JP2021192371A - 正極活物質の作製方法、及びリチウムイオン電池 - Google Patents
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Abstract
Description
ン、マニュファクチャ、または、組成物(コンポジション・オブ・マター)に関する。特
に、本発明の一態様は、半導体装置、表示装置、発光装置、蓄電装置、記憶装置、それら
の駆動方法、それらの製造方法、またはそれらの評価方法に関する。特に、本発明の一態
様は、蓄電装置およびその作製方法、またはその評価方法に関する。または、本発明は、
リチウム含有複合リン酸塩およびその作製方法に関する。または、本発明は、正極活物質
およびその作製方法に関する。または本発明は、リチウムイオン電池に関する。または、
本発明は、電池制御ユニット、および電子機器に関する。
た、溶液のpHを調整することにより、材料の溶解および沈殿を制御することができる(
特許文献1)。高温高圧下の反応として水熱法などがある。
ては、例えば複合酸化物であるLiFePO4(リン酸鉄リチウム)を活物質に用いた電
極を有する蓄電装置が挙げられる。LiFePO4を用いた電極を有する蓄電装置は、熱
安定性が高く、またサイクル特性が良好である。
許文献2)。
とができるため、常温常圧による生産方法では得られないような物質の合成、又は結晶成
長を行うことができる。また、水熱法を用いることにより、容易に目的物質における単結
晶の微粒子を合成することもできる。
、その後加圧及び加熱による処理を行った溶液を濾過することにより、所望の化合物を生
成することができる。
つとする。または、本発明の一態様は、リチウムの拡散速度の大きいリチウム含有複合リ
ン酸塩を提供することを課題の一つとする。または、本発明の一態様は、リチウムの拡散
速度の大きい正極活物質を提供することを課題の一つとする。または、本発明の一態様は
、出力が大きいリチウムイオン電池を提供することを課題の一とする。または、本発明の
一態様は、コストの低いリチウムイオン電池を提供することを課題の一とする。または、
本発明の一態様は、新規な電池を提供することを課題の一とする。
一態様は、これらの課題の全てを解決する必要はないものとする。なお、これら以外の課
題は、明細書、図面、請求項などの記載から、自ずと明らかとなるものであり、明細書、
図面、請求項などの記載から、これら以外の課題を抽出することが可能である。
あり、リチウム化合物、リン化合物、および水を混合する第1のステップと、第1のステ
ップにより形成される第1の混合液に第1の水溶液を加えてpHを調整する第2のステッ
プと、第2のステップにより形成される第2の混合液に鉄化合物を混合する第3のステッ
プと、第3のステップにより形成される第3の混合液に対して、0.1MPa以上2MP
a以下の圧力下で熱処理を行う第4のステップと、を有し、第3の混合液のpHは、3.
5以上5.0以下であり、第4のステップにおける最高温度は100℃より大きく119
℃以下であり、正極活物質は、空間群Pnmaに属する正極活物質の作製方法である。
ルカリ性であり、第1の水溶液が有する塩基は、アンモニアまたは有機アミンであること
が好ましい。
。
あることが好ましい。
チウムイオン電池である。
る。また、本発明の一態様により、リチウムの拡散速度の大きいリチウム含有複合リン酸
塩を提供することができる。また、本発明の一態様により、リチウムの拡散速度の大きい
正極活物質を提供することができる。また、本発明の一態様により、出力が大きいリチウ
ムイオン電池を提供することができる。また、本発明の一態様により、コストの低いリチ
ウムイオン電池を提供することができる。また、本発明の一態様により、新規な電池を提
供することができる。
態様は、場合によっては、または、状況に応じて、これらの効果以外の効果を有する場合
もある。または、例えば、本発明の一態様は、場合によっては、または、状況に応じて、
これらの効果を有さない場合もある。
これらの説明に限定されず、その形態及び詳細を様々に変更し得ることは、当業者であれ
ば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈
されるものではない。
厚さ等は、個々に説明の明瞭化のために誇張されている場合がある。よって、必ずしも各
構成要素はその大きさに限定されず、また各構成要素間での相対的な大きさに限定されな
い。
のであって工程の順番や積層の順番などを示すものではない。そのため、例えば、「第1
の」を「第2の」又は「第3の」などと適宜置き換えて説明することができる。また、本
明細書等に記載されている序数詞と、本発明の一態様を特定するために用いられる序数詞
は一致しない場合がある。
部分には同一の符号を異なる図面間で共通して用い、その繰り返しの説明は省略する。ま
た、同様の機能を有する部分を指す場合には、ハッチパターンを同じくし、特に符号を付
さない場合がある。
があるが、この場合、電極は正極及び負極のうち少なくともいずれか一方を示すものとす
る。
本実施の形態では、本発明の一態様のリチウム含有複合リン酸塩について説明する。
用いて作製される。また、本発明の一態様であるリチウム含有複合リン酸塩を、より低い
温度で作製することにより、より優れた形状の粒子のリチウム含有複合リン酸塩が得られ
る場合がある。例えば、より低い温度で作製することにより、扁平な形状、あるいは柱状
の、リチウム含有複合リン酸塩が得られる場合がある。
リチウム含有複合リン酸塩を有することが好ましい。
と比較して、リチウム含有複合リン酸塩を活物質として用いた電極において、体積あたり
の活物質の充填率を向上できる場合がある。ここで充填率とは、全体積に対して活物質の
体積が占める割合である。また、扁平な形状の粒子とすることにより、例えば、リチウム
イオン電池の出力を高くできる場合がある。ここで、リチウムイオン電池の出力が高い、
とは、充電および放電の少なくともいずれかにおける電流密度が高いことを指す。
ため、作製工程の生産性を向上させることができる。また、より低い温度で作製すること
により、コストをより低くできる場合がある。
、粒子の形状は柱状であることが好ましく、扁平であることがより好ましい。
本発明の一態様であるリチウム含有複合リン酸塩の作製方法について、図1を用いて説
明する。
において、リン化合物を秤量する。
リチウム、金属M(II)、およびリンの原子数比をx:y:zとする。また、ステップ
S201aで秤量されるリチウム化合物のリチウムのモル数をf、ステップS201bで
秤量されるリン化合物のリンのモル数をg、ステップS201cで秤量されるM(II)
化合物の金属M(II)のモル数をhとする。f/gは、x/yの1.5倍以上3.5倍
以下、より好ましくは2.6倍より大きく3.4倍より小さく、h/gは、z/yの0.
7倍以上1.3倍以下であることが好ましい。ここで、x:y:z=1:1:1とするこ
とにより例えば、オリビン型リチウム含有複合リン酸塩を得ることができる。
H3COO)、シュウ酸リチウム((COOLi)2)、炭酸リチウム(Li2CO3)
、水酸化リチウム一水和物(LiOH・H2O)等がある。
アンモニウム((NH4)2HPO4)、リン酸二水素アンモニウム(NH4H2PO4
)等のリン酸水素アンモニウム等がある。
ましい。また、溶媒として水と他の溶媒との混合液を用いてもよい。例えば、水とアルコ
ールを混合してもよい。ここで、リチウム化合物およびリン化合物、あるいはリチウム化
合物とリン化合物との反応生成物は、水に対する溶解度とアルコールに対する溶解度が異
なる場合がある。アルコールを用いることにより、形成される粒子の粒径がより小さくな
る場合がある。また、水より沸点の低いアルコールを用いることにより、後述するステッ
プS211において、圧力を高めやすい場合がある。
、等の雰囲気下で行うことができる。不活性ガスとして例えば窒素を用いればよい。ここ
では一例として、大気雰囲気下で、ステップS201dで秤量した溶媒と、ステップS2
01aで秤量したリチウム化合物と、ステップS201bで秤量したリン化合物と、を混
合する。例えば、ステップS201dで秤量した溶媒に、ステップS201aで秤量した
リチウム化合物と、ステップS201bで秤量したリン化合物を入れ、混合液Aを形成す
る。大気雰囲気下で混合液Aの形成を行う場合には、不活性ガスを用いる場合に比べ、雰
囲気を制御する装置が不要であり、工程の簡便化、および低コストが可能となる。
合物との反応生成物は、溶液に沈殿するが、一部は沈殿せずに溶媒に溶解する、すなわち
イオンとして溶媒内に存在すると考えられる。ここで、混合液AのpHが低いと、該反応
生成物等が溶媒に溶解しやすい場合があり、高いと、該反応生成物等が沈殿しやすい場合
がある。
PO4,LiH2PO4等、のリンとリチウムを有する化合物を秤量し、溶媒に加えて混
合液Aを形成してもよい。
よび解離度により決定される。よって、原料として用いるリチウム化合物およびリン化合
物により、混合液AのpHは変化する。例えば、リチウム化合物として塩化リチウム、リ
ン化合物としてオルトリン酸を用いる場合には、混合液Aは強酸となる。また例えば、リ
チウム化合物として水酸化リチウム一水和物を用いる場合には、混合液Aはアルカリ性と
なりやすい。
とを混合し、混合液Bを形成する。ここで、加える溶液Qの量あるいは濃度を調整するこ
とにより、得られる混合液B、および後に得られる混合液CのpHを調整することができ
る。ステップS207において例えば、混合液AのpHを測定しながら溶液Qを滴下すれ
ばよい。溶液Qとしては、混合液AのpHに応じて、アルカリ溶液、または酸溶液を用い
る。ここで弱アルカリ性、または弱酸性の溶液を用いることにより、pHの調整がしやす
くなる場合がある。例えばアルカリ溶液のpHは、8以上12以下とすればよい。また、
酸溶液のpHは、2以上6以下とすればよい。アルカリ溶液として例えば、アンモニア水
を用いればよい。後述する混合液Cが酸性または中性となるように、溶液QのpHを決定
することが好ましい。例えば、リチウム化合物として塩化リチウム、リン化合物としてオ
ルトリン酸を用いる場合には、溶液Qをアルカリ性とすればよい。
ルト(II)化合物、及びニッケル(II)化合物(以下、M(II)化合物と示す。)
の一以上を秤量する。
鉄七水和物(FeSO4・7H2O)、酢酸鉄(Fe(CH3COO)2)等がある。
2O)、硫酸マンガン一水和物(MnSO4・H2O)、酢酸マンガン四水和物(Mn(
CH3COO)2・4H2O)等がある。
2O)、硫酸コバルト七水和物(CoSO4・7H2O)、酢酸コバルト四水和物(Co
(CH3COO)2・4H2O)等がある。
2O)、硫酸ニッケル六水和物(NiSO4・6H2O)、酢酸ニッケル四水和物(Ni
(CH3COO)2・4H2O)等がある。
、不活性ガス、等の雰囲気下で行うことができる。不活性ガスとして例えば窒素を用いれ
ばよい。ここでは一例として、大気雰囲気下で、ステップS207で形成した混合液Aと
、ステップS208で秤量したM(II)化合物とを混合し、混合液Cを形成する。大気
雰囲気下でステップS209を行う場合には、ステップS208はステップS209の直
前、例えば1時間以内、より好ましくは20分以内、さらに好ましくは10分以内に行う
ことが好ましい。
調整してもよい。図2に示すフローでは、混合液Bと、M(II)化合物との混合物を形
成した後、ステップS209bにおいて溶媒を秤量し、ステップS209において、溶媒
とを混合物とを混合し、混合液Cを作製する。
たのち、温度を100℃以上350℃以下、より好ましくは100℃より大きく120℃
未満、圧力を0.1MPa以上100MPa以下、より好ましくは0.1MPa以上2M
