JP2021175753A - 外用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、ホスホコリン基含有重合体及びヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む外用組成物において、浮遊物や沈殿物の発生を抑制でき、優れた外観性状を備えさせる製剤技術を提供することである。【解決手段】ホスホコリン基含有重合体及びヒドロキシプロピルメチルセルロースと共に、ヘパリン類似物質を含有させた外用組成物は、保存しても浮遊物や沈殿物の発生を抑制でき、優れた外観性状を備え得る。【選択図】なし

Description

本発明は、ホスホコリン基含有重合体、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースを含んでいながらも、浮遊物や沈殿物の発生を抑制でき、優れた外観性状を有する外用組成物に関する。
従来、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体等のホスホコリン基含有重合体は、角質層に浸透して、水分の蒸発を防ぎ、肌のバリア機能をサポートし、様々な刺激物質からから肌を保護する作用があることが知られており、外用組成物の配合成分として注目を浴びている。そこで、ホスホコリン基含有重合体を配合した外用組成物の処方についても、種々検討されている。例えば、特許文献1には、特定の平均分子量で特定の構造のホスホコリン基含有重合体と、特定の平均分子量のポリエチレングリコール及び/又はポリオキシエチレンメチルグルコシドとを含むスキンケア組成物は、皮膚への塗布時の滑り性に優れ、且つ使用感が良好であることが報告されている。
また、外用組成物にヒドロキシプロピルメチルセルロースを配合すると、粘性、皮膚での滞留性等の特性が向上することが知られている。
近年、外用組成物の使用感や機能性に対する要求性能は高まる一方であり、ホスホコリン基含有重合体の作用とヒドロキシプロピルメチルセルロースの作用を併せ持つ外用組成物を提供できれば、消費者のスキンケアに対する満足度を高めることが期待される。
一方、外用組成物を実用化するには、機能性のみならず、優れた外観性状を備えさせることについても十分に配慮する必要があるが、従来技術では、ホスホコリン基含有重合体及びヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む外用組成物の外観性状については十分な検討がなされていないのが現状である。
特開2010−43018号公報
本発明者は、ホスホコリン基含有重合体及びヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む外用組成物を実用化すべく検討を進めたところ、ホスホコリン基含有重合体及びヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む外用組成物では、析出物が生じて、浮遊物による白濁や沈殿物の生成が起こり、実用化に耐え得る外観性状を備えることができないという新たな課題に直面した。
そこで、本発明の目的は、ホスホコリン基含有重合体及びヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む外用組成物において、浮遊物や沈殿物の発生を抑制でき、優れた外観性状を備えさせる製剤技術を提供することである。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、ホスホコリン基含有重合体及びヒドロキシプロピルメチルセルロースと共に、ヘパリン類似物質を含有させた外用組成物は、保存しても浮遊物や沈殿物の発生を抑制でき、優れた外観性状を備え得ることを見出した。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)ホスホコリン基含有重合体、(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及び(C)ヘパリン類似物質を含有する、外用組成物。
項2. 前記(A)ホスホコリン基含有重合体が、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体である、項1に記載の外用組成物。
項3. 前記(C)ヘパリン類似物質を0.01〜5重量%含有する、項1又は2に記載の外用組成物。
項4. 更に、(D)多価アルコールを含有する、項1〜3のいずれかに記載の外用組成物。
項5. ホスホコリン基含有重合体、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む外用組成物において、浮遊物及び/又は沈殿物の発生を抑制する方法であって、
外用組成物に、(A)ホスホコリン基含有重合体、及び(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロースと共に、(C)ヘパリン類似物質を配合する、
前記外用組成物の浮遊物及び/又は沈殿物の発生抑制方法。
