JP2021196198A - 反応容器および生化学分析装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】分析対象となる反応液に破砕粒子が浮遊するおそれを低減し、反応液を高精度で分析することができる反応容器を提供する。【解決手段】本開示に係る反応容器は、液体の収容空間を囲繞する筒状部と、筒状部の一方の端部を封止する底部とを備える。筒状部は第1セラミックスを含み、底部は透光性を有する第2セラミックスを含む。筒状部の内壁面において、少なくとも第1セラミックスの研磨面の粒界相はエッチング処理面である。【選択図】図1

Description

本発明は、反応容器および生化学分析装置に関する。
生化学検査を行うための検体(血清、尿など)に試薬を反応させて得られる反応液を分析対象とし、その反応液について吸光度を測定し分析するために、生化学分析装置が用いられる。生化学分析装置は、一般的に、検体および試薬を反応容器に注入する注入機構と、反応容器に注入された検体および試薬を撹拌する撹拌機構と、反応中または反応後の反応液について分光スペクトルを計測する計測機構と、計測終了後に反応液を反応容器から排出して反応容器を洗浄する洗浄機構とを備える。
このような生化学分析装置に使用される反応容器としては、例えば、特許文献1に記載のような、アルミナセラミックスを切削加工して得られる反応容器が挙げられる。しかし、切削加工によって得られる反応容器の内壁面は、表面粗さが大きくなる。その結果、内壁面における破砕粒子が大きくなり、破砕粒子が振動などによって脱離して反応液中に浮遊することになる。そのため、反応液の分析精度が低下するという問題がある。
特開2003−250515号公報
本開示の課題は、分析対象となる反応液に破砕粒子が浮遊するおそれを低減し、反応液を高精度で分析することができる反応容器を提供することである。
本開示に係る反応容器は、液体の収容空間を囲繞する筒状部と、筒状部の一方の端部を封止する底部とを備える。筒状部は第1セラミックスを含み、底部は透光性を有する第2セラミックスを含む。筒状部の内壁面において、少なくとも第1セラミックスの研磨面の粒界相はエッチング処理面である。
本開示に係る反応容器の製造方法は、筒状部の底部に対向する第1対向面、および底部の筒状部に対向する第2対向面の少なくとも一方に水を付着させ、筒状部と底部とを吸着させた後に長手方向から押圧して熱処理する。
本開示に係る生化学分析装置は、上記の反応容器を備える。
本開示によれば、分析対象となる反応液に破砕粒子が浮遊するおそれを低減し、反応液を高精度で分析することができる反応容器を提供することができる。
(A)は本開示の一実施形態に係る反応容器を示す斜視図であり、(B)は(A)に示すX−X線で切断した際の断面を示す説明図である。 本開示の一実施形態に係る反応容器における筒状部の内壁面を、厚み方向に断面視した場合の結晶粒子の一例を説明するための説明図である。 本開示の一実施形態に係る反応容器における筒状部の内壁面表面を示すSEM写真であり、(A)は二次電子像であり、(B)は反射電子像である。
本開示の一実施形態に係る反応容器を、図1に基づいて説明する。図1(A)に示す一実施形態に係る反応容器1は、液体の収容空間を囲繞する筒状部11(以下、単に「筒状部11」と記載する場合がある)と、筒状部11の一方の端部を封止する底部12(以下、単に「底部12」と記載する場合がある)とを備える。
筒状部11は第1セラミックスを含んでいる。本明細書において、筒状部11に含まれるセラミックスを「第1セラミックス」と記載しているのは、後述の底部12に含まれるセラミックスと区別するためである。第1セラミックスとしては限定されず、例えば、酸化アルミニウム、酸化イットリウム、イットリウムアルミニウム複合酸化物、マグネシア、炭化珪素、窒化珪素、酸化ジルコニウム、チタニア、サイアロンなどを主成分とするセラミックスが挙げられる。これらのセラミックスの中でも、酸化アルミニウムを主成分とするセラミックス、特に酸化アルミニウムを99質量%以上の割合で含むセラミックスであるのがよい。酸化アルミニウムを主成分とするセラミックスを使用することによって、粒界相の含有量が相対的に少なくなり、反応液に対する耐食性がより向上する。その結果、反応液の分析精度をより向上させることができる。