Pa以下とし、0.5時間以上24時間以下、より好ましくは1時間以上10時間以下、
さらに好ましくは1時間以上5時間未満、の加熱した後冷却し、耐熱耐圧容器内の溶液を
濾過し、水洗して、乾燥させる。その後、溶液を分離する。例えば、ろ過および洗浄を行
う。その後、ステップS213で乾燥を行い、合成物Aを得る。
リチウム含有複合リン酸塩(LiMPO4(Mは、Fe(II),Ni(II),Co(
II),Mn(II)の一以上))が得られることが好ましい。M(II)化合物の種類
によって、リチウム含有複合リン酸塩として、LiFePO4、LiNiPO4、LiC
oPO4、LiMnPO4、LiFeaNibPO4、LiFeaCobPO4、LiF
eaMnbPO4、LiNiaCobPO4、LiNiaMnbPO4(a+bは1以下
、0<a<1、0<b<1)、LiFecNidCoePO4、LiFecNidMne
PO4、LiNicCodMnePO4(c+d+eは1以下、0<c<1、0<d<1
、0<e<1)、LiFefNigCohMniPO4(f+g+h+iは1以下、0<
f<1、0<g<1、0<h<1、0<i<1)等が適宜得られる。また、本実施の形態
により得られるリチウム含有複合リン酸塩は単結晶粒となる場合がある。
結晶構造を特定することができる。合成物Aの結晶解析を行うことにより、空間群Pnm
aに属する結晶構造が得られる場合がある。ここでオリビン型の結晶構造を有するLiM
PO4は例えば、空間群Pnmaに属する。
ができる。また、反応に要するコストを削減できる。よって、生産性を向上させることが
できる。また、反応温度を低温化することにより、合成物Aの粒子として、より扁平な形
状を得られる場合がある。
図6からわかるように、pHが高い場合には鉄の水酸化物、あるいは鉄の酸化物が安定で
あり、pHが低い場合には鉄(II)イオンが安定である。
下し、副生成物が生成しやすくなる場合がある。副生成物の生成は収率の低下を招く。こ
こで副生成物とは例えば、目的の化合物である合成物Aとは異なる化合物を指す。合成物
Aの生成速度は、副生成物の生成速度よりも速いことが好ましい。
211の反応温度を低温化した場合においても、副生成物の生成を抑制できるため好まし
い。
と、金属Mのイオンの水酸化物が生成される場合がある。ここで金属Mの水酸化物から、
金属Mの酸化物が得られる場合がある。例えば、鉄イオンと水酸化物イオンが反応してF
e(OH)2が生成され、Fe(OH)2からFeOOHが生成され、FeOOHからF
e2O3が得られる場合がある。
得るためのMイオンとリンイオン、およびリチウムイオンの反応の他に、Mイオンの水酸
化物の生成等の副反応が生じる場合がある。
液CのpHが低すぎると、目的物である合成物Aが溶解する場合がある。あるいは、合成
物Aが生成されない場合がある。
の劣る粒子が再度溶解し、結晶性の優れる粒子が成長すると考えられる。結晶性の優れる
粒子として例えば、扁平な形状、あるいは柱状の、粒子が得られやすくなる場合がある。
得られる場合がある。あるいは、副生成物として例えば、リン酸鉄アンモニウム(その水
和物を含む)が得られる場合がある。
下、さらに好ましくは3.0以上6.0以下、さらに好ましくは3.5以上5.0以下と
すればよい。
より好ましくは3.5以上5.0以下、さらに好ましくは3.5以上4.0以下とし、ス
テップS211の反応温度を例えば100℃より大きく119℃以下、より好ましくは1
03℃以上117℃以下、さらに好ましくは105℃以上115℃以下とすればよい。
ば、副生成物が溶解しやすい溶液を準備し、ステップS211の後に得られる物質と混合
した後、ろ過すればよい。例えば、溶液として酸溶液が挙げられる。
本発明の一態様のリチウム含有複合リン酸塩は、粒子であることが好ましく、該粒子は
、扁平な形状であることが好ましい。
。扁平な形状の粒子の厚み667は例えば、5nm以上500nm以下、より好ましくは
10nm以上200nm以下である。扁平な形状の粒子が有する最も広い面の長さ666
は50nm以上3μm以下である。あるいは、長さ666は厚み667の3倍以上200
倍以下、より好ましくは10倍以上50倍以下である。ここで面の長さは例えば、面の面
積を円換算し、その円の直径としてもよい。図3に、扁平な形状の粒子の一例と、長さ6
66および厚み667の一例を示す。図3(A)は、粒子が概略、扁平な多角形柱の形状
を有する例を示す。図3(B)は、粒子が有する最も広い面の側面が曲線を有する例を示
す。
の方向と、b軸の方向とは概略平行であることが好ましく、厚み667の方向と、b軸の
方向がなす角は0°以上20°以下であることが好ましい。厚み667とb軸とが概略平
行である場合には、リチウム含有複合リン酸塩中においてリチウムが拡散しやすくなり、
蓄電池の出力特性が向上する。
断面の長さが高さよりも大きい場合には、前述の扁平な形状を有する。また、断面の長さ
が高さよりも小さい場合には例えば、b軸は柱の高さ方向と概略垂直であることが好まし
く、断面の長さが5nm以上100nm以下であることが好ましく、高さが50nm以上
3μm以下であることが好ましい。
図29(A)は、後述する実施例に示す、本発明の一態様のリチウム含有複合リン酸塩
の、XRDのθ−2θ法による測定結果である。図中のA乃至Fとして示すように、2θ
が17°から36°の範囲においては、2θが17.1°、20.7°、25.5°、2
9.8°、32.1°、および35.6°に極大値を有する、計6つのピークが観測され
ている。これらの6つのピークは、ICDD(International Centr
e for Diffraction Data)のPDF(Powder Diffr
action File)−numbers 01−070−6684に対応する。よっ
て、リチウム含有複合リン酸塩は、空間群PnmaのLiFePO4に対応することが示
唆される。
て、ピークA、ピークB、ピークC、ピークD、ピークEおよびピークFを有することが
好ましい。なお、リチウム含有複合リン酸塩が配向する場合には、ピークA乃至ピークF
の6つのピークのうちいずれか一または複数が、観測されづらい場合がある。よって、本
発明の一態様のリチウム含有複合リン酸塩はピークA乃至ピークFの6つのピークのうち
、2以上のピークを有することが好ましく、3以上のピークを有することがより好ましく
、6つ全てのピークを有することがより好ましい。
クBが極大値をとる2θをB1[°]、ピークの半値幅をB2[°]とする。ピークCが
極大値をとる2θをC1[°]、ピークの半値幅をC2[°]とする。ピークDが極大値
をとる2θをD1[°]、ピークの半値幅をD2[°]とする。ピークEが極大値をとる
2θをE1[°]、ピークの半値幅をE2[°]とする。ピークFが極大値をとる2θを
F1[°]、ピークの半値幅をF2[°]とする。
6.87°より大きく17.47°未満であり、さらに好ましくは17.02°より大き
く17.32°未満である。
0.50°より大きく21.10°未満であり、さらに好ましくは20.65°より大き
く20.95°未満である。
5.29°より大きく25.89°未満であり、さらに好ましくは25.44°より大き
く25.74°未満である。
9.45°より大きく30.05°未満であり、さらに好ましくは29.60°より大き
く29.90°未満である。
1.95°より大きく32.55°未満であり、さらに好ましくは32.1°より大きく
32.4°未満である。
35.33°より大きく35.93°未満であり、さらに好ましくは35.48°より大
きく35.78°未満である。
。また、結晶の粒径が大きい場合に狭くなる。よって、XRDにおいて観測されるピーク
の半値幅は好ましくは2未満、より好ましくは1未満、さらに好ましくは0.3未満、さ
らに好ましくは0.2未満である。A2、B2、C2、D2、E2およびF2は例えば、
0.02より大きく2未満、あるいは0.03より大きく2未満、あるいは0.03より
大きく1未満である。
後述する実施例にて詳細を述べるが、図29(A)は混合液BのpHが6近傍、混合液
CのpHが5近傍の場合の、ステップS211の後に得られる生成物のXRD測定結果を
示す。
プS211の後に得られる生成物のXRD測定結果を示す。後の実施例にて詳細を述べる
が、Li3PO4のピークに対応することが示唆される。ステップS207において、混
合液を作製する際に用いたLi3PO4が残存する可能性が考えられる。また、31.7
°に観測されるピークは、NH4FePO4・H2Oに対応する可能性がある。
211の後に得られる生成物のXRD測定結果を示す。後の実施例にて詳細を述べるが、
データベースよりNH4FePO4・H2Oのピークに対応することが示唆される。
である合成物Aの収率が低下し、Li3PO4、NH4FePO4・H2O等の化合物が
生成される場合がある。
いることができる。本発明の一態様のリチウム含有複合リン酸塩は、オリビン型構造を有
することが好ましい。また、本発明の一態様のリチウム含有複合リン酸塩がオリビン型構
造を有する場合には、活物質重量あたりの容量は例えば、レートが0.2Cにおいて、1
00mAh/g以上170mAh/g以下、あるいは130mAh/g以上160mAh
/g以下である。
本実施の形態では、本発明の一態様の蓄電池について説明する。
が好ましい。
活物質に負極活物質を用いる場合は、例えば合金系材料や炭素系材料等を用いることが
できる。
可能な元素を用いることができる。例えば、シリコン、スズ、ガリウム、アルミニウム、
ゲルマニウム、鉛、アンチモン、ビスマス、銀、亜鉛、カドミウム、インジウム等のうち
少なくとも一つを含む材料を用いることができる。このような元素は炭素と比べて容量が
大きく、特にシリコンは理論容量が4200mAh/gと高い。このため、負極活物質に
シリコンを用いることが好ましい。また、これらの元素を有する化合物を用いてもよい。
例えば、SiO、Mg2Si、Mg2Ge、SnO、SnO2、Mg2Sn、SnS2、
V2Sn3、FeSn2、CoSn2、Ni3Sn2、Cu6Sn5、Ag3Sn、Ag
3Sb、Ni2MnSb、CeSb3、LaSn3、La3Co2Sn7、CoSb3、
InSb、SbSn等がある。ここで、リチウムとの合金化・脱合金化反応により充放電
反応を行うことが可能な元素、および該元素を有する化合物等を合金系材料と呼ぶ場合が
ある。
Oxと表すこともできる。ここでxは1近傍の値を有することが好ましい。例えばxは、
0.2以上1.5以下が好ましく、0.3以上1.2以下が好ましい。
ードカーボン)、カーボンナノチューブ、グラフェン、カーボンブラック等を用いればよ
い。
カーボンマイクロビーズ(MCMB)、コークス系人造黒鉛、ピッチ系人造黒鉛等が挙げ
られる。ここで人造黒鉛として、球状の形状を有する球状黒鉛を用いることができる。例
えば、MCMBは球状の形状を有する場合があり、好ましい。また、MCMBはその表面
積を小さくすることが比較的容易であり、好ましい場合がある。天然黒鉛としては例えば
、鱗片状黒鉛、球状化天然黒鉛等が挙げられる。
にリチウム金属と同程度に低い電位を示す(0.05V以上0.3V以下 vs.Li/
Li+)。これにより、リチウムイオン二次電池は高い作動電圧を示すことができる。さ
らに、黒鉛は、単位体積当たりの容量が比較的高い、体積膨張が比較的小さい、安価であ
る、リチウム金属に比べて安全性が高い等の利点を有するため、好ましい。
Ti5O12)、リチウム−黒鉛層間化合物(LixC6)、五酸化ニオブ(Nb2O5
)、酸化タングステン(WO2)、酸化モリブデン(MoO2)等の酸化物を用いること
ができる。
つLi3−xMxN(M=Co、Ni、Cu)を用いることができる。例えば、Li2.