本発明の外用組成物は、ホスホコリン基含有重合体及びヒドロキシプロピルメチルセルロースを含んでいながらも、浮遊物や沈殿物の発生を抑制でき、優れた外観性状を備えさせることができる。
1.外用組成物
本発明の外用組成物は、ホスホコリン基含有重合体((A)成分と表記することもある)、ヒドロキシプロピルメチルセルロース((B)成分と表記することもある)、及びヘパリン類似物質((C)成分と表記することもある)を含有することを特徴とする。以下、本発明の外用組成物について詳述する。
(A)ホスホコリン基含有重合体
ホスホコリン基含有重合体とは、ホスホコリン基を含む単量体(以下、「ホスホコリン基含有単量体」と表記することがある)が重合したポリマーであり、保湿作用、角質層のバリア機能等を有する公知の成分である。
本発明で使用されるホスホコリン基含有重合体において、ホスホコリン基含有単量体の種類については、特に制限されないが、例えば、ホスホコリン基とビニル基を有する単量体が挙げられる。ホスホコリン基含有単量体として、より具体的には、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルエタノールアミン等が挙げられる。ホスホコリン基含有重合体において、ホスホコリン基含有単量体は1種単独で含まれていてもよく、また2種以上組み合わされて含まれていてもよい。これらのホスホコリン基含有単量体の中でも、浮遊物や沈殿物の発生をより一層効果的に抑制するという観点から、好ましくは2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリンが挙げられる。
本発明で使用されるホスホコリン基含有重合体は、1種のホスホコリン基含有単量体からなる単重合体であってもよく、また2種以上の単量体からなる共重合体であってもよい。
ホスホコリン基含有重合体が共重合体である場合、2種以上のホスホコリン基含有単量体からなる共重合体であってもよく、また少なくとも1種のホスホコリン基含有単量体と少なくとも1種のホスホコリン基含有単量体以外の単量体からなる共重合体であってもよい。
ホスホコリン基含有重合体に含まれるホスホコリン基含有単量体以外の単量体の種類については、薬学的に許容されるものであってホスホコリン基含有単量とラジカル重合可能であることを限度として特に制限されないが、例えば、ビニル基を有する単量体が挙げられる。ホスホコリン基含有単量体以外の単量体として、具体的には、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート等のアルキル(メタ)アクリレート;ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、メタクリル酸ナトリウム、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウム等が挙げられる。ホスホコリン基含有重合体において、ホスホコリン基含有単量体以外の単量体は1種単独で含まれていてもよく、また2種以上組み合わされて含まれていてもよい。これらのホスホコリン基含有単量体以外の単量体の中でも、浮遊物や沈殿物の発生をより一層効果的に抑制するという観点から、好ましくはアルキル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウム、更に好ましくはアルキル基の炭素数が1〜18のアルキル(メタ)アクリレート、より好ましくはアルキル基の炭素数が3〜5のアルキル(メタ)アクリレート、特に好ましくはブチル(メタ)アクリレートが挙げられる。なお、本明細書において、「(メタ)アクリレート」とは、メタクリレート及び/又はアクリレートを示す。
本発明で使用されるホスホコリン基含有重合体として、具体的には、ポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン単重合体、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体(ポリクオタニウム−51)、2−メタクリロイルオキシエチレンホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル・メタクリル酸ナトリウム共重合体(ポリクオタニウム−65)、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウム共重合体(ポリクオタニウム−64)、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ステアリル共重合体(ポリクオタニウム−61)等が挙げられる。なお、ホスホコリン基含有重合体に関する前記表記において、括弧内の名称は化粧品成分表示名称を示す。
本発明の外用組成物において、ホスホコリン基含有重合体は、1種のものを単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
