配置された熱電池であって、前記熱シールドと熱伝導接触する密閉コンテナ内に配置された窒素を有する熱電池と、
を有する超電導磁石。 - 前記熱電池が更に、前記密閉コンテナ内に配置された多孔質材料を有する、請求項12に記載の超電導磁石。
- 前記多孔質材料が、粒子状、ペレット状、又は粉末状のアルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼、銅、又は銅合金材料を含む、請求項13に記載の超電導磁石。
- 前記熱シールドがシート金属を有し、前記密閉コンテナが前記熱シールドに溶接されている、請求項12乃至14のいずれか1項に記載の超電導磁石。
- 前記熱シールドが前記密閉コンテナの1つの壁を形成している、請求項12乃至14のいずれか1項に記載の超電導磁石。
- 前記密閉コンテナが、前記熱シールドと各々が熱的に接触している複数の密閉コンテナセクションを有する、請求項12乃至16のいずれか1項に記載の超電導磁石。
- モータ駆動アセンブリと、
前記熱シールド又は前記熱電池と熱的に接続された第1段コールドステーションと、
前記液体ヘリウム容器と熱的に接続された第2段コールドステーションと、
を具備したコールドヘッドを更に有する、請求項12乃至17のいずれか1項に記載の超電導磁石。 - 超電導磁石を作動させる方法であって、
前記超電導磁石の温度上昇につながる磁石巻線を収容する液体ヘリウム容器の能動冷却をオフにするステップと、
前記超電導磁石の液体ヘリウム容器を少なくとも部分的に囲む熱シールドと熱伝導接触する熱電池を使用して、前記超電導磁石の温度上昇を緩慢にするステップと、
を有する方法。 - 前記緩慢にするステップが、前記超電導磁石の温度上昇により固体から液体への相変化を受ける前記熱電池の作動流体による潜熱の吸収により、前記超電導磁石の温度上昇を緩慢にすること、及び前記超電導磁石の温度上昇により液体から気体への相変化を受ける前記熱電池の前記作動流体による潜熱の吸収により前記超電導磁石の温度上昇を緩慢にすること、を含む、請求項19に記載の方法。
- 前記緩慢にするステップが、前記超電導磁石の温度上昇により固体から液体への相変化を受ける前記熱電池の窒素による潜熱の吸収により、少なくとも部分的に前記超電導磁石の温度上昇を緩慢にすることを含む、請求項19に記載の方法。
- 前記緩慢にするステップが更に、固体から液体への相変化に続いて液体から気体への相変化を受ける前記熱電池の窒素による潜熱の吸収により、前記超電導磁石の温度上昇を更に緩慢にすることを含む、請求項21に記載の方法。
- 能動冷却をオフにする前に、前記熱電池に液体状態の窒素からなる作動流体を充填するステップと、
充填後、前記能動冷却をオンにするステップであって、それにより、前記液体ヘリウム容器が冷却されて、前記液体ヘリウム容器内のヘリウムを液化させ、液体状態の窒素が、固体状態の窒素に変換される、ステップと、
を更に有する、請求項19乃至22のいずれか1項に記載の方法。
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