6Co0.4N3は大きな充放電容量(900mAh/g、1890mAh/cm3)を
示し好ましい。
、正極活物質としてリチウムイオンを含まないV2O5、Cr3O8等の材料と組み合わ
せることができ好ましい。なお、正極活物質にリチウムイオンを含む材料を用いる場合で
も、あらかじめ正極活物質に含まれるリチウムイオンを脱離させることで、負極活物質と
してリチウムと遷移金属の複窒化物を用いることができる。
ば、酸化コバルト(CoO)、酸化ニッケル(NiO)、酸化鉄(FeO)等の、リチウ
ムとの合金を作らない遷移金属酸化物を負極活物質に用いてもよい。コンバージョン反応
が生じる材料としては、さらに、Fe2O3、CuO、Cu2O、RuO2、Cr2O3
等の酸化物、CoS0.89、NiS、CuS等の硫化物、Zn3N2、Cu3N、Ge
3N4等の窒化物、NiP2、FeP2、CoP3等のリン化物、FeF3、BiF3等
のフッ化物もある。
また、初回の充放電において被膜が形成される場合に不可逆な反応が生じる。例えば正
極と負極のいずれかにおける不可逆な反応がより大きい場合には充放電のバランスが崩れ
、蓄電池の容量の低下を招く場合がある。対極を用いて充放電を行った後、電極の組み換
えを行うことにより容量の低下を抑制できる場合がある。例えば、負極に対して正極を組
み合わせて充電、あるいは充放電を行った後、充電、あるいは充放電に用いた正極を取り
外し、新たな正極と組み合わせて蓄電池を作製することにより、蓄電池の容量の低下を抑
制できる場合がある。該手法をプレドープ、またはプリエージングと呼ぶ場合がある。
等の金属、及びこれらの合金など、導電性が高い材料をもちいることができる。また集電
体を正極に用いる場合には、正極の電位で溶出しないことが好ましい。また集電体を負極
に用いる場合には、リチウム等のキャリアイオンと合金化しないことが好ましい。また、
シリコン、チタン、ネオジム、スカンジウム、モリブデンなどの耐熱性を向上させる元素
が添加されたアルミニウム合金を用いることができる。また、シリコンと反応してシリサ
イドを形成する金属元素で形成してもよい。シリコンと反応してシリサイドを形成する金
属元素としては、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、バナジウム、ニオブ、タンタル、
クロム、モリブデン、タングステン、コバルト、ニッケル等がある。集電体は、箔状、板
状(シート状)、網状、パンチングメタル状、エキスパンドメタル状等の形状を適宜用い
ることができる。集電体は、厚みが5μm以上30μm以下のものを用いるとよい。
金属材料、又は導電性セラミックス材料等を用いることができる。また、導電助剤として
繊維状の材料を用いてもよい。活物質層の総量に対する導電助剤の含有量は、1wt%以
上10wt%以下が好ましく、1wt%以上5wt%以下がより好ましい。
により、正極活物質どうしの電気伝導の経路を維持することができる。活物質層中に導電
助剤を添加することにより、高い電気伝導性を有する活物質層を実現することができる。
繊維などを用いることができる。炭素繊維としては、例えばメソフェーズピッチ系炭素繊
維、等方性ピッチ系炭素繊維等の炭素繊維を用いることができる。また炭素繊維として、
カーボンナノファイバーやカーボンナノチューブなどを用いることができる。カーボンナ
ノチューブは、例えば気相成長法などで作製することができる。また、導電助剤として、
例えばカーボンブラック(アセチレンブラック(AB)など)、グラファイト(黒鉛)粒
子、グラフェン、フラーレンなどの炭素材料を用いることができる。また、例えば、銅、
ニッケル、アルミニウム、銀、金などの金属粉末や金属繊維、導電性セラミックス材料等
を用いることができる。
高い機械的強度を有するという優れた物理特性と、を有する場合がある。また、グラフェ
ン化合物は平面的な形状を有する。グラフェン化合物は、接触抵抗の低い面接触を可能と
する。また、薄くても導電性が非常に高い場合があり、少ない量で効率よく活物質層内で
導電パスを形成することができる。そのため、グラフェン化合物を導電助剤として用いる
ことにより、活物質と導電助剤との接触面積を増大させることができるため好ましい。ま
た、電気的な抵抗を減少できる場合があるため好ましい。ここでグラフェン化合物として
例えば、グラフェンまたはマルチグラフェンまたはreduced Graphene
Oxide(以下、RGO)を用いることが特に好ましい。ここで、RGOは例えば、酸
化グラフェン(graphene oxide:GO)を還元して得られる化合物を指す
。
が大きく、活物質同士を繋ぐ導電パスがより多く必要となる。このような場合には、少な
い量でも効率よく導電パスを形成することができるグラフェン化合物を用いることが、特
に好ましい。
面構成例を説明する。
助剤としてのグラフェン化合物321と、結着剤(図示せず)と、を含む。ここで、グラ
フェン化合物321として例えばグラフェンまたはマルチグラフェンを用いればよい。こ
こで、グラフェン化合物321はシート状の形状を有することが好ましい。また、グラフ
ェン化合物321は、複数のマルチグラフェン、または(および)複数のグラフェンが部
分的に重なりシート状となっていてもよい。
均一にシート状のグラフェン化合物321が分散する。図4(A)においてはグラフェン
化合物321を模式的に太線で表しているが、実際には炭素分子の単層又は多層の厚みを
有する薄膜である。複数のグラフェン化合物321は、複数の粒状の活物質103を包む
ように、覆うように、あるいは複数の粒状の活物質103の表面上に張り付くように形成
されているため、互いに面接触している。
物シート(以下グラフェン化合物ネットまたはグラフェンネットと呼ぶ)を形成すること
ができる。活物質をグラフェンネットが被覆する場合に、グラフェンネットは活物質同士
を結合するバインダーとしても機能することができる。よって、バインダーの量を少なく
することができる、又は使用しないことができるため、電極体積や電極重量に占める活物
質の比率を向上させることができる。すなわち、蓄電装置の容量を増加させることができ
る。
質層となる層を形成後、還元することが好ましい。グラフェン化合物321の形成に、極
性溶媒中での分散性が極めて高い酸化グラフェンを用いることにより、グラフェン化合物
321を活物質層の内部において概略均一に分散させることができる。均一に分散した酸
化グラフェンを含有する分散媒から溶媒を揮発除去し、酸化グラフェンを還元するため、
活物質層に残留するグラフェン化合物321は部分的に重なり合い、互いに面接触する程
度に分散していることで三次元的な導電パスを形成することができる。なお、酸化グラフ
ェンの還元は、例えば熱処理により行ってもよいし、還元剤を用いて行ってもよい。
ェン化合物321は接触抵抗の低い面接触を可能とするものであるから、通常の導電助剤
よりも少量で粒状の活物質103とグラフェン化合物321との電気伝導性を向上させる
ことができる。よって、活物質103の活物質層における比率を増加させることができる
。これにより、蓄電装置の放電容量を増加させることができる。
ジエンゴム(SBR)、スチレン−イソプレン−スチレンゴム、アクリロニトリル−ブタ
ジエンゴム、ブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合体などのゴム材料を
用いることが好ましい。また結着剤として、フッ素ゴムを用いることができる。
子としては、例えば多糖類などを用いることができる。多糖類としては、カルボキシメチ
ルセルロース(CMC)、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセ
ルロース、ジアセチルセルロース、再生セルロースなどのセルロース誘導体や、澱粉など
を用いることができる。また、これらの水溶性の高分子を、前述のゴム材料と併用して用
いると、さらに好ましい。
チル(PMMA)、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリビニルアルコール(PVA)、ポリ
エチレンオキシド(PEO)、ポリプロピレンオキシド、ポリイミド、ポリ塩化ビニル、
ポリテトラフルオロエチレン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリ
エチレンテレフタレート、ナイロン、ポリフッ化ビニリデン(PVdF)、ポリアクリロ
ニトリル(PAN)、エチレンプロピレンジエンポリマー、ポリ酢酸ビニル、ニトロセル
ロース等の材料を用いることが好ましい。
例えばゴム材料等は接着力や弾性力に優れる反面、溶媒に混合した場合に粘度調整が難し
い場合がある。このような場合には例えば、粘度調整効果の特に優れた材料と混合するこ
とが好ましい。粘度調整効果の特に優れた材料としては、例えば水溶性高分子を用いると
よい。また、粘度調整効果に特に優れた水溶性高分子としては、前述の多糖類、例えばカ
ルボキシメチルセルロース(CMC)、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキ
シプロピルセルロースおよびジアセチルセルロース、再生セルロースなどのセルロース誘
導体や、澱粉を用いることができる。
ルセルロースのナトリウム塩やアンモニウム塩などの塩とすることにより溶解度が上がり
、粘度調整剤としての効果を発揮しやすくなる。溶解度が高くなることにより電極のスラ
リーを作製する際に活物質や他の構成要素との分散性を高めることもできる。本明細書に
おいては、電極のバインダーとして使用するセルロースおよびセルロース誘導体としては
、それらの塩も含むものとする。
て組み合わせる他の材料、例えばスチレンブタジエンゴムなどを、水溶液中に安定して分
散させることができる。また、官能基を有するために活物質表面に安定に吸着しやすいこ
とが期待される。また、例えばカルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体は、
例えば水酸基やカルボキシル基などの官能基を有する材料が多く、官能基を有するために
高分子同士が相互作用し、活物質表面を広く覆って存在することが期待される。
としての役割を果たして電解液の分解を抑える効果も期待される。ここで、不動態膜とは
、電子の伝導性のない膜、または電気伝導性の極めて低い膜であり、例えば活物質の表面
に不動態膜が形成された場合には、電池反応電位において、電解液の分解を抑制すること
ができる。また、不動態膜は、電気の伝導性を抑えるとともに、リチウムイオンは伝導で
きるとさらに望ましい。
負極および正極の作製方法の一例として、スラリーを作製し、該スラリーを塗工するこ
とにより電極を作製することができる。電極作製に用いるスラリーの作製方法の一例を述
べる。
、メタノール、エタノール、アセトン、テトラヒドロフラン(THF)、ジメチルホルム
アミド(DMF)、N−メチルピロリドン(NMP)及びジメチルスルホキシド(DMS
O)のいずれか一種又は二種以上の混合液を用いることができる。
10)。次に、混合物Aに溶媒を添加し、固練り(高粘度における混練)を行い、混合物
Bを作製する(ステップS120)。ここで、混合物Bは例えばペースト状であることが
好ましい。ここで、後のステップS141において第2の結着剤を添加する場合には、ス
テップS110において第1の結着剤を添加しなくてもよい場合がある。
)。
ステップS141)。この時、溶媒を加えてもよい。また、第2の結着剤を用いない場合