特に、第1セラミックスは酸化アルミニウムを主成分とし、その含有量が99.5質量%以上、さらに99.999質量%以上であるとよい。第1セラミックスが酸化アルミニウムを主成分とするセラミックスである場合、マグネシウム、カルシウム、珪素、ナトリウムなどの酸化物を含んでいてもよい。
本明細書において「主成分」とは、セラミックスを構成する成分の合計を100質量%とした場合に、80質量%以上の割合で含まれる成分を意味する。セラミックスに含まれる各成分の同定は、CuKα線を用いたX線回折装置で行い、各成分の含有量は、例えばICP(InductivelyCoupled Plasma)発光分光分析装置または蛍光X線分析装置により求めればよい。
一実施形態に係る反応容器1において、筒状部11の内壁面111は、少なくとも第1セラミックスの研磨面の粒界相がエッチング処理面である。少なくとも第1セラミックスの研磨面の粒界相がエッチング処理面であることによって、研磨面のみの場合や、あるいは焼成後の切削面の場合よりも、破砕粒子が少なくなる。その結果、反応液に破砕粒子が浮遊するおそれを低減することができ、反応液を高精度で分析することができる。
エッチング処理としては、例えば、サーマルエッチング処理、ケミカルエッチング処理などが挙げられる。これらのエッチング処理の中でも、サーマルエッチング処理であるのがよい。
筒状部11の内壁面111は、図2に示すように、結晶粒子2の間に存在する粒界相2bの端部2c(露出部)よりも突出している結晶粒子2を有していてもよい。このような突出している結晶粒子2を有していることによって、粒界相2bが結晶粒子2から凹んだ状態で位置することになる。そのため、反応液との接触角が小さくなって親水性(濡れ性)がより向上する。その結果、筒状部11の内壁面111がより洗浄しやすくなるのに加えて、反応液内に存在するタンパク質などのような固形分が、筒状部11の内壁面111に固着しにくくなる。
このような突出している結晶粒子2は、例えば、筒状部11の内壁面111を研磨してサーマルエッチング処理を施すことによって得られる。図3(A)および(B)に、筒状部11の内壁面111表面を示すSEM写真を示す。このSEM写真は、筒状部11の内壁面111を研磨してサーマルエッチング処理を施した後に撮影したものである。図3(A)は二次電子像であり、図3(B)は反射電子像である。このSEM写真における筒状部11の内壁面111において、反応液の接触角は30°程度であり、内壁面111が優れた親水性(濡れ性)を有していることがわかる。
筒状部11の内壁面111における粗さは限定されない。例えば、筒状部11の内壁面111の親水性をより向上させ、固形分をより固着させないようにするために、内壁面111において、粗さ曲線における2乗平均平方根傾斜(RΔq)の平均値が0.1以上0.6以下であるのがよい。
2乗平均平方根傾斜(RΔq)は、JIS B 0601:2001に準拠し、形状解析レーザ顕微鏡((株)キーエンス製、超深度カラー3D形状測定顕微鏡(VK−X1100またはその後継機種))を用いて測定することができる。測定条件としては、照明方式を同軸照明、倍率を240倍、カットオフ値λsを無し、カットオフ値λcを0.08mm、カットオフ値λfを無し、終端効果の補正を有り、測定対象とする内壁面111から1か所当たりの測定範囲を、例えば、1428μm×1070μmに設定して、各測定範囲毎に、測定範囲の長手方向に沿って測定対象とする線を4本引いて、線粗さ計測を行えばよい。計測の対象とする線1本当たりの長さは、例えば、1282μmである。内壁面111から測定範囲を2箇所設定し、合計8本の線からそれぞれ2乗平均平方根傾斜(RΔq)を計測し、その平均値を算出すればよい。
筒状部11の大きさは、反応液の容量に応じて適宜設定され、特に限定されない。例えば、図1(A)に示すように筒状部11が円筒状の場合、筒状部11は、例えば、18mm以上25mm以下の外径および16mm以上23mm以下の内径を有し、軸方向に30mm以上50mm以下の長さを有する。
底部12は、筒状部11の一方の端部を封止するように備えられている。底部12の大きさおよび形状は、筒状体11の大きさおよび形状に応じて、適宜設定される。図1(B)に記載の破線は、筒状部11と底部12との対向面13を示す。