これらのホスホコリン基含有重合体の中でも、浮遊物や沈殿物の発生をより一層効果的に抑制するという観点から、好ましくは、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体、ポリメタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン単重合体、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウム共重合体;更に好ましくは、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・2−ヒドロキシ−3−メタクリロイルオキシプロピルトリメチルアンモニウム共重合体;特に好ましくは、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体が挙げられる。
本発明の外用組成物において、(A)成分の含有量については、特に制限されず、付与すべき作用等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.025〜1重量%が挙げられる。浮遊物や沈殿物の発生をより一層効果的に抑制するという観点から、(A)成分の含有量として、好ましくは0.05〜0.5重量%、更に好ましくは0.1〜0.3重量%が挙げられる。
(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース
ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、セルロース誘導体であり、ヒプロメロースとも称される化合物である。
本発明に使用されるヒドロキシプロピルメチルセルロースの置換度タイプについては、特に制限されず、1828、2208、2906、2910のいずれであってもよいが、より一層効果的に相分離を抑制するという観点から、好ましくは2208、2906及び2910の置換度タイプのものが挙げられる。
本発明で使用されるヒドロキシプロピルメチルセルロールの粘性については、特に制限されないが、例えば、2重量%水溶液(20℃)において粘度1000mPa・s以上、好ましくは、1000〜200000mPa・sであるものが挙げられる。ここで、当該粘度は、B型粘度計「TOKI SANGYO VISCOMETER TVB−10」(東機産業株式会社製)において、ローター:M3(回転速度:20rpm、時間:1min、単位:mPa・s)を使用して測定した値をいう。
本発明の外用組成物において、ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、市販品を使用することができる。ヒドロキシプロピルメチルセルロースの市販品としては、具体的には、信越化学工業株式会社製の「メトローズ90SH−100SR」、「メトローズ90SH−4000SR」、「メトローズ90SH−15000SR」、「メトローズ90SH−100000SR」、「メトローズ65SH−50」、「メトローズ65SH−400」、「メトローズ65SH−1500」、「メトローズ65SH−4000」、「メトローズ60SH−50」、「メトローズ60SH−4000」、「メトローズ60SH−10000」、「メトローズTC−5E」、「メトローズ90SH−100SR」、「メトローズ90SH−4000SR」、「メトローズ90SH−15000SR」、「メトローズ90SH−100000SR」、「メトローズTC−5M」、「メトローズTC−5R」、「メトローズTC−5S」、「メトローズSB−4」;ダウ・ケミカル日本株式会社製の「メトセルE4M」、「メトセルE4M」、「メトセル40−100」、「メトセル40−101」、「メトセル40−202」;松本油脂製薬株式会社製の「マーポローズ60MP−4000」等が挙げられる。
本発明の外用組成物において、ヒドロキシプロピルメチルセルロースは、1種のものを単独で使用してもよく、また2種以上のものを組み合わせて使用してもよい。
本発明の外用組成物において、(B)成分の含有量については、特に制限されず、外用組
成物に付与すべき粘性や使用感等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.1〜5重量%が挙げられる。浮遊物や沈殿物の発生をより一層効果的に抑制するという観点から、(B)成分の含有量として、好ましくは0.1〜3重量%、更に好ましくは0.3〜2重量%、特に好ましくは0.3〜1重量%が挙げられる。
本発明の外用組成物において、(A)成分に対する(B)成分の比率については、(A)成分及び(B)成分の各含有量に応じて定まるが、例えば、(A)成分100重量部当たり、(B)成分が50〜3000重量部が挙げられる。(A)成分に対する(B)成分の比率として、浮遊物や沈殿物の発生をより一層効果的に抑制するという観点から、(A)成分100重量部当たり、(B)成分が、好ましくは100〜2500重量部、更に好ましくは300〜2000重量部が挙げられる。
(C)ヘパリン類似物質
ヘパリン類似物質は、コンドロイチン多硫酸等の多硫酸化ムコ多糖であり、保湿作用、抗炎症作用、血行促進作用等を有することが知られている公知の薬剤である。本発明の外用組成物では、ヘパリン類似物質を含むことによって、ホスホコリン基含有重合体とヒドロキシプロピルメチルセルロースの共存下で生じる浮遊物や沈殿物の発生を抑制し、優れた外観性状を備えることが可能になっている。