には、必要に応じて溶媒を添加し、混合物Eを作製する(ステップS142)。
する(ステップS150)。この時、溶媒を加えてもよい。ここでステップS110乃至
ステップS150の混合および混練の工程において、例えば混練機を用いることができる
。
添加し、粘度の調整を行う。以上の工程により、活物質層を塗工するためのスラリーを得
る。
Fの粘度がより高いほど、混合物内において、活物質、結着剤、および導電助剤の分散性
が優れる(互いによく混じり合う)場合がある。よって、例えば混合物Fの粘度はより高
いことが好ましい。一方、混合物Fの粘度が高すぎる場合には、例えば電極の塗工速度が
低くなる場合があり、生産性の観点から好ましくない場合がある。
る。
に表面処理を行ってもよい。表面処理としては例えば、コロナ放電処理、プラズマ処理、
アンダーコート処理等が挙げられる。ここでアンダーコートとは、集電体上にスラリーを
塗布する前に、活物質層と集電体との界面抵抗を低減する目的や、活物質層と集電体との
密着性を高める目的で集電体上に形成する膜を指す。なお、アンダーコートは、必ずしも
膜状である必要はなく、島状に形成されていてもよい。また、アンダーコートが活物質と
して容量を発現しても構わない。アンダーコートとしては、例えば炭素材料を用いること
ができる。炭素材料としては例えば、黒鉛や、アセチレンブラック、ケッチェンブラック
(登録商標)等のカーボンブラック、カーボンナノチューブなどを用いることができる。
合わせた方式等を用いることができる。また、塗布には連続塗工機などを用いてもよい。
℃以下の温度範囲で行うとよい。
加熱処理を行い、その後、例えば、室温以上100℃以下、1時間以上10時間以下の条
件で減圧環境下にて加熱処理を行えばよい。
30℃以上120℃以下の温度で、30秒以上20分以下の加熱処理を行えばよい。
行った後、65℃以上の温度で更に1分以上の加熱処理を行ってもよい。
以下、より好ましくは10μm以上150μm以下であればよい。また、活物質層の活物
質担持量は、例えば好ましくは2mg/cm2以上50mg/cm2以下であればよい。
。または、部分的に両面に活物質層が形成されている領域を有しても構わない。
プレスを行ってもよい。プレスを行う際に、熱を加えてもよい。
に限定されないが、例えば、電気化学的に行うことができる。例えば、電池組み立て前に
、対極としてリチウム金属を用いて、後述の電解液中において、リチウムを活物質層にプ
レドープすることができる。あるいは、負極に対して、対極をプレドープ用の正極を準備
してプレドープを行い、その後、プレドープ用の正極を取り除いてもよい。プレドープを
行うことにより、特に初回の充放電効率の低下を抑制し、蓄電池の容量を高めることがで
きる。
本実施の形態では、本発明の一態様の蓄電装置について説明する。
る二次電池、電気二重層キャパシタ、レドックスキャパシタ等の電気化学キャパシタ、空
気電池、燃料電池等が挙げられる。
図5に、蓄電装置の一例として、薄型の蓄電池について示す。薄型の蓄電池は、可撓性
を有する構成とすれば、可撓性を有する部位を少なくとも一部有する電子機器に実装すれ
ば、電子機器の変形に合わせて蓄電池も曲げることもできる。
(B)は、図5に一点鎖線で示すA1−A2断面およびB1−B2断面を示す。蓄電池5
00は、正極集電体501および正極活物質層502を有する正極503と、負極集電体
504および負極活物質層505を有する負極506と、セパレータ507と、電解液5
08と、外装体509と、を有する。外装体509内に設けられた正極503と負極50
6との間にセパレータ507が設置されている。また、外装体509内は、電解液508
で満たされている。
ーボネート(EC)、プロピレンカーボネート(PC)、ブチレンカーボネート、クロロ
エチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクト
ン、ジメチルカーボネート(DMC)、ジエチルカーボネート(DEC)、エチルメチル
カーボネート(EMC)、ギ酸メチル、酢酸メチル、酪酸メチル、1,3−ジオキサン、
1,4−ジオキサン、ジメトキシエタン(DME)、ジメチルスルホキシド、ジエチルエ
ーテル、メチルジグライム、アセトニトリル、ベンゾニトリル、テトラヒドロフラン、ス
ルホラン、スルトン等の1種、又はこれらのうちの2種以上を任意の組み合わせおよび比
率で用いることができる。
安全性が高まる。また、二次電池の薄型化および軽量化が可能である。ゲル化される高分
子材料の代表例としては、シリコーンゲル、アクリルゲル、アクリロニトリルゲル、ポリ
エチレンオキサイド系ゲル、ポリプロピレンオキサイド系ゲル、フッ素系ポリマーのゲル
等がある。
一つ又は複数用いることで、蓄電装置の内部短絡や、過充電等によって内部温度が上昇し
ても、蓄電装置の破裂や発火などを防ぐことができる。イオン液体は、カチオンとアニオ
ンからなり、有機カチオンとアニオンとを含む。電解液に用いる有機カチオンとして、四
級アンモニウムカチオン、三級スルホニウムカチオン、および四級ホスホニウムカチオン
等の脂肪族オニウムカチオンや、イミダゾリウムカチオンおよびピリジニウムカチオン等
の芳香族カチオンが挙げられる。また、電解液に用いるアニオンとして、1価のアミド系
アニオン、1価のメチド系アニオン、フルオロスルホン酸アニオン、パーフルオロアルキ
ルスルホン酸アニオン、テトラフルオロボレートアニオン、パーフルオロアルキルボレー
トアニオン、ヘキサフルオロホスフェートアニオン、またはパーフルオロアルキルホスフ
ェートアニオン等が挙げられる。
合、例えばLiPF6、LiClO4、LiAsF6、LiBF4、LiAlCl4、L
iSCN、LiBr、LiI、Li2SO4、Li2B10Cl10、Li2B12Cl
12、LiCF3SO3、LiC4F9SO3、LiC(CF3SO2)3、LiC(C
2F5SO2)3、LiN(CF3SO2)2、LiN(C4F9SO2)(CF3SO
2)、LiN(C2F5SO2)2等のリチウム塩を一種、又はこれらのうちの二種以上
を任意の組み合わせおよび比率で用いることができる。
不純物」ともいう。)の含有量が少ない高純度化された電解液を用いることが好ましい。
具体的には、電解液に対する不純物の重量比を1%以下、好ましくは0.1%以下、より
好ましくは0.01%以下とすることが好ましい。
ベンゼン(TBB)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、LiBOBなどの添加
剤を添加してもよい。添加剤の濃度は、例えば溶媒全体に対して0.1weight%以
上5weight%以下とすればよい。
シド構造を有するポリマーや、PVDF、およびポリアクリロニトリル等、およびそれら
を含む共重合体等を用いることができる。例えばPVDFとヘキサフルオロプロピレン(
HFP)の共重合体であるPVDF−HFPを用いることができる。また、形成されるポ
リマーは、多孔質形状を有してもよい。
PEO(ポリエチレンオキシド)系等の高分子材料を有する固体電解質を用いることがで
きる。固体電解質を用いる場合には、セパレータやスペーサの設置が不要となる。また、
電池全体を固体化できるため、漏液のおそれがなくなり安全性が飛躍的に向上する。
ナイロン(ポリアミド)、ビニロン(ポリビニルアルコール系繊維)、ポリエステル、ア
クリル、ポリオレフィン、ポリウレタンを用いた合成繊維等で形成されたものを用いるこ
とができる。
ように配置することが好ましい。例えば、図7(A)に示すように、正極503を挟むよ
うにセパレータ507を2つ折りにし、正極503と重なる領域よりも外側で封止部51
4により封止することで、正極503をセパレータ507内に確実に担持することができ
る。そして、図7(B)に示すように、セパレータ507に包まれた正極503と負極5
06とを交互に積層し、これらを外装体509内に配置することで蓄電池500を形成す
るとよい。
ージングを行うことが好ましい。エージング条件の一例について以下に説明する。まず初
めに0.001C以上0.2C以下のレートで充電を行う。温度は例えば室温以上、50
℃以下とすればよい。ここで、正極や負極の反応電位が電解液508の電位窓の範囲を超
える場合には、蓄電池の充放電により電解液の分解が生じる場合がある。電解液の分解に
よりガスが発生した場合には、そのガスがセル内にたまると、電解液が電極表面と接する
ことができない領域が発生してしまう。つまり電極の実効的な反応面積が減少し、実効的
な抵抗が高くなることに相当する。
入が起こると同時に、黒鉛表面へのリチウム析出も生じてしまう。このリチウム析出は容
量の低下を招く場合がある。例えば、リチウムが析出した後、表面に被膜等が成長してし
まうと、表面に析出したリチウムが再溶出できなくなり、容量に寄与しないリチウムが増
えてしまう。また、析出したリチウムが物理的に崩落し、電極との導通を失った場合にも
、やはり容量に寄与しないリチウムが生じてしまう。よって、負極の電位が充電電圧上昇
によりリチウム電位まで到達する前に、ガスを抜くことが好ましい。
、より好ましくは35℃以上50℃以下において、例えば1時間以上100時間以下、充
電状態で保持してもよい。初めに行う充電の際に、表面で分解した電解液は黒鉛の表面に
被膜を形成する。よって、例えばガス抜き後に室温よりも高い温度で保持することにより
、形成された被膜が緻密化する場合も考えられる。
ータ507に包まれた正極503と、負極506と、を交互に重ねる。次に、正極集電体
501を正極リード電極510に、負極集電体504を負極リード電極511に、それぞ
れ溶接する。正極集電体501を正極リード電極510に溶接する例を図8(B)に示す
。正極集電体501は、超音波溶接などを用いて溶接領域512で正極リード電極510
に溶接される。また、正極集電体501は、図8(B)に示す湾曲部513を有すること
により、蓄電池500の作製後に外から力が加えられて生じる応力を緩和することができ
、蓄電池500の信頼性を高めることができる。
する正極集電体501と、負極リード電極511は負極506が有する負極集電体504
と、それぞれ超音波接合される。また、外部との電気的接触を得る端子の役割を正極集電
体501および負極集電体504で兼ねることもできる。その場合は、リード電極を用い
ずに、正極集電体501および負極集電体504の一部を外装体509から外側に露出す
るように配置してもよい。
るが、図9に示すように、正極リード電極510と負極リード電極511を異なる辺に配
置してもよい。このように、本発明の一態様の蓄電池は、リード電極を自由に配置するこ
とができるため、設計自由度が高い。よって、本発明の一態様の蓄電池を用いた製品の設
計自由度を高めることができる。また、本発明の一態様の蓄電池を用いた製品の生産性を
高めることができる。
リカーボネート、アイオノマー、ポリアミド等の材料からなる膜上に、アルミニウム、ス
テンレス、銅、ニッケル等の可撓性に優れた金属薄膜を設け、さらに該金属薄膜上に外装
体の外面としてポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂等の絶縁性合成樹脂膜を設けた三
層構造のフィルムを用いることができる。
しているが、勿論、活物質層の組は5組に限定されず、多くてもよいし、少なくてもよい
。活物質層数が多い場合には、より多くの容量を有する蓄電池とすることができる。また
、活物質層数が少ない場合には、薄型化でき、可撓性に優れた蓄電池とすることができる
。