底部12は透光性を有する第2セラミックスを含んでいる。透光性を有する第2セラミックスを使用することによって、反応容器1の底から反応液を視認することができる。第2セラミックスとしては、透光性を有するセラミックスであれば限定されない。本明細書において「透光性を有する」とは、可視光領域(波長域:380nm〜780nm)における光透過率が70%以上であることを意味する。
このような第2セラミックスとしては、例えば、アルミナ単結晶体(サファイア)、イットリア単結晶体、イットリウムアルミニウム複合酸化物単結晶体、アルミナ多結晶体、イットリア多結晶体、イットリウムアルミニウム複合酸化物多結晶体、マグネシア多結晶体などが挙げられる。第1セラミックスと第2セラミックスとは、主成分が同じセラミックスであってもよく、主成分が異なるセラミックスであってもよい。第1セラミックスと第2セラミックスとの組み合わせは、40℃〜800℃における平均線膨張率の差が、1.2×10−6/K以下となるようにするのがよい。
底部12の内底面121は、研削あるいは研磨されていてもよい。例えば、底部12の内底面121の親水性をより向上させ、固形分をより固着させないようにするために、内底面121において、粗さ曲線における2乗平均平方根傾斜(RΔq)の平均値が0.02以下(但し、0を除く)であるのがよい。タンパク質などの固形分が固着しにくくなることによって、透光性が長期間にわたって維持される。
一実施形態に係る反応容器1を製造する方法は限定されない。反応容器1は、例えば、筒状部11の底部12に対向する第1対向面131と底部12の筒状部11に対向する第2対向面132とを拡散接合させることによって製造される。具体的には、次のような手順で製造される。
まず、筒状部11の製造方法の一実施形態について説明する。第1セラミックスの主成分が酸化アルミニウムである場合、酸化アルミニウム(純度が99.9質量%以上)、水酸化マグネシウム、酸化珪素および炭酸カルシウムの各粉末とを粉砕用ミルに溶媒(イオン交換水)とともに投入する。
次いで、粉末の平均粒径(D50)が1.5μm以下になるまで粉砕した後、有機結合剤と酸化アルミニウム粉末を分散させる分散剤とを添加し、混合してスラリーを得る。有機結合剤としては、例えば、アクリルエマルジョン、ポリビニールアルコール、ポリエチレングリコール、ポリエチレンオキサイドなどが挙げられる。
ここで、上記粉末の合計100質量%における水酸化マグネシウム粉末の含有量は0.3質量%以上0.42質量%以下、酸化珪素粉末の含有量は0.5質量%以上0.8質量%以下、炭酸カルシウム粉末の含有量は0.05質量%以上0.15質量%以下であり、残部が酸化アルミニウム粉末および不可避不純物である。不可避不純物の含有量の合計は、0.25質量%以下とする。
スラリーを噴霧造粒して顆粒を得た後、1軸プレス成形装置あるいは冷間静水圧プレス成形装置を用いて、成形圧を78Mpa以上128MPa以下として加圧することにより筒状の成形体を得る。筒状の成形体を、1500℃以上1700℃以下および4時間以上6時間以下の条件で焼成するすることによって、筒状の焼結体(筒状部11)が得られる。このような加工によって得られる焼結体(筒状部11)は、例えば、18mm以上25mm以下の外径および16mm以上23mm以下の内径を有し、軸方向に30mm以上50mm以下の長さを有する。
筒状部11の内壁面111は、平均粒径が、例えば、0.5μm以上2μm以下のダイヤモンドペーストを塗布した円柱状の研磨ツールを、内壁面111に接触回転させることによって研磨すればよい。焼結体の外周面は、必要に応じて、センタレス研削盤などで研削すればよい。
筒状部11において、底部12と接触させる側の端面(第1対向面131)を、必要に応じて研磨してもよい。研磨は、押圧して熱処理する前、具体的には水を付着させる前に行われる。研磨方法は限定されない。例えば、0.5μm以上3μm以下の平均粒径を有するダイヤモンドスラリーを、銅製、錫製または錫鉛合金製のラップ盤に所定時間毎に供給して研磨される。例えば、算術平均粗さRaが0.2μm以下になるまで研磨されるのがよい。
次に、底部12の製造方法の一実施形態について説明する。第2セラミックスがサファイアである場合について説明する。まず、EFG(Edge-defined film-fed Growth)法、CZ(チョクラルスキー法)、カイロポーラス法などによって育成したサファイアインゴットを、c面が主面となるように、マルチワイヤーソーを用いて切断する。