本発明で使用されるヘパリン類似物質の由来については、特に制限されないが、例えば、ムコ多糖類を多硫酸化することにより得られたもの、食用獣の組織(例えば、ウシやブタ等の気管軟骨を含む肺臓)から抽出したもの等が挙げられる。本発明の外用組成物では、ヘパリン類似物質として、日本薬局方外医薬品規格に収戴されているヘパリン類似物質が好適に使用される。
本発明の外用組成物における(C)成分の含有量については、特に制限されないが、例えば、0.01〜5重量%が挙げられる。浮遊物や沈殿物の発生をより一層効果的に抑制するという観点から、(C)成分の含有量として、好ましくは0.05〜3重量%、更に好ましくは0.1〜1重量%、特に好ましくは0.3〜1重量%が挙げられる。
本発明の外用組成物において、(A)成分に対する(C)成分の比率については、(A)成分及び(B)成分の各含有量に応じて定まるが、例えば、(A)成分100重量部当たり、(C)成分が100〜2000重量部が挙げられる。(A)成分に対する(C)成分の比率として、浮遊物や沈殿物の発生をより一層効果的に抑制するという観点から、(A)成分100重量部当たり、(C)成分が、好ましくは200〜1500重量部、更に好ましくは300〜1000重量部が挙げられる。
(D)多価アルコール
本発明の外用組成物は、前記(A)〜(C)成分に加えて、必要に応じて、多価アルコール((D)と表記することもある)が含まれていてもよい。多価アルコールを含有することにより、優れた外観性状をより効果的に備えさせ得ることがあり、更に(A)成分による保湿作用を増強することもできる。
多価アルコールとしては、薬学的又は香粧学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、1,3−ブチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、イソプレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン等が挙げられる。これらの多価アルコールの中でも、好ましくは1,3−ブチレングリコール及びプロピレングリコールが挙げられる。
これらの多価アルコールは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明の外用組成物において、(D)成分を含有させる場合、その含有量については、使用する多価アルコールの種類等に応じて適宜設定すればよいが、例えば1重量%以上、好ましくは2〜20重量%、更に好ましくは3〜20重量%が挙げられる。

本発明の外用組成物は、水を含む水系組成物に調製される。本発明の外用組成物において、水の含有量については、製剤形態に応じて適宜設定すればよいが、例えば5〜95重量%、好ましくは5〜90重量%、更に好ましくは10〜90重量%が挙げられる。
その他の成分
本発明の外用組成物は、前述する成分の他に、必要に応じて、他の薬理成分を含有していてもよい。このような薬理成分としては、例えば、抗ヒスタミン剤(ジフェンヒドラミン、塩酸ジフェンヒドラミン等)、局所麻酔剤(プロカイン、テトラカイン、ブピパカイン、メピパカイン、クロロプロカイン、プロパラカイン、メプリルカイン又はこれらの塩、オルソカイン、オキセサゼイン、オキシポリエントキシデカン、ロートエキス、ペルカミンパーゼ、テシットデシチン等)、抗炎症剤(グリチルリチン酸二カリウム、グリチルレチン酸、インドメタシン、フェルビナク、ジクロフェナクナトリウム、ロキソプロフェンナトリウム等)、皮膚保護剤(コロジオン、ヒマシ油等)、血行促進成分(ノニル酸ワニリルアミド、ニコチン酸ベンジルエステル、カプサイシン、トウガラシエキス等)、清涼化剤(メントール、カンフル等)、ビタミン類(ビタミンA等)、ムコ多糖類(コンドロイチン硫酸ナトリウム、グルコサミン等)等が挙げられる。
また、本発明の外用組成物は、所望の製剤形態にするために、必要に応じて、前述する成分以外の基材や添加剤が含まれていてもよい。このような基剤や添加剤については、薬学的に許容されることを限度として特に制限されないが、例えば、油類(オリーブ油、サフラワー油、大豆油、つばき油、とうもろこし油、なたね油、ひまわり油、綿実油、落花生油、ラード、スクワラン、魚油等)、鉱物油(流動パラフィン、パラフィン、ゲル化炭化水素、ワセリン等)、ワックス類・ロウ類(ミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ、セレシン、ライスワックス、マイクロクリスタリンワックス等)、エステル油(ミリスチン酸イソプロピル、アジピン酸イソプロピル、セバシン酸ジエチル、セバシン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、オレイン酸エチル等)、脂肪酸アルキルエステル、脂肪酸(ステアリン酸、オレイン酸、パルミチン酸、ベヘン酸、リノール酸、ラノリン等)、脂肪酸エステル(パルミチン酸セチル、パルミチン酸イソプロピル、リノール酸エチル等)、低級アルコール(エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール等)、高級アルコール(ステアリルアルコール、セタノール、ベヘニルアルコール、ミリスチルアルコール、オレイルアルコール、ヘキサデシルアルコール、ラノリンアルコール等)、コレステロール、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、2−エチルヘキサン酸セチル、シリコーンオイル(ジメチルポリシロキサン、環状シリコーン等)等の油性基剤;POE(10〜50モル)フィトステロールエーテル、POE(10〜50モル)ジヒドロコレステロールエーテル、POE(10〜50モル)2−オクチルドデシルエーテル、POE(10〜50モル)デシルテトラデシルエーテル、POE(10〜50モル)オレイルエーテル、POE(2〜50モル)セチルエーテル、POE(5〜50モル)ベヘニルエーテル、POE(5〜30モル)ポリオキシプロピレン(5〜30モル)2−デシルテトラデシルエーテル、POE(10〜50モル)ポリオキシプロピレン(2〜30モル)セチルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル、これらのリン酸・リン酸塩(POEセチルエーテルリン酸ナトリウムなど)、POE(20〜60モル)ソルビタンモノオレート、POE(10〜60モル)ソルビタンモノイソステアレート、POE(10〜80モル)グリセリルモノイソステアレート、POE(10〜30モル)グリセリルモノステアレート、POE(20〜100モル)・ポリオキシプロピレン変性シリコーン、POE・アルキル変性シリコーン、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、モノパルミチン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、ジラウリン酸ポリエチレングリコール、ジパルミチン酸ポリエチレングリコール、ジステアリン酸ポリエチレングリコール、ジオレイン酸ポリエチレングリコール、ジリシノレイン酸ポリエチレングリコール、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油(5〜100)、ポリソルベート(20〜85)、グリセリン脂肪酸エステル(モノステアリン酸グリセリン等)、水素添加大豆リン脂質、水素添加ラノリンアルコール等の界面活性剤;清涼化剤(メントール、カンフル、ボルネオール、ハッカ水、ハッカ油等)、防腐剤(メチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸等)、着香剤(シトラール、1,8−シオネール、シトロネラール、ファルネソール等)、着色剤(タール色素(褐色201号、青色201号、黄色4号、黄色403号等)、カカオ色素、クロロフィル、酸化アルミニウム等)、粘稠剤(カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン、アルギン酸ナトリウム、エチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、キサンタンガム、カラギーナン等)、pH調整剤(リン酸、塩酸、クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、酒石酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等)、湿潤剤(dl−ピロリドンカルボン酸ナトリウム液、D−ソルビトール液、マクロゴール等)、安定化剤(ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、エデト酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、L−アルギニン、L−アスパラギン酸、DL−アラニン、グリシン、エリソルビン酸ナトリウム、没食子酸プロピル、亜硫酸ナトリウム、二酸化硫黄、クロロゲン酸、カテキン、ローズマリー抽出物等)、酸化防止剤、紫外線吸収剤、キレート剤、粘着剤、緩衝剤、溶解補助剤、可溶化剤、保存剤等の添加剤が挙げられる。
pH
本発明の外用組成物のpHについては、特に制限されず、肌に対する刺激性等を勘案して適宜設定すればよいが、例えば3〜8、好ましくは3〜7が挙げられる。
製剤形態
本発明の予防又は治療剤は、経皮適用できる剤型である限り、その製剤形態については、特に制限されず、液状又は半固形状(ゲル状、ペースト状)のいずれであってもよい。
本発明の外用組成物は、皮膚に適用されるものである限り、皮膚外用医薬品(医薬部外品を含む)、化粧料、皮膚洗浄料等のいずれの製剤形態であってもよい。本発明の外用組成物の製剤形態として、具体的には、ゲル剤、クリーム剤、ローション剤、乳液剤、液剤、貼付剤、エアゾール剤、軟膏剤、パック剤等の皮膚外用医薬品;ゲル、クリーム、乳液、化粧水、ローション、パック等の化粧料;ボディーシャンプー、ヘアシャンプー、リンス等の皮膚洗浄料等が挙げられる。これらの製剤形態の中でも、好ましくは皮膚外用医薬品、更に好ましくはゲル剤、ローション剤、及び液剤が挙げられる。