0mm以下、より好ましくは3mm以上10mm以下となるように変形することができる
。二次電池の外装体であるフィルムは、1枚または2枚で構成されており、積層構造の蓄
電池である場合、湾曲させた電池の断面構造は、外装体であるフィルムの2つの曲線で挟
まれた構造となる。
0を切断した平面1701において、曲面1700に含まれる曲線1702の一部を円の
弧に近似して、その円の半径を曲率半径1703とし、円の中心を曲率中心1704とす
る。図10(B)に曲面1700の上面図を示す。図10(C)に、平面1701で曲面
1700を切断した断面図を示す。曲面を平面で切断するとき、曲面に対する平面の角度
や切断位置に応じて、断面に現れる曲線の曲率半径は異なるものとなるが、本明細書等で
は、最も小さい曲率半径を面の曲率半径とする。
場合には、二次電池の曲率中心1800に近い側のフィルム1801の曲率半径1802
は、曲率中心1800から遠い側のフィルム1803の曲率半径1804よりも小さい(
図11(A))。二次電池を湾曲させて断面を円弧状とすると曲率中心1800に近いフ
ィルムの表面には圧縮応力がかかり、曲率中心1800から遠いフィルムの表面には引っ
張り応力がかかる(図11(B))。外装体の表面に凹部または凸部で形成される模様を
形成すると、このように圧縮応力や引っ張り応力がかかったとしても、ひずみによる影響
を許容範囲内に抑えることができる。そのため、二次電池は、曲率中心に近い側の外装体
の最小の曲率半径が例えば、3mm以上30mm以下、より好ましくは3mm以上10m
m以下となるように変形することができる。
することができ、例えば図11(C)に示す形状や、波状(図11(D))、S字形状な
どとすることもできる。二次電池の曲面が複数の曲率中心を有する形状となる場合は、複
数の曲率中心それぞれにおける曲率半径の中で、最も曲率半径が小さい曲面において、2
枚の外装体の曲率中心に近い方の外装体の最小の曲率半径が例えば、3mm以上30mm
以下、より好ましくは3mm以上10mm以下となるように変形することができる。
極111が有する正極集電体121の片面に正極活物質層122が設けられている。また
、負極115が有する負極集電体125の片面に負極活物質層126が設けられている。
士が接し、負極115の負極活物質層126を有さない面同士が接するように、正極11
1及び負極115が積層される。このような積層順とすることで、正極111の正極活物
質層122を有さない面同士、負極115の負極活物質層126を有さない面同士という
、金属同士の接触面をつくることができる。金属同士の接触面は、活物質とセパレータと
の接触面と比較して摩擦係数を小さくすることができる。
面同士、負極115の負極活物質層126を有さない面同士が滑ることで、湾曲の内径と
外径の差により生じる応力を逃がすことができる。ここで湾曲の内径とは例えば、蓄電池
500を湾曲させる場合に、蓄電池500の外装体509において、湾曲部の内側に位置
する面が有する曲率半径を指す。そのため、蓄電池500の劣化を抑制することができる
。また、信頼性の高い蓄電池500とすることができる。
す。図14(B)に示す構成では、正極集電体121の両面に正極活物質層122を設け
ている点において、図14(A)に示す構成と異なる。図14(B)のように正極集電体
121の両面に正極活物質層122を設けることで、蓄電池500の単位体積あたりの容
量を大きくすることができる。
す。図14(C)に示す構成では、負極集電体125の両面に負極活物質層126を設け
ている点において、図14(B)に示す構成と異なる。図14(C)のように負極集電体
125の両面に負極活物質層126を設けることで、蓄電池500の単位体積あたりの容
量をさらに大きくすることができる。
たが、本発明はこれに限られるものではない。ここで、図15(A)に、図14(A)と
異なる構成のセパレータ123を有する例を示す。図15(A)に示す構成では、正極活
物質層122と負極活物質層126との間にシート状のセパレータ123を1枚ずつ設け
ている点において、図14(A)に示す構成と異なる。図15(A)に示す構成では、正
極111及び負極115を6層ずつ積層しており、セパレータ123を6層設けている。
15(B)に示す構成では、1枚のセパレータ123が正極活物質層122と負極活物質
層126の間に挟まれるように複数回折り返されている点において、図15(A)に示す
構成と異なる。また、図15(B)の構成は、図15(A)に示す構成の各層のセパレー
タ123を延長して層間をつなぎあわせた構成ということもできる。図15(B)に示す
構成では、正極111及び負極115を6層ずつ積層しており、セパレータ123を少な
くとも5回以上折り返す必要がある。また、セパレータ123は、正極活物質層122と
負極活物質層126の間に挟まれるように設けるだけでなく、延長して複数の正極111
と負極115を一まとめに結束するようにしてもよい。
は第1の電極組立体130、図16(B)は第2の電極組立体131の断面図である。図
16(C)は、図5の一点破線A1−A2における断面図である。なお、図16(C)で
は図を明瞭にするため、第1の電極組立体130、第2の電極組立体131およびセパレ
ータ123を抜粋して示す。
数の第2の電極組立体131を有する。
正極活物質層122を有する正極111a、セパレータ123、負極集電体125の両面
に負極活物質層126を有する負極115a、セパレータ123、正極集電体121の両
面に正極活物質層122を有する正極111aがこの順に積層されている。また図16(
B)に示すように、第2の電極組立体131では、負極集電体125の両面に負極活物質
層126を有する負極115a、セパレータ123、正極集電体121の両面に正極活物
質層122を有する正極111a、セパレータ123、負極集電体125の両面に負極活
物質層126を有する負極115aがこの順に積層されている。
電極組立体131は、捲回したセパレータ123によって覆われている。
次に蓄電装置の一例として、コイン型の蓄電池の一例について、図12を参照して説明
する。図12(A)はコイン型(単層偏平型)の蓄電池の外観図であり、図12(B)は
、その断面図である。
302とが、ポリプロピレン等で形成されたガスケット303で絶縁シールされている。
正極304は、正極集電体305と、これと接するように設けられた正極活物質層306
により形成される。
層309により形成される。
質層502を参照すればよい。負極307は、負極506を参照すればよい。負極活物質
層309は、負極活物質層505の記載を参照すればよい。セパレータ310は、セパレ
ータ507の記載を参照すればよい。電解液は、電解液508の記載を参照すればよい。
質層は片面のみに形成すればよい。
ム、チタン等の金属、又はこれらの合金やこれらと他の金属との合金(例えばステンレス
鋼等)を用いることができる。また、電解液による腐食を防ぐため、ニッケルやアルミニ
ウム等を被覆することが好ましい。正極缶301は正極304と、負極缶302は負極3
07とそれぞれ電気的に接続する。
B)に示すように、正極缶301を下にして正極304、セパレータ310、負極307
、負極缶302をこの順で積層し、正極缶301と負極缶302とをガスケット303を
介して圧着してコイン形の蓄電池300を製造する。
次に蓄電装置の一例として、円筒型の蓄電池を示す。円筒型の蓄電池について、図13
を参照して説明する。円筒型の蓄電池600は、図13(A)に示すように、上面に正極
キャップ(電池蓋)601を有し、側面および底面に電池缶(外装缶)602を有してい
る。これら正極キャップと電池缶(外装缶)602とは、ガスケット(絶縁パッキン)6
10によって絶縁されている。
缶602の内側には、帯状の正極604と負極606とがセパレータ605を間に挟んで
捲回された電池素子が設けられている。図示しないが、電池素子はセンターピンを中心に
捲回されている。電池缶602は、一端が閉じられ、他端が開いている。電池缶602に
は、電解液に対して耐腐食性のあるニッケル、アルミニウム、チタン等の金属、又はこれ
らの合金やこれらと他の金属との合金(例えば、ステンレス鋼等)を用いることができる
。また、電解液による腐食を防ぐため、ニッケルやアルミニウム等を被覆することが好ま
しい。電池缶602の内側において、正極、負極およびセパレータが捲回された電池素子
は、対向する一対の絶縁板608、609により挟まれている。また、電池素子が設けら
れた電池缶602の内部は、非水電解液(図示せず)が注入されている。非水電解液は、
コイン型の蓄電池と同様のものを用いることができる。
ればよい。また、正極604および負極606は、例えば実施の形態2に示す電極の作製
方法を参照することができる。円筒型の蓄電池に用いる正極および負極は捲回するため、
集電体の両面に活物質を形成することが好ましい。正極604には正極端子(正極集電リ
ード)603が接続され、負極606には負極端子(負極集電リード)607が接続され
る。正極端子603および負極端子607は、ともにアルミニウムなどの金属材料を用い
ることができる。正極端子603は安全弁機構612に、負極端子607は電池缶602
の底にそれぞれ抵抗溶接される。安全弁機構612は、PTC素子(Positive
Temperature Coefficient)611を介して正極キャップ601
と電気的に接続されている。安全弁機構612は電池の内圧の上昇が所定の閾値を超えた
場合に、正極キャップ601と正極604との電気的な接続を切断するものである。また
、PTC素子611は温度が上昇した場合に抵抗が増大する熱感抵抗素子であり、抵抗の
増大により電流量を制限して異常発熱を防止するものである。PTC素子には、チタン酸
バリウム(BaTiO3)系半導体セラミックス等を用いることができる。
きな応力が作用する。また、電極の捲回体を筐体に収納した場合に、電極には常に捲回軸
の外側に向かう応力が作用する。このように電極に大きな応力が作用したとしても、活物
質が劈開してしまうことを防止することができる。
たが、その他の封止型蓄電池、角型蓄電池等様々な形状の蓄電池を用いることができる。
また、正極、負極、およびセパレータが複数積層された構造、正極、負極、およびセパレ
ータが捲回された構造であってもよい。例えば、他の蓄電池の例を図17乃至図21に示
す。
図17および図18に、薄型の蓄電池の構成例を示す。図17(A)に示す捲回体99
3は、負極994と、正極995と、セパレータ996と、を有する。
て積層され、該積層シートを捲回したものである。この捲回体993を角型の封止容器な
どで覆うことにより角型の二次電池が作製される。
な容量と素子体積に応じて適宜設計すればよい。負極994はリード電極997およびリ
ード電極998の一方を介して負極集電体(図示せず)に接続され、正極995はリード
電極997およびリード電極998の他方を介して正極集電体(図示せず)に接続される
。
と、凹部を有するフィルム982とを熱圧着などにより貼り合わせて形成される空間に上
述した捲回体993を収納したものである。捲回体993は、リード電極997およびリ
ード電極998を有し、フィルム981と、凹部を有するフィルム982との内部で電解
液に含浸される。
料や樹脂材料を用いることができる。フィルム981および凹部を有するフィルム982
の材料として樹脂材料を用いれば、外部から力が加わったときにフィルム981と、凹部
を有するフィルム982を変形させることができ、可撓性を有する蓄電池を作製すること
ができる。
、1枚のフィルムを折り曲げることによって空間を形成し、その空間に上述した捲回体9
93を収納してもよい。
蓄電装置を作製することができる。ただし、外装体や、封止容器を樹脂材料にする場合、
外部に接続を行う部分は導電材料とする。
93は、図17(A)に示したものと同一であるため、詳細な説明は省略することとする
。
た捲回体993を収納したものである。捲回体993は、リード電極997およびリード
電極998を有し、外装体991、992の内部で電解液に含浸される。外装体991、
992は、例えばアルミニウムなどの金属材料や樹脂材料を用いることができる。外装体
991、992の材料として樹脂材料を用いれば、外部から力が加わったときに外装体9
91、992を変形させることができ、可撓性を有する薄型蓄電池を作製することができ
る。
より、薄型蓄電池を繰り返し折り曲げることによって電極に応力が作用したとしても、活
物質が劈開してしまうことを防止することができる。
とにより、電池の電圧の低下や、放電容量の低下を抑制することができる。これにより、
充放電に伴う電池のサイクル特性を向上させることができる。
また、蓄電システムの構造例について、図19乃至図21を用いて説明する。ここで蓄
電システムとは、例えば、蓄電装置を搭載した機器を指す。
テムは、回路基板900と、蓄電池913と、を有する。蓄電池913には、ラベル91
0が貼られている。さらに、図19(B)に示すように、蓄電システムは、端子951と
、端子952と、アンテナ914と、アンテナ915と、を有する。
1、端子952、アンテナ914、アンテナ915、および回路912に接続される。な
お、端子911を複数設けて、複数の端子911のそれぞれを、制御信号入力端子、電源
端子などとしてもよい。
およびアンテナ915は、コイル状に限定されず、例えば線状、板状であってもよい。ま
た、平面アンテナ、開口面アンテナ、進行波アンテナ、EHアンテナ、磁界アンテナ、誘
電体アンテナ等のアンテナを用いてもよい。又は、アンテナ914若しくはアンテナ91
5は、平板状の導体でもよい。この平板状の導体は、電界結合用の導体の一つとして機能
することができる。つまり、コンデンサの有する2つの導体のうちの一つの導体として、
アンテナ914若しくはアンテナ915を機能させてもよい。これにより、電磁界、磁界
だけでなく、電界で電力のやり取りを行うこともできる。
より、アンテナ914により受電する電力量を大きくできる。
16を有する。層916は、例えば蓄電池913による電磁界を遮蔽することができる機
能を有する。層916としては、例えば磁性体を用いることができる。
図19(B)に示す蓄電池913のうち、対向する一対の面のそれぞれにアンテナを設け
てもよい。図20(A−1)は、上記一対の面の一方側方向から見た外観図であり、図2
0(A−2)は、上記一対の面の他方側方向から見た外観図である。なお、図19(A)
および図19(B)に示す蓄電システムと同じ部分については、図19(A)および図1
9(B)に示す蓄電システムの説明を適宜援用できる。
ンテナ914が設けられ、図20(A−2)に示すように、蓄電池913の一対の面の他
方に層917を挟んでアンテナ915が設けられる。層917は、例えば蓄電池913に
よる電磁界を遮蔽することができる機能を有する。層917としては、例えば磁性体を用
いることができる。
きくすることができる。
図19(B)に示す蓄電池913のうち、対向する一対の面のそれぞれに別のアンテナを
設けてもよい。図20(B−1)は、上記一対の面の一方側方向から見た外観図であり、
図20(B−2)は、上記一対の面の他方側方向から見た外観図である。なお、図19(
A)および図19(B)に示す蓄電システムと同じ部分については、図19(A)および
図19(B)に示す蓄電システムの説明を適宜援用できる。
ンテナ914およびアンテナ915が設けられ、図20(B−2)に示すように、蓄電池
913の一対の面の他方に層917を挟んでアンテナ918が設けられる。アンテナ91
8は、例えば、外部機器とのデータ通信を行うことができる機能を有する。アンテナ91
8には、例えばアンテナ914およびアンテナ915に適用可能な形状のアンテナを適用
することができる。アンテナ918を介した蓄電システムと他の機器との通信方式として
は、NFCなど、蓄電システムと他の機器の間で用いることができる応答方式などを適用
することができる。
3に表示装置920を設けてもよい。表示装置920は、端子919を介して端子911
に電気的に接続される。なお、表示装置920が設けられる部分にラベル910を設けな
くてもよい。なお、図19(A)および図19(B)に示す蓄電システムと同じ部分につ
いては、図19(A)および図19(B)に示す蓄電システムの説明を適宜援用できる。
表示してもよい。表示装置920としては、例えば電子ペーパー、液晶表示装置、エレク
トロルミネセンス(ELともいう)表示装置などを用いることができる。例えば、電子ペ
ーパーを用いることにより表示装置920の消費電力を低減することができる。
3にセンサ921を設けてもよい。センサ921は、端子922を介して端子911に電
気的に接続される。なお、図19(A)および図19(B)に示す蓄電システムと同じ部
分については、図19(A)および図19(B)に示す蓄電システムの説明を適宜援用で
きる。
離、光、液、磁気、温度、化学物質、音声、時間、硬度、電場、電流、電圧、電力、放射
線、流量、湿度、傾度、振動、におい又は赤外線を測定する機能を含むものを用いること
ができる。センサ921を設けることにより、例えば、蓄電システムが置かれている環境
を示すデータ(温度など)を検出し、回路912内のメモリに記憶しておくこともできる
。
ている。そのため、蓄電池や蓄電システムの容量を大きくすることができる。また、エネ
ルギー密度を高めることができる。また、信頼性を高めることができる。また、寿命を長
くすることができる。
本実施の形態では、可撓性を有する蓄電池を電子機器に実装する例について説明する。
レキシブルな形状を備える蓄電装置を適用した電子機器として、例えば、テレビジョン装
置(テレビ、又はテレビジョン受信機ともいう)、コンピュータ用などのモニタ、デジタ
ルカメラ、デジタルビデオカメラ、デジタルフォトフレーム、携帯電話機(携帯電話、携
帯電話装置ともいう)、携帯型ゲーム機、携帯情報端末、音響再生装置、パチンコ機など
の大型ゲーム機などが挙げられる。
車の内装または外装の曲面に沿って組み込むことも可能である。
1に組み込まれた表示部7402の他、操作ボタン7403、外部接続ポート7404、
スピーカ7405、マイク7406などを備えている。なお、携帯電話機7400は、蓄
電装置7407を有している。
00を外部の力により変形させて全体を湾曲させると、その内部に設けられている蓄電装
置7407も湾曲される。また、その時、曲げられた蓄電装置7407の状態を図22(
C)に示す。蓄電装置7407は薄型の蓄電池である。蓄電装置7407は曲げられた状
態で固定されている。なお、蓄電装置7407は集電体7409と電気的に接続されたリ
ード電極7408を有している。例えば、集電体7409は銅箔であり、一部ガリウムと
合金化させて、集電体7409と接する活物質層との密着性を向上し、蓄電装置7407
が曲げられた状態での信頼性が高い構成となっている。
、筐体7101、表示部7102、操作ボタン7103、及び蓄電装置7104を備える
。また、図22(E)に曲げられた蓄電装置7104の状態を示す。蓄電装置7104は
曲げられた状態で使用者の腕への装着時に、筐体が変形して蓄電装置7104の一部また
は全部の曲率が変化する。なお、曲線の任意の点における曲がり具合を相当する円の半径
の値で表したものを曲率半径であり、曲率半径の逆数を曲率と呼ぶ。具体的には、曲率半
径が40mm以上150mm以下の範囲内で筐体または蓄電装置7104の主表面の一部
または全部が変化する。蓄電装置7104の主表面における曲率半径が40mm以上15
0mm以下の範囲であれば、高い信頼性を維持できる。
は、筐体7201、表示部7202、バンド7203、バックル7204、操作ボタン7
205、入出力端子7206などを備える。
ターネット通信、コンピュータゲームなどの種々のアプリケーションを実行することがで
きる。
ことができる。また、表示部7202はタッチセンサを備え、指やスタイラスなどで画面
に触れることで操作することができる。例えば、表示部7202に表示されたアイコン7
207に触れることで、アプリケーションを起動することができる。
フ動作、マナーモードの実行及び解除、省電力モードの実行及び解除など、様々な機能を
持たせることができる。例えば、携帯情報端末7200に組み込まれたオペレーティング
システムにより、操作ボタン7205の機能を自由に設定することもできる。
である。例えば無線通信可能なヘッドセットと相互通信することによって、ハンズフリー
で通話することもできる。
を介して直接データのやりとりを行うことができる。また入出力端子7206を介して充
電を行うこともできる。なお、充電動作は入出力端子7206を介さずに無線給電により
行ってもよい。
を有している。例えば、図22(E)に示した蓄電装置7104を、筐体7201の内部
に湾曲した状態で、またはバンド7203の内部に湾曲可能な状態で組み込むことができ
る。
ンサ、脈拍センサ、体温センサ等の人体センサや、タッチセンサ、加圧センサ、加速度セ
ンサ、等が搭載されることが好ましい。
7304を有し、本発明の一態様の蓄電装置を有している。また、表示装置7300は、
表示部7304にタッチセンサを備えることもでき、また、携帯情報端末として機能させ
ることもできる。
ができる。また、表示装置7300は、通信規格された近距離無線通信などにより、表示
状況を変更することができる。
データのやりとりを行うことができる。また入出力端子を介して充電を行うこともできる
。なお、充電動作は入出力端子を介さずに無線給電により行ってもよい。
本実施の形態では、蓄電装置を搭載することのできる電子機器の一例を示す。
図23(A)および図23(B)に示すタブレット型端末9600は、筐体9630a、
筐体9630b、筐体9630aと筐体9630bを接続する可動部9640、表示部9
631aと表示部9631bを有する表示部9631、表示モード切り替えスイッチ96
26、電源スイッチ9627、省電力モード切り替えスイッチ9625、留め具9629
、操作スイッチ9628、を有する。図23(A)は、タブレット型端末9600を開い
た状態を示し、図23(B)は、タブレット型端末9600を閉じた状態を示している。
電体9635を有する。蓄電体9635は、可動部9640を通り、筐体9630aと筐
体9630bに渡って設けられている。
れた操作キー9638にふれることでデータ入力をすることができる。なお、表示部96
31aにおいては、一例として半分の領域が表示のみの機能を有する構成、もう半分の領
域がタッチパネルの機能を有する構成を示しているが該構成に限定されない。表示部96
31aの全ての領域がタッチパネルの機能を有する構成としても良い。例えば、表示部9
631aの全面をキーボードボタン表示させてタッチパネルとし、表示部9631bを表
示画面として用いることができる。
部をタッチパネルの領域9632bとすることができる。また、タッチパネルのキーボー
ド表示切り替えボタン9639が表示されている位置に指やスタイラスなどでふれること
で表示部9631bにキーボードボタン表示することができる。