例えば、直径が18mm以上25mm以下、厚みが0.5mm以上1.0mm以下の円板状に切断される。サファイアインゴットは、Mg、SiおよびCaを含んでいてもよく、その含有量は、それぞれ10質量ppm以下である。このようにして、底部12が得られる。
底部12において、筒状部11と接触させる側の端面(第2対向面132)を、必要に応じて研磨してもよい。研磨は、押圧して熱処理する前、具体的には水を付着させる前に行われる。研磨方法は限定されない。例えば、0.5μm以上3μm以下の平均粒径を有するダイヤモンドスラリーを、銅製、錫製または錫鉛合金製のラップ盤に所定時間毎に供給して研磨される。例えば、算術平均粗さRaが0.02μm以下になるまで研磨されるのがよい。
さらに、底部12の両端面を、コロイダルシリカによるCMP(Chemical Mechanical Polishing)研磨に供してもよい。底部12の両端面がCMP研磨に供されることによって、底部12の光の透過率をより向上させることができる。
次いで、筒状部11の一方の開口112を閉じるように、筒状部11と底部12とを接合する。接合方法は限定されず、例えば、拡散接合などが挙げられる。以下、拡散接合によって接合する方法を説明する。
まず、筒状部11の第1対向面131および底部12の第2対向面132の少なくとも一方に水を付着させる。水を付着させる方法は限定されず、第1対向面131および第2対向面132の少なくとも一方に、例えば、水を噴霧したり、水を刷毛などで塗布したり、水に直接浸漬したりする方法などが挙げられる。
付着した水が互いに対向する表面を表面張力により密着させることができ、かつ、水和反応(不純物が少ないHOによる局所的なOH基の加水分解反応で誘発されたAl以外の元素(Si、Mg、Caなど)が電気陰性度の違いで、酸化アルミニウムと再結晶化され、強固な結合を得ることができる。水としては、例えば、蒸留水、RO水(逆浸透水)、イオン交換水、Elix水(メルク(株) 登録商標)などの純水または超純水からなる。
水を吸着させた後、筒状部11と底部12とを吸着させて長手方向から、例えば800gf〜3kgfの圧力で押圧し、1000℃以上1800℃以下および4時間以上6時間以下の条件で熱処理する。このように熱処理することによって、筒状部11の内壁面111にもサーマルエッチングが施され、一実施形態に係る反応容器1が得られる。
次に、本開示の他の実施形態に係る反応容器について説明する。他の実施形態に係る反応容器と一実施形態に係る反応容器1とは、筒状部の内壁面が相違する。具体的には、一実施形態に係る反応容器1では、筒状部の内壁面はエッチング処理面であるのに対し、他の実施形態に係る反応容器では、筒状部の内壁面は粗さ曲線における切断レベル差(Rδc)で特定されている点で相違する。
他の実施形態に係る反応容器では、筒状部の内壁面において、粗さ曲線における25%の負荷長さ率での切断レベルと粗さ曲線における75%の負荷長さ率での切断レベルとの差を表す、粗さ曲線における切断レベル差(Rδc)が、0.4μm以上1.1μm以下である。
粗さ曲線における切断レベル差(Rδc)が0.4μm以上1.1μm以下であると、筒状部の内壁面の親水性(濡れ性)がより向上する。その結果、筒状部の内壁面がより洗浄しやすくなるのに加えて、反応液内に存在するタンパク質などのような固形分が、筒状部の内壁面に固着しにくくなる。さらに、反応液に破砕粒子が浮遊するおそれを低減することができ、反応液を高精度で分析することができる。
粗さ曲線における切断レベル差(Rδc)は、JIS B0601:2001で規定されている粗さ曲線における負荷長さ率Rmr1およびRmr2にそれぞれ一致する切断レベルC(Rrm1)およびC(Rrm2)の高さ方向の差を示す指標であり、値が小さいほど凹凸が少ない平滑な表面であることを示す。
切断レベル差(Rδc)は、JIS B 0601:2001に準拠し、レーザー顕微鏡((株)キーエンス製、超深度カラー3D形状測定顕微鏡(VK−X1000またはその後継機種))を用いて測定することができる。測定条件としては、照明方式を同軸照明、カットオフ値λsを無し、カットオフ値λcを0.08mm、終端効果の補正を有り、測定対象とする筒状部の内壁面から1か所当たりの測定範囲を1428μm×1070μmを設定して、各測定範囲毎に、測定範囲の長手方向に沿って測定対象とする線を4本引いて、表面粗さ計測を行えばよい。計測の対象とする線1本当たりの長さは、例えば、1282μmである。内壁面111から測定範囲を2箇所設定し、合計8本の線からそれぞれ切断レベル差(Rδc)を計測すればよい。