本発明の外用組成物は、含有する(A)成分に基づいて保湿作用、角質層バリア機能等を発揮でき、更に含有する(C)成分に基づいて保湿作用、抗炎症作用、血行促進作用等を発揮できるので、保湿、肌荒れ改善、乾燥性皮膚疾患の予防又は治療、炎症性皮膚疾患の予防又は治療等の目的で好適に使用される。
2.外用組成物の浮遊物及び/又は沈殿物の発生抑制方法
本発明は、更に、(A)ホスホコリン基含有重合体、及び(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む外用組成物において、浮遊物及び/又は沈殿物の発生を抑制する方法であって、当該外用組成物に(C)ヘパリン類似物質を配合することを特徴とする、当該外用組成物の浮遊物及び/又は沈殿物の発生抑制方法を提供する。
当該方法において、使用する(A)〜(C)の種類や含有量、配合される他の成分の種類や含有量、外用組成物の製剤形態等については、前記「1.外用組成物」の場合と同様である。
以下に実施例を示して本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
試験例
1.外用組成物の調製
表1に示す組成のゲル状外用組成物を調製した。具体的には、精製水に、所定量のヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヘパリン類似物質、及びプロピレングリコールを加えて均一に分散、溶解させた後に、所定量の2−メタクリロイルオキシエチルホスホコリン・メタクリル酸ブチル共重合体を添加して混合することにより、ゲル状外用組成物を得た。
2.外観性状の評価
得られた各外用組成物の製造直後の外観を目視にて確認し、外観性状を評価した。また、得られた各外用組成物を遮光条件下の20℃で1時間保存した後に、外観を目視にて確認し、外観性状を評価した。なお、外観性状は、以下の判定基準に従って評価した。
<外観性状の評価基準>
(沈殿の抑制)
◎:調製直後及び保存後に沈殿物は全く認められなかった。
○:調製直後に僅かに沈殿物が発生していたが、保存後には沈殿物は消失していた。
△:調製直後に僅かに沈殿物が発生しており、保存後でも沈殿物はそのまま残存していた。
×:調製直後に著しい沈殿物が発生しており、保存後でも沈殿物はそのまま残存していた。
(浮遊物の抑制)
◎:調製直後及び保存後に浮遊物が発生しておらず、白濁は全く認められなかった。
○:調製直後に僅かに浮遊物が発生して若干白濁が認められたが、保存後には浮遊物は消失して白濁は認められなかった。
△:調製直後に僅かに浮遊物が発生して若干白濁が認められ、保存後でも浮遊物はそのまま残存して白濁したままであった。
×:調製直後に著しい浮遊物が発生して白濁が顕著に認められ、保存後でも浮遊物はそのまま残存して顕著に白濁したままであった。
3.結果
得られた結果を表1に示す。ヒドロキシプロピルメチルセルロースを単独で含む場合(参考例1)には浮遊物及び沈殿の発生は認められなかったが、2−メタクリロイルオキシエチルホスホコリン・メタクリル酸ブチル共重合体とヒドロキシプロピルメチルセルロースを併用した場合(比較例1及び2)では、著しい浮遊物及び沈殿の発生が認められた。これに対して、2−メタクリロイルオキシエチルホスホコリン・メタクリル酸ブチル共重合体とヒドロキシプロピルメチルセルロースと共に、ヘパリン類似物質を含む場合(実施例1〜8)では、浮遊物及び沈殿の発生を十分に抑制できていた。
Figure 2021175753
処方例
表2に示す外用組成物(液剤)、表3に示す外用組成物(ローション剤)、及び表4に示す外用組成物(ゲル剤)を調製した。得られた外用組成物について、前記試験例と同様の方法で外観性状の評価を行ったところ、いずれも浮遊物及び沈殿の発生を十分に抑制できていた。
Figure 2021175753
Figure 2021175753
Figure 2021175753

Claims (5)

  1. (A)ホスホコリン基含有重合体、(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及び(C)ヘパリン類似物質を含有する、外用組成物。
  2. 前記(A)ホスホコリン基含有重合体が、2−メタクリロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体である、請求項1に記載の外用組成物。
  3. 前記(C)ヘパリン類似物質を0.01〜5重量%含有する、請求項1又は2に記載の外用組成物。
  4. 更に、(D)多価アルコールを含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の外用組成物。
  5. ホスホコリン基含有重合体、及びヒドロキシプロピルメチルセルロースを含む外用組成物において、浮遊物及び/又は沈殿物の発生を抑制する方法であって、
    外用組成物に、(A)ホスホコリン基含有重合体、及び(B)ヒドロキシプロピルメチルセルロースと共に、(C)ヘパリン類似物質を配合する、
    前記外用組成物の浮遊物及び/又は沈殿物の発生抑制方法。
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