タッチ入力することもできる。
切り替え、白黒表示やカラー表示の切り替えなどを選択できる。省電力モード切り替えス
イッチ9625は、タブレット型端末9600に内蔵している光センサで検出される使用
時の外光の光量に応じて表示の輝度を最適なものとすることができる。タブレット型端末
は光センサだけでなく、ジャイロ、加速度センサ等の傾きを検出するセンサなどの他の検
出装置を内蔵させてもよい。
しているが特に限定されず、一方のサイズともう一方のサイズが異なっていてもよく、表
示の品質も異なっていてもよい。例えば一方が他方よりも高精細な表示を行える表示パネ
ルとしてもよい。
633、DCDCコンバータ9636を含む充放電制御回路9634有する。また、蓄電
体9635として、本発明の一態様に係る蓄電体を用いる。
よび筐体9630bを重ね合せるように折りたたむことができる。折りたたむことにより
、表示部9631a、表示部9631bを保護できるため、タブレット型端末9600の
耐久性を高めることができる。また、本発明の一態様の蓄電体を用いた蓄電体9635は
可撓性を有し、曲げ伸ばしを繰り返しても充放電容量が低下しにくい。よって、信頼性の
優れたタブレット型端末を提供できる。
な情報(静止画、動画、テキスト画像など)を表示する機能、カレンダー、日付又は時刻
などを表示部に表示する機能、表示部に表示した情報をタッチ入力操作又は編集するタッ
チ入力機能、様々なソフトウェア(プログラム)によって処理を制御する機能、等を有す
ることができる。
、表示部、又は映像信号処理部等に供給することができる。なお、太陽電池9633は、
筐体9630の片面又は両面に設けることができ、蓄電体9635の充電を効率的に行う
構成とすることができる。なお蓄電体9635としては、リチウムイオン電池を用いると
、小型化を図れる等の利点がある。
(C)にブロック図を示し説明する。図23(C)には、太陽電池9633、蓄電体96
35、DCDCコンバータ9636、コンバータ9637、スイッチSW1乃至SW3、
表示部9631について示しており、蓄電体9635、DCDCコンバータ9636、コ
ンバータ9637、スイッチSW1乃至SW3が、図23(B)に示す充放電制御回路9
634に対応する箇所となる。
。太陽電池で発電した電力は、蓄電体9635を充電するための電圧となるようDCDC
コンバータ9636で昇圧又は降圧がなされる。そして、表示部9631の動作に太陽電
池9633からの電力が用いられる際にはスイッチSW1をオンにし、コンバータ963
7で表示部9631に必要な電圧に昇圧又は降圧をすることとなる。また、表示部963
1での表示を行わない際には、SW1をオフにし、SW2をオンにして蓄電体9635の
充電を行う構成とすればよい。
圧電素子(ピエゾ素子)や熱電変換素子(ペルティエ素子)などの他の発電手段による蓄
電体9635の充電を行う構成であってもよい。例えば、無線(非接触)で電力を送受信
して充電する無接点電力伝送モジュールや、また他の充電手段を組み合わせて行う構成と
してもよい。
一態様に係る蓄電装置8004を用いた電子機器の一例である。具体的に、表示装置80
00は、TV放送受信用の表示装置に相当し、筐体8001、表示部8002、スピーカ
部8003、蓄電装置8004等を有する。本発明の一態様に係る蓄電装置8004は、
筐体8001の内部に設けられている。表示装置8000は、商用電源から電力の供給を
受けることもできるし、蓄電装置8004に蓄積された電力を用いることもできる。よっ
て、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時でも、本発明の一態様に係
る蓄電装置8004を無停電電源として用いることで、表示装置8000の利用が可能と
なる。
光装置、電気泳動表示装置、DMD(Digital Micromirror Dev
ice)、PDP(Plasma Display Panel)、FED(Field
Emission Display)などの、半導体表示装置を用いることができる。
ど、全ての情報表示用表示装置が含まれる。
103を用いた電子機器の一例である。具体的に、照明装置8100は、筐体8101、
光源8102、蓄電装置8103等を有する。図24では、蓄電装置8103が、筐体8
101及び光源8102が据え付けられた天井8104の内部に設けられている場合を例
示しているが、蓄電装置8103は、筐体8101の内部に設けられていても良い。照明
装置8100は、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、蓄電装置8103に
蓄積された電力を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給
が受けられない時でも、本発明の一態様に係る蓄電装置8103を無停電電源として用い
ることで、照明装置8100の利用が可能となる。
いるが、本発明の一態様に係る蓄電装置は、天井8104以外、例えば側壁8105、床
8106、窓8107等に設けられた据え付け型の照明装置に用いることもできるし、卓
上型の照明装置などに用いることもできる。
きる。具体的には、白熱電球、蛍光灯などの放電ランプ、LEDや有機EL素子などの発
光素子が、上記人工光源の一例として挙げられる。
、本発明の一態様に係る蓄電装置8203を用いた電子機器の一例である。具体的に、室
内機8200は、筐体8201、送風口8202、蓄電装置8203等を有する。図24
では、蓄電装置8203が、室内機8200に設けられている場合を例示しているが、蓄
電装置8203は室外機8204に設けられていても良い。或いは、室内機8200と室
外機8204の両方に、蓄電装置8203が設けられていても良い。エアコンディショナ
ーは、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、蓄電装置8203に蓄積された
電力を用いることもできる。特に、室内機8200と室外機8204の両方に蓄電装置8
203が設けられている場合、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない時
でも、本発明の一態様に係る蓄電装置8203を無停電電源として用いることで、エアコ
ンディショナーの利用が可能となる。
を例示しているが、室内機の機能と室外機の機能とを1つの筐体に有する一体型のエアコ
ンディショナーに、本発明の一態様に係る蓄電装置を用いることもできる。
を用いた電子機器の一例である。具体的に、電気冷凍冷蔵庫8300は、筐体8301、
冷蔵室用扉8302、冷凍室用扉8303、蓄電装置8304等を有する。図24では、
蓄電装置8304が、筐体8301の内部に設けられている。電気冷凍冷蔵庫8300は
、商用電源から電力の供給を受けることもできるし、蓄電装置8304に蓄積された電力
を用いることもできる。よって、停電などにより商用電源から電力の供給が受けられない
時でも、本発明の一態様に係る蓄電装置8304を無停電電源として用いることで、電気
冷凍冷蔵庫8300の利用が可能となる。
子機器は、短時間で高い電力を必要とする。よって、商用電源では賄いきれない電力を補
助するための補助電源として、本発明の一態様に係る蓄電装置を用いることで、電子機器
の使用時に商用電源のブレーカーが落ちるのを防ぐことができる。
のうち、実際に使用される電力量の割合(電力使用率と呼ぶ)が低い時間帯において、蓄
電装置に電力を蓄えておくことで、上記時間帯以外において電力使用率が高まるのを抑え
ることができる。例えば、電気冷凍冷蔵庫8300の場合、気温が低く、冷蔵室用扉83
02、冷凍室用扉8303の開閉が行われない夜間において、蓄電装置8304に電力を
蓄える。そして、気温が高くなり、冷蔵室用扉8302、冷凍室用扉8303の開閉が行
われる昼間において、蓄電装置8304を補助電源として用いることで、昼間の電力使用
率を低く抑えることができる。
本実施の形態では、車両に蓄電装置を搭載する例を示す。
、又はプラグインハイブリッド車(PHEV)等の次世代クリーンエネルギー自動車を実
現できる。
8400は、走行のための動力源として電気モーターを用いる電気自動車である。または
、走行のための動力源として電気モーターとエンジンを適宜選択して用いることが可能な
ハイブリッド自動車である。本発明の一態様を用いることで、航続距離の長い車両を実現
することができる。また、自動車8400は蓄電装置を有する。蓄電装置は電気モーター
8406を駆動するだけでなく、ヘッドライト8401やルームライト(図示せず)など
の発光装置に電力を供給することができる。
示装置に電力を供給することができる。また、蓄電装置は、自動車8400が有するナビ
ゲーションシステムなどの半導体装置に電力を供給することができる。
方式や非接触給電方式等により外部の充電設備から電力供給を受けて、充電することがで
きる。図25(B)に、地上設置型の充電装置8021から自動車8500に搭載された
蓄電装置8024に、ケーブル8022を介して充電を行っている状態を示す。充電に際
しては、充電方法やコネクターの規格等はCHAdeMO(登録商標)やコンボ等の所定
の方式で適宜行えばよい。充電装置8021は、商用施設に設けられた充電ステーション
でもよく、また家庭の電源であってもよい。例えば、プラグイン技術によって、外部から
の電力供給により自動車8500に搭載された蓄電装置8024を充電することができる
。充電は、ACDCコンバータ等の変換装置を介して、交流電力を直流電力に変換して行
うことができる。
給して充電することもできる。この非接触給電方式の場合には、道路や外壁に送電装置を
組み込むことで、停車中に限らず走行中に充電を行うこともできる。また、この非接触給
電の方式を利用して、車両どうしで電力の送受信を行ってもよい。さらに、車両の外装部
に太陽電池を設け、停車時や走行時に蓄電装置の充電を行ってもよい。このような非接触
での電力の供給には、電磁誘導方式や磁界共鳴方式を用いることができる。
ことができる。また、本発明の一態様によれば、蓄電装置の特性を向上することができ、
よって、蓄電装置自体を小型軽量化することができる。蓄電装置自体を小型軽量化できれ
ば、車両の軽量化に寄与するため、航続距離を向上させることができる。また、車両に搭
載した蓄電装置を車両以外の電力供給源として用いることもできる。この場合、電力需要
のピーク時に商用電源を用いることを回避することができる。
果等について説明する。
図2に示すフローに基づき、リチウム含有複合リン酸塩の作製を行った。
。ステップS201bにおいて、リン化合物としてH3PO4を3.41ml秤量した。
リンに対するリチウムのモル数が3倍となるようにした。ステップS201dにおいて、
溶媒として水を50ml秤量した。
成した。ステップS205は、大気雰囲気下で行った。なお、混合液の形成の際に、撹拌
子等を用いて攪拌を行いながら、材料等を投入することが好ましい。
を準備した。
った。所望のpHとなるまで溶液Qの滴下を行い、混合液Bを形成した。ここで、pHが
異なる数種類の混合液Bを準備した。pH測定にはメトラー・トレド製のセブンゴーデュ
オpHメータを用いた。
.941g秤量した。リンに対する鉄のモル数が1倍となるようにした。また、ステップ
S209bにおいて、溶媒として水を秤量した。
、混合液Bと、FeCl2・4H2Oと、水と、を混合し、混合液Cとして、表1に示す
16種類の溶液を形成した。表1には、混合液のステップS207の後(混合液B)のp