他の実施形態に係る反応容器を製造する方法は、基本的に上述の一実施形態に係る反応容器1を製造する方法と大きな差はない。具体的な相違点としては、上述の製造方法において、筒状部の内壁面を研磨する際に、例えば、切断レベル差(Rδc)が0.05μm以上0.6μm以下になるまで研磨すればよい。このように研磨した後、熱処理することによって、筒状部において、上述の粗さ曲線における切断レベル差(Rδc)が0.4μm以上1.1μm以下である内壁面を得ることができる。
本開示に係る反応容器は、例えば、血清や尿などの検体について生化学検査を行うための生化学分析装置の一部材として使用される。
本開示に係る反応容器は、上述の一実施形態および他の実施形態に限定されない。例えば、上述の反応容器1は、筒状部11が円筒状を有している。しかし、筒状部は円筒状に限定されず、例えば、所望の部材の形状に応じて、楕円筒状であってもよく、断面が三角形状、四角形状、五角形状、六角形状などの角筒状を有していてもよい。
上述の反応容器1において、底部12は平板状を有している。しかし、底部の形状は平板状に限定されず、所望の部材の形状に応じて適宜設定され、筒状部に向けて開口する凹部状を有していてもよい。さらに、底部が凹部状を有している場合、凹部状の内壁面から内底部にかけてアール状を有していてもよい。
1 反応容器
11 筒状部
111 筒状部の内壁面
112 筒状部の開口
12 底部
121 底部の内底面
13 対向面
131 第1対向面
132 第2対向面
2 結晶粒子
2a 突出している結晶粒子
2b 粒界相
2c 粒界相の端部

Claims (10)

  1. 液体の収容空間を囲繞する筒状部と、該筒状部の一方の端部を封止する底部とを備え、
    前記筒状部が第1セラミックスを含み、
    前記底部が透光性を有する第2セラミックスを含み、
    前記筒状部の内壁面において、少なくとも前記第1セラミックスの研磨面の粒界相がエッチング処理面である、
    反応容器。
  2. 液体の収容空間を囲繞する筒状部と、該筒状部の一方の端部を封止する底部とを備え、
    前記筒状部が第1セラミックスを含み、
    前記底部が透光性を有する第2セラミックスを含み、
    前記筒状部の内壁面において、粗さ曲線における25%の負荷長さ率での切断レベルと前記粗さ曲線における75%の負荷長さ率での切断レベルとの差を表す、前記粗さ曲線における切断レベル差(Rδc)が、0.4μm以上1.1μm以下である、
    反応容器。
  3. 前記筒状部の内壁面が、結晶粒子間に存在する粒界相の端部よりも突出している結晶粒子を有する請求項1または2に記載の反応容器。
  4. 前記筒状部の前記底部に対向する第1対向面と前記底部の前記筒状部に対向する第2対向面とが拡散接合されている請求項1〜3のいずれかに記載の反応容器。
  5. 前記第1セラミックスが、酸化アルミニウムを99質量%以上の割合で含むセラミックスである請求項1〜4のいずれかに記載の反応容器。
  6. 前記筒状部の内壁面において、粗さ曲線における2乗平均平方根傾斜(RΔq)の平均値が0.1以上0.6以下である請求項1〜5のいずれかに記載の反応容器。
  7. 前記底部の内底面において、粗さ曲線における2乗平均平方根傾斜(RΔq)の平均値が0.02以下(但し、0を除く)である請求項1〜6のいずれかに記載の反応容器。
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の反応容器を製造する方法であって、
    前記筒状部の前記底部に対向する第1対向面、および前記底部の前記筒状部に対向する第2対向面の少なくとも一方に水を付着させ、前記筒状部と前記底部とを吸着させた後に長手方向から押圧して熱処理する、反応容器の製造方法。
  9. 前記押圧して熱処理する前に、前記第1対向面および前記第2対向面の少なくとも一方を研磨する請求項8に記載の反応容器の製造方法。
  10. 請求項1〜7のいずれかに記載の反応容器を備える生化学分析装置。
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