Hと、ステップS209の後(混合液C)のpHと、後述するステップS211の後のp
Hと、を示す。
合液Cを入れ、表1に示すCondition 1乃至6は110℃で1時間、Cond
ition 7乃至12は120℃1時間、Condition 13乃至16は150
℃で1時間、それぞれ加熱を行った。加熱中の内筒内の圧力は110℃においておよそ0
.1MPa乃至0.15MPa程度、150℃においておよそ0.4MPa乃至0.5M
Pa程度であった。加熱した後、温度が低下するまで放置し、内筒内の合成物を、ろ過し
、水洗した。オートクレーブ装置にはオーエムラボテック社製ミニリアクターMS200
−Cを用いた。
得られた合成物Aについて、XRDのθ−2θ法による測定を行った。測定には、ブル
カーエイエックスエス製D8 ADVANCEを用いた。
定結果を、図26(A)、(B)、図27(A)、(B)、図28(A)、および(B)
に、それぞれ示す。また、図29(A)は図27(A)の一部を、図29(B)は図26
(B)の一部を、それぞれ拡大した図である。
13乃至16のXRD測定結果をそれぞれ示す。
°、および35.6°に極大値を有する、計6つのピークが観測され、実施の形態1で述
べたピークA乃至Fに対応する。これらのピークより、得られた合成物Aは、ICDD(
International Centre forDiffraction Data
)のPDF(Powder Diffraction File)−numbers 0
1−070−6684より、空間群PnmaのLiFePO4に対応することが示唆され
る。なお、PDF−numbers 01−070−6684は、ICSD(Inorg
anic Crystal Structure Database) Code 92
198と対応する。
ルすることによりオリビン型構造を有するリン酸鉄リチウムを形成することができた。
149°、20.705°、25.548°、29.835°、32.148°、および
35.561°であった。また、ピークの半値幅(A2乃至F2)は、0.103°、0
.063°、0.087°、0.227°、0.144°、および0.139°であった
。また、図30のCondition 9において、A1乃至F1は、17.097°、
20.716°、25.527°、29.773°、32.107°、および35.53
0°であり、A2乃至F2は、0.0983°、0.082°、0.081°、0.10
8°、0.087°、および0.095°であった。またCondition 10にお
いて、A1乃至F1は、17.210°、20.767°、25.610°、29.87
6°、32.189°、および35.602°であり、A2乃至F2は、0.113°、
0.123°、0.117°、0.140°、0.113°、および0.117°であっ
た。
も強く観測されるピークが、実施の形態に示すピークA乃至Fのいずれかである場合をW
、最も強く観測されるピークがピークA乃至Fとは異なるピークである場合をXとして示
した。
唆される、やや弱いピークが観測される。よって例えばCondition 2において
は、副生成物が多いものの、目的の化合物であるオリビン型構造のリン酸鉄リチウムも形
成されていると考えられる。
造のリン酸鉄リチウムが得られる条件が存在することがわかった。すなわち混合液を酸性
にすることにより、オリビン型構造のリン酸鉄リチウムが得られやすくなるといえる。こ
れは、特許文献1の図6に示す電位−pH図より、pHが高くなりアルカリ性となると、
Fe(OH)2等が生成するためと考えられる。また、pHが3以下では、温度が低い場
合にはオリビン型構造のリン酸鉄リチウムが得られにくいことが示唆される。リン酸鉄リ
チウムは酸に溶解するため、pHが低すぎると生成されにくくなると考えられる。
リビン型構造のリン酸鉄リチウム以外の微弱なピークが若干みられることから、pHが5
.81の条件において、結晶の純度はより高いと考えられる。
°、30.4°、および31.7°にピークが観測され、データベースよりNH4FeP
O4・H2Oのピークに対応することが示唆される。また、図28(B)において、22
.4°、23.3°、24.9°、34.0°および36.8°にピークが観測され、P
DF−number 00−015−0760より、Li3PO4のピークに対応するこ
とが示唆される。原料として用いたLi3PO4が残存する可能性が考えられる。また、
31.7°に観測されるピークは、PDF−number 00−045−0424より
、NH4FePO4・H2Oに対応する可能性がある。
である合成物Aがほとんど得られず、Li3PO4、NH4FePO4・H2O等の化合
物が生成されることがわかる。
8より、19.8°、22.3°、28.7°、30.9°、34.5°、等にピーク
が観測され、PDF−number 00−033−0667のFePO4・2H2O、
PDF−number 00−045−0121のFe5P4O20H10、等に対応す
る可能性がある。
次に、得られた合成物AのSEM観察を行った。合成物Aは、粒子として得られた。S
EM観察には日立ハイテクノロジーズ製のS−4800を用いた。
察結果を、図32(A)、(B)、図33(A)、(B)、図34(A)、および(B)
に、それぞれ示す。
EM観察結果を、図35(A)、(B)、図36(A)、(B)、図37(A)、および
(B)に、それぞれ示す。
察結果を、図38(A)、(B)、図39(A)および(B)に、それぞれ示す。
となりやすいことがわかる。処理温度が110℃の例として、図33(A)には、合成物
Aの厚さ667の一例と、長さ666の一例を示す。厚さ667は約80nm、長さ66
6は約750nmであった。ここで、長さ666に対する厚さ667の比をアスペクト比
と呼ぶ場合がある。図33(A)に示す一例では、アスペクト比が小さく、例えば0.2
以下である。図36(A)は処理温度が120℃における合成物Aの観察結果である。図
33(A)では、図36(A)と比較し、より扁平な(薄い)粒子が得られることがわか
る。また、pHが高い場合には図37(B)に一例を示すように、100nm程度の粒径
を有し、アスペクト比が1に近い、丸まった微粒子が得られることがわかる。一方、pH
が低い場合には、角ばった粒子が得られ、処理温度が低くなるのに伴い、アスペクト比が
小さい。ここでアスペクト比は例えば、0.02以上0.45以下、あるいは0.05以
上0.3以下である。
111 正極
111a 正極
115 負極
115a 負極
121 正極集電体
122 正極活物質層
123 セパレータ
125 負極集電体
126 負極活物質層
130 電極組立体
131 電極組立体
300 蓄電池
301 正極缶
302 負極缶
303 ガスケット
304 正極
305 正極集電体
306 正極活物質層
307 負極
308 負極集電体
309 負極活物質層
310 セパレータ
321 グラフェン化合物
500 蓄電池
501 正極集電体
502 正極活物質層
503 正極
504 負極集電体
505 負極活物質層
506 負極
507 セパレータ
508 電解液
509 外装体
510 正極リード電極
511 負極リード電極
512 溶接領域
514 封止部
600 蓄電池
601 正極キャップ
602 電池缶
603 正極端子
604 正極
605 セパレータ
606 負極
607 負極端子
608 絶縁板
609 絶縁板
611 PTC素子
612 安全弁機構
666 長さ
667 厚み
900 回路基板
910 ラベル
911 端子
912 回路
913 蓄電池
914 アンテナ
915 アンテナ
916 層
917 層
918 アンテナ
919 端子
920 表示装置
921 センサ
922 端子
951 端子
952 端子
981 フィルム
982 フィルム
990 蓄電池
991 外装体
992 外装体
993 捲回体
994 負極
995 正極
996 セパレータ
997 リード電極
998 リード電極
1700 曲面
1701 平面
1702 曲線
1703 曲率半径
1704 曲率中心
1800 曲率中心
1801 フィルム
1802 曲率半径
1803 フィルム
1804 曲率半径
7100 携帯表示装置
7101 筐体
7102 表示部
7103 操作ボタン
7104 蓄電装置
7200 携帯情報端末
7201 筐体
7202 表示部
7203 バンド
7204 バックル
7205 操作ボタン
7206 入出力端子
7207 アイコン
7300 表示装置
7304 表示部
7400 携帯電話機
7401 筐体
7402 表示部
7403 操作ボタン
7404 外部接続ポート
7405 スピーカ
7406 マイク
7407 蓄電装置
7408 リード電極
7409 集電体
8000 表示装置
8001 筐体
8002 表示部
8003 スピーカ部
8004 蓄電装置
8021 充電装置
8022 ケーブル
8024 蓄電装置
8100 照明装置
8101 筐体
8102 光源
8103 蓄電装置
8104 天井
8105 側壁
8106 床
8107 窓
8200 室内機
8201 筐体
8202 送風口
8203 蓄電装置
8204 室外機
8300 電気冷凍冷蔵庫
8301 筐体
8302 冷蔵室用扉
8303 冷凍室用扉
8304 蓄電装置
8400 自動車
8401 ヘッドライト
8406 電気モーター
8500 自動車
9600 タブレット型端末
9625 スイッチ
9626 スイッチ
9627 電源スイッチ
9628 操作スイッチ
9629 留め具
9630 筐体
9630a 筐体
9630b 筐体
9631 表示部
9631a 表示部
9631b 表示部
9632a 領域
9632b 領域
9633 太陽電池
9634 充放電制御回路
9635 蓄電体
9636 DCDCコンバータ
9637 コンバータ
9638 操作キー
9639 ボタン
9640 可動部
Claims (5)
- リチウム、リン、鉄、および酸素を有する正極活物質の作製方法であって、
リチウム化合物、リン化合物、および水を混合して第1の混合液を形成する第1のステップと、
前記第1の混合液に第1の水溶液を加えてpHを調整して第2の混合液を形成する第2のステップと、
前記第2の混合液に鉄化合物を混合して第3の混合液を形成する第3のステップと、
前記第3の混合液に対して熱処理を行う第4のステップと、を有し、
前記第1の水溶液は、前記第2の混合液のpHを、5.0以上7.0以下に調整可能な水溶液であり、
前記第3の混合液のpHは、3.5以上5.0以下であり、
前記第4のステップにおける前記熱処理の温度は、100℃以上350℃以下であり、
前記正極活物質は、空間群Pnmaに属する正極活物質の作製方法。 - 請求項1において、
前記リチウム化合物は塩化リチウムであり、
前記第1の水溶液は、アルカリ性であり、
前記第1の水溶液が有する塩基は、アンモニアまたは有機アミンである正極活物質の作製方法。 - 請求項1または請求項2において、
前記第3のステップは、大気雰囲気下で行われる正極活物質の作製方法。 - 請求項1乃至請求項3のいずれか一において、
前記正極活物質は、厚みが10nm以上200nm以下の粒子である正極活物質の作製方法。 - 請求項1乃至請求項4のいずれか一により作製される正極活物質を有するリチウムイオン電池。
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